説明

坑内光発生システム及び使用方法

【課題】掘削坑内のコイル管作業において光ファイバを使用する方法及び機器を提供する。
【解決手段】掘削坑内のパラメータの物理的状態を光エネルギに変形するようになった掘削坑内の光発生変換器、光エネルギに感応して物理的状態を記録する記録器具、及び光発生変換器から受信器具に光エネルギを伝えるための光導波路を含む、掘削坑で使用される光発生システム。掘削坑内に光エネルギを発生させる方法、及び光エネルギを使用して掘削坑内のパラメータを測定する方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に油田作業に関し、より具体的には、掘削坑内のコイル管作業において光ファイバを使用する方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーシングカラー探知器(CCL:casing collar locator)工具、抵抗性工具、スピナー工具は、油田業界において知られたものであり、ワイヤライン用途で一般的に使用されている。掘削用途における異なる形式の掘削運搬手段としてのコイル管(coiled tubing)の使用が増えており、コイル管との併用に適応した坑内機器及び方法に対する必要性をもたらしている。コイル管と共に坑内電気機械機器を使用する場合の固有の問題は、掘削機器までの電力の欠如及び坑内機器から地表までの遠隔測定の欠如であり、これらの機能のいずれも、従来の掘削用途においてはワイヤラインで行われている。これらの問題に対処するために、電気ワイヤラインをコイル管に設置することが知られている。ワイヤラインをコイル管作業に追加するとコイル管の機能性が増すが、コイル管ストリング経費も増え、油田作業が複雑なものになる。ワイヤラインをコイル管ストリングに追加すると、コイル管ストリングの重量が大きく増加する。ワイヤラインをコイル管ストリング内に設置することは困難であり、ワイヤラインは、束になってコイル管内のもつれた塊又は「鳥の巣」になる傾向がある。これと、コイル管の内径に比較したワイヤラインの比較的大きな外径とは、掘削作業の不可欠な部分であることが多いコイル管を通る流体の流れを妨げる可能性があって望ましくない。
【0003】
地表で光パワーを光ファイバに供給し、その光パワーを利用して掘削坑に動力を発生させることにより、光ファイバを使用して坑内測定を行うことも知られている。例えば、引用により本明細書におい組み込まれたものとする米国特許第6,531,694号は、地表の光パワー源と、地表から掘削坑を下って再び掘削坑を上って戻る光ファイバループとを含む光ファイバシステムを開示している。地表光源からの光パワーが坑内光セルに電力を供給することが開示されており、坑内光セルは、次に、掘削坑の細流充電電池(trickle charge batteries)への電気を発生させる。坑内に送られる電力と同様に、光ファイバシステムを通じて測定結果及び試錐孔情報を地表に伝えることができる。しかし、坑内要素の測定結果を利用してエネルギを発生し、光ファイバを通じて地表に測定結果又は情報を送ることは開示されていない。
【0004】
他にも地表の電源に頼らずに坑内で電力を発生させる試みが行われている。電力を得るために坑内でバッテリを使用することは公知であり、例えば、既存の1つの工具は、6から12フィートのバッテリを使用する。このような構成には、作業上の制約及び問題が伴っている。必要されているのは、コイル管で坑内測定を行い、それらの測定結果を地表の記録装置に通信するが、坑内測定器具のための大規模な外部電源がなく、かつ電気ワイヤラインの重量もないシステム及び方法である。更に、必要とされているのは、工具の長さを僅か2インチほど延長するだけの小型バッテリによって供給することができる十分に少量の補足電力を用いる装置である。
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,531,694号
【発明の開示】
【0006】
掘削坑で使用される光発生システムは、(a)掘削坑内のパラメータの物理的状態を光エネルギに変形するようになった掘削坑内の光発生変換器、(b)光エネルギに感応して物理的状態を記録する記録器具、及び(c)光発生変換器から記録器具に光エネルギを伝えるための光導波路を含む。
【0007】
本発明のシステムの別の特徴においては、坑内測定を行う時に発生する電気パルスはまた、光ファイバを通じて地表の検出器に通信する光源に電力を供給する。本発明のシステムの別の好ましい特徴においては、本発明の全ての実施形態に共通するが、それは、外部電源を使用しないという点で受動システムである。しかし、電力を発生させる代替方法は、バイアスバッテリ又は回路のような小型坑内装置を更に利用して光源に電力を供給し、坑内電気パルスを発生し、又は坑内測定を行うことによって発生した電気パルスを補足することができる。1つの方法は、光源に電力を供給するために測定結果によって発生した電気パルスと共にバイアスバッテリを使用することができる。別の方法は、坑内測定を行うことによって発生した電気パルスが光源に電力供給するように増幅される小型の最小構成回路を使用することができる。第3の代替的な実施形態は、坑内測定によって発生した電気パルスが小さな坑内電気パルスをトリガして光源に電力を供給する小型回路を使用することができる。
【0008】
一実施形態では、光ファイバベースのケーシングカラー探知器を提供する。ケーシングカラー探知器が配管又はケーシングストリング内でケーシングカラーのような金属異常を通った時に発生する電圧を使用して、坑内光源に電力が供給され、坑内光源は、次に、地表の測定及び記録装置に接続した光ファイバ内に光信号を送る。別の実施形態では、工具位置で水と石油の間を区別する光ファイバベースの抵抗性工具を提供する。坑内流体は、ガルバニ電池の電解質として使用される。流体が水のように導電性である時、回路は閉じられ、既知の電圧が光源にわたって生じることになり、光源は、次に、光信号を地表に送ることになる。更に別の実施形態では、掘削坑内の流体流れを使用する光ファイバベースのスピナーを提供する。スピナーは、坑内光源を使用して、スピナーを通過して流れる流体の速度に関連した周波数で光パルスを発生する。スピナーの回転は、光源に電力を供給するのに必要な電気を発生する。この第3の好ましい実施形態の代替的な実施形態では、光パルスの周波数の代わりに、光パルスの強度が調節される。光パルスは、直角位相が回転方向を識別するのを可能にするという付加的な恩典を有する。この第3の好ましい実施形態の更に別の代替的な実施形態では、強度と周波数の両方が調節される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、広義の態様では、掘削坑で使用される光発生システム及びその使用方法である。本発明は、光エネルギに感応して物理的状態を測定記録する測定器具と、掘削坑内のパラメータの物理的状態を光エネルギに変形するようになった掘削坑の光発生変換器とを含む。本発明は、多くの場合に、光発生変換器から受信器具に光エネルギを伝えるための光導波路を含む。光導波路は、例えば、単一又は多重モードファイバである1つ又はそれよりも多くの光ファイバとすることができる。導波路には、流体を充填することができる。
【0010】
一部の実施形態では、本発明は、掘削坑内のパラメータを測定して測定結果を通信する方法を提供し、本方法は、掘削坑内のパラメータの物理的状態を光エネルギに変形するようになった光発生変換器を掘削坑に設ける段階と、掘削坑内のパラメータの物理的状態を光エネルギに変形する段階と、光導波路によって光発生変換器から受信器具に光エネルギを伝える段階とを含む。
【0011】
一部の実施形態では、本発明は、掘削坑内で光エネルギを発生させる方法を提供し、本方法は、物理的状態を測定するために光エネルギに感応する測定器具を掘削坑内に運ぶ段階と、運ばれた器具を使用してパラメータの物理的状態を測定する段階と、光発生変換器を使用して物理的パラメータの測定結果を光エネルギに変形する段階とを含み、この変形する段階は、物理的パラメータの測定結果によって電力供給される。一部の実施形態では、コイル管を使用して掘削坑測定器具を掘削坑内に運び、一部の更に別の実施形態では、光エネルギは、コイル管内に配置された光導波路を使用して受信器具に伝えられる。
【0012】
例示的かつ非限定的に、本発明の光発生システムの特定的な実施形態を説明する。これらの実施形態の各々は、光エネルギに感応して物理的状態を測定する測定器具と、掘削坑内のパラメータの物理的状態の測定結果を光エネルギに変形するようになった掘削坑内の光発生変換器と、光発生変換器から受信器具に光エネルギを伝えるための光導波路とを含む。
【0013】
ここで図1を参照すると、パラメータの物理的状態の変化が測定されて光エネルギに変換される実施形態を示しており、特に、ケーシングカラー探知器10を光発生変換器として示している。ケーシングカラー探知器10が配管又はケーシングストリングにおいてケーシングカラーのような金属異常を通過した時に発生した電圧は、坑内光源に電力を供給するのに使用され、坑内光源は、次に、光信号を地表の測定及び記録装置に接続した光ファイバ内に送る。図1のケーシングカラー探知器10は、任意的な流路20が通って延びるハウジング18を含む。このような任意的な流路は、特に、ケーシングカラー探知器がコイル管上に配備された時に有用である。ハウジング18と流路20の間に位置する環状空間22には、光源16に接続したコイル12が配置される。光導波路24は、光源16を受信器具(受信器具)に接続する。特定的な実施形態では、受信器具は、地表に配置することができ、かつ記録器具を収容することができる。一部の実施形態では、光導波路16は、光ファイバを含むことができ、一部の実施形態では、光導波路16に流体を充填することができる。光発生変換器(図1にケーシングカラー探知器10として示す)からの光エネルギは、導波路16を通じて受信器具(図示せず)に伝えられる。
【0014】
ここで図2を参照すると、図1に示すケーシングカラー探知器の回路図を示している。ケーシングカラー探知器10は、コイル12と、抵抗器14と、光源16とを含む。特定的な実施形態では、抵抗器は、40オームの抵抗器とすることができる。光源は、小型低電力レーザ、速度空洞面発光レーザ(VCSEL)のようなあらゆる適切な光源、又は「OpteK Technology」から市販されているGaAlAsのLEDのような利用可能なLED光源とすることができる。
【0015】
ケーシングカラー探知器10がケーシング内のケーシングカラーのような異常を通過して掘削坑内を移動した時に、ケーシングカラー探知器10は、磁場の変化を感知する。コイル12を通る磁場が変化した時に、電圧降下がコイル12にわたって生成される。電圧の変化は、掘削坑内で光の形態で光エネルギを発生するLED光源16に電力を供給するのに使用される。このようにして、本発明は、自給式光ファイバケーシングカラー探知器10の使用を通して受動坑内光発生システムを提供する。
【0016】
本発明のこの実施形態を実証するために、実験室で実験を行った。パラメータの物理的特性の変化を模擬するために、2−1/8インチODの金属ハウジングが、コイル12を有するケーシングカラー探知器10を通過するように振られた。コイル12は磁場の増大を感知し、得られた電圧降下を利用してLED光源16に電力を供給し、そこから光が観察された。このようにして、磁場である物理的パラメータの測定結果を利用して光エネルギを発生させた。
【0017】
代替的な実施形態は、測定結果によって発生した電気パルスを補足するためにバイアスバッテリのような小型の補足的エネルギ源を使用することができ、また、光源に電力供給するためにバイアスバッテリと共に使用される。この代替方法も、研究室及び試験抗において実証された。同様に、光源への電力を増大させるために、同様の小型の最小構成回路を用いて、物理的パラメータの測定結果によって発生した電気パルスを増幅することができる。同様の実施形態では、測定結果によって発生した電気パルスを利用して小型回路をトリガし、光源に電力を供給する坑内電源を発生させることができる。
【0018】
坑内井戸は、石油に加えて、多くの場合に水を生成する。この水は、ある時には弱い電解質であり、別の時にはそうではない。ここで図3を参照すると、パラメータの化学的特性の変化を測定して光エネルギに変換する実施形態を示し、特に、抵抗検出器30を光発生変換器として示している。抵抗検出器30は、ハウジング18の中央を通って延びる任意的な流路20を有するハウジング18を含む。このような任意的な流路は、特に、ケーシングカラー探知器がコイル管上に配備された時に有用である。光源16にガルバニ電池34が接続され、ガルバニ電池34及び光源16は、ハウジング18と流路20の間にある環状空間22に位置する。光源16は、環状の空間22内の光導波路24を通じて表面測定及び記録器具(図示せず)に接続される。
【0019】
図4に示すように、抵抗検出器30は、抵抗器32と、ガルバニ電池34と、発光ダイオード(LED)として示されている光源16とを含むことができる。ガルバニ電池34は、酸又は塩水のような電解質内の2つの異種金属を含む。金属を適切に選択することにより(すなわち、一方は陽極、他方は陰極)、2つの表面間に既知の電圧差を測定することができる。好ましい実施形態では、亜鉛(陽極)及び銅(陰極)が塩水中に置かれ、従って、予測可能な電圧及び弱い電流が生成される。
【0020】
図3及び図4に示す実施形態の場合、ガルバニ電池34から生成された電圧によって光源16が駆動される。代替的に、バイアスバッテリのような小型バッテリは、導電貯留流体によって完成された回路を有する光源を点灯するための電力を供給するのに使用することができ、これが回路を完成する。同様に、光源への電力を増大させるために、同様の小型の最小構成回路を用いて、物理的パラメータの測定結果によって発生した電気パルスを増幅することができる。同様の実施形態では、測定結果によって発生した電気パルスを利用して小型回路をトリガし、光源に電力を供給する坑内電源を発生させることができる。
【0021】
一部の実施形態では、電解質コーティングをガルバニ電池プレート上に使用して水に対する感度を増大させることができ、このようなコーティングは、井戸によって生成される水があまり導電性でない場合に特に有用である。通常、ガルバニ電池は、石油に対してゼロ信号、及び水に対して最大信号を生成する。ケーシングカラー探知器10の場合と同様に、抵抗検出器30は、水と石油を区別して、次に対応する信号を地表の器具に送ることができる受動かつ自給式装置である。
【0022】
ここで図5を参照すると、掘削坑内の構成要素の機械的運動を使用して光エネルギを発生させる実施形態を示している。この実施形態では、光ファイバスピナー工具40が光発生変換器である。光ファイバスピナー工具40は、軸受を貫通するシャフト44を収容するハウジング42と、ハウジング42内に取り付けられたシール46とを含む。シャフト44の端部には、流れる流体に応答して回転するスピナー48が結合されている。ハウジング42の内側では、取り付けディスク50がシャフト44に結合されている。取り付けディスクの縁部上に磁石52が結合され、磁石52のすぐ上方には、ワイヤコイル54がハウジング42内に取り付けられている。光源16は、コイル54に接続し、スピナー48の回転速度(及び、直角位相が使用される場合は方向)に対応する周波数で通電される。すなわち、磁石52は、コイル54を通過して移動し、磁石52は、光導波路24を通じて受信器具(図示せず)に接続するLED光源16を通電するのに十分な電圧及び電流を誘発する。一部の実施形態では、受信器具は、地表に配置された記録器具とすることができる。いくつかの実施形態では、光導波路24は、コイル管内に配置され、スピナー工具は、掘削坑内のコイル管上に配備することができる。
【0023】
このようにして、光ファイバスピナー工具40は、流体の流れに応答して動くスピナー48の回転力を光エネルギに変換する。掘削環境におけるこのような流体流れは、様々な発生源からのものとすることができる。例えば、地表からの加圧流体を掘削坑の環帯内又はコイル管を通じて供給することができる。一部の実施形態では、光導波路24が配置された同じコイル管ストリングを通じて流体流れを供給することができる。代替的に、井戸内の流体の流れは、スピナー48を回転させるのに十分である場合がある。例えば、掘削坑流体よりも高い圧力である貯留流体からもたらされる流体流れ又は区域間の掘削坑内の横方向流体流れは、スピナー48を回転させるのに十分であると考えられる。他の実施形態では、光ファイバスピナー工具40は、掘削坑流体を通るコイル管のような運搬手段上で動かすことができ、それによってスピナー48を回転させるための流体流れが発生する。
【0024】
本発明は、掘削坑内の物理的パラメータの測定結果を光エネルギに変換することによって掘削坑内の光エネルギを発生させる方法を含む。一部の方法においては、コイル管を使用して測定器具を掘削坑内に搬入し、一部の実施形態では、小型の電源を使用して、物理的パラメータの測定結果によって発生した電力を補足することができる。更に、本発明は、掘削坑内のパラメータを測定し、掘削坑パラメータの物理的状態の光エネルギへの変換から発生した光エネルギを使用してその結果を通信する方法を含む。
【0025】
数例の本発明の例示的な実施形態のみを以上で詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び利点から実質的に逸脱することなく、多くの修正が例示的な実施形態に可能であることを容易に認めるであろう。従って、全てのこのような修正は、特許請求の範囲で規定される本発明の範囲に含まれるものとする。特許請求の範囲においては、手段及び機能に関する条項は、列挙した機能を実行するように本明細書で説明した構造、及び構造的均等物だけでなく同等の構造も網羅するものとする。すなわち、くぎ及びネジは、くぎが円筒形表面を用いて木製部品を互いに固定する一方、ネジが螺旋形の表面を用いるという点で構造的均等物ではないであろうが、木製部品を締結するという環境においては、同等な構造であると考えられる。特許請求の範囲で関連の機能と共に「のための手段」という言葉を明示的に使用しているものを除き、本明細書の特許請求の範囲のいずれかのいかなる制限に対しても「35 U.S.C §112」、段落6を発動しないことは、本出願人の明示的に意図するところである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】光ファイバケーシングカラー探知器の概略図である。
【図2】光ファイバケーシングカラー探知器の回路図である。
【図3】光ファイバ抵抗検出器の概略図である。
【図4】光ファイバ抵抗検出器の回路図である。
【図5】光ファイバスピナーの概略図である。
【符号の説明】
【0027】
16 LED光源
40 光ファイバスピナー工具
48 スピナー
54 ワイヤコイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削坑内で使用するための光発生システムであって、
光エネルギに感応して物理的状態を測定する測定器具と、
掘削坑内のパラメータの物理的状態を光エネルギに変形するようにされた該掘削坑内の光発生変換器と、
前記測定結果を受信するための受信器具に前記光発生変換器から前記光エネルギを伝える光導波路と、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記物理的状態は、
(i)前記掘削坑の構成要素の機械的運動、
(ii)前記パラメータの物理的特性の変化、及び
(iii)前記パラメータの化学的特性の変化、
から成る組から選択されることを特徴とする請求項1に記載の光発生システム。
【請求項3】
前記光導波路は、少なくとも1つの光ファイバを含むことを特徴とする請求項1に記載の光発生システム。
【請求項4】
前記物理的状態の前記変形は、
(i)透磁性と導電性を有する物体の相対運動の光エネルギへの変換、
(ii)回転力の光エネルギへの変換、
(iii)電解質中の2つの異種金属間の電圧差の光エネルギへの変換、
(iv)感知された異常の光エネルギへの変換、
(v)放射線の変化の光エネルギへの変換、及び
(vi)流体の移動の光エネルギへの変換、
から成る組から選択された変換を含むことを特徴とする請求項1に記載の光発生システム。
【請求項5】
前記物理的状態の変形は、流体の移動を光エネルギに変換することを含み、該流体移動の発生源は、
(i)地表位置から供給される加圧流体流れ、
(ii)前記光導波路を担持する導管を通じて前記地表から光発生システムに供給される加圧流体流れ、
(iii)静水圧よりも高い圧力の貯留流体流れ、
(iv)前記掘削坑内の横方向流体流れ、及び
(v)静水圧で掘削坑流体を通して前記測定器具を移動させること、
のうちの1つであることを特徴とする請求項1に記載の光発生システム。
【請求項6】
前記パラメータは、(a)導電率、(b)金属異常の位置、(c)流体流れ、及び(d)放射線のうちの1つから選択されることを特徴とする請求項1に記載の光発生システム。
【請求項7】
前記光導波路は、コイル管内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光発生システム。
【請求項8】
掘削坑内のパラメータを測定する方法であって、
掘削坑内のパラメータの物理的状態を光エネルギに変形するようになった光発生変換器を該掘削坑に設ける段階と、
前記掘削坑内の前記パラメータの前記物理的状態を光エネルギに変形する段階と、
光導波路によって前記光エネルギを前記光発生変換器から受信器具に伝える段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記物理的状態は、
(i)前記掘削坑の構成要素の相対的な機械的運動、
(ii)前記パラメータの物理的特性の変化、及び
(iii)前記パラメータの化学的特性の変化、
から成る組から選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記光導波路は、少なくとも1つの光ファイバを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
パラメータの物理的状態を変形する前記段階は、
(i)ケーシングカラーの相対運動を光エネルギに変換する段階、
(ii)回転力を光エネルギに変換する段階、及び
(iii)電解質中の2つの異種金属間の電圧差を光エネルギに変換する段階、
から成る組から選択された変換を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
変換する前記段階は、前記掘削坑内の流体を通して前記変換器を移動する段階を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
変換する前記段階は、流体の移動を光エネルギにするものを含み、該流体の供給源は、
(i)地表位置から供給される加圧流体、
(ii)前記光導波路を担持する導管を通じて前記地表から光発生システムに供給される加圧流体、
(iii)静水圧の掘削坑流体、
(iv)静水圧よりも高い圧力の貯留流体、及び
(v)前記掘削坑内の横方向流れ流体、
の群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記パラメータは、(a)導電率、(b)金属異常の位置、及び(c)流体流れのうちの1つから選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記光導波路は、コイル管内に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項16】
掘削坑内で光エネルギを発生させる方法であって、
光エネルギに感応して物理的状態を測定する測定器具を掘削坑に搬送する段階と、
前記搬送された器具を使用してパラメータの物理的状態を測定する段階と、
光発生変換器を使用して前記物理的パラメータの前記測定結果を光エネルギに変形する段階とを含み、
変形する前記段階は、前記物理的パラメータの前記測定結果によって電力供給されることを特徴とする方法。
【請求項17】
光導波路によって前記光エネルギを前記光発生変換器から受信器具に伝える段階、
を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記測定器具は、コイル管を使用して搬送され、前記光導波路は、該コイル管内に配置されていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
電源を掘削坑内に搬送し、該電源からの電力を前記物理的パラメータの前記測定結果からの電力と結合させて該測定結果を光エネルギに変形する段階を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記物理的パラメータの前記測定結果からの前記電力を増幅する回路を搬送する段階を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−535664(P2007−535664A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509050(P2007−509050)
【出願日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【国際出願番号】PCT/IB2005/051317
【国際公開番号】WO2005/103449
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(500177204)シュラムバーガー ホールディングス リミテッド (51)
【Fターム(参考)】