外科手術用封止剤のための内蔵型医学的適用およびその使用方法
本発明の態様は、別個の材料容器内に多成分製剤を収容することができ、使用者が組み立てなくても使用時にこれらの成分を容易に混合することができるアプリケーターおよびその使用方法に関する。特定の実施形態では、本発明の装置は、限定されるものではないが、硬膜、ヘルニア修復における腹部組織、脊髄近傍の組織、肺組織、腸組織、またはあらゆる内部組織へのヒドロゲル製剤の塗布の際に使用することができる。特定の実施形態では、本発明の装置は、液体製剤のスプレーまたはストリームを表面に塗布するように構成することができる。特定の実施形態では、本発明の装置は、内視鏡または腹腔鏡を介して製剤を送達するように構成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2009年4月30日に出願された米国仮特許出願第61/174,153号の利益を主張し、この米国仮特許出願の全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
【背景技術】
【0002】
(背景)
多数の医学的に有用な組成物は、最適な結果を得るために使用の直前まで混合すべきではない2つ以上の成分を含む。ある場合には、少なくとも一方の成分は、固体、しばしば粉末であり、少なくとも他方の成分は、固体成分を溶解する液体である。したがって、体内で使用される多成分製剤を容易に送達できるアプリケーターを使用することが望ましい。このようなアプリケーターは、貯蔵中は個々の成分を別個に維持し、塗布の前にこれらの成分を混合することができる。
【0003】
2成分組成物の使用は、従来の注射器で可能であり、先ず1つの成分を注射器内に導入し、次いで第2の成分を加え、注射器を振盪するかまたは他の方法で内容物を撹拌して混合し、次いで得られた混合物を通常の方式で注射する。しかしながら、この処置手順には、汚染および滅菌性の低下を含め、かなりの欠点がある。例えば、注射器の出口孔に接続された注射針から導入されるタイプの従来の注射器を用いると、第2の成分の供給源の汚染を回避するために、第1の成分を注射器内に吸引した後に針を交換する必要がある。たとえこのようにしても、例えば、空気との長時間の接触により、注射器の出口部分を非無菌にすることなくこの処置手順を完了することは困難であろう。利用できる別の技術は、1つの成分が初めに注射器内に導入されて、通常は次に滅菌処置手順が行われる概ね従来の構造の注射器を利用する。しかしながら、同様に、注射器の滅菌性を損なわずに第2の成分を注射器に導入することは困難な場合が多い。さらに、これらの処置手順の両方において、使用者の操作ステップは、ある困難さを伴い得るほど複雑である。
【0004】
この問題に対する1つの手法が、参照によりその全容が本明細書に組み入れられる特許文献1に記載されている。この特許には、針を保持するように適合された前端部、後端部、およびこれらの端部間のバイパスを有する細長い管状本体を備えた皮下注射器が開示されており、前部区画ピストンが前端部と共に、物質を保持するように適合された前部区画を画定し、後方ピストンが前方ピストンと共に、前部区画の物質と混和性の流体を保持するように適合された後部区画を画定し、前方ピストンが、バイパスの中間位置に移動して、これらの区画間を流体連通させることができる。
【0005】
一部の医療用封止剤は、使用の直前まで互いに混合されない2つ以上の成分を含む医学的に有用な組成物の例である。医療用封止剤および接着剤は、患者の外科手術または外傷からの回復を助ける際に重要な役割を果たす。具体的には、封止剤および接着剤は、断裂、裂傷、創傷、潰瘍、吻合、および外科処置を含め、様々な内部または局所の状態から患者を処置する際に有用である。封止剤または接着剤は、一般に、縫合糸またはステープルが現在使用されているあらゆる印または塗布として使用することができ、封止剤または接着剤は、縫合糸またはステープルよりも優れた結果をもたらす場合が多い。封止剤または接着剤は、より迅速に外傷部に塗布することができ、従来の縫合糸またはステープルと比べて、創傷部に対して優れたシールを形成し、最終的に治癒を改善する場合が多い。
【0006】
ヒドロゲル製剤をベースとした、現在市販されている少なくとも2つの医療用封止剤/接着剤製品、CoSealおよびDuraSealが存在する。両方の製品は、別個の容器に収容された複数の成分を含む。CoSeal Surgical Sealant(CoSeal)は、2つの合成ポリエチレングリコール(PEG)、希釈塩化水素溶液、およびリン酸ナトリウム/炭酸ナトリウム溶液からなる。DuraSeal Dural Sealant Systemは、合成吸収性封止剤の調整用の成分と、封止剤の標的部位への送達用のアプリケーターとからなり、この封止剤は、ポリエチレングリコール(PEG)エステル溶液およびトリリジンアミン溶液の2つの溶液からなる。しかしながら、これらの製品は、使用時に装置を組み立てる必要があり、かつ混合ノズル内でのヒドロゲル製剤のゲル化を可能にする静的混合システムを利用するため、始動停止の塗布技術を利用できないという欠点がある。
【0007】
フィブリン接着剤も、CoSealおよびDuraSealに使用されるものと同様の包装とアプリケーターシステムで販売されている。この一例が、Baxter’s Tisseelである。Tisseel VH[フィブリン封止剤]は、組織を密封して出血の拡散を停止する高濃度のヒトフィブリノーゲンを提供する2成分フィブリンバイオマトリックスからなる。
【0008】
Baxterは、例えば、Duploject、Easyspray、およびDuploSpray MISなどの様々な種類のアプリケーターを提供する。Duplojectは、針を使用しない準備が簡単な再構成装置である。Easysprayは、デュアル・ルーメン・コネクタ・ホース、細菌フィルター、2つのスプレーヘッド、およびガス活性化のためにDuplojectのプランジャーに取り付けられるクリップからなる使い捨てセットである。DuploSpray MISアプリケーターは、ステンレス鋼製シャフト、デュアル・ルーメン・スプレー管、細菌フィルター、および2つの交換可能なスプレーチップからなる使い捨てスプレーアプリケーターである。
【0009】
さらに、St.Paul、MNに所在の医療装置製造業者であるMicromedics,Incが、FibriJet(登録商標)と呼ばれる医用生体材料用の内視鏡スプレーシステムを製造している。FibriJet(登録商標)は、ガス・アシスト・スプレー・システムを備えている。フィブリン接着剤のスプレーも、特許文献に説明されており、参照によりその全容が本明細書に組み入れられる特許文献2、特許文献3、および特許文献4を参照されたい。また、フィブリン接着剤製品の送達用のツインバイパス注射器を記載している、参照により本明細書に組み入れられる特許文献5も参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5,080,649号明細書
【特許文献2】米国特許第5,474,540号明細書
【特許文献3】米国特許第4,874,368号明細書
【特許文献4】米国特許第5,368,563号明細書
【特許文献5】米国特許第4,735,616号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の特定の態様は、別個の材料容器内の多成分製剤を収容できるアプリケーターに関し、これらの製剤は、使用者が殆どまたは全く組み立てなくても使用時に容易に再構成することができる。本発明のさらなる目的は、使用に必要な操作ステップを最小限にし、かつ/または装置の構成要素の数を最小限に維持したアプリケーターシステムを提供することにある。
【0012】
特定の実施形態では、本発明の装置は、限定されるものではないが、硬膜、ヘルニア修復における腹部組織、脊髄近傍の組織、肺組織、腸組織、またはあらゆる内部組織へのヒドロゲル製剤の塗布の際に使用することができる。特定の実施形態では、本発明の装置は、液体製剤のスプレーまたはストリームを処置する表面に塗布するように構成することができる。特定の実施形態では、本発明の装置は、検査鏡(例えば、内視鏡または腹腔鏡)のトロカールを介して製剤を送達するように構成することができる。
【0013】
本発明の一態様は、液体、粘稠液、および固体(例えば、重合可能なヒドロゲルの成分)を別個に収容するために用いることができ、アプリケーター内の固体の溶解を容易にするようにさらに設計され、かつ混合物の表面への塗布を容易にするようにも設計されたアプリケーターシステムおよびその使用方法に関する。特定の実施形態では、このようなアプリケーターは、組成物を組織に送達するために使用することができる。例えば、このようなアプリケーターは、製剤を硬膜または角膜に送達するために使用することができる。加えて、アプリケーターは、例えば、血管封止剤の調製および塗布、または動脈アクセスの閉鎖を含め、様々な他の用途に有用であり得る。
【0014】
特定の実施形態では、アプリケーターは、固体、粘稠液、または液体を含む第1のチャンバーおよび液体を含む第2のチャンバーの少なくとも2つの密封チャンバーを備えている。例えば、使用者がアプリケーターを使用したい場合は、使用者は、浮動プランジャーを注射器バレル内を前進させて、液体を含むチャンバーから固体、粘稠液、または液体を含むチャンバーに至る流体バイパスを開ける。次いで、液体がバイパスを通って、固体、粘稠液、または液体を含むチャンバーに流れ、そこで液体が固体、粘稠液、または液体に接触する。次いで、アプリケーターを、任意選択で揺動させて材料の完全な混合を促進することができる。プランジャーおよび注射器ハウジングの継続した運動により、固体/液体混合物がノズルアセンブリ内に送られ、次いで患者の体表または体内に送達される。特定の実施形態では、モーターおよび歯車列を使用して、固体を含むチャンバーの穿孔ならびにプランジャーおよび/またはハウジングの運動を達成する。
【0015】
特定の実施形態では、本発明は、スプレー・アプリケーター・システムで通常可能なことに加えて、スプレーアプリケーターの機能を拡張する方法について説明する。一実施形態では、管状取り付け具をエア・アシスト・スプレー・アプリケーターの遠位端部に付加してスプレー塗布の幅を制限する。第2の実施形態では、この取り付け具は、緩く近置された組織表面の間隙に亘るヒドロゲル製剤の外科医による塗布を可能にする。第3の実施形態では、この取り付け具は、切開部の線の下側に配置されるヘラ状部品からなり、製剤の間隙に亘るスプレーを可能にし、しかも硬膜などの緩く近置された組織への製剤の一体的な漏れのない塗布を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、電池電源式装置の一実施形態を示している。
【図2】図2は、円筒注射器状の材料チャンバーおよびプランジャーを備えた装置の一実施形態の平面図および側面図を示している。
【図3A】図3Aは、平坦な端部を備えた取り付け具を示している。
【図3B】図3Bは、ヘラ状部品を備えた取り付け具を示している。
【図4】図4は、電子装置の動作フローチャートの一例である。
【図5】図5は、ノズルの実施形態の2つの図を示している。
【図6】図6は、「スタガード」ノズルの実施形態の2つの図を示している。
【図7】図7Aは、アナログ回路図を示している。図7Bは、アナログ回路図を示している。
【図8】図8Aは、バレルの遠位端部に疎水性フィルターを備えた二連バレルアプリケーターの一実施形態の側面図を示している。図8Bは、バレルの遠位端部に疎水性フィルターを備えた二連バレルアプリケーターの一実施形態の平面図を示している。
【図9】図9は、空気ポンプ、空気ポンプの吐出端部のルアー・ロック・アダプター、および電池を収容する空気ポンプハウジングの複数の図を示している。
【図10】図10は、アプリケーターの一実施形態に取り付けられた図9の空気ポンプハウジングを示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ディスペンサー内での固体および/または液体の完全な混合を容易にすると共に、混合物の滅菌性を維持する改善された医療用ディスペンサーの開発が要望されている。加えて、混合される2つ以上の成分を使用の直前まで別個に維持することができる医療用ディスペンサーも要望されている。さらに、ディスペンサーがアプリケーターとしても機能して、混合物の塗布が容易になると有利であろう。本発明は、これらおよび他の要望に応える。
【0018】
本発明の一態様は、複数の成分(例えば、固体および液体などの重合可能なヒドロゲルの成分)を収容するために用いて、アプリケーター内の成分の混合を容易にし、さらに混合物の塗布を容易にすることができるアプリケーターシステムに関する。本発明の別の態様は、複数の液体および固体(例えば、重合可能なヒドロゲルの成分)を収容するために用いて、アプリケーター内の固体と液体の混合を容易にし、さらに混合物の塗布を容易にすることができるアプリケーターシステムに関する。本発明の別の態様は、2つの液体および2つの固体(例えば、重合可能なヒドロゲルの成分)を収容するために用いて、アプリケーター内の固体と液体の混合を容易にし、さらに混合物の塗布を容易にすることができるアプリケーターシステムに関する。本発明の別の態様は、2つの液体および1つの固体(例えば、重合可能なヒドロゲルの成分)を収容するために用いて、アプリケーター内の固体と液体の混合を容易にし、さらに混合物の塗布を容易にすることができるアプリケーターシステムに関する。
【0019】
本発明は、重合可能なヒドロゲル製剤の製剤化およびこの製剤の患者への有効な送達を容易にすることについて本明細書にしばしば記載されるが、この特徴は、本発明の範囲をこのような適用例に一切限定するものではない。むしろ、本発明のアプリケーターおよび本発明の方法は、使用の前に2つ以上の成分(例えば、固体および液体)を混合する必要があるあらゆる適用例に使用することができる。これらのアプリケーターは、例えば、硬膜、心血管組織、管、膀胱、肺組織、肝臓、他の実質器官の処置/密封/接着、ならびに軟組織メッシュの体への接着を含め、様々な適用例に有用であり得ることが理解される。
【0020】
特定の実施形態では、本発明のアプリケーターを用いて、ヒドロゲル製剤を調製して塗布することができる。特定の実施形態では、ヒドロゲル製剤は、液体の形態で送達され、迅速に重合してヒドロゲルになる。特定の実施形態では、ヒドロゲル製剤は、架橋剤(PEIなど)、活性化ポリマー(活性化PEGなど)、および緩衝液または溶液を含む。
【0021】
本発明の一態様は、様々な製剤の成分を収容するためのいくつかの別個の容器を備えた装置に関する。様々な成分は、予定する保存期間中は別個にされて安定性が維持される。これらの容器は、本明細書に記載されるように特に反応化学系で使用されるときに様々な機能によって各群に分けられる。特定の実施形態では、これらの複数の別個の容器は、最終的な送達用の製剤を正確に調製するためにどの材料が初めに混合されるかによって、アプリケーターの後部からアプリケーターの前部にかけて各群に分けることができる。次いで、最近位側の容器(複数可)を動力源に接続して、アプリケーターの前(遠位)端部に向かって移動させる。ロック機構が、バイパスが開いた後に2つの成分(例えば、固体および液体)を含む容器が開くのを防止する。
【0022】
混合が完了したら、ロック機構を係合解除して、システムに再び動力を供給してより遠位側の容器を作動させることができる。この動力源の一連の作動、より遠位側の容器の作動、およびより近位側の容器内の材料の排出が、望ましい製剤が調製または「再構成」されるまで一連のステップで起こり得る。
【0023】
他の実施形態では、同様の群の容器を平行に追加して反応システムを構成することができる。この反応システムは、第1のセットの動力の作動で「再構成」されるが、混合された製剤がアプリケーターから排出されるアプリケーターの最遠位端部での動力源の最後の作動まで、最終的な反応のために完全には混合されない。したがって、可能な構成は、2次元マトリックスの可能な容器の構成になる。2つ以上の構成物質(例えば、2つ、3つ、または4つ以上の構成物質)の1部分製剤から、各群が2つ以上の構成物質を有する2つの群の容器を含む2部分製剤、そして3つの群の容器を含む3部分製剤などまである。システムは、特定の部分における構成物質の数と、製剤全体における部分(または容器の群)の数とに関して両方の側面で十分に拡張可能である。例えば、本発明の一態様は、スプレー・アプリケーター・チップに結合する2つのバイパス注射器の組を含むアプリケーターに関する。
【0024】
本明細書で使用される場合、用語「再構成」は、2つ以上の成分を混合して、一定時間に亘って少なくともメタステーブル(meta−stable)である製剤または製剤部分にすることを意味する。再構成は、溶解(すなわち、1つの物質が別の物質中に溶解されるプロセス)も含む。特定の実施形態では、個々の成分は、「再構成された」状態では安定でなかったり、または、例えば、装置の殆どの保管期間中に成分を分離しなければならないが、塗布の前に製剤または製剤部分への「再構成」を可能にする滅菌処置手順に対する耐性などの他の問題があったりし得る。
【0025】
加えて、本発明の特定の態様は、混合がアプリケーターの近位端部で始まり、その遠位端部に向かって移動し、アプリケーターの最遠位端部で排出される構成物質の一連の容器を含むとして上記されているが、成分の代替の配置も考えられる。具体的には、当業者であれば、混合が装置の遠位端部で始まり、近位端部に向かって進むようなアプリケーターを製造することも可能であること理解できよう。このようなアプリケーターの一例では、流体通路を形成して、処置すべき表面に排出するために製剤または製剤部分を装置の遠位端部に向かって移動させることができる。
【0026】
特定の実施形態では、構成物質の容器の配置は、アプリケーター本体内に収容される。この本体は、任意のいくつかの形態因子を有することができる。例えば、アプリケーターは、ピストル型グリップを備えたガン、ペン、または任意の数の他の形態因子のような形状にすることができる。
【0027】
特定の実施形態では、プログラマブル論理制御装置(PLC)および電子制御手段を用いて、装置に追加の機能およびロバスト性を付与することができる。しかしながら、当業者であれば、同様の機能を、単なる機械制御によって、またはPLCもしくは他の高度な電子機器を用いずに機械と電子制御の組み合わせによって達成可能であることを理解できよう。当業者であれば、PLCの使用により、ソフトウエア論理ステップの調節によるシステムの機能の効果的な変更が可能であることに気付くであろう。特定の実施形態は、図4に示されている論理ステップを用いて使用者に警告および装置の状態についての情報を伝える。
【0028】
特定の実施形態では、放射線を用いて化学成分を滅菌し、エチレンオキシドを用いて機械の構成要素を滅菌するハイブリッド滅菌システムを利用する。例えば、特定の実施形態では、2つの活性成分および2つの緩衝液を含む密封された充填混合チャンバーを、先ず放射線によって滅菌し、次いでアプリケーターに組み立ててから、エチレンオキシドまたは過酸化水素で滅菌する。
【0029】
特定の実施形態では、空気噴霧化ノズルが使用される。しかしながら、空気噴霧化ノズルアセンブリは、別の種類の噴霧器(例えば、圧縮空気を必要としない圧電噴霧器)と交換することができる。加えて、特定の実施形態では、圧電または電気モーターバイブレーター(携帯電話のバイブレーターに類似)を、PLC論理制御ステップにより使用して再構成中の溶解を促進することができる。
【0030】
特定の実施形態では、空気は、電池式空気ポンプによって供給される。
【0031】
重要なことに、本明細書に記載される装置は、追加の製剤成分を必要とする製剤構成に拡張可能である。例えば、各部分が再構成液体および活性剤からなる3部分製剤を送達することが望ましい場合は、現行の装置を、バイパスを備えた三連円筒チャンバーを含むように拡張することができる。同様に、装置は、別の方向に拡張可能であり、それぞれが3つの別個の構成物質からなる2つの製剤部分を、各製剤部分用の別個の円筒チャンバーで容易にデザインすることができ、この場合の各円筒チャンバーは、2つの浮動プランジャー、2つのバイパス、および従動プランジャーを備える。したがって、装置は、必要に応じた多数の製剤部分および個々の製剤部分の成分の両方の方向に拡張可能である。
【0032】
特定の実施形態では、薬物(複数可)および/または薬剤(複数可)は、製剤部分または製剤部分の成分(複数可)として加えることができる。
【0033】
さらに、混合された製剤の再構成および排出を行うために用いることができる多数の様々な動力源が存在する。これらの動力源は、例えば、圧縮ガス、機械動力(例えば、圧縮ばね)、電力、および化学的力(例えば、酸およびNaHCO3)を含む。特定の実施形態では、選択される動力源は電池である。特定の実施形態では、選択される動力源は、トリガー、ボタン、または他の手段の使用によって作動させることができる。
【0034】
特定の実施形態では、装置の最終出力は、混合製剤のストリームまたは混合製剤のスプレーのいずれかを送達することができる。
【0035】
特定の実施形態では、本発明の装置に、混合製剤のストリームを特定の部位に送達できるように混合ノズルを取り付けることができる。また、ノズルを、内視鏡または腹腔鏡内を通過できるように適合することも考えられる(したがって、低侵襲性外科手術に使用可能である)。
【0036】
特定の実施形態では、噴霧能力を最適化することができ、かつ接着剤の送達速度を、例えば、孔の大きさの変更と駆動系および噴霧化通路の圧力制御によって下げることができる。加えて、孔の形状を変更することによって、スプレーパターンを最適化することができる。
【0037】
特定の実施形態では、従来のスプレー塗布システムで可能な機能を超えた追加の機能をスプレーアプリケーターに付与するために、このアプリケーターの先端に取り付け具を付加することができる。本明細書で使用される場合、「取り付け具」は、アプリケーターの吐出端部(すなわち、出口)に取り付けられる付属物を指す。
【0038】
一部の適用例では、従来のエア・アシスト・スプレー・アプリケーターで当初に可能な範囲よりも狭い範囲にスプレーパターンを制限する必要がある。例えば、Micromedicsスプレーアプリケーターは、スプレーされる部位の表面から2.75インチに保持され場合には、約2.5インチの幅に帯状にプレーする。驚くべきことに、単純な管(ある種の取り付け具)が、Micromedicsエア・アシスト・アプリケーターの前部に取り付けられると、スプレーパターンの変更が可能となる。加えて、管の長さがスプレーパターンに大きな影響を与えることが本明細書に開示されている。特定の実施形態では、長さが約0.3インチの管は、スプレーパターンを0.9インチの幅まで狭めるが、長さが約0.6インチの管は、管内で合体するスプレーを形成するため、不連続なストリームの形態で管から排出される(スプレーされる部位の表面から2.75インチに保持される場合)。したがって、管の長さの慎重な選択により、幅の狭いスプレーパターンを達成することができる。幅の狭いスプレーパターンは、目的としない部位の吹き付けを回避または制限するため、いくつかの適用例で望ましい。例えば、硬膜修復のスプレー塗布では、露出された頭蓋への製剤の偶発的な塗布は、非常に望ましくない。特定の実施形態では、取り付け具をエア・アシスト・スプレー・アプリケーターに対して容易に取り付けることができ、かつ取り外すことができるため、使用者である医師の要望に応じて、装置を、幅の広いスプレー用(取り付け具なし)、または幅の狭いスプレーパターン用に容易に構成することができる。
【0039】
加えて、使用者(例えば、医師)が、スプレーよりもストリームの形態で製剤を送達する方が望ましいことを見出し得るときもある。容易に取り外し可能な取り付け具を提供するコンセプトを用いてこの要望に応えることができる。一例として、脳外科手術直後の硬膜の閉鎖が挙げられる。多くの場合、外科医が、例えば、腫瘍の除去のために脳にアクセスできるようにするために、硬膜を切除し、元に戻す。脳外科手術の最中に、硬膜が切除され元に戻されるが、硬膜自体が収縮することが良くあるため、閉鎖する際に、硬膜の対向した縁を近置できなくなり、大抵は約4mm程度の間隙が存在する。このような場合、製剤のスプレー塗布では間隙を閉鎖することができない。平坦な遠位面を備えた管状取り付け具をエア・アシスト・アプリケーターに取り付けることにより、ゲル化製剤のストリームが表面に塗布されて、ゲルが間隙および硬膜組織の縁を覆い、水密シールを達成することができる。図3Aを参照されたい。この成果は、従来のスプレーアプリケーターでは得ることができない。
【0040】
他の実施形態では、スプレーアプリケーターは、その遠位先端部から突き出たヘラ状取り付け具を有する。使用の際は、ヘラ状取り付け具を硬膜の下側に配置して、スプレーアプリケーターが作動されたときに、スプレーされた製剤が、硬膜組織と、緩く近置された硬膜内の間隙の下側のヘラ状取り付け具とに衝当するようにする。図3Bを参照されたい。製剤がゲル化したら、スプレーアプリケーターを前進させてゲルをヘラの表面から除去し、硬膜切開部の対向する両側に付着させて留める。このプロセスは、必要に応じて繰り返し、切開部全体が閉鎖されるまで硬膜切開部に沿って前進させることができる。
【0041】
加えて、様々なノズルデザインが本明細書に開示されている(例えば、図5および図6を参照されたい)。図5では、2つの液体流路および1つのガス(例えば、空気)流路がノズル出口の端部で合流するノズルが示されている。このようなノズルアセンブリは十分に機能するが、ある場合には(例えば、ノズルを備えた装置が、数分間停止されたとき)、ノズルが詰まることがある。図6は、1つの液体流路とガス流路が合流してから第2の液体流路に合流するデザインを示しており、このような手法は、ノズル内の閉塞を実質的に防止する。
【0042】
特定の実施形態では、上記の取り付け具を組み合わせて使用して、個別で得られる成果が組み合わせられた成果を達成することができる。
【0043】
ポリアルキレンイミンヒドロゲル
本発明の一態様は、ポリアルキレンイミンヒドロゲル用のアプリケーターおよびこのようなアプリケーターの使用方法に関する。ポリアルキレンイミンヒドロゲルは、ポリアルキレンイミン(PAI)を架橋剤、例えば、活性化ポリエチレングリコールと反応させることによって調製することができる。ポリアルキレンイミンヒドロゲルは、様々な臨床処置、例えば、一般的な外科手術中に形成される切開部または神経外科手術中に形成される硬膜の創傷部/切開部に適している。ポリアルキレンイミンヒドロゲルは、ゲルの第2級および第3級アミノ基を、細胞付着性および細胞内成長を促進し得る第2級および第3級アンモニウム陽イオンに変換することができるという利点を提供する。場合によっては、ポリエチレンイミン(PEI)の第2級および第3級アミンは、PEIを水溶液に入れてアンモニウム陽イオンに変換することができる。
【0044】
ポリアルキレンイミン(PAI)ヒドロゲルは、優れた接着性を有することが知られている。これらの優れた組織接着性は、2つの因子による可能性がある。第1に、PEIの陽イオン特性が、陰イオン組織基質との相互作用、場合によっては陰イオン組織基質内への浸透を促進する。Rep.Prog.Phys.1998、61、1325−1365を参照されたい。陽イオン相互作用は、PEI主鎖の第2級および第3級アンモニウム陽イオンを介して、または架橋剤と反応しない第1級アミノ基を介して起こり得る。第2に、PEIは、1分子当たり多数の官能基を含むため、ポリマーネットワーク内の架橋性部位の数を増加させる。ポリマーネットワーク内の架橋性部位の数の増加は、ヒドロゲルと組織表面との間の高密度の相互浸透ネットワークを可能にする。ヒドロゲル中の遊離アミノ基の数は、PEIの活性化PEGに対する比率を変更することによって制御することができる。遊離アミノ基の数を制御する能力は、PEIの含有率が高いヒドロゲルを用いた組織内成長の実験でより大きな細胞内成長が観察されたため大きな影響を与える。
【0045】
接着性の増大に加えて、PEIの分子量が約1,300g/molから約2,000g/molに増加すると、場合によっては、得られるヒドロゲルの膨張が減少することが見出されている。したがって、得られるヒドロゲルの膨潤作用を調整するために、PEIの分子量を調整することができる。
【0046】
非常に様々なPAI誘導体が、本発明に適している。例えば、PAIのアミノ基は、脂肪酸、低級アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基で官能化され得る。加えて、アミノ基またはアミノ基の一部を、活性剤、医薬品、保存薬、放射性同位イオン、磁気で検出可能なイオン、抗体、医療用造影剤、着色剤、染料、または他の可視化剤を含むように官能化することができる。場合によっては、PEIの第1級アミンの約1%〜約70%が官能化される。PAI誘導体は、官能性誘導体、活性剤、医薬品、保存薬、放射性同位イオン、磁気で検出可能なイオン、抗体、着色剤、染料、または他の可視化剤を放出できる加水分解的および/または酵素的に分解可能な連結部を含むことができる。別法では、様々な求電子剤、例えば、システイン、イソシステイン、チオール、または他のこのような求核基をPEIに添加することができる。例えば、全ての第1級アミンがシステインで修飾され、これによりPEI誘導体が、アミン、チオール、またはアミンとチオール(thio)の両方を用いて架橋ゲル/ネットワークを形成できるようにPEIを修飾することができる。場合によっては、ウレイド、尿素、アセトアセトキシ、RGDペプチド、EDTA、または炭水化物群を、PEIの1つ以上のアミノ基に結合することができる。代表的な炭水化物の例として、エリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、スクロース、およびラクトースなどが挙げられる。ウレイド基および尿素基が、陽イオン/陰イオンの相互作用によって部分的に接着性を付与することが可能である。アセトアセトキシ基は、組織の表面に金属錯体を形成することによって組織に付着することができる。
【0047】
場合によっては、PEIは、第1級アミノ(−NH2)基およびチオール(−SH)基の両方が、求電子基またはそれらの組み合わせ、例えば、アクリレート、スクシンイミジルエステル、マレイミド、エステル、またはアルデヒドと反応できるように官能化される。求電子基は、ポリ(アルキレンオキシド)(例えば、PEG、PPG、またはPEG−PPG)ポリマーに付着させることができる。2つ以上の求電子基が必要である。もちろん、PEIの官能化の程度は、得られるゲルの望ましい物理特性を得るために変更することができる。場合によっては、PEIの第1級アミノ基の約1%のみが官能化される。他の場合には、PEIの第1級アミノ基の約5%〜約25%が官能化される。他の場合には、PEIの第1級アミノ基の約25%〜約50%が官能化される。他の場合には、PEIの第1級アミノ基の約99%が官能化される。場合によっては、1つ以上のアミノ基が、エポキシドまたはアシル化剤と反応する。場合によっては、1つ以上のアミノ基が、イソシアネートと反応する。
【0048】
PEIの分子量を調整して、架橋剤の添加によって形成されるゲルの物理特性を調整することができる。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約2,000,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約1,000,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約500,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約100,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約50,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約10,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約5,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約2,000g/molの重量平均分子量を有する。
【0049】
場合によっては、ポリアルキレンイミンは、約600〜約10,000ダルトンの重量平均分子量を有し、ポリアルキレングリコールは、約500〜約20,000ダルトンの重量平均分子量を有し、ポリアルキレンイミンのポリアルキレングリコールに対するモル比は、約0.025:1〜約0.4:1の範囲内である。場合によっては、ヒドロゲルは、約5〜約30時間で平衡膨潤に達する。場合によっては、ヒドロゲルは、約18時間で平衡膨潤に達する。
【0050】
場合によっては、上記のポリアルキレンイミン/ポリアルキレングリコールヒドロゲルを使用または修飾して、活性剤、医薬品、保存薬、放射性同位イオン、磁気で検出可能なイオン、抗体、医療用造影剤、着色剤、染料、または他の可視化剤を非共有結合で保持する、または含むことができる。
【0051】
多くの従来の封止システムは、明らかな治癒または組織内成長が起こる前に分解され得るため最良ではない。例えば、組織内成長は、封止剤の塗布から1週間以内に始まる場合が多く、完全な組織内成長は、気孔の多い封止システムの塗布から28日以内に起こり得る。しかしながら、多くの従来の封止システムは、分解性の連結部を含み、この連結部により、十分な組織内成長が起こる前にヒドロゲルが分解され得る。これらの材料の単独での使用は有利ではないが、これらの材料は、マスキング材料として使用することができる。したがって、場合によっては、ポリアルキレンイミンヒドロゲルが、被覆材料として使用される場合は、その被覆は、少なくとも約7日間に亘ってその機械強度を維持することができる。場合によっては、本発明のポリアルキレンイミンヒドロゲル封止剤は、少なくとも約20日間に亘って機械強度を維持する。この分解速度は、被覆材料を所定の位置に維持したまま、マスキング材料の分解を可能にする。
【0052】
荷電種が組織成長を促進し、ポリアルキレンイミンが多数の荷電種の取り込みを可能にするため、ポリアルキレンイミンは、マスキング材料として有利である。荷電種は、生理学的条件下で、未反応第1級アミン、内部第2級および第3級アミンをアンモニウム陽イオンに変換することによって生成される。以下の表1は、18の第1級アミンを有するポリマー系をベースにした様々な架橋剤に含まれる第1級アミン、第2級アミン、および第3級アミンの数を例示している。表1に例示されているように、トリリシン架橋剤は、第1級アミンおよびペンダントカルボキシレートのみを有するが、PPI(DAB)−G1デンドリマーは、9つの第3級アミンを追加する9単位の潜在的な陽イオン電荷を加えている。PEI800は、PPI(DAB)−G1デンドリマーと比べて、14単位の潜在的な荷電種を追加しているが(すなわち、155%多い電荷)、PEI2000は、PEI800よりも26%多い潜在的な荷電種を追加している。最後に、PEI25000は、第2級および第3級アミンの数の増加によって、PEI2000よりも24%多い潜在的な荷電種を追加している。第2級および第3級アミノ基の数が、ポリアルキレンイミンの分子量の増加と共に増加するため、本発明のポリアルキレンイミンヒドロゲルは、組織内成長およびヒドロゲルの分解特性に影響を与えるために、様々な分子量、したがって電荷密度をもつ架橋剤を取り込むことによって調整することができる。
【0053】
表1
【0054】
【表1】
同様に、マスキング剤として使用される場合は、ポリアルキレンイミンヒドロゲル封止剤は、ポリアルキレンイミン、特に誘導体化ポリアルキレンイミンが、抗菌および抗ウイルス活性を有するはずであるため、従来の封止システムよりも優れた利点を提供する。近年の報告は、ポリアルキレンイミンおよびその誘導体の両方が、抗菌性を有するが、哺乳動物細胞に対する活性が欠落していることを示している。Biotechnol.Bioeng.2005、90、715−722;Biotechnol.Bioeng.2003、83、168−172;Biotechnology Letters 2003、25、1661−1665;Biotechnol.Prog.2002、18、1082−1086;Chem.Commun.1999、1585−1586;およびProc.Nat.Acad.Sci.USA 2006、103、17667−17671を参照されたい。したがって、ポリアルキレンイミンから調製されたヒドロゲルは、患者の組織に塗布された際の感染のリスクを予防する、抑制する、防止する、または排除することができる。陽イオン基、特に第4級アミンの存在が、ヒドロゲルの抗菌性に影響を及ぼし得るため、PAIを、場合によっては、1つ以上の第4級アミンで誘導体化することができる。場合によっては、PAIを、4つ以上の第4級アミンで誘導体化することができる。場合によっては、PAIは、10以上の第4級アミンで誘導体化することができる。陽イオン基および疎水性側鎖が存在して、結合されると、優れた抗菌性を付与する傾向にあるため、PAIを、場合によっては、1つ以上の第4級アミンおよび1つ以上の脂肪酸、低級アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基で誘導体化することができる。
【0055】
ポリアルキレンイミンヒドロゲルは、ポリアルキレンイミンのアミノ基が緩衝剤として機能できるというさらなる利点も提供する。特定のpHが成分の架橋に最適であるため、ヒドロゲルの調製中にpHを制御する能力が重要である。具体的には、架橋成分の混合物のpHが、架橋反応が起こる速度に影響を及ぼし得る。ある場合には、望ましいpHを、緩衝剤、例えば、リン酸塩、炭酸塩、およびホウ酸塩などを架橋成分を含む溶液に添加することによって達成することができる。しかしながら、ポリアルキレンイミンを架橋成分として使用する場合は、第1級アミン、第2級アミン、および第3級アミンが、緩衝剤として機能して、広範囲のpHに亘ってある程度の緩衝能力を提供する。Bioorganic Chemistry 1994、22、318−327を参照されたい。さらに、架橋性成分が反応すると、一部のアミンが溶液から除去されてpHが低下する。迅速な設定時間は、より高いpHを必要とし得るため、混合の直後にpHが生理学的に優位なレベルまで下がるようにpHに影響を与える架橋性成分を使用することが有利である。ポリアルキレンイミンのこの緩衝機能は、時にヒドロゲルの調製に使用される高いpHレベルを達成するための強い緩衝剤を不要にする。驚くべきことに、強い緩衝剤の添加は、この緩衝剤が封止剤中に残って患者の組織が刺激されるようになり得るため望ましくない。
【0056】
上記したように、特定の実施形態では、本発明のアプリケーターは、ポリアルキレンイミンまたは他のアミン含有ポリマーと架橋剤とを反応させてヒドロゲルを形成するように構成することができる。多数の架橋剤が本発明に適している。場合によっては、架橋剤は、活性化ポリエチレングリコールである。活性化基は、好ましくは求電子基である。例えば、場合によっては、ポリエチレングリコールは、ポリマーの各端部にN−ヒドロキシスクシンイミド基を有する。場合によっては、スクシンイミドは、スルホン酸部分で官能化される。場合によっては、ポリエチレングリコールは、その各末端にアルデヒドを有する。場合によっては、ポリエチレングリコールは、3つ以上の活性化基を有する星形ポリマー、樹枝状ポリマー、または分岐ポリマーである。
【0057】
場合によっては、ポリエチレングリコール架橋剤は、2つ以上の異なる求電子剤を含む。異なる求電子剤は、同じまたは異なる反応性を有し得る。異なる求電子剤は、同じまたは異なる分解速度を有する連結部を形成する。求電子剤の選択により、ヒドロゲルを形成する架橋反応、形成されたヒドロゲルの接着性、および分解速度を制御することが可能である。例えば、ポリエチレングリコールは、その一方の末端がSPAを含み、他方の末端がSGを含むように誘導体化することができる。この例では、両方が活性化エステルであるが、2つの連結部の分解速度は異なる。例えば、PEG−SPAのみで調製されたヒドロゲルは、通常は、約4ヶ月以上に亘って37℃で安定であるが、PEG−SGで調製されたヒドロゲルは、約1週間未満で不安定になることが多い。驚くべきことに、SPA:SG比が60:40のPEG−SPA/SGとPEIとから調製されたあるヒドロゲルは、約1週間で分解された。
【0058】
場合によっては、1つ以上のポリエチレングリコール架橋剤を使用することができる。例えば、PEI/PEG−SPAとPEI/PEG−SGの混合物。異なる架橋剤は、同じまたは異なる分解速度を有する連結部を形成することができ、これにより得られるヒドロゲルの特性を制御することができる。
【0059】
場合によっては、ポリエチレングリコール架橋剤は、疎水性部分を含む。場合によっては、アルキル基は、架橋剤のポリエチレングリコール基と末端求電子基との間に導入されている。場合によっては、アルキル基は、約4〜約30の炭素原子を含む。場合によっては、アルキル基は、約5〜約15の炭素原子を含む。場合によっては、疎水性部分は、アリール基またはアラルキル基である。場合によっては、アラルキル基のアルキル部分は、5〜10の炭素原子を含む。
【0060】
場合によっては、ポリエチレングリコール架橋剤は、以下の一般式(i)によって表され、式中、wは、約5〜10,000の整数であり、nは、約5〜約30の整数である。
【0061】
【化1】
場合によっては、ポリエチレングリコール架橋剤は、以下の一般式(ii)によって表され、式中、wは、約5〜10,000の整数であり、mは、約1〜約50の整数である。
【0062】
【化2】
場合によっては、疎水性部分は、発泡剤として使用することができる。ポリエチレングリコールと疎水性部分との間の連結部は、エステル、アミド、カルバミン酸塩、炭酸塩、尿素、およびウレタンなどとすることができる。
【0063】
本発明のさらなる実施形態は、化学ペプチド連結反応のために、樹枝状ポリマーを含む架橋ゲルを生成するアプリケーターおよびその使用方法である。この反応では、アルデヒド、アルデヒド−酸、またはアルデヒド−エステルがシステイン−官能化ポリマーと反応してゲルまたは架橋ネットワークを形成する。場合によっては、樹枝状ポリマーは、求核基、例えば、第1級アミノ基またはチオール基などを有し、この求核基は、求電子基、例えば、アクリレート、スクシンイミジルエステル、マレイミド、エステルアルデヒド、または小分子上のアルデヒドなどと反応することができる。場合によっては、樹枝状ポリマーは、セバシン酸の活性化ジエステルと反応することができる求核基を有する。
【0064】
特定の実施形態では、プランジャーに加えられる圧力が停止されてすぐにアプリケーターの端部から材料が漏れることに気付いた。どの理論にも拘泥するものではないが、再構成された材料(例えば、活性化PEG)に溶解した空気およびその中の泡の両方の空気が、塗布段階中に圧縮され、圧縮の停止後に再構成された成分の少量の膨張が起こるという仮説を立てた。一部の実施形態では、フィルターを除去するとこの現象を起こらなくなり、この仮説が検証された。活性化PEGに関しては、現行の再結晶化法で、約0.25g/ccのかなり低いかさ密度を有する飛散性粉末が生成されることも知られていた。かなりの密度であるが小粒子であるPEGを使用すると、再構成されたPEG中の空気の量を減少させることができるため、停止後の再構成されたPEGの望ましくない送達を低減できることが理論付けられた。より密度の高いPEG材料の例が、以下の実施例10に記載されている。
【0065】
選択されたアプリケーター
本発明の一態様は、ハウジングおよびノズルアセンブリを備えたアプリケーターであって、
(i)ハウジングが、
第1の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第1のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第1の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第2の内部チャンバーと、
第1のバレル内に配置され、圧力を受けると第1のバレル内を移動可能である第1の浮動プランジャーであって、第1の内部チャンバーを第2の内部チャンバーから分離し、これにより第1の内部チャンバーの遠位端部および第2の内部チャンバーの近位端部を形成する、第1の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第1のプランジャーであって、この第1のプランジャーの第2の端部が、第1のバレルの第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると第1の端部内を移動可能であり、これにより第1の内部チャンバーの近位端部を形成する、第1のプランジャーと、
第2の内部チャンバーの外部の、第1のバレルに配置された第1の流体バイパスと、
第2の内部チャンバーの遠位端部に配置された第1の穿孔可能な障壁と、
第2の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第2のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第3の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第4の内部チャンバーと、
第2のバレル内に配置され、圧力を受けると第2のバレル内を移動可能である第2の浮動プランジャーであって、第3の内部チャンバーを第4の内部チャンバーから分離し、これにより第3の内部チャンバーの遠位端部および第4の内部チャンバーの近位端部を形成する、第2の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第2のプランジャーであって、この第2のプランジャーの第2の端部が、第2のバレルの第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると第1の端部内を移動可能であり、これにより第3の内部チャンバーの近位端部を形成する、第2のプランジャーと、
第4の内部チャンバーの外部の、第2のバレルに配置された第2の流体バイパスと、
第4の内部チャンバーの遠位端部に配置された第2の穿孔可能な障壁と、を備え、
(ii)ノズルアセンブリが、
第1の入口および第1の穿孔部であって、この第1の穿孔部が適切に位置付けられて第1の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより第1の入口を第2の内部チャンバーに接続する、第1の入口および第1の穿孔部と、
第2の入口および第2の穿孔部であって、この第2の穿孔部が適切に位置付けられて第2の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより第2の入口を第4の内部チャンバーに接続する、第2の入口および第2の穿孔部と、
ガス入口と、
第1の入口、第2の入口、およびガス入口と流体連通した出口と、を備える、アプリケーターに関する。
【0066】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターが、駆動系およびロック機構をさらに備え、
駆動系が、モーターおよび歯車列を備え、このモーターが、歯車列に連結され、歯車列が、第1のプランジャーの第1の端部に取り付けられ、歯車列が、第2のプランジャーの第1の端部に取り付けられ、
ロック機構が、最初は、ハウジングがノズルアセンブリに向かって実質的に移動するのを防止するように配置され、これにより最初は、第1の穿孔部が第1の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止し、かつ第2の穿孔部が第2の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止する、アプリケーターに関する。
【0067】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、アプリケーターの本体が、第1の内部チャンバー内に液体をさらに含む、アプリケーターに関する。
【0068】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第1の内部チャンバー内に液体をさらに含み、このアプリケーターが、約10−3〜約10−6の滅菌保証レベルを有する、アプリケーターに関する。
【0069】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第1の内部チャンバー内に液体をさらに含み、この液体が緩衝液である、アプリケーターに関する。
【0070】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第3の内部チャンバー内に液体をさらに含む、アプリケーターに関する。
【0071】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第3の内部チャンバー内に液体をさらに含み、このアプリケーターが、約10−3〜約10−6の滅菌保証レベルを有する、アプリケーターに関する。
【0072】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第3の内部チャンバー内に液体をさらに含み、この液体が緩衝液である、アプリケーターに関する。
【0073】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含む、アプリケーターに関する。
【0074】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、このアプリケーターが、約10−3〜約10−6の滅菌保証レベルを有する、アプリケーターに関する。
【0075】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、この粘稠液がポリアルキレンイミンを含む、アプリケーターに関する。
【0076】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、この粘稠液がPEIを含む、アプリケーターに関する。
【0077】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、この固体が、活性化PEGを含む、アプリケーターに関する。
【0078】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が約0.1g/cc〜0.2g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.2g/cc〜0.3g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.3g/cc〜0.4g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.4g/cc〜0.5g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.5g/cc〜0.6g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.7g/cc〜0.8g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.9g/cc〜1g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約1g/cc〜10g/ccである、アプリケーターに関する。
【0079】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、この固体が、活性化PEGを含み、この活性化PEGが、3〜20未満の活性化基を有する星形ポリマー、樹枝状ポリマー、または分岐ポリマーである、アプリケーターに関する。
【0080】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、この固体が、
【0081】
【化3】
を含み、
式中、nは、10〜200であり、Xは、−CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、アプリケーターに関する。
【0082】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、この固体が、
【0083】
【化4】
であり、
式中、nは、80〜120であり、Xは、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、アプリケーターに関する。
【0084】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの外部の、第1のバレルに配置された第1の圧力弁をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0085】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの外部の、第2のバレルに配置された第2の圧力弁をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0086】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第1の疎水性フィルターをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0087】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第2の疎水性フィルターをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0088】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第1の逆止め弁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1の逆止め弁が、ダックビル弁、ゴム製ドーム型弁、または二方向弁である、アプリケーターに関する。逆止め弁の選択に関しては、適度なクラッキング圧、完全閉止を有するが、弁が開くと比較的高い流量を許容することが有利であり得る。
【0089】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第2の逆止め弁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の逆止め弁が、ダックビル弁、ゴム製ドーム型弁、または二方向弁である、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のプランジャーがゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、第1のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0090】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のプランジャーがゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、第2のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0091】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、得られる混合物が第2の入口からの材料と混合される前に、ガス入口に進入するガスが、第1の入口からの材料と混合されるように設計されている、アプリケーターに関する。
【0092】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、得られる混合物が第1の入口からの材料と混合される前に、ガス入口に進入するガスが、第2の入口からの材料と混合されるように設計されている、アプリケーターに関する。
【0093】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、出口に取り付けられたブラシ、スポンジ、発泡体スワブ、多孔質プラスチック部品、ダックビルチップ、織物ミトン、またはスプレーチップをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0094】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具が、内視鏡または腹腔鏡内を通過できるように適合されている、アプリケーターに関する。
【0095】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の開口端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具の他方の開口端部が、出口に取り付けられた開口端部と比較して平坦な開口部を備える、アプリケーターに関する。
【0096】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の開口端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具の他方の開口端部が、突出したヘラ状部品を備える、アプリケーターに関する。
【0097】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、前記アプリケーターが、ペンのような形状である、アプリケーターに関する。
【0098】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、前記アプリケーターが、ガンのような形状である、アプリケーターに関する。
【0099】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、前記アプリケーターが、ガンのような形状であり、このアプリケーターが、ピストル型グリップをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0100】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、噴霧化流体通路をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0101】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、噴霧化流体通路をさらに備え、前記噴霧化流体通路が、ノズル内のあらゆる材料を出口を通ってノズルから排出するように構成されている、アプリケーターに関する。
【0102】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0103】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約1.0ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.5ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.4ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.3ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.2ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。
【0104】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプが、入口端部および吐出端部を備え、電池式である、アプリケーターに関する。
【0105】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプが、電池およびこの空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備えるハウジング内に配設されている、アプリケーターに関する。
【0106】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプが、電池およびこの空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備える空気ポンプハウジング内に配設され、空気ポンプの吐出端部が、ノズルアセンブリのガス入口と流体連通している、アプリケーターに関する。
【0107】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプの吐出端部のアダプターが、ルアー・ロック・アダプターである、アプリケーターに関する。
【0108】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプをさらに備え、かつ空気ストリーム内の細菌または病原体を死滅させるように設計された紫外線源をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、紫外線源が、UV発光LEDである、アプリケーターに関する。
【0109】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズル内の材料が、圧縮された空気、窒素、アルゴン、または二酸化炭素によって噴霧化される、アプリケーターに関する。
【0110】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、圧電噴霧器をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0111】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズル内の材料が、圧電噴霧器よって噴霧化される、アプリケーターに関する。
【0112】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、トリガー機構をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0113】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、トリガー機構の作動により、駆動系が始動し、これにより第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが押圧されて第1の流体バイパスおよび第2の流体バイパスが開く、アプリケーターに関する。
【0114】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、アナログ回路をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0115】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、例えば、図7(上部または底部)に示されているようなアナログ回路をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0116】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、個別論理基板をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0117】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、集積回路をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0118】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、集積回路およびプログラマブル論理制御装置をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0119】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、これによりトリガー機構が作動された信号がプログラマブル論理制御装置に送られる、アプリケーターに関する。
【0120】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、接触スイッチの接続で駆動系が始動し、これにより第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが押圧される、アプリケーターに関する。
【0121】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、1つ以上のプランジャーの運動を制御するトリガー機構をさらに備え、このトリガー機構がボタンを備える、アプリケーターに関する。
【0122】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容されている、アプリケーターに関する。
【0123】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーターの外部にある、アプリケーターに関する。
【0124】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源に接続するのに適したプラグをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0125】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源をさらに備え、前記動力源が、圧縮ガス、機械動力、化学的力、または電力からなる群から選択される、アプリケーターに関する。
【0126】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、化学的力を動力源として使用するための手段をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0127】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、手動の力を動力源として使用するための手段をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0128】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含む、アプリケーターに関する。
【0129】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源およびこの動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、動力源を作動させるための手段がスイッチである、アプリケーターに関する。
【0130】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源およびこの動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、動力源を作動させるための手段がプルタブである、アプリケーターに関する。
【0131】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類(polyacrylics)、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、アプリケーターに関する。
【0132】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、アプリケーターに関する。
【0133】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、アプリケーターに関する。
【0134】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、アプリケーターに関する。
【0135】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の穿孔可能な障壁が金属を含む、アプリケーターに関する。
【0136】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、アプリケーターに関する。
【0137】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングを振動させる手段をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0138】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングを振動させる手段が、圧電バイブレーターである、アプリケーターに関する。
【0139】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングを振動させる手段が、電気モーターバイブレーターである、アプリケーターに関する。
【0140】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第3のバレルをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0141】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部と第3の浮動プランジャーとの間の第3の圧力弁をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0142】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のプランジャーがゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、第3のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0143】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の疎水性フィルターをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0144】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のバレルが、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の逆止め弁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3の逆止め弁が、ゴム製ドーム型弁または二方向弁である、アプリケーターに関する。
【0145】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、表示灯をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0146】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、表示灯をさらに備え、この表示灯が、発光ダイオードである、アプリケーターに関する。
【0147】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが機械的にロックされ、この第1のプランジャーおよびこの第2のプランジャーの第1のバレルおよび第2のバレルのそれぞれの中を前進する能力が、実質的に一体での前進に制限されている、アプリケーターに関する。
【0148】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、アプリケーターに関する。
【0149】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、アプリケーターに関する。
【0150】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、アプリケーターに関する。
【0151】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、アプリケーターに関する。
【0152】
ハウジングの遠位端部の孔を適切な大きさにすることにより、たとえハウジングの遠位端部にシールがなくても、使用の前の、再構成された材料、例えば、再構成されたPEGまたは再構成されたPEI溶液の不測の漏れを防止することができる。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の内部チャンバーの遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第1の開口部を備える、アプリケーターに関する。
【0153】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第4の内部チャンバーの遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第2の開口部を備える、アプリケーターに関する。
【0154】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルアセンブリの長さが、約0.5〜約15インチ、約0.75〜約6インチ、または約1〜約2インチである、アプリケーターに関する。
【0155】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、出口の直径が、約0.001〜約1インチ、約0.01〜約0.05インチ、約0.01〜約0.04インチ、約0.01〜約0.03インチ、または約0.01〜約0.02インチである、アプリケーターに関する。
【0156】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、流体バイパスの代わりに、浮動プランジャーヘッドが、開くと所定のバレル内のチャンバーを接続する逆止め弁を備える、アプリケーターに関する。
【0157】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、浮動プランジャーおよびバイパスの代わりに、疎水性隔壁が使用される、アプリケーターに関する。
【0158】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のプランジャー上の第3の穿孔部、および第1のプランジャーと浮動プランジャーとの間の第3の穿孔可能な障壁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、アプリケーターに関する。
【0159】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のプランジャー上の第4の穿孔部、および第1のプランジャーと浮動プランジャーとの間の第4の穿孔可能な障壁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第4の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第4の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第4の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、アプリケーターに関する。
【0160】
選択された方法
本発明の一態様は、アプリケーターを用いて表面に組成物を適用する方法であって、
アプリケーターが、ハウジングおよびノズルアセンブリを備え、
(i)ハウジングが、
第1の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第1のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第1の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第2の内部チャンバーと、
第1のバレル内に配置され、圧力を受けると第1のバレル内を移動可能である第1の浮動プランジャーであって、第1の内部チャンバーを第2の内部チャンバーから分離し、これにより第1の内部チャンバーの遠位端部および第2の内部チャンバーの遠位端部を形成する、第1の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第1のプランジャーであって、この第1のプランジャーの第2の端部が、第1のバレルの第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると第1の端部内を移動可能であり、これにより第1の内部チャンバーの近位端部を形成する、第1のプランジャーと、
第2の内部チャンバーの外部の、第1のバレルに配置された第1の流体バイパスと、
第2の内部チャンバーの遠位端部に配置された第1の穿孔可能な障壁と、
第2の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第2のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第3の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第4の内部チャンバーと、
第2のバレル内に配置され、圧力を受けると第2のバレル内を移動可能である第2の浮動プランジャーであって、第3の内部チャンバーを第4の内部チャンバーから分離し、これにより第3の内部チャンバーの遠位端部および第4の内部チャンバーの近位端部を形成する、第2の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第2のプランジャーであって、この第2のプランジャーの第2の端部が、第2のバレルの第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると第1の端部内を移動可能であり、これにより第3の内部チャンバーの近位端部を形成する、第2のプランジャーと、
第4の内部チャンバーの外部の、第2のバレルに配置された第2の流体バイパスと、
第4の内部チャンバーの遠位端部に配置された第2の穿孔可能な障壁と、を備え、
(ii)ノズルアセンブリが、
第1の入口および第1の穿孔部であって、この第1の穿孔部が適切な位置にくると第1の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより第1の入口を第2の内部チャンバーに接続する、第1の入口および第1の穿孔部と、
第2の入口および第2の穿孔部であって、この第2の穿孔部が適切に位置付けられて第2の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより第2の入口を第4の内部チャンバーに接続する、第2の入口および第2の穿孔部と、
ガス入口と、
第1の入口、第2の入口、およびガス入口と流体連通した出口と、を備え、
(iii)ハウジングが、第1の内部チャンバー内に第1の流体、第3の内部チャンバー内チャンバー内に第2の液体、第2の内部チャンバー内に粘稠液、および第4の内部チャンバー内に固体を含み、
この方法が、
第1のプランジャーを第1のバレルの第2の端部に向かって前進させ、これにより第1の浮動プランジャーを第1のバレルの第2の端部に向かって、第1の流体バイパスを越えて前進させて、第1の内部チャンバーを第2の内部チャンバーと流体連通させるステップと、
第2のプランジャーを第2のバレルの第2の端部に向かって前進させ、これにより第2の浮動プランジャーを第2のバレルの第2の端部に向かって、第2の流体バイパスを越えて前進させて、第3の内部チャンバーを第4の内部チャンバーと流体連通させるステップと、
ハウジングをノズルアセンブリに向かって実質的に前進させ、これにより第1の穿孔可能な障壁を第1の穿孔部で穿孔し、かつ第2の穿孔可能な障壁を第2の穿孔部で穿孔し、第2の内部チャンバーをノズルと流体連通させ、第4の内部チャンバーをノズルと流体連通させ、ノズル内に前組成物混合物(pre−composition mixture)を生成するステップと、
前組成物混合物を表面に塗布するステップであって、混合物がゲル化して表面に組成物を形成する、ステップと、を含む、方法に関する。
【0161】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、駆動系およびロック機構をさらに備え、
駆動系が、モーターおよび歯車列を備え、このモーターが、歯車列に連結され、歯車列が、第1のプランジャーの第1の端部に取り付けられ、歯車列が、第2のプランジャーの第1の端部に取り付けられ、
ロック機構が、最初は、ハウジングがノズルアセンブリに向かって実質的に移動するのを防止するように配置され、これにより最初は、第1の穿孔部が第1の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止し、かつ第2の穿孔部が第2の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止する、方法に関する。
【0162】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを揺動させて第1の液体と第1の固体との混合を促進し、第2の液体と第2の固体との混合を促進するステップをさらに含み、ハウジングを揺動させるステップが、第1の内部チャンバーが第2の内部チャンバーと流体連通し、かつ第3の内部チャンバーが第4の内部チャンバーと流体連通した後に完了する、方法に関する。
【0163】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを揺動させるステップが、ハウジングを振動させるステップを含む、方法に関する。
【0164】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、約10−3〜約10−6の滅菌保証レベルを有する、方法に関する。
【0165】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の内部チャンバー内の液体が緩衝液である、方法に関する。
【0166】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3の内部チャンバー内の液体が緩衝液である、方法に関する。
【0167】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の内部チャンバー内の粘稠液がポリアルキレンイミンを含む、方法に関する。
【0168】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の内部チャンバー内の粘稠液がPEIを含む、方法に関する。
【0169】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバー内の固体が活性化PEGを含む、方法に関する。
【0170】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が約0.1g/cc〜0.2g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.2g/cc〜0.3g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.3g/cc〜0.4g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.4g/cc〜0.5g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.5g/cc〜0.6g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.7g/cc〜0.8g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.9g/cc〜1g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約1g/cc〜10g/ccである、方法に関する。
【0171】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバー内の固体が活性化PEGを含み、この活性化PEGが、3〜20未満の活性化基を有する星形ポリマー、樹枝状ポリマー、または分岐ポリマーである、方法に関する。
【0172】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバー内の固体が、
【0173】
【化5】
を含み、
式中、nは、10〜200であり、Xは、−CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、方法に関する。
【0174】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバー内の固体が、
【0175】
【化6】
を含み、
式中、nは、80〜120であり、Xは、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、方法に関する。
【0176】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの外部の、第1のバレルに配置された第1の圧力弁をさらに備える、方法に関する。
【0177】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの外部の、第2のバレルに配置された第2の圧力弁をさらに備える、方法に関する。
【0178】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第1の疎水性フィルターをさらに備える、方法に関する。
【0179】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第2の疎水性フィルターをさらに備える、方法に関する。
【0180】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第1の逆止め弁をさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の逆止め弁が、ダックビル弁、ゴム製ドーム型弁、または二方向弁である、方法に関する。
【0181】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第2の逆止め弁をさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の逆止め弁が、ダックビル弁、ゴム製ドーム型弁、または二方向弁である、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のプランジャーがゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、第1のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0182】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2のプランジャーがゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、第2のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0183】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、得られた混合物が第2の入口からの材料と混合される前に、ガス入口に進入するガスが、第1の入口からの材料と混合されるように設計されている、方法に関する。
【0184】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、得られた混合物が第1の入口からの材料と混合される前に、ガス入口に進入するガスが、第2の入口からの材料と混合されるように設計されている、方法に関する。
【0185】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、出口に取り付けられたブラシ、スポンジ、発泡体スワブ、多孔質プラスチック部品、ダックビルチップ、織物ミトン、またはスプレーチップをさらに備える、方法に関する。
【0186】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具が、内視鏡または腹腔鏡内を通過できるように適合されている、方法に関する。
【0187】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の開口端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具の他方の開口端部が、出口に取り付けられた開口端部と比較して平坦な開口部を備える、方法に関する。
【0188】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の開口端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具の他方の開口端部が、突出したヘラ状部品を備える、方法に関する。
【0189】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、前記アプリケーターが、ペンのような形状である、方法に関する。
【0190】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、前記アプリケーターが、ガンのような形状である、方法に関する。
【0191】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、前記アプリケーターが、ガンのような形状であり、このアプリケーターが、ピストル型グリップをさらに備える、方法に関する。
【0192】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、噴霧化流体通路をさらに備える、方法に関する。
【0193】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、噴霧化流体通路をさらに備え、前記噴霧化流体通路が、ノズル内のあらゆる物質を出口を通ってノズルから排出するように構成されている、方法に関する。
【0194】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプをさらに備える、方法に関する。
【0195】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約1.0ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.5ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.4ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.3ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.2ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。
【0196】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、空気ポンプが、入口端部および吐出端部を備え、電池式である、方法に関する。
【0197】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、空気ポンプが、電池およびこの空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備えるハウジング内に配設されている、方法に関する。
【0198】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、空気ポンプが、電池およびこの空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備える空気ポンプハウジング内に配設され、空気ポンプの吐出端部が、ノズルアセンブリのガス入口と流体連通している、方法に関する。
【0199】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、空気ポンプの吐出端部のアダプターが、ルアー・ロック・アダプターである、方法に関する。
【0200】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプをさらに備え、アプリケーターが、空気ストリーム内の細菌または病原体を死滅させるように設計された紫外線源をさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、紫外線源が、UV発光LEDである、方法に関する。
【0201】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズル内の材料が、圧縮された空気、窒素、アルゴン、または二酸化炭素によって噴霧化される、方法に関する。
【0202】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、圧電噴霧器をさらに備える、方法に関する。
【0203】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズル内の材料が、圧電噴霧器よって噴霧化される、方法に関する。
【0204】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、トリガー機構をさらに備える、方法に関する。
【0205】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、トリガー機構の作動により、駆動系が始動し、これにより第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが押圧されて第1の流体バイパスおよび第2の流体バイパスが開く、方法に関する。
【0206】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アナログ回路をさらに備える、方法に関する。
【0207】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、例えば、図7(上部または底部)に示されているようなアナログ回路をさらに備える、方法に関する。
【0208】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、個別論理基板をさらに備える、方法に関する。
【0209】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、集積回路をさらに備える、方法に関する。
【0210】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、集積回路およびプログラマブル論理制御装置をさらに備える、方法に関する。
【0211】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、これによりトリガー機構が作動された信号がプログラマブル論理制御装置に送られる、方法に関する。
【0212】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、接触スイッチの接続で駆動系が始動し、これにより第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが押圧される、方法に関する。
【0213】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、1つ以上のプランジャーの運動を制御するトリガー機構をさらに備え、このトリガー機構がボタンを備える、方法に関する。
【0214】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容されている、方法に関する。
【0215】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーターの外部にある、方法に関する。
【0216】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源に接続するのに適したプラグをさらに備える、方法に関する。
【0217】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源をさらに備え、前記動力源が、圧縮ガス、機械動力、化学的力、または電力からなる群から選択される、方法に関する。
【0218】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、化学的力を動力源として使用するための手段をさらに備える、方法に関する。
【0219】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、手動の力を動力源として使用するための手段をさらに備える、方法に関する。
【0220】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含む、方法に関する。
【0221】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源およびこの動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、動力源を作動させるための手段がスイッチである、方法に関する。
【0222】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源およびこの動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、動力源を作動させるための手段がプルタブである、方法に関する。
【0223】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、方法に関する。
【0224】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、方法に関する。
【0225】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、方法に関する。
【0226】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、方法に関する。
【0227】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の穿孔可能な障壁が金属を含む、方法に関する。
【0228】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、方法に関する。
【0229】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを振動させる手段をさらに備える、方法に関する。
【0230】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを振動させる手段が、圧電バイブレーターである、方法に関する。
【0231】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを振動させる手段が、電気モーターバイブレーターである、方法に関する。
【0232】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第3のバレルをさらに備える、方法に関する。
【0233】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部と第3の浮動プランジャーとの間の第3の圧力弁をさらに備える、方法に関する。
【0234】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のプランジャーがゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、第3のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0235】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の疎水性フィルターをさらに備える、方法に関する。
【0236】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のバレルが、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の逆止め弁をさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3の逆止め弁が、ゴム製ドーム型弁または二方向弁である、方法に関する。
【0237】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、表示灯をさらに備える、方法に関する。
【0238】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、表示灯をさらに備え、この表示灯が、発光ダイオードである、方法に関する。
【0239】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが機械的にロックされ、第1のプランジャーおよび第2のプランジャーの第1のバレルおよび第2のバレルのそれぞれの中を前進する能力が、実質的に一体での前進に制限されている、方法に関する。
【0240】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、方法に関する。
【0241】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、方法に関する。
【0242】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、方法に関する。
【0243】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、方法に関する。
【0244】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の内部チャンバーの遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第1の開口部を備える、方法に関する。
【0245】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバーの遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第2の開口部を備える、方法に関する。
【0246】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルアセンブリの長さが、約0.5〜約15インチ、約0.75〜約6インチ、または約1〜約2インチである、方法に関する。
【0247】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、出口の直径が、約0.001〜約1インチ、約0.01〜約0.05インチ、約0.01〜約0.04インチ、約0.01〜約0.03インチ、または約0.01〜約0.02インチである、方法に関する。
【0248】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、流体バイパスの代わりに、浮動プランジャーヘッドが、開くと所定のバレル内のチャンバーを接続する逆止め弁を備える、方法に関する。
【0249】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、浮動プランジャーおよびバイパスの代わりに、疎水性隔壁が使用される、方法に関する。
【0250】
滅菌処置手順
様々な処置手順を用いてアプリケーターおよび/またはその中の化学組成物を滅菌することができる。滅菌は、例えば、化学的技術、物理的技術、または照射技術などによって達成することができる。特定の実施形態では、初めに物理的滅菌技術または放射線滅菌技術を用いて、次いで化学的滅菌技術を用いる2段階滅菌処置手順を用いることができる。特定の実施形態では、2段階滅菌処置手順は、本発明のアプリケーターの構成要素、例えば、回路が、特定の滅菌条件下で安定でない場合に使用することができる。例えば、特定の実施形態では、固体、粘稠液、および/または液体を含むハウジングを、物理的滅菌技術または放射線滅菌技術を用いて滅菌することができ、次いでこのハウジングをアプリケーターに装着し、アプリケーターを化学的滅菌技術によって滅菌することができる。このような2段階滅菌の例は、本明細書の実施例に記載されている。
【0251】
化学的方法の例として、エチレンオキシドまたは過酸化水素蒸気への曝露が挙げられる。
【0252】
物理的方法の例として、加熱(乾式または湿式)、レトルトキャニング(retort canning)、およびろ過による滅菌が挙げられる。British Pharmacopoeiaは、効果的な滅菌として、最低160℃で2時間以上、最低170℃で1時間以上、および最低180℃で30分以上での加熱を推奨している。加熱滅菌の例については、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第6,136,326号を参照されたい。
【0253】
化学組成物の膜の通過を利用して、組成物を滅菌することができる。例えば、組成物を、ろ過される組成物に対して不活性な材料を含む、0.22ミクロンフィルターなどの小孔フィルターに通してろ過する。場合によっては、ろ過は、クラス100,000以上のクリーンルームで行われる。
【0254】
照射方法の例として、ガンマ線照射、電子ビーム照射、マイクロ波照射、および可視光線を使用した照射が含まれる。1つの方法は、それぞれ参照により本明細書に組み入れられる米国特許第6,743,858号、同第6,248,800号、および同第6,143,805号に記載されている電子ビーム照射である。いくつかの電子ビーム照射源が存在する。電子ビーム加速器の2つの主要群は、(1)絶縁コア変圧器を使用するDynamitron、および(2)高周波(RF)線形加速器(リニアック)である。Dynamitronは、電子にエネルギーを付与するように設計された粒子加速器(4.5MeV)である。ガラス絶縁ビーム管(加速管)の長さの範囲内に配設された加速器電極の静電界によって、高エネルギー電子が生成され、加速される。排出ビーム管およびビーム輸送(ドリフトパイプ)の延長部を通るこれらの電子は、ビームウィンドウを通って真空空間から出る前に、「キャンド」ビーム(“canned” beam)を生成するために、磁石偏向システムにかけられる。線量は、パーセントスキャン、ビーム電流、およびコンベヤー速度の制御により調節することができる。場合によっては、利用される電子ビーム照射は、少なくとも約2μキュリー/cm2、少なくとも約5μキュリー/cm2、少なくとも約8μキュリー/cm2、または少なくとも約10μキュリー/cm2の初期流束量に維持することができる。場合によっては、利用される電子ビーム照射は、約2〜約25μキュリー/cm2の初期流束量を有する。場合によっては、電子ビーム線量は、約5〜50kGray、または約15〜約20kGrayであり、特定の線量が、電子ビーム照射される材料の密度、およびその中に含まれると推定される汚染微生物の数量に対して選択される。このような因子は、十分に当技術分野の範囲内である。
【0255】
滅菌されるアプリケーターおよび/または組成物は、少なくとも部分的に電子ビーム透過性のあらゆる種類の容器、例えば、ガラスまたはプラスチックなどの中に入れることができる。本発明の実施形態では、容器は、密封されても良いし、または開口部を有しても良い。電子ビーム照射の透過は、包装によって変わる。静止電子ビームの側からの透過が十分でない場合は、十分な透過を達成するために容器を反転または回転させても良い。別法として、電子ビーム源を、静止包装の周囲を移動させることができる。製品負荷における線量分布および線量透過を決定するために、線量マップを行うことができる。これは、製品内の最小および最大の線量ゾーンを特定する。
【0256】
可視光線を使用した滅菌処置手順が、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第6,579,916号に記載されている。滅菌用の可視光線は、滅菌を行うのに十分な出力および波長幅を有するあらゆる従来の発生器によって生成することができる。発生器は、PureBright(登録商標)インライン滅菌システムの商標名でPurePulse Technologies,Inc.(4241 Ponderosa Ave、San Diego、Calif、92123、USA)より市販されている。PureBright(登録商標)インライン滅菌システムは、可視光線を利用して、表面太陽光よりも約90,000倍強い強度で透明な液体を滅菌する。紫外線光の透過量が問題となる場合は、従来のUV吸収材料を使用して紫外線光を取り除くことができる。
【0257】
一実施形態では、アプリケーター内の組成物を、アプリケーターが少なくとも約10−3の滅菌保証レベル(SAL)となるように滅菌する。滅菌保証レベルの測定基準は、例えば、参照によりその全容が本明細書に組み入れられるISO/CD14937に記載されている。特定の実施形態では、滅菌保証レベルは、少なくとも約10−4、少なくとも約10−5、または少なくとも約10−6とすることができる。
【0258】
上記したように、本発明の特定の実施形態では、キットの組成物、試薬、または構成要素の1つ以上が滅菌されている。滅菌は、ガンマ線放射、電子ビーム照射、乾式加熱滅菌、エチレンオキシド滅菌、またはこれらのあらゆる組み合わせを使用して達成することができる。キットの組成物、試薬、または構成要素は、水溶液または純液(neat)で滅菌することができる。
【0259】
特定の実施形態では、アプリケーター内に存在する化合物(本明細書に記載された)は、2〜40kGy、3〜20kGy、または5〜12kGyの電子ビーム照射によって滅菌されている。特定の実施形態では、前記滅菌は、30℃未満で実施される。特定の実施形態では、前記滅菌は、20℃未満で実施される。特定の実施形態では、前記滅菌は、10℃未満で実行される。特定の実施形態では、前記滅菌は、0℃未満で実施される。
【0260】
キット
本発明の別の態様では、本発明の1つ以上のアプリケーターを含むキットが提供される。本明細書で使用される場合、「キット」は、典型的には、本発明の1つ以上のアプリケーターおよび/または本発明に関連する他の組成物、例えば、本明細書に記載されたものを含む、パッケージまたはアセンブリと定義する。加えて、特定の実施形態では、このようなキットは、医療処置手順を行うために使用される関連する装置を含んでも良い。キットの各組成物は、液体の形態で(例えば、溶液に溶解された)、または固体の形態(例えば、乾燥粉末)で提供することができる。場合によっては、一部の組成物は、例えば、キットと共に提供されてもされなくても良い適切な溶媒または他の化学種の添加によって、構成可能または他の方法で処理可能(例えば、活性形態に)とすることができる。本発明に関連する他の組成物または構成要素の例として、限定されるものではないが、例えば、特定の用途のために組成物または構成要素を使用する、変更する、組み立てる、保存する、包装する、調製する、混合する、希釈する、かつ/または保存するための、溶媒、界面活性剤、希釈剤、塩、緩衝剤、乳化剤、キレート剤、充填剤、酸化防止剤、結合剤、増量剤、保存薬、乾燥剤、抗菌剤、針、注射器、包装材料、管、瓶、フラスコ、ビーカー、皿、フリット、フィルター、リング、クランプ、ラップ、パッチ、および容器などが挙げられる。特定の実施形態では、アプリケーターの異なる部品は、別個に包装しても良い(例えば、Mylar(登録商標)ポーチの中に)。
【0261】
本発明のキットは、取扱説明書が本発明の組成物に関連していることを当業者が認識できる方式で本発明のアプリケーターに関連して提供されるあらゆる形態の取扱説明書を含むことができる。例えば、取扱説明書は、キットと関連するアプリケーターおよび/または他の組成物の使用、変更、混合、希釈、保存、組み立て、貯蔵、包装、および/または調製に関連しても良い。ある場合には、取扱説明書は、アプリケーターの使用についての取扱説明書も含み得る。取扱説明書は、このような取扱説明書を含む適切な媒体として使用者が認識可能なあらゆる形態で提供することができ、例えば、文書または出版物、口頭、可聴音(例えば、電話)、デジタル、光学、可視(例えば、ビデオテープ、DVDなど)、または電子通信(インターネットまたはウェブベースの通信を含む)などのあらゆる方式で提供することができる。
【0262】
特定の実施形態では、熱成形トレーまたはブリスターを用いてアプリケーターおよびその滅菌障壁包装を維持および保護する。例えば、薄手の熱可塑性プラスチックを用いて、アプリケーターが適合し得る空洞を形成することができる。特定の実施形態では、ある種の機械的干渉を用いて、アプリケーターがトレーに保持されるようにすることができる。特定の実施形態では、トレーは、滅菌障壁、例えば、ホイルMylarポーチまたはTyvek/Mylarポーチなどの中に入れることができる。
【0263】
定義
本明細書で定義され、使用される全ての定義は、辞書の定義、参照により本明細書に組み入れられる文献の定義、および/または定義された用語の一般的な意味よりも優先されることを理解されたい。
【0264】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、不定冠詞「1つの」および「ある」は、これに反する記載がなければ、「少なくとも1つの」を意味することを理解されたい。
【0265】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、句「および/または」は、このように等位接続された要素、すなわちある場合には接続的に存在し、別の場合には付加的に存在する要素の「一方または両方」を意味することを理解されたい。「および/または」で羅列される複数の要素は、同じように、すなわちこのように等位接続された「1つ以上」の要素と解釈されるべきである。他の要素は、具体的に特定されたそれらの要素と関係するしないにかかわらず、「および/または」の節によって具体的に特定された要素以外として任意選択で存在しても良い。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」の言及は、「〜を備える」などの制限のない言葉と共に用いられる場合は、一実施形態では、Aのみ(任意選択で、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択で、A以外の要素を含む)、なお他の実施形態では、AおよびBの両方(任意選択で、他の要素も含む)などを指すことができる。
【0266】
本明細書および特許請求の範囲で使用される「または」は、上で定義した「および/または」と同じ意味を有することを理解されたい。例えば、羅列中の項目を分ける場合は、「または」または「および/または」は、含んでいるとして解釈されるべきである、すなわち、多数または羅列の要素の少なくとも1つだけではなく2つ以上を含み、任意選択で羅列されていない追加の項目も含むものとして解釈されるべきである。対照的に、「1つだけ」、「正確に1つ」または特許請求の範囲で使用される場合は「からなる」などの明確に指示される用語のみが、多数または羅列の要素の正確に1つの要素を含むことを意味する。一般に、本明細書で使用される場合、用語「または」は、「何れかの」、「1つの」、「1つだけの」、または「正確に1つの」などの排他性の用語が先に来る場合は、排他的な選択肢(すなわち「一方または他方であって両方ではない」)を示すと単に解釈されるべきである。「〜から本質的になる」は、特許請求の範囲で使用される場合は、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
【0267】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、1つ以上の要素の羅列を指す句「少なくとも1つの」は、要素の羅列における要素の何れか1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素の羅列の中で具体的に羅列された1つ1つの要素の少なくとも1つを必ずしも含む必要も、要素の羅列における要素のどの組み合わせも除外するものでもないことは理解されたい。この定義はまた、具体的に特定される要素に関連するしないにかかわらず、句「少なくとも1つの」が指す要素の羅列の中で具体的に特定された要素以外の要素が任意選択で存在しても良いことを許可する。したがって、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または、同等に、「AまたはBの少なくとも1つ」、または、同等に「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bを含まず、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のA(および任意選択でB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Aを含まず、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のB(および任意選択でA以外の要素を含む)、なお別の実施形態では、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のAと、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のB(および任意選択で他の要素を含む)などを指すことができる。
【0268】
反対の明確な記載がない限り、2つ以上のステップまたは工程を含む本願で請求されるどの方法においても、本方法のステップまたは工程の順序は、本方法のステップまたは工程が記載されている順序に必ずしも限定されるものではないことを理解されたい。
【0269】
本明細書はもちろん、特許請求の範囲において、「〜を備える」、「〜を含む」、「〜を持っている」、「〜を有する」、「〜を含有する」、「〜に関与する」、「〜を保持する」、および「〜から構成される」などの全ての暫定的な句は、制限がない、すなわち含むが含むものに限定されるものではないことを意味することを理解されたい。米国特許局特許審査便覧(United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures)のセクション2111.03に記載されているように、暫定的な句「〜からなる」および「〜から本質的になる」のみがそれぞれ、限定または半限定の暫定的な句である。
【0270】
本明細書に使用される場合、用語「ノズル」は、当業者には周知であり、密閉されたチャンバー(アプリケーター本体など)から出てある種の媒体に入るときの流体の流れの特性を制御するように設計された機械装置を指す。ノズルは、しばしば可変径の管であり、液体またはガスの流れを配向または変更するために使用することができる。ノズルは、ノズルから出るストリームの流量、速度、方向、および/または圧力を制御するために頻繁に用いられる。特定の実施形態では、流体が流入するノズルの近位端部は、流体が流出するノズルの遠位端部よりも大きい径を有する。これは、先細ノズル(すなわち、流れの方向に大きい径から小さい径に細くなっている)として知られている。他の実施形態では、ノズルは、末広ノズル(すなわち、小さい径から大きい径に広がっている)として特徴付けることができる。
【0271】
トロカールは、カニューレおよび他の同様の器具を血管または体の腔に導入するために用いられる、3面である場合が多い、鋭く尖った先端部を備えた中空円筒である。トロカールは、腹腔鏡手術でポートとしても使用される。トロカールは、しばしばカニューレ内に通され、胸腔ドレーンまたは静脈内カニューレなどの他の装置を後に配置するための入口として機能する。本明細書に記載されている特定の実施形態では、装置のノズルは、内視鏡または腹腔鏡におけるトロカールポートまたは同等物の中に通されるように設計されている。
【0272】
本明細書に使用される場合、用語「ブラシ」または「ブラシカニューレ」は、当業者には周知である。この名称は、ブラシの機能を表し、ブラシは、塗布の際に液体が剛毛を流れるように構成されている。ブラシは、液体を吐出する様々な媒体に取り付けることができ、様々な種類の剛毛材料および構造から形成することができる。本明細書に記載される特定の実施形態では、ブラシカニューレは、アプリケーター本体に接続される。ブラシカニューレは、流れブラシ(flow−thru bush)としても知られ、これらの用語は本明細書で同義に使用される。
【0273】
本明細書に使用される場合、用語「活性化PEG」は、当業者に周知であり、他の分子と結合するために活性化された少なくとも1つのいずれかの末端を有するポリ(エチレン)グリコール(線形および分岐の両方)を指す。以下に、ポリエチレングリコール(PEG)、モノメチル化ポリエチレングリコール(mPEG)、活性化mPEG、およびビス活性化PEGの化学構造を示す。
【0274】
【化7】
上に示した化学構造において、nは、正の整数である。活性化PEGのバッチでは、異なる個々の分子は、異なる値のnを有し(すなわち、混合物は多分散系である)、これらの混合物は、しばしば平均分子量によって特徴付けられ、この平均分子量を、nの平均値に変換することができる。本明細書に記載される特定の実施形態では、平均値nは、約10〜約200である。他の実施形態では、平均値nは、約80〜約120である。なお他の実施形態では、平均値nは、約100である。上に示した化学構造では、Xは、様々な化学部分、例えば、N−スクシンイミド、N−マレイミド、ニトロ、アルデヒド、アミン、チオール、ケタール、アセタール、または炭酸塩などを含むことができる。特定の実施形態では、Xは、−CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)[「PEG−SPA」]、−(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)[「PEG−SG」]、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)[「アジビン酸PEG」]、−C(=O)(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)[「セバシン酸PEG」]、−C(=O)(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(p−ニトロフェニル)、−CH2CH2C(=O)H、−CH2CH2CH2NH2、−CH2CH2CH(OCH2CH3)2、−CH2CH2SH、−CH2CH2CH2N(H)C(=O)CH2CH2(N−マレイミジル)、および−O(C=O)O(p−ニトロフェニル)からなる群から選択される。
【0275】
用語「PEG(NHS)2」は、ポリマー鎖の両末端に−C(=O)O((N−スクシンイミジル)を有する線状ポリエチレングリコールを指す。PEG(NHS)2は、様々な方法、例えば、以下の方法のいずれかを用いるなどして調製することができる。方法1では、ポリエチレングリコールを、その2つの末端を酸化して対応するカルボン酸[HO2CCH2O−PEG−OCH2CO2H]にし、次いでビス(NHSエステル)に変換するために酸化条件に曝露する。方法2では、PEG(NHS)2は、ポリエチレングリコールの2つの末端をアクリロニトリルでアルキル化してNCCH2CH2O−PEG−OCH2CH2CNにし、次いでビス(酸)[HO2CCH2CH2O−PEG−OCH2CH2CO2H]に加水分解し、次いでビス(NHSエステル)に変換することによって調製する。
【0276】
本明細書で使用される場合、「PEG−SPA」は、以下の構造を指す。
【0277】
【化8】
式中、Xは、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)であり、nは、整数(例えば、10〜200)である。
【0278】
本明細書で使用される場合、「PEG−SG」は、以下の構造を指す。
【0279】
【化9】
式中、Xは、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)であり、nは、整数(例えば、10〜200)である。
【0280】
本明細書で使用される場合、「アジピン酸PEG」は、以下の構造を指す。
【0281】
【化10】
式中、Xは、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)であり、nは、整数(例えば、10〜200)である。
【0282】
本明細書で使用される場合、「セバシン酸PEG」は、以下の構造を指す。
【0283】
【化11】
式中、Xは、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)であり、nは、整数(例えば、10〜200)である。
【0284】
本明細書で使用される場合、「プラスチック」は、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーを指す。
【0285】
本明細書で使用される場合、「シリコーン」(重合シロキサンまたは重合ポリシロキサン)は、化学式が[R2SiO]nである無機−有機複合ポリマーであり、式中のRは、メチル、エチル、およびフェニルなどの有機基とすることができる。これらの材料は、4配位であるケイ素原子に付着した有機側基を有する無機ケイ素−酸素主鎖からなる。ある場合には、有機酸基を用いて、2つ以上のこれらの主鎖を互いに連結することができる。−Si−O鎖の長さ、側基、および架橋を変更することにより、様々な特性および組成を有するシリコーンを合成することができる。
【0286】
本明細書で使用される場合、用語「患者」は、霊長類、特にヒト、および他の哺乳動物、例えば、ウマ、ウシ、ブタ、およびヒツジ、ならびに家禽およびペット全般を含め、必要としているあらゆる動物を指す。
【0287】
本明細書で使用される場合、用語「逆止め弁」は、通常は一方向のみの流体の流れを許容する機械装置、弁を指す。
【0288】
本明細書で使用される場合、用語「隔壁」は、2つの空洞部または空間を分離する仕切りを指し、この仕切りは、特定の条件下(例えば、高圧下)で液体が透過可能である。この用語が本明細書で使用されるときは、疎水性膜が隔壁の例である。
【0289】
本明細書で使用される場合、用語「流体バイパス」は、プランジャーヘッドまたは同等物が遠位側に前進すると流体のある区画から別の区画への流れを可能にする、例えば、注射器本体の構造的特徴を指す。例えば、フィブリン接着剤製品の送達用のツインバイパス注射器を記載している、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,735,616号を参照されたい。
【0290】
本明細書で使用される場合、用語「個別論理」は、ソフトウエアを用いずに1つ以上の論理機能を演算するハードウエア回路を指す。具体的には、この回路は、論理ゲートの配置に基づいて1つ以上の動的な入力を1つの出力にする様々な種類の論理ゲートから構成されている。
【実施例】
【0291】
例証
本発明は、これまで全体を説明してきたが、本発明の特定の態様および実施形態の単なる例示のために含められ、本発明を限定するものではない以下の実施例を参照することにより本発明をより良く理解できるであろう。
【0292】
実施例1
図1は、本発明の一実施形態を示している。図1に示されている装置は、活性化PEG製剤を形成するヒドロゲルの4つの成分を収容する2つの注射器状円筒チャンバー(1)を利用している。これらのチャンバーの詳細については、以下に十分に説明する。アプリケーターは、3つの流体通路を備えたノズルアセンブリ(2)も有する。2つの通路は、2つの円筒注射器状材料チャンバーの遠位端部に直接接続され、第3の通路は、小型電気空気ポンプ(5)に接続されている。小型電気モーター(3)が、歯車列(4)を使用して注射器プランジャーを前進させる。プログラマブル論理制御装置(PLC)を備えた小型集積回路(6)を用いて、アプリケーターガンの多数の機能を制御する。スライドトリガー(7)が、作動されると接触スイッチに係合してPLCに信号を伝達する。装置は、ハウジング内に収容された2つのAAサイズ電池(8)によって駆動される。ロックアウトボタン(9)が、押圧されない限り、プランジャーが再構成段階を越えて前進するのを防止する。
【0293】
円筒注射器状材料チャンバーおよびプランジャーの詳細図が図2に示されている。これは、アプリケーターガンの「エンジン」である。円筒注射器状材料レザバー(11)のそれぞれが、浮動プランジャー(14)によって2つのチャンバーに分割されている。前側チャンバーは、注射器状チャンバーの遠位排出端部の前面(18)に接着されたホイルシール(不図示)によって遠位端部にシールされている。浮動プランジャー(14)は、前側チャンバーの近位端部を構成している。前側チャンバーは、PEGとPEIを装置の両側に別個に収容する。後側チャンバー(16)は、遠位端部が浮動プランジャー(14)によってシールされ、近位端部が駆動プランジャー(13)によってシールされている。プッシュロッド(12)が、電気駆動系に機械的に接続されて前進力を供給し、最終的にPEGとPEIを再構成してこれらの成分をノズルアセンブリに送出する。上記の特徴に加えて、円筒チャンバー内に意図的に形成されたバイパス(19)および詳細を後述する圧力解放ベント(20)も備えている。
【0294】
実施例2
図1に示されているアプリケーターの1つの使用方法の概略を以下に述べる。上述したように、製造中に、PEGとPEIが、円筒容器の前側チャンバー内に別個に導入される。2つの緩衝液が、後側チャンバー内に導入され、後側チャンバーの遠位端部が、従動ゴムプランジャーでシールされる。使用時に、装置は、再構成ステップを経て、塗布ステップに進む。再構成ステップ中に、プッシュロッドが前進して、これにより従動プランジャーが前方に押される。したがって、従動プランジャーは、後側チャンバー内の液体に力を加え、この液体を加圧する。次いで、加圧液柱が、浮動プランジャーの近位面に力を加え、この近位面を前方(または遠位側)に移動させる。これは、浮動プランジャーがバイパスに前進するまで続き、バイパスまで前進すると、最初は後側チャンバー内にあった液体が浮動プランジャーをバイパスして前側チャンバーに流入可能となる。プッシュロッドは、従動プランジャーが浮動プランジャーにほぼ接触して最初は後側チャンバー内にあった全ての流体が前側チャンバーに移動するまで前進する。この再構成段階中に、圧力解放弁が自動的に開いて前側チャンバーをベントし、前側チャンバーの加圧を防止する。これで、再構成段階が終了する。PEIとPEGの再構成が完了すると、プッシュロッドのさらなる前進運動により、従動プランジャーおよび浮動プランジャーが前進する。ここで、これらのプランジャーがバイパスを遮断して、液体が、円筒チャンバーの前部から排出される。
【0295】
実施例3
アプリケーターの組み立ておよび使用についての1つの手法を後述する。「エンジン」(実施例1で上記された一実施形態)に、PEI、PEG、および2つの緩衝液を装填することができる。次いで、装填された「エンジン」をハウジング内に配置し、他方の構成要素(空気ポンプ、管、プリント回路基板、駆動機構、電気モーター、ノズル、およびロックアウトアセンブリなど)を組み立てる。組み立てられた装置を梱包し、滅菌し、そして医師/使用者に出荷する。使用時に、装置をその包装から取り出して、手術室(OR)の滅菌領域内に置く。ORスタッフが、電池につながったプルタブを引くか、または手動で装置に電池を挿入して装置の電源を入れる。次いで、医師または手術室看護師が、装置を手に取ってトリガーを押す。これにより、PLCが再構成段階を開始すべきことを伝える電気信号がPLCに送られる。モーターが駆動され、プッシュロッドが前方に押され、再構成のための上記のステップが行われる。次いでPLCは、設定時間に達したら、プッシュロッドの前進を停止させる。さらにトリガーが押されても、設定時間に達するまで何も起こらない。この時点で、任意選択の黄色LED光源がPLCによって点灯され、ガンが再構成段階の最中であることを使用者に知らせる。設定時間が経過すると、緑色LED光源がPLCによって点灯され、装置が使用できる状態であることを使用者に知らせる。(設定時間は、PEIおよびPEG材料が緩衝液中に分解するのに十分な時間となるように選択される。)緑色光源が点灯したら、使用者は、円筒チャンバーの後端部を解放するロックアウトボタンを押し、ガンが製剤を送達できる状態であり、空気ポンプが作動されたという信号をPLCに送る。次にトリガーを引くと、PLCがモーターおよび駆動系を始動すべきことを伝える電気信号がPLCに送られる。これにより、円筒チャンバーが前方(遠位側)に押され、ホイルシールが、ノズルアセンブリ内の穿孔部によって穿孔される。トリガーが引かれている限り、PLCは、モーターを前進させ続け、これによりプッシュロッドが前方に押され、2つの液体のストリームがノズル内に送られる。空気ポンプが既に作動していることから、2つの液体ストリームと空気がノズルアセンブリ内で混合され、処置されるべき表面に送達するのに十分な速度で十分に混合されたストリームとして、ノズルアセンブリの最遠位端部から排出される。トリガーが非押圧位置に戻ると、PLCは、トリガーアセンブリから電気信号を受信しなくなり、駆動系の前進運動を停止させる。空気ポンプは、作動したままである。一実施形態では、空気ポンプは、トリガーがさらに引かれずに長い時間(例えば、約5分以上)が経過したら、電池の節約のために停止させることができる。再びトリガーを引くと、駆動系が再び始動し、装置が、エアロゾル化された製剤を再び排出し始める。このオン・オフのサイクルは、医師が望むまで、または製剤が完全に排出されるまで何回でも続けることができる。装置は、全ての製剤が送達されると、プランジャーが円筒チャンバー内の行程の終端に達して、チャンバー壁に接触するように構成されている。チャンバー壁に接触すると、モーターがより強く押そうとするため、モーターに供給される電力(したがってアンペア)が増加する。適切なサイズのヒューズが、このアンペアの増加を検出し、装置への電力供給が停止され、さらなる動作が起こらないようにし、あらゆる意味で、装置を、廃棄物処理の流れに入れることができる。
【0296】
実施例4
図1のアプリケーターは、前側チャンバーにPEG−SSebacateおよびPEIを装填し、後側チャンバーに適切な緩衝液を装填した。次いで、アプリケーター装置を組み立て、トリガーを引いて再構成段階を開始した。5分経過後、トリガーを再び引いて、破裂強度試料を作製した。破裂強度試料は、中心に3mmの貫通孔を備えた標準化されたコラーゲンソーセージの皮を使用する。重合ヒドロゲル製剤のスプレー塗布を、直径3mmの貫通孔に亘って約2mmの深さまで行い、完全にゲル化させた。次いで、試料を試験装置内に配置し、コラーゲンシートの下面に加圧水を徐々に加えた。こうして、ヒドロゲル修復を破壊する圧力を測定した。ヒドロゲル修復は、水333.4cmの平均破裂強度を有し、この標準偏差が水55.8cm(n=3)であることが分かった。バルサルバ操作中の頭蓋内圧は、約50cmの水と同じ高さになり得ることが一般に認められている。
【0297】
実施例5
スタガードノズル(図6を参照)が装着された図1のアプリケーターに、実施例4に記載されているようにPEG−SSebacate、PEI、および適切な緩衝液を装填した。これを用いて、実施例4に記載されているように破裂強度試料を作製した。ヒドロゲル修復は、水321.7cmの平均破裂強度を有し、この標準偏差が水19.5cm(n=3)であることが分かった。
【0298】
実施例6
電子回路は、通常の放射線滅菌処置手順による滅菌が困難であることが分かっている。この問題に対処するために、2つの活性成分および2つの緩衝液を含む、密封された充填混合チャンバーを先ず放射線で滅菌してからガンに組み立て、次いでエチレンオキシドガスで滅菌するハイブリッド滅菌システムを使用した。過酸化水素を使用することもできる。
【0299】
実施例7
本発明の滅菌アプリケーターを製造する別の戦略は、単純なアナログ回路のみを使用して装置を駆動させることである。この戦略により、アプリケーターを、単純なアナログ回路が放射線による影響を受けないため従来の放射線滅菌法によって滅菌することができる。使用できる1種類のアナログ回路が図7(上部)に示されている。この実施形態では、モーターおよび空気ポンプは、2、3のスイッチによって制御される。使用の際は、使用者がトリガーを引いて保持する。これにより、駆動モーターの電源回路が完成し、再構成が行われる。駆動モーターは、通常は閉じているスイッチが開くまで前進し続けることができる。このスイッチの開は、再構成ステップの最後で起こり得る。同時に、通常は開いているスイッチが閉じる(これらは、実際は単一の2位置スイッチとすることができる。図7(下部)を参照)。したがって、モーターの元の電源回路が開いてモーターが停止する。この時点では、トリガーを引いても何も起こらない。一定時間が経過したら、指示通りに、使用者は、ガンの上部のボタンを押して2つのスイッチを閉じることができる。これらのスイッチの一方が、空気ポンプの電源回路を閉じ、空気ポンプを作動させる。第2のスイッチが、駆動モーターの電源回路を作動可能にする。ここで、トリガーを引いて駆動モーターの電源回路を完成させて、再構成された活性成分が空気ストリーム内に送達され、ガンアプリケーターのノズルから噴出されるようにする。
【0300】
実施例8
図8は、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態は、充填混合チャンバーを備え、この充填混合チャンバーにより、装置に対して、充填混合チャンバーの第1の放射線滅菌工程、滅菌された充填混合チャンバーをガンアプリケーターに組み立てる組み立て工程、および最後の第2のエチレンオキシド滅菌処置手順を行うことができる。この戦略を成功させるために、少なくとも2つの理由から、充填混合チャンバー自体を密封しなければならない。第1の理由は、充填混合チャンバーの内側部品が、組み立て工程中に滅菌が維持されるようにするために、充填混合チャンバーの内部と外部環境との間で一切の連通があってはならないことである。第2の理由は、エチレンオキシドガスが、混合チャンバー内の化学成分、例えば、活性化PEGまたはPEIと反応し得ることである。
【0301】
実施例1の実施形態では、充填混合チャンバーの各側の前部にある傘弁により、再構成段階中に前側チャンバーで生じる過剰な圧力をベントすることができた。しかしながら、エチレンオキシド滅菌サイクルの条件下では、エチレンオキシドガスが弁を容易に通過するため、混合チャンバー内の化学成分の活性に影響を与えた。したがって、空気ポンプが作動される前に、再構成された活性成分が時期尚早にノズル領域内に進入しないように、再構成段階中に空気を逃がす新たな方法を決定する必要があった。
【0302】
図8に示されている実施形態では、傘弁は、充填混合チャンバー(21)の最遠位出口に近接した充填混合チャンバーの両側の内面に配置された疎水性フィルターのために除去されている。特定の実施形態では、ホイルシールが、充填混合チャンバーの外部の最遠位出口ポートに配置されている。したがって、充填混合チャンバーは、完全に密封されており、放射線滅菌し、ガンアプリケーター内に配置し、そしてエチレンオキシド滅菌処理を行うことができる。使用時に、使用者が、ゲートボタンを押圧して、充填混合チャンバーの前進のロックを解除することができる。次いで、使用者が、ガンの先端を上に向けてトリガーを引き、再構成段階を開始することができる。駆動モーターが作動して、混合チャンバーを前方に移動し、両方のホイルシールが穿孔される。ここで、混合チャンバーの内部が、ノズルの出口ポートと流体連通する。モーターの継続した前進運動により、再構成液が前方に押され、過剰な空気圧をガンのノズルからベントすることができる。再構成段階の終了時に、使用者が、通常行うようにガンを側に配置することができ、疎水性フィルターが、反応性の再構成された活性成分がノズル内に漏れてこれらの活性成分が重合してノズルを詰まらせ得るのを防止する。
【0303】
実施例9
図9に、内部電池パック(24)を備えた電池式空気ポンプ(23)、外部オン/オフスイッチ(不図示)、およびポンプの吐出端部のルアー・ロック・フィッティング(22)を含む空気ポンプハウジングが示されている。使用者が、活性成分を手動で再構成し、次いで再構成された注射器をノズルアセンブリに取り付け、次いで電池式空気ポンプに取り付けることができる。使用者は、ポンプを作動させて、指圧を加えて2つの再構成された活性成分を空気ストリーム内に前進させ、組織に塗布するための接着スプレーを生成することができる。
【0304】
図10に示されているように、図9の空気ポンプハウジングを、ノズルアセンブリに取り付けられた2つのバイパス注射器を備えたアプリケーターに取り付けることができる。再構成は、手動で二連プランジャーの後部に圧力を加えて再構成液体を注射器の前部に前進させることによって達成される。ストッパーが、再構成段階を越えたさらなる前進を防止することができる。次いで、ストッパーまたはロックアウト機構を取り外すか、または無効にし、さらなる前進により、2つの液体ストリームが生成されて、これらのストリームが内蔵型電池式空気ポンプからの空気と混合され、これにより組織に塗布するための接着スプレーが生成される。
【0305】
実施例10
活性化PEGの溶融処理および得られる製品の一部のさらなる機械加工について以下に説明する。
【0306】
1.活性化PEGをガラスバイアルの中に入れ、粉末を完全に溶融するために80℃で30分間加熱した。得られた液体をリピーティングピペットの注射器に入れ、50mLアリコートを乾燥した実験台に配置した。冷却されたら、1グラムの活性化PEGビーズを注射器に入れて再構成した。活性化PEGビーズを約10分の範囲で溶解し、空気または泡が実質的に存在しないことを確認した。
【0307】
2.上記のビーズを、かみそりの刃で切って粒径を小さくした。得られた材料は、粗粉末、すなわち粒径にややばらつきがあった。1グラムの得られた材料を注射器に入れて再構成した。活性化PEG粒子を5分の範囲で実質的に溶解し、空気または泡が実質的に存在しないことを確認した。
【0308】
3.活性化PEG粉末をガラスバイアルの中に入れ、粉末を完全に溶融するために80℃で30分間加熱した。得られた液体を、3cc注射器に入れた。3cc注射器をエア・アシスト噴霧器に配置し、圧縮空気源に取り付けた。次いで、溶融PEGを加圧して、噴霧器の空気ストリーム内に導入した。得られる溶融PEGの噴霧は、清潔な実験台の表面から約5フィートの位置で生成された。得られた材料を実験台の表面から移して、超微粒粉末を得た。この粉末は、約0.5g/ccのかさ密度を有していた。1グラムのこの粉末を5cc注射器に入れて再構成した。約3mLの容積を有する再構成PEGは、溶解した空気または閉じ込められた空気によって約0.2ccの圧縮性を有することが分かった。これを、溶解した空気または閉じ込められた空気によって約0.5ccの圧縮性を有する、再結晶化によって生成された0.25g/ccのかさ密度の粉末が1グラム入った同様の注射器と比較した。
【0309】
参照による組み入れ
本明細書で引用された全ての米国特許および米国公開特許出願は、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0310】
等価物
等業者であれば、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態の多くの等価物に気付き、このような等価物を日常の実験程度で確認することができるであろう。このような等価物は、以下の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2009年4月30日に出願された米国仮特許出願第61/174,153号の利益を主張し、この米国仮特許出願の全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
【背景技術】
【0002】
(背景)
多数の医学的に有用な組成物は、最適な結果を得るために使用の直前まで混合すべきではない2つ以上の成分を含む。ある場合には、少なくとも一方の成分は、固体、しばしば粉末であり、少なくとも他方の成分は、固体成分を溶解する液体である。したがって、体内で使用される多成分製剤を容易に送達できるアプリケーターを使用することが望ましい。このようなアプリケーターは、貯蔵中は個々の成分を別個に維持し、塗布の前にこれらの成分を混合することができる。
【0003】
2成分組成物の使用は、従来の注射器で可能であり、先ず1つの成分を注射器内に導入し、次いで第2の成分を加え、注射器を振盪するかまたは他の方法で内容物を撹拌して混合し、次いで得られた混合物を通常の方式で注射する。しかしながら、この処置手順には、汚染および滅菌性の低下を含め、かなりの欠点がある。例えば、注射器の出口孔に接続された注射針から導入されるタイプの従来の注射器を用いると、第2の成分の供給源の汚染を回避するために、第1の成分を注射器内に吸引した後に針を交換する必要がある。たとえこのようにしても、例えば、空気との長時間の接触により、注射器の出口部分を非無菌にすることなくこの処置手順を完了することは困難であろう。利用できる別の技術は、1つの成分が初めに注射器内に導入されて、通常は次に滅菌処置手順が行われる概ね従来の構造の注射器を利用する。しかしながら、同様に、注射器の滅菌性を損なわずに第2の成分を注射器に導入することは困難な場合が多い。さらに、これらの処置手順の両方において、使用者の操作ステップは、ある困難さを伴い得るほど複雑である。
【0004】
この問題に対する1つの手法が、参照によりその全容が本明細書に組み入れられる特許文献1に記載されている。この特許には、針を保持するように適合された前端部、後端部、およびこれらの端部間のバイパスを有する細長い管状本体を備えた皮下注射器が開示されており、前部区画ピストンが前端部と共に、物質を保持するように適合された前部区画を画定し、後方ピストンが前方ピストンと共に、前部区画の物質と混和性の流体を保持するように適合された後部区画を画定し、前方ピストンが、バイパスの中間位置に移動して、これらの区画間を流体連通させることができる。
【0005】
一部の医療用封止剤は、使用の直前まで互いに混合されない2つ以上の成分を含む医学的に有用な組成物の例である。医療用封止剤および接着剤は、患者の外科手術または外傷からの回復を助ける際に重要な役割を果たす。具体的には、封止剤および接着剤は、断裂、裂傷、創傷、潰瘍、吻合、および外科処置を含め、様々な内部または局所の状態から患者を処置する際に有用である。封止剤または接着剤は、一般に、縫合糸またはステープルが現在使用されているあらゆる印または塗布として使用することができ、封止剤または接着剤は、縫合糸またはステープルよりも優れた結果をもたらす場合が多い。封止剤または接着剤は、より迅速に外傷部に塗布することができ、従来の縫合糸またはステープルと比べて、創傷部に対して優れたシールを形成し、最終的に治癒を改善する場合が多い。
【0006】
ヒドロゲル製剤をベースとした、現在市販されている少なくとも2つの医療用封止剤/接着剤製品、CoSealおよびDuraSealが存在する。両方の製品は、別個の容器に収容された複数の成分を含む。CoSeal Surgical Sealant(CoSeal)は、2つの合成ポリエチレングリコール(PEG)、希釈塩化水素溶液、およびリン酸ナトリウム/炭酸ナトリウム溶液からなる。DuraSeal Dural Sealant Systemは、合成吸収性封止剤の調整用の成分と、封止剤の標的部位への送達用のアプリケーターとからなり、この封止剤は、ポリエチレングリコール(PEG)エステル溶液およびトリリジンアミン溶液の2つの溶液からなる。しかしながら、これらの製品は、使用時に装置を組み立てる必要があり、かつ混合ノズル内でのヒドロゲル製剤のゲル化を可能にする静的混合システムを利用するため、始動停止の塗布技術を利用できないという欠点がある。
【0007】
フィブリン接着剤も、CoSealおよびDuraSealに使用されるものと同様の包装とアプリケーターシステムで販売されている。この一例が、Baxter’s Tisseelである。Tisseel VH[フィブリン封止剤]は、組織を密封して出血の拡散を停止する高濃度のヒトフィブリノーゲンを提供する2成分フィブリンバイオマトリックスからなる。
【0008】
Baxterは、例えば、Duploject、Easyspray、およびDuploSpray MISなどの様々な種類のアプリケーターを提供する。Duplojectは、針を使用しない準備が簡単な再構成装置である。Easysprayは、デュアル・ルーメン・コネクタ・ホース、細菌フィルター、2つのスプレーヘッド、およびガス活性化のためにDuplojectのプランジャーに取り付けられるクリップからなる使い捨てセットである。DuploSpray MISアプリケーターは、ステンレス鋼製シャフト、デュアル・ルーメン・スプレー管、細菌フィルター、および2つの交換可能なスプレーチップからなる使い捨てスプレーアプリケーターである。
【0009】
さらに、St.Paul、MNに所在の医療装置製造業者であるMicromedics,Incが、FibriJet(登録商標)と呼ばれる医用生体材料用の内視鏡スプレーシステムを製造している。FibriJet(登録商標)は、ガス・アシスト・スプレー・システムを備えている。フィブリン接着剤のスプレーも、特許文献に説明されており、参照によりその全容が本明細書に組み入れられる特許文献2、特許文献3、および特許文献4を参照されたい。また、フィブリン接着剤製品の送達用のツインバイパス注射器を記載している、参照により本明細書に組み入れられる特許文献5も参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5,080,649号明細書
【特許文献2】米国特許第5,474,540号明細書
【特許文献3】米国特許第4,874,368号明細書
【特許文献4】米国特許第5,368,563号明細書
【特許文献5】米国特許第4,735,616号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の特定の態様は、別個の材料容器内の多成分製剤を収容できるアプリケーターに関し、これらの製剤は、使用者が殆どまたは全く組み立てなくても使用時に容易に再構成することができる。本発明のさらなる目的は、使用に必要な操作ステップを最小限にし、かつ/または装置の構成要素の数を最小限に維持したアプリケーターシステムを提供することにある。
【0012】
特定の実施形態では、本発明の装置は、限定されるものではないが、硬膜、ヘルニア修復における腹部組織、脊髄近傍の組織、肺組織、腸組織、またはあらゆる内部組織へのヒドロゲル製剤の塗布の際に使用することができる。特定の実施形態では、本発明の装置は、液体製剤のスプレーまたはストリームを処置する表面に塗布するように構成することができる。特定の実施形態では、本発明の装置は、検査鏡(例えば、内視鏡または腹腔鏡)のトロカールを介して製剤を送達するように構成することができる。
【0013】
本発明の一態様は、液体、粘稠液、および固体(例えば、重合可能なヒドロゲルの成分)を別個に収容するために用いることができ、アプリケーター内の固体の溶解を容易にするようにさらに設計され、かつ混合物の表面への塗布を容易にするようにも設計されたアプリケーターシステムおよびその使用方法に関する。特定の実施形態では、このようなアプリケーターは、組成物を組織に送達するために使用することができる。例えば、このようなアプリケーターは、製剤を硬膜または角膜に送達するために使用することができる。加えて、アプリケーターは、例えば、血管封止剤の調製および塗布、または動脈アクセスの閉鎖を含め、様々な他の用途に有用であり得る。
【0014】
特定の実施形態では、アプリケーターは、固体、粘稠液、または液体を含む第1のチャンバーおよび液体を含む第2のチャンバーの少なくとも2つの密封チャンバーを備えている。例えば、使用者がアプリケーターを使用したい場合は、使用者は、浮動プランジャーを注射器バレル内を前進させて、液体を含むチャンバーから固体、粘稠液、または液体を含むチャンバーに至る流体バイパスを開ける。次いで、液体がバイパスを通って、固体、粘稠液、または液体を含むチャンバーに流れ、そこで液体が固体、粘稠液、または液体に接触する。次いで、アプリケーターを、任意選択で揺動させて材料の完全な混合を促進することができる。プランジャーおよび注射器ハウジングの継続した運動により、固体/液体混合物がノズルアセンブリ内に送られ、次いで患者の体表または体内に送達される。特定の実施形態では、モーターおよび歯車列を使用して、固体を含むチャンバーの穿孔ならびにプランジャーおよび/またはハウジングの運動を達成する。
【0015】
特定の実施形態では、本発明は、スプレー・アプリケーター・システムで通常可能なことに加えて、スプレーアプリケーターの機能を拡張する方法について説明する。一実施形態では、管状取り付け具をエア・アシスト・スプレー・アプリケーターの遠位端部に付加してスプレー塗布の幅を制限する。第2の実施形態では、この取り付け具は、緩く近置された組織表面の間隙に亘るヒドロゲル製剤の外科医による塗布を可能にする。第3の実施形態では、この取り付け具は、切開部の線の下側に配置されるヘラ状部品からなり、製剤の間隙に亘るスプレーを可能にし、しかも硬膜などの緩く近置された組織への製剤の一体的な漏れのない塗布を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、電池電源式装置の一実施形態を示している。
【図2】図2は、円筒注射器状の材料チャンバーおよびプランジャーを備えた装置の一実施形態の平面図および側面図を示している。
【図3A】図3Aは、平坦な端部を備えた取り付け具を示している。
【図3B】図3Bは、ヘラ状部品を備えた取り付け具を示している。
【図4】図4は、電子装置の動作フローチャートの一例である。
【図5】図5は、ノズルの実施形態の2つの図を示している。
【図6】図6は、「スタガード」ノズルの実施形態の2つの図を示している。
【図7】図7Aは、アナログ回路図を示している。図7Bは、アナログ回路図を示している。
【図8】図8Aは、バレルの遠位端部に疎水性フィルターを備えた二連バレルアプリケーターの一実施形態の側面図を示している。図8Bは、バレルの遠位端部に疎水性フィルターを備えた二連バレルアプリケーターの一実施形態の平面図を示している。
【図9】図9は、空気ポンプ、空気ポンプの吐出端部のルアー・ロック・アダプター、および電池を収容する空気ポンプハウジングの複数の図を示している。
【図10】図10は、アプリケーターの一実施形態に取り付けられた図9の空気ポンプハウジングを示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ディスペンサー内での固体および/または液体の完全な混合を容易にすると共に、混合物の滅菌性を維持する改善された医療用ディスペンサーの開発が要望されている。加えて、混合される2つ以上の成分を使用の直前まで別個に維持することができる医療用ディスペンサーも要望されている。さらに、ディスペンサーがアプリケーターとしても機能して、混合物の塗布が容易になると有利であろう。本発明は、これらおよび他の要望に応える。
【0018】
本発明の一態様は、複数の成分(例えば、固体および液体などの重合可能なヒドロゲルの成分)を収容するために用いて、アプリケーター内の成分の混合を容易にし、さらに混合物の塗布を容易にすることができるアプリケーターシステムに関する。本発明の別の態様は、複数の液体および固体(例えば、重合可能なヒドロゲルの成分)を収容するために用いて、アプリケーター内の固体と液体の混合を容易にし、さらに混合物の塗布を容易にすることができるアプリケーターシステムに関する。本発明の別の態様は、2つの液体および2つの固体(例えば、重合可能なヒドロゲルの成分)を収容するために用いて、アプリケーター内の固体と液体の混合を容易にし、さらに混合物の塗布を容易にすることができるアプリケーターシステムに関する。本発明の別の態様は、2つの液体および1つの固体(例えば、重合可能なヒドロゲルの成分)を収容するために用いて、アプリケーター内の固体と液体の混合を容易にし、さらに混合物の塗布を容易にすることができるアプリケーターシステムに関する。
【0019】
本発明は、重合可能なヒドロゲル製剤の製剤化およびこの製剤の患者への有効な送達を容易にすることについて本明細書にしばしば記載されるが、この特徴は、本発明の範囲をこのような適用例に一切限定するものではない。むしろ、本発明のアプリケーターおよび本発明の方法は、使用の前に2つ以上の成分(例えば、固体および液体)を混合する必要があるあらゆる適用例に使用することができる。これらのアプリケーターは、例えば、硬膜、心血管組織、管、膀胱、肺組織、肝臓、他の実質器官の処置/密封/接着、ならびに軟組織メッシュの体への接着を含め、様々な適用例に有用であり得ることが理解される。
【0020】
特定の実施形態では、本発明のアプリケーターを用いて、ヒドロゲル製剤を調製して塗布することができる。特定の実施形態では、ヒドロゲル製剤は、液体の形態で送達され、迅速に重合してヒドロゲルになる。特定の実施形態では、ヒドロゲル製剤は、架橋剤(PEIなど)、活性化ポリマー(活性化PEGなど)、および緩衝液または溶液を含む。
【0021】
本発明の一態様は、様々な製剤の成分を収容するためのいくつかの別個の容器を備えた装置に関する。様々な成分は、予定する保存期間中は別個にされて安定性が維持される。これらの容器は、本明細書に記載されるように特に反応化学系で使用されるときに様々な機能によって各群に分けられる。特定の実施形態では、これらの複数の別個の容器は、最終的な送達用の製剤を正確に調製するためにどの材料が初めに混合されるかによって、アプリケーターの後部からアプリケーターの前部にかけて各群に分けることができる。次いで、最近位側の容器(複数可)を動力源に接続して、アプリケーターの前(遠位)端部に向かって移動させる。ロック機構が、バイパスが開いた後に2つの成分(例えば、固体および液体)を含む容器が開くのを防止する。
【0022】
混合が完了したら、ロック機構を係合解除して、システムに再び動力を供給してより遠位側の容器を作動させることができる。この動力源の一連の作動、より遠位側の容器の作動、およびより近位側の容器内の材料の排出が、望ましい製剤が調製または「再構成」されるまで一連のステップで起こり得る。
【0023】
他の実施形態では、同様の群の容器を平行に追加して反応システムを構成することができる。この反応システムは、第1のセットの動力の作動で「再構成」されるが、混合された製剤がアプリケーターから排出されるアプリケーターの最遠位端部での動力源の最後の作動まで、最終的な反応のために完全には混合されない。したがって、可能な構成は、2次元マトリックスの可能な容器の構成になる。2つ以上の構成物質(例えば、2つ、3つ、または4つ以上の構成物質)の1部分製剤から、各群が2つ以上の構成物質を有する2つの群の容器を含む2部分製剤、そして3つの群の容器を含む3部分製剤などまである。システムは、特定の部分における構成物質の数と、製剤全体における部分(または容器の群)の数とに関して両方の側面で十分に拡張可能である。例えば、本発明の一態様は、スプレー・アプリケーター・チップに結合する2つのバイパス注射器の組を含むアプリケーターに関する。
【0024】
本明細書で使用される場合、用語「再構成」は、2つ以上の成分を混合して、一定時間に亘って少なくともメタステーブル(meta−stable)である製剤または製剤部分にすることを意味する。再構成は、溶解(すなわち、1つの物質が別の物質中に溶解されるプロセス)も含む。特定の実施形態では、個々の成分は、「再構成された」状態では安定でなかったり、または、例えば、装置の殆どの保管期間中に成分を分離しなければならないが、塗布の前に製剤または製剤部分への「再構成」を可能にする滅菌処置手順に対する耐性などの他の問題があったりし得る。
【0025】
加えて、本発明の特定の態様は、混合がアプリケーターの近位端部で始まり、その遠位端部に向かって移動し、アプリケーターの最遠位端部で排出される構成物質の一連の容器を含むとして上記されているが、成分の代替の配置も考えられる。具体的には、当業者であれば、混合が装置の遠位端部で始まり、近位端部に向かって進むようなアプリケーターを製造することも可能であること理解できよう。このようなアプリケーターの一例では、流体通路を形成して、処置すべき表面に排出するために製剤または製剤部分を装置の遠位端部に向かって移動させることができる。
【0026】
特定の実施形態では、構成物質の容器の配置は、アプリケーター本体内に収容される。この本体は、任意のいくつかの形態因子を有することができる。例えば、アプリケーターは、ピストル型グリップを備えたガン、ペン、または任意の数の他の形態因子のような形状にすることができる。
【0027】
特定の実施形態では、プログラマブル論理制御装置(PLC)および電子制御手段を用いて、装置に追加の機能およびロバスト性を付与することができる。しかしながら、当業者であれば、同様の機能を、単なる機械制御によって、またはPLCもしくは他の高度な電子機器を用いずに機械と電子制御の組み合わせによって達成可能であることを理解できよう。当業者であれば、PLCの使用により、ソフトウエア論理ステップの調節によるシステムの機能の効果的な変更が可能であることに気付くであろう。特定の実施形態は、図4に示されている論理ステップを用いて使用者に警告および装置の状態についての情報を伝える。
【0028】
特定の実施形態では、放射線を用いて化学成分を滅菌し、エチレンオキシドを用いて機械の構成要素を滅菌するハイブリッド滅菌システムを利用する。例えば、特定の実施形態では、2つの活性成分および2つの緩衝液を含む密封された充填混合チャンバーを、先ず放射線によって滅菌し、次いでアプリケーターに組み立ててから、エチレンオキシドまたは過酸化水素で滅菌する。
【0029】
特定の実施形態では、空気噴霧化ノズルが使用される。しかしながら、空気噴霧化ノズルアセンブリは、別の種類の噴霧器(例えば、圧縮空気を必要としない圧電噴霧器)と交換することができる。加えて、特定の実施形態では、圧電または電気モーターバイブレーター(携帯電話のバイブレーターに類似)を、PLC論理制御ステップにより使用して再構成中の溶解を促進することができる。
【0030】
特定の実施形態では、空気は、電池式空気ポンプによって供給される。
【0031】
重要なことに、本明細書に記載される装置は、追加の製剤成分を必要とする製剤構成に拡張可能である。例えば、各部分が再構成液体および活性剤からなる3部分製剤を送達することが望ましい場合は、現行の装置を、バイパスを備えた三連円筒チャンバーを含むように拡張することができる。同様に、装置は、別の方向に拡張可能であり、それぞれが3つの別個の構成物質からなる2つの製剤部分を、各製剤部分用の別個の円筒チャンバーで容易にデザインすることができ、この場合の各円筒チャンバーは、2つの浮動プランジャー、2つのバイパス、および従動プランジャーを備える。したがって、装置は、必要に応じた多数の製剤部分および個々の製剤部分の成分の両方の方向に拡張可能である。
【0032】
特定の実施形態では、薬物(複数可)および/または薬剤(複数可)は、製剤部分または製剤部分の成分(複数可)として加えることができる。
【0033】
さらに、混合された製剤の再構成および排出を行うために用いることができる多数の様々な動力源が存在する。これらの動力源は、例えば、圧縮ガス、機械動力(例えば、圧縮ばね)、電力、および化学的力(例えば、酸およびNaHCO3)を含む。特定の実施形態では、選択される動力源は電池である。特定の実施形態では、選択される動力源は、トリガー、ボタン、または他の手段の使用によって作動させることができる。
【0034】
特定の実施形態では、装置の最終出力は、混合製剤のストリームまたは混合製剤のスプレーのいずれかを送達することができる。
【0035】
特定の実施形態では、本発明の装置に、混合製剤のストリームを特定の部位に送達できるように混合ノズルを取り付けることができる。また、ノズルを、内視鏡または腹腔鏡内を通過できるように適合することも考えられる(したがって、低侵襲性外科手術に使用可能である)。
【0036】
特定の実施形態では、噴霧能力を最適化することができ、かつ接着剤の送達速度を、例えば、孔の大きさの変更と駆動系および噴霧化通路の圧力制御によって下げることができる。加えて、孔の形状を変更することによって、スプレーパターンを最適化することができる。
【0037】
特定の実施形態では、従来のスプレー塗布システムで可能な機能を超えた追加の機能をスプレーアプリケーターに付与するために、このアプリケーターの先端に取り付け具を付加することができる。本明細書で使用される場合、「取り付け具」は、アプリケーターの吐出端部(すなわち、出口)に取り付けられる付属物を指す。
【0038】
一部の適用例では、従来のエア・アシスト・スプレー・アプリケーターで当初に可能な範囲よりも狭い範囲にスプレーパターンを制限する必要がある。例えば、Micromedicsスプレーアプリケーターは、スプレーされる部位の表面から2.75インチに保持され場合には、約2.5インチの幅に帯状にプレーする。驚くべきことに、単純な管(ある種の取り付け具)が、Micromedicsエア・アシスト・アプリケーターの前部に取り付けられると、スプレーパターンの変更が可能となる。加えて、管の長さがスプレーパターンに大きな影響を与えることが本明細書に開示されている。特定の実施形態では、長さが約0.3インチの管は、スプレーパターンを0.9インチの幅まで狭めるが、長さが約0.6インチの管は、管内で合体するスプレーを形成するため、不連続なストリームの形態で管から排出される(スプレーされる部位の表面から2.75インチに保持される場合)。したがって、管の長さの慎重な選択により、幅の狭いスプレーパターンを達成することができる。幅の狭いスプレーパターンは、目的としない部位の吹き付けを回避または制限するため、いくつかの適用例で望ましい。例えば、硬膜修復のスプレー塗布では、露出された頭蓋への製剤の偶発的な塗布は、非常に望ましくない。特定の実施形態では、取り付け具をエア・アシスト・スプレー・アプリケーターに対して容易に取り付けることができ、かつ取り外すことができるため、使用者である医師の要望に応じて、装置を、幅の広いスプレー用(取り付け具なし)、または幅の狭いスプレーパターン用に容易に構成することができる。
【0039】
加えて、使用者(例えば、医師)が、スプレーよりもストリームの形態で製剤を送達する方が望ましいことを見出し得るときもある。容易に取り外し可能な取り付け具を提供するコンセプトを用いてこの要望に応えることができる。一例として、脳外科手術直後の硬膜の閉鎖が挙げられる。多くの場合、外科医が、例えば、腫瘍の除去のために脳にアクセスできるようにするために、硬膜を切除し、元に戻す。脳外科手術の最中に、硬膜が切除され元に戻されるが、硬膜自体が収縮することが良くあるため、閉鎖する際に、硬膜の対向した縁を近置できなくなり、大抵は約4mm程度の間隙が存在する。このような場合、製剤のスプレー塗布では間隙を閉鎖することができない。平坦な遠位面を備えた管状取り付け具をエア・アシスト・アプリケーターに取り付けることにより、ゲル化製剤のストリームが表面に塗布されて、ゲルが間隙および硬膜組織の縁を覆い、水密シールを達成することができる。図3Aを参照されたい。この成果は、従来のスプレーアプリケーターでは得ることができない。
【0040】
他の実施形態では、スプレーアプリケーターは、その遠位先端部から突き出たヘラ状取り付け具を有する。使用の際は、ヘラ状取り付け具を硬膜の下側に配置して、スプレーアプリケーターが作動されたときに、スプレーされた製剤が、硬膜組織と、緩く近置された硬膜内の間隙の下側のヘラ状取り付け具とに衝当するようにする。図3Bを参照されたい。製剤がゲル化したら、スプレーアプリケーターを前進させてゲルをヘラの表面から除去し、硬膜切開部の対向する両側に付着させて留める。このプロセスは、必要に応じて繰り返し、切開部全体が閉鎖されるまで硬膜切開部に沿って前進させることができる。
【0041】
加えて、様々なノズルデザインが本明細書に開示されている(例えば、図5および図6を参照されたい)。図5では、2つの液体流路および1つのガス(例えば、空気)流路がノズル出口の端部で合流するノズルが示されている。このようなノズルアセンブリは十分に機能するが、ある場合には(例えば、ノズルを備えた装置が、数分間停止されたとき)、ノズルが詰まることがある。図6は、1つの液体流路とガス流路が合流してから第2の液体流路に合流するデザインを示しており、このような手法は、ノズル内の閉塞を実質的に防止する。
【0042】
特定の実施形態では、上記の取り付け具を組み合わせて使用して、個別で得られる成果が組み合わせられた成果を達成することができる。
【0043】
ポリアルキレンイミンヒドロゲル
本発明の一態様は、ポリアルキレンイミンヒドロゲル用のアプリケーターおよびこのようなアプリケーターの使用方法に関する。ポリアルキレンイミンヒドロゲルは、ポリアルキレンイミン(PAI)を架橋剤、例えば、活性化ポリエチレングリコールと反応させることによって調製することができる。ポリアルキレンイミンヒドロゲルは、様々な臨床処置、例えば、一般的な外科手術中に形成される切開部または神経外科手術中に形成される硬膜の創傷部/切開部に適している。ポリアルキレンイミンヒドロゲルは、ゲルの第2級および第3級アミノ基を、細胞付着性および細胞内成長を促進し得る第2級および第3級アンモニウム陽イオンに変換することができるという利点を提供する。場合によっては、ポリエチレンイミン(PEI)の第2級および第3級アミンは、PEIを水溶液に入れてアンモニウム陽イオンに変換することができる。
【0044】
ポリアルキレンイミン(PAI)ヒドロゲルは、優れた接着性を有することが知られている。これらの優れた組織接着性は、2つの因子による可能性がある。第1に、PEIの陽イオン特性が、陰イオン組織基質との相互作用、場合によっては陰イオン組織基質内への浸透を促進する。Rep.Prog.Phys.1998、61、1325−1365を参照されたい。陽イオン相互作用は、PEI主鎖の第2級および第3級アンモニウム陽イオンを介して、または架橋剤と反応しない第1級アミノ基を介して起こり得る。第2に、PEIは、1分子当たり多数の官能基を含むため、ポリマーネットワーク内の架橋性部位の数を増加させる。ポリマーネットワーク内の架橋性部位の数の増加は、ヒドロゲルと組織表面との間の高密度の相互浸透ネットワークを可能にする。ヒドロゲル中の遊離アミノ基の数は、PEIの活性化PEGに対する比率を変更することによって制御することができる。遊離アミノ基の数を制御する能力は、PEIの含有率が高いヒドロゲルを用いた組織内成長の実験でより大きな細胞内成長が観察されたため大きな影響を与える。
【0045】
接着性の増大に加えて、PEIの分子量が約1,300g/molから約2,000g/molに増加すると、場合によっては、得られるヒドロゲルの膨張が減少することが見出されている。したがって、得られるヒドロゲルの膨潤作用を調整するために、PEIの分子量を調整することができる。
【0046】
非常に様々なPAI誘導体が、本発明に適している。例えば、PAIのアミノ基は、脂肪酸、低級アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基で官能化され得る。加えて、アミノ基またはアミノ基の一部を、活性剤、医薬品、保存薬、放射性同位イオン、磁気で検出可能なイオン、抗体、医療用造影剤、着色剤、染料、または他の可視化剤を含むように官能化することができる。場合によっては、PEIの第1級アミンの約1%〜約70%が官能化される。PAI誘導体は、官能性誘導体、活性剤、医薬品、保存薬、放射性同位イオン、磁気で検出可能なイオン、抗体、着色剤、染料、または他の可視化剤を放出できる加水分解的および/または酵素的に分解可能な連結部を含むことができる。別法では、様々な求電子剤、例えば、システイン、イソシステイン、チオール、または他のこのような求核基をPEIに添加することができる。例えば、全ての第1級アミンがシステインで修飾され、これによりPEI誘導体が、アミン、チオール、またはアミンとチオール(thio)の両方を用いて架橋ゲル/ネットワークを形成できるようにPEIを修飾することができる。場合によっては、ウレイド、尿素、アセトアセトキシ、RGDペプチド、EDTA、または炭水化物群を、PEIの1つ以上のアミノ基に結合することができる。代表的な炭水化物の例として、エリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、スクロース、およびラクトースなどが挙げられる。ウレイド基および尿素基が、陽イオン/陰イオンの相互作用によって部分的に接着性を付与することが可能である。アセトアセトキシ基は、組織の表面に金属錯体を形成することによって組織に付着することができる。
【0047】
場合によっては、PEIは、第1級アミノ(−NH2)基およびチオール(−SH)基の両方が、求電子基またはそれらの組み合わせ、例えば、アクリレート、スクシンイミジルエステル、マレイミド、エステル、またはアルデヒドと反応できるように官能化される。求電子基は、ポリ(アルキレンオキシド)(例えば、PEG、PPG、またはPEG−PPG)ポリマーに付着させることができる。2つ以上の求電子基が必要である。もちろん、PEIの官能化の程度は、得られるゲルの望ましい物理特性を得るために変更することができる。場合によっては、PEIの第1級アミノ基の約1%のみが官能化される。他の場合には、PEIの第1級アミノ基の約5%〜約25%が官能化される。他の場合には、PEIの第1級アミノ基の約25%〜約50%が官能化される。他の場合には、PEIの第1級アミノ基の約99%が官能化される。場合によっては、1つ以上のアミノ基が、エポキシドまたはアシル化剤と反応する。場合によっては、1つ以上のアミノ基が、イソシアネートと反応する。
【0048】
PEIの分子量を調整して、架橋剤の添加によって形成されるゲルの物理特性を調整することができる。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約2,000,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約1,000,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約500,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約100,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約50,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約10,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約5,000g/molの重量平均分子量を有する。場合によっては、PEIは、約400g/mol〜約2,000g/molの重量平均分子量を有する。
【0049】
場合によっては、ポリアルキレンイミンは、約600〜約10,000ダルトンの重量平均分子量を有し、ポリアルキレングリコールは、約500〜約20,000ダルトンの重量平均分子量を有し、ポリアルキレンイミンのポリアルキレングリコールに対するモル比は、約0.025:1〜約0.4:1の範囲内である。場合によっては、ヒドロゲルは、約5〜約30時間で平衡膨潤に達する。場合によっては、ヒドロゲルは、約18時間で平衡膨潤に達する。
【0050】
場合によっては、上記のポリアルキレンイミン/ポリアルキレングリコールヒドロゲルを使用または修飾して、活性剤、医薬品、保存薬、放射性同位イオン、磁気で検出可能なイオン、抗体、医療用造影剤、着色剤、染料、または他の可視化剤を非共有結合で保持する、または含むことができる。
【0051】
多くの従来の封止システムは、明らかな治癒または組織内成長が起こる前に分解され得るため最良ではない。例えば、組織内成長は、封止剤の塗布から1週間以内に始まる場合が多く、完全な組織内成長は、気孔の多い封止システムの塗布から28日以内に起こり得る。しかしながら、多くの従来の封止システムは、分解性の連結部を含み、この連結部により、十分な組織内成長が起こる前にヒドロゲルが分解され得る。これらの材料の単独での使用は有利ではないが、これらの材料は、マスキング材料として使用することができる。したがって、場合によっては、ポリアルキレンイミンヒドロゲルが、被覆材料として使用される場合は、その被覆は、少なくとも約7日間に亘ってその機械強度を維持することができる。場合によっては、本発明のポリアルキレンイミンヒドロゲル封止剤は、少なくとも約20日間に亘って機械強度を維持する。この分解速度は、被覆材料を所定の位置に維持したまま、マスキング材料の分解を可能にする。
【0052】
荷電種が組織成長を促進し、ポリアルキレンイミンが多数の荷電種の取り込みを可能にするため、ポリアルキレンイミンは、マスキング材料として有利である。荷電種は、生理学的条件下で、未反応第1級アミン、内部第2級および第3級アミンをアンモニウム陽イオンに変換することによって生成される。以下の表1は、18の第1級アミンを有するポリマー系をベースにした様々な架橋剤に含まれる第1級アミン、第2級アミン、および第3級アミンの数を例示している。表1に例示されているように、トリリシン架橋剤は、第1級アミンおよびペンダントカルボキシレートのみを有するが、PPI(DAB)−G1デンドリマーは、9つの第3級アミンを追加する9単位の潜在的な陽イオン電荷を加えている。PEI800は、PPI(DAB)−G1デンドリマーと比べて、14単位の潜在的な荷電種を追加しているが(すなわち、155%多い電荷)、PEI2000は、PEI800よりも26%多い潜在的な荷電種を追加している。最後に、PEI25000は、第2級および第3級アミンの数の増加によって、PEI2000よりも24%多い潜在的な荷電種を追加している。第2級および第3級アミノ基の数が、ポリアルキレンイミンの分子量の増加と共に増加するため、本発明のポリアルキレンイミンヒドロゲルは、組織内成長およびヒドロゲルの分解特性に影響を与えるために、様々な分子量、したがって電荷密度をもつ架橋剤を取り込むことによって調整することができる。
【0053】
表1
【0054】
【表1】
同様に、マスキング剤として使用される場合は、ポリアルキレンイミンヒドロゲル封止剤は、ポリアルキレンイミン、特に誘導体化ポリアルキレンイミンが、抗菌および抗ウイルス活性を有するはずであるため、従来の封止システムよりも優れた利点を提供する。近年の報告は、ポリアルキレンイミンおよびその誘導体の両方が、抗菌性を有するが、哺乳動物細胞に対する活性が欠落していることを示している。Biotechnol.Bioeng.2005、90、715−722;Biotechnol.Bioeng.2003、83、168−172;Biotechnology Letters 2003、25、1661−1665;Biotechnol.Prog.2002、18、1082−1086;Chem.Commun.1999、1585−1586;およびProc.Nat.Acad.Sci.USA 2006、103、17667−17671を参照されたい。したがって、ポリアルキレンイミンから調製されたヒドロゲルは、患者の組織に塗布された際の感染のリスクを予防する、抑制する、防止する、または排除することができる。陽イオン基、特に第4級アミンの存在が、ヒドロゲルの抗菌性に影響を及ぼし得るため、PAIを、場合によっては、1つ以上の第4級アミンで誘導体化することができる。場合によっては、PAIを、4つ以上の第4級アミンで誘導体化することができる。場合によっては、PAIは、10以上の第4級アミンで誘導体化することができる。陽イオン基および疎水性側鎖が存在して、結合されると、優れた抗菌性を付与する傾向にあるため、PAIを、場合によっては、1つ以上の第4級アミンおよび1つ以上の脂肪酸、低級アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基で誘導体化することができる。
【0055】
ポリアルキレンイミンヒドロゲルは、ポリアルキレンイミンのアミノ基が緩衝剤として機能できるというさらなる利点も提供する。特定のpHが成分の架橋に最適であるため、ヒドロゲルの調製中にpHを制御する能力が重要である。具体的には、架橋成分の混合物のpHが、架橋反応が起こる速度に影響を及ぼし得る。ある場合には、望ましいpHを、緩衝剤、例えば、リン酸塩、炭酸塩、およびホウ酸塩などを架橋成分を含む溶液に添加することによって達成することができる。しかしながら、ポリアルキレンイミンを架橋成分として使用する場合は、第1級アミン、第2級アミン、および第3級アミンが、緩衝剤として機能して、広範囲のpHに亘ってある程度の緩衝能力を提供する。Bioorganic Chemistry 1994、22、318−327を参照されたい。さらに、架橋性成分が反応すると、一部のアミンが溶液から除去されてpHが低下する。迅速な設定時間は、より高いpHを必要とし得るため、混合の直後にpHが生理学的に優位なレベルまで下がるようにpHに影響を与える架橋性成分を使用することが有利である。ポリアルキレンイミンのこの緩衝機能は、時にヒドロゲルの調製に使用される高いpHレベルを達成するための強い緩衝剤を不要にする。驚くべきことに、強い緩衝剤の添加は、この緩衝剤が封止剤中に残って患者の組織が刺激されるようになり得るため望ましくない。
【0056】
上記したように、特定の実施形態では、本発明のアプリケーターは、ポリアルキレンイミンまたは他のアミン含有ポリマーと架橋剤とを反応させてヒドロゲルを形成するように構成することができる。多数の架橋剤が本発明に適している。場合によっては、架橋剤は、活性化ポリエチレングリコールである。活性化基は、好ましくは求電子基である。例えば、場合によっては、ポリエチレングリコールは、ポリマーの各端部にN−ヒドロキシスクシンイミド基を有する。場合によっては、スクシンイミドは、スルホン酸部分で官能化される。場合によっては、ポリエチレングリコールは、その各末端にアルデヒドを有する。場合によっては、ポリエチレングリコールは、3つ以上の活性化基を有する星形ポリマー、樹枝状ポリマー、または分岐ポリマーである。
【0057】
場合によっては、ポリエチレングリコール架橋剤は、2つ以上の異なる求電子剤を含む。異なる求電子剤は、同じまたは異なる反応性を有し得る。異なる求電子剤は、同じまたは異なる分解速度を有する連結部を形成する。求電子剤の選択により、ヒドロゲルを形成する架橋反応、形成されたヒドロゲルの接着性、および分解速度を制御することが可能である。例えば、ポリエチレングリコールは、その一方の末端がSPAを含み、他方の末端がSGを含むように誘導体化することができる。この例では、両方が活性化エステルであるが、2つの連結部の分解速度は異なる。例えば、PEG−SPAのみで調製されたヒドロゲルは、通常は、約4ヶ月以上に亘って37℃で安定であるが、PEG−SGで調製されたヒドロゲルは、約1週間未満で不安定になることが多い。驚くべきことに、SPA:SG比が60:40のPEG−SPA/SGとPEIとから調製されたあるヒドロゲルは、約1週間で分解された。
【0058】
場合によっては、1つ以上のポリエチレングリコール架橋剤を使用することができる。例えば、PEI/PEG−SPAとPEI/PEG−SGの混合物。異なる架橋剤は、同じまたは異なる分解速度を有する連結部を形成することができ、これにより得られるヒドロゲルの特性を制御することができる。
【0059】
場合によっては、ポリエチレングリコール架橋剤は、疎水性部分を含む。場合によっては、アルキル基は、架橋剤のポリエチレングリコール基と末端求電子基との間に導入されている。場合によっては、アルキル基は、約4〜約30の炭素原子を含む。場合によっては、アルキル基は、約5〜約15の炭素原子を含む。場合によっては、疎水性部分は、アリール基またはアラルキル基である。場合によっては、アラルキル基のアルキル部分は、5〜10の炭素原子を含む。
【0060】
場合によっては、ポリエチレングリコール架橋剤は、以下の一般式(i)によって表され、式中、wは、約5〜10,000の整数であり、nは、約5〜約30の整数である。
【0061】
【化1】
場合によっては、ポリエチレングリコール架橋剤は、以下の一般式(ii)によって表され、式中、wは、約5〜10,000の整数であり、mは、約1〜約50の整数である。
【0062】
【化2】
場合によっては、疎水性部分は、発泡剤として使用することができる。ポリエチレングリコールと疎水性部分との間の連結部は、エステル、アミド、カルバミン酸塩、炭酸塩、尿素、およびウレタンなどとすることができる。
【0063】
本発明のさらなる実施形態は、化学ペプチド連結反応のために、樹枝状ポリマーを含む架橋ゲルを生成するアプリケーターおよびその使用方法である。この反応では、アルデヒド、アルデヒド−酸、またはアルデヒド−エステルがシステイン−官能化ポリマーと反応してゲルまたは架橋ネットワークを形成する。場合によっては、樹枝状ポリマーは、求核基、例えば、第1級アミノ基またはチオール基などを有し、この求核基は、求電子基、例えば、アクリレート、スクシンイミジルエステル、マレイミド、エステルアルデヒド、または小分子上のアルデヒドなどと反応することができる。場合によっては、樹枝状ポリマーは、セバシン酸の活性化ジエステルと反応することができる求核基を有する。
【0064】
特定の実施形態では、プランジャーに加えられる圧力が停止されてすぐにアプリケーターの端部から材料が漏れることに気付いた。どの理論にも拘泥するものではないが、再構成された材料(例えば、活性化PEG)に溶解した空気およびその中の泡の両方の空気が、塗布段階中に圧縮され、圧縮の停止後に再構成された成分の少量の膨張が起こるという仮説を立てた。一部の実施形態では、フィルターを除去するとこの現象を起こらなくなり、この仮説が検証された。活性化PEGに関しては、現行の再結晶化法で、約0.25g/ccのかなり低いかさ密度を有する飛散性粉末が生成されることも知られていた。かなりの密度であるが小粒子であるPEGを使用すると、再構成されたPEG中の空気の量を減少させることができるため、停止後の再構成されたPEGの望ましくない送達を低減できることが理論付けられた。より密度の高いPEG材料の例が、以下の実施例10に記載されている。
【0065】
選択されたアプリケーター
本発明の一態様は、ハウジングおよびノズルアセンブリを備えたアプリケーターであって、
(i)ハウジングが、
第1の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第1のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第1の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第2の内部チャンバーと、
第1のバレル内に配置され、圧力を受けると第1のバレル内を移動可能である第1の浮動プランジャーであって、第1の内部チャンバーを第2の内部チャンバーから分離し、これにより第1の内部チャンバーの遠位端部および第2の内部チャンバーの近位端部を形成する、第1の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第1のプランジャーであって、この第1のプランジャーの第2の端部が、第1のバレルの第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると第1の端部内を移動可能であり、これにより第1の内部チャンバーの近位端部を形成する、第1のプランジャーと、
第2の内部チャンバーの外部の、第1のバレルに配置された第1の流体バイパスと、
第2の内部チャンバーの遠位端部に配置された第1の穿孔可能な障壁と、
第2の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第2のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第3の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第4の内部チャンバーと、
第2のバレル内に配置され、圧力を受けると第2のバレル内を移動可能である第2の浮動プランジャーであって、第3の内部チャンバーを第4の内部チャンバーから分離し、これにより第3の内部チャンバーの遠位端部および第4の内部チャンバーの近位端部を形成する、第2の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第2のプランジャーであって、この第2のプランジャーの第2の端部が、第2のバレルの第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると第1の端部内を移動可能であり、これにより第3の内部チャンバーの近位端部を形成する、第2のプランジャーと、
第4の内部チャンバーの外部の、第2のバレルに配置された第2の流体バイパスと、
第4の内部チャンバーの遠位端部に配置された第2の穿孔可能な障壁と、を備え、
(ii)ノズルアセンブリが、
第1の入口および第1の穿孔部であって、この第1の穿孔部が適切に位置付けられて第1の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより第1の入口を第2の内部チャンバーに接続する、第1の入口および第1の穿孔部と、
第2の入口および第2の穿孔部であって、この第2の穿孔部が適切に位置付けられて第2の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより第2の入口を第4の内部チャンバーに接続する、第2の入口および第2の穿孔部と、
ガス入口と、
第1の入口、第2の入口、およびガス入口と流体連通した出口と、を備える、アプリケーターに関する。
【0066】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターが、駆動系およびロック機構をさらに備え、
駆動系が、モーターおよび歯車列を備え、このモーターが、歯車列に連結され、歯車列が、第1のプランジャーの第1の端部に取り付けられ、歯車列が、第2のプランジャーの第1の端部に取り付けられ、
ロック機構が、最初は、ハウジングがノズルアセンブリに向かって実質的に移動するのを防止するように配置され、これにより最初は、第1の穿孔部が第1の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止し、かつ第2の穿孔部が第2の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止する、アプリケーターに関する。
【0067】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、アプリケーターの本体が、第1の内部チャンバー内に液体をさらに含む、アプリケーターに関する。
【0068】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第1の内部チャンバー内に液体をさらに含み、このアプリケーターが、約10−3〜約10−6の滅菌保証レベルを有する、アプリケーターに関する。
【0069】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第1の内部チャンバー内に液体をさらに含み、この液体が緩衝液である、アプリケーターに関する。
【0070】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第3の内部チャンバー内に液体をさらに含む、アプリケーターに関する。
【0071】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第3の内部チャンバー内に液体をさらに含み、このアプリケーターが、約10−3〜約10−6の滅菌保証レベルを有する、アプリケーターに関する。
【0072】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第3の内部チャンバー内に液体をさらに含み、この液体が緩衝液である、アプリケーターに関する。
【0073】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含む、アプリケーターに関する。
【0074】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、このアプリケーターが、約10−3〜約10−6の滅菌保証レベルを有する、アプリケーターに関する。
【0075】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、この粘稠液がポリアルキレンイミンを含む、アプリケーターに関する。
【0076】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、この粘稠液がPEIを含む、アプリケーターに関する。
【0077】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、この固体が、活性化PEGを含む、アプリケーターに関する。
【0078】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が約0.1g/cc〜0.2g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.2g/cc〜0.3g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.3g/cc〜0.4g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.4g/cc〜0.5g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.5g/cc〜0.6g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.7g/cc〜0.8g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約0.9g/cc〜1g/ccである、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、活性化PEGのかさ密度が、約1g/cc〜10g/ccである、アプリケーターに関する。
【0079】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、この固体が、活性化PEGを含み、この活性化PEGが、3〜20未満の活性化基を有する星形ポリマー、樹枝状ポリマー、または分岐ポリマーである、アプリケーターに関する。
【0080】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、この固体が、
【0081】
【化3】
を含み、
式中、nは、10〜200であり、Xは、−CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、アプリケーターに関する。
【0082】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、このアプリケーターの本体が、第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、この固体が、
【0083】
【化4】
であり、
式中、nは、80〜120であり、Xは、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、アプリケーターに関する。
【0084】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの外部の、第1のバレルに配置された第1の圧力弁をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0085】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの外部の、第2のバレルに配置された第2の圧力弁をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0086】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第1の疎水性フィルターをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0087】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第2の疎水性フィルターをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0088】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第1の逆止め弁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1の逆止め弁が、ダックビル弁、ゴム製ドーム型弁、または二方向弁である、アプリケーターに関する。逆止め弁の選択に関しては、適度なクラッキング圧、完全閉止を有するが、弁が開くと比較的高い流量を許容することが有利であり得る。
【0089】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第2の逆止め弁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の逆止め弁が、ダックビル弁、ゴム製ドーム型弁、または二方向弁である、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のプランジャーがゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、第1のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0090】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のプランジャーがゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、第2のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0091】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、得られる混合物が第2の入口からの材料と混合される前に、ガス入口に進入するガスが、第1の入口からの材料と混合されるように設計されている、アプリケーターに関する。
【0092】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、得られる混合物が第1の入口からの材料と混合される前に、ガス入口に進入するガスが、第2の入口からの材料と混合されるように設計されている、アプリケーターに関する。
【0093】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、出口に取り付けられたブラシ、スポンジ、発泡体スワブ、多孔質プラスチック部品、ダックビルチップ、織物ミトン、またはスプレーチップをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0094】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具が、内視鏡または腹腔鏡内を通過できるように適合されている、アプリケーターに関する。
【0095】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の開口端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具の他方の開口端部が、出口に取り付けられた開口端部と比較して平坦な開口部を備える、アプリケーターに関する。
【0096】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の開口端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具の他方の開口端部が、突出したヘラ状部品を備える、アプリケーターに関する。
【0097】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、前記アプリケーターが、ペンのような形状である、アプリケーターに関する。
【0098】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、前記アプリケーターが、ガンのような形状である、アプリケーターに関する。
【0099】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、前記アプリケーターが、ガンのような形状であり、このアプリケーターが、ピストル型グリップをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0100】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、噴霧化流体通路をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0101】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、噴霧化流体通路をさらに備え、前記噴霧化流体通路が、ノズル内のあらゆる材料を出口を通ってノズルから排出するように構成されている、アプリケーターに関する。
【0102】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0103】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約1.0ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.5ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.4ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.3ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.2ミクロン未満の細孔径を有する、アプリケーターに関する。
【0104】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプが、入口端部および吐出端部を備え、電池式である、アプリケーターに関する。
【0105】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプが、電池およびこの空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備えるハウジング内に配設されている、アプリケーターに関する。
【0106】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプが、電池およびこの空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備える空気ポンプハウジング内に配設され、空気ポンプの吐出端部が、ノズルアセンブリのガス入口と流体連通している、アプリケーターに関する。
【0107】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプの吐出端部のアダプターが、ルアー・ロック・アダプターである、アプリケーターに関する。
【0108】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、空気ポンプをさらに備え、かつ空気ストリーム内の細菌または病原体を死滅させるように設計された紫外線源をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、紫外線源が、UV発光LEDである、アプリケーターに関する。
【0109】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズル内の材料が、圧縮された空気、窒素、アルゴン、または二酸化炭素によって噴霧化される、アプリケーターに関する。
【0110】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、圧電噴霧器をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0111】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズル内の材料が、圧電噴霧器よって噴霧化される、アプリケーターに関する。
【0112】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、トリガー機構をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0113】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、トリガー機構の作動により、駆動系が始動し、これにより第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが押圧されて第1の流体バイパスおよび第2の流体バイパスが開く、アプリケーターに関する。
【0114】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、アナログ回路をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0115】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、例えば、図7(上部または底部)に示されているようなアナログ回路をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0116】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、個別論理基板をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0117】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、集積回路をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0118】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、集積回路およびプログラマブル論理制御装置をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0119】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、これによりトリガー機構が作動された信号がプログラマブル論理制御装置に送られる、アプリケーターに関する。
【0120】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、接触スイッチの接続で駆動系が始動し、これにより第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが押圧される、アプリケーターに関する。
【0121】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、1つ以上のプランジャーの運動を制御するトリガー機構をさらに備え、このトリガー機構がボタンを備える、アプリケーターに関する。
【0122】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容されている、アプリケーターに関する。
【0123】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーターの外部にある、アプリケーターに関する。
【0124】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源に接続するのに適したプラグをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0125】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源をさらに備え、前記動力源が、圧縮ガス、機械動力、化学的力、または電力からなる群から選択される、アプリケーターに関する。
【0126】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、化学的力を動力源として使用するための手段をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0127】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、手動の力を動力源として使用するための手段をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0128】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含む、アプリケーターに関する。
【0129】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源およびこの動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、動力源を作動させるための手段がスイッチである、アプリケーターに関する。
【0130】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、動力源およびこの動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、動力源を作動させるための手段がプルタブである、アプリケーターに関する。
【0131】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類(polyacrylics)、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、アプリケーターに関する。
【0132】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、アプリケーターに関する。
【0133】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、アプリケーターに関する。
【0134】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、アプリケーターに関する。
【0135】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の穿孔可能な障壁が金属を含む、アプリケーターに関する。
【0136】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、アプリケーターに関する。
【0137】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングを振動させる手段をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0138】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングを振動させる手段が、圧電バイブレーターである、アプリケーターに関する。
【0139】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングを振動させる手段が、電気モーターバイブレーターである、アプリケーターに関する。
【0140】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ハウジングが、第3のバレルをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0141】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部と第3の浮動プランジャーとの間の第3の圧力弁をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0142】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のプランジャーがゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、第3のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0143】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の疎水性フィルターをさらに備える、アプリケーターに関する。
【0144】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3のバレルが、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の逆止め弁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3の逆止め弁が、ゴム製ドーム型弁または二方向弁である、アプリケーターに関する。
【0145】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、表示灯をさらに備える、アプリケーターに関する。
【0146】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、表示灯をさらに備え、この表示灯が、発光ダイオードである、アプリケーターに関する。
【0147】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが機械的にロックされ、この第1のプランジャーおよびこの第2のプランジャーの第1のバレルおよび第2のバレルのそれぞれの中を前進する能力が、実質的に一体での前進に制限されている、アプリケーターに関する。
【0148】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、アプリケーターに関する。
【0149】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、アプリケーターに関する。
【0150】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、アプリケーターに関する。
【0151】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、アプリケーターに関する。
【0152】
ハウジングの遠位端部の孔を適切な大きさにすることにより、たとえハウジングの遠位端部にシールがなくても、使用の前の、再構成された材料、例えば、再構成されたPEGまたは再構成されたPEI溶液の不測の漏れを防止することができる。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2の内部チャンバーの遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第1の開口部を備える、アプリケーターに関する。
【0153】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第4の内部チャンバーの遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第2の開口部を備える、アプリケーターに関する。
【0154】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、ノズルアセンブリの長さが、約0.5〜約15インチ、約0.75〜約6インチ、または約1〜約2インチである、アプリケーターに関する。
【0155】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、出口の直径が、約0.001〜約1インチ、約0.01〜約0.05インチ、約0.01〜約0.04インチ、約0.01〜約0.03インチ、または約0.01〜約0.02インチである、アプリケーターに関する。
【0156】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、流体バイパスの代わりに、浮動プランジャーヘッドが、開くと所定のバレル内のチャンバーを接続する逆止め弁を備える、アプリケーターに関する。
【0157】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、浮動プランジャーおよびバイパスの代わりに、疎水性隔壁が使用される、アプリケーターに関する。
【0158】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第1のプランジャー上の第3の穿孔部、および第1のプランジャーと浮動プランジャーとの間の第3の穿孔可能な障壁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第3の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、アプリケーターに関する。
【0159】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第2のプランジャー上の第4の穿孔部、および第1のプランジャーと浮動プランジャーとの間の第4の穿孔可能な障壁をさらに備える、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第4の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第4の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、アプリケーターに関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つのアプリケーターであって、第4の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、アプリケーターに関する。
【0160】
選択された方法
本発明の一態様は、アプリケーターを用いて表面に組成物を適用する方法であって、
アプリケーターが、ハウジングおよびノズルアセンブリを備え、
(i)ハウジングが、
第1の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第1のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第1の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第2の内部チャンバーと、
第1のバレル内に配置され、圧力を受けると第1のバレル内を移動可能である第1の浮動プランジャーであって、第1の内部チャンバーを第2の内部チャンバーから分離し、これにより第1の内部チャンバーの遠位端部および第2の内部チャンバーの遠位端部を形成する、第1の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第1のプランジャーであって、この第1のプランジャーの第2の端部が、第1のバレルの第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると第1の端部内を移動可能であり、これにより第1の内部チャンバーの近位端部を形成する、第1のプランジャーと、
第2の内部チャンバーの外部の、第1のバレルに配置された第1の流体バイパスと、
第2の内部チャンバーの遠位端部に配置された第1の穿孔可能な障壁と、
第2の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第2のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第3の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第4の内部チャンバーと、
第2のバレル内に配置され、圧力を受けると第2のバレル内を移動可能である第2の浮動プランジャーであって、第3の内部チャンバーを第4の内部チャンバーから分離し、これにより第3の内部チャンバーの遠位端部および第4の内部チャンバーの近位端部を形成する、第2の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第2のプランジャーであって、この第2のプランジャーの第2の端部が、第2のバレルの第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると第1の端部内を移動可能であり、これにより第3の内部チャンバーの近位端部を形成する、第2のプランジャーと、
第4の内部チャンバーの外部の、第2のバレルに配置された第2の流体バイパスと、
第4の内部チャンバーの遠位端部に配置された第2の穿孔可能な障壁と、を備え、
(ii)ノズルアセンブリが、
第1の入口および第1の穿孔部であって、この第1の穿孔部が適切な位置にくると第1の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより第1の入口を第2の内部チャンバーに接続する、第1の入口および第1の穿孔部と、
第2の入口および第2の穿孔部であって、この第2の穿孔部が適切に位置付けられて第2の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより第2の入口を第4の内部チャンバーに接続する、第2の入口および第2の穿孔部と、
ガス入口と、
第1の入口、第2の入口、およびガス入口と流体連通した出口と、を備え、
(iii)ハウジングが、第1の内部チャンバー内に第1の流体、第3の内部チャンバー内チャンバー内に第2の液体、第2の内部チャンバー内に粘稠液、および第4の内部チャンバー内に固体を含み、
この方法が、
第1のプランジャーを第1のバレルの第2の端部に向かって前進させ、これにより第1の浮動プランジャーを第1のバレルの第2の端部に向かって、第1の流体バイパスを越えて前進させて、第1の内部チャンバーを第2の内部チャンバーと流体連通させるステップと、
第2のプランジャーを第2のバレルの第2の端部に向かって前進させ、これにより第2の浮動プランジャーを第2のバレルの第2の端部に向かって、第2の流体バイパスを越えて前進させて、第3の内部チャンバーを第4の内部チャンバーと流体連通させるステップと、
ハウジングをノズルアセンブリに向かって実質的に前進させ、これにより第1の穿孔可能な障壁を第1の穿孔部で穿孔し、かつ第2の穿孔可能な障壁を第2の穿孔部で穿孔し、第2の内部チャンバーをノズルと流体連通させ、第4の内部チャンバーをノズルと流体連通させ、ノズル内に前組成物混合物(pre−composition mixture)を生成するステップと、
前組成物混合物を表面に塗布するステップであって、混合物がゲル化して表面に組成物を形成する、ステップと、を含む、方法に関する。
【0161】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、駆動系およびロック機構をさらに備え、
駆動系が、モーターおよび歯車列を備え、このモーターが、歯車列に連結され、歯車列が、第1のプランジャーの第1の端部に取り付けられ、歯車列が、第2のプランジャーの第1の端部に取り付けられ、
ロック機構が、最初は、ハウジングがノズルアセンブリに向かって実質的に移動するのを防止するように配置され、これにより最初は、第1の穿孔部が第1の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止し、かつ第2の穿孔部が第2の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止する、方法に関する。
【0162】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを揺動させて第1の液体と第1の固体との混合を促進し、第2の液体と第2の固体との混合を促進するステップをさらに含み、ハウジングを揺動させるステップが、第1の内部チャンバーが第2の内部チャンバーと流体連通し、かつ第3の内部チャンバーが第4の内部チャンバーと流体連通した後に完了する、方法に関する。
【0163】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを揺動させるステップが、ハウジングを振動させるステップを含む、方法に関する。
【0164】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、約10−3〜約10−6の滅菌保証レベルを有する、方法に関する。
【0165】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の内部チャンバー内の液体が緩衝液である、方法に関する。
【0166】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3の内部チャンバー内の液体が緩衝液である、方法に関する。
【0167】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の内部チャンバー内の粘稠液がポリアルキレンイミンを含む、方法に関する。
【0168】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の内部チャンバー内の粘稠液がPEIを含む、方法に関する。
【0169】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバー内の固体が活性化PEGを含む、方法に関する。
【0170】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が約0.1g/cc〜0.2g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.2g/cc〜0.3g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.3g/cc〜0.4g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.4g/cc〜0.5g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.5g/cc〜0.6g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.7g/cc〜0.8g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約0.9g/cc〜1g/ccである、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、活性化PEGのかさ密度が、約1g/cc〜10g/ccである、方法に関する。
【0171】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバー内の固体が活性化PEGを含み、この活性化PEGが、3〜20未満の活性化基を有する星形ポリマー、樹枝状ポリマー、または分岐ポリマーである、方法に関する。
【0172】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバー内の固体が、
【0173】
【化5】
を含み、
式中、nは、10〜200であり、Xは、−CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、方法に関する。
【0174】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバー内の固体が、
【0175】
【化6】
を含み、
式中、nは、80〜120であり、Xは、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、方法に関する。
【0176】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの外部の、第1のバレルに配置された第1の圧力弁をさらに備える、方法に関する。
【0177】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの外部の、第2のバレルに配置された第2の圧力弁をさらに備える、方法に関する。
【0178】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第1の疎水性フィルターをさらに備える、方法に関する。
【0179】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第2の疎水性フィルターをさらに備える、方法に関する。
【0180】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第2の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第1の逆止め弁をさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の逆止め弁が、ダックビル弁、ゴム製ドーム型弁、または二方向弁である、方法に関する。
【0181】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第4の内部チャンバーの遠位端部またはその近傍に配置された第2の逆止め弁をさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の逆止め弁が、ダックビル弁、ゴム製ドーム型弁、または二方向弁である、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のプランジャーがゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、第1のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0182】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2のプランジャーがゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、第2のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0183】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、得られた混合物が第2の入口からの材料と混合される前に、ガス入口に進入するガスが、第1の入口からの材料と混合されるように設計されている、方法に関する。
【0184】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、得られた混合物が第1の入口からの材料と混合される前に、ガス入口に進入するガスが、第2の入口からの材料と混合されるように設計されている、方法に関する。
【0185】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、出口に取り付けられたブラシ、スポンジ、発泡体スワブ、多孔質プラスチック部品、ダックビルチップ、織物ミトン、またはスプレーチップをさらに備える、方法に関する。
【0186】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具が、内視鏡または腹腔鏡内を通過できるように適合されている、方法に関する。
【0187】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の開口端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具の他方の開口端部が、出口に取り付けられた開口端部と比較して平坦な開口部を備える、方法に関する。
【0188】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、この管状取り付け具の一方の開口端部が、出口に取り付けられ、管状取り付け具の他方の開口端部が、突出したヘラ状部品を備える、方法に関する。
【0189】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、前記アプリケーターが、ペンのような形状である、方法に関する。
【0190】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、前記アプリケーターが、ガンのような形状である、方法に関する。
【0191】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、前記アプリケーターが、ガンのような形状であり、このアプリケーターが、ピストル型グリップをさらに備える、方法に関する。
【0192】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、噴霧化流体通路をさらに備える、方法に関する。
【0193】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、噴霧化流体通路をさらに備え、前記噴霧化流体通路が、ノズル内のあらゆる物質を出口を通ってノズルから排出するように構成されている、方法に関する。
【0194】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプをさらに備える、方法に関する。
【0195】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約1.0ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.5ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.4ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.3ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、この空気フィルターが、約0.2ミクロン未満の細孔径を有する、方法に関する。
【0196】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、空気ポンプが、入口端部および吐出端部を備え、電池式である、方法に関する。
【0197】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、空気ポンプが、電池およびこの空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備えるハウジング内に配設されている、方法に関する。
【0198】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、空気ポンプが、電池およびこの空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備える空気ポンプハウジング内に配設され、空気ポンプの吐出端部が、ノズルアセンブリのガス入口と流体連通している、方法に関する。
【0199】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、空気ポンプの吐出端部のアダプターが、ルアー・ロック・アダプターである、方法に関する。
【0200】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、空気ポンプをさらに備え、アプリケーターが、空気ストリーム内の細菌または病原体を死滅させるように設計された紫外線源をさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、紫外線源が、UV発光LEDである、方法に関する。
【0201】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズル内の材料が、圧縮された空気、窒素、アルゴン、または二酸化炭素によって噴霧化される、方法に関する。
【0202】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、圧電噴霧器をさらに備える、方法に関する。
【0203】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズル内の材料が、圧電噴霧器よって噴霧化される、方法に関する。
【0204】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、トリガー機構をさらに備える、方法に関する。
【0205】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、トリガー機構の作動により、駆動系が始動し、これにより第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが押圧されて第1の流体バイパスおよび第2の流体バイパスが開く、方法に関する。
【0206】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アナログ回路をさらに備える、方法に関する。
【0207】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、例えば、図7(上部または底部)に示されているようなアナログ回路をさらに備える、方法に関する。
【0208】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、個別論理基板をさらに備える、方法に関する。
【0209】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、集積回路をさらに備える、方法に関する。
【0210】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、集積回路およびプログラマブル論理制御装置をさらに備える、方法に関する。
【0211】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、これによりトリガー機構が作動された信号がプログラマブル論理制御装置に送られる、方法に関する。
【0212】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、接触スイッチの接続で駆動系が始動し、これにより第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが押圧される、方法に関する。
【0213】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、1つ以上のプランジャーの運動を制御するトリガー機構をさらに備え、このトリガー機構がボタンを備える、方法に関する。
【0214】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容されている、方法に関する。
【0215】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源をさらに備え、前記動力源が、アプリケーターの外部にある、方法に関する。
【0216】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源に接続するのに適したプラグをさらに備える、方法に関する。
【0217】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源をさらに備え、前記動力源が、圧縮ガス、機械動力、化学的力、または電力からなる群から選択される、方法に関する。
【0218】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、化学的力を動力源として使用するための手段をさらに備える、方法に関する。
【0219】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、手動の力を動力源として使用するための手段をさらに備える、方法に関する。
【0220】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含む、方法に関する。
【0221】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源およびこの動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、動力源を作動させるための手段がスイッチである、方法に関する。
【0222】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、動力源およびこの動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、動力源を作動させるための手段がプルタブである、方法に関する。
【0223】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、方法に関する。
【0224】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、方法に関する。
【0225】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、方法に関する。
【0226】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、方法に関する。
【0227】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の穿孔可能な障壁が金属を含む、方法に関する。
【0228】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、方法に関する。
【0229】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを振動させる手段をさらに備える、方法に関する。
【0230】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを振動させる手段が、圧電バイブレーターである、方法に関する。
【0231】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングを振動させる手段が、電気モーターバイブレーターである、方法に関する。
【0232】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ハウジングが、第3のバレルをさらに備える、方法に関する。
【0233】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部と第3の浮動プランジャーとの間の第3の圧力弁をさらに備える、方法に関する。
【0234】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のプランジャーがゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のプランジャーがブロモブチルゴムを含む、方法に関する。特定の実施形態では、第3のプランジャーは、潤滑剤の被覆をさらに含む。特定の実施形態では、この潤滑剤は、医療用シリコーン潤滑剤である。
【0235】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の疎水性フィルターをさらに備える、方法に関する。
【0236】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3のバレルが、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の逆止め弁をさらに備える、方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第3の逆止め弁が、ゴム製ドーム型弁または二方向弁である、方法に関する。
【0237】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、表示灯をさらに備える、方法に関する。
【0238】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、アプリケーターが、表示灯をさらに備え、この表示灯が、発光ダイオードである、方法に関する。
【0239】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のプランジャーおよび第2のプランジャーが機械的にロックされ、第1のプランジャーおよび第2のプランジャーの第1のバレルおよび第2のバレルのそれぞれの中を前進する能力が、実質的に一体での前進に制限されている、方法に関する。
【0240】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、方法に関する。
【0241】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第1のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、方法に関する。
【0242】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、方法に関する。
【0243】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、方法に関する。
【0244】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第2の内部チャンバーの遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第1の開口部を備える、方法に関する。
【0245】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、第4の内部チャンバーの遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第2の開口部を備える、方法に関する。
【0246】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、ノズルアセンブリの長さが、約0.5〜約15インチ、約0.75〜約6インチ、または約1〜約2インチである、方法に関する。
【0247】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、出口の直径が、約0.001〜約1インチ、約0.01〜約0.05インチ、約0.01〜約0.04インチ、約0.01〜約0.03インチ、または約0.01〜約0.02インチである、方法に関する。
【0248】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、流体バイパスの代わりに、浮動プランジャーヘッドが、開くと所定のバレル内のチャンバーを接続する逆止め弁を備える、方法に関する。
【0249】
特定の実施形態では、本発明は、上記のいずれか1つの方法であって、浮動プランジャーおよびバイパスの代わりに、疎水性隔壁が使用される、方法に関する。
【0250】
滅菌処置手順
様々な処置手順を用いてアプリケーターおよび/またはその中の化学組成物を滅菌することができる。滅菌は、例えば、化学的技術、物理的技術、または照射技術などによって達成することができる。特定の実施形態では、初めに物理的滅菌技術または放射線滅菌技術を用いて、次いで化学的滅菌技術を用いる2段階滅菌処置手順を用いることができる。特定の実施形態では、2段階滅菌処置手順は、本発明のアプリケーターの構成要素、例えば、回路が、特定の滅菌条件下で安定でない場合に使用することができる。例えば、特定の実施形態では、固体、粘稠液、および/または液体を含むハウジングを、物理的滅菌技術または放射線滅菌技術を用いて滅菌することができ、次いでこのハウジングをアプリケーターに装着し、アプリケーターを化学的滅菌技術によって滅菌することができる。このような2段階滅菌の例は、本明細書の実施例に記載されている。
【0251】
化学的方法の例として、エチレンオキシドまたは過酸化水素蒸気への曝露が挙げられる。
【0252】
物理的方法の例として、加熱(乾式または湿式)、レトルトキャニング(retort canning)、およびろ過による滅菌が挙げられる。British Pharmacopoeiaは、効果的な滅菌として、最低160℃で2時間以上、最低170℃で1時間以上、および最低180℃で30分以上での加熱を推奨している。加熱滅菌の例については、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第6,136,326号を参照されたい。
【0253】
化学組成物の膜の通過を利用して、組成物を滅菌することができる。例えば、組成物を、ろ過される組成物に対して不活性な材料を含む、0.22ミクロンフィルターなどの小孔フィルターに通してろ過する。場合によっては、ろ過は、クラス100,000以上のクリーンルームで行われる。
【0254】
照射方法の例として、ガンマ線照射、電子ビーム照射、マイクロ波照射、および可視光線を使用した照射が含まれる。1つの方法は、それぞれ参照により本明細書に組み入れられる米国特許第6,743,858号、同第6,248,800号、および同第6,143,805号に記載されている電子ビーム照射である。いくつかの電子ビーム照射源が存在する。電子ビーム加速器の2つの主要群は、(1)絶縁コア変圧器を使用するDynamitron、および(2)高周波(RF)線形加速器(リニアック)である。Dynamitronは、電子にエネルギーを付与するように設計された粒子加速器(4.5MeV)である。ガラス絶縁ビーム管(加速管)の長さの範囲内に配設された加速器電極の静電界によって、高エネルギー電子が生成され、加速される。排出ビーム管およびビーム輸送(ドリフトパイプ)の延長部を通るこれらの電子は、ビームウィンドウを通って真空空間から出る前に、「キャンド」ビーム(“canned” beam)を生成するために、磁石偏向システムにかけられる。線量は、パーセントスキャン、ビーム電流、およびコンベヤー速度の制御により調節することができる。場合によっては、利用される電子ビーム照射は、少なくとも約2μキュリー/cm2、少なくとも約5μキュリー/cm2、少なくとも約8μキュリー/cm2、または少なくとも約10μキュリー/cm2の初期流束量に維持することができる。場合によっては、利用される電子ビーム照射は、約2〜約25μキュリー/cm2の初期流束量を有する。場合によっては、電子ビーム線量は、約5〜50kGray、または約15〜約20kGrayであり、特定の線量が、電子ビーム照射される材料の密度、およびその中に含まれると推定される汚染微生物の数量に対して選択される。このような因子は、十分に当技術分野の範囲内である。
【0255】
滅菌されるアプリケーターおよび/または組成物は、少なくとも部分的に電子ビーム透過性のあらゆる種類の容器、例えば、ガラスまたはプラスチックなどの中に入れることができる。本発明の実施形態では、容器は、密封されても良いし、または開口部を有しても良い。電子ビーム照射の透過は、包装によって変わる。静止電子ビームの側からの透過が十分でない場合は、十分な透過を達成するために容器を反転または回転させても良い。別法として、電子ビーム源を、静止包装の周囲を移動させることができる。製品負荷における線量分布および線量透過を決定するために、線量マップを行うことができる。これは、製品内の最小および最大の線量ゾーンを特定する。
【0256】
可視光線を使用した滅菌処置手順が、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第6,579,916号に記載されている。滅菌用の可視光線は、滅菌を行うのに十分な出力および波長幅を有するあらゆる従来の発生器によって生成することができる。発生器は、PureBright(登録商標)インライン滅菌システムの商標名でPurePulse Technologies,Inc.(4241 Ponderosa Ave、San Diego、Calif、92123、USA)より市販されている。PureBright(登録商標)インライン滅菌システムは、可視光線を利用して、表面太陽光よりも約90,000倍強い強度で透明な液体を滅菌する。紫外線光の透過量が問題となる場合は、従来のUV吸収材料を使用して紫外線光を取り除くことができる。
【0257】
一実施形態では、アプリケーター内の組成物を、アプリケーターが少なくとも約10−3の滅菌保証レベル(SAL)となるように滅菌する。滅菌保証レベルの測定基準は、例えば、参照によりその全容が本明細書に組み入れられるISO/CD14937に記載されている。特定の実施形態では、滅菌保証レベルは、少なくとも約10−4、少なくとも約10−5、または少なくとも約10−6とすることができる。
【0258】
上記したように、本発明の特定の実施形態では、キットの組成物、試薬、または構成要素の1つ以上が滅菌されている。滅菌は、ガンマ線放射、電子ビーム照射、乾式加熱滅菌、エチレンオキシド滅菌、またはこれらのあらゆる組み合わせを使用して達成することができる。キットの組成物、試薬、または構成要素は、水溶液または純液(neat)で滅菌することができる。
【0259】
特定の実施形態では、アプリケーター内に存在する化合物(本明細書に記載された)は、2〜40kGy、3〜20kGy、または5〜12kGyの電子ビーム照射によって滅菌されている。特定の実施形態では、前記滅菌は、30℃未満で実施される。特定の実施形態では、前記滅菌は、20℃未満で実施される。特定の実施形態では、前記滅菌は、10℃未満で実行される。特定の実施形態では、前記滅菌は、0℃未満で実施される。
【0260】
キット
本発明の別の態様では、本発明の1つ以上のアプリケーターを含むキットが提供される。本明細書で使用される場合、「キット」は、典型的には、本発明の1つ以上のアプリケーターおよび/または本発明に関連する他の組成物、例えば、本明細書に記載されたものを含む、パッケージまたはアセンブリと定義する。加えて、特定の実施形態では、このようなキットは、医療処置手順を行うために使用される関連する装置を含んでも良い。キットの各組成物は、液体の形態で(例えば、溶液に溶解された)、または固体の形態(例えば、乾燥粉末)で提供することができる。場合によっては、一部の組成物は、例えば、キットと共に提供されてもされなくても良い適切な溶媒または他の化学種の添加によって、構成可能または他の方法で処理可能(例えば、活性形態に)とすることができる。本発明に関連する他の組成物または構成要素の例として、限定されるものではないが、例えば、特定の用途のために組成物または構成要素を使用する、変更する、組み立てる、保存する、包装する、調製する、混合する、希釈する、かつ/または保存するための、溶媒、界面活性剤、希釈剤、塩、緩衝剤、乳化剤、キレート剤、充填剤、酸化防止剤、結合剤、増量剤、保存薬、乾燥剤、抗菌剤、針、注射器、包装材料、管、瓶、フラスコ、ビーカー、皿、フリット、フィルター、リング、クランプ、ラップ、パッチ、および容器などが挙げられる。特定の実施形態では、アプリケーターの異なる部品は、別個に包装しても良い(例えば、Mylar(登録商標)ポーチの中に)。
【0261】
本発明のキットは、取扱説明書が本発明の組成物に関連していることを当業者が認識できる方式で本発明のアプリケーターに関連して提供されるあらゆる形態の取扱説明書を含むことができる。例えば、取扱説明書は、キットと関連するアプリケーターおよび/または他の組成物の使用、変更、混合、希釈、保存、組み立て、貯蔵、包装、および/または調製に関連しても良い。ある場合には、取扱説明書は、アプリケーターの使用についての取扱説明書も含み得る。取扱説明書は、このような取扱説明書を含む適切な媒体として使用者が認識可能なあらゆる形態で提供することができ、例えば、文書または出版物、口頭、可聴音(例えば、電話)、デジタル、光学、可視(例えば、ビデオテープ、DVDなど)、または電子通信(インターネットまたはウェブベースの通信を含む)などのあらゆる方式で提供することができる。
【0262】
特定の実施形態では、熱成形トレーまたはブリスターを用いてアプリケーターおよびその滅菌障壁包装を維持および保護する。例えば、薄手の熱可塑性プラスチックを用いて、アプリケーターが適合し得る空洞を形成することができる。特定の実施形態では、ある種の機械的干渉を用いて、アプリケーターがトレーに保持されるようにすることができる。特定の実施形態では、トレーは、滅菌障壁、例えば、ホイルMylarポーチまたはTyvek/Mylarポーチなどの中に入れることができる。
【0263】
定義
本明細書で定義され、使用される全ての定義は、辞書の定義、参照により本明細書に組み入れられる文献の定義、および/または定義された用語の一般的な意味よりも優先されることを理解されたい。
【0264】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、不定冠詞「1つの」および「ある」は、これに反する記載がなければ、「少なくとも1つの」を意味することを理解されたい。
【0265】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、句「および/または」は、このように等位接続された要素、すなわちある場合には接続的に存在し、別の場合には付加的に存在する要素の「一方または両方」を意味することを理解されたい。「および/または」で羅列される複数の要素は、同じように、すなわちこのように等位接続された「1つ以上」の要素と解釈されるべきである。他の要素は、具体的に特定されたそれらの要素と関係するしないにかかわらず、「および/または」の節によって具体的に特定された要素以外として任意選択で存在しても良い。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」の言及は、「〜を備える」などの制限のない言葉と共に用いられる場合は、一実施形態では、Aのみ(任意選択で、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択で、A以外の要素を含む)、なお他の実施形態では、AおよびBの両方(任意選択で、他の要素も含む)などを指すことができる。
【0266】
本明細書および特許請求の範囲で使用される「または」は、上で定義した「および/または」と同じ意味を有することを理解されたい。例えば、羅列中の項目を分ける場合は、「または」または「および/または」は、含んでいるとして解釈されるべきである、すなわち、多数または羅列の要素の少なくとも1つだけではなく2つ以上を含み、任意選択で羅列されていない追加の項目も含むものとして解釈されるべきである。対照的に、「1つだけ」、「正確に1つ」または特許請求の範囲で使用される場合は「からなる」などの明確に指示される用語のみが、多数または羅列の要素の正確に1つの要素を含むことを意味する。一般に、本明細書で使用される場合、用語「または」は、「何れかの」、「1つの」、「1つだけの」、または「正確に1つの」などの排他性の用語が先に来る場合は、排他的な選択肢(すなわち「一方または他方であって両方ではない」)を示すと単に解釈されるべきである。「〜から本質的になる」は、特許請求の範囲で使用される場合は、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
【0267】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、1つ以上の要素の羅列を指す句「少なくとも1つの」は、要素の羅列における要素の何れか1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素の羅列の中で具体的に羅列された1つ1つの要素の少なくとも1つを必ずしも含む必要も、要素の羅列における要素のどの組み合わせも除外するものでもないことは理解されたい。この定義はまた、具体的に特定される要素に関連するしないにかかわらず、句「少なくとも1つの」が指す要素の羅列の中で具体的に特定された要素以外の要素が任意選択で存在しても良いことを許可する。したがって、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または、同等に、「AまたはBの少なくとも1つ」、または、同等に「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bを含まず、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のA(および任意選択でB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Aを含まず、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のB(および任意選択でA以外の要素を含む)、なお別の実施形態では、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のAと、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のB(および任意選択で他の要素を含む)などを指すことができる。
【0268】
反対の明確な記載がない限り、2つ以上のステップまたは工程を含む本願で請求されるどの方法においても、本方法のステップまたは工程の順序は、本方法のステップまたは工程が記載されている順序に必ずしも限定されるものではないことを理解されたい。
【0269】
本明細書はもちろん、特許請求の範囲において、「〜を備える」、「〜を含む」、「〜を持っている」、「〜を有する」、「〜を含有する」、「〜に関与する」、「〜を保持する」、および「〜から構成される」などの全ての暫定的な句は、制限がない、すなわち含むが含むものに限定されるものではないことを意味することを理解されたい。米国特許局特許審査便覧(United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures)のセクション2111.03に記載されているように、暫定的な句「〜からなる」および「〜から本質的になる」のみがそれぞれ、限定または半限定の暫定的な句である。
【0270】
本明細書に使用される場合、用語「ノズル」は、当業者には周知であり、密閉されたチャンバー(アプリケーター本体など)から出てある種の媒体に入るときの流体の流れの特性を制御するように設計された機械装置を指す。ノズルは、しばしば可変径の管であり、液体またはガスの流れを配向または変更するために使用することができる。ノズルは、ノズルから出るストリームの流量、速度、方向、および/または圧力を制御するために頻繁に用いられる。特定の実施形態では、流体が流入するノズルの近位端部は、流体が流出するノズルの遠位端部よりも大きい径を有する。これは、先細ノズル(すなわち、流れの方向に大きい径から小さい径に細くなっている)として知られている。他の実施形態では、ノズルは、末広ノズル(すなわち、小さい径から大きい径に広がっている)として特徴付けることができる。
【0271】
トロカールは、カニューレおよび他の同様の器具を血管または体の腔に導入するために用いられる、3面である場合が多い、鋭く尖った先端部を備えた中空円筒である。トロカールは、腹腔鏡手術でポートとしても使用される。トロカールは、しばしばカニューレ内に通され、胸腔ドレーンまたは静脈内カニューレなどの他の装置を後に配置するための入口として機能する。本明細書に記載されている特定の実施形態では、装置のノズルは、内視鏡または腹腔鏡におけるトロカールポートまたは同等物の中に通されるように設計されている。
【0272】
本明細書に使用される場合、用語「ブラシ」または「ブラシカニューレ」は、当業者には周知である。この名称は、ブラシの機能を表し、ブラシは、塗布の際に液体が剛毛を流れるように構成されている。ブラシは、液体を吐出する様々な媒体に取り付けることができ、様々な種類の剛毛材料および構造から形成することができる。本明細書に記載される特定の実施形態では、ブラシカニューレは、アプリケーター本体に接続される。ブラシカニューレは、流れブラシ(flow−thru bush)としても知られ、これらの用語は本明細書で同義に使用される。
【0273】
本明細書に使用される場合、用語「活性化PEG」は、当業者に周知であり、他の分子と結合するために活性化された少なくとも1つのいずれかの末端を有するポリ(エチレン)グリコール(線形および分岐の両方)を指す。以下に、ポリエチレングリコール(PEG)、モノメチル化ポリエチレングリコール(mPEG)、活性化mPEG、およびビス活性化PEGの化学構造を示す。
【0274】
【化7】
上に示した化学構造において、nは、正の整数である。活性化PEGのバッチでは、異なる個々の分子は、異なる値のnを有し(すなわち、混合物は多分散系である)、これらの混合物は、しばしば平均分子量によって特徴付けられ、この平均分子量を、nの平均値に変換することができる。本明細書に記載される特定の実施形態では、平均値nは、約10〜約200である。他の実施形態では、平均値nは、約80〜約120である。なお他の実施形態では、平均値nは、約100である。上に示した化学構造では、Xは、様々な化学部分、例えば、N−スクシンイミド、N−マレイミド、ニトロ、アルデヒド、アミン、チオール、ケタール、アセタール、または炭酸塩などを含むことができる。特定の実施形態では、Xは、−CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)[「PEG−SPA」]、−(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)[「PEG−SG」]、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)[「アジビン酸PEG」]、−C(=O)(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)[「セバシン酸PEG」]、−C(=O)(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(p−ニトロフェニル)、−CH2CH2C(=O)H、−CH2CH2CH2NH2、−CH2CH2CH(OCH2CH3)2、−CH2CH2SH、−CH2CH2CH2N(H)C(=O)CH2CH2(N−マレイミジル)、および−O(C=O)O(p−ニトロフェニル)からなる群から選択される。
【0275】
用語「PEG(NHS)2」は、ポリマー鎖の両末端に−C(=O)O((N−スクシンイミジル)を有する線状ポリエチレングリコールを指す。PEG(NHS)2は、様々な方法、例えば、以下の方法のいずれかを用いるなどして調製することができる。方法1では、ポリエチレングリコールを、その2つの末端を酸化して対応するカルボン酸[HO2CCH2O−PEG−OCH2CO2H]にし、次いでビス(NHSエステル)に変換するために酸化条件に曝露する。方法2では、PEG(NHS)2は、ポリエチレングリコールの2つの末端をアクリロニトリルでアルキル化してNCCH2CH2O−PEG−OCH2CH2CNにし、次いでビス(酸)[HO2CCH2CH2O−PEG−OCH2CH2CO2H]に加水分解し、次いでビス(NHSエステル)に変換することによって調製する。
【0276】
本明細書で使用される場合、「PEG−SPA」は、以下の構造を指す。
【0277】
【化8】
式中、Xは、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)であり、nは、整数(例えば、10〜200)である。
【0278】
本明細書で使用される場合、「PEG−SG」は、以下の構造を指す。
【0279】
【化9】
式中、Xは、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)であり、nは、整数(例えば、10〜200)である。
【0280】
本明細書で使用される場合、「アジピン酸PEG」は、以下の構造を指す。
【0281】
【化10】
式中、Xは、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)であり、nは、整数(例えば、10〜200)である。
【0282】
本明細書で使用される場合、「セバシン酸PEG」は、以下の構造を指す。
【0283】
【化11】
式中、Xは、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)であり、nは、整数(例えば、10〜200)である。
【0284】
本明細書で使用される場合、「プラスチック」は、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーを指す。
【0285】
本明細書で使用される場合、「シリコーン」(重合シロキサンまたは重合ポリシロキサン)は、化学式が[R2SiO]nである無機−有機複合ポリマーであり、式中のRは、メチル、エチル、およびフェニルなどの有機基とすることができる。これらの材料は、4配位であるケイ素原子に付着した有機側基を有する無機ケイ素−酸素主鎖からなる。ある場合には、有機酸基を用いて、2つ以上のこれらの主鎖を互いに連結することができる。−Si−O鎖の長さ、側基、および架橋を変更することにより、様々な特性および組成を有するシリコーンを合成することができる。
【0286】
本明細書で使用される場合、用語「患者」は、霊長類、特にヒト、および他の哺乳動物、例えば、ウマ、ウシ、ブタ、およびヒツジ、ならびに家禽およびペット全般を含め、必要としているあらゆる動物を指す。
【0287】
本明細書で使用される場合、用語「逆止め弁」は、通常は一方向のみの流体の流れを許容する機械装置、弁を指す。
【0288】
本明細書で使用される場合、用語「隔壁」は、2つの空洞部または空間を分離する仕切りを指し、この仕切りは、特定の条件下(例えば、高圧下)で液体が透過可能である。この用語が本明細書で使用されるときは、疎水性膜が隔壁の例である。
【0289】
本明細書で使用される場合、用語「流体バイパス」は、プランジャーヘッドまたは同等物が遠位側に前進すると流体のある区画から別の区画への流れを可能にする、例えば、注射器本体の構造的特徴を指す。例えば、フィブリン接着剤製品の送達用のツインバイパス注射器を記載している、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,735,616号を参照されたい。
【0290】
本明細書で使用される場合、用語「個別論理」は、ソフトウエアを用いずに1つ以上の論理機能を演算するハードウエア回路を指す。具体的には、この回路は、論理ゲートの配置に基づいて1つ以上の動的な入力を1つの出力にする様々な種類の論理ゲートから構成されている。
【実施例】
【0291】
例証
本発明は、これまで全体を説明してきたが、本発明の特定の態様および実施形態の単なる例示のために含められ、本発明を限定するものではない以下の実施例を参照することにより本発明をより良く理解できるであろう。
【0292】
実施例1
図1は、本発明の一実施形態を示している。図1に示されている装置は、活性化PEG製剤を形成するヒドロゲルの4つの成分を収容する2つの注射器状円筒チャンバー(1)を利用している。これらのチャンバーの詳細については、以下に十分に説明する。アプリケーターは、3つの流体通路を備えたノズルアセンブリ(2)も有する。2つの通路は、2つの円筒注射器状材料チャンバーの遠位端部に直接接続され、第3の通路は、小型電気空気ポンプ(5)に接続されている。小型電気モーター(3)が、歯車列(4)を使用して注射器プランジャーを前進させる。プログラマブル論理制御装置(PLC)を備えた小型集積回路(6)を用いて、アプリケーターガンの多数の機能を制御する。スライドトリガー(7)が、作動されると接触スイッチに係合してPLCに信号を伝達する。装置は、ハウジング内に収容された2つのAAサイズ電池(8)によって駆動される。ロックアウトボタン(9)が、押圧されない限り、プランジャーが再構成段階を越えて前進するのを防止する。
【0293】
円筒注射器状材料チャンバーおよびプランジャーの詳細図が図2に示されている。これは、アプリケーターガンの「エンジン」である。円筒注射器状材料レザバー(11)のそれぞれが、浮動プランジャー(14)によって2つのチャンバーに分割されている。前側チャンバーは、注射器状チャンバーの遠位排出端部の前面(18)に接着されたホイルシール(不図示)によって遠位端部にシールされている。浮動プランジャー(14)は、前側チャンバーの近位端部を構成している。前側チャンバーは、PEGとPEIを装置の両側に別個に収容する。後側チャンバー(16)は、遠位端部が浮動プランジャー(14)によってシールされ、近位端部が駆動プランジャー(13)によってシールされている。プッシュロッド(12)が、電気駆動系に機械的に接続されて前進力を供給し、最終的にPEGとPEIを再構成してこれらの成分をノズルアセンブリに送出する。上記の特徴に加えて、円筒チャンバー内に意図的に形成されたバイパス(19)および詳細を後述する圧力解放ベント(20)も備えている。
【0294】
実施例2
図1に示されているアプリケーターの1つの使用方法の概略を以下に述べる。上述したように、製造中に、PEGとPEIが、円筒容器の前側チャンバー内に別個に導入される。2つの緩衝液が、後側チャンバー内に導入され、後側チャンバーの遠位端部が、従動ゴムプランジャーでシールされる。使用時に、装置は、再構成ステップを経て、塗布ステップに進む。再構成ステップ中に、プッシュロッドが前進して、これにより従動プランジャーが前方に押される。したがって、従動プランジャーは、後側チャンバー内の液体に力を加え、この液体を加圧する。次いで、加圧液柱が、浮動プランジャーの近位面に力を加え、この近位面を前方(または遠位側)に移動させる。これは、浮動プランジャーがバイパスに前進するまで続き、バイパスまで前進すると、最初は後側チャンバー内にあった液体が浮動プランジャーをバイパスして前側チャンバーに流入可能となる。プッシュロッドは、従動プランジャーが浮動プランジャーにほぼ接触して最初は後側チャンバー内にあった全ての流体が前側チャンバーに移動するまで前進する。この再構成段階中に、圧力解放弁が自動的に開いて前側チャンバーをベントし、前側チャンバーの加圧を防止する。これで、再構成段階が終了する。PEIとPEGの再構成が完了すると、プッシュロッドのさらなる前進運動により、従動プランジャーおよび浮動プランジャーが前進する。ここで、これらのプランジャーがバイパスを遮断して、液体が、円筒チャンバーの前部から排出される。
【0295】
実施例3
アプリケーターの組み立ておよび使用についての1つの手法を後述する。「エンジン」(実施例1で上記された一実施形態)に、PEI、PEG、および2つの緩衝液を装填することができる。次いで、装填された「エンジン」をハウジング内に配置し、他方の構成要素(空気ポンプ、管、プリント回路基板、駆動機構、電気モーター、ノズル、およびロックアウトアセンブリなど)を組み立てる。組み立てられた装置を梱包し、滅菌し、そして医師/使用者に出荷する。使用時に、装置をその包装から取り出して、手術室(OR)の滅菌領域内に置く。ORスタッフが、電池につながったプルタブを引くか、または手動で装置に電池を挿入して装置の電源を入れる。次いで、医師または手術室看護師が、装置を手に取ってトリガーを押す。これにより、PLCが再構成段階を開始すべきことを伝える電気信号がPLCに送られる。モーターが駆動され、プッシュロッドが前方に押され、再構成のための上記のステップが行われる。次いでPLCは、設定時間に達したら、プッシュロッドの前進を停止させる。さらにトリガーが押されても、設定時間に達するまで何も起こらない。この時点で、任意選択の黄色LED光源がPLCによって点灯され、ガンが再構成段階の最中であることを使用者に知らせる。設定時間が経過すると、緑色LED光源がPLCによって点灯され、装置が使用できる状態であることを使用者に知らせる。(設定時間は、PEIおよびPEG材料が緩衝液中に分解するのに十分な時間となるように選択される。)緑色光源が点灯したら、使用者は、円筒チャンバーの後端部を解放するロックアウトボタンを押し、ガンが製剤を送達できる状態であり、空気ポンプが作動されたという信号をPLCに送る。次にトリガーを引くと、PLCがモーターおよび駆動系を始動すべきことを伝える電気信号がPLCに送られる。これにより、円筒チャンバーが前方(遠位側)に押され、ホイルシールが、ノズルアセンブリ内の穿孔部によって穿孔される。トリガーが引かれている限り、PLCは、モーターを前進させ続け、これによりプッシュロッドが前方に押され、2つの液体のストリームがノズル内に送られる。空気ポンプが既に作動していることから、2つの液体ストリームと空気がノズルアセンブリ内で混合され、処置されるべき表面に送達するのに十分な速度で十分に混合されたストリームとして、ノズルアセンブリの最遠位端部から排出される。トリガーが非押圧位置に戻ると、PLCは、トリガーアセンブリから電気信号を受信しなくなり、駆動系の前進運動を停止させる。空気ポンプは、作動したままである。一実施形態では、空気ポンプは、トリガーがさらに引かれずに長い時間(例えば、約5分以上)が経過したら、電池の節約のために停止させることができる。再びトリガーを引くと、駆動系が再び始動し、装置が、エアロゾル化された製剤を再び排出し始める。このオン・オフのサイクルは、医師が望むまで、または製剤が完全に排出されるまで何回でも続けることができる。装置は、全ての製剤が送達されると、プランジャーが円筒チャンバー内の行程の終端に達して、チャンバー壁に接触するように構成されている。チャンバー壁に接触すると、モーターがより強く押そうとするため、モーターに供給される電力(したがってアンペア)が増加する。適切なサイズのヒューズが、このアンペアの増加を検出し、装置への電力供給が停止され、さらなる動作が起こらないようにし、あらゆる意味で、装置を、廃棄物処理の流れに入れることができる。
【0296】
実施例4
図1のアプリケーターは、前側チャンバーにPEG−SSebacateおよびPEIを装填し、後側チャンバーに適切な緩衝液を装填した。次いで、アプリケーター装置を組み立て、トリガーを引いて再構成段階を開始した。5分経過後、トリガーを再び引いて、破裂強度試料を作製した。破裂強度試料は、中心に3mmの貫通孔を備えた標準化されたコラーゲンソーセージの皮を使用する。重合ヒドロゲル製剤のスプレー塗布を、直径3mmの貫通孔に亘って約2mmの深さまで行い、完全にゲル化させた。次いで、試料を試験装置内に配置し、コラーゲンシートの下面に加圧水を徐々に加えた。こうして、ヒドロゲル修復を破壊する圧力を測定した。ヒドロゲル修復は、水333.4cmの平均破裂強度を有し、この標準偏差が水55.8cm(n=3)であることが分かった。バルサルバ操作中の頭蓋内圧は、約50cmの水と同じ高さになり得ることが一般に認められている。
【0297】
実施例5
スタガードノズル(図6を参照)が装着された図1のアプリケーターに、実施例4に記載されているようにPEG−SSebacate、PEI、および適切な緩衝液を装填した。これを用いて、実施例4に記載されているように破裂強度試料を作製した。ヒドロゲル修復は、水321.7cmの平均破裂強度を有し、この標準偏差が水19.5cm(n=3)であることが分かった。
【0298】
実施例6
電子回路は、通常の放射線滅菌処置手順による滅菌が困難であることが分かっている。この問題に対処するために、2つの活性成分および2つの緩衝液を含む、密封された充填混合チャンバーを先ず放射線で滅菌してからガンに組み立て、次いでエチレンオキシドガスで滅菌するハイブリッド滅菌システムを使用した。過酸化水素を使用することもできる。
【0299】
実施例7
本発明の滅菌アプリケーターを製造する別の戦略は、単純なアナログ回路のみを使用して装置を駆動させることである。この戦略により、アプリケーターを、単純なアナログ回路が放射線による影響を受けないため従来の放射線滅菌法によって滅菌することができる。使用できる1種類のアナログ回路が図7(上部)に示されている。この実施形態では、モーターおよび空気ポンプは、2、3のスイッチによって制御される。使用の際は、使用者がトリガーを引いて保持する。これにより、駆動モーターの電源回路が完成し、再構成が行われる。駆動モーターは、通常は閉じているスイッチが開くまで前進し続けることができる。このスイッチの開は、再構成ステップの最後で起こり得る。同時に、通常は開いているスイッチが閉じる(これらは、実際は単一の2位置スイッチとすることができる。図7(下部)を参照)。したがって、モーターの元の電源回路が開いてモーターが停止する。この時点では、トリガーを引いても何も起こらない。一定時間が経過したら、指示通りに、使用者は、ガンの上部のボタンを押して2つのスイッチを閉じることができる。これらのスイッチの一方が、空気ポンプの電源回路を閉じ、空気ポンプを作動させる。第2のスイッチが、駆動モーターの電源回路を作動可能にする。ここで、トリガーを引いて駆動モーターの電源回路を完成させて、再構成された活性成分が空気ストリーム内に送達され、ガンアプリケーターのノズルから噴出されるようにする。
【0300】
実施例8
図8は、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態は、充填混合チャンバーを備え、この充填混合チャンバーにより、装置に対して、充填混合チャンバーの第1の放射線滅菌工程、滅菌された充填混合チャンバーをガンアプリケーターに組み立てる組み立て工程、および最後の第2のエチレンオキシド滅菌処置手順を行うことができる。この戦略を成功させるために、少なくとも2つの理由から、充填混合チャンバー自体を密封しなければならない。第1の理由は、充填混合チャンバーの内側部品が、組み立て工程中に滅菌が維持されるようにするために、充填混合チャンバーの内部と外部環境との間で一切の連通があってはならないことである。第2の理由は、エチレンオキシドガスが、混合チャンバー内の化学成分、例えば、活性化PEGまたはPEIと反応し得ることである。
【0301】
実施例1の実施形態では、充填混合チャンバーの各側の前部にある傘弁により、再構成段階中に前側チャンバーで生じる過剰な圧力をベントすることができた。しかしながら、エチレンオキシド滅菌サイクルの条件下では、エチレンオキシドガスが弁を容易に通過するため、混合チャンバー内の化学成分の活性に影響を与えた。したがって、空気ポンプが作動される前に、再構成された活性成分が時期尚早にノズル領域内に進入しないように、再構成段階中に空気を逃がす新たな方法を決定する必要があった。
【0302】
図8に示されている実施形態では、傘弁は、充填混合チャンバー(21)の最遠位出口に近接した充填混合チャンバーの両側の内面に配置された疎水性フィルターのために除去されている。特定の実施形態では、ホイルシールが、充填混合チャンバーの外部の最遠位出口ポートに配置されている。したがって、充填混合チャンバーは、完全に密封されており、放射線滅菌し、ガンアプリケーター内に配置し、そしてエチレンオキシド滅菌処理を行うことができる。使用時に、使用者が、ゲートボタンを押圧して、充填混合チャンバーの前進のロックを解除することができる。次いで、使用者が、ガンの先端を上に向けてトリガーを引き、再構成段階を開始することができる。駆動モーターが作動して、混合チャンバーを前方に移動し、両方のホイルシールが穿孔される。ここで、混合チャンバーの内部が、ノズルの出口ポートと流体連通する。モーターの継続した前進運動により、再構成液が前方に押され、過剰な空気圧をガンのノズルからベントすることができる。再構成段階の終了時に、使用者が、通常行うようにガンを側に配置することができ、疎水性フィルターが、反応性の再構成された活性成分がノズル内に漏れてこれらの活性成分が重合してノズルを詰まらせ得るのを防止する。
【0303】
実施例9
図9に、内部電池パック(24)を備えた電池式空気ポンプ(23)、外部オン/オフスイッチ(不図示)、およびポンプの吐出端部のルアー・ロック・フィッティング(22)を含む空気ポンプハウジングが示されている。使用者が、活性成分を手動で再構成し、次いで再構成された注射器をノズルアセンブリに取り付け、次いで電池式空気ポンプに取り付けることができる。使用者は、ポンプを作動させて、指圧を加えて2つの再構成された活性成分を空気ストリーム内に前進させ、組織に塗布するための接着スプレーを生成することができる。
【0304】
図10に示されているように、図9の空気ポンプハウジングを、ノズルアセンブリに取り付けられた2つのバイパス注射器を備えたアプリケーターに取り付けることができる。再構成は、手動で二連プランジャーの後部に圧力を加えて再構成液体を注射器の前部に前進させることによって達成される。ストッパーが、再構成段階を越えたさらなる前進を防止することができる。次いで、ストッパーまたはロックアウト機構を取り外すか、または無効にし、さらなる前進により、2つの液体ストリームが生成されて、これらのストリームが内蔵型電池式空気ポンプからの空気と混合され、これにより組織に塗布するための接着スプレーが生成される。
【0305】
実施例10
活性化PEGの溶融処理および得られる製品の一部のさらなる機械加工について以下に説明する。
【0306】
1.活性化PEGをガラスバイアルの中に入れ、粉末を完全に溶融するために80℃で30分間加熱した。得られた液体をリピーティングピペットの注射器に入れ、50mLアリコートを乾燥した実験台に配置した。冷却されたら、1グラムの活性化PEGビーズを注射器に入れて再構成した。活性化PEGビーズを約10分の範囲で溶解し、空気または泡が実質的に存在しないことを確認した。
【0307】
2.上記のビーズを、かみそりの刃で切って粒径を小さくした。得られた材料は、粗粉末、すなわち粒径にややばらつきがあった。1グラムの得られた材料を注射器に入れて再構成した。活性化PEG粒子を5分の範囲で実質的に溶解し、空気または泡が実質的に存在しないことを確認した。
【0308】
3.活性化PEG粉末をガラスバイアルの中に入れ、粉末を完全に溶融するために80℃で30分間加熱した。得られた液体を、3cc注射器に入れた。3cc注射器をエア・アシスト噴霧器に配置し、圧縮空気源に取り付けた。次いで、溶融PEGを加圧して、噴霧器の空気ストリーム内に導入した。得られる溶融PEGの噴霧は、清潔な実験台の表面から約5フィートの位置で生成された。得られた材料を実験台の表面から移して、超微粒粉末を得た。この粉末は、約0.5g/ccのかさ密度を有していた。1グラムのこの粉末を5cc注射器に入れて再構成した。約3mLの容積を有する再構成PEGは、溶解した空気または閉じ込められた空気によって約0.2ccの圧縮性を有することが分かった。これを、溶解した空気または閉じ込められた空気によって約0.5ccの圧縮性を有する、再結晶化によって生成された0.25g/ccのかさ密度の粉末が1グラム入った同様の注射器と比較した。
【0309】
参照による組み入れ
本明細書で引用された全ての米国特許および米国公開特許出願は、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0310】
等価物
等業者であれば、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態の多くの等価物に気付き、このような等価物を日常の実験程度で確認することができるであろう。このような等価物は、以下の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングおよびノズルアセンブリを備えたアプリケーターであって、
(i)前記ハウジングが、
第1の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第1のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第1の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第2の内部チャンバーと、
前記第1のバレル内に配置され、圧力を受けると前記第1のバレル内を移動可能である第1の浮動プランジャーであって、前記第1の内部チャンバーを前記第2の内部チャンバーから分離し、これにより前記第1の内部チャンバーの前記遠位端部および前記第2の内部チャンバーの前記近位端部を形成する、第1の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第1のプランジャーであって、前記第1のプランジャーの前記第2の端部が、前記第1のバレルの前記第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると前記第1の端部内を移動可能であり、これにより前記第1の内部チャンバーの前記近位端部を形成する、第1のプランジャーと、
前記第2の内部チャンバーの外部の、前記第1のバレルに配置された第1の流体バイパスと、
前記第2の内部チャンバーの前記遠位端部に配置された第1の穿孔可能な障壁と、
第2の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第2のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第3の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第4の内部チャンバーと、
前記第2のバレル内に配置され、圧力を受けると前記第2のバレル内を移動可能である第2の浮動プランジャーであって、前記第3の内部チャンバーを前記第4の内部チャンバーから分離し、これにより前記第3の内部チャンバーの前記遠位端部および前記第4の内部チャンバーの前記近位端部を形成する、第2の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第2のプランジャーであって、前記第2のプランジャーの前記第2の端部が、前記第2のバレルの前記第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると前記第1の端部内を移動可能であり、これにより前記第3の内部チャンバーの前記近位端部を形成する、第2のプランジャーと、
前記第4の内部チャンバーの外部の、前記第2のバレルに配置された第2の流体バイパスと、
前記第4の内部チャンバーの前記遠位端部に配置された第2の穿孔可能な障壁と、を備え、
(ii)前記ノズルアセンブリが、
第1の入口および第1の穿孔部であって、前記第1の穿孔部が適切に位置付けられて前記第1の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより前記第1の入口を前記第2の内部チャンバーに接続する、第1の入口および第1の穿孔部と、
第2の入口および第2の穿孔部であって、前記第2の穿孔部が適切に位置付けられて前記第2の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより前記第2の入口を前記第4の内部チャンバーに接続する、第2の入口および第2の穿孔部と、
ガス入口と、
前記第1の入口、前記第2の入口、および前記ガス入口と流体連通した出口と、を備える、アプリケーター。
【請求項2】
前記アプリケーターが、駆動系およびロック機構をさらに備え、
前記駆動系が、モーターおよび歯車列を備え、前記モーターが、前記歯車列に連結され、前記歯車列が、前記第1のプランジャーの前記第1の端部に取り付けられ、前記歯車列が、前記第2のプランジャーの前記第1の端部に取り付けられ、
前記ロック機構が、最初は、前記ハウジングが前記ノズルアセンブリに向かって実質的に移動するのを防止するように配置され、これにより最初は、前記第1の穿孔部が前記第1の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止し、かつ前記第2の穿孔部が前記第2の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止する、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項3】
前記アプリケーターの本体が、前記第1の内部チャンバー内に液体をさらに含む、請求項1または2に記載のアプリケーター。
【請求項4】
前記アプリケーターの本体が、前記第1の内部チャンバー内に液体をさらに含み、前記液体が緩衝液である、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項5】
前記アプリケーターの本体が、前記第3の内部チャンバー内に液体をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項6】
前記アプリケーターの本体が、前記第3の内部チャンバー内に液体をさらに含み、前記液体が緩衝液である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項7】
前記アプリケーターの本体が、前記第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項8】
前記アプリケーターの本体が、前記第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、前記粘稠液がポリアルキレンイミンを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項9】
前記アプリケーターの本体が、前記第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、前記粘稠液がPEIを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項10】
前記アプリケーターの本体が、前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、前記固体が、活性化PEGを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項11】
前記アプリケーターの本体が、前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、前記固体が、活性化PEGを含み、前記活性化PEGが、3〜20未満の活性化基を有する星形ポリマー、樹枝状ポリマー、または分岐ポリマーである、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項12】
前記アプリケーターの本体が、前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、前記固体が、
【化12】
を含み、
式中、nは、10〜200であり、Xは、−CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項13】
前記アプリケーターの本体が、前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、前記固体が、
【化13】
であり、
式中、nは、80〜120であり、Xは、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項14】
前記ハウジングが、前記第2の内部チャンバーの外部の、前記第1のバレルに配置された第1の圧力弁をさらに備える、請求項1〜13のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項15】
前記ハウジングが、前記第4の内部チャンバーの外部の、前記第2のバレルに配置された第2の圧力弁をさらに備える、請求項1〜14のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項16】
前記ハウジングが、前記第2の内部チャンバーの前記遠位端部またはその近傍に配置された第1の疎水性フィルターをさらに備える、請求項1〜15のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項17】
前記ハウジングが、前記第4の内部チャンバーの前記遠位端部またはその近傍に配置された第2の疎水性フィルターをさらに備える、請求項1〜16のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項18】
前記ハウジングが、前記第2の内部チャンバーの前記遠位端部またはその近傍に配置された第1の逆止め弁をさらに備える、請求項1〜17のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項19】
前記ハウジングが、前記第4の内部チャンバーの前記遠位端部またはその近傍に配置された第2の逆止め弁をさらに備える、請求項1〜18のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項20】
前記ノズルが、得られた混合物が前記第2の入口からの材料と混合される前に、前記ガス入口に進入するガスが、前記第1の入口からの材料と混合されるように設計されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項21】
前記ノズルが、得られた混合物が前記第1の入口からの材料と混合される前に、前記ガス入口に進入するガスが、前記第2の入口からの材料と混合されるように設計されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項22】
前記ノズルが、前記出口に取り付けられたブラシ、スポンジ、発泡体スワブ、多孔質プラスチック部品、ダックビルチップ、織物ミトン、またはスプレーチップをさらに備える、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項23】
前記ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、前記管状取り付け具の一方の端部が、前記出口に取り付けられ、前記管状取り付け具が、内視鏡または腹腔鏡内を通過できるように適合されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項24】
前記ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、前記管状取り付け具の一方の開口端部が、前記出口に取り付けられ、前記管状取り付け具の他方の開口端部が、前記出口に取り付けられた前記開口端部と比較して平坦な開口部を備える、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項25】
前記ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、前記管状取り付け具の一方の開口端部が、前記出口に取り付けられ、前記管状取り付け具の他方の開口端部が、突出したヘラ状部品を備える、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項26】
前記アプリケーターが、ペンのような形状である、請求項1〜25のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項27】
前記アプリケーターが、ガンのような形状である、請求項1〜25のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項28】
前記アプリケーターが、ガンのような形状であり、前記アプリケーターが、ピストル型グリップをさらに備える、請求項1〜25のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項29】
噴霧化流体通路をさらに備える、請求項1〜28のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項30】
噴霧化流体通路をさらに備え、前記噴霧化流体通路が、前記ノズル内のあらゆる材料を前記出口を通って前記ノズルから排出するように構成されている、請求項1〜28のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項31】
空気ポンプをさらに備える、請求項1〜30のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項32】
空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備える、請求項1〜30のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項33】
空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、前記空気フィルターが、約1.0ミクロン未満の細孔径を有する、請求項1〜30のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項34】
前記空気ポンプが、電池および前記空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備える空気ポンプハウジング内に配設され、前記空気ポンプの前記吐出端部が、前記ノズルアセンブリの前記ガス入口と流体連通している、請求項1〜33のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項35】
前記空気ポンプの前記吐出端部の前記アダプターが、ルアー・ロック・アダプターである、請求項34に記載のアプリケーター。
【請求項36】
空気ストリーム内の細菌または病原体を死滅させるように設計された紫外線源をさらに備える、請求項31〜35のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項37】
前記紫外線源が、UV発光LEDである、請求項36に記載のアプリケーター。
【請求項38】
前記ノズル内の材料が、圧縮された空気、窒素、アルゴン、または二酸化炭素によって噴霧化される、請求項31〜37のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項39】
圧電噴霧器をさらに備える、請求項1〜38のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項40】
前記ノズル内の材料が、前記圧電噴霧器よって噴霧化される、請求項39に記載のアプリケーター。
【請求項41】
トリガー機構をさらに備える、請求項1〜40のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項42】
前記トリガー機構の作動により、前記駆動系が始動し、これにより前記第1のプランジャーおよび前記第2のプランジャーが押圧されて前記第1の流体バイパスおよび前記第2の流体バイパスが開く、請求項41に記載のアプリケーター。
【請求項43】
アナログ回路をさらに備える、請求項1〜42のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項44】
個別論理基板をさらに備える、請求項1〜43のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項45】
集積回路をさらに備える、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項46】
集積回路およびプログラマブル論理制御装置をさらに備える、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項47】
トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、前記トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、これにより前記トリガー機構が作動された信号が前記プログラマブル論理制御装置に送られる、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項48】
トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、前記トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、前記接触スイッチの接続で前記駆動系が始動し、これにより前記第1のプランジャーおよび前記第2のプランジャーが押圧される、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項49】
1つ以上のプランジャーの運動を制御するトリガー機構をさらに備え、前記トリガーがボタンを備える、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項50】
動力源をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容されている、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項51】
動力源をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーターの外部にある、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項52】
動力源をさらに備え、前記動力源が、圧縮ガス、機械動力、化学的力、または電力からなる群から選択される、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項53】
化学的力を動力源として使用するための手段をさらに備える、請求項1〜52のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項54】
手動の力を動力源として使用するための手段をさらに備える、請求項1〜52のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項55】
動力源をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含む、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項56】
動力源および前記動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、前記動力源を作動させるための手段がスイッチである、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項57】
動力源および前記動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、前記動力源を作動させるための手段がプルタブである、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項58】
前記第1の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、請求項1〜57のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項59】
前記第1の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、請求項1〜58のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項60】
前記第1の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、請求項1〜59のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項61】
前記第2の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、請求項1〜60のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項62】
前記第2の穿孔可能な障壁が、金属を含む、請求項1〜61のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項63】
前記第2の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、請求項1〜62のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項64】
前記ハウジングを振動させる手段をさらに備える、請求項1〜63のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項65】
前記ハウジングを振動させる前記手段が、圧電バイブレーターである、請求項64に記載のアプリケーター。
【請求項66】
前記ハウジングを振動させる前記手段が、電気モーターバイブレーターである、請求項64に記載のアプリケーター。
【請求項67】
前記ハウジングが、第3のバレルをさらに備える、請求項1〜66のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項68】
前記第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および前記第3のバレルの遠位端部と前記第3の浮動プランジャーとの間の第3の圧力弁をさらに備える、請求項1〜67のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項69】
前記第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および前記第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の疎水性フィルターをさらに備える、請求項1〜67のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項70】
前記第3のバレルが、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および前記第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の逆止め弁をさらに備える、請求項1〜67のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項71】
表示灯をさらに備える、請求項1〜70のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項72】
前記第1のプランジャーおよび前記第2のプランジャーが機械的にロックされ、前記第1のプランジャーおよび前記第2のプランジャーの前記第1のバレルおよび前記第2のバレルのそれぞれの中を前進する能力が、実質的に一体での前進に制限されている、請求項1〜71のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項73】
前記第1のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、請求項1〜72のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項74】
前記第1のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、請求項1〜73のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項75】
前記第2のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、請求項1〜74のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項76】
前記第2のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、請求項1〜75のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項77】
前記第2の内部チャンバーの前記遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第1の開口部を備える、求項1〜76のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項78】
前記第4の内部チャンバーの前記遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第2の開口部を備える、請求項1〜76のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項79】
前記ノズルアセンブリの長さが、約0.5〜約15インチ、約0.75〜約6インチ、または約1〜約2インチである、請求項1〜78のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項80】
前記出口の直径が、約0.001〜約1インチ、約0.01〜約0.05インチ、約0.01〜約0.04インチ、約0.01〜約0.03インチ、または約0.01〜約0.02インチである、請求項1〜79のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項81】
前記第1のプランジャー上の第3の穿孔部、および前記第1のプランジャーと前記浮動プランジャーとの間の第3の穿孔可能な障壁をさらに備える、請求項1〜80のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項82】
前記第2のプランジャー上の第4の穿孔部、および前記第1のプランジャーと前記浮動プランジャーとの間の第4の穿孔可能な障壁をさらに備える、請求項1〜81のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項83】
アプリケーターを用いて表面に組成物を塗布する方法であって、
前記アプリケーターが、請求項1〜82のいずれか1項に記載のアプリケーターであり、前記ハウジングが、前記第1の内部チャンバー内に第1の液体、前記第3の内部チャンバー内に第2の液体、前記第2の内部チャンバー内に粘稠液、および前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに備え、
前記方法が、
前記第1のプランジャーを前記第1のバレルの前記第2の端部に向かって前進させ、これにより前記第1の浮動プランジャーを前記第1のバレルの前記第2の端部に向かって、前記第1の流体バイパスを越えて前進させて、前記第1の内部チャンバーを前記第2の内部チャンバーと流体連通させるステップと、
前記第2のプランジャーを前記第2のバレルの前記第2の端部に向かって前進させ、これにより前記第2の浮動プランジャーを前記第2のバレルの前記第2の端部に向かって、前記第2の流体バイパスを越えて前進させて、前記第3の内部チャンバーを前記第4の内部チャンバーと流体連通させるステップと、
前記ハウジングを前記ノズルアセンブリに向かって実質的に前進させ、これにより前記第1の穿孔可能な障壁を前記第1の穿孔部で穿孔し、かつ前記第2の穿孔可能な障壁を前記第2の穿孔部で穿孔し、前記第2の内部チャンバーを前記ノズルと流体連通させ、前記第4の内部チャンバーを前記ノズルと流体連通させ、前記ノズル内に前組成物混合物を生成するステップと、
前記前組成物混合物を前記表面に塗布するステップであって、前記混合物がゲル化して前記表面に組成物を形成する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項84】
前記ハウジングを揺動させて前記第1の液体と第1の固体との混合を促進し、前記第2の液体と第2の固体との混合を促進するステップをさらに含み、前記ハウジングを揺動させる前記ステップが、前記第1の内部チャンバーが前記第2の内部チャンバーと流体連通し、かつ前記第3の内部チャンバーが前記第4の内部チャンバーと流体連通した後に完了する、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記ハウジングを揺動させる前記ステップが、前記ハウジングを振動させるステップを含む、請求項84に記載の方法。
【請求項1】
ハウジングおよびノズルアセンブリを備えたアプリケーターであって、
(i)前記ハウジングが、
第1の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第1のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第1の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第2の内部チャンバーと、
前記第1のバレル内に配置され、圧力を受けると前記第1のバレル内を移動可能である第1の浮動プランジャーであって、前記第1の内部チャンバーを前記第2の内部チャンバーから分離し、これにより前記第1の内部チャンバーの前記遠位端部および前記第2の内部チャンバーの前記近位端部を形成する、第1の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第1のプランジャーであって、前記第1のプランジャーの前記第2の端部が、前記第1のバレルの前記第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると前記第1の端部内を移動可能であり、これにより前記第1の内部チャンバーの前記近位端部を形成する、第1のプランジャーと、
前記第2の内部チャンバーの外部の、前記第1のバレルに配置された第1の流体バイパスと、
前記第2の内部チャンバーの前記遠位端部に配置された第1の穿孔可能な障壁と、
第2の直径、第1の端部、および第2の端部を備える第2のバレルと、
近位端部および遠位端部を備える第3の内部チャンバーと、
近位端部および遠位端部を備える第4の内部チャンバーと、
前記第2のバレル内に配置され、圧力を受けると前記第2のバレル内を移動可能である第2の浮動プランジャーであって、前記第3の内部チャンバーを前記第4の内部チャンバーから分離し、これにより前記第3の内部チャンバーの前記遠位端部および前記第4の内部チャンバーの前記近位端部を形成する、第2の浮動プランジャーと、
第1の端部および第2の端部を備える第2のプランジャーであって、前記第2のプランジャーの前記第2の端部が、前記第2のバレルの前記第1の端部内に少なくとも部分的に配置され、圧力を受けると前記第1の端部内を移動可能であり、これにより前記第3の内部チャンバーの前記近位端部を形成する、第2のプランジャーと、
前記第4の内部チャンバーの外部の、前記第2のバレルに配置された第2の流体バイパスと、
前記第4の内部チャンバーの前記遠位端部に配置された第2の穿孔可能な障壁と、を備え、
(ii)前記ノズルアセンブリが、
第1の入口および第1の穿孔部であって、前記第1の穿孔部が適切に位置付けられて前記第1の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより前記第1の入口を前記第2の内部チャンバーに接続する、第1の入口および第1の穿孔部と、
第2の入口および第2の穿孔部であって、前記第2の穿孔部が適切に位置付けられて前記第2の穿孔可能な障壁を穿孔し、これにより前記第2の入口を前記第4の内部チャンバーに接続する、第2の入口および第2の穿孔部と、
ガス入口と、
前記第1の入口、前記第2の入口、および前記ガス入口と流体連通した出口と、を備える、アプリケーター。
【請求項2】
前記アプリケーターが、駆動系およびロック機構をさらに備え、
前記駆動系が、モーターおよび歯車列を備え、前記モーターが、前記歯車列に連結され、前記歯車列が、前記第1のプランジャーの前記第1の端部に取り付けられ、前記歯車列が、前記第2のプランジャーの前記第1の端部に取り付けられ、
前記ロック機構が、最初は、前記ハウジングが前記ノズルアセンブリに向かって実質的に移動するのを防止するように配置され、これにより最初は、前記第1の穿孔部が前記第1の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止し、かつ前記第2の穿孔部が前記第2の穿孔可能な障壁を穿孔するのを防止する、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項3】
前記アプリケーターの本体が、前記第1の内部チャンバー内に液体をさらに含む、請求項1または2に記載のアプリケーター。
【請求項4】
前記アプリケーターの本体が、前記第1の内部チャンバー内に液体をさらに含み、前記液体が緩衝液である、請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項5】
前記アプリケーターの本体が、前記第3の内部チャンバー内に液体をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項6】
前記アプリケーターの本体が、前記第3の内部チャンバー内に液体をさらに含み、前記液体が緩衝液である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項7】
前記アプリケーターの本体が、前記第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項8】
前記アプリケーターの本体が、前記第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、前記粘稠液がポリアルキレンイミンを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項9】
前記アプリケーターの本体が、前記第2の内部チャンバー内に粘稠液をさらに含み、前記粘稠液がPEIを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項10】
前記アプリケーターの本体が、前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、前記固体が、活性化PEGを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項11】
前記アプリケーターの本体が、前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、前記固体が、活性化PEGを含み、前記活性化PEGが、3〜20未満の活性化基を有する星形ポリマー、樹枝状ポリマー、または分岐ポリマーである、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項12】
前記アプリケーターの本体が、前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、前記固体が、
【化12】
を含み、
式中、nは、10〜200であり、Xは、−CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)CH2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)2C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)4C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)5C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)6C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)7C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)9C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項13】
前記アプリケーターの本体が、前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに含み、前記固体が、
【化13】
であり、
式中、nは、80〜120であり、Xは、−(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、−C(=O)(CH2)3C(=O)O(N−スクシンイミジル)、または−C(=O)(CH2)8C(=O)O(N−スクシンイミジル)である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項14】
前記ハウジングが、前記第2の内部チャンバーの外部の、前記第1のバレルに配置された第1の圧力弁をさらに備える、請求項1〜13のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項15】
前記ハウジングが、前記第4の内部チャンバーの外部の、前記第2のバレルに配置された第2の圧力弁をさらに備える、請求項1〜14のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項16】
前記ハウジングが、前記第2の内部チャンバーの前記遠位端部またはその近傍に配置された第1の疎水性フィルターをさらに備える、請求項1〜15のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項17】
前記ハウジングが、前記第4の内部チャンバーの前記遠位端部またはその近傍に配置された第2の疎水性フィルターをさらに備える、請求項1〜16のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項18】
前記ハウジングが、前記第2の内部チャンバーの前記遠位端部またはその近傍に配置された第1の逆止め弁をさらに備える、請求項1〜17のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項19】
前記ハウジングが、前記第4の内部チャンバーの前記遠位端部またはその近傍に配置された第2の逆止め弁をさらに備える、請求項1〜18のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項20】
前記ノズルが、得られた混合物が前記第2の入口からの材料と混合される前に、前記ガス入口に進入するガスが、前記第1の入口からの材料と混合されるように設計されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項21】
前記ノズルが、得られた混合物が前記第1の入口からの材料と混合される前に、前記ガス入口に進入するガスが、前記第2の入口からの材料と混合されるように設計されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項22】
前記ノズルが、前記出口に取り付けられたブラシ、スポンジ、発泡体スワブ、多孔質プラスチック部品、ダックビルチップ、織物ミトン、またはスプレーチップをさらに備える、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項23】
前記ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、前記管状取り付け具の一方の端部が、前記出口に取り付けられ、前記管状取り付け具が、内視鏡または腹腔鏡内を通過できるように適合されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項24】
前記ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、前記管状取り付け具の一方の開口端部が、前記出口に取り付けられ、前記管状取り付け具の他方の開口端部が、前記出口に取り付けられた前記開口端部と比較して平坦な開口部を備える、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項25】
前記ノズルが、2つの開口端部を備える管状取り付け具をさらに備え、前記管状取り付け具の一方の開口端部が、前記出口に取り付けられ、前記管状取り付け具の他方の開口端部が、突出したヘラ状部品を備える、請求項1〜19のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項26】
前記アプリケーターが、ペンのような形状である、請求項1〜25のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項27】
前記アプリケーターが、ガンのような形状である、請求項1〜25のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項28】
前記アプリケーターが、ガンのような形状であり、前記アプリケーターが、ピストル型グリップをさらに備える、請求項1〜25のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項29】
噴霧化流体通路をさらに備える、請求項1〜28のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項30】
噴霧化流体通路をさらに備え、前記噴霧化流体通路が、前記ノズル内のあらゆる材料を前記出口を通って前記ノズルから排出するように構成されている、請求項1〜28のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項31】
空気ポンプをさらに備える、請求項1〜30のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項32】
空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備える、請求項1〜30のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項33】
空気ポンプおよび空気フィルターをさらに備え、前記空気フィルターが、約1.0ミクロン未満の細孔径を有する、請求項1〜30のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項34】
前記空気ポンプが、電池および前記空気ポンプの吐出端部のアダプターをさらに備える空気ポンプハウジング内に配設され、前記空気ポンプの前記吐出端部が、前記ノズルアセンブリの前記ガス入口と流体連通している、請求項1〜33のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項35】
前記空気ポンプの前記吐出端部の前記アダプターが、ルアー・ロック・アダプターである、請求項34に記載のアプリケーター。
【請求項36】
空気ストリーム内の細菌または病原体を死滅させるように設計された紫外線源をさらに備える、請求項31〜35のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項37】
前記紫外線源が、UV発光LEDである、請求項36に記載のアプリケーター。
【請求項38】
前記ノズル内の材料が、圧縮された空気、窒素、アルゴン、または二酸化炭素によって噴霧化される、請求項31〜37のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項39】
圧電噴霧器をさらに備える、請求項1〜38のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項40】
前記ノズル内の材料が、前記圧電噴霧器よって噴霧化される、請求項39に記載のアプリケーター。
【請求項41】
トリガー機構をさらに備える、請求項1〜40のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項42】
前記トリガー機構の作動により、前記駆動系が始動し、これにより前記第1のプランジャーおよび前記第2のプランジャーが押圧されて前記第1の流体バイパスおよび前記第2の流体バイパスが開く、請求項41に記載のアプリケーター。
【請求項43】
アナログ回路をさらに備える、請求項1〜42のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項44】
個別論理基板をさらに備える、請求項1〜43のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項45】
集積回路をさらに備える、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項46】
集積回路およびプログラマブル論理制御装置をさらに備える、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項47】
トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、前記トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、これにより前記トリガー機構が作動された信号が前記プログラマブル論理制御装置に送られる、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項48】
トリガー機構、集積回路、およびプログラマブル論理制御装置をさらに備え、前記トリガー機構の作動により接触スイッチが接続され、前記接触スイッチの接続で前記駆動系が始動し、これにより前記第1のプランジャーおよび前記第2のプランジャーが押圧される、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項49】
1つ以上のプランジャーの運動を制御するトリガー機構をさらに備え、前記トリガーがボタンを備える、請求項1〜44のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項50】
動力源をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容されている、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項51】
動力源をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーターの外部にある、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項52】
動力源をさらに備え、前記動力源が、圧縮ガス、機械動力、化学的力、または電力からなる群から選択される、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項53】
化学的力を動力源として使用するための手段をさらに備える、請求項1〜52のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項54】
手動の力を動力源として使用するための手段をさらに備える、請求項1〜52のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項55】
動力源をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含む、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項56】
動力源および前記動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、前記動力源を作動させるための手段がスイッチである、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項57】
動力源および前記動力源を作動させるための手段をさらに備え、前記動力源が、前記アプリケーター内に収容され、前記動力源が電池を含み、前記動力源を作動させるための手段がプルタブである、請求項1〜49のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項58】
前記第1の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、請求項1〜57のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項59】
前記第1の穿孔可能な障壁が、金属含有積層物を含む、請求項1〜58のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項60】
前記第1の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、請求項1〜59のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項61】
前記第2の穿孔可能な障壁が、ポリアクリル類、シリコーン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミン、またはこれらのコポリマーからなる群から選択される1つ以上のポリマーを含む、請求項1〜60のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項62】
前記第2の穿孔可能な障壁が、金属を含む、請求項1〜61のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項63】
前記第2の穿孔可能な障壁の外面が、ワックスまたはプラスチックで被覆された紙である、請求項1〜62のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項64】
前記ハウジングを振動させる手段をさらに備える、請求項1〜63のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項65】
前記ハウジングを振動させる前記手段が、圧電バイブレーターである、請求項64に記載のアプリケーター。
【請求項66】
前記ハウジングを振動させる前記手段が、電気モーターバイブレーターである、請求項64に記載のアプリケーター。
【請求項67】
前記ハウジングが、第3のバレルをさらに備える、請求項1〜66のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項68】
前記第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および前記第3のバレルの遠位端部と前記第3の浮動プランジャーとの間の第3の圧力弁をさらに備える、請求項1〜67のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項69】
前記第3のバレルが、第3のプランジャー、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および前記第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の疎水性フィルターをさらに備える、請求項1〜67のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項70】
前記第3のバレルが、第3の浮動プランジャー、第3の流体バイパス、および前記第3のバレルの遠位端部またはその近傍の第3の逆止め弁をさらに備える、請求項1〜67のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項71】
表示灯をさらに備える、請求項1〜70のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項72】
前記第1のプランジャーおよび前記第2のプランジャーが機械的にロックされ、前記第1のプランジャーおよび前記第2のプランジャーの前記第1のバレルおよび前記第2のバレルのそれぞれの中を前進する能力が、実質的に一体での前進に制限されている、請求項1〜71のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項73】
前記第1のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、請求項1〜72のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項74】
前記第1のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、請求項1〜73のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項75】
前記第2のバレルの長さが、約0.5〜約9インチ、約1.5〜約4インチ、または約2〜約3インチである、請求項1〜74のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項76】
前記第2のバレルの直径が、約0.2〜約2インチ、約0.3〜約0.75インチ、または約0.4〜約0.6インチである、請求項1〜75のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項77】
前記第2の内部チャンバーの前記遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第1の開口部を備える、求項1〜76のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項78】
前記第4の内部チャンバーの前記遠位端部が、約0.1〜約1インチ、約0.15〜約0.38インチ、約0.2〜約0.3インチ、約0.05〜約0.5インチ、約0.08〜約0.19インチ、約0.1〜約0.15インチ、約0.01〜約0.1インチ、または約0.02〜約0.04インチの直径を有する第2の開口部を備える、請求項1〜76のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項79】
前記ノズルアセンブリの長さが、約0.5〜約15インチ、約0.75〜約6インチ、または約1〜約2インチである、請求項1〜78のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項80】
前記出口の直径が、約0.001〜約1インチ、約0.01〜約0.05インチ、約0.01〜約0.04インチ、約0.01〜約0.03インチ、または約0.01〜約0.02インチである、請求項1〜79のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項81】
前記第1のプランジャー上の第3の穿孔部、および前記第1のプランジャーと前記浮動プランジャーとの間の第3の穿孔可能な障壁をさらに備える、請求項1〜80のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項82】
前記第2のプランジャー上の第4の穿孔部、および前記第1のプランジャーと前記浮動プランジャーとの間の第4の穿孔可能な障壁をさらに備える、請求項1〜81のいずれか1項に記載のアプリケーター。
【請求項83】
アプリケーターを用いて表面に組成物を塗布する方法であって、
前記アプリケーターが、請求項1〜82のいずれか1項に記載のアプリケーターであり、前記ハウジングが、前記第1の内部チャンバー内に第1の液体、前記第3の内部チャンバー内に第2の液体、前記第2の内部チャンバー内に粘稠液、および前記第4の内部チャンバー内に固体をさらに備え、
前記方法が、
前記第1のプランジャーを前記第1のバレルの前記第2の端部に向かって前進させ、これにより前記第1の浮動プランジャーを前記第1のバレルの前記第2の端部に向かって、前記第1の流体バイパスを越えて前進させて、前記第1の内部チャンバーを前記第2の内部チャンバーと流体連通させるステップと、
前記第2のプランジャーを前記第2のバレルの前記第2の端部に向かって前進させ、これにより前記第2の浮動プランジャーを前記第2のバレルの前記第2の端部に向かって、前記第2の流体バイパスを越えて前進させて、前記第3の内部チャンバーを前記第4の内部チャンバーと流体連通させるステップと、
前記ハウジングを前記ノズルアセンブリに向かって実質的に前進させ、これにより前記第1の穿孔可能な障壁を前記第1の穿孔部で穿孔し、かつ前記第2の穿孔可能な障壁を前記第2の穿孔部で穿孔し、前記第2の内部チャンバーを前記ノズルと流体連通させ、前記第4の内部チャンバーを前記ノズルと流体連通させ、前記ノズル内に前組成物混合物を生成するステップと、
前記前組成物混合物を前記表面に塗布するステップであって、前記混合物がゲル化して前記表面に組成物を形成する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項84】
前記ハウジングを揺動させて前記第1の液体と第1の固体との混合を促進し、前記第2の液体と第2の固体との混合を促進するステップをさらに含み、前記ハウジングを揺動させる前記ステップが、前記第1の内部チャンバーが前記第2の内部チャンバーと流体連通し、かつ前記第3の内部チャンバーが前記第4の内部チャンバーと流体連通した後に完了する、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記ハウジングを揺動させる前記ステップが、前記ハウジングを振動させるステップを含む、請求項84に記載の方法。
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図8】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図8】
【公表番号】特表2012−525236(P2012−525236A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508777(P2012−508777)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/033183
【国際公開番号】WO2010/127255
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(509201148)ハイパーブランチ メディカル テクノロジー, インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/033183
【国際公開番号】WO2010/127255
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(509201148)ハイパーブランチ メディカル テクノロジー, インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]