説明

壁面清掃車

【課題】清掃する壁面の傷付きを極力抑え、なおかつ作業者の多大な労力を要することなく清掃することができる手段の提供を課題とする。
【解決手段】高圧水の元となる水を蓄える給水タンク115と、該給水タンク115からの水を高圧化する高圧水ポンプ116と、該高圧水ポンプ116から送水されてきた前記高圧水を壁面に対して噴射する高圧水噴射ノズル122と、該ノズル122を昇降させる昇降機構126とを有する清掃装置103を備え、前記壁面に沿った水平方向に複数配置されたノズル122を、車両101の停止状態で、前記昇降機構126により昇降させることで前記壁面を上下方向に清掃を行うようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車道路の路肩部に設置された遮音壁の壁面清掃や、建物壁面の清掃などに用いる壁面清掃車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高速道路などの路肩部には、自動車の走行によって発生する騒音を低減させる遮音壁が設置されている。この遮音壁は、自動車の排気ガスや砂塵によって汚染されるため、随時、清掃を行う必要がある。この清掃作業としては、一般的に、作業者の人力や高圧洗浄装置によって行われている。すなわち、道路の路肩に高所作業車や水タンクローリー車等の各種作業車両を停止させ、作業者が汚染された遮音壁に対して高圧水を噴射し、さらには清掃具を用いてブラシがけすることなどで清掃を行っていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この場合、壁面の汚れを十分に落とすためには入念なブラシがけを行う必要があるが、作業者にとっては、これが大変な労力を要するものとなっていた。また、ブラシがけを行う関係上、壁面に微細な傷をつけやすく、例えば透光性遮音壁においては、その傷付きによって透明度が悪化するという問題も同時に招来していた。
【0004】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、清掃する壁面の傷付きを極力抑え、なおかつ作業者の多大な労力を要することなく清掃することができる手段の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1に記載の壁面清掃車は、高圧水の噴射により壁面を清掃する清掃装置を装備した車両であり、前記清掃装置には、前記高圧水の元となる水を蓄える給水タンクと、該給水タンクからの水を高圧化する高圧水ポンプと、該高圧水ポンプから送水されてきた前記高圧水を前記壁面に対して噴射するノズルと、該ノズルを昇降させる昇降機構とが備えられ、前記ノズルは、前記壁面に沿った水平方向に複数配置され、これらノズルを、前記車両の停止状態で、前記昇降機構により昇降させることで前記壁面を上下方向に清掃を行う。
上記請求項1記載の壁面清掃車によれば、給水タンク内の水を、高圧水ポンプにより昇圧してノズルより壁面に向かって噴射することで、その水圧によって非接触で壁面上の汚れを落とすことができる。さらには、昇降機構によりノズルを上下動させることで、壁面の低所から高所にかけての広い範囲に渡って清掃することができる。
また、車両が停止した状態で各ノズルを噴射しつつ昇降機構により昇降動作させること、及び、車両を別の位置に移動、停止させ、その位置で同様の動作を行うことを継続的に行うことにより、壁面の水平方向及び上下方向の広範囲に渡り清掃を行うことができる。
【0006】
請求項2に記載の壁面清掃車は、請求項1に記載の壁面清掃車において、前記清掃装置には、前記高圧水を噴射する前の前記壁面に対して洗剤を噴射する洗剤噴射機構がさらに備えられているとさらに好適である。
上記請求項2記載の壁面清掃車によれば、予め、洗剤噴射機構から洗剤を壁面に対して吹き付けた後、ノズルからの高圧水吹き付けを行うことで、壁面の汚れをより効果的に落とすことができるようになる。
【0007】
請求項3記載の壁面清掃車は、請求項1または2に記載の壁面清掃車において、前記清掃装置には、前記高圧水の噴射により洗浄した後の前記壁面を拭う拭き取り機構が、さらに備えられていることを特徴とする。
上記請求項3記載の壁面清掃車によれば、洗浄後の壁面を拭き取り装置で拭き取ることにより、壁面の濡れや残留した汚れを確実かつ短時間で落とすことができるようになる。
【0008】
請求項4記載の壁面清掃車は、請求項1〜3の何れか一項に記載の壁面清掃車において、前記清掃装置には、前記壁面への前記高圧水の吹き付けにより生じる霧を吸収抑制する低圧水噴射機構がさらに備えられていることを特徴とする。
上記請求項4記載の壁面清掃車によれば、霧を低圧水で覆うことにより、霧が清掃作業場所外に広がるのを防止することができる。
【0009】
請求項5記載の壁面清掃車は、請求項1〜4の何れか一項に記載の壁面清掃車において、前記清掃装置には、前記ノズルに至るまでに前記高圧水を昇温させるヒータが備えられていることを特徴とする。
上記請求項5記載の壁面清掃車によれば、高圧水が冷水である場合に比較して、より効果的に壁面の汚れを落とすことができるようになる。
【0010】
請求項6記載の壁面清掃車は、請求項1〜5の何れか一項に記載の壁面清掃車において、前記ノズルには、前記壁面に噴射する前記高圧水の噴流を旋回させる回転子が内蔵されていることを特徴とする。
上記請求項6記載の壁面清掃車によれば、回転子の回転によって高圧水が拡散噴射され、壁面の広範囲に渡って吹き付けられる。これにより、同一流量の高圧水であっても、壁面の広範囲をカバーすることができるようになる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1記載の壁面清掃車は、高圧水ポンプを介して給水タンクより送られてきた高圧水を壁面に対して噴射するノズルと、このノズルを昇降させる昇降機構とを有する清掃装置を備えた構成を採用した。この構成によれば、非接触で壁面を清掃することができるので、清掃する壁面の傷付きを極力抑えることが可能となる。しかも、高圧水の水圧によって壁面の汚れを落とすので、従来のように壁面をブラシがけする必要がなく、作業者の多大な労力を要することなく清掃することも可能となる。
また、壁面に沿った水平方向にノズルを複数配置し、これらノズルを、車両が停止した状態において、昇降機構により昇降させることで壁面を上下方向に清掃を行う構成を採用した。この構成によれば、壁面の水平方向及び上下方向の広範囲に渡る清掃を、各ノズルの昇降動作により短時間で行うことが可能となる。
【0012】
また、請求項2記載の壁面清掃車は、清掃装置に、高圧水を噴射する前の壁面に対して洗剤を噴射する洗剤噴射機構をさらに備えた構成を採用した。この構成によれば、壁面への洗剤の吹き付けにより、より効果的に壁面の洗浄を行うことが可能となる。
また、請求項3記載の壁面清掃車は、清掃装置に、高圧水の噴射により洗浄した後の壁面を拭う拭き取り機構を、さらに備えた構成を採用した。この構成によれば、拭き取り機構により、壁面の濡れや残留した汚れを確実かつ短時間で落とすことが可能となる。
また、請求項4記載の壁面清掃車は、清掃装置に、壁面への高圧水の吹き付けにより生じる霧を吸収抑制する低圧水噴射機構を備えた構成を採用した。この構成によれば、低圧水で覆うことによって霧が清掃作業場所外に広がるのを防止できるので、清掃作業が他所に及ぼす影響を極力低減させることが可能となる。
【0013】
また、請求項5記載の壁面清掃車は、清掃装置に、ノズルに至るまでに高圧水を昇温させるヒータを備えた構成を採用した。この構成によれば、壁面に吹き付けられる高圧水が温水となるので、冷水である場合に比較して、より効果的に壁面の汚れを落とすことが可能となる。
また、請求項6記載の壁面清掃車は、ノズルに、壁面に噴射する高圧水の噴流を旋回させ、高圧水が及ぶ範囲を拡散させる回転子が備えられている構成を採用した。この構成によれば、回転子の回転によって高圧水が拡散し、壁面の広範囲に渡って吹き付けることができるようになるので、少ない量の高圧水で広い範囲の清掃を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の壁面清掃車の第1参考実施形態を示す斜視図である。
【図2】同壁面清掃車による清掃作業実施状態を示す図であって、壁面に垂直な断面より見た側面図である。
【図3】本発明の壁面清掃車の一実施形態を示す斜視図である。
【図4】同壁面清掃車による清掃作業実施状態を示す図であって、壁面に垂直な断面より見た側面図である。
【図5】本発明の壁面清掃車の第2参考実施形態を示す斜視図である。
【図6】同壁面清掃車による清掃作業実施状態を示す図であって、壁面に垂直な断面より見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の壁面清掃車は、高圧水の噴射により壁面を清掃する清掃装置を装備した車両であり、その各実施の形態を図面を参照しながら以下に説明するが、本発明がこれらのみに限定解釈されるものでないことはもちろんである。
まず、図1及び図2を参照しながら、本発明の第1参考実施形態について以下に説明する。なお、図1は、本実施の形態の壁面清掃車を示す斜視図である。また、図2は、同壁面清掃車による清掃作業実施状態を示す図であって、壁面に垂直な断面より見た側面図である。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態の壁面清掃車は、親機車両1と、該親機車両1から降ろして自走させることができる子機車両2と、これら親機車両1及び子機車両2上に搭載された清掃装置3とを備えた概略構成となっている。
そして、この清掃装置3には、清掃する壁面(図示せず)に向けて洗剤を噴射供給する洗剤噴射機構4と、前記壁面に向けて高圧水を吹き付けてその水圧により汚れを落とす高圧水噴射機構5と、これら洗剤噴射機構4及び高圧水噴射機構5への電力を供給する発電機6とが備えられている。
【0017】
前記洗剤噴射機構4は、洗剤を貯留する容器である洗剤タンク7と、該洗剤タンク7からの洗剤を圧送する洗剤供給ポンプ8と、該洗剤供給ポンプ8で圧送されてきた洗剤を噴射する洗剤マニホールド9と洗剤噴射ノズル14とを備えて構成されている。洗剤供給ポンプ8と洗剤マニホールド9との間は、洗剤用フレキホース10,11により配管接続されており、それぞれがホースリール12,13に巻き取り可能となっている。フレキホース10は、スイベルジョイント(図示せず)によりホースリール13に接続され、ホースリール13内部では、スイベルジョイントよりフレキホース11へ接続されている。
この洗剤噴射機構4によれば、洗剤供給ポンプ8を起動させると、洗剤タンク7内の洗剤が導出され、洗剤用フレキホース10,11を介して洗剤マニホールド9へと送り出される。そして、洗剤マニホールド9に設けられた複数の洗剤噴射ノズル14から噴射される洗剤が、高圧水を噴射する前の前記壁面に対して塗布されるようになっている。
【0018】
前記高圧水噴射機構5は、高圧水の元となる水を貯留する容器である給水タンク15と、該給水タンク15からの水を圧送する高圧水供給ポンプ16と、該高圧水供給ポンプ16で圧送されてきた高圧水を噴射する高圧水マニホールド17と高圧水噴射ノズル22とを備えて構成されている。高圧水供給ポンプ16と高圧水マニホールド17との間は、高圧水用フレキホース18,19により配管接続されており、それぞれがホースリール20,21に巻き取り可能となっている。フレキホース18は、スイベルジョイント(図示せず)によりホースリール21に接続され、ホースリール21内部では、スイベルジョイントよりフレキホース19へ接続されている。
【0019】
この高圧水供給機構5によれば、高圧水供給ポンプ16を起動させると、給水タンク15内の水が導き出されて高圧化され、高圧水用フレキホース18,19を介して高圧水マニホールド17へと送り出される。そして、高圧水マニホールド17に設けられた複数の高圧水噴射ノズル22から噴射される高圧水が、前記壁面上の洗剤及び汚れに対して吹き付けられ、この水圧によって洗剤及び汚れが前記壁面から洗い落とされるようになっている。なお、各高圧水噴射ノズル22には、前記壁面に噴射する高圧水の噴流を旋回させ、高圧水全体を円錐形状に拡散させる回転子(図示せず)が内部装備されている。また、これら高圧水噴射ノズル22に至るまでに高圧水を昇温させるヒータが、給水タンク15に装備されている。
【0020】
前記発電機6は、洗剤供給ポンプ8や高圧水供給ポンプ16等の各電動機器に対して電力を供給するものであるが、この発電機6以外に、親機車両1のPTO(Power Take Off)からポンプ駆動トルクを得るように構成しても良い。
前記子機車両2は、搭載した充電式バッテリ(図示せず)と電動モータ23と操舵機構24とにより自走可能な小型車両であり、前記高圧水マニホールド17及び洗剤マニホールド9が固設された子機車両操縦室25と、該子機車両操縦室25を昇降させる(すなわち、各高圧水噴射ノズル22及び各洗剤噴射ノズル14を昇降させる)昇降機構26とを備えて構成されている。
【0021】
昇降機構26としては、図1に示すパンタグラフと油圧シリンダとの組み合わせによるパンタグラフ式の他、油圧シリンダ機構内に他の油圧シリンダ機構を装備して多段状に伸展可能としたテレスコープシリンダ式など、その他のタイプの昇降機構を採用しても良い。また、この昇降機構26の駆動源となる油圧ポンプ(図示せず)は、子機車両2側に搭載しても良いし、もしくは、親機車両1側に搭載し、子機車両へ油圧フレキホースにて接続するものとしても良い。
また、図示を省略するが、前記壁面への高圧水の吹き付けにより生じる霧を、その周囲を覆うように低圧水を噴射することで吸収抑制する低圧水噴射機構や、高圧水の噴射により洗浄した後の前記壁面を拭う拭き取り機構など、その他の機構をさらに子機車両に追加搭載するものとしても良い。
また、子機車両操縦室25内に作業者を乗せて清掃作業を実施させる他、地上側に作業者を配置して無線操作により、子機車両2及び清掃装置3の運転操作を行うものとしても良い。
【0022】
以上説明の構成を有する本実施の形態の壁面清掃車による清掃作業の実施について、以下に説明を行う。
まず、清掃場所に停止させた親機車両1から子機車両2を降ろした後、子機車両2の子機車両操縦室25に作業者を乗せる。そして、親機車両1が駐車した状態のまま、子機車両1が清掃する壁面へと接近するように操縦して走行させる。
そして、前記作業者の操作により子機車両操縦室25を昇降機構26で所定の高さまで上昇させ、図2に示すように、各高圧水噴射ノズル22及び各洗剤噴射ノズル14を壁面Wに対して対向させる。この状態で、親機車両側の作業者の操作により、親機車両1側に搭載されている洗剤供給ポンプ8と高圧水供給ポンプ16を起動させる。すると、各洗剤噴射ノズル14から洗剤CLが噴射され、子機車両側作業者による昇降動作により、壁面Wに満遍なく塗布されていく。続いて、各高圧水噴射ノズル22から噴射される高圧水HWが子機車両側作業者による昇降動作により、壁面Wに付着した汚れを洗剤CLと共に洗い流していく。このような清掃作業を、昇降機構26による子機車両操縦室25の昇降動作と、子機車両2の壁面Wに沿った水平方向への走行動作と組み合わせて実施することで、壁面Wの広い範囲に渡って清掃が行われる。
【0023】
以上説明の構成を有する本実施の形態の壁面清掃車は、高圧水供給ポンプ16を介して給水タンク15より送られてきた高圧水HWを壁面Wに対して噴射する高圧水噴射ノズル22と、この高圧水噴射ノズル22を昇降させる昇降機構26とを有する清掃装置3を備えた構成を採用した。この構成によれば、非接触で壁面Wを清掃することができるので、清掃する壁面Wの傷付きを極力抑えることが可能となる。しかも、高圧水HWの水圧によって壁面Wの汚れを落とすので、従来のように壁面Wをブラシがけする必要がなく、作業者の多大な労力を要することなく清掃することも可能となる。
【0024】
また、本実施の形態の壁面清掃車は、清掃装置3のうち、各洗剤噴射ノズル14及び各高圧水噴射ノズル22と昇降機構26とを、親機車両1とは別に自走可能な子機車両2側に搭載した構成を採用した。この構成によれば、大きな親機車両1では接近できないような狭い場所であっても、小型の子機車両2のみを壁面Wに接近させることができるので、各洗剤噴射ノズル14及び各高圧水噴射ノズル22を壁面Wに対して十分に接近させて清掃することができる。したがって、清掃する壁面Wの位置や形状に応じて柔軟に対応することができるので、清掃可能範囲を極めて広くとることが可能となる。
【0025】
また、本実施の形態の壁面清掃車は、その清掃装置3に、高圧水HWを噴射する前の壁面Wに対して洗剤CLを噴射する洗剤噴射機構4を備えた構成を採用している。この構成によれば、壁面Wへの洗剤CLの吹き付けにより、より効果的に壁面Wの洗浄を行うことが可能となっている。
また、本実施の形態の壁面清掃車は、その清掃装置3に、高圧水噴射ノズル22に至るまでに高圧水HWを昇温させる前記ヒータを備えた構成を採用した。この構成によれば、壁面Wに吹き付けられる高圧水HWが温水となるので、冷水である場合に比較して、より効果的に壁面Wの汚れを落とすことが可能となる。
また、本実施の形態の壁面清掃車は、各高圧水噴射ノズル22に、壁面Wに噴射する高圧水HWの噴流を旋回させ、高圧水が及ぶ範囲を拡散させる前記回転子が備えられている構成を採用した。この構成によれば、回転子の回転によって高圧水HWが拡散し、壁面Wの広範囲に渡って吹き付けることができるようになるので、少ない量の高圧水HWで広い範囲の清掃を行うことが可能となっている。
【0026】
次に、図3及び図4を参照しながら、本発明の一実施形態について以下に説明する。なお、図3は、本実施の形態の壁面清掃車を示す斜視図である。また、図4は、同壁面清掃車による清掃作業実施状態を示す図であって、壁面に垂直な断面より見た側面図である。
【0027】
図3に示すように、本実施の形態の壁面清掃車は、車両101と、該車両101上に搭載した清掃装置103とを備えた概略構成となっている。
そして、この清掃装置103には、清掃する壁面(図示せず)に向けて洗剤を噴射供給する洗剤噴射機構104と、前記壁面に向けて高圧水を吹き付けてその水圧により汚れを落とす高圧水噴射機構105と、これら洗剤噴射機構104及び高圧水噴射機構105への電力を供給する発電機106とが備えられている。
【0028】
前記洗剤噴射機構104は、洗剤を貯留する容器である洗剤タンク107と、該洗剤タンク107からの洗剤を圧送する洗剤供給ポンプ108と、該洗剤供給ポンプ108で圧送されてきた洗剤を噴射する洗剤マニホールド109と洗剤噴射ノズル114とを備えて構成されている。洗剤供給ポンプ108と洗剤マニホールド109との間は、洗剤用フレキホース110により配管接続されており、この洗剤用フレキホース110は、ホースリール112に巻き取り可能となっている。
この洗剤噴射機構104によれば、洗剤供給ポンプ108を起動させると、洗剤タンク107内の洗剤が導出され、洗剤用フレキホース110を介して洗剤マニホールド109へと送り出される。そして、洗剤マニホールド109に設けられた複数の洗剤噴射ノズル114から噴射される洗剤が、高圧水を噴射する前の前記壁面に対して塗布されるようになっている。
【0029】
前記高圧水噴射機構105は、高圧水の元となる水を貯留する容器である給水タンク115と、該給水タンク115からの水を圧送する高圧水供給ポンプ116と、該高圧水供給ポンプ116で圧送されてきた高圧水を噴射する高圧水マニホールド117と高圧水噴射ノズル122とを備えて構成されている。高圧水供給ポンプ116と高圧水マニホールド117との間は、高圧水用フレキホース118により配管接続されており、この高圧水用フレキホース118は、ホースリール120に巻き取り可能となっている。
【0030】
この高圧水供給機構105によれば、高圧水供給ポンプ116を起動させると、給水タンク115内の水が導き出されて高圧化され、高圧水用フレキホース118を介して高圧水マニホールド117へと送り出される。そして、高圧水マニホールド117に設けられた複数の高圧水噴射ノズル122から噴射される高圧水が、前記壁面上の洗剤及び汚れに対して吹き付けられ、この水圧によって洗剤及び汚れが前記壁面から洗い落とされるようになっている。なお、各高圧水噴射ノズル122には、前記壁面に噴射する高圧水の噴流を旋回させ、高圧水全体を円錐形状に拡散させる回転子(図示せず)が内部装備されている。また、これら高圧水噴射ノズル122に至るまでに高圧水を昇温させるヒータが、給水タンク115に装備されている。
【0031】
前記発電機106は、洗剤供給ポンプ108や高圧水供給ポンプ116等の各電動機器に対して電力を供給するものであるが、この発電機106以外に、車両101のPTO(Power Take Off)からポンプ駆動トルクを得るように構成しても良い。
前記高圧水マニホールド117及び洗剤マニホールド109は、それぞれ水平状態を維持するように台座102上に固設されている。この台座102は、昇降機構126上に固定されており、昇降機構126が昇降動作することにより、各洗剤噴射ノズル114及び各高圧水噴射ノズル122が昇降して前記壁面の上下方向の清掃を行うことができるようになっている。
【0032】
昇降機構126としては、図3に示すパンタグラフと油圧シリンダとの組み合わせによるパンタグラフ式の他、油圧シリンダ機構内に他の油圧シリンダ機構を装備して多段状に伸展可能としたテレスコープシリンダ式など、その他のタイプの昇降機構を採用しても良い。
また、図示を省略するが、前記壁面への高圧水の吹き付けにより生じる霧を、その周囲を覆うように低圧水を噴射することで吸収抑制する低圧水噴射機構や、高圧水の噴射により洗浄した後の前記壁面を拭う拭き取り機構など、その他の機構をさらに子機車両に追加搭載するものとしても良い。
【0033】
以上説明の構成を有する本実施の形態の壁面清掃車による清掃作業の実施について、以下に説明を行う。
まず、清掃を行う壁面の近傍に車両101を接近させ、駐車する。その状態で、作業者の操作により台座102を昇降機構126で所定の高さまで上昇させ、図4に示すように、各高圧水噴射ノズル122及び各洗剤噴射ノズル114を壁面Wに対して対向させる。この状態で、前記作業者の操作により、洗剤供給ポンプ108と高圧水供給ポンプ116を起動させる。すると、各洗剤噴射ノズル114から洗剤CLが噴射され、壁面Wに満遍なく塗布されていく。続いて、各高圧水噴射ノズル122から噴射される高圧水HWが壁面Wに付着した汚れを洗剤CLと共に洗い流していく。このような清掃作業を、昇降機構126による昇降動作によって壁面Wの上下方向に行った後、車両101を少し移動させてから再び同様に実施する。このようにして、壁面Wの広い範囲に渡って清掃が行われていく。
【0034】
以上説明の構成を有する本実施の形態の壁面清掃車は、高圧水供給ポンプ116を介して給水タンク115より送られてきた高圧水HWを壁面Wに対して噴射する高圧水噴射ノズル122と、この高圧水噴射ノズル122を昇降させる昇降機構126とを有する清掃装置103を備えた構成を採用した。この構成によれば、非接触で壁面Wを清掃することができるので、清掃する壁面Wの傷付きを極力抑えることが可能となる。しかも、高圧水HWの水圧によって壁面Wの汚れを落とすので、従来のように壁面Wをブラシがけする必要がなく、作業者の多大な労力を要することなく清掃することも可能となる。
【0035】
また、本実施の形態の壁面清掃車は、壁面Wに沿った水平方向に各高圧水噴射ノズル122及び各洗剤噴射ノズル114をそれぞれ複数配置し、これら高圧水噴射ノズル122及び洗剤噴射ノズル114を、車両101が停止した状態において、昇降機構126により昇降させることで壁面Wの上下方向の清掃を行うものとした。この構成によれば、壁面Wの水平方向及び上下方向の広範囲に渡る清掃を、各高圧水噴射ノズル122及び各洗剤噴射ノズル114の昇降動作及び車両101の移動により短時間で行うことが可能となる。
【0036】
また、本実施の形態の壁面清掃車は、その清掃装置103に、高圧水HWを噴射する前の壁面Wに対して洗剤CLを噴射する洗剤噴射機構104を備えた構成を採用している。この構成によれば、壁面Wへの洗剤CLの吹き付けにより、より効果的に壁面Wの洗浄を行うことが可能となっている。
また、本実施の形態の壁面清掃車は、その清掃装置103に、高圧水噴射ノズル122に至るまでに高圧水HWを昇温させる前記ヒータを備えた構成を採用した。この構成によれば、壁面Wに吹き付けられる高圧水HWが温水となるので、冷水である場合に比較してより効果的に壁面Wの汚れを落とすことが可能となる。
また、本実施の形態の壁面清掃車は、各高圧水噴射ノズル122に、壁面Wに噴射する高圧水HWの噴流を旋回させ、高圧水が及ぶ範囲を拡散させる前記回転子が備えられている構成を採用した。この構成によれば、回転子の回転によって高圧水HWが拡散し、壁面Wの広範囲に渡って吹き付けることができるようになるので、少ない量の高圧水HWで広い範囲の清掃を行うことが可能となっている。
【0037】
次に、図5及び図6を参照しながら、本発明の第2参考実施形態について以下に説明する。なお、図5は、本実施の形態の壁面清掃車を示す斜視図である。また、図6は、同壁面清掃車による清掃作業実施状態を示す図であって、壁面に垂直な断面より見た平面図である。
【0038】
図5に示すように、本実施の形態の壁面清掃車は、車両201と、該車両201上に搭載した清掃装置203とを備えた概略構成となっている。
そして、この清掃装置203には、清掃する壁面(図示せず)に向けて洗剤を噴射供給する洗剤噴射機構204と、前記壁面に向けて高圧水を吹き付けてその水圧により汚れを落とす高圧水噴射機構205と、これら洗剤噴射機構204及び高圧水噴射機構205への電力を供給する発電機206とが備えられている。
【0039】
前記洗剤噴射機構204は、洗剤を貯留する容器である洗剤タンク207と、該洗剤タンク207からの洗剤を圧送する洗剤供給ポンプ208と、該洗剤供給ポンプ208で圧送されてきた洗剤を噴射する洗剤マニホールド209と洗剤噴射ノズル214とを備えて構成されている。洗剤供給ポンプ208と洗剤マニホールド209との間は、洗剤用フレキホース210により配管接続されており、この洗剤用フレキホース210は、ホースリール212に巻き取り可能となっている。
この洗剤噴射機構204によれば、洗剤供給ポンプ208を起動させると、洗剤タンク207内の洗剤が導出され、洗剤用フレキホース210を介して洗剤マニホールド209へと送り出される。そして、洗剤マニホールド209に設けられた複数の洗剤噴射ノズル214から噴射される洗剤が、高圧水を噴射する前の前記壁面に対して塗布されるようになっている。
【0040】
前記高圧水噴射機構205は、高圧水の元となる水を貯留する容器である給水タンク215と、該給水タンク215からの水を圧送する高圧水供給ポンプ216と、該高圧水供給ポンプ216で圧送されてきた高圧水を噴射する高圧水マニホールド217と、高圧水噴射ノズル222とを備えて構成されている。高圧水供給ポンプ216と高圧水マニホールド217との間は、高圧水用フレキホース218により配管接続されており、ホースリール220に巻き取り可能となっている。
【0041】
この高圧水供給機構205によれば、高圧水供給ポンプ216を起動させると、給水タンク215内の水が導き出されて高圧化され、高圧水用フレキホース218を介して高圧水マニホールド217へと送り出される。そして、高圧水マニホールド217に設けられた複数の高圧水噴射ノズル222から噴射される高圧水が、前記壁面上の洗剤及び汚れに対して吹き付けられ、この水圧によって洗剤及び汚れが前記壁面から洗い落とされるようになっている。なお、各高圧水噴射ノズル222には、前記壁面に噴射する高圧水の噴流を旋回させ、高圧水全体を円錐形状に拡散させる回転子(図示せず)が内部装備されている。また、これら高圧水噴射ノズル222に至るまでに高圧水を昇温させるヒータが、給水タンク215に装備されている。
【0042】
前記発電機206は、洗剤供給ポンプ208や高圧水供給ポンプ216等の各電動機器に対して電力を供給するものであるが、この発電機206を省略して、車両201上に直接ポンプを駆動させるエンジンを設置するように構成しても良い。この発電機206の起動等の操作は、図5に示す制御盤251によりなされるようになっている。また、この制御盤251の機能を車両201のキャブ内に設置することも可能である。
前記高圧水マニホールド217は、垂直起立した2本のマニホールド217a,217bを一体にしたものであり、昇降機構226Aにより昇降動作可能となっている。また、各マニホールド217a,217bに設けられた各高圧水噴射ノズル222は、前記壁面に沿った垂直方向に等間隔に千鳥配置されている。これら高圧水噴射ノズル222を必要に応じて昇降機構226Aで高さ調整をした後、車両201を走行させて前記壁面に沿って移動させることで、前記壁面を広範囲に渡って清掃できるようになっている。
【0043】
前記洗剤マニホールド209は、垂直起立した1本のマニホールドであり、昇降機構226Bにより昇降動作可能となっている。また、洗剤マニホールド209に設けられた各洗剤噴射ノズル214は、前記壁面に沿った垂直方向に等間隔配置され、これら洗剤噴射ノズル214を必要に応じて昇降機構226Bで高さ調整をした後、車両201を走行させて前記壁面に沿って移動させることで、前記高圧水に先行して洗剤を前記壁面に噴射させることができ、前記壁面を広範囲に渡って清掃できるようになっている。
【0044】
昇降機構226A,226Bとしては、油圧シリンダ機構内に他の油圧シリンダ機構を装備して多段状に伸展可能としたテレスコープシリンダ式の他、パンタグラフと油圧シリンダとの組み合わせによるパンタグラフ式など、その他のタイプの昇降機構を採用しても良い。
また、図示を省略するが、前記壁面への高圧水の吹き付けにより生じる霧を、その周囲を覆うように低圧水を噴射することで吸収抑制する低圧水噴射機構をさらに車両201に追加搭載するものとしても良い。この場合、低圧水で覆うことによって霧が清掃作業場所外に広がるのを防止できるので、清掃作業が他所に及ぼす影響を極力低減させることが可能となる。
また、図6に示すように、高圧水HWの噴射により洗浄した後の壁面Wを拭う拭き取りスポンジ250(拭き取り機構)をさらに車両201に追加搭載するものとしても良い。この場合、拭き取りスポンジ250により、壁面Wの濡れや残留した汚れを確実かつ短時間で落とすことが可能となる。
【0045】
以上説明の構成を有する本実施の形態の壁面清掃車による清掃作業の実施について、以下に説明を行う。
まず、清掃を行う壁面の近傍に車両101を接近させ、その状態で、作業者の操作により洗剤マニホールド209及び高圧水マニホールド217を昇降機構226A,226Bで所定の高さまで上昇させ、図6に示すように、各高圧水噴射ノズル222及び各洗剤噴射ノズル214を壁面Wに対して対向させる。この状態で、前記作業者の操作により、洗剤供給ポンプ208と高圧水供給ポンプ216を起動させる。すると、各洗剤噴射ノズル214から洗剤CLが噴射され、壁面Wに満遍なく塗布されていく。続いて、車両201を走行させながら各高圧水噴射ノズル222から噴射される高圧水HWが壁面Wに付着した汚れを洗剤CLと共に洗い流していく。このような清掃作業を、昇降機構226A,226Bによる昇降動作によって壁面Wの清掃する高さを調整した後、車両201を少しずつ移動させていく。このようにして、壁面Wの広い範囲に渡って清掃が行われていく。
【0046】
以上説明の構成を有する本実施の形態の壁面清掃車は、高圧水供給ポンプ216を介して給水タンク215より送られてきた高圧水HWを壁面Wに対して噴射する高圧水噴射ノズル222と、この高圧水噴射ノズル222を昇降させる昇降機構226Aとを有する清掃装置203を備えた構成を採用した。この構成によれば、非接触で壁面Wを清掃することができるので、清掃する壁面Wの傷付きを極力抑えることが可能となる。しかも、高圧水HWの水圧によって壁面Wの汚れを落とすので、従来のように壁面Wをブラシがけする必要がなく、作業者の多大な労力を要することなく清掃することも可能となる。
【0047】
また、本実施の形態の壁面清掃車は、壁面Wに沿った垂直方向に高圧水噴射ノズル222を複数配置し、これら高圧水噴射ノズル222を車両201の走行により壁面Wに沿って移動させることで壁面Wを清掃する構成を採用した。この構成によれば、壁面Wの上下方向の清掃範囲は、垂直方向に並ぶ各高圧水噴射ノズル222、及びその上下ストロークによりカバーされ、かつ、壁面Wの水平方向の清掃範囲は、車両201の走行によりカバーされるので、壁面Wの極めて広い清掃範囲をカバーすることが可能となる。
【0048】
また、本実施の形態の壁面清掃車は、その清掃装置203に、高圧水HWを噴射する前の壁面Wに対して洗剤CLを噴射する洗剤噴射機構204を備えた構成を採用している。この構成によれば、壁面Wへの洗剤CLの吹き付けにより、より効果的に壁面Wの洗浄を行うことが可能となっている。
また、本実施の形態の壁面清掃車は、その清掃装置203に、高圧水噴射ノズル222に至るまでに高圧水HWを昇温させる前記ヒータを備えた構成を採用した。この構成によれば、壁面Wに吹き付けられる高圧水HWが温水となるので、冷水である場合に比較してより効果的に壁面Wの汚れを落とすことが可能となる。
【0049】
また、本実施の形態の壁面清掃車は、各高圧水噴射ノズル222に、壁面Wに噴射する高圧水HWの噴流を旋回させ、高圧水が及ぶ範囲を拡散させる前記回転子が備えられている構成を採用した。この構成によれば、回転子の回転によって高圧水HWが拡散し、壁面Wの広範囲に渡って吹き付けることができるようになるので、少ない量の高圧水HWで広い範囲の清掃を行うことが可能となっている。
【0050】
なお、以上説明の第1参考実施形態、第2参考実施形態、一実施形態の壁面清掃車は、例えば高速道路の透光性遮音壁の清掃作業に適しているが、これに限らず、建物の壁面清掃等、その他の場所の清掃作業に適用しても良いことは勿論である。
【符号の説明】
【0051】
1,101,201・・・車両
2・・・子機車両
3,103,203・・・清掃装置
4,104,204・・・洗剤噴射機構
15,115,215・・・給水タンク
16,116,216・・・高圧水供給ポンプ(高圧水ポンプ)
22,122,222・・・高圧水噴射ノズル(ノズル)
26,126,226A,226B・・・昇降機構
250・・・スポンジ(拭き取り機構)
HW・・・高圧水
W・・・壁面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧水の噴射により壁面を清掃する清掃装置を装備した車両であり、
前記清掃装置には、前記高圧水の元となる水を蓄える給水タンクと、該給水タンクからの水を高圧化する高圧水ポンプと、該高圧水ポンプから送水されてきた前記高圧水を前記壁面に対して噴射するノズルと、該ノズルを昇降させる昇降機構とが備えられ、
前記ノズルは、前記壁面に沿った水平方向に複数配置され、
これらノズルを、前記車両の停止状態で、前記昇降機構により昇降させることで前記壁面を上下方向に清掃を行うことを特徴とする壁面清掃車。
【請求項2】
前記清掃装置には、前記高圧水を噴射する前の前記壁面に対して洗剤を噴射する洗剤噴射機構がさらに備えられていることを特徴とする請求項1に記載の壁面清掃車。
【請求項3】
前記清掃装置には、前記高圧水の噴射により洗浄した後の前記壁面を拭う拭き取り機構が、さらに備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の壁面清掃車。
【請求項4】
前記清掃装置には、前記壁面への前記高圧水の吹き付けにより生じる霧を吸収抑制する低圧水噴射機構がさらに備えられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の壁面清掃車。
【請求項5】
前記清掃装置には、前記ノズルに至るまでに前記高圧水を昇温させるヒータが備えられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の壁面清掃車。
【請求項6】
前記ノズルには、前記壁面に噴射する前記高圧水の噴流を旋回させる回転子が内蔵されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の壁面清掃車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−235901(P2009−235901A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169802(P2009−169802)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【分割の表示】特願2001−92393(P2001−92393)の分割
【原出願日】平成13年3月28日(2001.3.28)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)