説明

商品検索装置及び商品検索方法

【課題】商品検索時における検索者の利便性の向上に寄与し得る商品検索装置及び検索方法を提案する。
【解決手段】商品データベース10と、検索形態選択手段2と、選択された検索形態の下で上記部品データベース10から上記検索形態における検索条件に合致した商品を抽出する検索手段6と、上記検索手段6において抽出された商品群から一の商品を目的商品として決定する決定手段7とを備える。係る構成によれば、商品の検索者は、この者が欲する検索形態の下で上記部品データベース10から上記検索形態における検索条件に合致した商品を抽出することができ、例えば、検索者が検索形態を選択することができない構成の場合に比して、商品検索における利便性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ユーザによる商品選択をより効率的に行うようにした商品検索装置及び商品検索方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ユーザが市場に存在する多数の商品の中から特定の商品を検索するに際しての支援システムとしては、従来から種々の商品検索装置及び商品検索方法が提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
【0003】
特許文献1に示されるものは、ユーザにとって使い勝手の良い物品検索システムを提供せんとするものであって、ユーザが物品検索システムを用いて物品の検索を行うに際して、物品の寸法、価格及び納期などの属性を検索条件として入力すると同時に、表示上において優先する条件を優先モードとして選択して入力する。検索が開始されると、優先モード及び検索条件の入力情報が解析され、検索条件に基づいて検索が実行される。そして、検索された物品が優先モードに基づいて優先順に表示されることで、ユーザは、表示画面で、優先する順に物品の情報を得ることができる、としている。
【0004】
即ち、表示画面での表示に優先順位付けをすることで、使い勝手の良い物品検索システムが得られるものである。
【0005】
特許文献2に示されるものは、商品が備える様々なカテゴリないしは属性に基づいて商品を検索しえるように構成することで、ユーザが所望の商品を容易に見つけることができるようにした商品情報検索装置を提供せんとするものである。具体的には、商品情報を、該商品の属性を示す複数のタグ情報と関連付けて商品情報記憶部に記憶させておき、ユーザ端末から、所定のタグ情報と関連付けられた商品の検索要求を受信すると、商品情報記憶部からタグ情報と関連付けられた商品情報を抽出する。即ち、商品が備える様々なカテゴリないしは属性に基づいて商品を検索し得ることで、ユーザが所望の商品を容易に見つけることができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特開2003−30233号公報
【特許文献2】 特開2010−113701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、多数の商品の中から所要の商品を検索して抽出する場合、その商品の検索者が意図する検索形態としては、目的とする商品の種類とか、類似品の多少、あるいは入手の難易性等の条件によって、例えば、検索条件をできるだけ細かく絞り込んで商品の抽出個数を少なくし、目的の商品を迅速且つ的確に取得し得る検索形態とか、ある程度大きな範囲で絞り込むことで商品の抽出個数を比較的多くして、最終的な商品の選択決定に自由度を持たせることができる検索形態とか、さらにこれら二つの形態の中間に位置し、商品の選択決定に比較的大きな自由度を持たせつつ、早く且つ的確に目的商品に辿り着くことができるような検索形態、等の複数の検索形態が存在することは周知の事実である。
【0008】
従って、目的とする商品を検索する場合、商品の検索者は先ず検索形態の選択を欲すると考えられるところ、従来は上記特許文献1及び特許文献2に示されるように、商品検索に際しての検索形態は、その検索システムの構築者サイドにおいて固定的に設定されており、従って、商品の検索者は、例えこの提供される検索形態が自分の欲する検索形態とは異なるものであったとしても、その検索形態に基づいて検索を実行せざるを得ず、結果的に何がしかの不満が残るものであった。
【0009】
そこで本願発明は、商品の検索形態を検索者の意思で任意に選択し得るようにすることで、商品検索時における検索者の利便性の向上に寄与し得るようにした商品検索装置及び検索方法を提案することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0011】
本願の第1の発明では、検索対象である多数の商品をその属性に応じて分類して記憶保有する第1データベース11と商品と該商品を特定し得る語句を対応させて記憶保有する第2データベース17を備えた商品データベース10と、ユーザからの選択信号を受けて商品の検索形態を選択する検索形態選択手段2と、上記検索形態選択手段2において選択された検索形態の下で上記部品データベース10から上記検索形態における検索条件に合致した商品を抽出する検索手段6と、ユーザからの決定信号を受けて上記検索手段6において抽出された商品群から一の商品を目的商品として決定する決定手段7とを備えたことを特徴としている。
【0012】
本願の第2の発明では、上記第1の発明において、上記検索形態選択手段2が、上記第1データベース11を用いた検索のみを実行する分類指定検索形態3と、上記第2データベース17を用いた検索のみを実行するテキスト検索形態4と、上記分類検索とテキスト検索の双方を実行する全検索形態5の三つの検索形態の何れかを選択可能な構成であることを特徴としている。
【0013】
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明において、上記多数の商品の価格を相互に異なる複数の価格体系21〜23にて記憶保有する商品価格データベース20と、ユーザからの選択信号を受けて上記部品価格データベース20における一の価格体系を選択する価格体系選択手段8を備え、上記検索手段6では抽出した商品群の各商品に上記価格体系選択手段8において選択された価格体系に基づく商品の価格情報を対応させるように構成したことを特徴としている。
【0014】
本願の第4の発明では、上記第3の発明において、上記決定手段7において目的商品が決定される度に該目的商品の価格を積算して表示する積算手段9を備えたことを特徴としている。
【0015】
本願の第5の発明では、検索対象である多数の商品をその属性に応じて分類して記憶保有する第1データベース11と、商品と該商品を特定し得る語句を対応させて記憶保有する第2データベース17を備えた商品データベース10を備え、ユーザの意思に基づいて商品の検索形態を選択する選択処理ステップと、選択された商品の検索形態の下で、上記部品データベース10から上記検索形態における検索条件に合致した商品を抽出する検索処理ステップと、ユーザからの決定信号を受けて、抽出された上記商品群から一の商品を目的商品として決定する決定処理ステップとを実行することを特徴としている。
【0016】
本願の第6の発明では、上記第5の発明における上記選択処理ステップでは、上記第1データベース11を用いた検索のみを実行する分類指定検索形態3と、上記第2データベース17を用いた検索のみを実行するテキスト検索形態4と、上記分類検索とテキスト検索の双方を実行する全検索形態の何れかを選択することを特徴としている。
【0017】
本願の第7の発明では、上記第5又は第6の発明において、上記多数の商品の価格を相互に異なる複数の価格体系21〜23にて記憶保有する商品価格データベース20をさらに備え、ユーザの意思に基づいて上記部品価格データベース20における一の価格体系を選択する価格体系選択ステップと、上記検索処理ステップで抽出された商品群の各商品に上記価格体系選択ステップにおいて選択された価格体系に基づく該目的商品の価格を対応させる価格対応ステップとを実行することを特徴としている。
【0018】
本願の第8の発明では、上記第7の発明において、上記決定処理ステップで目的商品が決定される度に該目的商品の価格を積算して表示する積算ステップを実行することを特徴としている。
【発明の効果】
【0019】
本願各発明では次のような効果が得られる。
【0020】
(a)本願の第1の発明に係る商品検索装置、及び第5の発明に係る商品検索方法によれば、商品の検索者は、この者が欲する検索形態の下で上記部品データベース10から上記検索形態における検索条件に合致した商品を抽出することができ、例えば、検索者が検索形態を選択することができない構成の場合に比して、商品検索における利便性が向上することになる。
【0021】
本願の第2の発明に係る商品検索装置、及び第6の発明に係る商品検索方法によれば、検索形態として分類指定検索形態3とテキスト検索形態4と全検索形態5の三つの検索形態が用意されているため、商品の検索者は自己の欲する検索形態を迅速且つ的確に選択して商品検索を行うことができ、上記(a)に記載の効果がより一層確実となる。
【0022】
本願の第3の発明に係る商品検索装置、及び第7の発明に係る商品検索方法によれば、上記検索手段6において抽出され商品群の各商品に、その商品の価格情報が対応付けられるが、この価格情報は商品の絞込み要素ではなく、その商品の属性の一つを示す付帯情報であるため、価格情報が対応付けられることで商品の検索形態(検索条件の絞込み)が変化するということはなく、従って、商品の検索者は自己が欲した検索形態での商品検索を行いつつ、抽出された商品についての新たな情報を取得することができ、商品検索における利便性の確保と商品情報の多様化の両立が可能となる。
【0023】
本願の第4の発明に係る商品検索装置、及び第8の発明に係る商品検索方法によれば、目的商品が決定される度に該目的商品の価格が積算表示されるので、例えば、この取得情報をそのまま当該商品についての見積書として利用することができ、商品検索から見積書作成までの一連の作業が簡便且つ迅速に行われ、商品の管理及び販売コストの低減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】 本願発明に係る商品検索装置及び商品検索方法における機能ブロック図である。
【図2】 上記商品検索装置及び商品検索方法における検索フローチャート図である。
【図3】 商品検索の表示画面である。
【図4】 上記表示画面における表示例である。
【図5】 第1分類の検索テーブルの例示である。
【図6】 第2分類の検索テーブルの例示である。
【図7】 第1種別の検索テーブルの例示である。
【図8】 第2種別の検索テーブルの例示である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0026】
図1には、本願発明の実施形態に係る商品検索装置を機能ブロック図として示している。この商品検索装置は、特定の完成物品を製作する上において必要とされる部品を多数の部品データベースの中から検索し、目的部品を含む部品群を抽出し、この抽出された部品群の中から最終的に、検索者の意思によって特定の部品を目的部品として決定する商品検索方法の実施に供せられるものである。また、この部品検索によって抽出される部品については、その価格情報も付帯情報として提示される。
【0027】
なお、この実施形態では、完成物品を義肢、装具、座位保持装置等の身体障害者支援資材とし、これら完成物品を構成する多数の部品を検索対象商品として、商品検索装置を構成した場合を例にとって説明する。
【0028】
A:全体構成
この商品検索装置は、図1に示すように、演算処理装置1と部品データベース10と部品価格データベース20を備えて構成される。ここでは、説明の便宜上、先ず部品データベース10及び部品価格データベース20を説明し、しかる後、これら部品データベース10及び部品価格データベース20の構成を踏まえた上で、上記演算処理装置1について説明をする。
【0029】
A−1:部品データベース10
上記部品データベース10は、特許請求の範囲中の「商品データベース」に該当するもので、義肢等の完成物品を構成する多数の部品をデータベース化したものであり、この多数の部品をその属性に応じて分類して記憶保有する第1データベース11と、その部品とこれを特定し得る語句を対応させて記憶保有する第2データベー17を備えて構成される。
【0030】
「第1データベース11」
第1データベース11は、後述の分類指定検索形態3及び全検索形態5において用いられるデータベースであって、この実施形態ではこれを第1分類データベース12と第2分類データベース13と第1種別データベース14と第2種別データベース15及びメーカー名データベース16の合計四つのデータベースで構成している。
【0031】
ここで、上記第1分類データベース12は、部品を、各完成物品のうちの何れの完成物品の製作に使用される部品であるかによって分類分けしたものであって、この実施形態では図5に示すように、多数の部品を「義肢」、「装具」、「座位保持装置」、「その他」等の分類項目で区分けし、且つそれぞれにコード番号を付した上で、これをデータ化して保有したものである。
【0032】
上記第2分類データベース13は、上記第1分類よりもさらに小さい概念で分類分けしたものであって、この実施形態では図6に示すように、「殻構造義手」、「殻構造義足」、「骨格構造義手」、「骨格構造義足」、「下肢装具」、「靴型装具」、「体幹装具」、「上肢装具」等の分類項目で分類し、且つそれぞれコード番号を付した上で、これをデータ化して保有している。
【0033】
第1種別データベース14は、多数の部品を、これを製作あるいは取得するに必要な製作作業量の多少によって区分けしたものであって、この実施形態では図7に示すように、「大作業量部品」と「中作業量部品」と「小作業量部品」等の分類項目で分類し、且つそれぞれコード番号を付した上で、これをデータ化して保有したものである。ここで、上記「大作業量部品」とは、その部品の製作に、例えば、石膏型採りとか型の削り出し等の大きな作業量を必要としその価格に対する作業工賃の割合が大きな部品である。上記「中作業量部品」とは、上記「大作業量部品」程の作業量を必要としないものの、その価格に対する作業工賃の割合が比較的大きな部品である。さらに、上記「小作業量部品」とは、例えば、ビス、ボルトのようにその部品を得るに際しての作業工賃を殆ど必要としないか、全く必要としない部品である。
【0034】
第2種別データベース15は、多数の部品を上記第1種別データベース14よりもさらに具体的な部品名で区分けしたものであって、この実施形態では図8に示すように、多数の部品を「ソケット」、「ソフトインサート」、「支持部」、「義手用ハーネス」等の分類項目で分類し、且つそれぞれコード番号を付した上で、これをデータ化して保有している。
【0035】
メーカー名データベース16は、多数の部品を、メーカ毎に区分けし、それぞれコード番号を付した上で、これをデータ化して保有している(図示省略)。
【0036】
これら第1データベース11を構成する各データベース12〜16の各データベース相互間における検索条件(絞込み)は、第1分類データベース12→第2分類データベース13→第1種別データベース14→第2種別データベース15→メーカー名データベース16の順に厳しくなっており(図8参照)、どの検索条件まで採用するかは検索者の判断に委ねられる。
【0037】
「第2データベース17」
第2データベース17は、後述のテキスト検索形態4と全検索形態5において用いられるデータベースであって、この実施形態ではこれを部品名称データベース18と部品型番データベース19で構成している。
【0038】
なお、上記部品名称データベース18は、多数の部品を該各部品に固有の名称別に区分けし、これをデータ化して保有したものである。また、上記部品型番データベース19は、多数の部品を該各部品に型番を付した上で、これをデータ化して保有したものである。従って、この部品名称データベース18と部品型番データベース19の間における検索条件(絞込み)は、部品名称データベース18よりも部品型番データベース19の方が厳しくなっており、どの検索条件まで採用するかは検索者の判断に委ねられる。
【0039】
A−2:部品価格データベース20
部品価格データベース20は、特許請求の範囲中の「商品価格データベース」に該当するもので、多数の部品の価格を、相互に異なる複数の価格体系21〜23にて記憶保有するものである。この実施形態では、当該部品が新規部品(新品部品)である場合の価格体系としての新規部品価格データベース21と、当該部品が修理用部品(中古部品)である場合の価格体系としての修理部品価格データベース22と、当該部品が自社にて製作される部品である場合の価格体系としての自社部品価格データベース23の三つのデータベースを備えている。
【0040】
A−3:演算処理装置1
上記演算処理装置1は、検索形態選択手段2と分類指定検索形態3とテキスト検索形態4と全検索形態5と検索手段6と決定手段7と価格体系選択手段8及び積算手段9を備えて構成される。
【0041】
上記検索形態選択手段2は、入力手段31(即ち、検索者)からの選択信号を受けて、検索形態を選択設定するものである。即ち、この演算処理装置1では、検索形態として、上記部品データベース10における上記第1データベース11を用いた検索のみを実行する分類指定検索形態3と、上記第2データベース17を用いた検索のみを実行するテキスト検索形態4と、上記分類検索とテキスト検索の双方を実行する全検索形態5の三つの検索形態を備えており、上記検索形態選択手段2においてこれら三つの検索形態の何れかが選択される。そして、上記検索形態選択手段2において選択された検索形態に応じて上記部品データベース10の上記各データベースから所要のデータベースが後述の検索手段6に読み込まれる。
【0042】
上記価格体系選択手段8は、入力手段31からの選択信号を受けて、上記部品価格データベース20の各データベース21〜23の何れか一のデータベースを選択し、構造のように選択したデータベースに基づいて部品の価格体系を上記検索手段6に出力する。
【0043】
上記検索手段6は、上記検索形態選択手段2において選択された検索形態に基づいて部品の検索を実行するとともに、ここで抽出された部品群の各部品に、その付帯情報として部品価格に関する情報を上乗せして表示させる。なお、検索手段6で抽出される部品群に属する部品の数は、検索の絞込みの程度によって異なるものであって、常に複数の部品が属するものではなく、単一部品しか属さない場合も有り得ることは言うまでもない。
【0044】
上記決定手段7は、入力手段31からの決定信号を受けて、上記検索手段6において抽出された部品群のうちから、一の部品を選択し、これを検索目的の部品として決定するとともに、次述の積算手段9に出力する。
【0045】
上記積算手段9は、上記決定手段7における決定を受けて、この決定された部品の情報(価格情報が併記された目的部品の情報)を表示手段32において表示させるとともに、出力手段33においては例えば、見積書とか納品書の体裁でこれを出力するものである。
【0046】
B:実際の検索処理の説明
B−1:検索画面及び表示例
図3には、上記表示手段32の検索画面100を示している。この検索画面100の最上段には、部品の価格体系を選択する選択アイコン、即ち、新規部品価格アイコン101と修理部品価格アイコン102と自社部品価格アイコン103が設定されている。
【0047】
上記選択アイコンの下側には、テキスト検索用の検索ワード記載欄104と、検索アイコン105と、条件リセットアイコン106と、完了アイコン107が横並びに設定されている。また、上記検索ワード記載欄104等の下側には、絞込み用の記載欄111〜116が横並びに設定されている。さらにその下側には、抽出された部品を条件項目とともに表示する抽出表示欄120は設定されている。
【0048】
図4は、上記検索画面100の表示例を示したものである。この表示例では、部品の価格体系として新規部品価格が選択されている(新規部品価格アイコン101を参照)。また、検索形態として「全検索形態」が選択されており、テキスト検索用の語句として「信頼」という部品の名称に係る語句が設定されている(検索ワード記載欄104を参照)。
【0049】
さらに、部品の絞込み項目としては、「義肢」と「殻構造継手」と「小作業量部品」と「手先具」が設定されているが、メーカ名称は指定されていない。また、上記抽出表示欄120には、17個の候補部品が抽出表示されており、これらのうちの候補番号「12」の部品が選択されている。なお、上記候補番号「12」の部品の選択によって全ての検索が完了した場合には、完了アイコン107を操作すれば良いが、さらに続けて他の部品を検索したい場合には、条件リセットアイコン106を操作する。
【0050】
B−2:実際の検索処理
ここで、上記演算処理装置1による実際の検索処理を、図2に示すフローチャートに基づいて具体的に説明する。
【0051】
図2において、検索処理が開始されると、先ず、部品の価格体系が選択される(ステップS1)。即ち、上記部品価格データベース20の新規部品価格データベース21、修理部品価格データベース22及び自社部品価格データベース23の何れかが今回の検索処理における部品の価格体系として選択される。
【0052】
次に、部品検索の検索形態が選択され、この選択された検索形態の下で、部品の検索処理が実行される。即ち、全検索が選択された場合には上記第1データベース11の各データベース12〜16を用いた分類指定検索と上記第2データベース17の部品名称データベース18と部品型番データベース19を用いたテキスト検索が実行され、分類指定検索が選択された場合には上記第1データベース11の各データベース12〜16を用いた分類指定検索のみが実行され、テキスト検索が選択された場合には上記第2データベース17の部品名称データベース18と部品型番データベース19を用いたテキスト検索のみが実行される(ステップS2、ステップS3)。
【0053】
次に、検索処理において抽出された部品群の各部品のそれぞれに部品価格を対応付ける(ステップS4)。
【0054】
次に、上記部品群の各部品の中から検索者の要求に最も合致する部品を目的部品として決定する(ステップS5)。
【0055】
次に、決定された目的部品を、その属性に係る細目と共に価格を付して、積算する(ステップS6)。この積算データは、例えば、部品の見積書として利用される。
【0056】
次に、さらに他の部品を検索する必要があるかどうかを判断し(ステップS7)、検索の必要は無いと判断される場合はそのまま検索処理を終了する。これに対して、さらに他の部品を検索する必要があると判断された場合は、検索条件をリセットしたのち(ステップS8)、リターンして次回の検索処理を行う。係る処理の繰り返しによって最早、他の部品の検索の必要は無いと判断されたとき、検索処理を終了する。
【0057】
なお、上記実施形態では、身体障害者支援資材における部品の検索処理を例にとって説明したが、本願発明は係る態様に限定されるものではなく、広く商品に検索処理に適用できるものである。
【符号の説明】
【0058】
1 ・・演算処理装置
2 ・・検索形態選択手段
3 ・・分類指定検索形態
4 ・・テキスト検索形態
5 ・・全検索形態
6 ・・検索手段
7 ・・決定手段
8 ・・価格体系選択手段
9 ・・積算手段
10 ・・部品データベース
11 ・・第1データベース
12 ・・第1分類データベース
13 ・・第2分類データベース
14 ・・第1種別データベース
15 ・・第2種別データベース
16 ・・メーカー名データベース
17 ・・第2データベース
18 ・・部品名称データベース
19 ・・部品型番データベース
20 ・・部品価格データベース
21 ・・新規部品価格データベース
22 ・・修理部品価格データベース
23 ・・自社部品価格データベース
31 ・・入力手段
32 ・・表示手段
33 ・・出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索対象である多数の商品をその属性に応じて分類して記憶保有する第1データベース(11)と商品と該商品を特定し得る語句を対応させて記憶保有する第2データベース(17)を備えた商品データベース(10)と、
ユーザからの選択信号を受けて商品の検索形態を選択する検索形態選択手段(2)と、
上記検索形態選択手段(2)において選択された検索形態の下で上記部品データベース(10)から上記検索形態における検索条件に合致した商品を抽出する検索手段(6)と、
ユーザからの決定信号を受けて上記検索手段(6)において抽出された商品群から一の商品を目的商品として決定する決定手段(7)と、
を備えたことを特徴とする商品検索装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記検索形態選択手段(2)は、上記第1データベース(11)を用いた検索のみを実行する分類指定検索形態(3)と、上記第2データベース(17)を用いた検索のみを実行するテキスト検索形態(4)と、上記分類検索とテキスト検索の双方を実行する全検索形態(5)の三つの形態の何れかを選択可能に構成されていることを特徴とする商品検索装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、
上記多数の商品の価格を相互に異なる複数の価格体系(21)〜(23)にて記憶保有する商品価格データベース(20)と、
ユーザからの選択信号を受けて上記部品価格データベース(20)における一の価格体系を選択する価格体系選択手段(8)を備え、
上記検索手段(6)は抽出した商品群の各商品に上記価格体系選択手段(8)において選択された価格体系に基づく商品の価格情報を対応させる構成であることを特徴とする商品検索装置。
【請求項4】
請求項3において、
上記決定手段(7)において目的商品が決定される度に該目的商品の価格を積算して表示する積算手段(9)を備えたことを特徴とする商品検索装置。
【請求項5】
検索対象である多数の商品をその属性に応じて分類して記憶保有する第1データベース(11)と、商品と該商品を特定し得る語句を対応させて記憶保有する第2データベース(17)を備えた商品データベース(10)を備え、
ユーザの意思に基づいて商品の検索形態を選択する選択処理ステップと、
選択された商品の検索形態の下で、上記部品データベース(10)から上記検索形態における検索条件に合致した商品を抽出する検索処理ステップと、
ユーザからの決定信号を受けて、抽出された上記商品群から一の商品を目的商品として決定する決定処理ステップとを実行することを特徴とする商品検索方法。
【請求項6】
請求項5において、
上記選択処理ステップでは、上記第1データベース(11)を用いた検索のみを実行する分類指定検索形態(3)と、上記第2データベース(17)を用いた検索のみを実行するテキスト検索形態(4)と、上記分類検索とテキスト検索の双方を実行する全検索形態(5)の何れかが選択されることを特徴とする商品検索方法。
【請求項7】
請求項5又は6において、
上記多数の商品の価格を相互に異なる複数の価格体系(21)〜(23)にて記憶保有する商品価格データベース(20)をさらに備え、ユーザの意思に基づいて上記部品価格データベース(20)における一の価格体系を選択する価格体系選択ステップと、上記検索処理ステップで抽出された商品群の各商品に上記価格体系選択ステップにおいて選択された価格体系に基づく該目的商品の価格を対応させる価格対応ステップとを実行することを特徴とする商品検索方法。
【請求項8】
請求項7において、
上記決定処理ステップで目的商品が決定される度に該目的商品の価格を積算して表示する積算ステップを実行することを特徴とする商品検索方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−99078(P2012−99078A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259485(P2010−259485)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(510307370)ケイ・タス株式会社 (1)
【Fターム(参考)】