説明

基板処理システム

【課題】群管理システムにおいて、複数台の装置の直近の障害情報及び稼働状況の一覧表示が可能な基板処理システムを提供する。
【解決手段】基板200を処理する基板処理装置10と、前記基板処理装置10の少なくとも一台に接続される郡管理装置20を含む基板処理システム1であって、前記基板処理装置10は、前記群管理装置20に稼動状態や障害を含む情報を送信し、前記郡管理装置20は、前記情報に基づいて接続される前記基板処理装置10の稼動率や前記基板処理装置10で発生した障害を操作画面に同時に表示する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも一つの基板処理装置と該基板処理装置を管理する郡管理装置とで構成される基板処理システムにおける操作画面の表示に関するものであり、特に基板処理システムにおける障害情報と稼働状況を表示するものである。
【背景技術】
【0002】
群管理システムは、複数台の装置を表示することのできるシステムである。従来の群管理システムでは、一覧表示画面では装置単位で障害の有無を表示しており、詳細を確認するには専用の画面を表示する必要があった。また、複数の装置全体の稼働状況を確認するには、1台ずつチェックする必要があった。このため、装置の稼働状況の確認や新しく発生した障害の内容確認に手間取ることがあり、結果として作業効率の低下を招いていた。
【0003】
このような郡管理システムを管理する類似の公知例は確かにある。特許文献1には、装置の稼動状況を画面上で一括表示されている。また、特許文献2には、基板処理装置で発生したアラームの頻度が多いもの順に表示することが開示されている。しかしながら、特許文献1や特許文献2では、これら、障害情報、稼働状況、アラーム等の詳細なデータは別々の画面に設けられているため、それぞれ専用の画面を開いて各項目について確認を行うしかなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3300816号公報
【特許文献2】特開平11−119960号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、群管理システムにおいて、複数台の装置の直近の障害情報及び稼働状況の一覧表示が可能な基板処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴は、基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置の少なくとも一台に接続される郡管理装置を含む基板処理システムであって、前記基板処理装置は、前記群管理装置に稼動状態や障害を含む情報を送信し、前記郡管理装置は、前記情報に基づいて接続される前記基板処理装置の稼動率や前記基板処理装置で発生した障害を操作画面に同時に表示するところにある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、専用の画面を表示することなく常時、全ての基板処理装置を通して直近の障害情報や稼動状況を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施の形態に係る基板処理システムの一例を示す構成図である。
【図2】本発明に係る基板処理装置の平面透視図である。
【図3】本発明に係る基板処理装置の側面透視図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる群管理装置の操作画面に於ける表示例である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる群管理装置の記憶部に格納される障害情報管理テーブルを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる群管理装置に送信されるモニタ情報の一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
まず、図1を用いて、本発明の一実施形態に係る基板処理システムの構成及び動作について説明する。
【0010】
図1に示すとおり、基板処理システム1は、基板に処理を行う少なくとも一台以上の基板処理装置100と、基板処理装置100に接続される群管理装置10とを備える。尚、基板処理装置100と群管理装置10との接続は、通信ケーブル等による直接接続であっても良いし、構内回線を介したネットワーク接続でも良いし、インターネットや専用線網などの広域回線を介したネットワーク接続であっても良い。また、基板処理装置100は、基板を処理するための基板処理系250と、基板処理系250に接続された基板処理用コントローラ240と、基板処理用コントローラ240に接続された操作部241を備え、群管理装置10は、ネットワーク等を介して基板処理装置100に接続される郡管理コントローラ20と、郡管理コントローラ20に接続され、ユーザ(作業者)が郡管理装置10を操作する際に用いる入出力装置を担う操作端末22とを備える。基板処理システム1は、このような構成において、基板処理装置100は、群管理装置10に稼動状態や障害を含む各種情報を送信している。また、送信する情報(データ)は、基板処理装置100で生成される情報を全て送信しても良いし、予め設定された所定の情報のみを送信するようにしても良い。一方、郡管理装置10は、送信された情報を格納すると共に、基板処理装置100の稼動状態や発生した障害を含む情報を操作画面に表示するように構成されている。また、前記情報に基づいて接続される前記基板処理装置100の稼動率を算出するようにしてもよい。従って、オペレータは、群管理装置10の操作画面上に表示される情報から、基板処理装置100の稼動状態を把握できる。又、障害が発生した場合は解析を行うことができる。
【0011】
次に、図2乃至図3を参照して本発明に係る基板処理装置を説明する。
【0012】
基板処理装置は、本実施の形態においては、半導体装置(IC)の製造方法における処理工程を実施する半導体製造装置として構成されている。
なお、以下の説明では、基板処理装置として基板に酸化、拡散処理やCVD処理などを行う縦型の装置(以下、単に基板処理装置という)を適用した場合について説明する。
【0013】
図2は、本発明に適用される基板処理装置の平面透視図として示されている。また、図3は図2に示す基板処理装置の側面透視図である。
図2及び図3に示されているように、シリコン等からなるウエハ(基板)200を収納したウエハキャリアとしてフープ(基板収容器。以下ポッドという。)110が使用されている本発明の基板処理装置100は、筐体111を備えている。
筐体111の正面壁111aの正面前方部にはメンテナンス可能なように設けられた開口部としての正面メンテナンス口103が開設され、この正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104、104がそれぞれ建て付けられている。
筐体111の正面壁111aにはポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が筐体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112はフロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるようになっている。
ポッド搬入搬出口112の正面前方側にはロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されており、ロードポート114はポッド110を載置されて位置合わせするように構成されている。ポッド110はロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、かつまた、ロードポート114上から搬出されるようになっている。
【0014】
筐体111内の前後方向の略中央部における上部には、回転式ポッド棚(基板収容器載置棚)105が設置されており、回転式ポッド棚105は複数個のポッド110を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚105は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱116と、支柱116に上下四段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板(基板収容器載置台)117とを備えており、複数枚の棚板117はポッド110を複数個宛それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。
筐体111内におけるロードポート114と回転式ポッド棚105との間には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されており、ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されており、ポッド搬送装置118はポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114、回転式ポッド棚105、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121との間で、ポッド110を搬送するように構成されている。
【0015】
筐体111内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体119が後端にわたって構築されている。
サブ筐体119の正面壁119aにはウエハ200をサブ筐体119内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)120が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口120、120には一対のポッドオープナ121、121がそれぞれ設置されている。
ポッドオープナ121はポッド110を載置する載置台122、122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123、123とを備えている。ポッドオープナ121は載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ
口を開閉するように構成されている。
【0016】
サブ筐体119はポッド搬送装置118や回転式ポッド棚105の設置空間から流体的に隔絶された移載室124を構成している。移載室124の前側領域にはウエハ移載機構(基板移載機構)125が設置されており、ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転乃至直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125a及びウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bとで構成されている。
これら、ウエハ移載装置エレベータ125b及びウエハ移載装置125aの連続動作により、ウエハ移載装置125aのツイーザ(基板保持体)125cをウエハ200の載置部として、ボート(基板保持具)217に対してウエハ200を装填(チャージング)及び脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
【0017】
図2に示されているように移載室124のウエハ移載装置エレベータ125b側と反対側である右側端部には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう供給フアン及び防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されており、ウエハ移載装置125aとクリーンユニット134との間には、ウエハ200の円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合わせ装置135が設置されている。
クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ノッチ合わせ装置135及びウエハ移載装置125aに流通された後に、図示しないダクトにより吸い込まれて、筐体111の外部に排気がなされるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環され、再びクリーンユニット134によって、移載室124内に吹き出されるように構成されている。
【0018】
移載室124の後側領域には、大気圧未満の圧力(以下、負圧という。)を維持可能な機密性能を有する筐体(以下、耐圧筐体という。)140が設置されており、この耐圧筐体140によりボート217を収容可能な容積を有するロードロック方式の待機室であるロードロック室141が形成されている。
耐圧筐体140の正面壁140aにはウエハ搬入搬出開口(基板搬入搬出開口)142が開設されており、ウエハ搬入搬出開口142はゲートバルブ(基板搬入搬出口開閉機構)143によって開閉されるようになっている。耐圧筐体140の一対の側壁にはロードロック室141へ窒素ガスを給気するためのガス供給管144と、ロードロック室141を負圧に排気するための排気管145とがそれぞれ接続されている。 ロードロック室141上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部は炉口ゲートバルブ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。耐圧筐体140の正面壁140aの上端部には、炉口ゲートバルブ147を処理炉202の下端部の開放時に収容する炉口ゲートバルブカバー149が取り付けられている。
【0019】
図2に示されるように、耐圧筐体140にはボート217を昇降させるためのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設置される。ボートエレベータ115に連結された連結具としてのアーム128には蓋体としてのシールキャップ219が水平に据え付けられており、シールキャップ219はボート217を垂直に支持し、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成される。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜125枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成される。
【0020】
次に、本発明の基板処理装置の動作について説明する。
図2及び図3に示されるように、ポッド110がロードポート114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ロードポート114の上のポッド110はポッド搬送装置118によって筐体111の内部へポッド搬入搬出口112から搬入される。
搬入されたポッド110は回転式ポッド棚105の指定された棚板117へポッド搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは直接ポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載される。この際、ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、移載室124にはクリーンエア133として窒素ガスが充満されることにより、酸素濃度が20ppm以下と、筐体111の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遥かに低く設定されている。
【0021】
載置台122に載置されたポッド110はその開口側端面がサブ筐体119の正面壁119aにおけるウエハ搬入搬出口120の開口縁辺部に押し付けられるとともに、そのキャップがキャップ着脱機構123によって取り外され、ポッド110のウエハ出し入れ口が開放される。
また、予め内部が大気圧状態とされていたロードロック室141のウエハ搬入搬出開口142がゲートバルブ143の動作により開放されると、ウエハ200はポッド110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、ノッチ合わせ装置135にてウエハを整合した後、ウエハ搬入搬出開口142を通じてロードロック室141に搬入され、ボート217へ移載されて装填(ウエハチャージング)される。
ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはポッド110に戻り、次のウエハ200をボート217に装填する。
【0022】
この一方(上段または下段)のポッドオープナ121におけるウエハ移載装置125aによるウエハ200のボート217への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121には回転式ポッド棚105乃至ロードポート114から別のポッド110がポッド搬送装置118によって搬送され、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が同時進行される。
【0023】
予め指定された枚数のウエハ200がボート217装填されると、ウエハ搬入搬出開口142がゲートバルブ143によって閉じられ、ロードロック室141は排気管145から真空引きされることにより、減圧される。ロードロック室141が処理炉202内の圧力と同圧に減圧されると、処理炉202の下端部が炉口ゲートバルブ147によって開放される。このとき、炉口ゲートバルブ147は炉口ゲートバルブカバー149の内部に搬入されて収容される。
続いて、シールキャップ219がボートエレベータ115の昇降台161によって上昇されて、シールキャップ219に支持されたボート217が処理炉202内へ搬入(ローディング)されていく。
【0024】
ローディング後は、処理炉202内が所定の圧力(処理圧力)、所定の温度(目標温度)に調整され、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。処理後は、ボートエレベータ115によりボート217が引き出され、更に、ロードロック室141内部を大気圧に復圧させた後にゲートバルブ143が開かれる。その後は、ノッチ合わせ装置135でのウエハの整合工程を除き、概上述の逆の手順で、ウエハ200及びポッド110は筐体111の外部へ払い出される。
【0025】
次に、本発明の一実施形態にかかる群管理装置10の操作画面に於ける表示例について説明する。図4(a)は、本発明の基板処理システムにおける装置一覧表示画面の表示例を示すものである。図4では、郡管理装置10に接続されている装置が一覧できる一覧表示画面が設けられている。更に、本画面の下側には、装置の稼動状況を表示する画面(稼動状況表示エリア)と、障害情報を表示する画面(障害情報表示エリア)が設けられている。尚、一覧表示画面には、装置名称、障害件数、プロセスデータ等が表示される。図4により複数台の基板処理装置の稼動情報や障害情報が、同時に、常時表示することができる。
【0026】
図4(b)は、稼動状況表示エリア (稼動率表示エリア)を拡大したものである。接続されている装置の数(Number of connected Equipment)、装置状態(Equipment Status)、処理状態(PMC Mode)、通信状態(FA Mode)が把握できるように表示される。装置状態(Equipment Status)では、実行中(Executing)と準備中(NotReady)の稼動状態が確率(%)で表示される。また、処理状態(PMC Mode)では、処理中(RUN)と待機中(IDLE)の実行状態が確率(%)で表示される。これにより、処理中(RUN)中の装置の割合が一目で確認できる。また、通信状態(FA Mode)では、オンライン(OnlineRemote)か、オフライン(EquiomentOffline)かが確率(%)で表示される。これにより、FA(Full Automation)になっていない装置があるか否かを管理者が一目で確認できる。
【0027】
図4(c)は、障害情報表示エリアを拡大したものである。ここでは、アラーム情報(Alarm Information)として、日時(Date)、装置名(Equipment)、アラーム名称(Alarm Name)が把握できるように表示される。尚、障害情報表示エリアには、更新(Update)ボタンと更新一時停止(Hold)ボタンが設けられている。また、図4(d)は、更新一時停止ボタンを押下したときの障害情報表示エリアを示す図である。
【0028】
障害情報表示エリアは、図4(c)に示す常時更新モードと図4(b)に示す更新一時停止モードの2つのモードを有する。常時更新モードでは、定期的(例えば1秒)に後述する障害情報管理テーブルを検索し、最新のものから順に一定数(例えば5件)の障害情報を取得し、更新表示する。これにより、常時更新された最新の障害情報が表示される。更新一時停止モードでは、後述する障害情報管理テーブルを検索し、最新のものから順に一定数(例えば、200件)の障害情報を取得し、表示する。このモードでは定期的な情報の取得は行わず、画面の更新は行わない。これは、例えば、200件を画面に表示させる場合、表示エリアの関係上、画面にスクロールバーが表示され、スクロール可能になる。そして、表示内容は、スクロールさせながら確認することになる。この時、画面更新が有効に設定されていると、新しく障害情報が追加され、画面の更新が発生したら、画面の障害情報の内容を確認中に画面更新が発生してしまい、画面がちらついてしまう。従い、生涯情報を確認するために更新を止めている。このように、更新モードでは、最新の障害情報を確認し、更新一時停止モードでは、障害履歴を確認することができる。
【0029】
図5は、本実施の形態にかかる群管理装置の記憶部に格納されている障害情報管理テーブルの実施例を示すものである。この障害情報管理テーブルの項目は、日時、装置名称、障害番号(障害内容毎に一意に付けられた識別番号)、発生/回復、障害内容である。
【0030】
群管理装置10は、常時起動し、複数台の基板処理装置からの情報を中継・蓄積する制御部と、ユーザが自由に起動終了することが可能な表示部とからなる。制御部には、各種ファイルやテーブルや各種情報(データ)を格納する格納部が設けられている。郡管理装置の表示部は、起動し装置情報を取得可能となったタイミングで、対応する装置の、過去に蓄積した直近の障害情報(表示部が起動前の障害情報)を郡管理装置の記憶部から取得する。取得した障害情報は、障害情報管理テーブルに格納する。格納数は、画面に表示する分の一定数(例えば、200件)とし、最大数を超えた場合は、装置には関係なく発生日時の古いものから順に削除する。既に同一の障害情報が格納されていた場合は格納しない。起動中に、障害情報の発生通知を受けた場合、受信した障害情報が障害情報管理テーブルに追加される。
【0031】
図6は、本実施の形態にかかる群管理装置に基板処理装置から送信されるモニタ情報の一例である。モニタ情報は、少なくとも処理状態(PMC Mode)を示す実行中(RUN)か待機中(IDLE)かを示す情報を含む。
【0032】
稼動状況(稼働率)表示エリアには、定期的(例えば1秒毎)に接続先の基板処理装置からのモニタ情報を元に再計算した結果が、更新表示される。
【0033】
稼働率は、装置一覧表示画面に表示している装置の中で、接続状態にある基板処理装置を分母として計算する。複数台の基板処理装置から送信されるモニタ情報から、各々の基板処理装置の動作状態を取得し、特定のモード(例えば処理状態が実行中)の装置数をカウントし、接続状態である装置数で割って、稼動状態として表示する。
【0034】
なお、本発明の実施の形態では、半導体製造装置として縦型の基板処理装置を説明したが枚葉式の基板処理装置や横型の基板処理装置にも適用できる。また、基板(ウエハ)を処理する半導体製造装置だけでなく、LCD装置のようなガラス基板を処理する処理装置にも適用することができる。
このように、本発明は種々の改変が可能であり、本発明はこのように改変された発明に及ぶことは当然である。
【0035】
次に、本発明の好ましい他の態様を付記するが、以下の記載に限定されないのは言うまでもない。
【0036】
[実施の態様1]
基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置の少なくとも一台に接続される郡管理装置を含む基板処理システムであって、前記基板処理装置は、前記群管理装置に稼動状態や障害を含む情報を送信し、前記郡管理装置は、前記情報に基づいて接続される前記基板処理装置の稼動率や前記基板処理装置で発生した障害を操作画面に表示する基板処理システム。
【0037】
[実施の態様2]
実施の形態1に記載の群管理システムにおいて、前記操作画面は、接続される前記基板処理装置を一覧できる一覧装置表示画面エリアと、稼動状況を表示する稼動状態表示エリアと、発生した障害を表示する障害情報表示エリアとで構成され、接続される基板処理装置について、同時に最新の稼動状況と障害情報を表示する群管理システム。
【0038】
[実施の態様3]
基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置の少なくとも一台に接続される郡管理装置を含む基板処理システムにおける郡管理装置であって、前記郡管理装置は、前記群管理装置に稼動状態や障害を含む情報に基づいて接続される前記基板処理装置の稼動率や前記基板処理装置で発生した障害を操作画面に同時に表示する基板処理システムにおける郡管理装置。
[実施の態様4]
基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置の少なくとも一台に接続される郡管理装置を含む基板処理システムにおける表示方法であって、前記基板処理装置は、前記群管理装置に稼動状態や障害を含む情報を送信し、前記郡管理装置は、前記情報に基づいて接続される前記基板処理装置の稼動率や前記基板処理装置で発生した障害を操作画面に同時に表示する基板処理システムにおける表示方法。

【符号の説明】
【0039】
1 基板処理システム
10 基板処理装置
20 群管理装置
200 ウエハ(基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置の少なくとも一台に接続される郡管理装置を含む基板処理システムであって、
前記基板処理装置は、前記群管理装置に稼動状態や障害を含む情報を送信し、
前記郡管理装置は、前記情報に基づいて接続される前記基板処理装置の稼動率や前記基板処理装置で発生した障害を操作画面に同時に表示する基板処理システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−166010(P2011−166010A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28822(P2010−28822)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)