説明

圧力センサを有するスポット溶接機ヘッド

【課題】本発明は、スポット溶接機ヘッドに関し、特に、圧力センサを有するスポット溶接機ヘッドに関する。
【解決手段】該溶接機ヘッドはヘッド、半田挟み、及び半田挟みの上に装着されている半田を備え、また、前記ヘッドには圧力センサと溶接力伝達装置が装着されてあり、圧力センサの一端は溶接力伝達装置と連結されており、その他端は直接又は間接的に半田挟みに連結される;また、該溶接機ヘッドは、圧力感受装置の信号処理回路を含み、該回路は前記圧力センサ信号と電気的に接続し、また、外に向かってCPUと電気的に接続する。溶接機ヘッドは圧力センサによって溶接力を制御または表示し、構造がシンプルで高精度になる、この発明の溶接機ヘッドはいずれかのスポット溶接機に装着することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スポット溶接機ヘッドに関し、特に、溶接力を高精度に制御すると共に精密溶接を行う溶接機に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる抵抗溶接の溶接機は、溶接電流、溶接時間、及び溶接力という3つの溶接パラメータを設ける。従来技術の溶接力は全部圧縮バネによって設定または制御され、バネの構造と加工技術によって決められるため、複数のバネが同じ距離に圧縮された場合、それぞれバネの圧縮力の誤差が大きくなり、同じバネであっても同じ距離に圧縮された毎の圧縮力の誤差が存在するため、圧縮バネの精度が低くなる。しかし、器具、測定器、及びマイクロ電子素子の製造に際しては、ワークの厚さは0.1mmの以下であり、プリント基板の補正、太陽電池の溶接に際しては、ワークの厚さがさらに薄くて、0.05mmの以下になることもある、これらに関する精度な溶接では溶接力を高精度に制御する必要がある。即ち、圧縮バネによる溶接力の設定と制御は、精密溶接の要求に応えない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明では、溶接力を精度よく制御または表示し、いずれかの溶接力を精度よく制御する必要がある溶接機に使えられるスポット溶接機ヘッドを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明の解決手段は以下の通りである:即ち、スポット溶接機ヘッドは、ヘッド、半田挟み、及び半田挟みの上に装着されている半田を備え、また、該ヘッドには圧力センサと溶接力伝達装置が装着されてあり、圧力センサの一端は、溶接力伝達装置と連結されており、その他端は直接又は間接的に半田挟みに連結される;また、該溶接機ヘッドは、圧力感受装置の信号処理回路を含み、該回路は前記圧力センサ信号と電気的に接続し、また、外に向かってCPUと電気的に接続する。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、溶接機ヘッドは圧力センサによって溶接力を制御または表示するため、構造がシンプルで高精度になる、という従来にない優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1に示すように、本発明における溶接機ヘッド内には、圧力感受装置2と変形腔室1からなる圧力センサ3が装着されており、変形腔室の形は一般に、例えば、亜鈴型である、圧力感受装置は該変形腔室の外側面に装着されており、前記圧力感受装置は引き出し線を有し、該圧力感受装置の引き出し線は圧力センサの引き出し線とも言える。圧力センサは一般に直方体形状になり、図1に示すように、変形腔室である亜鈴型の方向と同じ方向にある圧力センサの両端の中で、その一端は溶接力伝達装置4と連結され、該溶接力伝達装置は圧力センサを固定装着するにも使えられる。溶接力は、人力、機械力、圧縮空気力、若しくは電動力によって提供されるため、前記溶接力伝達装置は、引出ロッドによって人力を伝達したり、送りネジによって機械力を伝達したり、エア駆動装置によって圧縮空気力を伝達したり、若しくは電磁弁によって電動力を伝達することができる。圧力センサと溶接力伝達装置の連結方法は、直接に連結されてもかまいませんが、ある時、緩衝のため、間接連結方法によって連結する。圧力センサ他端と電極挟み6が連結され、その連結方法は上記と同様に、直接連結若しくは間接連結になることができる。図1に示すように、符号5は圧力センサと溶接半田挟み6が間接連結されることを示し、半田7は半田挟みに装着されている。
【0007】
図2に示すように、圧力センサ3は圧力センサの引き出し線により、圧力感受装置の信号処理回路12と連結され、該信号処理回路はまたCPU回路11のインターフェースと電気的に接続する、CPU回路と連結するのはまた制御回路13とパラメータ表示回路14等がある、動作する時、先ず、制御回路のキーで必要な溶接力を予め設定し、またCPUによりパラメータ表示回路に示す。溶接力Fが溶接力伝達装置を通じて、圧力センサの牽引により半田挟みと半田を移動する、そこで、溶接ヘッドとワークは一定の接触力を持ち、該接触力は溶接力であり、接触力の反作用力であるfとFの作用によって、変形腔室を変形させ、それにより電位差を産生し、感度のよい圧力センサに検出されて電気信号に転化され、また、圧力感受装置の信号処理回路で前記電気信号を放大する。ここで、圧力感受装置の信号処理回路と制御回路、およびパラメータ表示回路が全部CPUによって処理されるため、該変形力が予め設定値になる場合、CPUからトリガー指令を発出し、半田に溶接電流を提供する。ここで、変形腔室の変形による電位差が極めて微小であり、圧力感受装置によって検出されて電気信号に転化してから圧力感受装置の信号処理回路にで前記電気信号を放大するため、圧力感受装置の信号処理回路は圧力センサに近接する位置に装着し、好ましくは、直接に溶接機ヘッドフレーム内、若しくは溶接機ヘッドフレームの外側面に装着することによって、回線の長いによる信号の減衰と溶接力の精度制御に与える影響を避ける。
【0008】
図3に示すように、本発明の実施例において、金属で1つの溶接機ヘッドフレーム21を加工し、該溶接機ヘッドフレーム内に圧力センサを装着する方法は以下の通りである:圧力センサ3の一端を金属挟みブロック22により固定され、また金属押圧ブロック23と連結する、該金属押圧ブロックとフレームに固定されている2つの軸24が連結され、2つの軸には直線滑りベアリングが装着されてあり、該金属押圧ブロックはまた引出ロッド25と連結され、引出ロッドは引出ケーブル26とステップに連結されている。圧力センサの他端も金属挟みブロック27により固定され、また滑り軸28と連結され、滑り軸の両端には直線滑りベアリングが装着されてフレームに固定されている。滑り軸の下端は溶接半田挟み6と連結し、半田7は溶接半田挟みに装着されている。動作する時、人力によってステップを踏み込む、ステップは引出ケーブルを通じて引出ロッドと金属押圧ブロックを牽引し、ここで、金属押圧ブロックの2つの軸と滑り軸には皆直線滑りベアリングが装着されているため、金属押圧ブロックは圧力センサ、滑り軸、溶接半田挟み、及び半田と一緒に滑らかに下移し、これにより、半田とワークが接触し、該接触力の反作用力fと牽引力Fによって圧力センサの変形腔室が変形し、変形により産生した電位差が圧力感受装置2に検出されて電気信号に転化され、また、圧力センサの引き出し線とフレーム内に装着された圧力感受装置の信号処理回路12と電気的に接続し、また、圧力感受装置の信号処理回路が溶接機ヘッドフレームの外の回路と接続する、具体的にはCPUと電気的に接続する。
【0009】
溶接機ヘッドフレームの外の回路として、CPU回路、制御回路、及びパラメータ表示回路等を含む。CPU回路のインターフェースは圧力感受装置の信号処理回路と接続し、また、CPUと連結するのは制御回路、パラメータ表示回路である。前記CPU回路、制御回路、及びパラメータ表示回路等を総制御回路に作製し、該総制御回路を溶接機の電源制御箱の中に装着し、制御箱の面版には制御回路の入力キーとパラメータ表示回路のスクリーン等が設置されてあり、この操作と観察が便利になる。
【0010】
この実施例において、溶接機ヘッドの中で引出ロッド25、金属押圧ブロック23、2つの軸24、及び金属挟みブロック22等が溶接力伝達装置を構成し、また、金属挟みブロック27、滑り軸28等は溶接半田挟みと間接的に連結する構成を形成する。
【0011】
本発明の圧力センサを有するスポット溶接機ヘッドは、いずれかの溶接力を精度よく制御する必要がある溶接機に使えられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明における溶接機ヘッド内に圧力センサを装着した場合の構成を示す概略図である。
【図2】本発明における溶接機ヘッドの圧力センサの回路原理を示すブロックである。
【図3】本発明における溶接機ヘッドの1つの実施例の構成を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力センサを有して、また、ヘッド、半田挟み、及び半田挟みの上に装着されている半田を備えているスポット溶接機ヘッドであって、
該溶接機ヘッドには圧力センサと溶接力伝達装置が装着されてあり、圧力センサの一端は、接力伝達装置と連結されており、その他端は直接又は間接的に半田挟みに連結される;また、該溶接機ヘッドは、圧力感受装置の信号処理回路をさらに含み、該回路は前記圧力センサ信号と電気的に接続し、また、外に向かってCPUと電気的に接続する、
ことを特徴とする圧力センサを有するスポット溶接機ヘッド。
【請求項2】
前記圧力感受装置の信号処理回路は溶接機ヘッド内に装着されている、ことを特徴とする請求項1記載の圧力センサを有するスポット溶接機ヘッド。
【請求項3】
前記圧力感受装置の信号処理回路はスポット溶接機ヘッドの外側に装着されている、ことを特徴とする請求項1記載の圧力センサを有するスポット溶接機ヘッド。
【請求項4】
前記圧力センサは引き出し線を有し、前記引き出し線によって圧力感受装置の信号処理回路との電気的な接続を実現する、ことを特徴とする請求の範囲1〜3のいずれかに記載の圧力センサを有するスポット溶接機ヘッド。
【請求項5】
前記溶接機ヘッドは制御回路とパラメータ表示回路をさらに含み、それらの部品はそれぞれ前記CPUと電気的に接続している、ことを特徴とする請求項4記載の圧力センサを有するスポット溶接機ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−500080(P2007−500080A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523510(P2006−523510)
【出願日】平成17年5月23日(2005.5.23)
【国際出願番号】PCT/CN2005/000718
【国際公開番号】WO2006/002584
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(506016750)
【Fターム(参考)】