説明

地下タンク構造の構築方法

【課題】手間がかからず、コストを抑えることができる地下タンク構造物の構築方法を提供する。
【解決手段】側壁部21と、底版部22と、屋根部23とからなる鉄筋コンクリート造の地下タンク本体20を備え、少なくとも側壁部21及び底版部22にあたる部分が地中に埋設された地下タンク構造10の構築方法であって、地上高さにおいて、屋根部23の平面視における外周の少なくとも一部を除く中央部を構築し、側壁部21の外周に相当する位置に筒状の地中連続壁30を構築し、平面視において複数個所に開口が形成されるように鉄骨50により屋根部23と地中連続壁50の頂部とを連結し、開口から外部に掘削土を排出しながら、地中連続壁30の内部を掘削し、開口から資材を揚重しながら掘削した地中連続壁30の内部に沿うように側壁部21を構築し、開口を塞ぐとともに、側壁部21と屋根部23とを接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化ガスを貯蔵するための下部が地中に埋設された地下タンク構造の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、LPG,LNGなどの液化ガスの貯蔵タンクとして、底版と、底版の周囲に沿って構築された側壁と、側壁の上部を覆う屋根部とからなり、少なくともその下部が地中に埋設されるように構築された地下タンクが用いられている。このような地下タンクは、地中に筒状の地中連続壁を構築し、地中連続壁内を掘削し、地中連続壁の内部において底版を構築し、地中連続壁の内周に沿うように側壁を構築し、側壁の上部に屋根部を接続することにより構築することができる。
【0003】
また、地下タンクの屋根部を構築する別の方法として、構築が完了した地下タンクの底版上において、鋼材からなるドーム状の仮設屋根を構築し、この仮設屋根をリフトアップして屋根部に相当する高さに保持し、仮設屋根上において仮設屋根と一体となるように鉄筋コンクリート構造を構築して屋根部を構築する方法が知られている。
さらに、例えば、特許文献1には、底版上に屋根部の高さまで支保工を構築し、この支保工上において屋根部の構築作業を行う方法が記載されている。
【特許文献1】特開平7―34714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、鋼材からなる仮設屋根を用いる方法では、仮設屋根をリフトアップするためのリフトアップ装置が必要となりコスト高となるとともに、リフトアップ作業に手間がかかる。また、内部に液化ガスが貯蔵されると仮設屋根は低温状態にさらされるため、仮設屋根には低温状態でも耐えうるように低温靭性を有する特殊鋼材を用いており、材料費が高額になってしまう。
また、特許文献1記載の方法では、非常に大規模な支保工を構築、撤去する必要があるため、コスト高になるとともに工期が長期化してしまう。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、地下タンク構造物を構築する際の、手間を削減するとともに、コストを抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の地下タンク構造の構築方法は、筒状に形成された側壁部と、当該側壁部の下部に接続された底版部と、前記側壁部の上部に構築された屋根部とからなる鉄筋コンクリート造の地下タンクを備え、少なくとも側壁部及び底版部が地中に埋設された地下タンク構造の構築方法であって、地上高さにおいて、前記屋根部の周縁部の少なくとも一部を除く屋根中央部を構築する中央部構築ステップと、前記側壁部の外周に相当する位置に筒状の地中壁を構築する地中壁構築ステップと、平面視において前記屋根中央部と前記地中壁の間に開口が形成されるように、かつ、支持部材を介して前記屋根中央部が支持されるように、前記屋根中央部と前記地中壁の頂部とを前記支持部材で連結する連結ステップと、 前記開口を通って内部に進入した、又は、搬入された掘削機により前記地中壁の内部を掘削し、前記開口を通じて外部に掘削土を排出する掘削ステップと、前記掘削した孔の底部に前記底版部を構築する底版部構築ステップと、前記開口を通して資材を揚重しながら前記掘削した地中壁の内部に沿うように前記側壁部を構築する側壁部構築ステップと、前記屋根部の縁部の少なくとも一部を構成する鉄筋コンクリートを構築する縁部構築ステップと、を備えることを特徴とする。
【0007】
上記の地下タンク構造の構築方法において、前記支持部材は鉄筋コンクリートからなり、 前記中央部構築ステップでは、前記屋根中央部と一体に、当該屋根中央部から外周に向かって突出するように前記支持部材を構築し、前記連結ステップでは、前記屋根中央部から突出する前記支持部材の端部が一体となるように、前記地中壁の上部に環状の鉄筋コンクリート部材からなる枠状部を構築することにより、前記屋根中央部と前記地中壁の頂部とを連結してもよい。
【0008】
また、前記支持部材は鉄骨からなり、前記中央部構築ステップでは、前記屋根中央部から前記鉄骨が外周に向かって突出するように前記屋根中央部を構築し、前記連結ステップでは、前記屋根部から突出する鉄骨の端部が埋設されるように、前記地中壁の上部に環状の鉄筋コンクリート部材からなる枠状部を構築することにより、前記屋根部と前記地中壁の頂部とを連結してもよい。
また、前記枠状部及び前記屋根中央部の周縁部のうち少なくとも一方には、周方向に引張力が加えられた引張部材が埋設されていてもよい。
【0009】
また、前記中央部構築ステップと、前記地中壁構築ステップと、を並行して行ってもよい。
また、前記地下タンクの内周面には保冷処理が施されており、前記中央部構築ステップでは、前記屋根中央部を構築した後、前記構築した屋根中央部に吊持されるように吊り足場を設け、前記掘削ステップ、前記底版部構築ステップ、前記側壁部構築ステップ、及び前記縁部構築ステップの少なくとも何れか一つの工程と並行して、前記屋根部の内周面の保冷処理を施してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、地上において屋根部を構築することができるため、従来、屋根部を構築するために必要であった、大掛かりな支保工、リフトアップ装置及び特殊鋼材製の仮設屋根などが不要となるため、コストを削減することができる。また、支保工の構築及び解体作業やリフトアップ作業が不要となり、施工の手間を削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の地下タンク構造の構築方法の一実施形態を図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本実施形態の構築方法により構築された地下タンク構造10を示す鉛直断面図である。同図に示すように、地下タンク構造10は、LPGやLNGなどの液化ガスを貯蔵するためのものであり、地盤に円筒形に形成された地中連続壁30と、地中連続壁30の内部に地中連続壁30と一体となるように構築された地下タンク本体20と、により構成される。
【0012】
地下タンク本体20は、底部に排水砕石層を介して構築された鉄筋コンクリート造の底版22と、底版22の周囲に沿って一体に、かつ、地中連続壁30と一体に構築された鉄筋コンクリート造の側壁部21と、側壁部21の頂部に一体にドーム上に構築された鉄筋コンクリート造の屋根部23とにより構成される。
地下タンク本体20の内周面には、地下タンク本体20の内部に貯蔵される液化ガスの冷熱が外部に伝播しないように、保冷材及びメンブレンが取り付けられている。
【0013】
地中連続壁30は、上下方向に延びる筒状の地中壁本体31と、地中壁本体31の頂部の外側に接続された環状の枠状部32とにより構成される。地中連続壁30は、鉄筋コンクリート構造物からなり、枠状部32にはその形状に沿ってPC鋼ケーブルが引張力を加えられた状態で埋設されている。
【0014】
以下、かかる構成の地下タンク構造の構築方法を図2〜図7を参照しながら説明する。なお、各図において(A)は鉛直断面図、(B)は平面図である。本実施形態の地下タンク構造は、鉛直断面において対称性を有するため、各図(A)には中心軸より左側の鉛直断面を示し、(B)には中心角90度の範囲のみを示す。
【0015】
まず、図2に示すように、地下タンク本体20の側壁部21の外周に相当する位置に、その上端部が枠状部32の下端高さと等しくなるとともに、その上端から縦筋が突出するように地中壁本体31を構築する。なお、地中壁本体31は、地盤を掘削し、掘削孔内に鉄筋かごを建て込んだ後、掘削孔内にコンクリートを打設することで構築することができる。
【0016】
また、同図に示すように、地中壁本体31の構築作業と並行して、地下タンク本体20の屋根部23における側壁部21の内周面から幅1〜2m程度の外周部を除いた部分(以下、中央部という)にあたる箇所に支保工40を構築する。そして、支保工40上において、中央部を構成する鉄筋を配筋し、中央部を構成するコンクリートを打設するための型枠41を設置する。
【0017】
次に、図3に示すように、中央部の外周に相当する位置に、一端が中央部内に位置し、他端が地中壁本体31の上部(枠状部32に相当する位置)まで到達するように複数の鉄骨50を配置する。なお、これら鉄骨50は、後述するように、その間から掘削用重機が進入することができ、また、掘削土の搬出や、地下タンク本体20を構築するための資材を搬入することができるような間隔に配置する。そして、鉄骨50の中央部23A側の端部が埋設されるように、型枠41内にコンクリートを打設して中央部23Aを構築する。
【0018】
また、これと並行して、地中壁本体31の上部に枠状部32を構成する鉄筋及びPC鋼ケーブルを配置し、コンクリートを打設して、鉄骨50の端部が埋設されるとともに、地中壁本体31の上部から突出する鉄筋が埋設されるように枠状部32を構築する。そして、枠状部32を構成するコンクリート内に埋設されたPC鋼ケーブルに引張力を加える。これにより地中連続壁30が構築される。
【0019】
次に、中央部23Aを構成するコンクリートを打設する際に用いた型枠41を撤去し、支保工40を解体する。ここで、支保工40を解体することにより屋根部23の中央部23Aの荷重は、鉄骨50を介して枠状部32へ伝達されることとなる。地中連続壁30の枠状部32には、中央部23Aの荷重により鉄骨50を介して鉛直方向の荷重及び外周に広がるような水平方向荷重が作用することとなるが、上記のように枠状部32に埋設したPC鋼ケーブルに引張力を加えているため、この水平方向荷重に抵抗することができる。
【0020】
そして、図4に示すように、中央部23Aの下方において、地盤の掘削作業を行う。なお、地盤の掘削作業は、同図に示すように、掘削孔70内に数台のバックホーなどの掘削用重機71を鉄骨50の間の開口を通して進入させ、又は、搬入し、これらの掘削用重機71により地盤の掘削を行い、土砂バケット72により、鉄骨50の間の開口から掘削土を外部に排出することにより行うことができる。
【0021】
また、地盤の掘削作業と並行して、屋根部23の中央部23Aに吊持された吊り足場60上において、屋根部23の下面に保冷材の取付作業及びメンブレンをライニングする作業を行う。なお、この屋根部23の下面における作業は、後述する地下タンクの側壁部21や底版22の構築作業や、地下タンク本体20の側壁部21や底版22における保冷材の取付作業及びメンブレンをライニングする作業と並行して行うこととしてもよい。
【0022】
次に、図5に示すように、地中連続壁30の内部の掘削孔70内の底部に鉄筋コンクリート造の底版22を構築する。この際、底版22を構築するための資材は鉄骨50の間の開口から搬入する。
【0023】
次に、図6に示すように、地中連続壁30の内周に沿うように、地中連続壁30と一体に地下タンク本体20の側壁部21を構築する。
【0024】
次に、図7に示すように、側壁部21と屋根部23との接続部に相当する位置に型枠を設置し、型枠内に鉄筋を配筋した後、コンクリートを打設して、側壁部21と中央部23Aとを接続する。これにより、屋根部23と側壁部21とが接続され、地下タンク本体20の構築が完了する。
【0025】
次に、地下タンク本体20の側壁部21及び底版22の内周面に保冷材の取付作業及びメンブレンをライニングする作業を行う。
そして、屋根部23に吊持された吊り足場60を解体することにより、地下タンク構造10の構築作業が完了する。
【0026】
本実施形態によれば、地上において地下タンク本体20の屋根部23の中央部23Aを地上で構築することができるため、従来、屋根部23を構築するために必要であった、大掛かりな支保工やリフトアップ装置、特殊鋼材製の仮設屋根などが不要であるため、コストを削減することができる。また、支保工の構築及び解体作業やリフトアップ作業が不要となり、施工の手間を削減することができる。
【0027】
また、屋根部23の構築作業と、地中連続壁30の構築作業とを並行して行うことができるため、施工性を向上することができる。
【0028】
また、屋根部23に吊り足場60を取り付けておくことで、地中連続壁30の内部の地盤の掘削作業や、地下タンク本体20の側壁部21や底版22の保冷材の取付作業及びメンブレンをライニングする作業と並行して、吊り足場60上において保冷材の取付作業及びメンブレンをライニングする作業を行うことができるため、施工期間を短縮することができる。
【0029】
なお、本実施形態では、屋根部23の中央部23Aと、地中連続壁30の枠状部32との間を結ぶように鉄骨を設けることにより、屋根部23の中央部23Aを支持することとしたが、これに限らず、棒状に形成された鉄筋コンクリート部材や鉄骨コンクリート部材により屋根部23の中央部23Aを支持することとしてもよい。
【0030】
なお、鉄筋コンクリート部材や鉄骨コンクリート部材により屋根部23の中央部23Aを支持する構成とする場合には、図3を参照して説明した鉄骨50を配置し、この鉄骨50が埋設されるように中央部23Aを構築する工程に代えて、中央部23Aと一体に中央部23Aから外周に向かって突出するように棒状の鉄筋コンクリート部材又は鉄骨コンクリート部材を構築する工程を行い、鉄骨50の端部が埋設されるように地中構造物本体31の上部に枠状部32を構築する工程に代えて、中央部23Aから外周に向かって突出する棒状の鉄筋コンクリート部材又は鉄骨コンクリート部材が一体となるように、枠状部32を構築する工程を行えばよい。
【0031】
また、本実施形態では、枠状部32に引張力を加えたPC鋼ケーブルを埋設しているが、これに限らず、屋根部23の中央部23Aの周縁部に沿って環状に引張力を加えたPC鋼ケーブルを埋設することとしてもよい。中央部23Aの周縁部に引張力を加えたPC鋼ケーブルを埋設することにより、中央部23Aの自重により、中央部23Aに外周へ向かって広がるような荷重が作用するが、この荷重に抵抗することができる。また、枠状部32及び中央部23Aの周縁部にPC鋼ケーブルを埋設することとしてもよい。
【0032】
さらに、枠状部32にPC鋼ケーブルを埋設するのに代えて、枠状部の対向する位置を引張力を加えたタイロッドにより結ぶこととしてもよい。このような構成であっても、屋根部23の中央部23Aの自重により作用する外周に向かって広がるような荷重に抵抗することができる。これと同様に、中央部23Aの周縁部にPC鋼ケーブルを埋設するのに代えて、中央部23Aの周縁部の対向する位置を結ぶように引張力を加えたタイロッドにより結ぶこととしてもよい。
【0033】
また、地下タンク本体20を構築した後、地下タンク本体20の屋根部23の上部に発泡スチロールなどの軽量材料により覆土を行ってもよい。この場合、覆土した軽量材料の上部に防水シートなどを敷設してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】地下タンク構造を示す鉛直断面図である
【図2】地下タンク構造の構築方法を説明するための図(その1)であり、(A)は鉛直断面図、(B)は平面図である。
【図3】地下タンク構造の構築方法を説明するための図(その2)であり、(A)は鉛直断面図、(B)は平面図である。
【図4】地下タンク構造の構築方法を説明するための図(その3)であり、(A)は鉛直断面図、(B)は平面図である。
【図5】地下タンク構造の構築方法を説明するための図(その4)であり、(A)は鉛直断面図、(B)は平面図である。
【図6】地下タンク構造の構築方法を説明するための図(その5)であり、(A)は鉛直断面図、(B)は平面図である。
【図7】地下タンク構造の構築方法を説明するための図(その6)であり、(A)は鉛直断面図、(B)は平面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 地下タンク構造 20 地下タンク本体
21 側壁部 22 底版
23 屋根部 23A 中央部
30 地中連続壁 31 地中壁本体
32 枠状部 40 支保工
41 型枠 50 鉄骨
60 足場 70 掘削孔
71 掘削用重機 72 土砂バケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状に形成された側壁部と、当該側壁部の下部に接続された底版部と、前記側壁部の上部に構築された屋根部とからなる鉄筋コンクリート造の地下タンクを備え、少なくとも側壁部及び底版部が地中に埋設された地下タンク構造の構築方法であって、
地上高さにおいて、前記屋根部の周縁部の少なくとも一部を除く屋根中央部を構築する中央部構築ステップと、
前記側壁部の外周に相当する位置に筒状の地中壁を構築する地中壁構築ステップと、
平面視において前記屋根中央部と前記地中壁の間に開口が形成されるように、かつ、支持部材を介して前記屋根中央部が支持されるように、前記屋根中央部と前記地中壁の頂部とを前記支持部材で連結する連結ステップと、
前記開口を通って内部に進入した、又は、搬入された掘削機により前記地中壁の内部を掘削し、前記開口を通じて外部に掘削土を排出する掘削ステップと、
前記掘削した孔の底部に前記底版部を構築する底版部構築ステップと、
前記開口を通して資材を揚重しながら前記掘削した地中壁の内部に沿うように前記側壁部を構築する側壁部構築ステップと、
前記屋根部の縁部の少なくとも一部を構成する鉄筋コンクリートを構築する縁部構築ステップと、を備えることを特徴とする地下タンク構造の構築方法。
【請求項2】
請求項1記載の地下タンク構造の構築方法であって、
前記支持部材は鉄筋コンクリートからなり、
前記中央部構築ステップでは、前記屋根中央部と一体に、当該屋根中央部から外周に向かって突出するように前記支持部材を構築し、
前記連結ステップでは、前記屋根中央部から突出する前記支持部材の端部が一体となるように、前記地中壁の上部に環状の鉄筋コンクリート部材からなる枠状部を構築することにより、前記屋根中央部と前記地中壁の頂部とを連結することを特徴とする地下タンク構造の構築方法。
【請求項3】
請求項1記載の地下タンク構造の構築方法であって、
前記支持部材は鉄骨からなり、
前記中央部構築ステップでは、前記屋根中央部から前記鉄骨が外周に向かって突出するように前記屋根中央部を構築し、
前記連結ステップでは、前記屋根中央部から突出する鉄骨の端部が埋設されるように、前記地中壁の上部に環状の鉄筋コンクリート部材からなる枠状部を構築することにより、前記屋根中央部と前記地中壁の頂部とを連結することを特徴とする地下タンク構造の構築方法。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の地下タンク構造の構築方法であって、
前記枠状部及び前記屋根中央部の周縁部のうち少なくとも一方には、周方向に引張力が加えられた引張部材が埋設されていることを特徴とする地下タンク構造の構築方法。
【請求項5】
請求項1から4のうち何れか1項に記載の地下タンク構造の構築方法であって、
前記中央部構築ステップと、前記地中壁構築ステップと、を並行して行うことを特徴とする地下タンク構造の構築方法。
【請求項6】
請求項1から4のうち何れか1項に記載の地下タンク構造の構築方法であって、
前記地下タンクの内周面には保冷処理が施されており、
前記中央部構築ステップでは、前記屋根中央部を構築した後、前記構築した屋根中央部に吊持されるように吊り足場を設け、
前記掘削ステップ、前記底版部構築ステップ、前記側壁部構築ステップ、及び前記縁部構築ステップの少なくとも何れか一つの工程と並行して、前記屋根部の内周面の保冷処理を施すことを特徴とする地下タンク構造の構築方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−53571(P2010−53571A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218630(P2008−218630)
【出願日】平成20年8月27日(2008.8.27)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】