説明

売上金入金機

【課題】硬貨カセットの装填スペースと別に保管庫を設けることによって、売上金入金機が大型化するという課題が生じていた。
【解決手段】 上記の課題を解決するために、本発明における売上金入金機は、硬貨カセットを伸縮可能な構成とする。また、硬貨カセットを装填する空間と釣銭準備金を保管する空間とを共通の空間とし、移動可能とする押板によって、当該共通空間を硬貨カセットを装填する空間と釣銭準備金を保管する空間とに隔離する。さらに、新たな硬貨カセットを装填した後、押板を移動させて硬貨カセットを装填する空間を縮める(硬貨カセットを縮める)ことにより、釣銭準備金を保管する空間を拡げる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小売店舗等に設置される売上金入金機に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーやコンビニエンスストア等の小売店舗において、店舗の売上金である貨幣(紙幣、硬貨)を収納する売上金入金機が用いられている。売上金は、売上金入金機の内部に装填された貨幣カセット(紙幣カセットおよび硬貨カセット)に収納されており、一定期間経過時または貨幣カセット収納容量に応じて警備会社の担当者によって当該貨幣カセットが回収され、新たな貨幣カセットを売上金入金機に装填する。
【0003】
本技術分野の背景技術として、特開平6−266963号公報(特許文献1)がある。当該特許文献には、新たな硬貨カセットに翌日に使用する釣銭用の貨幣(釣銭準備金)を収納した状態で売上金入金機に装填し、装填後に釣銭準備金を硬貨カセットと別に設けられた保管庫に移動させ硬貨カセットを空にすることにより、売上金の入金を可能とした売上金入金機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−266963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の売上金入金機は、硬貨カセットの装填空間と別に釣銭準備金を収納するを別途保管庫を設けている。上記特許文献1に記載された売上金入金機の場合は、硬貨カセットの装填空間の下部に保管庫を設けているが、硬貨カセットの装填空間の隣に保管庫を設ける場合もある。
【0006】
しかし、硬貨カセットの装填空間と別に保管庫を設けることによって、売上金入金機が大型化するという課題が生じていた。
【0007】
そこで、本発明は、硬貨カセットの装填空間の一部を保管庫として使用することにより、従来の売上金入金機に比べて小型化された売上金入金機を提供する。すなわち、硬貨カセットの装填空間と釣銭準備金の保管スペースとを一部共有化することにより、新たに保管庫を設けることなく、釣銭準備金を保管することができる売上金入金機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明における売上金入金機は、硬貨カセットを伸縮可能な構成とする。また、硬貨カセットを装填する空間と釣銭準備金を保管する空間とを共通の空間とし、移動可能とする押板によって、当該共通空間を硬貨カセットを装填する空間と釣銭準備金を保管する空間とに隔離する。さらに、新たな硬貨カセットを装填した後、押板を移動させて硬貨カセットを装填する空間を縮める(硬貨カセットを縮める)ことにより、釣銭準備金を保管する空間を拡げる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、硬貨カセットを装填する空間の一部を釣銭準備金を保管する空間として使用することにより、釣銭準備金を保管する保管庫を別途設ける必要が無くなる。そのため、売上金入金機の小型化が実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】売上金入金機の構成例を示した図である。
【図2】売上金入金機の機能ブロック図である。
【図3】硬貨カセットの外観斜視図である。
【図4】貨幣カセット収納部が売上金入金機の内部に収納された図である。
【図5】売上金入金機の操作に使用されるカードの例を示す図である。
【図6】初期処理を示すフローチャートである。
【図7】スタンバイ画面を示す図である。
【図8】実施例1における、入金処理を示すフローチャートである。
【図9】売上金投入指示画面を示す図である。
【図10】処理中画面を示す図である。
【図11】入金額表示画面を示す図である。
【図12】硬貨を硬貨カセットに搬送させる処理を示すフローチャートである。
【図13】ニアフル警告画面を示す図である。
【図14】フル警告画面を示す図である。
【図15】実施例1における、貨幣カセットの回収等を示すフローチャートである。
【図16】実施例1における、収納部引出指示画面を示す図である。
【図17】実施例1における、釣銭準備金セット指示画面を示す図である。
【図18】実施例1における、押板の制御を示す図である。
【図19】実施例1における、集計処理を示すフローチャートである。
【図20】実施例1における、釣銭準備金の取出処理を示すフローチャートである。
【図21】実施例2における、貨幣カセットの回収等を示すフローチャートである。
【図22】実施例2における、釣銭準備金の取出処理を示すフローチャートである。
【図23】実施例2における、入金処理を示すフローチャートである。
【図24】実施例2における、押板の制御を示す図である。
【図25】実施例3における、貨幣カセット収納部を示す図である。
【図26】実施例3における、ニアフル予測データベースを示す図である。
【図27】実施例3における、ニアフル予測処理を示すフローチャートである。
【図28】実施例3における、ニアフル予測日の算出方法を示す図である。
【図29】実施例3における、ニアフル予測画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0011】
本実施例の売上金入金機を説明する前に、一般的な売上金入金機について説明する。
スーパーやコンビニエンスストア等の小売店舗において、店舗の一日の売上金である貨幣(紙幣、硬貨)を売上金入金機に入金する。入金された貨幣は計数され、店舗の担当者により、入金確定操作が行われた後に、売上金入金機の内部に装填された貨幣カセット(紙幣カセットおよび硬貨カセット)に収納される。貨幣カセット内の貨幣は、管理上、警備会社の物となるため、店舗の担当者は貨幣カセットにアクセスすることは不可能である。
【0012】
また、売上金入金機には、翌日に使用する釣銭用の貨幣(釣銭準備金)を収納する機能を備えている場合が多い。釣銭準備金については、店舗の担当者が自由に売上金入金機から取り出すことが可能である。すなわち、上記貨幣カセット内の貨幣とは異なり、釣銭準備金は店舗の物であるため、店舗の担当者が自由にアクセスすることは何ら問題が無い。
【0013】
以下、本実施例における売上金入金機について、図面を参照して説明する。
図1は、売上金入金機の構成例を側面から示した図である。
売上金入金機1は、紙幣について入金処理を行う紙幣処理部100と、硬貨について入金処理を行う硬貨処理部110と、貨幣カセットを収納する貨幣カセット収納部120と、操作部および表示部を備える操作表示部131と、入金情報および装置情報等を明細票として出力する明細票印字部132と、操作時に使用するカードを読取るカード読取部133とを備えている。
【0014】
紙幣処理部100は、装置外から紙幣が投入される紙幣入金部101と、投入された紙幣を一枚ずつ分離して繰り出す紙幣繰出部102と、紙幣繰出部102で繰り出された紙幣を搬送する紙幣搬送部103と、紙幣の真偽等を識別する紙幣識別部104と、紙幣識別部104の識別結果に基づいて紙幣を振分ける紙幣振分け部105と、紙幣識別部104の識別結果から異常な紙幣と判定された紙幣を装置外に排出させる紙幣リジェクト部106と、紙幣識別部104の識別結果から正常な紙幣と判定された紙幣を一時保留させる紙幣一時保留部107と、紙幣一時保留部107の開閉を制限する紙幣一時保留部ロック機構108と、紙幣一時保留部107に集積された紙幣が所定の枚数に達した場合、または操作表示部131において入金確定操作をした場合に紙幣を収納する紙幣カセット109とを備えている。紙幣一時保留部107は、上述の一時保留機能の他、操作表示部131において入金キャンセル操作をした場合に紙幣を返却する紙幣返却部としての機能も有している。
【0015】
硬貨処理部110は、装置外から硬貨が投入される硬貨入金部111と、投入された硬貨を一枚ずつ分離して繰り出す硬貨繰出部112と、硬貨繰出部112で繰り出された硬貨を搬送する硬貨搬送部113と、硬貨の真偽等を識別する硬貨識別部114と、硬貨識別部114の識別結果に基づいて硬貨を振分ける硬貨振分け部115と、硬貨識別部114の識別結果から異常な硬貨と判定された硬貨を装置外に排出させる硬貨リジェクト部116と、硬貨識別部114の識別結果から正常な硬貨と判定された硬貨を一時保留させる硬貨一時保留部117と、操作表示部131において入金キャンセル操作をした場合に硬貨を返却する硬貨返却部118と、硬貨返却部118の開閉を制限する硬貨返却部ロック機構119と、硬貨一時保留部117に集積された硬貨が所定の枚数に達した場合、または操作表示部131において入金確定操作をした場合に硬貨を収納する硬貨カセット200とを備えている。
【0016】
紙幣一時保留部107および硬貨返却部118は、それぞれ売上金入金機1の前面側(図1の左側)に引き出すことが可能であるが、紙幣一時保留部ロック機構108および硬貨返却部ロック機構119によって、装置前面側への引き出しが制限される。なお、操作表示部131において入金キャンセル操作をした場合、紙幣一時保留部ロック機構108および硬貨返却部ロック機構119のロックを解除することで、紙幣一時保留部107および硬貨返却部118から、紙幣および硬貨を取り出すことが可能となる。
【0017】
貨幣カセット収納部120は、売上金入金機1の前面側に引き出すことが可能であり、装置前面側に扉121を備えている。店舗の担当者は、扉121を開くことで装置内の(店舗の担当者がアクセス可能である)釣銭準備金を取出すことができる。また、貨幣カセット収納部120は、硬貨カセット200を収納する硬貨カセット収納空間122と、紙幣カセット109を収納する紙幣カセット収納空間123と、貨幣カセット収納部120の前面側への引き出しを制限する貨幣カセット収納部ロック機構124と、貨幣カセット収納部120が売上金入金機1にセットされたことを検知する貨幣カセット収納部セット検知センサ125を備えている。
【0018】
操作表示部131は、一般的にLCD(Liquid Crystal Display)が用いられているが、本実施例の操作表示部131もLCDを用いるものとする。なお、本実施例では操作部と表示部とを兼用したタッチパネルとして説明するが、操作部と表示部とを別途設けた構成としても良い。
【0019】
また、カード読取部133は、一般的に磁気カードリーダやRFID(Radio Frequency IDentification)カードリーダ等が用いられているが、本実施例のカード読取部133はRFIDカードリーダとする。
【0020】
図2は売上金入金機の機能ブロック図である。売上金入金機1には、上述した紙幣処理部100、硬貨処理部110、貨幣カセット収納部120、操作表示部131、明細票印字部132、カード読取部133の他に、警備会社のホストコンピュータ等の外部装置と情報の授受を行う通信処理部134と、各種の処理に必要な情報を記憶するメモリ等の記憶部135と、各部を制御する制御部136とを備えている。これらの紙幣処理部100、硬貨処理部110、貨幣カセット収納部120、操作表示部131、明細票印字部132、カード読取部133、通信処理部134は、制御部136の制御の下に必要な動作を行う。
【0021】
図3は、硬貨カセット200の外観斜視図である。硬貨カセット200は、硬貨カセット収納空間122に硬貨カセットを装填させるための機構を有する機構部201と、硬貨を内部に収納する硬貨収納部211を備えている。
【0022】
機構部201は、硬貨をカセットの内部に導入する硬貨受入口202と、硬貨収納部211と合わせた状態で固定する硬貨収納部ロック機構203と、硬貨収納部211との接続部204とを備えている。また、硬貨収納部211は、不織布、ゴムなどの伸縮可能な素材を用いたり、蛇腹構造のように伸縮可能な構造で構成されており、搬送する際に持ち手となる取手部212と、機構部201との接続部213とを備えている。
【0023】
硬貨カセット200に収納された売上金は、警備会社の担当者によって取り出されるが、この場合、ロック解除キー220を用いて機構部201と硬貨収納部211とを分離してから、収納された硬貨を取り出す。すなわち、機構部201と硬貨収納部211との分離は、店舗の担当者が行わず、警備会社において売上金を精査する段階で行われるため、硬貨カセット200の回収時におけるセキュリティを確保することができる。
【0024】
図4は、貨幣カセット収納部120が売上金入金機1の内部に収納された図である。なお、説明の便宜上、紙幣カセット収納空間123については図示を省略している。硬貨カセット収納空間122には、硬貨カセット200がセットされたことを検知する硬貨カセットセット検知センサ301と、装置前面側に設けられた硬貨カセットアクセス防止カバー302と、硬貨カセット200を売上金入金機の上下方向に伸縮させるための押板303と、硬貨カセット200と押板303とを接続する硬貨カセットロック機構304と、扉121の開閉を制限する扉ロック機構305と、釣銭準備金収納量センサ306と、硬貨カセットがまもなく満杯に達することを示す設定値(以下、「ニアフル」とする)を検知するニアフル検知センサ307と、硬貨カセットが満杯であることを検知するフル検知センサ308と、扉121の開閉状態を検知する扉開閉検知センサ309とを備えている。また、硬貨カセット収納空間122の一部を、釣銭準備金収納空間310として用いている。
【0025】
硬貨カセットアクセス防止カバー302は、押板303と連動するように構成されており、扉121の開口部の位置まで押板303が下がった場合に、硬貨カセット200への扉121からのアクセスを防止し、セキュリティを向上させるために設けられている。すなわち、硬貨カセットアクセス防止カバー302は、入金が確定したことにより、管理上警備会社の物となった硬貨について、店舗の担当者がアクセスを防止するために設けられている。
【0026】
押板303は、硬貨カセット収納空間122と釣銭準備金収納空間310とを隔離するための仕切り板としての機能を有しており、押板303が上下することにより、硬貨カセット収納空間122および釣銭準備金収納空間310の大きさが変動する。
【0027】
釣銭準備金収納量センサ306は、センサを上下方向に複数配置したものであり、釣銭準備金の収納高さを検出するために設けられている。釣銭準備金の収納高さを検出することで、釣銭準備金の収納容量に応じて押板303の位置を移動させることを可能としている。
【0028】
また、この売上金入金機1は、押板303、硬貨カセットロック機構304、および扉ロック機構305を駆動させるための図示しないモータ、ソレノイド、センサ等を有しており、センサで装置の状態を監視しながら、モータ及びソレノイド等を駆動制御する。
【0029】
図5は、売上金入金機1の操作に使用するカードの例である。具体的には、売上金である貨幣を入金するときに店舗の担当者が使用する入金カード501、紙幣カセット109および硬貨カセット200の回収と装填をするときに警備会社の担当者が使用する回収・装填カード502、売上金である貨幣の入金額を集計するときに店舗の担当者が使用する集計カード503、釣銭準備金を取り出すときに店舗の担当者が使用する釣銭取出カード504等がある。これらのカードは、一般的に磁気カードやRFIDカードが用いられているが、本実施例ではRFIDカードとする。
【0030】
なお、本実施例では、店舗の担当者が使用するカード(入金カード501)と警備会社の担当者が使用するカード(回収・装填カード502)、店舗の管理者または担当者が使用するカード(集計カード503、釣銭取出カード504)とを別の物にすることにより、利用者の使用可能な機能を制限しているが、IDおよびパスワードの入力等の他の方法を用いても良い。
【0031】
次に、売上金入金機1における処理について、説明する。
図6は、図5に示したカードを用いて各種処理を開始する初期処理を示すフローチャートである。制御部136は、図7に示すようなスタンバイ画面701を操作表示部131に表示させ、カードのセットを受け付ける(ステップS601)。カードがセットされた場合(ステップS601:Y)、カード読取部133にてカードの種類を読み取り(ステップS602)、セットされたカードの種類に応じた処理を開始する。以下、(1)入金カード501がセットされたときに行われる売上金の入金処理、(2)回収・装填カード502がセットされた時に行われる貨幣カセットの回収と装填、(3)集計カード503がセットされたときに行われる入金金額および回収金額の集計処理、(4)釣銭取出カード504がセットされたときに行われる釣銭準備金の取り出し、(5)釣銭準備金が内部に収納された状態において、入金カード501がセットされたときに行われる売上金の入金処理について詳細に説明する。
【0032】
(1)売上金の入金処理
図8は、売上金入金機1の売上金の入金処理を示すフローチャートである。制御部136は、図9に示すような売上金投入指示画面901を操作表示部131に表示させ、店舗の担当者に、売上金である紙幣および硬貨を紙幣入金部101および硬貨入金部111に投入するように指示する(ステップS801)。売上金投入指示画面901には、「投入完了」キー902が表示されており、「投入完了」キー902が押されたことを検知する(ステップS802)。
【0033】
「投入完了」キー902が押されたことを検知した場合(ステップS802:Y)、制御部136は、紙幣繰出し部102を制御して紙幣を1枚ずつ繰出し、紙幣搬送路103を制御して紙幣識別部104まで紙幣を搬送させ、硬貨繰出し部112を制御して硬貨を1枚ずつ繰出し、硬貨搬送路113を制御して硬貨識別部114まで硬貨を搬送させ、紙幣および硬貨の識別を行う(ステップS803)。また、制御部136は、図10に示すような処理中である旨を示す処理中画面1001を操作表示部131に表示させる。
【0034】
紙幣識別部104および硬貨識別部114における識別の結果、正常と判断された場合(ステップS803:Y)、紙幣は紙幣一時保留部107に搬送され、硬貨は硬貨一時貯留部117に搬送される(ステップS804)。一方、紙幣識別部104および硬貨識別部114における識別の結果、異常と判断された場合(ステップS803:N)、紙幣は紙幣リジェクト部106に搬送され、硬貨は硬貨リジェクト部116に搬送される(ステップS805)。ステップS803〜S805の各処理は、紙幣投入部103および硬貨投入部111に紙幣および硬貨が無くなるまで行われる(ステップS806:Y)。
【0035】
紙幣および硬貨の識別および搬送の終了後、制御部136は、図11に示すような計数済みの金額1102を含む入金額表示画面1101を操作表示部131に表示させ(ステップS807)、入金処理の確定あるいはキャンセルを受け付ける(ステップS808)。
【0036】
入金額表示画面1101において、「確定」キー1103が押された場合(ステップS808:Y)、紙幣一時保留部107内の紙幣を紙幣カセット125に搬送させるとともに、硬貨一時貯留部116内の硬貨を硬貨カセット200に搬送させる(ステップS809)。紙幣および硬貨の移動終了後、制御部136は、通信部134に対して、入金金額等の入金処理に関する情報を警備会社のホストコンピュータに送信させる制御を行う(ステップS810)。また、制御部136は、明細票印字部132に対して、入金処理に関する情報を明細票に印字させる制御を行う(ステップS811)。さらに、制御部136は、入金金額を記憶部135内に記憶し、後述する売上金の集計処理に用いる(ステップS812)。
【0037】
図12は、硬貨を硬貨カセット200に搬送させる処理を示したフローチャートである。硬貨カセット200に硬貨が収納され、ニアフル検知センサ307によって硬貨を検知した場合(ステップS1201:Y)、制御部136は、図13に示すようなニアフル警告画面1301を操作表示部131に表示させ、入金処理を継続させるか否かを店舗の担当者に選択させる(ステップS1202)。
【0038】
ニアフル警告画面1301において、「入金継続」キー1302が押された場合(ステップS1203:Y)、入金処理が継続される。一方、「キャンセル」キー1303が押された場合(ステップS1203:N)、入金処理は終了となる。
【0039】
その後、フル検知センサ308によって硬貨を検知した場合(ステップS1204:Y)、制御部136は、図14に示すようなフル警告画面1401を操作表示部131に表示させ、入金処理を中止させる(ステップS1205)。
【0040】
図8のフローチャートに戻って説明するが、入金額表示画面1101において、「キャンセル」キー1104が押された場合(ステップS808:N)、制御部136は、硬貨一時保留部116内の硬貨を硬貨返却部118に搬送させる(ステップS813)。その後、紙幣一時保留部ロック機構108および硬貨返却部ロック機構119のロックを解除する(ステップS814)。上記ロックの解除によって、店舗の担当者は紙幣一時保留部107内の紙幣と硬貨返却部118内の硬貨を取り出すことが可能になる。
【0041】
(2)貨幣カセットの回収と装填
図15は、貨幣カセットの回収と装填を示すフローチャートである。制御部136は、硬貨カセットロック機構304のロック解除と貨幣カセット収納部ロック機構124のロック解除とを行う(ステップS1501)。また、制御部136は、図16に示すような貨幣カセット収納部120を引き出す旨を指示する、収納部引出指示画面1601を操作表示部131に表示させる(ステップS1502)。
【0042】
以下、貨幣カセットの回収と装填の一例として、売上金が収納された硬貨カセット200(以下、説明上200aとする)の回収と、空の硬貨カセット200(以下、説明上200bとする)の装填について詳細に説明する。制御部136は、硬貨カセットセット検知センサ301により、売上金が収納された硬貨カセット200aが抜き取られたことを検知した場合(ステップS1503:Y)、押板303を下降させる(ステップS1504)。警備会社の担当者は、硬貨カセット200aに代えて、空の硬貨カセット200bを売上金入金機1に装填することが可能となる。なお、ステップS1504において、押板303を下降させることとしたのは、使用状況によっては押板303が上にあることで、硬貨カセット200aと硬貨カセット200bとの交換がしにくくなる場合を考慮したためである。
【0043】
制御部136は、硬貨カセットセット検知センサ301により、硬貨カセット200bが装填されたことを検知した場合(ステップS1505:Y)、押板303を上昇させて硬貨カセットセットロック機構304をロックし、硬貨カセット200bと結合させる(ステップS1506)。このとき、図4に示すように、押板303を上昇させることによって、硬貨カセット収納空間122の一部を釣銭準備金収納空間310として用いることが可能になる。
【0044】
その後、制御部136は、貨幣カセット収納部セット検知機構125により、貨幣カセット収納部がセットされたことを検知した場合(ステップS1507:Y)、貨幣カセット収納部ロック機構124をロックする(ステップS1508)。さらに、扉ロック機構305を解除する(ステップS1509)。また、制御部136は、図17に示すような釣銭準備金を釣銭準備金収納空間310にセットさせる旨を指示する、釣銭準備金セット指示画面1701を操作表示部131に表示させる(ステップS1510)。店舗の担当者は、釣銭準備金移動指示画面1401を見ながら扉121を開け、事前に準備した釣銭準備金を釣銭準備金収納空間310へセットする。その後、制御部136は、扉開閉検知センサ309によって扉121が閉められたことを検知した場合(ステップS1511:Y)、扉ロック機構305をロックさせる(ステップS1512)。
【0045】
扉ロック機構305をロックさせた後、図18に示すように、制御部136は釣銭準備金の収納容量を釣銭準備金収納センサ306にて検出し(ステップS1513)、釣銭準備金の収納容量に応じて押板303を下げることにより、硬貨カセット200bを引き伸ばす制御を行う(ステップS1514)。
【0046】
硬貨カセット200の回収および装填の終了後、制御部136は、通信部134に対して、回収金額を含む回収情報を警備会社のホストコンピュータに送信させる制御を行う(ステップS1515)。なお、回収金額とは、入金処理毎に記憶部135に記憶された入金金額の合計金額のことである。また、制御部136は、明細票印字部132に対して、回収情報を明細票に印字させる制御を行い(ステップS1516)、記憶部135に記憶された回収金額を0円にリセットする(ステップS1517)。
【0047】
(3)入金金額および回収金額の集計処理
図19は、入金金額および回収金額の集計処理を示すフローチャートである。制御部136は、前回の集計処理の実施時から今回の集計処理までの間に行われた、入金金額および回収金額の集計を行う(ステップS1901)。その後、制御部136は、通信部134に対して、集計された入金金額および回収金額を警備会社のホストコンピュータに送信させる制御を行う(ステップS1902)。また、制御部136は、明細票印字部132に対して、集計された入金金額および回収金額を明細票に印字させる制御を行う(ステップS1903)。集計された入金金額および回収金額は、上記明細票印字処理の完了後に、記憶部135から削除することが可能であるが、店舗側の運用次第により削除又は維持を選択しても良い。
【0048】
(4)釣銭準備金の取り出し
図20は、釣銭準備金収納空間310から釣銭を取り出す処理を示すフローチャートである。制御部136は、扉ロック305機構のロックを解除する(ステップS2001)。店舗の担当者は、釣銭準備金収納空間310に収納された釣銭準備金を取り出すことが可能となる。
【0049】
制御部136は、扉開閉検知センサ309によって扉121が閉められたことを検知した場合(ステップS2002:Y)、扉ロック機構305をロックさせる(ステップS2003)。その後、図15に示すように、釣銭準備金の収納容量を釣銭準備金収納センサ306にて検出し(ステップS2004)、釣銭準備金の収納容量に応じて押板303を下げることにより、硬貨カセット200bを引き伸ばす制御を行うことで、硬貨カセット200の収納容量を増やすことを可能とする(ステップS2005)。
【0050】
釣銭準備金の取り出し後、制御部136は、通信部134に対して、釣銭準備金の残量等を含む釣銭取り出し情報を警備会社のホストコンピュータに送信させる制御を行う(ステップS2006)。
【0051】
なお、釣銭準備金を釣銭準備金収納空間310から取り出す際、一度に全てを取り出す必要はなく、必要に応じた量を複数回に分けて取り出すことが可能である。
【0052】
(5)釣銭準備金が内部に収納された状態における売上金の入金処理
釣銭準備金収納空間310に釣銭準備金が収納された場合であっても、上述の構成を採用することによって、売上金の入金処理が可能となる。売上金の入金処理は、図8および図12に示したフローチャートと同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。
【0053】
以上のように、本実施例における売上金入金機では、硬貨カセットを装填する空間の一部を釣銭準備金を保管する空間として使用することで、釣銭準備金を保管する保管庫を別途設ける必要が無いため、売上金入金機の高さ方向の小型化を可能としている。
【実施例2】
【0054】
実施例1の場合、硬貨カセット200を売上金入金機に装填後、押板303を下げることにより、硬貨カセット200を引き伸ばしている。また、釣銭準備金収納空間310から釣銭準備金が取り出された後、押板303を下げることにより、硬貨カセット200を引き伸ばしている。すなわち、図18(b)に示すように、押板303と釣銭準備金収納空間310に収納された釣銭準備金の上端との距離を近付けている。
【0055】
一方、本実施例の場合は、硬貨カセット200を売上金入金機に装填後、あるいは釣銭準備金収納空間310から釣銭準備金が取り出された後に押板303を下げずに入金処理を行う。そのため、押板303と釣銭準備金収納空間310に収納された釣銭準備金との間に十分な空間を確保することにより、一旦釣銭準備金収納空間310から取り出した釣銭準備金を、再度釣銭準備金収納空間310に収納することが可能となる。
【0056】
以下、本実施例における売上金入金機について図面を参照して説明する。
【0057】
(1)売上金の入金処理
実施例1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0058】
(2)貨幣カセットの回収と装填
図21は、貨幣カセットの回収と装填を示すフローチャートである。以下、実施例1の場合と同様に、売上金が収納された硬貨カセット200(以下、説明上200aとする)の回収と、空の硬貨カセット200(以下、説明上200bとする)の装填を例にして説明する。
【0059】
制御部136は、硬貨カセットロック機構304のロック解除と貨幣カセット収納部ロック機構124のロック解除とを行う(ステップS2101)。また、制御部136は、図16に示すような収納部引出指示画面1601を操作表示部131に表示させる(ステップS2102)。
【0060】
硬貨カセットセット検知センサ301により、売上金が収納された硬貨カセット200aが抜き取られたことを検知した場合(ステップS2103:Y)、制御部136は、押板303を下降させる(ステップS2104)。警備会社の担当者は、硬貨カセット200aに代えて、空の硬貨カセット200bを売上金入金機1に装填することが可能となる。
【0061】
硬貨カセットセット検知センサ301により、硬貨カセット200bが装填されたことを検知した場合(ステップS2105:Y)、制御部136は、押板303を上昇させて硬貨カセットセットロック機構304をロックし、押板303を上昇させて硬貨カセット200bと結合させる(ステップS2106)。このとき、硬貨カセット200bに硬貨が収納できない程度まで押板303を上昇させた場合は、後述の(5)釣銭準備金が内部に収納された状態における売上金の入金処理が不可能になるため、硬貨カセット200bに最低限の硬貨が収納できる程度まで上昇させる。
【0062】
その後、制御部136は、貨幣カセット収納部セット検知センサ125により、貨幣カセット収納部がセットされたことを検知した場合(ステップS2107:Y)、貨幣カセット収納部ロック機構124をロックする(ステップS2108)。さらに、扉ロック機構305を解除する(ステップS2109)。また、制御部136は、図17に示すような釣銭準備金を釣銭準備金収納空間310にセットする旨を指示する、釣銭準備金セット指示画面1701を操作表示部131に表示させる(ステップS2110)。店舗の担当者は、釣銭準備金移動指示画面1401を見ながら扉121を開け、事前に準備した釣銭準備金を釣銭準備金収納空間310へセットする。その後、制御部136は、扉開閉検知センサ309によって扉121が閉められたことを検知した場合(ステップS2111:Y)、扉ロック機構305をロックさせる(ステップS2112)。
【0063】
扉ロック機構305をロックさせた後、制御部136は釣銭準備金の収納容量を釣銭準備金収納センサ306にて検出する(ステップS2113)。硬貨カセット200の回収および装填の終了後、制御部136は、通信部134に対して、回収金額を含む回収情報を警備会社のホストコンピュータに送信させる制御を行う(ステップS2114)。さらに、明細票印字部132に対して、回収情報を明細票に印字させる制御を行い(ステップS2115)、記憶部135に記憶された回収金額を0円にリセットする(ステップS2116)。
【0064】
(3)入金金額および回収金額の集計処理
実施例1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0065】
(4)釣銭準備金の取り出しと再収納
図22は、釣銭準備金収納空間310から釣銭を取り出す処理を示すフローチャートである。制御部136は、扉ロック305機構のロックを解除する(ステップS2201)。店舗の担当者は、釣銭準備金収納空間310に収納された釣銭準備金を取り出すことが可能となる。
【0066】
制御部136は、扉開閉検知センサ309によって扉121が閉められたことを検知した場合(ステップS2202:Y)、扉ロック機構305をロックさせる(ステップS2203)。その後、釣銭準備金の収納容量を釣銭準備金収納センサ306にて検出し、収納容量を記憶部135に記憶する(ステップS2204)。
【0067】
その後、制御部136は、通信部134に対して、釣銭取り出し情報を警備会社のホストコンピュータに送信させる制御を行う(ステップS2205)。
【0068】
また、一旦取り出した釣銭準備金を釣銭準備金収納空間310に再度収納することも可能である。この場合の処理は図22に示すフローチャートと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0069】
(5)釣銭準備金が内部に収納された状態における売上金の入金処理
売上金の入金処理のうち、図8に示したフローチャートは実施例1と同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。しかし、硬貨を硬貨カセット200に搬送させる処理については、実施例1とは異なるので、図23に示したフローチャートを用いて説明する。
【0070】
硬貨カセット200に硬貨が収納され、ニアフル検知センサ307によって硬貨を検知した場合(ステップS2301:Y)、制御部136は、釣銭準備金の収納容量を釣銭準備金収納センサ306にて検出する(ステップS2302)。釣銭準備金の上端と押板303との距離Aが予め定められた値L以上であれば(ステップS2303:Y)、図24に示すように、押板303を予め定められた距離Bだけ下げる(ステップS2304)。押板303を下げることにより、硬貨カセット200の収納容量が増加し、多くの売上金を入金することが可能になる。なお、硬貨カセット200の内部に収納された硬貨間の隙間を少なくするために、押板303を上下に振動させても良い。
【0071】
一方、釣銭準備金の上端と押板303との距離Aが予め定められた値L未満であれば(ステップS2303:N)、制御部136は、図13に示すようなニアフル警告画面1301を操作表示部131に表示させ、入金処理を継続させるか否かを店舗の担当者に選択させる(ステップS2305)。
【0072】
ニアフル警告画面1301において、「入金継続」キー1302が押された場合(ステップS2306:Y)、入金処理が継続される。一方、「キャンセル」キー1303が押された場合(ステップS2306:N)、入金処理は終了となる。
【0073】
その後、フル検知センサ308によって硬貨を検知した場合(ステップS2307:Y)、制御部136は、図14に示すようなフル警告画面1401を操作表示部131に表示させ、入金処理を中止させる(ステップS2308)。
【0074】
以上のように、一旦釣銭準備金収納空間310から釣銭準備金を取り出し過ぎた場合に、売上金入金機1の外部に保管することなく、売上金入金機1の内部に戻すことが可能となり、セキュリティ面の向上につながる。
【実施例3】
【0075】
本実施例は、実施例2における釣銭準備金の上端と押板303の位置の経時変化を操作表示部131に表示するとともに、硬貨カセット200がニアフルとなる日を予測することを可能とした売上金入金機について説明する。本実施例によれば、店舗の担当者が、硬貨カセット200がニアフルとなる可能性が高い日を予め把握しておくことにより、売上金入金機1から取り出す釣銭準備金の量を調整すること等が可能となる。
【0076】
以下、硬貨カセット200がニアフルとなる日(以下、ニアフル日)の予測について、図面を参照して説明する。
図25は、本実施例における貨幣カセット収納部を示す図である。以下、釣銭準備金収納空間310の底部を基準とし、釣銭準備金収納センサ306にて検出された釣銭準備金の上端をx[cm]、押板303の位置をy[cm]として説明する。
【0077】
図26は、記憶部135に記憶されるニアフル予測データベース2600を示す図である。ニアフル予測データベース2600には、日付2601と、釣銭準備金の上端2602と、押板303の位置2603とから構成されている。なお、図26の日付2601は、日付だけでなく時刻まで記録しても良い。この場合、硬貨カセット200がニアフルとなる日付だけではなく時刻まで予測することが可能である。
【0078】
図27は、ニアフル予測処理を示すフローチャートである。制御部136は、釣銭準備金の上端を釣銭準備金収納センサ306にて検出する(ステップS2701)。なお、釣銭準備金の収納容量の検出は、例えば売上金の入金後に行うものとする。その後、制御部136は、釣銭準備金の収納容量xと押板303の位置yとを、記憶部135内のニアフル予測データベース2600に記憶する(ステップS2702)。
【0079】
次に、制御部136は、ニアフル予測データベース2600に記憶された釣銭準備金の上端2602および押板303の位置2603から、釣銭準備金の上端xおよび押板303の位置yの予測を行う。具体的には、図28に示すように、釣銭準備金の上端の予測関数Lx2801および押板303の位置の予測関数Ly2802を、それぞれ最小二乗法により算出する(ステップS2703)。
【0080】
予測関数Lx2801およびLy2802は、それぞれLx:h=ax×t+bx、Ly:h=ay×t+by(ax、ay<0、h:釣銭準備金収納空間310の底部を基準とした高さ、t:硬貨カセット200を装填した日を基準とした経過日)と一次関数の形で表されるものとする。
予測関数Lx2801およびLy2802の算出後、ニアフル日の算出を行う(ステップS2704)。具体的には、LxとLyとの差分をD(t)(すなわち、D(t)=(ax−ay)×t+(bx−by))とし、ニアフル検知とする所定の差分をZとした場合に、D(n)<Z≦D(n−1)が成立するn(n:正整数)をニアフル日とする。
【0081】
上記によってニアフル日が算出された場合(ステップS2704:Y、制御部136は、図29に示すようなニアフル予測画面2901を操作表示部131に表示させる(ステップS2705)。ニアフル予測画面2901には、予測関数Lx2801およびLy2802を示したグラフ2902およびニアフル日2903を含むものとする。
【0082】
一方、ニアフル日が算出されない場合(例えば、nが0および負整数であった場合、ステップS2704:N)は、算出失敗として処理を終了する。
【0083】
なお、図28の予測関数Ly2802は、釣銭準備金を釣銭準備金収納空間310に再度収納しないものとした(すなわち、xの値は前日よりも必ず減少する)が、釣銭準備金を釣銭準備金収納空間310に度収納し、xの値が前日よりも増加した場合であっても、上記と同様の取扱いをするものとする。
【0084】
以上、本発明の実施例について図面を用いて説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、他の構成の追加・削除・置換をした様々な変形例が含まれていても良い。例えば、上記実施例では、押板303の移動をモータの駆動により制御しているが、硬貨カセット200の自重により、あるいは手動により押板303を移動させても良い。また、上記実施例では、押板303を上下に移動させる構成としているが、押板303を売上金入金機1の前後に移動させる構成としても良い。
【符号の説明】
【0085】
1:売上金入金機、100:紙幣処理部、101:紙幣入金部、102:紙幣繰出部、103:紙幣搬送部、104:紙幣識別部、105:紙幣振分け部、106:紙幣リジェクト部、107:紙幣一時保留部、108:紙幣一時保留部ロック機構、109:紙幣カセット、110:硬貨処理部、111:硬貨入金部、112:硬貨繰出部、113:硬貨搬送部、114:硬貨識別部、115:硬貨振分け部、116:硬貨リジェクト部、117:硬貨一時保留部、118:硬貨返却部、119:硬貨返却部ロック機構、120:貨幣カセット収納部、121:扉、122:硬貨カセット収納空間、123:紙幣カセット収納空間、124:貨幣カセット収納部ロック機構、125:貨幣カセット収納部セット検知センサ、131:操作表示部、132:明細票印字部、133:カード読取部、134:通信処理部、135:記憶部、136:制御部、200:硬貨カセット、201:機構部、202:硬貨受入口、203:硬貨収納部ロック機構、204:接続部、211:硬貨収納部、212:取手部、213:接続部、220:ロック解除キー、301:硬貨カセットセット検知センサ、302:硬貨カセットアクセス防止カバー、303:押板、304:硬貨カセットロック機構、305:扉ロック機構、306:釣銭準備金収納量センサ、307:ニアフル検知センサ、308:フル検知センサ、309:扉開閉検知センサ、310:釣銭準備金収納空間、501:入金カード、502:回収・装填カード、503:集計カード、504:釣銭取出カード、701:スタンバイ画面、901:売上金投入指示画面、1001:処理中画面、1101:入金額表示画面、1301:ニアフル警告画面、1401:フル警告画面、1601:収納部引出指示画面、1701:釣銭準備金セット指示画面、2600:ニアフル予測データベース、2901:ニアフル予測画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬貨が投入される硬貨入金部と、
該硬貨入金部から投入された硬貨の真偽等を識別する硬貨識別部と、
該硬貨識別部の識別結果から正常な硬貨と判定された硬貨を収納する収納部と、
該収納部を収納する空間である第一の空間と、
を備えた売上金入金機であって、
前記第一の空間の一部を、前記釣銭用の硬貨を収納する第二の空間として用いることを特徴とする売上金入金機。
【請求項2】
請求項1記載の売上金入金機はであって、
前記収納部は、上下方向に伸縮可能な構造で構成されており、
前記制御部は、前記収納部を伸縮させることを特徴とする売上金入金機。
【請求項3】
請求項2記載の売上金入金機であって、
前記第一の空間と前記第二の空間とを仕切るための押板と、
各部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記押板を制御することで前記収納部を伸縮させることを特徴とする売上金入金機。
【請求項4】
請求項3記載の売上金入金機であって、
前記押板と連動し、前記収納部への接触を防止するためのカバーを設けたことを特徴とする売上金入金機。
【請求項5】
請求項3〜4記載の売上金入金機であって、
前記収納部が前記売上金入金機に装填されたことを検知する第一のセンサを備え、
前記制御部は、前記第一のセンサが前記収納部が装填されたことを検知した場合、前記押板を上昇させることを特徴とする売上金入金機。
【請求項6】
請求項5記載の売上金入金機であって、
利用者による操作を受け付ける操作部と入金処理に必要な画面を表示する表示部とを兼ねる操作表示部と、
前記収納部のニアフルを検知する第二のセンサと、
を備え、
前記制御部は、前記第二のセンサによって前記収納部のニアフルを検知した場合、前記操作表示部にその旨を警告する画面を表示することを特徴とする売上金入金機。
【請求項7】
請求項5記載の売上金入金機であって、
前記収納部のニアフルを検知する第二のセンサとを備え、
前記制御部は、前記第二のセンサによって前記収納部のニアフルを検知した場合、前記第二の空間に収納された硬貨の量を検出し、
前記第二のセンサによって検出された前記硬貨の収納容量と前記押板との距離が予め定めた第一の値以上であれば、前記制御部は、前記押板を予め定めた第二の値だけ下降させることを特徴とする売上金入金機。
【請求項8】
請求項7記載の売上金入金機であって、
利用者による操作を受け付ける操作部と入金処理に必要な画面を表示する表示部とを兼ねる操作表示部を備え、
前記第二のセンサによって検出された前記硬貨の収納容量と前記押板との距離が予め定めた第一の値未満であれば、前記制御部は、前記操作表示部にその旨を警告する画面を表示することを特徴とする売上金入金機。
【請求項9】
請求項8記載の売上金入金機であって、
前記制御部は、前記第二のセンサによって検出された前記硬貨の収納容量と前記押板との距離から、前記収納部がニアフルとなる時刻を算出し、前記操作表示部に該時刻を表示することを特徴とする売上金入金機。
【請求項10】
硬貨入金部から投入される硬貨を収納する、伸縮可能な構造である硬貨収納部と、
前記硬貨収納部を格納する第一の空間と、
前記第一の空間の近傍に設けられた第二の空間と、
前記第一の空間と、前記第二の空間とを隔離するように、移動可能とする仕切り板と、
を備えることを特徴とする売上金入金機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−113379(P2012−113379A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259660(P2010−259660)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】