説明

名刺管理装置及び方法

【課題】名刺に記載された言語を自動で精度良く判別することが可能な名刺管理装置及び方法を提供する。
【解決手段】名刺から読み取られた画像イメージから名刺のシンボルを抽出し、抽出されたシンボルと予め登録されたシンボルとを照合して抽出されたシンボルに該当する企業等を判定し、その判定結果から企業等の所在国を判定する。そして、判定された所在国の言語を判定し、判定された言語に対応するOCRを用いて画像イメージから文字情報をテキスト化し、テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、名刺の画像を読み取って名刺情報を管理する名刺管理装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ビジネスのグローバル化により日本を基盤として企業活動等を行っていても、多国にわたる顧客や取引先を扱うケースが増加している。そのため、企業等では、名刺情報をデジタル化して登録管理を行っている。
【0003】
その際、名刺の文字が何語で書かれているか、OCR(光学式文字読取装置)で名刺を読み取る時に自動的に判断することができない。そのため、利用者が名刺を確認して言語を判別し、OCRの言語設定を手動で行う必要があるため効率が悪い。つまり、OCRを用いて名刺の文字情報をテキスト化場合には言語に応じたOCRを使用する必要がある。また、名刺の言語判定を自動で行う場合、文字列により判別を行う方法があるが、名刺に記載されている文字情報は少ないため、精度が悪く、対象言語が限られる。
【0004】
一方、このような名刺管理方法としては、例えば、特許文献1に名刺を光学的に走査して名刺上の文字、図形、記号の名刺データを読み取り、それに分類データを付与して記憶させておき、所定分類データの指定により所望の名刺データを読み出すことが記載されている。また、特許文献2には、名刺上の画像情報及び画像情報に含まれる文字情報を読み込み、読み込んだ文字情報を氏名、役職、会社名等の管理項目毎に一枚の名刺データとして管理することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭63−110955号公報
【特許文献2】特開平11−031215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のようにOCR(光学式文字読取装置)を用いて名刺から住所、氏名、電話番号等の文字列情報をテキスト化する際には、言語に応じたOCR(例えば、日本語用OCR、英語用OCR、中国語用OCR等)を用いる必要がある。
【0007】
各言語に応じたOCRを使用する場合には、OCR自身は自動的に言語を判定する機能を備えていないことが多く、また、自動判定ができる言語の場合(多くは日本語・英語のみを対象)でも、上述のように名刺に記載される文字情報は限られるため正確に自動判定することは難しい。なお、OCRの対象は文字列であり、名刺に記載されている各種規格のマークや会社のロゴ等の画像情報(以下、シンボルという)は、人が内容を判断して必要があれば備考情報として登録している。
【0008】
このようにOCRで名刺を読み取る前に名刺の対象言語が何語であるのか人が指定する必要がある。特許文献1、2には、名刺の情報を読み取って管理することが記載されているが、名刺に何語で書いてあるのか判定することは言及されていない。
【0009】
本発明の目的は、名刺に記載された言語を自動で精度良く判別することが可能な名刺管理装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る名刺管理装置は、名刺の画像を読み取る読取手段と、前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換する変換手段と、前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出する抽出手段と、前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定する所在国判定手段と、前記判定された所在国の言語を判定する言語判定手段と、前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化する手段と、前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する蓄積手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る名刺管理方法は、読取手段が、名刺の画像を読み取るステップと、変換手段が、前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換するステップと、抽出手段が、前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出するステップと、所在国判定手段が、前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定するステップと、言語判定手段が、前記判定された所在国の言語を判定するステップと、テキスト化手段が、前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化するステップと、蓄積手段が、前記テキスト化された名刺情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積するステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、名刺の画像を読み取る読取手段と、前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換する変換手段と、前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出する抽出手段と、前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定する所在国判定手段と、前記判定された所在国の言語を判定する言語判定手段と、前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化する手段と、前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する蓄積手段と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、名刺に記載された言語が何語であるのか、自動的に且つ精度良く、判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る名刺管理装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るシンボル判定処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る所在国判定処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る分類処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明は、名刺に記載されたシンボルそのもの、シンボルの位置、或いは言語を組み合わせた情報をシンボル関連情報として予め記憶させておき、管理対象名刺登録(OCR化)の際に言語判別情報とを照合することにより、名刺に記載されている言語を自動的に判別するものである。
【0016】
また、名刺上の言語に関わらず名刺を暫定的に英数字対応可能なOCR(例えば、英語用)で処理することで、名刺に記載されていることが多いメールアドレスのドメイン名から企業の所在国、電話番号のプレフィックス等から企業の所在国を判定する。所在国をもとに母国語(言語)を判定することにより、当該言語用のOCRを自動で適用することができる。
【0017】
更に、名刺に記載されたシンボルそのもの、シンボルの情報(企業グループ名等)を組み合わせた情報をシンボル関連情報として予め記憶させておき、管理対象名刺登録(OCR化)の際にシンボル関連情報とを照合することにより、自動的に名刺に付随する情報を登録する。
【0018】
図1は本発明に係る名刺管理装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。図中1は名刺上の画像を読み取る名刺読取装置である。名刺読取装置1は名刺上の画像を読み取り、画像変換部2に出力する。画像変換部2は名刺をOCRが実施可能な画像イメージ(例えば、BMP、GIF、TIFF、JPEG等)に変換する。OCRが実施可能とは、後述するように文字変換部5等が名刺の画像イメージの文字情報をテキスト化できるような画像イメージに変換することをいう。
【0019】
シンボル抽出部3は、画像認識により画像イメージから名刺上のシンボルを抽出する。シンボル判定部4は、抽出されたシンボルを予め登録しておいた辞書と照合することにより企業名等を判定して所在国を判定する。なお、企業だけでなく、名刺に記載されたシンボルに該当する団体を判定して所在国を判定する。文字変換部(英数字)5は、OCR(英数字認識可能な言語)で画像イメージを解析し、英数字を抽出する。キーワード抽出部6は、OCR結果からメールアドレス、電話番号を抽出する。所在国判定部7は、メールアドレスのドメイン、電話番号の国番号から所在国を判定する。
【0020】
言語判定部8は、後述するように判定した所在国情報のスコアをもとに母国語を判定する。文字変換部(各言語)9は、言語に応じたOCRを使用し、画像イメージ(名刺)の文字情報をテキスト化する。分類部10は、例えば、以下の各種分類、整理を行う。
【0021】
(1)テキスト情報(企業名、部署名等)による分類
(2)シンボル(企業名、グループ企業名、規格名等)による分類
(3)判定した所在国による分類
名刺情報記憶装置11は、解析された名刺の情報(名刺画像ファイル、分類結果情報、登録日時、手動入力参考情報等)を蓄積する。表示装置12は、蓄積された名刺情報の表示や分類結果(分類毎の一覧、集計、マップ等)を表示する。出力装置13は、分類結果の帳票出力等を行う。手動入力参考情報は、ユーザが名刺(名刺の相手)に応じて入力するものであり、例えば、その名刺の相手に関係する仕事のプロジェクトの内容等の情報をいう。
【0022】
次に、本実施形態の動作について説明する。図2はシンボル判定処理を説明するフローチャートである。シンボル判定処理では、名刺の画像等の読み込みを行う。即ち、名刺読取装置1により名刺の画像が読み込まれ、画像変換部2によりOCR可能な名刺画像イメージ(BMP、GIF、TIFF、JPEG等)に変換される。図2に名刺から読み込まれた名刺画像入力ファイルの一例を示す。
【0023】
シンボル抽出部3は名刺画像イメージを読み込み(S1)、画像認識により名刺画像イメージからシンボルの抽出を行う。シンボリ判定部4は抽出されたシンボルと、予め用意しておいたシンボル関連情報との照合を行う(S2)。シンボル関連情報は、予め名刺に記載されるシンボルそのもの(会社等のロゴや記号等)、シンボルの位置、言語を組み合わせた複数の名刺に関する情報がシンボル関連情報として蓄積されている。シンボル関連情報は、図示しない記憶装置に蓄積させておく。
【0024】
シンボル判定部4は、シンボル抽出部3で抽出されたシンボルと、予め蓄積されたシンボル関連情報との照合を順次行い、名刺から抽出されたシンボルが予め記憶しているシンボル関連情報のシンボルと一致すると、そのシンボルに対応する関連情報、即ち、図2に示すように該当するシンボル、それに対応する対応言語、対応グループ、対応職種等の情報を取得して言語判定部8に出力する(S3)。もちろん、企業名等をシンボル関連情報として登録して良い。
【0025】
図3は所在国判定処理を説明するフローチャートである。所在国判定処理では、文字変換部5はOCR(英数字認識可能な言語)で名刺画像イメージを解析し、英数字を抽出してキーワード抽出部6に入力する(S4)。キーワード抽出部6は、その抽出結果から電話番号に関してプレフィックスを抽出し(S5)、予め用意しておいた国番号一覧データとの照合を行い、国名情報を取得する(S6)。図3に国番号一覧データの一例を示す。例えば、国番号が「81」であれば国名は「日本」、国番号が「227」であれば国名は「ニジェール」であることが分かる。
【0026】
また、キーワード抽出部6は、メールアドレスに関してトップレベルドメインを抽出し(S7)、予め用意しておいたドメイン一覧データとの照合を行い、国・地域情報を取得する(S8)。図3にドメイン一覧データの一例を示す。例えば、ドメインが「jp」であれば「日本」であることが分かる。国番号一覧データやドメイン一覧データは、図示しない記憶装置に記憶させておく。所在国判定部7は、電話番号、メールアドレスから取得した国に関する情報(国名情報、国・地域情報)を総合して所在国を判定する(S9)。所在国判定部7の所在国判定結果は言語判定部8に出力される(S10)。
【0027】
このようにして所在国判定処理を行い、言語判定部8ではシンボル判定部4で判定された所在国情報や、所在国判定部7で判定された所在国情報のスコアに基づいて名刺の言語を判定する。即ち、シンボルにより判定された所在国情報と電話番号とメールアドレスにより判定された所在国情報が一致すれば、その所在国の言語を名刺の言語と判定する。一方、両方の所在国情報が一致しなければ、どちらかの判定結果を優先すると決めておく。例えば、精度を考慮してシンボル判定部4の判定結果を優先してシンボル判定部4の判定結果を採用する。また、一致しなければ表示装置12にエラーを表示して動作を中止しても良いし、反対に電話番号とメールアドレスにより判定された所在国情報を優先しても良い。
【0028】
文字変換部9では判定された言語に応じたOCR(光学式文字読取装置)を用いて画像イメージ(名刺)の文字情報をテキスト化する。文字変換部9でテキスト化された情報は分類部10に出力される。
【0029】
図4は分類処理を説明するフローチャートである。分類処理では、上述のように各処理で出力された情報が分類部10に入力される(S11)。即ち、図2のS3のシンボル照合結果に基づくシンボル関連情報(シンボル、対応言語、対応企業、対応グループ、対応職種等)、図3で説明した所在国判定部7による所在国判定結果、言語判定部8による言語判定結果、文字変換部9による文字変換結果(名刺に記載された氏名、住所、部署、電話番号、メールアドレス、企業名(団体名)、役職等の情報)等が入力される。
【0030】
分類部10は、これら入力された情報を分類して名刺情報記憶装置11に蓄積する。分類部10では、分類対象項目(図4の例では、苗字(姓)、名前(名)、住所、シンボル名、グループ名、メールアドレス、所在国、言語、…、)にタグ付けを行い(S12)、タグ付けされた分類対象項目毎に名刺の苗字、名前、企業名等が対応付けて出力される(S13)。分類結果情報は、名刺画像ファイル、登録日時、上述のような手動入力参考情報等と共に名刺情報記憶装置11に蓄積される。図4には示していないが、名刺の企業名等も分類対象項目としても良い。
【0031】
図4に示す「値」は、例えば、分類対象項目の苗字、名前、住所、…、に対応して決められており、名刺情報記憶装置11から名刺情報を読み出す場合、例えば、苗字等に対応する「値」をキーに名刺情報記憶装置11から検索すれば、その苗字等に対する分類結果の一覧を読み出すことが可能である。例えば、苗字、名前(又は苗字と名前を合わせた姓名)を検索すると、該当する苗字、名前(又は氏名)の一覧が読み出され、該当する苗字、名前(又は氏名)に対応する名刺情報(企業名、住所、所属する部署名、役職、電話番号、メールアドレス等)が読み出される。
【0032】
また、図4の例では、分類対象項目「シンボル名」に対応する値として「シンボルA」を示しているが、「シンボルA」をキーに検索することにより、該当するシンボルの一覧が読み出される。また、読み出されたシンボルの名刺一覧について、それぞれ該当するシンボルの名刺情報(企業名、氏名、住所、所属する部署名、役職、電話番号、メールアドレス等)が読み出される。同様に、分類対象項目「グループ名」に対応する値として「AAAグループ」を示しているが、「AAAグループ」を検索することにより、同様に「AAAグループ」に該当する名刺情報を読み出すことができる。
【0033】
表示装置12は名刺情報記憶装置11に蓄積された情報を表示したり、或いは分類結果(分類毎の一覧、集計、マップ等)を表示する。出力装置13は名刺情報記憶装置11から分類結果の帳票出力等を行う。例えば、上述のように苗字、名前(又は苗字と名前を合わせた姓名)を検索すると、該当する苗字、名前(又は氏名)の一覧が読み出され、該当する苗字、名前(又は氏名)に対応する名刺情報(企業名、住所、所属する部署名、役職、電話番号、メールアドレス等)が読み出される。表示装置12や出力装置13は、これら読み出された情報の表示、出力を行う。
【0034】
本実施形態では、名刺のシンボルを抽出して予め記憶しているシンボル関連情報と照合して企業名等の判定を行い、それに対応する言語を判定するため、名刺に記載された言語を自動的に精度良く判定することができる。また、名刺のシンボルだけでなく、メールアドレスや電話番号を合わせて総合的に所在国を判定するため、更に精度良く名刺の言語を判別でき、名刺情報をOCR化することができる。
【0035】
また、企業等のシンボルマークを用いて分類を行うことにより、同一シンボルマークを使用するグループ会社を認識することができ、名刺を企業グループにより分類することが可能となる。更に、電話番号やメールアドレスに基づいて所在国を認識するため、名刺を所在国毎に分類することもできる。
【0036】
なお、上記名刺管理装置は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合わせにより実現することができる。また、上記名刺管理装置により行なわれる名刺管理方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらに組合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0037】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
【0038】
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0039】
また、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限らない。
【0040】
(付記1)名刺の画像を読み取る読取手段と、
前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換する変換手段と、
前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出する抽出手段と、
前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定する所在国判定手段と、
前記判定された所在国の言語を判定する言語判定手段と、
前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化する手段と、
前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する蓄積手段と、
を備えたことを特徴とする名刺管理装置。
【0041】
(付記2)前記変換された画像イメージから英数字情報をテキスト化して電話番号及びメールアドレスを抽出する手段と、
前記抽出された電話番号及びメールアドレスに基づいて所在国を判定する判定手段と、を有し、
前記言語判定手段は、前記所在国判定手段により前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報に基づいて所在国を判定することを特徴とする付記1に記載の名刺管理装置。
【0042】
(付記3)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、前記シンボルによって判定された所在国情報を優先することを特徴とする付記2に記載の名刺管理装置。
【0043】
(付記4)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、前記電話番号及びメールアドレスによって判定された所在国情報を優先することを特徴とする付記2に記載の名刺管理装置。
【0044】
(付記5)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、エラーを表示して動作を中止することを特徴とする付記2に記載の名刺管理装置。
【0045】
(付記6)前記登録手段には、前記シンボルと、前記シンボルに対応する前記企業を含む団体名又はグループ名を含む情報がシンボル関連情報として登録され、前記蓄積手段は前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する場合には、前記シンボル関連情報に基づいて前記シンボルに該当する前記企業を含む団体名又はグループ名を登録することを特徴する付記1乃至5のいずれか1に記載の名刺管理装置。
【0046】
(付記7)前記変換手段は、前記読取手段で読み取られた名刺の画像情報を、BMP、GIF、TIFF又はJPEGの画像イメージに変換することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1に記載の名刺管理装置。
【0047】
(付記8)読取手段が、名刺の画像を読み取るステップと、
変換手段が、前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換するステップと、
抽出手段が、前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出するステップと、
所在国判定手段が、前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定するステップと、
言語判定手段が、前記判定された所在国の言語を判定するステップと、
テキスト化手段が、前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化するステップと、
蓄積手段が、前記テキスト化された名刺情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積するステップと、
を含むことを特徴とする名刺管理方法。
【0048】
(付記9)前記変換された画像イメージから英数字情報をテキスト化して電話番号及びメールアドレスを抽出する手段と、
前記抽出された電話番号及びメールアドレスに基づいて所在国を判定する判定手段と、を有し、
前記言語判定手段が、前記所在国判定手段により前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報に基づいて所在国を判定するステップを含むことを特徴とする付記8に記載の名刺管理方法。
【0049】
(付記10)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、前記シンボルによって判定された所在国情報を優先することを特徴とする付記9に記載の名刺管理方法。
【0050】
(付記11)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、前記電話番号及びメールアドレスによって判定された所在国情報を優先することを特徴とする付記9に記載の名刺管理方法。
【0051】
(付記12)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、エラーを表示して動作を中止することを特徴とする付記9に記載の名刺管理方法。
【0052】
(付記13)前記登録手段には、前記シンボルと、前記シンボルに対応する前記企業を含む団体名又はグループ名を含む情報がシンボル関連情報として登録され、前記蓄積手段は前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する場合には、前記シンボル関連情報に基づいて前記シンボルに該当する前記企業を含む団体名又はグループ名を登録することを特徴する付記8乃至12のいずれか1に記載の名刺管理方法。
【0053】
(付記14)前記変換手段は、前記読取手段で読み取られた名刺の画像情報を、BMP、GIF、TIFF又はJPEGの画像イメージに変換することを特徴とする付記8乃至13のいずれか1に記載の名刺管理方法。
【0054】
(付記15)コンピュータを、
名刺の画像を読み取る読取手段と、
前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換する変換手段と、
前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出する抽出手段と、
前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定する所在国判定手段と、
前記判定された所在国の言語を判定する言語判定手段と、
前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化する手段と、
前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する蓄積手段と、
して機能させるためのプログラム。
【0055】
(付記16)更に、前記コンピュータを、
前記変換された画像イメージから英数字情報をテキスト化して電話番号及びメールアドレスを抽出する手段と、
前記抽出された電話番号及びメールアドレスに基づいて所在国を判定する判定手段と、して機能させ、
前記言語判定手段は、前記所在国判定手段により前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報に基づいて所在国を判定することを特徴とする付記15記載のプログラム。
【0056】
(付記17)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、前記シンボルによって判定された所在国情報を優先することを特徴とする付記16に記載のプログラム。
【0057】
(付記18)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、前記電話番号及びメールアドレスによって判定された所在国情報を優先することを特徴とする付記16に記載のプログラム。
【0058】
(付記19)前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、エラーを表示して動作を中止することを特徴とする付記16に記載のプログラム。
【0059】
(付記20)前記登録手段には、前記シンボルと、前記シンボルに対応する前記企業を含む団体名又はグループ名を含む情報がシンボル関連情報として登録され、前記蓄積手段は前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する場合には、前記シンボル関連情報に基づいて前記シンボルに該当する前記企業を含む団体名又はグループ名を登録することを特徴する付記15乃至19のいずれか1に記載のプログラム。
【0060】
(付記21)前記変換手段は、前記読取手段で読み取られた名刺の画像情報を、BMP、GIF、TIFF又はJPEGの画像イメージに変換することを特徴とする付記15乃至20のいずれか1に記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、例えば、多言語にわたる名刺管理システムに好適に使用できる。また、オフィス等において名刺情報をもとに情報活用を行う顧客情報管理や営業管理のためのシステムにも使用することができる。更に、多くの来場者の受付を名刺で行う展示会やセミナー等での入場者管理システムにも使用することができる。
【符号の説明】
【0062】
1名刺読取装置
2 画像変換部
3 シンボル抽出部
4 シンボル判定部
5 文字変換部(英数字)
6 キーワード抽出部
7 所在国判定部
8 言語判定部
9 文字変換部(各言語)
10 分類部
11 名刺情報記憶装置
12 表示装置
13 出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
名刺の画像を読み取る読取手段と、
前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換する変換手段と、
前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出する抽出手段と、
前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定する所在国判定手段と、
前記判定された所在国の言語を判定する言語判定手段と、
前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化する手段と、
前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する蓄積手段と、
を備えたことを特徴とする名刺管理装置。
【請求項2】
前記変換された画像イメージから英数字情報をテキスト化して電話番号及びメールアドレスを抽出する手段と、
前記抽出された電話番号及びメールアドレスに基づいて所在国を判定する判定手段と、を有し、
前記言語判定手段は、前記所在国判定手段により前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報に基づいて所在国を判定することを特徴とする請求項1に記載の名刺管理装置。
【請求項3】
前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、前記シンボルによって判定された所在国情報を優先することを特徴とする請求項2に記載の名刺管理装置。
【請求項4】
前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、前記電話番号及びメールアドレスによって判定された所在国情報を優先することを特徴とする請求項2に記載の名刺管理装置。
【請求項5】
前記言語判定手段は、前記所在国判定手段によって前記シンボルから判定された所在国情報と前記電話番号及びメールアドレスから判定された所在国情報とが一致しない場合には、エラーを表示して動作を中止することを特徴とする請求項2に記載の名刺管理装置。
【請求項6】
前記登録手段には、前記シンボルと、前記シンボルに対応する前記企業を含む団体名又はグループ名を含む情報がシンボル関連情報として登録され、前記蓄積手段は前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する場合には、前記シンボル関連情報に基づいて前記シンボルに該当する前記企業を含む団体名又はグループ名を登録することを特徴する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の名刺管理装置。
【請求項7】
前記変換手段は、前記読取手段で読み取られた名刺の画像情報を、BMP、GIF、TIFF又はJPEGの画像イメージに変換することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の名刺管理装置。
【請求項8】
読取手段が、名刺の画像を読み取るステップと、
変換手段が、前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換するステップと、
抽出手段が、前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出するステップと、
所在国判定手段が、前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定するステップと、
言語判定手段が、前記判定された所在国の言語を判定するステップと、
テキスト化手段が、前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化するステップと、
蓄積手段が、前記テキスト化された名刺情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積するステップと、
を含むことを特徴とする名刺管理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
名刺の画像を読み取る読取手段と、
前記読み取られた名刺の画像情報を所定画像イメージに変換する変換手段と、
前記画像イメージから前記名刺のシンボルを抽出する抽出手段と、
前記抽出されたシンボルと予め登録手段に登録されたシンボルとを照合し、前記抽出されたシンボルに該当する企業を含む団体を特定し、その特定結果から前記企業を含む団体の所在国を判定する所在国判定手段と、
前記判定された所在国の言語を判定する言語判定手段と、
前記判定された言語に対応するOCRを用いて前記画像イメージから文字情報をテキスト化する手段と、
前記テキスト化された文字情報を所定の分類項目毎に分類して名刺情報記憶装置に蓄積する蓄積手段と、
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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