説明

商品の需要予測装置および商品の需要予測方法ならびにそのプログラム

【課題】商品販売計画のフレキシブルな見直し・変更を可能とする商品の需要予測装置、需要予測方法、プログラムを提供する。
【解決手段】商品需要を予測するため、商品属性および売上実績を記録しておく商品情報記録手段、複数商品の売上実績間の相関係数を算出する相関係数算出手段、過去の売上実績の出荷流動パターンにおいてその相関係数が近似するものをグルーピングし、表示するグラフ作成表示手段、補正ルールを記録しておく補正ルール記録手段、上記商品属性を特定することにより過去の出荷流動パターンを第一予測値として表示するグラフ作成表示手段、予測対象商品の出荷実績を記録する出荷実績情報記録手段、上記第一予測値と比較可能に上記出荷実績を合成して表示するグラフ作成表示手段、上記出荷実績情報記録手段より予測対象商品の出荷実績を読み出し、補正ルールを適用して上記第一予測値を補正し、新たな予測値を得る商品の需要予測プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多品種にわたる商品の需要予測を行うにあたり、需要予測のモデルとすべき参考品の選択過程を共有化するとともに、生産および販売計画の短期サイクルの見直し・修正を可能とする商品の需要予測装置および商品の需要予測方法ならびにそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アイテム数の豊富な商品、とりわけ化粧品など、同一アイテムであっても色号数ごとの管理が必要で、かつ、商品のサイクルも比較的短いものに関する需要予測は、担当者が長年培ってきた経験をもとに、プロモーション施策の内容、チャネル別の売上げ状況など様々な要因を考慮しつつ行われていた。
【0003】
具体的には、同じブランド、同じカテゴリーより、上記要因を加味して過去の売上実績データの中から需要予測のモデルとすべき参考品を選定し、その実績を参考にして、計画数量を見積ることが行われていた。
【0004】
従来のこのような方法によると、担当者の経験則に依存するところが大きく、共有する参考品の選考過程がないために、全体としての出荷水準は担当者間の共通の認識として有していたとしても、商品の初回出荷から初期の、とりわけ1〜3ヶ月間のリピート出荷の変動に対して細かい調整までは難しく、その結果、特に立ち上がり段階における計画修正の困難性という問題が生じていた。
【0005】
そこで、かかる需要予測プロセスを共通化すべく、特許文献1や特許文献2に開示されているような需要予測プログラムや需要予測装置が開発されている。しかしながら、これらの従来技術は、品目が多岐にわたる商品の需要予測、短期サイクルの見直し・修正には不適なものであった。すなわち、商品発売後の一定期間の販売実績が無いと需要予測手法が使用出来なかったり(文献2)、予測対象商品や、参考とする類似品の数が増えれば増えるほど、予測しようとする商品に最適な出荷流動パターンを検索し、見つけ出す作業が複雑となるため(文献1)、発売後の類似品の見直しや水準の補正を適宜行うことが煩わしくなるとともに、その得られた結果についても、予測作業を行う個人の個性を反映してバラツキのあるものとなってしまうものであった。
【0006】
【特許文献1】特開平6−68065
【特許文献2】特開2002−351956
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、従来の需要予測システムのかかる欠点を克服し、体系的な売上げデータおよび需要予測の把握・管理と参考品選択過程の共有、さらに、短期サイクルにおける計画のフレキシブルな見直し・変更を可能とする商品の需要予測装置および商品の需要予測方法ならびにそのプログラムの提供をその課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するものであり、商品の需要を予測するためにコンピュータを、予め商品の属性および過去の売上実績を記録しておく商品情報記録手段、複数の商品の売上実績間の相関係数を算出する相関係数算出手段、過去の売上実績の出荷流動パターンにおいてその相関係数が近似するもの同士をグルーピングしたものを、グラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、予め補正ルールを記録しておく補正ルール記録手段、上記商品属性を特定することにより選択された過去の出荷流動パターンを第一予測値としてグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、予測対象商品の実際の出荷実績を記録する出荷実績情報記録手段、上記第一予測値と比較可能に上記出荷実績を合成しグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、上記出荷実績情報記録手段より予測対象商品の出荷実績を読み出し、該出荷実績に基づき上記補正ルール記録手段に記録された補正ルールを適用して上記第一予測値を補正し、新たな予測値を得る補正手段として機能させるための商品の需要予測プログラムである。
【0009】
また、本発明は、上記課題を解決するものであり、商品の需要を予測するための装置であって、予め商品属性および過去の売上実績を記録しておく商品情報記録手段、複数の商品の売上実績間の相関係数を算出する相関係数算出手段、過去の売上実績の出荷流動パターンにおいてその相関係数が近似するもの同士をグルーピングしたものを、グラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、予め補正ルールを記録しておく補正ルール記録手段、上記商品属性を特定することにより選択された過去の出荷流動パターンを第一予測値としてグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、予測対象商品の実際の出荷実績を記録する出荷実績情報記録手段、上記第一予測値と比較可能に上記出荷実績を合成しグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、上記出荷実績情報記録手段より予測対象商品の出荷実績を読み出し、該出荷実績に基づき上記補正ルール記録手段に記録された補正ルールを適用して上記第一予測値を補正し、新たな予測値を得る補正手段とを備えたことを特徴とする商品の需要予測装置である。
【0010】
さらに、本発明は、過去売上実績から商品の属性に応じて最も妥当するものを第一予測値とし、該予測値と予測対象商品の実際の出荷実績の予実差異を適宜補正することにより、新たな予測値を得る商品の需要予測方法において、コンピュータが、予め複数の商品をその属性に応じて複数の商品群にグルーピングしたものをツリー構造化しディスプレイ等のモニターに表示し、上記ツリー情報の商品群に対応する過去の売上情報で、その出荷流動パターンの相関係数が近似するもの同士をさらにグルーピングして合成しディスプレイ等のモニターに表示し、選択された第一予測値と予測対象商品の出荷実績の出荷流動パターンを比較可能に合成しディスプレイ等のモニターに表示し、上記出荷実績に応じて、予め記録された補正ルールにより上記第一予測値を補正し、補正によって得られた新たな予測値を出荷実績データと比較可能にグラフ化しディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示することを特徴とする需要予測方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の商品の需要予測装置および商品の需要予測方法ならびにそのプログラムは、
参考品の選択過程を共有化することができ、よって、需要予測の過程に担当者間の個人差が生じにくい。また、参考品の実績データおよび予測対象商品の実績データの出荷流動パターンをそれぞれ比較検討可能にグラフ表示することにより、初回出荷とリピートにおける予実差異を容易に把握でき、また、予測値の変更を適宜行うことにより、生産および販売計画の短期サイクルの見直し・修正を可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施態様を示す図面を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれに何ら制約されるものではない。
【0013】
図1は本発明における需要モデリング装置を含むシステムの一実施例を示すブロック図である。この図において、1は需要モデリング装置(Demand Modelling System、以下、略して「DMS」という)、2は需要計画サーバー、3は生産管理サーバー、4は販売物流管理サーバー、5はデータ入力端末、100、200、および300はネットワークをそれぞれ示す。DMS1は、演算処理装置11、および記憶装置12から構成され、演算処理装置11は、相関係数算出手段110、補正手段111、また、記憶装置12は、商品データベース121、商品出荷実績データ122、補正ルール記憶部123よりそれぞれ構成される。
【0014】
図1に示すように、DMS1は、ネットワーク100を介して需要計画サーバー2に接続されている。また、需要計画サーバー2は、ネットワーク200を介して生産管理サーバー3及び、販売物流管理サーバー4に接続され、更に、販売物流管理サーバー4はネットワーク300を介してデータ入力端末5に接続されている。
【0015】
需要計画サーバー2は、商品の出荷・売上げ等のデータを管理し、需要予測に必要な当該データをDMS1に対し適宜提供する。当該データは、データ入力端末5より販売物流管理サーバー4を経て適宜入力されるが、具体的には、メーカーの出荷部門、メーカーの調査部門、販売店などに設置されたデータ入力端末5から、ユーザーによる入力操作によって収集する。このデータ収集手段は、POS(Point Of Sales)等の既存システムを利用してもよい。
【0016】
以下に本発明のDMS1の詳細について、更に説明する。図2は、本発明のDMSの一実施例のハードウェア構成図を示す。
【0017】
DMS1は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置201と,表示装置202と,ドライブ装置203と,記録媒体204と,補助記憶装置205と,メモリ装置206と,演算処理装置207と,インターフェース装置208と,データベース(以下、DBという)209とを有するように構成される。
【0018】
入力装置201はキーボード及びマウスなどで構成され、様々な操作指示を入力するために用いられる。表示装置202は、操作に必要な各種ウインドウやデータ等を表示する。インターフェース装置208は、ネットワーク100に接続する為のインターフェースであり、例えばLANアダプタ等で構成される。
【0019】
DB209は、本発明の相関係数算出等の処理に必要な各種情報(例えば、商品情報,売上げ情報など)を管理する。なお、DBサーバーを別途設けて、DB209に格納されている情報を管理させてもよい。
【0020】
本発明の算出プログラムは、CD−ROM等の記録媒体204によって提供される。算出プログラムを記録した記録媒体204は、ドライブ装置203にセットされ、算出プログラムが記録媒体204からドライブ装置203を介して補助記憶装置205にインストールされる。
【0021】
補助記憶装置205は、インストールされた算出プログラムを格納すると共に、算出プログラムの処理に必要なファイルやデータ等を格納する。メモリ装置206は、起動時に補助記憶装置205から算出プログラムを読み出して格納する。演算処理装置207は、メモリ装置206に格納された算出プログラムに従って処理を実行する。
【0022】
以下に、図3により、本発明のDMSによる需要予測の各ステップの概略を説明する。まず予測作業に先立って、商品のグルーピングステップ(S1)を行う。すなわち、多種の商品をその属性に応じてグルーピングし、さらに、その属性でグルーピングしたものを過去の出荷データに応じてグルーピングし、体系的にツリー構造化する作業をいう。詳細は後述する。
【0023】
次に、予測ステップ(S2)を行う。ここでは、グルーピングステップ(S1)によって分類された商品群の中より、対象品にとって最も納得性の高い出荷流動パターンを有する商品を参考品として選択する。ここで「対象品」とは、需要予測の対象となる商品であり、「参考品」とは需要予測を行う上で、参考とするために選択された商品をいう。また、「出荷流動パターン」とは、販売実績のある商品の過去の出荷パターンを、初回出荷とリピートに分けて時系列にグラフ化して表したものをいう。詳細は後述する。
【0024】
次に、評価ステップ(S3)を行う。すなわち、対象品の初動期の配荷実績と参考品の流動パターンを比較検討し、予実差異に応じて参考品の流動パターンの水準補正、または、更に適合性の高いパターンへと変更する。詳細は後述する。
【0025】
以下では、上述の各ステップについて、図4ないし図6と本発明のDMSの表示画面を例に挙げながら、さらに詳細に説明する。
【0026】
図4はグルーピングステップ(S1)のフローチャートである。当該ステップの処理は以下の手順で行われる。まず、商品マスタ、商品特性、販売特性などの商品の属性の登録、編集を行う(S101)。ここで、「商品マスタ」とは、商品の品名、販売開始年月日、価格などの商品を特定する情報をいう。また、「商品特性」とは、商品カテゴリー(ポイントメークアップかベースメイクアップか、等)や、機能クラス(化粧水かファンデーションか、等)などの商品が有する特性に応じた情報をいう。また、「販売特性」とは、商品投入特性(新シリーズかシリーズ追加か、等)やプロモーションの有無などの商品に関する販売情報をいう。
【0027】
次に、過去の各商品の出荷実績データを登録する(S102)。かかる出荷データは販売管理サーバー2より適宜提供されるが、もちろん、需要計画サーバー2によることなく、DMS1に直接入力してもよい。出荷データは市場における商品の動向を直接反映したものであるため、かかるデータを集積・分析することによって、将来の需要を予測することが可能となる。なお、過去の出荷データの集積期間は任意に決定できるが、需要予測の正確性を向上させるためにも、12ヶ月以上であることが望ましい。
【0028】
次に、前記属性に応じてパターンツリー構造の定義、登録を行う(S103)。すなわち、パターンツリー定義画面(図7)により、商品をその属性に応じて体系的に分類化していき、上位概念から下位概念へと細分して登録していく。図8は、かかるツリー構造の一例を示したものである。以下では、この例で最上層のブランドBから〈発売日〉のレベルまでの分類化された各グループを「グループA」という。
【0029】
次に、上記グループAに分類されたものを、最終的にリピート流動パターンの類似するもの同士の色号数のグループに分類する(S104)。かかる処理は、DMS1の演算処理装置17によって自動的に行われるが、具体的には、以下の手順で進められる。すなわち、新規にグルーピングする際はリピート流動パターンの波形(相関係数)の近いもの同士を同じグループに分類する。相関係数が近いか否かの判断は、例えば、発売後の初動の出荷数量と、1年後の出荷累計数量との関係を相関分析し、その相関係数が0.7以上あるものをリピート流動パターンが類似すると定義し、この定義に該当するものを自動検索し、登録することによって行われる。この例で、その相関係数が0.7以下だった場合、その相関係数を下げている商品をそのグループから外し、別のグループに割り付けるか、あるいは、新規にグループをツリーの末端に作る。
【0030】
かかる分類作業によって、グループAはリピート流動パターンが類似する色号数(商品の色を示す品番)の集合に分類される。以下では、この最下層の色号数のグループ群を「グループB」という。そして、グループBに分類された各グループ、図8の例でいうと、色号数#429,430,458,459,623,656から構成されるグループを指定することにより、表示画面では、上記各色号数の商品の過去のリピート流動パターンが合成してグラフ表示される(S105)。これで、予測作業に先立って行われる流動パターンの体系化ステップ(S1)は完了する。
【0031】
図5は、予測ステップのフローチャート(S2)である。この図に従って一連の処理を説明すると、まず、パターンツリー検索画面(図9)において対象商品の属性に応じてパターンツリーを検索し、該当するグループBを選択する(S201)。具体的には、対象商品の商品特性、販売特性などに応じて、グループA階層のパターンツリーを上層から下層へと辿っていき、最終的に、該当する色号数によって、特定のグループBへの振り分けを完了する。
【0032】
次に、該当する色号数のグループのリピート流動パターンを表示し、必要に応じて出力を行う(S202)。ここで、仮に選択した流動パターンの中に、欠品などによる特殊事情がそのまま反映している場合は、データクレンジング作業を行うことが望ましい(S203)。すなわち、パターン修正画面(図10)において、欠品などによってもたらされたリピート流動パターンの変化等を修正し、特殊事情の影響を排除することができる。
【0033】
パターン修正画面(図10)において、参考品の過去の出荷の流動パターンがグラフ表示されるため、かかるグラフに基づき、新製品の生産・販売計画の立案はもちろん可能であるが、総量予測が必要な場合には、パターンツリー評価画面(図11)において表示される総量予測評価を参考にすることができる。この総量予測は基本的に回帰分析により行われる。すなわち、発売初期の実績と結果として3ヵ月〜12ヶ月後の実績との関係を相関分析し、その関係性を一次方程式にする。回帰分析により算出された偏回帰係数をツリーに登録しておく事で、予測対象品の実績が発生すると、3ヵ月〜12ヶ月後の出荷総数量が算出される。
【0034】
以上の作業により、予測作成ステップ(S2)は終了する。このように、ユーザーは多種にわたる商品をその属性によって分類されたツリー表示により、体系的に把握しながら選択作業を進めることができるため、参考品の選択過程が共有化されることとなる。
【0035】
図6は、評価ステップのフローチャート(S3)である。このステップでは、まず、対象商品の出荷実績データ(初回出荷、リピート)を入力する(S301)。かかる実績データは需要計画サーバー2より適宜提供されるが、もちろん、販売管理サーバー2によることなく、DMS1に直接入力してもよい。
【0036】
入力された実績データはグラフ化され、参考品のリピート流動パターンとともに、合成表示される(図11)。ここで、対象商品の実績、特に発売直後の実績および参考品の流動パターンを比較検討し(S302)、差異が生じている場合は、予測値補正を行う(S303)。例えば、対象商品の実績期間の水準が参考品の流動パターンと比較して40パーセント減の場合は、参考品流動パターンは変更することなく、その全体の水準を40パーセント引き下げる(図12)。また、対象商品の実績における流動パターンと参考品流動パターンが異なる場合は、さらに適合性の高いパターンを選択し、すなわち参考品を変更して新たな予測値とすることで、予測精度の向上を図る(図13)。
【0037】
類似する流動パターンの選択は出荷流動パターン体系化ステップ(S104)と同様の相関分析により求められる。すなわち、対象商品の実績における流動パターンと参考品の流動パターンとの関係を相関係数で測り、その値が最も高い、すなわち最も類似する流動パターンを有する参考品を自動検索する。ここで、検索の対象は、同じBグループに属するものに限らず、他のBグループ、例えば、他のAグループの系に属するものを対象としても良い。すなわち、異なる商品カテゴリーに属する商品であっても、その出荷流動パターンが、対象商品の実績における流動パターンと相関度が高ければ参考品として選択することもできる。
【0038】
さらに、予測値補正として、ユークリッド距離を用いた距離関数による補正を行うこともできる。すなわち、月別もしくは週別の第一予測値と実績との差のトータルが最小になるように、既に設定されている補正係数を自動的に再計算し、新たな予測値を算出する。
【0039】
かかる評価ステップ(S3)は、定期的に行うことが望ましく、例えば、予測値補正(S303)を1週間もしくは2週間ごとの週サイクルで行うことにすれば、発売直後から需給監視と予測値修正において業務の精度を上げられるため、より好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明における需要モデリング装置を含むシステムの一実施例を示すブロック図。
【図2】本発明における需要モデリング装置の一実施例のハードウェア構成図。
【図3】本発明における需要予測方法の各ステップの概略図。
【図4】本発明における需要予測方法のグルーピングステップの概略図。
【図5】本発明における需要予測方法の予測ステップの概略図。
【図6】本発明における需要予測方法の評価ステップの概略図。
【図7】本発明におけるパターンツリー定義画面を示した図。
【図8】本発明におけるツリー構造の一例を示した図。
【図9】本発明におけるパターンツリー検索画面を示した図。
【図10】本発明におけるパターン修正画面を示した図。
【図11】本発明におけるパターンツリー評価画面を示した図。
【図12】本発明における補正ルールの水準補正の適用例を示した図。
【図13】本発明における補正ルールの流動パターン変更の適用例を示した図。
【符号の説明】
【0041】
1 … … 需要モデリング装置(Demand Modelling System)
2 … … 販売管理サーバー
3 … … 生産管理サーバー
4 … … 物流管理サーバー
5 … … データ入力端末
11 … … 演算処理装置
12 … … 記憶装置
100 … … ネットワーク
200 … … ネットワーク
300 … … ネットワーク
110 … … 相関係数算出手段
111 … … 補正手段
121 … … 商品データベース
122 … … 商品出荷実績データ
123 … … 補正ルール記憶部
201 … … 入力装置
202 … … 表示装置
203 … … ドライブ装置
204 … … 記録媒体
205 … … 補助記憶装置
206 … … メモリ装置
207 … … 演算処理装置
208 … … インターフェース装置
209 … … データベース
B … … バス
以 上

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の需要を予測するためにコンピュータを、
予め商品の属性および過去の売上実績を記録しておく商品情報記録手段、
複数の商品の売上実績間の相関係数を算出する相関係数算出手段、
過去の売上実績の出荷流動パターンにおいてその相関係数が近似するもの同士をグルーピングしたものを、グラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、
予め補正ルールを記録しておく補正ルール記録手段、
上記商品属性を特定することにより選択された過去の出荷流動パターンを第一予測値としてグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、
予測対象商品の実際の出荷実績を記録する出荷実績情報記録手段、
上記第一予測値と比較可能に上記出荷実績を合成しグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、
上記出荷実績情報記録手段より予測対象商品の出荷実績を読み出し、該出荷実績に基づき上記補正ルール記録手段に記録された補正ルールを適用して上記第一予測値を補正し、新たな予測値を得る補正手段、
として機能させるための商品の需要予測プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の商品の需要予測プログラムであって、
さらに、商品の需要を予測するためにコンピュータを、
予め記録された商品属性に応じて複数の商品をグルーピングしたものをツリー構造化し記録しておくツリー情報記録手段、
上記ツリー情報をディスプレイ等のモニターに表示する手段、
として機能させるための商品の需要予測プログラム。
【請求項3】
第一予測値を補正して新たな予測値を得るための上記補正ルールが、予測値全体における水準の補正であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の商品の需要予測プログラム。
【請求項4】
第一予測値を補正して新たな予測値を得るための上記補正ルールが、複数の商品の過去売上実績における出荷流動パターンの相関係数を算出し、相関係数がより近似する売上情報を第二予測値として選択することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の商品の需要予測プログラム。
【請求項5】
第一予測値を補正して新たな予測値を得るための上記補正ルールが、第一予測値と実績との差のトータルが最小になるように、予め設定されている補正係数を再計算し、新たな予測値を算出する補正であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の商品の需要予測プログラム。
【請求項6】
商品の需要を予測するための装置であって、
予め商品の属性および過去の売上実績を記録しておく商品情報記録手段、
複数の商品の売上実績間の相関係数を算出する相関係数算出手段、
過去の売上実績の出荷流動パターンにおいてその相関係数が近似するもの同士をグルーピングしたものを、グラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、
予め補正ルールを記録しておく補正ルール記録手段、
上記商品属性を特定することにより選択された過去の出荷流動パターンを第一予測値としてグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、
予測対象商品の実際の出荷実績を記録する出荷実績情報記録手段、
上記第一予測値と比較可能に上記出荷実績を合成しグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、
上記出荷実績情報記録手段より予測対象商品の出荷実績を読み出し、該出荷実績に基づき上記補正ルール記録手段に記録された補正ルールを適用して上記第一予測値を補正し、新たな予測値を得る補正手段、
とを備えたことを特徴とする商品の需要予測装置。
【請求項7】
予め複数の商品をその属性に応じてグルーピングしたものをツリー構造化し、記録しておくツリー情報記録手段、
上記ツリー情報をディスプレイ等のモニターに表示する手段、
上記ツリー情報によって商品属性を特定することにより選択された過去の出荷流動パターンを第一予測値としてグラフ化してディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示手段、
とを備えたことを特徴とする請求項6に記載の商品の需要予測装置。
【請求項8】
第一予測値を補正して新たな予測値を得るための上記補正ルールが、予測値全体における水準の補正であることを特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の商品の需要予測装置。
【請求項9】
第一予測値を補正して新たな予測値を得るための上記補正ルールが、複数の商品の売上情報同士の相関係数を算出し、相関係数がより近似する売上情報を第二予測値とすることを特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の商品の需要予測装置。
【請求項10】
第一予測値を補正して新たな予測値を得るための上記補正ルールが、第一予測値と実績との差のトータルが最小になるように、予め設定されている補正係数を再計算し、新たな予測値を算出する補正であることを特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の商品の需要予測装置。
【請求項11】
過去売上実績から商品の属性に応じて最も妥当するものを第一予測値とし、該予測値と予測対象商品の実際の出荷実績の予実差異を適宜補正することにより、新たな予測値を得る商品の需要予測方法において、
コンピュータが、予め複数の商品をその属性に応じて複数の商品群にグルーピングしたものをツリー構造化しディスプレイ等のモニターに表示し、
上記ツリー情報の商品群に対応する過去の売上情報で、その出荷流動パターンの相関係数が近似するもの同士をさらにグルーピングして合成しディスプレイ等のモニターに表示し、
選択された第一予測値と予測対象商品の出荷実績の出荷流動パターンを比較可能に合成しディスプレイ等のモニターに表示し、
上記出荷実績に応じて、予め記録された補正ルールにより上記第一予測値を補正し、
補正によって得られた新たな予測値を出荷実績データと比較可能にグラフ化しディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示する
ことを特徴とする需要予測方法。
【請求項12】
上記補正ルールが、第一予測値と予測対象商品の出荷実績との水準差異を算出し、予測対象商品の出荷実績データの水準を第一予測値の水準に合わせて補正することを特徴とする請求項11に記載の需要予測方法。
【請求項13】
上記補正ルールが、第一予測値と予測対象商品の出荷実績との相関係数を算出し、より相関の高い他の参考品の流動パターンを抽出することを特徴とする請求項11に記載の需要予測方法。
【請求項14】
過去売上実績から商品の属性に応じて最も妥当するものを第一予測値とし、該予測値と予測対象商品の実際の出荷実績の予実差異を適宜補正して、新たな予測値を得る商品の需要予測方法において、
コンピュータが、予め設定された期間ごとに、予測値と予測対象商品の出荷実績との相関係数を算出し、より相関の高い他の参考品を選択するステップと、選択した出荷流動パターンを出荷実績データと比較可能にグラフ化しディスプレイ等のモニターに表示するグラフ作成表示ステップと、を繰り返すことにより予測値を順次更新していくこと
を特徴とする需要予測方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図12】
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【図13】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−123371(P2008−123371A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−308272(P2006−308272)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【出願人】(591115475)株式会社三菱総合研究所 (12)