墓参用線香
【課題】より短時間のうちに着火可能な線香束の提供を目的とする。
【解決手段】墓参用線香1は、複数の線香2,2,2,・・・を束ねてなる線香束11の束端面4の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・が残りの線香2b,2b,2b,・・・の束端面4よりも束心方向Cに所定長さ突出している構成にしてある。また、残りの線香2b,2b,2b,・・・の束端面4に束心方向Cに凹入する凹部6を形成し、該凹部6に蝋燭体9を収容したものである。そして、線香束11の束端面4近傍部分に可燃性材料が含浸、又は、付着されているものである。更に、線香束端面形成具13は、線香束11を挿入可能な上面開口を有する有底筒状の筒状本体14からなり、該筒状本体14の底面16の周縁部に、線香1本を収容する溝幅Wの周溝部17が所定深さで形成されているものである。
【解決手段】墓参用線香1は、複数の線香2,2,2,・・・を束ねてなる線香束11の束端面4の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・が残りの線香2b,2b,2b,・・・の束端面4よりも束心方向Cに所定長さ突出している構成にしてある。また、残りの線香2b,2b,2b,・・・の束端面4に束心方向Cに凹入する凹部6を形成し、該凹部6に蝋燭体9を収容したものである。そして、線香束11の束端面4近傍部分に可燃性材料が含浸、又は、付着されているものである。更に、線香束端面形成具13は、線香束11を挿入可能な上面開口を有する有底筒状の筒状本体14からなり、該筒状本体14の底面16の周縁部に、線香1本を収容する溝幅Wの周溝部17が所定深さで形成されているものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の線香を束ねてなる線香束に関するものである。
【背景技術】
【0002】
墓参をする際に線香を焚くことが一般的に行われているが、墓前で複数の線香を束ねてなる線香束に着火しようとしてもなかなか着火できず、この点の改善が望まれていた。そこで、下記特許文献1には、線香束の中央部に所要径及び深さの空気穴を形成する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−238324号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記空気穴を形成した線香束は、空気穴の外側部分の線香が三重、あるいは四重に並ぶ層状になっており、空気穴の全く無い場合に比較すると空気との接触面積が大きいため着火しやすくなっている。しかしながら、空気穴の外側部分が2,3重に並ぶ構造であることにより、着火までになお暫くの時間を要した。
【0004】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、より短時間のうちに着火可能な線香束の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る墓参用線香は、複数の線香を束ねてなる線香束の束端面の最外周に位置する線香が残りの線香の束端面よりも束心方向に所定長さ突出している構成にしてある。
【0006】
また、前記構成において、残りの線香の束端面に束心方向に凹入する凹部を形成し、該凹部に蝋燭体を収容したものである。
【0007】
そして、前記した各構成において、線香束の束端面近傍部分に可燃性材料が含浸されているものである。
【0008】
更に、本発明に係る線香束端面形成具は、線香束を挿入可能な上面開口を有する有底筒状の筒状本体からなり、該筒状本体の底面の周縁部に、線香1本を収容する溝幅の周溝部が所定深さで形成されているものである。
【0009】
更に本発明に係る墓参用線香の製造方法は、先端を揃えた複数の線香を束ねて線香束とし、線香束の外周面を、内面に粘着層が設けられた結束テープで結束し、結束した線香束の先端を、上記線香束端面形成具の上面開口から筒状本体内に挿入し、更に線香束の最外周の線香を線香束端面形成具底面の周溝部内に挿入することにより、線香束の束端面の最外周に位置する線香が残りの線香の束端面よりも束心方向に所定長さ突出した線香束を得るものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る墓参用線香によれば、線香束の最外周に位置する線香が残りの線香よりも突出しており、最外周に位置する線香は空気との接触面積が大きいので、残りの線香よりも先に非常に短時間のうちに着火する。加えて、残りの線香についても最外周に位置する線香からの放射熱により迅速に着火することができる。また、例えば墓地などの屋外の場所においては着火の際のマッチ等の火が風によって消され線香束への着火を困難にするといったこともあるが、線香束の最外周に位置する線香が風除けの役目を果たし得るので、かかる線香束の風防作用により、屋外の場所であってもマッチ等の火が風に消されることなく、より容易に着火ができる。
【0011】
また、残りの線香の束端面に蝋燭体を収容した場合は、最外周に位置する線香が短時間のうちに着火すると同時に、蝋燭体の近傍に位置する線香も蝋燭の炎により着火することとなる。よって、線香束全体をより迅速に着火することができる。
【0012】
そして、線香束の束端面近傍部分に可燃性材料が含浸されている場合は、マッチ等の火気により可燃性材料自体が瞬間的に燃焼し、その結果、可燃性材料の含浸された線香束の束端面近傍部分が瞬間的に着火して炎があがることとなる。特に、最外周に位置する線香は空気との接触面積が大きいためにより勢いよく燃焼する。従って、束端面近傍部分への着火を瞬間的に完了することができる。
【0013】
更に、本発明に係る線香束の製造方法によれば、線香束の最外周に位置する線香が結束テープ内面の粘着層に粘着して一体化するので、残りの線香から分離して束心方向にスライド可能となる。かかる線香束を線香束端面形成具の筒状本体内に挿入すると、線香束の束端面が筒状本体内の底面に当接する。そこで、一体化した最外周の線香を更に押下すると、最外周の線香のみが周溝部内に進入し残りの線香は底面上に留められることとなる。このような極単純な動作により、容易に、最外周の線香を残りの線香よりも所定長さ突出させることができる。また、本製法に用いる線香束端面形成具は構造が簡素であり、安価に提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係る墓参用線香1の斜視図、図2、図3、図4は前記墓参用線香1の六面図であって図2(a)は正面図、図2(b)は背面図、図3(a)は平面図、図3(b)は底面図、図4(a)は右側面図、(b)は左側面図である。また、図5は前記墓参用線香1の縦断面図である。
各図において、この実施形態に係る墓参用線香1は、直径1.5mm以上3.5mm以下程度の複数の線香2,2,2,・・・を40本以上90本以下程度略円柱状に束ねた線香束11を、帯紙3、及び、内面に粘着層10が設けられた結束テープ25で結束している。上側の束端面4の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・は、これらの内側にある残りの線香2b,2b,2b,・・・よりも束心C方向の上方に1mm以上20mm以下より好ましくは3mm以上8mm以下突出している。そして、線香束11の下側の束端面5において、最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・より残りの線香2b,2b,2b,・・・の方が下向きに1mm以上20mm以下より好ましくは3mm以上8mm以下突出している。
【0015】
最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・の突出長さが1mm以下の場合は最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・の空気との接触面積が小さくなって迅速な着火が困難になると共に風防作用がなくなる。20mm以上の場合には最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・の先端部と残りの線香2b,2b,2b,・・・の先端部との距離が大きくなりすぎて、最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・が先に着火し、これらの放射熱により残りの線香2b,2b,2b,・・が着火するまでに長時間要することとなり、また、最外周の線香2a,2a,2a,・・・の突出部分が非常に折れやすくなる。
【0016】
線香2,2,2,・・・は、通常、原料の混合、練り上げ、押し出し成形、乾燥、裁断といった一連の作業によって製造されるが、本実施形態にかかる線香2,2,2,・・・に関しては、特に押し出し成形後裁断前の乾燥作業を十分に行うことが重要である。十分乾燥しないうちに切断した場合は、切断面が円が潰れたような平坦な形となってしまうのに対し、十分乾燥した後に切断した線香は切断面の形状が美しい円形となり、線香束11にした際束端面4の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・の滑りがよくなり、残りの線香2b,2b,2b,・・・から突出させる際の作業性がよくなるからである。
【0017】
結束テープ25は、内側に粘着材層10が設けられており、かかる粘着材層10は、少なくとも線香束11の最外周の全て線香2a,2a,2a,・・・が結束テープ25内面の粘着層10に粘着して一体化できる程度の粘着力を要する。また、墓参用線香1に着火後に線香束11の結束をばらして、数本或いは数十本毎に分けて使用することがあるため、あまり強い粘着力を有する結束テープ25を使用するとテープを剥離する際に、線香2,2,2,・・・が折れてしまう可能性がある。従って、粘着材層10の粘着力は例えば1N/10mm前後といった市販の野菜結束テープの有する程度の粘着力であればよく、これは市販のセロファン製テープよりも弱い程度の粘着力にほぼ等しいものである。
【0018】
図6は線香束端面形成具13の斜視図であり、図7は線香束端面形成具13の縦断面図である。各図に示すように、線香束端面形成具13は円形の上面開口を有する有底筒状の筒状本体14及び台部15からなり、上面開口は筒状本体14の筒内に線香束11が充満した状態で束心C方向に挿入される大きさである。筒状本体14の底面16の周縁部に、線香1本を収容する溝幅W、即ち、1.5mm以上5mm以下より好ましくは1.8mm以上2.5mm以下程度の周溝部17が、深さ1mm以上20mm以下より好ましくは3mm以上8mm以下で形成されている。
【0019】
周溝部17の溝幅Wが1.5mm以下の場合は線香を収容することができず後述の線香束11の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・を突出させる動作ができない。5mm以上である場合には線香2本以上を収容できることとなり、線香束11の最外周の線香2a,2a,2a,・・・のみならず、その内側にある残りの線香2b,2b,2b,・・・までも突出させてしまうこととなるので好ましくない。
【0020】
引続き、墓参用線香1の製造手順につき、以下に説明する。複数の線香2,2,2,・・・の先端を揃え、束ねて線香束11とする。線香束11の外周面の上部近傍を帯紙3で結束し、下部近傍を内面に粘着層10が設けられた結束テープ25で結束する。すると、線香束11の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・は結束テープ25内面の粘着層10に粘着して一体化する。これにより、最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・は残りの線香2b,2,2b,・・・から分離して束心C方向の下向きにスライド可能となる。その後、かかる線香束11の天地を反転させ、束端面4を線香束端面形成具13の上面開口から筒状本体14内に挿入する。
【0021】
図8(a)に示すように、筒状本体14内に挿入された線香束11の束端面4は筒状本体14内の底面16に当接する。その後、図8(b)に示すように、一体化した最外周の線香2a,2a,2a,・・・を束心C方向下向きに更に押下すると、最外周の線香2a,2a,2a,・・・のみが周溝部17内に進入し、残りの線香2b,2b,2b,・・・は底面16上に留められることとなる。
【0022】
以上の動作により製造された墓参用線香1は、線香束11の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・が残りの線香2b,2b,2b,・・・よりも突出した構造をしており、最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・は、従来の線香束の中央部に空気穴を形成した墓参用線香のように、空気穴の外側部分の線香が三重、あるいは四重に並んでおらず、一重である。よって、空気との接触面積がかなり大きくなるので、最外周の線香2a,2a,2a,・・・が残りの線香2b,2b,2b・・・,・・・よりも先に非常に短時間のうちに着火する。加えて、残りの線香2b,2b,2b,・・・についても最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・からの放射熱により迅速に着火することができる。また、例えば墓地などの屋外の場所においては着火の際のマッチ等の火が風によって消され墓参用線香への着火を困難にするといったこともあるが、図9に示すように、線香束11の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・が風除けの役目を果たし得るので、かかる墓参用線香1の風防作用により、屋外の場所であってもマッチ19等の火が風に消されることなく、より容易に着火ができる。
【0023】
また、上記墓参用線香1の製造方法では、最外周の線香2a,2a,2a,・・・を三重、あるいは四重でなく一重で、残りの線香2b,2b,2b,・・・から突出させるという非常に困難な作業を、極単純な動作により、容易に短時間のうちに行うことができる。また、本実施形態にかかる製法に用いられた線香束端面形成具13は構造が簡素であり、安価に提供できる。
【0024】
尚、上記実施例では、線香束11の上部近傍を帯紙3で、下部近傍を結束テープ25で束ねたが、本発明に係る墓参用線香は、少なくとも一箇所結束テープ25で結束されていればよい。従って、帯紙3は上部近傍以外の場所で結束するものであってもよく、また、複数箇所で使用してもよく、更には、全く使用しなくてもよい。結束テープ25についても下部近傍以外の場所で結束するものであってもよく、複数箇所で使用してもよい。また、最外周にある線香2a,2a,2a,・・・を突出させ固定した後、結束テープ25を粘着材層10のない帯紙3に替えて販売してもよい。
【0025】
また、帯紙3は紙製に限定されず、ナイロンやセロファン等の合成樹脂製であってもよく、また、結束テープ25は、紙製、合成樹脂製等でよい。また、製造時使用する帯紙3に替えて所定の大きさの輪ゴムを使用してもよい。製造時に紙製や合成樹脂製の帯紙3を使用した場合は、線香束11がばらけない程度に帯紙3を締めつけて結束すると、紙製や合成樹脂製の帯紙3には伸縮性がほとんど無いため、最外周の線香2a,2a,2a,・・・をスライドさせる作業において線香2,2,2,・・・の滑りが悪くなるところ、輪ゴムを使用した場合には、輪ゴムの伸縮性によって線香束11がばらけるのを防ぐとともに、最外周の線香2a,2a,2a・・・をスライドさせる作業も非常に容易となる。輪ゴムを使用して最外周にある線香2a,2a,2a,・・・を突出させ固定した後、使用した輪ゴムを取り外してもよく、また、帯紙3に置き替えて販売してもよい。
かかる線香2,2,2,・・・をスライドさせる工程の終了した後、使用した輪ゴムを取り去ってもよく、帯紙3に取り替えてもよい。
【0026】
また、上記の実施形態では、墓参用線香1の上側の束端面4の径方向D中央部分には何も挿入されていなかったが、図10に示すように、墓参用線香1aの線香束11aの束心方向Cに凹入する凹部6を形成し、この凹部6に蝋燭体9を収容してもよい。即ち、線香束11aの上側の束端面4aの径方向D中央部分に位置する線香2c,2c,2c・・・を束心C方向に沿って下方にスライドさせ、束端面4aに凹入した凹部6を形成する。凹部6はほぼ円柱状の空間形状を有し、例えば孔径6mm、深さ20mmといった市販の蝋燭が挿入できる程度の大きさであればよい。
【0027】
かかる凹部6の形成は上記線香束端面形成具13の底面16に所定の改良を加えたものを使用することで、容易に行うことができる。即ち、線香束端面形成具13の筒状本体14内の底面16の径方向D中央部分に直径6mm高さ20mm程度の略円柱形の凸部12を設けることとする。上記線香束11aの最外周の線香2a,2a,2a,・・・が突出した墓参用線香1の製造方法と同様に、先端を揃えた複数の線香2,2,2,・・・を束ね、外周面を少なくとも一箇所結束テープ25で結束し、線香束11aの束端面4aを、線香束端面形成具13の上面開口から筒状本体14内に挿入し、更に線香束11の最外周の線香2a,2a,2a,・・・を周溝部17内に挿入すると共に、線香束11aの束端面4aの径方向D中央部分の線香2c,2c,2c・・・を前記凸部12に当接させて押下し、線香2c,2c,2c・・・を残りの線香2b,2b,2b・・・,・・・からスライドさせ、束端面4aに凹部6を形成する。
【0028】
上記のように形成された凹部6には、蝋燭体9として例えば胴部外径6mm長さ20mmの略円柱状の蝋燭体9を嵌め込んで収容する。蝋燭体9の固定方法は、凹部6に面した線香2b,2b,2b,・・・により挟持させるか、接着剤などを用いて固着するか、融かした蝋等の可燃性材料を凹部6内に流し込み、これを接着剤替わりにして固定する等して行う。
【0029】
上記構成の墓参用線香1aでは、蝋燭体9の芯20がマッチなどで点火されると、芯20から炎が燃え上がり、線香束11aを下向きに傾けると、束端面4aの最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・のうち蝋燭体9の炎があたっているものが着火する。更に線香束11aを傾けたままで徐々に回転させると、束端面4aの最外周にある線香2a,2a,2a,・・・が全周にわたり着火する。また、これと同時に、蝋燭体9の近傍に位置する線香2b,2b,2b,・・・も蝋燭体9の炎が着火するか、又は、蝋燭体9近傍の放射熱により迅速に着火することとなり、線香束11a全体をより迅速に着火させることができる。
【0030】
尚、線香束11aの下側の束端面5で突出した線香2c,2c,2c,・・・は必要であれば残りの線香2b,2b,2b,・・・と同じ平面を形成するよう切断してもよい。また、これとは別に、蝋燭体9の蝋により構成される胴部を全く用いることなく、蝋燭体9の芯20のみを線香束11aの束端面4a中央部に挿入してもよい。この場合には、蝋燭体9の胴部が燃焼し終わるまでに束端面4aの中央部分にある線香2c,2c,2c・・・にも迅速に着火することができる。また、蝋燭体9は直径6mm、長さ20mmの蝋燭に限定されず、他の大きさの蝋燭を使用してもよい。
【0031】
また、図11に示すように、墓参用線香1bの線香束11bの上側の束端面近傍部分18に可燃性材料を含浸、又は、付着させてもよい。かかる場合には、マッチ19等の火気により可燃性材料自体が瞬間的に燃焼し、その結果、可燃性材料の含浸された線香束11bの束端面近傍部分18が瞬間的に着火して炎があがることとなる。特に、最外周に位置する線香2d,2d,2d,・・・は空気との接触面積が大きいためにより勢いよく燃焼する。従って、束端面近傍部分18への着火を瞬間的に完了することができる。尚、可燃性材料としては、蝋、硫黄、赤燐、硫化アンチモン、塩素酸カリウム、二酸化マンガン、綿毛、レーヨンなどが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係る墓参用線香の外観図である。
【図2】前記墓参用線香の正面図及び背面図である。
【図3】前記墓参用線香の平面図及び底面図である。
【図4】前記墓参用線香の右側面図及び左側面図である。
【図5】前記墓参用線香の縦断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る線香束端面形成具の斜視図である。
【図7】前記線香束端面形成具の縦断面図である。
【図8】他の実施形態に係る墓参用線香の縦断面図である。
【図9】更に他の実施形態に係る墓参用線香の外観図である。
【図10】前記線香束端面形成具の実施態様図である。
【図11】前記墓参用線香の実施態様図である。
【符号の説明】
【0033】
1,1a1b 墓参用線香
2,2a,2b,2c,2d 線香
4,5 束端面
6 凹部
9 蝋燭体
10 粘着材層
11,11a,11b 線香束
13 線香束端面形成具
14 筒状本体
16 底面
17 周溝部
18 束端面近傍部分
25 結束テープ
C 束心方向
W 溝幅
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の線香を束ねてなる線香束に関するものである。
【背景技術】
【0002】
墓参をする際に線香を焚くことが一般的に行われているが、墓前で複数の線香を束ねてなる線香束に着火しようとしてもなかなか着火できず、この点の改善が望まれていた。そこで、下記特許文献1には、線香束の中央部に所要径及び深さの空気穴を形成する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−238324号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記空気穴を形成した線香束は、空気穴の外側部分の線香が三重、あるいは四重に並ぶ層状になっており、空気穴の全く無い場合に比較すると空気との接触面積が大きいため着火しやすくなっている。しかしながら、空気穴の外側部分が2,3重に並ぶ構造であることにより、着火までになお暫くの時間を要した。
【0004】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、より短時間のうちに着火可能な線香束の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る墓参用線香は、複数の線香を束ねてなる線香束の束端面の最外周に位置する線香が残りの線香の束端面よりも束心方向に所定長さ突出している構成にしてある。
【0006】
また、前記構成において、残りの線香の束端面に束心方向に凹入する凹部を形成し、該凹部に蝋燭体を収容したものである。
【0007】
そして、前記した各構成において、線香束の束端面近傍部分に可燃性材料が含浸されているものである。
【0008】
更に、本発明に係る線香束端面形成具は、線香束を挿入可能な上面開口を有する有底筒状の筒状本体からなり、該筒状本体の底面の周縁部に、線香1本を収容する溝幅の周溝部が所定深さで形成されているものである。
【0009】
更に本発明に係る墓参用線香の製造方法は、先端を揃えた複数の線香を束ねて線香束とし、線香束の外周面を、内面に粘着層が設けられた結束テープで結束し、結束した線香束の先端を、上記線香束端面形成具の上面開口から筒状本体内に挿入し、更に線香束の最外周の線香を線香束端面形成具底面の周溝部内に挿入することにより、線香束の束端面の最外周に位置する線香が残りの線香の束端面よりも束心方向に所定長さ突出した線香束を得るものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る墓参用線香によれば、線香束の最外周に位置する線香が残りの線香よりも突出しており、最外周に位置する線香は空気との接触面積が大きいので、残りの線香よりも先に非常に短時間のうちに着火する。加えて、残りの線香についても最外周に位置する線香からの放射熱により迅速に着火することができる。また、例えば墓地などの屋外の場所においては着火の際のマッチ等の火が風によって消され線香束への着火を困難にするといったこともあるが、線香束の最外周に位置する線香が風除けの役目を果たし得るので、かかる線香束の風防作用により、屋外の場所であってもマッチ等の火が風に消されることなく、より容易に着火ができる。
【0011】
また、残りの線香の束端面に蝋燭体を収容した場合は、最外周に位置する線香が短時間のうちに着火すると同時に、蝋燭体の近傍に位置する線香も蝋燭の炎により着火することとなる。よって、線香束全体をより迅速に着火することができる。
【0012】
そして、線香束の束端面近傍部分に可燃性材料が含浸されている場合は、マッチ等の火気により可燃性材料自体が瞬間的に燃焼し、その結果、可燃性材料の含浸された線香束の束端面近傍部分が瞬間的に着火して炎があがることとなる。特に、最外周に位置する線香は空気との接触面積が大きいためにより勢いよく燃焼する。従って、束端面近傍部分への着火を瞬間的に完了することができる。
【0013】
更に、本発明に係る線香束の製造方法によれば、線香束の最外周に位置する線香が結束テープ内面の粘着層に粘着して一体化するので、残りの線香から分離して束心方向にスライド可能となる。かかる線香束を線香束端面形成具の筒状本体内に挿入すると、線香束の束端面が筒状本体内の底面に当接する。そこで、一体化した最外周の線香を更に押下すると、最外周の線香のみが周溝部内に進入し残りの線香は底面上に留められることとなる。このような極単純な動作により、容易に、最外周の線香を残りの線香よりも所定長さ突出させることができる。また、本製法に用いる線香束端面形成具は構造が簡素であり、安価に提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係る墓参用線香1の斜視図、図2、図3、図4は前記墓参用線香1の六面図であって図2(a)は正面図、図2(b)は背面図、図3(a)は平面図、図3(b)は底面図、図4(a)は右側面図、(b)は左側面図である。また、図5は前記墓参用線香1の縦断面図である。
各図において、この実施形態に係る墓参用線香1は、直径1.5mm以上3.5mm以下程度の複数の線香2,2,2,・・・を40本以上90本以下程度略円柱状に束ねた線香束11を、帯紙3、及び、内面に粘着層10が設けられた結束テープ25で結束している。上側の束端面4の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・は、これらの内側にある残りの線香2b,2b,2b,・・・よりも束心C方向の上方に1mm以上20mm以下より好ましくは3mm以上8mm以下突出している。そして、線香束11の下側の束端面5において、最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・より残りの線香2b,2b,2b,・・・の方が下向きに1mm以上20mm以下より好ましくは3mm以上8mm以下突出している。
【0015】
最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・の突出長さが1mm以下の場合は最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・の空気との接触面積が小さくなって迅速な着火が困難になると共に風防作用がなくなる。20mm以上の場合には最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・の先端部と残りの線香2b,2b,2b,・・・の先端部との距離が大きくなりすぎて、最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・が先に着火し、これらの放射熱により残りの線香2b,2b,2b,・・が着火するまでに長時間要することとなり、また、最外周の線香2a,2a,2a,・・・の突出部分が非常に折れやすくなる。
【0016】
線香2,2,2,・・・は、通常、原料の混合、練り上げ、押し出し成形、乾燥、裁断といった一連の作業によって製造されるが、本実施形態にかかる線香2,2,2,・・・に関しては、特に押し出し成形後裁断前の乾燥作業を十分に行うことが重要である。十分乾燥しないうちに切断した場合は、切断面が円が潰れたような平坦な形となってしまうのに対し、十分乾燥した後に切断した線香は切断面の形状が美しい円形となり、線香束11にした際束端面4の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・の滑りがよくなり、残りの線香2b,2b,2b,・・・から突出させる際の作業性がよくなるからである。
【0017】
結束テープ25は、内側に粘着材層10が設けられており、かかる粘着材層10は、少なくとも線香束11の最外周の全て線香2a,2a,2a,・・・が結束テープ25内面の粘着層10に粘着して一体化できる程度の粘着力を要する。また、墓参用線香1に着火後に線香束11の結束をばらして、数本或いは数十本毎に分けて使用することがあるため、あまり強い粘着力を有する結束テープ25を使用するとテープを剥離する際に、線香2,2,2,・・・が折れてしまう可能性がある。従って、粘着材層10の粘着力は例えば1N/10mm前後といった市販の野菜結束テープの有する程度の粘着力であればよく、これは市販のセロファン製テープよりも弱い程度の粘着力にほぼ等しいものである。
【0018】
図6は線香束端面形成具13の斜視図であり、図7は線香束端面形成具13の縦断面図である。各図に示すように、線香束端面形成具13は円形の上面開口を有する有底筒状の筒状本体14及び台部15からなり、上面開口は筒状本体14の筒内に線香束11が充満した状態で束心C方向に挿入される大きさである。筒状本体14の底面16の周縁部に、線香1本を収容する溝幅W、即ち、1.5mm以上5mm以下より好ましくは1.8mm以上2.5mm以下程度の周溝部17が、深さ1mm以上20mm以下より好ましくは3mm以上8mm以下で形成されている。
【0019】
周溝部17の溝幅Wが1.5mm以下の場合は線香を収容することができず後述の線香束11の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・を突出させる動作ができない。5mm以上である場合には線香2本以上を収容できることとなり、線香束11の最外周の線香2a,2a,2a,・・・のみならず、その内側にある残りの線香2b,2b,2b,・・・までも突出させてしまうこととなるので好ましくない。
【0020】
引続き、墓参用線香1の製造手順につき、以下に説明する。複数の線香2,2,2,・・・の先端を揃え、束ねて線香束11とする。線香束11の外周面の上部近傍を帯紙3で結束し、下部近傍を内面に粘着層10が設けられた結束テープ25で結束する。すると、線香束11の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・は結束テープ25内面の粘着層10に粘着して一体化する。これにより、最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・は残りの線香2b,2,2b,・・・から分離して束心C方向の下向きにスライド可能となる。その後、かかる線香束11の天地を反転させ、束端面4を線香束端面形成具13の上面開口から筒状本体14内に挿入する。
【0021】
図8(a)に示すように、筒状本体14内に挿入された線香束11の束端面4は筒状本体14内の底面16に当接する。その後、図8(b)に示すように、一体化した最外周の線香2a,2a,2a,・・・を束心C方向下向きに更に押下すると、最外周の線香2a,2a,2a,・・・のみが周溝部17内に進入し、残りの線香2b,2b,2b,・・・は底面16上に留められることとなる。
【0022】
以上の動作により製造された墓参用線香1は、線香束11の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・が残りの線香2b,2b,2b,・・・よりも突出した構造をしており、最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・は、従来の線香束の中央部に空気穴を形成した墓参用線香のように、空気穴の外側部分の線香が三重、あるいは四重に並んでおらず、一重である。よって、空気との接触面積がかなり大きくなるので、最外周の線香2a,2a,2a,・・・が残りの線香2b,2b,2b・・・,・・・よりも先に非常に短時間のうちに着火する。加えて、残りの線香2b,2b,2b,・・・についても最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・からの放射熱により迅速に着火することができる。また、例えば墓地などの屋外の場所においては着火の際のマッチ等の火が風によって消され墓参用線香への着火を困難にするといったこともあるが、図9に示すように、線香束11の最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・が風除けの役目を果たし得るので、かかる墓参用線香1の風防作用により、屋外の場所であってもマッチ19等の火が風に消されることなく、より容易に着火ができる。
【0023】
また、上記墓参用線香1の製造方法では、最外周の線香2a,2a,2a,・・・を三重、あるいは四重でなく一重で、残りの線香2b,2b,2b,・・・から突出させるという非常に困難な作業を、極単純な動作により、容易に短時間のうちに行うことができる。また、本実施形態にかかる製法に用いられた線香束端面形成具13は構造が簡素であり、安価に提供できる。
【0024】
尚、上記実施例では、線香束11の上部近傍を帯紙3で、下部近傍を結束テープ25で束ねたが、本発明に係る墓参用線香は、少なくとも一箇所結束テープ25で結束されていればよい。従って、帯紙3は上部近傍以外の場所で結束するものであってもよく、また、複数箇所で使用してもよく、更には、全く使用しなくてもよい。結束テープ25についても下部近傍以外の場所で結束するものであってもよく、複数箇所で使用してもよい。また、最外周にある線香2a,2a,2a,・・・を突出させ固定した後、結束テープ25を粘着材層10のない帯紙3に替えて販売してもよい。
【0025】
また、帯紙3は紙製に限定されず、ナイロンやセロファン等の合成樹脂製であってもよく、また、結束テープ25は、紙製、合成樹脂製等でよい。また、製造時使用する帯紙3に替えて所定の大きさの輪ゴムを使用してもよい。製造時に紙製や合成樹脂製の帯紙3を使用した場合は、線香束11がばらけない程度に帯紙3を締めつけて結束すると、紙製や合成樹脂製の帯紙3には伸縮性がほとんど無いため、最外周の線香2a,2a,2a,・・・をスライドさせる作業において線香2,2,2,・・・の滑りが悪くなるところ、輪ゴムを使用した場合には、輪ゴムの伸縮性によって線香束11がばらけるのを防ぐとともに、最外周の線香2a,2a,2a・・・をスライドさせる作業も非常に容易となる。輪ゴムを使用して最外周にある線香2a,2a,2a,・・・を突出させ固定した後、使用した輪ゴムを取り外してもよく、また、帯紙3に置き替えて販売してもよい。
かかる線香2,2,2,・・・をスライドさせる工程の終了した後、使用した輪ゴムを取り去ってもよく、帯紙3に取り替えてもよい。
【0026】
また、上記の実施形態では、墓参用線香1の上側の束端面4の径方向D中央部分には何も挿入されていなかったが、図10に示すように、墓参用線香1aの線香束11aの束心方向Cに凹入する凹部6を形成し、この凹部6に蝋燭体9を収容してもよい。即ち、線香束11aの上側の束端面4aの径方向D中央部分に位置する線香2c,2c,2c・・・を束心C方向に沿って下方にスライドさせ、束端面4aに凹入した凹部6を形成する。凹部6はほぼ円柱状の空間形状を有し、例えば孔径6mm、深さ20mmといった市販の蝋燭が挿入できる程度の大きさであればよい。
【0027】
かかる凹部6の形成は上記線香束端面形成具13の底面16に所定の改良を加えたものを使用することで、容易に行うことができる。即ち、線香束端面形成具13の筒状本体14内の底面16の径方向D中央部分に直径6mm高さ20mm程度の略円柱形の凸部12を設けることとする。上記線香束11aの最外周の線香2a,2a,2a,・・・が突出した墓参用線香1の製造方法と同様に、先端を揃えた複数の線香2,2,2,・・・を束ね、外周面を少なくとも一箇所結束テープ25で結束し、線香束11aの束端面4aを、線香束端面形成具13の上面開口から筒状本体14内に挿入し、更に線香束11の最外周の線香2a,2a,2a,・・・を周溝部17内に挿入すると共に、線香束11aの束端面4aの径方向D中央部分の線香2c,2c,2c・・・を前記凸部12に当接させて押下し、線香2c,2c,2c・・・を残りの線香2b,2b,2b・・・,・・・からスライドさせ、束端面4aに凹部6を形成する。
【0028】
上記のように形成された凹部6には、蝋燭体9として例えば胴部外径6mm長さ20mmの略円柱状の蝋燭体9を嵌め込んで収容する。蝋燭体9の固定方法は、凹部6に面した線香2b,2b,2b,・・・により挟持させるか、接着剤などを用いて固着するか、融かした蝋等の可燃性材料を凹部6内に流し込み、これを接着剤替わりにして固定する等して行う。
【0029】
上記構成の墓参用線香1aでは、蝋燭体9の芯20がマッチなどで点火されると、芯20から炎が燃え上がり、線香束11aを下向きに傾けると、束端面4aの最外周に位置する線香2a,2a,2a,・・・のうち蝋燭体9の炎があたっているものが着火する。更に線香束11aを傾けたままで徐々に回転させると、束端面4aの最外周にある線香2a,2a,2a,・・・が全周にわたり着火する。また、これと同時に、蝋燭体9の近傍に位置する線香2b,2b,2b,・・・も蝋燭体9の炎が着火するか、又は、蝋燭体9近傍の放射熱により迅速に着火することとなり、線香束11a全体をより迅速に着火させることができる。
【0030】
尚、線香束11aの下側の束端面5で突出した線香2c,2c,2c,・・・は必要であれば残りの線香2b,2b,2b,・・・と同じ平面を形成するよう切断してもよい。また、これとは別に、蝋燭体9の蝋により構成される胴部を全く用いることなく、蝋燭体9の芯20のみを線香束11aの束端面4a中央部に挿入してもよい。この場合には、蝋燭体9の胴部が燃焼し終わるまでに束端面4aの中央部分にある線香2c,2c,2c・・・にも迅速に着火することができる。また、蝋燭体9は直径6mm、長さ20mmの蝋燭に限定されず、他の大きさの蝋燭を使用してもよい。
【0031】
また、図11に示すように、墓参用線香1bの線香束11bの上側の束端面近傍部分18に可燃性材料を含浸、又は、付着させてもよい。かかる場合には、マッチ19等の火気により可燃性材料自体が瞬間的に燃焼し、その結果、可燃性材料の含浸された線香束11bの束端面近傍部分18が瞬間的に着火して炎があがることとなる。特に、最外周に位置する線香2d,2d,2d,・・・は空気との接触面積が大きいためにより勢いよく燃焼する。従って、束端面近傍部分18への着火を瞬間的に完了することができる。尚、可燃性材料としては、蝋、硫黄、赤燐、硫化アンチモン、塩素酸カリウム、二酸化マンガン、綿毛、レーヨンなどが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係る墓参用線香の外観図である。
【図2】前記墓参用線香の正面図及び背面図である。
【図3】前記墓参用線香の平面図及び底面図である。
【図4】前記墓参用線香の右側面図及び左側面図である。
【図5】前記墓参用線香の縦断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る線香束端面形成具の斜視図である。
【図7】前記線香束端面形成具の縦断面図である。
【図8】他の実施形態に係る墓参用線香の縦断面図である。
【図9】更に他の実施形態に係る墓参用線香の外観図である。
【図10】前記線香束端面形成具の実施態様図である。
【図11】前記墓参用線香の実施態様図である。
【符号の説明】
【0033】
1,1a1b 墓参用線香
2,2a,2b,2c,2d 線香
4,5 束端面
6 凹部
9 蝋燭体
10 粘着材層
11,11a,11b 線香束
13 線香束端面形成具
14 筒状本体
16 底面
17 周溝部
18 束端面近傍部分
25 結束テープ
C 束心方向
W 溝幅
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の線香を束ねてなる線香束の束端面の最外周に位置する線香が残りの線香の束端面よりも束心方向に所定長さ突出していることを特徴とする墓参用線香。
【請求項2】
前記残りの線香の束端面に束心方向に凹入する凹部を形成し、該凹部に蝋燭体を収容したことを特徴とする請求項1に記載の墓参用線香。
【請求項3】
線香束の束端面近傍部分に可燃性材料が含浸、又は、付着されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の墓参用線香。
【請求項4】
線香束を挿入可能の上面開口を有する有底筒状の筒状本体からなり、該筒状本体の底面の周縁部に、線香1本を収容する溝幅の周溝部が所定深さで形成されていることを特徴とする線香束端面形成具。
【請求項5】
先端を揃えた複数の線香を束ねて線香束とし、線香束の外周面を、内面に粘着層が設けられた結束テープで結束し、結束した線香束の先端を、請求項4に記載の線香束端面形成具の上面開口から筒状本体内に挿入し、更に線香束の最外周の線香を線香束端面形成具底面の周溝部内に挿入することにより、線香束の束端面の最外周に位置する線香が残りの線香の束端面よりも束心方向に所定長さ突出した線香束を得ることを特徴とする墓参用線香の製造方法。
【請求項1】
複数の線香を束ねてなる線香束の束端面の最外周に位置する線香が残りの線香の束端面よりも束心方向に所定長さ突出していることを特徴とする墓参用線香。
【請求項2】
前記残りの線香の束端面に束心方向に凹入する凹部を形成し、該凹部に蝋燭体を収容したことを特徴とする請求項1に記載の墓参用線香。
【請求項3】
線香束の束端面近傍部分に可燃性材料が含浸、又は、付着されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の墓参用線香。
【請求項4】
線香束を挿入可能の上面開口を有する有底筒状の筒状本体からなり、該筒状本体の底面の周縁部に、線香1本を収容する溝幅の周溝部が所定深さで形成されていることを特徴とする線香束端面形成具。
【請求項5】
先端を揃えた複数の線香を束ねて線香束とし、線香束の外周面を、内面に粘着層が設けられた結束テープで結束し、結束した線香束の先端を、請求項4に記載の線香束端面形成具の上面開口から筒状本体内に挿入し、更に線香束の最外周の線香を線香束端面形成具底面の周溝部内に挿入することにより、線香束の束端面の最外周に位置する線香が残りの線香の束端面よりも束心方向に所定長さ突出した線香束を得ることを特徴とする墓参用線香の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−112731(P2007−112731A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−304329(P2005−304329)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(594159940)有限会社喜多商店 (1)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(594159940)有限会社喜多商店 (1)
[ Back to top ]