説明

壁面収納箱

【課題】取付け精度を向上させることができると共に、美観や作業性を確保することのできる壁面収納箱を提供する。
【解決手段】
建物の壁面9に設けられた所定の奥行きを有する開口部Kに設置され、壁面側に開口部を有する有底筒体からなる外箱4と、該外箱の内法よりも僅かに小さな外法を有する筒体で構成され、前記外箱の内側を奥行き方向に移動可能な内箱3と、該内箱に対してヒンジ13を介して開閉可能に支持され、前記内箱の壁面側の開口部100と、前記外箱の開口部200とを塞ぐフェースプレート2と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータの動作を点検するためのスイッチ等の器具を壁面内に収納する壁面収納箱に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、エレベータが設置された建物においては、エレベータ点検時に使用するスイッチ等の器具や装置を壁面内に収納する壁面収納箱の一種として構成されるエレベータ点検ボックスを備えるものが知られている。
【0003】
このようなエレベータ点検ボックスは、スイッチ等の収容により奥行きが比較的大きくなるため、建物の壁面に収容可能な奥行きを有する開口部を設け、この開口部からスイッチ等を収容した収容器(ボックス本体)を嵌め込むようにして設置されることが多い。
【0004】
従来におけるエレベータ点検ボックスの具体例としては、例えば特開2005−247570号公報(特許文献1)等が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−180019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述のようなエレベータ点検ボックスは、建物内装の壁仕上を行う前に設置することが多い。
【0007】
即ち、壁仕上げとして、コンクリート等で構成される建物壁の内側の表面に、化粧ボード等の内壁仕上材を取り付ける施工を行う。そのため、建物壁に埋設されるエレベータ点検ボックスの表面側に取付けられるフェースプレートについては、内壁仕上材等の厚さに相当する壁の仕上げ代を見込んで位置合わせする必要がある。
【0008】
しかしながら、建物内装の壁仕上を行う前にエレベータ点検ボックスを設置する場合には、ボックス本体の表面側端部の取付け位置の基準が存在しない状態での施工となり、正確な位置合わせが難しいという問題があった。
【0009】
また、内壁仕上材等の厚さに誤差がある場合には、ボックスにフェースプレートを取り付けた際に、仕上げ壁とフェースプレートとの間に隙間を生じてしまい美観を損なうという難点があった。
【0010】
また、逆に、内壁仕上材等の厚さが、見込んだ仕上げ代よりも厚かったような場合には、ボックス本体にフェースプレートを取り付けることができなくなったり、或いはフェースプレートをボックス本体に対して施錠することが困難になるなどの不都合を生じる虞がある。
【0011】
本発明は上記の事情に鑑み、取付精度を向上させることができると共に、美観や作業性を確保することのできる壁面収納箱を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するため、実施形態に係る壁面収納箱は、建物の壁面に設けられた所定の奥行きを有する壁開口部に設置され、壁面側に開口部を有する有底筒体からなる外箱と、該外箱の内法よりも僅かに小さな外法を有する筒体で構成され、前記外箱の内側を奥行き方向に移動可能な内箱と、該内箱に対してヒンジを介して開閉可能に支持され、前記内箱の壁面側の開口部と、前記外箱の開口部とを塞ぐフェースプレートと、を具備することを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスを示す正面図。
【図2】第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスを示す側方端面図。
【図3】第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスにおいて、内箱を収容した状態を示すA−A線断面図。
【図4】第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスにおいて、内箱を引き出し、フェースプレートを開放した状態を示すA−A線断面図。
【図5】第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスの概略構成を示す分解斜視図。
【図6】第2の実施形態に係るエレベータ点検ボックスにおいて、内箱を収容した状態を示す断面図。
【図7】第2の実施形態に係るエレベータ点検ボックスにおいて、内箱を引き出し、フェースプレートを開放した状態を示す断面図。
【図8】第3の実施形態に係るエレベータ点検ボックスにおいて、内箱を収容した状態を示す断面図。
【図9】第3の実施形態に係るエレベータ点検ボックスにおいて、内箱を引き出し、フェースプレートを開放した状態を示す断面図。
【図10】第4の実施形態に係るエレベータ点検ボックスにおいて、内箱を収容した状態を示す断面図。
【図11】第4の実施形態に係るエレベータ点検ボックスにおいて、内箱を引き出し、フェースプレートを開放した状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0016】
[第1の実施形態]
図1から図5を参照して、本発明に係る壁面収納箱としての第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB1について説明する。
【0017】
第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB1は、例えばビルディング等の建物壁8に設けられた所定の奥行きを有する開口部Kに設置される(図3および図4参照)。
【0018】
このエレベータ点検ボックスB1は、壁面側に開口部100を有する有底筒体からなる外箱4と、外箱4の内法よりも僅かに小さな外法を有する筒体で構成され、外箱4の内側を奥行き方向に移動可能な内箱3と、内箱3に対してヒンジ13を介して開閉可能に支持され、内箱3の壁面側の開口部200(図4参照)と、外箱4の開口部100とを塞ぐフェースプレート2とから構成されている。
【0019】
なお、特には限定されないが、外箱4および内箱3は、例えば鉄板の折曲加工等により構成される。また、フェースプレート2は、樹脂の成形品あるはアルミ板の削り出し等により構成することができる。
【0020】
エレベータ点検ボックスB1は、内箱3を外箱4に収納し、フェースプレート2を閉じた状態において、フェースプレート2がエレベータの乗場から視認できる位置となるように設置される。
【0021】
エレベータ点検ボックスB1は、上述のような構成により、内箱3を外箱4の奥行き方向に移動させることができるので、内箱3の壁面側の開口部200と、外箱4の開口部100とを塞ぐフェースプレート2の奥行き側の取付面2aと、建物の仕上げ壁9の壁面9aとが密着するように奥行き方向の距離を微調整することができる。
【0022】
従って、エレベータ点検ボックスB1の取付精度が向上され、フェースプレート2の奥行き側の取付面2aと建物の壁面9aとの間に隙間を生ずることを防止して、美観を損なうことなくエレベータ点検ボックスB1を設置することができる。
【0023】
なお、本実施形態では、外箱4、内箱3およびフェースプレート2の正面形状は長方形となっているが、これに限定されず円形、三角形、各種多角形等の任意の形状とすることが可能である。
【0024】
また、図1に示すように、フェースプレート2には、エレベータのかご呼びを行う押ボタン5や、エレベータの現在の位置を示すインジケータ6が設置されている。
【0025】
また、図2に示すように、エレベータ点検ボックスB1の外箱4の内部には、エレベータの点検用スイッチ機構7が設置されている。
【0026】
点検用スイッチ機構7は、特には限定されないが、例えばエレベータ点検時における各種制御を行う制御基板7aと、この制御基板7aに対して各種点検モード等の指示を与えるスイッチSW1〜SW3等を備える。
【0027】
内箱3の奥行き側の一部(図3、図4示す例では奥行き側の端部)には、外箱4の内壁に対して付勢される付勢部を構成する板バネ12が設けられ、内箱3の奥行き方向の移動に伴って、この板バネ12は外箱4の内壁4aに接触した状態で摺動されるように構成されている。
【0028】
これにより、板バネ12によって外箱4と内箱3との間のガタつきが防止され、内箱3について奥行き方向の移動をスムーズに行うことができる。
【0029】
なお、板バネ12の取付数や取付位置は、特には限定されないが、例えば図5の斜視図に示すように、内箱3の左右の内壁3a、3bの上下二箇所づつに短冊状の板バネ12を奥行き側に突設するようにできる。図5に示す例では、各板バネ12は内箱3の左右の内壁3a、3bにビス50で固定されている。
【0030】
また、図5において、フェースプレート2には、インジケータ6が臨む開口部2bと、押ボタン5が臨む開口部2c、2dが形成されている。
【0031】
本実施の形態において、外箱4の取り付けは、外箱取付けブラケット11と背面プレート10とを介して行われる。
【0032】
即ち、外箱4の奥行き側の外面に外箱取付けブラケット11が設けられ、この外箱取付けブラケット11を建物壁8に形成された開口部Kに当接され、アンカーボルトなどで固定される金属製の背面プレート10に対してボルトおよびナット(図示せず)を介して締結することによって外箱4が開口部K内に固定される。
【0033】
外箱取付けブラケット11は、例えば図3等に示すように、断面形状がL字型の部材11a、11bを両者に形成される長穴(図示せず)に図示しないボルトを挿通し、ナットで締結して構成することができる。
【0034】
このような構成とした場合には、部材11a、11bを奥行き方向に移動させて外箱4の取付け位置を調整することができる。
【0035】
フェースプレート2には、当該フェースプレート2が内箱3の壁面側の開口部を塞いだ状態において、内箱3側に施錠される施錠機構L1が設けられている。
【0036】
施錠機構L1は、フェースプレート2の正面側に設けられる鍵穴14aを介して回転可能な施錠片14bと、内箱3の内壁に設けられて前記施錠片14bと係合してフェースプレート2を施錠する施錠突起15とから構成されている。
【0037】
この施錠機構L1により外箱4内に収容する点検用スイッチ機構7等へ第三者による悪戯等を防止することができる。
【0038】
次に、本実施形態に係るエレベータ点検ボックスB1の設置の仕方について説明する。
【0039】
まず、ビルディング等の建物壁8に設けられた開口部K内に、エレベータ点検ボックスB1を正面側から挿入し、外箱取付けブラケット11を背面プレート10にボルトとナットで固定する。
【0040】
なお、外箱取付けブラケット11が奥行き方向に伸縮可能に構成される場合には、エレベータ点検ボックスB1全体の取付位置を微調整することができる。
【0041】
また、エレベータ点検ボックスB1の設置は、建物内装の壁仕上を行う前であってもよい。即ち、壁仕上げとして、コンクリート等で構成される建物壁8の内側の表面に、化粧ボード等の内壁仕上材(仕上げ壁)9を取り付ける施工を行うが、エレベータ点検ボックスB1の設置を当該内壁仕上材9の取付け前に行ってもよい。
【0042】
このような場合であっても、本実施形態に係るエレベータ点検ボックスB1では、内箱3を外箱4の奥行き方向に移動させることができるので、フェースプレート2の奥行き側の取付面2aと、エレベータ点検ボックスB1の設置後に施工される建物の仕上げ壁9の壁面9aとが密着するように奥行き方向の距離を微調整することができる。
【0043】
従って、図3に示すように、フェースプレート2の奥行き側の取付面2aと建物の壁面9aとの間に隙間を生ずることが防止され、美観を損なうことなくエレベータ点検ボックスB1を設置することができる。
【0044】
次に、エレベータ点検ボックスB1を用いてエレベータの点検を行う際の手順について簡単に説明する。
【0045】
エレベータの保守点検を行う作業員等は、まず、エレベータ点検ボックスB1のフェースプレート2正面の鍵穴14aに鍵を差し込んで回転させる。
【0046】
次いで、フェースプレート2を手前側に回動させて内箱3と外箱4の開口部を開放する。
【0047】
これにより、作業員は、開口部から手をエレベータ点検ボックスB1内に挿入して、点検用スイッチ機構7のスイッチSW1〜SW3の操作等を行うことができる。
【0048】
なお、必要に応じて内箱3を手前側に引き出して作業を行うことも可能である。
【0049】
[第2の実施形態]
次に、図6および図7を参照して、第2の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB2について説明する。
【0050】
なお、第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB1と同様の構成については同一符号を付して重複した説明は省略する。
【0051】
第2の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB2と第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB1との構成上の相違点は、施錠機構L1に代えて施錠機構L2を設けた点である。
【0052】
即ち、エレベータ点検ボックスB2における内箱3には、フェースプレート2が内箱3の壁面側の開口部を塞いだ状態において、このフェースプレート2を施錠する施錠機構L2が設けられている。
【0053】
施錠機構L2は、内箱3の開口部側の端部の側方に、鍵穴24aを介して回転可能な施錠片24bと、フェースプレート2の裏面側に設けられて前記施錠片24bと係合してフェースプレート2を施錠する施錠突起25とから構成されている。
【0054】
そして、施錠機構L2においては、内箱3を進出方向に所定距離移動させた際に、鍵穴24aが、壁面9によって隠れた状態から露出した状態となるように構成されている。
【0055】
次に、エレベータ点検ボックスB2を用いてエレベータの点検を行う際の手順について簡単に説明する。
【0056】
エレベータの保守点検を行う作業員等は、まず、エレベータ点検ボックスB2のフェースプレート2を手前側に引っ張るなどして内箱3を手前側に移動させる。
【0057】
これにより、内箱3の先端側の側方に鍵穴24aが露出した状態となるので、作業員は鍵穴24aに鍵を差し込んで回転させる。
【0058】
次いで、フェースプレート2を手前側に回動させて内箱3と外箱4の開口部を開放する。
【0059】
これにより、作業員は、開口部から手をエレベータ点検ボックスB2内に挿入して、点検用スイッチ機構7のスイッチSW1〜SW3の操作等を行うことができる。
【0060】
このように、施錠機構L2が備える鍵穴24aは、内箱3を進出方向に所定距離移動させた際にのみ露出した状態となるので、鍵穴24aの位置を第三者に知られ難くすることができ、点検用スイッチ機構7が第三者により不正に操作されるなどの事態を抑制して、防犯性を向上させることができる。
【0061】
[第3の実施形態]
次に、図8および図9を参照して、第3の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB3について説明する。
【0062】
なお、第1の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB1および第2の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB2と同様の構成については同一符号を付して重複した説明は省略する。
【0063】
第3の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB3と第2の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB2との構成上の相違点は、外箱4の開口部側の端部に外箱突起16が、内箱3の奥行き側端部に前記外箱突起16と係合する内箱突起17が設けられている点である。
【0064】
即ち、外箱4の開口部側の内壁側端部と、内箱3の奥行き側の外壁側端部とには、互いに係合して内箱3が外箱4からの脱落を防止する突起部(外箱突起16と内箱突起17)が形成されている。
【0065】
これにより、内箱3を引き出した際に外箱4側から無用に外れたり、内箱3およびフェースプレート2が持ち去られる事態を防止することができる。
【0066】
[第4の実施形態]
次に、図10および図11を参照して、第4の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB4について説明する。
【0067】
なお、第3の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB3と同様の構成については同一符号を付して重複した説明は省略する。
【0068】
第4の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB4と第3の実施形態に係るエレベータ点検ボックスB3との構成上の相違点は、内箱側の突起部を板バネ32の一部で構成されるようにした点である。
【0069】
より具体的には、本実施の形態において、板バネ32の先端側は、外側に向けてフック状に鋭角に折り返された形状とされている。
【0070】
従って、内箱3を外箱4に組み付ける際には、板バネ32の先端部の弾性変形によりスムーズに挿入することができ、一方、内箱3を引き出す際には板バネ32の先端部が外箱突起16と係合することにより内箱3が外箱4から脱落することが防止される。
【0071】
これにより、内箱3の組み付けを容易にすると共に、内箱3を引き出した際に外箱4側から無用に外れたり、内箱3およびフェースプレート2が持ち去られる事態を防止することができる。
【0072】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0073】
例えば、上記実施形態では、壁面収納箱をエレベータの点検時に用いるエレベータ点検ボックスB1〜B4として構成する場合について述べたが、これに限定されず、定期的に保守が必要なホールランタンの点検ボックスや、乗場操作盤についても同様の構造とすることができ、同様の効果を得ることができる。
【0074】
また、フェースプレート2の施錠方法は施錠機構を用いる場合に限らず、ビス止めするようにしてもよい。
【0075】
また、エレベータのリニューアル等でフェースプレート2を変更する際も、外箱4は建物壁8に設置したままで、内箱3とフェースプレート2を含むユニットを交換することで、現場での交換作業を容易に行うことができる。
【0076】
また、その際においても既存の外箱4の設置位置に関わらず、フェースプレート2と仕上げ壁9とを隙間なく設置することができる。
【符号の説明】
【0077】
B1〜B4 エレベータ点検ボックス
K 開口部
2 フェースプレート
2a 取付面
2b〜d 開口部
3 内箱
4 外箱
5 押ボタン
6 インジケータ
7 点検用スイッチ機構
8 建物壁
9 仕上げ壁
9a 壁面
10 背面プレート
11 外箱取付けブラケット
12 板バネ
13 ヒンジ
L1、L2 施錠機構
14a 錠穴
14b 施錠片
15 施錠突起
16 外箱突起
17 内箱突起
24a 錠穴
24b 施錠片
25 施錠突起
32 板バネ
50 ビス
100 開口部
200 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の壁面に設けられた所定の奥行きを有する壁開口部に設置され、壁面側に開口部を有する有底筒体からなる外箱と、
該外箱の内法よりも僅かに小さな外法を有する筒体で構成され、前記外箱の内側を奥行き方向に移動可能な内箱と、
該内箱に対してヒンジを介して開閉可能に支持され、前記内箱の壁面側の開口部と、前記外箱の開口部とを塞ぐフェースプレートと、
を具備することを特徴とする壁面収納箱。
【請求項2】
前記内箱の奥行き側の一部には、前記外箱の内壁に対して付勢される付勢部が設けられ、
該内箱の奥行き方向の移動に伴って、前記付勢部は前記外箱の内壁に接触した状態で摺動されるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の壁面収納箱。
【請求項3】
前記付勢部は、1または2以上の板バネで構成されることを特徴とする請求項2に記載の壁面収納箱。
【請求項4】
前記フェースプレートには、当該フェースプレートが前記内箱の壁面側の開口部を塞いだ状態において、該内箱側に施錠される施錠機構が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の壁面収納箱。
【請求項5】
前記内箱には、前記フェースプレートが前記内箱の壁面側の開口部を塞いだ状態において、該フェースプレートを施錠する施錠機構が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の壁面収納箱。
【請求項6】
前記施錠機構が有する鍵穴は、前記内箱の側方に設けられ、
前記内箱を進出方向に所定距離移動させた際に、当該鍵穴が、前記壁面によって隠れた状態から露出した状態となるように構成されることを特徴とする請求項5に記載の壁面収納箱。
【請求項7】
前記外箱の開口部側の内壁側端部と、前記内箱の奥行き側の外壁側端部とには、互いに係合して前記内箱が前記外箱からの脱落を防止する突起部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の壁面収納箱。
【請求項8】
前記内箱側の突起部は、前記板バネの一部で構成されることを特徴とする請求項7に記載の壁面収納箱。
【請求項9】
前記外箱内に、前記建物に設置されるエレベータの点検用のスイッチ機構を設けたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の壁面収納箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−56715(P2013−56715A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194725(P2011−194725)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】