説明

呼出し制御装置

【課題】 個人別に呼出しを行う無線ページャー用に構築された無線呼出しシステムと、有線/無線LAN(Local Area Network)によるネットワークシステムとを接続して、電子メール等の伝達情報を受信すべき操作者が不在の場合に効果的な無線ページャーによる呼出しを可能とする呼出し制御装置を提供すること。
【解決手段】 端末装置25宛の電子メールの受信を検知したとき、当該端末装置25の前に電子メールを受信すべき操作者がいずに、タイマー手段に設定された所定時間が経過しても前記電子メールが読み取り処理されない状態を、処理検知手段とタイマー手段によって知り、呼出し制御手段54は送信手段35を用いて該当する無線ページャー15を呼び出すように構成した。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、個人別に呼出しを行う無線ページャー用に構築された無線呼出しシステムと、有線/無線LAN(Local Area Network)によるネットワークシステムに接続して、ネットワーク上の各端末相互間で通信を可能にするシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、多くの企業等の事業所等において、LANシステムが各分野において採用され、その種類、規模も大きくなっており、特に、事業所内のワークステーション(WS)、パーソナルコンピュータ(PC)或いはプリンター(PR)等を有線や無線等で接続するコンピュータLANシステムは、急増の傾向にある。
【0003】
また、電子メールと称され、各自の装置宛のデータを送受信するデータ通信は、インターネットの普及により、これらの事業所内のコンピュータLANシステム(以下単にLANと示す。)に限らず、他の事業所とのデータ通信を行うことが多くなってきている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
これらの電子メールは、メール受信者が各自のPCの近くに居て、画面を見ているか、もしくは、メールの受信を知らせる受信音を聞き取れる状態になっていることが前提条件となっている。そのため、メール受信者が各自のPCから離れたところにいると、これらの電子メールを受信したことを知ることができないという問題が発生する。
【0005】
このような問題を解決するために、電子メールの受信を知らせる手段として、電子メールの受信を検知した時に、呼出し装置(一般にポケットベル)を用いて、メール受信者を呼び出して電子メールの受信を検知したことを知らせたり、数字や記号等を用いて、電子メールの受信内容をメール受信者に知らせる機能を有するものがある。
【0006】
さらに、こられの電子メールの受信には、ネットワーク上の別のアドレスのPCへ転送できる転送機能を有するものもあるが、転送先においても、上述するような同様の問題が発生するので、この問題は解消されない。
【0007】
上述したような転送機能では、転送先にメール受信者がいれば、その転送先で受信できるが、転送先にメール受信者がいなければ、そのメールを受信できないという問題が発生し、メール受信者が頻繁に移動する場合には、メールの転送先を頻繁に変更する手続きが必要であった。
また、着信通知機能では、着信したメールの内容の如何にかかわらずポケットベル等の呼出し装置での呼出しが行われるため、多数のメールを受信する受信者にとっては、非常に煩わしいという問題が発生していた。
【0008】
また、これらの問題は、コンピュータLANを無線化し、メール受信者の各自がコンピュータを携帯すれば、一応解消できるものであるが、無線化することには多大な費用が必要となることから、既に有線LANが構築されている場合には、このLANに無線読み出しシステムを付加することが望ましいと考えられる。
【0009】
本考案は、以上の問題に鑑みて考案されたものであって、個人別に呼出しを行う無線ページャー用に構築された無線呼出しシステムと、有線/無線LAN(Local Area Network)によるネットワークシステムとを接続して、電子メール等の伝達情報を受信すべき操作者が不在の場合に効果的な無線ページャーによる呼出しを可能とする呼出し制御装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案の請求項1の考案は、有線及び/もしくは無線で接続された複数の端末装置から構成されたLANシステムに接続されて無線ページャーを個別に呼出す無線呼出しシステムを制御する呼出し制御装置において、何れかの端末装置宛の伝達情報を受信したか否かを検知する情報検知手段と、前記端末装置において当該伝達情報が読み取り処理されたか否かを検知する処理検知手段と、前記情報検知手段において伝達情報の受信が検知されたときにスタートし、所定時間後に前記端末装置に対するタイムアップ信号を出力し、前記処理検知手段において伝達情報の読み取り処理が検知されたときにリセットされるタイマー手段と、前記タイマー手段からタイムアップ信号が出力されたとき前記端末装置に対応する無線ページャーを呼び出す呼出し制御手段とを備えたものである。
【0011】
請求項2の考案は、請求項1に記載の呼出し制御装置に、伝達情報に付加された重要度を指示する指示情報に基づいて、重要度が高いときには前記タイマー手段における所定時間を短縮し、低いときには延長するよう制御するタイマー制御手段を付加したものである。
請求項3の考案は、請求項1に記載の呼出し制御装置に、前記端末装置に対する前記タイムアップ信号の出力回数を計数し、前記処理検知手段において伝達情報の読み取り処理が検知されたときにリセットされる計数手段と、計数された出力回数が多いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、少ないときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する第1のエリア制御手段とを付加したものである。
【0012】
請求項4の考案は、請求項1に記載の呼出し制御装置に、伝達情報に付加された重要度を指示する指示情報に基づいて、重要度が高いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、低いときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する第2のエリア制御手段を付加したものである。
【0013】
請求項5の考案は、請求項1に記載の呼出し制御装置に、伝達情報に付加された重要度を指示する指示情報に基づいて、重要度が高いときには前記タイマー手段における所定時間を短縮し、低いときには延長するよう制御するタイマー制御手段と、前記端末装置に対する前記タイムアップ信号の出力回数を計数し、前記処理検知手段において伝達情報の読み取り処理が検知されたときにリセットされる計数手段と、計数された出力回数が多いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、少ないときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する第1のエリア制御手段と、伝達情報に付加された重要度を指示する指示情報に基づいて、重要度が高いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、低いときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する第2のエリア制御手段とを付加したものである。
【0014】
請求項6の考案の呼出し制御装置は各端末装置に接続され、無線ページャーは対応する端末装置との間の無線送受信機能を備えている。
請求項7の考案の呼出し制御装置はLANシステムに接続され、無線ページャーは対応する端末装置との間の無線送受信機能を備えている。
請求項8の考案では、無線ページャーは公衆電話回線を介して無線呼出しされる電話端末機であり、無線呼出しシステムは公衆回線に接続されているものである。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下に、本考案にかかる呼出し制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1において、 11,12,・・・,15,・・・は各個人が携行する無線ページャーであり、2は有線及び/もしくは無線で接続された複数の端末装置21,22,・・・,25,・・・から構成されたLANシステムである。20は前記LANシステム2 のサーバーである。
31,32,・・・,35,・・・は各端末装置21,22,・・・,25,・・・に接続された送信手段であり、それぞれ対応した特定の無線ページャーに対する無線呼出しを行うための小電力送信機能を備えている。
【0017】
41,42,・・・,45,・・・は各端末装置21,22,・・・,25,・・・に内蔵された呼出し制御装置であり、それぞれ各送信手段31,32,・・・,35,・・・を制御する。
【0018】
前記呼出し制御装置41,42,・・・,45,・・・には、図2に示したように、以下の各手段が含まれている。
図2において、51は、当該端末装置宛の伝達情報(電子メール)を受信したことを検知する情報検知手段であり、52は、前記端末装置において当該電子メールが読み取り処理されたか否かを検知する処理検知手段であり、53は、前記情報検知手段51において電子メールの受信が検知されたときにスタートし、設定された所定時間後に前記受信側端末装置に対するタイムアップ信号を出力し、前記処理検知手段52において電子メールの読み取り処理が検知されたときにリセットされるタイマー手段であり、54は、前記タイマー手段53からタイムアップ信号が出力されたとき前記受信側端末装置に対応する無線ページャー(対応無線ページャー)を呼び出す呼出し制御手段である。
【0019】
また、55はタイマー制御手段であり、高い重要度を指示する指示情報が付加された電子メールを受信すると、前記タイマー手段53における所定時間を1時間から5分へ短縮した上で、タイマー手段53における計時をスタートさせる。そして、普通の重要度を指示する指示情報が付加された電子メールの場合には、前記タイマー手段53における所定時間を1時間に戻した上で、タイマー手段53における計時をスタートさせる。
【0020】
56は計数手段であり、前記端末装置に対する前記タイムアップ信号の出力回数を計数し、前記処理検知手段において伝達情報の読み取り処理が検知されたときにリセットされる。
57は第1のエリア制御手段であり、計数された出力回数が多いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、少ないときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する。
【0021】
58は第2のエリア制御手段であり、前記指示情報に基づいて重要度が高いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、低いときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する。
【0022】
上記構成において、例えば、何れかの端末装置もしくは外部からLANシステム2を介して、端末装置25宛の電子メールが受信された場合について説明する。
なお、この電子メールは普通の重要度の電子メールであって、重要度を指示する指示情報は付加されていない。
端末装置25においては、普通の重要度の電子メールを受信すると、情報検知手段51において電子メールの受信が検知されて、ベル音等でその到着を知らせるとともに、ディスプレイ上のメールの一覧表に追加表示される。同時に、タイマー手段53が計時スタートする。
【0023】
タイマー手段53において設定された所定の時間(この場合には1時間が設定されている。)が経過するまでに、当該端末装置25に対応した操作者が、前記電子メールを開いて読み取り等の処理を行うと、処理検知手段52が検知して、タイマー手段53における計時をリセットするので、無線ページャーへの呼出しは行われない。
【0024】
ところが、該当する操作者が周辺にいない等の理由で、1時間以内に当該電子メールが開かれないと、タイマー手段53からはタイムアップ信号が出力される。
このとき、タイマー手段53は一旦リセットされて再度計時をスタートする。
【0025】
タイムアップ信号が出力されると、呼出し制御手段54は、前記端末装置25に対応する無線ページャー15を送信手段35を介して呼び出す。このとき、計数手段56においては1回のタイムアップ信号が計数されているので、第1のエリア制御手段57によって、呼出しエリアは狭いエリアとして当該端末装置25の配置されているフロア全体に設定される。また、重要度の高い電子メールではないので第2のエリア制御手段58によっても狭いエリアとして前記フロア全体が設定される。フロア全体程度のエリアであれば、送信手段35の小電力送信機能で充分にカバーできる。
【0026】
ここで、呼び出された操作者が当該端末装置25を操作して当該電子メールを開くと、それを検知した処理検知手段52によってタイマー手段53はリセットされて計時は停止する。
しかし、さらに1時間経過しても当該電子メールが開かれないと、前記タイマー手段53は2回目のタイムアップ信号を出力する。よって、計数手段56はタイムアップ信号の回数を2回と計数するので、第1のエリア制御手段57は呼出しエリアを事業所全体に拡大する。このとき、呼出し制御手段54は、LANシステム2を介して該当無線ページャー15に対する呼出しを、サーバー20を介して事業所全体の無線呼出しシステム3Aに依頼し、この事業所全体に対する呼出しを行う。
【0027】
3回目のタイムアップ信号の場合には当該事業所の属する地域全体、例えば近畿圏全体、首都圏全体、関東圏全体等を対象とする無線呼出しシステムで呼び出す。このときは、呼出し制御手段54は、図3に示したように、LANシステム2を介して公衆電話回線NT等の広域通信網を用いて無線ページャーを呼び出す。この場合の無線ページャーとしてはポケットベルPBや携帯電話等の電話端末機を利用するとよい。
【0028】
次に、高い重要度を指示する指示情報が付加された電子メールを受信すると、上述した通常の動作に加えて、受信側端末25のディスプレイ上の一覧表に例えば赤マーク付きで表示される。
そして、タイムアップ信号が1回目であっても、重要度が高いために第2のエリア制御手段58によって当該事業所全体を対象とする無線呼出しシステム3Aを介して呼び出す。または、重要度の程度によっては、1回目から前記地域全体を対象として呼び出すようにしてもよい。
【0029】
または、このような重要度の高い電子メールを受信した場合は、タイマー手段における設定時間を5分へ短縮してもよい。これによって、1回目のタイムアップ信号を速やかに出力することができる。
【0030】
このようにして、回数が増えるに従って呼出しエリアを拡げるとともに、重要度の高い電子メールの場合には、速やかに且つ始めから広いエリアを対象として呼び出すようにしたので、効果的な無線ページャーによる呼出しが可能となり、電子メールに対する処理が、遅滞なく適切に行えるという効果が得られる。

【0031】
なお、以上の機能を持つ呼出し制御装置は、サーバー20に内蔵するか、LANシステム2に直接接続された制御装置としてもよい。このときの呼出し制御装置には、各端末装置毎に、情報検知手段、処理検知手段、タイマー手段、タイマー制御手段、計数手段、第1のエリア制御手段、第2のエリア制御手段を備える。
また、図1の構成において、事業所全体に対して呼出しエリアが設定された場合には、無線呼出しシステ3Aを用いずに、各送信手段31,32,・・・,35,・・・を用いて特定の無線ページャーを呼び出すように構成してもよい。この場合は、大きな電力が不要であるとともに、近隣に対する電波障害も抑制できる。
【0032】
また、タイマー手段において設定される所定時間は、1時間もしくは5分間に限定されるものではなく、多くの異なる時間に設定変更可能であることは言うまでもない。さらに、呼出エリアの種類も上述した例に限定されるものではない。
さらにまた、無線ページャーを呼び出す通信手段としては、電波に限らず赤外線や電磁結合等の種々の無線通信手段が利用できることも当然である。
【0033】
また、無線ページャーに代えて、電子メールの送受信が可能な小型の携帯端末装置を各自が携行するようにしてもよい。このとき、携帯端末装置に本考案の呼出し制御装置の機能を内蔵する。このような携帯端末装置を携行することにより、席に戻らなくても、電子メールを開いて読み取り、返信することも可能になる。
【0034】
なお、伝達情報としては、電子メールに限らず、プログラムやデータ等の種々の情報がある。
以上の説明においては、伝達情報(電子メール)はサーバーの記憶装置内に蓄積され、その存在を各端末装置側から認識することを伝達情報の受信を検知すると表現し、サーバー内に蓄積された伝達情報を端末装置側へ転送して端末装置の画面等の出力装置に出力することを受信処理すると表現した。
【0035】
【考案の効果】
請求項1にかかる考案によれば、処理検知手段とタイマー手段によって、送られてきた伝達情報が所定時間以内に受信処理されないときは、受信すべき操作者が席にいないと判断して、該当する無線ページャーを個別に呼び出すので、前記伝達情報を受信すべき操作者が席を離れている場合でも情報を伝達できるようになる。
【0036】
請求項2にかかる考案によれば、タイマー制御手段により、伝達情報の重要度が高いときは、短時間で無線ページャーによる呼出しを始めるので、重要な情報程早く受信すべき操作者を呼び出すことができる。
【0037】
請求項3にかかる考案によれば、端末装置に対するタイムアップ信号の出力回数が多くなると、第1のエリア制御手段によって呼出しエリアを広く設定するので、当該端末装置の近くにいない場合でも呼び出すことができる。
請求項4にかかる考案によれば、伝達情報の重要度が高いときには第2のエリア制御手段によって呼出しエリアを広く設定するので、重要な伝達情報の場合には始めから広いエリアで呼出しできる。
【0038】
請求項5にかかる考案によれば、タイマー制御手段により、伝達情報の重要度が高いときは短時間で無線ページャーによる呼出しを始めるので、重要な情報程早く受信すべき操作者を呼び出すことができ、端末装置に対するタイムアップ信号の出力回数が多くなると、第1のエリア制御手段によって呼出しエリアを広く設定するので、当該端末装置の近くにいない場合でも呼び出すことができ、伝達情報の重要度が高いときには第2のエリア制御手段によって呼出しエリアを広く設定するので、重要な伝達情報の場合には始めから広いエリアで呼出しできる。
【0039】
請求項6にかかる考案によれば、呼出し制御装置は各端末装置に接続されているので、小電力でも近くの無線ページャーを呼び出すことができる。また、無線ページャーは対応する端末装置との間の無線送受信機能を備えているので、呼び出された操作者は、受信した伝達情報を直ちに読み取ったり、返信したりすることができる。
【0040】
請求項7にかかる考案によれば、呼出し制御装置はLANシステムに接続されているので、各端末装置に個別の呼出し制御装置が不要であり、各無線ページャーに対する呼出しを集中的に管理できる。また、無線ページャーは対応する端末装置との間の無線送受信機能を備えているので、呼び出された操作者は、受信した伝達情報を直ちに読み取ったり、返信したりすることができる。
【0041】
請求項8にかかる考案によれば、公衆電話回線を介して無線呼出しされるポケットベル等の電話端末機を当該呼出し制御装置に用いる無線ページャーとして利用するので、広範囲のエリアに対する呼出しが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる呼出し制御装置を備えたLANシステムの構成図である。
【図2】同呼出し制御装置の構成図である。
【図3】本考案によるLANシステムの別の実施の形態の構成図である。
【符号の説明】
11,12,・・・,15,・・・無線ページャー
21,22,・・・,25,・・・端末装置
31,32,・・・,35,・・・送信手段
41,42,・・・,45,・・・呼出し制御装置
2 LANシステム
20 サーバー
51 情報検知手段
52 処理検知手段
53 タイマー手段
54 呼出し制御手段
55 タイマー制御手段
56 計数手段
57 第1のエリア制御手段
58 第2のエリア制御手段
NT 公衆回線
PB ポケットベル(電話端末機)

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】有線及び/もしくは無線で接続された複数の端末装置から構成されたLANシステムに接続されて無線ページャーを個別に呼出す無線呼出しシステムを制御する呼出し制御装置において、何れかの端末装置宛の伝達情報を受信したか否かを検知する情報検知手段と、前記端末装置において当該伝達情報が読み取り処理されたか否かを検知する処理検知手段と、前記情報検知手段において伝達情報の受信が検知されたときにスタートし、所定時間後に前記端末装置に対するタイムアップ信号を出力し、前記処理検知手段において伝達情報の読み取り処理が検知されたときにリセットされるタイマー手段と、前記タイマー手段からタイムアップ信号が出力されたとき前記端末装置に対応する無線ページャーを呼び出す呼出し制御手段と、を備えたことを特徴とする呼出し制御装置。
【請求項2】請求項1に記載の呼出し制御装置に、伝達情報に付加された重要度を指示する指示情報に基づいて、重要度が高いときには前記タイマー手段における所定時間を短縮し、低いときには延長するよう制御するタイマー制御手段を付加したことを特徴とする呼出し制御装置。
【請求項3】請求項1に記載の呼出し制御装置に、前記端末装置に対する前記タイムアップ信号の出力回数を計数し、前記処理検知手段において伝達情報の読み取り処理が検知されたときにリセットされる計数手段と、計数された出力回数が多いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、少ないときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する第1のエリア制御手段とを付加したことを特徴とする呼出し制御装置。
【請求項4】請求項1に記載の呼出し制御装置に、伝達情報に付加された重要度を指示する指示情報に基づいて、重要度が高いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、低いときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する第2のエリア制御手段を付加したことを特徴とする呼出し制御装置。
【請求項5】請求項1に記載の呼出し制御装置に、伝達情報に付加された重要度を指示する指示情報に基づいて、重要度が高いときには前記タイマー手段における所定時間を短縮し、低いときには延長するよう制御するタイマー制御手段と、前記端末装置に対する前記タイムアップ信号の出力回数を計数し、前記処理検知手段において伝達情報の読み取り処理が検知されたときにリセットされる計数手段と、計数された出力回数が多いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、少ないときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する第1のエリア制御手段と、伝達情報に付加された重要度を指示する指示情報に基づいて、重要度が高いときには前記無線呼出しシステムによる呼出しエリアを広いエリアに設定し、低いときには狭いエリアに設定して呼び出すよう制御する第2のエリア制御手段とを付加したことを特徴とする呼出し制御装置。
【請求項6】呼出し制御装置は各端末装置に接続され、無線ページャーは対応する端末装置との間の無線送受信機能を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の呼出し制御装置。
【請求項7】呼出し制御装置はLANシステムに接続され、無線ページャーは対応する端末装置との間の無線送受信機能を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の呼出し制御装置。
【請求項8】無線ページャーは公衆電話回線を介して無線呼出しされる電話端末機であり、無線呼出しシステムは公衆回線に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の呼出し制御装置。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【登録番号】第3038684号
【登録日】平成9年(1997)4月9日
【発行日】平成9年(1997)6月24日
【考案の名称】呼出し制御装置
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平8−12676
【出願日】平成8年(1996)12月12日
【出願人】(000100746)アイコム株式会社 (273)