説明

増養殖支援装置

【課題】効率よく養殖する海藻を養成綱に差し込むことを可能とすることで、作業者の負担を軽減できる増養殖支援装置を提供する。
【解決手段】増養殖支援装置は、海藻の養殖するため養成綱Rに、海藻の若芽や種を植え付け養殖した種糸を、撚り糸同士の間に差し込んで固定するものである。増養殖支援装置は、養成綱Rの一側を挟持する第1挟持部53と他側を挟持する第2挟持部541を含む本体部54とが、台部52に搭載された装置本体5を備えている。本体部54に設けられた操作部543のレバー5432を回動すると、操作部543と共に第2挟持部541が回動しつつ、第2挟持部541が第1挟持部53の方向へ移動するので、第1挟持部53と第2挟持部541との間で、養成綱Rの撚りが戻り、撚り糸同士の間で隙間ができる。作業者は、この隙間に若芽を差し込むことで簡単に作業を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海藻を増養殖するための養成綱へ若芽や種糸を差し込むための増養殖支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
海藻の一種であるもずくの栽培方法として、特許文献1に記載された方法が知られている。この特許文献1に記載のもずくの栽培方法は、もずくの種を培養し、培養したもずくの種を糸に植付けて種糸として養成し、養成した種糸を所定間隔で幹縄に止着し、種糸が止着した幹縄を海水中に設置するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−57823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のもずくの栽培方法によれば、種糸を幹縄に止着する際には、作業者がプライヤーの細い先端を幹縄の撚りあわせ部分に差し込み、取手を握ることで、プライヤーの先端部分を開かせて、撚り合わせ部分を広げ、種糸を差し込むようにしている。従って、作業者が手作業で一つ一つ撚り合わせ部分を開いて、種糸を差し込んでいるので、作業者にとっては大変な作業である。
また、ワカメやコンブの場合でも、養成綱の寄り合わせ部分に若芽を差し込んでいく作業であるため、同様に大変な作業である。
【0005】
そこで本発明は、効率よく養殖する海藻を養成綱に差し込むことを可能とすることで、作業者の負担を軽減できる増養殖支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の増養殖支援装置は、海藻の養殖するため養成綱の一側を挟持する第1挟持部と、前記第1挟持部により挟持された養成綱の他側を挟持する第2挟持部、および前記第2挟持部を養成綱の撚り方向とは反対方向に回動させつつ、前記第2挟持部を前記第1挟持部の方向へ移動させる操作部が設けられた本体部とを備えたことを特徴とする。
本発明の構成によれば、第1挟持部により養成綱の一側が挟み込まれ、第2挟持部により養成綱の他側が挟み込まれることで、養成綱は固定される。そして、作業者が操作部を操作して第2挟持部を養成綱の撚り方向とは反対方向に回動させることで、養成綱の撚りを戻す。養成綱の撚りが戻ることで養成綱を形成する撚り綱同士の間に隙間ができる。このとき、操作部は第2挟持部を第1挟持部の方向へ移動させ、第1挟持部と第2挟持部との間の距離が短くなるので、養成綱の撚り戻りが一層大きくなり、撚り綱同士の間の隙間が大きく開く。その隙間に海藻の若芽や種糸を挟み込む。このように操作部を回動させるだけで簡単に養成綱に隙間を作ることができるので、養殖する海藻を効率よく養成綱に差し込むことが可能である。
【0007】
前記第1挟持部は、固定された第1ベアリング部と、前記第1ベアリング部の方向へ付勢されて、前記第1ベアリング部との間の養成綱を挟み込む第2ベアリング部とを備えたものであるのが望ましい。第1ベアリング部と第2ベアリング部とで第1挟持部が形成されていると、養成綱に海藻を挟み込んだ後に、養成綱の他側を引っ張れば、第1ベアリング部と第2ベアリング部とが一側を挟持しつつ回転しながら養成綱を第2挟持部へ案内するので、スムーズな養成綱のスライドが実現できる。
【0008】
前記第2挟持部は、養成綱を挿通させる貫通孔が設けられた挟持部本体と、該貫通孔を挿通する養成綱を付勢力により挟持する押圧部とを備え、前記操作部は、前記第2挟持部と連結されていると共に、前記第2挟持部を挿通する養成綱を挿通させる貫通孔が設けられ、外周面に形成されたねじ山と螺合するねじ溝が内周面に設けられた中間部に支持された操作部本体と、前記操作部本体を回動するためのレバーとを備えたものであるのが望ましい。挟持部本体の貫通孔に養成綱を挿通させると、押圧部が付勢力により養成綱を挟持して、養成綱が他側で固定される。そして、外周面にねじ山が形成された操作部本体をレバーにより回動させると、操作部本体は操作部本体のねじ山と螺合するねじ溝が内周面に設けられた中間部に支持されているため、操作部本体に連結された第2挟持部が回動すると共に、操作部本体のねじ山が中間部のねじ溝に沿って第1挟持部の方向へ移動することで、第2挟持部と前記第1挟持部との間隔が狭くなる。そうすることで、撚り綱同士の間の隙間を大きく開かせることができる。
【0009】
前記第1挟持部と前記本体部とが搭載された台部と、前記台部に設けられ、前記台部を移動させるための車輪部と、前記車輪部が走行する走行レールとを備えるのが望ましい。養成綱に海藻を挟み込んだ後に、台部を車輪部により走行レールに沿って、まだ海藻を差し込んでいない養成綱の方向へ走行させれば、新たな差し込み場所へ簡単に移動することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る増養殖支援装置の構成によれば、操作部を回動させるだけで簡単に養成綱に隙間を作ることができるので、養殖する海藻を効率よく養成綱に差し込むことが可能である。従って、本発明の増養殖支援装置は、作業者の負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る増養殖支援装置を示す斜視図である。
【図2】走行レールおよび案内レールに吊り下げられた装置本体の上部を示す側面図である。
【図3】第1挟持部と本体部とが台部に搭載された状態を示す斜視図である。
【図4】第1挟持部を説明するための右側面図である。
【図5】本体部を示す断面図である。
【図6】第2挟持部を示す図であり、(A)は取り付け板材を示す図、(B)は第2挟持部を示す左側面図、(C)は挟持部本体を示す正面図である。
【図7】中間部を示す図であり、(A)は断面図、(B)は左側面図である。
【図8】操作部を示す図であり、(A)はレバーを省略した左側面図、(B)は断面図、(C)は右側面図である。
【図9】使用状態を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態に係る増養殖支援装置について、図面に基づいて説明する。
図1に示す増養殖支援装置1は、2本の支柱2と、この2本の支柱2に橋渡しされた走行レール3および案内レール4と、この走行レール3をスライド自在に移動する装置本体5とを備えている。
【0013】
支柱2には、海藻を養殖するための養成綱Rを一定の高さに担持するために、挿通孔21が形成された支持板22が設けられている。挿通孔21は、養成綱Rの直径より十分大きい貫通孔である。
走行レール3は、図2に示すように、装置本体5が吊り下げられる略U字状のレール部材31と、レール部材31を支柱2同士の間に配置すると共に、レール部材31を補強するために角材で形成されたレール補強部材32とにより形成されている。
案内レール4は、装置本体5のスライド姿勢を安定させるために丸管により形成されたレールである。
【0014】
装置本体5は、図2および図3に示すように、吊り下げ部51と、台部52と、第1挟持部53と、本体部54とを備えている。
吊り下げ部51は、走行レール3から垂下する略T字状板材511と、走行レール3上を走行するために周溝が形成された2つの車輪512aが略T字状板材511の頭部に並べられた車輪部512と、案内レール4と略T字状板材511とをスライド自在に連結する連結具513とを備えている。連結具513は、案内レール4を挿通させるリング部513aと、リング部513aと一体的に形成され、略T字状板材511にねじ止めされる支持棒513bとにより形成されている。
【0015】
台部52は、略T字状板材511の先端に設けられている。台部52は、第1挟持部53が配置された第1台部521と、本体部54が配置された第2台部522とを備えている。第1台部521は、一部が切り欠かれた略矩形状の板材である。第2台部522は、第1台部521の側部に設けられた垂直断面がL字状の板材である。
【0016】
図3および図4に示すように、第1挟持部53は、養成綱Rの下側に配置された固定ベアリング部531と、養成綱Rの上側を押圧する押圧ベアリング部532と、押圧ベアリング部532を略T字状板材511に取り付ける付勢部533とを備えている。
固定ベアリング部531は、第1台部521の裏側面に固定された支持軸531aと、支持軸531aの先端に設けられ、第1台部521の切り欠かれた部分に位置するベアリング部材531bとを備え、第1ベアリング部として機能するものである。ベアリング部材531bは2連のベアリングである。
【0017】
押圧ベアリング部532は、付勢部533に固定された支持軸532aと、付勢部533により固定ベアリング531の方向へ付勢されるベアリング部材532bとを備え、第2ベアリング部として機能するものである。ベアリング部材532bは、2連のベアリングである。
付勢部533は、押圧ベアリング部532の支持軸532aが一端部に固定された折り曲げ板部材533aと、折り曲げ板部材533aの他端部を略T字状板材511に回動自在に接続する蝶番533bと、折り曲げ板部材533aと第1台部521とを連結する引っ張りばね533cおよび連結部材533dとを備えている。
【0018】
図5に示すように本体部54は、第2挟持部541と、中間部542と、操作部543とにより構成されている。
図6(A)から同図(C)に示すように、第2挟持部541は、挟持部本体5411と、押圧部5412とを備えている。
【0019】
挟持部本体5411は、略円柱状に形成された金属製部材である。挟持部本体5411には、養成綱Rを通すための開口が矩形状の貫通孔である挟持孔5411aと、挟持孔5411aを挟んで両側に形成された固定用孔5411bと、周側面5411cから挟持孔5411aに連通する押圧用孔5411dとが設けられている。
押圧部5412は、養成綱Rを押圧することで、挟持孔5411aの内壁面と共に挟み込む押圧板5412aと、挟持孔5411aに挿通される押圧ボルト5412bと、押圧ボルト5412bが軸心を挿通する圧縮ばね5412cと、挟持部本体5411の周側面5411cに両先端部が固定され、押圧ボルト5412bが取り付けられるねじ孔が設けられた略U字状の取り付け板材5412dとを備えている。
【0020】
図7(A)から同図(C)に示すように、中間部542は、円筒形状に形成された金属部材である。中間部542の内周壁面には、操作部543と螺合するねじ溝542aが形成されている。中間部542は、固定板542b(図5参照)により第2台部522に固定されている。
【0021】
図8(A)から同図(C)に示すように、操作部543は、略円筒形状の金属部材である操作部本体5431と、操作部本体5431を回動させるためのレバー5432とを備えている。
操作部本体5431には、軸線に沿って養成綱Rを挿通させるための貫通孔5431aが設けられている。操作部本体5431には、第2挟持部541を、ねじ5412e(図5参照)により連結し固定するために固定用孔5431bが一端面に形成されている。操作部本体5431には、中間部542の内周面のねじ溝542aと螺合するねじ山5431cが、一端側の外周面に形成されている。このねじ溝542aとねじ山5431cは、養成綱Rの撚りを戻す方向へ操作部本体543を回動させると、第2挟持部541が操作部543と共に、第1挟持部53の方向へ移動するように溝が形成されている。操作部本体5431には、レバー5432の先端がねじ止めされるレバー取り付け孔5431dが他端側に周囲面側から中心に向かって設けられている。
この操作部543は、中間部542に螺合されることで、一端側が中間部542の挿入側とは反対となる側から外側へ出た状態となる。
【0022】
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る増養殖支援装置1の動作および使用状態を、図面に基づいて説明する。
まず、装置本体5を走行レール3に沿ってスライドさせ、左側の支柱2に寄せる。次に、養成綱Rを左側の支柱2の支持板22の挿通孔21に養成綱Rを通し、装置本体5を通した後に、右側の支柱2の支持板22の挿通孔21に通す。
【0023】
養成綱Rを装置本体5に通すときには、まず、第1挟持部53に挟み込ませる。第1挟持部53では、図4に示す押圧ベアリング部532を持ち上げて、固定ベアリング部531と押圧ベアリング部532との間に養成綱Rを位置させて、押圧ベアリング部532を持つ手を離す。押圧ベアリング部532は、折り曲げ板材533aが引っ張りばね533cにより第1台部521の方向へ引っ張られることで、固定ベアリング部531の方向に付勢されるので、ベアリング部材531b,532b同士の間で養成綱Rを挟み込むことができる。
【0024】
ベアリング部材531b,532bはそれぞれが2連のベアリングにより形成されているため、ベアリング同士の間にできた隙間に養成綱Rが位置することで安定した挟み込みと送りとが実現できる。
次に、第1挟持部53に挟み込まれた養成綱Rの先端を、本体部54の第2挟持部541へ挿入する。養成綱Rの先端を挿入するときには、押圧板5412aを付勢方向とは反対の方向へ押すことで、挟持孔5411a内の空間を広げながら養成綱Rを押し込む。そして、操作部543の貫通孔5431aを通すことで、養成綱Rを本体部54に通過させる。
【0025】
本体部54から出てきた養成綱Rを支柱2の支持板22まで引っ張ることで、第2挟持部541の押圧板5412aに摺動しながら養成綱Rが送られる。このようにして、準備が完了する。
【0026】
次に、作業者はワカメやコンブなどの若芽を養成綱Rへ挟み込む作業を行うが、この作業は、車輪付きの作業椅子に座って行うと負担が少ない。
作業者は、レバー5432を、養成綱Rの撚り方向とは反対側となる方向へ回動させる。このレバー5432の回動により操作部543が中間部542内で回動する。この操作部542の回動に伴って、第2挟持部541が回動すると共に、第2挟持部541が第1挟持部53の方向へ移動する。
養成綱Rは、一側が第1挟持部53により挟持され、他側が回動する第2挟持部541により挟持されているので、図9に示すように、第1挟持部53と第2挟持部541との間で撚りが戻り、撚り綱同士の間に隙間ができる。このとき、操作部543は第2挟持部541を第1挟持部53の方向へ移動させることで、第1挟持部53と第2挟持部541との間の距離を短くしているので、養成綱Rの撚り戻りが一層大きくなり、撚り綱同士の間の隙間が大きく開く。作業者は、この隙間にワカメやコンブなどの若芽を挿入し、レバー5432を元の位置へ復帰させる。そうすることで、養成綱Rの撚り状態が元へ戻り、若芽がしっかりと養成綱Rに挟み込まれる。
【0027】
中間部542のねじ溝542aと操作部543のねじ山5431cとの摩擦度合いが高ければ、レバー5432を回動させた後に、レバー5432から手を離しても回動した位置が保持されるので、両手で作業を行うことができる。
また、中間部542のねじ溝542aと操作部543のねじ溝5431bとの摩擦度合いが低ければ、レバー5432を回動させた後に、若芽を挿入し、レバー5432から手を離すと、養成綱Rの撚り状態が戻ることで自動的にレバー5432を元の位置へ復帰させることができるので、操作が簡単である。
【0028】
若芽を養成綱Rへ挟み込ませると、左手で養成綱Rを持ち、右手で装置本体5を持って、装置本体5を右方向へスライドさせて移動する。そうすることで、第1挟持部53の固定ベアリング部531および押圧ベアリング部532が回転しつつ、養成綱Rに摺動しながら装置本体5がスライドする。また、第2挟持部541の挟持孔5411aの内壁および押圧板5412aが養成綱Rに摺動しながら装置本体5がスライドする。
【0029】
養成綱Rに差し込まれた若芽が、養成綱Rの下面を摺動する固定ベアリング部531と、養成綱Rの上面を摺動する押圧ベアリング部532との間を通ることで、若芽を傷付けることなく第1挟持部53を通過させることができる。また、若芽がベアリング部材531b,532bと接触しても、ベアリング部材531b,532bが回転することで、若芽へのダメージを抑制することができる。
台部52を含む装置本体5を、車輪部512により走行レール3に沿って、まだ海藻を差し込んでいない養成綱Rの方向へ走行させることができるので、簡単に新たな差し込み場所へ移動することができる。
【0030】
次の差し込み位置まで装置本体5を移動すると、同様にレバー5432を回動させて、養成綱Rの撚り綱同士の間に隙間を作り、若芽を差し込んでいく。そして、右側の支柱2付近まで装置本体5を順次スライドさせて作業を終えると、新たな作業場所が支柱2間に位置するまで、養成綱Rを左方向へ引っ張り、装置本体5を左側の支柱2付近へスライドさせる。そうすることで差し込んだ若芽が、本体部54内を通過することなく作業を行うことができるので、若芽へのダメージを抑えることができる。
【0031】
このように、操作部543のレバー5432を、養成綱Rの撚り方向とは反対方向に回動させるだけで、簡単に養成綱Rの撚りを戻すことができ、隙間を空けることができるので、効率よく養殖する海藻を養成綱Rに差し込むことができる。従って、本実施の形態に係る増養殖支援装置1は、作業者の負担を軽減することができる。
また、第1挟持部53が、固定ベアリング部531と押圧ベアリング部532とにより形成されているため、養成綱Rに若芽を挟み込んだ後に、養成綱Rを引っ張り、装置本体5をスライドさせたりすれば、固定ベアリング部531と押圧ベアリング部532とが養成綱Rを挟持しつつ回転しながら養成綱Rを第2挟持部541へ案内するので、スムーズな養成綱Rのスライドが実現できる。
【0032】
本実施の形態に係る増養殖支援装置1では、2本の支柱2の間に橋渡しされた走行レール3を装置本体5がスライドするように構成されているが、例えば、台部52に搭載された第1挟持部53と、第2挟持部541および操作部543を含む本体部54のみとすることができる。そうすることで、船舶に搭載して洋上で作業を行うことができる。
また、本実施の形態では、差し込む海藻として若芽を例に説明したが、培養した海藻の種を糸に植付けて種糸を差し込むようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、入江や洋上で行われるワカメやコンブ、ひじき、もずくなどの海藻の増養殖に好適である。
【符号の説明】
【0034】
1 増養殖支援装置
2 支柱
21 挿通孔
22 支持板
3 走行レール
31 レール部材
32 レール補強部材
4 案内レール
5 装置本体
51 吊り下げ部
511 略T字状板材
512 車輪部
512a 車輪
513 連結具
513a リング部
513b 支持棒
52 台部
521 第1台部
522 第2台部
53 第1挟持部
531 固定ベアリング部
531a 支持軸
531b ベアリング部材
532 押圧ベアリング部
532a 支持軸
532b ベアリング部材
533 付勢部
533a 折り曲げ板部材
533b 蝶番
533c 引っ張りばね
533d 連結部材
54 本体部
541 第2挟持部
5411 挟持部本体
5411a 挟持孔
5411b 固定用孔
5411c 周側面
5411d 押圧用孔
5412 押圧部
5412a 押圧板
5412b 押圧ボルト
5412c 圧縮ばね
5412d 取り付け板材
5412e ねじ
542 中間部
542a ねじ溝
542b 固定板
543 操作部
5431 操作部本体
5431a 貫通孔
5431b 固定用孔
5431c ねじ溝
5431d レバー取り付け孔
5432 レバー
R 養成綱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
海藻の養殖するため養成綱の一側を挟持する第1挟持部と、
前記第1挟持部により挟持された養成綱の他側を挟持する第2挟持部、および前記第2挟持部を養成綱の撚り方向とは反対方向に回動させつつ、前記第2挟持部を前記第1挟持部の方向へ移動させる操作部が設けられた本体部とを備えたことを特徴とする増養殖支援装置。
【請求項2】
前記第1挟持部は、固定された第1ベアリング部と、前記第1ベアリング部の方向へ付勢されて、前記第1ベアリング部との間の養成綱を挟み込む第2ベアリング部とを備えたものである請求項1記載の増養殖支援装置。
【請求項3】
前記第2挟持部は、養成綱を挿通させる貫通孔が設けられた挟持部本体と、該貫通孔を挿通する養成綱を付勢力により挟持する押圧部とを備え、
前記操作部は、前記第2挟持部と連結されていると共に、前記第2挟持部を挿通する養成綱を挿通させる貫通孔が設けられ、外周面に形成されたねじ山と螺合するねじ溝が内周面に設けられた中間部に支持された操作部本体と、前記操作部本体を回動するためのレバーとを備えたものである請求項1または2記載の増養殖支援装置。
【請求項4】
前記第1挟持部と前記本体部とが搭載された台部と、
前記台部に設けられ、前記台部を移動させるための車輪部と、
前記車輪部が走行する走行レールとを備えた請求項1から3のいずれかの項に記載の増養殖支援装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−72309(P2011−72309A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194613(P2010−194613)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(509247928)株式会社ナカシマ技研 (2)
【Fターム(参考)】