説明

噴霧器

【課題】洗浄力の高い水に改質させることができるとともに容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、また洗浄が容易で使用性に優れ、また血行や新陳代謝を高める,各種の疾病の症状を軽減できる等の温泉水のような水に改質させることができ、また有効成分の浸透性を高めることができ、さらに多量のマイナスイオンを発生できる噴霧器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の噴霧器1は、容器2に収容される水を噴霧する噴霧器であって、容器2内に収容され水に浸漬される(a)放射性鉱石3、及び/又は、放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体4の1個以上と、(b)石英5、及び/又は、麦飯石6の1個以上と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内の水を噴霧する噴霧器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、空気中には帯電した微粒子が浮遊しており、なかでも分子が10〜100個程度集まった大きさの粒子で負に帯電しているものをマイナスイオンと呼んでいる。マイナスイオンは、精神を安定させ、呼吸器の機能を高める効果をもっているといわれている。
空気中にマイナスイオンが浮遊するのは、空気中で水滴が分裂するとき、水滴は正に帯電し、周囲の空気は負に帯電する空気のイオン化現象によって起こる。この空気のイオン化現象は一般にレナード効果として知られ、自然界では、滝、河川の上流等の急流域等の特定の地域に発生する。
近年、電気的や機械的な手段を用いてマイナスイオンを発生させる様々な装置が開発されている。また、電気的な手段を用いずにマイナスイオンを発生できる簡便な器具も開発されている。
従来の技術としては、例えば(特許文献1)に、「液体が霧状に噴霧されるノズルと、液体が満たされるボトルと、前記ボトル内の液体を前記ノズルに移送する管路と、前記管路の少なくとも一部に、ラジウム含有鉱石、トルマリン鉱石、麦飯石等が配設された材料保持部と、を備えた噴霧器」が開示されている。
【特許文献1】特開平2−186936号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)に開示の技術は、ラジウム含有鉱石等が配設された材料保持部がボトル内の液体をノズルに移送する管路に配設されているので、ノズルに向かって管路を流れた液体の内、材料保持部に配設されたラジウム含有鉱石等と接触した液体だけにラジウム含有鉱石等の有用成分等が溶解される。そのため、噴霧器が静置された状態では、大部分の液体はラジウム含有鉱石等の影響を受けず、管路の材料保持部に達したときに初めてその影響を受けることになる。従って、ラジウム含有鉱石が発生するラドンを液体に十分に溶解させることができず、血行を良くする、新陳代謝を高める等の高価なラジウム含有鉱石がもつ有益な温泉のような効果を十分に発揮させることができないという課題を有していた。
(2)また、ボトル内の液体は、ノズルに向かって管路を流れたときにだけラジウム含有鉱石に接触するので、ラジウム含有鉱石が放射する微量の放射線によって液体から生成されるOHイオンの量が少なく、液体を噴霧した際、液体中のOHイオンが空気中の水分子と結合して生成されるマイナスイオンの量も少ないという課題を有していた。
(3)ラジウム含有鉱石等の表面が汚れてくるとマイナスイオンの発生効果等が低下するので洗浄してやる必要があるが、ラジウム含有鉱石等は材料保持部内に配設されているので、洗浄し難く使用性に欠ける。
(4)ボトル内に貯留された液体は腐敗し易いため、液体を短期間で使い切る、短期間で新しい液体に交換することが必要であり、煩雑であり使用性に欠けるという課題を有していた。また、液体に防腐剤を添加して腐敗し難くすることもできるが、防腐剤が入った液体を皮膚に噴霧すると、人によっては皮膚に刺激を感じたり炎症等が発生することもあるという課題を有していた。
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、洗浄力の高い水に改質させることができるとともに容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、また洗浄が容易で使用性に優れ、また血行や新陳代謝を高める,各種の疾病の症状を軽減できる等の温泉水のような水に改質させることができ、また有効成分の浸透性を高めることができ、さらに多量のマイナスイオンを発生できる噴霧器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記従来の課題を解決するために本発明の噴霧器は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の噴霧器は、容器に収容される水を噴霧する噴霧器であって、前記容器内に収容され前記水に浸漬される(a)放射性鉱石、及び/又は、放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体の1個以上と、(b)石英、及び/又は、麦飯石の1個以上と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)放射性鉱石や放射性鉱石焼結体が容器内に収容され常に水に浸漬されており、容器を振とうしたり搬送したりすることで放射性鉱石等が容器内を自由に移動できるので、放射性鉱石等から発生したラドン等を水に十分溶解させることができ、この水を患部に噴霧することで、血行を良くする,新陳代謝を高める,各種の疾病の症状を軽減できる等の温泉水のような効果を十分に得ることができるとともに携帯性にも優れる。このため、皮膚のシミ等に噴霧すればシミ等が薄くなったり、顔の周囲に噴霧して吸引すれば鼻詰まりが治ったりする等の効用が得られる。また、症状の軽重にもよるが、打ち身等の腫れを抑えたり、痛みを軽くしたりすることもできる。
(2)水に浸漬された放射性鉱石や放射性鉱石焼結体から放射される微量の放射線(α線、β線、γ線)によって、水分子からOHイオン及びHイオンが生成され、噴霧されたOHイオンは、空気中の水分子と結合して界面活性物質であるマイナスイオンを生成するため、レナード効果によって発生するマイナスイオンに加えて多量のマイナスイオンを発生させることができる。
(3)放射性鉱石や放射性鉱石焼結体によって生成されたOHイオンが含まれた水は、洗浄剤と同様の強力な洗浄力を有する。このため、染め粉、インク、口紅等が洋服や着物に付着してできた油溶性のシミ抜きにも用いることができる。また、ガラス等の油膜の除去もできる。
(4)放射性鉱石や放射性鉱石焼結体から放射される微量の放射線が水中の雑菌等を分解するので、防腐剤等を添加しなくても容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、また防腐剤等を添加しなくてよいので、皮膚に刺激を感じたり炎症等を発生させることがなく快適性に優れ、さらに栄養剤や薬品等の有効成分を分解して皮膚から吸収され易い低分子量にするので、有効成分の浸透性を高めることができる。
(5)放射性鉱石や放射性鉱石焼結体、石英,麦飯石から放射される放射線や遠赤外線によって、容器に収容された水のクラスターが分割され、水の粘性が低下し濡れ性が増大するので、OHイオンによる洗浄効果と相俟って洗浄力をより高めることができる。このため、衣類等に付着した塗料の汚れも、乾燥前のものであれば取れ易くすることができる。
(6)石英は遠赤外線の放射効率が高いだけでなく、多様な色彩を有しているので、石英が収容されると、装飾性を高めることができる。
(7)石英が放射性鉱石や放射性鉱石焼結体と一緒に収容されると、石英と放射性鉱石や放射性鉱石焼結体との相乗効果によって、理由は不明であるが、打ち身等の腫れを抑えたり痛みを軽くしたりする効果を増大させることができ消炎効果に優れる。
(8)麦飯石は遠赤外線の放射効率が高いだけでなく、水中の塩素,マグネシウム,カルシウム等を吸着し水を軟水化するとともに各種ミネラル成分を溶出するので、皮膚に噴霧したときの刺激を少なくすることができるとともに、放射性鉱石や放射性鉱石焼結体によって生成されたOHイオンによる洗浄効果を若干抑制して皮膚の潤いを保つことができる。
【0006】
ここで、放射性鉱石としては、ウラン系列、トリウム系列、アクチニウム系列等の放射性元素を含む天然の鉱石が用いられる。
放射線焼結体としては、放射性鉱石を粉砕して得られた放射性鉱石粉末を所定の形状に成形して焼結したものが用いられる。特に、略球状に形成して焼結したものが好適に用いられる。容器が振とうされることによって石英等と接触しても削れたり割れたりし難いからである。
【0007】
放射性鉱石及び放射性焼結体は、その1個の表面をガイガーミュラー式サーベイメータ(ROTEM社製RAM GENE−1)で測定したときのカウント数が、800〜1800カウント/分好ましくは1000〜1500カウント/分であるものが好適に用いられる。
カウント数が1000カウント/分より小さくなるにつれ、患部に噴霧した際、打ち身等の腫れを抑えたり痛みを軽くしたりする消炎効果が低下するとともに、染め粉,インク,口紅等の汚れの除去ができる洗浄効果が低下する傾向がみられ、1500カウント/分より大きくなるにつれ、肌に噴霧した際に肌がかさついたり潤いが失われたりする傾向がみられる。特に、800カウント/分より小さくなるか1800カウント/分より大きくなると、これらの傾向が著しくなるため好ましくない。
【0008】
石英としては、白水晶、黄水晶(シトリン)、煙水晶(スモーキー・クオーツ)、紫水晶(アメジスト)、バラ石英(ローズ・クオーツ)等の水晶、微結晶として産するメノウ等の低温型石英、柱面が発達しない高温型石英等が用いられる。
なかでも水晶が好適に用いられる。青紫色、赤紫色、黄色、黒色、褐色、ピンク、赤色等種々の色彩と光沢を有し装飾性に優れるとともに、理由は不明であるが、水を腐敗し難くできるからである。
【0009】
放射性鉱石や放射線焼結体、石英、麦飯石は、粒径が4〜15mmの大きさの粒状のものが用いられる。容器を振とうしたときに、容器内に収容された放射性鉱石や放射線焼結体、石英、麦飯石を互いに摩擦接触させ易くするためである。
【0010】
これらに加え、容器内にトルマリンを1個以上収容させることもできる。トルマリンは遠赤外線の放射効率が高いだけでなく、トルマリンと水との摩擦接触、若しくはトルマリンと放射性鉱石等との摩擦接触、又はトルマリンと石英等との摩擦接触によって放電し、これによりHイオンとOHイオンとが生成されるので、トルマリンが収容されると、生成されたOHイオンによって、水中のOHイオン濃度をより高めることができ、マイナスイオンの発生量や水の洗浄性をより高めることができる。
【0011】
容器内に収容する水は、水道水、飲料用の地下水,河川水,湧水等種々のものを用いることができる。放射性鉱石や放射線焼結体によって腐敗が防止されるからである。
【0012】
容器は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂製であるのが好ましい。容器内の水との摩擦接触によって容器の表面には負の静電気が惹起され、この負の静電気により水中のHイオンが消費されるので、水中のOHイオンの活性或いは濃度が高くなり、噴霧された水の洗浄力をより高めることができるからである。
また、容器は透明であるものが望ましい。容器に収容された放射性鉱石や放射性焼結体、石英等の色彩を楽しむことができるからである。
【0013】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の噴霧器であって、前記容器内に、真珠が1個以上収容された構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)容器を振とうして放射性鉱石や放射線焼結体、石英(硬度7)や麦飯石と摩擦接触させることで、真珠(硬度3.5〜4.5)の表層が削られ、真珠の表層の主成分であり真珠層等にも含まれるコンキオリン(硬タンパク質)が、放射性鉱石や放射線焼結体から放射される微量の放射線によって分解され水に溶出される。分解されたコンキオリンは、肌に有害な紫外線を吸収する作用、皮膚の潤いを保つ作用、血行を良くする作用等があるので、水を肌に噴霧することで、白く潤いのある健やかな素肌を保つことができ、シミ・ソバカス等を薄くすることもできる。
【0014】
ここで、真珠としては、天然真珠、養殖真珠のいずれも用いることができる。
【0015】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の噴霧器であって、前記容器内に、三仙石が1個以上収容された構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)三仙石は遠赤外線の放射効率が高いだけでなく抗菌性に優れるため、三仙石が収容されると、容器内の水が腐敗するのを防止できるとともに、床ずれの原因である緑膿菌等の繁殖を抑制でき病床の寝具等に噴霧することで快適性を高めることができる。
【0016】
ここで、三仙石は、中華民国台湾省の太平洋側に産出する着色コーデライト系天然石を指す通称名であって(わが国では、オーラストーン等とも呼ばれている)、もともと海底の海山が崩れ落ち、それが打ち寄せたものといわれ、青色系、茶色系等いくつかの色彩系に分類できるが、そのいずれをも用いることができる。
(表1)はX線回折法による三仙石(青色系及び茶色系)の化合物の同定の結果であり、(表2)は蛍光X線による三仙石(青色系及び茶色系)の定性及び定量分析の結果である。なお、(表2)において、「−」は定性分析で検出されなかったことを示し、「Tr」は定性分析で微量検出されたことを示し、強熱減量は1100℃で加熱した場合を示した。
【0017】
【表1】

【0018】
【表2】

【0019】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の噴霧器であって、前記容器内に、モース硬度が7より大きな宝石が収容された構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)容器内にモース硬度が7より大きな宝石が収容されているので、容器を振とうして宝石と石英とを接触させることにより、宝石よりも硬度の低い石英(硬度7)の表面が削られて微細な石英粒子が形成されるので、石英の表面積が大きくなり、放射性鉱石や放射性焼結体と石英との相乗効果による消炎効果がさらに向上する。
【0020】
ここで、モース硬度が7より大きな宝石としては、ダイヤモンド、ルビー,サファイア等のコランダム、クリソベル、アレキサンドライト、キャッツ・アイ、トパーズ、スピネル、エメラルド、アクアマリン、モルガナイト、ヘリオドール、イェロー・ベリル、ゴッシェナイト、ジルコン、トルマリン、ガーネット等のいずれか1種以上が用いられる。
【0021】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1に記載の噴霧器であって、前記放射性鉱石及び前記放射性焼結体が、前記容器の容積100cm当り0.1〜2cmの容積を占める構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)放射性鉱石及び放射性焼結体が容器の容積100cm当り0.1〜2cmの容積を占めるので、放射性鉱石や放射性鉱石焼結体から放射される微量の放射線が、水中の雑菌等を分解するのに十分な量になり、防腐剤等を添加しなくても容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、また防腐剤等を添加しなくてよいので、皮膚に刺激を感じたり炎症等を発生させることがなく快適性に優れ、さらに有効成分を分解して皮膚から吸収され易い低分子量にするので、有効成分の浸透性を高めることができる。
【0022】
ここで、放射性鉱石及び放射性焼結体の体積が、容器の容積100cm当り0.1cmより小さくなるにつれ、放射性鉱石等から放射される放射線量が少なく、水中の雑菌等を分解するのが困難になり保存性が低下するとともに有効成分の分解力が低下し皮膚への浸透性が低下し、患部に噴霧した際、打ち身等の腫れを抑えたり痛みを軽くしたりする消炎効果が低下するとともに、染め粉,インク,口紅等の汚れの除去ができる洗浄効果が低下する傾向がみられ、2cmより大きくなるにつれ、肌に噴霧した際に肌がかさついたり潤いが失われたりする傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
【0023】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1に記載の噴霧器であって、前記放射性鉱石が、ウラン鉱石である構成を有している。
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)ウラン鉱石中にはラジウムが存在しており、ラジウムから水溶性のラドンが生成されるので、容器内の水にラドンを溶解させることができ、ラドンが溶解した水を患部に噴霧することで、血行を良くする、新陳代謝を高める、各種の疾病の治療ができる等の温泉水のような効果を十分に得ることができる。
【0024】
ここで、ウラン鉱石としては、ピッチブレンド等のセンウラン鉱、コフィン石、ブランネル石、リン灰ウラン石、リン銅ウラン石、ウラノフェン、カルノー石等が用いられる。
【0025】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の内いずれか1に記載の噴霧器であって、前記放射性焼結体が、前記放射性鉱石粉末の成形体が800〜1200℃で焼結された構成を有している。
この構成により、請求項1乃至6の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)放射性焼結体が、放射性鉱石粉末の成形体が800〜1200℃で焼結されているので、機械的強度が高いため、容器内に収容されて石英等との接触摩擦によって砕かれることがなく耐久性を高めることができる。放射性鉱石の硬度は石英の硬度より小さいため、容器を激しく振とうすると石英との接触摩擦によって砕けたり削れてしまうことがあるからである。
(2)放射性鉱石を粉砕して生成された多数の放射性鉱石粒子が焼結されているので、放射性鉱石の表面積を大きくすることができ、この結果、放射性元素の含有量の少ない放射性鉱石を原料として用いても、放射される放射線の量を増加させることができ製品の品質を向上させることができる。
【0026】
ここで、放射性鉱石粉末の粒度分布としては、粒径0.5〜100μm、好ましくは粒径5〜50μmの粒子が10〜30重量%、粒径5μm以下の粒子が90〜70重量%に調整されたものが好適に用いられる。粒径が5〜50μmの粒子によって成形性を高めることができ、粒径5μm以下の微細な粒子によって粒子間の焼結を促進し焼結体の機械的強度を高めることができるからである。
粒径5〜50μmの粒子が10重量%より少なくなり粒径5μm以下の粒子が90重量%より多くなるにつれ、粉砕効率が低下し生産性が低下する傾向がみられる。粒径5〜50μmの粒子が30重量%より多くなり粒径5μm以下の粒子が70重量%より少なくなるにつれ、粒子同士の焼結が進行し難く放射性焼結体の機械的強度が低下し壊れ易くなる傾向がみられる。特に、放射性鉱石粉末の粒径が0.5μmより小さくなるか100μmより大きくなると、これらの傾向が著しくなるため、いずれも好ましくない。
【0027】
また、焼結温度が800℃より低くなるにつれ焼結体の機械的強度が低下する傾向がみられ、1200℃より高くなるにつれ機械的強度は上がるが、焼結過程においてラジウムの蒸発量が多くなり焼結体の放射性が低下する傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
なお、放射性鉱石粉末に粘土等の焼結助剤を添加して焼結することもできる。これにより、より低い温度での焼結を実現することができ省エネルギー性に優れる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明の噴霧器によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)収容された水を患部に噴霧することで、血行を良くする、新陳代謝を高める、各種の疾病の治療ができる等の温泉水のような効果を十分に得ることができるとともに携帯性にも優れた噴霧器を提供することができる。
(2)レナード効果によって発生するマイナスイオンに加えて多量のマイナスイオンを発生させることができる噴霧器を提供することができる。
(3)OHイオンが含まれた水は、洗浄剤と同様の強力な洗浄力を有するため、染め粉、インク、口紅等が洋服や着物に付着してできた油溶性のシミ抜きもでき、ガラス等の油膜の除去もできる洗浄性に優れた水を噴霧する噴霧器を提供することができる。
(4)防腐剤等を添加しなくても容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、また防腐剤を添加しなくてよいので、皮膚に刺激を感じたり炎症等を発生させることがなく快適性に優れ、さらに有効成分を分解して皮膚から吸収され易い低分子量にするので、有効成分の浸透性を高めることができる噴霧器を提供することができる。
(5)放射される遠赤外線によって、容器に収容された水のクラスターが分割され、水の粘性が低下し濡れ性が増大するので、OHイオンによる洗浄効果と相俟って洗浄力をより高めることができ洗浄性に優れた水を噴霧する噴霧器を提供することができる。
(6)石英は遠赤外線の放射効率が高いだけでなく、多様な色彩を有しているので、石英が収容されると、装飾性を高めることができる噴霧器を提供することができる。
(7)石英が放射性鉱石や放射性鉱石焼結体と一緒に収容されると、打ち身等の腫れを抑えたり痛みを軽くしたりする効果を増大させることができ消炎効果に優れた噴霧器を提供することができる。
(8)麦飯石が収容されると、皮膚に噴霧したときの刺激を少なくすることができるとともに、放射性鉱石や放射性鉱石焼結体によって生成されたOHイオンによる洗浄効果を若干抑制して皮膚の潤いを保つことができる噴霧器を提供することができる。
【0029】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)真珠の表層の主成分であり真珠層等にも含まれるコンキオリン(硬タンパク質)が、放射性鉱石や放射線焼結体から放射される微量の放射線によって分解され水に溶出されるため、水を肌に噴霧することで、肌に有害な紫外線を吸収する作用、皮膚の潤いを保つ作用、血行を良くする作用等を有し、白く潤いのある健やかな素肌を保つことができ、シミ・ソバカス等を薄くすることもできる噴霧器を提供することができる。
【0030】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(9)遠赤外線の放射効率が高いだけでなく抗菌性に優れ、容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れるとともに、床ずれの原因である緑膿菌等の繁殖を抑制でき病床の寝具等に噴霧することで快適性に優れた噴霧器を提供することができる。
【0031】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1の効果に加え、
(1)宝石よりも硬度の低い石英(硬度7)の表面が削られて微細な石英粒子が形成され、石英の表面積を大きくして、放射性鉱石や放射性焼結体と石英との相乗効果による消炎効果に優れた噴霧器を提供することができる。
【0032】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1の効果に加え、
(1)防腐剤等を添加しなくても容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、また防腐剤を添加しなくてよいので、皮膚に刺激を感じたり炎症等を発生させることがなく快適性に優れ、さらに有効成分を分解して皮膚から吸収され易い低分子量にするので、有効成分の浸透性を高めることができる噴霧器を提供することができる。
【0033】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1の効果に加え、
(1)容器内の水にラドンを溶解させることができ、ラドンが溶解した水を患部に噴霧することで、血行を良くする、新陳代謝を高める、各種の疾病の治療ができる等の温泉水のような効果を十分に得ることができる噴霧器を提供することができる。
【0034】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6の内いずれか1の効果に加え、
(1)放射性焼結体の機械的強度が高いため、容器内に収容された石英等との接触摩擦によって砕かれることがなく耐久性に優れた噴霧器を提供することができる。
(2)放射性元素の含有量の少ない放射性鉱石を原料として用いても、粉砕して焼結することによって放射される放射線の量を増加させることができ製品の品質の安定性に優れた噴霧器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における噴霧器の斜視図である。
図中、1は実施の形態1における噴霧器、2はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の透明な合成樹脂製で形成され水が収容される容器、3は容器2に収容されたセンウラン鉱、コフィン石等の放射性鉱石、4はセンウラン鉱、コフィン石等の放射性鉱石を粉砕して得られた放射性鉱石粉末が略球状に焼結され容器2に収容された放射性焼結体、5は容器2に収容された紫水晶(アメジスト)、バラ石英(ローズ・クオーツ)等の石英、6は容器2に収容された麦飯石、7は容器2に収容された天然真珠,養殖真珠等の真珠、8は容器2に収容されモース硬度が7より大きなトルマリン等の宝石、9は容器2に収容された三仙石、10は容器2の上端開口部に配設された噴霧器頭部、11は噴霧器頭部10の頂部に配設され下方に押し下げ可能に形成され上方に付勢された押ボタン、12は押ボタン11に配設され水が噴霧されるノズル、13は噴霧器頭部10に配設されて一端がノズル12に接続され他端が容器2内に連通する管路、14は押ボタン11の外側に配設されたキャップである。キャップ14を外して押ボタン11を押し下げると、水が管路13をノズル12に向かって移送され水がノズルから噴霧される。
ここで、本実施の形態においては、放射性鉱石3、放射性焼結体4、石英5、麦飯石6、真珠7、宝石8、三仙石9は、いずれも粒径が4〜15mmの大きさのものを用いている。また、放射性鉱石3と放射性焼結体4は、放射性鉱石3と放射性焼結体4とを合わせた体積が容器2の容積100cm当り0.1〜2cmを占めるような数だけ収容されている。また、放射性鉱石3及び放射性焼結体3は、その1個の表面をガイガーミュラー式サーベイメータ(ROTEM社製RAM GENE−1)で測定したときのカウント数が、800〜1800カウント/分好ましくは1000〜1500カウント/分であるものを用いている。
【0036】
以上のように構成された実施の形態1における噴霧器の使用方法を、以下説明する。
噴霧器1の噴霧器頭部10を開けて、容器2の上端開口部から水道水,飲料用の地下水等の水を容器2内に注ぎ、放射性鉱石3、放射性焼結体4、石英5、麦飯石6、真珠7、宝石8、三仙石9を水に浸漬する。次に、噴霧器頭部10を容器2の上端開口部に取り付け、3〜5時間以上静置する。なお、水を容器2内に注いで放射性鉱石3、放射性焼結体4、石英5、麦飯石6、真珠7、宝石8、三仙石9を水に浸漬し、3〜5時間以上静置した後、噴霧器頭部10を容器2の上端開口部に取り付けてもよい。また、容器2を数回振とうしてもよい。
静置している間に、放射性鉱石3、放射性焼結体4、石英5、麦飯石6、真珠7、宝石8、三仙石9の作用によって、放射性鉱石3や放射性焼結体4から発生したラドン等が水に十分溶解され、さらに水に浸漬された放射性鉱石や放射性鉱石焼結体から放射される微量の放射線(α線、β線、γ線)によって、水分子からOHイオン及びHイオンが生成される。
静置した後、押ボタン11を押し下げると、OHイオンを多量に含む水が空気中に噴霧される。
【0037】
以上のように構成された実施の形態1における噴霧器によれば、以下のような作用が得られる。
(1)放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4が容器2内に収容され常に水に浸漬されており、容器2を振とうしたり搬送したりすることで放射性鉱石3等が容器2内を自由に移動できるので、放射性鉱石3等から発生したラドン等を水に十分溶解させることができ、この水を患部に噴霧することで、血行を良くする,新陳代謝を高める,各種の疾病の症状を軽減できる等の温泉水のような効果を十分に得ることができるとともに携帯性にも優れる。このため、皮膚のシミ等に噴霧すればシミ等が薄くなったり、顔の周囲に噴霧して吸引すれば鼻詰まりが治ったりする等の効用が得られる。また、症状の軽重にもよるが、打ち身等の腫れを抑えたり、痛みを軽くしたりすることもできる。
(2)水に浸漬された放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4から放射される微量の放射線(α線、β線、γ線)によって、水分子からOHイオン及びHイオンが生成され、噴霧されたOHイオンは、空気中の水分子と結合して界面活性物質であるマイナスイオンを生成するため、レナード効果によって発生するマイナスイオンに加えて多量のマイナスイオンを発生させることができる。
(3)放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4によって生成されたOHイオンが含まれた水は、洗浄剤と同様の強力な洗浄力を有する。このため、染め粉、インク、口紅等が洋服や着物に付着してできた油溶性のシミ抜きにも用いることができる。また、ガラス等の油膜の除去もできる。
(4)放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4から放射される微量の放射線が水中の雑菌等を分解するので、防腐剤等を添加しなくても容器2内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、防腐剤が添加されていないので皮膚に刺激を感じたり炎症等を発生させることがなく快適性に優れ、さらに有効成分を分解して皮膚から吸収され易い低分子量にするので、有効成分の浸透性を高めることができる。
(5)放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4、石英5,麦飯石5から放射される放射線や遠赤外線によって、容器2に収容された水のクラスターが分割され、水の粘性が低下し濡れ性が増大するので、OHイオンによる洗浄効果と相俟って洗浄力をより高めることができる。
(6)石英5は遠赤外線の放射効率が高いだけでなく、多様な色彩を有しているので、石英が収容されると、装飾性を高めることができる。
(7)石英5が放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4と一緒に収容されると、石英5と放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4との相乗効果によって、理由は不明であるが、打ち身等の腫れを抑えたり痛みを軽くしたりする効果を増大させることができ消炎効果に優れる。
(8)麦飯石6は遠赤外線の放射効率が高いだけでなく、水中の塩素,マグネシウム,カルシウム等を吸着し水を軟水化するとともに各種ミネラル成分を溶出するので、皮膚に噴霧したときの刺激を少なくすることができるとともに、放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4によって生成されたOHイオンによる洗浄効果を若干抑制して皮膚の潤いを保つことができる。
(9)表面をガイガーミュラー式サーベイメータ(ROTEM社製RAM GENE−1)で測定したとき、800〜1800カウント/分好ましくは1000〜1500カウント/分の放射性鉱石3及び放射性焼結体4が容器2内に所定量収容されているので、患部に噴霧した際、打ち身等の腫れを抑えたり痛みを軽くしたりする消炎効果や、染め粉,インク,口紅等の汚れの除去ができる洗浄効果が発現されるとともに、肌に噴霧した際に肌がかさついたり潤いが失われたりすることがなく肌の潤いを保つことができる。
(10)容器2内にモース硬度が7より大きなトルマリンからなる宝石8が収容されているので、遠赤外線の放射効率が高いだけでなく、トルマリンと水との摩擦接触、若しくはトルマリンと放射性鉱石3等との摩擦接触等によって放電し、これによりHイオンとOHイオンとが生成されるので、マイナスイオンの発生量や水の洗浄性をより高めることができる。また、宝石8よりも硬度の低い石英5(硬度7)の表面が削られて微細な石英粒子が形成され、石英5の表面積が大きくなり、放射性鉱石3や放射性焼結体4と石英5との相乗効果による消炎効果がさらに向上する。
(11)容器2は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂製で形成されているので、容器2内の水との摩擦接触によって容器2の表面には負の静電気が惹起され、この負の静電気により水中のHイオンが消費されるので、水中のOHイオンの活性或いは濃度が高くなり、噴霧された水の洗浄力をより高めることができる。
(12)真珠7が収容されているので、容器2を振とうして放射性鉱石3や放射線焼結体4、石英5(硬度7)等と摩擦接触させることで、真珠7(硬度3.5〜4.5)の表層が削られ、真珠7の表層の主成分であり真珠層等にも含まれるコンキオリン(硬タンパク質)が、放射性鉱石3や放射線焼結体4から放射される微量の放射線によって分解され水に溶出される。分解されたコンキオリンは、肌に有害な紫外線を吸収する作用、皮膚の潤いを保つ作用、血行を良くする作用等があるので、水を肌に噴霧することで、白く潤いのある健やかな素肌を保つことができ、シミ・ソバカス等を薄くすることもできる。
(13)三仙石9は遠赤外線の放射効率が高いだけでなく抗菌性に優れるため、三仙石9が収容されると、容器2内の水が腐敗するのを防止できるとともに、床ずれの原因である緑膿菌等の繁殖を抑制でき、病床の寝具等に噴霧することで床ずれを防止し快適性を高めることができる。
(14)放射性鉱石3及び放射性焼結体4が容器2の容積100cm当り0.1〜2cmの容積を占めるので、放射性鉱石3や放射性鉱石焼結体4から放射される微量の放射線が、水中の雑菌等を分解するのに十分な量になり、防腐剤等を添加しなくても容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、また防腐剤が添加されていないので、皮膚に刺激を感じたり炎症等を発生させることがなく快適性に優れ、さらに有効成分を分解して皮膚から吸収され易い低分子量にするので、有効成分の浸透性を高めることができる。
【実施例】
【0038】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実験例1)
ポリエチレン製の容器(容積70mL)に以下の(1)〜(4)を収容し、実験例1の噴霧器を作成した。
(1)センウラン鉱、コフィン石等の放射性鉱石を微粉砕して得られた放射性鉱石粉末が略球状に成形され800℃で焼結された直径が7mmの放射性焼結体を2個。
(2)石英として粒径が約8mmの不定形のバラ石英(ローズ・クオーツ)を5個。
(3)粒径が約7mmの略球状の麦飯石を4個。
(4)粒径が約6mmの略球状の真珠を3個。
実験例1の噴霧器の容器に水道水を満たし、これら放射性焼結体、石英、麦飯石、真珠を全て浸漬し、3〜5時間放置した。
【0039】
(実験例2)
容器に麦飯石を収容しない以外は、実験例1と同様にして、実験例2の噴霧器を作成した。次に、実験例2の噴霧器の容器に水道水を満たし、これら放射性焼結体、石英、真珠を全て浸漬し、3〜5時間放置した。
【0040】
(実験例3)
容器に石英を収容しない以外は、実験例1と同様にして、実験例3の噴霧器を作成した。次に、実験例3の噴霧器の容器に水道水を満たし、これら放射性焼結体、麦飯石、真珠を全て浸漬し、3〜5時間放置した。
【0041】
(実験例4)
容器に真珠を収容しない以外は、実験例1と同様にして、実験例4の噴霧器を作成した。次に、実験例4の噴霧器の容器に水道水を満たし、これら放射性焼結体、石英、麦飯石を全て浸漬し、3〜5時間放置した。
【0042】
(比較例1)
特開平2−186936号公報(特許文献1)に記載された噴霧器と同様の構成を有する噴霧器を作成した。即ち、実験例1に記載した放射性焼結体2個、バラ石英5個、麦飯石4個、真珠3個が収納した材料保持部を作成し、この材料保持部を管路に配設した噴霧器である。
比較例1の噴霧器では、容器に収容された水の内、管路を上がって材料保持部に入った水だけが放射性焼結体等と接触する。
【0043】
(比較例2)
容器に放射性焼結体、石英、麦飯石、真珠を収容せず、容器に水だけが収容された比較例2の噴霧器を作成した。
なお、実験例1〜4、比較例1〜2の噴霧器において、押ボタンを押し下げる1回の動作でノズルから噴霧される水の量は同一量である。
【0044】
(洗浄液としての評価(評価1))
口紅が付着した木綿製の白布を6枚用意し、油溶性のシミ取りの実験を行った。各々の白布に付着した口紅に向かって、実験例1〜4、比較例1〜2の噴霧器から同一量の水を噴霧し白布に染み込ませた。次に、白布の上にタオルをのせ、上からブラシで軽く叩きタオルに移し取った。これを複数回繰り返した。
この結果、(表3)に示すように、実験例1〜4の噴霧器の水を噴霧した白布は、比較例1の噴霧器の水を噴霧した白布の口紅の色に比べ、付着した口紅の色が薄くなったのが確認された。なお、比較例2の噴霧器の水を噴霧した白布では、口紅は全く落ちなかった。
以上の実験の結果、本実施例の噴霧器から噴霧された水は、洗浄剤と同様の強力な洗浄力を有し、口紅のような油溶性のシミ抜きにも用いることができることが明らかになった。
【0045】
【表3】

【0046】
(化粧水としての評価(評価2))
肌のシミが気になる26〜52歳の女性15名をサンプラー(ひとつの噴霧器に対してサンプラー3名)として、毎日朝と夜の2回、肌を洗浄した後に、実験例1〜4、比較例1の噴霧器の水を肌のシミのある箇所に噴霧してもらった。噴霧した後の水は、肌に擦り込むように伸ばしてもらった。この結果を(表3)に示した。
(表3)に示すように、実験を開始して3日経過した後、実験例1の噴霧器の水を噴霧したサンプラーの内の1名から、シミが薄くなったという評価を得た。さらに、実験開始から1週間経過した後、実験例1の噴霧器の水を噴霧したサンプラーの内の別の1名から、シミが薄くなったという評価を得た(実験例1では合計2名)。実験開始から10日経過した後、実験例2〜4の噴霧器の水を噴霧したサンプラーの内の1名から、シミが薄くなったという評価を得た。
実験開始から1か月経過した後、実験例1の噴霧器の水を噴霧したサンプラーの3名全員が、シミが薄くなったと感じていた。また、実験例2〜4の噴霧器の水を噴霧したサンプラーの内の2名は、シミが薄くなったと感じていた。なお、実験例2の噴霧器の水を噴霧したサンプラーの内の2名は、肌がややかさつき、潤いが少なくなったようだと感じていた。一方、比較例1の噴霧器の水を噴霧したサンプラーは、変化が見られなかった。
以上の実験の結果、本実施例の噴霧器によれば、肌のシミを薄くする等、新陳代謝を高める等の温泉水のような効果を得ることができることが確認された。また、麦飯石を収容することによって、皮膚に噴霧したときの刺激を少なくすることができ皮膚の潤いを保つことが確認された。また、真珠を収容することによって、白く潤いのある健やかな素肌を保つことができ、シミ・ソバカス等を薄くする効果に優れることが確認された。
【0047】
(マイナスイオン発生器としての評価(評価3))
実験例1、比較例1,2の噴霧器を用いて、水を噴霧後の大気中に含まれるマイナスイオン数を測定した。
ここで、マイナスイオン数は、アンデス電気製空気イオンカウンターITC−201Aを用いて測定した数値を用いた。測定はイオンカウンターの測定筒を各噴霧器のノズルから30cm離し、噴霧器のノズルからイオンカウンターに向けて水を2回(1回当りの噴霧量0.2g)噴霧することによって行った。測定は無風状態で行い、測定時の気温は20℃、相対湿度は54%であった。測定結果を(表4)に示す。なお、測定結果は、各々3回の測定による平均値である。
【0048】
【表4】

【0049】
(表4)に示されるように、実験例1の噴霧器は、比較例1,2の噴霧器に比べ、2倍以上のマイナスイオンを発生させることが可能であることが確認された。
以上のように本実施例の噴霧器によれば、レナード効果によって発生するマイナスイオンに加えて多量のマイナスイオンを発生させることができることが明らかになった。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、容器内の水を噴霧する噴霧器に関し、洗浄力の高い水に改質させることができるとともに、容器内の水が腐敗するのを防止でき保存性に優れ、また血行を良くする、新陳代謝を高める、各種の疾病の症状を軽減できる等の温泉水のような水に改質させることができ、また有効成分の浸透性を高めることができ、さらに多量のマイナスイオンを発生できる噴霧器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】実施の形態1における噴霧器の斜視図
【符号の説明】
【0052】
1 噴霧器
2 容器
3 放射性鉱石
4 放射性焼結体
5 石英
6 麦飯石
7 真珠
8 宝石
9 三仙石
10 噴霧器頭部
11 押ボタン
12 ノズル
13 管路
14 キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に収容される水を噴霧する噴霧器であって、
前記容器内に収容され前記水に浸漬される(a)放射性鉱石、及び/又は、放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体の1個以上と、(b)石英、及び/又は、麦飯石の1個以上と、を備えていることを特徴とする噴霧器。
【請求項2】
前記容器内に、真珠が1個以上収容されていることを特徴とする請求項1に記載の噴霧器。
【請求項3】
前記容器内に、三仙石が1個以上収容されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の噴霧器。
【請求項4】
前記容器内に、モース硬度が7より大きな宝石が収容されていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1に記載の噴霧器。
【請求項5】
前記放射性鉱石及び前記放射性焼結体が、前記容器の容積100cm当り0.1〜2cmの容積を占めていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1に記載の噴霧器。
【請求項6】
前記放射性鉱石が、ウラン鉱石であることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1に記載の噴霧器。
【請求項7】
前記放射性焼結体が、前記放射性鉱石粉末の成形体が800〜1200℃で焼結されたものであることを特徴とする請求項1乃至6の内いずれか1に記載の噴霧器。

【図1】
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