説明

四川麻辣ナッツ・麻辣ピーナッツなど落花生菓子およびその製法

【課題】落花生に味をつける方法として、塩、バター、マーガリン、グルタミン酸などを油で揚げた落花生に加えて調味する方法や、衣を落花生につけ、その衣に味をつける方法が一般的にとられているが、より深みのある味や特徴のある味を表現するためには、落花生そのものの内部に味を浸透させることが必要であると考えられる。.
【解決手段】上記の課題を解決するために、落花生を揚げる油脂に唐辛子、花椒、香味野菜で香りや味をつけた辣油のようなものを用いて、さらに油脂で揚げた後、高温の状態で唐辛子、コーンスターチを含む調味料と香りをつけた花椒油を加えて攪拌し、落花生からでる水蒸気でコーンスターチを糊状にして調味料の付着を良くした。また、油脂分で唐辛子の色素やカプサイシンも溶解しやすくなり、その付着も促進され、色調、味覚共にすぐれた食欲を増進させるものができた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
落花生を加工した菓子には、表面に衣をつけて、その衣に味をつけた商品が一般的だが、落花生そのものに味をしみこませた菓子はなかった。高温と低温の2回にわたり、調味料、調味油をしみこませて今までにない味を表現できた。
【背景技術】
【0002】
従来の落花生の加工方法として特許文献1や特許文献2、特許文献3にあるように、落花生を油脂で揚げてその後、塩や調味料で味をつける手法のものだった。また、焙煎した落花生や油で揚げた落花生に衣をコーティングをして、その衣に味をつけたものだった。この手法では、落花生の味がコーティング物や表層だけにとどまるために、落花生本来の味が勝りすぎて、複雑な味わいの落花生菓子は製造できなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3364850号公報
【特許文献2】特開2004-267039号公報
【特許文献3】特開2008-148665
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
落花生に味をつける方法として、塩、バター、マーガリン、グルタミン酸などを油で揚げた落花生に加えて調味する方法や、衣を落花生につけ、その衣に味をつける方法が一般的にとられているが、より深みのある味や特徴のある味を表現するためには、落花生そのものの内部に味を浸透させることが必要であると考えられる。.また、落花生と調味料を分割して包装する方法などもあるが、落花生自体に複雑な味を浸透させたものはなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、落花生を揚げる油脂に唐辛子、花椒、香味野菜で香りや味をつけた辣油のようなものを用いて、さらに油脂で揚げた後、高温の状態で唐辛子、コーンスターチを含む調味料と香りをつけた花椒油を加えて攪拌し、落花生からでる水蒸気でコーンスターチを糊状にして調味料の付着を良くした。また、油脂分で唐辛子の色素やカプサイシンも溶解しやすくなり、その付着も促進され、色調、味覚共にすぐれた食欲を増進させるものができた。
【発明の効果】
【0006】
花椒、唐辛子の消化器官に対する健康効果で食欲を増進させ、なおかつ脂肪の燃焼も期待できる落花生菓子ができた。また、請求項2に記載した、中華風の花椒と唐辛子を用いたものに限定されずに、ニンニク、バジルなどのハーブ類とオリーブ油でイタリア風の味付けをしたり、カレー粉を用いたカレー味や和風醤油味などにも応用でき、落花生菓子のバリエーションが広がる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
落花生を調味油で揚げ、油切りをして、風味のよい調味油をくわえる。さらに調味料で味付けを行い調味油と花椒粉で香りをつけるので、行程の多さでコストはかかるが、非常に味わいの深いものができる、従来の落花生菓子の概念を変えるような製品を製造することができる。
【実施例】
【0008】
落花生を170°Cの調味調香された油脂で揚げ、油切りをしたのち調味油を加え、塩、コーンスターチ、アミノ酸等の調味料と、粉末もしくは刻んだ唐辛子をくわえて攪拌する。さらに粗熱が取れたら花椒粉と花椒油で調香する。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明の落花生菓子は、落花生そのものに味をつけているので、落花生を調味料のように使って料理にも応用できる製品になった。また、唐辛子や花椒の健康効果も期待でき、食欲増進も期待できる。単なる菓子ではなく、飲食業関係で応用の利く食材としての活用も考えられる範囲が広い製品である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
落花生に油脂・調味料・唐辛子・花椒で色づけ・調味した菓子、食材としての落花生。
【請求項2】
落花生を油脂で揚げ、さらに調味油をしみこませ調味料との相乗効果で風味をよくした落花生菓子の製法。

【公開番号】特開2013−27375(P2013−27375A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167263(P2011−167263)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(711008261)株式会社東奥トレード (2)
【Fターム(参考)】