説明

回路遮断装置

遮断素子(112)およびヒューズ素子(114)が電気的に並列に構成された回路遮断装置(110)が提供される。この遮断素子は、電気導体とその通電容量をなくすためにその電気導体を切断することができる電流遮断器とを含む。回路遮断装置の例示的な実施形態は、遮断制御信号を検出しその信号に応答して作動することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路保護装置に関し、より詳細には、バッテリの負荷回路を保護する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2003年8月8日に出願された米国特許仮出願第60/493499号の優先権の利益を主張するものである。同特許仮出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
自動車、船舶、貨物自動車などのモータビークルは、大電流を導通する始動電動機用ケーブルおよびその他のケーブルをほとんど例外なく含んでいる。たとえば、多くのモータビークルに普及している典型的な12ボルトの電気系統では、始動電動機用ケーブルを通る電流は、最初に900アンペアという高いレベルにまで急上昇することがあり、場合によっては1500アンペアまで急上昇することもある。さらに、この始動機用ケーブルを流れる電流は、200〜600アンペアの定常レベルで安定化し、最長で6秒以上の間このレベルで継続することがある。したがって、車両用始動電動機のような大電流装置に電流を供給する回路全体は、高レベルの定常状態にも高レベルの過渡電流にも対応した設計を必要とすることがある。
【0004】
しかし、残念ながら、たとえばバッテリケーブルを含み得るかかる大電流回路の構成要素はどれも、重度の車両衝突などの様々な形で地絡し得る。このため、これらの回路に付随したヒューズ保護があると有利である。しかし、多くの場合、始動電動機用ケーブルなどの構成要素は回路保護のためにヒューズを内蔵しないことが知られている。このヒューズ保護がない理由の1つは、始動電動機または他の大電流装置の回路に電力供給するのに必要な電流をサポートするために必要なヒューズサイズが比較的大ききことである。これらの大電流回路内にあるバッテリケーブルなどいくつかの構成要素は、小電流の装置もサポートしなければならないので、ヒューズ保護は、実現困難であることが分かっている。たとえば、車両の始動電動機回路内の初期電流サージに必要な電流を導通するのに十分な大きさのヒューズは、電流が電動機を動かす必要のない期間中に、保護をあまり提供しないまたは保護を提供しない。
【0005】
バッテリ回路に使用される、回路を開放するための装置が開示されている。たとえば、米国特許第6144111号、第6171121号、および第5783987号は、この種の回路遮断装置を開示している。一般に、この種の装置の作動は、簡単に逆にはならない。この種の装置は一般に、それにつながっている回路を無効にする働きをし、作動した装置は、通常、回路を復旧させるために交換する必要がある。したがって、保護回路を内蔵する装置のユーザは、不便に感じるかもしれない。たとえば、モータビークルの場合、車両を移動させるために牽引またはジャンプスタートが必要になることがあり、その車両が動作可能状態に復旧されるまで遅れが生じることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
バッテリ回路の車両内で短絡が起きたとき、バッテリケーブルから電圧を除去することが望ましい。このような短絡は、車両衝突が原因となり得ることも知られている。しかし、減速度の閾レベルを超え得る衝突や衝突表示の誘因となり得る衝突など、エアバッグ展開を引き起こし得るような多くの衝突は、バッテリケーブルのような大電流の構成要素内では短絡の原因にならないかもしれない。そのような状況では、車両が再始動できるようにすることおよび/または選択された電気負荷に電力を供給することが望ましいことがある。残念ながら、車両衝突が起こるたびに被保護回路を無効にすることを含む大電流回路を保護する方法および装置は、たとえ短絡が起きていなくても被保護回路の不必要な遮断をもたらすかもしれない。このような過剰な保護手段は、さらなる問題を引き起こすかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、遮断素子およびヒューズ素子(fuse element)が電気的に並列に構成される回路遮断装置を提供する。例示的な実施形態では、遮断素子は、ヒューズ素子と並列に結合される電気導体を含む。
【0008】
例示的な実施形態は、電気導体を切断してその通電容量をなくすことができる電流遮断器をさらに含む。遮断素子は、初期状態および作動状態を有する。遮断素子が初期状態にあるとき、電気導体は、ヒューズ素子の回路経路と並列に構成される導電経路を提供する。遮断素子が作動状態にあるとき、電流遮断器によって電気導体内に作られたギャップは、電気導体に電流が流れるのを阻止する。
【0009】
本発明の回路遮断装置の例示的な実施形態は、この装置がエアバッグ展開やバッテリ回路内の短絡などの異常事象の発生を示す信号を受け取ったとき、バッテリと装置との間のバッテリケーブルの通電容量を遮断することができる。例示的な実施形態により、短絡がバッテリ回路内に存在しない場合、衝突後に自動車エンジンの正常な再始動が可能になる。
【0010】
本発明の回路遮断装置の例示的な実施形態は、遮断制御信号を検出するように構成された電流遮断器を含む。この電流遮断器はさらに、信号の検出に応答して作動するように構成される。
【0011】
本発明の上述の特徴は、同じ番号は同じ要素を示す添付図面に関連して考察する以下の詳細説明からより明確に理解されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1を参照すると、本発明の電気回路用安全装置すなわち回路遮断装置110は、並列結合された遮断素子112およびヒューズ素子114を含む。遮断素子112およびヒューズ素子114は、それぞれの端部で、第1のノード116および第2のノード118と規定された位置に接続されている。
【0013】
次に図2aを参照すると、回路遮断装置210の例示的な実施形態は、並列結合された遮断素子212およびヒューズ素子214を含む。遮断素子212およびヒューズ素子214は、それぞれの端部で、第1のノード216および第2のノード218と規定された位置に接続されている。遮断素子212は、ヒューズ素子214と並列に結合される電気導体220を含む。電気導体220は、狭い接合部222を含む。電気導体220は、電気負荷に必要な電流の大部分を伝えるように適切な材料、断面および長さで設計されている。例示的な実施形態では、電気導体220は、ヒューズ素子214が通常使用下で溶融または開放するほどの電流は導通しないようにするように構成されている。
【0014】
例示的な実施形態では、遮断素子212は、第1のノード216と第2のノード218との間の電気導体220の通電容量をなくすために、電気導体220を切断することができる電流遮断器224も含む。電流遮断器224は、ヒューズ素子224を介して延びる電流路をそのまま残しながら電流が電気導体220に流れるのを阻止するために、電気導体220を切断するように構成されることができる。例示的な実施形態では、電流遮断器224は、火工品成分(pyrotechnic component)228で部分的に充填された燃焼室226を含む。電流遮断器224は、電線232を介して遮断制御信号を受け取ったときに火工品成分228を起爆するように構成された着火素子230をさらに含むことができる。回路遮断装置210は、電流遮断器224を制御するために必要な適切な相互接続および従属部品を含むこともできる。
【0015】
代替として、遮断素子212は、電気導体220を介して延びる電流路を開放または遮断するための他の適切な手段を含むことができる。たとえば、電流遮断器224は、ナイフ(図示せず)を含むことができる。または、電気導体220はスイッチ(図示せず)を含むことができ、電流遮断器224はスイッチアクチュエータを含むことができる。代替として、電気導体220は、ヒューズ(図示せず)を含むことができ、電流遮断器224は、制御モジュール(図3に示す)またはセンサ(図3に示す)から受け取った遮断制御信号に応答してヒューズ(図示せず)を溶融するように構成された加熱素子(図示せず)を含むことができる。
【0016】
図2aは、初期状態にある遮断素子212を示す。初期状態では、電気導体220は、第1のノード216と第2のノード218との間にヒューズ素子214と並列な導電経路を提供する。
【0017】
図2bは、電流遮断器224が電気導体220を切断して第1のノード216と第2のノード218との間の電気導体220の通電容量を遮断した後の作動状態にある遮断素子212を示す。作動状態では、電流遮断器224によって作られた電気導体220のギャップ234は、第1のノード216と第2のノード218との間の電気導体220に電流が流れるのを阻止する。
【0018】
図3は、自動車用バッテリ回路の一部として接続された安全装置すなわち回路遮断装置310の例示的な実施形態を示す。回路遮断装置310は、直流電源すなわち蓄電池364の正極362と車両の電気負荷との間に一次回路360と直列に接続されている。始動電動機366、発電機368、電気的中心370などの典型的な車両の電気負荷は、図3に示されている。センサ380は、遮断素子312の通電容量をなくす必要のある異常状態を検出する。この異常状態は、(おそらくはエアバッグを展開させるのに十分な力の)車両衝突と同様な急減速や急加速などの事象の検出を含むことができる。センサ380は、被保護回路(360に示す)内の過電流状態など他の異常状態を検出するように構成されることもできる。センサ380は、これによって出力された信号を検出し処理するようになされた制御モジュール382と通信する。制御モジュール382は、センサ380によって出力された信号を処理し、電線332を介して遮断素子312に送られる遮断制御信号を生成する。
【0019】
このような構成では、回路遮断装置310は、以下のように動作する。負荷電流が、接続点336と接続点338との間を遮断素子312および並列のヒューズ素子314を経由して導通される。センサ380は、遮断素子312の通電能力をなくすことが望ましいことを示す異常状態を検出する。制御モジュール382は、好ましくは衝突によって引き起こされる保護対象の(360に示すような)バッテリケーブルや(366、368、370に示すような)電気負荷の短絡が発生する前に、遮断素子312に信号を送り遮断素子312を経由する電流路を作動させ開放する。その後バッテリケーブルの短絡が起きた場合、ヒューズ素子314が、残る並列回路を開放し短絡を取り除く。この場合、被保護回路360は、回路をリセットまたは閉路する手段を用いずに(そうすると電気的/熱的事象を招くので)、バッテリの正極362から恒久的に遮断される。一方、バッテリケーブルの短絡が衝突事象で発生しない場合、ヒューズ素子314は並列回路を開放しない。したがって、ヒューズ素子314は、車両用エンジンの再始動など被保護回路に必要な大電流の使用を可能にする十分な通電容量を提供するように有利に構成されることができる。そのような必要性は、車両用エンジンが衝突の結果として失速した場合またはエンジンが衝突後に停止した場合に存在し得ることを留意されたい。この2つ目のケースでは、衝突後に(限られたサイクル数の間)エンジンの再始動に対応するために要求され得るヒューズのサイズまたは定格は、車両の寿命のために、ヒューズが始動回路の一部として電気的に直列に構成される場合に要求されるヒューズのサイズまたは定格よりも著しく小さくすることができる。
【0020】
例示的な実施形態では、回路遮断装置310が図3に示すような自動車用バッテリ回路を保護するように構成されている場合、回路遮断装置310は、100マイクロオーム未満の抵抗を有する電気導体(図2aの220に示す)と125アンペアの定格を有するヒューズ素子314とを含む。
【0021】
上述のいずれの場合も(衝突によって引き起こされるバッテリケーブルでの電気短絡の有無にかかわらず)、回路遮断装置310は最終的に、衝突後に実施される車両の修理サービスの一環として取り外され交換される。これらの修理は、車両を通常使用に戻す前に、必要に応じてバッテリケーブルを修理および/または交換する際に、衝突によって損傷した保護対象のバッテリケーブルを点検することを含むことができる。
【0022】
次に図4を参照すると、回路遮断装置の例示的な実施形態の一態様が開示されている。410に全体を示したこの態様では、単一のプレス加工品(stamping)412が、電気導体414もヒューズ素子(可溶性部分)416も含む。電気導体414およびヒューズ素子416は、第1のノード418および第2のノード420と規定されたプレス加工品412上の位置で接続されている。プレス加工品412は、図3の336および338に示したような負荷回路の接続点に接続するために、プレス加工品412をスタッド(図示せず)上にボルト締めするための孔422、424を両端部に有する。プレス加工品412の電気導体414は、狭い接合部428を形成するために切欠きが設けられたまたはその他の方法で脆弱化された全体が長方形の第1の母線426に組み込まれており、したがって(図2aの224に示すような)電流遮断器による遮断が容易になる。プレス加工品412のヒューズ素子416は、接合部428の両側に位置する第1のノード418と第2のノード420との間に電流を伝えるために、並列電流路であるより小さい第2の母線430によって設けられている。第2の母線430は、ヒューズ素子416を含む。
【0023】
例示的な実施形態では、ヒューズ素子416は、所定のレベルを超える電流がヒューズ素子416を通過したときに溶融するように構成されている。ヒューズ素子416が溶融する所定のレベルは、その特定のヒューズ素子416の材料、表面積および/または断面積に依存する。
【0024】
例示的な実施形態では、プレス加工品412は、約1〜2mmの厚みを有する銅材料でできている。電気導体414は、ヒューズ素子416の通電容量よりも大きな通電容量を提供する。例示的な実施形態では、電気導体414およびヒューズ素子416のサイズ、形状および材料組成は、電気導体414がプレス加工品412に流れる電流の約75%以上を伝えることが可能になるように選択される。
【0025】
プレス加工品412を含む回路遮断装置は、上述の回路遮断装置110、210、310とおおむね同じように動作する。さらに、回路遮断装置210によって実証したように、ヒューズ素子および遮断素子を単一のプレス加工品に組み込むのではなく、遮断素子およびこれと電気的に並列接続される別個のヒューズ素子を使用することが可能である。これらおよびその他の実施形態はいずれも、この装置を自動車用回路(図3に示す)内に容易に組み込めるようにするとともに安価な交換サービスをもたらするように、バッテリ端子クランプまたはその他の接続部と共にハウジング内に容易に配設されることができることを留意されたい。
【0026】
次に図5−aを参照すると、本発明の回路遮断装置510の例示的な実施形態は、導電性プレス加工品512、ヒューズ514、および火工品成分を含んだ電流遮断器516を含む。プレス加工品512は、電気導体518、およびこの両端部に第1の電気接続部520および第2の電気接続部522を有する。ヒューズ514は、第1の電気接続部520と第2の電気接続部522との間に電気導体518と平行に延在する。電流遮断器516は、これに作動するよう命令する信号を検出したときに電気導体518を介して延びる回路経路を開放するように配置され適応される。
【0027】
図5−bは、図5−aに示す回路遮断装置510の一態様を示す。540に全体を示すこの態様では、プレス加工品512は、図5−aにも示したように、電気導体518と、第1の電気接続部520および第2の電気接続部522とを有する。電気接続部520および522はそれぞれ、図3の336および338に示したような負荷回路の接続点に接続するために、スタッド(図示せず)上にプレス加工品512をボルト締めするための孔542および544を有する。電気導体518は、狭い接合部546を形成するように切欠きが設けられておりまたはその他の方法で脆弱化されており、したがって電流遮断器516(図5−aに示す)による遮断が容易になる。
【0028】
例示的な実施形態540はさらに、第1の電気接続部520と第2の電気接続部522との間に電気導体518と平行に延在するヒューズ514を含む。ヒューズ514は、第1の電気接触部548および第2の電気接触部550を有し、第1の電気接触部548および第2の電気接触部550はそれぞれ、プレス加工品512の第1の電気接続部520および第2の電気接続部522にボルト締め接続するための孔552および554を有する。
【0029】
図6−aを参照すると、本発明の回路遮断装置610の他の例示的な実施形態は、導電性プレス加工品612、ヒューズ614、および火工品成分を含んだ電流遮断器616を含む。プレス加工品612は、電気導体618、第1の電気接続部620、および第2の電気接続部622を有する。電気導体618は、第1の電気接続部620と第2の電気接続部622との間に延在する。ヒューズ614は、第1の電気接続部620と第2の電気接続部622との間に電気導体618と電気的に並列に配置される。電流遮断器616は、これに作動するよう命令する信号を検出したときに電気導体618を介して延びる回路経路を開放するように配置され適応される。
【0030】
図6−bは、回路遮断装置610の一態様を示す。640に全体を示すこの態様では、プレス加工品612は、図6−aにも示したように、電気導体618、第1の電気接続部620、および第2の電気接続部622を含む。第1の電気接続部620は、負荷回路の接続点に接続するために、スタッド(図示せず)上にプレス加工品612をボルト締めするための孔642を有する。第2の電気接続部622は、バッテリ(図6−bには示されていない)の正端子に接続するためのクランプ644を含む。電気導体618は、狭い接合部646を形成するように切欠きが設けられておりまたは脆弱化されており、したがって電流遮断器616(図6−aに示す)による遮断が容易になる。
【0031】
実施形態640はさらに、第1の電気接続部620と第2の電気接続部622との間に電気導体618と電気的に並列に配置されるヒューズ614を含む。ヒューズ614は、プレス加工品612にボルト締め接続するための第1の電気接触部648および第2の電気接触部650を含む。
【0032】
電気回路の安全性を高める方法の例示的な実施形態は、電気導体を設けるステップと、ヒューズ素子を設けるステップと、ヒューズ素子を電気導体と電気的に並列接続するステップと、電気導体およびヒューズ素子を電気回路と電気的に直列接続するステップと、所定の状態を検出しその状態の発生を示す信号を生成するように構成されるセンサを設けるステップと、その信号を検出することができる電流遮断器を設けるステップとを含み、電流遮断器はさらに、電気導体の通電容量をなくすために、信号に応答して作動して電気導体を切断することもできる。
【0033】
所定の状態が発生したとき、この方法はさらに、その所定の状態の発生を検出するステップと、電気導体に流れる電流を遮断するために電気導体を切断するステップとを含む。
【0034】
本明細書で示し説明した例示的な実施形態は、単に例として提供され、本発明の範囲を何ら限定するものではないことを留意されたい。同様に、例示的な寸法、比率、材料および構成技法も例に過ぎず、本発明を実施するために必ずしも必要ではない。本明細書で開示された本発明の範囲は、本明細書で開示された特定の実施形態によって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲を適正に解釈することによってのみ定義されるべきものとする。
【0035】
当業者なら本明細書を読み理解すれば他の変更形態や改変形態を思いつくであろう。たとえば、制御部を回路遮断素子に接続する電線が示されている。代替として、信号は、無線の手法によって送信されることもできる。代替的に、別の例として、制御部および/またはセンサは、本発明の回路遮断装置と共にひとまとめにされることもできる。本発明の範囲内にある限り、かかる変更形態や改変形態を全て含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の回路遮断装置の例示的な実施形態の概略図である。
【図2】図2aは、初期状態にある本発明の回路遮断装置の例示的な実施形態の断面図である。
【0037】
図2bは、作動状態にある本発明の回路遮断装置の例示的な実施形態の断面図である。
【図3】自動車用バッテリ回路の一部として接続された本発明の回路遮断装置の例示的な実施形態を示す概略図である。
【図4】本発明の回路遮断装置の例示的な実施形態の一態様の平面図である。
【図5−a】本発明の回路遮断装置の他の例示的な実施形態を示す斜視図である。
【図5−b】図5−aの回路遮断装置の一態様の斜視図である。
【図6−a】本発明の回路遮断装置のさらなる他の例示的な実施形態を示す斜視図である。
【図6−b】図6−aの回路遮断装置の一態様の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列結合された遮断素子(112、212、312、512、612)およびヒューズ素子(114、214、314、514、614)を含む回路遮断装置(110、210、310、510、610)。
【請求項2】
前記遮断素子が電気導体(220、518、618)を含み、前記電気導体が前記ヒューズ素子と並列結合される、請求項1に記載の回路遮断装置。
【請求項3】
前記遮断素子が、前記電気導体を切断することができる電流遮断器(224、516、616)をさらに含む、請求項2に記載の回路遮断装置。
【請求項4】
前記遮断素子が初期状態および作動状態を有し、前記遮断素子が前記初期状態にあるとき、前記電気導体が前記ヒューズ素子と並列に導電経路を提供し、前記遮断素子が前記作動状態にあるとき、前記電流遮断器の作動によって前記電気導体内に作られたギャップ(234)が、電流が前記電気導体に流れるのを阻止する、請求項3に記載の回路遮断装置。
【請求項5】
前記遮断素子が前記初期状態にあるとき、前記遮断素子が、前記ヒューズ素子の通電容量よりも大きな通電容量を提供する請求項3に記載の回路遮断装置。
【請求項6】
前記電流遮断器が火工品成分(228)を含む、請求項3に記載の回路遮断装置。
【請求項7】
前記電気導体および前記ヒューズ素子が、プレス加工によって形成される、請求項2に記載の回路遮断装置。
【請求項8】
前記遮断素子がセンサ(380)と通信し、前記遮断素子が前記センサからの所定の出力信号に応答して作動するように構成される、請求項1に記載の回路遮断装置。
【請求項9】
前記センサが、回路内の過電流状態を検出するように構成される、請求項8に記載の回路遮断装置。
【請求項10】
前記センサが、車両の減速度を検出するように構成される、請求項8に記載の回路遮断装置。
【請求項11】
前記センサが、エアバッグ展開を検出するように構成される、請求項8に記載の回路遮断装置。
【請求項12】
前記遮断素子が制御装置(382)と通信し、前記制御装置が、前記回路遮断装置に作動するよう命令する信号を出力するように構成される、請求項1に記載の回路遮断装置。
【請求項13】
前記回路遮断装置が、電源(364)および電気負荷(366、368、370)と電気的に直列接続される、請求項1に記載の回路遮断装置。
【請求項14】
電気回路内に接続される安全装置(110、210、310、510、610)であって、
電気導体(220、414、518、618)と、
前記電気導体と電気的に並列接続されるヒューズ素子(114、214、314、416、514、614)と、
前記電気導体を切断することによって前記電気導体に流れる電流を遮断する電流遮断器(224)とを含む安全装置。
【請求項15】
前記電流遮断器が、遮断制御信号を受け取るようになされ、さらに前記信号を受け取ったのに応答して前記電気導体を切断するように適応される、請求項14に記載の安全。
【請求項16】
前記電気導体が、前記ヒューズ素子の通電容量よりも大きな通電容量を提供する、請求項14に記載の安全装置。
【請求項17】
前記電気導体および前記ヒューズ素子が、互いに一体的に接続される、請求項14に記載の安全装置。
【請求項18】
前記電気導体および前記ヒューズ素子が、電源(364)と電気負荷(366、368、370)との間に直列接続される、請求項14に記載の安全装置。
【請求項19】
電気回路(360)の安全性を高める方法であって、
電気導体(220、518、618)を設けるステップと、
ヒューズ素子(114、214、314、514、614)を設けるステップと、
前記ヒューズ素子を前記電気導体と電気的に並列接続するステップと、
前記電気導体および前記ヒューズ素子を前記電気回路と電気的に直列接続するステップと、
所定の状態を検出し前記状態の発生を示す信号を生成するように構成されるセンサ(380)を設けるステップと、
前記信号を検出することができる電流遮断器(224、516、616)を設けるステップとを含み、前記電流遮断器がさらに、前記電気導体の通電容量をなくすために、信号に応答して作動して前記電気導体を切断することもできる、方法。
【請求項20】
前記所定の状態の発生を検出するステップと、
前記電気導体に流れる電流を遮断するために前記電気導体を切断するステップとをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
電気回路(360)の安全性を高める方法であって、
電気導体(220、518、618)を設けるステップと、
ヒューズ素子(114、214、314、514、614)を設けるステップと、
前記ヒューズ素子および前記電気導体を電気的に並列接続するステップと、
前記電気導体および前記ヒューズ素子を前記電気回路と電気的に直列接続するステップと、
所定の状態を検出するステップと、
前記電気導体の通電容量をなくすために前記電気導体を切断するステップとを含む方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【公表番号】特表2007−502005(P2007−502005A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523248(P2006−523248)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/025481
【国際公開番号】WO2005/015704
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(599023978)デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (281)
【Fターム(参考)】