説明

喫煙品および喫煙品用喫煙可能な充填材料

本発明は、喫煙可能な充填材料とこれを製造する方法に関し、喫煙可能な充填材料は、発泡剤と、化学的架橋を形成することができる物質と、架橋剤とを含む。発泡状態にある発泡剤と、化学的架橋を形成することができる物質と、架橋剤とを組み合わせることによって安定化された発泡材料を供する。また本発明は、この喫煙可能な充填材料を含む喫煙品を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、喫煙可能な充填材料およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1にはタバコ含有発泡シート材が開示されており、この材料は、接着剤によって発泡体の粘度を増加させることによって安定化させ、これにより発泡体からの水の漏れを防いでいる。発泡体からの水の漏れは、発泡体が崩壊し、その結果、発泡体構造内で捕捉していた空気を失うことによって生じる。
【特許文献1】英国特許明細書第1013303号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、安定した発泡構造を有する喫煙可能な充填材料を提供することである。安定した発泡体の構造は、発泡体が実質的に発泡構造の充填力を維持しながら乾燥した状態にあることである。
【0004】
さらに本発明は、喫煙品の充填材料を形成するための刻みタバコとブレンドできる、または喫煙品内に単独の充填材料として存在し得る、安定化された発泡構造を有する喫煙可能な充填材料を提供することも目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、発泡剤と、化学的架橋を形成することができる物質と、架橋剤とを含み、これらが組み合わせられた際に発泡剤は、発泡状態になり、物質は化学的架橋を形成することができ、架橋剤が安定化された発泡材料を供する喫煙可能な充填材料を提供する。
【0006】
本発明の第1の態様では、発泡剤と化学的架橋を形成することができる物質が同じ材料から供され、これにより化学的架橋を形成することができる発泡剤が得られる。
【0007】
化学的架橋を形成することができる発泡剤は、発泡アルギナート(alginate)であることが好ましい。最も好ましい発泡アルギナートは、エステル化されたアルギナートである。さらにより好ましくは発泡アルギナートは、プロピレングリコールアルギナートである。
【0008】
化学的架橋を形成することができる発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料に対して約30重量パーセント乃至約95重量パーセント存在することが好ましい。
【0009】
架橋剤は、水性溶液に自由なカルシウムイオンを供する物質であると有利である。架橋剤は、中性pH(pH7.0)で溶解する、またはやや溶けにくいカルシウム塩であることが好ましい。好適な架橋剤としては、硫酸カルシウム、クエン酸カルシウムなどが挙げられる。
【0010】
また架橋剤は、例えば炭酸カルシウムまたはリン酸カルシウムなどの酸性pHで溶ける、または溶けにくく、中性pHでは溶けやすいカルシウム塩であってもよい。またこれとは別に架橋剤は、水酸化カルシウムなどのアルカリ溶液を形成する可溶性または溶けにくいカルシウム塩であってもよい。当業者であればあらゆるソースの自由カルシウムイオンを本発明の架橋剤として利用できることは自明である。
【0011】
架橋剤がカルシウム塩からなる場合、化学的架橋を形成することができる発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の、約61重量パーセント乃至約90重量パーセントの範囲で存在することが好ましい。また化学的架橋を形成することができる発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の、約71重量パーセント乃至約90重量パーセントの範囲で含まれることがより好ましく、約81重量パーセント乃至約90重量パーセントの範囲で含まれることが最も好ましい。
【0012】
架橋剤がカルシウム塩からなる場合、この架橋剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の、約1.0重量パーセント乃至約11重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。またこの架橋剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の、約2重量パーセント乃至約5重量パーセントの範囲で含まれることがより好ましい。
【0013】
本発明の別の態様では、架橋剤は、タバコ材であってもよい。架橋剤がタバコ材である場合、タバコが水の存在下で自由なカルシウムイオンを供すると有利である。タバコの種類によって溶液中に異なる濃度の自由カルシウムイオンを供することは当業者に知られているので、架橋によって発泡した材料を安定化させることができる量のタバコが存在しなければならない。
【0014】
また喫煙可能な充填材料は、架橋剤としてタバコと自由なカルシウムイオンを供することができる別の物質の両方を含んでいてもよい。自由カルシウムイオンを供することができる好適な物質は、上述のものである。
【0015】
架橋剤がタバコ材料である、またはタバコ材料を含む場合、化学的架橋を形成することができる発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約30重量パーセント乃至約80重量パーセントの範囲で含まれると有利であり、約41重量パーセント乃至約70重量パーセントの範囲で含まれるとより有利であり、約51重量パーセント乃至約70重量パーセントの範囲で含まれるとさらに有利であり、約61重量パーセント乃至70重量パーセントの範囲で含まれると最も有利である。
【0016】
架橋剤がタバコ材料である、またはタバコ材料を含む場合、タバコ材料は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約10重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。より好ましくはタバコ材料は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約20重量パーセント含まれる。
【0017】
架橋剤がタバコ材とカルシウム塩との組み合わせである場合、カルシウム塩は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約1.0重量パーセント乃至6重量パーセントの範囲で含まれると有利である。またカルシウム塩は、約1.0重量パーセント乃至3.0重量パーセントの範囲で含まれるとより有利である。
【0018】
架橋剤は、安定化された発泡した材料のシネレシスを生じさせるのに充分な量存在すると有利である。シネレシスは、架橋剤の量が多すぎる場合に起こり、安定化した発泡材料がその中の架橋強度によって崩壊し始める。周囲条件下の水性溶液中の可溶性または溶けにくいカルシウム塩の溶解度は、例えば温度を変えるなどして変えることが可能である。周囲温度以外の温度で溶解度が変化するカルシウム塩の好適な例としては、David R. LideによるCRC Handbook of Chemistry and Physics, 83rdEd.などを参照して選択される。
【0019】
喫煙可能な充填材料は、さらに非アルギン系発泡剤を含むことが好ましい。この非アルギン系発泡剤は、化学的架橋を形成することができない発泡剤であることが好ましい。
【0020】
非アルギン系発泡剤は、発泡性界面活性剤であることが好ましい。この発泡性表面活性剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースまたはエチルセルロースなどの発泡可能なセルロース、スターチ、卵白などのタンパク質、糖エステル、その他当業者に知られている好適な発泡剤からなる群から選択される1つ以上であることが好ましい。
【0021】
さらに喫煙可能な充填材料は、化学的架橋を形成することができる非発泡性物質であることが好ましい。
【0022】
この化学的架橋を形成することができる非発泡性物質は、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウムまたはアルギン酸カリウムなどの可溶性アルギナートであると有利である。他の好適な非発泡性アルギナートは当業界でよく知られている。化学的架橋を形成することができるその他の物質としては、例えばペクチン系材料が挙げられる。これらの材料は、架橋を形成することができる非発泡性物質であってもよく、また架橋を形成することができる発泡性物質であってもよい。その他の発泡性および非発泡性物質は、当業者によく知られている。材料が発泡性となるように例えばエステル化などの化学的な変性を要する場合がある。
【0023】
化学的架橋を形成することができる物質がペクチン系のものである場合、架橋剤は、溶液中にカルシウム以外の多価カチオンまたは2価のカチオンを供する物質であってもよい。このような物質も当業者にはよく知られている。
【0024】
また本発明の喫煙可能な充填材料は、非アルギン系発泡剤および化学的な架橋を形成することができる非発泡剤をさらに含んでもよい。この非アルギン系発泡剤は、化学的な架橋を形成することができない発泡剤であることが好ましい。
【0025】
本発明の第2の態様では、発泡剤と化学的架橋を形成することができる物質は、それぞれ異なる材料によって供される。
【0026】
喫煙可能な充填材料は、非アルギン系発泡物質を含むことが好ましい。この非アルギン系発泡物質は、化学的架橋を形成することができない。
【0027】
非アルギン系発泡物質は、発泡性表面活性剤であることが好ましい。この発泡性表面活性剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースまたはエチルセルロースなどの発泡可能なセルロース、スターチ、卵白などのタンパク質、糖エステル、その他当業者に知られている好適な発泡剤からなる群から選択される1つ以上であることが好ましい。
【0028】
非アルギン系発泡物質は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.5重量パーセント乃至約70重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。また非アルギン系発泡物質は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.5重量パーセント乃至約40重量パーセントの範囲で含まれることがより好ましく、約0.5重量パーセント乃至30重量パーセントの範囲で含まれることがさらに好ましく、0.5重量パーセント乃至20重量パーセントの範囲で含まれることが最も好ましい。
【0029】
架橋剤は、水性溶液中で自由なカルシウムイオンを供する物質であると有利である。架橋剤は、本発明の第1の態様で説明したものであることが好ましい。
【0030】
架橋剤がカルシウム塩からなる場合、架橋剤は、乾燥した喫煙可能な材料の約0.5重量パーセント乃至約50重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。また約0.5重量パーセント乃至約10重量パーセントの範囲で含まれることが最も好ましい。
【0031】
カルシウム塩が炭酸カルシウムである場合、架橋剤は、乾燥した喫煙可能な材料の約40重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれると有利である。
【0032】
架橋剤がタバコとカルシウム塩との組み合わせである場合、カルシウム塩は、乾燥した喫煙可能な材料の約0.5重量パーセント乃至約8.0重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。また約2重量パーセント乃至4重量パーセントの範囲で含まれることがより好ましい。
【0033】
架橋剤がタバコである場合またはタバコを含む場合、タバコは、乾燥した喫煙可能な充填材料の約10重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれると有利である。また約20重量パーセント含まれるとより有利である。
【0034】
架橋剤がカルシウム塩からなる場合、非アルギン系発泡物質が乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.5重量パーセント乃至70重量パーセントの範囲で含まれると有利である。また約0.5重量パーセント乃至約30重量パーセントの範囲で含まれるとより有利であり、0.5重量パーセント乃至20重量パーセントの範囲で含まれると最も有利である。
【0035】
架橋剤がカルシウム塩とタバコを含む場合、非アルギン系発泡物質は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約2重量パーセント乃至約25重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。また約2重量パーセント乃至20重量パーセントの範囲で含まれるのがより好ましく、11重量パーセント乃至20重量パーセントの範囲で含まれるのが最も好ましい。
【0036】
架橋剤がタバコである場合、非アルギン系発泡物質は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約4重量パーセント乃至約35重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。また約11重量パーセント乃至30重量パーセントの範囲で含まれるのがより好ましく、11重量パーセント乃至20重量パーセントの範囲で含まれるのが最も好ましい。
【0037】
化学的架橋を形成することができる非発泡剤がアルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウムまたはアルギン酸カリウムなどの可溶性アルギナートであると有利である。他の好適な非発泡剤もよく知られている。
【0038】
化学的架橋を形成することができる非発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約3重量パーセント乃至約70重量パーセントの範囲で含まれるのが好ましい。また約3重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれるのがより好ましく、約11重量パーセント乃至約40重量パーセントの範囲で含まれるのがさらに好ましく、約21重量パーセント乃至約30重量パーセントの範囲で含まれるのが最も好ましい。
【0039】
架橋剤がカルシウム塩からなる場合、化学的架橋を形成することができる非発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約3重量パーセント乃至約70重量パーセントの範囲で含まれると有利である。また非アルギン系発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約3重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれるとより有利であり、3重量パーセント乃至40重量パーセントの範囲で含まれると最も有利である。
【0040】
架橋剤がカルシウム塩とタバコとを含む場合、化学的架橋を形成することができる非発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約3重量パーセント乃至約55重量パーセントの範囲で含まれるのが好ましい。また約11重量パーセント乃至約30重量パーセントの範囲で含まれるのがより好ましく、約11重量パーセント乃至20重量パーセントの範囲で含まれるのが最も好ましい。
【0041】
架橋剤がタバコである場合、化学的架橋を形成することができる非発泡剤は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約6重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれるのが好ましい。また約11重量パーセント乃至50重量パーセントの範囲で含まれるのがより好ましく、約21重量パーセント乃至約40重量パーセントの範囲で含まれるのがさらに好ましく、約31重量パーセント乃至40重量パーセントの範囲で含まれるのが最も好ましい。
【0042】
発泡剤は、これに機械的強度を加えることによって発泡させてもよく、また発泡剤を介してガスを通過させて発泡を促進させてもよい。また常圧(1kg/m)以外の圧力下で発泡を促進させてもよい。また加圧下または高温下で発泡を促進させてもよい。またさらに例えば二酸化炭素、窒素または酸素などの気体を発生させる化学的な反応によって発泡させてもよい。また別の発泡手段も当業者によく知られている。
【0043】
本発明の喫煙可能な充填材料は、乾燥した際に自己支持性発泡対であることが好ましい。安定された発泡した材料を乾燥させることによって発泡構造をさらに安定化させ、さらなる処理が可能になる。乾燥の前に架橋し発泡した材料は、化学的に安定化されということは当業者によく知られている。安定性を維持するために発泡した材料は、乾燥される。
【0044】
乾燥した喫煙可能な充填材料の水分は、0パーセント乃至30パーセントの範囲内であることが好ましい。また約5パーセント乃至20パーセントの範囲内であることがより好ましく、約10パーセント乃至約15パーセントの範囲内であることがさらにさらに好ましく、約12乃至約15の範囲内であることが最も好ましい。
【0045】
本発明の喫煙可能な充填材料は、化学的に安定し、発泡した材料である。この化学的に安定し、発泡した材料は、乾燥した際に実質的に発泡構造を維持するのが好ましい。
【0046】
本発明の喫煙可能な充填材料は、任意ではあるが、さらにエアロゾル発生手段、不活性充填材料、風味剤、着色料、繊維性材料、炭素系材料、バインダーおよび/またはタバコ材料、その他これらを組み合わせたものを含んでもよい。
【0047】
本発明の喫煙可能な充填材料がさらにエアロゾル発生手段を含む場合、このエアロゾル発生手段は、多価アルコール、グリセロール、プロピレングリコール、硝酸トリエチルもしくはトリアセチンなどのエステルまたは高沸点炭化水素などのエアロゾル形成手段を含むと有利である。これらのエアロゾル形成手段の組み合わせて使用してもよい。
【0048】
エアロゾル発生手段は、乾燥した喫煙可能な充填材料の0重量パーセント乃至65重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。また約1重量パーセント乃至約20重量パーセントの範囲で含まれるのがより好ましく、5重量パーセント乃至15重量パーセントの範囲で含まれるのがさらに好ましく、約10重量パーセント乃至約15重量パーセントの範囲で含まれるのが最も好ましい。
【0049】
発泡した喫煙可能な充填材料が無機充填材料を含む場合、この無機充填材料は、粒状材料であることが好ましい。この無機充填材料は、パーライト、ゼオライト、アルミナ、バーミキュライト、珪藻土、コロイダルシリカ、チョーク、酸化マグネシウム、硫酸塩、炭酸マグネシウム、その他当業者に知られている無機充填材料の内の1つ以上であると有利である。
【0050】
本発明の第1の態様では無機充填材料は、乾燥した喫煙可能な充填材料の0重量パーセント乃至約50重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。また5重量パーセント含まれるのが最も好ましい。
【0051】
本発明の第2の態様では無機充填材料は、乾燥した喫煙可能な充填材料の0重量パーセント乃至約80重量パーセントの範囲で含まれるのが好ましい。また約10重量パーセント乃至約40重量パーセントの範囲で含まれるのがより好ましく、約15重量パーセント乃至約20重量パーセントの範囲で含まれるのが最も好ましい。
【0052】
さらに本発明の喫煙可能な充填材料は、さらにその外見を変える、例えば充填材料の色を暗くするための着色料および/または特定の風味を付与する風味剤を含んでもよい。好適な風味剤または着色料としては、ココア、甘草、キャラメル、チョコレート、トッフィーなどが挙げられる。好適な風味としては、例えば、タバコ抽出物風味、メンソール、バニリンなどが挙げられる。その他のケーシングおよび/または風味剤も好適なものとして使用できる。風味剤および/または着色料は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.2重量パーセント乃至約5重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。
【0053】
さらに本発明の喫煙可能な充填材料は、高強度、低密度または高充填値のいずれかを付与するために繊維性材料を含んでもよい。好適な繊維性材料としては、タバコ、ウッドパルプまたはセルロース系もしくはアルギン系材料の内の1つ以上が挙げられる。
【0054】
繊維性材料がタバコ以外のものである場合、繊維性材料は、乾燥した喫煙可能な充填材料の0.5重量パーセント乃至3.0重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。
【0055】
繊維性材料がタバコである場合、繊維性材料は、乾燥した喫煙可能な充填材料の10重量パーセント乃至60重量パーセントの範囲で含まれるのが好ましい。また約20重量パーセント含まれるのがより好ましい。
【0056】
さらに本発明の喫煙可能な充填材料は、炭素性材料を含んでもよい。好適な炭素性材料としては、あらゆる形状のカーボンおよび活性炭が挙げられる。ここで言う炭素性材料とは好ましくはカーボンを含む熱分解した材料を意味するが、いくつかの不完全燃焼物を含んでいてもよい。
【0057】
炭素性材料は、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.1重量パーセント乃至約5重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。
【0058】
さらに本発明の喫煙可能な充填材料は、バインダー材を含んでもよい。ここで言うバインダーとは、非アルギン系発泡剤、非発泡性ペクチンまたはアルギナートまたは架橋を形成することができる発泡剤以外の材料を意味する。
【0059】
バインダーは、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.5重量パーセント乃至約2.5重量パーセントの範囲で含まれることが好ましい。
【0060】
バインダー材料は、発泡剤および非発泡性アルギナートまたはペクチンと化学的に異なるものであることが好ましい。当業者であれば特定の材料が発泡剤およびバインダーの両方として機能することを理解しているはずである。これとは別に化学的な架橋を形成することができる特定の非発泡剤も本発明のバインダーとして機能する。乾燥し、発泡した喫煙可能な充填材料の物理的特性を向上させるために同じまたは類似の化合物をバインダーとして存在させてもよいということは当業者であれば理解しているはずである。当業者であれば上述の2つの機能を持つ材料を含ませることの理由は理解しているはずである。例えばプロピレングリコールアルギナートは、発泡性であってもよく、化学的架橋を形成することができ、バインダーとして非発泡状態で存在させてもよい。2つの機能を有する材料のさらなる例としては、非アルギン系発泡剤として発泡させられるおよび/またはバインダーとして非発泡状態で加えられるヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
【0061】
好適なバインダーとしては、有機バインダー、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースまたはセルロースエステルなどのセルロース誘導体、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウムカルシウム、アルギン酸カルシウムアンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸マグネシウム、アルギン酸トリエタノール−アミンおよびプロピレングリコールアルギン酸などの可溶性アルギナートまたは水酸化アンモニウムなどの可溶化剤を加えることによって可溶性となる不溶性アルギナートなどのアルギン系バインダーが挙げられる。不溶性アルギナートとしてはアルギン酸アルミニウム、アルギン酸銅、アルギン酸鉛およびアルギン酸銀などが挙げられる。その他のバインダーとしては、アラビアゴム、ガッチーゴム(gum ghatti)、トラガカントゴム、カラヤゴム、イナゴマメ、アカシア、グアールガム、クインス種もしくはキサンタンゴムなどのゴム類または寒天、アガロース、カラギーナン、ヒバマタおよびファーセレラン(furcelleran)などのゲル類などが挙げられる。ペクチンおよびペクチン系材料もバインダーとして使用することができる。スターチも有機バインダーとして使用することができる。その他の好適なゴムをED. Whistler (Academic Press社)
によるIndustrial Gumsなどのハンドブックを参照して選択することができる。上述のバインダーを組み合わせて使用することも可能である。
【0062】
本発明の喫煙可能な充填材料は、タバコを含んでもよい。タバコは、架橋剤としてまたは非タバコ架橋剤とは別に存在してもよい。
【0063】
タバコが架橋剤として存在する場合、タバコは、例えば250μm未満の小さい粒径を有するのが好ましい。種々のサイズのタバコ粒子を本発明の基本を逸脱することなく使用可能であることは明らかである。
【0064】
タバコが架橋剤とは別に存在する場合、タバコは、葉身、ステム、ダスト、再生タバコ、その他のタバコ材料であってもよい。
【0065】
さらに本発明は、本発明の喫煙可能な充填材料を含むブレンドを含む喫煙材をラッパーで巻いた喫煙材ロッドを含む喫煙品を提供する。
【0066】
ここで言う「ブレンド」とは、タバコおよび/またはタバコ代替え材料を含むことは当業者であれば理解されるはずである。
【0067】
ブレンドがタバコおよび本発明の喫煙可能な充填材料からなる場合、タバコはブレンドの0重量パーセント乃至90重量パーセントの範囲で含まれ、喫煙可能な充填材料は、ブレンドの10重量パーセント乃至100重量パーセントの範囲で含まれる。
【0068】
これとは別に本発明の喫煙品は、本発明の喫煙可能な充填材料からなる喫煙材料をラッパーで巻いた喫煙材ロッドを含んでもよい。
【0069】
ラッパーは、従来のシガレットペーパーであることが好ましい。これとは別にラッパーは、下記特許文献2または特許文献3で詳述されているものであってもよい。
【特許文献2】国際特許公報WO96/07336号
【特許文献3】国際特許公報WO01/41590号
【0070】
本発明の喫煙可能な充填材料は、例えば押し出し加工されたシートなどのシート状のものであってもよい。充填材料がシート状のものである場合、シートを喫煙品に加える前に刻むまたは切断してもよい。これとは別に本発明による喫煙可能な充填材料は、安定化し、発泡した内部または層を有する材料を形成するようにラミネートしてもよい。さらにこれとは別に本発明による喫煙可能な充填材料は、細長い片として喫煙材料に組み込んでもよく、ラッパーに巻かれる前にロール状にしてもよい。
【0071】
さらに本発明は、発泡した喫煙可能な材料を製造する方法を提供し、この方法は、
a)化学的な架橋を形成することができる発泡剤から発泡体を製する工程と、
b)この発泡体と架橋剤を混合する工程と、
c)この混合物からスラリーを形成する工程と、
d)このスラリーをキャストする工程と、
e)このスラリーを乾燥して、発泡したシート材料を形成する工程とを含む。
【0072】
これとは別の構成では、上記a)の工程が発泡剤と化学的な架橋を形成することができる非発泡剤とを混合し、それから発泡体を形成する工程を含んでもよい。当業者であれば上述の方法において上記b)とc)の工程を逆にしてもよいことを理解しているはずである。
【0073】
本発明の別の態様では次の工程を含む発泡した喫煙可能な材料を製造する方法を提供する。
a)架橋を形成することができる発泡剤と架橋剤を混合する工程と、
b)この混合物を押し出しダイから出る際に安定化し、発泡した材料が得られるように押し出しする工程。
【0074】
本発明により方法の別の構成では工程a)は発泡剤と、架橋剤によって化学的な架橋を形成することができる非発泡剤とを混合する工程を含んでもよい。
【0075】
上述の説明から喫煙可能な充填材料が押し出しによって製せられる場合、ダイプレートから出る前および/または出た後に架橋させてもよいことは当業者であれば理解するはずである。ダイプレートを出る前の架橋は、押し出し混合物を押出成形機に入れる前にこれに架橋剤を加えることによって促進させてもよい。これとは別に架橋剤を押出成形機のバレルに加えてもよい。
【0076】
架橋はダイプレートから出る前に促進させてもよい。発泡した材料は、カルシウムイオンの溶液を含む硬化槽(setting bath)内に押し出ししてもよく、あるいはカルシウムイオンの溶液をスプレーによって発泡した材料に塗布してもよい。押し出し中に発泡した材料を安定化させる別の方法は、当業者であれば容易に相当し得るはずである。
【0077】
上述の方法は本発明によるあらゆる喫煙可能な充填材料を供するために使用することができるということは当業者であれば容易に理解できるはずである。
【0078】
本発明を容易に理解し、実施できるように以下の実施例を参照して説明する。これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の本質を損なうことなく好適な代替えが可能であることは当業者であれば理解するはずである。
【実施例1】
【0079】
プロピレングリコールアルギナート7.5グラム(60−70%エステル化された)を492.5グラムの水中で水和した。水和されたPGAをフードプロセッサーで5分間、その最も速い速度で混ぜた。PGAを高せん断処理によって発泡(通気)させた。このせん断処理は、発泡体中の気泡を細分するためのものである。硫酸カルシウム二水化物0.75グラムを発泡したPGAと低せん断条件で混合した。架橋剤として硫酸カルシウム二水化物を加えることによって、架橋工程が開始し、発泡したPGAをゲル化工程によて安定化し、発泡した材料を形成させ始める。得られたスラリーを2.5mm乃至3.0mmの厚さで平坦な面にキャストした。その後スラリーを22℃、60%相対湿度で乾燥させた。乾燥したキャスト材料をドクターブレードを使用して平坦な面から取り除いた。
【0080】
上述の実施例で製せられた材料の嵩密度は、約10mg/cc乃至約15mg/ccの間であった。
【0081】
下記表1は、スラリーを実施例1で説明した方法で調成し、キャストされた実施例1−7の構成材料を示す。表1の全ての数字は、シート材料の最終重量を金順にしたパーセントを表し、材料を水和する際に加えられた水は含まない。
【0082】
表1a、1b、1cおよび1dは、本発明の第1の態様による喫煙可能な充填材料の例を示す。表2は、本発明の第2の態様による喫煙可能な充填材料の例を示している。
【0083】
【表1】

【0084】
【表1a−1】

【0085】
【表1a−2】

【0086】
【表1a−3】

【0087】
【表1a−4】

【0088】
【表1a−5】

【0089】
【表1b】

【0090】
【表1c】

【0091】
【表1d】

【0092】
【表2−1】

【0093】
【表2−2】

【0094】
【表2−3】

【0095】
【表2−4】

【0096】
【表2−5】

【0097】
【表2−6】

【0098】
【表2−7】

【0099】
【表2−8】

【0100】
【表2−9】

【0101】
【表2−10】

【0102】
【表2−11】

【0103】
【表2−12】

【0104】
【表2−13】

【0105】
【表2−14】

【0106】
【表2−15】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡剤と、化学的架橋を形成することができる物質と、架橋剤とを含む喫煙可能な充填材料であって、これらが組み合わせられたとき、発泡剤が発泡状態になり、物質が化学的架橋を形成することができ、架橋剤が、安定化し、かつ、発泡した材料を供する喫煙可能な充填材料。
【請求項2】
発泡剤と、化学的架橋を形成することができる物質とが同じ材料から供せられ、これによって化学的架橋を形成することができる発泡剤が得られることを特徴とする請求項1に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項3】
化学的架橋を形成することができる発泡剤が発泡性アルギナートであることを特徴とする請求項1または2に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項4】
発泡性アルギナートがエステル化されたアルギナートであることを特徴とする請求項3に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項5】
発泡性アルギナートがプロピレングリコールアルギナートであることを特徴とする請求項3または4に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項6】
化学的架橋を形成することができる発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約30重量パーセント乃至約95重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項7】
架橋剤が水性溶液中で自由なカルシウムイオンを供する物質であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項8】
架橋剤が中性pH(pH7.0)で可溶である、または僅かに可溶であるカルシウム塩であることを特徴とする請求項7に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項9】
架橋剤が硫酸カルシウムおよびクエン酸カルシウムから選択される1つ以上であることを特徴とする請求項7または8に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項10】
架橋剤が酸性pHで可溶性になる、または僅かに可溶性になる、中性pHでは不溶性のカルシウム塩であることを特徴とする請求項7に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項11】
架橋剤が炭酸カルシウムまたはリン酸カルシウムであることを特徴とする請求項10に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項12】
架橋剤がアルカリ溶液を形成する可溶性であるまたは僅かに可溶性であるカルシウム塩であることを特徴とする請求項7に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項13】
架橋剤が水酸化カルシウムであることを特徴とする請求項12に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項14】
化学的架橋を形成することができる発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約61重量パーセント乃至約90重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項7乃至13のいずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項15】
架橋剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約1.0重量パーセント乃至約11重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項8乃至14のいずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項16】
架橋剤がタバコ材料であることを特徴とする請求項7に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項17】
架橋剤がさらにタバコによって供されることを特徴とする請求項8乃至13いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項18】
化学的架橋を形成することができる発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約30重量パーセント乃至約80重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項16または17に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項19】
タバコ材料が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約10重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項20】
タバコ材料が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約20重量パーセント含まれることを特徴とする請求項19に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項21】
カルシウム塩が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約1.0重量パーセント乃至約6重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項17に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項22】
さらに非アルギン系発泡剤を含むことを特徴とする請求項1乃至21いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項23】
非アルギン系発泡剤が化学的架橋を形成することができない発泡剤であることを特徴とする請求項22に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項24】
非アルギン系発泡剤が発泡性界面活性剤であることを特徴とする請求項22または23に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項25】
発泡性界面活性剤がヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースまたはエチルセルロースなどの発泡可能なセルロース、スターチ、卵白などのタンパク質、糖エステルからなる群から選択される1つ以上であることを特徴とする請求項24に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項26】
さらに化学的架橋を形成することができる非発泡剤を含むことを特徴とする請求項1乃至25いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項27】
化学的架橋を形成することができる非発泡剤が可溶性アルギナートであることを特徴とする請求項26に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項28】
化学的架橋を形成することができる非発泡剤がアルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウムおよびアルギン酸カリウムから選択される1つ以上であることを特徴とする請求項27に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項29】
さらに非アルギン系発泡剤と、化学的架橋を形成することができる非発泡剤とを含むことを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項30】
非アルギン系発泡剤が化学的架橋を形成することができる発泡剤であることを特徴とする請求項29に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項31】
発泡剤と、化学的架橋を形成することができる物質とが異なる材料から供されることを特徴とする請求項1に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項32】
非アルギン系発泡剤を含むことを特徴とする請求項31に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項33】
非アルギン系発泡剤が化学的架橋を形成することができないことを特徴とする請求項32に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項34】
非アルギン系発泡剤が発泡性界面活性剤であることを特徴とする請求項32または33に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項35】
発泡性界面活性剤がヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースまたはエチルセルロースなどの発泡可能なセルロース、スターチ、卵白などのタンパク質、糖エステルからなる群から選択される1つ以上であることを特徴とする請求項34に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項36】
非アルギン系発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.5重量パーセント乃至70重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項32乃至35いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項37】
架橋剤が水性溶液中で自由なカルシウムイオンを供する物質であることを特徴とする請求項31に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項38】
架橋剤が中性pH(pH7.0)で可溶である、または僅かに可溶であるカルシウム塩であることを特徴とする請求項37に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項39】
架橋剤が硫酸カルシウムおよびクエン酸カルシウムから選択される1つ以上であることを特徴とする請求項37または38に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項40】
架橋剤が酸性pHで可溶性になる、または僅かに可溶性になる、中性pHでは不溶性のカルシウム塩であることを特徴とする請求項37に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項41】
架橋剤が炭酸カルシウムまたはリン酸カルシウムであることを特徴とする請求項40に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項42】
架橋剤がアルカリ溶液を形成する可溶性または僅かに可溶性であるカルシウム塩であることを特徴とする請求項37に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項43】
架橋剤が水酸化カルシウムであることを特徴とする請求項42に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項44】
架橋剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.5重量パーセント乃至約50重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項38乃至43いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項45】
架橋剤が炭酸カルシウムであり、乾燥した喫煙可能な充填材料の約40重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項37に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項46】
架橋剤がさらにタバコによって供されることを特徴とする請求項38乃至43いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項47】
架橋剤がタバコ材料であることを特徴とする請求項37に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項48】
カルシウム塩が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.5重量パーセント乃至8.0重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項46に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項49】
タバコが、乾燥した喫煙可能な充填材料の約10重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項46または47に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項50】
非アルギン系発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.5重量パーセント乃至約70重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項38乃至45いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項51】
非アルギン系発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約2重量パーセント乃至約25重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項46に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項52】
非アルギン系発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約4重量パーセント乃至約35重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項47に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項53】
化学的架橋を形成することができる非発泡剤が可溶性のアルギナートであることを特徴とする請求項31乃至52いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項54】
可溶性アルギナートがアルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウムおよびアルギン酸カリウムから選択される1つ以上であることを特徴とする請求項53に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項55】
化学的架橋を形成することができる非発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約3重量パーセント乃至約70重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項53または54に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項56】
架橋剤が請求項38乃至45いずれか1項に記載されているものであり、化学的架橋を形成することができる非発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約3重量パーセント乃至約70重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項55に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項57】
架橋剤が請求項46に記載されているものであり、化学的架橋を形成することができる非発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約3重量パーセント乃至約55重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項55に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項58】
架橋剤がタバコであるとき、化学的架橋を形成することができる非発泡剤が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約6重量パーセント乃至約60重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項55に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項59】
乾燥したときに自己支持性の発泡体となることを特徴とする請求項1乃至58いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項60】
乾燥したときの水分含有量が0パーセント乃至約30パーセントであることを特徴とする請求項59に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項61】
さらにエアロゾル発生手段を含むことを特徴とする請求項1乃至60いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項62】
エアロゾル発生手段がエアロゾル形成手段を含むことを特徴とする請求項61に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項63】
エアロゾル形成手段が多価アルコール、グリセロール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、エステルおよび高沸点炭化水素から選択される1つ以上であることを特徴とする請求項62に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項64】
エアゾール発生手段が、乾燥した喫煙可能な充填材料の0重量パーセント乃至65重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項61乃至63のいずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項65】
さらに無機充填材料を含むことを特徴とする請求項1乃至64いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項66】
無機充填剤が粒状材料であることを特徴とする請求項65に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項67】
無機充填材料がパーライト、ゼオライト、アルミナ、バーミキュライト、珪藻土、コロイダルシリカ、チョーク、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウムおよび炭酸マグネシウムから選択される1つ以上であることを特徴とする請求項65または66に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項68】
さらに着色料および/または風味料を含むことを特徴とする請求項1乃至67いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項69】
着色料および/または風味料がココア、甘草、キャラメル、チョコレート、トッフィー、タバコ抽出物風味料、メンソールおよびバニリンから選択される1つ以上であることを特徴とする請求項68に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項70】
着色料および/または風味料が、乾燥した喫煙可能な充填材料の約0.2重量パーセント乃至約5重量パーセントの範囲で含まれることを特徴とする請求項68または69に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項71】
さらに繊維性材料を含むことを特徴とする請求項1乃至70いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項72】
繊維性材料がタバコ、ウッドパルプおよびセルロース系またはアルギン系材料から選択される1つ以上であることを特徴とする請求項71に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項73】
さらに炭素性材料を含むことを特徴とする請求項1乃至72いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項74】
さらにバインダー材料を含むことを特徴とする請求項1乃至73いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料。
【請求項75】
請求項1乃至74いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料を含むブレンドを含む喫煙材料をラッパーで包んでなる喫煙材料ロッドを含む喫煙品。
【請求項76】
実質的に請求項1乃至74いずれか1項に記載の喫煙可能な充填材料からなる喫煙材料をラッパーで包んでなる喫煙材料ロッドを含む喫煙品。
【請求項77】
発泡した喫煙可能な充填材料を製造する方法であって、
a)化学的な架橋を形成することができる発泡剤から発泡体を製する工程と、
b)この発泡体と架橋剤を混合する工程と、
c)この混合物からスラリーを形成する工程と、
d)このスラリーをキャストする工程と、
e)このスラリーを乾燥して、発泡したシート材料を形成する工程とを含む方法。
【請求項78】
発泡した喫煙可能な材料を製造する方法であって、
a)架橋を形成することができる発泡剤と架橋剤を混合する工程と、
b)この混合物を押し出しダイから出る際に安定化し、発泡した材料が得られるように押し出しする工程とを含む方法。
【請求項79】
上述した喫煙可能な充填材料。

【公表番号】特表2007−508835(P2007−508835A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536162(P2006−536162)
【出願日】平成16年10月20日(2004.10.20)
【国際出願番号】PCT/GB2004/004439
【国際公開番号】WO2005/044026
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(500252844)ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド (111)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
【Fターム(参考)】