説明

変性天然ゴム、変性天然ゴムの製造方法、ゴム組成物およびタイヤ

【課題】天然ゴムの発熱による劣化を抑制して天然ゴムを変性することができ、タイヤ等のゴム製品の特性を向上することが可能な変性天然ゴムおよびその変性天然ゴムの製造方法、ならびにその変性天然ゴムを含むゴム組成物およびそのゴム組成物を用いて製造されたタイヤを提供する。
【解決手段】固形天然ゴム、天然ゴムラテックスおよび天然ゴム誘導体からなる群から選択された少なくとも1種の天然ゴム原材料に化合物を加えた後にマイクロ波を照射し、天然ゴム原材料に化合物をグラフト重合または付加させてなる変性天然ゴムおよびその変性天然ゴムの製造方法、ならびにその変性天然ゴムを含むゴム組成物およびそのゴム組成物を用いて製造されたタイヤである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変性天然ゴム、変性天然ゴムの製造方法、ゴム組成物およびタイヤに関し、特に、天然ゴムの発熱による劣化を抑制して天然ゴムを変性することができ、タイヤ等のゴム製品の特性を向上することが可能な変性天然ゴムおよびその変性天然ゴムの製造方法ならびにその変性天然ゴムを含むゴム組成物およびそのゴム組成物を用いて製造されたタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境への意識の高まりから、自動車の低燃費化に対する要請が大きくなりつつあり、転がり抵抗の小さいタイヤの作製が求められている。そのため、タイヤのトレッドの作製に用いられるゴム組成物としては、低いtanδ(低転がり抵抗性)に優れたゴム組成物が求められている。また、タイヤのトレッドの作製に用いられるゴム組成物には、低転がり抵抗性に加え、耐摩耗性および耐破壊特性にも優れることが求められている。
【0003】
また、石油資源は有限であって、その供給量が年々減少していることから、将来的に石油価格の高騰が予測され、石油資源に由来する成分の使用には限界がある。また、石油資源の枯渇に直面した場合には、このような石油資源に由来する成分から構成されるタイヤ等のゴム製品を製造することが困難になることが予想される。そこで、近年では、石油資源に由来しない天然ゴムをゴム成分として用いる技術の開発が望まれている。
【0004】
ここで、タイヤの転がり抵抗性、耐摩耗性および耐破壊特性を改良するためには、ゴム組成物中のカーボンブラックやシリカ等の充填剤とゴム成分との親和性を向上させることが有効である。
【0005】
合成ゴムにおいては、末端変性により充填剤との親和性を向上させることや、官能基含有単量体を共重合させて充填剤との親和性を向上させることが行なわれている。しかしながら、天然ゴムは、その優れた物理特性を生かして多量に使用されているものの、天然ゴム自体を改良して充填剤との親和性を向上させることは困難であった。
【特許文献1】特開2003−55822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
天然ゴムを変性させる方法としては、固形状の天然ゴムに極性基を有する化合物を加えた後に機械的せん断力を加えることによって、極性基を有する化合物を固形状の天然ゴムにグラフト重合または付加させる方法が提案されている。
【0007】
しかしながら、この方法においては、機械的せん断力により天然ゴムが発熱し、その発熱により天然ゴムが劣化するという問題があった。
【0008】
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、天然ゴムの発熱による劣化を抑制して天然ゴムを変性することができ、タイヤ等のゴム製品の特性を向上することが可能な変性天然ゴムおよびその変性天然ゴムの製造方法、ならびにその変性天然ゴムを含むゴム組成物およびそのゴム組成物を用いて製造されたタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、固形天然ゴム、天然ゴムラテックスおよび天然ゴム誘導体からなる群から選択された少なくとも1種の天然ゴム原材料に化合物を加えた後にマイクロ波を照射し、天然ゴム原材料に化合物をグラフト重合または付加させてなる変性天然ゴムである。
【0010】
ここで、本発明の変性天然ゴムにおいては、化合物のグラフト重合量または付加量が、天然ゴム原材料中の固形ゴム成分の0.01質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
【0011】
また、本発明の変性天然ゴムにおいては、化合物が極性基を有していてもよい。
また、本発明の変性天然ゴムは、天然ゴム原材料に化合物およびラジカル発生剤を加えた後にマイクロ波を照射することによって、天然ゴム原材料に化合物をグラフト重合または付加させたものであってもよい。
【0012】
また、本発明は、固形天然ゴム、天然ゴムラテックスおよび天然ゴム誘導体からなる群から選択された少なくとも1種の天然ゴム原材料に化合物を加える工程と、化合物を加えた天然ゴム原材料にマイクロ波を照射することによって、天然ゴム原材料に化合物をグラフト重合または付加させる工程と、を含む、変性天然ゴムの製造方法である。
【0013】
また、本発明の変性天然ゴムの製造方法においては、化合物が極性基を有していてもよい。
【0014】
また、本発明の変性天然ゴムの製造方法においては、天然ゴム原材料に化合物およびラジカル発生剤を加えた後にマイクロ波を照射してもよい。
【0015】
また、本発明は、上記のいずれかの変性天然ゴムおよび上記のいずれかの変性天然ゴムの製造方法により製造された変性天然ゴムの少なくとも一方を含むゴム組成物である。
【0016】
さらに、本発明は、上記のゴム組成物を用いて形成されたタイヤ部材を含むタイヤである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、天然ゴムの発熱による劣化を抑制して天然ゴムを変性することができ、タイヤ等のゴム製品の特性を向上することが可能な変性天然ゴムおよびその変性天然ゴムの製造方法、ならびにその変性天然ゴムを含むゴム組成物およびそのゴム組成物を用いて製造されたタイヤを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
【0019】
<天然ゴム原材料>
本発明に用いられる天然ゴム原材料は、固形天然ゴム、天然ゴムラテックスおよび天然ゴム誘導体からなる群から選択された少なくとも1種を含むものである。
【0020】
ここで、固形天然ゴムとしては、従来から公知の固形天然ゴムを用いることができ、たとえば、市販のブロックゴム(TSR−10、TSR−20、TSR−CV等)やシートゴム(スモークドシート(RSS)、ペールフレープ等)等を用いることができる。
【0021】
また、天然ゴムラテックスとしては、従来から公知の天然ゴムラテックスを用いることができ、たとえば、天然のゴムの木から得られるフィールドラテックスのほかアンモニア処理ラテックス(たとえばハイアンモニアタイプの天然ゴムラテックス)等を用いることができる。
【0022】
また、天然ゴム誘導体としては、従来から公知の天然ゴム、天然ゴムラテックスを用いることができ、たとえば、エポキシ化天然ゴム、エポキシ化天然ゴムラテックス、水素化天然ゴム等を用いることができる。
【0023】
<化合物>
本発明において、化合物としては、たとえば、極性基を有する化合物または極性基を有しない化合物を用いることができる。なお、極性基を有する化合物を用いる場合には後述するラジカル発生剤を添加しなくてもマイクロ波の照射によりグラフト重合または付加させることが可能であるが、極性基を有しない化合物を用いる場合にはラジカル発生剤を添加してマイクロ波を照射することによりグラフト重合または付加させることが可能となる。
【0024】
ここで、極性基を有する化合物としては、従来から公知の極性基を有する化合物を用いることができ、たとえば、2−アミノエタンチオール、システイン、ヒスチジン、イミダゾール、プリン、アクリルアミド、4−ビニルアニリン、メタクリル酸、アクリル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、酢酸ビニル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1−プロパノール等の少なくとも1種を用いることができる。
【0025】
また、極性基を有しない化合物としては、従来から公知の極性基を有しない化合物を用いることができ、たとえば、スチレン、置換スチレン、ブタジエン、ビニルシラン、ビニルシクロプロパンとその誘導体等の少なくとも1種を用いることができる。
【0026】
なお、極性基としては、たとえば、アミノ基、イミノ基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、アゾ基、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、エポキシ基、スルフィド基、ジスルフィド基、チオカルボニル基等が挙げられる。
【0027】
また、上記の化合物は、化合物のグラフト重合量または付加量が、天然ゴム原材料中の固形ゴム成分の0.01質量%以上50質量%以下となる添加量で添加されることが好ましい。化合物のグラフト重合量または付加量が天然ゴム原材料中の固形ゴム成分の0.01質量未満である場合にはタイヤ等のゴム製品の特性を十分に向上させることができない傾向にあり、50質量%を超える場合には天然ゴムが有する本来の特性が失われてしまうおそれがある。
【0028】
<マイクロ波>
本発明においては、上記の化合物の添加後にマイクロ波が照射される。ここで、マイクロ波としては、たとえば、波長が1cm以上1m以下(周波数は約300MHz〜30GHz)の電磁波を照射ことができる。また、マイクロ波は、たとえば、従来から公知のマイクロ波発生装置を用いて照射することができる。
【0029】
従来、マイクロ波はレーダーや電子レンジの加熱源等に限定的に利用されていたが、近年では化学プロセスにも有効であることが見い出されており、加水分解、エステル化またはDiels−Alder付加反応等に利用され、反応速度が1〜3桁ほど向上することや特異な立体・位置選択性を示すこと等が報告されている。
【0030】
このマイクロ波の特徴としては、双極性分子に選択的に吸収されるという特徴があるため、上記の極性基を有する化合物を選択的に加熱して活性化することができる。したがって、マイクロ波の照射による上記の天然ゴム原材料の発熱を抑えながら、上記の極性基を有する化合物のグラフト重合または付加を行なうことができるため、天然ゴム原材料の発熱による劣化を抑制しながら天然ゴムを変性することが可能となる。
【0031】
また、上記の極性基を有しない化合物を添加した場合でもラジカル発生剤を添加することにより、マイクロ波の照射によって、極性基を有しない化合物のグラフト重合または付加を行なうことが可能となる。
【0032】
なお、マイクロ波の照射対象は、ラテックス状態であっても、固形ゴム状態のいずれであってもよい。
【0033】
<ラジカル発生剤>
本発明において、上記の化合物として極性基を有しない化合物をグラフト重合または付加させる場合には、上記の極性基を有しない化合物とともにラジカル発生剤を天然ゴム原材料に添加した後にマイクロ波を照射することにより、上記の極性基を有しない化合物をグラフト重合または付加させることができる。
【0034】
ここで、ラジカル発生剤としては、たとえば、過酸化物系ラジカル発生剤、レドックス系ラジカル発生剤、アゾ系ラジカル発生剤等の少なくとも1種を用いることができる。
【0035】
過酸化物系ラジカル発生剤としては、たとえば、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−t−ブチル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、過酸化ラウロイル、ジイソプロピルペルオキシカルボナート、ジシクロヘキシルペルオキシカルボナート等の少なくとも1種を用いることができる。
【0036】
また、レドックス系ラジカル発生剤としては、たとえば、クメンヒドロキシペルオキシドとFe(II)塩、過酸化水素とFe(II)塩、過硫酸カリウムまたは過硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウムと亜硫酸ナトリウム、硫酸セリウム(IV)とアルコール、アミン若しくは澱粉、および過酸化ベンゾイルや過酸化ラウロイル等の過酸化物とジメチルアニリン等の少なくとも1種を用いることができる。
【0037】
また、アゾ系ラジカル発生剤としては、たとえば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等の少なくとも1種を用いることができる。
【0038】
<ゴム組成物>
本発明のゴム組成物は、たとえば、上記のようにして得られた変性天然ゴムと後述する添加剤をたとえば混練り等により混合することによって作製することができる。添加剤としては、たとえば、従来から公知のカーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、オイル、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、硫黄および加硫促進剤等を適宜用いることができる。
【0039】
<タイヤ>
本発明のゴム組成物は、タイヤの形成に用いられることに限定されるものではないが、タイヤのトレッドの形成に用いるのが好適であるため、以下においては、本発明のゴム組成物をタイヤのトレッドの形成に用いた場合について説明する。
【0040】
まず、上記のようにして得られた変性天然ゴムをゴム成分として含む本発明のゴム組成物を未加硫の状態で押出し加工等することによって、タイヤのトレッドを形成する。
【0041】
そして、本発明のゴム組成物から形成されたトレッドを含むタイヤ部材をそれぞれ所定の位置に配置すること等によってグリーンタイヤを作製し、その後、グリーンタイヤの各部材を構成するゴム組成物を加硫すること等によって、本発明のタイヤが製造される。
【0042】
図1に、本発明のタイヤの一例の左上部半分の模式的な断面図を示す。ここで、タイヤ1は、タイヤ1の接地面となるトレッド2と、トレッド2の両端からタイヤ半径方向内方に延びてタイヤ1の側面を構成する一対のサイドウォール3と、各サイドウォール3のタイヤ半径方向内方端に位置するビードコア5とを備える。また、ビードコア5,5間にはプライ6が架け渡されるとともに、このプライ6の外側かつトレッド2の内側にはベルト7が設置されている。
【0043】
プライ6は、たとえば、タイヤ赤道CO(タイヤ1の外周面の幅の中心をタイヤ1の外周面の周方向に1回転させて得られる仮想線)に対してたとえば70°〜90°の角度を為す複数のコードがゴム組成物中に埋設されたゴムシートから形成することができる。また、プライ6は、トレッド2からサイドウォール3を経てビードコア5の廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折り返されて係止される。
【0044】
ベルト7は、たとえば、タイヤ赤道COに対してたとえば40°以下の角度を為す複数のコードがゴム組成物中に埋設されたゴムシートから形成することができる。
【0045】
また、タイヤ1には、必要に応じてベルト7の剥離を抑止するためのバンド(図示せず)が設けられていてもよい。ここで、バンドは、たとえば、複数のコードがゴム組成物中に埋設されたゴムシートからなり、タイヤ赤道COとほぼ平行にベルト7の外側に螺旋巻きすることによって設置することができる。
【0046】
また、タイヤ1には、ビードコア5からタイヤ半径方向外方に延びるビードエイペックス8が形成されているとともに、プライ6の内側にはインナーライナー9が設置されており、プライ6の折返し部の外側はサイドウォール3およびサイドウォール3からタイヤ半径方向内方に延びるクリンチ4で被覆されている。
【0047】
なお、上記においては、本発明のタイヤ1として乗用車用のタイヤについて例示しているが、本発明はこれに限定されず、乗用車用、トラック用、バス用、重車両用等の各種車両に用いられるタイヤとすることができる。
【0048】
本発明のゴム組成物を用いてトレッドを形成した場合には、たとえば後述のように、耐破壊特性、耐摩耗性およびウエットグリップ性能に優れるとともに、転がり抵抗も低くなるタイヤを得ることが可能になると考えられる。
【0049】
したがって、本発明のゴム組成物はタイヤのトレッドの形成に用いられるのが好適である。
【実施例】
【0050】
<製造例1>
ゴム固形分60質量%のハイアンモニアタイプの天然ゴムラテックス200gに、天然ゴムラテックスのゴム固形分の1質量%のノニオン系界面活性剤と、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.05molの2−アミノエタンチオールとを加えて、天然ゴムラテックス中のゴム固形分濃度が10質量%になるように希釈した。そして、上記希釈後の天然ゴムラテックスを容器に移した後にマイクロ波を照射する処理を行なった。ここで、マイクロ波発生装置としては、マイルストーン社製のマイクロシンスを用い、容器温度80℃、照射出力200Wの条件でマイクロ波(周波数:2.45GHz)を1時間照射して上記の処理を行なった。
【0051】
続いて、そのマイクロ波の照射後の天然ゴムラテックスにメタノールを加えることによって変性した天然ゴムを分離し、未反応物の抽出を行なった。その後、天然ゴムラテックスを減圧条件下で乾燥させることにより、乾燥した変性天然ゴムAを得た。変性天然ゴムAの分析結果を表1に示す。
【0052】
表1に示すように、変性天然ゴムAにおいては、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.027molの2−アミノエタンチオールが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムAのゲル量は28質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムAの重量平均分子量(Mw)は1.2×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0053】
<製造例2>
2−アミノエタンチオールの添加量を天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.1molとしたこと以外は製造例1と同様にして変性天然ゴム(変性天然ゴムB)を作製した。変性天然ゴムBの分析結果を表1に示す。
【0054】
表1に示すように、変性天然ゴムBにおいては、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.058molの2−アミノエタンチオールが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムBのゲル量は27質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムBの重量平均分子量(Mw)は1.1×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0055】
<製造例3>
2−アミノエタンチオールの添加量を天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.15molとしたこと以外は製造例1と同様にして変性天然ゴム(変性天然ゴムC)を作製した。変性天然ゴムCの分析結果を表1に示す。
【0056】
表1に示すように、変性天然ゴムCにおいては、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.089molの2−アミノエタンチオールが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムCのゲル量は26質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムCの重量平均分子量(Mw)は1.2×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0057】
<製造例4>
2−アミノエタンチオールの添加量を天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.25molとしたこと以外は製造例1と同様にして変性天然ゴム(変性天然ゴムD)を作製した。変性天然ゴムDの分析結果を表1に示す。
【0058】
表1に示すように、変性天然ゴムDにおいては、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.146molの2−アミノエタンチオールが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムDのゲル量は26質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムDの重量平均分子量(Mw)は1.2×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0059】
<製造例5>
上記のマイクロ波の照射出力を100Wとしたこと以外は製造例1と同様にして変性天然ゴム(変性天然ゴムE)を作製した。変性天然ゴムEの分析結果を表1に示す。
【0060】
表1に示すように、変性天然ゴムEにおいては、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.026molの2−アミノエタンチオールが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムEのゲル量は27質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムEの重量平均分子量(Mw)は1.2×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0061】
<製造例6>
上記のマイクロ波の照射出力を400Wとしたこと以外は製造例1と同様にして変性天然ゴム(変性天然ゴムF)を作製した。変性天然ゴムFの分析結果を表1に示す。
【0062】
表1に示すように、変性天然ゴムFにおいては、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合に対して0.032molの2−アミノエタンチオールが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムFのゲル量は25質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムFの重量平均分子量(Mw)は1.1×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0063】
<製造例7>
2−アミノエタンチオールの代わりにシステインを天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.05mol加えたこと以外は製造例1と同様にして変性天然ゴム(変性天然ゴムG)を作製した。変性天然ゴムGの分析結果を表1に示す。
【0064】
表1に示すように、変性天然ゴムGにおいては、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.027molのシステインが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムGのゲル量は26質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムGの重量平均分子量(Mw)は1.2×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0065】
<製造例8>
2−アミノエタンチオールの代わりにヒスチジンを天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.05mol加えたこと以外は製造例1と同様にして変性天然ゴム(変性天然ゴムH)を作製した。変性天然ゴムHの分析結果を表1に示す。
【0066】
表1に示すように、変性天然ゴムHにおいては、天然ゴムラテックスのゴム固形分のゴム二重結合1molに対して0.029molのヒスチジンが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムHのゲル量は27質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムHの重量平均分子量(Mw)は1.2×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0067】
<製造例9>
市販の固形天然ゴム(TSR−10)にオープンロールを用いて固形天然ゴム(TSR−10)のゴム二重結合1molに対して0.05molの2−アミノエタンチオールを加えて均一に混合して混合物を得た。そして、得られた混合物に照射出力が200Wのマイクロ波(周波数:2.45GHz)を1時間照射してマイクロ波を照射する処理を行なった。
【0068】
その後、そのマイクロ波の照射後の混合物について未反応物の抽出を行なった。その後、混合物を減圧条件下で乾燥させることにより、乾燥した変性天然ゴムIを得た。変性天然ゴムIの分析結果を表1に示す。
【0069】
表1に示すように、変性天然ゴムIにおいては、固形天然ゴム(TSR−10)のゴム二重結合1molに対して0.035molの2−アミノエタンチオールが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムIのゲル量は44質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムIの重量平均分子量(Mw)は1.4×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0070】
<製造例10>
2−アミノエタンチオールの代わりにヒスチジンを固形天然ゴム(TSR−10)のゴム二重結合1molに対して0.05mol加えたこと以外は製造例9と同様にして変性天然ゴム(変性天然ゴムJ)を作製した。変性天然ゴムJの分析結果を表1に示す。
【0071】
表1に示すように、変性天然ゴムJにおいては、固形天然ゴム(TSR−10)のゴム二重結合1molに対して0.033molのヒスチジンが付加されていることが微量全窒素分析装置により分析した結果、確認された。また、表1に示すように、変性天然ゴムJのゲル量は46質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、変性天然ゴムJの重量平均分子量(Mw)は1.4×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0072】
<製造例11>
2−アミノエタンチオールを加えなかったこと以外は製造例1と同様にして未変性天然ゴム(未変性天然ゴムA)を作製した。未変性天然ゴムAの分析結果を表1に示す。
【0073】
表1に示すように、未変性天然ゴムAのゲル量は27質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、未変性天然ゴムAの重量平均分子量(Mw)は1.2×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0074】
<製造例12>
天然ゴムラテックスの代わりに固形天然ゴム(TSR−10)を用いるとともに、2−アミノエタンチオールを加えなかったこと以外は製造例1と同様にして未変性天然ゴム(未変性天然ゴムB)を作製した。未変性天然ゴムBの分析結果を表1に示す。
【0075】
表1に示すように、未変性天然ゴムBのゲル量は45質量%であることがトルエン不溶分の測定により確認され、未変性天然ゴムBの重量平均分子量(Mw)は1.4×106であることがゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により確認された。
【0076】
【表1】

【0077】
<加硫ゴム組成物の作製>
表2に示す配合1および配合2の配合処方にしたがって、小型プラストミルで混練を行ない、160℃で20分間プレス加硫することにより、実施例1〜20および比較例1〜6のそれぞれの加硫ゴム組成物を作製した。なお、表2においては、配合1および配合2の各成分の配合量が質量部で表わされている。
【0078】
ここで、実施例1〜10および比較例1〜3の加硫ゴム組成物はそれぞれ配合1の配合処方にしたがって作製され、実施例11〜20および比較例4〜6の加硫ゴム組成物はそれぞれ配合2の配合処方にしたがって作製された。
【0079】
また、実施例1および実施例11の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムAが用いられ、実施例2および実施例12の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムBが用いられた。
【0080】
また、実施例3および実施例13の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムCが用いられ、実施例4および実施例14の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムDが用いられた。
【0081】
また、実施例5および実施例15の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムEが用いられ、実施例6および実施例16の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムFが用いられた。
【0082】
また、実施例7および実施例17の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムGが用いられ、実施例8および実施例18の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムHが用いられた。
【0083】
また、実施例9および実施例19の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムIが用いられ、実施例10および実施例20の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムJが用いられた。
【0084】
また、比較例1および比較例4の加硫ゴム組成物のゴム成分としては未変性天然ゴムAが用いられ、比較例2および比較例5の加硫ゴム組成物のゴム成分としては変性天然ゴムBが用いられた。
【0085】
さらに、比較例3および比較例6の加硫ゴム組成物のゴム成分としては未処理の市販の固形天然ゴム(TSR−10)が用いられた。
【0086】
【表2】

【0087】
(注1)カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックA
(注2)シリカ:デグサジャパン(株)製のVN3(BET:175m2/g)
(注3)シランカップリング剤:デグッサ社製のSi−69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド))
(注4)アロマオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスPS32
(注5)ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
(注6)酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
(注7)老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C
(注8)ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックスワックス
(注9)硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
(注10)加硫促進剤BBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
<引張強度>
実施例1〜20および比較例1〜6の加硫ゴム組成物のそれぞれから3号ダンベル型試験片を作製し、JIS−K6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて引張試験を実施し、試験片の破断時の強度を測定し、その測定値を引張強度Tb(MPa)とした。その結果を表3および表4のTb(MPa)の欄に示す。表3および表4のTb(MPa)の欄の数値が大きいほど、引張強度が大きいことを示している。
【0088】
<転がり抵抗>
実施例1〜20および比較例1〜6の加硫ゴム組成物からそれぞれ厚さ2mm×幅130mm×長さ130mmのゴムスラブシートを作製し、それぞれのゴムスラブシートから測定用試験片を切り出して、粘弾性スペクトロメータVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下で損失正接(tanδ)の測定を行なった。その結果を表3および表4のtanδの欄に示す。表3および表4のtanδの欄の数値が小さいほど、転がり抵抗が小さいことを示している。
【0089】
<硬度>
実施例1〜20および比較例1〜6の加硫ゴム組成物のそれぞれについて、JIS−K6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」に準じて、タイプAデュロメータを用いて硬度を測定した。その結果を表3および表4の硬度の欄に示す。表3および表4の硬度の欄の数値が大きいほど、硬度が高いことを示している。
【0090】
<耐摩耗性>
実施例1〜20および比較例1〜6の加硫ゴム組成物からランボーン摩耗試験用加硫ゴム試験片をそれぞれ作製し、それぞれの試験片についてランボーン摩耗試験機を用いてランボーン摩耗量を測定し、それぞれの試験片の容積損失量を測定した。
【0091】
そして、実施例1〜10および比較例1〜3の加硫ゴム組成物の試験片については下記の式(1)により耐摩耗性指数を算出し、実施例11〜20および比較例4〜6の加硫ゴム組成物の試験片については下記の式(2)により耐摩耗性指数を算出した。その結果を表3および表4の耐摩耗性指数の欄に示す。表3および表4の耐摩耗性指数の欄の数値が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(耐摩耗性指数)=100×(比較例1の容積損失量)/(実施例1〜10および比較例1〜3のそれぞれの容積損失量) …(1)
(耐摩耗性指数)=100×(比較例4の容積損失量)/(実施例11〜20および比較例4〜6のそれぞれの容積損失量) …(2)
<ウエットグリップ性能>
実施例1〜20および比較例1〜6の加硫ゴム組成物から試験片を作製し、スタンレー社製のポータブルスキッドテスターを用いて、ASTM E303−83の方法にしたがって、各試験片の最大摩擦係数を測定した。
【0092】
そして、実施例1〜10および比較例1〜3の加硫ゴム組成物の試験片については下記の式(3)によりウエットグリップ性能指数を算出し、実施例11〜20および比較例4〜6の加硫ゴム組成物の試験片については下記の式(4)によりウエットグリップ性能指数を算出した。その結果を表3および表4のウエットグリップ性能指数の欄に示す。表3および表4のウエットグリップ性能指数の欄の数値が大きいほど、ウエットグリップ性能に優れることを示す。
(ウエットグリップ性能指数)=100×(比較例1の最大摩擦係数)/(実施例1〜10および比較例1〜3のそれぞれの最大摩擦係数) …(3)
(ウエットグリップ性能指数)=100×(比較例4の最大摩擦係数)/(実施例11〜20および比較例4〜6のそれぞれの最大摩擦係数) …(4)
【0093】
【表3】

【0094】
【表4】

【0095】
<評価>
表3に示すように、天然ゴムに所定の化合物を付加させて作製した変性天然ゴムをゴム成分として配合した実施例1〜10の加硫ゴム組成物は、未変性天然ゴムをゴム成分として配合した比較例1〜3の加硫ゴム組成物と比べて、引張強度Tbが大きく、tanδの値が小さく、耐摩耗性指数およびウエットグリップ性能指数の値が大きかった。
【0096】
したがって、天然ゴムに所定の化合物を付加させて作製した変性天然ゴムをゴム成分として配合した実施例1〜10の加硫ゴム組成物は、未変性天然ゴムをゴム成分として配合した比較例1〜3の加硫ゴム組成物と比べて、耐破壊特性、耐摩耗性およびウエットグリップ性能の点で優れるとともに、転がり抵抗も低くなることが確認された。
【0097】
また、表4に示すように、天然ゴムに所定の化合物を付加させて作製した変性天然ゴムをゴム成分として配合した実施例11〜20の加硫ゴム組成物は、未変性天然ゴムをゴム成分として配合した比較例4〜6の加硫ゴム組成物と比べて、引張強度Tbが大きく、tanδの値が小さく、耐摩耗性指数およびウエットグリップ性能指数の値が大きかった。
【0098】
したがって、天然ゴムに所定の化合物を付加させて作製した変性天然ゴムをゴム成分として配合した実施例11〜20の加硫ゴム組成物は、未変性天然ゴムをゴム成分として配合した比較例4〜6の加硫ゴム組成物と比べて、耐破壊特性、耐摩耗性およびウエットグリップ性能の点で優れるとともに、転がり抵抗も低くなることが確認された。
【0099】
以上の結果から、実施例1〜20の加硫ゴム組成物は、タイヤのトレッドの形成に用いられるのが好適であると考えられる。
【0100】
また、上記の変性天然ゴムの作製においては、上記のマイクロ波の照射により変性処理が行なわれており、機械的せん断力を利用する場合と比べて、天然ゴムの発熱が抑えられるため、天然ゴムの発熱による劣化を抑制しながら、天然ゴムの変性処理を行なうことができた。
【0101】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明の変性天然ゴムは、タイヤのトレッド等のゴム製品の製造に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明のタイヤの一例の左上部半分の模式的な断面図である。
【符号の説明】
【0104】
1 タイヤ、2 トレッド、3 サイドウォール、4 クリンチ、5 ビードコア、6 プライ、7 ベルト、8 ビードエイペックス、9 インナーライナー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固形天然ゴム、天然ゴムラテックスおよび天然ゴム誘導体からなる群から選択された少なくとも1種の天然ゴム原材料に化合物を加えた後にマイクロ波を照射し、前記天然ゴム原材料に前記化合物をグラフト重合または付加させてなる、変性天然ゴム。
【請求項2】
前記化合物のグラフト重合量または付加量が、前記天然ゴム原材料中の固形ゴム成分の0.01質量%以上50質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の変性天然ゴム。
【請求項3】
前記化合物が極性基を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の変性天然ゴム。
【請求項4】
前記天然ゴム原材料に化合物およびラジカル発生剤を加えた後にマイクロ波を照射することによって、前記天然ゴム原材料に前記化合物がグラフト重合または付加されてなることを特徴とする、請求項1または2に記載の変性天然ゴム。
【請求項5】
固形天然ゴム、天然ゴムラテックスおよび天然ゴム誘導体からなる群から選択された少なくとも1種の天然ゴム原材料に化合物を加える工程と、
前記化合物を加えた前記天然ゴム原材料にマイクロ波を照射することによって、前記天然ゴム原材料に前記化合物をグラフト重合または付加させる工程と、
を含む、変性天然ゴムの製造方法。
【請求項6】
前記化合物が極性基を有することを特徴とする、請求項5に記載の変性天然ゴムの製造方法。
【請求項7】
前記天然ゴム原材料に前記化合物およびラジカル発生剤を加えた後にマイクロ波を照射することを特徴とする、請求項5に記載の変性天然ゴムの製造方法。
【請求項8】
請求項1から4のいずれかに記載の変性天然ゴムおよび請求項5から7のいずれかに記載の変性天然ゴムの製造方法により製造された変性天然ゴムの少なくとも一方を含む、ゴム組成物。
【請求項9】
請求項8に記載のゴム組成物を用いて形成されたタイヤ部材を含む、タイヤ。

【図1】
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【公開番号】特開2009−275085(P2009−275085A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−126303(P2008−126303)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】