説明

基板内に埋め込み可能な薄型固体電解コンデンサ

コンデンサを形成する改善された方法。本方法は、金属箔を準備するステップと、該金属箔上に誘電体を形成するステップと、非導電性ポリマーダムを誘電体上に適用して、該誘電体を複数の個別領域に分離するステップと、誘電体上の個別領域のうちの少なくとも1つの個別領域内にカソードを形成するステップと、非導電性ポリマーダムにおいて金属箔を切断して、1つのカソード、誘電体の1つの個別領域、及び該誘電体の前記個別領域を含む金属箔の一部を備える少なくとも1つのコンデンサを分離するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板内に埋め込むのに特に適していると共に従来の手段によって表面実装可能な薄型固体電解コンデンサに関する。より詳細には、本発明は、基板内に埋め込むのに特に適していると共に従来の手段によって表面実装可能な薄型固体電解コンデンサを形成する方法に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本発明は、2007年3月7日に出願された係属中の米国仮特許出願第60/905,553号、及び2008年2月14日に出願された米国特許出願第12/031,092号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
コンデンサは事実上すべての電子デバイスに利用されている。電子回路におけるそれらの機能は既知であるため、さらなる説明は本明細書においてなされているとは限らない。本開示は、シート状のコンデンサの製造における改善に関する。
【0004】
1つの製造方法では、コンデンサは金属シートにより形成され、その一般的なプロセスは、誘電酸化物を形成するためのバルブ金属シートの酸化又は陽極酸化を含み、これにより、完成デバイスのアノード(バルブ金属基板)及び誘電体を規定する。次いで、誘電体上に導電層が形成され、それによって誘電体に対する初期カソードコンタクトが形成される。コンデンサは、或る程度まで逆にされる可能性もあるが、通常は金属シートがアノードとして機能し、導電層がカソードとして機能するように電気回路において利用されている。
【0005】
金属箔及び特にアルミニウム箔を用いて小型の表面実装コンデンサを形成することが成功している。ストリップ状又はシート状の箔が通常、表面積を増大するためにエッチングされ、次いで陽極酸化されて各面上に薄い誘電酸化物が形成される。次いで、導電性ポリマーのような導電層が誘電体上に形成される。必要に応じて、ストリップは切断されて矩形にされる。この矩形を並列に組み合わせてコンデンサパッケージを形成することができる。端子リード及び成形品が追加されて表面実装可能のコンデンサが形成される。
【0006】
電子製品のサイズを小さくし、特に非常に薄い電子製品を作製しようとする意欲によって、コンデンサもそれに対応してより薄くなることが必要とされている。通常0.508mm(0.020インチ)を下回る厚さ、好ましくは0.254mm(0.010インチ)を下回る厚さのシリコンチップ程度の厚さの超薄型表面実装可能コンデンサパッケージ、及び/又は、約0.508mm(0.020インチ)を下回る厚さ、好ましくは0.254mm(0.010インチ)を下回る厚さのプリント回路基板層内に該基板層の厚さを増大させることなく埋め込むことができる超薄型埋め込み可能コンデンサが必要とされている。本発明は、薄型固体電解コンデンサを形成する方法を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、コンデンサを製造する改善された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特定の特徴は、多数のコンデンサを単一素子として大量に製造して、続いて単体化することができることである。
【0009】
特に有利な点は、バッチとして形成されるものと組成が同一になるコンデンサを形成し、続いて単体化して個々の同一のコンデンサにすることができることである。
【0010】
本明細書に記載の方法によって形成されるコンデンサは、表面実装コンデンサとして利用するか又は基板内に埋め込むことができる。
【0011】
理解されるように、これらの利点及び他の利点は、コンデンサを形成する方法において提供される。本方法は、
金属箔を準備するステップと、
前記金属箔上に誘電体を形成するステップと、
パターニングされた非導電性の、好ましくはポリマーのダムを前記誘電体上に適用し、前記誘電体の複数の個別領域を形成するステップと、
前記非導電性ダムによって形成されるダム内に含まれる前記誘電体上の複数の個別領域のうちの少なくとも1つの個別領域内にカソードを形成するステップと、
前記非導電性ダムにおいて金属箔を切断して、1つのカソードと、誘電体の1つの個別領域と、誘電体の該個別領域を有する金属箔の一部とを備える少なくとも1つのコンデンサを分離するステップと、
を含む。
【0012】
コンデンサを形成する方法においてさらに別の実施の形態が提供される。本方法は、
表面上に誘電体を有する金属箔シートを準備するステップと、
パターニングされた非導電性の、好ましくはポリマーのダムを金属箔シートに適用して、金属箔シートの複数の個別領域を形成するステップと、
カソードが誘電体と接触しており、少なくとも1つの前記カソードが非導電性ダムによって隣接する前記カソードから分離されるように、前記カソードを、ダム内に含まれる個別領域のうちの少なくとも1つの個別領域内に形成するステップと、
個別領域のうちの1つの個別領域を金属箔シートから分離して、コンデンサを形成するステップと、
を含む。
【0013】
電気デバイスを形成する方法においてさらに別の実施の形態が提供される。本方法は、
表面上に誘電体を有する金属箔シートを準備すること、
金属箔シートが複数の個別領域、及び、各該個別領域を越えて延在するタブを有するように、パターニングされた非導電性ダムを金属箔シートに適用すること、
カソードが誘電体と接触しており、少なくとも1つの前記カソードが非導電性ポリマーダムによって隣接する前記カソードから分離されるような前記カソードを、非導電性ポリマーによって形成されるダム内に含まれる個別領域のうちの少なくとも1つの個別領域内に形成すること、
個別領域のうちの1つの個別領域を金属箔シートから分離すること、及び
タブと電気的に接触するアノードコネクタを形成すること、
によってコンデンサを形成するステップと、
第1の基板に前記コンデンサを積層するステップと、
コンデンサの上で、第1の基板の反対側に第2の基板を形成するステップと、
上記第2の基板上にアノードトレース及びカソードトレースを形成するステップと、
アノードコネクタとアノードトレースとの間に第1の電気接続を形成するステップと、
カソードとカソードトレースとの間に第2の電気接続を形成するステップと、
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略上面図である。
【図2】図1の線2−2に沿った概略側断面図である
【図3】本発明の一実施形態を示す概略断面図である。
【図4】本発明の切断線を示す概略上面図である。
【図5】本発明によって作成されるコンデンサの概略的な部分切除斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態を示す概略上面図である。
【図7】図6の線7−7に沿った概略側断面図である。
【図8】本発明によって作成されるコンデンサの概略的な部分切除斜視図である。
【図9】本発明によって作成されるコンデンサの概略的な部分切除斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態を示す概略上面図である。
【図11】図10の線11−11に沿った側断面図である。
【図12】本発明の一実施形態を示す概略上面図である。
【図13】図12の線13−13に沿った側断面図である。
【図14】本発明の方法を表す流れ図である。
【図15】本発明の一実施形態を示す概略断面図である。
【図16】本発明の一実施形態を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の不可欠で非限定的な部分を形成するさまざまな図面を参照して本発明を説明する。さまざまな図面において、類似の要素にはそれに応じて参照符号を付す。さまざまな図面全体において、層は概略的に矩形であるとして示されている。当技術分野で周知のように、実際にはこれらの層は表面で混じり合っており、層間の境界は本明細書において概略的に示しているよりも拡散している。
【0016】
本発明の一実施形態が図1の上面図及び図2の断面図において概略的に示されている。図1及び図2において、金属箔10がコンデンサの基礎を形成し、最終的にはアノードになる。箔は好ましくは、当技術分野において既知の標準的な方法によって少なくとも1つの側面において粗面化される。電気化学エッチングが特に適しており、当技術分野において広く実施されている。箔は、本明細書において別途限定されない限り製造環境の詳細に応じて適切なサイズ及び形状に切断される。
【0017】
粗面化された箔は陽極酸化されて、その少なくとも1つの粗面上に誘電体層12が形成される。特に好ましい一実施形態では、誘電体層はバルブ金属の陽極酸化物である。代替の一実施形態では、誘電体はセラミック材料である。陽極酸化材料は本明細書においては特に限定せず、従来のあらゆる陽極酸化剤が本発明を実施するのに適当である。
【0018】
誘電体層は概して、非導電性領域14によって分離された、露出した誘電体エリア12の格子パターンを生成するように、非導電性の、好ましくはポリマーの材料14によってパターニングされる。非導電性材料は個別領域(discrete region)を分離するか又は取り囲むダムを形成し、該個別領域内にコンデンサの仕上げ層が堆積されることになる。ダムは完成デバイスのカソード接続の最外境界を規定する。非導電性ダムは、例示的な方法であるスクリーン印刷、ホイール塗布、グラビア印刷、オフセット印刷、容積式噴射コーティング、マスキング噴射、インクジェット印刷、シリンジ分配、マイクロペン印刷等を用いて当技術分野において既知の任意の方法によって設けることができる。体積効率のため矩形エリアが好ましいが、本発明はこの形状に限定するものではなく、体積効率は絶対的には劣るがプリント回路基板の他の機能部内の利用可能な空間をより効率的に使用することを可能にする不規則な形状を含むことができる。非導電性ダムの幅は、切断動作の切り口の幅に切断誤差に必要な任意の許容範囲を加えたものよりも多少広いことが好ましい。切断動作は下記にさらに詳細に記載する。
【0019】
第1のカソード材料16が、非導電性ダムによって形成される領域内の誘電体上に堆積される。カソードは好ましくは、アノード10のエッチングされた表面上の薄い誘電体12の粗面の深さまで入り込む能力を有する材料から形成される固体電解質層を含む。固体電解質層は、好ましくは導電性ポリマー、金属層、及び二酸化マンガン層のうちの少なくとも1つを含む電荷収集層を含む。
【0020】
導電性ポリマーは好ましくは、本質的に導電性のポリマー、又は導電性を付与するドーパント材料を含むポリマーであって、それによってこれらの材料が導体ではなく半導体として分類される。導電性ポリマー層は、モノマー溶液を誘電体上の非導電性ポリマーによって規定される領域内に選択的に塗布し、続いて酸化剤を塗布することによって、又は先に酸化剤溶液を選択的に塗布し、続いてモノマー溶液を選択的に塗布することによって実行されるin−situ化学重合によって形成することができる。より好ましくは、ポリマーは、ポリマーの懸濁液若しくはスラリ、あるいは内部に二酸化マンガンを有するポリマーを堆積することによって形成される。
【0021】
二酸化マンガン層は、硝酸マンガン又は過マンガン酸化合物のようなマンガン塩の溶液を選択的に塗布し、次いでこの溶液を加熱によって二酸化マンガンに変換することによって形成することができる。代替的に、二酸化マンガン層は二酸化マンガンの懸濁液又はスラリとして選択的に堆積することができる。
【0022】
カソード層は導電性ポリマー層及び二酸化マンガン層の任意の組合せを含むことができる。二酸化マンガン及び1つ又は複数の導電性ポリマーを含む懸濁液又はスラリを選択的に塗布することによって、二酸化マンガン及び1つ又は複数の導電性ポリマーの双方を含む単一の層を形成することができる。
【0023】
固体電解質層は通常、はんだ付け又はレーザ穿孔ビアの収容ができず、したがって好ましくは追加の層が設けられてカソードが形成される。1つの実施形態では、カソードは、はんだ層と導電性接触する層として規定される。別の実施形態では、カソードはビアと導電性接触する層として規定される。
【0024】
図1及び図2の実施形態のさらなる処理が図3の概略断面に示されている。図3において、金属箔10、誘電体層12、非導電性ダム14、及び固体電解質16は、図1及び図2に関連して説明したものである。カーボン層18は、特に固体電解質が導電性ポリマーである場合に、好ましくは固体電解質上に直接コーティングされる。
【0025】
カーボン層18は、固体電解質と、後続のカソード層との間の接合部分を提供する。ほとんどの用途において、固体電解質は導電性金属層によって十分に湿潤されず、それによってカソードと後続の電気回路機構との間に電気接続を形成する試行が複雑化する。カーボン層は固体電解質層に容易に接合し、適切な接着性及び導電性を有する後続の層によって容易に湿潤される。カーボン層の厚さを、固体電解質と後続の層との間に接着された導電性接合部を形成するのに十分な厚さに制限することが好ましい。固体電解質が容易に湿潤されて後続の層との良好な接着性を達成することができる一実施形態では、カーボン層を省略することができる。カーボン層は、好ましくはキャリア材料内のカーボンの形態の導電性炭素系インクとして設けられる。キャリア材料は好ましくは、溶媒と、バインダーを含み、そして、溶媒が好ましくは蒸発によって除去されることにより、該バインダー内に導電性カーボンは残される。バインダー及びカーボンの含有量は本明細書において限定されず、所望のコンデンサに必要な接着特性及び導電特性に基づいて選択される。多くの導電性炭素系インク組成物が市販されており、当技術分野では周知のことである。カーボンは通常、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、又はこれらの組合せの形態にある。
【0026】
導電性金属層20が、カーボン又は固体電解質層の上に設けられる。金属層によって、後続の接続層を取り付けることが可能になる。導電性金属層は好ましくは、銀インク若しくはペースト、銀、銅インク若しくはペースト、銅、金、パラジウム、又はこれらの組合せの1つ又は複数の層を含む。導電性金属層は、銀インク若しくはペースト又は銅インク若しくはペーストの場合、導電性インク又はペーストをカーボン又は固体電解質層上に選択的に塗布することによって形成される。導電性金属層は、銀、銅、金、パラジウム、又は他の金属の場合、好ましくは、スパッタリング、又は化学気相成長(CVD)若しくは物理気相成長(PVD)のような原子層成長技法のような薄層堆積技法を用いて、又はプラズマ溶射又はフレーム溶射のような溶射技法を用いて、又は電解めっき若しくは無電解めっき又はこれらの組合せのようなめっき技法によって設けられる。カーボン層に関して、導電性金属層が、依然としてその前の層の適切な接着性及び十分な被覆率を達成しながら可能な限り薄いことが望ましい。
【0027】
いくつかの実施形態では、カソードエリア上に表面実装ランドエリア22を設けることが望ましい。表面実装ランドエリアは好ましくは、導電性金属層上にはんだコートを設けることによって形成される。はんだコーティングは、はんだをディップ又はリフローすることによって、ニッケルバリアを塗布して続いてはんだめっきを行うことによって、又は当該技術分野において既知の任意の他の方法によって設けることができる。表面実装ランドエリアは表面実装デバイスにとって好ましいが、デバイスが埋め込み用途向けに意図される場合は省略することができる。はんだコーティングに加えて、銅、金、パラジウム又は特定の用途にとって好ましい導電性及び/又は耐酸化特性を有する他の金属を用いて表面実装ランドエリアを被覆することができる。化学気相成長(CVD)若しくは物理気相成長(PVD)のような薄層成長技法によって、又はプラズマ溶射若しくはフレーム溶射のような溶射技法を用いて、後続の金属コーティングを設けることができる。
【0028】
容量層及び該容量層に接続するための後続の層が形成された後、個々のコンデンサは単体化と呼ばれる工程において分離される。これを、単体化されていない一連のコンデンサが概略上面図で示されている図4を参照しながら説明する。24で示される各コンデンサは、非導電性ポリマー26によって隣接するカソードから分離された別個のカソードと、この図では見えない共通のアノードとを備える。個々のコンデンサを分離するために、切断線28に沿って一連の切断が行われる。各切断線は、好ましくは非導電性ダムの境界線内にある。非導電性ダムは、各コンデンサのカソードエリアが4つ側面すべてにおいて非導電性ダムによって囲まれることを確実にするように十分に広いことが好ましい。したがって、ダムは好ましくは、切断技法の切り口に、利用される切断方法における任意の誤差を考慮に入れるための十分な幅を加えたものよりもわずかに広い。切断方法は本明細書において特に限定しないが、正確であると共に、無駄を最小限に抑えるために最小の切り口及び最小誤差を有する方法を利用することが好ましい。ブレードダイシング、ソーダイシング、ウォータージェット、レーザ切断、回転切断、せん断、ダイパンチング又は当技術分野において既知の他の方法が例示である。1つの実施形態では、複数のカソードを一緒になったままにして、それによって複数の別個のカソード及び1つの共通のアノードを有するコンデンサを形成することができる。
【0029】
完成コンデンサの一実施形態の概略的な部分切除斜視図が図5に示されている。図5において、概して30で表されているコンデンサは、コンデンサの1つの面を形成するアノード32を備える。誘電体34がその上にコーティングされている。コンデンサのカソード部分は、導体36と、任意選択のカーボン層38と、金属層40と、任意選択の金属層42とを備える。コンデンサのカソード部分は好ましくは、ポリマーのような非導電性材料44によって部分的に封入される。
【0030】
本発明の別の実施形態では、アノードリードはコンデンサの本体を越えて延在するタブである。
【0031】
本発明の一実施形態が図6の概略上面図及び図6の線7−7に沿った図7の概略断面図に示されている。好ましくは表面が粗面化されているバルブ金属60は、その上に形成される誘電体62を有する。非導電性ダム64は、誘電体上に個別の領域(discrete region)を形成する。固体電解質66が、非導電性ダムによって誘電体上に形成される領域内に形成される。任意選択ではあるが好ましい実装層68が固体電解質上にコーティングされる。実装層はカソードに対する電気接続を形成するのに十分な層であり、必要に応じてカーボン層及び金属層を含むことができる。図6では、個別のコンデンサエリアが線形格子を形成するものとして表されているが、これに限定されるものではない。コンデンサを単体化して導出タブを有しないか又は導出タブを有する個々のコンデンサを形成することができる。図6において、1次切断線70は、コンデンサを単体化して個々のコンデンサにするのに必要な切断を表す。2つの導出タブを有するコンデンサが所望される場合、さらなる切断は必要ない。2次切断線72及び74を使用して、1つのリードタブのみを有するか又は導出タブを有しないコンデンサを形成することができる。切断線72上で切断を行って切断線74では切断を行わずに、たとえば、1つの導出タブのみを有するコンデンサを形成することができる。切断の順序は本明細書における任意の実施例においては特に限定しない。
【0032】
図8は、単一の導出アノードタブを有する完成コンデンサを部分切除斜視図において概略的に示す。図9は、2つの導出アノードタブを有する完成コンデンサを部分切除斜視図において概略的に示す。
【0033】
本発明の別の実施形態はアノードリードを提供し、そこではアノード及びカソードが共通平面内で終端している。
【0034】
本発明の一実施形態が、図10の上面図及び図10の線11−11に沿った図11の側断面図において概略的に示されている。表面が粗面化されている金属80、好ましくはバルブ金属又はバルブ金属の導電性酸化物はその上に誘電体82を有する。バルブ金属80と電気的に接触している、アノードリードコンタクト又はアノードコンタクト84とも呼ばれる少なくとも1つのアノードコネクタが、バルブ金属の末端から、固体電解質86と任意選択の実装層88とを備えるカソードパッケージの上面と実質的に同一平面上にある面まで延在する。カソードパッケージは非導電性ダム90によって囲まれている。任意選択のオーバーコート94をアノードの上に、端部上に、またアノードコンタクトと非導電性ポリマーとの間の任意の縁の中に設けて、剛性を向上させると共にコンデンサを保護することができる。1つの実施形態では、コンデンサを単体化する前に一連のアノードコンタクトをバルブ金属箔に追加することが好ましい。アノードコンタクトは、単体化工程で切断される連続要素とすることができる。実際には、コンデンサは、フェイスダウン構成でのように、アノードコンタクト及びカソード実装層がはんだ、導電性接着剤等によって回路トレースに固定されることによって表面実装することができるか、又はフェイスアップ構成でのように、後述するようにアノードコンタクト及びカソード実装層がビアによって回路トレースに接続されることによってプリント回路基板内に埋め込むことができる。いずれの場合も、アノードコンタクトとカソード実装層とが同一平面上にあることが重要である。表面実装コンデンサの場合、アノードとカソードとが同一平面上にあることによって、コンデンサを確実に配置してはんだ付けすることが可能になる。埋め込まれる場合、アノード及びカソードが同一平面上にあることによって、両面に対して同じ電力及び滞留時間で良好な品質のレーザビアを穿孔することが可能になる。カソードとアノードとが同一平面上にない場合、或るビアが表面まで届かずに止まり、その結果開回路になる場合があるか、又は或るビアが過穿孔され、その結果ポリマーアブレーション(バレル研磨)及び/又はコンデンサに対する損傷が過剰になる場合がある。これらの目的のために、共平面性は、カソード表面及びアノード表面の高さが互いに0.0254mm(0.001インチ)内、好ましくは0.0127mm(0.0005インチ)内であることを基準とする。
【0035】
さらに別の実施形態が図12の上面図及び図12の線13−13に沿った図13の側断面図に概略的に示されている。金属80、誘電体82、固体電解質86、カソード実装層88、及びダム90は図10及び図11を参照して説明したものである。図12及び図13のアノードコンタクト92は、アノードタブの幅全体までは延在せず、それによって周囲に誘電体を有する隆起した島が形成される。さらに、アノードコンタクトはバルブ金属を貫通し、はんだボール194等によってその反対側に固定されることができる。所望に応じてオーバーコート(図示せず)を設けることができる。
【0036】
溶接によって又はスタッドを形成することによってアノードリードコンタクトを取り付けることができる。1つの実施形態では、アノードリードコンタクトは固体導電性材料の細いストリップをアノードリードタブに溶接することによって形成される。アノードリードコンタクトに適した材料は、銅、銅合金、又は、バルブ金属箔に抵抗溶接することが可能な任意の導電性材料を含む。溶接工程は、ラッピング、研削又は他の平面化技法を必要とすることなく、アノードコンタクトがカソード実装層と同一平面上にあるように設計することができる。この工程は、溶接の前又は溶接中にアノードリード部が圧縮されている場合があることを考慮に入れることができる。圧縮が利用される場合、アノードリードにおけるアノードの厚さは通常、圧縮の前の厚さをわずかに下回る。
【0037】
アノードリードがバルブ金属箔を貫通するように、導電性材料から成るアノードリードスタッドをアノードリードタブを通して配置することによって、アノードリードコンタクトを形成することができる。次いで、アノードリードタブは好ましくは溶接又ははんだ付けされて、接合部の適切な強度が保証される。
【0038】
アノードリードコンタクトは非導電性ダム内にあることができ、これは体積効率の向上にとって好ましい。アノードリード及びカソードは電気的に絶縁していなければならないことは明らかであろう。
【0039】
いくつかの実施形態では、完成コンデンサの部分をオーバーコートすることが好ましい。オーバーコート層は完成デバイスの剛性を向上させて、DC漏れ性能に悪影響を及ぼす可能性がある、エンドオブライン処理(end-of-line processing)、パッケージング、又は埋め込みの間の損傷を最小限に抑える。オーバーコートはまた、湿気及びバルブ金属箔への汚染に対する防護壁としても作用する。
【0040】
オーバーコート材料は、或るタイプの樹脂、ガラス充填樹脂、シリコーン、又は別の絶縁有機材料とすることができる。オーバーコート材料は、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、溶射、ディッピング、成形、又はオーバーコートをコンデンサに設けるのに一般的に採用されている他の方法によって設けることができる。オーバーコート層は、単体化の前又は後、また場合によっては、非導電性ポリマーによるパターニングの前に設けることができる。しかしながら、アノードコネクタを溶接によって設けるべきである場合、オーバーコートはアノードコネクタを取り付けた後に設けなければならない。
【0041】
コンデンサを形成する工程が図14の流れ図に示されている。図14の100において金属箔を作成する。この作成は、箔を所望の形状及びサイズに切断すること、並びに好ましくは表面を粗面化して箔の表面積を増大させることを含む。101において金属上に誘電体を形成する。誘電体は、この金属の酸化物、異なる金属の酸化物、又はセラミックとすることができる。102において誘電体の表面を非導電性ポリマーを用いてパターニングする。このパターンは好ましくは内部にカソード領域を有する格子である。103においてカソード領域内の誘電体上に固体電解質層を形成する。104において任意選択ではあるが好ましくはカーボン層を固体電解質層上に設ける。カーボン層は、その上に105において形成される導電性金属層に対する導通及び接着性を提供する。106において任意選択のはんだコーティングを設ける。アノードリードコンタクトを形成しない場合、107において切断によってコンデンサを単体化し、次いで任意選択的ではあるが好ましくは、112においてオーバーコートする。アノードリードコンタクトを利用する場合、108においてコンデンサを単体化し、続いて110においてアノードリードコンタクトを形成することができる。代替的に、109においてアノードリードコンタクトを形成して、続いて111において単体化することができる。いずれの場合も、113において使用する前に112においてコンデンサをオーバーコートすることが好ましい。
【0042】
アノードを形成する箔は好ましくは、好ましくはバルブ金属又はバルブ金属の導電性酸化物を含む導体箔であり、ここでバルブ金属は、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウム、ハフニウム、又はこれらの組合せから選択される。1つの実施形態では、箔は本質的に、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウム、及びハフニウムから成る群から選択される金属箔から成る。箔は、成形された金属シート又はシート状に圧縮された粉末とすることができる。最も好ましくは、箔は成形された金属アルミニウム箔である。
【0043】
本明細書に記載の方法によって形成されるコンデンサは表面実装可能のデバイスとすることができ、ここでコンデンサは、通常コンデンサと共に使用されているような基板の回路トレースに実装される。コンデンサを回路基板内に埋め込んで、ブラインド(blind)ビア又は貫通ビアを使用して電気的に接続することもできる。コンデンサは基板の層の間に積層される。ビアは後続の層の積層の前又は積層の後に形成される。
【0044】
本発明の一実施形態が図15に示されている。図15において、電子デバイスが概して120で示されている。電子デバイスは基板122を備える。基板にコンデンサのアノード124が積層される。アノードは接着剤を用いて積層することができる。アノードと基板との間はオーバーコートとすることができる。しかしながら、コストが保証されないため、この用途向けに作成されるコンデンサはオーバーコートを有しなくてもよい。本明細書に記載されているようにアノード上に誘電体126がコーティングされる。アノードリードコンタクト128が、アノードと電気的に接触し、それによって、カソードコンタクトと同じ面上にアノードコンタクトが形成される。非導電性ポリマーダム130が、カソード132、及びカソード実装層134の端部を規定する。カソード実装層は好ましくは、金属層を含み、任意選択的にカーボン層を含む。オーバーコート136は、コンデンサの要素の保護を提供する。ラミネート138がコンデンサを封入し、それによって埋め込みコンデンサが形成される。ラミネートを貫通するアノードビア140は、ラミネート138上でアノードリードコンタクト128とアノードトレース144との間の電気接続を形成する。カソードビア142は、カソード132とカソードトレース146との間の電気接続を形成する。ビアは、当技術分野で周知のように導電性材料を充填されるか、又はコーティングされる、ラミネート内の空隙である。
【0045】
本発明の一実施形態が図16に概略的に示されており、ここでさまざまなタイプのコンデンサの形成を説明することができる。図16において、金属箔10、誘電体12、非導電性材料14、固体電解質16、カーボン層18及び導電性金属層20は上述したものである。少なくとも1つの非導電性材料110は、隣接するカソード層の少なくとも一部が電気的に接触することを可能にする。このような接触を可能にすることによって、101において完全な切断を行うことができ、102において十分な深さの部分的な切断が行われてアノード内に切り口が形成される。これによって、共通のカソード及び分離されているアノードを有するコンデンサが形成される。101及び103において完全な切断を行うことによって、分離されているカソード及び共通のアノードを有するコンデンサを作成することができる。103及び104において完全な切断を行うことによって、単一のアノード及び単一のカソードを有するカソードを形成することができる。
【0046】
本発明を好ましい実施形態を特に参照して説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者であれば、具体的には記載されていないが本明細書に添付の特許請求の範囲内にあるさらなる実施形態を実現するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンデンサを形成する方法であって、
導体箔を準備するステップ、
前記導体箔上に誘電体を形成するステップ、
前記誘電体を複数の個別領域に分離するために非導電性ダムを前記誘電体上に設けるステップ、
前記誘電体上の前記個別領域のうちの少なくとも1つの個別領域内にカソードを形成するステップ、及び
少なくとも1つの前記カソード、前記誘電体の少なくとも1つの前記個別領域、及び前記誘電体の少なくとも1つの前記個別領域を含む前記導体箔の一部を備える少なくとも1つのコンデンサを分離するように、前記非導電性ダムにおいて切断するステップを含む、コンデンサを形成する方法。
【請求項2】
前記非導電性ダムが、ポリマーを含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項3】
前記カソードにカーボン層を適用することをさらに含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項4】
前記カーボン層に金属層を適用することをさらに含む、請求項3に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項5】
前記カソード層に金属層を適用することをさらに含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項6】
前記導体箔が、金属を含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項7】
前記導体箔が、バルブ金属又はバルブ金属の導電性酸化物を含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項8】
前記バルブ金属が、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウム、及びハフニウムから成る群から選択される、請求項7に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項9】
前記導体箔と電気的に接触する少なくとも1つのアノードコネクタを形成するステップをさらに含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項10】
前記カソードが、実装層を含み、
前記アノードコネクタが、前記実装層の表面と同一平面上にある表面を含む、請求項9に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項11】
前記カソードが、固体電解質層を含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項12】
前記固体電解質層が、金属、導電性ポリマー及び二酸化マンガンから成る群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項11に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項13】
前記導電性ポリマーが、本質的に導電性のポリマーである、請求項12に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項14】
前記非導電性ダムが、前記個別領域のうちの少なくとも1つを取り囲む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項15】
前記導体箔が、前記個別領域を越えて延在する少なくとも1つのタブをさらに含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項16】
前記タブと電気的に接触するアノードコネクタを形成するステップをさらに含む、請求項15に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項17】
前記コンデンサを第1の基板に積層するステップ、
前記コンデンサの上で、前記第1の基板の反対側に第2の基板を形成するステップ、
アノードトレース及びカソードトレースを形成するステップ、
前記アノードコネクタと前記アノードトレースとの間に第1の電気接続を形成するステップ、並びに
前記カソードと前記カソードトレースとの間に第2の電気接続を形成するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項18】
前記第1の電気接続が、ビアである、請求項17に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項19】
前記第2の電気接続が、ビアである、請求項17に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項20】
前記非導電性ダムにおいて前記切断するステップが、少なくとも2つのカソードを備える少なくとも1つのコンデンサを分離するステップである、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項21】
少なくとも2つのカソードを備える前記コンデンサが、単一のアノードを有する、請求項20に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項22】
前記非導電性ダムにおいて前記切断するステップが、1つのカソードと2つのアノードとを備える少なくとも1つのコンデンサを分離するステップである、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項23】
前記切断するステップが、ブレードダイシング、ソーダイシング、ウォータージェット、レーザ切断、回転切断、せん断及びダイパンチングから成る群から選択される方法を含む方法を用いる、請求項1に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項24】
コンデンサを形成する方法であって、
表面上に誘電体を有する導体箔を準備するステップ、
非導電性ダムを前記導体箔シートに設けて、前記導体箔の複数の個別領域を形成するステップ、
カソードが前記誘電体と接触しており、且つ、少なくとも1つの前記カソードが前記非導電性ダムによって少なくとも1つの他の前記カソードから分離しているように、前記カソードを前記個別領域のうちの少なくとも2つの個別領域内に形成するステップ、及び
前記導体箔の個別領域を分離してコンデンサを形成するように、前記非導電性ダムにおいて切断するステップを含む、コンデンサを形成する方法。
【請求項25】
前記非導電性ダムが、ポリマーを含む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項26】
前記非導電性ダムが、前記個別領域のうちの少なくとも1つの個別領域を取り囲む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項27】
前記カソードにカーボン層を適用するステップをさらに含む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項28】
前記カーボン層に金属層を適用するステップをさらに含む、請求項27に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項29】
前記カソード層に金属層を適用するステップをさらに含む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項30】
前記導体箔が、金属又は導電性金属酸化物を含む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項31】
前記導体箔が、バルブ金属又はバルブ金属の導電性酸化物を含む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項32】
前記バルブ金属が、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウム、及びハフニウムから成る群から選択される、請求項31に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項33】
前記導体箔と電気的に接触するアノードコネクタを形成するステップをさらに含む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項34】
前記カソードが、実装層を含み、
前記アノードコネクタが、前記実装層の表面と同一平面上にある表面を含む、請求項33に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項35】
前記カソードが、固体電解質層である、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項36】
前記固体電解質層が、金属、導電性ポリマー及び二酸化マンガンから成る群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項35に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項37】
前記導電性ポリマーが、本質的に導電性のポリマーである、請求項36に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項38】
前記金属箔が、前記個別領域を越えて延在する少なくとも1つのタブをさらに含む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項39】
前記タブと電気的に接触するアノードコネクタを形成するステップをさらに含む、請求項38に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項40】
前記コンデンサを第1の基板に積層するステップ、
前記コンデンサの上で、前記第1の基板の反対側に第2の基板を形成するステップ、
アノードトレース及びカソードトレースを形成するステップ、
前記アノードコネクタと前記アノードトレースとの間に第1の電気接続を形成するステップ、並びに
前記カソードと前記カソードトレースとの間に第2の電気接続を形成するステップ、
をさらに含む、請求項39に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項41】
前記第1の電気接続が、ビアである、請求項40に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項42】
前記第2の電気接続が、ビアである、請求項40に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項43】
前記非導電性ダムにおいて前記切断するステップが、少なくとも2つのカソードを備える少なくとも1つのコンデンサを分離するステップである、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項44】
少なくとも2つのカソードを備える前記コンデンサが、単一のアノードを有する、請求項43に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項45】
前記非導電性ダムにおいて前記切断するステップが、1つのカソードと2つのアノードとを備える少なくとも1つのコンデンサを分離するステップである、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項46】
前記切断するステップが、ブレードダイシング、ソーダイシング、ウォータージェット、レーザ切断、回転切断、せん断及びダイパンチングから成る群から選択される方法を含む、請求項24に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項47】
電気デバイスを形成する方法であって、
表面上に誘電体を有する導体箔を準備するステップ、
前記導体箔が複数の個別領域、且つ、複数の前記個別領域のうちの少なくとも1つを越えて延在するタブを有するように、前記導体箔上に非導電性ダムを設けるステップ、
カソードが前記誘電体と接触し、少なくとも1つの前記カソードが前記非導電性ダムによって少なくとも1つの他の前記カソードから分離されるように、前記カソードを、前記個別領域のうちの少なくとも1つの個別領域内に形成するステップ、
前記導体箔の前記個別領域を分離するように前記非導電性ダムにおいて切断するステップ、及び
前記タブと電気的に接触するアノードコネクタを形成するステップ、
によってコンデンサを形成するステップ、
第1の基板に前記コンデンサを積層するステップ、
前記コンデンサの上で、前記第1の基板の反対側に第2の基板を形成するステップ、
アノードトレース及びカソードトレースを形成するステップ、
前記アノードコネクタと前記アノードトレースとの間に第1の電気接続を形成するステップ、並びに
前記カソードと前記カソードトレースとの間に第2の電気接続を形成するステップ、
を含む、電気デバイスを形成する方法。
【請求項48】
前記非導電性ダムが、ポリマーを含む、請求項47に記載の電気デバイスを形成する方法。
【請求項49】
前記カソード層に金属層を適用するステップをさらに含む、請求項47に記載の電気デバイスを形成する方法。
【請求項50】
前記導体箔が、金属又は導電性金属酸化物を含む、請求項47に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項51】
前記導体箔が、バルブ金属又はバルブ金属の導電性酸化物を含む、請求項47に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項52】
前記バルブ金属が、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウム、及びハフニウムから成る群から選択される、請求項51に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項53】
前記カソードが、固体電解質層である、請求項47に記載の電気デバイスを形成する方法。
【請求項54】
前記固体電解質層が、金属、導電性ポリマー及び二酸化マンガンから成る群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項53に記載の電気デバイスを形成する方法。
【請求項55】
前記導電性ポリマーが、本質的に導電性のポリマーである、請求項54に記載の電気デバイスを形成する方法。
【請求項56】
前記第1の電気接続が、ビアである、請求項47に記載の電気デバイスを形成する方法。
【請求項57】
前記第2の電気接続が、ビアである、請求項47に記載の電気デバイスを形成する方法。
【請求項58】
前記非導電性ダムにおいて前記切断するステップが、少なくとも2つのカソードを備える少なくとも1つのコンデンサを分離するステップである、請求項47に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項59】
少なくとも2つのカソードを備える前記コンデンサが、単一のアノードを有する、請求項58に記載のコンデンサを形成する方法。
【請求項60】
前記非導電性ダムにおいて前記切断するステップが、1つのカソードと2つのアノードとを備える少なくとも1つのコンデンサを分離するステップである、請求項47に記載のコンデンサを形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2010−520647(P2010−520647A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552797(P2009−552797)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【国際出願番号】PCT/US2008/054906
【国際公開番号】WO2008/109283
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(507397940)ケメット エレクトロニクス コーポレーション (1)
【氏名又は名称原語表記】Kemet Electronics Corporation
【住所又は居所原語表記】2835 KEMET Way, Simpsonville, SC 29681, USA
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED