説明

商品陳列位置アラートシステム及び商品陳列位置アラートプログラム

【課題】店員による商品の整頓作業の効率化を簡易に実現する。
【解決手段】店舗の売場空間105に設置されている商品陳列棚109のそれぞれには、RFIDリーダ122が取り付けられる。RFIDリーダ122は、商品103に付されたRFIDタグ121から、商品コードを読み取る。システム制御部をなすサーバ117では、読み取られた商品コードが当該商品陳列棚109に陳列されるべき商品103であるかを判定するために、この商品103の商品コードと、棚ルール記憶部をなすデータベース142に記憶されている陳列許可情報とを比較する。サーバ117は、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103以外の商品が陳列されていると判定した場合、PDA端末112に対して報知動作を行わせる報知信号を出力する制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品陳列位置アラートシステム及び商品陳列位置アラートプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
小売店舗では、各種の商品が陳列されるべき場所に陳列されて販売されることが望ましい。例えば、Tシャツが陳列されるべき棚には、肌着が混在すべきではない。しかし、顧客には、買おうとして手に取った商品を元の場所に戻すことが面倒に感じて、その商品を本来あるべき場所ではない場所に置いて放置してしまう者もいる。
【0003】
このような商品の放置に対する技術の一例として、物品の移動識別装置がある(特許文献1参照)。この物品の移動識別装置は、商品陳列棚に配置されるRFIDリーダと、買物時に顧客が携帯する買物籠に取り付けられる無線通信機能を備えたRFIDリーダ及び告知部とを備えて構成される。この移動識別装置によれば、RFIDリーダが、各商品に付されたRFIDタグから各商品に固有の識別コードを読み取ることで、当該商品の現在位置の把握が可能になる。また、顧客が商品を本来戻すべき場所以外の場所に戻そうとした場合には、告知部の動作によって顧客にその商品を本来戻すべき場所に戻すよう促すことができる。特許文献1には、顧客が誤った場所に商品を戻した場合に店舗の管理者に商品の位置異常を報知すべく、店舗内に具備される通信ネットワークに接続される商品位置異常表示部に商品の位置異常を表示させることも記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、買物籠に告知部を取り付けることで、顧客に商品を元の位置に戻すことを促している。しかしながら、商品を元の位置に戻す動作を顧客に促すことによって、顧客は購買動作の一部が制限される。このことは、顧客の購買行動を妨げてしまい、顧客の商品購入の機会を奪うことになってしまう。また、顧客の中には買物籠を持たずに購入予定の商品を手に持って買物を行う者もおり、このような顧客には、商品を元の位置に戻すよう促すことができない。さらには、特許文献1に記載の技術は、店舗内に準備された買物籠のすべてに無線通信機能を備えたRFIDリーダ及び告知部を取り付けるものであり、この技術を店舗に導入する際のイニシャルコストが多大なものとなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の商品陳列位置アラートシステムは、商品陳列棚と、前記商品陳列棚ごとに設けられ、前記商品陳列棚に陳列されている商品に付され当該商品の種類を記憶するRFIDタグから商品の種類を読み取るRFIDリーダと、報知端末に向けて信号を出力する信号出力部と、前記商品陳列棚毎に当該商品陳列棚に陳列されるべき商品の陳列許可情報として商品の種類またはカテゴリの何れの種別を採用するのかを記憶する棚マスタと、前記商品陳列棚毎に当該商品陳列棚に陳列されるべき商品の種類またはカテゴリの何れの種別かを記憶する棚詳細マスタと、商品を読み取った前記RFIDリーダが設けられている商品陳列棚に対応する前記棚詳細マスタの陳列許可情報の種別と前記棚マスタとの種別が異なっている場合には、前記棚マスタに基づいて前記棚詳細マスタの陳列許可情報を訂正し、前記棚詳細マスタの陳列許可情報に一致しない商品が陳列されていると判定した場合に、報知信号を前記信号出力部に出力させる処理を実行するシステム制御部と、を備える。
【0006】
実施形態の商品陳列位置アラートシステムは、商品陳列棚と、前記商品陳列棚ごとに設けられ、定期的に電波を発して前記商品陳列棚に陳列されている商品に付されたRFIDタグと近距離無線通信を行い、当該RFIDタグに記憶された商品コードを取得して出力するRFIDリーダと、報知端末に向けて信号を出力する信号出力部と、商品陳列棚を特定する棚コードに対応付けて当該商品陳列棚に陳列されるべき商品のカテゴリを記憶する棚詳細マスタと、前記RFIDリーダから出力された前記商品コードと当該商品コードの出力元の前記RFIDリーダが設けられている前記商品陳列棚を特定する棚コードとを対応付けて記憶する棚状況テーブルと、商品がどのカテゴリに属するかを定義するカテゴリコードと前記商品コードとを対応付けて記憶する商品マスタと、前記棚状況テーブルを参照して処理対象の前記商品陳列棚の棚コードに対応する前記商品コードを取得し、取得した前記商品コードに対応する前記カテゴリコードを前記商品マスタから取得し、当該カテゴリコードの中に、前記棚詳細マスタで対応付けられている出力元の前記RFIDリーダが設けられている前記商品陳列棚の棚コードに対応するカテゴリと一致しないものが含まれている場合、例外商品が存在すると判定して報知端末に報知動作を行わせる報知信号を前記信号出力部に出力させる処理を実行するシステム制御部と、を備える。
【0007】
実施形態の商品陳列位置アラートプログラムは、商品陳列棚と、前記商品陳列棚ごとに設けられ、前記商品陳列棚に陳列されている商品に付され当該商品の商品属性を記憶するRFIDタグから商品コードを読み取るRFIDリーダと、報知端末に向けて信号を出力する信号出力部と、を含んだ商品陳列位置アラートシステムを構成するコンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、商品陳列棚を特定する棚コードに対応付けて当該商品陳列棚に陳列されるべき商品のカテゴリを記憶する棚詳細マスタと、前記RFIDリーダから出力された前記商品コードと当該商品コードの出力元の前記RFIDリーダが設けられている前記商品陳列棚を特定する棚コードとを対応付けて記憶する棚状況テーブルと、商品がどのカテゴリに属するかを定義するカテゴリコードと前記商品コードとを対応付けて記憶する商品マスタと、を記憶する棚ルール記憶部を参照し、前記棚状況テーブルから処理対象の前記商品陳列棚の棚コードに対応する前記商品コードを取得し、取得した前記商品コードに対応する前記カテゴリコードを前記商品マスタから取得し、当該カテゴリコードの中に、前記棚詳細マスタで対応付けられている出力元の前記RFIDリーダが設けられている前記商品陳列棚の棚コードに対応するカテゴリと一致しないものが含まれている場合、例外商品が存在すると判定して報知端末に報知動作を行わせる報知信号を前記信号出力部に出力させる機能を実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、商品陳列位置アラートシステムの全体を示す模式図である。
【図2】図2は、商品陳列棚を模式的に示す正面図である。
【図3】図3は、サーバの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、データベースの構造を示す模式図である。
【図5】図5は、商品陳列位置アラート処理の流れの一部を示すフローチャートである。
【図6】図6は、商品陳列位置アラート処理の流れの別の一部を示すフローチャートである。
【図7】図7は、商品陳列位置アラート処理の流れの残りの一部を示すフローチャートである。
【図8】図8は、PDA端末の表示内容を示す模式図である。
【図9】図9は、POS端末の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、POS端末で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】図11は、POS端末のディスプレイの表示画面の表示内容を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施の一形態について、図1ないし図8に基づいて説明する。
【0010】
図1は、商品陳列位置アラートシステム101の全体を示す模式図である。商品陳列位置アラートシステム101は、スーパーマーケット102に導入される。スーパーマーケット102は、商品103が陳列され顧客104が買物を行う売場空間105と、店員106のみ入ることができるバックヤード107とに区画分けされている。
【0011】
売場空間105には、八個の商品陳列棚109が設置される。これらの商品陳列棚109のそれぞれを、必要に応じて適宜、図1に示すように符号A〜Hを付して説明する。商品陳列棚A〜Dには衣類が、商品陳列棚E〜Gには食料品類が、それぞれ陳列される。商品陳列棚Hには、特定の商品103のみを販売するための特設コーナが開設されている。顧客104は、スーパーマーケット102が予め用意している買物籠110を手にとって売場空間105を歩き、購入しようとする商品103を買物籠110に投入してレジエリア111に赴き会計を行う。顧客104は、この買物籠110を手に取らずに商品103を直接手に持ってレジエリア111に赴き会計を行っても良い。一方、店員106は、売場空間105において顧客104に対する案内や商品陳列作業を行ったり、バックヤード107において在庫確認作業を行ったりしている。店員106は、売場空間105のレジエリア111に設置されたPOS端末113を操作して顧客104との商品103の会計取引を行ったり、売場空間105内のサービスカウンタ114に設置された案内端末115を操作して顧客104に対する案内を行ったりしている。POS端末113及び案内端末115はいずれも、スーパーマーケット102に配設されたLAN116に接続されている。LAN116には、バックヤード107に設置されるシステム制御部としてのサーバ117が接続されている。また、LAN116には、無線アクセスポイント119が接続されている。無線アクセスポイント119は、一例として、売場空間105の天井(図示せず)に備え付けられる。無線アクセスポイント119は、店員106が業務中に携帯する報知端末としてのPDA端末112との無線通信を行う。ここで、サーバ117と無線アクセスポイント119とは、無線信号を送信出力する信号出力部を構成する。
【0012】
商品陳列棚109に陳列されるすべての商品103には、RFIDタグ121が取り付けられている。各RFIDタグ121には、各商品に関する商品属性が記憶されている。商品属性としては、例えば、文房具等型番ごとに種類が明確に異なる商品であれば各商品を特定する商品コードを採用することができる。また、別の一例として、お惣菜詰合せパックのように種類を明確に分けることができない商品であれば各商品のカテゴリを示すカテゴリコードを採用できる。この商品属性は、商品の性質を識別する役割を果たすものであればどのようなものを採用することも可能であり、このような商品コードやカテゴリコードに限られることはない。以下、RFIDタグ121には商品コードが記憶されているものとして説明する。
【0013】
図2は、商品陳列棚109を模式的に示す正面図である。商品陳列棚109は、電波吸収機能を有する棚板123を三枚備え、商品収納空間124が三つ形成されている。各商品収納空間124には、商品陳列棚109の背板125に取り付けられて、RFIDタグ121との近距離無線通信を行うためのアンテナ126が配置されている。アンテナ126は、商品収納空間124の空間内のどこにRFIDタグ121が位置付けられてもそのRFIDタグ121と近距離無線通信を行えるよう、商品収納空間124の幅方向一杯に設けられている。アンテナ126は、商品陳列棚109の下方に位置付けられた読取用回路127に接続されている。読取用回路127は、無線アクセスポイント119(図1参照)に対し無線信号を送信出力する無線通信インタフェイス128に接続されている。ここで、読取用回路127は、アンテナ126を介して商品103に付されたRFIDタグ121に記憶されている商品コードを読み取り、この商品コードを無線通信インタフェイス128に無線信号として送信出力させる。すなわち、アンテナ126と読取用回路127とは、RFIDリーダ122を構成する。
【0014】
図3は、サーバ117の電気的構成を示すブロック図である。サーバ117は、CPU131とROM132とRAM133とにより構成される情報処理部134を備える。情報処理部134は、バスライン135を介して、ハードディスク136とキーボード137とディスプレイ138とネットワークインタフェイス139とのそれぞれに接続している。ネットワークインタフェイス139は、サーバ117と、LAN116に接続する他の機器とのデータ通信を実現する。
【0015】
ハードディスク136には、各種の情報処理をCPU131に実現させるプログラム140、及び、データベース142(図4に基づいて後述)が格納されている。プログラム140には、図5ないし図7に示す処理をCPU131に実現させる商品陳列位置アラートプログラム141も含まれている。この他にも、プログラム140には、OSやドライバプログラムが含まれている。CPU131は、サーバ117の起動時にプログラム140の全部又は一部をRAM133にコピーしプログラム140の記述内容に従った処理を実行する。
【0016】
図4は、データベース142の構造を示す模式図である。データベース142は、棚マスタ143と棚詳細マスタ144と棚状況テーブル145と商品マスタ146と通知ルールテーブル147とを含んで構成され、棚ルール記憶部としての機能を果たしている。
【0017】
棚マスタ143は、各商品陳列棚109に陳列されるべき商品103の多様性の度合を示す棚モード143bを、商品陳列棚109を特定する棚コード143aと対応付けて定義する。より詳細には、商品陳列棚109に所定の一種類のカテゴリの商品103のみ陳列する場合、この商品陳列棚109の棚コード143aに対応する棚モード143bは「0」に設定される。また、商品陳列棚109に所定の複数のカテゴリの商品103を陳列する場合、この商品陳列棚109の棚コード143aに対応する棚モード143bは「1」に設定される。また、商品陳列棚109に所定の種類の商品103を陳列する場合、この商品陳列棚109の棚コード143aに対応する棚モード143bは「2」に設定される。
【0018】
棚詳細マスタ144は、棚コード144aと、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103を定義する陳列許可情報144bとを対応付けて記憶し、棚ルール記憶部の中核をなしている。図4(b)中、棚コード144a「A」に対応付けて、陳列許可情報144bとして「カテゴリγ」が格納されている。ここで、カテゴリγは、ボトムス類を示す。これは、棚コード144aで特定される商品陳列棚Aには、カテゴリγに属する商品103のみが載置されるべきことを示している。また、図4(b)中、棚コード144a「B」に対応付けて、陳列許可情報144bとして「カテゴリα、カテゴリβ」が格納されている。ここで、カテゴリαはトップス類を示し、カテゴリβはボトムス類を示す。これは、棚コード144aで特定される商品陳列棚Bには、カテゴリα及びカテゴリβのいずれかに属する商品103が載置されるべきことを示している。また、図4(b)中、棚コード144a「C」に対応付けて、陳列許可情報144bとして「コードM1」が記憶されている。これは、棚コード144aで特定される商品陳列棚Cには、コードM1という商品コードで特定される商品103のみが陳列されるべきことを示している。そして、棚詳細マスタ144には、棚コード144aに対応付けて通知ランク144cも格納されている。この通知ランク144cは、陳列許可情報144bによって商品陳列棚109に載置されるべき商品以外の商品が商品陳列棚109に載置された場合にPDA端末112に対し送信出力される報知信号の種類の違いを示している。他の種類の商品が混在することが望ましくない商品陳列棚109に対しては、通知ランク144cとして「レベル1」が設定される。また、他の種類の商品が混在することを避けたい商品陳列棚109に対しては、通知ランク144cとして「レベル2」が設定される。一例として、一種類の商品のみが陳列されるべき特設コーナとなる商品陳列棚109の棚コード144aに対応して、通知ランク144cでは「レベル2」が設定される。このように、通知ランク144cは、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103の種類に応じて設定される。
【0019】
棚状況テーブル145は、棚コード145aと商品コード145bとを対応づけて格納できる構造を有している。
【0020】
商品マスタ146は、各商品103がどのカテゴリに属するかを定義しており、商品コード146aとカテゴリコード146bとを対応付けて記憶している。
【0021】
通知ルールテーブル147は、商品陳列棚109に載置されるべき商品以外の商品が載置された場合にどのPDA端末112に報知動作を行わせるかを定義しており、PDA端末112を特定する報知端末コード147aと通知ランク147bとを対応付けて記憶している。
【0022】
サーバ117のハードディスク136に格納されているプログラム140には、棚マスタ143と棚詳細マスタ144と棚状況テーブル145と商品マスタ146と通知ルールテーブル147との内容を編集するアプリケーションプログラム(図示せず)が含まれている。そして、ユーザは、サーバ117に備わるキーボード137及びディスプレイ138を介してこのアプリケーションプログラムを起動し、データベース142を構成するこれらのデータの内容を必要に応じて書き換えることができる。
【0023】
このように構成される商品陳列位置アラートシステム101において、各商品陳列棚109に設置されたRFIDリーダ122の読取用回路127は、定期的に電波を発して商品陳列棚109内に位置付けられたRFIDタグ121と近距離無線通信を行い、RFIDタグ121に記憶された商品コードを取得して無線通信インタフェイス128からサーバ117に向けて送信出力する。サーバ117は、RFIDリーダ122から送信される商品コードの受信を待機している。そして、サーバ117は、受信を判定した場合、受信元のRFIDリーダ122が取り付けられている商品陳列棚109を特定する棚コードと対応付けて、受信した商品コードをデータベース142内の棚状況テーブル145に記憶する。このようにして、棚状況テーブル145には、各商品陳列棚109に陳列されている全ての商品103の商品コードが記憶されることになる。
【0024】
図5は、商品陳列位置アラート処理の流れの一部を示すフローチャートである。サーバ117のCPU131は、機器の起動中、商品陳列位置アラートプログラム141を実行し、商品陳列位置アラート処理を開始する。この商品陳列位置アラートプログラム141によって、CPU131は、通知ルールテーブル147を参照して報知端末コード147a及びこれに対応する通知ランク147bをRAM133に記憶する(ステップS100)。
【0025】
続いて、CPU131は、予め定められた待機時間分処理を待機し(ステップS101)、その後、棚マスタ143を参照して処理対象である一の商品陳列棚109に設定されている棚モード143bを把握する(ステップS102)。ステップS101における待機時間は、サーバ117のハードディスク136に格納されたプログラム140による処理によって、ユーザがキーボード137及びディスプレイ138を介して所望の時間(例えば、3分間)に設定可能である。
【0026】
以下、商品陳列棚Aが処理対象の商品陳列棚109であるとして、説明を進める。続いて、CPU131は、棚詳細マスタ144を参照して処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する通知ランク144cを取得する(ステップS102a)。
【0027】
続いて、CPU131は、ステップS102で把握した棚モード143bが「0」、「1」もしくは「2」のいずれであるかによって処理を分岐する(ステップS103、ステップS104)。棚モード143bが「1」又は「2」である場合については、図6及び図7に基づいて後述する。棚モード143bが「0」であると判定した場合(ステップS103のY)、CPU131は、棚詳細マスタ144を参照して処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する陳列許可情報144bを取得し、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103の一のカテゴリを決定する(ステップS105)。
【0028】
ステップS105では、CPU131は、棚詳細マスタ144を参照して、処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する陳列許可情報144bに定められたカテゴリを、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103のカテゴリとして採用する(図4(b)の符号P参照)。このため、棚マスタ143において棚モード143bが「0」に設定されている商品陳列棚109については、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bにおいて単一のカテゴリが設定されていることが望ましい。これに対し、ステップS105では、CPU131は、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bとして記憶されているデータが二以上のカテゴリを示すものである場合には、先頭に記憶されているカテゴリを商品陳列棚109に陳列されるべき商品103のカテゴリとして採用する(図4(b)の符号Q参照)。また、ステップS105では、CPU131は、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bとして記憶されているデータが商品コードである場合には、商品マスタ146を参照して先頭に記憶されている商品コードが属するカテゴリを決定しそのカテゴリを商品陳列棚109に陳列されるべき商品103のカテゴリとして採用する(図4(b)の符号R参照)。
【0029】
続く処理として、CPU131は、棚状況テーブル145を参照して処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する商品コード145bを取得し、処理対象の商品陳列棚109に陳列されているすべての商品103の商品コードを把握する(ステップS106)。
【0030】
続く処理として、CPU131は、処理対象の商品陳列棚109に、そこに陳列されるべきではない商品103(例外商品)が存在するか否かを判定する(ステップS107)。この判定において、商品マスタ146を参照してステップS106で把握した全ての商品コードに対応するカテゴリコード146bを把握し、このカテゴリコード146bの中に、ステップS105で決定したカテゴリと一致しないものが含まれている場合、CPU131は例外商品が存在すると判定する。例外商品が存在すると判定した判定した場合にのみ(ステップS107のY)、CPU131は、ステップS100でRAM133に記憶した通知ルールテーブル147のデータのうち、ステップS102aで取得した通知ランク144cに合致する報知端末コード147aを抽出して、この抽出した報知端末コード147aで特定されるPDA端末112を報知動作させる報知信号を無線アクセスポイント119に送信出力させる制御を行う(ステップS108)。報知信号には、例外商品が発生した商品陳列棚109の棚コードと、通知ランクとが含まれる。通知ランクの内容、及び、報知信号を受信した場合のPDA端末112の動作については、図8に基づいて後述する。
【0031】
ステップS108の処理を行った後、もしくは、ステップS107において例外商品が存在しないと判定した場合(ステップS107のN)、CPU131は、処理対象とする商品陳列棚109を次の商品陳列棚109に移して(ステップS109)、処理をステップS101に戻す。ステップS109では、CPU131は、今回処理対象とした商品陳列棚109が商品陳列棚Aである場合には次の処理対象を商品陳列棚Bとし、今回処理対象とした商品陳列棚109が商品陳列棚Bである場合には次の処理対象を商品陳列棚Cとし、…、今回処理対象とした商品陳列棚109が商品陳列棚Hである場合には次の処理対象を商品陳列棚Aとする。このため、商品陳列位置アラート処理が進行するにつれて処理対象となる商品陳列棚109は刻々と変化する。
【0032】
図6は、商品陳列位置アラート処理の流れの別の一部を示すフローチャートである。サーバ117は、商品陳列位置アラート処理(図5参照)のステップS102において把握した処理対象の商品陳列棚109の棚モード143bが「1」であると判定した場合(ステップS103のN、ステップS104のY)、CPU131は、棚詳細マスタ144を参照して処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する陳列許可情報144bを取得し、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103の複数のカテゴリを決定する(ステップS201)。前述したステップS105(図5参照)とステップS201との違いは、カテゴリの数である。すなわち、棚モード143b「0」は、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103は単一のカテゴリに属するもののみを許容するモードであり、一方、棚モード143b「1」は、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103は複数のカテゴリのいずれかに属することを許容するモードである。
【0033】
ステップS201では、CPU131は、棚詳細マスタ144を参照して、処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する陳列許可情報144bに定められたカテゴリを、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103のカテゴリとして採用する(図4(b)の符号Q参照)。このため、棚マスタ143において棚モード143bが「1」に設定されている商品陳列棚109については、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bにおいて複数のカテゴリが設定されていることが望ましい。これに対し、ステップS201では、CPU131は、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bとして記憶されているデータが一のカテゴリを示すものである場合には、その一のカテゴリを商品陳列棚109に陳列されるべき商品103のカテゴリとして採用する(図4(b)の符号P参照)。また、ステップS201では、CPU131は、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bとして記憶されているデータが商品コードである場合には、商品マスタ146を参照してこれらの商品コードが属するカテゴリを決定しそのカテゴリを商品陳列棚109に陳列されるべき商品103のカテゴリとして採用する(図4(b)の符号R参照)。
【0034】
続く処理として、CPU131は、棚状況テーブル145を参照して処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する商品コード145bを取得し、処理対象の商品陳列棚109に陳列されているすべての商品103の商品コードを把握し(ステップS202)、処理をステップS107(図5参照)に移行する。
【0035】
図7は、商品陳列位置アラート処理の流れの残りの一部を示すフローチャートである。サーバ117は、商品陳列位置アラート処理(図5参照)のステップS102において把握した処理対象の商品陳列棚109の棚モード143bが「2」であると判定した場合(ステップS103のN、ステップS104のN)、CPU131は、棚詳細マスタ144を参照して処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する陳列許可情報144bを取得し、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103の商品コードを決定する(ステップS301)。すなわち、棚モード143b「2」は、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bに定められた商品コードと合致する商品を商品陳列棚109に陳列されるべき商品として許容するモードである。
【0036】
ステップS301では、CPU131は、棚詳細マスタ144を参照して、処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する陳列許可情報144bに定められた商品コードを、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103の商品コードとして採用する(図4(b)の符号R参照)。このため、棚マスタ143において棚モード143bが「2」に設定されている商品陳列棚109については、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bにおいて商品コードが設定されていることが望ましい。これに対し、ステップS301では、CPU131は、棚詳細マスタ144の陳列許可情報144bとして記憶されているデータが一又は二以上のカテゴリである場合には、商品マスタ146を参照してこれらのカテゴリに対応する商品コードを把握して商品陳列棚109に陳列されるべき商品103の商品コードとして採用する(図4(b)の符号P及び符号Q参照)。
【0037】
続く処理として、CPU131は、棚状況テーブル145を参照して処理対象の商品陳列棚109の棚コードに対応する商品コード145bを取得し、処理対象の商品陳列棚109に陳列されているすべての商品103の商品コードを把握し(ステップS302)、処理をステップS107(図5参照)に移行する。このときにステップS107でCPU131が行う判定処理では、CPU131は、ステップS302で把握した商品コードの中に、ステップS301で把握した商品コードと一致しないものが含まれていると判定した場合に、例外商品が存在すると判定する。
【0038】
図8は、PDA端末112の表示内容を示す模式図である。PDA端末112は、表示画面112aを備え、無線アクセスポイント119から送信される無線信号を受信してこの12aに表示する機能を備える携帯端末であり、店員106に携帯される。この表示画面112aは、メッセージ表示部151が上方に設けられ、アラート部152が下方に設けられている。アラート部152は、例外商品が発生した商品陳列棚109の棚コードと、その商品陳列棚109から例外商品を取り除く作業の緊急度を示す通知ランク(図4(b)に示す通知ランク144c及び図4(e)に示す通知ランク147bも参照)とを表示する領域である。通知ランクには、「レベル1」及び「レベル2」があり、「レベル2」は「レベル1」と比較して緊急度が高いことを示す。
【0039】
PDA端末112は、商品陳列位置アラート処理のステップS108(図5参照)によって送信出力される報知信号を受信していない間は、表示画面112aのメッセージ表示部151に「陳列棚例外商品なし」というメッセージを表示している(図8(a))。
【0040】
PDA端末112は、通知ランクが「レベル1」であるという情報を含む報知信号を受信した場合、表示画面112aのメッセージ表示部151に「陳列棚例外商品を発見しました」というメッセージを表示し、さらに、アラート部152に、報知信号により伝達される、例外商品が発生した商品陳列棚109の棚コードと、その商品陳列棚109に対応する通知ランクとを対応付けて表示する(図8(b))。
【0041】
PDA端末112は、通知ランクが「レベル2」であるという情報を含む報知信号を受信した場合、表示画面112aのメッセージ表示部151に「陳列棚例外商品を発見しました 至急対処してください」というメッセージを表示し、アラート部152に、報知信号により伝達される、例外商品が発生した商品陳列棚109の棚コードとその商品陳列棚109に対応する通知ランクとを対応付けて表示し、さらに、PDA端末112に備わるブザー(図示せず)を鳴らす(図8(c))。
【0042】
このように構成される商品陳列位置アラートシステム101が導入されたスーパーマーケット102では、以下のようにして、店員による商品の整頓作業の効率化が簡易に実現される。
【0043】
まず、店員は、サーバ117のキーボード137及びディスプレイ138を操作して、データベース142に格納されているデータを編集し、各商品陳列棚109(A〜H)に陳列されるべき商品陳列棚109の種類を定める。一例として、商品陳列棚Aは、ボトムスのカテゴリに属する衣類が陳列されるので、棚マスタ143において143a「A」に対応する棚モード143bを「0」に設定し、棚詳細マスタ144において棚コード144a「A」に対応する陳列許可情報144bにカテゴリコード「カテゴリγ」を格納する。また、商品陳列棚Bは、トップスやコートのいずれかのカテゴリに属する衣類が陳列されるので、棚マスタ143において143a「B」に対応する棚モード143bを「1」に設定し、棚詳細マスタ144において棚コード144a「B」に対応する陳列許可情報144bにカテゴリコード「カテゴリα、カテゴリβ」を格納する。また、商品陳列棚Hは、特定の商品103のみを販売するための特設コーナが設けられ、そこでは商品コードが「コードM1」である商品103のみが販売されるので、棚マスタ143において棚コード143a「H」に対応する棚モード143bを「2」に設定し、棚詳細マスタ144において棚コード144a「H」に対応する陳列許可情報144bに一種類の商品コード「コードM1」を格納する。
【0044】
このように商品陳列棚109について条件が設定された商品陳列棚109から、顧客104が商品103を手に取り、その商品103を陳列されるべきでない商品陳列棚109に戻した場合、商品103が戻された商品陳列棚109に設けられたRFIDリーダ122には、その商品103に取り付けられたRFIDタグ121に記憶されている商品コードが読み取られ、サーバ117に向けて送信される。そして、サーバ117が、商品陳列棚109に陳列されるべき商品103ではない商品(例外商品)が陳列されたことを判定した場合、サーバ117から店員106が携帯するPDA端末112に向けて報知信号が発せられる。店員106は、この報知信号を受けてPDA端末112の表示画面112aに表示された表示内容を見て、例外商品が混在した商品陳列棚109を把握することで、その例外商品を商品陳列棚109から取り除く作業を即座に行うことができる。ここで、PDA端末112では、通知ランクごとに「レベル1」及び「レベル2」のそれぞれに応じた動作が行われ、このために店員106は、現在行っているその他の業務との兼ね合いの中で、緊急に例外商品を取り除く作業を行う必要があるか、取り除く作業を後に回しても構わないかを判断することができる。特に、本実施の形態の商品陳列位置アラートシステム101は、買物籠110にRFIDリーダ122を取り付けたり報知端末としてのPDA端末112を取り付けたりすることなくスーパーマーケット102に導入できるものであるため、導入の際のイニシャルコストを大幅に抑えることができる。さらに、本実施の形態の商品陳列位置アラートシステム101は、店員106に例外商品を取り除く作業を促すものであるため、顧客104は購買行動を妨げることがなく、顧客の商品購入の機会を奪ってしまうこともない。
【0045】
また、本実施の形態の商品陳列位置アラートシステム101によれば、商品陳列位置アラート処理のステップS101(図5参照)において、所定の待機時間分待機して処理を進めている。これにより、顧客104が購入しようとする商品103を決定するために複数の商品103を商品陳列棚109に並べた際にそこに陳列されるべきでない例外商品の商品コードがRFIDタグ121からRFIDリーダ122に読み取られたとしても、そのたびにPDA端末112で報知動作が行われることはなくなる。
【0046】
次いで、別の実施の形態について、図9ないし図11に基づいて説明する。この場合、図1ないし図8に基づいて説明した実施の形態と同一の部分については同一の符号を用い、説明も省略する。本実施の形態の商品陳列位置アラートシステム101は、報知端末としてレジエリア111に設置されたPOS端末113を適用したものである。
【0047】
図9は、POS端末113の電気的構成を示すブロック図である。POS端末113は、表示画面161(図11参照)を有する表示部としてのディスプレイ113aと、キーボード113bと、バーコードリーダ113cと、レシートプリンタ113dと、各種プログラムやデータを格納しているハードディスク113eと、これらの制御を司る端末制御部としてのマイクロコンピュータ113fとを備えて構成されるものである。ディスプレイ113aにはタッチパネル113gが積層配置されており、このタッチパネル113gでタッチ指定された座標を示す座標情報は、マイクロコンピュータ113fに入力される。また、マイクロコンピュータ113fには、信号を受信する信号受信部としての通信インタフェイス113hが接続されている。そして、マイクロコンピュータ113fは、通信インタフェイス113hを介してサーバ117とPOS端末113とのデータ通信を実現する通信プログラムを実行している。
【0048】
図10は、POS端末113で実行される処理の流れを示すフローチャートである。POS端末113のマイクロコンピュータ113fは、機器の起動中、ハードディスク113eに格納されているプログラムを実行し、サーバ117から送信出力される報知信号の受信を待機している(ステップS401)。報知信号の受信を判定した場合(ステップS401のY)、マイクロコンピュータ113fは、ディスプレイ113aの表示画面161に、吹き出し形状の状況把握用アイコン162(図11(a)参照)をポップアップ表示する。なお、本実施の形態においては、報知信号は無線アクセスポイント119から無線信号として発信されるのではなく、LAN116を介してサーバ117からPOS端末113に入力される。すなわち、本実施の形態においては、サーバ117自体が信号出力部となる。
【0049】
また、マイクロコンピュータ113fは、表示画面161に状況把握用アイコン162を表示させた状態で、タッチパネル113gから状況把握用アイコン162に対するタッチ指定の有無を待機している(ステップS501)。タッチ指定がなされたと判定した場合(ステップS501のY)、マイクロコンピュータ113fは、サーバ117に対し、各商品陳列棚109における例外商品の有無に関する情報を送信させるための送信要求を出力する(ステップS502)。そして、マイクロコンピュータ113fは、サーバ117から受信した例外商品の有無に関する情報を、ディスプレイ113aの表示画面161に表示する(ステップS503、図11(b))。
【0050】
図11は、POS端末113のディスプレイ113aの表示画面161の表示内容を示す模式図である。通常、POS端末113のディスプレイ113aの表示画面161には、図11(a)に示すような商品登録用画面161aが表示されている。この商品登録用画面は、店員106と顧客104との間で行われる商品103についての会計取引に用いられる。このような表示画面161の左下領域には、上記説明のステップS402の処理によって、状況把握用アイコン162が表示される。この状況把握用アイコン162には、「陳列棚例外商品アリ」というメッセージが含まれている。POS端末113を操作している店員106は、この状況把握用アイコン162を見て、スーパーマーケット102内のいずれかの商品陳列棚109において例外商品が陳列された状態となっていることを認識することができる。
【0051】
店員106がタッチパネル113gを介してこの状況把握用アイコン162をタッチ指定した場合、上記説明のステップS503の処理によって、商品登録用画面161aが陳列棚状況一覧画面163に切り替わる(図11(b))。陳列棚状況一覧画面163は、売場空間105における商品陳列棚109の配置を模式的に表現したものである。そして、陳列棚状況一覧画面163では、例外商品が陳列されて通知ランクが「レベル1」である報知信号に対応する商品陳列棚109は、網掛けされた背景に「注意」という文字が積層されて表示される。また、陳列棚状況一覧画面163では、黒地の背景に「警告」という白抜き文字が積層されて表示される。POS端末113を操作している店員106は、この陳列棚状況一覧画面163を見て、スーパーマーケット102内のどの商品陳列棚109について早急に例外商品を取り除かなくてはならないかを認識することができる。
【0052】
さらに別の実施の形態として、POS端末113のディスプレイ113aの表示画面161に表示される状況把握用アイコン162及び陳列棚状況一覧画面163を、サービスカウンタ114に設置される案内端末115に表示されるようにしてもよい。
【0053】
このように、実施形態の商品陳列位置アラートシステムによれば、個々の買物籠にRFIDを取り付ける必要がなく、また、商品陳列棚に陳列されるべきでない商品が陳列された場合に報知端末では報知動作が行われ、この報知端末が報知動作を行った場合にのみ店員は商品陳列棚に陳列された商品の整頓を行えばよく、従って、店員による商品の整頓作業の効率化を簡易に実現することができる。
【符号の説明】
【0054】
101 商品陳列位置アラートシステム
103 商品
109 商品陳列棚
112 PDA端末(報知端末)
113 POS端末(報知端末)
113a ディスプレイ(表示部)
113f マイクロコンピュータ(端末制御部)
113h 通信インタフェイス(信号受信部)
117 サーバ(システム制御部)
119 無線アクセスポイント(信号出力部)
121 RFIDタグ
122 RFIDリーダ
141 商品陳列位置アラートプログラム
142 データベース(棚ルール記憶部)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特開2005−352725公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品陳列棚と、
前記商品陳列棚ごとに設けられ、前記商品陳列棚に陳列されている商品に付され当該商品の種類を記憶するRFIDタグから商品の種類を読み取るRFIDリーダと、
報知端末に向けて信号を出力する信号出力部と、
前記商品陳列棚毎に当該商品陳列棚に陳列されるべき商品の陳列許可情報として商品の種類またはカテゴリの何れの種別を採用するのかを記憶する棚マスタと、
前記商品陳列棚毎に当該商品陳列棚に陳列されるべき商品の種類またはカテゴリの何れの種別かを記憶する棚詳細マスタと、
商品を読み取った前記RFIDリーダが設けられている商品陳列棚に対応する前記棚詳細マスタの陳列許可情報の種別と前記棚マスタとの種別が異なっている場合には、前記棚マスタに基づいて前記棚詳細マスタの陳列許可情報を訂正し、前記棚詳細マスタの陳列許可情報に一致しない商品が陳列されていると判定した場合に、報知信号を前記信号出力部に出力させる処理を実行するシステム制御部と、
を備える商品陳列位置アラートシステム。
【請求項2】
商品陳列棚と、
前記商品陳列棚ごとに設けられ、定期的に電波を発して前記商品陳列棚に陳列されている商品に付されたRFIDタグと近距離無線通信を行い、当該RFIDタグに記憶された商品コードを取得して出力するRFIDリーダと、
報知端末に向けて信号を出力する信号出力部と、
商品陳列棚を特定する棚コードに対応付けて当該商品陳列棚に陳列されるべき商品のカテゴリを記憶する棚詳細マスタと、
前記RFIDリーダから出力された前記商品コードと当該商品コードの出力元の前記RFIDリーダが設けられている前記商品陳列棚を特定する棚コードとを対応付けて記憶する棚状況テーブルと、
商品がどのカテゴリに属するかを定義するカテゴリコードと前記商品コードとを対応付けて記憶する商品マスタと、
前記棚状況テーブルを参照して処理対象の前記商品陳列棚の棚コードに対応する前記商品コードを取得し、取得した前記商品コードに対応する前記カテゴリコードを前記商品マスタから取得し、当該カテゴリコードの中に、前記棚詳細マスタで対応付けられている出力元の前記RFIDリーダが設けられている前記商品陳列棚の棚コードに対応するカテゴリと一致しないものが含まれている場合、例外商品が存在すると判定して報知端末に報知動作を行わせる報知信号を前記信号出力部に出力させる処理を実行するシステム制御部と、
を備える商品陳列位置アラートシステム。
【請求項3】
前記商品陳列棚は、電波吸収機能を有する板により形成された商品収納空間を備え、
前記RFIDタグは、前記商品収納空間内に陳列されている商品に付されている請求項1又は2記載の商品陳列位置アラートシステム。
【請求項4】
前記棚詳細マスタは、前記商品陳列棚に載置されるべき商品以外の商品が前記商品陳列棚に載置された場合に前記報知端末に対し送信出力される報知信号の種類の違いを示す通知ランクを前記棚コードに対応付けて記憶し、
前記システム制御部は、前記商品陳列棚に載置されるべき商品以外の商品が前記商品陳列棚に載置されていた場合には当該商品陳列棚の棚コードに対応付けられている前記通知ランクを出力する請求項1又は2記載の商品陳列位置アラートシステム。
【請求項5】
前記報知端末を特定する報知端末コードと前記通知ランクとを対応付けて記憶する通知ルールテーブルを更に備え、
前記システム制御部は、前記通知ランクに合致する前記報知端末に当該通知ランクを出力する請求項4記載の商品陳列位置アラートシステム。
【請求項6】
商品陳列棚と、前記商品陳列棚ごとに設けられ、前記商品陳列棚に陳列されている商品に付され当該商品の商品属性を記憶するRFIDタグから商品コードを読み取るRFIDリーダと、報知端末に向けて信号を出力する信号出力部と、を含んだ商品陳列位置アラートシステムを構成するコンピュータにインストールされ、当該コンピュータに、商品陳列棚を特定する棚コードに対応付けて当該商品陳列棚に陳列されるべき商品のカテゴリを記憶する棚詳細マスタと、前記RFIDリーダから出力された前記商品コードと当該商品コードの出力元の前記RFIDリーダが設けられている前記商品陳列棚を特定する棚コードとを対応付けて記憶する棚状況テーブルと、商品がどのカテゴリに属するかを定義するカテゴリコードと前記商品コードとを対応付けて記憶する商品マスタと、を記憶する棚ルール記憶部を参照し、前記棚状況テーブルから処理対象の前記商品陳列棚の棚コードに対応する前記商品コードを取得し、取得した前記商品コードに対応する前記カテゴリコードを前記商品マスタから取得し、当該カテゴリコードの中に、前記棚詳細マスタで対応付けられている出力元の前記RFIDリーダが設けられている前記商品陳列棚の棚コードに対応するカテゴリと一致しないものが含まれている場合、例外商品が存在すると判定して報知端末に報知動作を行わせる報知信号を前記信号出力部に出力させる機能を実現させる商品陳列位置アラートプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−238255(P2011−238255A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136582(P2011−136582)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【分割の表示】特願2008−325889(P2008−325889)の分割
【原出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】