商品販売データ処理装置およびそのプログラム
【課題】小売店に利益のある広告をレシート印字する。
【解決手段】商品を識別する商品識別子を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された商品識別子に対応して、優先度と、商品の分類と、広告メッセージとを記憶する広告情報記憶部から、入力された商品識別子に対応する優先度と商品の分類とを読出す読出し手段と、一取引の終了を宣言する取引終了宣言手段と、この取引終了宣言手段により取引終了が宣言されると、前記読出し手段により読出された商品中の同一分類内で優先度の高い順に対応する広告メッセージを出力する広告出力手段と、を有することにより、小売店に利益のあるレシートを印字する。
【解決手段】商品を識別する商品識別子を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された商品識別子に対応して、優先度と、商品の分類と、広告メッセージとを記憶する広告情報記憶部から、入力された商品識別子に対応する優先度と商品の分類とを読出す読出し手段と、一取引の終了を宣言する取引終了宣言手段と、この取引終了宣言手段により取引終了が宣言されると、前記読出し手段により読出された商品中の同一分類内で優先度の高い順に対応する広告メッセージを出力する広告出力手段と、を有することにより、小売店に利益のあるレシートを印字する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＰＯＳ端末などの商品データ処理装置及びこれに用いるプログラムに係る。
【背景技術】
【０００２】
現在、特定の個人やある特定の分類に属する人に的を絞った広告メッセージの一つとして、顧客が買物を行ったときに印刷されるレシートに商品の広告を印字するサービスが行われている。
【０００３】
例えば、スーパーマーケットで商品を購入した消費者（顧客）が、会員カードにより顧客情報を入力する。その後、顧客の購入履歴を参照し、購入履歴があれば過去の購入履歴から広告情報を選択し、レシートに印字する。一方、顧客情報の入力がなかったり、購入履歴がなかった場合には購入商品より広告情報を選択するサービスが行われている（例えば特許文献１）。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、従来の方式では小売（又はチェーン店）として利益のある広告を出力しづらかった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。商品を識別する商品識別子を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された商品識別子に対応して、優先度と、商品の分類と、広告メッセージとを記憶する広告情報記憶部から、入力された商品識別子に対応する優先度と商品の分類とを読出す読出し手段と、一取引の終了を宣言する取引終了宣言手段と、この取引終了宣言手段により取引終了が宣言されると、前記読出し手段により読出された商品中の同一分類内で優先度の高い順に対応する広告メッセージを出力する広告出力手段と、を有することを特徴とする商品データ処理装置である。
【発明の効果】
【０００６】
かかる手段を講じた本発明によれば、小売店として利益のある広告を出力し、顧客に渡すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本発明の一実施形態におけるＰＯＳ端末の要部構成を示すブロック図。
【図２】本発明の第一の実施形態における広告情報ファイルの構成を示す説明図
【図３】本発明の第一の実施形態における広告印字処理を示すフロー図
【図４】本発明の第二の実施形態における取引ファイルの構成を示す説明図
【図５】本発明の第二の実施形態における広告情報ファイルの構成を示す説明図
【図６】本発明の第二の実施形態における広告印字処理を示すフロー図
【図７】本発明の第二の実施形態における広告印字回数出力処理を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【０００８】
以下、本発明の一実施の形態を図を用いて説明する。なお、この実施の形態は、本発明に係る商品データ処理装置をＰＯＳ端末に適用したものである。
【実施例１】
【０００９】
図１は、本発明の一実施形態であるＰＯＳ５０のブロック図である。このＰＯＳ５０には、演算装置・制御装置としてのＣＰＵ１が設けられている。このＣＰＵ１には、アドレスバス、データバスなどのバスライン２を介して、ＲＯＭ３（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）、ＲＡＭ４（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）コントローラー５、キーボードコントローラー６、ネットワークインターフェース（I／F）、店用表示コントローラー８、プリンタコントローラー９、Ｉ／Ｏ（Ｉｎｐｕｔ／Ｏｕｔｐｕｔ）ポート１０が接続されている。そして、これらの各コントローラー５、６、８、９には、ＨＤＤ１１、キーボード１２、店用表示器１３、プリンタ１４が接続されている。また、前記Ｉ／Ｏポート１０には、モードスイッチ１５とドロワ１６が接続されている。
【００１０】
前記ＲＯＭ３には、前記ＣＰＵ１によって読み出されて当該ＣＰＵ１を様々な機能として働かせるプログラムや当該プログラムによるデータ処理の対象となる固定的なデータが格納されている。
【００１１】
前記ＲＡＭ４には、プログラムによるデータ処理の作業領域となるワークエリアなどの様々なメモリエリアが動的に形成される。
【００１２】
前記ＨＤＤコントローラー５は、前記ＣＰＵ１などからの指令に応じて前記ＨＤＤ１１の所定領域に記憶格納されているデータやプログラムなどを読出し、この読出したデータやプログラムなどを前記バスライン２に送出したり、前記バスライン２から受取ったデータやプログラムなどを前記ＨＤＤ１１の所定領域に記憶格納するため、前記ＨＤＤ１１に対するデータなどの読み書きの制御を行う。
【００１３】
前記キーボードコントローラー６は、前記キーボード１２からの入力信号を処理し、操作されたキーに対応するキーコードなどを前記バスライン２に送出するものである。このキーボードコントローラー６に接続されているキーボード１２は、前記ＰＯＳ５０のオペレータであるキャッシャによって操作されるもので、テンキー、ＰＬＵキー、小計キー、預／現計キーなどが設けられている。
【００１４】
前記ネットワークＩ／Fは外部機器と接続され、データの送受信を行う。
【００１５】
前記店用表示コントローラー８は、キャッシャに対して取引結果などを表示する店用表示器１３の画面表示を制御し、前記ＣＰＵ１などからの指令に応じて前記バスライン２から受取ったデータなどに基づく情報を店用表示器１３の画面に表示させる。
【００１６】
前記プリンタコントローラー９は、用紙に所定の情報を印字する印字部や所定情報が印字された用紙を切断するカッターなどを備えたプリンタ１４を制御する。このプリンタコントローラー９によって制御されるプリンタ１４は、ロール状に巻かれた状態で納められている長尺紙の端を印字の際に順次引き出して印字用紙として使用し、その引き出された長尺紙の端から順に印字部で印字を行うものである。この印字部で印字される情報は、前記ＣＰＵ１などからの指令に応じて前記バスライン２から受取ったデータなどに基づくものである。
【００１７】
前記Ｉ／Ｏポート１０は、接続されているモードスイッチ１５から入力された信号に基づいて所定のデータを前記バスラインに出力したり、前記ＣＰＵ１からの指令などに応じて接続されているドロワ１６に起動信号を出力したりする。前記ドロワ１６は、現金などを収納するもので、前記Ｉ／Ｏポート１０から出力される駆動信号に基づいてその収納部上の開口を外部に露呈させる。前記モードスイッチ１５は、「登録」、「点検」、「精算」、「設定」などの前記ＰＯＳ５０における各種業務モードの何れかのモードへと切り替えるための切替えスイッチで、鍵にて切替え操作される。鍵位置に対応するモード信号は、前記モードスイッチ１５から前記Ｉ／Ｏポート１０に入力され、前記ＣＰＵ１によって選択されたモードが認識される。
【００１８】
前記ＨＤＤ１１には、広告情報ファイル１７が記憶される。また図示しないが、ＰＬＵファイル、取引ファイルなども記憶されている。
【００１９】
前記ＰＬＵファイルには、ＰＬＵコード（商品識別子）に対応する商品名、単価、販売点数、販売金額などが記憶されている。
【００２０】
前記広告情報ファイル１７には、図２に示すようにＰＬＵコード（商品識別子）に対応して、低いほど優先度が高い広告の優先度と、商品ごとの分類と、広告が自社か他社かの区分と、広告メッセージとが記憶されている。また、自社広告とは小売店などで行っている特売日などの情報であり、他社広告とはメーカーや卸業者などから依頼される商品の情報である。また商品ごとの分類とは、菓子類、酒類などの同一の品種である。
【００２１】
取引ファイルは図示しないが、一日の商品ごとの売上や総売上など、取引データを記憶する。
【００２２】
しかして、以上のようなハードウェア構成、ファイル構成からなる前記ＰＯＳ５０において、前記ＣＰＵ１は、その動作モードとして「登録」業務が選択されているとき、予め設定されているプログラムに基づいて、図３に示す処理を実行する。
【００２３】
先ず、Ｓ（ステップ）１としてＰＬＵキーが押下されることによりＰＬＵコードが入力される。
【００２４】
すると入力されたＰＬＵコードに対応する商品情報を前記ＰＬＵファイルより検索し、該当する商品情報を前記ＲＡＭ４に記憶する。また、入力されたＰＬＵコードが前記広告情報ファイル１７に記憶されているかを検索し、記憶されている場合は前記ＲＡＭ４に記憶する（Ｓ２）。そして小計キーが押された否かを判断する（Ｓ３）。
【００２５】
小計キーが押下されないなら（Ｓ３のＮｏ）、ＰＬＵコードが再度入力される（Ｓ２）。一方、小計キーが押下されたなら（Ｓ３のＹＥＳ）、会計処理を行う（Ｓ４）。
【００２６】
ここで会計処理とは、入力されたＰＬＵコードに対応する金額の合計金額を算出し、顧客からの預かり金額を入力し、その差額を算出し、預／現計キーが押下され、前記取引ファイルに今回取引の情報が記憶されるまでの処理である。
【００２７】
会計処理が終了すると、前記ＲＡＭ４に前記広告情報ファイル１７より取得した情報があるか否かを判断する（Ｓ５）。なしと判断すると（Ｓ５のＮｏ）、購入した商品の買上情報をレシートに印字し取引を終了する（Ｓ１０）。
【００２８】
一方、広告情報ありと判断した場合（Ｓ５のＹｅｓ）、前記ＲＡＭ４に記憶されている購入商品の広告情報の中から同一の分類を検索する（Ｓ６）。そして、同一分類の中で優先度が高い商品順に、対応する商品の広告メッセージを取得する（Ｓ７）。
【００２９】
そして他の分類が存在するかを検索し（Ｓ８）、ありと判断した場合は（Ｓ８のＹｅｓ）、再度Ｓ６の処理を行う。
【００３０】
一方、なしと判断した場合は（Ｓ８のＮｏ）、優先度から広告情報を並びかえ、商品の広告メッセージを作成し、前記プリンタ１４から購入した商品情報と共に印字を行う（Ｓ９）。
【００３１】
これにより、小売店が有効な広告情報を印字することができる。
【実施例２】
【００３２】
次に本発明の2つ目の実施例に関して説明する。なお、前述した実施例１と同様の機能を果たす構成に関しては説明を省略する。
【００３３】
本発明の実施例では、図４に示すように前記ＨＤＤ１１に記憶される取引ファイル１８には、一日の取引履歴に加えて、商品識別子に対応して、自社広告か他社広告かの区分と、他社の広告である場合は他社広告識別子（自社広告の場合は００００）と、広告を印字した回数とが記憶される。また前記広告情報ファイル１７の優先度には図５に示すように広告料が記憶される。
【００３４】
しかして、以上のようなハードウェア構成、ファイル構成からなる前記ＰＯＳ５０において、前記ＣＰＵ１は、その動作モードとして「登録」業務が選択されているとき、予め設定されているプログラムに基づいて、図６に示す処理を実行する。なお、Ｓ５１からＳ５６までの処理は、前記実施例１に記載のＳ１からＳ６までの処理と同様であるので省略する。
【００３５】
Ｓ５５にて前記ＲＡＭ４に記憶されている購入商品の広告情報の中から同一の分類を検索する（Ｓ５６）。そして、同一分類の中で優先度が最も高い商品識別子に対応する広告メッセージを取得する。このとき、自社と他社が同一の優先度であったなら、自社の広告を優先する（Ｓ５７）。
【００３６】
そして他の分類が存在するかを検索し（Ｓ５８）、ありと判断した場合は（Ｓ５８のＹｅｓ）、再度Ｓ５６の処理を行う。
【００３７】
一方、なしと判断した場合は（Ｓ５８のＮｏ）、取得した広告メッセージから、商品の広告メッセージの印字データ作成し、前記プリンタ１４から購入した商品情報と共に印字を行う（Ｓ５９）。
【００３８】
印字を行った後、広告が印字された商品識別子を集計し、実施例２の前記取引ファイル１８に累計記憶する。前記取引ファイル１８の対応する商品識別子に１を加算する（Ｓ６０）。
【００３９】
続いて、前記ＰＯＳ５０において、前記ＣＰＵ１は、その動作モードとして「精算」業務が選択されているとき、予め設定されているプログラムに基づいて、図７に示す処理を実行する。
【００４０】
Ｓ１０１として預／現計キーが押下される。この預／現計キーが押下されると、前記取引ファイル１８に記憶される一日の取引履歴が前記プリンタ１４から印字される（Ｓ１０２）。
【００４１】
続いて前記取引ファイル１８に記憶されている広告印字回数を出力する。この印字は商品識別子ごとに行われる。また、同一の他社識別子を持つ場合、その印字回数の合計を算出して印字してもよい。
【００４２】
以上により広告の印字回数の累計が印字される。このため、小売店は印字回数にもとづいた広告価格をメーカーと交渉できる。また、同一分類の中では最大の広告料を支払っている商品が印字される。言い換えればライバル会社の商品は印字されないことになるので、ライバル社に優先したい場合は、広告料を上げるなどの交渉が小売店とメーカーなどの間で可能になる。
【００４３】
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【００４４】
本実施例ではＰＯＳを例に挙げて説明したが、例えばＰＯＳはサーバと接続され、前記通信Ｉ／Ｆ７を介して、ストアコントローラと通信を行い、チェーン店で印字した広告の回数の合計を集計するとしてもよい。
【００４５】
また、レシートに印字される広告の数に制限を加えることも考えられる。この場合、前記Ｓ９の広告情報を優先度順に並び替える時に制限数以上の広告は印字しないようにすればよい。
【符号の説明】
【００４６】
１…ＣＰＵ、３…ＲＯＭ、４…ＲＡＭ、１１…ＨＤＤ、１７…広告情報ファイル
【先行技術文献】
【特許文献】
【００４７】
【特許文献１】特開平１１−２３２５５２号公報
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＰＯＳ端末などの商品データ処理装置及びこれに用いるプログラムに係る。
【背景技術】
【０００２】
現在、特定の個人やある特定の分類に属する人に的を絞った広告メッセージの一つとして、顧客が買物を行ったときに印刷されるレシートに商品の広告を印字するサービスが行われている。
【０００３】
例えば、スーパーマーケットで商品を購入した消費者（顧客）が、会員カードにより顧客情報を入力する。その後、顧客の購入履歴を参照し、購入履歴があれば過去の購入履歴から広告情報を選択し、レシートに印字する。一方、顧客情報の入力がなかったり、購入履歴がなかった場合には購入商品より広告情報を選択するサービスが行われている（例えば特許文献１）。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、従来の方式では小売（又はチェーン店）として利益のある広告を出力しづらかった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。商品を識別する商品識別子を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された商品識別子に対応して、優先度と、商品の分類と、広告メッセージとを記憶する広告情報記憶部から、入力された商品識別子に対応する優先度と商品の分類とを読出す読出し手段と、一取引の終了を宣言する取引終了宣言手段と、この取引終了宣言手段により取引終了が宣言されると、前記読出し手段により読出された商品中の同一分類内で優先度の高い順に対応する広告メッセージを出力する広告出力手段と、を有することを特徴とする商品データ処理装置である。
【発明の効果】
【０００６】
かかる手段を講じた本発明によれば、小売店として利益のある広告を出力し、顧客に渡すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本発明の一実施形態におけるＰＯＳ端末の要部構成を示すブロック図。
【図２】本発明の第一の実施形態における広告情報ファイルの構成を示す説明図
【図３】本発明の第一の実施形態における広告印字処理を示すフロー図
【図４】本発明の第二の実施形態における取引ファイルの構成を示す説明図
【図５】本発明の第二の実施形態における広告情報ファイルの構成を示す説明図
【図６】本発明の第二の実施形態における広告印字処理を示すフロー図
【図７】本発明の第二の実施形態における広告印字回数出力処理を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【０００８】
以下、本発明の一実施の形態を図を用いて説明する。なお、この実施の形態は、本発明に係る商品データ処理装置をＰＯＳ端末に適用したものである。
【実施例１】
【０００９】
図１は、本発明の一実施形態であるＰＯＳ５０のブロック図である。このＰＯＳ５０には、演算装置・制御装置としてのＣＰＵ１が設けられている。このＣＰＵ１には、アドレスバス、データバスなどのバスライン２を介して、ＲＯＭ３（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）、ＲＡＭ４（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）コントローラー５、キーボードコントローラー６、ネットワークインターフェース（I／F）、店用表示コントローラー８、プリンタコントローラー９、Ｉ／Ｏ（Ｉｎｐｕｔ／Ｏｕｔｐｕｔ）ポート１０が接続されている。そして、これらの各コントローラー５、６、８、９には、ＨＤＤ１１、キーボード１２、店用表示器１３、プリンタ１４が接続されている。また、前記Ｉ／Ｏポート１０には、モードスイッチ１５とドロワ１６が接続されている。
【００１０】
前記ＲＯＭ３には、前記ＣＰＵ１によって読み出されて当該ＣＰＵ１を様々な機能として働かせるプログラムや当該プログラムによるデータ処理の対象となる固定的なデータが格納されている。
【００１１】
前記ＲＡＭ４には、プログラムによるデータ処理の作業領域となるワークエリアなどの様々なメモリエリアが動的に形成される。
【００１２】
前記ＨＤＤコントローラー５は、前記ＣＰＵ１などからの指令に応じて前記ＨＤＤ１１の所定領域に記憶格納されているデータやプログラムなどを読出し、この読出したデータやプログラムなどを前記バスライン２に送出したり、前記バスライン２から受取ったデータやプログラムなどを前記ＨＤＤ１１の所定領域に記憶格納するため、前記ＨＤＤ１１に対するデータなどの読み書きの制御を行う。
【００１３】
前記キーボードコントローラー６は、前記キーボード１２からの入力信号を処理し、操作されたキーに対応するキーコードなどを前記バスライン２に送出するものである。このキーボードコントローラー６に接続されているキーボード１２は、前記ＰＯＳ５０のオペレータであるキャッシャによって操作されるもので、テンキー、ＰＬＵキー、小計キー、預／現計キーなどが設けられている。
【００１４】
前記ネットワークＩ／Fは外部機器と接続され、データの送受信を行う。
【００１５】
前記店用表示コントローラー８は、キャッシャに対して取引結果などを表示する店用表示器１３の画面表示を制御し、前記ＣＰＵ１などからの指令に応じて前記バスライン２から受取ったデータなどに基づく情報を店用表示器１３の画面に表示させる。
【００１６】
前記プリンタコントローラー９は、用紙に所定の情報を印字する印字部や所定情報が印字された用紙を切断するカッターなどを備えたプリンタ１４を制御する。このプリンタコントローラー９によって制御されるプリンタ１４は、ロール状に巻かれた状態で納められている長尺紙の端を印字の際に順次引き出して印字用紙として使用し、その引き出された長尺紙の端から順に印字部で印字を行うものである。この印字部で印字される情報は、前記ＣＰＵ１などからの指令に応じて前記バスライン２から受取ったデータなどに基づくものである。
【００１７】
前記Ｉ／Ｏポート１０は、接続されているモードスイッチ１５から入力された信号に基づいて所定のデータを前記バスラインに出力したり、前記ＣＰＵ１からの指令などに応じて接続されているドロワ１６に起動信号を出力したりする。前記ドロワ１６は、現金などを収納するもので、前記Ｉ／Ｏポート１０から出力される駆動信号に基づいてその収納部上の開口を外部に露呈させる。前記モードスイッチ１５は、「登録」、「点検」、「精算」、「設定」などの前記ＰＯＳ５０における各種業務モードの何れかのモードへと切り替えるための切替えスイッチで、鍵にて切替え操作される。鍵位置に対応するモード信号は、前記モードスイッチ１５から前記Ｉ／Ｏポート１０に入力され、前記ＣＰＵ１によって選択されたモードが認識される。
【００１８】
前記ＨＤＤ１１には、広告情報ファイル１７が記憶される。また図示しないが、ＰＬＵファイル、取引ファイルなども記憶されている。
【００１９】
前記ＰＬＵファイルには、ＰＬＵコード（商品識別子）に対応する商品名、単価、販売点数、販売金額などが記憶されている。
【００２０】
前記広告情報ファイル１７には、図２に示すようにＰＬＵコード（商品識別子）に対応して、低いほど優先度が高い広告の優先度と、商品ごとの分類と、広告が自社か他社かの区分と、広告メッセージとが記憶されている。また、自社広告とは小売店などで行っている特売日などの情報であり、他社広告とはメーカーや卸業者などから依頼される商品の情報である。また商品ごとの分類とは、菓子類、酒類などの同一の品種である。
【００２１】
取引ファイルは図示しないが、一日の商品ごとの売上や総売上など、取引データを記憶する。
【００２２】
しかして、以上のようなハードウェア構成、ファイル構成からなる前記ＰＯＳ５０において、前記ＣＰＵ１は、その動作モードとして「登録」業務が選択されているとき、予め設定されているプログラムに基づいて、図３に示す処理を実行する。
【００２３】
先ず、Ｓ（ステップ）１としてＰＬＵキーが押下されることによりＰＬＵコードが入力される。
【００２４】
すると入力されたＰＬＵコードに対応する商品情報を前記ＰＬＵファイルより検索し、該当する商品情報を前記ＲＡＭ４に記憶する。また、入力されたＰＬＵコードが前記広告情報ファイル１７に記憶されているかを検索し、記憶されている場合は前記ＲＡＭ４に記憶する（Ｓ２）。そして小計キーが押された否かを判断する（Ｓ３）。
【００２５】
小計キーが押下されないなら（Ｓ３のＮｏ）、ＰＬＵコードが再度入力される（Ｓ２）。一方、小計キーが押下されたなら（Ｓ３のＹＥＳ）、会計処理を行う（Ｓ４）。
【００２６】
ここで会計処理とは、入力されたＰＬＵコードに対応する金額の合計金額を算出し、顧客からの預かり金額を入力し、その差額を算出し、預／現計キーが押下され、前記取引ファイルに今回取引の情報が記憶されるまでの処理である。
【００２７】
会計処理が終了すると、前記ＲＡＭ４に前記広告情報ファイル１７より取得した情報があるか否かを判断する（Ｓ５）。なしと判断すると（Ｓ５のＮｏ）、購入した商品の買上情報をレシートに印字し取引を終了する（Ｓ１０）。
【００２８】
一方、広告情報ありと判断した場合（Ｓ５のＹｅｓ）、前記ＲＡＭ４に記憶されている購入商品の広告情報の中から同一の分類を検索する（Ｓ６）。そして、同一分類の中で優先度が高い商品順に、対応する商品の広告メッセージを取得する（Ｓ７）。
【００２９】
そして他の分類が存在するかを検索し（Ｓ８）、ありと判断した場合は（Ｓ８のＹｅｓ）、再度Ｓ６の処理を行う。
【００３０】
一方、なしと判断した場合は（Ｓ８のＮｏ）、優先度から広告情報を並びかえ、商品の広告メッセージを作成し、前記プリンタ１４から購入した商品情報と共に印字を行う（Ｓ９）。
【００３１】
これにより、小売店が有効な広告情報を印字することができる。
【実施例２】
【００３２】
次に本発明の2つ目の実施例に関して説明する。なお、前述した実施例１と同様の機能を果たす構成に関しては説明を省略する。
【００３３】
本発明の実施例では、図４に示すように前記ＨＤＤ１１に記憶される取引ファイル１８には、一日の取引履歴に加えて、商品識別子に対応して、自社広告か他社広告かの区分と、他社の広告である場合は他社広告識別子（自社広告の場合は００００）と、広告を印字した回数とが記憶される。また前記広告情報ファイル１７の優先度には図５に示すように広告料が記憶される。
【００３４】
しかして、以上のようなハードウェア構成、ファイル構成からなる前記ＰＯＳ５０において、前記ＣＰＵ１は、その動作モードとして「登録」業務が選択されているとき、予め設定されているプログラムに基づいて、図６に示す処理を実行する。なお、Ｓ５１からＳ５６までの処理は、前記実施例１に記載のＳ１からＳ６までの処理と同様であるので省略する。
【００３５】
Ｓ５５にて前記ＲＡＭ４に記憶されている購入商品の広告情報の中から同一の分類を検索する（Ｓ５６）。そして、同一分類の中で優先度が最も高い商品識別子に対応する広告メッセージを取得する。このとき、自社と他社が同一の優先度であったなら、自社の広告を優先する（Ｓ５７）。
【００３６】
そして他の分類が存在するかを検索し（Ｓ５８）、ありと判断した場合は（Ｓ５８のＹｅｓ）、再度Ｓ５６の処理を行う。
【００３７】
一方、なしと判断した場合は（Ｓ５８のＮｏ）、取得した広告メッセージから、商品の広告メッセージの印字データ作成し、前記プリンタ１４から購入した商品情報と共に印字を行う（Ｓ５９）。
【００３８】
印字を行った後、広告が印字された商品識別子を集計し、実施例２の前記取引ファイル１８に累計記憶する。前記取引ファイル１８の対応する商品識別子に１を加算する（Ｓ６０）。
【００３９】
続いて、前記ＰＯＳ５０において、前記ＣＰＵ１は、その動作モードとして「精算」業務が選択されているとき、予め設定されているプログラムに基づいて、図７に示す処理を実行する。
【００４０】
Ｓ１０１として預／現計キーが押下される。この預／現計キーが押下されると、前記取引ファイル１８に記憶される一日の取引履歴が前記プリンタ１４から印字される（Ｓ１０２）。
【００４１】
続いて前記取引ファイル１８に記憶されている広告印字回数を出力する。この印字は商品識別子ごとに行われる。また、同一の他社識別子を持つ場合、その印字回数の合計を算出して印字してもよい。
【００４２】
以上により広告の印字回数の累計が印字される。このため、小売店は印字回数にもとづいた広告価格をメーカーと交渉できる。また、同一分類の中では最大の広告料を支払っている商品が印字される。言い換えればライバル会社の商品は印字されないことになるので、ライバル社に優先したい場合は、広告料を上げるなどの交渉が小売店とメーカーなどの間で可能になる。
【００４３】
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【００４４】
本実施例ではＰＯＳを例に挙げて説明したが、例えばＰＯＳはサーバと接続され、前記通信Ｉ／Ｆ７を介して、ストアコントローラと通信を行い、チェーン店で印字した広告の回数の合計を集計するとしてもよい。
【００４５】
また、レシートに印字される広告の数に制限を加えることも考えられる。この場合、前記Ｓ９の広告情報を優先度順に並び替える時に制限数以上の広告は印字しないようにすればよい。
【符号の説明】
【００４６】
１…ＣＰＵ、３…ＲＯＭ、４…ＲＡＭ、１１…ＨＤＤ、１７…広告情報ファイル
【先行技術文献】
【特許文献】
【００４７】
【特許文献１】特開平１１−２３２５５２号公報
【特許請求の範囲】
【請求項１】
商品を識別する商品識別子を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された商品識別子に対応して、優先度と、商品の分類と、広告メッセージとを記憶する広告情報記憶部から、入力された商品識別子に対応する優先度と商品の分類とを読出す読出し手段と、
一取引の終了を宣言する取引終了宣言手段と、
この取引終了宣言手段により取引終了が宣言されると、前記読出し手段により読出された商品中の同一分類内で優先度の高い順に対応する広告メッセージを出力する広告出力手段と、
を有することを特徴とする商品データ処理装置。
【請求項２】
前記広告情報記憶部には商品識別子に対応して自社広告であることを加えて記憶し、前記広告出力手段は商品の同一分類内で自社広告に対応する広告情報を優先的に出力することを特徴とする請求項１に記載の商品データ処理装置。
【請求項３】
前記優先度は広告料であり、
前記広告出力手段は、商品の同一分類内で広告料の高い順に対応する広告情報と出力することを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の商品データ処理装置。
【請求項４】
前記広告出力手段は商品の同一分類内の優先度の中で最も高い広告情報を出力することを特徴とする請求項１乃至請求項３に記載の商品データ処理装置。
【請求項５】
前記広告出力手段により出力された広告数を記憶し、その累計を出力することを特徴とする請求項１に記載の商品データ処理装置
【請求項６】
コンピュータを、
商品を識別する商品識別子を入力する入力機能と、
前記入力手段により入力された商品識別子に対応し、優先度と、商品の分類と、広告メッセージとを記憶する広告情報記憶部から、入力された商品識別子に対応する優先度と商品の分類とを読出す読出し機能と、
一取引の終了を宣言する取引終了宣言機能と、
この取引終了宣言手段により取引終了が宣言されると、前記読出し手段により読出された商品中の同一分類内で優先度の高い順に対応する広告メッセージを出力する広告出力機能と、
として機能させるプログラム。
【請求項１】
商品を識別する商品識別子を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された商品識別子に対応して、優先度と、商品の分類と、広告メッセージとを記憶する広告情報記憶部から、入力された商品識別子に対応する優先度と商品の分類とを読出す読出し手段と、
一取引の終了を宣言する取引終了宣言手段と、
この取引終了宣言手段により取引終了が宣言されると、前記読出し手段により読出された商品中の同一分類内で優先度の高い順に対応する広告メッセージを出力する広告出力手段と、
を有することを特徴とする商品データ処理装置。
【請求項２】
前記広告情報記憶部には商品識別子に対応して自社広告であることを加えて記憶し、前記広告出力手段は商品の同一分類内で自社広告に対応する広告情報を優先的に出力することを特徴とする請求項１に記載の商品データ処理装置。
【請求項３】
前記優先度は広告料であり、
前記広告出力手段は、商品の同一分類内で広告料の高い順に対応する広告情報と出力することを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の商品データ処理装置。
【請求項４】
前記広告出力手段は商品の同一分類内の優先度の中で最も高い広告情報を出力することを特徴とする請求項１乃至請求項３に記載の商品データ処理装置。
【請求項５】
前記広告出力手段により出力された広告数を記憶し、その累計を出力することを特徴とする請求項１に記載の商品データ処理装置
【請求項６】
コンピュータを、
商品を識別する商品識別子を入力する入力機能と、
前記入力手段により入力された商品識別子に対応し、優先度と、商品の分類と、広告メッセージとを記憶する広告情報記憶部から、入力された商品識別子に対応する優先度と商品の分類とを読出す読出し機能と、
一取引の終了を宣言する取引終了宣言機能と、
この取引終了宣言手段により取引終了が宣言されると、前記読出し手段により読出された商品中の同一分類内で優先度の高い順に対応する広告メッセージを出力する広告出力機能と、
として機能させるプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１１−１４５８５５（Ｐ２０１１−１４５８５５Ａ）
【公開日】平成２３年７月２８日（２０１１．７．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−５６９１（Ｐ２０１０−５６９１）
【出願日】平成２２年１月１４日（２０１０．１．１４）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年７月２８日（２０１１．７．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１月１４日（２０１０．１．１４）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
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