説明

周辺バス上の電源を発見する方法およびシステム

周辺バス上の電源を認識し、および/または、電源から周辺バスを介して利用可能な電力を判定する改良された技術が開示される。通常、周辺バスは、ホスト装置と電子装置の間に接続されたケーブルによってサポートされる。この場合、ホスト装置は、電源(例えば電源アダプタまたはバッテリパック)であり、ケーブルは、電源から電子装置への電力供給に使用される。それ故、電源の利用可能な電力を理解することで、電子装置は、安定に確実に動作するように、その電力利用を管理することができる。電子装置は、例えばポータブルコンピュータ装置である。ポータブルコンピュータ装置の例には、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)およびポータブルメディアプレーヤが含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置に関し、特に、周辺バス(peripheral bus)に連結(couple)可能なポータブル電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポータブルディジタルアシスタントやメディアプレーヤなどのポータブル電子装置は、多くの場合、バッテリから電力の供給を受ける。これらの電子装置は、時には、Universal SerialBus (USB)またはFireWire(登録商標)(IEEE1394)バスポートのような、周辺バスをサポート可能な周辺バスポートを有する。周辺バスは、電子装置間のデータ通信の提供は勿論のこと、電子装置への制限された電力の供給にも使用される。
【0003】
最近、カリフォルニア州クーパチノのApple(登録商標)Computer社によって開発されたメディアプレーヤのiPod(登録商標)は、FireWire(登録商標)バスポートに供給される電力によってバッテリを充電することができる。周辺バスを介した電子装置の、バッテリ充電と、その逆の電力供給は便利であるが、周辺バスは大電力を運ぶようには設計されていない。USBバスの場合、利用可能な電力は約0.5Wに制限されるが、ネゴシエーション処理を経れば約2.5Wまで増すことができる。残念ながら、ネゴシエーション処理は面倒なだけではなく、(ネゴシエーションを経て増加させた場合でも)電力量は、依然、多くの電子装置には不足する場合が多い。
【0004】
このように、周辺バスを介した電子装置への、より大きな電力の供給を容易にする必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
広い意味で言えば、本発明は、周辺バス上の電源を認識し、および/または、周辺バスを介した電源からの利用可能な電力を判定する、改良された技術に関する。通常、周辺バスは、ホスト装置と電子装置の間を接続するケーブルによってサポートされる。この場合、ホスト装置は電源(例えば電源アダプタまたはバッテリパック)であり、ケーブルは電源から電子装置に電力を供給するために使用される。それ故、電源の利用可能な電力がわかれば、電子装置は、安定かつ確実に動作するように、電力の利用を管理可能である。電子装置は、例えばポータブルコンピュータ装置である。ポータブルコンピュータ装置の例としては、ポータブルディジタルアシスタント(PDA)およびポータブルメディアプレーヤなどがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、方法、システム、デバイス、装置またはコンピュータが読み取り可能な媒体などとして実現される場合を含め、多くの態様で実行可能である。以下、本発明の幾つかの実施例を説明する。
【0007】
電気装置(electrical device)としての本発明の一実施例は、少なくとも次を含む。電力線、接地線および複数のデータ線を提供するバスコネクタに連結されたバスインタフェイス。電源がバスコネクタを介してバスインタフェイスに活線状態で接続(operatively connect)された場合、電力線から利用可能な電力のレベルを検出するように動作する、バスインタフェイスに活動的に接続(operatively connect)された、利用可能な電力の検出器。電力消費回路。並びに、利用可能な電力のレベルに基づき、電力消費回路の少なくとも一部による電力利用を管理するように動作する、利用可能な電力の検出器と電力消費回路に活動的に接続された、電力管理装置。
【0008】
バスコネクタを有する電気装置の電力利用の管理方法としての一実施例は、少なくとも次の動作を含む。少なくとも電力線および複数のバスデータ線を有する周辺バスと、電気装置のバスコネクタの接続を検出する。検出動作が周辺バスの接続を検出した場合に、バスデータ線の電圧レベルを読み取る。電圧レベルに基づき、周辺バスを提供するホスト装置が電源アダプタか否かを判定する。ホスト装置が電源アダプタであると判定した場合に、電圧レベルに基づき、電源アダプタの利用可能な電力レベルを判定する。並びに、電源アダプタの利用可能な電力レベルに基づき、電気装置の電力利用を管理する。
【0009】
バスコネクタを有する電気装置の電力利用の管理方法としての別の実施例は、少なくとも次の動作を含む。少なくとも電力線および複数のバスデータ線を有する周辺バスと、電気装置のバスコネクタの接続を検出する。検出動作が周辺バスの接続を検出した場合に、バスデータ線の電圧レベルを読み取る。電圧レベルに基づき、周辺バスを提供するホスト装置がバッテリパックか否かを判定する。ホスト装置がバッテリパックであると判定した場合に、電圧レベルに基づき、バッテリパックの利用可能な電力レベルを判定する。並びに、バッテリパックの利用可能な電力レベルに基づき、電気装置の電力利用を管理する。
【0010】
少なくとも電力線および複数のバスデータ線を有する周辺バスを介して、電子装置(electronic device)に連結された電源アダプタの電力利用可能度(power availability)の判定方法としての本発明の一実施例は、少なくとも次の動作を含む。電源アダプタによってバスデータ線に誘起される電圧レベルを読み取る。並びに、電圧レベルに基づき、電源アダプタの利用可能な電力レベルを判定する。
【0011】
少なくとも電力線および複数のバスデータ線を有する周辺バスを介して、電子装置に連結されたバッテリパックの電力利用可能度の判定方法としての本発明の別の実施例は、少なくとを次の動作を含む。バッテリパックによってバスデータ線に誘起される電圧レベルを読み取る。並びに、電圧レベルに基づき、バッテリパックの利用可能な電力レベルを判定する。
【0012】
電子装置の周辺コネクタに連結された周辺装置の識別方法としての本発明の一実施例は、少なくとも次の動作を含む。電力線および複数のバスデータ線を有し、周辺バスに接続されたホスト装置と連携する周辺バスと、電気装置のバスコネクタの接続を検出する。検出動作が周辺バスの接続を検出した後、バスデータ線上の電圧レベルを読み取る。並びに、電圧レベルに基づき、ホスト装置を電源アダプタまたはバッテリパックとして識別する。
【0013】
本発明の他の面および利点は、例を挙げて本発明の原理を示す添付図面に関連する、以下の詳細な説明から明らかになるだろう。
【0014】
添付図面に関連する以下の詳細な説明により、本発明は容易に理解されるだろう。図中、同一の符号は、同一の構成要素を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、周辺バス上の電源を認識し、および/または、周辺バスを介した電源の利用可能な電力を判定する、改良された技術に関する。通常、周辺バスは、ホスト装置と電子装置の間を接続するケーブルによってサポートされる。この場合、ホスト装置は電源(例えば電源アダプタまたはバッテリパック)であり、ケーブルは電源から電子装置に電力を供給するために使用される。それ故、電源の利用可能な電力がわかれば、電子装置は、安定して確実に動作するように、電力の利用を管理可能である。電子装置は、例えばポータブルコンピュータ装置である。ポータブルコンピュータ装置の例としては、ポータブルディジタルアシスタント(PDA)およびポータブルメディアプレーヤなどがある。
【0016】
以下、本発明の実施例を図1A〜10を参照して説明する。しかし、本発明が限定された実施例を超えて拡張することができることから、それら図に関連して提示される詳細な説明が説明を目的とすることは、等業者には容易に理解されるだろう。
【0017】
図1Aは本発明の一実施例の電力供給システム100を示すブロック図である。電力供給システム100は電源アダプタ102を含む。電源アダプタ102は、交流(AC)プラグ104および電源コード106を介して、ACアウトレットに連結可能である。そのように接続した場合、AC電力は、ACコンセントからACプラグ104および電源コード106を介して、電源アダプタ102に供給される。電源アダプタ102内において、AC電力は直流(DC)電力に変換される。他の装置のDC電力の利用を可能にするため、DC電力は電源アダプタ102の周辺コネクタ108に結合(couple)される。一実施例において、周辺コネクタ108はUSBコネクタでよい。別の実施例において、周辺コネクタ108はFireWire(登録商標)コネクタでよい。
【0018】
周辺コネクタ108は、周辺ケーブル110の一端にある、対の一方(counterpart)のコネクタを受け入れ可能である。周辺ケーブル110は、電源アダプタ102の周辺コネクタ108から電子装置112にDC電力を供給するために使用される。それ故、周辺ケーブル110の他端は、電子装置112の周辺コネクタ114に連結する、対の一方のコネクタを有する。本実施例の電子装置112は、周辺ケーブル110を介して、電源アダプタ102によって利用可能になるDC電力を受け取る。この場合、少なくとも電力に関して、電源アダプタ102はホスト装置と考えることができ、周辺コネクタ108を介して電力を受け取るその他の装置は周辺装置と考えることができる。
【0019】
電子装置112は、周辺ケーブル110によって供給されるDC電力を消費することができる。しかし、電源アダプタ102は、ある限られた電力を供給するように設計されている。それ故、電子装置112の適正な設計は、電源アダプタ102によって利用可能になる、ある限られた電力を電子装置112が大事にする(respect)ことを、規定(dictate)すべきだろう。これは、それぞれ異なる限られた電力を供給する、様々な異なる電源アダプタとともに電子装置112が動作可能であるという事実から、複雑である。それにもかかわらず、電源アダプタ102は、利用可能な電力の過剰な消費を避けるために、電力管理部116を含む。電力管理装置116は、電源アダプタ102の利用可能な電力を過剰消費しないように、電子装置112内の電力消費回路118に作用することができる。それ故、限られた電力が異なる、異なる電源アダプタ102に接続された場合でも、電子装置112の動作の安定は維持される。電力管理部116は、通常、消費電力が電源アダプタ102によって利用可能になる、ある限られた電力を超えないように、例えば、電力消費回路118の様々な回路の使用を、無効にする、制限する、または、順にすることができる。電源アダプタ102が未接続の場合に電力を供給するため、あるいは、電源アダプタ102が接続されている場合に(必要があれば)補助電力を供給するために、電子装置112内にバッテリを設けることができる。
【0020】
図1Bは本発明の別の実施例の電力供給システム150を示すブロック図である。電力供給システム150は、電源アダプタ102がバッテリパック152に置き換わることを除いて、図1Aに示す電力供給システム100とほぼ同じである。バッテリパック152はDC電力を供給する。周辺ケーブル110は、バッテリパック152から電子装置112にDC電力を供給するために使用される。電子装置112は、周辺ケーブル110によって供給されるDC電力を消費することができる。しかし、図1Aの電源アダプタ102と同様、バッテリパック152は、ある限られた電力を供給するように設計されている。それ故、電子回路112の適正な設計は、バッテリパック152によって利用可能になる、ある限られた電力を電子回路112が大事にすることを、規定すべきだろう。しかし、バッテリパック152の利用可能な電力は、バッテリパック152に設けられたバッテリの種類と数量によって異なる。電力管理装置116は、バッテリパック152の利用可能な電力を過剰消費しないように、電子装置112内の電力消費回路118に作用することができる。それ故、限られた電力が異なる、異なるバッテリパックに接続された場合でも、電子装置112の動作の安定は維持される。電力管理部116は、通常、消費電力がバッテリパック152によって利用可能になる、ある限られた電力を超えないように、例えば、電力消費回路118の様々な回路の使用を、無効にする、制限する、または、順にすることができる。バッテリパック152が未接続の場合に電力を供給するため、あるいは、バッテリパック152が接続されている場合に(必要があれば)補助電力を供給するために、電子装置112内にバッテリを設けることができる。
【0021】
図2Aは本発明の一実施例の電源アダプタ200を示すブロック図である。電源アダプタ200は、例えば、図1Aに示す電源アダプタ102としての使用に適している。
【0022】
電源アダプタ200はAC/DCコンバータ202と利用可能電力指示部204を含む。例えば、図1Aに示すように、AC/DCコンバータ202は、ACアウトレットからACプラグ104および電源コード106を介して、AC電力を受け取ることができる。そして、AC電力は、AC/DCコンバータ202によって、DC電力に変換される。そして、DC電力は、周辺コネクタ206の電力線に結合される。接地線も周辺コネクタ206に接続される。利用可能電力指示部204は、DC電力と接地線に接続する。利用可能電力指示部204は、利用可能電力の指示(indication)を提供する。利用可能電力の指示は、電源アダプタ200が提供する利用可能な電力を示す。利用可能電力指示部204が提供する利用可能電力の指示は、図2Aに示すデータ線DPとDMなど、周辺コネクタ206のデータ線に結合される。
【0023】
利用可能電力指示部204は、多様な異なる方法によって実装可能である。一実施例において、利用可能電力指示部204は、アナログ電圧レベルを周辺コネクタ206のデータ線DPとDMに接続する。電圧レベルは、電源アダプタ200によって供給される利用可能な電力を示すために使用可能である。データ線上の電圧レベルは、直接または差動方式で使用される。別の実施例においては、データ線を介する信号方式(signaling)を利用することができる。信号方式は、ディジタル信号に関係するか、周波数またはパルス幅変調方式を用いる信号に関係することが可能である。
【0024】
図2Bは本発明の一実施例のバッテリパック250を示すブロック図である。バッテリパック250は、例えば、図1Bに示すバッテリパック152としての使用に適している。
【0025】
バッテリパック250は、一つ以上のバッテリ252とDC/DCレギュレータ254を含む。DC/DCレギュレータ254は、一つ以上のバッテリ252が供給するDC電力の調整に作用する。バッテリパック250は、さらに利用可能電力指示部204を含む。そして、DC電力は、周辺コネクタ206の電力線に結合される。接地線は、一つ以上のバッテリ252と周辺コネクタ206に接続される。前述したように、利用可能電力指示部204は、利用可能電力の指示を提供する。この実施例において、利用可能電力の指示は、バッテリパック250が提供する利用可能な電力を示す。利用可能電力指示部204が提供する利用可能電力の指示は、図2Bに示すデータ線DPとDMなど、周辺コネクタ206のデータ線に結合される。
【0026】
データ線DPとDMにアナログ電圧レベルを適用する利用可能電力指示部204を実装する場合、利用可能電力指示部204は抵抗器配列(resistor arrangement)によって実現可能である。図3A〜3Cは、本発明のある実施例に従い、利用可能電力指示部204を実装するために利用可能な、異なる、代表的な抵抗器配列を示す。
【0027】
図3Aは本発明の一実施例の抵抗器配列300を示す概略図である。抵抗器配列300は、DC電力と第一のノード304の間に連結された第一の抵抗器302を含む。第二の抵抗器306は、第一のノード304と接地電位(GND)の間に連結される。第三の抵抗器308は、DC電力と第二のノード310の間に連結される。第四の抵抗器312は、第二のノード310とGNDの間に連結される。データ線DPは第二のノード310に接続され、データ線DMは第一のノード304に接続される。それ故、第二のノード310に現れる電圧VDPはデータ線DPに送出され、第一のノード304に現れる電圧VDMはデータ線DMに送出される。
【0028】
図3Bは本発明の別の実施例の抵抗器配列320を示す。抵抗器配列320は、DC電力と第一のノード324の間に連結された第一の抵抗器322を含む。第二の抵抗器326は、第一のノード324と第二のノード328の間に連結される。第三の抵抗器330は、第二のノード328とGNDの間に連結される。電圧VDPがデータ回線DPに送出されるように、データ線DPは第一のノード324に接続される。電圧VDMをデータ線DMに供給するために、データ線DMは第二のノード328に接続される。
【0029】
図3Cは本発明の別の実施例の抵抗器配列340を示す。第一の抵抗器342は、DC電力と第一のノード344の間に連結される。第二の抵抗器346は、第一のノード344と第二のノード348の間に連結される。第三の抵抗器350は、第二のノード348とGNDの間に連結される。電圧VDMをデータ線DMに供給するために、データ線DMは第一のノード344に接続される。電圧VDPをデータ線DPに供給するために、データ線DPは第二のノード348に接続される。
【0030】
なお、データ線DPとDMに結合される電圧は、直接または差動方式で使用可能である。例えば、VDPM=VDP-VDMのような差分電圧を利用することができる。差分電圧を使用する利点は、検出することが可能な、利用可能な電力レベルの段階数が増える(例えば倍増する)ことである。また、図3Bに示す抵抗器配列320は、常に、電圧VDPが電圧VDMより大きくなることを保証する。これに対し、図3Cの抵抗器配列340は、常に、電圧VDMが電圧VDPより大きくなることを保証する。それ故、抵抗器配列320と340は、とくに、差分電圧法に適合する。
【0031】
本発明の一実施例によれば、データ線DPとDMに現れる電圧VDPとVDMはそれぞれ、常に、電子装置112によって「高い」と見做されるべきである。つまり、これらの電圧レベルは、データ線の電圧が「高い」か「低い」かを判定するために使用される最低の高レベル電圧より大きい。それ故、これらの電圧は「高い」だが、高レベル電圧の複数の段階を提供するために、これらの電圧は最低の高レベルを異なる量だけ超えることができる。これら異なる段階は、電子装置112に対して、電源アダプタ102が提供する利用可能な電力の特定の量の知らせる(signal)ことに利用可能である。
【0032】
図4Aは高電圧レベルと利用可能な電力の代表的な相関を規定するテーブル400を示す。図4Aに示すテーブル400が示すように、高電圧レベルH1は、対応する電源の利用可能な電力が0.5Wであることを示す。電源は、電源アダプタまたはバッテリパックでよい。高電圧レベルH2は、対応する電源の利用可能な電力が1Wであることを示す。高電圧レベルH3は、対応する電源の利用可能な電力が3.0Wであることを示す。さらに、通常、n番目の高電圧レベル(Hn)は、対応する電源の利用可能な電力が8.0Wであることを示す。高電圧レベルH1、H22、H3、…、Hnは実装に依存して変わるが、これら電圧レベルはすべて「高い」レベルである。例えば、周辺バスが2.0〜3.3Vを「高い」と見做す場合、高電圧レベルH1、H22、H3、…、Hnは、2.0Vから3.3Vの範囲内の別個の重複しない電圧または電圧範囲を表す。
【0033】
図4Bは高電圧レベルと利用可能な電力の代表的な相関を規定するテーブル450を示す。テーブル450は、電源がバッテリパックの場合の使用に適する。テーブル450は、利用可能な電力の指示を間接的に提供するバッテリパックの特性を示す。図4Bに示すテーブル450が示すように、高電圧レベルH1は、対応するバッテリパックが一つのAAバッテリを有することを示す。高電圧レベルH2は、対応するバッテリパックが二つのAAバッテリを有することを示す。高電圧レベルH3は、対応するバッテリパックが二つのAAAバッテリを有することを示す。さらに、通常、n番目の高電圧レベル(Hn)は、対応するバッテリパックが三つのAAAバッテリを有することを示す。高電圧レベルH1、H22、H3、…、Hnは実装に依存して変わるが、これら電圧レベルはすべて「高い」レベルである。
【0034】
他の実施例において、電圧差(例えばVDPM=VDP-VDM)の符号(正または負)は、異なる電源の識別に利用することができる。例えば、電圧差が正ならば、電源は電源アダプタと見做すことができる。一方、電圧差が負ならば、電源はバッテリパックと見做すことができる。そして、前述したように、電力利用可能度のレベルを直接または間接的に表すために、電圧差の大小を利用することができる。
【0035】
図5は本発明の一実施例による電子装置500を示すブロック図である。電子装置500は、例えば、図1Aと1Bに示す電子装置112を代表することができる。
【0036】
電子装置500は、周辺コネクタ502に連結するか、周辺コネクタ502を含む。周辺コネクタ502は、DC電力線、データDP線、データDM線および接地(GND)線に接続される。これら線はバスインタフェイス504に供給(supply)される。バスインタフェイス504は、電力を受け取り、および/または、周辺バスを介したデータ送受信に参加するために、電子装置500を作動させる。本発明は、主に周辺バスを介した電力の受け取りに関係するから、以下では、主に、電子装置500における周辺バスを介した電力の受け取りと、安定動作を保証するための電力利用の管理を説明する。
【0037】
電子装置500は、さらにアナログ/ディジタル変換回路506を含む。アナログ/ディジタル変換回路506はデータ線DPとDMに接続する。アナログ/ディジタル変換回路506は、データ線DPとDMのアナログ電圧レベルを、コントローラ508に供給するディジタル電圧レベルに変換する。とくに、ディジタル電圧レベルは利用可能電力検出部510に供給される。本実施例において、利用可能電力検出部510はコントローラ508内に設けられている。例えば、コントローラ508は、通常、マイクロプロセッサ、カスタムIC(例えばASIC)またはプログラム済みのプログラマブルICのような集積回路である。利用可能電力検出部510は、利用可能な電力レベルを判定するために、ディジタル電圧レベルを検査する。利用可能な電力レベルは、電源から周辺バスを介して電子装置500が利用可能な電力を表す。利用可能な電力レベルが判定されると、利用可能な電力レベルは電力管理部512に提供される。本実施例において、電力管理部512はコントローラ508内に設けられている。電力管理部512は、電子装置500が周辺バスを介して引く電力が、通常、電源の利用可能な電力を超えないように、電子装置500の動作アクティビティを制御するように作用する。これに関して、電力管理部512は、電子装置500の電力消費を管理するために、コントローラ508または他の電力消費回路514に動作を延期させるか、シーケンス動作を実行させるか、動作を回避させるだろう。
【0038】
通常、電子装置500は、バッテリ駆動の装置(battery-powered device)であり、電子装置500内の再充電可能なバッテリは、周辺バスを介して供給される電力によって充電可能である。それ故、充電動作は、電子装置500内の他の回路が利用可能な電力に影響するだろう。さらに、バッテリが十分に充電されている限り、電子装置500の動作アクティビティによって周辺バスを介して電源から供給される利用可能な電力を超えた場合、バッテリは、電子装置500が消費する追加電力を供給することができるだろう。他の電力消費回路514の例は、実装に依存して多岐に亘る。しかし、他の電力消費回路514の幾つかの例は、ディスクドライブ、バッテリ充電回路、メモリデバイス(例えばRAM、ROM)、バッテリモニタおよびディスプレイなどである。
【0039】
図5に示す電子装置500の実施例において、利用可能電力検出部510と電力管理部512はコントローラ508内に設けられている。しかし、利用可能電力検出部510および電力管理部512は、コントローラ508内に設ける必要はなく、別個の構成要素でも、一体に統合されていてもよいと認識されるべきである。
【0040】
図6は本発明の一実施例のアナログ/ディジタル変換回路600を示す概略図である。アナログ/ディジタル変換回路600は、例えば、図5に示されるアナログ/ディジタル変換回路506としての使用に適している。アナログ/ディジタル変換回路600は、データ線DPのアナログ電圧をnビットのディジタル出力に変換するために、抵抗器602と604、および、アナログ/ディジタル変換器(ADC)606を含む。同様に、抵抗器608と610、および、ADC 612は、データ線DMのアナログ電圧をnビットのディジタル出力に変換する。
【0041】
図5に示すアナログ/ディジタル変換回路506の別の実施例においては、スイッチまたはマルチプレクサ、並びに、アナログ/ディジタル変換回路600のごく一部を使用することで、データ線DPとDMの変換回路の共用が可能だろう。例えば、スイッチまたはマルチプレクサがデータ線DMとDPの一方と抵抗器602を選択的に接続すれば、ADC 606の出力はデータ線DMまたはデータ線DPのディジタル電圧になる。従って、抵抗器608と610、および、ADC 612は不要になる。
【0042】
図7は本発明の一実施例の電力管理システム700を示すブロック図である。電力管理システム700は、本発明の一実施例の電力管理部512のような電力管理装置の代表的な動作を描写する。電力管理システム700は電子装置の一部を代表する。
【0043】
電力管理システム700は電力管理部702を含む。電力管理部702は、利用可能電力検出部510のような利用可能電力検出器から利用可能な電力レベル(APL)を受信する。電力管理部702は、利用可能な電力レベルに基づき、電子回路の動作を制御するように作用する。図7に示すように、電力管理システム700は、バッテリ704とバッテリモニタ706に連結可能である。バッテリモニタ706は、バッテリ充電レベル(BCL)を監視し、バッテリ充電レベルを電力管理部702に提供することができる。その結果、電力管理部702は、さらに、バッテリ充電レベルに基づき電子回路の動作を制御することができる。言い換えれば、電力管理部702は、利用可能な電力レベルおよび/またはバッテリ充電レベルに基づき、電子装置の電力消費を管理することができる。
【0044】
電源によって電子装置に供給される電力は、バッテリ充電回路708を介してバッテリ704に結合される。電源の利用可能な電力をバッテリ704の充電に利用するように、または、電源の利用可能な電力をバッテリ704の充電に利用することを防ぐように、電力管理部702によってバッテリ充電回路708を制御することができる。電力管理システム700は、さらに、電子装置と協働する他の電力消費回路710を含む。他の電力消費回路710は、実装に依存して多種多様である。しかし、一部またはすべての電力消費回路710は、電力管理部702によって制御可能である。例えば、電力管理部702は、ある回路の使用を制限する、異なるシーケンスで回路を始動させる、回路の使用を変更する、などができる。その場合、電力管理部702は、利用可能な電力レベルだけではなく、バッテリ充電レベルも利用することができる。図7に示すように、バッテリからの電力PBATは、電源からの電力PINと組み合わされて、装置電力POUTを生む。装置電力POUTは、少なくとも電力管理部702、バッテリモニタ706および他の電力消費回路710に供給される。それ故、電力消費は電力管理部702によって管理されてはいるが、電力の差をバッテリPBATから利用可能であれば、電子装置によって引かれる電力は、電源によって電子装置に供給される電力、つまり電力PINを超えることができる。
【0045】
図8は本発明の一実施例の利用可能電力処理800を示すフローチャートである。利用可能電力処理800は、例えば、図1Aと1Bに示す電子装置112、または、図5に示す電子装置500のような、電子装置によって実行される。
【0046】
利用可能電力処理800は、周辺バスが検出されたか否かを判定する決定802によって開始される。この場合、電子装置は、ホスト装置と電子装置の間の周辺バスの連結を、監視するか、通知を受けることができる。一実施例において、電子装置の周辺コネクタの電力線(例えばDC電力)において正電源(例えば、5V)の存在が検出されたら、電子装置により周辺バスの存在が検出されたと見做すことができる。決定802が周辺バスは検出されなかったと判定した場合、利用可能電力処理800は、周辺バスの検出を待つ。言い換えれば、周辺バスが検出されて初めて、利用可能電力処理800は開始されるか、引き起こされると見做すことができる。
【0047】
決定802が周辺バスは検出されたと判定すると、周辺バスのバスデータ線から電圧レベルが読み取られる(804)。例えば、図5に示すようなデータ線DPとDMから電圧レベルを読み取ることができる。次に、決定806は、ホスト装置が電源か否かを判定する。検出される周辺バスは、電源やコンピュータを含む様々な異なる装置(例えばホスト装置)に連結可能である。一実施例において、バスデータ線の電圧レベルはホスト装置の種類を知らせる(signal)ことができる。例えば、本発明は、電源であるホスト装置との組み合わせに使用することが、とくに適している。とくに、バスデータ線の電圧レベルは、ホスト装置が電源であることを知らせることができる。一つの実装において、バスデータ線の「高い」電圧レベルは、電源の存在を知らせることができる。
【0048】
何れにしても、決定806がホスト装置は電源ではないと判定した場合、他の標準処理808の実行が可能である。例えば、ホスト装置がコンピュータであれば、他の標準処理808は、コンピュータと電子装置の間のデータ交換を促進する動作に関係するだろう。
【0049】
他方、決定806がホスト装置は電源であると判定した場合、電源の利用可能な電力レベルが判定される(810)。一実施例において、さらに、バスデータ線の電圧レベルを検査することで、電源の利用可能な電力レベルを判定することができる(810)。つまり、バスデータ線の電圧レベルは、電源の利用可能な電力レベルを知らせることができる。例えば、図4Aに関して説明したように、バスデータ線の電圧レベルを複数の「高い」電圧レベルH1、H2、H3、…、Hnに分類することができ、各電圧レベルは、電源が供給する異なる利用可能な電力レベル、つまり0.5W、1W、3W、…、8Wに対応すると見做すことができる。
【0050】
利用可能な電力レベルが判定された(810)後、判定された利用可能な電力レベルに従い、電子装置の電力利用を管理することができる(812)。すなわち、電子装置の動作中、判定された利用可能な電力レベルに応じて動作または機能が変化するように、電力利用を制御または管理することができる。
【0051】
次に、ブロック808と812に続く決定814は、周辺バスの接続が解除されたか否かを判定する。決定814が周辺バスの接続は解除されていないと判定した場合、ブロック812を繰り返して、電子装置の電力利用を引き続き管理するために、処理はリターンする。あるいは、決定814が周辺バスの接続が解除されたと判定した場合、決定802とそれに続くブロックを繰り返すために、処理はリターンする。従って、電子装置は、その後、周辺バスが電子装置に接続された場合に利用可能電力処理800を再び実行することができる。
【0052】
とくに電力が集中する動作の一種類は、電子装置の初期スタートアップを伴う起動処理である。通常、起動処理を実行する電子装置は、電子装置のオペレーティングシステムが使用するか、オペレーティングシステムを立ち上げるために使用されるプログラムコードが格納されたディスクドライブ装置を含むだろう。
【0053】
図9は本発明の一実施例の起動処理900を示すフローチャートである。電子装置は、動作用に電子装置を始動するために、起動処理900を実行することができる。
【0054】
起動処理900は、判定された利用可能な電力レベルが最小起動電力レベル以上か否かを判定する決定902によって開始される。例えば、判定された利用可能な電力レベルは、図8に示す利用可能電力処理のブロック810で判定することができる。決定902が、判定された(電源の)利用可能な電力レベルは最小起動電力レベル以上ではないと判定した場合、立ち上げに適切な時間か否かを判定するために別の処理が実行される。とくに、バッテリの充電レベルが読み取られる(904)。そして、決定906は、バッテリ充電レベルが最小充電レベル以上か否かを判定する。決定906がバッテリ充電レベルは最小充電レベル以上ではないと判定した場合、バッテリは充電され、起動シーケンスは延期される(908)。ブロック908に続き、決定906を繰り返して、バッテリ充電レベルと最小充電レベルを再び比較するために、起動処理900はリターンする。決定906がバッテリ充電レベルは最小充電レベル以上と判定すると、起動処理900は、起動シーケンスの実行を許可する(910)。
【0055】
他方、決定902が判定された利用可能な電力レベルは最小起動電力レベル以上と判定した場合、起動シーケンスは直接実行可能である(910)。従って、判定された、電源が供給する利用可能な電力レベルが、起動シーケンス中に電子装置を適正に動作させるために必要な最小起動電力レベルを超えると見做される場合、起動処理900は、起動シーケンスの早速の実行を許可する。しかし、判定された、電源が供給する利用可能な電力レベルが最小起動電力レベル以上ではない場合、電子装置のバッテリから追加電力を引き出す必要があるだろう。それ故、決定906は、起動シーケンスの実行(910)が可能になる前に、バッテリが少なくとも最小充電レベルを有することを保証する。起動シーケンスの実行(910)に続いて、起動処理900は完了する。
【0056】
ここで説明される電子装置は、メディアアイテムをプレイ(表示を含む)可能なメディアプレーヤでよい。メディアアイテムは、オーディオアイテム(例えばオーディオファイルまたは楽曲(songs))、ビデオ(例えばムービ)、あるいは、画像(例えば写真)に関連する。
【0057】
図10は本発明とともに使用するのに適したメディアプレーヤ1000を示すブロック図である。メディアプレーヤ1000は、図1Aと1Bの電子装置112、または、図5の電子装置500の回路を含むことが可能で、および/または、図8と9を参照して説明した動作を実行可能である。
【0058】
メディアプレーヤ1000は、メディアプレーヤ1000の動作全体を制御するマイクロプロセッサまたはコントローラに関連するプロセッサ1002を含む。メディアプレーヤ1000は、メディアアイテムに関連するメディアデータをファイルシステム1004とキャッシュ1006に格納する。ファイルシステム1004は、通常、一枚の記憶ディスクまたは複数のディスクである。通常、ファイルシステム1004は、メディアプレーヤ1000に対して大容量記憶能力を提供する。しかし、ファイルシステム1004へのアクセス時間は比較的遅いため、メディアプレーヤ1000は、さらにキャッシュ1006を含むことができる。キャッシュ1006は、例えば、半導体メモリのランダムアクセスメモリ(RAM)である。キャッシュ1006の相対アクセス時間は、ファイルシステム1004より、かなり短い。しかし、キャッシュ1006は、ファイルシステム1004のような大きな記憶容量をもたない。さらに、ファイルシステム1004は、アクティブの場合、キャッシュ1006よりも多くの電力を消費する。メディアプレーヤ1000が(図示しない)バッテリ駆動のポータブルメディアプレーヤの場合、電力消費はしばしば重大な関心事である。メディアプレーヤ1000は、さらに、RAM 1020と読み取り専用メモリ(ROM)1022を含む。ROM 1022は、実行されるべきプログラム、ユーティリティまたは処理を不揮発に格納することができる。RAM 1020は、キャッシュ1006など、揮発性のデータ格納を提供する。
【0059】
メディアプレーヤ1000は、さらに、ユーザとメディアプレーヤ1000の対話を可能にするユーザ入力部1008を含む。例えば、ユーザ入力部1008は、ボタン、キーパッド、ダイアルなど、多様な形態をとることができる。さらに、メディアプレーヤ1000は、プロセッサ1002により制御可能で、ユーザに情報を表示するディスプレイ1010(画面表示)を含む。データバス1011は、少なくともファイルシステム1004、キャッシュ1006、プロセッサ1002およびCODEC 1012の間のデータ転送を促進することができる。
【0060】
一実施例において、メディアプレーヤ1000は、複数のメディアアイテム(例えば楽曲)をファイルシステム1004に格納する役割を果たす。ユーザが特定のメディアアイテムをメディアプレーヤにプレイさせたいと望んだ場合、利用可能なメディアアイテムのリストがディスプレイ1010に表示される。そして、ユーザは、ユーザ入力部1008を使用して、利用可能なメディアアイテムの一つを選択することができる。プロセッサ1002は、特定のメディアアイテムの選択を受信すると、その特定のメディアアイテムのメディアデータ(例えばオーディオファイル)を符号化復号器(CODEC)1012に供給する。そして、CODEC 1012は、スピーカ1014用のアナログ出力信号を生成する。スピーカ1014は、メディアプレーヤ1000内のスピーカでも、メディアプレーヤ1000外のスピーカでもよい。例えば、メディアプレーヤ1000に接続するヘッドホンまたはイヤホンが外部スピーカと考えられる。
【0061】
メディアプレーヤ1000は、さらに、データリンク1018に接続するバスインタフェイス1016を含む。データリンク1018は、メディアプレーヤ1000がホスト装置(例えばホストコンピュータまたは電源)に連結することを可能にする。データリンク1018は、メディアプレーヤ1000に電力を供給することもできる。
【0062】
本発明の様々な面、実施例、実装形態または特徴は、個別に使用しても、任意の組み合わせで使用してもよい。
【0063】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実装されることが好ましい。ソフトウェアは、コンピュータが読み取り可能な媒体上のコンピュータが読み取り可能なコードとして実現することができる。コンピュータが読み取り可能な媒体は、データを格納可能で、その後、コンピュータシステムがデータを読取可能な任意のデータ格納デバイスである。コンピュータが読み取り可能な媒体の例は、読出専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、DVD、磁気テープ、光データ記憶デバイスおよび搬送波などがある。コンピュータが読み取り可能なコードを分散方式で格納し、かつ、実行するために、ネットワーク接続されたコンピュータシステムを介して、コンピュータが読み取り可能な媒体を分散させることも可能である。
【0064】
本発明の利点は多数ある。異なる面、実施例または実装形態により、次に挙げる利点のうち一つ以上がもたらされるだろう。本発明の一つの利点は、ポータブルメディア装置は、装置の周辺ポートに電源が接続されているか否か、および、接続されていれば、電源から周辺ポートを介して引くことが可能な電力を容易かつ迅速に判定することができることである。本発明の別の利点は、安定した確実な動作のために、ポータブルメディア装置の電力利用を、利用可能な電力に依存させられることである。
【0065】
本発明の多くの特徴および利点は、以上の説明から明らかであるから、添付する請求の範囲により、本発明のそのような特徴および利点のすべてを包含することが意図される。さらに、多くの変形および変更は当業者に容易に着想され、本発明は、図示かつ説明された構成および動作に厳密に限定されるべきではない。それ故、適切な変形および等価の構成はすべて、本発明の範囲に入ると見做してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1A】本発明の一実施例の電力供給システムを示すブロック図、
【図1B】本発明の別の実施例の電力供給システムを示すブロック図、
【図2A】本発明の一実施例の電源アダプタを示すブロック図、
【図2B】本発明の一実施例のバッテリパックを示すブロック図、
【図3A】本発明の一実施例の抵抗器配列を示す概略図、
【図3B】本発明の別の実施例の抵抗器配列を示す図、
【図3C】本発明の別の実施例の抵抗器配列を示す図、
【図4A】高電圧レベルと利用可能な電力の代表的な相関を示すテーブルを示す図、
【図4B】高電圧レベルと利用可能な電力の代表的な相関を示すテーブルを示す図、
【図5】本発明の一実施例の電子装置を示すブロック図、
【図6】本発明の一実施例のアナログ/ディジタル変換回路を示す概略図、
【図7】本発明の一実施例の電力管理システムを示すブロック図、
【図8】本発明の一実施例の利用可能電力処理を示すフローチャート、
【図9】本発明の一実施例の起動処理を示すフローチャート、
【図10】本発明の使用に適したメディアプレーヤを示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力線、接地線および複数のデータ線を提供するバスコネクタに接続するバスインタフェイスと、
前記バスインタフェイスに活動的に接続し、前記バスコネクタを介して前記バスインタフェイスに電源が活線状態で接続された場合に、前記電力線から利用可能な電力のレベルを検出する利用可能電力検出器と、
電力消費回路と、
前記利用可能電力検出器と前記電力消費回路に活動的に接続し、前記利用可能な電力のレベルに基づき、前記電力消費回路の少なくとも一部による電力利用を管理する電力管理部とを有することを特徴とする電気装置。
【請求項2】
さらに、バッテリを有することを特徴とする請求項1に記載された電気装置。
【請求項3】
さらに、前記バッテリに活動的に接続され、前記バッテリの充電レベルを監視するバッテリモニタを有することを特徴とする請求項2に記載された電気装置。
【請求項4】
前記電力管理部は、前記利用可能な電力のレベルおよび前記充電レベルに基づき、前記電力消費回路の少なくとも一部による電力利用を管理することを特徴とする請求項3に記載された電気装置。
【請求項5】
前記電力消費回路の少なくとも一部は、少なくともディスクドライブを含むことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載された電気装置。
【請求項6】
前記電力管理部は、前記電気装置が前記ディスクドライブを使用して立ち上がる時点または方式を制御することを特徴とする請求項5に記載された電気装置。
【請求項7】
前記電気装置はポータブルメディアプレーヤであることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載された電気装置。
【請求項8】
前記電力消費回路は、少なくとも、前記ポータブルメディアプレーヤがプレイ可能な複数のメディアアイテムを格納するディスクドライブを含むことを特徴とする請求項7に記載された電気装置。
【請求項9】
前記電源は電源アダプタまたはバッテリパックであることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載された電気装置。
【請求項10】
電気装置の周辺コネクタに連結された周辺装置を識別する方法であって、
少なくとも電力線と複数のバスデータ線を有し、接続されたホスト装置と協働する周辺バスと、前記電気装置の周辺コネクタの接続を検出し、
前記周辺バスの接続を検出すると、前記バスデータ線の電圧レベルを読み取り、
前記電圧レベルに基づき、前記ホスト装置を電源アダプタまたはバッテリパックとして識別することを特徴とする方法。
【請求項11】
前記電気装置はポータブルメディアプレーヤであることを特徴とする請求項10に記載された方法。
【請求項12】
さらに、前記電圧レベルに基づき、前記電源アダプタまたはバッテリパックの利用可能な電力レベルを判定することを特徴とする請求項10または請求項11に記載された方法。
【請求項13】
少なくとも電力線と複数のバスデータ線を有する周辺バスを介して電気装置に接続された電源の電力利用可能度を判定する方法であって、
前記電源によって前記バスデータ線に誘起された電圧レベルを読み取り、
前記電圧レベルに基づき、前記電源の利用可能な電力レベルを判定することを特徴とする方法。
【請求項14】
さらに、前記電源の利用可能な電力レベルに基づき、前記電気装置の電力利用を管理することを特徴とする請求項13に記載された方法。
【請求項15】
前記電気装置は、プロセッサと、少なくも、コンピュータプログラムコードを格納するディスクドライブを含み、前記プロセッサは、前記格納されたコンピュータプログラムコードに従って動作可能であり、前記管理は、前記プロセッサが前記ディスクドライブを使用して立ち上がる時点または方式を管理することを特徴とする請求項14に記載された方法。
【請求項16】
前記電源は電源アダプタまたはバッテリパックであることを特徴とする請求項13から請求項15の何れか一項に記載された方法。
【請求項17】
バスコネクタを有する電気装置の電力利用を管理する方法であって、
少なくとも電力線と複数のバスデータ線を有する周辺バスと、前記電気装置のバスコネクタの接続を検出し、
前記周辺バスの接続を検出すると、前記バスデータ線の電圧レベルを読み取り、
前記電圧レベルに基づき、前記周辺バスを提供するホスト装置が電源か否かを判定し、
前記ホスト装置が電源であると判定すると、前記電圧レベルに基づき、前記電源の利用可能な電力レベルを判定し、
前記電源の利用可能な電力レベルに基づき、前記電気装置の電力利用を管理することを特徴とする方法。
【請求項18】
前記電源は電源アダプタであることを特徴とする請求項17に記載された方法。
【請求項19】
前記バスコネクタはUSBコネクタであり、前記周辺バスの接続を検出した場合、前記電源アダプタの利用可能な電力レベルがすべて、前記周辺バスの「高い」電圧の範囲にあることを判定するために、前記電圧レベルが使用されることを特徴とする請求項18に記載された方法。
【請求項20】
前記電源はバッテリパックである事を特徴とする請求項17に記載された方法。
【請求項21】
バスコネクタを有する電気装置の電力利用を管理する方法であって、
少なくとも電力線と複数のバスデータ線を有する周辺バスと、前記電気装置のバスコネクタの接続を検出し、
前記周辺バスの接続を検出すると、前記バスデータ線の電圧レベルを読み取リ、
前記電圧レベルに基づき、前記周辺バスを提供するホスト装置がバッテリパックか否かを判定し、
前記ホスト装置がバッテリパックであると判定すると、前記電圧レベルに基づき、前記バッテリパックの利用可能な電力容量を判定し、
前記バッテリパックの利用可能な電力容量に基づき、前記電気装置の電力利用を管理することを特徴とする方法。
【請求項22】
前記電気装置は、プロセッサと、少なくとも、コンピュータプログラムコードを格納するディスクドライブを含み、前記プロセッサは、前記格納されたコンピュータプログラムコードに従って動作可能であり、前記管理は、前記プロセッサが前記ディスクドライブを使用して立ち上がる時点または方式を管理することを特徴とする請求項17から請求項21の何れか一項に記載された方法。
【請求項23】
前記バスコネクタはUSBコネクタであることを特徴とする請求項17から請求項22の何れか一項に記載された方法。
【請求項24】
前記バスコネクタはFireWireコネクタであることを特徴とする請求項17から請求項22の何れか一項に記載された方法。
【請求項25】
前記電気装置はポータブルメディアプレーヤであることを特徴とする請求項17から請求項24の何れか一項に記載された方法。
【請求項26】
前記電気装置はポータブルメディアプレーヤであることを特徴とする請求項17から請求項24の何れか一項に記載された方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−507062(P2008−507062A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522569(P2007−522569)
【出願日】平成17年7月12日(2005.7.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/024906
【国際公開番号】WO2006/019850
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)