説明

吸盤装置および物品取り付け装置

【課題】曲面状の被吸着面に対して重量が大きな物品の取り付けを行う上で有利な物品取り付け装置および吸盤装置を提供する。
【解決手段】物品取り付け装置10はフレーム12と複数の吸盤装置14とを備える。各吸盤装置14は、吸盤16と、中心軸18と、雄ねじ部36を有するケース20などを含んで構成される。フレーム12のねじ挿通孔1202は、雄ねじ部36がねじ挿通孔1202内で傾動できる寸法で形成されている。被吸着面2が曲面をなしている場合、吸盤装置14の雄ねじ部36がフレーム12のねじ挿通孔1202内で傾動できることから、各吸盤装置14の吸着面24を曲面状の被吸着面2に対して確実に吸着させつつ、各雄ねじ部36に螺合されるナット44によりフレーム12を挟持することによって、吸盤装置14を曲面状の被吸着面2に確実に吸着させ、フレーム12で物品を支持できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吸盤装置および物品取り付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から吸盤装置は種々の物品を被吸着面に取り付ける際に用いられている。
この種の吸盤装置の具体的構成として、被吸着面に吸着する吸着面を有する吸盤と、吸盤の背面から突設された中心軸と、吸盤の背面を覆うスカート部と、スカート部の中央から突出し中心軸が収容される外側筒部とを備え、外側筒部に物品が連結されるものが提案されている(特許文献1参照)。
ところで、このような吸盤装置で支持しようとする物品の重量が大きくなり、1つの吸盤装置で支持することができない場合、複数の吸盤装置の中心軸を平坦な板状のフレームに対して直交させた状態で、各吸盤装置の外側筒部をフレームに取り付けると共に、物品をフレームに取り付けることで、物品の重量を複数の吸盤装置で分散して支持させることが考えられる。
【特許文献1】実開平4−133773号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、このようにフレームを介して連結された複数の吸盤装置の吸盤を単一の平面からなる被吸着面に吸着させる場合には問題がないが、被吸着面が曲面などで形成されている場合には次のような問題が発生する。
すなわち、各吸盤装置の吸盤の中心軸がフレームと直交していることから、各吸盤のうち一部の吸盤をその中心軸が被吸着面に直交した状態で被吸着面に吸着させると、残りの吸盤はその中心軸が曲面状の被吸着面に対して直交せずに傾斜した状態となるため、吸盤の吸着面と被吸着面との間に隙間が形成され、吸盤を被吸着面に安定した状態で吸着させることが困難となる。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、複数の吸盤装置を曲面などの被吸着面に確実かつ安定して吸着させることができ、重量が大きな物品の取り付けを行う上で有利な物品取り付け装置および物品取り付け装置に用いられる吸盤装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を達成するため、本発明の吸盤装置は、厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸と、前記吸盤の背面を覆い前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接可能な当接部を有するケースと、前記中心軸と前記ケースとの間に設けられ、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記当接部を前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接させ前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に変位させる変位機構とを備える吸盤装置であって、前記ケースに、前記吸盤の背面の中央部から離れる方向に延在する雄ねじ部が設けられていることを特徴とする。
また本発明の物品取り付け装置は、物品に連結されたフレームと、前記フレームに連結された複数の吸盤装置とを備え、前記各吸盤装置は、厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸と、前記吸盤の背面を覆い前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接可能な当接部を有するケースと、前記中心軸と前記ケースとの間に設けられ、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記当接部を前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接させ前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に変位させる変位機構とを有し、前記ケースに、前記吸盤の背面の中央部から離れる方向に延在する雄ねじ部が設けられ、前記フレームの互いに間隔をおいた複数箇所に、前記雄ねじ部の挿通を可能としかつ前記雄ねじ部が挿通された状態で前記雄ねじ部の傾動を可能とする内径のねじ挿通孔が設けられ、前記雄ねじ部が前記ねじ挿通孔に挿通され前記雄ねじ部に螺合するナットにより前記フレームを挟持することで前記吸盤装置が前記フレームに連結されていることを特徴とする。
また本発明の吸盤装置は、厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸と、前記吸盤の背面を覆い前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接可能な当接部を有するケースと、前記中心軸と前記ケースとの間に設けられ、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記当接部を前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接させ前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に変位させる変位機構とを備える吸盤装置であって、前記吸盤の背面の中央部から離れた前記中心軸の端部は、前記ケースを貫通して前記ケースから露出しており、前記ケースから露出する前記中心軸部分に雄ねじ部が設けられていることを特徴とする。
また本発明の物品取り付け装置は、物品に連結されたフレームと、前記フレームに連結された複数の吸盤装置とを備え、前記各吸盤装置は、厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸と、前記吸盤の背面を覆い前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接可能な当接部を有するケースと、前記中心軸と前記ケースとの間に設けられ、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記当接部を前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接させ前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に変位させる変位機構とを有し、前記ケースから露出する前記中心軸部分に雄ねじ部が設けられ、前記フレームの互いに間隔をおいた複数箇所に、前記雄ねじ部の挿通を可能としかつ前記雄ねじ部が挿通された状態で前記雄ねじ部の傾動を可能とする内径のねじ挿通孔が設けられ、前記雄ねじ部が前記ねじ挿通孔に挿通され前記雄ねじ部に螺合するナットにより前記フレームを挟持することで前記吸盤装置が前記フレームに連結されていることを特徴とする。
また本発明の吸盤装置は、厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸とを備える吸盤装置であって、前記中心軸に雄ねじ部が設けられていることを特徴とする。
また本発明の物品取り付け装置は、物品に連結されたフレームと、前記フレームに連結された複数の吸盤装置とを備え、前記各吸盤装置は、厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸とを備え、前記中心軸に雄ねじ部が設けられ、前記フレームの互いに間隔をおいた複数箇所に、前記雄ねじ部の挿通を可能としかつ前記雄ねじ部が挿通された状態で前記雄ねじ部の傾動を可能とする内径のねじ挿通孔が設けられ、前記雄ねじ部が前記ねじ挿通孔に挿通され前記雄ねじ部に螺合するナットにより前記フレームを挟持することで前記吸盤装置が前記フレームに連結されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、複数の吸盤装置を曲面などからなる被吸着面に確実かつ安定して吸着させることができ、重量が大きな物品の取り付けを行う上で有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1(A)は第1の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図、(B)は(A)のB矢視図である。
図2は第1の実施の形態の吸盤装置14の非吸着状態を示す断面図、図3は図2のB矢視図である。
図4は第1の実施の形態の吸盤装置14の中間吸着状態を示す断面図、図5は図4のB矢視図である。
図6は第1の実施の形態の吸盤装置14の最終吸着状態を示す断面図、図7は図6のB矢視図である。
図8(A)はフレーム12の平面図、(B)は(A)のB矢視図である。
図9(A)はナットの平面図、(B)は(A)のB矢視図である。
図10は雄ねじ部材46のフレーム12への取り付け説明図である。
【0007】
図1に示す物品取り付け装置10は、例えば、自動車の車室内のダッシュボード上でカーナビゲーション装置やテレビジョン装置のディスプレイパネルを支持し、また、種々の車載機器をリモートコントロールするためのコントローラーなどを支持するものである。
図1(A)、(B)に示すように、本実施の形態に係る物品取り付け装置10は、フレーム12と、複数の吸盤装置14とを備えている。
【0008】
(吸盤装置14)
各吸盤装置14は、図2、図3に示すように、吸盤16と、中心軸18と、ケース20と、変位機構22などを含んで構成されている。
吸盤16は、円盤状を呈し、厚さ方向の一方の面が凹状の吸着面24とされ他方の面が凸状の背面26とされている。
吸盤16は、弾性を有する合成樹脂材料、例えば、ウレタン系やスチレン系、シリコン樹脂系など、従来の吸盤16に用いられている従来公知の様々な弾性材料が使用可能である。
なお、図1(A)に示すように、吸盤16の外縁に吸盤16の径方向外方向に延在する取り外し操作用の片体16Aが設けられている。
【0009】
また、例えば、吸盤16を、背面26を構成する円盤状の吸盤本体28と、吸着面24を構成するゲル層30とを含んで構成するようにしてもよい。
吸盤本体28は、前記の吸盤16と同様に、弾性を有する合成樹脂材料、例えば、ウレタン系やスチレン系、シリコン樹脂系など、従来の吸盤16に用いられている従来公知の様々な弾性材料が使用可能である。
ゲル層30はゲルからなり、背面26と反対に位置する吸盤本体28の面に凹状の取り付け面2802が形成され、この取り付け面2802に該取り付け面2802を覆うように接合され、吸着面24はこのゲル層30の表面で形成されている。
このようなゲルとして、ポリエチレン系、スチレン系、シリコン樹脂系などの合成樹脂系のゲルが使用可能であり、ポリエチレン系のゲルとして、例えば、市販品である株式会社コスモ計器の商品名「コスモゲル」を使用可能である。スチレン系のゲルとして、例えば、市販品である株式会社イノアックコーポレーションの商品名「NAGFLEX」を使用可能である。シリコン系のゲルとして、例えば、市販品である株式会社ジェルテックの商品名「αGEL」(アルファゲル)を使用可能である。
また、取り付け面2802へのゲル層30の接合は、例えば、二色成形や接着剤による接合などの方法が採用可能である。
ゲル層30により吸着面24を構成すると、被吸着面2が皮シボ面として形成され、あるいは、こまかな凹凸面で形成され、あるいは、ざらざらな面で形成されている場合であっても、吸着面24は凹凸に追従して変形し、凹凸面との間に隙間を介在させずに凹凸面やざらざらな面に吸着面24を密着でき、吸盤16を凹凸面やざらざらな面に確実に吸着させることができ、種々の物品を、ダッシュボードパネルの皮シボ面などの被吸着面2に確実に取り付ける上で有利となる。
【0010】
中心軸18は、吸盤16の背面26の中央部に連結され背面26から離れる方向に延在している。言い換えると、中心軸18は、吸盤16の背面26の中央部から吸盤16の厚さ方向に沿って(吸着面24の中心軸に沿って)背面26から離れる方向に突設されている。
中心軸18は剛性を有する材料、例えば、金属や硬質な合成樹脂から形成され、中心軸18の下端は吸盤16の中央の膨出部に埋め込まれている。
本実施の形態では、中心軸18は、背面26の中央部に連結された筒状部材1802と、筒状部材1802の内部に配置され背面26の中央部に埋め込まれた軸状部材1804とで構成されている。
【0011】
ケース20は、スカート部32と外側筒部34と雄ねじ部36などを有し、ケース20は硬質な合成樹脂などのような剛性を有する材料で形成されている。
スカート部32は、吸盤16の背面26を覆い吸着面24が被吸着面2に吸着した状態で背面26の外周部または吸盤16の外側の被吸着面2の箇所に当接可能な当接部38を有している。
外側筒部34は、スカート部32の中央から起立し、その内側に中心軸18が収容されている。
雄ねじ部36は、吸盤16の背面26の中央部から離れたケース20の箇所に、中心軸18と同軸上に形成されている。
本実施の形態では、雄ねじ部36は外側筒部34の上部に設けられている。
【0012】
変位機構22は、中心軸18とケース20との間に設けられ、吸着面24が被吸着面2に吸着した状態で当接部38を背面26の外周部または吸盤16の外側の被吸着面2の箇所に当接させ中心軸18を被吸着面2から離れる方向に変位させるものである。
本実施の形態では、変位機構22は、摘み40と、カム42とを含んで構成されている。
摘み40は軸状部材1804の上端に回転可能に配置され、カム42は摘み40の下端外周に設けられている。
そして、図4、図5に示すように、吸着面24が被吸着面2に吸着した状態で当接部38を背面26の外周部または吸盤16の外側の被吸着面2の箇所に当接させ、図6、図7に示すように、摘み40を回転操作すると、カム42がケース20の軸受け面2002に乗り上げ、中心軸18を被吸着面2から離れる方向に変位させる。
これにより吸着面24の被吸着面2への吸着がより確実になされる。
なお、吸着面24が被吸着面2に吸着した状態で当接部38を背面26の外周部または吸盤16の外側の被吸着面2の箇所に当接させ中心軸18を被吸着面2から離れる方向に変位させる変位機構22の構成は、例えば、コイルスプリングを含んで構成するなど、従来公知のさまざまな構造が採用可能であり、実施の形態の構造に限定されない。
【0013】
(フレーム12)
フレーム12は複数の吸盤装置14により物品を支持するためのものであり、複数の吸盤装置14を連結すると共に物品に連結される。
図8(A)、(B)に示すように、フレーム12は均一幅、均一厚さの板状を呈し、その長手方向の両端に雄ねじ部36の挿通を可能としたねじ挿通孔1202が設けられている。
ねじ挿通孔1202は、雄ねじ部36の山径よりも大きな寸法の内径で形成され、かつ、図9(A)、(B)に示すナット44の輪郭よりも小さい寸法の内径で形成され、雄ねじ部36がねじ挿通孔1202内で傾動できる寸法で形成されている。
雄ねじ部36のフレーム12への取り付けは、図1に示すように、ねじ挿通孔1202に挿通されフレーム12の両面に臨む雄ねじ部36の箇所に螺合したナット44によりフレーム12を挟持することで行われる。
また、フレーム12の長手方向の中央部には物品を連結する物品連結用部材46が立設されている。
物品連結用部材46は、図10に示すように、例えば、フレーム12の孔1210に挿通される軸部4602と、軸部4602の一方の端部に設けられた上フランジ4604と、軸部4602の他方の端部に設けられた雄ねじ4606と、この雄ねじ4606に螺合し上フランジ4604と協働してフレーム12を挟持する雌ねじ部材4608などを含んで構成され、上フランジ4604に、物品に結合される雄ねじ4610が設けられている。
雄ねじ4610として、デジタルスチルカメラやフィルムカメラあるいはビデオカメラなどの撮像装置の筐体に設けられている三脚取り付け用の雌ねじに対応する1/4−20UNC(インチ)の雄ねじを採用すると、それら撮像装置を物品連結用部材46を介して物品取り付け装置10に容易に取り付けて使用することが可能となる。
【0014】
(使用方法)
次に物品取り付け装置10の使用方法について説明する。
予め、各吸盤装置14の雄ねじ部36の基端にそれぞれ1つのナット44を螺合した状態で雄ねじ部36をフレーム12のねじ挿通孔1202に挿通する。
この状態で、各吸盤装置14の吸盤16の吸着面24を、物品取り付け装置10を取り付けるべき被吸着面2に吸着させ、摘み40の回転操作により変位機構22を介して中心軸18を被吸着面2から離れる方向に変位させ、吸着面24を被吸着面2へ確実に吸着させる。
次いで、雄ねじ部36がねじ挿通孔1202に挿通されフレーム12を挟んで雄ねじ部36に螺合するナット44によりフレーム12部分を挟持することで吸盤装置14がフレーム12に連結される。
これによりフレーム12および物品連結用部材46は、複数の吸盤装置14を介して被吸着面2に取り付けられることになる。
ここで、物品連結用部材46を物品に連結することで物品がフレーム12と複数の吸盤装置14を介して被吸着面2に取り付けられる。
【0015】
ここで、図1(B)に示すように、2つの被吸着面2A、2Bが互いに平行をなす平坦面で形成され、かつ、2つの被吸着面2A、2Bの間にそれら被吸着面2A、2Bの面と直交する方向の段差がある場合には、各雄ねじ部36に螺合されるナット44の高さ位置を調整することにより、物品取り付け装置10による物品の被吸着面2A、2Bに対する取り付けをフレーム12と被吸着面2A、2Bとが平行をなした状態で安定して行うことができる。
【0016】
また、図11に示すように、被吸着面2が曲面をなしている場合には、曲面に対して直交する方向に雄ねじ部36が突出することから、従来では2つの雄ねじ部36を連結することは不可能であったのに対し、本実施の形態では、吸盤装置14の雄ねじ部36がフレーム12のねじ挿通孔1202内で傾動できることから、各吸盤装置14の吸着面24を曲面状の被吸着面2に対して確実に吸着させつつ、各雄ねじ部36に螺合されるナット44によりフレーム12を挟持することによって、吸盤装置14を曲面状の被吸着面2に確実に吸着させた状態でフレーム12により物品を支持することが可能となる。
したがって、物品取り付け装置10による物品の曲面状の被吸着面2に対する取り付けを安定して行うことができる。
【0017】
なお、物品取り付け装置10の被吸着面2からの取り外しは、各吸盤装置14の片体16Aを摘み被吸着面2から各吸盤16を剥がすことにより行われる。
【0018】
したがって、本実施の形態によれば、複数の吸盤装置14の吸盤16の吸着面24が被吸着面2に吸着した状態で、各吸盤装置14の雄ねじ部36がナット44を介してフレーム12部分に挟持されるので、フレーム12にかかる荷重を複数の吸盤装置14で分散して支持することができる。
したがって、物品取り付け装置10を介して被吸着面2に取り付ける得る物品の荷重を大きく確保する上で有利となり、従来不可能であった重い物品の被吸着面2への取り付けが可能となり物品の使い勝手の向上を図る上で有利となる。
【0019】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、物品連結用部材46が、軸部4602と、上フランジ4604と、雄ねじ4606と、雌ねじ部材4608などを含んで構成されていたが、第2の実施の形態では、物品連結用部材46がフック部材48で構成されている。
図12は第2の実施の形態におけるフック部材48のフレーム12への取り付け説明図である。なお、以下の実施の形態では、第1の実施の形態と同様または対応する部分には同一の符号を付して説明する。
図12に示すように、フレーム12に物品を掛止するフック部材48が設けられている。
フック部材48は、例えば、フレーム12の孔1210に挿通される軸部4802と、軸部4802の一方の端部に設けられた上フランジ4804と、軸部4802の他方の端部に設けられた雄ねじ4806と、この雄ねじ4806に螺合し上フランジ4804と協働してフレーム12を挟持する雌ねじ部材4808などを含んで構成され、上フランジ4804に、物品が掛止されるフック4810が設けられている。
このような第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、被吸着面2として室内の壁面などを利用することにより、衣服を掛けるハンガーなどを容易にフック部材48に掛止させることができ、物品取り付け装置10の使い勝手を高める上で有利となる。
【0020】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、3つの吸盤装置14を用いた物品取り付け装置10であり、フレーム12が2枚の板状部材1200を含んで構成されている。
図13(A)は第3の実施の形態における板状部材1200の平面図、(B)は(A)のB矢視図、(C)はフレーム12を2枚の板状部材1200を重ね合わせて構成した説明図である。
図13(C)に示すように、フレーム12は2枚の板状部材1200を含んで構成され、図13(A)、(B)に示すように、板状部材1200は、厚さよりも大きな寸法の幅と、この幅よりも大きな寸法の長さとを有し、細長形状を呈している。
各板状部材1200は、その厚さ分高さを異ならせた第1の板部12Aと第2の板部12Bとがその長手方向に並べられて構成され、第1の板部12Aと第2の板部12Bとは屈曲部1220を介して連結されている。
ねじ挿通孔1202は、各板状部材1200の長さ方向の両端にそれぞれ形成されている。
【0021】
各ねじ挿通孔1202は、第1の実施の形態と同様に、雄ねじ部36の山径よりも大きな寸法の内径で形成され、かつ、ナット44の輪郭よりも小さい寸法の内径で形成され、雄ねじ部36がねじ挿通孔1202内で傾動できる寸法で形成されている。
また、各板状部材1200の中間には、物品連結用部材46の軸部4602を挿通するための孔1210が形成されている。
図14、図15に示すように、2枚の板状部材1200は、それらのねじ挿通孔1202を重ね合わせ、重ね合わされたねじ挿通孔1202に雄ねじ部36が挿通されそれら重ね合わされた板状部材1200を挟んで雄ねじ部36に螺合するナット44によりそれら板状部材1200を挟持することで吸盤装置14が板状部材1200に連結されている。
また、1つの板状部材1200の孔1210に物品連結用部材46の軸部4602を挿通し雌ねじ部材4608を用いて物品連結用部材46を板状部材1200に連結する。
【0022】
より詳細に説明すると、図13(C)に示すように、2枚の板状部材1200のうち一方の板状部材1200の第2の板部12Bの上に他方のフレーム12の第1の板部12Aを重ね合わせ、かつ、2枚の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
すると、2枚の板状部材1200は、それら2枚の板状部材1200の厚さ方向において、2枚の第1の板部12Aは互いに同じ高さ位置に位置し、2枚の第2の板部12Bは第1の板部12Aと異なる厚さ方向の位置で互いに同じ高さに位置する。
このような構成によれば、フレーム12にかかる荷重を3つの吸盤装置14で分散して支持することができる。
なお、物品連結用部材46を2枚の板状部材1200に何れに取り付けるか、あるいは、2枚の板状部材1200の一方または双方に取り付けるかは任意である。
【0023】
また、各吸盤装置14の吸盤16の吸着面24が吸着する吸着面2の間にそれら被吸着面2の面と直交する方向の段差がある場合には、各雄ねじ部36に螺合されるナット44の高さ位置を調整することにより、物品取り付け装置10による物品の各被吸着面2に対する取り付けをフレーム12(各板状部材1200)と各被吸着面2とが平行をなした状態で安定して行うことができることは第1の実施の形態と同様である。
【0024】
また、図15に示すように、被吸着面2が曲面をなしている場合には、曲面に対して直交する方向に雄ねじ部36が突出することから、従来では3つの雄ねじ部36を連結することは不可能であったのに対し、第1の実施の形態と同様に、吸盤装置14の雄ねじ部36がフレーム12のねじ挿通孔1202内で傾動できることから、各吸盤装置14の吸着面24を曲面状の被吸着面2に対して確実に吸着させつつ、各雄ねじ部36に螺合されるナット44によりフレーム12(各板状部材1200)を挟持することによって、吸盤装置14を曲面状の被吸着面2に確実に吸着させた状態でフレーム12により物品を支持することが可能となる。
したがって、物品取り付け装置10による物品の曲面状の被吸着面2に対する取り付けを安定して行うことができる。
【0025】
したがって、第3の実施の形態によれば、2枚のフレーム12を順次重ね合わせることで3個の吸盤装置14を連結でき、第1の実施の形態と同様の効果が奏される。
また、板状部材1200の厚さ分変位した第1の板部12Aと第2の板部12Bとを重ね合わせるため、互いに重なり合う板状部材1200がそれらの厚さ方向に占有するスペースを最小限とすることができ、美観的に優れたものとすることができる。
【0026】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態は、3枚の吸盤装置14を用いた物品取り付け装置10であり、フレーム12が3枚の板状部材1200を含んで構成され、3枚の板状部材1200が三角形の辺を延在するように重ね合わせて連結されている。
図16は第4の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図、図17は図16のA矢視図である。
図16、図17に示すように、3枚の板状部材1200は、第3の実施の形態と同様に、厚さよりも大きな寸法の幅と、この幅よりも大きな寸法の長さとを有し、細長形状を呈している。
また、各板状部材1200は、その厚さ分高さを異ならせた第1の板部12Aと第2の板部12Bとがその長手方向に並べられて構成され、第1の板部12Aと第2の板部12Bとは屈曲部1220を介して連結されている。
3枚の板状部材1200は、それらのねじ挿通孔1202を重ね合わせ、重ね合わされたねじ挿通孔1202に雄ねじ部36が挿通されそれら重ね合わされた板状部材1200を挟んで雄ねじ部36に螺合するナット44によりそれら板状部材1200を挟持することで吸盤装置14が板状部材1200に連結されている。
また、1枚の板状部材1200の孔1210に物品連結用部材46の軸部4602が挿通され雌ねじ部材4608により物品連結用部材46が板状部材1200に連結されている。
【0027】
より詳細に説明すると、1枚目の板状部材1200の第2の板部12Bの上に2枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、1枚目と2枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
次に、2枚目の板状部材1200の第2板部12Bの上に3枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、2枚目と3枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
次に、3枚目の板状部材1200の第2板部12Bの上に1枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、1枚目と3枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
すると、3枚の板状部材1200は、それら3枚の板状部材1200の厚さ方向において、3枚の第1の板部12Aは互いに同じ高さ位置に位置し、3枚の第2の板部12Bは第1の板部12Aと異なる厚さ方向の位置で互いに同じ高さに位置する。
このような構成によれば、フレーム12にかかる荷重を3枚の吸盤装置14で分散して支持することができる。
なお、物品連結用部材46を3枚の板状部材1200に何れに取り付けるか、あるいは、3枚の板状部材1200の1枚に取り付けるか、2枚に取り付けるか、または3枚の全てに取り付けるかは任意である。
【0028】
また、各吸盤装置14の吸盤16の吸着面24が吸着する吸着面2の間にそれら被吸着面2の面と直交する方向の段差がある場合には、各雄ねじ部36に螺合されるナット44の高さ位置を調整することにより、物品取り付け装置10による物品の各被吸着面2に対する取り付けをフレーム12(各板状部材1200)と各被吸着面2とが平行をなした状態で安定して行うことができることは第3の実施の形態と同様である。
【0029】
また、被吸着面2が曲面をなしている場合には、曲面に対して直交する方向に雄ねじ部36が突出することから、従来では3つの雄ねじ部36を連結することは不可能であったのに対し、第1の実施の形態と同様に、吸盤装置14の雄ねじ部36がフレーム12のねじ挿通孔1202内で傾動できることから、各吸盤装置14の吸着面24を曲面状の被吸着面2に対して確実に吸着させつつ、各雄ねじ部36に螺合されるナット44によりフレーム12(各板状部材1200)を挟持することによって、吸盤装置14を曲面状の被吸着面2に確実に吸着させた状態でフレーム12により物品を支持することが可能となる。
したがって、物品取り付け装置10による物品の曲面状の被吸着面2に対する取り付けを安定して行うことができる。
【0030】
したがって、第4の実施の形態によれば、3枚の板状部材1200を順次重ね合わせることで3個の吸盤装置14を連結でき、フレーム12に掛る荷重を3個の吸盤装置14で分散して支持できるため、より重量の大きな物品を安定して支持する上で有利となる。
また、板状部材1200の厚さ分変位した第1の板部12Aと第2の板部12Bとを重ね合わせるため、互いに重なり合う板状部材1200がそれらの厚さ方向に占有するスペースを最小限とすることができ、美観的に優れたものとすることができる。
【0031】
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態は、4つの吸盤装置14を用いた物品取り付け装置10であり、フレーム12が4枚の板状部材1200を含んで構成され、4枚の板状部材1200が平行四辺形の辺を延在するように重ね合わせて連結されている。
図18は第5の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図である。
図18に示すように、4枚の板状部材1200は、第3の実施の形態と同様に構成されている。
4枚の板状部材1200は、それらのねじ挿通孔1202を重ね合わせ、重ね合わされたねじ挿通孔1202に雄ねじ部36が挿通されそれら重ね合わされた板状部材1200を挟んで雄ねじ部36に螺合するナット44によりそれら板状部材1200を挟持することで吸盤装置14が板状部材1200に連結されている。
また、1枚の板状部材1200の孔1210に物品連結用部材46の軸部4602が挿通され雌ねじ部材4608により物品連結用部材46が板状部材1200に連結されている。
【0032】
より詳細に説明すると、1枚目の板状部材1200の第2の板部12Bの上に2枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、1枚目と2枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
次に、2枚目の板状部材1200の第2板部12Bの上に3枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、2枚目と3枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
次に、3枚目の板状部材1200の第2板部12Bの上に4枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、3枚目と4枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
次に、4枚目の板状部材1200の第2板部12Bの上に1枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、1枚目と4枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
すると、4枚の板状部材1200は、それら4枚の板状部材1200の厚さ方向において、4枚の第1の板部12Aは互いに同じ高さ位置に位置し、4枚の第2の板部12Bは第1の板部12Aと異なる厚さ方向の位置で互いに同じ高さに位置する。
このような構成によれば、フレーム12にかかる荷重を4枚の吸盤装置14で分散して支持することができる。
なお、物品連結用部材46を4枚の板状部材1200に何れに取り付けるか、あるいは、4枚の板状部材1200の1枚に取り付けるか、2枚に取り付けるか、3枚に取り付けるか、4枚の全てに取り付けるかは任意である。
【0033】
また、各吸盤装置14の吸盤16の吸着面24が吸着する吸着面2の間にそれら被吸着面2の面と直交する方向の段差がある場合には、各雄ねじ部36に螺合されるナット44の高さ位置を調整することにより、物品取り付け装置10による物品の各被吸着面2に対する取り付けをフレーム12(各板状部材1200)と各被吸着面2とが平行をなした状態で安定して行うことができることは第3の実施の形態と同様である。
【0034】
また、被吸着面2が曲面をなしている場合には、曲面に対して直交する方向に雄ねじ部36が突出することから、従来では4つの雄ねじ部36を連結することは不可能であったのに対し、第1の実施の形態と同様に、吸盤装置14の雄ねじ部36がフレーム12のねじ挿通孔1202内で傾動できることから、各吸盤装置14の吸着面24を曲面状の被吸着面2に対して確実に吸着させつつ、各雄ねじ部36に螺合されるナット44によりフレーム12(各板状部材1200)を挟持することによって、吸盤装置14を曲面状の被吸着面2に確実に吸着させた状態でフレーム12により物品を支持することが可能となる。
したがって、物品取り付け装置10による物品の曲面状の被吸着面2に対する取り付けを安定して行うことができる。
【0035】
したがって、第5の実施の形態によれば、4枚の板状部材1200を順次重ね合わせることで4個の吸盤装置14を連結でき、フレーム12に掛る荷重を4個の吸盤装置14で分散して支持できるため、より重量の大きな物品を安定して支持する上で有利となる。
また、板状部材1200の厚さ分変位した第1の板部12Aと第2の板部12Bとを重ね合わせるため、互いに重なり合う板状部材1200がそれらの厚さ方向に占有するスペースを最小限とすることができ、美観的に優れたものとすることができる。
【0036】
(第6の実施の形態)
次に第6の実施の形態について説明する。
第6の実施の形態は、5つの吸盤装置14を用いた物品取り付け装置10であり、フレーム12が4枚の板状部材1200を含んで構成され、4枚の板状部材1200が屈曲した4本の直線を延在するように重ね合わせて連結されている。
図19は第6の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図である。
図19に示すように、4枚の板状部材1200は、第4の実施の形態と同様に構成されている。
4枚の板状部材1200は、それらのねじ挿通孔1202を重ね合わせ、重ね合わされたねじ挿通孔1202に雄ねじ部36が挿通されそれら重ね合わされた板状部材1200を挟んで雄ねじ部36に螺合するナット44によりそれら板状部材1200を挟持することで吸盤装置14が板状部材1200に連結されている。
また、2枚の板状部材1200の孔1210にそれぞれ物品連結用部材46の軸部4602が挿通され雌ねじ部材4608により物品連結用部材46が板状部材1200に連結されている。
【0037】
より詳細に説明すると、1枚目の板状部材1200の第2の板部12Bの上に2枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、1枚目と2枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
次に、2枚目の板状部材1200の第2板部12Bの上に3枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、2枚目と3枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
次に、3枚目の板状部材1200の第2板部12Bの上に4枚目の板状部材1200の第1の板部12Aを重ね合わせ、3枚目と4枚目の板状部材1200のねじ挿通孔1202を互いに合致させる。
このような構成によれば、フレーム12にかかる荷重を5つの吸盤装置14で分散して支持することができる。
【0038】
また、各吸盤装置14の吸盤16の吸着面24が吸着する吸着面2の間にそれら被吸着面2の面と直交する方向の段差がある場合には、各雄ねじ部36に螺合されるナット44の高さ位置を調整することにより、物品取り付け装置10による物品の各被吸着面2に対する取り付けをフレーム12(各板状部材1200)と各被吸着面2とが平行をなした状態で安定して行うことができることは第3の実施の形態と同様である。
【0039】
また、被吸着面2が曲面をなしている場合には、曲面に対して直交する方向に雄ねじ部36が突出することから、従来では4つの雄ねじ部36を連結することは不可能であったのに対し、第1の実施の形態と同様に、吸盤装置14の雄ねじ部36がフレーム12のねじ挿通孔1202内で傾動できることから、各吸盤装置14の吸着面24を曲面状の被吸着面2に対して確実に吸着させつつ、各雄ねじ部36に螺合されるナット44によりフレーム12(各板状部材1200)を挟持することによって、吸盤装置14を曲面状の被吸着面2に確実に吸着させた状態でフレーム12により物品を支持することが可能となる。
したがって、物品取り付け装置10による物品の曲面状の被吸着面2に対する取り付けを安定して行うことができる。
【0040】
また、1枚目の板状部材1200に取着された吸盤装置14が吸着する被吸着面2と、4枚目の板状部材1200に取着された吸盤装置14が吸着する被吸着面2との高さが大きく異なった場合であっても、1枚目の板状部材1200と4枚目の板状部材1200とは切り離されているので、高さが大きく異なる被吸着面2箇所へ、物品取り付け装置10を簡単に確実に取り付けることが可能となる。
なお、物品連結用部材46を4枚の板状部材1200に何れに取り付けるか、あるいは、4枚の板状部材1200の1枚に取り付けるか、2枚に取り付けるか、3枚に取り付けるか、4枚に取り付けるか、5つの全てに取り付けるかは任意である。
したがって、第6の実施の形態によれば、4枚の板状部材1200を順次重ね合わせることで5個の吸盤装置14を連結でき、フレーム12に掛る荷重を5個の吸盤装置14で分散して支持できるため、より重量の大きな物品を安定して支持する上で有利となる。
【0041】
(第7の実施の形態)
次に第7の実施の形態について説明する。
第7の実施の形態は、3枚の吸盤装置14を用いた物品取り付け装置10であり、フレーム12が単一の円板状を呈している。
図20は第7の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図、図21は図20のA矢視図である。
図20、図21に示すように、フレーム12は均一厚さの円板状を呈し、フレーム12の中心を中心とする円周上に間隔をおいて3枚のねじ挿通孔1202が設けられ、また、フレーム12の中心に孔1210が設けられている。
第1の実施の形態と同様に、各ねじ挿通孔1202は、雄ねじ部36の山径よりも大きな寸法の内径で形成され、かつ、ナット44の輪郭よりも小さい寸法の内径で形成され、雄ねじ部36がねじ挿通孔1202内で傾動できる寸法で形成されている。
3枚のねじ挿通孔1202に吸盤装置14の雄ねじ部36が挿通されフレーム12を挟んで雄ねじ部36に螺合するナット44によりフレーム12を挟持することで吸盤装置14がフレーム12に連結されている。
また、フレーム12の孔1210に物品連結用部材46の軸部4602を挿通し雌ねじ部材4608を用いて物品連結用部材46をフレーム12に連結する。
このような構成によれば、フレーム12にかかる荷重を3枚の吸盤装置14で分散して支持することができる。
【0042】
また、各吸盤装置14の吸盤16の吸着面24が吸着する吸着面2の間にそれら被吸着面2の面と直交する方向の段差がある場合には、各雄ねじ部36に螺合されるナット44の高さ位置を調整することにより、物品取り付け装置10による物品の各被吸着面2に対する取り付けをフレーム12と各被吸着面2とが平行をなした状態で安定して行うことができることは第3の実施の形態と同様である。
【0043】
また、被吸着面2が曲面をなしている場合には、曲面に対して直交する方向に雄ねじ部36が突出することから、従来では4つの雄ねじ部36を連結することは不可能であったのに対し、第1の実施の形態と同様に、吸盤装置14の雄ねじ部36がフレーム12のねじ挿通孔1202内で傾動できることから、各吸盤装置14の吸着面24を曲面状の被吸着面2に対して確実に吸着させつつ、各雄ねじ部36に螺合されるナット44によりフレーム12を挟持することによって、吸盤装置14を曲面状の被吸着面2に確実に吸着させた状態でフレーム12により物品を支持することが可能となる。
したがって、物品取り付け装置10による物品の曲面状の被吸着面2に対する取り付けを安定して行うことができる。
【0044】
また、単一の吸盤16を曲面状の被吸着面2に吸着させる場合には、図22(A)、(B)に示すように、吸盤装置14の吸盤16が被吸着面2の曲率に追従して湾曲する必要がある。
そのため、吸盤16の直径が大きいほど、該吸盤16が吸着可能な被吸着面2の曲率は大きなものが必要となるが、直径が大きく大きな荷重を支持しうる吸盤16は、小さい曲率の被吸着面2に吸着させることができない不利がある。
これに対して、第7の実施の形態の物品取り付け装置10では、図22(C)、(D)に示すように、被吸着面2の曲率に追従しうる小さい直径の吸盤16を有する吸盤装置14を複数個フレーム12に連結している。
そして、被吸着面2が曲面をなしている場合には、曲面に対して直交する方向に雄ねじ部36が突出することから、従来では3つの雄ねじ部36を連結することは不可能であったのに対し、第1の実施の形態と同様に、吸盤装置14の雄ねじ部36がフレーム12のねじ挿通孔1202内で傾動できることから、各吸盤装置14の吸着面24を曲面状の被吸着面2に対して確実に吸着させつつ、各雄ねじ部36に螺合されるナット44によりフレーム12を挟持することによって、吸盤装置14を曲面状の被吸着面2に確実に吸着させた状態でフレーム12により物品を支持することが可能となる。
そのため、被吸着面2の曲率が小さい場合であっても各吸盤16を被吸着面2に確実かつ安定して吸着させると共に、複数の吸盤16で荷重を分散して支持することができる。
したがって、第7の実施の形態の物品取り付け装置10によれば、曲率が小さい被吸着面2であっても大きな荷重の物品を確実かつ安定して支持する上で有利となる。
なお、第1乃至第6の実施の形態においても第7の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論である。
【0045】
なお、第1乃至第7の実施の形態では、雄ねじ部36がケースに設けられている場合について説明したが、雄ねじ部36は中心軸18に設けられていてもよい。
この場合には、吸盤の背面の中央部から離れた前記中心軸の端部は、前記ケースを貫通して前記ケースから露出しており、雄ねじ部は、このケースから露出する前記中心軸部分に設けられることになる。
このように雄ねじ部36が中心軸18に設けられた吸盤装置および物品取り付け装置によっても第1乃至第7の実施の形態と同様な効果が奏される。
【0046】
(第8の実施の形態)
次に第8の実施の形態について説明する。
第1乃至第7の実施の形態では、吸盤16の背面26を覆うケース20に雄ねじ部36が形成されている場合について説明したが、第8の実施の形態は、吸盤16の中心軸18に雄ねじ部36が形成されているものである。
図23は第8の実施の形態の吸盤装置14の断面図、図24は図23の側面図である。
吸盤装置14は吸盤16と中心軸18とを含んで構成されている。
吸盤16は、厚さ方向の一方の面が吸着面24とされ他方の面が背面26とされている。
吸盤16は、弾性を有する合成樹脂材料、例えば、ウレタン系やスチレン系、シリコン樹脂系など、従来の吸盤に用いられている従来公知の様々な材料が使用可能である。
吸盤16の外縁には吸盤16の径方向外方向に延在する取り外し操作用の片体16Aが設けられている。
また、吸着面24として従来公知の様々な構成が採用可能である。
例えば、第1の実施の形態と同様に、図24に示すように、吸盤16を、背面26を構成する円盤状の吸盤本体28と、吸着面24を構成するゲル層30とを含んで構成するようにしてもよい。
中心軸18は、吸盤本16の背面26の中央部に連結され、背面26から離れる方向に延在している。
雄ねじ部36がこの中心軸18に設けられている。
第8の実施の形態でも第1乃至第7の実施の形態と同様に、物品に連結され雄ねじ部36の挿通を可能とし雄ねじ部36が挿通された状態で雄ねじ部36の傾動を可能としたねじ挿通孔1202が設けられたフレーム12やナット44を用いて物品取り付け装置10が構成されるものである。
すなわち、雄ねじ部36がねじ挿通孔1202に挿通され、フレーム12を挟んで雄ねじ部36に螺合するナット44によりフレーム12部分を挟持することで、吸盤装置14がフレーム12に連結される。
これによりフレーム12および物品連結用部材46は、複数の吸盤装置14を介して被吸着面2に取り付けられることになり、物品連結用部材46を物品に連結することで物品がフレーム12と複数の吸盤装置14を介して被吸着面2に取り付けられる。
第8の実施の形態によっても第1乃至第7の実施の形態と同様な効果が奏される。
【0047】
(第9の実施の形態)
次に第9の実施の形態について説明する。
第9の実施の形態は、第8の実施の形態の変形例であり、吸盤装置14は吸盤本体28とばね体50と中心軸18とを含んで構成されている。
図25は第9の実施の形態の吸盤装置14の断面図、図26は図25の側面図、図27は第9の実施の形態の吸盤装置14の他の例を示す断面図、図28は図27の側面図、図29は第9の実施の形態の吸盤装置14のさらに他の例を示す断面図、図30は図29の側面図である。
図25、図26に示すように、吸盤本体28は、ゲルで形成され少なくとも一つの面を有しこの面が吸着面24とされる。
ばね体50は、吸盤本体28に設けられ吸着面24が凹状の形状となるように凹状を呈し、吸着面24が被吸着面2に吸着した状態で吸着面24の中央を被吸着面2から離す方向に付勢する弾性変形可能な材料で形成されている。
本実施の形態では、ばね体50は、天然ゴムおよび合成ゴムに比べて弾性係数の大きい材料で形成されている。
なお、吸盤本体28とばね体50により吸盤16が構成されている。
【0048】
中心軸18は吸盤本体28の背面26の中央部に連結され背面26から離れる方向に延在している。
中心軸18に雄ねじ部36が設けられている。
なお、中心軸18の取り付けは、種々考えられる。
例えば、中心軸18の取り付けは、図25に示すように、ゲルからなる吸盤本体28に雌ねじを有する雌ねじ部材52を埋め込んでおき、雄ねじ部36を有する筒状の中心軸18を、前記雌ねじに螺合するビス54により雌ねじ部材52に取着することでなされる。
あるいは、中心軸18の取り付けは、図27、図29に示すように、中心軸18の下端をばね体50に結合させ、中心軸18と吸盤本体28とばね体50とを一体成形することでなされる。
【0049】
第9の実施の形態でも第1乃至第7の実施の形態と同様に、物品に連結され雄ねじ部36の挿通を可能とし雄ねじ部36が挿通された状態で雄ねじ部36の傾動を可能としたねじ挿通孔1202が設けられたフレーム12やナット44を用いて物品取り付け装置10が構成されるものである。
すなわち、雄ねじ部36がねじ挿通孔1202に挿通され、フレーム12を挟んで雄ねじ部36に螺合するナット44によりフレーム12部分を挟持することで、吸盤装置14がフレーム12に連結される。
これによりフレーム12および物品連結用部材46は、複数の吸盤装置14を介して被吸着面2に取り付けられることになり、物品連結用部材46を物品に連結することで物品がフレーム12と複数の吸盤装置14を介して被吸着面2に取り付けられる。
第9の実施の形態によっても第1乃至第7の実施の形態と同様な効果が奏される。
【0050】
なお、物品取り付け装置10により支持する物品は、車載用の物品、撮像装置、ハンガーなどに限定されるものではなく、様々な物品に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】(A)は第1の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図、(B)は(A)のB矢視図である。
【図2】第1の実施の形態の吸盤装置14の非吸着状態を示す断面図である。
【図3】図2のB矢視図である。
【図4】第1の実施の形態の吸盤装置14の中間吸着状態を示す断面図である。
【図5】図4のB矢視図である。
【図6】第1の実施の形態の吸盤装置14の最終吸着状態を示す断面図である。
【図7】図6のB矢視図である。
【図8】(A)はフレーム12の平面図、(B)は(A)のB矢視図である。
【図9】(A)はナットの平面図、(B)は(A)のB矢視図である。
【図10】雄ねじ部材46のフレーム12への取り付け説明図である。
【図11】第1の実施の形態の物品取り付け装置10が曲面状の被吸着面2に取り付けられた状態を示す説明図である。
【図12】第2の実施の形態におけるフック部材48のフレーム12への取り付け説明図である。
【図13】(A)は第3の実施の形態における板状部材1200の平面図、(B)は(A)のB矢視図、(C)はフレーム12を2枚の板状部材1200を重ね合わせて構成した説明図である。
【図14】第3の実施の形態の物品取り付け装置10が平坦な被吸着面2に取り付けられた状態を示す説明図である。
【図15】第3の実施の形態の物品取り付け装置10が曲面状の被吸着面2に取り付けられた状態を示す説明図である。
【図16】第4の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図である。
【図17】図16のA矢視図である。
【図18】第5の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図である。
【図19】第6の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図である。
【図20】第7の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図である。
【図21】図20のA矢視図である。
【図22】(A)は直径が大きな吸盤16の平面図、(B)は直径が大きな吸盤16の動作説明図、(C)は第7の実施の形態の物品取り付け装置10の平面図、(D)は第7の実施の形態の物品取り付け装置10の動作説明図である。
【図23】第8の実施の形態の吸盤装置14の断面図である。
【図24】図23の側面図である。
【図25】第9の実施の形態の吸盤装置14の断面図である。
【図26】図25の側面図である。
【図27】第9の実施の形態の吸盤装置14の他の例を示す断面図である。
【図28】図27の側面図である。
【図29】第9の実施の形態の吸盤装置14のさらに他の例を示す断面図である。
【図30】図29の側面図である。
【符号の説明】
【0052】
10……物品取り付け装置、12……フレーム、1202……ねじ挿通孔、14……吸盤装置、16……吸盤、18……中心軸、20……ケース、22……変位機構、24……吸着面、26……背面、36……雄ねじ部、44……ナット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、
前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸と、
前記吸盤の背面を覆い前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接可能な当接部を有するケースと、
前記中心軸と前記ケースとの間に設けられ、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記当接部を前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接させ前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に変位させる変位機構とを備える吸盤装置であって、
前記ケースに、前記吸盤の背面の中央部から離れる方向に延在する雄ねじ部が設けられている、
ことを特徴とする吸盤装置。
【請求項2】
前記雄ねじ部は、前記中心軸と同軸上に設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の吸盤装置。
【請求項3】
物品に連結されたフレームと、
前記フレームに連結された複数の吸盤装置とを備え、
前記各吸盤装置は、
厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、
前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸と、
前記吸盤の背面を覆い前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接可能な当接部を有するケースと、
前記中心軸と前記ケースとの間に設けられ、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記当接部を前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接させ前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に変位させる変位機構とを有し、
前記ケースに、前記吸盤の背面の中央部から離れる方向に延在する雄ねじ部が設けられ、
前記フレームの互いに間隔をおいた複数箇所に、前記雄ねじ部の挿通を可能としかつ前記雄ねじ部が挿通された状態で前記雄ねじ部の傾動を可能とする内径のねじ挿通孔が設けられ、
前記雄ねじ部が前記ねじ挿通孔に挿通され前記雄ねじ部に螺合するナットにより前記フレームを挟持することで前記吸盤装置が前記フレームに連結されている、
ことを特徴とする物品取り付け装置。
【請求項4】
前記フレームは、幅よりも大きな寸法の長さを有する細長形状の複数の板状部材を含んで構成され、
前記ねじ挿通孔は各板状部材の長さ方向の両端にそれぞれ形成され、
前記複数の板状部材は、少なくとも一つのねじ挿通孔が重ね合わされ、重ねあわされたねじ挿通孔と、重ねあわされていないねじ挿通孔の双方にそれぞれ前記雄ねじ部が挿通され前記雄ねじ部に螺合するナットによりそれら板状部材を挟持することで前記吸盤装置が前記板状部材に連結されている、
ことを特徴とする請求項3記載の物品取り付け装置。
【請求項5】
前記板状部材は、第1の板部と第2の板部とが該板状部材の長手方向に並べられて構成され、
前記第1の板部と前記第2の板部とは、互いに平行し前記板状部材の厚さ分だけ高さが異なっている、
ことを特徴とする請求項3記載の物品取り付け装置。
【請求項6】
厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、
前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸と、
前記吸盤の背面を覆い前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接可能な当接部を有するケースと、
前記中心軸と前記ケースとの間に設けられ、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記当接部を前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接させ前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に変位させる変位機構とを備える吸盤装置であって、
前記吸盤の背面の中央部から離れた前記中心軸の端部は、前記ケースを貫通して前記ケースから露出しており、
前記ケースから露出する前記中心軸部分に雄ねじ部が設けられている、
ことを特徴とする吸盤装置。
【請求項7】
物品に連結されたフレームと、
前記フレームに連結された複数の吸盤装置とを備え、
前記各吸盤装置は、
厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、
前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸と、
前記吸盤の背面を覆い前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接可能な当接部を有するケースと、
前記中心軸と前記ケースとの間に設けられ、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記当接部を前記背面の外周部または吸盤の外側の被吸着面の箇所に当接させ前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に変位させる変位機構とを有し、
前記ケースから露出する前記中心軸部分に雄ねじ部が設けられ、
前記フレームの互いに間隔をおいた複数箇所に、前記雄ねじ部の挿通を可能としかつ前記雄ねじ部が挿通された状態で前記雄ねじ部の傾動を可能とする内径のねじ挿通孔が設けられ、
前記雄ねじ部が前記ねじ挿通孔に挿通され前記雄ねじ部に螺合するナットにより前記フレームを挟持することで前記吸盤装置が前記フレームに連結されている、
ことを特徴とする物品取り付け装置。
【請求項8】
厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、
前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸とを備える吸盤装置であって、
前記中心軸に雄ねじ部が設けられている、
ことを特徴とする吸盤装置。
【請求項9】
物品に連結されたフレームと、
前記フレームに連結された複数の吸盤装置とを備え、
前記各吸盤装置は、
厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、
前記吸盤の背面の中央部に連結され前記背面から離れる方向に延在する中心軸とを備え、
前記中心軸に雄ねじ部が設けられ、
前記フレームの互いに間隔をおいた複数箇所に、前記雄ねじ部の挿通を可能としかつ前記雄ねじ部が挿通された状態で前記雄ねじ部の傾動を可能とする内径のねじ挿通孔が設けられ、
前記雄ねじ部が前記ねじ挿通孔に挿通され前記雄ねじ部に螺合するナットにより前記フレームを挟持することで前記吸盤装置が前記フレームに連結されている、
ことを特徴とする物品取り付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2009−216111(P2009−216111A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−57498(P2008−57498)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】