説明

回転テーブルを備えたマイクロ波オーブン

【課題】加熱の均一性には影響を与えることなく加熱サイクルの点に関して改善された、少なくとも1個の歯科補綴材を熱処理するためのマイクロ波オーブンを提供する。
【解決手段】少なくとも1個の歯科補綴材を熱処理するためのマイクロ波オーブンが燃焼室を備えていてその中に歯科補綴材ならびに駆動モータによって回転させることができる少なくとも1つのサセプタが配置され、さらに前記サセプタの支援によって前記歯科補綴材を間接的に加熱するマイクロ波放射源を備え、前記サセプタ(16)が少なくとも部分的にマイクロ波遮断性であるとともにマイクロ波放射源(30)が前記サセプタ(16)の下方に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、請求項1前段に記載の少なくとも1個の歯科補綴材を熱処理するためのマイクロ波オーブンに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のマイクロ波オーブンは以前から知られている。歯科補綴材を加熱するために、例えば独国特許出願公開第4102129号(A1)明細書により回転テーブルを備えたマイクロ波オーブンを提供し、歯科補綴材を硬化のためにその中に収容することが知られている。公知の方式によれば、形成されるマイクロ波放射線の均等化を達成する必要がある。
【0003】
前記の方式は歯科補綴材の重合に関するものであるが、歯科用分野において回転テーブルをサセプタと組み合わせることが知られており、それに関しては国際公開第96/41500号パンフレット(独国特許出願公開第19681432号(T1)明細書)を参照することができる。
【0004】
さらに、欧州特許第1060713号(B1)明細書により、歯科用セラミックの焼成のためにサセプタ要素との組み合わせによって回転テーブルを使用することが知られている。この方式は効果的なものであり、歯科用セラミック部材の加熱のためにマイクロ波放射線を使用することが著しい改善を示す。しかしながら回転テーブルを使用するにもかかわらず、特に歯科技工所において要望される短いサイクル時間の観点において、歯科用セラミック部材の加熱曲線をさらに改善することが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第4102129号(A1)明細書
【特許文献2】国際公開第96/41500号パンフレット
【特許文献3】独国特許出願公開第19681432号(T1)明細書
【特許文献4】欧州特許第1060713号(B1)明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って本発明の目的は、加熱の均一性には影響を与えることなく加熱サイクルの点に関して改善された、請求項1前段に記載のマイクロ波オーブンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題は本発明に従って請求項1の特徴によって極めて有効に解決される。従属請求項によって好適な追加構成が定義されている。
【0008】
本発明によれば、少なくとも部分的にマイクロ波遮断性のサセプタの下方にマイクロ波放射源を配置することによって、マイクロ波源のサセプタへの結合とそれに従った歯科材料への間接的な結合が著しく改善される。前記サセプタはディスク形状とするか、必要であれば隆起した縁部を有するディスクとされる。マイクロ波源をサセプタの下方に配置することによって、放出された放射線がまずサセプタに衝突し従って直接歯科用セラミック材料には衝突しないことが保証される。この方式によって好適な間接加熱が著しく簡便な手法で保証される。さらにサセプタがその上に支承されている歯科補綴材を形成する歯科用材料を大面積でかつ良好な熱接続によって加熱し、その際本発明に従って極めて良好なマイクロ波放射線のフィールド均一化が達成される。本発明によれば、サセプタが同時にモード撹拌器として作用する。
【0009】
高温耐性の容器が少なくとも1本の貫通孔あるいは横方向の溝部を備え、それを介して温度検出要素がサセプタの温度を測定することができる。
【0010】
マイクロ波放射源が正確にサセプタの下方に配置されれば特に好適であることが理解される。ここで放射源とは適宜な導波管の放射口に係るものとする。しかしながら、一定の横偏位を作用させることも可能であり、それによって放射源はサセプタ平面の下方には位置するもののディスク形状のサセプタに対して僅かに半径方向外側に位置する。サセプタの半径方向の端から見て、垂直線に対して角度45°の偏位が極めて効果的なものである。
【0011】
好適な構成形態によれば、サセプタの面積の中心が回転軸に対して半径方向に偏位して配置される。この方式によれば、異なった強度で放射線を吸収する各領域が回転に際して周期的にマイクロ波放射線に曝され、従って部分的に強くまた部分的には弱くなるマイクロ波放射線が効率良く利用されるため、加熱の均一性が著しく改善される。この点に関して、マイクロ波放射源を回転テーブルの回転軸から幾らか外側に配置すれば好適であることが理解される。
【0012】
変更された実施形態によれば、サセプタが実質的にポットの形状を有し、従って少なくとも部分的に遮蔽される。この解決方式によれば、サセプタから横方向に反射されたマイクロ波放射線も吸収され、その結果例えば700あるいは800℃の上昇した温度でマイクロ波放射線に直接結合する前に歯科補綴材を加熱するように作用する。
【0013】
回転テーブルとして、例えば耐熱ガラスで形成されたマイクロ波透過性で薄型の回転テーブルを使用するか、またはサセプタ自体を回転テーブルとして形成し得ることが理解される。サセプタは例えば充分な強度を有する炭化珪素から形成することができ、その際歯科補綴材が存在しない場合にサセプタがマイクロ波オーブンのマイクロ波衝突に対する基本負荷を形成することが好適である。
【0014】
好適な実施形態によれば、サセプタの面積の中心がサセプタの回転軸に対して半径方向に偏位して配置される。
【0015】
好適な実施形態によれば、サセプタの面積の中心がサセプタの回転軸と一致する。
【0016】
好適な実施形態によれば、サセプタがリングあるいはディスクとして形成されるか、および/または歯科補綴材のための少なくとも1枚の支承面を備える。
【0017】
好適な実施形態によれば、サセプタが円形の外側輪郭を有するか、または円形とは異なった外側輪郭を有する。
【0018】
好適な実施形態によれば、サセプタがそのサセプタの回転軸に対して平行に延在する少なくとも1個のサセプタ構成要素を含み、それが特にリング状の部位として形成される。
【0019】
好適な実施形態によれば、サセプタが特に少なくとも部分的に閉鎖された容器体として形成される。
【0020】
好適な実施形態によれば、特に専らマイクロ波を用いて動作するマイクロ波オーブンの動作温度範囲が室温と2200℃の間である。
【0021】
好適な実施形態によれば、マイクロ波オーブンの内部がガス遮断性に密封されるとともに、マイクロ波オーブンにユーザが選択した所定のガスを充填するか、および/または気抜きし得る。
【0022】
好適な実施形態によれば、1個あるいは複数のサセプタが回転テーブルに対して固定的に結合され、歯科補綴材が存在しない場合においてもマイクロ波オーブンにマイクロ波放射線を照射するための基本負荷を成す。
【0023】
好適な実施形態によれば、回転テーブルに結合されるサセプタがモード撹拌器として作用する。
【0024】
好適な実施形態によれば、回転テーブルも同時にモード撹拌器として形成され歯科補綴材を収容するための坩堝あるいは鉢の形状としてサセプタと結合される。
【0025】
好適な実施形態によれば、少なくとも1つの高温耐性の接触あるいは支承面がサセプタ上あるいはサセプタ内に設けられ、前記支承面が歯科補綴材を受容するように作用する。
【0026】
好適な実施形態によれば、燃焼室内に固定的に配置される少なくとも1つの高温耐性の支承面がサセプタの上方に配置され、前記支承面が歯科補綴材を受容するように作用する。
【0027】
好適な実施形態によれば、サセプタおよび/または高温耐性の支承面および/または歯科補綴材が温度検出要素、特に光学式の温度検出要素と協働作用し、また特にサセプタおよび/または駆動モータがマイクロ波出力を検出する計測装置と協働作用する。
【0028】
好適な実施形態によれば、光学式の温度検出要素がサセプタの表面および/または高温耐性の支承面および/または歯科補綴材の表面を指向し、温度検出要素の検出領域の焦点が駆動モータの回転軸の外部に存在する。
【0029】
好適な実施形態によれば、計測装置内で反射するマイクロ波放射線を最小化するために駆動モータによってサセプタの位置を回転の方向および/または垂直方向に変更可能とする。
【0030】
好適な実施形態によれば、温度検出要素はサセプタおよび/または高温耐性の支承面および/または歯科補綴材の特定の位置あるいは領域上で温度を検出し、所与の設定温度との相違が判定された際に駆動モータがサセプタを少なくとも数°の角度で回転させるよう作用する。
【0031】
好適な実施形態によれば、サセプタは定位置に保持されるか、または時限的あるいは周期的に同一方向あるいは交互に異なった方向に回転させることができ、および/またはサセプタが特にその回転中に垂直方向に調節可能である。
【0032】
好適な実施形態によれば、サセプタは20W/mK超の熱伝導率を有するとともに、少なくとも部分的に最低でも0.5mmの壁厚を有する。
【0033】
好適な実施形態によれば、サセプタが特に鉢あるいはディスクあるいは坩堝として複数部材から形成される。
【0034】
好適な実施形態によれば、サセプタは少なくとも1枚の大面積のディスク、および/または特に互いに左右および/または上下に配置されたディスク状、リング状、棒状、あるいは球形状の複数の小さな構成要素を組み合わせたディスク状の構造を有するよう形成される。
【0035】
本発明のその他の詳細、特徴、ならびに種々の利点は添付図面を参照しながら以下に記述する複数の実施例の説明によって明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係るマイクロ波オーブンの第1の実施例を示した概略図である。
【図2】本発明に係るマイクロ波オーブンの別の実施例を示した概略図である。
【図3】本発明に係るマイクロ波オーブンの第3の実施例を示した概略図である。
【図4】本発明に係るマイクロ波オーブンの第4の実施例を示した概略図である。
【図5】本発明に係るマイクロ波オーブンの第5の実施例を示した概略図である。
【図6】本発明に係るマイクロ波オーブンの第6の実施例を示した概略図である。
【図7】本発明に係るマイクロ波オーブンの第7の実施例を示した概略図である。
【図8】本発明に係るマイクロ波オーブンのサセプタが燃焼室ならびに回転軸に対して円対称の構成を有する実施例を示した概略図である。
【図9】図8のものに対してサセプタが回転軸に対して非対称に支承される実施例を示した概略図である。
【図10】図8のものに対して上面において正方形のサセプタが使用される別の実施例を示した概略図である。
【図11】図8のものに対してサセプタが実質的にダンベル型であるものの円対称に支承される別のサセプタの実施例を示した概略図である。
【図12】図8のサセプタの別の実施例を示した概略図である。
【図13】図8のものに対して別のリング型のサセプタの実施例を示した概略図である。
【図14】図8に示されたものと異なって4個の個別のサセプタを備えた別の実施例のサセプタ構成を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1に示されたマイクロ波オーブン10は断熱材料14によって被包された燃焼室12を含む。マイクロ波オーブン10は回転軸18の周りでサセプタ16を回転させる駆動モータ(図示されていない)を備えている。そのため、駆動モータは駆動シャフト20上に配置することができるが、伝達機構を介して前記駆動シャフトから横方向にずらして配置することもできる。図示された実施例において、断熱材料14中の間隙(図示されていない)を介して空気22を供給する通気装置が駆動シャフト20と同軸に設けられ、図1においては通気装置24が代表として概略的に示されている。前記の通気装置24は、特に燃焼工程の終了後に急速な冷却を提供するため、または熱処理工程中に燃焼室に所要のガス媒体を供給するために必要に応じて点入される。
【0038】
図示された実施例において、サセプタ16はディスクあるいは平型のポットの形状を有する。これは、図1に概略的に示された歯科補綴材26を受容するよう機能する。図示された実施例において、サセプタ16は表面上に装着されるような方式で回転テーブル28上に配置される。しかしながら、サセプタを直接駆動シャフト20上に固定することも可能である。
【0039】
本発明によれば、マイクロ波放射源30がサセプタ16の下方に配置される。前記マイクロ波放射線源は導波管出口32を備えていてマイクロ波放射線を下方からサセプタ16に照射し、すなわち言い換えるとマイクロ波放射線が歯科補綴材26に直接衝突することを防止する。
【0040】
図示された実施例おいて、サセプタ16と燃焼室12の壁との間にスロット34が設けられる。そのスロット34の幅は所定割合のマイクロ波放射線が横方向に通過することもできるが主要な成分はいずれにしてもサセプタ16に伝導するように選択される。
【0041】
周知の方式により、温度センサ36、例えば燃焼室の温度および/または歯科補綴材の温度を測定する高温計が設けられる。
【0042】
本発明によれば、サセプタ16の回転速度も任意の適宜な方式によって設定することが特に好適である。例えば、前記回転速度は毎分0.5ないし70回転とすることができ、また可変のあるいはクロック制御された回転速度を実施することもでき、さらにそれを両方の回転方向にすることもできる。
【0043】
この方式において到達し得る歯科用セラミック材料の最大燃焼温度は2200℃となる。回転テーブル28が供給されたマイクロ波に対するモード撹拌器として作用するように形成されることが極めて好適である。他方、サセプタは少なくとも20W/mKの極めて高い熱伝導率を有するもので、炭化珪素および/または酸化ジルコニウムおよび/またはSiCとSiNiの混合物から形成することが好適である。
【0044】
供給されるマイクロ波エネルギー(Pソース)に対して反射されるマイクロ波エネルギー(P反射)を最小化するために、回転の方向および/または垂直方向にサセプタの位置を移動させることができる。
【0045】
図2ないし図7に示された別の実施例は図1の実施例と同じ基本構成を有し、同一の構成要素は同じ参照符号によって示される。
【0046】
図2に示された第2の実施例は平型のディスク形状の回転テーブル28を含み、その上に同様に平型かつディスク形状のサセプタ16が装着される。
【0047】
回転テーブル28は駆動シャフト20上に支承され、この実施例において前記駆動シャフトはその回転軸周りの回転性とは無関係に垂直方向に移動させることができる。
【0048】
この構成において、高温耐性収容部材を形成するサセプタ16が少なくとも1本の貫通口38を含み、歯科補綴材26は前記高温耐性収容部材上で前記貫通口38に近接して支承される。
【0049】
それとは対照的に、図3においてはサセプタ16が2個の部材から形成される。第1の部材は平面状あるいは平型の構造で回転テーブル28の窪み内に受容される。それが独立した高温耐性受容部材40によって被覆され、その上に歯科補綴材26が配置される。
【0050】
図1ないし図3のポット形状のサセプタ16の構成に加えて、サセプタ蓋部材42が設けられ、それがサセプタ要素16と同一面に存在しそのサセプタ要素と共に、歯科補綴材26を受容するように形成されたスペースを包囲する。
【0051】
図4に示された第4の実施例も平面状あるいは平型のサセプタ16を含む。この実施例において、サセプタ16は窪みの方式で回転テーブル28内に受容される。回転テーブル28の縁部上において歯科補綴材26を受容する高温耐性受容部材40が、サセプタ16に向かって空隙44が残されるようにして支承される。
【0052】
図5に示された第5の実施例は、同様に窪みの方式で配置されたサセプタ16がそのサセプタ16の下方に延在するとともにディスク、リング、棒等の個々のサセプタ構造から形成された追加的なサセプタ48を備える点において図4の実施例と異なっており、その際サセプタ顆粒を使用することもできる。
【0053】
回転テーブル28上のサセプタ16は非対称型の実施形態が図6に示された第6の実施例によって開示されている。この実施例において、サセプタは回転テーブル28内に窪み方式によって受容され、その際回転テーブルの表面とサセプタが同一平面上にある。サセプタの中央部のみに歯科補綴材を受容するように設計された高温耐性受容部材40が設けられる。
【0054】
図7の実施例は、オーブンに固定された支持部材50上に歯科補綴材が支承され、前記支持部材50が回転テーブル28およびサセプタ16の上方で燃焼室12の断熱材料14から側方に向かって延在する点において他の実施例と異なっている。前記の延在は、可能である限り、図示された実施例においては回転テーブル28の直径の半分を幾らか超えて非対称形に成される。
【0055】
図8により、例えば図1ないし図3の実施例においてサセプタ16が燃焼室12内でどのように延在し得るかが示されている。この実施例において、サセプタは上面で見て円形のディスクとなり、それが回転軸18周りで周回あるいは回転する。
【0056】
図9には、非対称に装着されたサセプタ16の構成を有するサセプタ16の実施例が示されている。この実施例のサセプタ16は燃焼室12の内径までにわたって延在し、例えば燃焼室12の内径の3/5の直径を有する。
【0057】
対称形のサセプタ16の構成が図10に示されている。この実施例においてはサセプタ16が正方形に形成され、対称な方式で回転軸上に支承される。
【0058】
図11のサセプタ16も対称な方式で支承される。このサセプタはプロペラの形式で形成され、従って上方に配置された補綴材に対する回転動作が遮蔽効果と露出を交互にもたらすように構成されている。
【0059】
図12によれば、それぞれ異なった形状を有することもできる複数の貫通口が設けられてそれらがサセプタ16上に分散して配置され、そのことを除けばサセプタは円形に形成されるとともに回転軸18上に対称に支承される。
【0060】
図14によれば、サセプタ16がリング形状に形成されるとともに燃焼室12のオーブン壁部に沿って延在するが、回転軸周りで対称に支承される。
【0061】
図14の実施例は回転テーブル28上に載置された複数のサセプタ16の構成を示している。この構成は回転軸18周りで対称であり、またこの実施例においてサセプタ16は実質的に四葉のクローバーの形式で形成される。
【符号の説明】
【0062】
10 マイクロ波オーブン
12 燃焼室
14 断熱材料
16 サセプタ
18 回転軸
20 駆動シャフト
22 空気
24 通気装置
26 歯科補綴材
28 回転テーブル
30 マイクロ波放射線源
32 導波管出口
34 スロット
36 温度センサ
38 貫通口
40 高温耐性収容部材
42 サセプタ蓋部材
44 空隙
50 支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼室を備えていてその中に歯科補綴材ならびに駆動モータによって回転させることができる少なくとも1つのサセプタが配置され、さらに前記サセプタの支援によって前記歯科補綴材を間接的に加熱するマイクロ波放射源を備えてなる、少なくとも1個の歯科補綴材を熱処理するためのマイクロ波オーブンであり、前記サセプタ(16)が少なくとも部分的にマイクロ波遮断性であるとともにマイクロ波放射源(30)が前記サセプタ(16)の下方に配置されることを特徴とするマイクロ波オーブン。
【請求項2】
サセプタ(16)の面積の中心がサセプタ(16)の回転軸(18)に対して半径方向に偏位して配置されるか、またはサセプタ(16)の回転軸(18)と一致することを特徴とする請求項1記載のマイクロ波オーブン。
【請求項3】
サセプタ(16)がリングあるいはディスクの形状に形成されるか、および/または歯科補綴材(26)のための少なくとも1枚の支承面を備えることを特徴とする請求項1または2記載のマイクロ波オーブン。
【請求項4】
サセプタが円形の外側輪郭を有するか、または円形とは異なった外側輪郭を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項5】
サセプタ(16)が少なくとも部分的に閉鎖された容器体として形成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項6】
特に専らマイクロ波を用いて動作するマイクロ波オーブン(10)の動作温度範囲が室温と2200℃の間であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項7】
マイクロ波オーブン(10)の内部がガス遮断性に密封されるとともに、マイクロ波オーブン(10)にユーザが選択した所定のガスを充填するか、および/または気抜きし得ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項8】
1個あるいは複数のサセプタ(16)が回転テーブル(28)に対して固定的に結合され、歯科補綴材が存在しない場合においてもマイクロ波オーブン(10)にマイクロ波放射線を照射するための基本負荷を成すことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項9】
回転テーブル(28)に結合されるサセプタがモード撹拌器として作用することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項10】
少なくとも1つの高温耐性の接触あるいは支承面がサセプタ上あるいはサセプタ内に設けられ、前記支承面が歯科補綴材(26)を受容するように作用することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項11】
燃焼室内に固定的に配置される少なくとも1つの高温耐性の支承面がサセプタの上方に配置され、前記支承面が歯科補綴材を受容するように作用することを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項12】
サセプタ(16)および/または高温耐性の支承面および/または歯科補綴材(26)が温度検出要素、特に光学式の温度検出要素と協働作用し、また特にサセプタ(16)および/または駆動モータがマイクロ波出力を検出する計測装置と協働作用することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項13】
光学式の温度検出要素がサセプタ(16)の表面および/または高温耐性の支承面および/または歯科補綴材(26)の表面を指向し、温度検出要素の検出領域の焦点が駆動モータの回転軸(18)の外部に存在することを特徴とする請求項12記載のマイクロ波オーブン。
【請求項14】
計測装置内で反射するマイクロ波放射線を最小化するために駆動モータによってサセプタ(16)の位置を回転の方向および/または垂直方向に変更可能とすることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項15】
温度検出要素はサセプタ(16)および/または高温耐性の支承面および/または歯科補綴材の特定の位置あるいは領域上で温度を検出し、所与の設定温度との相違が判定された際に駆動モータがサセプタ(16)を少なくとも数°の角度で回転させるよう作用することを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項16】
サセプタ(16)は定位置に保持されるか、または時限的あるいは周期的に同一方向あるいは交互に異なった方向に回転させることができ、および/またはサセプタ(16)が特にその回転中に垂直方向に調節可能であることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項17】
サセプタ(16)は20W/mK超の熱伝導率を有するとともに、少なくとも部分的に最低でも0.5mmの壁厚を有することを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項18】
サセプタが特に鉢あるいはディスクあるいは坩堝として複数部材から形成されることを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。
【請求項19】
サセプタは少なくとも1枚の大面積のディスク、および/または特に互いに左右および/または上下に配置されたディスク状、リング状、棒状、あるいは球形状の複数の小さな構成要素を組み合わせたディスク状の構造を有するよう形成されることを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載のマイクロ波オーブン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−20137(P2012−20137A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157251(P2011−157251)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(596032878)イボクラール ビバデント アクチェンゲゼルシャフト (63)