説明

吹き出し口

【課題】気体を流通した場合でも結露が生じ難い吹き出し口を提供する。
【解決手段】本実施形態の吹き出し口(100)は、内側の壁を構成する樹脂製の第1管状体(10)と、当該第1管状体(10)の外側に被せられた樹脂製の第2管状体(20)と、を有して構成し、流体が第1管状体(10)の一方の端部(12)の口から第1管状体(10)の内側に流入し、第1管状体(10)の他方の端部(11)の口から外部に流出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気等の流体を外部に流出する吹き出し口に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場等に設置されている空調の吹き出し口は、金属を用いて構成していたため、冷却時は、吹き出し口の表面に結露が生じ易い状況が発生していた。このようなことから、結露が生じ難い吹き出し口の開発が必要視されている。
【0003】
なお、特許文献1(特開平11-173641号公報)には、ダクト式空気調和機の吹出部の構成が開示されており、その吹出部は、吹出開口1aが形成された吹出口部1と、吹出口部1へ空調空気を導くための通風ケーシング20と、を有し、通風ケーシング20は、断熱材を貼り付けた板金や発泡スチロール等を主体とした材料で構成する点が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−173641号公報(図8、図9)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示されている通風ケーシング20は、発泡スチロール等を主体とした材料で構成しており、金属で構成するよりも結露の発生を防止することができる。
【0006】
しかし、上記特許文献1の通風ケーシング20は一重壁であるため、通風ケーシング20の内部を流通した気体の熱が通風ケーシング20の表面まで伝わり易くなっている。その結果、通風ケーシング20の表面の温度と外気の温度とに温度差が生じ、通風ケーシング20の表面に結露が発生してしまう状況も想定される。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、気体を流通した場合でも結露が生じ難い吹き出し口を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有する。
【0009】
本発明にかかる吹き出し口は、
内側の壁を構成する樹脂製の第1管状体と、当該第1管状体の外側に被せられた樹脂製の第2管状体と、を有して構成し、流体が前記第1管状体の一方の端部の口から前記第1管状体の内側に流入し、前記第1管状体の他方の端部の口から外部に流出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、気体を流通した場合でも結露が生じ難い吹き出し口を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態の吹き出し口100の構成例を示す図である。
【図2】図1(a)に示す吹き出し口100をA側から見た上面図を示す。
【図3】図1(a)に示す吹き出し口100をB側から見た底面図を示す。
【図4】図1(a)に示す吹き出し口100を図2に示すB-B'線で切断した場合の断面構成例を示す。
【図5】図1(a)に示す吹き出し口100を図2に示すA-A'線で切断した場合の断面構成例を示す。
【図6】図1(a)に示す吹き出し口100をC側から見た場合の断面構成例を示す。
【図7】図1(a)に示す吹き出し口100をD側から見た場合の断面構成例を示す。
【図8】第2の実施形態の吹き出し口100の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<本実施形態の吹き出し口100の概要>
まず、図1を参照しながら、本実施形態の吹き出し口100の概要について説明する。
【0013】
本実施形態の吹き出し口100は、内側の壁を構成する樹脂製の第1管状体10と、第1管状体10の外側に被せられた樹脂製の第2管状体20と、を有して構成し、流体が第1管状体10の一方の端部(不拡径側の端部12に相当)の口から第1管状体10の内側に流入し、第1管状体10の他方の端部(拡径側の端部11に相当)の口から外部に流出する吹き出し口100である。
【0014】
本実施形態の吹き出し口100は、第1管状体10と第2管状体20とを有し、二重壁で構成しているため、第1管状体10の内部を通過する気体の熱が第2管状体20の表面まで伝わり難くなっている。このため、第2管状体20の表面の温度と外気の温度との温度差の発生を抑制し、第2管状体20の表面に結露が発生してしまう状況を防止することができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の吹き出し口100について詳細に説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
<吹き出し口100の構成例>
まず、図1を参照しながら、本実施形態の吹き出し口100の構成例について説明する。
【0016】
本実施形態の吹き出し口100は、内側の壁を構成する第1管状体10と、外側の壁を構成する第2管状体20と、開口部を構成する枠体30と、を有して構成する。
【0017】
本実施形態の吹き出し口100は、図1(b)に示すように、第1管状体10の外側に第2管状体20を被せ、図1(a)に示すように、第2管状体20の拡径側の端部21の外面に枠体30を嵌め込んで構成する。拡径側の端部11,21は、管状体10,20の口径を拡げた側の端部であり、この拡径側の端部11,21から空気等の流体を吹き出し口100の外部に流出することになる。また、不拡径側の端部12,22は、管状体10,20の口径を拡げていない側の端部であり、ダクト(図示せず)と連結し、ダクト内の流体を不拡径側の端部12,22から吹き出し口100の内部に流入することになる。本実施形態の吹き出し口100は、流体を効率的に外部に流出させるため、拡径側の端部11,21の口径は、不拡径側の端部12,22の口径よりも大きく構成している。
【0018】
本実施形態の吹き出し口100を構成する管状体10,20は、ブロー成形により成形したものであり、円筒状の管を構成する円筒管10A,20Aと、多角筒状の管を構成する多角筒管10B,20Bと、円筒管10A,20Aと多角筒管10B,20Bとの間を構成する連結筒管10C,20Cと、を有して構成する。連結筒管10C,20Cの口径は、円筒管10A,20Aと同様に円状で構成する。また、多角筒管10B,20Bは、連結筒管10C,20Cを起点とし、連結筒管10C,20Cから拡径側の端部11,21に向けて口径を拡げた形状で構成する。本実施形態では、図1に示すように、多角筒管10B,20Bの拡径側の端部11,21の口径が略四角形状になるように構成している。但し、多角筒管10B,20Bの拡径側の端部11,21の口径の形状は特に限定せず任意の形状で構成することが可能である。
【0019】
また、本実施形態の第1管状体10は、図1(b)に示すように、第1管状体10の外面側に突出した凸状リブ40を有し、第1管状体10の外側に第2管状体20を被せた際に、第1管状体10の凸状リブ40に第2管状体20の内面が当接し、第1管状体10と第2管状体20との間に中空部(隙間)を形成し、且つ、第2管状体20が第1筒状体10に係止するようにしている。凸状リブ40は、連結筒管10Cと拡径側の端部11との間に形成されており、第1管状体10の剛性を高めている。本実施形態の多角筒管10Bは、略四角筒状に構成し、4つの側面を有しているため、各側面に対して1つの凸状リブ40を設けるようにしている。これにより、各側面の剛性を均等に高めることができる。なお、凸状リブ40の形状は、特に限定せず、任意の形状で形成することが可能である。但し、第1管状体10の内面側は、流体が流通することになるため、その流体の流通を阻害しない形状で凸状リブ40を形成することが好ましい。本実施形態では、連結筒管10Cと拡径側の端部11との間に帯状の凸状リブ40を形成しているため、第1管状体10の内面側を流通する流体の流通を阻害しないようにすることができる。
【0020】
本実施形態の吹き出し口100は、第1管状体10の凸状リブ40に第2管状体20の内面が当接し、第1管状体10と第2管状体20との間に中空部が形成されるため、断熱効果を発揮することができる。これにより、吹き出し口100の内部に流体を流通させた際に、その流体の熱が第1管状体10に伝わり第1管状体10に熱が発生してしまっても、その第1管状体10に発生した熱を中空部で遮断し、第2管状体20に伝わり難くすることができる。その結果、吹き出し口100の外壁を構成する第2管状体20と外気との温度差の発生を抑制し、第2管状体20の外面に結露を生じさせ難くすることができる。
【0021】
本実施形態の枠体30は、射出成形により成形したものであり、図1(a)に示すように、第2管状体20の拡径側の端部21の外面に枠体30を嵌め込み、第2管状体20を第1管状体10に固定させるようにしている。
【0022】
<吹き出し口100の詳細構成例>
次に、図2〜図7を参照しながら、図1(a)に示す吹き出し口100の詳細構成例について説明する。図2は、図1(a)に示す吹き出し口100をA側から見た上面図を示し、図3は、図1(a)に示す吹き出し口100をB側から見た底面図を示す。また、図4は、図1(a)に示す吹き出し口100を図2に示すB-B'線で切断した場合の断面構成例を示し、図5は、図1(a)に示す吹き出し口100を図2に示すA-A'線で切断した場合の断面構成例を示す。図6は、図1(a)に示す吹き出し口100をC側から見た場合の断面構成例を示し、図7は、図1(a)に示す吹き出し口100をD側から見た場合の断面構成例を示す。
【0023】
本実施形態の第1管状体10は、図5に示すように、第1管状体10の外面から突出した凸状の凸状係止部13を有し、第2管状体20は、第2管状体20の外面から突出した凸状の凸状係止部23を有し、第1管状体10の外側に第2管状体20を被せた際に、双方の係止部13,23が勘合し、第1管状体10と第2管状体20とが連結するようにしている。本実施形態では、図7に示すように、凸状係止部23(13)を凸状リブ40の上方に設けている。なお、凸状係止部13,23の形状や配置位置は特に限定せず、双方の係止部13,23が勘合し、第1管状体10と第2管状体20とを連結することが可能であれば、あらゆる形状や配置位置に設けることが可能である。但し、凸状係止部13,23を凸状リブ40の上方に位置するように設けることで、第2管状体20を第1管状体10に対して安定して固定させることができる。
【0024】
また、本実施形態の第2管状体20は、図5に示すように、拡径側の端部21に凸状の凸状係止部24を有し、枠体30は、凸状係止部24に対応する穴31を有し、第2管状体20の拡径側の端部21に枠体30を嵌め込んだ際に、その枠体30の穴31と第2管状体20の凸状係止部24とが勘合し、枠体30と第2管状体20とを連結するようにしている。本実施形態では、図7に示すように、凸状係止部24及び穴31を凸状リブ40の下方に設けている。なお、凸状係止部24及び穴31の形状や配置位置は特に限定せず、凸状係止部24及び穴31が勘合し、枠体30と第2管状体20とを連結することが可能であれば、あらゆる形状や配置位置に設けることが可能である。但し、凸状係止部24及び穴31を凸状リブ40の下方に位置するように設けることで、第2管状体20を第1管状体10に対して安定して固定させることができる。
【0025】
また、本実施形態の第1管状体10は、図5〜図7に示すように、第1管状体10の外面側に突出した凸状リブ40を有し、第1管状体10の外側に第2管状体20を被せた際に、第1管状体10の凸状リブ40に第2管状体20の内面が当接し、図4、図6(b)に示すように、第1管状体10と第2管状体20との間に中空部300を形成し、且つ、図5、図6に示すように、第2管状体20が第1筒状体10の凸状リブ40に係止するようにしている。なお、本実施形態の凸状リブ40の形状は、凸状リブ40と第2管状体20の内面とが点で当接するのではなく、図6(b)に示すように、凸状リブ40と第2管状体20の内面とが面で当接するように構成することが好ましい。これにより、第2管状体20を凸状リブ40に安定して係止させることができる。
【0026】
本実施形態の吹き出し口100は、図5に示すように、第1管状体10の外側に第2管状体20を被せ、双方の係止部13,23が勘合した場合は、第1管状体10の凸状リブ40に第2管状体20の内面が当接すると共に、第1管状体10の拡径側の端部11に第2管状体20の拡径側の端部21の先端が当接し、第2管状体20が第1筒状体10に係止される。また、第2の管状体20の未拡径側の端部22が第1の管状体10の未拡径側の端部12の先端に当接し、第1の管状体10の未拡径側の端部12が第2の管状体20の未拡径側の端部22に覆われる。そして、第2管状体20が第1管状体10に係止された状態で、第2管状体20の拡径側の端部21の外面に枠体30を嵌め込み、枠体30の穴31が第2管状体20の凸状係止部24に勘合した場合は、枠体30が第2管状体20の拡径側の端部21と第1管状体10の拡径側の端部11とを挟み込むように双方に当接して配置され、第2管状体20を第1管状体10に固定させた状態にしている。これにより、図1(a)に示す吹き出し口100を構成することができる。
【0027】
本実施形態の吹き出し口100は、第1管状体10の外側に第2管状体20を被せ、双方の係止部13,23が勘合した場合は、その係止部13,23の勘合により、第2管状体20と第1管状体10とを連結し、第1管状体10と第2管状態20とが分離し難い状態にしている。また、第1管状体10の拡径側の端部11に第2管状体20の拡径側の端部21の先端が当接した状態で、第2管状体20の拡径側の端部21の外面に枠体30を嵌め込み、枠体30により、第2管状体20を第1管状体10に固定させた状態にしている。このため、本実施形態の吹き出し口100は、ビスやネジ等の接続部品を用いなくとも、第1管状体10と第2管状体20とを連結し、二重壁構造の吹き出し口100を構成することができる。
【0028】
また、本実施形態の吹き出し口100は、第2管状体20の拡径側の端部21の外面に枠体30を嵌め込んだ際に、枠体30が第2管状体20の拡径側の端部21と第1管状体10の拡径側の端部11とを挟み込むように双方に当接して配置されるため、第2管状体20の拡径側の端部21を第1管状体10の拡径側の端部11に固定させた状態にすることができる。本実施形態の枠体30は、図2、図3に示すように、管状体10,20の拡径側の端部11,21と同様に略四角形状で構成しており、吹き出し口100の内部の流体を外部に流出する開口部分32は、編目形状で構成している。本実施形態では、開口部分32を図2、図3に示すように六角形の編目形状で構成しているが、網目形状は特に限定せず、任意の形状で構成することが可能である。
【0029】
また、本実施形態の吹き出し口100は、図5に示すように、管状体10,20に貫通穴15,25を有して構成し、その貫通穴15,25にビスやネジ等の接続部品を挿入し、吹き出し口100とダクト200とを接続することになる。なお、ダクト200と接続する吹き出し口100は、二重壁構造になっているため、第2管状体20の外面に結露を生じさせ難くすることができる。
【0030】
<本実施形態の吹き出し口100の作用・効果>
このように、本実施形態の吹き出し口100は、内側の壁を構成する樹脂製の第1管状体10と、第1管状体10の外側に被せられた樹脂製の第2管状体20と、を有して構成し、流体が第1管状体10の一方の端部である不拡径側の端部12の口から第1管状体10の内側に流入し、第1管状体10の他方の端部である拡径側の端部11の口から外部に流出することにしている。これにより、本実施形態の吹き出し口100は、第1管状体10の内部を通過する気体の熱が第2管状体20の表面まで伝わり難くなっているため、第2管状体20の表面の温度と外気の温度との温度差の発生を抑制し、第2管状体20の表面に結露が発生してしまう状況を防止することができる。
【0031】
また、本実施形態の吹き出し口100は、第1管状体10の外面に凸状リブ40を有し、第1管状体10と第2管状体20とが凸状リブ40を介して当接し、第1管状体10と第2管状体20との間に中空部300を有しているため、結露を更に生じさせ難くすることができる。
【0032】
また、本実施形態の吹き出し口100は、第1、第2管状体10,20の拡径側の端部11,21の口径は、不拡径側の端部12,22の口径よりも大きく構成している。これにより、不拡径側の端部12,22から吹き出し口100の内部に流入した流体を拡径側の端部11,21から効率的に外部に流出することができる。
【0033】
なお、上記実施形態では、第1管状体10の外面に凸状リブ40を有して構成した。しかし、第2管状体20の内面に凸状リブを有して構成し、第2管状体20の凸状リブと第1管状体10の外面とが当接するようにすることも可能である。但し、上述した実施形態のように、第1管状体10の外面に凸状リブ40を有して構成することで、第1管状体10の内面形状を大きくし、流体の流通を促進させることができるため、第1管状体10の外面に凸状リブ40を有して構成することが好ましい。
【0034】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
【0035】
第1の実施形態は、図5に示すように、第2管状体20の拡径側の端部21の先端部が第1管状体10の拡径側の端部11に当接するようにした。
【0036】
第2の実施形態は、図8に示すように、第2管状体20の拡径側の端部21'の先端部と第1管状体10の拡径側の端部11'の先端部とが各々当接するようにした。これにより、図8に示すように、枠体30と第2管状体20の拡径側の端部21'との当接領域を図5に示す第1の実施形態の構成よりも多くすることができるため、第1の実施形態よりも第2管状体20を第1管状体10に固定させることができる。
【0037】
また、第2管状体20の拡径側の端部21'の外面に枠体30を嵌め込んだ際に、枠体30が第2管状体20の拡径側の端部21'と第1管状体10の拡径側の端部11'とを挟み込むように双方に当接して配置されるため、第2管状体20の拡径側の端部21'の先端部と第1管状体10の拡径側の端部11'の先端部とが各々当接した状態を固定することができる。
【0038】
なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0039】
例えば、上述した実施形態では、第1管状体10または第2管状体20に凸状リブを形成し、第1管状体10と第2管状体20とが凸状リブを介して当接するようにした。しかし、凸状リブに限定せず、第1管状体10または第2管状体20に凸部を形成し、第1管状体10と第2管状体20とが凸部を介して当接するようにすることも可能である。即ち、第1管状体10と第2管状体20とが中間材を介して当接することが可能であれば、あらゆる形状の凸部を第1管状体10または第2管状体20に形成することが可能である。
【0040】
また、上述した実施形態では、図5に示すように、第2管状体20の拡径側の端部21に設けられた凸状係止部24と、枠体30に設けられた穴31と、を勘合し、枠体30と第2管状体20とを連結するようにした。しかし、枠体30と第2管状体20とを連結することが可能であれば、その形状は特に限定せず、任意の形状で構成することが可能である。
【0041】
また、上述した実施形態では、第1管状体10,第2管状体20は、ブロー成形で成形し、枠体30は、射出成形で成形することにした。しかし、本実施形態の吹き出し口100を構成する各部の成形方法は特に限定せず、任意の方法で形成することが可能である。
【0042】
また、上述した実施形態では、第2管状体20と枠体30とを別々に成形し、第2管状体20の拡径側の端部21の外面に枠体30を嵌め込むようにした。しかし、第2管状体20と枠体30とを一体成形することも可能である。
【0043】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0044】
(付記1)
内側の壁を構成する樹脂製の第1管状体10と、当該第1管状体10の外側に被せられた樹脂製の第2管状体20と、を有して構成し、流体が第1管状体10の一方の端部12の口から第1管状体10の内側に流入し、第1管状体10の他方の端部11の口から外部に流出することを特徴とする吹き出し口100。
【0045】
(付記2)
第1管状体10の外面、または、第2管状体20の内面に凸部40を有し、第1管状体10と第2管状体20とが凸部40を介して当接し、第1管状体10と第2管状体20との間に中空部300を有することを特徴とする付記1記載の吹き出し口100。
【0046】
(付記3)
第1管状態10の外面に設けられた係止部13と、第2管状体20の内面に設けられた係止部23と、が勘合し、第1管状体10と第2管状体20とが連結することを特徴とする付記1または付記2記載の吹き出し口100。
【0047】
(付記4)
吹き出し口100の開口部を構成する枠体30を有し、
第2管状体20の端部21の外面に枠体30が嵌め込まれていることを特徴とする付記1から3の何れかに記載の吹き出し口100。
【0048】
(付記5)
第2管状体20の端部21の外面に設けられた係止部24と、枠体30に設けられた係止部31と、が勘合し、第2管状体20の端部21の外面に枠体30が嵌め込まれることを特徴とする付記4記載の吹き出し口100。
【0049】
(付記6)
吹き出し口100の開口部を構成する枠体30を有し、
枠体30は、第1管状体10の端部11と第2管状体20の端部21とを挟み込むように配置されていることを特徴とする付記1から3の何れかに記載の吹き出し口100。
【0050】
(付記7)
第1管状体10の他方の端部11の口の径は、一方の端部12の口の径よりも大きいことを特徴とする付記1から6の何れかに記載の吹き出し口100。
【0051】
(付記8)
第2管状体20の端部21の先端部は、第1管状体10の他方の端部11に当接し、
枠体30は、第2管状体20の端部21の外面と、第1管状体10の他方の端部11の先端部と、に接して第2管状体20の端部21の外面に嵌め込まれることを特徴とする付記4から7の何れかに記載の吹き出し口100。
【0052】
(付記9)
第2管状体20の端部21の先端部は、第1管状体10の他方の端部11の先端部に当接し、
枠体30は、第2管状体20の端部21の外面に接して第2管状体20の端部21の外面に嵌め込まれることを特徴とする付記4から7の何れかに記載の吹き出し口100。
【符号の説明】
【0053】
100 吹き出し口
10 第1管状体
10A 円筒管
10B 多角筒管
10C 連結筒管
11 拡径側の端部
12 不拡径側の端部
13 凸状係止部(係止部)
15 貫通穴
20 第2管状体
20A 円筒管
20B 多角筒管
20C 連結筒管
21 拡径側の端部
22 不拡径側の端部
23、24 凸状係止部
25 貫通穴
30 枠体
31 穴(係止部)
32 開口部分
40 凸状リブ(凸部)
300 中空部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側の壁を構成する樹脂製の第1管状体と、当該第1管状体の外側に被せられた樹脂製の第2管状体と、を有して構成し、流体が前記第1管状体の一方の端部の口から前記第1管状体の内側に流入し、前記第1管状体の他方の端部の口から外部に流出することを特徴とする吹き出し口。
【請求項2】
前記第1管状体の外面、または、前記第2管状体の内面に凸部を有し、前記第1管状体と前記第2管状体とが前記凸部を介して当接し、前記第1管状体と前記第2管状体との間に中空部を有することを特徴とする請求項1記載の吹き出し口。
【請求項3】
前記第1管状体の外面に設けられた係止部と、前記第2管状体の内面に設けられた係止部と、が勘合し、前記第1管状体と前記第2管状体とが連結することを特徴とする請求項1または2記載の吹き出し口。
【請求項4】
前記吹き出し口の開口部を構成する枠体を有し、
前記第2管状体の端部の外面に前記枠体が嵌め込まれていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の吹き出し口。
【請求項5】
前記第2管状体の端部の外面に設けられた係止部と、前記枠体に設けられた係止部と、が勘合し、前記第2管状体の端部の外面に前記枠体が嵌め込まれることを特徴とする請求項4記載の吹き出し口。
【請求項6】
前記吹き出し口の開口部を構成する枠体を有し、
前記枠体は、前記第1管状体の端部と前記第2管状体の端部とを挟み込むように配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の吹き出し口。
【請求項7】
前記第1管状体の前記他方の端部の口の径は、前記一方の端部の口の径よりも大きいことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の吹き出し口。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−197977(P2012−197977A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62250(P2011−62250)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000104674)キョーラク株式会社 (292)
【Fターム(参考)】