説明

囲炉裏

【課題】炉端の木枠及び天板を分解・組立可能にすることができる囲炉裏を提供する事を課題とする。
【解決手段】床面4の上に、炉端2を設置し、この炉端2の炉端開口部3に炉本体10を設ける。炉端2は木枠12から構成され、この木枠12は4枚の側板14から構成される。これら側板14は分割側板15a、15bから構成され、両端部に井桁組溝17が形成される。これらの井桁組溝17同士を「緩やかに」井桁に組むことにより木枠12を形成する。同時に中央に炉端開口部3を形成する。この炉端開口部3に炉本体10を挿入し、炉本体10の開口部の長手方向の外側に水平に形成される炉出っ張り11を木枠12の上面に掛けることにより炉本体10が炉端2の炉端開口部3に設置される。分解する場合は、組み立てる順序と逆の順序で分解する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は組立式の囲炉裏に関する。
【背景技術】
【0002】
図42において床面4の上に、設置される従来の設置式の囲炉裏101Aは床面4の上に炉端2が設置される。炉端2は木枠12と天板24から構成され、木枠12の上に炉端開口部3を有する天板24が取り外し自在に載せられる。木枠12は四角形の筒状の下部に底板13が設けられる箱型の形状で、外壁上部の両側面に取っ手26が設けられ、上部の開口部に炉本体10の開口部の縁に沿って水平方向に形成される炉出っ張り11が掛けられて炉本体10が設置される。天板24は4枚の端部天板27Mが接合されることにより、中央部に前記炉本体10の開口部に対応し炉端開口部3が形成され、裏面に四角枠状の天板垂れ部25が設けられる。この天板垂れ部25の底面が取っ手26の上面に載せられ固定されることにより炉端2が形成されると同時に囲炉裏101Aが形成される。囲炉裏101Aを運搬する場合は天板24を木枠12から取り外し、木枠12の両側面の取っ手26を持ち炉本体10が設置された状態で運搬する。
【0003】
図43において、床面4を切り抜いた床面開口部5に設置される従来の床切式の囲炉裏101Bは床面4を切り抜き、床面開口部5が形成される。この床面開口部5の周辺に天板24から構成される炉端2を取り外し式に設置し、この炉端2の炉端開口部3に炉本体10が設けられる。床面4の裏面と床下面9の間に四角枠状の木枠12Bが設けられ、この木枠12Bの上端が床面開口部5の周辺の床面4を支持する。床面開口部5に炉本体10が挿入され、床面開口部5の周辺の床面4の表面に炉本体10の開口部の縁に沿って水平方向に形成される炉出っ張り11が掛けられて炉本体10が設置される。天板24は4枚の端部天板27Mが接合されることにより形成され、中央部に炉出っ張り11に対応する炉端開口部3が形成され炉端2が形成される。天板24を床面開口部5に取り外し式に設置することで囲炉裏101Bが形成される。
【特許文献1】特願平10−361879号公報
【非特許文献1】夢工舎の囲炉裏カタログp27
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、以上の技術によれば、床面の上に設置する囲炉裏、又は床面を切り抜いた床面開口部に炉端を設置する囲炉裏において、炉端の木枠,天板はさらに分解、縮小する事ができなかった。そのため、囲炉裏を運搬する上で不便であり、囲炉裏が不要の場合に広い場所に置く必要があった。
【0005】
そこで、この発明は、床面の上に設置する囲炉裏及び床面を切り抜いた床面開口部に設置する囲炉裏において、炉端の木枠、天板をさらに分解・縮小する事を可能にし、容易に運搬でき、容易に組立・分解可能で、不要の場合に狭い場所に収納することができる組立式の囲炉裏を提供する事を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、第一発明は、床面に、又はこの床面を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部に、炉端を設け、この炉端の炉端開口部に四角箱状に形成される上部開口部の縁に沿って水平方向に形成される炉出っ張りが形成される炉本体が設置される囲炉裏において、前記炉端を構成するために木枠を設け、この木枠を構成するために「緩やかに」井桁に組まれる4枚の側板と、これら4枚の側板の両端部に形成される井桁組溝と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0007】
また、第二発明は、さらに、前記木枠の上に天板を載せて炉端を設け、この炉端の炉端開口部に前記炉本体が設置される囲炉裏において、前記天板の端部を構成し2枚で互いに平行に設けられる端部天板と、これら端部天板の両端の間に渡される2枚の渡天板と、これら端部天板と渡天板が連結される部分の前記端部天板の両端部木口の各板の長手方向に形成される蝶番溝と、前記渡天板の両端部木口の各板の長手方向に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番と、前記端部天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これらの出没凹部の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠の内側に接触し前記天板の水平方向の位置決めを行なう固定部材と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0008】
また、第三発明は、さらに、前記木枠の上に天板を載せて炉端を設け、この炉端の炉端開口部に前記炉本体が設置される囲炉裏において、前記天板の端部を構成するために「緩やかに」井桁に組まれる4枚の端部天板と、これら4枚の端部天板の両端部に形成される井桁組溝と、前記一対の端部天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これらの出没凹部の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠の内側に接触し前記天板の水平方向の位置決めを行なう固定部材と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0009】
また、第四発明は、さらに、前記木枠の上に天板を載せて炉端を設け、この炉端の炉端開口部に前記炉本体が設置される囲炉裏において、前記天板の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板と、これらコの字端部天板が連結される部分の両端の長手方向に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた状態の部分に収没された状態で取り付けられる蝶番と、前記コの字端部天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これら出没凹部の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠の内側に接触し前記天板の水平方向の位置決めを行なう固定部材と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0010】
また、第五発明は、床面を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部に、天板を載せることで炉端を設け、この炉端の炉端開口部に四角箱状に形成され、開口部の縁に沿って水平方向に炉出っ張りが形成される炉本体が設置される囲炉裏において、前記天板の端部を構成し2枚で互いに平行に設けられる端部天板と、これら端部天板の両端の間に渡される2枚の渡天板と、これら端部天板と渡天板が連結される部分の前記端部天板の両端部木口の各板の長手方向に直角に形成される蝶番溝と、前記渡天板の両端木口の各板の長手方向に直角に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番と、前記端部天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これらの出没凹部の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記床面開口部の内側側面に接触し前記天板の水平方向の位置決めを行なう固定部材と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0011】
また、第六発明は、床面を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部に、天板を載せることで炉端を設け、この炉端の炉端開口部に四角箱状に形成され、開口部の縁に沿って水平方向に炉出っ張りが形成される炉本体が設置される囲炉裏において、前記天板の端部を構成するために「緩やかに」井桁に組まれる4枚の端部天板と、これら4枚の端部天板の両端部に形成される井桁組溝と、前記端部天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これらの出没凹部の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記床面開口部の内側側面に接触し前記天板の水平方向の位置決めを行なう固定部材と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0012】
また、第七発明は、床面を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部に、天板を載せることで炉端を設け、この炉端の炉端開口部に四角箱状に形成され、開口部の縁に沿って水平方向に炉出っ張りが形成される炉本体が設置される囲炉裏において、前記天板の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板と、これらコの字端部天板が連結される両端の長手方向に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番と、前記コの字端部天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これらの出没凹部の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記床面開口部の内側側面に接触し前記天板の水平方向の位置決めを行なう固定部材と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0013】
また、第八発明は、さらに、前記木枠の上に天板を載せて炉端を設け、この炉端の炉端開口部に前記炉本体が設置される囲炉裏において、前記天板の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板と、これらコの字端部天板の主体を構成する端部天板と、前記コの字端部天板の突出部を構成する突出天板と、これら端部天板と突出天板が連結される部分の前記端部天板の両端部木口の各板の長手方向に形成される蝶番溝と、前記突出天板の端部木口の各板の長手方向に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番と、前記端部天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これらの出没凹部の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠の内側に接触し前記天板の水平方向の位置決めを行なう固定部材と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0014】
また、第九発明は、床面を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部に、天板を載せることで炉端を設け、この炉端の炉端開口部に四角箱状に形成され、開口部の縁に沿って水平方向に炉出っ張りが形成される炉本体が設置される囲炉裏において、前記天板の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板と、これらコの字端部天板の主体を構成する端部天板と、前記コの字端部天板の突出部を構成する突出天板と、これら端部天板と突出天板が連結される部分の前記端部天板の両端部木口の各板の長手方向に形成される蝶番溝と、前記突出天板の端部木口の各板の長手方向に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番と、前記端部天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これらの出没凹部の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠の内側に接触し前記天板の水平方向の位置決めを行なう固定部材と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0015】
また、第十発明は、さらに、前記渡天板が分割される分割渡天板と、これら分割渡天板が連結される部分の端部両木口に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた状態の部分に収没される状態で設けられ連結を行う蝶番と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0016】
また、第十一発明は、さらに、前記側板が分割される分割側板と、これら分割側板が連結される部分の端部両木口に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた状態の部分に収没される状態で設けられ連結を行う蝶番と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0017】
また、第十二発明は、さらに、前記端部天板が分割される分割端部天板と、これら分割端部天板が連結される部分の端部両木口に形成される蝶番溝と、これら蝶番溝が合わされた状態の部分に収没された状態で設けられ、連結を行う蝶番と、を有することを特徴とする囲炉裏である。
【0018】
また、第十三発明は、さらに、前記床面開口部の内側に沿って四角枠状に設けられる蓋床面受と、この蓋床面受の上面に四方の端部が載せられ前記床面開口部を閉じるために設けられる四角形状の蓋床面と、この蓋床面の中央に形成される取っ手穴と、を有する事を特徴とする囲炉裏である。
【発明の効果】
【0019】
第一発明によれば、木枠は4枚の側板から構成され、これら4枚の側板の両端部に井桁組溝を形成したので、4枚の側板に分解することができるので木枠を縮小することができ、容易に運搬する事ができる。また、これら4枚の側板を「緩やかに」井桁に組み木枠を容易に組み立てる事ができ、容易に分解することができる。したがって、不要の場合に狭い場所に収納することができる。
【0020】
第二発明、第五発明によれば、天板が端部を構成し2枚で互いに平行に設けられる端部天板と、これら端部天板の両端の間に渡される2枚の渡天板から構成されるのでさらに天板が分解され、縮小することができる。端部天板と渡天板が連結される部分に取り付けられる蝶番を設けたので天板の組立、分解が容易である。
【0021】
第三、第六発明によれば、天板は端部を構成するために「緩やかに」井桁に組まれる4枚の端部天板から構成され、これら4枚の端部天板の両端部に井桁組溝が形成されるので、天板を4枚の端部天板に分解することができ、天板を縮小することができ、容易に運搬することができる。また、容易に組立・分解可能で、不要の場合に狭い場所に収納することができる。
【0022】
第四、第七発明によれば、天板の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板と、これらコの字端部天板が連結される両端に取り付けられる蝶番の働きで、天板を折りたたむことができる。したがって、炉端を縮小することができ、容易に運搬でき、容易に組立可能で、不要の場合に狭い場所に収納することができる。
【0023】
第八、第九発明によれば、天板の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板と、これらコの字端部天板の主体を構成する端部天板と、前記コの字端部天板の両端部の突出部を構成する突出天板を設けたので、さらに天板が分解され、縮小することができる。
【0024】
第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九発明によれば、天板の裏面の両端部に形成される出没凹部と、これらの出没凹部の内部から固定部材を出没可能に設けたので、炉端の組立、分解が容易である。
【0025】
第十発明によれば、渡天板が分割される分割渡天板と、これら分割渡天板が連結される部分に設けられ連結を行う蝶番の働きで、分割渡天板同士を折りたたむことができる。したがって、天板を縮小することができ、容易に運搬でき、容易に組立可能で、不要の場合に狭い場所に収納することができる。
【0026】
第十一発明によれば、側板が分割される分割側板と、これら分割側板が連結される部分に設けられ連結を行う蝶番の働きで、分割側板同士を折りたたむことができる。したがって、側板を縮小することができ、容易に運搬でき、容易に組立可能で、不要の場合に狭い場所に収納することができる。
【0027】
第十二発明によれば、端部天板が分割される分割端部天板と、これら分割端部天板が連結される部分に設けられ連結を行う蝶番の働きで、分割端部天板同士を折りたたむことができる。したがって、端部天板を縮小することができ、容易に運搬でき、容易に組立可能で、不要の場合に狭い場所に収納することができる。
【0028】
第十三発明によれば、床面開口部の内側に沿って四角枠状に設けられる蓋床面受と、この蓋床面受の上面に四方の端部が載せられ前記床面開口部を閉じるために設けられる四角形状の蓋床面の働きで、囲炉裏が不要の場合に床下面に収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
この発明の一例の第一実施形態を、図1から図6に示す。
図1は第一実施形態における設置式の囲炉裏1Aを示す斜視図であり、図2はこの囲炉裏1Aを示す断面図である。また、図3は第一実施形態における側板14を示す斜視図、図4はこの側板14の井桁組溝17同士を組み合わす事を示す部分斜視図、図5は第一実施形態における木枠12の組立途中を示す斜視図、図6は第一実施形態における炉端2を示す斜視図である。
【0030】
これら図1から図6において、第一実施形態の設置式の組立式の囲炉裏1Aは木製の炉端2が床面4に設けられ、炉端2に形成される炉端開口部3に炉本体10が据え置かれたものである。この炉本体10は四角箱状に形成され、上部の開口部の縁の外側の水平方向に炉出っ張り11が形成される。図1及び図2に示すように、炉端2は木枠12から構成され、木枠12は炉本体10を支持する基礎を形成し、さらに分解し組立られるように、複数の部分からなっている。
【0031】
すなわち、木枠12を構成するのは、互いに平行で二対が設けられる4枚の側板14である。これらの側板14の両端部に井桁組溝17が形成され、4枚の側板14がこれら井桁組溝17によって、互いに「緩やかに」井桁に組まれることにより、炉本体10が挿入される炉端開口部3が形成される。(ここで、「緩やかに」というのは、人の力で木枠12の井桁が分解でき、組み立てられるほどに井桁組溝17と側板14の肉厚との間に隙間があることを言う。)
【0032】
図3に示すように、側板14は二枚の分割側板15a、15bから構成され、これら分割側板15a、15bの一方の端部に井桁組溝17が形成される。又、これら分割側板15a、15bが連結される部分のもう一方の端部木口に蝶番溝18がそれぞれ形成される。これら蝶番溝18が合わされた状態の中に収没される状態で蝶番21が設置され、この蝶番21に形成されたネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられ二枚の分割側板15(15a,15b)が連結されることにより側板14が形成される。
【0033】
第一実施形態の設置式の組立式の囲炉裏1Aの組み立て順序を図1、図4、図5、図6を使って以下に説明する。
先ずはじめに、木枠12を4枚の側板14で「緩やかに」井桁に組合せて作るが、図4に示すように、一枚目の側板14(1)の分割側板15aの端部に形成された井桁組溝17と二枚目の側板14(2)の分割側板15aの端部に形成された井桁組溝17を「緩やかに」組み合わせる。次に、図5に示すように、二枚目の側板14(2)のもう一方の分割側板15bの端部に形成された井桁組溝17と一枚目の側板14(1)と平行で一対が設けられるもう一方の三枚目の側板14(3)の分割側板15bの端部に形成された井桁組溝17を「緩やかに」組合せる。
【0034】
次に、図6に示すように、一枚目の側板14(1)のもう一方の分割側板15bの端部に形成された井桁組溝17と二枚目の側板14(2)と平行で一対が設けられるもう一方の四枚目の側板14(4)の分割側板15bの端部に形成された井桁組溝17とを「緩やかに」組み合わせる。同時に、三枚目の側板14(3)のもう一方の分割側板15aの端部に形成された井桁組溝17と、四枚目の側板14(4)のもう一方の分割側板15aの端部に形成された井桁組溝17を「緩やかに」組合せて、木枠12を設ける。
【0035】
これで、中央に炉端開口部3を有する炉端2が設けられる。図1に示すように、炉端開口部3に炉本体10を挿入し、この炉本体10の上部開口部に形成された炉出っ張り11を木枠12の上端部に掛け、炉端2に炉本体10を設置し、囲炉裏1Aを完成させる。第一実施形態における囲炉裏1Aを分解する場合は、組立順と逆の順序で行う。
【0036】
この発明の一例の第二実施形態を、図7から図10に示す。
図7は第二実施形態における設置式の組立式の囲炉裏1Aを示す斜視図、図8はこの囲炉裏1Aを示す断面図、図9は第二実施形態における天板24を示す裏面斜視図、図10は第二実施形態における固定部材30を示す炉端2の部分断面図である。
【0037】
これら図7から図10において、第二実施形態における設置式の組立式の囲炉裏1Aは床面4の上に炉端2が設置され、この炉端2の中央に形成される炉端開口部3に炉本体10が据え置かれたものである。この炉本体10は第一実施形態に置ける炉本体10と全く同じ構成要素で構成される。
【0038】
図7、図8に示すように、第二実施形態における炉端2は木枠12及び天板24から組立てられ、木枠12は天板24を支持する基礎を形成し、さらに分解し組立てられるように、複数の部分からなっている。木枠12は第一実施形態における木枠12と全く同じ構成要素で構成される。
【0039】
第二実施形態における天板24は、図7に示すように、中央の炉端開口部3を形成し、さらに分解組立できるように、複数の部分からなっている。すなわち、天板24の端部を構成するのは、互いに平行で一対が設けられる端部天板27である。これら一対の端部天板27の両端部に、一対の渡天板29が渡され、連結される。これにより、中央に炉本体10を設置する炉端開口部3を有する天板24が形成される。
【0040】
図9に示すように、天板24は端部天板27と渡天板29が連結される部分の裏面の両端部木口の各板(27,29)の長手方向に蝶番溝18bが形成され、渡天板29は端部天板27と連結される部分の裏面の両端部木口の各板(27,29)の長手方向に蝶番溝18bが形成さる。これら蝶番溝18bが合わされた状態の中に蝶番21bが完全に収没された状態でこの蝶番21bに形成されたネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられ、一対の端部天板27と一対の渡天板29が連結されることで天板24が形成される。
【0041】
また、端部天板27の裏面両端部に出没凹部20が立方体状に形成され、この出没凹部20に固定部材30が設けられる。図10に示すように、固定部材30は端部天板27の裏側の両端部に形成される出没凹部20の内部に出没可能に設けられ、突出した状態で木枠12の内側に接触し天板24の水平方向の位置決めを行なう。ここで固定部材30の一例として、磁気を帯びた金属の蝶番を用いる。
【0042】
固定部材30の蝶番の両翼に形成されたネジ穴22の一方の片翼のネジ穴22にネジ23が挿入され、出没凹部20の上面に片翼が取り付けられ、もう一方の片翼が自在に開閉する状態で蝶番が固定される。このとき、蝶番の心棒33側と出没凹部20の側面に隙間ができない状態で、心棒33が炉端開口部3側に位置する状態で取り付け固定される。出没凹部20は閉じられた蝶番を完全に収没させると同時に蝶番が開かれた場合に突出させる事ができる深さで形成される。
【0043】
蝶番のもう一方の自在に開閉する片翼が開かれ出没凹部20から突出した状態で、木枠12の内側の側壁に接触することにより端部天板27が木枠12に固定されるのと同時に天板24の水平方向の位置が決まる。突出した片翼が不要の場合は出没凹部20の中に取り付けられた一方の片翼と合わされ磁気により「緩やかに」接合し、出没凹部20の中に、完全に収没される。(ここで、「緩やかに」というのは、人の力で蝶番の一方の片翼ともう一方の片翼が自在に開閉できる程度の磁気エネルギーの事を言う。)
【0044】
図9に示すように、端部天板27は二枚の分割端部天板28a、28bから構成される。これら分割端部天板28a、28bが連結される部分の表面の端部木口に蝶番溝18cがそれぞれ形成され、これら蝶番溝18cが合わされた状態の中に完全に収没される状態で蝶番21cが設置される。この蝶番21cに形成されたネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられ、二枚の分割端部天板28(28a、28b)が連結されることにより端部天板27が形成される。
【0045】
第二実施形態における設置式の組立式の囲炉裏1Aの組み立て順序を図7、図9を使って以下に説明する。
先ずはじめに、木枠12を4枚の側板14で「緩やかに」井桁に組合せて作るが、第一実施形態における囲炉裏1の木枠12の組立て順序と全く同じ順序で組み立てる。
【0046】
図9に示すように、一対の端部天板27の分割端部天板28aと分割端部天板28bの表面同士が合わされている状態から蝶番21cを中心にして前後に開き一対の端部天板27を形成し、次に、これら端部天板27の裏面と一対の渡天板29の裏面が合わされている状態から蝶番21bを中心に左右に開いて天板24を形成する。一対の端部天板27の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30の蝶番の片翼を開き出没凹部20から突出させて、木枠12の内側の側壁に接触させ、天板24を木枠12に固定する。
【0047】
図7に示すように、天板24の中央部に形成された炉端開口部3に炉本体10を挿入し、炉端開口部3の周辺の天板24に炉本体10の上部開口部に形成された炉出っ張り11を掛け、炉端2に炉本体10を設置して、囲炉裏1Aを完成させる。第二実施形態における囲炉裏1Aを分解する場合は、組立順と逆の順序で行う。
【0048】
この発明の一例の第三実施形態を、図11から図18に示す。
図11は第三実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bを示す斜視図であり、図12はこの囲炉裏1Bを示す断面図、図13は端部天板27Bを示す裏面斜視図、図14は端部天板27Cを示す裏面斜視図、図15は第三実施形態における固定部材30を示す炉端2の部分断面図、図16、図17は第三実施形態における炉端2の組立途中図、図18は床下面9の上に分解収納された第三実施形態における炉端2と炉本体10が置かれたことを示す床面4の断面図である。
【0049】
図11、図12に示すように、床切式の組立式の囲炉裏1Bは床面4が四角形状に切り抜かれ、床面開口部5と床下面9の間に四角筒状の木枠12Bが四角枠状に設けられる。この木枠12Bの上端部の外側の端部周辺が床面開口部5の周辺の床面4の裏面と接触固定され、、床面開口部5の周辺の床面4を支持する。木枠12Bの上端部の内側の端部周辺が床面開口部5の周辺縁部に沿って木枠12Bの上端部に炉端2、又は蓋床面6を載せるための蓋床面受7が形成され、この蓋床面受7の上に炉端2が組まれる。この炉端2の炉端開口部3に第一実施形態に置ける炉本体10と全く同じ構成要素で構成される炉本体10が据え置かれることにより床切式の組立式の囲炉裏1Bが形成される。
【0050】
炉端2は木枠12及び天板24から組立てられる。木枠12はこの天板24を支持する基礎を形成し、さらに分解し組立てられるように、複数の部分からなっている。木枠12は第一実施形態における木枠12と全く同じ構成要素で構成される。
【0051】
天板24は中央の炉端開口部3を形成し、さらに分解組立できるように、複数の部分からなっている。すなわち、天板24の端部を構成するのは、互いに平行で一対が設けられる端部天板27Bと互いに平行で一対が設けられる端部天板27Cである。これら一対の端部天板27Bと一対の端部天板27Cが互いに井桁に組まれることにより、中央に炉端開口部3を有する天板24を形成する。
【0052】
図13に示すように、端部天板27Bの両端部に井桁組溝17bが形成される。端部天板27Bは分割端部天板28c及び分割端部天板28dから構成され、これら分割端部天板28c及び分割端部天板28dの一方の端部に井桁組溝17bが形成される。これら分割端部天板28c及び分割端部天板28dが連結される部分のもう一方の端部木口に蝶番溝18cがそれぞれ形成される。これら蝶番溝18cが合わされた状態の中に収没される状態で蝶番21cが設置され、この蝶番21cに形成されたネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられ、分割端部天板28c及び分割端部天板28dが連結されることにより端部天板27Bが形成される。また、これら端部天板27Bの裏面の両端部に第二実施形態と全く同じ構成要素の出没凹部20及び固定部材30が設けられる。
【0053】
図14に示すように、端部天板27Cの両端部に井桁組溝17cが形成される。端部天板27Cは分割端部天板28e及び分割端部天板28fから構成され、これら分割端部天板28e及び分割端部天板28fの一方の端部に井桁組溝17cが形成され、これら分割端部天板28e及び分割端部天板28fが連結される部分のもう一方の端部木口に蝶番溝18cがそれぞれ形成される。これら蝶番溝18cが合わされた状態の中に収没される状態で蝶番21cが設置され、この蝶番21cに形成されたネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられ、分割端部天板28e及び分割端部天板28fが連結されることにより端部天板27Cが形成される。
【0054】
図15に示すように、端部天板27Bに形成される井桁組溝17bと端部天板27Cに形成される井桁組溝17cが互いに合わされ、互いに「緩やかに」挿入されることにより、中央に炉本体10が設置される炉端開口部3を有する天板24が井桁に形成される。(ここで、「緩やかに」というのは、人の力で天板24の井桁が分解でき、組み立てられるほどに井桁組溝17b,17cと端部天板27B及び端部天板27Cの肉厚との間に隙間があることを言う。)
【0055】
端部天板27Bの両端部に形成された出没凹部20に固設された固定部材30の蝶番の一方の自在に開閉する片翼が開かれ出没凹部20から突出した状態で、木枠12の内側の側壁に接触することにより端部天板27Bが木枠12に固定されるのと同時に天板24の水平方向の位置が決まる。
【0056】
図18に示すように、木枠12Bの内側の床下面9の上に分解された炉端2の側板14、端部天板27B、端部天板27C及び炉本体10が収納される。四枚の側板14は分割側板15aと分割側板15bの内側側面同士が合わされた状態で二つ折りにされ、端部天板27Bは分割端部天板28cと分割端部天板28dの裏面同士が合わされた状態で二つ折りにされ、端部天板27Cは分割端部天板28eと分割端部天板28fの裏面同士が合わされた状態で二つ折りにされる。又、蓋床面受7に載せて床面開口部5を閉じるための蓋床面6が設けられ、中央に取っ手穴8が形成される。
【0057】
第三実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bの組立順序を図11、図16、図17、図18に示す。
はじめに、図18に示すように、蓋床面受7に載せられた蓋床面6の中央に形成された取っ手穴8に指を挿入して床面4から蓋床面6を取り出して、床面4に床面開口部5を形成する。次に、床下面9の上に収納された炉端2及び炉本体を取り出す。
【0058】
初めに4枚の側板14の分割側板15aと分割側板15bを蝶番21を中心に左右に開き、4枚の側板14を形成する。これら側板14を第一実施形態における木枠12の組立順序と全く同じ順序で木枠12を組み立て、床面開口部5の周辺に形成された蓋床面受7の上に据え置く。次に、一対の端部天板27Bの分割端部天板28c、28dを蝶番21cを中心に左右に開き、一対の端部天板27Bを形成する。これら端部天板27Bを、図16に示すように、木枠12の両端部に据え置く。このとき、これら端部天板27Bの裏面の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30Bの蝶番の心棒33が炉端開口部3の中心部側になるように据え置く。
【0059】
さらに、これら端部天板27Bの裏面の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30Bの蝶番の片翼を開き出没凹部20から突出させて、木枠12の内側の側壁に接触させ、一対の端部天板27Bを木枠12に固定させる。
【0060】
次に、一対の端部天板27Cの分割端部天板28e、28fを蝶番21cを中心に左右に開き、一対の端部天板27Cを形成する。図17に示すように、一対の端部天板27Bの一方の端部天板27Bの表面の両端部に形成された井桁組溝17bに一対の端部天板27Cの一方の端部天板27Cの裏面の両端部に形成された井桁組溝17cを「緩やかに」挿入し、一方の端部天板27Cを端部天板27Bに渡し連結する。同じように、もう一方の端部天板27Cの裏面の両端部に形成された井桁組溝17cをもう一方の端部天板27Bの表面の両端部に形成された井桁組溝17bに「緩やかに」挿入し、一対の端部天板27Cを一対の端部天板27Bに渡し連結し、一対の端部天板27Bと一対の端部天板27Cを「緩やかに」井桁に連結する。これで、中央に炉端開口部3を有する天板24が形成され、炉端2が設けられる。
【0061】
図11に示すように、天板24の炉端開口部3に炉本体10を挿入し、炉端開口部3の周辺の天板24に炉本体10の炉出っ張り11を掛け、炉端2に炉本体10を設置して、囲炉裏1Bを完成させる。第三実施形態における囲炉裏1Bを分解、収納する場合は、組立順と逆の順序で分解・収納する。
【0062】
この発明の一例の第四実施形態を、図19から図21に示す。
図19は第四実施形態における設置式の組立式の囲炉裏1Aを示す斜視図、図20はこの囲炉裏1Aを示す断面図、図21は第四実施形態における天板24を示す裏面斜視図である。
【0063】
これら図19から図21において、第四実施形態の設置式の組立式の囲炉裏1Aは床面4の上に炉端2が設置され、この炉端2の中央に形成される炉端開口部3に炉本体10が据え置かれたものである。この炉本体10は第一実施形態に置ける炉本体10と全く同じ構成要素で構成される。
【0064】
図19及び図20に示すように、炉端2は木枠12及び天板24から組立てられ、木枠12は天板24を支持する基礎を形成し、さらに分解し組立てられるように、複数の部分からなっている。木枠12は第一実施形態における木枠12と全く同じ構成要素で構成される。
【0065】
第四実施形態における天板24は、図19に示すように、中央の炉端開口部3を形成し、さらに分解組立できるように、複数の部分からなっている。すなわち、天板24の端部を構成するのは、互いに一対が設けられ両端部から平行に突出部が形成される形状のコの字端部天板270である。これらコの字端部天板270が連結されることにより中央に炉端開口部3を有する天板24が形成される。
【0066】
図21に示すように、コの字端部天板270はコの字型の形状に形成され、両端部は平行に水平方向に突出部が形成され中央部に炉端開口部3を構成する長方形の空間が形成される。これら一対のコの字端部天板270が連結される突出部の裏面の両端の長手方向に蝶番溝18dが形成され、これら蝶番溝18dが合わされた状態の部分の中に蝶番21dが収没された状態でこの蝶番21dに形成されるネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられることにより一対のコの字端部天板270が連結され、中央に炉端開口部3が形成されると共に天板24が形成される。
【0067】
また、コの字端部天板270の裏面両端部に出没凹部20が立方体状に形成され、この出没凹部20に第二実施形態と全く同じ構成要素で構成される固定部材30が設けられる。固定部材30はコの字端部天板270の裏側の両端部に形成される出没凹部20の内部に出没可能に設けられ、突出した状態で木枠12の内側に接触し天板24の水平方向の位置決めを行なう。ここで固定部材30の一例として、磁気を帯びた金属の蝶番を用いる。
【0068】
第四実施形態の設置式の組立式の囲炉裏1Aの組み立て順序を図19、図21を使って以下に説明する。
先ずはじめに、木枠12を4枚の側板14で「緩やかに」井桁に組合せて作るが、第一実施形態における囲炉裏1Aの木枠12の組立て順序と全く同じ順序で組み立てる。
【0069】
次に、図21に示すように、一対のコの字端部天板270を一対の蝶番21dを中心にして左右に開き天板24を形成する。一対のコの字端部天板270の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30の蝶番の片翼を開き出没凹部20から突出させて、木枠12の内側の側壁に接触させ、天板24を木枠12に固定する。図19に示すように、天板24の中央部に形成された炉端開口部3に炉本体10を挿入し、炉端開口部3の周辺の天板24に炉本体10の炉出っ張り11を掛け、炉端2に炉本体10を設置して、囲炉裏1Aを完成させる。第四実施形態における囲炉裏IAを分解する場合は、組立順と逆の順序で行う。
【0070】
この発明の一例の第五実施形態を、図22、図23、図24に示す。
図22は第五実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bを示す斜視図であり、図23はこの囲炉裏1Bを示す断面図、図24は第六実施形態における床面4の断面図である。
【0071】
これら図22、図23において、第五実施形態の床切式の組立式の囲炉裏1Bは床面4が切り抜かれ、この床面開口部5に木製の炉端2が据え置かれ、この炉端2に形成される炉端開口部3に第一実施形態と全く同じ構成要素から構成される炉本体10が設置される。炉端2は第二実施形態における天板24と全く同じ構成要素で構成される。
【0072】
図22、図23に示すように、第五実施形態の組立式囲炉裏1Bは床面4が四角形状に切り抜かれ、床面開口部5と床面下9の間に四角筒状の木枠12Bが四角枠状に設けられる。この木枠12Bの上端部の外側の端部周辺が床面開口部5の周辺の床面4の裏面と接触固定され、、床面開口部5の周辺の床面4を支持する。木枠12Bの上端部の内側の端部周辺に床面開口部5の周辺縁部に沿って木枠12Bの上端部に蓋床面6を載せるための蓋床面受7が形成される。
【0073】
床面開口部5に炉端2が設置される。この炉端2は第二実施形態における天板24と全く同じ構成であり、一対の端部天板27の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30が床面開口部5の内側側面に接触することで炉端開口部3を有する天板24を床面開口部5に固定すると同時に炉端2の水平方向の位置決めを行う。
【0074】
図24に示すように、木枠12Bの内側の床下面9の上に縮小された炉端2と炉本体10が収納される。天板24は初めに一対の端部天板27と一対の渡天板29の裏面同士が合わされ折りたたまれ、次に、端部天板27の分割端部天板28aと分割端部天板28bの表面同士が合わされた状態で三つ折りにされる。
【0075】
第五実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bの組立順序を図22、図23、図24に示す。
始めに、第三実施形態と全く同じ手順で床面開口部5を形成し、図24に示すように、床下面9の上に収納された炉本体10及び炉端2を床面4の上に取り出す。次に、図22に示すように炉端2の一対の端部天板27の分割端部天板28aと28bの表面が合わされている状態から蝶番21cの軸を中心にして開き一対の端部天板27を形成し、端部天板27と渡天板29の裏面が合わされている状態から蝶番21bを中心にして左右に開き天板24を形成する。
【0076】
図23に示すように、一対の端部天板27の裏面の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30を突出させて床面開口部5の内側側面に接触させて天板24を床面開口部5に固定させ、炉端2を床面開口部5に設ける。図25に示すように、炉端開口部3に炉本体10を挿入し、炉端開口部3周辺の天板24に炉本体10の上部開口部に形成された炉出っ張り11を掛けて、炉端2に炉本体10を設置し、囲炉裏1Bを完成させる。第五実施形態における囲炉裏1Bを分解、収納する場合は、組立順序と逆の順序で分解・収納する。
【0077】
この発明の一例の第六実施形態を、図25、図26、図27に示す。
図25は第六実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bを示す斜視図であり、図26はこの囲炉裏1Bを示す断面図、図27は第六実施形態における床面4の断面図である。
【0078】
これら図25、図26において、第六実施形態の組立式囲炉裏1Bは床面4が切り抜かれ、この床面開口部5に木製の炉端2が据え置かれ、この炉端2に形成される炉端開口部3に第一実施形態と全く同じ構成要素から構成される炉本体10が設置される。炉端2は第三実施形態における天板24と全く同じ構成要素で構成される。
【0079】
図25、図26に示すように、第六実施形態の組立式囲炉裏1Bは床面4が四角形状に切り抜かれ、床面開口部5と床下面9の間に四角筒状の木枠12Bが四角枠状に設けられる。この木枠12Bの上端部の外側の端部周辺が床面開口部5の周辺の床面4の裏面と接触固定され、、床面開口部5の周辺の床面4を支持する。木枠12Bの上端部の内側の端部周辺に床面開口部5の周辺縁部に沿って木枠12Bの上端部に蓋床面6を載せるための蓋床面受7が形成される。
【0080】
床面開口部5に炉端2が設置される。この炉端2は第三実施形態における天板24と全く同じ構成からなり、一対の端部天板27Bの両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30が床面開口部5の内側側面に接触することで炉端開口部3を有する天板24を床面開口部5に固定すると同時に炉端2の水平方向の位置決めを行う。
【0081】
図27に示すように、木枠12Bの内側の床下面9の上に分解された炉端2の一対の端部天板27B、一対の端部天板27C及び炉本体10が収納される。端部天板27Bは分割端部天板28cと分割端部天板28dの裏面同士が合わされた状態で二つ折りにされ、端部天板27Cは分割端部天板28eと分割端部天板28fの裏面同士が合わされた状態で二つ折りにされる。
【0082】
第六実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bの組立順序を図25、図26、図27に示す。
始めに、図27に示すように、第三実施形態と全く同じ手順で床面開口部5を形成し、床下面9の上に収納された炉本体10及び炉端2を床面4の上に取り出す。次に、図25に示すように、二組の分割端部天板28c、28dを左右に開き、一対の端部天板27Bを形成し、床面開口部5の両端部に一対の端部天板27Bを置く。このとき、図26に示すように、端部天板27Bの裏面の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30を突出させて床面開口部5の内側側面に接触させて一対の端部天板27Bを床面開口部5に固定させる。
【0083】
次に、二組の分割端部天板28e、28fを左右に開いて一対の端部天板27Cを形成し、第三実施形態における天板24を組み立てる要領と全く同じ要領で天板24を組み立て、炉端2を設ける。図25に示すように、炉端開口部3に炉本体10を挿入し、炉端開口部3の周辺の天板24に炉本体10の上部開口部に形成された炉出っ張り11を掛けて炉端2に炉本体10を設置し、囲炉裏1Bを完成させる。囲炉裏1Bを分解・収納する場合は、組立順と逆の順序で分解・収納する。
【0084】
この発明の一例の第七実施形態を、図28、図29、図30に示す。
図28は第七実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bを示す斜視図であり、図29はこの囲炉裏1Bを示す断面図、図30は第七実施形態における床面4の断面図である。
【0085】
これら図28、図29において、第七実施形態の組立式囲炉裏1Bは床面4が切り抜かれ、この床面開口部5に木製の炉端2が据え置かれ、この炉端2に形成される炉端開口部3に第一実施形態と全く同じ構成要素から構成される炉本体10が設置される。炉端2は第四実施形態における天板24と全く同じ構成要素で構成される。
【0086】
図28、図29に示すように、第七実施形態の組立式囲炉裏1Bは床面4が四角形状に切り抜かれ、床面開口部5と床面下9の間に四角筒状の木枠12Bが四角枠状に設けられる。この木枠12Bの上端部の外側の端部周辺が床面開口部5の周辺の床面4の裏面と接触固定され、、床面開口部5の周辺の床面4を支持する。木枠12Bの上端部の内側の端部周辺に床面開口部5の周辺縁部に沿って木枠12Bの上端部に蓋床面6を載せるための蓋床面受7が形成される。
【0087】
床面開口部5に炉端2が設置される。この炉端2は第四実施形態における天板24と全く同じ構成要素から構成され、一対のコの字端部天板270の両端部に形成される出没凹部20に設けられた固定部材30が床面開口部5の内側側面に接触することで炉端開口部3を有する天板24を床面開口部5に固定するのと同時に炉端2の水平方向の位置決めを行う。図30に示すように、木枠12Bの内側の床下面9の上に縮小された炉端2と炉本体10が収納される。
【0088】
第七実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bの組立順序を図28、図29、図30に示す。
始めに、第三実施形態と全く同じ手順で床面開口部5を形成し、図30に示すように、床下面9の上に収納された炉本体10及び炉端2を床面4の上に取り出す。次に、図28に示すように炉端2の一対のコの字端部天板270を左右に開き天板24を形成する。図29に示すように、コの字端部天板270の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30を突出させ床面開口部5の内側側面に接触させて天板24を床面開口部5に固定させ炉端2を床面開口部5に設ける。図28に示すように、炉端開口部3に炉本体10を挿入し、炉端開口部3の周辺の天板24に炉本体10の上部開口部に形成された炉出っ張り11を掛けて炉端2に炉本体10を設置し、囲炉裏1Bを完成させる。第七実施形態における囲炉裏1Bを分解収納する場合は、組立順と逆の順序で分解、収納する。
【0089】
この発明の一例の第八実施形態を、図31、図32に示す。
図31は第八実施形態における設置式の組立式の囲炉裏1Aを示す斜視図であり、図32はこの囲炉裏1Aの天板24の裏面を示す裏面斜視図である。
【0090】
図31において、第八実施形態における設置式の組立式の囲炉裏1Aは床面4の上に炉端2が設置され、この炉端2の中央に形成される炉端開口部3に炉本体10が据え置かれたものである。この炉本体10は第一実施形態に置ける炉本体10と全く同じ構成要素で構成される。
【0091】
図31に示すように、炉端2は木枠12及び天板24から組立てられ、木枠12は天板24を支持する基礎を形成し、さらに分解し組立てられるように、複数の部分からなっている。木枠12は第一実施形態における木枠12と全く同じ構成要素で構成される。
【0092】
第八実施形態における天板24は、中央の炉端開口部3を形成し、さらに分解組立できるように、複数の部分からなっている。すなわち、天板24の端部を構成するのは、互いに一対が設けられるコの字型の形状のコの字端部天板270である。これら端部天板270が木枠12の上に載せられることにより中央に炉端開口部3を有する天板24が形成される。
【0093】
図32に示すように、コの字端部天板270は端部天板27と両端部に連結される突出天板19(19a,19b)から構成される。端部天板27は突出天板19(19a,19b)と連結される両端部の各板(27、19)の長手方向に蝶番溝18eが形成され、突出天板19(19a,19b)は端部天板27と連結される端部に蝶番溝18eが形成される。これら蝶番溝18eが合わされた状態の中に蝶番21eが完全に収没された状態で、この蝶番21eに形成されるネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられることによりコの字型の形状のコの字端部天板270が形成される。
【0094】
また、端部天板27の裏面両端部に出没凹部20が立方体状に形成され、この出没凹部20に第二実施形態と全く同じ構成要素で構成される固定部材30が設けられる。固定部材30は端部天板27の裏側の両端部に形成される出没凹部20の内部に出没可能に設けられ、突出した状態で木枠12の内側に接触し天板24の水平方向の位置決めを行なう。ここで固定部材30の一例として、磁気を帯びた金属の蝶番を用いる。
【0095】
第八実施形態の設置式の組立式の囲炉裏1Aの組み立て順序を図31を使って以下に説明する。
先ずはじめに、木枠12を4枚の側板14で「緩やかに」井桁に組合せて作るが、第一実施形態における囲炉裏1Aの木枠12の組立て順序と全く同じ順序で組み立てる。
【0096】
次に、図31に示すように、一対のコの字端部天板270の一方のコの字端部天板270の端部天板27の両端部に連結された突出天板19(19a,19b)を蝶番21eを中心にして左右に開き一方のコの字端部天板270を形成する。次に、このコの字端部天板270の裏面の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30の蝶番の片翼を開いて出没凹部20から突出させて、木枠12の内側の側壁に接触させ、突出天板19(19a,19b)が木枠12の内側になる状態で一方のコの字端部天板270を木枠12に固定する。さらに、もう一方のコの字端部天板270の端部天板27の両端部に連結された突出天板19(19a,19b)を蝶番21eを中心にして左右に開きもう一方のコの字端部天板270を形成する。
【0097】
もう一方のコの字端部天板270の裏面の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30の蝶番の片翼を開いて出没凹部20から突出させて、木枠12の内側の側壁に接触させ、一方のコの字端部天板270の両端部の突出天板19(19a,19b)と、もう一方のコの字端部天板270の両端部の突出天板19(19a,19b)の木口と合い合わせる状態で木枠12に据え置く。天板24の中央に炉端開口部3が形成され、この炉端開口部3に炉本体10を挿入し、炉端開口部3の周辺の天板24に炉本体10の炉出っ張り11を掛け、炉端2に炉本体10を設置して、囲炉裏1Aを完成させる。第四実施形態における囲炉裏IAを分解する場合は、組立順と逆の順序で行う。
【0098】
この発明の一例の第九実施形態を、図33、図34、図35に示す。
図33は第九実施形態における床切式の組立式の囲炉裏1Bを示す斜視図、図34はこの囲炉裏IBの炉端2の裏面斜視図、図35はこの囲炉裏IBの炉端2を縮小した場合の側面図である。
第九実施形態の床切式の組立式の囲炉裏1Bは床面4が切り抜かれ、第三実施形態と全く同じ構成要素の床面開口部5に木製の炉端2が据え置かれ、この炉端2に形成される炉端開口部3に第一実施形態と全く同じ構成要素から構成される炉本体10が設置される。
【0099】
第九実施形態における炉端2は天板24から構成される。天板24は、図33に示すように、中央の炉端開口部3を形成し、さらに分解組立できるように、複数の部分からなっている。すなわち、天板24の端部を構成するのは、互いに平行で一対が設けられる端部天板27である。これら一対の端部天板27の両端部に、一対の渡天板29が渡され、連結される。これにより、中央に炉本体10を設置する炉端開口部3を有する天板24が形成される。
【0100】
図34に示すように、端部天板27は渡天板29と連結される部分の裏面の両端部木口の各板(27,29)の長手方向に蝶番溝18bが形成され、渡天板29は端部天板27と連結される部分の裏面の両端部木口の各板(27,29)の長手方向に蝶番溝18bが形成さる。これら蝶番溝18bが合わされこの中に蝶番21bが完全に収没した状態でこの蝶番21bに形成されたネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられ、一対の端部天板27と一対の渡天板29が連結されることで天板24が形成される。
【0101】
また、端部天板27の裏面両端部に第二実施形態と全く同じ構成要素の出没凹部20が立方体状に形成され、この出没凹部20に固定部材30が設けられる。固定部材30は端部天板27の裏側の両端部に形成される出没凹部20の内部に出没可能に設けられ、突出した状態で床面開口部5の内側側面に接触することで炉端開口部3を有する天板24を床面開口部5に固定すると同時に炉端2の水平方向の位置決めを行う。
【0102】
図33に示すように、渡天板29は二枚の分割渡天板34a、34bから構成される。これら分割渡天板34a、34bが連結される部分の表面の端部木口に蝶番溝18fがそれぞれ形成され、これら蝶番溝18fが合わされた状態の中に収没される状態で蝶番21fが設置される。この蝶番21fに形成されたネジ穴22にネジ23が挿入され取り付けられ、二枚の分割渡天板34(34a、34b)が連結されることにより渡天板29が形成される。
【0103】
第九実施形態の設置式の組立式の囲炉裏1Aの組み立て順序を図33、図35を使って以下に説明する。
床面開口部5は第三実施形態と同じ要領で形成する。図35に示すように、炉端2が分解され、縮小されている。一対の端部天板27の出没凹部20に固定部材30が収納された状態で一方の端部天板27の裏面と分割端部天板34aと分割端部天板34bの裏面が合わされ、もう一方の端部天板27の裏面と分割端部天板34aと分割端部天板34bの裏面が合わされ、これらの一対の分割端部天板34aと分割端部天板34bの表面が合わされて炉端2が縮小されている。
【0104】
一対の端部天板27の一方の端部天板27の裏面と分割端部天板34aと分割端部天板34bの裏面が合わされている状態から蝶番21bを中心に左右に開く。もう一方のの端部天板27の裏面と分割端部天板34aと分割端部天板34bの裏面が合わされている状態から蝶番21bを中心に左右に開いて、最後にこれらの一対の分割端部天板34aと分割端部天板34bの表面が合わされている状態から蝶番21fを中心にして左右に開き、炉端2を形成する。次に一対の端部天板27の裏面の両端部に形成された出没凹部20に設けられた固定部材30を突出させて床面開口部5の内側側面に接触させて天板24を床面開口部5に固定させ、炉端2を床面開口部5に設ける。図33に示すように、炉端開口部3に炉本体10が挿入され、炉端開口部3周辺の天板24に炉本体10の上部開口部に形成された炉出っ張り11が掛けられて、炉端2に炉本体10が設置され、囲炉裏1Bが完成する。第九実施形態における、囲炉裏IBを分解する場合は、組立順と逆の順序で行う。
【0105】
「第一、第二、第三、第四、第八実施形態の効果」
この第一、第二、第三、第四、第八実施形態によれば、井桁組溝17の働きで、側板14を「緩やかに」井桁に組むことができる。したがって、木枠12をさらに、分解・縮小することができる。4枚の側板14が全く同じものであり、どの側板14を組み合わせても木枠12を容易に組立ることができる。
【0106】
分割側板15a、15bと蝶番溝18と蝶番21の働きで、側板14を構成する分割側板15a、15bを完全に折りたたむことができる。したがって、木枠12をさらに縮小することができ、容易に分解、組立可能にすることができる。蝶番21とネジ23の働きで、分割側板15a、15bが変形しにくいので炉端2の耐久性を高めることができる。
【0107】
「第二、第五、第九実施形態の効果」
この第二、第三、第五、第六実施形態によれば、蝶番溝18bと蝶番21bの働きで、天板24を構成する端部天板27渡天板29を折りたたむことができる。したがって、天板24をさらに縮小することができ、容易に分解、組立可能にすることができる。蝶番21bとネジ23の働きで、天板24が変形しにくいので炉端2の耐久性を高めることができる。
【0108】
「第二、第三、第五、第六実施形態の効果」
この第二、第三、第五、第六実施形態によれば、蝶番溝18cと蝶番21cの働きで、端部天板27、27B、27Cを構成する分割端部天板28aと28b、28cと28d、28eと28fを完全に折りたたむことができる。したがって、天板24をさらに縮小することができ、容易に分解、組立可能にすることができる。蝶番21cとネジ23の働きで、分割端部天板28a、28b、28c、28d、28e、28fが変形しにくいので炉端2の耐久性を高めることが できる。
【0109】
「第四、第七実施形態の効果」
この第四、第七実施形態によれば、蝶番溝18dと蝶番21cdの働きで、天板24を構成する一対のコの字端部天板270を完全に折りたたむことができる。したがって、天板24をさらに縮小することができ、容易に分解、組立可能にすることができる。蝶番21dとネジ23の働きで、コの字端部天板270が変形しにくいので炉端2の耐久性を高めることができる。
【0110】
「第八実施形態の効果」
この第八実施形態によれば、蝶番溝18eと蝶番21eの働きで、コの字端部天板270を構成する端部天板27と突出天板19a,19bを完全に折りたたむことができる。したがって、天板24をさらに縮小することができ、容易に分解、組立可能にすることができる。蝶番21eとネジ23の働きで、コの字端部天板270が変形しにくいので炉端2の耐久性を高めることができる。
【0111】
「第九実施形態の効果」
この第九実施形態によれば、、蝶番溝18fと蝶番21fの働きで、渡天板29を構成する分割渡天板34a,34bを完全に折りたたむことができる。したがって、天板24をさらに縮小することができ、容易に分解、組立可能にすることができる。蝶番21fとネジ23の働きで、分割渡天板34a,34bが変形しにくいので炉端2の耐久性を高めることができる。
【0112】
「第三、第五、第六、第七、第九実施形態の効果」
この第三、第五、第六、第七、第九実施形態によれば、蓋床面受7と蓋床面6を設けたので、分解、縮小した囲炉裏を床下面に収納し、床面開口部5に蓋をすることができる。
【0113】
「他の実施形態」
図1の実施形態では、炉端開口部が一つであり、炉本体10が一つしか設けられていないが、他の実施形態では、炉端開口部が複数あり、炉本体が複数設けられるものでも良い。
図3の実施形態では、側板14の井桁組溝17は一方の木口の両端部に形成されたが、他の実施形態では、図36に示すように、井桁組溝17は側板4の両方の木口に井桁溝17が形成されるものでも良い。
【0114】
図3の実施形態では、側板14は両端部に何も設けられていないが、他の実施形態では、図37に示すように、側板14は両端部に補強部材16が設けられるものでも良い。この補強部材16は側板14が横目の板材の場合に井桁組溝17より外側の両端部に板材の縦目を接合することにより、井桁組溝17より外側の両端部の破損を防ぐことができる。又、この側板14で井桁に組まれた木枠12は補強部材16の井桁組溝17側の側面と側板14の外側の側面が接触することにより木枠12を補強することができる。
【0115】
図3の実施形態では、側板14は両端部に何も設けられていないが、他の実施形態では、図38に示すように、側板14は両端部に補強部材16bが片面又は両面に設けられるものでも良い。この補強部材16bは金属製の板材で形成され井桁組溝17に沿って側板14にネジ23によって取り付けられる。
【0116】
図9の実施形態では、固定部材30は端部天板27の裏面の両端部に出没凹部20が形成され、この出没凹部20に出没可能に固定部材30が設けられたが、他の実施形態では、図39に示すように、固定部材30Bは端部天板27の裏面の木枠12の内側の位置の両端部に固定部材30が設けられるか、又は形成されるものでも良い。
【0117】
または、図40、図41に示すように、端部天板27の裏面の両端部に固定部材30は取り外し式にしても良い。図40に示すように、ネジ穴22を端部天板27の裏面の木枠12の内側の両端部の位置に設ける。図41に示すように、固定部材30の中央にネジ23を設ける。前記ネジ穴22にこのネジ23を挿入し、端部天板27の裏面の木枠12の内側の位置に固定部材30を取り外し自在に固定する。
【0118】
この他にも固定部材の取り付け自在の方法として、ボス穴とボスの係合、面ファスナーによる接着、端部天板の裏面に係合金具を設置する溝を形成し、この溝に係合金具を設置して、固定部材30に係合金具を設置して取り付け自在とする方法がある。また、端部天板27の両端部にアリ溝を彫り固定部材30Dの上部をアリ状に形成して係合する方法などが考えられる。
【0119】
または、固定部材の替わりに、木枠12の上端木口と端部天板27の裏面が接触する部分にボスとボス穴の係合、面ファスナーによる接着、端部天板27の両端部にアリ溝を彫り木枠12の側板14の上部をアリ状に形成して係合する方法などが考えられる。
【0120】
図42に示すように、従来の組立式の囲炉裏101Aにおいては、囲炉裏101Aの炉端2を木枠12と天板24に分割し、運搬し易い事に重点が置かれたが、今回の発明における設置式の組立式の囲炉裏1Aにおいては、炉端2の木枠12と天板24をさらに分割して縮小し、さらに携帯性を高めると同時に容易に組み立てることができる設置式の組立式の囲炉裏1Aである。また、図43に示すように、従来の床切式の組立式の囲炉裏101Bにおいては、炉本体10が床面開口部5に設置され、炉本体10の開口部の上部に形成された炉出っ張り11に対応した炉端開口部3を有する炉端2が取り外し式に設置されたが、今回の発明における床切式の組立式の囲炉裏1Bにおいては、炉端2をさらに分解して縮小することができ、容易に組み立てることができる。又、炉本体10と共に床下面9に収納し、蓋床面6で床面開口部5に蓋をすることができるために、その部屋を多用途に使用することができる囲炉裏1Bである。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】第一実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図2】第一実施形態の組立式囲炉裏の断面図
【図3】第一実施形態の側板の斜視図
【図4】第一実施形態の木枠の組立途中の部分斜視図
【図5】第一実施形態の炉端の組立途中の斜視図
【図6】第一実施形態の炉端の斜視図
【図7】第二実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図8】第二実施形態の組立式囲炉裏の断面図
【図9】第二実施形態の端部天板の裏面斜視図
【図10】第二実施形態の炉端の部分断面図
【図11】第三実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図12】第三実施形態の組立式囲炉裏の断面図
【図13】第三実施形態の端部天板の裏面斜視図
【図14】第二実施形態の端部天板の裏面斜視図
【図15】第三実施形態の炉端の部分断面図
【図16】第三実施形態の炉端の組立途中の斜視図
【図17】第三実施形態の炉端の組立途中の斜視図
【図18】第三実施形態の床面の断面図
【図19】第四実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図20】第四実施形態の組立式囲炉裏の断面図
【図21】第四実施形態の天板の裏面斜視図
【図22】第五実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図23】第五実施形態の組立式囲炉裏の断面図
【図24】第五実施形態の床面の断面図
【図25】第六実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図26】第六実施形態の組立式囲炉裏の断面図
【図27】第六実施形態の床面の断面図
【図28】第七実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図29】第七実施形態の組立式囲炉裏の断面図
【図30】第七実施形態の床面の断面図
【図31】第八実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図32】第八実施形態の天板の裏面斜視図
【図33】第九実施形態の組立式囲炉裏の斜視図
【図34】第九実施形態の炉端の裏面斜視図
【図35】第九実施形態の炉端の側面図
【図36】他の実施形態の側板の斜視図
【図37】他の実施形態の側板の斜視図
【図38】他の実施形態の側板の斜視図
【図39】他の実施形態の端部天板の裏面斜視図
【図40】他の実施形態の端部天板の裏面斜視図
【図41】他の実施形態の固定部材の裏面斜視図
【図42】従来の可搬式囲炉裏の断面図
【図43】従来の可搬式囲炉裏の断面図
【符号の説明】
【0122】
1囲炉裏 2炉端 3炉端開口部 4床面 5床面開口部 6蓋床面 7蓋床面受

8取っ手穴 9床下面 10炉本体 11炉出っ張り 12木枠 13底板

14側板 15分割側板 16補強部材 17井桁組溝 18蝶番溝 19突出天板

20出没凹部 21蝶番 22ネジ穴 23ネジ 24天板 25天板垂れ部

26取っ手 27端部天板 270コの字端部天板 28分割端部天板 29渡天板

30固定部材 31灰 32燃焼物 33心棒 34分割渡天板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面(4)に、又はこの床面(4)を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部(5)に、炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に四角箱状に形成される上部開口部の縁に沿って水平方向に形成される炉出っ張り(11)が形成される炉本体(10)が設置される囲炉裏(1A、1B)において、前記炉端(2)を構成するために木枠(12)を設け、この木枠(12)を構成するために「緩やかに」井桁に組まれる4枚の側板(14)と、これら4枚の側板(14)の両端部に形成される井桁組溝(17)と、を有することを特徴とする囲炉裏。
【請求項2】
前記木枠(12)の上に天板(24)を載せて炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に前記炉本体(10)が設置される囲炉裏(1A、1B)において、前記天板(24)の端部を構成し2枚で互いに平行に設けられる端部天板(27)と、これら端部天板(27)の両端の間に渡される2枚の渡天板(29)と、これら端部天板(27)と渡天板(29)が連結される部分の前記端部天板(27)の両端部木口の各板(27、29)の長手方向に形成される蝶番溝(18b)と、前記渡天板(29)の両端部木口の各板(27、29)の長手方向に形成される蝶番溝(18b)と、これら蝶番溝(18b)が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番(21b)と、前記端部天板(27)の裏面の両端部に形成される出没凹部(20)と、これらの出没凹部(20)の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠(12)の内側に接触し前記天板(24)の水平方向の位置決めを行なう固定部材(30)と、を有することを特徴とする請求項1に記載の囲炉裏。
【請求項3】
前記木枠(12)の上に天板(24)を載せて炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に前記炉本体(10)が設置される囲炉裏(1A、1B)において、前記天板(24)の端部を構成するために「緩やかに」井桁に組まれる4枚の端部天板(27B、27C)と、これら4枚の端部天板(27B、27C)の両端部に形成される井桁組溝(17b、17c)と、前記一対の端部天板(27B)の裏面の両端部に形成される出没凹部(20)と、これらの出没凹部(20)の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠(12)の内側に接触し前記天板(24B)の水平方向の位置決めを行なう固定部材(30)と、を有することを特徴とする請求項1に記載の囲炉裏。
【請求項4】
前記木枠(12)の上に天板(24)を載せて炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に前記炉本体(10)が設置される囲炉裏(1A、1B)において、前記天板(24)の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板(270)と、これらコの字端部天板(270)が連結される部分の両端の長手方向に形成される蝶番溝(18d)と、これら蝶番溝(18d)が合わされた状態の部分に収没された状態で取り付けられる蝶番(21d)と、前記コの字端部天板(270)の裏面の両端部に形成される出没凹部(20)と、これら出没凹部(20)の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠(12)の内側に接触し前記天板(24)の水平方向の位置決めを行なう固定部材(30)と、を有することを特徴とする請求項1に記載の囲炉裏。
【請求項5】
床面(4)を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部(5)に、天板(24)を載せることで炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に四角箱状に形成され、開口部の縁に沿って水平方向に炉出っ張り(11)が形成される炉本体(10)が設置される囲炉裏(1B)において、前記天板(24)の端部を構成し2枚で互いに平行に設けられる端部天板(27)と、これら端部天板(27)の両端の間に渡される2枚の渡天板(29)と、これら端部天板(27)と渡天板(29)が連結される部分の前記端部天板(27)の両端部木口の各板(27、29)の長手方向に直角に形成される蝶番溝(18b)と、前記渡天板(29)の両端木口の各板(27、29)の長手方向に直角に形成される蝶番溝(18b)と、これら蝶番溝(18b)が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番(21b)と、前記端部天板(27)の裏面の両端部に形成される出没凹部(20)と、これらの出没凹部(20)の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記床面開口部(5)の内側側面に接触し前記天板(24)の水平方向の位置決めを行なう固定部材(30)と、を有することを特徴とする囲炉裏。
【請求項6】
床面(4)を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部(5)に、天板(24)を載せることで炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に四角箱状に形成され、開口部の縁に沿って水平方向に炉出っ張り(11)が形成される炉本体(10)が設置される囲炉裏(1B)において、前記天板(24)の端部を構成するために「緩やかに」井桁に組まれる4枚の端部天板(27B、27C)と、これら4枚の端部天板(27B、27C)の両端部に形成される井桁組溝(17b、17c)と、前記端部天板(27B)の裏面の両端部に形成される出没凹部(20)と、これらの出没凹部(20)の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記床面開口部(5)の内側側面に接触し前記天板(24)の水平方向の位置決めを行なう固定部材(30)と、を有することを特徴とする囲炉裏。
【請求項7】
床面(4)を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部(5)に、天板(24)を載せることで炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に四角箱状に形成され、開口部の縁に沿って水平方向に炉出っ張り(11)が形成される炉本体(10)が設置される囲炉裏(1B)において、前記天板(24)の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板(270)と、これらコの字端部天板(270)が連結される両端の長手方向に形成される蝶番溝(18d)と、これら蝶番溝(18d)が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番(21d)と、前記コの字端部天板(270)の裏面の両端部に形成される出没凹部(20)と、これらの出没凹部(20)の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記床面開口部(5)の内側側面に接触し前記天板(24)の水平方向の位置決めを行なう固定部材(30)と、を有することを特徴とする囲炉裏。
【請求項8】
前記木枠(12)の上に天板(24)を載せて炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に前記炉本体(10)が設置される囲炉裏(1A、1B)において、前記天板(24)の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板(270)と、これらコの字端部天板(270)の主体を構成する端部天板(27)と、前記コの字端部天板(270)の突出部を構成する突出天板(19a,19b)と、これら端部天板(27)と突出天板(19a,19b)が連結される部分の前記端部天板(27)の両端部木口の各板(27、19)の長手方向に形成される蝶番溝(18e)と、前記突出天板(19a,19b)の端部木口の各板(27、19)の長手方向に形成される蝶番溝(18e)と、これら蝶番溝(18e)が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番(21e)と、前記端部天板(27)の裏面の両端部に形成される出没凹部(20)と、これらの出没凹部(20)の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠(12)の内側に接触し前記天板(24)の水平方向の位置決めを行なう固定部材(30)と、を有することを特徴とする請求項1に記載の囲炉裏。
【請求項9】
床面(4)を切り抜き、四角形状に設けられる床面開口部(5)に、天板(24)を載せることで炉端(2)を設け、この炉端(2)の炉端開口部(3)に四角箱状に形成され、開口部の縁に沿って水平方向に炉出っ張り(11)が形成される炉本体(10)が設置される囲炉裏(1B)において、前記天板(24)の端部を構成し互いに一対が設けられ両端部が平行に水平方向に突出部が形成されるコの字端部天板(270)と、これらコの字端部天板(270)の主体を構成する端部天板(27)と、前記コの字端部天板(270)の突出部を構成する突出天板(19a,19b)と、これら端部天板(27)と突出天板(19a,19b)が連結される部分の前記端部天板(27)の両端部木口の各板(27、19)の長手方向に形成される蝶番溝(18e)と、前記突出天板(19a,19b)の端部木口の各板(27、19)の長手方向に形成される蝶番溝(18e)と、これら蝶番溝(18e)が合わされた部分に収没された状態で取り付けられる蝶番(21e)と、前記端部天板(27)の裏面の両端部に形成される出没凹部(20)と、これらの出没凹部(20)の内部から出没可能に設けられ、突出した状態で前記木枠(12)の内側に接触し前記天板(24)の水平方向の位置決めを行なう固定部材(30)と、を有することを特徴とする囲炉裏。
【請求項10】
前記渡天板(29)が分割される分割渡天板(34a,34b)と、これら分割渡天板(34a、34b)が連結される部分の端部両木口に形成される蝶番溝(18f)と、これら蝶番溝(18f)が合わされた状態の部分に収没される状態で設けられ連結を行う蝶番(21f)と、を有することを特徴とする請求項2、5に記載の囲炉裏。
【請求項11】
前記側板(14)が分割される分割側板(14a、14b)と、これら分割側板(14a、14b)が連結される部分の端部両木口に形成される蝶番溝(18)と、これら蝶番溝(18)が合わされた状態の部分に収没される状態で設けられ連結を行う蝶番(21)と、を有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は8に記載の囲炉裏。
【請求項12】
前記端部天板(27、27B、27C)が分割される分割端部天板(28a、28b、28c、28d、28e,28f)と、これら分割端部天板(28a、28b、28c、28d、28e、28f)が連結される部分の端部両木口に形成される蝶番溝(18c)と、これら蝶番溝(18c)が合わされた状態の部分に収没された状態で設けられ、連結を行う蝶番(21c)と、を有することを特徴とする請求項2,3,4、8又は9に記載の囲炉裏。
【請求項13】
前記床面開口部(5)の内側に沿って四角枠状に設けられる蓋床面受(7)と、この蓋床面受(7)の上面に四方の端部が載せられ前記床面開口部(5)を閉じるために設けられる四角形状の蓋床面(6)と、この蓋床面(6)の中央に形成される取っ手穴(8)と、を有する事を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12に記載の囲炉裏。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate


【公開番号】特開2008−82572(P2008−82572A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−260281(P2006−260281)
【出願日】平成18年9月26日(2006.9.26)
【出願人】(500430006)有限会社法翼堂 (2)