説明

商品陳列用包装体並びに商品陳列用包装体における袋体及び台シート並びに商品陳列用包装体の製造装置

【課題】ブリスターパックに代わる安価な商品陳列用包装体と、該商品陳列用包装体における袋体及び台シートと、該商品陳列用包装体の製造方法を提供する。
【解決手段】袋体は、透明又は半透明とされた合成樹脂シュリンクフィルムにより形成された袋部と、該袋部の背部に延設されると共に保形性シートにより形成された舌片とを備えている。台シートは、保形性シートにより形成されると共に前記舌片を挿通自在とするスリットを形成している。前記袋体と台シートは、台シートの正面からスリットに挿通した舌片を該台シートに対して抜止め手段により保持し、台シートの正面に位置して袋部に収容された商品を前記シュリンクフィルムの熱収縮により抱持した構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品のシュリンク包装を可能とした袋体を台シートに結合した商品陳列用包装体と、該商品陳列用包装体における袋体及び台シートと、該商品陳列用包装体の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、台シート上に商品を包装したブリスターパックが一般的に知られている。このようなブリスターパックは、図1に示すように、商品を収容する凹部1aを形成した保持シート1を台紙2に結合したものである。この際、凹部1aは、商品Mの形状に対応した形状となるように成形されている。
【0003】
保持シート1は、保形性を有する透明の合成樹脂シートを真空成形等で成形することにより凹部1aと周囲のフランジ1bを形成し、該凹部1aに商品Mを収容した状態で台紙2に重ね合わせ、フランジ1bを台紙2に接着剤又は溶着手段により固着される。或いは、フランジ1bの両側縁に折曲部を設け、台紙2に対してスライド自在に装着し、ホッチキス(商品名)によるスーテープルで固着したものも存在する。尚、台紙2には吊下孔2aが設けられており、陳列台のロッド等に吊持状態で陳列される。
【0004】
【特許文献1】特開2006−341858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のブリスターパックは、保形シート1を保形性のある比較的厚手の合成樹脂シートを商品Mの形状に対応するように成形されるものであるから、成形金型等の設備投資の点と、合成樹脂素材の消費量の点から、高コストになるという問題がある。しかも、省資源の問題だけでなく、近年クローズアップされている廃棄処理の問題がある。
【0006】
また、合成樹脂シートを成形した凹部1aに商品Mを収容する関係上、商品Mが内部でガタツキを生じ易いという問題がある。
【0007】
更に、購買者は、保形シート1を台紙2から分離して商品Mを取り出す際に、上述のような接着剤の剥離や、ステープルの取り外しを行うことが必要であり、その作業は、婦女子には必ずしも容易ではない。
【0008】
この点に関して、本発明者は、シュリンクフィルムにより形成した袋体を台紙に結合するように構成すれば、従来の製袋機を利用することが可能であり、しかも、薄いフィルムで形成した袋体を熱収縮することにより商品を保持できるので、上述のような成形金型が必要でなく、合成樹脂素材の消費量も削減され、低コストであると共に、廃棄処理に貢献できることを知見した。
【0009】
しかしながら、袋体を台紙に結合するための結合手段の構成に課題があり、また、熱収縮に際して熱影響を受ける前記結合手段や台紙等の構成に課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決した商品陳列用包装体並びに商品陳列用包装体における袋体及び台シート並びに商品陳列用包装体の製造装置を提供するものである。
【0011】
そこで、本発明の商品陳列用包装体が第一の手段として構成したところは、袋体と台シートとから成る構成において、前記袋体は、透明又は半透明とされた合成樹脂シュリンクフィルムにより形成された袋部と、該袋部の背部に延設されると共に保形性シートにより形成された舌片とを備え、前記台シートは、保形性シートにより形成されると共に前記舌片を挿通自在とするスリットを形成しており、前記袋体と台シートは、台シートの正面からスリットに挿通した舌片を該台シートに対して抜止め手段により保持し、台シートの正面に位置して袋部に収容された商品を前記シュリンクフィルムの熱収縮により抱持して成る点にある。
【0012】
前記商品陳列用包装体において、本発明の袋体が手段として構成したところは、袋体は、シュリンクフィルムにより形成された袋部と、該袋部の背部に延設されると共に保形性シートにより形成された舌片とを備え、該保形シートを炭酸カルシウムの含有により耐熱性を有する合成紙により形成して成る点にある。
【0013】
前記商品陳列用包装体において、本発明の台シートが手段として構成したところは、台シートは、保形性シートにより形成された表シートと裏シートを折曲部の両側に延設すると共に、表シートに袋体の舌片を挿通自在とするスリットを形成しており、該表シートの背部に前記折曲部を介して折曲され重合される裏シートにより前記舌片の抜け止め手段を形成するように構成され、前記保形シートを炭酸カルシウムの含有により耐熱性を有する合成紙により形成して成ることを特徴とする商品陳列用包装体における台シート。
【0014】
また、本発明の商品陳列用包装体が第二の手段として構成したところは、袋体と台シートとから成る構成において、前記袋体は、透明又は半透明とされた合成樹脂シュリンクフィルムにより形成された袋部と、該袋部の背部に延設されると共に保形性シートにより形成された相互に接離自在な一対の舌片とを備え、前記台シートは、保形性シートにより形成されており、前記舌片を挿通自在とするスリットを形成した表シートと、該表シートの背部に重合される裏シートとを備え、前記袋体と台シートは、表シートの正面からスリットに挿通した一対の舌片を相互に離反させた状態で表シートと裏シートの間に挟持させることにより抜止め状に保持し、表シートの正面に位置して袋部に収容された商品を前記シュリンクフィルムの熱収縮により抱持して成る点にある。
【0015】
前記第二の手段において、前記舌片及び/又は台シートを構成する保形シートは、炭酸カルシウムの含有量を80〜65重量%とした合成紙により形成することが好ましい。
【0016】
ところで、前記商品陳列用包装体を製造するために本発明の製造方法が第一の手段として構成したところは、前記袋体の多数を形成する製袋工程と、長尺の帯状保形シートから成る台シート素材の表シート形成部に所定間隔をあけて多数のスリットを形成する台シート素材形成工程と、前記台シート素材のスリットに袋体の舌片を装着する結合工程と、多数の袋体の袋部にそれぞれ商品を装填した状態で、台シート素材と共に加熱し、袋部のシュリンクフィルムを熱収縮させることにより商品を抱持させるシュリンク工程と、前記台シート素材の表シート形成部の背部に裏シート形成部を重合固着することにより表裏シート形成部の間に舌片を挟持させる重合工程と、長尺の台シート素材を袋体毎に分断することにより、台シートと袋体を備えた単位包装体を得る分断工程とから成る点にある。
【0017】
また、前記商品陳列用包装体を製造するために本発明の製造方法が第二の手段として構成したところは、前記袋体の多数を形成する製袋工程と、長尺の帯状保形シートから成る台シート素材の表シート形成部に所定間隔をあけて多数のスリットを形成する台シート素材形成工程と、前記台シート素材のスリットに袋体の舌片を装着する結合工程と、前記台シート素材の表シート形成部の背部に裏シート形成部を重合固着することにより表裏シート形成部の間に舌片を挟持させる重合工程と、長尺の台シート素材を袋体毎に分断することにより、台シートと袋体を備えた単位包装体を得る分断工程と、前記単位包装体の袋部に商品を装填した状態で加熱し、袋部のシュリンクフィルムを熱収縮させることにより商品を抱持させるシュリンク工程とから成る点にある。
【0018】
更に、前記商品陳列用包装体を製造するために本発明の製造方法が第三の手段として構成したところは、前記袋体の多数を形成する製袋工程と、長尺の帯状保形シートから成る台シート素材の表シート形成部に所定間隔をあけて多数のスリットを形成する台シート素材形成工程と、個々の袋体の袋部に商品を装填した状態で加熱し、袋部のシュリンクフィルムを熱収縮させることにより商品を抱持させるシュリンク工程と、前記シュリンク後の袋体の舌片を台シート素材のスリットに装着する結合工程と、前記台シート素材の表シート形成部の背部に裏シート形成部を重合固着することにより表裏シート形成部の間に舌片を挟持させる重合工程と、長尺の台シート素材を袋体毎に分断することにより、台シートと袋体を備えた単位包装体を得る分断工程とから成る点にある。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の本発明によれば、袋体11が熱収縮したシュリンクフィルムにより商品Mを袋部13に抱持させた状態で台シート12の正面に添設されるので、従来のブリスターパックのような成形金型を必要とせず商品陳列用包装体10を安価に提供することができる。そして、袋体11は、背部に延設された保形性シートから成る舌片14を台シート12のスリット15に挿通され、抜け止め手段21により保持される構成であるから、熱収縮により商品Mの外周を密着状態で抱持した袋部13を台シート12の正面に安定した状態で取り付けることができるという効果がある。
【0020】
請求項2に記載の本発明によれば、舌片14が炭酸カルシウムの含有により耐熱性を有する合成紙により構成されているので、商品Mを装填した袋部13と舌片14を含む袋体11の全体に熱処理を施すことにより前記フィルムの熱収縮を行わせることができ、この際、耐熱性のある舌片14が熱影響により波打ち状等に歪曲することはないので、請求項1に記載の商品陳列用包装体10に適した袋体11を提供できるという効果がある。しかも、合成紙であるから、溶断等により形状を自在とした舌片を形成することが可能であり、生産性が高い。
【0021】
請求項3に記載の本発明によれば、台シート12が炭酸カルシウムの含有により耐熱性を有する合成紙により構成されているので、予め台シート12又は台シート素材12aに袋体11を装着し、袋部13に商品Mを装填した状態で、該袋体11と台シート12又は台シート素材12aを含む全体に熱処理を施すことにより前記フィルムの熱収縮を行わせることができ、この際、耐熱性のある台シート12又は台シート素材12aが熱影響により波打ち状等に歪曲することはないので、請求項1に記載の商品陳列用包装体10に適した台シート12を提供できるという効果がある。そして、このような合成紙により形成した台シート12は、折曲部の両側に表シート16と裏シート17を延設し、裏シート17を表シート16に重合することにより舌片14の抜け止め手段21を形成する構成とされており、表裏シート16、17を重合した状態でサイドシール方式に溶断することにより固着側縁部20、20を形成することができるので、生産性が高い。
【0022】
請求項4に記載の本発明によれば、台シート12の表シート16に形成したスリット15に対して、袋体11の一対の舌片14、14を挿通すると共に相互に離反させ、裏シート17を表シート16に重合することにより、前記舌片14、14を挟持することにより抜け止め状に保持する構成であるから、表裏シート16、17を接着剤で接着したり、台シート12の両側縁で溶断溶着したりすることにより、袋体11と台シート12の結合体を容易に提供することができ、生産性に優れる効果がある。
【0023】
請求項5に記載の本発明によれば、舌片14及び/又は台シート12を構成する保形シートを炭酸カルシウムの含有量を80〜65重量%とした合成紙により形成しているので、該保形シートが耐熱性に優れ、袋部13を熱収縮させるための加熱処理を該保形シートに同時に施しても、波打ち状等に歪曲することがなく、商品価値を損なわない。しかも、燃焼時に排出される二酸化炭素がパルプ紙製品の約50%以下に抑制されるので、温室ガスの削減に寄与するという効果がある。
【0024】
請求項6に記載の本発明によれば、長尺帯状の台シート素材12aに対してスリット15と舌片14を介して袋体11を装着し、該台シート素材12aを長手方向に移送しながら、袋体11の袋部13に商品Mを装填すると共にシュリンク工程を実施し、その後に台シート素材12aを分断することにより商品陳列用包装体10として完成した単位包装体10aを得る構成であるから、1個所の業者が連続的な製造ラインにより商品陳列用包装体を量産できる効果がある。そして、この場合、シュリンク工程で同時に加熱処理される舌片14と台シート素材12aは、何れも耐熱性を有しており、熱影響により波打ち状等に歪曲することはなく、商品価値を低下しないという効果がある。
【0025】
請求項7に記載の本発明によれば、長尺帯状の台シート素材12aを移送しながらスリット15と舌片14を介して袋体11を装着し、該台シート素材12aを分断することにより単位包装体10bを得た後、それぞれの単位包装体10bの袋部13に商品Mを装填しシュリンク工程を経ることにより商品陳列用包装体10を完成する構成であるから、分業が可能になるという効果がある。従って、例えば、製袋業者が単位包装体10bを製造した後、その供給を受けた商品販売業者が自己の商品Mを単位包装体10bの袋部13に装填しシュリンク工程を実施することにより商品陳列用包装体10を完成し、卸売・小売業者等に供給するというような分業が可能になる。そして、この場合も、シュリンク工程で同時に加熱処理される舌片14と台シート12が何れも耐熱性を有しており、熱影響により波打ち状等に歪曲することはなく、商品価値を低下しないという効果がある。
【0026】
請求項8に記載の本発明によれば、個々の袋体11の袋部13に商品Mを充填すると共にシュリンク工程を実施した後、長尺帯状の台シート素材12aを移送しながらスリット15と舌片14を介して前記シュリンク済みの袋体11を装着し、該台シート素材12aを分断することにより商品陳列用包装体10として完成した単位包装体10cを得る構成であるから、分業が可能になるという効果がある。従って、例えば、製袋業者から袋体11の供給を受けた商品販売業者が自己の商品Mを袋体11の袋部13に装填しシュリンク工程を実施した後、これを同一又は別の製袋業者に供給し、その供給を受けた製袋業者が前記シュリンク済みの袋体を台シート12に結合した商品陳列用包装体10を完成させるというような分業が可能になる。そして、この場合、シュリンク工程で同時に加熱処理される舌片14が耐熱性を有しており、熱影響により波打ち状等に歪曲することはないので、その後に台シート素材12aのスリット15に舌片14を挿通する作業に支障を来すことはないという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0028】
本発明の商品陳列用包装体10は、袋体11と台シート12とから成る構成であり、図2に商品包装状態における商品陳列用包装体10の1実施形態を示し、図3に袋体11と台シート12を分離した状態を示している。
【0029】
袋体11は、袋部13と、該袋部13の背部に延設された舌片14を備えている。袋部13は、透明又は半透明の薄い合成樹脂シュリンクフィルムにより形成され、内部に商品Mを装填した状態で加熱することにより熱収縮し、商品Mの外周に密着した状態で抱持する。この際、シュリンクフィルムの厚さは20μ〜40μ程度が好ましく、素材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン等から選択される。
【0030】
舌片14は、耐熱性を有する保形シートにより形成されており、図示実施形態の場合、前記袋部13を構成する一対のフィルムを該袋部13の背部に沿って直線状に溶着することにより首部13aが形成され、該首部13aから延長された一対のフィルムにより形成した翼片13b、13b(図4(A)参照)のそれぞれに舌片14、14を重合すると共に固着している。従って、一対の翼片13b、13bは、相互に接離自在となるように首部13aに対して揺動自在である。
【0031】
台シート12は、前記舌片14、14を挿通自在とするスリット15を形成した表シート16と、該表シート16の背部に重合される裏シート17を備えており、耐熱性を有する保形シートにより形成されている。この際、後述するように台シート12を合成紙により構成する場合は、スリット15を溶断刃により細い線状の形態で容易に形成することが可能である。尚、スリット15の長さは商品Mを収容する袋体11の大きさ及び舌片14の長さに応じて任意に設定することができる。
【0032】
前記舌片14と台シート12を構成する「耐熱性の保形シート」に関して、「耐熱性」とは、袋部13を構成するシュリンクフィルムを熱収縮させるため同時に加熱処理されたとき、波打ち状等に歪曲しない意味である。また、「保形性」とは、特に大きな外力を受けない限りシート形態を保持できる意味である。従って、舌片14の場合は、後述するように該舌片14を台シート12のスリットに挿通させたとき、該台シート12の背部において抜け止め手段により保持できる程度の保形性を意味する。また、台シート12の場合は、商品Mを収容した袋体11を結合した状態で、陳列台のロッド等に吊持状態で陳列できる程度の保形性を意味する。
【0033】
従って、前記保形シートは、紙でも良いが、台シート12及び舌片14の製造ラインを構築するためには溶断や溶着が可能となる合成紙により構成するのが好ましく、特に、炭酸カルシウムの含有により耐熱性を向上した合成紙により構成するのが最も好ましい。例えば、炭酸カルシウムの含有量を80〜65重量%とした合成紙であって厚さ80μ〜160μ程度のものを使用すれば、上述した「耐熱性」と「保形性」を共に満足できる。しかも、このような炭酸カルシウムを高含有率とした合成紙によれば、燃焼時に排出される二酸化炭素をパルプ紙製品の約50%以下に抑制できるので、近年クローズアップされている温室ガス削減に寄与できる。
【0034】
図2及び図3に示す実施形態の場合、台シート12は、所定寸法Wの高さ寸法と所定寸法Lの幅寸法を有する保形シートにより、前記高さ方向に表シート16と裏シート17を一体に延長しており、幅方向の折曲線18を介して折曲することにより重合自在となるように構成され、折曲されたとき台シート12の上部に吊下孔19が形成されるように表裏シート16、17に孔19a、19bを穿孔している。因みに、台シート12の表裏両面又は少なくとも表面には、商品Mに応じた文字や図柄等の情報等が印刷されている。このような印刷は、図3に鎖線で示すような長尺帯状の台シート素材12aをロールから繰り出すことによりグラビヤ印刷、スクリーン印刷等により施しても良く、或いは、図3に実線で示すような前記所定形状に裁断された枚葉状の台シート素材12bに対してオフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等により施しても良い。尚、台シート12の素材は、印刷の前又は後に、表裏両面に透明又は半透明の合成樹脂フィルムをドライラミネートするのが好ましい。ラミネートフィルムの厚さは表面側が30μ〜80μ程度、裏面側が30μ〜50μ程度とされるのが好ましく、素材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン等から選択される。
【0035】
そこで、袋体11の舌片14、14を表シート16の正面からスリット15に挿通した後、一対の舌片14、14を相互に離反させた状態で、裏シート17を折曲線18に沿って折曲することにより表シート16の背部に重合し固着すれば、該舌片14、14が表裏シート16、17の間に挟持され、抜け止め状に保持される。
【0036】
図示実施形態の場合、台シート12は上述のような合成紙により形成されているので、図2(C)に示すように、表裏シート16、17を重合した状態で台シート12の両側縁を溶断溶着又は切断溶着することにより、固着側縁部20、20が形成され、これにより表裏シート16、17を重合状態で固着し、裏シート17が舌片14、14を抜け止め状に保持する抜け止め手段21を構成する。従って、この場合は、図2(D)に示すように、商品の購買者が台シート12の両側縁(固着側縁部20、20)を相互に近接する方向に押圧することにより、表裏シート16、17を離反方向に変形させ膨らませると、袋体11を表シート16から引き離すことにより、舌片14、14をスリット15から引き抜くことが可能である。
【0037】
しかしながら、本発明が図示の実施形態に限定されないことは勿論であり、固着側縁部20、20の溶着に代えて、重合した表裏シート16、17を相互に接着剤等で接着することにより固着しても良い。この際、台シート12は、表裏シート16、17を一体に備えた1枚のシートに代えて、表裏シート16、17を別々の2枚のシートにより構成しても良い。
【0038】
また、台シート12は、裏シート17を有しない表シート16のみで構成しても良く、舌片を一対の舌片14、14ではなく、一片の舌片14のみで構成しても良い。この場合、舌片14を台シート12の正面からスリット15に挿通し、該舌片14を台シート12の背部に重合した状態で、接着剤又は接着テープその他の固着手段で固着することにより、抜け止め手段を構成しても良い。
【0039】
或いは、一対の舌片14、14を袋体11の背部に左右離間した状態で設け、台シート12に一対のスリット15、15を形成し、各スリット15に挿通した各舌片14を台シート12の背部に重ね合わせるように構成しても良い。
【0040】
更に、図3に示すように、袋体11の首部13aの上下縁又は少なくとも下縁に切り込み22を形成し、舌片14をスリット15に挿通した状態で下動することにより、スリット15の下縁15aに切り込み22に嵌入させ、これにより抜け止め手段を構成しても良い。尚、切り込み22は、舌片14自体に形成しても良い。
【0041】
更に、図2(E)に示すように、台シート12は、表シート16から折曲された裏シート17から更に折曲された延長シート17xを有しており、全体として三つ折り状に折曲されている。従って、台シート12の表裏両面又は片面に商品情報等を印刷する際に、印刷面を広げることにより情報量を増すことができ、例えば、商品の取扱い説明等の記述を詳細に印刷することが可能になる。延長シート17xは、購買者が裏シート17から引き剥がすことにより展開し、裏シート17と延長シート17xの両者にわたって印刷された記述を読むことができるように構成するのが好ましい。そこで、台シート12の両側縁に位置して裏シート17と延長シート17xの重合面の相互には印刷インク等による溶着阻止剤17yが予め印刷されている。従って、三つ折り状態で両側縁を溶断することにより前記固着側縁部20、20を形成した場合でも、延長シート17xの両側縁は裏シート17に軽く溶着されるだけであるから、簡単に引き剥がすことにより、図示鎖線で示すように展開することができる。尚、ミシン目等の分離線17zを設けることにより、展開した延長シート17xを分離できるように構成しても良い。
【0042】
上記の構成において、商品陳列用包装体10は、袋部13が商品Mを装填した状態で加熱により熱収縮され、商品Mの外周に密着した状態で抱持している。
【0043】
(加熱処理の第1例)
加熱処理の第1例において、台シート12に装着する前の独立した袋体11の袋部13に商品Mを装填し、加熱することにより袋部13を熱収縮させた後、該袋体11の舌片14を台シート12のスリット15に装着される。従って、この第1例の場合、舌片14は、袋部13と同時に加熱されるので、熱により歪曲しないように耐熱性の保形シートにより形成されている。尚、台シート12は、加熱処理されないので、特に耐熱性であることを要しない。
【0044】
(加熱処理の第2例)
加熱処理の第2例において、袋体11の舌片14を台シート12のスリット15に装着することにより、袋体11と台シート12が結合されており、その状態で袋部13に商品Mを装填し、加熱することにより袋部13を熱収縮させられる。従って、この第2例の場合、舌片14と台シート12の両方が袋部13と同時に加熱されるので、何れも熱により歪曲しないように耐熱性の保形シートにより形成されている。
【0045】
(袋体の製造方法)
図4及び図5は、袋体11の製造方法の実施形態を示している。
【0046】
図4(A)(B)に示すように、長尺帯状の1枚のシュリンクフィルム22を幅方向に折曲することにより長手方向に連続する袋構成部13cを形成すると共に、該フィルムの両側縁を重ね合わせることにより一対の翼片13b、13bを形成し、一対の翼片13b、13bの基部を長手方向に溶着することにより首部13aを形成する。尚、図例の場合、袋構成部13cは内側に折曲されたガゼット部13dを形成するが、このような構成に限られるものではない。
【0047】
次いで、図4(C)(D)に示すように、長尺テープ状の舌片構成用保形シート23、23が前記翼片13b、13bに沿って重合され貼り合わせ固着される。この際、保形シート23と翼片13bは、接着剤による接着貼り合わせを行っても良く、或いは、熱シール、超音波シール、高周波シール等による溶着貼り合わせを行っても良い。
【0048】
その後、前記のような長尺体を所定間隔で切断又は溶断等で裁断することにより、図5に示すような上下を開口し又は少なくとも上部を開口した袋部13と舌片14、14を備えた袋体11が得られる。前記長尺体を溶断により裁断する場合、溶断個所で袋構成部13cとガゼット部13dが相互に溶着される問題があるので、当該個所に位置して溶着を阻止する印刷インクその他の溶着阻止剤を予め印刷等によりフィルム22に施しておくのが良い。
【0049】
図5(A)は、袋体11の第1実施例を示しており、上述した長尺体を所定間隔で裁断することにより長さH1とされた袋体11が形成され、該袋体11は、背部に首部13aを介して相互に接離方向に揺動自在な一対の舌片14、14を延設している。尚、首部13aに切り込み20を形成しても良いことは上述した通りである。
【0050】
図5(B)は、袋体11の第2実施例を示しており、舌片14、14の挿入端側の角部を切除することによりガイド縁24を形成している。ガイド縁24は、図例の場合、直線状に形成されているが、円弧状に形成しても良い。これにより舌片14、14を台シート12のスリット15に挿入する作業が容易となる。
【0051】
図5(C)は、袋体11の第3実施例を示しており、首部13aの一部分と共に舌片14、14の上下端部を切り落とすことにより切欠部25、25を形成している。これにより、袋部13の長さH1に対して、首部13a及び舌片14、14の長さH2が短く形成される。尚、切欠部25は、首部13a及び舌片14、14の上下一方にのみ形成しても良い。
【0052】
図5(D)は、袋体11の第4実施例を示しており、前述のように首部13a及び舌片14、14に切欠部25を形成した構成において、舌片14、14の挿入端側の角部を切除することにより直線状又は円弧状のガイド縁24aを形成している。
【0053】
(商品陳列用包装体の製造方法の第1実施形態)
図6は、図1及び図2に基づいて説明した商品陳列用包装体10の製造方法に関する第1実施形態を示している。
【0054】
袋体11は、図4及び図5に基づいて上述したような方法により多数形成される(製袋工程)。
【0055】
図3に鎖線で示した台シート12の高さ寸法Wを有して幅寸法L方向に延びる長尺帯状の台シート素材12aは、図6(A)(B)に示すように、前記寸法Wに関して一側部の表シート形成部16aと他側部の裏シート形成部17aを構成しており、前記寸法L方向に関して所定間隔L1で裁断されたとき各1枚宛の台シート12を構成する。そこで、台シート素材12aは、長手方向に移送されながら、後に裁断される1枚の台シート相当部分L1に相当して、表シート形成部16aにスリット15が形成され、表シート形成部16a及び裏シート形成部17aにそれぞれ孔19a、19bが形成される(台シート素材形成工程)。
【0056】
そこで、図6(A)(B)に示すように、前記台シート素材12aを長手方向に移送しながら各スリット15に袋体11の舌片14、14が装着される(結合工程)。この装着作業は、機械化による自動作業が可能であるが、手作業を加えた半自動でも良く、更には流れ作業による手作業で行っても良い。この点は後述する第2実施形態及び第3実施形態の場合も同様である。
【0057】
次いで、図6(C)(D)に示すように、多数の袋体11を装着した台シート素材12aを長手方向に移送しながら、袋体11の袋部13に商品Mが装填された後、加熱処理が施される(シュリンク工程)。例えば、熱風を吹き付けるトンネル内を通過させることにより加熱処理を行うと、袋部13を構成するシュリンクフィルムが熱収縮され、商品Mの外周に密着した状態で抱持する。この際、台シート素材12aと袋体11の舌片14が同時に加熱されるが、上述のように耐熱性を有する合成紙により形成されているので、波打ち状等に歪曲されることはない。
【0058】
移送中の台シート素材12aは、表シート形成部16aと裏シート形成部17bを相互に折曲すると共に重合される(折曲重合工程)。この折曲重合は、前記シュリンク工程に先立って行っても良く、シュリンク工程の後に行っても良い。
【0059】
その後、前記シュリンク工程を実施した部分から順に台シート素材12aを前記所定間隔L1に相当して溶断することにより、図6(E)(F)に示すような単位包装体10aが得られる(分断工程)。即ち、所定間隔L1で溶断することにより、重合された表シート16と裏シート17がサイドシールによる固着側縁部20、20を形成される。これにより得られた単位包装体10aは、そのまま上述した商品陳列用包装体10を構成する。
【0060】
(商品陳列用包装体の製造方法の第2実施形態)
図7は、図1及び図2に基づいて説明した商品陳列用包装体10の製造方法に関する第2実施形態を示している。
【0061】
袋体11は、図4及び図5に基づいて上述したような方法により多数形成される(製袋工程)。
【0062】
図7(A)(B)に示すように、図6に基づいて説明した第1実施形態の場合と同様に台シート素材形成工程が行われる。即ち、長尺帯状の台シート素材12aは、一側部に表シート形成部16aを構成すると共に他側部に裏シート形成部17aを構成した状態で長手方向に延びており、長手方向に移送されながら、後に裁断される1枚の台シート相当部分L1に相当して、表シート形成部16aにスリット15が形成され、表シート形成部16a及び裏シート形成部17aにそれぞれ孔19a、19bが形成される(台シート素材形成工程)。
【0063】
そこで、図7(A)(B)に示すように、前記台シート素材12aを長手方向に移送しながら各スリット15に袋体11の舌片14、14が装着される(結合工程)。
【0064】
次に、移送中の台シート素材12aは、表シート形成部16aと裏シート形成部17bを相互に折曲重合され(重合工程)、更に、前記所定間隔L1に相当して溶断されることにより、図7(C)(D)に示すような単位包装体10bが得られる(分断工程)。この単位包装体10bは、台シート12に袋体11を装着したものであるが、袋体11の袋部13は空のままで商品Mを装填していない。
【0065】
その後、図7(E)に示すように、前記単位包装体10bに商品Mを装填し、加熱処理が施される(シュリンク工程)。例えば、熱風を吹き付けるトンネル内を通過させることにより加熱処理を行うと、袋部13を構成するシュリンクフィルムが熱収縮され、商品Mの外周に密着した状態で抱持する。この際、台シート12と袋体11の舌片14が同時に加熱されるが、上述のように耐熱性を有する合成紙により形成されているので、波打ち状等に歪曲されることはない。
【0066】
前記シュリンク工程を終えると、図7(F)に示すような商品陳列用包装体10が得られる。
【0067】
(商品陳列用包装体の製造方法の第3実施形態)
図8は、図1及び図2に基づいて説明した商品陳列用包装体10の製造方法に関する第3実施形態を示している。
【0068】
袋体11は、図4及び図5に基づいて上述したような方法により多数形成される(製袋工程)。
【0069】
図6に基づいて説明した第1実施形態の場合と同様の方法で台シート素材形成工程が行われる。即ち、長尺帯状の台シート素材12aは、一側部に表シート形成部16aを構成すると共に他側部に裏シート形成部17aを構成した状態で長手方向に延びており、長手方向に移送されながら、後に裁断される1枚の台シート相当部分L1に相当して、表シート形成部16aにスリット15が形成され、表シート形成部16a及び裏シート形成部17aにそれぞれ孔19a、19bが形成される(台シート素材形成工程)。
【0070】
図8(A)(B)(C)に示すように、個々の袋体11は、袋部13に商品Mを装填した状態で加熱され袋部13のシュリンクフィルムを熱収縮する(シュリンク工程)。例えば、熱風を吹き付けるトンネル内を通過させることにより加熱処理を行うと、袋部13を構成するシュリンクフィルムが熱収縮され、商品Mの外周に密着した状態で抱持する。この際、袋体11の舌片14が同時に加熱されるが、上述のように耐熱性を有する合成紙により形成されているので、波打ち状等に歪曲されることはない。
【0071】
その後、図8(D)(E)に示すように、台シート素材12aを長手方向に移送しながら、シュリンク後の袋体11の舌片14、14を台シート素材12aのスリット15に装着する(結合工程)。
【0072】
次に、移送中の台シート素材12aは、表シート形成部16aと裏シート形成部17bを相互に折曲重合され(重合工程)、更に、前記所定間隔L1に相当して溶断されることにより、図8(F)(G)に示すような単位包装体10bが得られる(分断工程)。この単位包装体10cは、そのまま上述した商品陳列用包装体10を構成する。この第3実施形態においては、台シート12は加熱処理されないので、必ずしも耐熱性を有する必要はない。
【0073】
上記製造方法に関する第1ないし第3実施形態において、台シート素材12aは、表シート部16aと裏シート部17bを折曲重合する重合工程の後に、溶断により固着側縁部20、20を形成するサイドシール方式の分断工程を行う例を説明したが、反対に、先に台シート素材12aを切断することにより台シート12を形成し、該台シート12の表裏シート16、17を折曲重合すると共に、両側縁を改めて溶着したり、重合面を接着剤等で接着したりするように構成しても良い。更には、台シート素材12aにより表シート部16aだけを形成し、別体の裏シート部17aを表シート部16aに重合し固着するように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】従来のブリスターパックを示し、(A)は斜視図、(B)は中央縦断面図である。
【図2】本発明に係る商品陳列用包装体の実施形態を示し、(A)は斜視図、(B)は中央縦断面図、(C)は横断面図、(D)は袋体を台シートから抜き取る際の作用を示す横断面図、(E)は延長シートを設けた実施例を示す縦断面図である。
【図3】本発明の実施形態に関して台シートと袋体を分離した状態を示す斜視図である。
【図4】袋体の製造方法の実施形態を示し、(A)及び(B)は袋構成部を製袋した状態の斜視図及び断面図であり、(C)及び(D)は翼片に舌片構成用保形シートを貼り合わせた状態を示す斜視図及び断面図である。
【図5】袋体の実施例を示し、(A)は第1実施例を示す斜視図、(B)は第2実施例を示す斜視図、(C)は第3実施例を示す斜視図、(D)は第4実施例を示す斜視図である。
【図6】商品陳列用包装体の製造方法に関する第1実施形態を示し、(A)及び(B)は結合工程を示す断面図、(C)及び(D)はシュリンク工程を示す断面図、(E)及び(F)は重合工程及び分断工程を示す断面図である。
【図7】商品陳列用包装体の製造方法に関する第2実施形態を示し、(A)及び(B)は結合工程を示す断面図、(C)及び(D)は重合工程及び分断工程を示す断面図、(E)及び(F)はシュリンク工程を示す断面図である。
【図8】商品陳列用包装体の製造方法に関する第3実施形態を示し、(A)(B)及び(C)はシュリンク工程を示す断面図、(D)及び(E)は結合工程を示す断面図、(F)及び(G)は重合工程及び分断工程を示す断面図である。
【符号の説明】
【0075】
10 商品陳列用包装体
11 袋体
12 台シート
13 袋部
13a 首部
14 舌片
15 スリット
16 表シート
17 裏シート
19 吊下孔
20 固着側縁部
21 抜け止め手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋体(11)と台シート(12)とから成る構成において、
前記袋体(11)は、透明又は半透明とされた合成樹脂シュリンクフィルムにより形成された袋部(13)と、該袋部(13)の背部に延設されると共に保形性シートにより形成された舌片(14)とを備え、
前記台シート(12)は、保形性シートにより形成されると共に前記舌片(14)を挿通自在とするスリット(15)を形成しており、
前記袋体(11)と台シート(12)は、台シート(12)の正面からスリット(15)に挿通した舌片(14)を該台シート(12)に対して抜止め手段(21)により保持し、台シート(12)の正面に位置して袋部(13)に収容された商品(M)を前記シュリンクフィルムの熱収縮により抱持して成ることを特徴とする商品陳列用包装体。
【請求項2】
請求項1に記載の商品陳列用包装体における袋体であり、
袋体(11)は、シュリンクフィルムにより形成された袋部(13)と、該袋部の背部に延設されると共に保形性シートにより形成された舌片(14)とを備え、該保形シートを炭酸カルシウムの含有により耐熱性を有する合成紙により形成して成ることを特徴とする商品陳列用包装体における袋体。
【請求項3】
請求項1に記載の商品陳列用包装体における台シートであり、
台シート(12)は、保形性シートにより形成された表シート(16)と裏シート(17)を折曲部の両側に延設すると共に、表シート(16)に袋体(11)の舌片(14)を挿通自在とするスリット(15)を形成しており、該表シート(16)の背部に前記折曲部を介して折曲され重合される裏シート(17)により前記舌片(14)の抜け止め手段(21)を形成するように構成され、前記保形シートを炭酸カルシウムの含有により耐熱性を有する合成紙により形成して成ることを特徴とする商品陳列用包装体における台シート。
【請求項4】
袋体(11)と台シート(12)とから成る構成において、
前記袋体(11)は、透明又は半透明とされた合成樹脂シュリンクフィルムにより形成された袋部(13)と、該袋部(13)の背部に延設されると共に保形性シートにより形成された相互に接離自在な一対の舌片(14)(14)とを備え、
前記台シート(12)は、保形性シートにより形成されており、前記舌片(14)(14)を挿通自在とするスリット(15)を形成した表シート(16)と、該表シートの背部に重合される裏シート(17)とを備え、
前記袋体(11)と台シート(12)は、表シート(16)の正面からスリット(15)に挿通した一対の舌片(14)(14)を相互に離反させた状態で表シート(16)と裏シート(17)の間に挟持させることにより抜止め状に保持し、表シート(16)の正面に位置して袋部(13)に収容された商品(M)を前記シュリンクフィルムの熱収縮により抱持して成ることを特徴とする商品陳列用包装体。
【請求項5】
前記舌片(14)及び/又は台シート(12)を構成する保形シートは、炭酸カルシウムの含有量を80〜65重量%とした合成紙により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の商品陳列用包装体。
【請求項6】
請求項4に記載の商品陳列包装体の製造方法において、
前記袋体(11)の多数を形成する製袋工程と、
長尺の帯状保形シートから成る台シート素材(12a)の表シート形成部(16a)に所定間隔をあけて多数のスリット(15)を形成する台シート素材形成工程と、
前記台シート素材(12a)のスリット(15)に袋体(11)の舌片(14)を装着する結合工程と、
多数の袋体(11)の袋部(13)にそれぞれ商品(M)を装填した状態で、台シート素材(12a)と共に加熱し、袋部(13)のシュリンクフィルムを熱収縮させることにより商品(M)を抱持させるシュリンク工程と、
前記台シート素材(12a)の表シート形成部(16a)の背部に裏シート形成部(17a)を重合固着することにより表裏シート形成部(16a)(17a)の間に舌片(14)を挟持させる重合工程と、
長尺の台シート素材(12a)を袋体毎に分断することにより、台シート(12)と袋体(11)を備えた単位包装体(10a)を得る分断工程とから成ることを特徴とする商品陳列包装体の製造方法。
【請求項7】
請求項4に記載の商品陳列包装体の製造方法において、
前記袋体(11)の多数を形成する製袋工程と、
長尺の帯状保形シートから成る台シート素材(12a)の表シート形成部(16a)に所定間隔をあけて多数のスリット(15)を形成する台シート素材形成工程と、
前記台シート素材(12a)のスリット(15)に袋体(11)の舌片(14)を装着する結合工程と、
前記台シート素材(12a)の表シート形成部(16a)の背部に裏シート形成部(17a)を重合固着することにより表裏シート形成部(16a)(17a)の間に舌片を挟持させる重合工程と、
長尺の台シート素材(12a)を袋体毎に分断することにより、台シート(12)と袋体(11)を備えた単位包装体(10b)を得る分断工程と、
前記単位包装体(10b)の袋部(13)に商品(M)を装填した状態で加熱し、袋部(13)のシュリンクフィルムを熱収縮させることにより商品(M)を抱持させるシュリンク工程とから成ることを特徴とする商品陳列包装体の製造方法。
【請求項8】
請求項4に記載の商品陳列包装体の製造方法において、
前記袋体(11)の多数を形成する製袋工程と、
長尺の帯状保形シートから成る台シート素材(12a)の表シート形成部(16a)に所定間隔をあけて多数のスリット(15)を形成する台シート素材形成工程と、
個々の袋体(11)の袋部(13)に商品(M)を装填した状態で加熱し、袋部(13)のシュリンクフィルムを熱収縮させることにより商品(M)を抱持させるシュリンク工程と、
前記シュリンク後の袋体(11)の舌片(14)を台シート素材(12a)のスリット(15)に装着する結合工程と、
前記台シート素材(12a)の表シート形成部(16a)の背部に裏シート形成部(17a)を重合固着することにより表裏シート形成部(16a)(17a)の間に舌片(14)を挟持させる重合工程と、
長尺の台シート素材(12a)を袋体毎に分断することにより、台シート(12)と袋体(11)を備えた単位包装体(10c)を得る分断工程とから成ることを特徴とする商品陳列包装体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−107702(P2009−107702A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−283557(P2007−283557)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(390036629)株式会社ヤマガタグラビヤ (30)
【Fターム(参考)】