説明

外科手術器具バットレスアタッチメント

【課題】外科手術器具のためのバットレスアタッチメントを提供すること。
【解決手段】ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから延びている本体部分と、外科手術ステープル留めジョーであって、本体部分の遠位端に配置されたステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む、外科手術ステープル留めジョーと、
ステープルライン補強材料と、2部分を有するファスナを備え、2部分は、フックおよびループを含み、外科手術ステープル留めジョーのうちの少なくとも1つは、該フックおよび該ループのうちの一方を有し、該ステープルライン補強材料は、フックおよびループのうちの他方を有する、外科手術ステープル留め器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本開示は、外科手術ステープラなどの外科手術器具のためのバットレスアタッチメントに関する。より詳細には、バットレスは、ファスナを利用する外科手術器具の1つ以上の作業表面に取り付けられる。
【背景技術】
【0002】
(背景)
外科手術器具のためのバットレスは、公知である。バットレスおよび/またはステープルライン補強材料は、生体吸収性材料と、非吸収性材料と、合成材料と、動物由来材料とを含む。そのようなバットレスおよび/またはステープルライン補強材料は、様々な外科手術処置における漏れおよび出血の発生数を減少させるために利用される。ステープルライン補強材料を用いることは、ステープルラインの上の縫合もしくはクリッピングを減少させ得るかまたは除去し得、外科手術処置に要する時間を減少させ得る。
【0003】
ステープルライン補強材料は、直線状外科手術ステープラと共に用いられてきた。材料は、管状の形状で提供され得、外科手術ステープラジョーの上に滑り込まされ得る。別のアプローチにおいて、ステープルライン補強材料は、ピンを利用してステープラの作業表面に取り付けられる。McKeanらへの特許文献1および特許文献2などを参照されたく、またこれらの特許文献の開示は、その全体が参照によって本明細書により本明細書に援用される。
【0004】
バットレスおよび/またはステープルライン補強材料はまた、円形状ステープラと共に用いられてきた。ステープルライン補強材料は、ステープルライン補強材料の周囲における突出部を利用して円形状ステープラの作業表面に取り付けられ、突出部は、ステープルライン補強材料を円形状外科手術ステープラの作業表面に取り付けるための接着剤を有する。組織断面が一緒にステープルで留められた後、バットレス材料はステープルによって組織に取り付けられ、組織はステープルライン補強材料間に挟まれる。別のアプローチにおいて、ステープルライン補強材料は、円形状ステープラのシャフトに取り付けられる。Baumanらの特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6を参照されたく、またこれらの特許文献の開示は、その全体が参照によって本明細書により本明細書に援用される。
【0005】
これらのアプローチのうちのいくつかのアプローチの1つの欠点は、器具が除去され得、ステープルライン補強材料がステープルラインと共にそのままであるように、ステープルライン補強材料を切断することを外科手術ステープラ器具のナイフに依存していることである。
【0006】
これらのアプローチのうちのいくつかのアプローチの複数の欠点は、外科手術器具が引っ込められた場合、除去されなければならない余計な材料と、外科手術器具からの、ステープルライン補強材料の信頼性のない分離とを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,045,560号明細書
【特許文献2】米国特許第5,503,638号明細書
【特許文献3】米国特許第7,547,312号明細書
【特許文献4】米国特許第7,823,592号明細書
【特許文献5】国際公開第03/082126号
【特許文献6】国際公開第03/105698号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
余計な材料が最小限で、器具が既に取り付けられたステープルライン補強とパッケージにされるように、ステープルライン補強材料を外科手術器具に取り付ける改良された方法と、器具が外科手術部位から除去された場合、ステープルライン補強材料が器具から分離されていながら、信頼性をもって器具に保持されるステープルライン補強材料とに対する要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(概要)
本開示の一局面において、ハンドルアセンブリと、本体部分と、外科手術ステープル留めジョーと、ステープルライン補強材料と、ファスナとを備えている外科手術ステープル留め器具が開示される。本体部分は、ハンドルアセンブリから延び、外科手術ステープル留めジョーは、本体部分の遠位端に配置されるステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む。ファスナは2部分を有し、2部分はフックおよびループを含む。外科手術ステープル留めジョーの少なくとも1つは、フックおよびループのうちの一方を有し、ステープルライン補強材料は、フックおよびループの他方を有する。
【0010】
アンビルアセンブリは、ステープル形成凹部を有し、カートリッジアセンブリは、ステープル受け取りスロットを有する。アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列される。あるいは、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、直線ステープルラインを形成するように配列される。ステープルライン補強材料は、不織であり得るか、またはステープルライン補強材料は、メッシュであり得るか、もしくは他の材料であり得る。
【0011】
特定の複数の実施形態において、ステープルライン補強材料は、複数の細穴を有する。外科手術ステープル留めジョーのうちの少なくとも1つは、複数の細穴を係合するように配列される複数のフックを有し得る。
【0012】
特定の複数の実施形態において、ファスナは、第1の側に複数のフックと第2の側に接着剤とを有するシートを含み、接着剤は、外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに付着され、ステープルライン補強材料は、複数のフックを係合するように配置される複数のループを有する。
【0013】
アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列され得、器具は、円形状ステープルラインの内側に配置される円形状ナイフをさらに備え得る。ステープルライン補強材料は、円形形状であり、中央オリフィスを有する。
【0014】
特定の複数の実施形態において、フックは、外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに配置され、人間の体温またはその近くの温度のガラス転移温度を有する。フックは、外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに配置され、ガラス転移温度を有し得、器具は、ガラス転移温度またはその近くの温度にフックを加熱する少なくとも1つのサーミスタをさらに備え得る。
【0015】
特定の複数の実施形態において、フックは、第1のベース端部と、第2の自由端部とを有し、第1のベース端部の直径は、第2の自由端部の直径より大きく、その結果、第2の自由端部は、比較的可撓性がある。
【0016】
ステープルライン補強材料は、複数のファイバを有し得、外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つは、フックを有し得、フックは、複数のファイバのうちの1つ以上を係合するように配列され得る。
【0017】
本開示の別の局面において、外科手術ステープル留め器具は、ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから延びる本体部分と、本体部分の遠位端に配置されるステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む外科手術ステープル留めジョーとを備えている。ステープルカートリッジアセンブリは、第1の組織接触表面を有し、アンビルアセンブリは、第2の組織接触表面を有する。複数のフックは、第1の組織接触表面および第2の組織接触表面のうちの少なくとも1つに取り付けられる。ステープルライン補強材料は、複数のフックのうちの少なくともいくつかを係合する。
【0018】
ステープルライン補強材料は、複数の細穴を規定し、複数のフックは、複数の細穴においてステープルライン補強材料を係合するように配列され得る。
【0019】
ステープルライン補強材料は、不織であり得る。あるいは、ステープルライン補強材料は、メッシュまたは他の材料であり得る。
【0020】
特定の複数の実施形態において、ファスナは、第1の側に複数のフックと第2の側に接着剤とを有するシートを含む。
【0021】
アンビルアセンブリはステープル形成凹部を有し、カートリッジアセンブリはステープル受け取りスロットを有する。アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列され得る。あるいは、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、直線ステープルラインを形成するように配列され得る。
【0022】
アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列され得、器具は、円形状ステープルラインの内側に配置される円形状ナイフをさらに備え得る。ステープルライン補強材料は、円形形状であり、中央オリフィスを有し得る。
【0023】
特定の複数の実施形態において、フックは、人間の体温またはその近くの温度のガラス転移温度を有する。フックは、外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに配置され、ガラス転移温度を有し得、器具は、ガラス転移温度またはその近くの温度にフックを加熱する少なくとも1つのサーミスタをさらに備え得る。
【0024】
特定の複数の実施形態において、フックは、第1のベース端部と、第2の自由端部とを有し、第1のベース端部の直径は、第2の自由端部の直径より大きく、その結果、第2の自由端部は、比較的可撓性がある。
【0025】
本開示のさらなる局面において、外科手術ステープル留め器具は、ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから延びる本体部分と、本体部分の遠位端に配置されるステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む外科手術ステープル留めジョーとを備えている。ステープルカートリッジアセンブリは、第1の組織接触表面を有し、アンビルアセンブリは第2の組織接触表面を有する。第1の組織接触表面および第2の組織接触表面のうちの少なくとも1つは、複数のフックを有する。ステープルライン補強材料は、複数のフックのうちの少なくともいくつかを係合する。
【0026】
ステープルライン補強材料は、複数のファイバを含み得、複数のフックは、ステープルライン補強材料の複数のファイバのうちの少なくともいくつかを係合するように配列され得る。ステープルライン補強材料は不織であり得る。あるいは、ステープルライン補強材料はメッシュである。
【0027】
特定の複数の実施形態において、器具は、第1の側に複数のフックと、第2の側に接着剤とを有するシートを有する。
【0028】
アンビルアセンブリはステープル形成凹部を有し、カートリッジアセンブリはステープル受け取りスロットを有する。アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列され得る。あるいは、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、直線ステープルラインを形成するように配列され得る。
【0029】
アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列され得、器具は、円形状ステープルラインの内側に配置される円形状ナイフをさらに備え得る。ステープルライン補強材料は、円形形状であり、中央オリフィスを有し得る。
【0030】
特定の複数の実施形態において、フックは、人間の体温またはその近くの温度のガラス転移温度を有する。フックは、外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに配置され、ガラス転移温度を有し得、器具は、ガラス転移温度またはその近くの温度にフックを加熱する少なくとも1つのサーミスタをさらに備え得る。
【0031】
特定の複数の実施形態において、フックは、第1のベース端部と、第2の自由端部とを有し、第1のベース端部の直径は第2の自由端部の直径より大きく、その結果、第2の自由端部は比較的可撓性がある。
【0032】
本開示のさらなる局面において、外科手術ステープル留め器具は、ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから延びる本体部分と、本体部分の遠位端に配置されるステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む外科手術ステープル留めジョーとを備えている。ステープルカートリッジアセンブリは第1の組織接触表面を有し、アンビルアセンブリは第2の組織接触表面を有する。器具は、シートの第1の側およびシートの第2の側に接着剤を有するシートを含む。第1の組織接触表面および第2の組織接触表面のうちの少なくとも1つは、組織接触表面に取り付けられたシートの第1の側を有し、その結果、シートの第2の側は、その上にステープルライン補強材料を配置するためにアクセス可能である。特定の複数の実施形態において、第1の組織接触表面は、ステープル受け取りスロットの列を規定し、シートは、ステープル受け取りスロットの列の外側に取り付けられる。特定の複数の実施形態において、第1の組織接触表面は、ステープル受け取りスロットの環状の列を規定し、シートは、ステープル受け取りスロットの列の外側に取り付けられる。さらにまたは代わりに、第1の組織接触表面は、ステープル受け取りスロットの環状の列を規定し、シートは、ステープル受け取りスロットの列の内側に取り付けられる。特定の複数の実施形態において、1つ以上のシートは、第2の組織接触表面に取り付けられる。特定の複数の実施形態において、シートの第1の側の接着剤は、器具が外科手術部位から除去されるときに、シートが第1の組織接触表面および第2の組織接触表面のうちの少なくとも1つに取り付けられたままであるように選択される。シートの第2の側の接着剤は、ステープルライン補強材料がシートから解除されることを可能にするように選択される。
【0033】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから延びている本体部分と、
外科手術ステープル留めジョーであって、該本体部分の遠位端に配置されたステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む、外科手術ステープル留めジョーと、
ステープルライン補強材料と、
2部分を有するファスナを備え、該2部分は、フックおよびループを含み、該外科手術ステープル留めジョーのうちの少なくとも1つは、該フックおよび該ループのうちの一方を有し、該ステープルライン補強材料は、該フックおよび該ループのうちの他方を有する、外科手術ステープル留め器具。
(項目2)
上記アンビルアセンブリは、ステープル形成凹部を有し、上記カートリッジアセンブリは、ステープル受け取りスロットを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目3)
上記アンビルアセンブリおよび上記カートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目4)
上記アンビルアセンブリおよび上記カートリッジアセンブリは、直線ステープルラインを形成するように配列されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目5)
上記ステープルライン補強材料は、不織材料である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目6)
上記ステープルライン補強材料は、メッシュである、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目7)
上記ステープルライン補強材料は、複数の細穴を有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目8)
上記外科手術ステープル留めジョーのうちの少なくとも1つは、上記複数の細穴を係合するように配列された複数のフックを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目9)
上記ファスナは、第1の側の複数のフックと第2の側の接着剤とを有するシートを含み、該接着剤は、上記外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに付着されており、上記ステープルライン補強材料は、上記複数のフックを係合するために配置された複数のループを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目10)
上記アンビルアセンブリと、上記カートリッジアセンブリとは、円形状ステープルラインを形成するように配列され、上記外科手術ステープル留め器具は、該円形状ステープルラインの内側に配置される円形状ナイフをさらに備えている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目11)
上記ステープルライン補強材料は、円形形状であり、かつ中央オリフィスを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目12)
上記フックは、上記外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに配置され、人間の体温またはその近くの温度のガラス転移温度を有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目13)
上記フックは、上記外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに配置され、ガラス転移温度を有し、上記外科手術ステープル留め器具は、該ガラス転移温度またはその近くの温度に該フックを加熱する少なくとも1つのサーミスタをさらに備えている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目14)
上記フックは、第1のベース端部と、第2の自由端部とを有し、該第1のベース端部の直径は、該第2の自由端部が比較的可撓性があるように、該第2の自由端部の直径より大きい、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目15)
上記ステープルライン補強材料は、複数のファイバを有し、上記外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つは、上記フックを有し、該フックは、該複数のファイバのうちの1つ以上を係合するように配列されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目16)
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから延びている本体部分と、
該本体部分の遠位端に配置されたステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む外科手術ステープル留めジョーであって、該ステープルカートリッジアセンブリは、第1の組織接触表面を有し、該アンビルアセンブリは、第2の組織接触表面を有する、外科手術ステープル留めジョーと、
該第1の組織接触表面および該第2の組織接触表面のうちの少なくとも1つに取り付けられた複数のフックと、
該複数のフックのうちの少なくともいくつかを係合するステープルライン補強材料と
を備えている、外科手術ステープル留め器具。
(項目17)
複数の細穴を規定するステープルライン補強材料をさらに備え、上記複数のフックは、該複数の細穴において該ステープルライン補強材料を係合するように配列されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目18)
上記ステープルライン補強材料は、不織材料である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目19)
上記ステープルライン補強材料は、メッシュである、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
(項目20)
上記ファスナは、第1の側の複数のフックと第2の側の接着剤とを有するシートを含む、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープル留め器具。
【0034】
(摘要)
外科手術ステープラ器具は、外科手術ステープラジョーと、少なくとも1つのステープルライン補強材料と、フックおよびループを含むファスナとを有する。フックは、外科手術ステープラジョーのうちの1つに配置されることが可能であり、ループは、ステープルライン補強材料に配置されることが可能である。あるいは、フックは、ステープルライン補強材料および外科手術ステープラジョーのうちの1つに配置されることが可能である。
【0035】
本明細書に援用され本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の複数の実施形態を例示し、上記に与えられた開示の全般説明および以下に与えられる複数の実施形態の詳細な説明と共に、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、本開示の一実施形態に従う外科手術ステープラ器具の斜視図である。
【図2】図2は、図1の実施形態に従う、アンビルアセンブリおよびステープルカートリッジアセンブリの斜視図である。
【図3】図3は、図1および図2の実施形態に従う、アンビルアセンブリおよびステープルカートリッジアセンブリの斜視図である。
【図4】図4は、図1〜図3の実施形態に従うカートリッジアセンブリの組織接触表面の斜視図である。
【図5】図5は、図1〜図4の実施形態に従うアンビルアセンブリの組織接触表面の斜視図である。
【図6】図6は、本開示のさらなる実施形態に従う複数のフックの斜視図である。
【図7】図7は、図1〜図5の実施形態に従う複数のフックに取り付けられたステープルライン補強材料の立面図である。
【図8】図8は、図1〜図5および図7の実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【図9】図9は、本開示の別の実施形態に従う外科手術ステープラ器具の斜視図である。
【図10】図10は、図9の複数実施形態に従うステープルカートリッジアセンブリの組織接触表面の斜視図である。
【図11】図11は、図9および図10の実施形態に従うアンビルアセンブリの組織接触表面の斜視図である。
【図12】図12は、図9〜図11の実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【図13】図13は、図9〜図12の実施形態に従うシートの斜視図である。
【図14】図14は、本開示のさらなる実施形態に従うシートの斜視図である。
【図15a】図15a〜図15eは、本開示の別の実施形態に従う外科手術ステープル留め器具の1つ以上の組織接触表面に形成される係合特徴の断面図である。
【図15b】図15a〜図15eは、本開示の別の実施形態に従う外科手術ステープル留め器具の1つ以上の組織接触表面に形成される係合特徴の断面図である。
【図15c】図15a〜図15eは、本開示の別の実施形態に従う外科手術ステープル留め器具の1つ以上の組織接触表面に形成される係合特徴の断面図である
【図15d】図15a〜図15eは、本開示の別の実施形態に従う外科手術ステープル留め器具の1つ以上の組織接触表面に形成される係合特徴の断面図である
【図15e】図15a〜図15eは、本開示の別の実施形態に従う外科手術ステープル留め器具の1つ以上の組織接触表面に形成される係合特徴の断面図である
【図16】図16は、図15a〜図15eの実施形態に従うカートリッジアセンブリの組織接触表面の斜視図である。
【図17】図17は、図15a〜図16の実施形態に従うアンビルアセンブリの組織接触表面の平面図である。
【図18】図18は、図15a〜図17の実施形態に従う複数のフックに取り付けられたステープルライン補強材料の立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(詳細な説明)
本開示されるデバイスおよび構造の複数の実施形態は、図面を参照してここで詳細に説明され、図面において、似ている参照数字は、類似するかまたは同一の要素を識別する。本明細書において用いられる場合、伝統的であるように、用語「遠位」は、ユーザから最も遠い部分をいい、一方、用語「近位」は、ユーザに最も接近した部分をいう。
【0038】
図1は、全体的に10として示される円形状外科手術ステープル留め器具を例示する。外科手術ステープル留めデバイス10は、少なくとも1つの旋回可能作動ハンドル14と、回転可能アクチュエータ18とを有するハンドルアセンブリ12を含む。管状本体部分20は、ハンドルアセンブリ12から延びる。概して円形断面形状を有する管状本体部分20は、その長さに沿ってまっすぐかまたは湾曲した形状を有し得、可撓性であり得るかまたは比較的剛体であり得る。円形状以外の断面形状が企図され、その結果、管状本体部分20は、多角形、楕円形、半円形、卵形、または他の形状を有し得る。ステープルカートリッジアセンブリと、アンビルアセンブリとを含む外科手術ステープル留めジョーは、本体部分の遠位端に配置される。本体部分20は、ステープル受け取りスロット36の1つ以上の列37を規定する組織接触表面を有するステープルカートリッジアセンブリ22において終結する。各ステープル受け取りスロットは、そこに配置されるステープル(図示されていない)を有する。典型的には、ステープル受け取りスロット36の一対の円形状列37が提供されるが、但し環状などの他の形状が企図される。アンビルアセンブリ30は、ステープルカートリッジアセンブリ22の遠位に位置を決められ、アンビル部材26と、それに関連付けられて動作可能なシャフト28とを含む。アンビルアセンブリは、ステープル受け取りスロットの円形状列に対応するステープル形成凹部を規定する組織接触表面を有し、その結果、ステープル留め器具は円形状ステープルラインを形成する。管状本体部分20は、ステープルカートリッジアセンブリ22に対して中心に位置を定められた対応するロッドまたはシャフト40を有する。シャフト28は、管状本体部分20のシャフト40に取り外し可能に接続可能である。
【0039】
ステープルカートリッジアセンブリ22は、管状本体部分20の遠位端に接続可能であり、管状本体部分20の遠位端内に同心で嵌まるように構成され得る。典型的にはステープルカートリッジアセンブリ22は、ステープルプッシャ(図示されていない)を含み、ステープルプッシャは、周辺に間隔を空けて置かれるフィンガ(図示されていない)の2つの同心リングを規定し、2つの同心リングの各々はそれぞれのステープル受け取りスロット36内に受け取られる、遠位部分を有する。
【0040】
典型的には、切断エッジを有するナイフ(図示されていない)が、ステープルカートリッジ22内に配置される。ナイフエッジは、円形状であり、ステープルの列の半径方向に内側に配置される。ナイフは、ステープルプッシャがアンビルアセンブリの方向に軸方向に前進させられると、ナイフもまた軸方向に前進させられるように取り付けられる。ステープルプッシャは、ステープル形成凹部がステープルを閉じた形状に形成するように、遠位方向に前進させられて、ステープル受け取りスロット36からアンビル部材に対してステープルを打ち込む。プッシャが前進させられると、ナイフは、アンビルアセンブリ30の方に前進させられ、駆動されて、組織を切断する。
【0041】
Violaらへの米国特許第5,915,616号(その全内容は参照によって本明細書により本明細書にその全体が援用される)は、円形状ステープル留めデバイスを開示する。円形状ステープル留め装置が図1に示されるが、ステープル留めデバイスは、半円形状または他の所望の形状でステープルを配備するように配列され得る。腸組織に関して考察されたが、本開示に従うデバイスは、他の処置において他の組織を結合しかつ/または治療するように配列され得る。
【0042】
図2および図3に示されるように、アンビルアセンブリ30は、管状本体部分20のロッドまたはシャフト40から分離され、腸のセクションなどの管状の体管のセクションは、典型的にはアンビルアセンブリ30のシャフト28の周りに縫合糸「P」を結び付けることによってアンビルアセンブリ30に固定される。管状組織の別のセクションは、シャフト40の回りに縫合糸をくくることによって管状本体部分20に固定される。図2を参照されたい。シャフト28は、次いでシャフト40に接続される。アクチュエータ18が、回転させられて、シャフト28、40を引っ込め、それによって、アンビルアセンブリ30をステープルカートリッジアセンブリ22に接近させる。ステープルを発射するために、ハンドル14は圧搾され、このことは、ステープルプッシャおよびナイフ(図示されていない)を前進させる。ステープルは、管状組織の各セクションを通過し、管状組織のセクションが互いに結合されるようにアンビルに対して形成される。ナイフは、ステープルの列の放射状に内側に組織を切断し、縫合された材料は、円形状ステープル留めデバイスによって除去される。
【0043】
本明細書において開示されるものは、外科手術ステープル留め器具10およびそれに固定されるステープルライン補強材料50である。外科手術ステープル留め器具は、アンビルアセンブリ30と、ステープルカートリッジアセンブリ22とを備えている外科手術ステープル留めジョーを有し、アンビルアセンブリ30およびステープルカートリッジアセンブリ22の各々は、組織を係合する組織接触表面を有する。ステープルカートリッジアセンブリ22の組織接触表面41はステープル受け取りスロット36を規定し、一方、アンビルアセンブリ30の組織接触表面42はステープル形成凹部31を規定する。
【0044】
ステープルライン補強材料(「SLRM」)50は、表面41、表面42、またはその両方に取り付けられ得る。望ましくは、SLRM50は、外科手術ステープル留め器具がパッケージにされる前に1つ以上の組織接触表面に取り付けられ、その結果、外科医および/または手術室職員は、外科手術の前に外科手術ステープル留め器具にSLRMを取り付ける必要がない。しかしながら、外科手術の直前にSLRMを取り付けることもまた企図される。
【0045】
SLRM50および外科手術ステープル留め10は、2つの部品を有するファスナ32を規定する。第1の部品は1つのフックまたは複数のフック35であり、第2の部品は1つのループまたは複数のループ37である。フック(単数または複数)35は外科手術ステープラジョーに備え付けられ得、ループ(単数または複数)37はSLRM50に備え付けられ得る。あるいはフック(単数または複数)はSLRMに取り付けられ、ループ(単数または複数)は外科手術ステープラジョーに備え付けられる。図7を参照されたい。
【0046】
特定の好ましい複数の実施形態において、SLRM50は、複数の細穴52を有する材料を備え、フック35は、ステープルカートリッジアセンブリ22の表面41およびアンビルアセンブリ30の表面42に適用されるファイバフックを備えている。フックは、ポリマー、鋼などの金属材料などから形成され得る。フックは、細穴においてSLRMを係合する。細穴は、材料のシートもしくは凹部にアパーチャとして形成され得、または細穴は、SLRMを構成するファイバ、スレッドワイヤなどの間に規定される開口部を備え得る。
【0047】
第1の側46に複数のファイバフック35aと、第2の側48に接着剤43とを有するシート45aは、ステープルカートリッジアセンブリ22の作業表面41に適用される。シート45aは、円形形状であり、直径D1を有する中央オリフィス47を有する。直径D1は、ステープル受け取りスロット36の列37の外径D2より大きい。別のシート45bは、フック35を有し、円形形状であり、ステープル受け取りスロット36の列37の内径D4より小さい外径を有する。シート45aおよび45bの各々は、ステープル受け取りスロット36の上に重ならないように、作業表面41に接着される。図4および図7を参照されたい。接着剤は、ステープルが発射され組織が切断された後、シートが器具に保持されるほど、器具へのシートの接着が十分強いように選択される。
【0048】
接着剤を有する第1の側と、複数のファイバフックを有する第2の側とを有するシート55aは、シート55aがステープル形成凹部31の外側にあるようにアンビルアセンブリ30の作業表面42に取り付けられる。接着剤を有する第1の側と、複数のループを有する第2の側とを有する別のシート55bは、シート55bがステープル形成凹部の内側にあるようにアンビルアセンブリ30の作業表面42に取り付けられる。図5を参照されたい。
【0049】
SLRM50は、シャフト28と、シャフト40とを収容する中央オリフィスを有する多孔性材料の円形品である。図8を参照されたい。SLRM50は、作業表面41および作業表面42上のフック35に対してSLRM50を押し付けることによって作業表面41および42に適用される。フック35は、細穴52においてSLRM50を係合し、それによって、ステープルカートリッジアセンブリ22の作業表面41およびアンビルアセンブリ30の作業表面42に対してSLRM50を保持する。SLRM50は、ステープルカートリッジアセンブリ22およびアンビルアセンブリ30の作業表面の上に重なるようなサイズで作られる。SLRM50およびシート45a、45b、55a、55bは、プッシャまたはナイフの動作を妨げない。なぜなら、SLRMは、ナイフの直径より大きい直径を有する中央オリフィス51を有するからである。
【0050】
取り付け面積、フック密度、フックファイバ力、フックファイバ長、およびフックへのSLRMの押し付けは、SLRMの保持を確実にし、外科手術ステープル留め器具が発射された後、SLRMの容易な解除も確実にするように最適化され得ることが企図される。
【0051】
SLRM50が、外科手術グレード、生体適合、非吸収性の材料から製作し得るかまたはそれらを含み得、メッシュを備え得ることが企図される。例えば、SLRM50は、DuPont de Nemours & Co.所有の登録商標である「TEFLON(登録商標)」から製作され得る。本体部分102が、生体適合ポリマー発泡体、フェルト、ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ゼラチン、布もしくは類似もの、または任意の他の生体適合材料から製作され得ることがさらに企図される。
【0052】
SLRMに用いられる非吸収性材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッカ化ビニリデンなどのポリマーから製作されるものを含むが、これらに限定されない。さらに非吸収性材料は、ステンレス鋼、チタンなどを含むがこれらに限定されない。
【0053】
一実施形態において、SLRM50は、生体吸収材料から製作され得る。他の複数の実施形態において、SLRMは、吸収性である少なくとも1つの部分と、吸収性ではない少なくとも1つの部分とを有する。SLRMに用いられる生体吸収性材料は、グリコリドと、グリコール酸と、ラクチドと、乳酸と、p−ジオキサノンと、αカプロラクトンと、トリメチレン炭酸塩とから成る群から選択される1つ以上のモノマーから得られるホモポリマー、コポリマーまたは混成から製作されるものを含むがこれらに限定されない。他の生体吸収性材料は、例えば、ポリグリコール酸(PGA)と、ポリ乳酸(PLA)とを含むが、これらに限定されない。一実施形態において、SLRMは、生体吸収性フェルト、ゼラチンまたは任意の他の生体適合性材料から製作され得る。
【0054】
SLRM50は、創傷治療材料「W」を含み得、創傷治療材料「W」は、接着剤、止血剤、シーラント、凝固剤、収斂剤、および薬剤のうちの1つまたは組み合わせを含むが、これらに限定されない。外科手術ステープラを含む外科手術器具に用いられ得るか、または外科手術器具によって適用され得る他の外科手術的に生体適合性の創傷治療材料「W」は、機能が器官、組織もしくは構造を取り付けるかまたは保持することである接着剤と、流体の漏れを防ぐシーラントと、出血を停止させるかまたは防ぐ止血剤と、凝固剤と、収斂剤(例えば、アルミニウムの硫酸塩)と、薬剤とを含む。用いられ得る接着剤の実施例は、例えば、Cryolife,Inc.による商標名BioGlueTMで市販されるアルブミン/グルタルアルデヒド材料、およびTyco Healthcare Group,LPによって商標名IndermilTMで販売され、Ethicon Endosurgery,Inc.によってDerma BondTMの商標名で販売されるシアノアクリレートベースの材料などの蛋白質由来アルデヒドベースの接着剤を含む。用いられ得るシーラントの実施例は、フィブリンシーラントと、コレーゲンベースで合成ポリマーベースの組織シーラントとを含む。市販のシーラントの実施例は、Cohesion TechnologiesおよびBaxter International,Inc.によって商標名CoSealTMで販売される合成ポリエチレングリコールベースのヒドロゲル材料である。用いられ得る止血材料の実施例は、フィブリンベースの、コラーゲンベースの、酸化再生セルロースベースの、ゼラチンベースの局所止血剤を含む。市販の止血材料の実施例は、Tyco Healthcare Group,LPによって商標名CostasisTMで販売され、Baxter International,Inc.によって商標名TisseelTMで販売されるフィブリノーゲン−トロンビンの組み合わせ材料である。Wは、薬剤を含み得る。薬剤は、薬物、酵素、成長因子、ペプチド、蛋白質、染料、診断剤もしくは止血剤、モノクロナール抗体、または狭窄症を防ぐために用いられる任意の他の調合薬などの1つ以上の医療的および/または外科手術的に有用な物質を含み得る。
【0055】
SLRMは、生体吸収性もしくは非吸収性の材料の均質配列、または生体吸収性および/もしくは非吸収性の材料の異種配列を含む単層を含み得る。SLRMは、第1の層、膜、またはウェーハと、第2の層、膜、またはウェーハとによって示されるような、少なくとも2つの層を有する層状本体部分を含み得る。この実施形態において、各層は、生体吸収性および/もしくは非吸収性の材料の均質配列または異種配列を含み得る。
【0056】
特定の好ましい実施形態において、SLRMは不織布である。不織布は、以下のステップを含むメルトブロー処理を利用して形成され得る。ポリマー樹脂は、溶解押し出しされる。溶解ポンプは、穴の配列を有するダイヘッドに溶解したポリマーをメータを介して供給する。実施例として、穴は、約0.175〜約0.25ミリメートルの直径を有する。ポリマーは、ダイにおける穴の配列を通って押し込まれる。ポリマーファイバは、ダイを出て、コンベヤーベルトに押し出される。ブローイング高温空気の流れが、ポリマーファイバをコンベヤーに押し出すために用いられ得る。ファイバが冷えると、コンベヤーベルト表面を介する吸引は、ベルトに対しておよび互いに対してファイバを圧縮するために用いられ得る。加熱または冷却を含み得るカレンダロール(calendaring roll)などを用いることによってファイバに対して追加の圧縮が加えられ得る。不織布は、次いでアニールされ得る。例えば、強縮張力または他の一様な圧縮が、結晶化し、モノマーを除去するために用いられ得る。ポリマーは、望ましくは、グリコリドラクチドコポリマー(PolysorbTM縫合糸に利用される材料)、グリコリドと、トリメチレン炭酸塩と、ジオキサノンとから構成される三元ポリマー(termpolymer)(BiosynTM縫合糸に利用される材料)、グリコリド、カプロラクトン、トリメチレン炭酸塩、およびラクチドのポリマー(CaprosynTM縫合糸に利用される材料)、ならびにグリコリドトリメチレン炭酸塩コポリマー(MaxonTM縫合糸に利用される材料)などの生体吸収性または非吸収性のポリマーである。
【0057】
特定の複数の実施形態において、不織布は多孔性である。例えば、不織布は、約50%〜約90%の多孔率を有し得る。ファイバ直径は、約5μm〜約100μmであり得る。布厚は、約150μm〜約400μmであり得る。
【0058】
本開示の他の複数の実施形態において、SLRM50は、その表面に配置されるフック35を有し、ループ39は、組織接触表面41および/または組織接触表面42に取り付けられる。
【0059】
特定の複数の実施形態において、シート45a、45b、55a、および/もしくは55b、またはSLRM50は、フック35を有し、フック35は、人間の体温またはその近くの温度のガラス転移温度を有するポリマーから製作される。外科手術ステープラ器具が体に利用される場合、ステープラジョーは、組織を締め付けるために、互いに接近させられる。フック35は、ステープルが発射された後は、SLRM50がより容易に除去されるように、温かく、柔らかくなるが、最初は比較的剛体で、外科手術ステープラ器具10に材料50を保持する。外科手術器具は、フックを加熱するサーミスタを含み得、その結果、フックは、体温より低いかまたは高い場合のある、ある所定の温度で加熱された場合、柔らかくなる。
【0060】
さらなる実施形態において、上述のフック35は、約50℃で形状変化能力を有する形状記憶ポリマーから形成される。あるいは、外科手術ステープラ器具10は、50℃超えてフック35を加熱するサーミスタを含み得る。あるいは、人体の熱(約37℃)が、形状記憶ポリマーフックの形状を変化させて、SLRM50のより容易な解除を可能にし得る。フック35の加熱は、形状の変化を引き起こし、この形状の変化は、SLRMが外科手術ステープラ器具10からより容易に除去されることを可能にする。例えば、加熱は、フック構成からまっすぐなまたは実質的にまっすぐな構成にフック35を変化させ得る。
【0061】
さらなる実施形態において、上記に考察された任意のフック35は、第1のベース端部1と、第2の自由端部2とを有する。第1のベース端部の直径「d1」は第2の自由端部の直径「d2」より大きく、その結果、第2の自由端部は比較的可撓性がある。ベース端部は比較的堅い。図7を参照されたい。フック35の幾何学的形状は、あつらえて作られ、その結果、外科手術ステープラ器具が発射された後、解放力(lifting force)は減少させられ、SLRMはより容易に解除される。フック35は、多角形、管状形、先細形、矢形などを含む様々な形状を有し得る。図6を参照されたい。
【0062】
さらなる実施形態において、本明細書において考察される外科手術器具はステープルライン補強材料を有し、ステープルライン補強材料は複数のファイバを有し、外科手術ステープラジョーの少なくとも1つはフック35を有する。フックは、ステープラジョーにSLRMを解除可能に保持するために、複数のファイバのうちの1つ以上のファイバを係合するように配列される。
【0063】
図9は、ステープラジョー110、120を有する直線ステープル留め器具100を例示する。ステープラジョー110は、ステープル受け取りスロット136の1つ以上の列137を有するステープルカートリッジアセンブリである。各ステープル受け取りスロットは、そこに配置されたステープル(図示されていない)を有する。典型的には、ステープル受け取りスロット136の3つの直線状列137がチャネル139の両側に備え付けられる。アンビルアセンブリ130は、ステープルカートリッジアセンブリ122の反対に位置を決められ、旋回可能に取り付けられ、アンビルアセンブリおよびステープルカートリッジアセンブリが接近させられて、それらの間で組織を締め付け得る。アンビルアセンブリは、直線状列137に対応する複数のステープル形成凹部131を規定するアンビル部材126を含み、その結果、ステープル留め器具は直線ステープルラインを形成する。ステープル留めジョー110、120は、内視鏡シャフト140の遠位端に配置される。ハンドルアセンブリ101は、ステープルカートリッジアセンブリ122を通って駆動部材を動かす旋回可能ハンドル103を含む。駆動部材(図示されていない)は、チャネル139を通過し、ステープルカートリッジを通してスレッドまたはカム作用バーを押して、スロット136を通してアンビル部材126のステープル形成凹部の方にステープルプッシャおよびステープルを駆動する。そのような外科手術器具は、Millimanらへの米国特許第6,241,139号に開示され、その特許の開示は、その全体が参照によって本明細書により本明細書に援用される。
【0064】
ステープル留め器具は、それに固定されるステープルライン補強材料150を有する。ステープルカートリッジアセンブリ122およびアンビルアセンブリ130は各々、組織を係合する組織接触表面を有する。ステープルカートリッジアセンブリ122の組織接触表面141はステープル受け取りスロット136を規定し、一方、アンビルアセンブリ130の組織接触表面142はステープル形成凹部131を規定する。
【0065】
SLRM150は、表面141、表面142、またはその両方に取り付けられ得る。図12を参照されたい。望ましくは、SLRM150は、外科手術ステープル留め器具がパッケージにされる前に1つ以上の組織接触表面に取り付けられ、その結果、外科医および/または手術室職員は、外科手術の前に外科手術ステープル留め器具にSLRMを取り付ける必要がない。しかしながら、外科手術の直前にSLRMを取り付けることもまた企図される。
【0066】
SLRM150および外科手術ステープル留め110は、2つの部品を有するファスナ132を規定する。第1の部品は1つのフックまたは複数のフック135であり、第2の部品は1つのループまたは複数のループ137である。フック(単数または複数)135は外科手術ステープラジョーに備え付けられ得、ループ(単数または複数)137はSLRM150に備え付けられ得る。あるいはフック(単数または複数)はSLRMに取り付けられ、ループ(単数または複数)は外科手術ステープラジョーに備え付けられる。
【0067】
特定の好ましい複数の実施形態において、SLRM150は、複数の細穴152を有する材料を備え、フック135は、ステープルカートリッジアセンブリ22の表面141および/またはアンビルアセンブリ130の表面142に適用されるファイバフックを備えている。フックは、ポリマー、鋼などの金属材料などから形成され得る。第1の側146に複数のファイバフック135と、第2の側148に接着剤143とを有するシート145は、ステープルカートリッジアセンブリ122の組織接触表面141に適用される。シート145は、長方形または横長の形状であり、ステープル受け取りスロットの列137の外にある。例えば、少なくとも1つの第1のシート145aは作業表面141の遠位端に配置され、少なくとも1つの第2のシート145bは作業表面141の近位端に配置される。シート145は、作業表面141に接着され、その結果、ステープル受け取りスロット136の上に重ならない。図10を参照されたい。
【0068】
接着剤を有する第1の側と、複数のファイバフックを有する第2の側とを有する少なくとも1つの第1のシート155aは、表面142の遠位端において、アンビルアセンブリ130の組織接触表面142に取り付けられる。少なくとも1つの第2のシート155bはまた、表面142の近位端に取り付けられる。シートは、ステープル形成凹部131の外側にある。図11を参照されたい。
【0069】
SLRM150は、多孔性材料の概ね長方形品である。SLRM150は、組織接触表面141上のフック135に対してSLRM150を押し付けることによって、また組織接触表面142上のフックに対して別のSLRMを押し付けることによって、表面141および表面142の各々に適用される。フック135は、細穴152においてSLRM150を係合し、それによって、ステープルカートリッジアセンブリ122の作業表面141およびアンビルアセンブリ130の作業表面142に対してSLRM150を保持する。SLRM150は、ステープルカートリッジアセンブリ122およびアンビルアセンブリ130の作業表面の上に重なるようなサイズで作られる。SLRM150およびシート145、155は、プッシャまたはナイフの動作を妨げない。ステープル留め器具100の駆動部材によって運ばれるナイフは、SLRMを分割し、SLRMを2つの部分に分離する。
【0070】
別の実施形態において、SLRM150は、細長い形状であり、ステープル受け取りスロット136、ステープル形成凹部131、またはその両方の列137に沿って延びるシート(145、155)を利用して、表面141、表面142、またはその両方に取り付けられる。1つ以上の細長いシートは、表面141および/または表面142に適用され得る。シート(単数または複数)上のフック135は、表面141および/または表面142にSLRMを取り付ける。
【0071】
SLRM150は、複数の細穴152を有する材料を含む。あるいは、SLRM150は、複数のファイバ、または上記に考察された任意のその他の材料を有する材料を含む。上記に考察されたように、表面141および表面142に取り付けられるフック135は、SLRMの細穴またはファイバにおいてSLRMを係合する。
【0072】
取り付け面積、フック密度、フックファイバ力、フックファイバ長、およびフックへのSLRMの押し付けは、SLRMの保持を確実にし、外科手術ステープル留め器具が発射された後、SLRMの容易な解除も確実にするように最適化され得ることが企図される。
【0073】
さらなる実施形態において、外科手術ステープル留め器具100は、外科手術ステープル留めジョーと、ステープルライン補強材料と、接着剤の付いた第1の側246および第2の側248を有する取り付けシート245とを有する。SLRM50は、接着剤によって第1の側246に取り付けられ、第2の側248は、円形状外科手術ステープル留めジョーのうちの少なくとも1つの組織接触表面に取り付けられる。外科手術ステープル留めジョーは、アンビルアセンブリと、カートリッジアセンブリとを含む。特定の複数の実施形態において、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列される。他の複数の実施形態において、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、直線ステープルラインを形成するように配列される。
【0074】
図14に描かれるように、取り付けシート245は、長方形または横長の形状を有し、1つ以上の取り付けシート245は、SLRMを作業表面41に取り付けるためにステープルカートリッジアセンブリ22の作業表面41に配置され得る。特定の複数の実施形態において、シート(単数または複数)245は、表面41によって規定されるステープル受け取りスロット36の列37の外側に配置され、また表面41によって規定されるステープル受け取りスロット36の列37の内側にも配置され得る。他の複数の実施形態において、取り付けシートは、円形形状であり、ステープル保持スロットまたはステープル形成凹部より大きいように寸法設定されるオリフィスを有する。スロットおよび/または列より小さく寸法設定される別のシートが用いられ得る。
【0075】
1つ以上の取り付けシートが、SLRMを表面42に取り付けるためにアンビルアセンブリ30の組織接触表面42に配置され得る。特定の複数の実施形態において、シート(単数または複数)245は、作業表面42によって規定されるステープル形成凹部31の外側に配置され、またSLRMをアンビルアセンブリに取り付けるためにステープル形成凹部31の内側にも配置され得る。
【0076】
さらなる実施形態において、接着剤の付けられた、第1の側246と、第2の側248とを有するシート245は、作業表面141および/または作業表面142に取り付けられ得る。SLRM150は、接着剤によって第1の側246に取り付けられ、第2の側248は、外科手術ステープル留めジョーのうちの少なくとも1つの作業表面に取り付けられる。第1の側246の接着剤は、ステープルを発射し組織を切断した後、SLRMが器具から解除され、その結果、SLRMがステープルで留められた組織と共にその状態のままで器具が除去されることが可能であるように、選択される。逆に、第2の側は、器具が除去されると、器具に取り付けられたシート245を維持するように選択された接着剤を有する。接着シート245は、上記に考察された器具10もしくは100、または他の外科手術ステープル留め器具と共に用いられ得る。
【0077】
別の実施形態において、SLRM150は、細長い形状であり、ステープル受け取りスロット136、ステープル形成凹部131、またはその両方の列137に沿って延びるシート(145、155)を利用して、作業表面141、作業表面142、またはその両方に取り付けられる。1つ以上の細長いシートは、接着剤によって作業表面142および/または作業表面142に取り付けられ得、SLRMは、接着剤によってシート(単数または複数)に取り付けられ得る。
【0078】
さらなる実施形態において、外科手術ステープル留め器具10もしくは外科手術ステープル留め器具100、または別のステープル留め器具は、ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから延びる本体部分と、本体部分の遠位端に配置されるステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む外科手術ステープル留めジョーと、ステープルライン補強材料(SLRM)とを有する。ステープルカートリッジアセンブリの組織接触表面およびアンビルアセンブリの組織接触表面のうちの少なくとも1つは、ステープルカートリッジアセンブリおよび/もしくはアンビルアセンブリに形成されるフックまたは他の係合特徴を組み込み、その結果、フックもしくは係合特徴は、ステープルカートリッジアセンブリおよび/もしくはアンビルセンブリの組織接触表面から延びるかまたはその組織接触表面の中に後退する。図15a〜図15eは、SLRMを係合し、SLRMをステープル留め器具に保持する、フックまたは係合特徴として利用され得る様々な特徴のための形状を例示する。フックもしくは係合特徴は、成形もしくは押し型および/または機械加工の特徴として、アンビルおよび/またはカートリッジ表面の一部として形成される。典型的には、ステープルカートリッジアセンブリはポリマー材料から成形される本体を含み、一方、アンビルアセンブリは金属から押し型で作られかつ/または機械加工された1つ以上の部品から形成される。フックまたは係合特徴は、これらの部品形成方法によって作られ得る幾何学的形状を有する。他の製造方法が用いられ得る。
【0079】
SLRM350は、ステープルカートリッジアセンブリ322の組織接触表面341およびアンビルアセンブリ330の組織接触表面342においてフックまたは係合特徴335によって係合される複数の細穴352またはファイバ353を有する材料を含む。細穴は、材料のシートまたは凹部にアパーチャとして形成され得るか、または細穴は、SLRMを構成するファイバ、スレッドワイヤなどの間に規定される開口部を備え得る。
【0080】
フックまたは係合特徴335は、組織接触表面341および/または組織接触表面342の全体にわたり形成される。あるいは、フックまたは係合特徴335は、フックまたは係合特徴335が直線ステープルラインの外側、または円形状ステープルラインの外側および/もしくは内側に配置されるように形成される。SLRM350は、円形状ステープル留め器具のシャフトを収容するための中央オリフィスを有する材料の円形品であり得る。あるいは、SLRM350は、直線外科手術ステープル留め器具に配置されるために長方形または横長の形状である。特定の複数の実施形態において、SLRM350は、組織接触表面上のフックまたは係合特徴335に対してSLRM350を押し付けることによってステープルカートリッジアセンブリおよび/またはアンビルアセンブリの組織接触表面に適用される。フックまたは係合特徴335は、細穴352またはファイバ353においてSLRM350を係合し、それによって、組織接触表面に対してSLRM350を保持する。SLRMは、ステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリの組織接触表面の上に重なるようなサイズで作られる。SLRMは、上記に考察される材料およびフックまたは係合特徴から形成され得、SLRMの細穴またはファイバは、フックまたは係合特徴がSLRMにおいて細穴またはファイバの少なくともいくつかを係合することを可能にするサイズで作られ、器具が発射され除去されるまでSLRMを保持する。
【0081】
本明細書に開示される実施形態に対して様々な修正がなされ得ることは理解される。例えば、外科手術ステープル留め器具は、ステープルを適用する必要は無く、むしろ当技術分野において公知であるような2部分(two part)ファスナを適用し得る。さらに、ステープルもしくはファスナの直線列の長さ、またはステープルもしくはファスナの円形状列の長さもしくは直径は、特定の外科手術処置の要求を満たすために修正され得る。従って、上記の説明は、限定することとして解釈されるべきではなく、単に好ましい実施形態の例証として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲および精神内において他の修正を想定する。
【符号の説明】
【0082】
10 外科手術ステープル留めデバイス
12 ハンドルアセンブリ
14 作動ハンドル
18 アクチュエータ
20 管状本体部分
22 ステープルカートリッジアセンブリ
26 アンビル部材
28 シャフト
30 アンビルアセンブリ
35 フック
36 ステープル受け取りスロット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから延びている本体部分と、
外科手術ステープル留めジョーであって、該本体部分の遠位端に配置されたステープルカートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを含む、外科手術ステープル留めジョーと、
ステープルライン補強材料と、
2部分を有するファスナを備え、該2部分は、フックおよびループを含み、該外科手術ステープル留めジョーのうちの少なくとも1つは、該フックおよび該ループのうちの一方を有し、該ステープルライン補強材料は、該フックおよび該ループのうちの他方を有する、外科手術ステープル留め器具。
【請求項2】
前記アンビルアセンブリは、ステープル形成凹部を有し、前記カートリッジアセンブリは、ステープル受け取りスロットを有する、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項3】
前記アンビルアセンブリおよび前記カートリッジアセンブリは、円形状ステープルラインを形成するように配列されている、請求項2に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項4】
前記アンビルアセンブリおよび前記カートリッジアセンブリは、直線ステープルラインを形成するように配列されている、請求項2に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項5】
前記ステープルライン補強材料は、不織材料である、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項6】
前記ステープルライン補強材料は、メッシュである、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項7】
前記ステープルライン補強材料は、複数の細穴を有する、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項8】
前記外科手術ステープル留めジョーのうちの少なくとも1つは、前記複数の細穴を係合するように配列された複数のフックを有する、請求項7に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項9】
前記ファスナは、第1の側の複数のフックと第2の側の接着剤とを有するシートを含み、該接着剤は、前記外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに付着されており、前記ステープルライン補強材料は、前記複数のフックを係合するために配置された複数のループを有する、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項10】
前記アンビルアセンブリと、前記カートリッジアセンブリとは、円形状ステープルラインを形成するように配列され、前記外科手術ステープル留め器具は、該円形状ステープルラインの内側に配置される円形状ナイフをさらに備えている、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項11】
前記ステープルライン補強材料は、円形形状であり、かつ中央オリフィスを有する、請求項10に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項12】
前記フックは、前記外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに配置され、人間の体温またはその近くの温度のガラス転移温度を有する、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項13】
前記フックは、前記外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つに配置され、ガラス転移温度を有し、前記外科手術ステープル留め器具は、該ガラス転移温度またはその近くの温度に該フックを加熱する少なくとも1つのサーミスタをさらに備えている、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項14】
前記フックは、第1のベース端部と、第2の自由端部とを有し、該第1のベース端部の直径は、該第2の自由端部が比較的可撓性があるように、該第2の自由端部の直径より大きい、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。
【請求項15】
前記ステープルライン補強材料は、複数のファイバを有し、前記外科手術ステープラジョーのうちの少なくとも1つは、前記フックを有し、該フックは、該複数のファイバのうちの1つ以上を係合するように配列されている、請求項1に記載の外科手術ステープル留め器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15a】
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【図15b】
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【図15c】
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【図15d】
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【図15e】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−187400(P2012−187400A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−40188(P2012−40188)
【出願日】平成24年2月27日(2012.2.27)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】