説明

和服用靴

【課題】
本発明は、防水性撥水性を有し、ぞうりや下駄に足袋を装着した外観を呈する屋外用和服用靴と、足袋の外観を呈する室内用和服用靴を提供する。

【手段】
屋外用和服用靴は靴本体と靴底と紐状部材とで構成し、靴本体外側底面に接着部材を設け、靴底外側上面に接着部材を設け、それぞれの接着部材は接着離反自在である。靴本体先端は二股状または袋状である。屋外用靴底の底部は平面状、ハイヒール状、又は歯を有する下駄状で、紐状体の一端を連結し、各他端を靴底外側後部両側にそれぞれ取り付け、連結した一端は靴底外側上面前方の略中央に取り付ける。室内用の靴底は、靴底の底部が平面状で紐状体を有しない。以上よりなる和服用靴である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、屋外や室内で履き、防水性撥水性があり、足袋とぞうりやゲタをはいているような外観を呈する、和服を着た時にふさわしい靴に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このような和服用靴は開発されている。
【特許文献1】特開2006-141927号公報
【0003】
しかし上記文献のものは、洋服のワンピースやスーツを着用時に履く前提で開発された靴に、和服に調和する装飾紐を取り付けるものであるが、外観を重んじる和服の足元に全くそぐわない奇妙な履物となり、また一般の靴を利用する点で防水撥水性が無く足が濡れて、冬季の雨雪道路では足が寒冷に暴露され、また、畳の上で履く和服用靴としては畳を傷つける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、雨、雪、寒冷の日に和服を着用し外出するには、洋服と洋服用の靴を着用し、和服一式と和服用履物を荷物として携行し、目的場所へ行くのが一般的であり、携行する荷物が増え、目的地で着替えたり、目的地で着替える場所がない場合にはトイレで着替えたりしていた。
【0005】
また、わが国は、湿潤気温で雨や雪が多く、冬季の正月や成人の日、春先の入学卒業式、晩秋の七五三の日、通年の茶会に、和服を着用するには、寒冷雨雪道を歩行する場合が多く、洋服に比べ準備が必要な和服を着用外出の楽しみを断念し、洋服を着用することが多かった。
元来和服は保温性が低く足元が冷え、女性はトイレの回数が増えわずらわしいため、和服着用時には節食や水分を取らない傾向があり、結果和服の外出で風邪や体調を崩す場合が多かった。
【0006】
わが国の天候は急変が容易で、外出時に晴れ帰りに降雨などと、和服での外出には、タクシーや自家用車利用で余分で多額の出費と家族や周囲の協力を多く必要としていた。
寺社の職員は通年布足袋着用で勤務するが、寒冷季には畳や板張りの部屋で寒い作業環境となって不評であった。
【0007】
本発明はこのような従来技術を考慮して為されたもので、防水性や撥水性を有する靴本体と靴底と紐状部材から構成されており、雨や雪道や雨水で足が濡れることが無いため保温性に優れ、また、紐が付かない靴底に交換することで、畳や板張りの室内でも本発明の和服用靴が使用可能で、靴本体を長靴形状にすることで膝下が保温され、膝下の長靴形状部位は和服の内側に隠れて見えないため、外観上足袋とぞうりの形状を呈し和服との違和感が無くなる。
【0008】
和服で外出する際には、本発明の和服用靴を履き、従来の足袋とぞうりを持参し、目的地で持参した従来の足袋とぞうりに履き替える。
この方法により、従来のように洋服とハンドバッグと洋服用靴を着用して外出し、和服一式と小物入れ巾着と足袋とぞうりを荷物として携行し、
【0009】
目的地で、洋服を脱いで和服に着替え、足袋とぞうりを履き、脱衣した洋服と靴とハンドバッグの保管場所にも困るより、はるかに手軽で軽く便利になる。
また、本発明の和服用靴は靴本体と靴底が分離する構造であるため、性差、年齢、和服の種類や訪問目的により平面状、ハイヒール状、又は歯を有する下駄状に靴底を交換し使い分けることが可能で、
【0010】
靴を多種類そろえる必要が無く、靴の収納場所を広く必要としない。
また、本発明の和服用靴を室内で履く場合には、つま先が二股状でひも状部材が無く底面が平面の靴底を、靴本体に接着して用いるとあたかも、足袋で畳の上を歩行している外観を呈し、更に平面の靴底であり畳を傷つけることも無い。
【0011】
また、つま先を袋状にした靴本体と、靴底外側上面前方に馬蹄形部材を略鉛直に取り付けた靴底と接着し、ぞうりやゲタの外観を呈することで、幼児や障害者で、つま先が二股靴では使用困難の人にも、本発明の和服用靴の使用が簡単容易に可能となる。
また、靴本体と紐状部材を有しない靴底を接着した和服用靴を使用することにより、畳や板張りの室内で履くことができる。
上記のような和服用靴を提供し、前記課題を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで、請求項1の発明は、靴本体と靴底と紐状部材とで構成し、前記靴本体外側底面に接着部材を設け、前記靴底外側上面に接着部材を設け、前記靴本体外側底面の接着部材と前記靴底外側上面の接着部材は接着離反自在にして、使用目的に応じ靴底を交換可能にし、
【0013】
前記紐状部材は、二股状つま先靴本体には、二本の紐状体の一端を連結し、各他端を前記靴底外側後部両側にそれぞれ取り付け、連結した一端を前記靴底外側上面前方の略中央に取り付けたことを特徴とする和服用靴とした。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、つま先が袋状の靴本体を装着する前記靴底では、前記靴底外側上面前方に馬蹄形状部材を前記靴底に直角または略直角に位置し、前記馬蹄形状部材の開放側の一端を前記靴底外側上面前方に接続し他端の上面に紐状部材の連結した一端を接続したことを特徴とする和服用靴とした。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記靴本体外側底面及び前記靴底外側上面は、それぞれ平面であることを特徴とする和服用靴とした。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1又は2において、前記靴本体外側底面及び前記靴底外側上面はそれぞれ凹凸面であり、前記接着部材を接着した際、凹凸が嵌合することを特徴とする、和服用靴とした。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1、2、3、又は4において前記靴本体外側底面と前記靴底外側上面の接着部材は、単数又は複数であることを特徴とする和服用靴とした。
【0018】
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4、又は5において前記靴本体と前記靴底は防水性又は撥水性を有することを特徴とする和服用靴とした。
【0019】
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6において前記靴底の底部は、平面状、ハイヒール状、又は歯を有する下駄状であることを特徴とする和服用靴とした。
【0020】
請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7において前記靴本体のつま先部分は、二股状、又は袋状であることを特徴とする、和服用靴とした。
【0021】
請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7において前記靴底の先端は二股状で、底部は平面状で、紐状部材を有しないことを特徴とする、和服用靴とした。
【0022】
請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7において前記靴底の先端は二股状でなく円盤状で、底部は平面状で、紐状部材を有しないことを特徴とする、和服用靴とした。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の発明によれば、本発明の和服用靴の使用目的に応じて前記靴底を交換可能にするため、
前記靴本体外側底面に接着部材を設け、前記靴底外側上面に接着部材を設けている。つま先が二股状の前記靴本体に装着する前記靴底は、前記紐状部材の二本の紐状体の一端を連結し、
【0024】
各他端を前記靴底外側後部両側にそれぞれ取り付け、連結した一端は前記靴底外側上面前方の略中央に取り付けて二股状靴本体用靴底とし、
前記二股状靴本体用靴底に、二股状靴本体を接着するには、当該二股状靴本体を靴底後方から、
【0025】
二股状靴本体用靴底に挿入し、連結した紐状体の靴底との接続部に、前記二股状靴本体の二股分岐部を挟着固定し、前記靴本体外側底面の接着部材と前記靴底外側上面の接着部材で、前記靴本体と前記靴底を接着固定して、足袋を下駄やぞうりに装着した外観を呈する和服用靴とした。
【0026】
請求項2の発明によれば、前記袋状靴本体に接着する前記靴底は、前記靴底外側上面前方に馬蹄形状部材を靴底に直角または略直角に位置し前記馬蹄形状部材の開放側の一端を前記靴底外側上面前方に接続し他端の上面に前記紐状部材の連結した一端を接続し、前記紐状部材の二本の紐状体の各他端を前記靴底外側後部両側にそれぞれ取り付けた靴底を袋状靴本体用靴底とし、
【0027】
前記袋状靴本体用靴底に前記袋状靴本体を接着するには、前記袋状靴本体を、前記袋状靴本体用靴底の後方から挿入し、前記馬蹄形状部材内側に前記袋状靴本体外側先端を密接位置し、前記袋状靴本体外側底面の接着部材と前記袋状靴本体用靴底上面の接着部材を接着固定すると、足袋にぞうりやゲタを装着している外見を呈する和服用靴となる。
【0028】
請求項3の発明によれば、前記靴本体外側底面及び前記靴底外側上面はそれぞれ平面にすることにより、前記靴本体外側底面及び前記靴底外側上面の接着力が強くなり、歩行中に当該靴本体と当該靴底がはがれにくくなる。
【0029】
請求項4の発明によれば、前記靴本体外側底面及び靴底外側上面をそれぞれ凹凸面にすることにより、接着面積が広くなり、当該靴本体と当該靴底の接合力が向上しはがれにくくなり、前記靴底の凹面内に発熱体を装着し、靴本体を加温することができる。
【0030】
請求項5の発明によれば、前記靴底の底部形状を平面状、ハイヒール状、又は歯を有する下駄状にし、性別、年齢、天候や使用目的により交換して前記靴本体底面外側に接着し使い分けることができる。
【0031】
請求項6の発明によれば、従来、和服で外出する際には布製の足袋とぞうりや下駄を履き、水溜りや積雪や降雨の道路を歩行し、到着地では濡れた足の水を布で拭き取ったり濡れた足袋を交換しており、寒冷の季節では足が冷えて体調を崩したり、頻尿が生じたりしていたが、
【0032】
本発明の前記靴本体と前記靴底を接着した和服用靴を履いて歩行することにより、水溜りや積雪や降雨の道路を歩行しても、本発明は防水性又は撥水性を有するので、足の保温性が高まり、足が濡れることが無く、上記のような問題が全て解決する。
【0033】
請求項7の発明によれば、前記靴本体に対し前記靴底が交換接着可能であるため、正月や成人式や七五三の晴れの日には若年層が好むハイヒール状の前記靴底を前記靴本体に接着し、お茶席や婚礼など中高年層が好む平面状靴底を靴本体に接着し、
【0034】
下駄状を好む人には靴本体に歯を有する下駄状の前記靴底を前記靴本体に接着し、性別、年齢、使用目的、天候、嗜好に応じて使い分けることができる。
【0035】
請求項8の発明によれば、本発明の和服用靴を足が小さい幼児や足が不自由な人には前記二股状つま先の前記靴本体が履きにくい場合には、前記袋状つま先の靴本体を履くことにより、前記靴本体と足の履き脱ぎが容易となり、また、つま先が前記二股状靴本体は、一般人が履くことで和服になじむ外観とすることができる。
【0036】
請求項9の発明によれば、寺社などで業務を遂行する人々は、通年足袋を室内で履き、建物の構造上冬季でも暖房が少なく、寒冷暴露される環境にあり足元が冷えるが、本発明の先端が二股状の前記靴本体を室内で履くための前記靴底には、
【0037】
先端が二股状で紐状部材の無い前記靴底を靴本体に接着することにより、外見上足袋を履いて室内を歩行している姿を演出することが可能となり、寺社の濡れた渡り廊下で歩行する時でも、足が濡れて冷えることが無くなる。
【0038】
請求項10の発明によれば、本発明のつま先部分が袋状の前記靴本体に、底面が平面で先端は円盤状の前記紐状部材を有しない前記靴底を接着すると、袋状つま先の和服用靴となり室内で履くことができる。また、二股状つま先の前記靴本体に接着しても良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
この発明は、靴本体と靴底と紐状部材とで構成し、前記靴本体外側底面及び前記靴底外側上面には、それぞれ接着部材を設け、それぞれの接着部材は単数複数で接着離反自在であり、前記靴本体と前記靴底は防水性撥水性を有し、前記靴本体外側底面及び前記靴底外側上面はそれぞれ平面、凹凸面で、
【0040】
前記靴本体の前方つま先は二股状または袋状であり、前記靴底前方つま先は二股状または円盤状であり、前記靴底の底部は平面状、ハイヒール状、又は歯を有する下駄状であり

【0041】
前記紐状部材を有する前記靴底では、二本の紐状体の一端を連結し、各他端を前記靴底外側後部両側にそれぞれ取り付け、連結した一端は、前記靴底外側上面前方の略中央に接続する。
【0042】
また前記紐状部材と馬蹄形部材を有する靴底では、前記馬蹄形状部材を前記靴底に直角または略直角に位置し当該馬蹄形状部材の開放側の一端を前記靴底外側上面前方に接続しする。二本の紐状体の一端を連結し、各他端を前記靴底外側後部両側にそれぞれ取り付け、連結した一端は、前記馬蹄形状部材の他端上面に接続する。
【0043】
前記靴本体外側底面の接着部材と前記靴底外側上面の接着部材を接着して、本発明の和服用靴を完成する。
前記紐状部材を有しない前記靴底は、前記靴本体外側底面の接着部材と前記靴底外側上面の接着部材を接着して、本発明の和服用靴を完成する。
【実施例1】
【0044】
以下、以下本発明の実施例を図により説明する。
図1(A)はこの発明のつま先部分が二股状つま先(6)の和服用靴の完成斜視図、(B)は靴本体(1)と靴底(2)を分離した斜視図である。
図1(B)に示すように、二股状つま先(6)の靴本体(1)と靴底(2)と紐状部材(3)から構成し、靴本体(1)のつま先の形状は二股状つま先(6)になっており、
【0045】
前記靴本体(1)外側底面に接着部材を設け、前記靴底(2)は靴本体(1)とほぼ同大でつま先は二股になっておらず円盤状、前記靴底外側上面(10)に接着部材を設け、前記 靴本体外側底面(9)の接着部材と前記靴底外側上面(10)の接着部材は接着離反自在となっており、
【0046】
前記紐状部材(3)は二本の紐状体の一端を連結し、各他端を前記靴底(2)外側後部両側にそれぞれ取り付け、連結した一端は前記靴底外側上面(10)前方の略中央に取り付けている。
図1で(B)の図から(A)の図に示すように、二股状つま先(6)の前記靴本体(1)と前記靴底(2)で和服用靴を完成するには、
【0047】
二股状つま先(6)前記靴本体(1)を前記靴底(2)後方から前方へ挿入し、つま先の二股分岐部で、連結した紐状体を挟入し挟着固定し、前記靴本体外側底面(9)の接着部材と前記靴底外側上面(10)の接着部材で、前記靴本体(1)と前記靴底(2)を接着固定すると、(A)の図に示す二股状つま先(6)の和服用靴が完成する。
【0048】
この状態から、二股状つま先(6)の前記靴本体(1)と前記靴底(2)を分離するには、前記靴本体外側底面(9)と前記靴底外側上面(10)の接着部材を離反し、前記靴本体(1)を前記靴底(2)後方に抜き取ると図1(B)に示すように、靴本体(1)と靴底(2)が分離する。
【0049】
図2(A)はつま先部分が袋状つま先(7)の和服用靴の完成斜視図、(B)は前記靴本体(1)と前記靴底(2)を分離した斜視図である。
図2(B)に示すように、袋状つま先(7)の前記靴本体(1)と前記靴底(2)と前記馬蹄状部材(8)と前記紐状部材(3)から構成し、前記靴本体(1)のつま先の形状は袋状になっており、
【0050】
前記靴本体外側底面(9)に接着部材を設け、前記靴底(2)は靴本体(1)とほぼ同大でつま先は二股になっておらず、前記靴底外側上面(10)に接着部材を設け、前記靴本体外側底面(9)の接着部材と前記靴底外側上面(10)の接着部材は接着離反自在
となっており、
【0051】
前記靴底外側上面(10)前方に前記馬蹄状部材(8)を靴底(2)に直角または略直角に位置し当該馬蹄状部材(8)の開放側の一端を前記靴底外側上面(10)前方に接続し、前記紐状部材(3)は二本の紐状体の一端を連結し、各他端を前記靴底(2)外側後部両側にそれぞれ取り付け、連結した一端は、前記馬蹄状部材(8)の他端上面に取り付けている。
【0052】
図2で(B)の図から(A)の図に示すように、袋状つま先(6)の前記靴本体(1)と前記靴底(2)で和服用靴を完成するには、前記袋状靴本体(1)を前記靴底(2)後方から前方へ挿入し、つま先の先端外側を、前記馬蹄状部材(8)の内側に密着位置し、前記靴本体外側底面(9)の接着部材と前記靴底外側上面(10)の接着部材で、
【0053】
前記靴本体(1)と前記靴底(2)を接着固定すると、(A)の図に示す袋状つま先(6)の和服用靴が完成する。
この状態から、袋状つま先(6)の前記靴本体(1)と前記靴底(2)を分離するには、前記靴本体外側底面(9)と前記靴底外側上面(10)の接着部材を離反し、前記靴本体(1)を前記靴底(2)後方に抜き取ると図1(B)に示すように、前記靴本体(1)と前記靴底(2)が分離する。
【0054】
図8はつま先部分が二股状つま先(6)の和服用靴の紐なし二股靴の完成斜視図、(B)は靴本体(1)と二股状底(20)を分離した斜視図である。
(B)に示すように、二股状つま先(6)の前記靴本体(1)と二股状底(20)から構成し、前記靴本体(1)のつま先の形状は二股状つま先(6)になっており、
【0055】
前記靴本体外側底面(9)に接着部材を設け、前記靴底(2)は靴本体(1)とほぼ同大でつま先は二股になっており、前記靴底外側上面(10)に接着部材を設け、
前記靴本体外側底面(9)の接着部材と前記靴底外側上面(10)の接着部材は接着離反自在となっている。
【0056】
(B)の図から(A)の図に示すように、二股状つま先(6)の前記靴本体(1)と紐なし二股靴底(18)で紐なし二股靴を完成するには、前記靴本体(1)の二股状つま先(6)と紐なし二股靴底(18)の二股状底(20)を一致させて、接着すると、(A)の図に示す紐なし二股靴が完成する。
【0057】
この状態から、二股状つま先(6)の前記靴本体(1)と紐なし二股靴底(18)を分離するには、前記靴本体外側底面(9)の外側底面と前記二股状底(20)外側上面の接着部材を離反すると(B)に示すように、前記靴本体(1)と前記紐なし二股靴底(18)が分離する。
【0058】
図9はこの発明のつま先部分が袋状つま先(7)の、和服用靴の紐なし二股靴の完成斜視図、(B)は靴本体(1)と紐なし円盤靴底(19)を分離した斜視図である。
(B)示すように、前記袋状つま先(7)の靴本体(1)と紐なし円盤靴底(19)とから構成し、前記靴本体(1)のつま先の形状は袋状つま先(7)になっており、
【0059】
前記靴本体外側底面(9)に接着部材を設け、前記紐なし円盤靴底(19)は靴本体(1)とほぼ同大でつま先は円盤状になっており、前記靴底外側上面(10)に接着部材を設け、
前記靴本体外側底面(9)の接着部材と前記紐なし円盤靴底(19)の靴底外側上面(10)の接着部材は接着離反自在となっている。
【0060】
(B)の図から(A)の図に示すように袋状つま先(7)の前記靴本体(1)と紐なし円盤靴底(19)で和服用靴の紐なし袋靴(22)を完成するには、前記靴本体(1)のつま先と紐なし円盤靴底(19)を一致させて、前記靴本体(1)と前記紐なし円盤靴底(19)を接着すると紐なし袋靴(22)の和服用靴が完成する。
【0061】
この状態から、前記袋状つま先(6)の前記靴本体(1)と前記紐なし円盤靴底(19)を分離するには、靴本体外側底面(9)と紐なし円盤靴底(19)の靴底外側上面(10)の接着部材を離反すると(B)に示すように、前記靴本体(1)と前記紐なし円盤靴底(19)が分離する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明の実施例1の二股状つま先の和服用靴を示す図、であり、(A)図は完成斜視図、(B)図は靴本体と靴底を分離した図である。
【図2】この発明の実施例1の袋状つま先の和服用靴を示す図、であり、(A)図は完成斜視図、(B)図は靴本体と靴底を分離した図である。
【図3】この発明の実施例1の靴本体外側底面と前記靴底外側上面の接着部材が単数である状態を示す図、であり、(A)図は二股状つま先の靴本体と靴底を分離した図、(B)図は袋状つま先の靴本体と靴底を分離した図である。
【図4】この発明の実施例1の靴本体外側底面と前記靴底外側上面の接着部材が複数である状態を示す図、であり、(A)図は二股状つま先の靴本体と靴底を分離した図、(B)図は袋状つま先の靴本体と靴底を分離した図である。
【図5】この発明の実施例1の靴本体外側底面と前記靴底外側上面がそれぞれ凹凸面である状態を示す図、前記接着部材を接着した際、凹凸が嵌合することを示す図、であり、(A)図は二股状つま先の靴本体と靴底を分離した図、(B)図は袋状つま先の靴本体と靴底を分離した図である。
【図6】この発明の実施例1の靴本体外側底面と前記靴底外側上面の接着部材が前方に単数である状態を示す図、であり、(A)図は二股状つま先の靴本体と靴底を分離した図、(B)図は袋状つま先の靴本体と靴底を分離した図である。
【図7】この発明の実施例1の靴底の底部の形状を示す図、であり、(A)−1は平面状底面斜視図、(A)−2は平面状・横面図、(B)−1図はハイヒール状の底面図、(B)−2図はハイヒール状の横面図、(C)−1図は歯を有する下駄状の底面斜視図、(C)−2図は歯を有する下駄状の横面図である。
【図8】この発明の実施例1の、紐状部材を有しない和服用靴を示す図であり、(A)は完成斜視図、(B)は二股状つま先の靴本体と紐なし二股靴底を分離した図である。
【図9】この発明の実施例1の紐状部材を有しない、和服用靴を示す図であり、(A)は完成斜視図、(B)は袋状つま先の靴本体と紐なし円盤靴底を分離した図である。
【符号の説明】
【0063】
1 靴本体
2 靴底
3 紐状部材
4 靴接着部材
5 底接着部材
6 二股状つま先
7 袋状つま先
8 馬蹄状部材
9 靴本体外側底面
10 靴底外側上面
11 靴接着部材前
12 靴接着部材後ろ
13 底接着部材前
14 底接着部材後ろ
15 凹部
16 凸部
17 靴底の底部
18 紐なし二股靴底
19 紐なし円盤靴底
20 二股状底
21 紐なし二股靴
22 紐なし袋靴















【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴本体と靴底と紐状部材とで構成し、前記靴本体外側底面に接着部材を設け、前記靴底外側上面に接着部材を設け、当該靴本体外側底面の接着部材と当該靴底外側上面の接着部材は接着離反自在であり、前記紐状部材は二本の紐状体の一端を連結し、各他端を前記靴底外側後部両側にそれぞれ取り付け、連結した一端は前記靴底外側上面前方の略中央に取り付けたことを特徴とする和服用靴。
【請求項2】
前記靴底の先端に馬蹄形状部材を靴底に直角または略直角に位置し、馬蹄形状部材の開放側の一端を前記靴底外側上面前方に接続し他端の上面に前記紐状部材の連結した一端を接続したことを特徴とする、請求項1に記載の和服用靴。
【請求項3】
前記靴本体外側底面及び靴底外側上面は、それぞれ平面であることを特徴とする、請求項1に記載の和服用靴。
【請求項4】
前記靴本体外側底面及び前記靴底外側上面はそれぞれ凹凸面であり、前記接着部材を接着した際、凹凸が嵌合することを特徴とする、請求項1又は2に記載の和服用靴。
【請求項5】
前記靴本体外側底面と前記靴底外側上面の接着部材は、単数又は複数であることを特徴とする、請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の和服用靴。
【請求項6】
前記靴本体及び前記靴底は防水性又は撥水性を有することを特徴とする、請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の和服用靴。
【請求項7】
前記靴底の底部は、平面状、ハイヒール状、又は歯を有する下駄状であることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5又は6のいずれかに記載の和服用靴。
【請求項8】
前記靴本体のつま先部分は、二股状、又は袋状であることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6又は7のいずれかに記載の和服用靴。
【請求項9】
前記靴底外側底面は平面で、先端は二股状で、前記紐状部材を有しないことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8のいずれかに記載の和服用靴。
【請求項10】
前記靴底外側底面は平面で、先端は二股形状でない前記紐状部材を有しないことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8のいずれかに記載の和服用靴。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−244874(P2011−244874A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118187(P2010−118187)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【出願人】(500536249)
【Fターム(参考)】