説明

回転式血栓摘出ワイヤ

【課題】血管血栓又は他の障害物を破壊するための、近位部分及び遠位部分を持つコアを含む回転式血栓摘出ワイヤを提供する。
【解決手段】コアの遠位部分は近位部分よりも小径である。ケーブルが、コアから遠位方向に延びている。ケーブルの外側には、第1カバー材料が位置決めされている。第1コイルが、ケーブルの遠位部分に取り付けられている。第1コイルは、ケーブルの直径よりも大径であり、第2カバー材料が第1コイルに被せて位置決めされている。ワイヤはモータによって回転できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2010年5月13日に出願された米国仮特許出願第61/334,412号の優先権を主張するものである。出典を明示することにより、この出願に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
本願は、自然の血管から血栓を除去するための回転式血栓摘出ワイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
グラフト即ち人工血管又は自然の血管内の凝結塊及び他の障害物を破壊するための様々な試みがなされてきた。一つの方法は、ウロキナーゼやストレプトキナーゼ等の血栓融解剤を注入することである。しかしながら、これらの薬剤は高価であり、病院での長期に亘る治療を必要とし、薬物毒性、及び凝結塊の破壊時の出血を伴う合併症の危険がある。
【0003】
凝結塊を破壊するための他の方法は、機械式血栓摘出デバイスを必要とする。例えば、米国特許第5,766,191号には、形状記憶合金製の6本のワイヤを含むケージ又はバスケットが開示されている。ケージ又はバスケットは、拡張することによって内腔内に押し付けられ、内腔の大きさ及び形状と一致する。この多ワイヤデバイスは高価であり人工血管を傷つけ、損傷する場合がある。これは、バスケットの回転時に、回転するワイヤが人工血管と何回も接触するためである。バスケットと関連したこの他の危険には、人工血管上に捕捉されること、人工血管を裂いてしまうこと、並びに吻合箇所で縫合糸を捕捉してこれを切ることが含まれる。更に、バスケットが凝結塊で一杯になってしまう場合があり、そうした場合には、時間の掛かるバスケットの取り出し、バスケットのクリーニング、及び内腔への再挿入を行う必要がある。このデバイスは、血管で使用する場合、血管を傷つけ、内皮を剥離し、血管の痙攣を引き起す場合があり、バスケットや駆動シャフトが破損する場合がある。
【0004】
米国特許第6,090,118号には、回転により定常波を発生し、血栓を破壊したり浸軟したりするワイヤが開示されている。出典を明示することにより、この特許に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。この単一のワイヤは、人工血管壁との接触が少ないため、上述のバスケットデバイスよりも傷つけることが少ない。これは、血栓症の材料を機械的に効果的に除去するためである。
【0005】
米国特許第7,037,316号には、人工血管内の凝結塊を破壊するための回転式血栓摘出ワイヤの別の例が開示されている。この血栓摘出ワイヤは、その遠位端が正弦波形状を有し、実質的に真っ直ぐな非展開位置でシース内に収容されている。シースを引っ込めると、ワイヤの遠位部分が露呈し、ワイヤをその直線状でない正弦波形状に戻すことができる。ワイヤは、側部と側部とを向き合わせて配置されたステンレス鋼製の二本のワイヤで形成されており、エラストマー製のチップが最遠位端に設けられている。モータを作動することにより、ワイヤを回転移動し、波動パターンを形成し、血栓を浸軟する。かくして、波動パターンを形成する上での信頼性及び一貫性が向上するという追加の利点を提供する。これは、米国特許第6,090,118号の定常波を発生する波動パターンが、ワイヤの回転速度及び剛性でほとんど決まるためである。更に、正弦波形状により、低回転速度で波動パターンを形成できる。
【0006】
米国特許第7,037,316号の正弦波形状のワイヤは、適正な臨床的使用において、透析用人工血管内の血栓を浸軟する上で有効であるが、自然の血管で使用するには最適ではない。米国特許第7,819,887号(公開番号第2006/0106407号)には、自然の血管で使用するのに更に適した、深部静脈血栓症及び肺塞栓症にも使用できる血栓摘出ワイヤが開示されている。出典を明示することにより、この特許に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0007】
神経血管血栓除去手順では、血栓摘出ワイヤは、曲がりくねった小さな血管を通して操作する必要がある。即ち、ワイヤを大腿動脈に挿入した後、更に小さい大脳動脈まで前進する際に曲がりくねった小さな血管を通して操作しなければならない。大脳内では、頸動脈及び椎骨脳底動脈が合一し、ウィリス動脈輪を形成する。この動脈輪から、例えば前大脳動脈、中大脳動脈、及び後大脳動脈等の他の動脈が大脳の様々な部分まで延びている。これらの大脳動脈内で形成された凝結塊は、卒中を引き起こすことがあり、場合によっては患者を死に至らしめる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,766,191号
【特許文献2】米国特許第6,090,118号
【特許文献3】米国特許第7,037,316号
【特許文献4】米国特許第7,819,887号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
大腿動脈から大脳動脈まで延びる血管の大きさ及び湾曲のため、並びに大脳動脈自体の大きさ及び構造のため、アクセスは困難である。血栓摘出デバイスが大き過ぎる場合には、1mm足らずの小さな血管を通して案内する即ちナビゲートするのは困難である。更に、デバイスの剛性が大き過ぎる場合には、挿入中に血管壁を損傷する場合がある。他方、デバイスの可撓性が大き過ぎる場合には、血管の湾曲を越えて前進する上での剛性が十分でなく、血管に捕まってしまう。従って、大脳内の凝結塊及び他の障害物を破壊するための、可撓性と剛性のバランスが最適であり、かくしてガイドワイヤに沿って効果的に挿入できると同時に、血管を損傷することなく凝結塊又は他の障害物を効果的に浸軟するために高速で回転できる血栓摘出デバイスを提供するのが有利である。
特定の場合では、使用者によって連結される分離可能な血栓摘出ワイヤ及びモータを提供するのが有利である。これにより、ワイヤの挿入を容易にでき、様々なモータ及び/又はバッテリーと交換できる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、有利には、一態様において、血管血栓又は他の障害物を破壊するための回転式血栓摘出ワイヤを提供する。ワイヤは、近位部分及び近位部分よりも小径の遠位部分を持つコアを含む。ケーブルが、コアから遠位方向に延びている。ケーブルの外側には、第1カバー材料が位置決めされている。第1コイルが、ケーブルの遠位部分に取り付けられている。第1コイルは、ケーブルの直径よりも大径であり、第2カバー材料が第1コイルに被せて位置決めされている。ワイヤはモータによって回転できる。
【0011】
一実施例では、第1コイルは正弦波形状を有する。別の実施例では、第1コイルはJチップを有する。
【0012】
幾つかの実施例では、第2コイルがケーブルの遠位部分の一領域に被せて位置決めされている。
【0013】
幾つかの実施例では、ケーブルは、このケーブルに被せて位置決めされた多数のポリマー材料層を含み、これらの層は、比較的大径の近位領域を形成する。ケーブルは、ケーブルの遠位部分の剛性が近位部分よりも低いように、可変の剛性を備えていてもよい。ケーブルをコアに連結するため、ハイポチューブが設けられていてもよい。
【0014】
幾つかの実施例では、ワイヤの近位部分には、モータを含むハンドルを使用者が連結するためのコネクタが設けられている。
【0015】
別の態様では、本発明は、近位部分及び遠位部分を持つコアを持つワイヤを含む、血管血栓又は他の障害物を破壊するための血栓摘出装置を提供する。遠位部分は近位部分よりも小径である。ケーブルがコアから遠位方向に延びている。第1コイルがケーブルの遠位部分に取り付けられている。第1コイルはケーブルの直径よりも大径であり、第1カバー材料がその外側に被せて位置決めされている。ワイヤはモータによって回転できる。ハウジングは、ワイヤを回転するためのモータを含む。ワイヤは使用者によってモータに連結できる。
【0016】
装置は、モータの速度を調節するための調節機構を含んでいてもよい。血栓摘出ワイヤをモータに取り外し自在に連結するため、歯車減速機がモータに連結されていてもよく、連結チューブが歯車減速機から延びていてもよい。
【0017】
幾つかの実施例では、ハイポチューブがケーブルをコアに連結できる。
【0018】
幾つかの実施例では、ワイヤはバヨネットコネクタによってモータカップラーに連結でき、他の実施例では、摩擦嵌めによってモータカップラーに連結できる。
【0019】
幾つかの実施例では、装置は、ハウジングから延びるシースを含み、このシースは、第1コイルを覆う遠位位置と第1コイルを露呈する近位位置との間で摺動自在である。
【0020】
別の態様では、本発明は、患者の大脳動脈内の血栓を除去するための方法において、
ガイドワイヤを大腿動脈に導入する工程と、
ガイドワイヤを血管系を通して大脳動脈に挿入する工程と、
カテーテルチューブをガイドワイヤ上で大脳動脈に挿入する工程と、
ガイドワイヤを除去する工程と、
カテーテルチューブの近位端に導入器を配置する工程と、
カバーで覆われたコイル状チップを持つ血栓摘出ワイヤを、導入器を通して、カテーテルチューブ内に挿入する工程と、
血栓摘出ワイヤを大脳動脈まで前進する工程と、
モータを血栓摘出ワイヤの近位端に作動的に連結する工程と、
モータを作動して血栓摘出ワイヤを回転し、大脳動脈内の血栓を浸軟する工程とを含む方法を提供する。
【0021】
一実施例では、血栓摘出ワイヤを大脳動脈に挿入する工程は、血栓摘出ワイヤをウィリス動脈輪に挿入する工程を含む。
本開示の好ましい実施例を、添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の血栓摘出ワイヤの第1実施例の斜視図である。
【図2】図2は、図1の装置のハウジングの拡大斜視図である。
【図3】図3は、図2のハウジングの長さ方向断面図である。
【図4】図4は、図1の血栓摘出装置の遠位部分の拡大図である。
【図5】図5は、図4に示す装置の長さ方向断面図である。
【図6】図6は、湾曲したチップを持つ本発明の血栓摘出装置の変形例の斜視図である。
【図7】図7は、正弦波形状のチップを持つ本発明の血栓摘出装置の別の変形例の斜視図である。
【図8】図8は、血栓摘出装置のハンドル部分の別の実施例の斜視図である。
【図9】図9は、本発明の一実施例による、図8のハンドル部分への血栓摘出ワイヤの連結を示す断面図である。ハンドルは断面で示してある。
【図9A】図9Aは、ワイヤ及びハンドル部分用のコネクタの変形例を示す、図9と同様の断面図である。
【図10】図10は、選択された大脳動脈を示す解剖学的図である。
【図11】図11は、ウィリス動脈輪を含む選択された大脳動脈を示す解剖学的図である。
【図12】図12は、トラッキングガイドワイヤ上での、導入器シースの大腿動脈を通した大脳動脈内への挿入を示す図である。
【図13】図13は、血栓摘出装置の、導入器シースを通したウィリス動脈輪内への挿入を示す図である。
【図14】図14は、ワイヤの遠位部分をウィリス動脈輪内で展開するため、図13の血栓摘出ワイヤの連続した前進を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、添付図面を詳細に参照すると、幾つかの図面に亘り同様の構成要素に同じ参照番号が付してある。図1は、本発明の血栓摘出装置の第1実施例を示す。
図1の血栓摘出装置には、全体に参照番号10が付してある。この装置は、ハウジング12及びこのハウジングから延びる血栓摘出ワイヤ30を含む。
【0024】
以下に論じるように、装置は、挿入中にワイヤ30の遠位端部分をシールドするため、別体の導入器シースに挿入できる。別の態様では、装置は、ハウジング12から延びるシース(図示せず)を含んでいてもよい。このシースは、血栓摘出ワイヤ30の遠位先端部分を覆う遠位(前進)位置と、ワイヤ30の遠位先端部分を露呈する近位(引っ込め)位置との間で移動自在である。この態様では、可撓性シース(チューブ)をワイヤ30に関して摺動できるように、及びシースを回転できるように、ハウジング2のノブを可撓性シースに作動的に取り付ける。可撓性シースは摺動自在であり且つワイヤが軸線方向に固定されていてもよい。別の態様では、ワイヤは、定置のシース内で軸線方向に摺動自在であり、又はワイヤ及びシースの両方が摺動自在である。いずれにせよ、ワイヤ及びシースのこのような相対的移動により、血餅等の障害物を血管構造の内腔から除去できるようにするため、ワイヤ30を露呈できる。更に、このようなシースの使用は、本明細書に開示した他のワイヤにも適用できる。血栓摘出ワイヤを露呈したり収容したりするための摺動自在のシースの一例が米国特許第7,037,316号に記載されている。出典を明示することにより、この特許に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0025】
更に、血栓摘出ワイヤ30(並びに本明細書中に開示した他のワイヤ)は、体内へのシース挿入前又はシースを体内に既に配置した後のいずれかで、別のシース構成要素/アッセンブリに挿入できる別の構成要素/アッセンブリであってもよい。シースが体内に既に配置されている場合には、シースは、配置(トラッキング)ガイドワイヤに従って挿入でき、次いで、血栓摘出ワイヤ30を既に配置されたシース内に挿入するため、配置ガイドワイヤを除去する。これは、図1に示す態様である。
【0026】
次に、ハウジング又はハンドル部分12に戻り、図1、図2、及び図3を参照すると、ハウジング12内には、モータ52、歯車減速機54、及びモータ52に電力を提供するための例えば3vのバッテリー56が収容されている。バッテリー56は、ハウジング12の室内に収容でき、バッテリードアを外すことによってアクセスできる。血栓摘出ワイヤ30の近位端31に連結するため、連結チューブ64が減速機54に連結されている。歯車減速機54は、例として、モータの回転速度を15000rpm から、1500rpm 、750rpm 、150rpm 等まで減速できる。モータを賦勢すると、歯車によって駆動されたチャックの回転を介して、支持体即ち連結チューブ64がその長さ方向軸線を中心として回転し、これによってワイヤ30をその長さ方向軸線を中心として回転する。様々な手順及び/又は凝結塊の位置及び大きさについて調節するためにモータの速度を上げたり下げたりすることによって血栓摘出ワイヤ30の回転速度を調節できるように、電位差計57がモータに結線されている。好ましい実施例では、電位差計は、第3端子を接続しないことによって、二端子可変抵抗器、即ちレオスタットとして使用される。この方法では、初期位置ではモータ速度は所望の最小速度であり、ノブ57の回転(又は変形例ではノブの摺動又は別の種類のアクチュエータの作動)によりモータ速度を徐々に上昇する。モータ52を賦勢して装置を作動する、即ちワイヤ30を回転するため、ハウジング12から延びるオン/オフスイッチ58がモータ52に電気的に接続されている。
【0027】
ワイヤの連結及び回転に使用できる内部構成要素のこれ以上の詳細は、米国特許第7,037,316号に示されており且つ記載されている。出典を明示することにより、この特許に開示された全ての内容は、既に、本明細書の開示の一部とされている。このような構成は、更に、本明細書中に開示した他の実施例の血栓摘出ワイヤの連結及び回転に使用できる。
【0028】
変形例のハウジング12は、医師がワイヤに取り付けることができる別体のユニットであってもよい。このような実施例では、血栓摘出ワイヤに取り外し自在に連結できる。別の態様では、医師がひとたび連結すると、永久的に取り付けられるように形成されていてもよい。取り外し自在の連結を図8及び図9に示す。装置100は、ワイヤ130の近位端131のハウジング112への連結を除き、装置10と同じである。即ち、回転式血栓摘出ワイヤ130は、手術箇所への挿入後、又は挿入前のいずれかで、医師により、近位端131がカップラーチューブ164に取り付けられる。カップラーチューブ164は、歯車減速機154に連結されている。モータ152がハウジング112内に設けられている。ワイヤの連結は、図9に示すように摩擦嵌めで行われてもよいし、捩じり嵌め、例えば図9Aに示すバヨネット連結であってもよい。摩擦取り付けでは、ワイヤ130のO−リング139がハウジング凹所137のO−リング凹所137aに着座する。バヨネット取り付けでは、図9と同様の構成要素に「’」が付けてあり、例えば、カップラーチューブ164’、歯車減速機154’、ハウジング112’、モータ152’、等を含む。ピン及びスロットには、参照番号142’及び144’が夫々付してあり、ピン142’はハウジング凹所137’内を延びており、スロット144’はワイヤ130’の近位端131’に形成されている。この他の連結もまた考えられる。これらの取り付け自在の連結により、ワイヤを容易に挿入できる。これは、ワイヤ130(及びワイヤ130’)をトラッキングガイドワイヤ(ハンドル無し)と同様に挿入できるためである。ワイヤ130(又はワイヤ130’)の挿入後、ハンドル(ハウジング)112(112’)を取り付ける。挿入をハンドル無しで行うことにより、ワイヤの導入及び操作を補助できる。これは、容易に行うことができるためであり、ワイヤの操作中にモータハウジングが取り付けられている場合よりも軽量であるためである。更に、ハウジング112(112’)が取り外し自在であるため、様々なモータ速度及び/又は様々なバッテリーのハンドルを、ワイヤ130(又は130’)に取り付けることによって使用できる。これは、同じ手術手順中に行うことができる。このような連結は、ワイヤ260及び360の取り付け自在の連結についても使用できる。
【0029】
幾つかの実施例では、ハウジングを取り外し、殺菌し、バッテリーの充電又は交換後に再使用できる。
【0030】
更に、取り外し自在に取り付けることに対する変形例として、特定の実施例では、ひとたび取り付けられると、ワイヤとハウジングとを互いから取り外すことができない(分離不能)。
【0031】
装置のハウジング112は、ノブ157及びモータ152を作動するためのスイッチ158を含む。これらは、図1のノブ57及びスイッチ58と同じである。
【0032】
図1、図4、及び図5は、挿入中及び使用中の両方で装置の長さ方向軸線と実質的に整合した、コイル状遠位チップ90を持つ血栓摘出ワイヤ30(ワイヤ60)を示す。変形例では、コイル状遠位チップ90は長さ方向軸線に関して角度をなしており、及びかくして非線型形状を有する。例えば、図6では、ワイヤ360は、回転時に定常波を発生するJチップを形成する。図7の実施例では、ワイヤ260は、正弦曲線と似た実質的に正弦波形状を形成する。様々なチップを以下に更に詳細に論じる。
【0033】
上述のように、本明細書中に開示したこれらの様々な血栓摘出装置はシースなしで提供でき、体内に既に配置されたシースに挿入でき、又はシースに挿入した後、体内に一緒に挿入できる。しかしながら、シースを装置の部分として設けることが考えられる。この場合、シースは、ワイヤの遠位チップを覆ったり露呈したりするように摺動するため、ハウジング(12、112、又は112’)に作動的に取り付けられ且つここから延びる。
【0034】
シース(可撓性チューブ)がハウジングに連結され、ハウジング12(又はハウジング112又は112’)及び血栓摘出ワイヤに関して摺動自在の実施例では、可撓性チューブも回転自在である。従って、ノブ等の制御機構の摺動移動により、可撓性チューブを軸線方向に摺動し、制御機構(又は分離機構)の回転により、可撓性チューブをその長さ方向軸線を中心として回転する。制御機構の摺動移動により回転ワイヤを露呈し、遠位チップが直線状でない実施例では、ワイヤの遠位チップを図6又は図7の湾曲(直線状でない)形状にする。例えば、図6の回転ワイヤをJ字形状遠位端に従って配向するため、ノブの回転を使用できる。
【0035】
可撓性シース即ちチューブは、随意であるが、剛性を高めるために壁に埋設された一つ又はそれ以上の編成ワイヤを含んでいてもよい。このような編成ワイヤは、好ましくは、シースの長さに亘って延び、角度をなしたチップの手前で終端する。
【0036】
シース(可撓性チューブ)を持つ実施例では、ツーイ・ボースト(Touhy borst)の延長アームを、内腔が可撓性シースの内腔と連通したハウジング12(又はハウジング112、112’)内に位置決めできる。イメージング染料(imaging dye)等の流体をアームを通して注入できる。染料は、シースを通って、ワイヤとシースの内壁との間の空間に入り、遠位開口部を通って出て血管に流入する。このイメージング染料は、血管で流体の流れが再開したことの表示を提供するのに使用できる。ツーイ・ボーストは、従来のシリコーン製のガスケットを含む。このガスケットは、締め付けられたときに圧縮され、支持チューブの周囲での流体の逆流を阻止するシールを形成する。このような延長アームの一例が米国特許第7,037,316号に開示されている。出典を明示することにより、この特許に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。ワイヤとシースの内壁との間の空間に吸引力を加えることができる。
【0037】
図6を参照すると、ワイヤ360は、先端チップ376で、Jチップ形態で終端する。この角度により、ワイヤをモータで十分な速度で回転したとき、少なくとも一つの振動節が形成される。この定常波の形成の詳細は、米国特許第6,090,118号に記載されている。出典を明示することにより、この特許に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0038】
図7のワイヤ260は、近位領域から中間領域を通って隣接した遠位領域276までその長さの大部分に亘って延びる実質的に直線状の部分を有する。ワイヤ260は、遠位領域276のところに正弦波形状を有する。これは、図示のように、第1方向(図7の配向で見て上方)に面する円弧状第1領域263、及びこの円弧状第1領域263から長さ方向に間隔が隔てられた、第2方向即ち逆方向(図7の配向で見て下方)に面する円弧状第2領域265を有する。これらの円弧状領域263、265は、ワイヤ260の回転時に血管構造と接触する「山」を形成する。これらの山263、265は、高さが同じ(対称)であってもよいし異なっていてもよい。例えば、山265が長さ方向軸線から山263よりも大きく延びていてもよい。遠位部分276は、以下に論じるカバー付きコイルワイヤ60と同様に、コイルの隙間を塞ぐためにカバー材料が設けられたコイル状部分を含む。
ワイヤ260をシース内(導入器シース内、又は他の実施例において装置ハウジングから延びるシース内)に一杯に引っ込めたとき、ワイヤ260のカバーが設けられた領域が圧縮され、遠位領域276が実質的に直線状をなした非展開形状で収容される。ワイヤ260のこのカバーにより、導入器シースを通した挿入及び血管構造内での操作が容易になる。可撓性シースを軸線方向近位方向に移動することによって引っ込めたとき、又はワイヤをシースに関して前進したとき、又はワイヤ及びシースの両方を互いに関して移動したとき、このような相対的移動によりワイヤ260の遠位領域276を露呈し、ワイヤ260を、血管の内腔内でその長さ方向軸線を中心として回転するため、図7に示す実質的に直線状でない正弦波形状に戻す。シース及びワイヤの相対的移動とは、これらの構成要素のうちの一方の移動及びこれらの構成要素の両方の移動を含むということに着目されたい。
コイル状チップが形状記憶材料で形成された実施例では、記憶された形状は、図7に示す正弦波形状又はS字形状、又は図6に示すJ字形状である。シース内での比較的柔らかな状態では、ワイヤは、実質的に直線状形状をなしている。この状態は、ワイヤを手術箇所まで送出するために使用される。ワイヤが比較的高い体温に露呈されたとき、チップはオーステナイト状態になり、記憶されたS字形状をとる。コイル状チップは、別の態様では、「S字形状」に予備成形された放射線不透過性コイル/ポリマーで形成されていてもよい。
【0039】
ワイヤ30と対応するワイヤ60の詳細を図1乃至図5を参照して以下に説明する。これらの詳細は、図9及び図9Aのワイヤ130及び130’と同じであり、唯一の相違点は、その近位端がモータカップラーに連結されているということである。これらの詳細は、ワイヤ260及び360についても同じであり、唯一の相違点は、展開状態で実質的に直線状(線型)のコイル状遠位チップの代わりに、遠位チップが正弦波形状又はJ字形状に湾曲しているということである。これらの全体としての長さは異なっていてもよい。便宜的に、ワイヤ60を参照して詳細を論じる。ワイヤ260及び360のワイヤ60と同様の構成要素には、夫々、「200番代」及び「300番代」の参照番号が付してある。ワイヤ260及び360の遠位コイルには、夫々、隙間を塞ぐカバー材料287、387が設けられている。
【0040】
ワイヤ60は、近位部分64及び遠位部分66を持つコア62を含む。移行領域68は遠位方向にテーパしている。これは、コア62の遠位部分66の直径が近位部分64の直径よりも小さいためである。一実施例では、コアは、ニッケル−チタニウム合金製の中実材料であるが、このほかの材料も考えられる。コアはハイポチューブから形成されていてもよく、テーパした本体がハイポチューブの遠位端に例えば溶接で取り付けられている。コアは、テーパ68の遠位側に、ここから遠位方向に延びる直径が均等な部分を備えていてもよい。
【0041】
コア62の遠位部分66には、好ましくはステンレス鋼製のコイル70が被せてある。この他の材料も考えられる。このコイルは、可押性(pushability) のためにワイヤの捩じり剛性を高めるため、直径を大きくするように機能する。
【0042】
コア62は、ケーブル80に対する連結部を収容するため、テーパしている。ハイポチューブ72がコア62の最遠位端に被せて位置決めされており、ハンダ付け、溶接、又はクリンプ止めを含むがこれらの方法に限定されない多くの方法でここに取り付けられる。
【0043】
ケーブル80がハイポチューブ72に取り付けられており、ここから遠位方向に延びている。かくして、ハイポチューブ72はケーブル80の近位部分に被せて位置決めされ、ケーブル80をコア62に連結するように機能する。遠位コイル90がケーブル80の遠位端に取り付けられている。一実施例のケーブル80は、可変の剛性を備えている。遠位部分84の可撓性を高めるため、近位部分82は遠位部分84よりも剛性である、例えばきつく編成されている。ケーブル80の剛性を変化するため、別の態様として、又は追加として、様々なカバー材料、例えばコーティング、ジャケット、及び/又は収縮ラップを使用できる。ポリマーコーティング及び/又はジャケットをケーブル80の外側に配置してもよい。即ち、ケーブル80の隙間を覆うため、ケーブル80の少なくとも一部に被せて配置できる。一実施例では、ウレタンジャケット88がケーブル80に被せて配置され、PTFEジャケット87がウレタンジャケット88に被せて配置され、ペバックスジャケット89が、ケーブル80の近位部分のところで、ジャケット88に被せて、PTFEジャケット87の下に配置される。このようにして、ケーブル80は近位部分のところで「大きくされ且つ強化され(beefed up)」 、比較的大径のハイポチューブ72から比較的滑らかな移行部を形成し、ケーブル80の剛性を高める。コーティング又はジャケット87をワイヤ60の最遠位端まで延ばし、ケーブル80の長さに沿って延び、コイル状チップ90の遠位表面を領域83のところで示すように覆ってもよい。ジャケット88の遠位端は、例示の実施例では、コイル90の手前で終端し、及びかくしてケーブル80の一部上にしか延びていない。ジャケット87又は他のカバー材料をハイポチューブ72及び近位コイル70に被せて配置できる。
【0044】
変形例では、PTFEジャケット87は、ケーブル80の遠位端及び遠位コイル90に被せて配置されるが、ケーブル80の近位領域には被されていない。例として、PTFEジャケット87は、約15.24cm(約6インチ)に亘って延びていてもよいが、この他の長さも考えられる。ペバックス、ナイロン、又は他の材料を、ケーブル80の近位部分、ハイポチューブ72、及びコア62の縮径部分(ハイポチューブ72の手前側)に配置された近位コイル70に被せて配置できる。
【0045】
コイル状チップを形成するコイル90がケーブル80の遠位チップに被せて位置決めされる。一実施例では、コイル状チップ90は、展開/露呈位置(図1参照)で直線状形状を有する。変形例では、コイル状チップは、例えば図6に示すように、Jチップ形状を有する。別の実施例では、例えば図7に示すように、コイル状チップは、実質的に正弦波形状を有する。これらの実施例の各々において、ジャケット、収縮ラップ、又はコーティング等のカバーは、好ましくは、上文中に説明したカバーと同様にコイルを覆う。上文中に説明した他のカバーは、これらのワイヤにも適用できる。
【0046】
単なる例として、ワイヤ60の構成要素は、ほぼ、表1に記載した寸法を備えている。これらの寸法は、単なる例として提供されたのであって、この他の寸法も考えられるということは理解されるべきである。以下の表に概略値を記載する。
【0047】
構成要素 外径の概略値 長さの概略値
コア62(近位非テーパ部分) 0.406mm(0.016in) 139.5cm
コアのテーパ部分 0.406mm(0.016in)乃至0.241mm(0.0095in) 11.7cm
近位コイル70 0.406mm(0.016in) 4.4cm
ハイポチューブ72 0.330mm(0.013in) 0.2cm
ケーブル80 0.152mm(0.006in) 39.2cm
ジャケット88 0.051mm(0.002in) 15.3cm
ジャケット87 0.432mm(0.017in) 39.2cm
ジャケット89 0.051mm(0.002in) 9 cm
遠位コイル90 0.330mm(0.013in) 1.2cm
【0048】
カバー材料、例えばコーティング、ジャケット、及び収縮ラップは、ワイヤに屈曲部や結節ができないようにするのを補助する。このような屈曲部や結節は、カバー材料がない場合、自然の血管で生じる場合がある。カバーは、更に、ワイヤの捩じり強度を高め、血管内で生じる痙攣に適合するようにワイヤを強化する。コーティング87(及び287、387)は、更に、コイル90の隙間を塞ぎ、擦れ難い表面を提供する。様々なコーティング及び/又はジャケット及び/又は収縮ラップは、PET、テフロン(登録商標)、ペバックス、ポリウレタン、又は他のポリマー材料で形成されていてもよい。材料により、自然の血管がコイル90に捕捉されないようにし、血管の痙攣を低減する。
【0049】
図1乃至図5の実施例に関して例として図示し且つ説明したワイヤの使用では、大腿動脈F内のガイドワイヤGに被せてアクセスシースSを血管に挿入し、撮影によりその位置を確認する。シースSを血管系を通して所望の箇所まで前進し、脳動脈Aに入れ、ウィリス動脈輪Cに入れる(図10乃至図12参照)。所定の箇所に至ったとき、ガイドワイヤを引っ込め、血栓摘出装置10をシースSに挿入する(図13参照)。シースSを通したワイヤ30の導入を容易にするため、シースSの近位端に配置された導入器チューブを使用できる。ワイヤの遠位端が所定の箇所に至ったとき、シースSから露呈し(図14参照)、ハウジング12に設けられたスイッチ58を作動し、モータを賦勢し、これによってワイヤをその長さ方向軸線を中心として回転する。ノブ57を回すことによってモータの速度を調節できる。図6及び図7のワイヤ360又は260等のチップが直線状でないワイヤを使用する場合、これらのワイヤは、図14の位置で露呈されたとき、夫々、直線状でないワイヤ形状、即ちJ字形状又は正弦波形状まで移動するということに着目されたい。
【0050】
使用者が取り付けを行うことができるワイヤ連結部を使用した場合には、図13又は図14の位置の後、ワイヤの近位端を、上文中に説明したようにモータに作動的に連結するため、モータハウジングをワイヤに連結できるということは理解されるべきである。図13又は図14では、モータハウジングは、上文中に説明した取り付け自在の連結部によって、又は既に取り付けられた単一のアッセンブリとして提供された取り外し不能のハウジング−ワイヤのいずれかによって既に取り付けてある。
【0051】
導入器シースには、随意であるが、本明細書中に説明した血栓摘出ワイヤによって浸軟された小さな粒子を吸引するための側方ポートが設けられている。
【0052】
装置には、上文中に言及したように、ハウジングに連結されたシースが含まれていてもよく、方法には、ワイヤを血管内で露呈するため、ワイヤ及びシースを相対的に移動する追加の工程が含まれる。
【0053】
血流を遮断し、遮断した空間での吸引を可能にするためのバルーンを含む送出シースが設けられていてもよい。
【0054】
以上の説明には多くの特徴が含まれるが、これらの特徴は、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、単にその好ましい実施例の例示であると解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付した特許請求の範囲によって定義された開示の精神及び範囲内で多くの他の変更を理解するであろう。
【符号の説明】
【0055】
10 血栓摘出装置
12 ハウジング
30 血栓摘出ワイヤ
57 ノブ
58 スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管血栓又は他の障害物を破壊するための血栓摘出装置において、
回転式血栓摘出ワイヤを含み、
前記回転式血栓摘出ワイヤは、
近位部分及び遠位部分を持ち、前記遠位部分が前記近位部分よりも小径のコアと、前記コアから遠位方向に延びる、第1カバー材料がその外側に被せて位置決めされたケーブルと、前記ケーブルの遠位部分に取り付けられた第1コイルとを含み、前記第1コイルは、前記ケーブルの直径よりも大径であり、第2カバー材料がその外側に被せて位置決めされており、前記ワイヤはモータによって回転できる、血栓摘出装置。
【請求項2】
血管血栓又は他の障害物を破壊するための血栓摘出装置において、
近位部分及び遠位部分を持ち、前記遠位部分が前記近位部分よりも小径のコアと、前記コアから遠位方向に延びるケーブルと、前記ケーブルの遠位部分に取り付けられた第1コイルとを含み、前記第1コイルは前記ケーブルの直径よりも大径であり、第1カバー材料がその外側に被せて位置決めされており、前記ワイヤはモータによって回転できる、ワイヤと、
前記ワイヤを回転するためのモータを含むハウジングとを含み、前記ワイヤは使用者によって前記モータに連結できる、血栓摘出装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の血栓摘出装置において、更に、
前記コアの前記遠位部分の一領域に被せて位置決めされた、前記第1コイルから近位方向に間隔が隔てられた第2コイルを含む、血栓摘出装置。
【請求項4】
請求項1、2、又は3に記載の血栓摘出装置において、
前記第1コイルは第1長さを有し、前記第1コイルは前記ワイヤの長さ方向軸線に対して所定角度で位置決めされている、血栓摘出装置。
【請求項5】
請求項4に記載の血栓摘出装置において、
前記第1コイル及び前記第1コイルの下にある前記ケーブルの一部が正弦波形状を有する、血栓摘出装置。
【請求項6】
請求項4に記載の血栓摘出装置において、
前記ワイヤは、Jチップで終端する、血栓摘出装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、
前記第1カバー材料はポリマージャケットを含み、前記第2カバー材料は、熱収縮性チューブを含む、血栓摘出装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、
前記ケーブルは、このケーブルに被せて位置決めされた多数のポリマー材料層を含み、前記層は、比較的大径の近位領域を形成する、血栓摘出装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、更に、
前記ケーブルと前記第1カバー材料との間に位置決めされた第3カバー材料を含む、血栓摘出装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、
前記ケーブルは、前記ケーブルの遠位部分の剛性が近位部分よりも低いように、可変の剛性を有する、血栓摘出装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、
前記ワイヤは、モータを含むハウジングに使用者が連結するため、近位部分にコネクタを備えている、血栓摘出装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、更に、
前記ケーブルを前記コアに連結するハイポチューブを含む、血栓摘出装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、
前記ワイヤは、バヨネットコネクタによってモータカップラーに取り外し自在に連結できる、血栓摘出装置。
【請求項14】
請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、
前記ワイヤは、摩擦嵌めによってモータカップラーに取り外し自在に連結できる、血栓摘出装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のうちのいずれか一項に記載の血栓摘出装置において、更に、
前記ハウジングから延びるシースを含み、前記シースは、前記第1コイルを覆う遠位位置と前記第1コイルを露呈する近位位置との間で摺動自在であり、前記シースを前記近位位置まで移動することにより、前記第1コイルを直線状でない位置まで移動できる、血栓摘出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図9A】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−240146(P2011−240146A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−122703(P2011−122703)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(505301837)レックス メディカル リミテッド パートナーシップ (22)
【Fターム(参考)】