固定保持機能を有する農業ハウス用フィルム材
【課題】 施設への展張被覆が容易になしえるとともに、合成樹脂フィルム被覆材の固定保持も極めて能率的になしえる農業ハウス用フィルム材の提供。
【解決手段】 適宜の素材と幅及び厚さに形成された合成樹脂フィルム材の幅方向中央には、その長さ方向に沿って、適宜素材と幅及び厚さで且その一側面にはホットメルト層若しくは粘着層が積層された誘引補強テープが接合若しくは貼着され、更に合成樹脂フィルム材の長さ方向には、所定の間隔を以って適宜の素材と幅及び厚さで、且その一側面にはホットメルト層若しくは貼着層が積層された固定保持テープが、誘引補強テープと直交する方向に合成樹脂フィルム被覆材の幅の一方側より他方側に接合若しくは貼着され、且その端縁がそれぞれ合成樹脂フィルム被覆材の両側端より適宜の長さで延出された構成。
【解決手段】 適宜の素材と幅及び厚さに形成された合成樹脂フィルム材の幅方向中央には、その長さ方向に沿って、適宜素材と幅及び厚さで且その一側面にはホットメルト層若しくは粘着層が積層された誘引補強テープが接合若しくは貼着され、更に合成樹脂フィルム材の長さ方向には、所定の間隔を以って適宜の素材と幅及び厚さで、且その一側面にはホットメルト層若しくは貼着層が積層された固定保持テープが、誘引補強テープと直交する方向に合成樹脂フィルム被覆材の幅の一方側より他方側に接合若しくは貼着され、且その端縁がそれぞれ合成樹脂フィルム被覆材の両側端より適宜の長さで延出された構成。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は蔬菜や果樹等の施設規模の大きな農業用ハウスに包被展張されるフィルム材に固定保持機能を付与せしめて、包被展張並びに固定保持作業が極めて簡便になしえる農業ハウス用フィルム材に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年における蔬菜類や果樹類等も高品質高収穫を図るうえから、これら育成させる蔬菜類や果樹類を囲んで、軽量鉄パイプ材でハウス状施設を立設のうえ、この施設全体をポリエチレンやポリプロピレン、ポリ塩化ビニル或いはポリエステル等からなる合成樹脂フィルム被覆材を包被展張せしめ、保温や防風、防霜或いは防虫等を図る農業用ハウスが普及している。
【０００３】
ところで、蔬菜類や果樹類等の施設は比較的大型なものとなることから、包被展張される合成樹脂フィルム被覆材も広面積となるため、施設によって多少の変動はあるものの、その厚さとしては略０．０５乃至０．２ｍｍ程度の薄手軽量なものを、且施設の幅に合せて現状では略６乃至１２ｍにも及ぶ広幅に形成して使用している。
そしてかかる広幅と薄手軽量で所要の長さに包被展張される合成樹脂フィルム被覆材には大きな風圧若しくは孕み圧が付加されて飛散せぬよう、比較的小型の農業用ハウスにおいては図５のＡに示すよう施設を形成する軽量鉄パイプと合成樹脂フィルム被覆材とをクリップ若しくはパックなる挟着具ａで挟着固定させたり、或いは適宜の扁平状紐ｂを一方側より他方側にその頂部Ｃを跨渡させたうえ結縛し係止固定を図っている。
【０００４】
反面桜桃や甘橘等の果樹施設においては施設が大型で且極めて高くなるため、包被展張される合成樹脂フィルム被覆材の係止固定にはクリップやパッカー等の狭着具ａを挟着させる作業自体が不能ばかりか、特に果樹施設の如き広面積で包被展張される合成樹脂フィルム被覆材には強大な風圧や孕み圧が付加され、該挟着具ａでは挟着が脱抜したり風圧や孕み圧で合成樹脂フィルム被覆材の破裂も発生する。
これがため果樹施設では図５のＢに示すように、強靭な保持固定用バンドｄをその一方側より極めて高い頂部ｃを跨渡するよう他方側に投げ渡して結縛固定し、而して結縛固定した端縁を再び一方側に投げ渡して結縛固定し、これを交互に且多数繰返して長さ方向全体に跨渡させて結縛固定をなすもので、この投げ渡しが極めて至難な作業で多くの作業者が長時に亘って要請されるばかりか、特にこの投げ渡し時に風の影響を受けると作業自体も不能となる等、大型施設における合成樹脂フィルム被覆材の包被展張とその固定保持作業には大きな問題を抱えている。
【０００５】
ところで農業用ハウス施設の大型化に伴って合成樹脂フィルム被覆材の幅も略６乃至１２ｍ程度の広幅のものが供給されるに至っており、且この広幅の合成樹脂フィルム被覆材の包被展張に際しては、該合成樹脂フィルム被覆材の幅の中央位置を農業用ハウス施設の頂部に沿って、長さ方向に誘引させながら施設全体に包被させている。
そこで発明者は、該合成樹脂フィルム被覆材の幅の中央位置長さ方向に沿って、適宜の素材と幅及び厚さの誘引テープを接合若しくは貼合させ、更に合成樹脂フィルム被覆材の両側端には、その長さ方向に所定の間隔を以って所要長さの固定結縛テープを接合若しくは貼合させ且延出させることにより、包被展張と固定保持作業が極めて簡便になしえることを究明し本発明に至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は施設規模の大きな農業用ハウスに、長さ方向の一方側から他方側に容易に誘引展張でき、且その固定保持作業も能率的になしえる農業ハウス用フィルム材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、適宜の素材と幅及び厚さに形成された合成樹脂フィルム被覆材をハウス施設の一側から他側に、その頂部に沿って誘引展張を安全且容易になすうえから、合成樹脂フィルム被覆材の幅方向の中央位置に長さ方向に、適宜の素材と幅及び厚さの誘引補強テープが接合若しくは貼着され、更に誘引展張された合成樹脂フィルム被覆材の固定保持を能率的になすうえから、該合成樹脂フィルム被覆材の長さ方向には所定の間隔を以って、適宜の素材と幅及び厚さで且その端縁が該合成樹脂フィルム被覆材の両側端より所要の長さで延出されるよう、誘引補強テープと直交して固定保持テープが合成樹脂フィルム被覆材と接着若しくは貼着してなる構成の固定保持機能を有する農業ハウス用フィルム材に存し、更には合成樹脂フィルム被覆材と接合若しくは貼着される誘引補強テープ或いは固定保持テープの一側面には、合成樹脂フィルム被覆材と同種素材のオリゴマーからなるホットメルト層が積層され、低温度の融着による接合をなし、若しくはアクリル共重合樹脂若しくは合成ゴム素材をビヒクルとした粘着層が積層され、加圧により貼着がなされる構成に存する。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の技術的手段によれば極めて広幅で而も大型の施設頂部を長い距離に亘って誘引展張させる場合に、合成樹脂フィルム被覆材の幅方向中央位置に誘引補強テープが接合若しくは貼着されてなるから、他方側からの誘引ロープ等を結縛のうえ強力に誘引しても、合成樹脂フィルム被覆材を擦損や損傷させることなく、且短時に展張被覆がなされる。
加えて比較的大型の施設に展張被覆がなされることにより、該合成樹脂フィルム被覆材の幅の両側端より、該合成樹脂フィルム被覆材を横断して且所定の間隔に接合若しくは貼着された固定保持テープが延出されるため、該固定保持テープの端縁を地上において施設を形成する両側の軽量鉄パイプ材の適宜位置に結縛させるのみで極めて能率的に展張被覆された合成樹脂フィルム被覆材の固定保持がなされることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
ポリエチレン合成樹脂からなり、その幅が６乃至１２ｍで且その厚さが０．０５乃至０．２ｍｍの合成樹脂フィルム被覆材の幅方向中央位置には、その長さ方向に沿って適宜素材で且その幅が８乃至１６ｃｍ及び厚さが０．０５乃至０．２ｍｍの誘引補強テープが接合若しくは貼着されてなり、而も該合成樹脂フィルム被覆材の長さ方向には略１．０乃至２．０ｍの間隔で、且その端縁が合成樹脂フィルム被覆材の両側端より１．０乃至２．０ｍの長さに延出し、且適宜素材でその幅が８乃至１６ｃｍ及び厚さが０．０５乃至０．２ｍｍの固定保持テープが、誘引補強テープと直交して合成樹脂フィルム被覆材と接合若しくは貼合された構成。
【実施例１】
【００１０】
以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明すれば、図１は合成樹脂フィルム被覆材１の説明図であって、該合成樹脂フィルム被覆材１は広大な施設に包被展張のうえ防風、防雨、防霜、保温或いは防虫効果の発揮と且太陽光の透過をも図るうえから、軽量で強風にも十分対抗しえる強靭性と且透明性も要請され、而も桜桃施設の如き短期使用のものに比べて蔬菜類の施設の如き長期間に亘って使用される場合には、十分な耐候性も要請される。
これがため比較的短期使用の施設ではポリエチレンやポリプロピレン合成樹脂フィルム素材が軽量性や価格的安価なうえで望ましく、更に長期に亘って使用する場合にはポリエチレン酢酸ビニル共重合樹脂やポリ塩化ビニル樹脂フィルム素材或いはポリエステル合成樹脂フィルム素材等の使用も挙げられる。
【００１１】
そしてかかる合成樹脂フィルム被覆材１が展張される農業ハウスとしての施設２は、その高さが４乃至５ｍ程度のものから８乃至１０ｍにも及び、且その展張幅も略６乃至８ｍから最大１０乃至１２ｍ程度にも亘るものであるから、該合成樹脂フィルム被覆材１の幅としては略６乃至１２ｍの広幅に形成される。他方施設２の長さは農地の形状や蔬菜類や果樹類によっても多様に亘るが、小規模のものでも１０ｍ程度から大規模のものでは略１００ｍ程度にも及ぶ。
従って展張被覆面積は極めて広面積に亘り、被覆展張時の外部風圧や孕み圧力に対抗するうえからも、小規模の被覆展張の場合でもその厚さは０．０５ｍｍ以上が望まれ、且大規模の被覆展張では最大０．２ｍｍ程度のものが望まれる。
【００１２】
図２は本発明農業ハウス用フィルム材５の平面説明図であって、該農業ハウス用フィルム材５の農業用ハウスの施設２への被覆展張には、従来の合成樹脂フィルム被覆材の被覆展張方法、即ち図４に示す如く合成樹脂フィルム被覆材の幅方向中央位置端縁に適宜の誘引ロープ６を結縛し他方側への誘引し展張することが至便とされている。
そこで該合成樹脂フィルム被覆材１の幅方向中央位置の長さ方向に沿って強度の誘引力を付加させても合成樹脂フィルム被覆材１を伸張させ或いは擦損や裂損させることなく誘引して容易に展張被覆をなすうえから、適宜素材と幅及び厚さの誘引補強テープ３が合成樹脂フィルム被覆材１と接合若しくは貼着されている。
【００１３】
かかる場合における誘引補強テープ３の素材や幅及び厚さは、被覆展張させる合成樹脂フィルム被覆材１の素材や幅及び厚さと且被覆展張させる長さ等により適宜に決定されるが、使用素材としては本発明農業ハウス用フィルム材５の柔軟性や伸び等の物性を成可く変化させぬうえからは、合成樹脂フィルム被覆材１の素材と同一のものが望ましいが、特別に強度を要請されるものには、例えばポリエステル合成樹脂フィルム素材の使用も考慮される。
【００１４】
反面該誘引補強テープ３の幅は、展張被覆時の外部風圧や孕み圧に対して合成樹脂フィルム被覆材１に縦方向の安定した固定保持を図るものであるから、合成樹脂フィルム被覆材１の幅に対応し決定することが望ましく、より具体的には合成樹脂フィルム被覆材１の幅が６乃至８ｍ程度の場合には、該誘引補強テープ３の幅としては略６乃至１０ｃｍ程度が、更に合成樹脂フィルム被覆材１の幅が８乃至１２ｍと広幅の場合では、略１２乃至２０ｃｍ程度が好適である。
加えて該誘引補強テープ３の厚さは、風圧や孕み圧によっても十分な張力の付加により安定して長さ方向の固定保持がなしえるよう、その断面積における破断強力が少なくとも１００ｋｇ以上保持できるような厚さで形成されれば良く、具体的には幅が１２ｃｍで素材がポリエチレン合成樹脂フィルムの場合には略０．１６乃至０．２ｍｍ、素材がポリエステル合成樹脂フィルムの場合では略０．０８乃至０．１ｍｍ程度となる。
【００１５】
そしてかかる誘引補強テープ３と合成樹脂フィルム被覆材１との接合若しくは貼着３０は、一般的には相互をその素材により超音波や高周波或いはインパルスシーラー等により融着させる方法若しくは接着剤により接着させる方法が挙げられるが、合成樹脂フィルム被覆材１及び誘引補強テープ３を形成する合成樹脂フィルムは、その製造段階において高い配向と結晶化を施し所要の強伸度等の物性を付与せしめてなるもので、融着手段ではかかる配向や結晶化を破壊し物性の大幅な低下を来たし強力な誘引力による展張被覆時や展張被覆後の固定保持時、或いは外部風圧や孕み圧の付加時に破損や裂損が招来される。
更に接着剤による場合も、合成樹脂フィルムがポリ塩化ビニルやエチレン酢酸ビニル共重合素材等では被着性を有し接着接合も可能なものの、有機溶剤系接着剤でないと接着に長時間を要する等、環境面や作業性にも問題を内在し且ポリエチレンやポリプロピレン或いはポリエステル等の素材では被着性に劣り実用性能も発揮できない。
【００１６】
これがためには図３のＡに示すように誘引補強テープ３を形成する合成樹脂フィルムの一側面に、合成樹脂フィルム被覆材１の形成素材からなるオリゴマーを用いたホットメルト層３１を積層形成しておき、略１００乃至１２０℃程度の低温度により相互を接合させることが好適であり、更には図３のＢに示すように該誘引補強テープ３の一側面に、アクリル共重合樹脂若しくはブタジエンやクロロプレン、アクリルゴム等の合成ゴム素材をビヒクルとする粘着剤からなる粘着層３２を塗着形成させて、相互を貼着させることが提案される。
【００１７】
他方施設２の頂部に沿って誘引され展張被覆される合成樹脂フィルム被覆材１は、幅方向においても外部風圧や孕み圧に対し安定した展張被覆を固定保持させるために、固定保持テープ４が接合若しくは貼着形成されている。この固定保持テープ４も適宜の素材と幅及び厚さからなり、且合成樹脂フィルム被覆材１の長さ方向に所定の間隔を以って誘引補強テープ３と直交するように、而も合成樹脂フィルム被覆材１の幅方向の一側から他側に亘って接合若しくは貼着３０されてなるとともに、その端縁４Ａがそれぞれ所要の長さを以って合成樹脂フィルム被覆材１の両側端より延出形成されてなるものである。かかる場合における固定保持テープ４の素材も比較的短期に展張被覆される桜桃ハウスや施設規模が小さく展張被覆も容易な場合には、ポリエチレンやポリプロピレンフィルム素材等が軽量且安価なうえで好適である。
【００１８】
更に該固定保持テープ４は展張される合成樹脂フィルム被覆材１の幅が略６乃至８ｍ程度の場合には、誘引補強テープ３と同様にその幅が略８乃至１２ｃｍ程度で、且合成樹脂フィルム被覆材１の幅が略８乃至１２ｍの如く広幅の場合では略１２乃至２０ｃｍ程度が望ましい。加えて該固定保持テープ４の厚さは、その幅と厚さとの断面積における破断強力が略１００ｋｇ以上に保持されるように適宜に決定されれば良い。
そして該固定保持テープ４の形成間隔は展張被覆される合成樹脂フィルム被覆材１の幅、及び該固定保持テープ４自体の幅とにより概ね決定されるもので、固定保持テープ４の幅が８乃至１２ｃｍの場合では略９０乃至１５０ｃｍ程度の間隔で、また固定保持テープ４の幅が１２乃至２０ｃｍの場合では略１５０乃至２１０ｃｍ程度が望ましい。
【００１９】
而も固定保持テープ４の合成樹脂フィルム被覆材１への接合若しくは貼着３０の手段も誘引補強テープ３と同様に、該固定保持テープ４を形成する合成樹脂フィルムの一側面に合成樹脂フィルム被覆材１と同種素材のオリゴマーからなるホットメルト層３１を積層形成させておくことにより、略１００乃至１２０℃程度の低温度により相互の物性を阻害することなく接合がなしえ、或いは該固定保持テープ４の一側面にアクリル共重合樹脂や合成ゴム素材をビヒクルとする粘着剤からなる粘着層３２を塗着形成させたうえ加圧貼着させることも提案される。
【００２０】
かかる如くして、合成樹脂フィルム被覆材１に誘引補強テープ３並びに固定保持テープ４が接合若しくは貼着された本発明農業ハウス用フィルム材５は、図４に示す如く施設２の一方から該農業ハウス用フィルム材５の幅方向中央位置に、長さ方向に接合若しくは貼着された誘引補強テープ３の端縁に、適宜の誘引ロープ６を結縛のうえ施設２の頂部に沿って長さ方向の他方に強力に誘引させることにより、本発明農業ハウス用フィルム材５は頂部に引揚げられ且頂部を長さ方向に誘引され、而も誘引補強テープ３より施設２の弧形屋根面を包被するよう展張されるとともに、この包被展張された合成樹脂フィルム被覆材１の両側端の下端には、所定の間隔を以って所要の長さの固定保持テープ４の端縁４Ａが垂下延出された状態となり、この端縁４Ａを地上において施設２を形成する軽量鉄パイプの適宜位置に結縛すれば良く、当然に誘引補強テープ３もその端縁３Ａを一方及び他方の軽量鉄パイプの適宜位置に結縛させれば良い。
【産業上の利用可能性】
【００２１】
農業ハウス施設の大きさに合せて本発明を作成されば、展張被覆とともに安定した固定保持作業が簡便且能率的になしえる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】 合成樹脂フィルム被覆材の説明図である。
【図２】 本発明農業ハウス用フィルム材の平面説明図である。
【図３】 接合若しくは貼着の説明図である。
【図４】 本発明の展張被覆方法の説明図である。
【図５】 従来の農業ハウスの固定保持方法の説明図である。
【符号の説明】
【００２３】
１ 合成樹脂フィルム被覆材
２ 施設
３ 誘引補強テープ
３Ａ 誘引補強テープの端縁
４ 固定保持テープ
４Ａ 固定保持テープの端縁
３０ 接合若しくは貼着
３１ ホットメルト層
３２ 粘着層
５ 本発明農業ハウス用フィルム材
６ 誘引ロープ
【技術分野】
【０００１】
本発明は蔬菜や果樹等の施設規模の大きな農業用ハウスに包被展張されるフィルム材に固定保持機能を付与せしめて、包被展張並びに固定保持作業が極めて簡便になしえる農業ハウス用フィルム材に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年における蔬菜類や果樹類等も高品質高収穫を図るうえから、これら育成させる蔬菜類や果樹類を囲んで、軽量鉄パイプ材でハウス状施設を立設のうえ、この施設全体をポリエチレンやポリプロピレン、ポリ塩化ビニル或いはポリエステル等からなる合成樹脂フィルム被覆材を包被展張せしめ、保温や防風、防霜或いは防虫等を図る農業用ハウスが普及している。
【０００３】
ところで、蔬菜類や果樹類等の施設は比較的大型なものとなることから、包被展張される合成樹脂フィルム被覆材も広面積となるため、施設によって多少の変動はあるものの、その厚さとしては略０．０５乃至０．２ｍｍ程度の薄手軽量なものを、且施設の幅に合せて現状では略６乃至１２ｍにも及ぶ広幅に形成して使用している。
そしてかかる広幅と薄手軽量で所要の長さに包被展張される合成樹脂フィルム被覆材には大きな風圧若しくは孕み圧が付加されて飛散せぬよう、比較的小型の農業用ハウスにおいては図５のＡに示すよう施設を形成する軽量鉄パイプと合成樹脂フィルム被覆材とをクリップ若しくはパックなる挟着具ａで挟着固定させたり、或いは適宜の扁平状紐ｂを一方側より他方側にその頂部Ｃを跨渡させたうえ結縛し係止固定を図っている。
【０００４】
反面桜桃や甘橘等の果樹施設においては施設が大型で且極めて高くなるため、包被展張される合成樹脂フィルム被覆材の係止固定にはクリップやパッカー等の狭着具ａを挟着させる作業自体が不能ばかりか、特に果樹施設の如き広面積で包被展張される合成樹脂フィルム被覆材には強大な風圧や孕み圧が付加され、該挟着具ａでは挟着が脱抜したり風圧や孕み圧で合成樹脂フィルム被覆材の破裂も発生する。
これがため果樹施設では図５のＢに示すように、強靭な保持固定用バンドｄをその一方側より極めて高い頂部ｃを跨渡するよう他方側に投げ渡して結縛固定し、而して結縛固定した端縁を再び一方側に投げ渡して結縛固定し、これを交互に且多数繰返して長さ方向全体に跨渡させて結縛固定をなすもので、この投げ渡しが極めて至難な作業で多くの作業者が長時に亘って要請されるばかりか、特にこの投げ渡し時に風の影響を受けると作業自体も不能となる等、大型施設における合成樹脂フィルム被覆材の包被展張とその固定保持作業には大きな問題を抱えている。
【０００５】
ところで農業用ハウス施設の大型化に伴って合成樹脂フィルム被覆材の幅も略６乃至１２ｍ程度の広幅のものが供給されるに至っており、且この広幅の合成樹脂フィルム被覆材の包被展張に際しては、該合成樹脂フィルム被覆材の幅の中央位置を農業用ハウス施設の頂部に沿って、長さ方向に誘引させながら施設全体に包被させている。
そこで発明者は、該合成樹脂フィルム被覆材の幅の中央位置長さ方向に沿って、適宜の素材と幅及び厚さの誘引テープを接合若しくは貼合させ、更に合成樹脂フィルム被覆材の両側端には、その長さ方向に所定の間隔を以って所要長さの固定結縛テープを接合若しくは貼合させ且延出させることにより、包被展張と固定保持作業が極めて簡便になしえることを究明し本発明に至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は施設規模の大きな農業用ハウスに、長さ方向の一方側から他方側に容易に誘引展張でき、且その固定保持作業も能率的になしえる農業ハウス用フィルム材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、適宜の素材と幅及び厚さに形成された合成樹脂フィルム被覆材をハウス施設の一側から他側に、その頂部に沿って誘引展張を安全且容易になすうえから、合成樹脂フィルム被覆材の幅方向の中央位置に長さ方向に、適宜の素材と幅及び厚さの誘引補強テープが接合若しくは貼着され、更に誘引展張された合成樹脂フィルム被覆材の固定保持を能率的になすうえから、該合成樹脂フィルム被覆材の長さ方向には所定の間隔を以って、適宜の素材と幅及び厚さで且その端縁が該合成樹脂フィルム被覆材の両側端より所要の長さで延出されるよう、誘引補強テープと直交して固定保持テープが合成樹脂フィルム被覆材と接着若しくは貼着してなる構成の固定保持機能を有する農業ハウス用フィルム材に存し、更には合成樹脂フィルム被覆材と接合若しくは貼着される誘引補強テープ或いは固定保持テープの一側面には、合成樹脂フィルム被覆材と同種素材のオリゴマーからなるホットメルト層が積層され、低温度の融着による接合をなし、若しくはアクリル共重合樹脂若しくは合成ゴム素材をビヒクルとした粘着層が積層され、加圧により貼着がなされる構成に存する。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の技術的手段によれば極めて広幅で而も大型の施設頂部を長い距離に亘って誘引展張させる場合に、合成樹脂フィルム被覆材の幅方向中央位置に誘引補強テープが接合若しくは貼着されてなるから、他方側からの誘引ロープ等を結縛のうえ強力に誘引しても、合成樹脂フィルム被覆材を擦損や損傷させることなく、且短時に展張被覆がなされる。
加えて比較的大型の施設に展張被覆がなされることにより、該合成樹脂フィルム被覆材の幅の両側端より、該合成樹脂フィルム被覆材を横断して且所定の間隔に接合若しくは貼着された固定保持テープが延出されるため、該固定保持テープの端縁を地上において施設を形成する両側の軽量鉄パイプ材の適宜位置に結縛させるのみで極めて能率的に展張被覆された合成樹脂フィルム被覆材の固定保持がなされることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
ポリエチレン合成樹脂からなり、その幅が６乃至１２ｍで且その厚さが０．０５乃至０．２ｍｍの合成樹脂フィルム被覆材の幅方向中央位置には、その長さ方向に沿って適宜素材で且その幅が８乃至１６ｃｍ及び厚さが０．０５乃至０．２ｍｍの誘引補強テープが接合若しくは貼着されてなり、而も該合成樹脂フィルム被覆材の長さ方向には略１．０乃至２．０ｍの間隔で、且その端縁が合成樹脂フィルム被覆材の両側端より１．０乃至２．０ｍの長さに延出し、且適宜素材でその幅が８乃至１６ｃｍ及び厚さが０．０５乃至０．２ｍｍの固定保持テープが、誘引補強テープと直交して合成樹脂フィルム被覆材と接合若しくは貼合された構成。
【実施例１】
【００１０】
以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明すれば、図１は合成樹脂フィルム被覆材１の説明図であって、該合成樹脂フィルム被覆材１は広大な施設に包被展張のうえ防風、防雨、防霜、保温或いは防虫効果の発揮と且太陽光の透過をも図るうえから、軽量で強風にも十分対抗しえる強靭性と且透明性も要請され、而も桜桃施設の如き短期使用のものに比べて蔬菜類の施設の如き長期間に亘って使用される場合には、十分な耐候性も要請される。
これがため比較的短期使用の施設ではポリエチレンやポリプロピレン合成樹脂フィルム素材が軽量性や価格的安価なうえで望ましく、更に長期に亘って使用する場合にはポリエチレン酢酸ビニル共重合樹脂やポリ塩化ビニル樹脂フィルム素材或いはポリエステル合成樹脂フィルム素材等の使用も挙げられる。
【００１１】
そしてかかる合成樹脂フィルム被覆材１が展張される農業ハウスとしての施設２は、その高さが４乃至５ｍ程度のものから８乃至１０ｍにも及び、且その展張幅も略６乃至８ｍから最大１０乃至１２ｍ程度にも亘るものであるから、該合成樹脂フィルム被覆材１の幅としては略６乃至１２ｍの広幅に形成される。他方施設２の長さは農地の形状や蔬菜類や果樹類によっても多様に亘るが、小規模のものでも１０ｍ程度から大規模のものでは略１００ｍ程度にも及ぶ。
従って展張被覆面積は極めて広面積に亘り、被覆展張時の外部風圧や孕み圧力に対抗するうえからも、小規模の被覆展張の場合でもその厚さは０．０５ｍｍ以上が望まれ、且大規模の被覆展張では最大０．２ｍｍ程度のものが望まれる。
【００１２】
図２は本発明農業ハウス用フィルム材５の平面説明図であって、該農業ハウス用フィルム材５の農業用ハウスの施設２への被覆展張には、従来の合成樹脂フィルム被覆材の被覆展張方法、即ち図４に示す如く合成樹脂フィルム被覆材の幅方向中央位置端縁に適宜の誘引ロープ６を結縛し他方側への誘引し展張することが至便とされている。
そこで該合成樹脂フィルム被覆材１の幅方向中央位置の長さ方向に沿って強度の誘引力を付加させても合成樹脂フィルム被覆材１を伸張させ或いは擦損や裂損させることなく誘引して容易に展張被覆をなすうえから、適宜素材と幅及び厚さの誘引補強テープ３が合成樹脂フィルム被覆材１と接合若しくは貼着されている。
【００１３】
かかる場合における誘引補強テープ３の素材や幅及び厚さは、被覆展張させる合成樹脂フィルム被覆材１の素材や幅及び厚さと且被覆展張させる長さ等により適宜に決定されるが、使用素材としては本発明農業ハウス用フィルム材５の柔軟性や伸び等の物性を成可く変化させぬうえからは、合成樹脂フィルム被覆材１の素材と同一のものが望ましいが、特別に強度を要請されるものには、例えばポリエステル合成樹脂フィルム素材の使用も考慮される。
【００１４】
反面該誘引補強テープ３の幅は、展張被覆時の外部風圧や孕み圧に対して合成樹脂フィルム被覆材１に縦方向の安定した固定保持を図るものであるから、合成樹脂フィルム被覆材１の幅に対応し決定することが望ましく、より具体的には合成樹脂フィルム被覆材１の幅が６乃至８ｍ程度の場合には、該誘引補強テープ３の幅としては略６乃至１０ｃｍ程度が、更に合成樹脂フィルム被覆材１の幅が８乃至１２ｍと広幅の場合では、略１２乃至２０ｃｍ程度が好適である。
加えて該誘引補強テープ３の厚さは、風圧や孕み圧によっても十分な張力の付加により安定して長さ方向の固定保持がなしえるよう、その断面積における破断強力が少なくとも１００ｋｇ以上保持できるような厚さで形成されれば良く、具体的には幅が１２ｃｍで素材がポリエチレン合成樹脂フィルムの場合には略０．１６乃至０．２ｍｍ、素材がポリエステル合成樹脂フィルムの場合では略０．０８乃至０．１ｍｍ程度となる。
【００１５】
そしてかかる誘引補強テープ３と合成樹脂フィルム被覆材１との接合若しくは貼着３０は、一般的には相互をその素材により超音波や高周波或いはインパルスシーラー等により融着させる方法若しくは接着剤により接着させる方法が挙げられるが、合成樹脂フィルム被覆材１及び誘引補強テープ３を形成する合成樹脂フィルムは、その製造段階において高い配向と結晶化を施し所要の強伸度等の物性を付与せしめてなるもので、融着手段ではかかる配向や結晶化を破壊し物性の大幅な低下を来たし強力な誘引力による展張被覆時や展張被覆後の固定保持時、或いは外部風圧や孕み圧の付加時に破損や裂損が招来される。
更に接着剤による場合も、合成樹脂フィルムがポリ塩化ビニルやエチレン酢酸ビニル共重合素材等では被着性を有し接着接合も可能なものの、有機溶剤系接着剤でないと接着に長時間を要する等、環境面や作業性にも問題を内在し且ポリエチレンやポリプロピレン或いはポリエステル等の素材では被着性に劣り実用性能も発揮できない。
【００１６】
これがためには図３のＡに示すように誘引補強テープ３を形成する合成樹脂フィルムの一側面に、合成樹脂フィルム被覆材１の形成素材からなるオリゴマーを用いたホットメルト層３１を積層形成しておき、略１００乃至１２０℃程度の低温度により相互を接合させることが好適であり、更には図３のＢに示すように該誘引補強テープ３の一側面に、アクリル共重合樹脂若しくはブタジエンやクロロプレン、アクリルゴム等の合成ゴム素材をビヒクルとする粘着剤からなる粘着層３２を塗着形成させて、相互を貼着させることが提案される。
【００１７】
他方施設２の頂部に沿って誘引され展張被覆される合成樹脂フィルム被覆材１は、幅方向においても外部風圧や孕み圧に対し安定した展張被覆を固定保持させるために、固定保持テープ４が接合若しくは貼着形成されている。この固定保持テープ４も適宜の素材と幅及び厚さからなり、且合成樹脂フィルム被覆材１の長さ方向に所定の間隔を以って誘引補強テープ３と直交するように、而も合成樹脂フィルム被覆材１の幅方向の一側から他側に亘って接合若しくは貼着３０されてなるとともに、その端縁４Ａがそれぞれ所要の長さを以って合成樹脂フィルム被覆材１の両側端より延出形成されてなるものである。かかる場合における固定保持テープ４の素材も比較的短期に展張被覆される桜桃ハウスや施設規模が小さく展張被覆も容易な場合には、ポリエチレンやポリプロピレンフィルム素材等が軽量且安価なうえで好適である。
【００１８】
更に該固定保持テープ４は展張される合成樹脂フィルム被覆材１の幅が略６乃至８ｍ程度の場合には、誘引補強テープ３と同様にその幅が略８乃至１２ｃｍ程度で、且合成樹脂フィルム被覆材１の幅が略８乃至１２ｍの如く広幅の場合では略１２乃至２０ｃｍ程度が望ましい。加えて該固定保持テープ４の厚さは、その幅と厚さとの断面積における破断強力が略１００ｋｇ以上に保持されるように適宜に決定されれば良い。
そして該固定保持テープ４の形成間隔は展張被覆される合成樹脂フィルム被覆材１の幅、及び該固定保持テープ４自体の幅とにより概ね決定されるもので、固定保持テープ４の幅が８乃至１２ｃｍの場合では略９０乃至１５０ｃｍ程度の間隔で、また固定保持テープ４の幅が１２乃至２０ｃｍの場合では略１５０乃至２１０ｃｍ程度が望ましい。
【００１９】
而も固定保持テープ４の合成樹脂フィルム被覆材１への接合若しくは貼着３０の手段も誘引補強テープ３と同様に、該固定保持テープ４を形成する合成樹脂フィルムの一側面に合成樹脂フィルム被覆材１と同種素材のオリゴマーからなるホットメルト層３１を積層形成させておくことにより、略１００乃至１２０℃程度の低温度により相互の物性を阻害することなく接合がなしえ、或いは該固定保持テープ４の一側面にアクリル共重合樹脂や合成ゴム素材をビヒクルとする粘着剤からなる粘着層３２を塗着形成させたうえ加圧貼着させることも提案される。
【００２０】
かかる如くして、合成樹脂フィルム被覆材１に誘引補強テープ３並びに固定保持テープ４が接合若しくは貼着された本発明農業ハウス用フィルム材５は、図４に示す如く施設２の一方から該農業ハウス用フィルム材５の幅方向中央位置に、長さ方向に接合若しくは貼着された誘引補強テープ３の端縁に、適宜の誘引ロープ６を結縛のうえ施設２の頂部に沿って長さ方向の他方に強力に誘引させることにより、本発明農業ハウス用フィルム材５は頂部に引揚げられ且頂部を長さ方向に誘引され、而も誘引補強テープ３より施設２の弧形屋根面を包被するよう展張されるとともに、この包被展張された合成樹脂フィルム被覆材１の両側端の下端には、所定の間隔を以って所要の長さの固定保持テープ４の端縁４Ａが垂下延出された状態となり、この端縁４Ａを地上において施設２を形成する軽量鉄パイプの適宜位置に結縛すれば良く、当然に誘引補強テープ３もその端縁３Ａを一方及び他方の軽量鉄パイプの適宜位置に結縛させれば良い。
【産業上の利用可能性】
【００２１】
農業ハウス施設の大きさに合せて本発明を作成されば、展張被覆とともに安定した固定保持作業が簡便且能率的になしえる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】 合成樹脂フィルム被覆材の説明図である。
【図２】 本発明農業ハウス用フィルム材の平面説明図である。
【図３】 接合若しくは貼着の説明図である。
【図４】 本発明の展張被覆方法の説明図である。
【図５】 従来の農業ハウスの固定保持方法の説明図である。
【符号の説明】
【００２３】
１ 合成樹脂フィルム被覆材
２ 施設
３ 誘引補強テープ
３Ａ 誘引補強テープの端縁
４ 固定保持テープ
４Ａ 固定保持テープの端縁
３０ 接合若しくは貼着
３１ ホットメルト層
３２ 粘着層
５ 本発明農業ハウス用フィルム材
６ 誘引ロープ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
適宜の素材と幅及び厚さに形成された合成樹脂フィルム被覆材の幅方向中央位置の長さ方向には、適宜素材と幅及び厚さの誘引補強テープが接合若しくは貼着され、且合成樹脂フィルム被覆材の長さ方向には所定間隔を以って、適宜の素材と幅及び厚さで而もその端縁が合成樹脂フィルム被覆材の両側端より所要の長さで延出されるよう、誘引補強テープと直交して固定保持テープが、該合成樹脂フィルム被覆材と接合若しくは貼着された構成からなる固定保持機能を有する農業ハウス用フィルム材。
【請求項２】
合成樹脂フィルム被覆材と接合される誘引補強テープ若しくは固定保持テープの一側面に合成樹脂フィルム被覆材の素材と同種のオリゴマーからなるホットメルト層が積層形成され、低温度加熱により該ホットメルト層で融着させ接合がなされる、請求項１記載の固定保持機能を有する農業ハウス用フィルム材。
【請求項３】
合成樹脂フィルム被覆材と貼着される誘引補強テープ若しくは固定保持テープの一側面に、アクリル共重合樹脂若しくは合成ゴム素材をビヒクルとする粘着層が積層形成され、加圧により該粘着層で貼着がなされる、請求項１記載の固定保持機能を有する農業用ハウス用フィルム材。
【請求項１】
適宜の素材と幅及び厚さに形成された合成樹脂フィルム被覆材の幅方向中央位置の長さ方向には、適宜素材と幅及び厚さの誘引補強テープが接合若しくは貼着され、且合成樹脂フィルム被覆材の長さ方向には所定間隔を以って、適宜の素材と幅及び厚さで而もその端縁が合成樹脂フィルム被覆材の両側端より所要の長さで延出されるよう、誘引補強テープと直交して固定保持テープが、該合成樹脂フィルム被覆材と接合若しくは貼着された構成からなる固定保持機能を有する農業ハウス用フィルム材。
【請求項２】
合成樹脂フィルム被覆材と接合される誘引補強テープ若しくは固定保持テープの一側面に合成樹脂フィルム被覆材の素材と同種のオリゴマーからなるホットメルト層が積層形成され、低温度加熱により該ホットメルト層で融着させ接合がなされる、請求項１記載の固定保持機能を有する農業ハウス用フィルム材。
【請求項３】
合成樹脂フィルム被覆材と貼着される誘引補強テープ若しくは固定保持テープの一側面に、アクリル共重合樹脂若しくは合成ゴム素材をビヒクルとする粘着層が積層形成され、加圧により該粘着層で貼着がなされる、請求項１記載の固定保持機能を有する農業用ハウス用フィルム材。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００９−６５９５７（Ｐ２００９−６５９５７Ａ）
【公開日】平成２１年４月２日（２００９．４．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２６４９３０（Ｐ２００７−２６４９３０）
【出願日】平成１９年９月１０日（２００７．９．１０）
【出願人】（５０４３８４５１６）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年４月２日（２００９．４．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年９月１０日（２００７．９．１０）
【出願人】（５０４３８４５１６）
【Ｆターム（参考）】
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