説明

商品収納袋および該商品収納袋の提供システム

【課題】 小売業者が商品収納袋のコストを負担することのない商品収納袋提供システムを提供すること。
【解決手段】 商品収納袋提供システム10は、顧客が購入した商品を商品収納袋に収納して提供する小売業者側に設置される小売業者端末20と、この小売業者側端末20と通信ネットワーク30を介して接続され、小売業者を通じて顧客に商品を供給する商品提供業者側に設置される商品提供業者端末40とを有し、小売業者側で商品収納袋1が使用されると、商品収納袋の使用枚数に関する情報が通信ネットワーク30を介して商品提供業者端末40に送信される。商品提供業者端末40では、受信した情報に基づいて小売業者に対して提供すべき適正な商品収納袋の枚数を求めて、商品提供者側の負担によって小売業者に対して商品収納袋を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンビニエンスストア等に代表される小売業者において顧客が購入した商品を収納する商品収納袋およびその商品収納袋の提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア等に代表される小売店(小売業者)では、顧客が購入した商品を、当該小売業者の名称、シンボルマーク等が一方の外側面に印刷された商品収納袋であるいわゆるレジ袋に収納してから顧客に対して提供するようにしている。そして、小売業者側は、顧客の購入した商品の量等に対応できるように、大きさの異なる種々の商品収納袋を所定枚数準備しておくのが一般的である。
【0003】
また、商品収納袋には、小売業者を通じて顧客に商品を提供する企業(商品提供業者)に関する商品名等の情報を顧客に向けて提供する宣伝・広告媒体としての機能が付加されていることも知られている。そして、かかる宣伝・広告は、商品収納袋の一方の外側面にのみに小売業者の表示と並記されているだけである(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−312239、図1
【特許文献2】特開2003−285847、図1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、商品収納袋は小売業者の負担によって作製されるのが一般的であり、特に全国的に拡散分布されたコンビニエンスストア等の小売業者においては、商品収納袋を多量に使用するので、コスト負担が大きい。
【0006】
また、特許文献1および特許文献2に示す商品収納袋の場合でも、小売業者が商品収納袋を準備しているので、上記の課題は依然として残ったままである。
【0007】
さらに、商品収納袋の一方の外側面に小売業者の表示と商品提供業者の宣伝・広告が並記されているので、表示内容の区別が付けづらく、小売業者および商品提供業者の両方にとって満足のいくものではなかった。
【0008】
本発明は、これら種々の問題を鑑みて、従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、小売業者の表示内容および商品提供業者の宣伝・広告の区別を明確に付けることのできる商品収納袋を提供することにある。
【0009】
さらに本発明の目的は、小売業者が上記の商品収納袋のコストを負担することのない商品収納袋の提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する請求項1に記載した商品収納袋の発明は、
顧客が購入した商品を収納する合成樹脂製の袋体の一方の外側面に小売業者の表示が施された商品収納袋において、合成樹脂製の袋体の他方の外側面に、小売業者を通じて顧客に商品を提供する商品提供業者の表示を施すようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、袋体の他方の外側面に商品提供業者の表示を施すようにしたことによって、袋体の一方の外側面に施される小売業者の表示と明確に分けて表示することができる。これにより、小売業者の表示と商品提供業者の宣伝・広告の区別を付けることができるので、商品収納袋の宣伝・広告媒体としての機能を確実なものとすることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の商品収納袋において、
小売業者は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアまたはドラッグストアであることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、小売業者を具体的に例示したものであり、これによれば、スーパーマーケット、コンビニエンスストアおよびドラッグストアは、全国各地に拡散分布し、集客数が多く、多量の商品収納袋が使用されるので、商品収納袋の宣伝・広告媒体としての機能を確実なものとすることができる。
【0014】
請求項3に記載の提供システムの発明は、
顧客が購入した商品を一方の外側面に当該小売業者の表示が施された商品収納袋に収納して提供する小売業者側に設置される小売業者端末と、該小売業者側端末と通信ネットワークを介して接続され、小売業者を通じて顧客に商品を提供する商品提供業者側に設置される商品提供業者端末と、を有する商品収納袋の提供システムにおいて、商品提供業者端末は、小売業者端末からの要求に基づいて商品収納袋に施す小売業者の表示内容および商品収納袋の他方の外側面に施す商品供給業者の表示内容を決定する表示内容選択手段と、商品収納袋の大きさごとの使用枚数を含む商品収納袋に関する情報に基づいて小売業者に提供すべき適正な商品収納袋の枚数を大きさごとに計算する収納袋提供枚数計算手段と、を備え、商品提供業者が、表示内容選択手段の決定内容および収納袋提供枚数計算手段の計算結果に基づいて、商品収納袋を商品提供業者の負担によって小売業者に提供するようにしたことを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、小売業者は、小売業者端末を通じて商品提供業者の商品提供業者端末に要求を送信するだけで、小売業者の表示を一方の外側面に施した商品収納袋を、商品提供業者の負担によって所望の大きさごとに必要な枚数だけ提供されるので、従来課題となっていた商品収納袋を準備することによるコストを負担する必要がなくなる。
【0016】
また、商品提供業者は、商品収納袋の他方の外側面に施す商品提供業者の表示内容を自ら決定することができるので、商品収納袋に宣伝・広告媒体としての機能を利用することができる。そして、かかる宣伝・広告は、テレビ等のメディアを利用した場合と比較してコストを抑えることができるので、商品収納袋を通じて顧客に対して当該商品提供業者の宣伝・広告情報を安価に提供することができる。
【0017】
さらに、商品提供業者は、商品収納袋に関する情報に基づいて小売業者に提供すべき商品収納袋の適正な枚数を計算できるので、余分な商品収納袋の製造を行う必要がなく、製造コストの上昇を抑制することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の商品収納袋提供システムにおいて、小売業者は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアまたはドラッグストアであることを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載の発明は、小売業者を具体的に例示したものであり、これによれば、スーパーマーケット、コンビニエンスストアおよびドラッグストアは、全国各地に拡散分布し、集客数が多く、多量の商品収納袋が使用されるので、小売業者は商品収納袋の作製負担をより一層軽減することができ、商品提供業者は、テレビなどのメディアを利用した場合と比較して、低コストで大規模な宣伝広告を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、小売業者の表示が一方の外側面に施された商品収納袋の他方の外側面に、小売業者を通じて商品を顧客に提供する商品提供業者の表示を施したので、従来の商品収納袋における小売業者の表示と商品提供業者の表示の並記を止め、両者の区別を明確に行うことができる。
【0021】
また、小売業者からの要求に基づいて商品提供業者側の負担によって商品収納袋を作製し、小売業者に対して提供するようにしたので、従来課題となっていた商品収納袋にかかるコストを小売業者は負担する必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明による商品収納袋およびその商品収納袋の提供システムの好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0023】
図1および図2は、商品収納袋1の構成を説明する概略図である。商品収納袋1は、顧客によって購入された商品が収納されるいわゆるレジ袋と称されるポリエチレン等の合成樹脂からなるものである。収納する商品の量等に対応できるように、種々の大きさの商品収納袋が準備される。
【0024】
本実施の形態における商品収納袋1は、図1および図2に示すように、略矩形状をなすものであり、下側縁部がシールされると共に上側縁部が開口され、所定幅、所定深さを有する袋状の本体2によって構成されている。本体2の上側縁部には、本体2の幅方向に所定の間隔をおいて左右一対の手提げ部4a、4bが上側縁部から連続して突出するように設けられている。
【0025】
合成樹脂からなる商品収納袋1は、この種の袋体を製造する一般的な成形法、例えばインフレーション成形法によって得られるものである。そして、袋状に形成された本体2の外側面2a、2bには、それぞれ所定の情報が印刷表示できるように構成されている。
【0026】
本体2の一方の外側面2aは、図1に示すように、その略中央部分に小売業者の名称等の小売業者に関する文字情報が印刷されると共に、その下側部分には所定の印刷領域6が形成され、シンボルマーク等の小売業者に関する情報が印刷されるように構成されている。
【0027】
また、本体2の他方の外側面2bは、図2に示すように、その略中央部分に商品提供業者の名称等の商品提供業者に関する文字情報が印刷されると共に、その下側部分には所定の印刷領域8が形成され、シンボルマーク、特定の商品(商品名を含む)等の商品提供業者に関する情報が印刷されるように構成されている。
【0028】
このように、商品収納袋1の一方の外側面2bに、小売業者を通じて顧客に商品を供給する商品提供業者に関する情報を印刷するようにしたことによって、商品収納袋1に、顧客に対して商品等の宣伝・広告情報が提供される情報発信媒体としての機能を付加することができる。しかも、商品提供業者の情報は、従来の商品収納袋のように一方の面に小売業者の情報と並記されないので、顧客は小売業者に関する情報と商品提供業者に関する情報を明確に区別することができる。
【0029】
次に、上記の商品収納袋1を提供する商品収納袋の提供システム10について説明する。
【0030】
図3は、本実施の形態における商品収納袋提供システム10の全体構成を説明するブロック図、図4は、商品提供業者端末40の構成を説明するブロック図である。
【0031】
商品収納袋提供システム10は、図3に示すように、顧客が購入した商品を商品収納袋1に収納して提供する小売業者側に設置される小売業者端末20と、この小売業者端末20と通信ネットワーク30を介して接続され、小売業者を通じて顧客に商品を提供する商品提供業者側に設置される商品提供業者端末40とから構成されている。
【0032】
小売業者端末20は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアまたはドラッグストア等の小売店(小売業者)に配置される装置であり、本実施の形態において、小売業者端末A22、小売業者端末B24および小売業者端末C26によって構成されている。小売業者端末20は、商品収納袋1の大きさ別の使用枚数等の商品収納袋に関する情報を監理するものであり、小売業者内に設置されるいわゆるポスレジ(POSレジシステム)等の端末(図示せず)がアクセス可能に構成されている。なお、本実施の形態において、小売業者端末20は、それぞれ異なる小売業者に配置される端末A、端末Bおよび端末Cによって構成されているが、端末数はこれに限定されるものではない。
【0033】
小売業者端末20は、CPU、RAM、ROM(それぞれ図示せず)等を備えた制御部が設けられ、入力された情報(例えば、商品収納袋の大きさ別の使用枚数)を、所定のプログラムに基づいて処理してから通信ネットワーク30を介して外部に向けて送信可能に構成されている。例えば、ROMに格納される使用枚数集計プログラムによって構成されている。
【0034】
小売業者端末20は、多種多様な商品が顧客に対して提供され、集客数の多いスーパーマーケット、コンビニエンスストアまたはドラッグストアに設置されるのが好ましい。これらの小売業者は、全国各地に拡散分布され、商品収納袋が多量に使用されるからであり、本実施の形態の作用を確実なものとすることができる。
【0035】
通信ネットワーク30は、小売業者端末20と商品提供業者端末40とを双方向で接続可能に構成された通信回線網であり、例えばISDN回線網によって形成されている。
【0036】
商品提供業者端末40は、小売業者を通じて顧客に対して多種多様な商品を提供する企業(商品提供業者)に配置される装置であり、小売業者端末20と同様に所定の制御部によって構成されている。
【0037】
商品提供業者端末40は、図4に示すように、小売業者側からの要求に基づいて商品収納袋の一方の外側面に施す小売業者の表示内容および他方の外側面に施す商品提供業者の表示内容を決定する表示内容選択手段41を備えている。
【0038】
表示内容選択手段41は、商品収納袋1の外表面2a、2bに施す種々の表示内容を決定できるように構成されており、例えばROMに格納される表示内容選択プログラムによって形成されている。なお、小売業者の表示内容については、表示内容選択プログラムによって、小売業者端末20に所定の指令を送信し、所定の表示内容を取得するように構成されても良い。
【0039】
さらに商品提供業者端末40は、小売業者側で使用された商品収納袋1の大きさごと枚数を含む商品収納袋の枚数に関する情報を格納する使用枚数記憶手段42と、この情報に基づいて小売業者に提供すべき適正な商品収納袋1の枚数を大きさごとに判断する収納袋提供枚数計算手段44とを備えている。
【0040】
使用枚数記憶手段42は、通信ネットワーク30を介して端末A22等の小売業者端末20から送信されてくる、小売業者において使用された商品収納袋1の大きさごとの枚数に関する情報を一時的に格納するように構成されており、例えばRAMによって形成される。
【0041】
収納袋提供枚数計算手段44は、使用枚数記憶手段42に格納された情報に基づいて小売業者に提供すべき大きさごとの商品収納袋1の適正な枚数を計算するように形成され、使用枚数カウント手段46と、提供枚数見積手段48とを有している。
【0042】
使用枚数カウント手段46は、使用枚数記憶手段42に格納された情報に基づいて、小売業者において使用された商品収納袋1の枚数を大きさごとに計算する他に、提供した枚数に対して使用した枚数の割合等の商品収納袋の枚数に関する情報を計算するように構成され、例えば、ROMに格納される使用枚数カウントプログラムによって形成されている。また、使用枚数カウント手段46は、商品収納袋1の枚数に関する情報を商品提供業者端末40において計算せず、使用枚数カウントプログラムに基づいて、通信ネットワーク30を介して小売業者端末20に所定の指令を送信して、小売業者端末20側で計算された情報を取得するように構成されても良い。
【0043】
提供枚数見積手段48は、使用枚数カウント手段46によって計算された使用枚数等の商品収納袋1の枚数に関する情報に基づいて、端末A22、端末B24および端末C26が設置されている各小売業者に提供すべき商品収納袋1の枚数を大きさごとに計算するように構成され、例えば、ROMに格納される提供枚数見積プログラムによって構成される。提供枚数見積プログラムに基づき提供する枚数は、単に各小売業者ごとの使用割合に応じて決定するだけでなく、単位時間ごとの使用割合等も考慮して決定される。これにより、各小売業者に対して、使用量に応じた適正な枚数の商品収納袋を大きさごとに提供することができる。したがって、商品提供業者は、商品収納袋の製造コストの上昇を抑制しつつ商品収納袋を用意することができる。
【0044】
次に、上記構成を有する商品収納袋提供システム10の動作について説明する。なお、以下の説明では、商品収納袋提供システム10を構成する小売業者端末20については小売業者端末A22についてのみ説明し、小売業者端末B24および小売業者端末C26については小売業者端末A22と同様の動作が繰り返されるので、その説明を省略する。
【0045】
小売業者端末A12が設置されている小売業者において、顧客によって商品が購入されると、会計時にPOSレジ等の端末に商品名、購入点数、購入金額等の所定の情報が入力される他に、提供した商品収納袋の枚数が入力される。このとき、商品収納袋の枚数に加えて、その大きさについても区別して入力するようにしても良い。POSレジ等の端末に所定の情報が入力されると、小売業者に構築されているLAN等の通信ネットワーク(図示せず)を介して小売業者端末A22に送信される。
【0046】
小売業者端末A22では、送信されてきた情報に基づいて使用枚数集計プログラムを動作させることによって顧客に提供された商品収納袋1の枚数を計算する。使用枚数集計プログラムに基づいて、単に提供された商品収納袋の枚数を計算するだけでなく、商品収納袋の大きさ別の提供枚数、単位時間あたりの提供枚数等の商品収納袋に関する情報を計算することができる。
【0047】
小売業者端末A12では、上記の商品収納袋に関する情報を計算すると、通信ネットワーク30を介して商品提供業者端末40に商品収納袋1の大きさ別に所望の枚数についての要求を送信する。このとき、商品収納袋1の一方の外側面2aに印刷する小売業者の表示内容についても要求しても良い。
【0048】
商品提供業者端末40は、小売業者の表示内容に関する情報を受信すると、表示内容選択プログラムを動作させて、商品収納袋1の一方の外側面2aに施す小売業者の表示内容について決定する。上述のように、小売業者端末20に所定の指令を送信して、小売業者端末において予め決定されている表示内容を取得するようにしても良い。そして、小売業者の表示内容が決定すると、商品収納袋1の他方の外側面2bに印刷する商品提供業者の表示内容について決定する。商品提供業者の表示内容は、商品提供業者側で任意に決定することができ、例えば商品提供業者で販売促進を行っている商品等を表示内容とすることができる。
【0049】
また商品提供業者端末40は、通信ネットワーク30を介して商品収納袋1に関する情報を受信すると、使用枚数記憶手段42にかかる情報を一時的に記憶保存する。そして、商品提供業者端末40の収納袋提供枚数計算手段44は、格納した情報に基づいて小売業者端末A22の設置されている小売業者に提供すべき商品収納袋の適正な枚数を大きさごとに計算する。
【0050】
具体的には、最初に、収納袋提供枚数計算手段44の使用枚数カウント手段46が使用枚数カウントプログラムを動作させて小売業者において使用された商品収納袋1の枚数について大きさごとに計算を行う。このとき、商品収納袋に関する情報を、使用枚数カウント手段46の使用枚数カウントプログラムに基づいて、小売業者端末A22で計算された情報を受信しても良い。
【0051】
使用枚数カウント手段46は、使用枚数記憶手段42に格納された商品収納袋1の大きさごとの枚数に基づき、単に使用された枚数の合計を計算するだけでなく、小売業者において単位時間あたりに使用された枚数等についても計算する。これによって、商品提供業者側では、商品収納袋の使用割合(消費率)を正確に把握することができる。
【0052】
そして、使用枚数カウント手段46によって計算された商品収納袋1に関する所定の情報に基づいて、収納袋提供枚数計算手段44の提供枚数見積手段48は、提供枚数見積プログラムを作動させて小売業者端末A22の設置されている小売業者に対して提供すべき商品収納袋の適正な枚数を大きさごとに計算する。これにより、例えば曜日ごとに提供すべき枚数の差を付けることができ、または一日の中でも、午前と午後に分けて、それぞれ異なる枚数を提供することもできる。
【0053】
このようにして、商品提供業者は、提供枚数見積手段48によって得られた情報に基づいて小売業者に対して適正な商品収納袋を大きさごとに製造して、提供することができる。
【0054】
上記構成を有する商品収納袋提供システム10によれば、小売業者において顧客が購入した商品を収納する商品収納袋1について、小売業者において使用された商品収納袋の大きさごとの枚数に関する情報を通信ネットワーク30を介して商品提供業者が受けることによって、使用される商品収納袋の枚数を大きさごとに正確に把握することができる。
【0055】
また、受信した情報に基づいて、商品提供業者側の商品提供業者端末40によって小売業者に提供すべき商品収納袋1の枚数を大きさごとに計算することができるので、余分な商品収納袋を製造しないようにすることができる。
【0056】
そしてまた、商品収納袋1を従来のように小売業者の負担によって準備するのではなく、小売業者側からの情報に基づいて商品提供業者が適正な枚数の商品収納袋を小売業者に提供するので、小売業者は商品収納袋にかかるコストを負担することなく、商品収納袋を得ることができる。
【0057】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本実施の形態において、商品収納袋とし合成樹脂からなるレジ袋を例にして説明したが、収納袋の本体を紙類で構成したいわゆる紙袋も含まれる。
【0058】
また、商品提供業者の数についても限定されるものではなく、複数の商品提供業者によって構成されても良い。これにより、同一の小売業者に対して複数の商品提供業者から商品収納袋が提供されるので、商品提供業者の負担する製造コストの更なる削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】商品収納袋1の概略構成を説明する外観図である
【図2】同じく商品収納袋1の外観図である。
【図3】本発明の商品収納袋提供システム10の構成を示したブロック図である。
【図4】商品提供業者端末40の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0060】
1 商品収納袋
10 商品収納袋提供システム
20 小売業者端末
30 通信ネットワーク
40 商品提供業者端末
41 表示内容選択手段
42 使用枚数記憶手段
44 収納袋提供枚数計算手段
46 使用枚数カウント手段
48 提供枚数見積手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が購入した商品を収納する合成樹脂製の袋体の一方の外側面に小売業者の表示が施された商品収納袋において、
前記合成樹脂製の袋体の他方の外側面に、前記小売業者を通じて前記顧客に商品を提供する商品提供業者の表示を施すようにしたことを特徴とする商品収納袋。
【請求項2】
前記小売業者は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアまたはドラッグストアであることを特徴とする請求項1に記載の商品収納袋。
【請求項3】
顧客が購入した商品を一方の外側面に当該小売業者の表示が施された商品収納袋に収納して提供する小売業者側に設置される小売業者端末と、該小売業者側端末と通信ネットワークを介して接続され、前記小売業者を通じて前記顧客に商品を提供する商品提供業者側に設置される商品提供業者端末と、を有する商品収納袋の提供システムにおいて、
前記商品提供業者端末は、
前記小売業者端末からの要求に基づいて前記商品収納袋に施す前記小売業者の表示内容および前記商品収納袋の他方の外側面に施す前記商品供給業者の表示内容を決定する表示内容選択手段と、
前記商品収納袋の大きさごとの使用枚数を含む商品収納袋に関する情報に基づいて前記小売業者に提供すべき適正な商品収納袋の枚数を大きさごとに計算する収納袋提供枚数計算手段と、を備え、
前記商品提供業者が、
前記表示内容選択手段の決定内容および前記収納袋提供枚数計算手段の計算結果に基づいて、前記商品収納袋を前記商品提供業者の負担によって前記小売業者に提供するようにしたことを特徴とする商品収納袋の提供システム。
【請求項4】
前記小売業者は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアまたはドラッグストアであることを特徴とする請求項3に記載の商品収納袋の提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−89061(P2006−89061A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−274602(P2004−274602)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(592142670)佐藤製薬株式会社 (17)
【Fターム(参考)】