説明

地表防護シート

【課題】 のり面等に敷設される、はくり強度、耐久性等に優れた地表防護シートを提供する。
【解決手段】 地表に敷設され、雨水の浸透や雑草の生育を防止する地表防護シート1を、地表面に接地される、オレフィン系熱可塑性ゴムからなる第1の遮水防草シート10と、第1の遮水防草シート10上に積層され、地表防護シート1の伸縮を抑制する寸法安定布11と、寸法安定布11上に積層され、オレフィン系熱可塑性ゴムからなる第2の遮水防草シート12と、第2の遮水防草シート12上に積層され、表面に人工芝パイル14が植毛された人工芝基布13とで構成する。また、第1及び第2の遮水防草シート10,12を形成するオレフィン系熱可塑性ゴムをFPAとし、寸法安定布11を空隙率が15%以上の織布から形成し、第1及び第2の遮水防草シート10,12に融着させることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、のり面や地面に敷設されて、地表への雨水の浸透や雑草の生育を防止する地表防護シートに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道の線路沿いや河川ののり面等を、雨水の浸透による崩壊から守り、また雑草の生育を抑制して美観を保護するため、種々ののり面保護工が施工されている。このようなのり面保護工には、のり面を仕上げた後に芝を張り付ける張り芝工や、セメントモルタルやアスファルトモルタルをコンプレッサーでのり面に吹付ける吹付け工や、あるいは熱可塑性の樹脂で加工したシートをのり面に敷設する工法等が知られている。
【0003】
特許文献1には、軟質ポリ塩化ビニル系樹脂から形成された保護層、中間遮水層、及び繊維布帛からなる雑草生育防止層を備えたのり面の防護シートが開示されている。この防護シートの保護層は耐バクテリア性に優れているため、防護シートの劣化が十分に阻止され、長期にわたって雑草の生育を防止することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−291523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の防護シートは、保護層および中間遮水層が軟質ポリ塩化ビニル系の樹脂から形成されているため、敷設の際に防護シートが鋭利な突起物と接触した場合に損傷する恐れがあった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、優れた強度特性を備えた地表防護シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、地表に敷設され、雨水の浸透や雑草の生育を防止する地表防護シートにおいて、地表面に接地される、オレフィン系熱可塑性ゴムからなる第1の遮水防草シートと、前記第1の遮水防草シート上に積層され、前記地表防護シートの伸縮を抑制する寸法安定布と、前記寸法安定布上に積層され、オレフィン系熱可塑性ゴムからなる第2の遮水防草シートと、第2の遮水防草シート上に積層され、表面に人工芝パイルが植毛された人工芝基布とを備えたことを特徴とする。
【0008】
このとき、前記オレフィン系熱可塑性ゴムはFPAとすることが好ましい。
【0009】
前記寸法安定布は、空隙率が15%以上の織布であることが好ましい。
【0010】
前記寸法安定布は、前記第1の遮水防草シートと前記第2の遮水防草シートとの間で、その表面を融着して一体化することが好ましい。
【0011】
前記第1の遮水防草シートの厚みと前記第2の遮水防草シートの厚みは、略同一とすることが好ましい。
【0012】
前記寸法安定布はポリエステルとすることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、強度等に優れた地表防護シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る地表防護シートを示した断面図。
【図2】3種類の空隙率のポリエステル製の織布とスチレン・ブタジエンゴムとの剥離強さの測定結果をまとめたグラフ。
【図3】遮水シートの分類を示した図。
【図4】本発明の実施形態に係る地表防護シートの使用例。
【図5】本発明の実施形態に係る地表防護シートの使用例。
【図6】地表防護シートの接合部を示した断面図。
【図7】本発明の他の実施形態に係る地表防護シートを示した断面図。
【図8】本発明の他の実施形態に係る地表防護シートを示した断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る地表防護シートを図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る地表防護シートを示した断面図である。この地表防護シート1は、地表に接地する接地面10aを有し、雨水等の浸透や雑草の生育を防止する第1の遮水防草シート10と、第1の遮水防草シート10上に積層され、地表防護シート1の寸法を安定させる寸法安定布11と、寸法安定布11上に積層され、第1の遮水防草シート10と同じ材料から形成された第2の遮水防草シート12と、第2の遮水防草シート12上に積層された人工芝基布13と、人工芝基布13に植毛され、地表防護シート1の表層を形成する人工芝パイル14とから構成されている。
【0017】
人工芝パイル14は、人工芝基布13に植毛され、護岸等に設置された際に遮水防草シートの表層を形成する。人工芝パイル14は、ナイロン6やナイロン66等のナイロンから形成されることで、後述するように耐食性や難燃性等に優れた人工芝パイル14が形成される。
【0018】
人工芝基布13は、例えばポリプロピレンからなる縦糸と横糸とが組み合わされた布地である。人工芝基布13は、第2の遮水防草シート12に融着され、植毛された人工芝パイル14の抜け落ちを防止する。
【0019】
第2の遮水防草シート12は、雨水等が浸透するのを防止するとともに、雑草の生育を防止するために、耐突刺特性に優れた材料から形成されている。このような材料として、例えば、オレフィン系熱可塑性ゴムであるFlexible Polymer Alloy(以下、FPAと記載する)が挙げられる。FPAは、遮水性や防草効果の指標である耐突刺特性に優れるだけでなく、耐久性等の物理的性質にも優れている。また、FPAは、熱融着できる温度範囲が広い。そのため、FPAからなる第2の遮水防草シート12を220℃程度まで加温し、加温した第2の遮水防草シート12と人工芝基布13等の布地とをローラで加圧することで、人工芝基布13等の布地の目合いに第2の遮水防草シート12が食い込み、両者は強固に接着される。
【0020】
また、第2の遮水防草シート12の厚みは、例えば0.8mm程度に設定されている。この第2の遮水防草シート12と、この第2の遮水防草シート12と同じ材料及び寸法に設定された第1の遮水防草シート10とで地表防護シート1の一部を構成することで、地表防護シート1は所定の質量を有することとなる。これにより、敷設された遮水防草シートが風で飛ばされる危険性が少なくなり、遮水防草シートを安定して地表に敷設することができる。
【0021】
寸法安定布11は、例えば汎用繊維であり、第1の遮水防草シート10及び第2の遮水防草シート12(以下、両者を総称する場合には遮水防草シートと記載する)との融着の際に、遮水防草シートの温度220℃に耐え得る繊維が好ましい。このような繊維として、寸法安定布11は例えばポリエステル製の織布から形成されている。また、寸法安定布11に用いられるポリエステル製の織布は、空隙率(寸法安定布11の単位面積当たりの縦糸及び横糸により形成される隙間の合計面積を単位面積で除した値)が15パーセント以上のものが用いられる。寸法安定布11を空隙率15パーセント以上のポリエステル製の織布から形成することで、寸法安定布11は遮水防草シート間に強固に融着される。
【0022】
このように、寸法安定布11が遮水防草シート間に強固に融着されると、遮水防草シートは寸法安定布に拘束される。すなわち、遮水防草シートが力や熱を受けた際に生じる伸び縮みは、寸法安定布11により抑制されることとなる。そのため、地表防護シート1は、伸び縮みが生じ易いFPA製の遮水防草シートから構成されているにもかかわらず、その平面寸法は大きく変化することはない。これにより、地表防護シート1の製作中に遮水防草シートの伸び縮みは抑制され、容易に地表防護シート1を所望の寸法に製作することができる。また、地表防護シート1の敷設時においても、直射日光による温度上昇や、不可避的な力が地表防護シート1に作用したとしても、地表防護シート1を精度よく施工することができるとともに施工性が優れることとなる。
【0023】
第1の遮水防草シート10は、上述した第2の遮水防草シート12と同様の寸法に設定されたFPA製のシートから構成されている。第1の遮水防草シート10は、地表防護シート1が地表に敷設される際に接地する接地面10aを有している。
【0024】
次に、上述した地表防護シート1を構成する各部材の材料や寸法等の決定根拠について説明する。
【0025】
人工芝パイル14は、都市環境への適合性(美観)や耐候性等の機能が要求される。人工芝パイル14の材料を決定するに当たり要求される機能としては、1.耐薬品性に優れること(酸、アルカリ、油脂類、有機溶剤等)、2.耐バクテリア性に優れること、3.着色が鮮明で、退色しにくいこと、4.弾性回復率に優れること、5.難燃性に優れること、6.耐候性に優れること、7.耐摩耗性に優れること、8.経済性に優れること、が挙げられる。なお、現在生産されている低コスト化可能な人工芝パイル14として、ナイロン(商品名)(:ポリアミド樹脂、以下、単にナイロンと記す。)製とポリプロピレン製の2種類がある。そこで、上述した機能についてナイロンとポリプロピレンとを比較し、その結果をまとめたものを表1に示す。なお、表2は、ナイロン素材とポリプロピレン素材との耐候性試験の結果をまとめたもので、ナイロン素材はJIS L 1013に準拠し、また、ポリプロピレン素材はJIS L 1096に準拠して耐候性試験を実施した。表1に示すように、経済性を除く他の機能においてナイロンが優れている点が多いため、人工芝パイル14はナイロン製とすることとした。
【0026】
[表1]

【0027】
[表2]

【0028】
(参考文献)
1)株式会社 繊維社(2006):Future Textiles −進化するテクニカル・テキスタイル−
2)日本化学繊維協会:一般繊維の性能表
3)建設物価調査会:建設物価2008年12月号
【0029】
人工芝基布13は、一般に濃緑色着色のポリエステル製の織布が使用されてきたが、製造コストの低減を目的として、ポリプロピレン製の織布の適用についても検討した。具体的な検討方法としては、遮水防草シートの材料であるFPA製のシートとポリプロピレン製の織布とを融着させた試料と、FPA製のシートとポリエステル製の織布とを融着させ試料のそれぞれについて、はくり強さ(接着)試験と、もみ試験とを実施した。なお、これらの試験は、JIS K 6328、6404−5、6404−6に準拠して行なっている。表3に示すように、はくり強さ試験ともみ試験との両試験において、FPA製のシートとポリプロピレン製の織布とを融着させた試料で良好な結果が得られた。そのため、人工芝基布13にはポリプロピレン製の織布を用いることとした。
【0030】
[表3]

【0031】
寸法安定布11は、前述したように、遮水防草シートとの融着により遮水防草シートの伸び縮みを拘束し、地表防護シート1の平面寸法を安定させる。寸法安定布11にこのような寸法安定機能を保有させるとともに、地表防護シート1の強度を高めるためには、寸法安定布11と遮水防草シートとの接着強度は重要な要素となる。この接着強度は、両者が融着する際に遮水防草シートが寸法安定布11の目合いに食い込むことにより高められると考えられる。そこで、以下に示すように、3種類の空隙率の寸法安定布11を用いてはくり強さ試験を行った。
【0032】
寸法安定布11のはくり強さ試験は、寸法安定布11の材料であるポリエステル製の織布と遮水防草シートに見立てたスチレン・ブタジエンゴムとを融着させた試料を用い、JIS K 6328、6404−5、及び6404−6に準拠して実施した。なお、融着させたポリエステル製の織布は、14.1%、25.0%、36.0%のそれぞれ異なる空隙率に設定されている。試験結果を表4及び図2に示す。表4に示すように、いずれの試料においてもJIS K 6328に規定された、覆い用ゴム引布のはくり強さ10N/5cm(2N/cm)、及び気密用ゴム引布のはくり強さ15N/5cm(3N/cm)を満足する結果が得られた。また、図2は、横軸に寸法安定布11の空隙率を、縦軸に各空隙率におけるはくり強さの平均値をとったグラフである。寸法安定布11と遮水防草シートとのはくり強さを気密用ゴム引布のはくり強さ15N/5cm以上とするため、図2により寸法安定布11の空隙率を15%以上に設定した。
【0033】
[表4]

【0034】
遮水防草シートは、柔軟な合成樹脂系低弾性タイプである塩化ビニル樹脂に防草布を貼り合わせた構成のものが用いられているが、遮水防草シート部の強度を高めることを目的として塩化ビニル樹脂に替わる新たな材料の検討を行なった。
【0035】
遮水シートの一般的な分類を図3に示す。遮水防草シートには、地表防護シート1の巻取り時や敷設時を考慮して柔軟な材料であるとともに、遮水性を保持させるため高い引裂性能を有する材料から形成されるのが好ましい。このような機能を満足する材料として、図3に示すいわゆる合成ゴム・合成樹脂系の中弾性タイプの中から遮水防草シートの材料を選定することとした。さらに、遮水防草シートには、耐久性、耐突刺特性、熱安定性、及び施工性等の機能が求められる。これらの機能を満足する最適な材料として、前述したようにオレフィン系熱可塑性ゴムであるポリプロピレン系のFPAを遮水防草シートの材料に選定した。
【0036】
FPAは、温度変化による伸び縮みが他の遮水シートよりも小さい。そのため、前述した地表防護シート1の寸法を安定させるためにも都合が良い。また、FPAは耐突刺特性が優れており、三角錐を用いてFPAを突いた際に10cm以上の高さまで追従することが可能な材料である。このような機能を有するFPAを遮水防草シートの材料として用いることにより、地表防護シート1は優れた強度特性を有することとなる。
【0037】
地表防護シート1を上述した構成とすることにより、次のような効果を奏する。
【0038】
地表防護シート1を構成する第1の遮水防草シート10及び第2の遮水防草シート12をFPAから形成することにより、地表防護シート1を敷設した際に鋭利な突起物と接触した際も損傷することが少ない地表防護シート1を実現することができる。また、温度変化による伸び縮みも従来の遮水防草シートと比べ小さいため、設計寸法の遮水防草シートを容易に製作できる。また、現場において地表防護シート1を精度よく施工することができるとともに、施工性も優れることとなる。さらに、耐久性や引裂性能も優れるため、高い遮水効果や防草効果を有する地表防護シート1を実現することができる。
【0039】
また、第1の遮水防草シート10及び第2の遮水防草シート12を、寸法安定布11と人工芝基布13とに融着させることで、接着剤を用いずに地表防護シート1の積層構造を形成することができる。そのため、接着部分の経年的な劣化が遅らせることができ、耐久性の優れた地表防護シート1を実現することができる。
【0040】
また、寸法安定布11を第1の遮水防草シート10と第2の遮水防草シート12との間に形成することにより、地表防護シート1の寸法安定性を向上させることができ、製作性及び施工性に優れた地表防護シート1を実現することができる。また、寸法安定布11の空隙率を15パーセント以上とすることで、遮水防草シートと寸法安定布11とを強固に融着させることが可能となる。そのため、地表防草シートの寸法安定性をさらに高めることができるとともに、寸法安定布11に防草機能を付加することも可能である。
【0041】
さらに、第1の遮水防草シート10の厚みと第2の遮水防草シート12の厚みとを同程度とすることで、地表防護シート1の厚みのおおよそ中間に寸法安定布11を配することができる。そのため、地表防護シート1を曲げる際に寸法安定布11はあまり支障になることはないため、地表防護シート1の巻取り時や敷設時の取り扱いが容易である。
【0042】
次に、このような本発明の実施形態に係る地表防護シート1の使用例について説明する。図4は、鉄道路盤21が敷設された盛土20ののり面に地表防護シート1が敷設された状況を示した断面図である。このように、のり面に地表防護シート1が敷設されることにより、のり面に生育する雑草を防止することができ、盛土20の保守が容易となる。また、のり面が風化していくスピードが低減できるとともに、降雨の水勢によるのり面の侵食を防止することが可能となる。
【0043】
また図5は、河川23の堤防22ののり面に地表防護シート1が敷設された状況を示している。このような場合にも、上述したような作用、効果を奏することができ、堤防22の保守管理が容易になる。その他、地表防護シート1は様々な場所で用いることができ、例えば、道路沿いののり面、建物の屋上やベランダ、庭等に敷設することで、敷設箇所の保護や雑草の生育の防止等を図ることができる。
【0044】
なお、一般に地表防護シート1を敷設する面積は大きいため、施工の際は複数枚の地表防護シート1を接続する必要がある。このような場合には図6に示すように、複数の地表防護シート1をラップさせて接合すればよい。この時、ラップ長Lを100mm程度に設定し、現場において隣接する地表防護シート1同士を融着させることで、地表防護シート1を接合することができる。
【0045】
なお、本発明は上述した実施形態に限られず、様々な変形及び応用が可能である。
図7は、熱融着の際に第1の遮水防草シート10と第2の遮水防草シート12とを寸法安定布11の目合いに貫通させて、両者を一体化させた地表防護シート1の断面図である。これにより、地表防護シート1をより強固に一体化させた積層構造とすることができる。
【0046】
また、図8は上述した実施形態で使用した寸法安定布11を使用せず、1枚の遮水防草シート15から形成した地表防護シート1の断面図を示している。この1枚の遮水防草シート15の厚みは、上述した第1の遮水防草シート10及び第2の遮水防草シート12の厚みの合計程度に設定されることで、地表防護シート1の単位面積当たりの重量は上述した実施形態の地表防護シートと大きく変わらない。そのため、地表防護シート1を安定させて敷設することが可能となる。
【0047】
また、上述の実施形態では、遮水防草シート間にポリエステル製の織布からなる寸法安定布11を積層したが、地表防護シート1の敷設地点の状況に応じて種々の機能を有する材料を用いてもよい。例えば、腐食環境の厳しい場所に使用する場合は、気候やバクテリア等に対して耐久性の高い材料を遮水シート間に配することで、地表防護シート1の耐久性の向上を図ってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 地表防護シート
10 第1の遮水防草シート
10a 接地面
11 寸法安定布
12 第2の遮水防草シート
13 人工芝基布
14 人工芝パイル
20 盛土
21 鉄道路盤
22 堤防
23 河川
L ラップ長

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地表に敷設され、雨水の浸透や雑草の生育を防止する地表防護シートにおいて、
地表面に接地される、オレフィン系熱可塑性ゴムからなる第1の遮水防草シートと、前記第1の遮水防草シート上に積層され、前記地表防護シートの伸縮を抑制する寸法安定布と、前記寸法安定布上に積層され、オレフィン系熱可塑性ゴムからなる第2の遮水防草シートと、第2の遮水防草シート上に積層され、表面に人工芝パイルが植毛された人工芝基布とを備えたことを特徴とする地表防護シート。
【請求項2】
前記オレフィン系熱可塑性ゴムはFPAであることを特徴とする請求項1に記載の地表防護シート。
【請求項3】
前記寸法安定布は、空隙率が15%以上の織布であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地表防護シート。
【請求項4】
前記寸法安定布は、前記第1の遮水防草シートと前記第2の遮水防草シートとの間で、その表面が融着されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の地表防護シート。
【請求項5】
前記第1の遮水防草シートの厚みと前記第2の遮水防草シートの厚みは、略同一であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の地表防護シート。
【請求項6】
前記寸法安定布はポリエステルであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の地表防護シート。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−26806(P2011−26806A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172237(P2009−172237)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(000173784)財団法人鉄道総合技術研究所 (1,666)
【出願人】(000204192)太陽工業株式会社 (174)