説明

土嚢製作用の織布の強化を図った土嚢生産手法

【課題】土嚢内の土圧によって裂ける事、膨張変形による仮設壁の崩壊又は搬送時の重量による引裂け等の不具合を防止する低コストの土嚢生産方法を提供する。
【解決手段】土嚢生産用の原反である平布の織物構造に着目し縦糸7と横糸8にそれぞれ異なる機能と性能をもった繊維を採用する手法を取ると同時に、土嚢製造時の原反裁断から縫製を土嚢の利用目的に最も好ましい設計仕様によって生産を行う事で、省力的で革新的な土嚢生産を可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は仮設的に陸上や海上に於いて多用されている土嚢の基本構造機能に関する新らしいアプローチとして土嚢の製造素材を中心に改善を進めるものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は従来の土嚢は縦糸と横糸が共通する原反による製作手法によって生産利用されて居り、土嚢としての利用現場に於いて土嚢内の土圧によって裂ける事又は膨張変形等のトラブルや搬送時の重量による引裂け問題等の不具合があり土嚢を強化する方法があっても製作コストの上で厳しい事等により普及には至らなかった、土嚢を要求する市場は用途が自然界対象である為に土嚢の単位コストには厳しいものがあり前記した様様なトラブルや問題点を省力的に解決される事が望まれて居た。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は前記した土嚢利用時に発生する様々な不具合や問題点を省力的に解決する為の手段として土嚢生産用の原反である原反の織物構造に着目し縦糸と横糸にそれぞれに異なる機能と性能をもった繊維を採用して新らしい土嚢用原反を考案した。
【課題を解決する為の手段】
【0004】
土嚢の利用目的に合はせて前記縦糸と横糸のそれぞれが異なる強度性能を持った素材によって織られた原反を用いて理想的な土嚢製袋用の設計に基づく土嚢製作を行う事によって省力的で堅牢な革新的な土嚢生産を可能なものとした
【0005】
前記した理想的な土嚢製袋用の設計とは基本となる土嚢製作用布の縦方向引張強度圧縮強度と同じく横方向のそれぞれの強度と共に対温度条件対湿度条件対摩耗条件等を土嚢としての内容充填物の物性を含めた強度表示グラフを作成しこの指標に基づいて土嚢設置時の想定加重も加えたそれぞれの土嚢に求められる理想構造形態を想定する作業によってそれぞれの土嚢形状を算出し土嚢原袋製作を行う
【0006】
また前記土嚢用原反は縦糸及横糸の太さや密度と共にそれぞれの繊維間隔に於いて原単位繊維の物性も含めた対応度や強度に付いても常に勘案して前記理想設計の条件要項として求める事とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 同質繊維に於いても製糸時の捻糸状態や引きのばし加工によって生産される単繊維には強度や性能上の異いを求める事が出来るので同種同質同量繊維による紡錘紡織加工の一例参考図。
【図2】 本件発明による土嚢用原反の部分的拡大説明図。
【符号の説明】
1.同質系材繊維の原反の縦糸の織込前単繊維
2.同質系材繊維の原反の縦糸
3.同質系材繊維の原反の織込繊維
4.同質系材繊維の原反の横糸の織込前単繊維
5.同質系材繊維の端部1の単繊維の捻糸状態説明図縦糸
6.同質系材繊維の端部4の単繊維の説明図横糸
7.本件発明による土嚢用平布の縦糸は横糸8と異素材である
8.本件発明による土嚢用平布の横糸は縦糸と横糸と異なる素材によって織られる

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土嚢を制作する為の素材である織布の縦糸素材と横糸素材を異なる性能繊維によって構成する事を特徴とする土嚢用布
【請求項2】
土嚢の利用時に発生する、土嚢の内側からの土圧による押し出し圧及び運搬や積み重ね荷重による引張強度及びそれぞれの用途に合った土嚢形状を、維持するための形状維持剛性等を得る目的に合はせて土嚢製作用の請求項第1項記載の土嚢用布を以て、それぞれの目的に合はせた土嚢製作用原布の裁断構成を設計し土嚢の生産を行う事を特徴とする土嚢生産方法

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−106248(P2011−106248A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−276957(P2009−276957)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(509335465)株式会社木島商店 (1)
【Fターム(参考)】