外科用ステープル留め装置
【課題】外科用ステープルの列を組織に適用するための外科用ステープル留め装置を提供すること。
【解決手段】このステープル留め装置は、カートリッジアセンブリーおよびアンビルアセンブリーを離間位置と接近位置との間で移動させるための接近機構と、カートリッジアセンブリーからステープルの列を射出するための発射機構とを含んでいる。一つのトリガーが、前記装置の接近および発射を行うように動作可能である。また、当該装置は整列ピ
ンアセンブリーを含んでおり、該アセンブリーは手動または自動的に選択的に前進させることができる。アンビルアセンブリーは補強材プレートを含んでおり、該プレートは、当該装置が小さいヘッド部分プロファイルを有することを可能にする。
【解決手段】このステープル留め装置は、カートリッジアセンブリーおよびアンビルアセンブリーを離間位置と接近位置との間で移動させるための接近機構と、カートリッジアセンブリーからステープルの列を射出するための発射機構とを含んでいる。一つのトリガーが、前記装置の接近および発射を行うように動作可能である。また、当該装置は整列ピ
ンアセンブリーを含んでおり、該アセンブリーは手動または自動的に選択的に前進させることができる。アンビルアセンブリーは補強材プレートを含んでおり、該プレートは、当該装置が小さいヘッド部分プロファイルを有することを可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.技術分野
本開示は、一般には外科用ステープル留め装置に関し、特にアンビルおよびカートリッジアセンブリーを接近させるための、および該カートリッジアセンブリーからステープル列を射出するための単一のトリガーを有する外科用ステープル留め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術の背景
当該技術において、圧縮された生体組織を通して平行なステープル列を適用するために使用される外科用ステープル留め装置が周知であり、例えば切除の前、切断 の前、または解剖において組織を閉鎖するために、並びに胸部および腹部の手術において組織を閉塞するために普通に使用される。
【0003】
典型的には、このような外科用ステープル留め器具はアンビルアセンブリー、外科用ステープルのアレイを支持するためのカートリッジアセンブリー、アンビルおよびカートリッジアセンブリーを接近させるための接近機構、カートリッジとアンビルアセンブリーとの間に組織を捕捉するため、および接近および発射の際にカートリッジとアンビルアセンブリーとの間の整列を維持するための整列ピンアセンブリー、並びにカートリッジアセンブリーから外科用ステープルを射出するための発射機構を含んでいる。接近機構および発射機構は、一般に、ステープルの接近および発射を行うための異なるアクチュエータを含んでいる。整列ピンをカートリッジアセンブリーから前進させてアンビルと係合させるために、整列ピンアセンブリーを手動で操作することができ、或いは、接近機構の動作時にピンアセンブリーを自動的に駆動することができる。手動で操作される整列ピンアセンブリーを有する器具の場合、整列ピンアセンブリーのためのアクチュエータは、器具のハンドルから離間した位置に配置される。
【0004】
Pruittに付与された米国特許第4,930,503号は、このような 外科用ステープル留め器具を開示している。Pruittの器具は、手動で操作される整列ピンアセンブリー、回転可能なノブ式アクチュエータを含む接近機構、および旋回可能なトリガーを含む発射機構を含んでいる。使用に際し、外科医は、ノブ式アクチュエータを回転させることによって、先ずアンビルおよびカートリッジ部材を接近させなければならない。外科医は次に、当該器具の中央本体部分に支持されたノブを前進させることによって、整列ピンアセンブリーを前進させることができる。その後、トリガーを器具の静止ハンドルの方に向けて旋回させることにより、当該器具を発射することができる。
【0005】
Burdorff に付与された米国特許第5,697,543号もまた、接近機構、発射機構および整列ピン機構を有する外科用ステープル留め器具を開示している。この接近機構および発射機構は、夫々が、異なる旋回可能なトリガーアクチュエータを含んでいる。整列ピン機構は接近機構と動作的に関連しており、接近機構が駆動したときに、整列ピンアセンブリーは自動的に前進するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既知の従来技術による外科用ステープル留め装置は、幾つ かの欠点がある。第一に、当該器具の接近および発射を行うために複数のアクチュエータを使用することは、器具の製造および操作を複雑にし、殆どの場合、外科医は該器具を保持および操作するために両手を使用することを必要とする。第二に、外科医は接近させる前に整列ピンアセンブリーを前進させることを好むにもかかわらず、整列ピンアセンブリーが接近機構と動作的に関連している器具では、整列ピンアセンブリーを前進させるために該器具を接近させることを必要とする。対照的に、整列ピンアセンブリーが手動で前進される器具は、典型的には、整列ピンアセンブリーを駆動するために外科医が第二の手を使用することを必要とする。
従って、片方の手で外科医が操作でき、自動的または手動で前進し得る整列ピンアセンブリーを含む外科用ステープル留め器についての必要性が継続して必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、近位端および遠位端を有するフレームを含む外科用ステープル留め装置が提供される。該フレームの近位端には、静止ハンドルを定義する本体が 固定される。アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーが、該フレームの遠位端に支持される。アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーは、離間した位置と接近した位置との間で相互に移動可能である。接近機構は、カートリッジアセンブリーを支持するように構成された遠位端および近位端を有するクランプ摺動アセンブリーを含んでいる。発射機構は、カートリッジアセンブリー内に摺動可能に収容されるように配置された遠位端を有するスラストバーを含んでいる。旋回可能なトリガーが前記本体に支持され、また前記接近機構および前記発射機構と動作的に結合されていて、前記アンビルアセンブリーおよび前記カートリッジアセンブリーを接近させるために該トリガーが接近ストロークを通して旋回可能であり、且つその後に前記カートリッジアセンブリーからステープルのアレイを射出するために発射ストロークを通して旋回可能になっている。
【0008】
今回開示する外科用ステープル留め装置は また、整列ピン、ピン押出し器およびベル型クランクを含んだ整列ピンアセンブリーを有している。該整列ピン押出し器は、前進位置と後退位置との間で、前記フレームに摺動可能に支持される。この整列ピン押出し器は、整列ピンを、カートリッジアセンブリー内に配置された後退位置から、前記アンビルアセンブリーに係合する前進位置へと係合および前進させるための遠位当接部材を含んでいる。前記ベル型クランクは、前記クランプ摺動アセンブリーに動作的に連結されており、前記ピン押出し器に取外し可能に結合されている。前記クランプ摺動アセンブリーを前進させたときに、前記ベル型クランクは旋回されて、前記整列ピン押出し器を同時に前進させる。前記整列ピン押出し器は、前記本体中のスロットを通して伸びる一対のポストを含んでいる。各ポストには親指ボタンが支持されている。当該装置の接近に先立って、該親指ボタンを押して前記整列ピンアセンブリーを手動で前進させ、前記アンビルアセンブリーと係合させることができる。
【0009】
ツメ機構が前記本体に支持されており、該機構はクランプツメおよび発射ツメを含んでいる。このクランプツメは、前記トリ ガーが既に接近ストロークの略3/4を移動した後に、前記接近機構の戻りを防止するように機能する。また、このクランプツメは、当該装置が略3/4の接近位置へと移動したことを示す聴覚的および触覚的な指標を提供する。前記発射ツメは、当該装置が発射準備完了位置にあることの指標を提供する。発射ツメはまた、装置の発射が行われた後に前記トリガーを圧縮位置にロックするように機能して、発射がおきたことの視覚的指標を提供する。当該装置の何れかの動作点において接近機構を後退位置に戻すように、解除ボタンが設けられる。旋回可能なトリガー、解除ボタンおよび親指ボタンは、全て当該装置のハンドルに隣接して配置されており、外科医が片手を使用して操作する。
【0010】
当該外科用ステープル留め装置のアンビルアセンブリーには、該アセンブリーに増大した強度を与えるように、補強材プレートが設けられる。この補強材プレートを使用することにより、ヘッド部分のプロファイルの大きさを小さくすることができる。本発明は以下を提供する。
(1)外科用ステープル留め装置において:
第一および第二の末端を有するフレームと;
静止ハンドルを定義する本体部分であって、前記フレームの第一の末端に固定される本体部分と;
前記本体に旋回可能に固定されるトリガーと;
ア ンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーを含むヘッド部分であって、前記アンビルアセンブリーは前記フレームの第二の末端に固定され、前記カー トリッジアセンブリーおよび前記アンビルアセンブリーは離間した位置と接近した位置との間で相互に対して移動可能であるヘッド部分とを具備してなり、前記アンビルアセンブリーは、複数のステープル成形ポケットおよび一つの補強材プレートを有するアンビルを含み、該アンビルは前記補強材プレートの回りに固 定されるように構成され、前記補強材プレートは、前記アンビルアセンブリーに追加の強度を提供して前記ヘッド部分のサイズを縮小することを可能にする外科用ステープル留め装置。
(2)項目1に記載の外科用ステープル留め装置において、前記補強材プレートおよび前記アンビルがステンレス鋼で形成される装置。
(3)項目1に記載の外科用ステープル留め装置において、前記フレームは左右のフレーム部材を含み、前記アンビルアセンブリーは前記左右のフレーム部材の第二の末端に間に固定される装置。
(4)項目4に記載の外科用ステープル留め装置において、前記アンビルアセンブリーはスペーサプレートを更に含み、該スペーサプレートは前記補強材プレートの回りに配置されるように構成される装置。
(5)外科用ステープル留め装置において:
静止ハンドル部分を有する本体と;
前記本体に旋回可能に固定されたトリガーと;
アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーを含むヘッド部分であって、前記アンビルアセンブリーおよび前記カートリッジアセンブリーは離間した位置と接近した位置との間で相互に対して移動可能であるヘッド部分と;
前記ヘッド部分に動作可能に結合された接近機構であって、前記アンビルアセンブリーおよび前記カートリッジアセンブリーを、前記離間した位置と接近した位置との間で相互に対して移動可能に駆動可能な接近機構と;
先端を有する整列ピンを含む整列ピンアセンブリーであって、後退位置から該整列ピンの先端がアンビルアセンブリーに係合する前進位置へと、前記整列ピンを前進させるように駆動可能な整列ピンアセンブリーとを具備してなり、
前記整列ピンアセンブリーは、前記整列ピンアセンブリーが前記接近機構とは独立に手動で駆動され、または前記接近機構の駆動に応答して自動的に駆動され得るように、前記接近機構に解除可能に結合される外科用ステープル留め装置。
(6)項目5に記載の外科用ステープル留め装置において、前記整列ピンアセンブリーは整列ピン押出し器およびベル型クランクを含み、該ベル型クランクは、前記整列ピン押出し器に解除可能に結合され且つ前記接近機構に動作可能に結合される装置。
(7)項目6に記載の外科用ステープル留め装置において、前記ベル型クランクは前記本体内に旋回可能に装着され、また前記整列ピン押出し器に形成されたC字型ク リップ内に収容されるように採寸されたポストを含み、該ポストは、前記整列ピンアセンブリーの手動による駆動を容易にするように前記C字型クリップから取外し可能である装置。
(8)項目7に記載の外科用ステープル留め装置において、前記接近機構は、前記カートリッジアセンブリーを 支持するように構成された第一の末端および前記旋回可能なトリガーに動作可能に結合された第二の末端を有する少なくとも一つのクランプ摺動部材を含み、前記トリガーの駆動が前記少なくとも一つのクランプ摺動部材を移動させて、前記カートリッジアセンブリーおよび前記アンビルアセンブリーを前記離間した位置と前記接近した位置との間で移動させる装置。
(9)項目8に記載の外科用ステープル留め装置において、前記少なくとも一つのクラ ンプ摺動部材はカムスロットを含み、前記ベル型クランクは前記カムスロット内に収容されるように採寸された少なくとも一つのカム部材を含み、前記カムスロットは、前記少なくとも一つのクランプ摺動部材が移動するときに前記ベル型クランクを旋回させるように構成される装置。
(10)項目9に記載の外科用ステープル留め装置において、前記整列ピン押出し器は、前記本体に形成されたスロットを通して伸びるように採寸された少なくとも一つのポストを含み、該ポストは、前記整列ピンアセンブリーを手動で駆動するように前記スロット内で摺動可能である装置。
(11)項目10に記載の外科用ステープル留め装置において、前記少なくとも一つのポストは第一および第二のポストを含み、第一のポストは前記本体の一方の側に形成されたスロットを通して伸び、また第二のポストは前記本体の反対側に形成されたスロットを通して伸びる装置。
(12)項目11に記載の外科用ステープル留め装置において、更に、前記第一および第二のポストの夫々に固定された親指ボタンを含む装置。
(13)項目5に記載の外科用ステープル留め装置において、前記接近機構はクランプ摺動アセンブリーおよび二リンクアセンブリーを含み、該二リンクアセンブリーは 前方リンクおよび後方リンクを含み、該後方リンクは、前記本体に旋回可能に固定された一つの末端および前記前方リンクの後端に旋回可能に固定された前端を有し、前記クランプ摺動アセンブリーは、前記カートリッジアセンブリーを支持するように構成された遠位端および前記前方リンクの前端に旋回可能に固定された近位端を有し、前記二リンクアセンブリーは、前記前方リンクおよび後方リンクの長手軸が整列していない位置から、前記前方リンクおよび後方リンクの長手軸が実質的に整列した位置へと移動して、前記クランプ摺動アセンブリーを後退位置から前進位置へと移動させることが可能である装置。
(14)項目13に記載の外科用ステープル留め装置において、前記トリガーは前記二リンクアセンブリーに隣接して配置された延設部を含み、該延設部は前記二リンクアセンブリーを前記非整列位置から前記整列位置へと付勢するように移動可能である装置。
(15)項目14に記載の外科用ステープル留め装置において、更に発射機構を含み、該発射機構は、前記カートリッジアセンブリー内に配置された遠位端および前記トリガーと動作可能に結合された近位端を有するスラストバーを含む装置。
(16)項目15に記載の外科用ステープル留め装置において、更に前記トリガーに旋回可能に結合された発射リンクを含み、前記スラストバーはその近位端に形成され たノッチを有し、前記トリガーが発射ストロークを通して移動する際に、前記アンビルアセンブリーおよび前記カートリッジアセンブリーが前記接近位置に移動して前記カートリッジアセンブリーからステープルの射出を行った後に、前記発射リンクは前記スラストバーのノッチの中に移動可能である装置。
(17)項目5に記載の外科用ステープル留め装置において、前記トリガーはクッションを備えたグリップ部材を含む装置。
(18)項目5に記載の外科用ステープル留め装置において、前記静止ハンドル部分はクッションを備えたグリップ部材を含む装置。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、今回開示される外科用ステープル留め装置の一つの実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した外科用ステープル留め装置の側面図である。
【図3】図3は、図1に示した外科用ステープル留め装置の頂面図である。
【図4】図4は、図1に示した外科用ステープル留め装置の部品を分解して示す斜視図である。
【図5】図5は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、当該装置のハンドル部分から左側の本体半分を取り除いて示す斜視図である。
【図6】図6は、図7に示した外科用ステープル留め装置のハンドル部分を、本体半分を除去し且つフレームの一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図7】図7は、図4に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図8】図8は、図1に示した外科用ステープル留め装置のステープル押出し器アセンブリーを示す背面斜視図である。
【図8A】図8Aは、図8に示したステープル押出し器アセンブリーを、部品を分離して示す背面斜視図である。
【図8B】図8Bは、図8に示したステープル押出し器アセンブリーの別の実施例を、部品を分離して示す斜視図である。
【図8C】図8Cは、図8Bに示したステープル押出し器アセンブリーを、組立てた状態で示す斜視図である。
【図9】図9は、図1に示した外科用ステープル留め装置の遠位端を示す拡大斜視図である。
【図9A】図9Aは、図9に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図9B】図9Bは、図9Aの切断線9B−9Bに沿った断面図である。
【図10】図10は、図1に示した外科用ステープル留め装置の発射ツメを一方の側から見た斜視図である。
【図10A】図10Aは、図10に示した外科用ステープル留め装置の発射ツメを他方の側から見た斜視図である。
【図11】図11は、図1に示した外科用ステープル留め装置のクランプツメを一方の側から見た斜視図である。
【図11A】図11Aは、図11に示した外科用ステープル留め装置のクランプツメを他方の側から見た斜視図である。
【図12】図12は、図1に示した外科用ステープル留め装置のトリガーおよび発射リンクを、分品が分離され状態で示す斜視図である。
【図13】図13は、図1に示した外科用ステープル留め装置の解除ボタンアセンブリーおよび二リンクアセンブリーを、部品が分離された状態で示す斜視図である。
【図14】図14は、図1に示した外科用ステープル留め装置のピン押出し器およびベル型クランクを、部品が分離された状態で示す斜視図である。
【図15】図15は、図3の切断線XX−XXに沿った外科用ステープル留め装置の側断面図である。
【図15A】図15Aは、図1に示した外科用ステープル留め装置のハンドル部分を、本体の半分を除去した状態で示す一部切欠き側面図である。
【図15B】図15Bは、図15に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図15C】図15Cは、図15Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図16】図16は、アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーを接近させる際の、図1に示した外科用ステープル留め装置の側断面図である。
【図16A】図16Aは、アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーを接近させる際の、図1に示した外科用ステープル留め装置のハンドル部分を、本体の左半分を当該装置のハンドル部分から取り除いた状態で示す一部切欠き側面図である。
【図16B】図16Bは、図16に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図16C】図16Cは、図16Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図17】図17は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、トリガーが圧縮位置にある接近した位置で示す側断面図である。
【図17A】図17Aは、図1に示した外科用ステープル留め装置を、当該装置のハンドル部分から本体の左側半分を除去し且つトリガーが圧縮位置にある状態で示す一部切欠き側面図である。
【図17B】図17Bは、図17に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図17C】図17Cは、図17Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図18】図18は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、トリガーが発射準備位置にある接近した位置で示す側断面図である。
【図18A】図18Aは、図1に示した外科用ステープル留め装置のハンドル部分を、当該装置のハンドル部分から本体の左側半分を除去し除去し、且つトリガーが圧縮位置にある状態で示す一部切欠き側面図である。
【図18B】図18Bは、図18に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図18C】図18Cは、図18Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図19】図19は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、該装置が発射した後に、トリガーが圧縮位置にある状態で示す側断面図である。
【図19A】図19Aは、図1に示した外科用ステープル留め装置をのハンドル部分を、発射された位置において、当該装置のハンドル部分から本体の左側部分を除去し、且つトリガーが圧縮位置にある状態で示す一部切欠き側面図である。
【図19B】図19Aは、図19に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図19C】図19Cは、図19Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図20】図20は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、ステープルがステープルカートリッジから発射され、且つカートリッジアセンブリーが後退位置へと移動した後の状態で示す側断面図である。
【図20A】図20Aは、図20に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図21】図21は、図1に示した外科用ステープル留め装置によって組織に適用されたステープル配置を示す、組織の頂面図である。
【図22】図22は、組織が切断された後のステープル配置を示す、図16に示した組織の頂面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付の図面を参照して、今回開示される外科用ステープル留め装置の好ましい実施例を説明する。
次に図面を参照して、今回開示する外科用ステープル留め装置の好ましい実施例を詳細に説明するが、これらの図において、同じ参照番号は幾つかの図の夫々において対応する要素を示している。
【0013】
図1〜図3において、10で一般的に示す今回開示の外科用ステープル留め装置は、静止ハンドル14を定義する本体12、旋回可能なトリガー16、細長い中央 本体部分18、カートリッジアセンブリー20およびアンビルアセンブリー22を含んでいる。親指ボタン24が、本体12の夫々の側に摺動可能に配置されている。親指ボタン24は、以下で詳細に述べる方法で、整列ピンアセンブリーを手動で前進させるように移動可能である。解除ボタン26が本体12の近位端に配置されており、これを押圧することにより、カートリッジアセンブリー20を、アンビルアセンブリー22に隣接して配置された接近位置からアンビルアセンブリー22に対して離間した位置(図示せず)へと復帰させることが可能である。
【0014】
図4を参照すると、本体12は、一対のモール ドされた半型12aおよび12bから形成される。好ましくは、半型12aおよび12bはプラスチックで形成されるが、金属を含む他の材料を使用してこれら半型を形成してもよい。クッションを備えたグリップ部材14aが、夫々の半型12aおよび12bの静止ハンドル14に固定される。グリップ部材14aは、VersaflexTMまたはSantapreneのような熱可塑性樹脂を、静止ハンドル14に射出モールドすることによって形成すればよい。或いは、クッションを備えたグリップ部材14は、接着剤、ネジ、溶接、オーバーモールド等を含む何れか既知の固定技術を使用して、静止ハンドル14上に形成でき、またはこれに固定することができる。一対の離間したフレーム部材28aおよび28bが、ハウジング半型12aおよび12bとアンビルアセンブリー22の間に伸びている。フレーム部材28aおよび28bの中央部分は、細長い中央本体部分18を形成している。好ましくは、フレーム部材28aおよび28bは、ステンレス鋼のような外科等級の金属で形成される。或いは、必要な強度要件を満たす他の適切な材料を使用してもよい。
【0015】
また、図9〜図9Bも参照すると、アンビルアセンブリー22は補強材プレート30、スペーサプレート32、T−トラック34、およびアンビル36を含んでい る。整列ピン38の通過を可能にするために、アンビル36には開口部67が形成されている。補強材プレート30は、垂直部分30aおよび水平部分30bを含んでいる。垂直部分30aの遠位端には、ノッチ30cが形成されている。ノッチ30cは、カートリッジ整列ピン38の先端を収容するように構成される。プレート30の水平部分は、以下で更に詳細に説明する、インターロック部材42を収容する大きさの切欠き40を含んでいる。組立てられた状態において、フレーム部材28aおよび28bの遠位垂直部分30aは、補強材プレート30の垂直部分30aにおける垂直部分30aの両側対向面に配置される。スペーサプレート32は一対の脚部を含んでおり、これら脚部は、補強材プレート30とアンビル36の間にある補強材プレートの両側対向面に配置される。アンビル36はチャンネル36aを定義し、またスペーサプレート32の回りに配置される。キャップ39が当該アセンブリーを覆って配置され、使用に際して組織を傷付ける可能性が小さい滑らかな表面を提供する。キャップ39は溝39aを含んでおり、該溝は、アンビル36とフレーム部材28bとの間に形成された切断案内スロット41の一端を定義する。溝39aおよび切断案内スロット41は、装置10が発射された後にメスで組織を切断するのを容易にする。T−トラック34は、スルースロット44を定義する。スロット44は、フレーム部材28aおよび28bの間で、補強材プレート30の水平部分30bを覆って配置される。T−トラック34は切欠き40の回りに配置されて、インターロック42が配置されるキャビティーを定義する。好ましくは、アンビルアセンブリー部品およびフレーム部材28a,28bは、リベット44を使用して一緒に固定される。或いは、ネジ、ピン、溶接等を含む他の固定部材を使用して、アンビルアセンブリー部品およびフレーム部材を一緒に固定してもよい。好ましくは、アンビルアセンブリー22の部品はステンレス鋼で形成される。或いは、必要な強度要件を有する金属を含む他の材料を使用して、アンビル部品の幾つかまたは全部を形成することもできる。
【0016】
図9を参照すると、アンビル 36は、アンビルの表面に形成された複数のステープルポケット37を含んでいる。各ステープルポケット37は、第一および第二のステープル成形カップ37aおよび37b、並びにこれらステープル成形カップの夫々の回りに配置されたチャンネリング表面37cを含んでいる。このようなステープル成形ポケットを含むアンビルは、1994年8月19日に出願された米国特許第5,480,089号に開示されており、該特許の全体を本明細書の一部として本願に援用する。
【0017】
図4および図7〜8Aを参照すると、カートリッジアセンブリー20は、ステープル収容スロット52の列を有するカート リッジ50を含んでいる。ステープル押出し器アセンブリー54は、複数の押出し部材58を含んでいる。各押出し部材58は、それぞれのステープル収容スロット52内に摺動可能に収容されるように構成された、複数のフィンガー58aを含んでいる。フィンガー58aは、フィンガー58aの前進によりスロット52からステープル56が排出されるように、スロット52中のステープル56の後に配置される。カートリッジ50の中に形成された案内チャンネル60(図15)は、整列ピン38を摺動可能に収容するように構成されている。ピン38の回りにバネ64が配置されて、整列ピン38を案内チャンネル60内の後退位置へと付勢する。カートリッジ50に形成された開口部65は、整列ピン38が、案内チャンネル60からアンビル開口部67(図9A)を通して、アンビルアセンブリー22に形成されたノッチ30cの中に伸びるのを可能にする。整列ピン38を前進させるための整列ピン機構の動作については、以下で詳細に説明する。
【0018】
図8Bおよび図8Cを参照すると、ステープル押出し器アセンブリー54は複数の押出し部材58を含んでおり、これら押出 し部材は相互に組み合って押出し器アセンブリー54を形成する。押出し器アセンブリー54は、押出し部材58を増減することにより、種々のサイズのカートリッジを収容するように変更してもよい。例えば、図8Bおよび図8Cに示すように、押出し器部材58を除去して、より小さいカートリッジアセンブリーに適合させてもよい。
【0019】
図4および図5を参照すると、外科用ステープル留め装置10は、一対のクランプ摺動部材66a,66b、整 列ピン押出し器68、およびスラストバー70を含んでいる。クランプ摺動部材66a,66b、整列ピン押出し器68、およびスラストバー70は、トリガー16が接近ストロークおよび/または発射ストロークの全体を移動したときに、これに応答して後退位置と前進位置との間で移動するために、フレーム部材28aおよび28bの間で摺動可能に支持されている。上記部材の夫々の動作については、以下で詳細に説明する。
【0020】
クランプ摺動部材66aおよび66bは、当該外科用ステープル留め装置における接近機構の一部を形成する。各クランプ摺動部材は、遠位端72、近位端74および細長い本体76を有している。細長い本体76は、一対の細長い案内スロット78aおよび78bを含んでいる。案内スロット78aおよび78bは、フレーム部材28aおよび28bの間に伸びるピン80aおよび80b(図15)を、それぞれ摺動可能に収容する寸法である。案内スロット78aおよび78bの中にピン80aおよび80bを配置することは、前進位置と後退位置との間での移動の際に、クランプ摺動部材66a,66bとフレーム部材28a,28bとの間の整列を維持するように機能し、またクランプ摺動部材66a,66bの長手方向での移動範囲を制限するように機能する。即ち、クランプ摺動部材の完全に前進した位置へは、スロット78aの近位端がピン80aに係合するときに到達し、またクランプ摺動部材の完全な後退位置へは、スロット78aの遠位端がピン80aに係合するときに到達する。各クランプ摺動部材66aおよび66bの遠位端72は、ヘッド部分82を含んでいる。各ヘッド部分82は複数の開口部84を有しており、これら開口部は、クランプ摺動部材66aおよび66bを離間した関係で一緒に固定するための固定部材86(図5)を収容するように構成されている。組立てられた状態においては、クランプ摺動部材66aおよび66bは相互に離間され、ピン押出し器68およびスラストバー70が摺動可能に配置される細長いチャンネルを定義する。クランプ摺動部材66aおよび66bの遠位端は、カートリッジアセンブリー20を収容するためのカートリッジ支持レセプタクルを定義する。各クランプ摺動部材の一連のディンプル85は、カートリッジ支持体内にカートリッジアセンブリー20を摩擦で保持するように機能する。クランプ摺動部材66aおよび66bの近位端74は、それぞれ、以下で詳細に述べる駆動アセンブリーのピン88を収容する孔を含んでいる。
【0021】
図14も参照すると、整列ピン押出し器68はその長さに沿ったチャンネルを定義しており、これはスラストバー70を摺動可能に収容する大きさになっている。 整列ピン押出し器68は、整列ピン38の近位端38bに係合するように構成された当接部材91を有する垂直部分を含んでおり、(以下で述べるようにして)整列ピン68が前進位置へ移動するときに、整列ピン38はカートリッジ50内から、カートリッジ50の開口部65およびアンビル36の開口部67を通って、アンビルアセンブリー22のノッチ30cの中へと前進するようになっている。整列ピン押出し器68は、一対の細長いスロット92aおよび92bを含んでいる。ピン80aおよび80b(図15)は、夫々スロット92aおよび92bを通って伸びており、前進位置と後退位置との間で移動する際にピン押出し器58を案内する。整列ピン押出し器68の近位端は、一対の離間した脚部68aおよび68bを含んでいる。夫々の脚部68aおよび68bは半径方向に伸びるポスト120を含んでおり、これは本体の半型12aおよび12bの中に形成された細長いスロット122(図4)を通って伸びるように採寸されている。整列ピン押出し器68の手動での駆動を容易にするために、親指ボタン24がポスト120に固定されている。C字型クリップレセプタクル126が整列ピン押出し器68に形成されており、ベル型クランク96のリンク94を解除可能に収容するように採寸されている。ベル型クランク96およびハンドル駆動アセンブリーの動作については、以下で詳細に説明する。
【0022】
図4を参照すると、スラストバー70は、整列ピン押出し器68に形成されたチャン ネル69内に摺動可能に配置される。スラストバー70の遠位端は、ステープル押出し器アセンブリー54に係合するように構成された係合ヘッド100を含んでいる。スラストバー70はまた、一対の細長いスロット102aおよび102bを含んでおり、これらスロットはピン80aおよび80b(図15)を摺動可能に収容するように採寸される。クランプ摺動部材66aおよび66bに関して上記で述べたように、ピン80aおよび80bは、後退位置と全身位置との間でスラストバー70の移動を案内するだけでなく、スラストバー70の完全に前進した位置および完全に後退した位置を定義するように機能する。図15に示したように、スロットバー70のスロット102aおよび102bは、それぞれクランプ摺動部材66aおよび66bに形成されたスロット78aおよび78bよりも長い。スロット102aおよび102bの増大した長さは、スラストバー70が、クランプ摺動部材66aおよび66bとは独立に、カートリッジアセンブリー20を通って接近位置から遠位方向に前進して、ステープルをカートリッジアセンブリー20から射出することを可能にする。スラストバー70の近位端はバイアス部材71と係合するように適合され、該バイアス部材は本体12とスラストバー70との間に緊張状態で支持されて、スラストバー70を後退位置へと付勢する。また、スラストバー70の近位端はノッチ104を含んでおり、該ノッチは発射リンク106の遠位端を収容するように構成されているが、これについては以下で更に詳述する。
【0023】
図4〜図6、図12および図13を参照すると、ハンドル駆動アセンブリー110は、旋回可能なト リガー16、前方リンク112および後方リンク114を含む二リンクアセンブリー111、ベル型クランク96、発射リンク106、クランプツメ108、および発射ツメ110を含んでいる。また、解除ボタン150および解除レバー152を含む解除機構26が本体12に設けられている。
【0024】
旋回可能なトリガー16は、本体の半型12aおよび12bの間で、ピボット部材116の回りに旋回可能に固定されている。或いは、ピボットピンを使用して、 本体半型の間にトリガー16を旋回可能に支持することができる。トリガー16は、クッションを備えたグリップ16a(これは静止ハンドル14に関して上述した方法でトリガー16に固定すればよい)、および二リンクアセンブリー111の下に配置される後方延設部115を含んでいる。二リンクアセンブリー111の後方リンク114は、フレーム部材28aおよび28bの間に伸びるピボットピン113に旋回可能に固定された後端、およびピボットピン118によって前方リンク112の後端に旋回可能に固定された前端を有している。解除ボタン150もまた、ピボットピン113に旋回可能に固定されることに留意されたい。前方リンク112の前端は、ピン88によって、クランプ摺動部材66aおよび66bに旋回可能に固定されている。トリガー16がピボット部材116の回りで旋回するときに、後方延設部115は、二リンクアセンブリー111を、前方リンク112および後方リンク114の長手軸が整列しない位置から、前方リンク112および後方リンク114の長手軸が実質的に整列する位置へと付勢する。この実質的に整列した位置において、リンク112および114は、実際の整列を僅かに通過したオーバーセンター位置へと移動される。整列位置を僅かにオーバーセンターまたは通過した位置へと二リンクアセンブリーを移動させれば、二リンクアセンブリー111は、解除機構26によって係合されるまでは非整列位置には戻らないであろう。後方リンク114の後端は本体12内に固定されるから、二リンクアセンブリー111が非整列位置から整列位置へと移動されるときに、前方リンク112が遠位方向に前進して、クランプ摺動部材66aおよび66bを遠位方向へと前進させる。クランプ摺動部材66aおよび66bの前進は、これに対応してカートリッジアセンブリー20を前進させ、アンビルアセンブリー22およびカートリッジアセンブリー20をそれぞれ接近させる。
【0025】
図4および図15を参照すると、スラスト バー70は前方の細長いスロット103を含んでいる。クランプ摺動部材66aおよび66bの間に伸びるリベット116もまた、スロット103を通って伸びている。クランプ摺動部材66aおよび66bが後退位置から前進位置へと前進されるときに、リベット116はスロット103の前端に係合して、スラストバー70をクランプ摺動部材66aおよび66bと同時に前進させる。図15に示すように、スロット103は、クランプ摺動部材66aおよび66bとは独立に、スラストバー70が接近位置を越えて遠位方向に前進することを可能にする長さである。
【0026】
図4および図14を参照すると、ベ ル型クランク96は、ピボット部材134によって、本体フレーム部材28aおよび28bの間に旋回可能に固定される。上記のように、ベル型クランク96のリンク94は、整列ピン押出し器68のC型クリップ126内に解除可能に配置される。ベル型クランク96は、一対の離間した側壁96aおよび96bを含んでいる。各側壁は内側に伸びるカム部材138a含んでおり、該カム部材は、クランプ摺動部材66aおよび66bの近位端に形成されたカムスロット140内に収容されるように構成されている。クランプ摺動部材66aおよび66bが遠位方向に前進されるときに、カムスロット140を限定する壁はカム部材138に係合して、ベル型クランク96をピボット部材134の回りに旋回させる。ベル型クランク96が旋回されると、ポスト94がピン押出し器68を遠位方向に付勢し、案内チャンネル60を通して当接部材96を前進させ、整列ピン38を前進させてアンビルアセンブリー22と係合させる。カムスロット140は、クランプ摺動部材66aおよび66bの初期前進の際にベル型クランク96を迅速に前進させて、接近の初期段階の間に整列ピン押出し器68および整列ピン38を迅速に前進させるように構成される。
【0027】
図4および図13を参照すると、解除機構26は、解除ボタン150および解除レバー152を含んでいる。上記で述べたように、解除ボタン150は、ピボットピン113に旋回可能に固定される後端を含んでいる。ピボットピン113は、フレーム部材28aおよび28bの間に固定される。解除ボタン150の前端は、解除レバー152の後端に形成されたロッド156を摺動可能に収容するように採寸されたスロット154を含んでいる。解除レバー152の前端は、本体半型12aおよび12bの間に旋回可能に固定される。係合部材158は、解除レバー152の底部から下方に向けて突出しており、また解除ボタン150が押圧されて、二リンクアセンブリー111が実質的に整列されたオーバーセンター位置から非整列位置へと付勢されるときに、二リンクアセンブリー111に当接するように配置される。
【0028】
図4および図10〜図12 を参照すると、外科用ステープル留め装置10は、クランプツメ108および発射ツメ110を含むツメアセンブリーを含んでいる。クランプツメ108は、フレーム28aにおける半円形スロット172中のピボット部材170の回りに旋回可能に固定される。バネ172は、クランプツメ108とフレーム28aとの間に固定されて、図4で見たときに時計回りに回転させるようにクランプツメ108を付勢する。クランプツメ108は、トリガー16の延設部115に形成された係合カム部材180に係合するように配置された、凹部178を有するカム表面176を含んでいる。トリガー16上のカム部材180がカム表面176の凹部178中に配置されると(これはクランプ摺動部材66aおよび66bが接近ストロークの略3/4を移動した後に起きる)、トリガー16は、バネ182によって非圧縮位置に戻るのを妨げられる。こうして、カートリッジアセンブリー20およびアンビルアセンブリー22は、外科医がトリガー16を解除したときでも、3/4接近位置に維持される。発射ツメ110は、フレーム28bに形成された半円形スロット186において、ピボット部材184の回りに旋回可能に固定される。バネ186は、発射ツメ110とフレーム28bとの間に固定されて、図4で見たときに発射ツメを時計方向に付勢する。発射ツメ110は、トリガー16の延設部の対向側部に形成されたカム部材194に係合するための凹部192を有するカム表面190を含んでいる。発射ストロークを通してトリガー16が移動する際に、カム部材194は凹部192の中に移動し、発射が完了した後にトリガー16を圧縮位置にロックする。これは、発射が完了したことの聴覚的および視覚的な指標を外科医に提供する。ツメアセンブリーの更なる動作については、以下に述べる外科用ステープル留め装置10の動作の詳細において説明する。
【0029】
次に、図15〜図20Aを参照して、当該外科用ステープル留め装置の動作を説明する。なお、種々の部品の運動は、参照された図においては位置されたときの器具を見る視点から説明する。
【0030】
図15〜図15Cは、使用前の外科用ステープル止め装置を示している。図示のように、カートリッジアセンブリー20およびアンビルアセンブリー22は離間し た関係にあり、トリガー16は非圧縮位置にあり、クランプ摺動部材66a,66bおよびスラストバー70は後退位置にある(なお、ピン80aおよび80bは、クランプ摺動部材66a,66bのスロット78a,78bおよびスラストバー70のスロット102a,102bの前端に配置される)。スラストバー70が後退位置にあるときに、発射ツメ106の前端はスラストバー70におけるノッチ104の前方に配置される。リンク106はノッチ104に係合できないから、装置10はこの位置では発射されることができない。整列ピン押出し器68および整列ピン38もまた後退位置にあり、ベル型クランク96のポスト94は、整列ピン押出し器68のC字型クリップ126の中に係合される。この点において、外科医は親指ボタン24を本体半型12aおよび12bに形成されたスロット122の前方端に向けて押出すことにより、手動で整列ピン押出し器68および整列ピン38を前進させることができるであろう。この操作は、ポスト94をC字型クリップ126から外すであろう。
【0031】
図16〜図16Cは、トリガー16が接近ストロークにある際の、外科用ス テープル留め装置10を示している。図示のように、トリガー16は矢印「A」で示した方向に移動されて、二リンクアセンブリー11が非整列位置から実質的に整列した位置に向けて付勢される方向に、トリガー16の延設部115を移動させる。後方リンク114はピン113の回りで本体12に固定されるから、前方リンク112は前方に伸びる。前方リンク112はクランプ摺動部材66aおよび66bに固定される。前方リンク112が前方に伸びるときに、クランプ摺動部材66aおよび66bは、矢印「B」で示す方向に後退位置から前進位置または接近位置に向けて前進される。なお、スロット78a,78bおよび102a,102bにおけるピン80aおよび80bの位置に留意されたい。上記で述べたように、リベット116が、クランプ摺動部材66aおよび66bの間でスラストバー70に形成されたスロット103を通って伸びている。クランプ摺動部材66aおよび66bが前進するときに、リベット116がスロットバー70に形成されたスロット103の前端に係合して、スラストバー70を同時に前進させる。クランプ摺動部材66aおよび66bが前進すると共に、カムスロット140とカム部材138との間の係合により、ベル型クランク96は、ピボット部材134の回りで旋回してピン押出し器68を遠位方向に付勢し、整列ピン38をアンビルアセンブリー22のノッチ30cの中へと前進させる。
【0032】
図16Bを参照すると、トリガー16が矢印「A」 で示す方向に旋回するときに、トリガー16のカム部材180は、バネ174のバイアスに抗してカム表面176の上に乗り上がる。トリガー16が旋回して、クランプ摺動部材66cおよび66bを接近ストロークの略3/4を通して前進させるときに、カム部材180はカム凹部178の中にスナップされ、略3/4の接近が達成されたことの聴覚的および触覚的指標を提供する。この点において、カム部材180がカム凹部178の中に配置されることにより、解除機構を活性化することなく、バネがトリガー16を非圧縮位置に戻るのが防止する。解除機構の動作については以下で詳細に述べる。
【0033】
図17〜図17Cは、外科用ステープル留め装置10を、トリガー16が圧縮位置にある完全に接近された位置で示している。図示のように、トリガー16の延設 部115が旋回されて、二リンクアセンブリー111を実質的に整列した位置(僅かなオーバーセンター位置)に旋回させており、またクランプ摺動アセンブリーは、カートリッジアセンブリー20およびアンビルアセンブリー22が接近位置にあるように完全に前進されている。ここでも、クランプ摺動スロット78a,78bおよびスラストバースロット102a,102bのピン80a,80bの位置に留意されたい。ピン80aおよび80bは、クランプ摺動部材78aおよび78bの近位端に位置しているので、スラストバー70のみが更に遠位方向に前進することができる。接近前に整列ピン押出し器を手動で前進させれば、ポスト94はC字型クリップ126から外れ、クランプ摺動部材66aおよび66bを完全に前進した位置に前進させることにより、ベル型クランク96のポスト94は逆に移動されてC字型クリップ126と係合するに至る。従って、クランプ摺動部材66aおよび66bが後退位置に戻ると、クランプ摺動部材66aおよび66bのカムスロット140は、ピン押出し器68を後退位置に移動させる方向にベルクランク96を旋回させる。
【0034】
図17Bを参照すると、トリガー16は、クランプツメ108のカム凹部178からカム部材180を除去するように旋回している。二リンクアセンブリーが実質 的に整列した位置へとオーバーセンターで移動するときに、後部リンク114はクランプツメ108および発射ツメ110に形成された当接部材200に係合し、クランプツメおよび発射ツメを反時計方向に略10°回転させる。この回転は、トリガー16が非圧縮位置へと戻る際に、カム表面176をカム部材180の経路から除去する。
【0035】
図17Cを参照すると、トリガー16上でカム部材180に対向して形成されたカム部材180’は、ここ では発射ツメ110のカム表面190上に位置している。トリガー16が外科医によって解除され、バネ182によって非圧縮位置へ戻るときに、カム部材180’はカム表面190の裏側190aに沿って移動する。カム部材180’が裏側の底縁に達するときに、カム部材180’は発射ツメ110上に形成された結節220を超えて移動する。カム部材180’の結節220を超える移動は、外科用ステープル留め装置10が発射準備完了位置にあることの聴覚的クリック音および触覚的指標を提供する。
【0036】
図18〜図18Cは、トリガー16が非圧縮位置にある完全に接近した位置での外科用ステー プル止め装置10を示している。図示のように、スラストバー70が前進した位置にある状態で、ノッチ104は、今度はトリガー16の発射ストロークを通しての移動がスラストバー70を前進させるように、発射リンク106と整列する。図18Cを参照すると、カム部材180’は、今度は発射ツメ110のカム表面190の下に配置される。
【0037】
図19〜図19Cは、トリガー16が発射ストロークを通して移動された後の外科用ステープル留め 装置10を示している。図示のように、スラスタバー70は、ステープルをカートリッジアセンブリー20から射出させるために、遠位方向に前進されている。なお、ピン80aおよび80bは、今度はスロット102aおよび102bの後端に隣接して配置される。特に図19Cを参照すると、トリガー16のカム部材180’は、カム表面190を登って移動し、凹部192の中に配置される。カム部材180’と凹部192の係合は、バネ183がトリガー16を非圧縮位置に戻すのを防止して、当該外科用装置が発射されたことの視覚的指標を外科医に提供する。また、カム部材180’の凹部192の中への移動は、当該装置の発射が生じたことの聴覚的指標をも提供する。
【0038】
図20は、当該装置が発射され、また解除ボタン26が押圧されて二リンクアセンブ リー111が非整列位置に戻った後の、外科用ステープル留め装置10を示している。二リンクアセンブリー111がオーバーセンターで逆に移動すると、バネ71がスラストバー70およびクランプ摺動部材66a,66bを近位方向に戻して,リンク112および114を非整列位置へと復帰させる。
【0039】
図20Aに示すように、インターロック42は、通常は押出し器アセンブリー54によって凹部40内の位置へと付勢される。カートリッジアセンブリー20が発 射された後、押出し器アセンブリー54は、最早インターロック42を凹部40の中に付勢する位置にはない。新たなカートリッジが外科用ステープル留め装置10の中に挿入されるまで、インターロック42は凹部40から伸びて、スラストバー70が遠位方向に前進するのを妨げるであろう。
【0040】
図21は、その中に適用されたステープル310の列を有する組織300を示している。図22は、それがメス(図示せず)で切断された後の組織300を示している。
【0041】
ここに開示された実施例は種々変更し得ることが理解されるであろう。例えば、外科用ステープル留め装置の部品は、外科的使用に適し且つ必要な強度特性を有す る如何なる材料で形成することもできる。従って、上記の説明は限定的に解釈されるべきではなく、好ましい実施例の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、特許性請求の範囲に記載した範囲および精神の範囲内において、他の変更を構想するであろう。
【技術分野】
【0001】
1.技術分野
本開示は、一般には外科用ステープル留め装置に関し、特にアンビルおよびカートリッジアセンブリーを接近させるための、および該カートリッジアセンブリーからステープル列を射出するための単一のトリガーを有する外科用ステープル留め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術の背景
当該技術において、圧縮された生体組織を通して平行なステープル列を適用するために使用される外科用ステープル留め装置が周知であり、例えば切除の前、切断 の前、または解剖において組織を閉鎖するために、並びに胸部および腹部の手術において組織を閉塞するために普通に使用される。
【0003】
典型的には、このような外科用ステープル留め器具はアンビルアセンブリー、外科用ステープルのアレイを支持するためのカートリッジアセンブリー、アンビルおよびカートリッジアセンブリーを接近させるための接近機構、カートリッジとアンビルアセンブリーとの間に組織を捕捉するため、および接近および発射の際にカートリッジとアンビルアセンブリーとの間の整列を維持するための整列ピンアセンブリー、並びにカートリッジアセンブリーから外科用ステープルを射出するための発射機構を含んでいる。接近機構および発射機構は、一般に、ステープルの接近および発射を行うための異なるアクチュエータを含んでいる。整列ピンをカートリッジアセンブリーから前進させてアンビルと係合させるために、整列ピンアセンブリーを手動で操作することができ、或いは、接近機構の動作時にピンアセンブリーを自動的に駆動することができる。手動で操作される整列ピンアセンブリーを有する器具の場合、整列ピンアセンブリーのためのアクチュエータは、器具のハンドルから離間した位置に配置される。
【0004】
Pruittに付与された米国特許第4,930,503号は、このような 外科用ステープル留め器具を開示している。Pruittの器具は、手動で操作される整列ピンアセンブリー、回転可能なノブ式アクチュエータを含む接近機構、および旋回可能なトリガーを含む発射機構を含んでいる。使用に際し、外科医は、ノブ式アクチュエータを回転させることによって、先ずアンビルおよびカートリッジ部材を接近させなければならない。外科医は次に、当該器具の中央本体部分に支持されたノブを前進させることによって、整列ピンアセンブリーを前進させることができる。その後、トリガーを器具の静止ハンドルの方に向けて旋回させることにより、当該器具を発射することができる。
【0005】
Burdorff に付与された米国特許第5,697,543号もまた、接近機構、発射機構および整列ピン機構を有する外科用ステープル留め器具を開示している。この接近機構および発射機構は、夫々が、異なる旋回可能なトリガーアクチュエータを含んでいる。整列ピン機構は接近機構と動作的に関連しており、接近機構が駆動したときに、整列ピンアセンブリーは自動的に前進するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既知の従来技術による外科用ステープル留め装置は、幾つ かの欠点がある。第一に、当該器具の接近および発射を行うために複数のアクチュエータを使用することは、器具の製造および操作を複雑にし、殆どの場合、外科医は該器具を保持および操作するために両手を使用することを必要とする。第二に、外科医は接近させる前に整列ピンアセンブリーを前進させることを好むにもかかわらず、整列ピンアセンブリーが接近機構と動作的に関連している器具では、整列ピンアセンブリーを前進させるために該器具を接近させることを必要とする。対照的に、整列ピンアセンブリーが手動で前進される器具は、典型的には、整列ピンアセンブリーを駆動するために外科医が第二の手を使用することを必要とする。
従って、片方の手で外科医が操作でき、自動的または手動で前進し得る整列ピンアセンブリーを含む外科用ステープル留め器についての必要性が継続して必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、近位端および遠位端を有するフレームを含む外科用ステープル留め装置が提供される。該フレームの近位端には、静止ハンドルを定義する本体が 固定される。アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーが、該フレームの遠位端に支持される。アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーは、離間した位置と接近した位置との間で相互に移動可能である。接近機構は、カートリッジアセンブリーを支持するように構成された遠位端および近位端を有するクランプ摺動アセンブリーを含んでいる。発射機構は、カートリッジアセンブリー内に摺動可能に収容されるように配置された遠位端を有するスラストバーを含んでいる。旋回可能なトリガーが前記本体に支持され、また前記接近機構および前記発射機構と動作的に結合されていて、前記アンビルアセンブリーおよび前記カートリッジアセンブリーを接近させるために該トリガーが接近ストロークを通して旋回可能であり、且つその後に前記カートリッジアセンブリーからステープルのアレイを射出するために発射ストロークを通して旋回可能になっている。
【0008】
今回開示する外科用ステープル留め装置は また、整列ピン、ピン押出し器およびベル型クランクを含んだ整列ピンアセンブリーを有している。該整列ピン押出し器は、前進位置と後退位置との間で、前記フレームに摺動可能に支持される。この整列ピン押出し器は、整列ピンを、カートリッジアセンブリー内に配置された後退位置から、前記アンビルアセンブリーに係合する前進位置へと係合および前進させるための遠位当接部材を含んでいる。前記ベル型クランクは、前記クランプ摺動アセンブリーに動作的に連結されており、前記ピン押出し器に取外し可能に結合されている。前記クランプ摺動アセンブリーを前進させたときに、前記ベル型クランクは旋回されて、前記整列ピン押出し器を同時に前進させる。前記整列ピン押出し器は、前記本体中のスロットを通して伸びる一対のポストを含んでいる。各ポストには親指ボタンが支持されている。当該装置の接近に先立って、該親指ボタンを押して前記整列ピンアセンブリーを手動で前進させ、前記アンビルアセンブリーと係合させることができる。
【0009】
ツメ機構が前記本体に支持されており、該機構はクランプツメおよび発射ツメを含んでいる。このクランプツメは、前記トリ ガーが既に接近ストロークの略3/4を移動した後に、前記接近機構の戻りを防止するように機能する。また、このクランプツメは、当該装置が略3/4の接近位置へと移動したことを示す聴覚的および触覚的な指標を提供する。前記発射ツメは、当該装置が発射準備完了位置にあることの指標を提供する。発射ツメはまた、装置の発射が行われた後に前記トリガーを圧縮位置にロックするように機能して、発射がおきたことの視覚的指標を提供する。当該装置の何れかの動作点において接近機構を後退位置に戻すように、解除ボタンが設けられる。旋回可能なトリガー、解除ボタンおよび親指ボタンは、全て当該装置のハンドルに隣接して配置されており、外科医が片手を使用して操作する。
【0010】
当該外科用ステープル留め装置のアンビルアセンブリーには、該アセンブリーに増大した強度を与えるように、補強材プレートが設けられる。この補強材プレートを使用することにより、ヘッド部分のプロファイルの大きさを小さくすることができる。本発明は以下を提供する。
(1)外科用ステープル留め装置において:
第一および第二の末端を有するフレームと;
静止ハンドルを定義する本体部分であって、前記フレームの第一の末端に固定される本体部分と;
前記本体に旋回可能に固定されるトリガーと;
ア ンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーを含むヘッド部分であって、前記アンビルアセンブリーは前記フレームの第二の末端に固定され、前記カー トリッジアセンブリーおよび前記アンビルアセンブリーは離間した位置と接近した位置との間で相互に対して移動可能であるヘッド部分とを具備してなり、前記アンビルアセンブリーは、複数のステープル成形ポケットおよび一つの補強材プレートを有するアンビルを含み、該アンビルは前記補強材プレートの回りに固 定されるように構成され、前記補強材プレートは、前記アンビルアセンブリーに追加の強度を提供して前記ヘッド部分のサイズを縮小することを可能にする外科用ステープル留め装置。
(2)項目1に記載の外科用ステープル留め装置において、前記補強材プレートおよび前記アンビルがステンレス鋼で形成される装置。
(3)項目1に記載の外科用ステープル留め装置において、前記フレームは左右のフレーム部材を含み、前記アンビルアセンブリーは前記左右のフレーム部材の第二の末端に間に固定される装置。
(4)項目4に記載の外科用ステープル留め装置において、前記アンビルアセンブリーはスペーサプレートを更に含み、該スペーサプレートは前記補強材プレートの回りに配置されるように構成される装置。
(5)外科用ステープル留め装置において:
静止ハンドル部分を有する本体と;
前記本体に旋回可能に固定されたトリガーと;
アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーを含むヘッド部分であって、前記アンビルアセンブリーおよび前記カートリッジアセンブリーは離間した位置と接近した位置との間で相互に対して移動可能であるヘッド部分と;
前記ヘッド部分に動作可能に結合された接近機構であって、前記アンビルアセンブリーおよび前記カートリッジアセンブリーを、前記離間した位置と接近した位置との間で相互に対して移動可能に駆動可能な接近機構と;
先端を有する整列ピンを含む整列ピンアセンブリーであって、後退位置から該整列ピンの先端がアンビルアセンブリーに係合する前進位置へと、前記整列ピンを前進させるように駆動可能な整列ピンアセンブリーとを具備してなり、
前記整列ピンアセンブリーは、前記整列ピンアセンブリーが前記接近機構とは独立に手動で駆動され、または前記接近機構の駆動に応答して自動的に駆動され得るように、前記接近機構に解除可能に結合される外科用ステープル留め装置。
(6)項目5に記載の外科用ステープル留め装置において、前記整列ピンアセンブリーは整列ピン押出し器およびベル型クランクを含み、該ベル型クランクは、前記整列ピン押出し器に解除可能に結合され且つ前記接近機構に動作可能に結合される装置。
(7)項目6に記載の外科用ステープル留め装置において、前記ベル型クランクは前記本体内に旋回可能に装着され、また前記整列ピン押出し器に形成されたC字型ク リップ内に収容されるように採寸されたポストを含み、該ポストは、前記整列ピンアセンブリーの手動による駆動を容易にするように前記C字型クリップから取外し可能である装置。
(8)項目7に記載の外科用ステープル留め装置において、前記接近機構は、前記カートリッジアセンブリーを 支持するように構成された第一の末端および前記旋回可能なトリガーに動作可能に結合された第二の末端を有する少なくとも一つのクランプ摺動部材を含み、前記トリガーの駆動が前記少なくとも一つのクランプ摺動部材を移動させて、前記カートリッジアセンブリーおよび前記アンビルアセンブリーを前記離間した位置と前記接近した位置との間で移動させる装置。
(9)項目8に記載の外科用ステープル留め装置において、前記少なくとも一つのクラ ンプ摺動部材はカムスロットを含み、前記ベル型クランクは前記カムスロット内に収容されるように採寸された少なくとも一つのカム部材を含み、前記カムスロットは、前記少なくとも一つのクランプ摺動部材が移動するときに前記ベル型クランクを旋回させるように構成される装置。
(10)項目9に記載の外科用ステープル留め装置において、前記整列ピン押出し器は、前記本体に形成されたスロットを通して伸びるように採寸された少なくとも一つのポストを含み、該ポストは、前記整列ピンアセンブリーを手動で駆動するように前記スロット内で摺動可能である装置。
(11)項目10に記載の外科用ステープル留め装置において、前記少なくとも一つのポストは第一および第二のポストを含み、第一のポストは前記本体の一方の側に形成されたスロットを通して伸び、また第二のポストは前記本体の反対側に形成されたスロットを通して伸びる装置。
(12)項目11に記載の外科用ステープル留め装置において、更に、前記第一および第二のポストの夫々に固定された親指ボタンを含む装置。
(13)項目5に記載の外科用ステープル留め装置において、前記接近機構はクランプ摺動アセンブリーおよび二リンクアセンブリーを含み、該二リンクアセンブリーは 前方リンクおよび後方リンクを含み、該後方リンクは、前記本体に旋回可能に固定された一つの末端および前記前方リンクの後端に旋回可能に固定された前端を有し、前記クランプ摺動アセンブリーは、前記カートリッジアセンブリーを支持するように構成された遠位端および前記前方リンクの前端に旋回可能に固定された近位端を有し、前記二リンクアセンブリーは、前記前方リンクおよび後方リンクの長手軸が整列していない位置から、前記前方リンクおよび後方リンクの長手軸が実質的に整列した位置へと移動して、前記クランプ摺動アセンブリーを後退位置から前進位置へと移動させることが可能である装置。
(14)項目13に記載の外科用ステープル留め装置において、前記トリガーは前記二リンクアセンブリーに隣接して配置された延設部を含み、該延設部は前記二リンクアセンブリーを前記非整列位置から前記整列位置へと付勢するように移動可能である装置。
(15)項目14に記載の外科用ステープル留め装置において、更に発射機構を含み、該発射機構は、前記カートリッジアセンブリー内に配置された遠位端および前記トリガーと動作可能に結合された近位端を有するスラストバーを含む装置。
(16)項目15に記載の外科用ステープル留め装置において、更に前記トリガーに旋回可能に結合された発射リンクを含み、前記スラストバーはその近位端に形成され たノッチを有し、前記トリガーが発射ストロークを通して移動する際に、前記アンビルアセンブリーおよび前記カートリッジアセンブリーが前記接近位置に移動して前記カートリッジアセンブリーからステープルの射出を行った後に、前記発射リンクは前記スラストバーのノッチの中に移動可能である装置。
(17)項目5に記載の外科用ステープル留め装置において、前記トリガーはクッションを備えたグリップ部材を含む装置。
(18)項目5に記載の外科用ステープル留め装置において、前記静止ハンドル部分はクッションを備えたグリップ部材を含む装置。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、今回開示される外科用ステープル留め装置の一つの実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した外科用ステープル留め装置の側面図である。
【図3】図3は、図1に示した外科用ステープル留め装置の頂面図である。
【図4】図4は、図1に示した外科用ステープル留め装置の部品を分解して示す斜視図である。
【図5】図5は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、当該装置のハンドル部分から左側の本体半分を取り除いて示す斜視図である。
【図6】図6は、図7に示した外科用ステープル留め装置のハンドル部分を、本体半分を除去し且つフレームの一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図7】図7は、図4に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図8】図8は、図1に示した外科用ステープル留め装置のステープル押出し器アセンブリーを示す背面斜視図である。
【図8A】図8Aは、図8に示したステープル押出し器アセンブリーを、部品を分離して示す背面斜視図である。
【図8B】図8Bは、図8に示したステープル押出し器アセンブリーの別の実施例を、部品を分離して示す斜視図である。
【図8C】図8Cは、図8Bに示したステープル押出し器アセンブリーを、組立てた状態で示す斜視図である。
【図9】図9は、図1に示した外科用ステープル留め装置の遠位端を示す拡大斜視図である。
【図9A】図9Aは、図9に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図9B】図9Bは、図9Aの切断線9B−9Bに沿った断面図である。
【図10】図10は、図1に示した外科用ステープル留め装置の発射ツメを一方の側から見た斜視図である。
【図10A】図10Aは、図10に示した外科用ステープル留め装置の発射ツメを他方の側から見た斜視図である。
【図11】図11は、図1に示した外科用ステープル留め装置のクランプツメを一方の側から見た斜視図である。
【図11A】図11Aは、図11に示した外科用ステープル留め装置のクランプツメを他方の側から見た斜視図である。
【図12】図12は、図1に示した外科用ステープル留め装置のトリガーおよび発射リンクを、分品が分離され状態で示す斜視図である。
【図13】図13は、図1に示した外科用ステープル留め装置の解除ボタンアセンブリーおよび二リンクアセンブリーを、部品が分離された状態で示す斜視図である。
【図14】図14は、図1に示した外科用ステープル留め装置のピン押出し器およびベル型クランクを、部品が分離された状態で示す斜視図である。
【図15】図15は、図3の切断線XX−XXに沿った外科用ステープル留め装置の側断面図である。
【図15A】図15Aは、図1に示した外科用ステープル留め装置のハンドル部分を、本体の半分を除去した状態で示す一部切欠き側面図である。
【図15B】図15Bは、図15に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図15C】図15Cは、図15Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図16】図16は、アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーを接近させる際の、図1に示した外科用ステープル留め装置の側断面図である。
【図16A】図16Aは、アンビルアセンブリーおよびカートリッジアセンブリーを接近させる際の、図1に示した外科用ステープル留め装置のハンドル部分を、本体の左半分を当該装置のハンドル部分から取り除いた状態で示す一部切欠き側面図である。
【図16B】図16Bは、図16に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図16C】図16Cは、図16Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図17】図17は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、トリガーが圧縮位置にある接近した位置で示す側断面図である。
【図17A】図17Aは、図1に示した外科用ステープル留め装置を、当該装置のハンドル部分から本体の左側半分を除去し且つトリガーが圧縮位置にある状態で示す一部切欠き側面図である。
【図17B】図17Bは、図17に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図17C】図17Cは、図17Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図18】図18は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、トリガーが発射準備位置にある接近した位置で示す側断面図である。
【図18A】図18Aは、図1に示した外科用ステープル留め装置のハンドル部分を、当該装置のハンドル部分から本体の左側半分を除去し除去し、且つトリガーが圧縮位置にある状態で示す一部切欠き側面図である。
【図18B】図18Bは、図18に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図18C】図18Cは、図18Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図19】図19は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、該装置が発射した後に、トリガーが圧縮位置にある状態で示す側断面図である。
【図19A】図19Aは、図1に示した外科用ステープル留め装置をのハンドル部分を、発射された位置において、当該装置のハンドル部分から本体の左側部分を除去し、且つトリガーが圧縮位置にある状態で示す一部切欠き側面図である。
【図19B】図19Aは、図19に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図19C】図19Cは、図19Aに示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図20】図20は、図1に示した外科用ステープル留め装置を、ステープルがステープルカートリッジから発射され、且つカートリッジアセンブリーが後退位置へと移動した後の状態で示す側断面図である。
【図20A】図20Aは、図20に示した指示領域の詳細を示す拡大図である。
【図21】図21は、図1に示した外科用ステープル留め装置によって組織に適用されたステープル配置を示す、組織の頂面図である。
【図22】図22は、組織が切断された後のステープル配置を示す、図16に示した組織の頂面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付の図面を参照して、今回開示される外科用ステープル留め装置の好ましい実施例を説明する。
次に図面を参照して、今回開示する外科用ステープル留め装置の好ましい実施例を詳細に説明するが、これらの図において、同じ参照番号は幾つかの図の夫々において対応する要素を示している。
【0013】
図1〜図3において、10で一般的に示す今回開示の外科用ステープル留め装置は、静止ハンドル14を定義する本体12、旋回可能なトリガー16、細長い中央 本体部分18、カートリッジアセンブリー20およびアンビルアセンブリー22を含んでいる。親指ボタン24が、本体12の夫々の側に摺動可能に配置されている。親指ボタン24は、以下で詳細に述べる方法で、整列ピンアセンブリーを手動で前進させるように移動可能である。解除ボタン26が本体12の近位端に配置されており、これを押圧することにより、カートリッジアセンブリー20を、アンビルアセンブリー22に隣接して配置された接近位置からアンビルアセンブリー22に対して離間した位置(図示せず)へと復帰させることが可能である。
【0014】
図4を参照すると、本体12は、一対のモール ドされた半型12aおよび12bから形成される。好ましくは、半型12aおよび12bはプラスチックで形成されるが、金属を含む他の材料を使用してこれら半型を形成してもよい。クッションを備えたグリップ部材14aが、夫々の半型12aおよび12bの静止ハンドル14に固定される。グリップ部材14aは、VersaflexTMまたはSantapreneのような熱可塑性樹脂を、静止ハンドル14に射出モールドすることによって形成すればよい。或いは、クッションを備えたグリップ部材14は、接着剤、ネジ、溶接、オーバーモールド等を含む何れか既知の固定技術を使用して、静止ハンドル14上に形成でき、またはこれに固定することができる。一対の離間したフレーム部材28aおよび28bが、ハウジング半型12aおよび12bとアンビルアセンブリー22の間に伸びている。フレーム部材28aおよび28bの中央部分は、細長い中央本体部分18を形成している。好ましくは、フレーム部材28aおよび28bは、ステンレス鋼のような外科等級の金属で形成される。或いは、必要な強度要件を満たす他の適切な材料を使用してもよい。
【0015】
また、図9〜図9Bも参照すると、アンビルアセンブリー22は補強材プレート30、スペーサプレート32、T−トラック34、およびアンビル36を含んでい る。整列ピン38の通過を可能にするために、アンビル36には開口部67が形成されている。補強材プレート30は、垂直部分30aおよび水平部分30bを含んでいる。垂直部分30aの遠位端には、ノッチ30cが形成されている。ノッチ30cは、カートリッジ整列ピン38の先端を収容するように構成される。プレート30の水平部分は、以下で更に詳細に説明する、インターロック部材42を収容する大きさの切欠き40を含んでいる。組立てられた状態において、フレーム部材28aおよび28bの遠位垂直部分30aは、補強材プレート30の垂直部分30aにおける垂直部分30aの両側対向面に配置される。スペーサプレート32は一対の脚部を含んでおり、これら脚部は、補強材プレート30とアンビル36の間にある補強材プレートの両側対向面に配置される。アンビル36はチャンネル36aを定義し、またスペーサプレート32の回りに配置される。キャップ39が当該アセンブリーを覆って配置され、使用に際して組織を傷付ける可能性が小さい滑らかな表面を提供する。キャップ39は溝39aを含んでおり、該溝は、アンビル36とフレーム部材28bとの間に形成された切断案内スロット41の一端を定義する。溝39aおよび切断案内スロット41は、装置10が発射された後にメスで組織を切断するのを容易にする。T−トラック34は、スルースロット44を定義する。スロット44は、フレーム部材28aおよび28bの間で、補強材プレート30の水平部分30bを覆って配置される。T−トラック34は切欠き40の回りに配置されて、インターロック42が配置されるキャビティーを定義する。好ましくは、アンビルアセンブリー部品およびフレーム部材28a,28bは、リベット44を使用して一緒に固定される。或いは、ネジ、ピン、溶接等を含む他の固定部材を使用して、アンビルアセンブリー部品およびフレーム部材を一緒に固定してもよい。好ましくは、アンビルアセンブリー22の部品はステンレス鋼で形成される。或いは、必要な強度要件を有する金属を含む他の材料を使用して、アンビル部品の幾つかまたは全部を形成することもできる。
【0016】
図9を参照すると、アンビル 36は、アンビルの表面に形成された複数のステープルポケット37を含んでいる。各ステープルポケット37は、第一および第二のステープル成形カップ37aおよび37b、並びにこれらステープル成形カップの夫々の回りに配置されたチャンネリング表面37cを含んでいる。このようなステープル成形ポケットを含むアンビルは、1994年8月19日に出願された米国特許第5,480,089号に開示されており、該特許の全体を本明細書の一部として本願に援用する。
【0017】
図4および図7〜8Aを参照すると、カートリッジアセンブリー20は、ステープル収容スロット52の列を有するカート リッジ50を含んでいる。ステープル押出し器アセンブリー54は、複数の押出し部材58を含んでいる。各押出し部材58は、それぞれのステープル収容スロット52内に摺動可能に収容されるように構成された、複数のフィンガー58aを含んでいる。フィンガー58aは、フィンガー58aの前進によりスロット52からステープル56が排出されるように、スロット52中のステープル56の後に配置される。カートリッジ50の中に形成された案内チャンネル60(図15)は、整列ピン38を摺動可能に収容するように構成されている。ピン38の回りにバネ64が配置されて、整列ピン38を案内チャンネル60内の後退位置へと付勢する。カートリッジ50に形成された開口部65は、整列ピン38が、案内チャンネル60からアンビル開口部67(図9A)を通して、アンビルアセンブリー22に形成されたノッチ30cの中に伸びるのを可能にする。整列ピン38を前進させるための整列ピン機構の動作については、以下で詳細に説明する。
【0018】
図8Bおよび図8Cを参照すると、ステープル押出し器アセンブリー54は複数の押出し部材58を含んでおり、これら押出 し部材は相互に組み合って押出し器アセンブリー54を形成する。押出し器アセンブリー54は、押出し部材58を増減することにより、種々のサイズのカートリッジを収容するように変更してもよい。例えば、図8Bおよび図8Cに示すように、押出し器部材58を除去して、より小さいカートリッジアセンブリーに適合させてもよい。
【0019】
図4および図5を参照すると、外科用ステープル留め装置10は、一対のクランプ摺動部材66a,66b、整 列ピン押出し器68、およびスラストバー70を含んでいる。クランプ摺動部材66a,66b、整列ピン押出し器68、およびスラストバー70は、トリガー16が接近ストロークおよび/または発射ストロークの全体を移動したときに、これに応答して後退位置と前進位置との間で移動するために、フレーム部材28aおよび28bの間で摺動可能に支持されている。上記部材の夫々の動作については、以下で詳細に説明する。
【0020】
クランプ摺動部材66aおよび66bは、当該外科用ステープル留め装置における接近機構の一部を形成する。各クランプ摺動部材は、遠位端72、近位端74および細長い本体76を有している。細長い本体76は、一対の細長い案内スロット78aおよび78bを含んでいる。案内スロット78aおよび78bは、フレーム部材28aおよび28bの間に伸びるピン80aおよび80b(図15)を、それぞれ摺動可能に収容する寸法である。案内スロット78aおよび78bの中にピン80aおよび80bを配置することは、前進位置と後退位置との間での移動の際に、クランプ摺動部材66a,66bとフレーム部材28a,28bとの間の整列を維持するように機能し、またクランプ摺動部材66a,66bの長手方向での移動範囲を制限するように機能する。即ち、クランプ摺動部材の完全に前進した位置へは、スロット78aの近位端がピン80aに係合するときに到達し、またクランプ摺動部材の完全な後退位置へは、スロット78aの遠位端がピン80aに係合するときに到達する。各クランプ摺動部材66aおよび66bの遠位端72は、ヘッド部分82を含んでいる。各ヘッド部分82は複数の開口部84を有しており、これら開口部は、クランプ摺動部材66aおよび66bを離間した関係で一緒に固定するための固定部材86(図5)を収容するように構成されている。組立てられた状態においては、クランプ摺動部材66aおよび66bは相互に離間され、ピン押出し器68およびスラストバー70が摺動可能に配置される細長いチャンネルを定義する。クランプ摺動部材66aおよび66bの遠位端は、カートリッジアセンブリー20を収容するためのカートリッジ支持レセプタクルを定義する。各クランプ摺動部材の一連のディンプル85は、カートリッジ支持体内にカートリッジアセンブリー20を摩擦で保持するように機能する。クランプ摺動部材66aおよび66bの近位端74は、それぞれ、以下で詳細に述べる駆動アセンブリーのピン88を収容する孔を含んでいる。
【0021】
図14も参照すると、整列ピン押出し器68はその長さに沿ったチャンネルを定義しており、これはスラストバー70を摺動可能に収容する大きさになっている。 整列ピン押出し器68は、整列ピン38の近位端38bに係合するように構成された当接部材91を有する垂直部分を含んでおり、(以下で述べるようにして)整列ピン68が前進位置へ移動するときに、整列ピン38はカートリッジ50内から、カートリッジ50の開口部65およびアンビル36の開口部67を通って、アンビルアセンブリー22のノッチ30cの中へと前進するようになっている。整列ピン押出し器68は、一対の細長いスロット92aおよび92bを含んでいる。ピン80aおよび80b(図15)は、夫々スロット92aおよび92bを通って伸びており、前進位置と後退位置との間で移動する際にピン押出し器58を案内する。整列ピン押出し器68の近位端は、一対の離間した脚部68aおよび68bを含んでいる。夫々の脚部68aおよび68bは半径方向に伸びるポスト120を含んでおり、これは本体の半型12aおよび12bの中に形成された細長いスロット122(図4)を通って伸びるように採寸されている。整列ピン押出し器68の手動での駆動を容易にするために、親指ボタン24がポスト120に固定されている。C字型クリップレセプタクル126が整列ピン押出し器68に形成されており、ベル型クランク96のリンク94を解除可能に収容するように採寸されている。ベル型クランク96およびハンドル駆動アセンブリーの動作については、以下で詳細に説明する。
【0022】
図4を参照すると、スラストバー70は、整列ピン押出し器68に形成されたチャン ネル69内に摺動可能に配置される。スラストバー70の遠位端は、ステープル押出し器アセンブリー54に係合するように構成された係合ヘッド100を含んでいる。スラストバー70はまた、一対の細長いスロット102aおよび102bを含んでおり、これらスロットはピン80aおよび80b(図15)を摺動可能に収容するように採寸される。クランプ摺動部材66aおよび66bに関して上記で述べたように、ピン80aおよび80bは、後退位置と全身位置との間でスラストバー70の移動を案内するだけでなく、スラストバー70の完全に前進した位置および完全に後退した位置を定義するように機能する。図15に示したように、スロットバー70のスロット102aおよび102bは、それぞれクランプ摺動部材66aおよび66bに形成されたスロット78aおよび78bよりも長い。スロット102aおよび102bの増大した長さは、スラストバー70が、クランプ摺動部材66aおよび66bとは独立に、カートリッジアセンブリー20を通って接近位置から遠位方向に前進して、ステープルをカートリッジアセンブリー20から射出することを可能にする。スラストバー70の近位端はバイアス部材71と係合するように適合され、該バイアス部材は本体12とスラストバー70との間に緊張状態で支持されて、スラストバー70を後退位置へと付勢する。また、スラストバー70の近位端はノッチ104を含んでおり、該ノッチは発射リンク106の遠位端を収容するように構成されているが、これについては以下で更に詳述する。
【0023】
図4〜図6、図12および図13を参照すると、ハンドル駆動アセンブリー110は、旋回可能なト リガー16、前方リンク112および後方リンク114を含む二リンクアセンブリー111、ベル型クランク96、発射リンク106、クランプツメ108、および発射ツメ110を含んでいる。また、解除ボタン150および解除レバー152を含む解除機構26が本体12に設けられている。
【0024】
旋回可能なトリガー16は、本体の半型12aおよび12bの間で、ピボット部材116の回りに旋回可能に固定されている。或いは、ピボットピンを使用して、 本体半型の間にトリガー16を旋回可能に支持することができる。トリガー16は、クッションを備えたグリップ16a(これは静止ハンドル14に関して上述した方法でトリガー16に固定すればよい)、および二リンクアセンブリー111の下に配置される後方延設部115を含んでいる。二リンクアセンブリー111の後方リンク114は、フレーム部材28aおよび28bの間に伸びるピボットピン113に旋回可能に固定された後端、およびピボットピン118によって前方リンク112の後端に旋回可能に固定された前端を有している。解除ボタン150もまた、ピボットピン113に旋回可能に固定されることに留意されたい。前方リンク112の前端は、ピン88によって、クランプ摺動部材66aおよび66bに旋回可能に固定されている。トリガー16がピボット部材116の回りで旋回するときに、後方延設部115は、二リンクアセンブリー111を、前方リンク112および後方リンク114の長手軸が整列しない位置から、前方リンク112および後方リンク114の長手軸が実質的に整列する位置へと付勢する。この実質的に整列した位置において、リンク112および114は、実際の整列を僅かに通過したオーバーセンター位置へと移動される。整列位置を僅かにオーバーセンターまたは通過した位置へと二リンクアセンブリーを移動させれば、二リンクアセンブリー111は、解除機構26によって係合されるまでは非整列位置には戻らないであろう。後方リンク114の後端は本体12内に固定されるから、二リンクアセンブリー111が非整列位置から整列位置へと移動されるときに、前方リンク112が遠位方向に前進して、クランプ摺動部材66aおよび66bを遠位方向へと前進させる。クランプ摺動部材66aおよび66bの前進は、これに対応してカートリッジアセンブリー20を前進させ、アンビルアセンブリー22およびカートリッジアセンブリー20をそれぞれ接近させる。
【0025】
図4および図15を参照すると、スラスト バー70は前方の細長いスロット103を含んでいる。クランプ摺動部材66aおよび66bの間に伸びるリベット116もまた、スロット103を通って伸びている。クランプ摺動部材66aおよび66bが後退位置から前進位置へと前進されるときに、リベット116はスロット103の前端に係合して、スラストバー70をクランプ摺動部材66aおよび66bと同時に前進させる。図15に示すように、スロット103は、クランプ摺動部材66aおよび66bとは独立に、スラストバー70が接近位置を越えて遠位方向に前進することを可能にする長さである。
【0026】
図4および図14を参照すると、ベ ル型クランク96は、ピボット部材134によって、本体フレーム部材28aおよび28bの間に旋回可能に固定される。上記のように、ベル型クランク96のリンク94は、整列ピン押出し器68のC型クリップ126内に解除可能に配置される。ベル型クランク96は、一対の離間した側壁96aおよび96bを含んでいる。各側壁は内側に伸びるカム部材138a含んでおり、該カム部材は、クランプ摺動部材66aおよび66bの近位端に形成されたカムスロット140内に収容されるように構成されている。クランプ摺動部材66aおよび66bが遠位方向に前進されるときに、カムスロット140を限定する壁はカム部材138に係合して、ベル型クランク96をピボット部材134の回りに旋回させる。ベル型クランク96が旋回されると、ポスト94がピン押出し器68を遠位方向に付勢し、案内チャンネル60を通して当接部材96を前進させ、整列ピン38を前進させてアンビルアセンブリー22と係合させる。カムスロット140は、クランプ摺動部材66aおよび66bの初期前進の際にベル型クランク96を迅速に前進させて、接近の初期段階の間に整列ピン押出し器68および整列ピン38を迅速に前進させるように構成される。
【0027】
図4および図13を参照すると、解除機構26は、解除ボタン150および解除レバー152を含んでいる。上記で述べたように、解除ボタン150は、ピボットピン113に旋回可能に固定される後端を含んでいる。ピボットピン113は、フレーム部材28aおよび28bの間に固定される。解除ボタン150の前端は、解除レバー152の後端に形成されたロッド156を摺動可能に収容するように採寸されたスロット154を含んでいる。解除レバー152の前端は、本体半型12aおよび12bの間に旋回可能に固定される。係合部材158は、解除レバー152の底部から下方に向けて突出しており、また解除ボタン150が押圧されて、二リンクアセンブリー111が実質的に整列されたオーバーセンター位置から非整列位置へと付勢されるときに、二リンクアセンブリー111に当接するように配置される。
【0028】
図4および図10〜図12 を参照すると、外科用ステープル留め装置10は、クランプツメ108および発射ツメ110を含むツメアセンブリーを含んでいる。クランプツメ108は、フレーム28aにおける半円形スロット172中のピボット部材170の回りに旋回可能に固定される。バネ172は、クランプツメ108とフレーム28aとの間に固定されて、図4で見たときに時計回りに回転させるようにクランプツメ108を付勢する。クランプツメ108は、トリガー16の延設部115に形成された係合カム部材180に係合するように配置された、凹部178を有するカム表面176を含んでいる。トリガー16上のカム部材180がカム表面176の凹部178中に配置されると(これはクランプ摺動部材66aおよび66bが接近ストロークの略3/4を移動した後に起きる)、トリガー16は、バネ182によって非圧縮位置に戻るのを妨げられる。こうして、カートリッジアセンブリー20およびアンビルアセンブリー22は、外科医がトリガー16を解除したときでも、3/4接近位置に維持される。発射ツメ110は、フレーム28bに形成された半円形スロット186において、ピボット部材184の回りに旋回可能に固定される。バネ186は、発射ツメ110とフレーム28bとの間に固定されて、図4で見たときに発射ツメを時計方向に付勢する。発射ツメ110は、トリガー16の延設部の対向側部に形成されたカム部材194に係合するための凹部192を有するカム表面190を含んでいる。発射ストロークを通してトリガー16が移動する際に、カム部材194は凹部192の中に移動し、発射が完了した後にトリガー16を圧縮位置にロックする。これは、発射が完了したことの聴覚的および視覚的な指標を外科医に提供する。ツメアセンブリーの更なる動作については、以下に述べる外科用ステープル留め装置10の動作の詳細において説明する。
【0029】
次に、図15〜図20Aを参照して、当該外科用ステープル留め装置の動作を説明する。なお、種々の部品の運動は、参照された図においては位置されたときの器具を見る視点から説明する。
【0030】
図15〜図15Cは、使用前の外科用ステープル止め装置を示している。図示のように、カートリッジアセンブリー20およびアンビルアセンブリー22は離間し た関係にあり、トリガー16は非圧縮位置にあり、クランプ摺動部材66a,66bおよびスラストバー70は後退位置にある(なお、ピン80aおよび80bは、クランプ摺動部材66a,66bのスロット78a,78bおよびスラストバー70のスロット102a,102bの前端に配置される)。スラストバー70が後退位置にあるときに、発射ツメ106の前端はスラストバー70におけるノッチ104の前方に配置される。リンク106はノッチ104に係合できないから、装置10はこの位置では発射されることができない。整列ピン押出し器68および整列ピン38もまた後退位置にあり、ベル型クランク96のポスト94は、整列ピン押出し器68のC字型クリップ126の中に係合される。この点において、外科医は親指ボタン24を本体半型12aおよび12bに形成されたスロット122の前方端に向けて押出すことにより、手動で整列ピン押出し器68および整列ピン38を前進させることができるであろう。この操作は、ポスト94をC字型クリップ126から外すであろう。
【0031】
図16〜図16Cは、トリガー16が接近ストロークにある際の、外科用ス テープル留め装置10を示している。図示のように、トリガー16は矢印「A」で示した方向に移動されて、二リンクアセンブリー11が非整列位置から実質的に整列した位置に向けて付勢される方向に、トリガー16の延設部115を移動させる。後方リンク114はピン113の回りで本体12に固定されるから、前方リンク112は前方に伸びる。前方リンク112はクランプ摺動部材66aおよび66bに固定される。前方リンク112が前方に伸びるときに、クランプ摺動部材66aおよび66bは、矢印「B」で示す方向に後退位置から前進位置または接近位置に向けて前進される。なお、スロット78a,78bおよび102a,102bにおけるピン80aおよび80bの位置に留意されたい。上記で述べたように、リベット116が、クランプ摺動部材66aおよび66bの間でスラストバー70に形成されたスロット103を通って伸びている。クランプ摺動部材66aおよび66bが前進するときに、リベット116がスロットバー70に形成されたスロット103の前端に係合して、スラストバー70を同時に前進させる。クランプ摺動部材66aおよび66bが前進すると共に、カムスロット140とカム部材138との間の係合により、ベル型クランク96は、ピボット部材134の回りで旋回してピン押出し器68を遠位方向に付勢し、整列ピン38をアンビルアセンブリー22のノッチ30cの中へと前進させる。
【0032】
図16Bを参照すると、トリガー16が矢印「A」 で示す方向に旋回するときに、トリガー16のカム部材180は、バネ174のバイアスに抗してカム表面176の上に乗り上がる。トリガー16が旋回して、クランプ摺動部材66cおよび66bを接近ストロークの略3/4を通して前進させるときに、カム部材180はカム凹部178の中にスナップされ、略3/4の接近が達成されたことの聴覚的および触覚的指標を提供する。この点において、カム部材180がカム凹部178の中に配置されることにより、解除機構を活性化することなく、バネがトリガー16を非圧縮位置に戻るのが防止する。解除機構の動作については以下で詳細に述べる。
【0033】
図17〜図17Cは、外科用ステープル留め装置10を、トリガー16が圧縮位置にある完全に接近された位置で示している。図示のように、トリガー16の延設 部115が旋回されて、二リンクアセンブリー111を実質的に整列した位置(僅かなオーバーセンター位置)に旋回させており、またクランプ摺動アセンブリーは、カートリッジアセンブリー20およびアンビルアセンブリー22が接近位置にあるように完全に前進されている。ここでも、クランプ摺動スロット78a,78bおよびスラストバースロット102a,102bのピン80a,80bの位置に留意されたい。ピン80aおよび80bは、クランプ摺動部材78aおよび78bの近位端に位置しているので、スラストバー70のみが更に遠位方向に前進することができる。接近前に整列ピン押出し器を手動で前進させれば、ポスト94はC字型クリップ126から外れ、クランプ摺動部材66aおよび66bを完全に前進した位置に前進させることにより、ベル型クランク96のポスト94は逆に移動されてC字型クリップ126と係合するに至る。従って、クランプ摺動部材66aおよび66bが後退位置に戻ると、クランプ摺動部材66aおよび66bのカムスロット140は、ピン押出し器68を後退位置に移動させる方向にベルクランク96を旋回させる。
【0034】
図17Bを参照すると、トリガー16は、クランプツメ108のカム凹部178からカム部材180を除去するように旋回している。二リンクアセンブリーが実質 的に整列した位置へとオーバーセンターで移動するときに、後部リンク114はクランプツメ108および発射ツメ110に形成された当接部材200に係合し、クランプツメおよび発射ツメを反時計方向に略10°回転させる。この回転は、トリガー16が非圧縮位置へと戻る際に、カム表面176をカム部材180の経路から除去する。
【0035】
図17Cを参照すると、トリガー16上でカム部材180に対向して形成されたカム部材180’は、ここ では発射ツメ110のカム表面190上に位置している。トリガー16が外科医によって解除され、バネ182によって非圧縮位置へ戻るときに、カム部材180’はカム表面190の裏側190aに沿って移動する。カム部材180’が裏側の底縁に達するときに、カム部材180’は発射ツメ110上に形成された結節220を超えて移動する。カム部材180’の結節220を超える移動は、外科用ステープル留め装置10が発射準備完了位置にあることの聴覚的クリック音および触覚的指標を提供する。
【0036】
図18〜図18Cは、トリガー16が非圧縮位置にある完全に接近した位置での外科用ステー プル止め装置10を示している。図示のように、スラストバー70が前進した位置にある状態で、ノッチ104は、今度はトリガー16の発射ストロークを通しての移動がスラストバー70を前進させるように、発射リンク106と整列する。図18Cを参照すると、カム部材180’は、今度は発射ツメ110のカム表面190の下に配置される。
【0037】
図19〜図19Cは、トリガー16が発射ストロークを通して移動された後の外科用ステープル留め 装置10を示している。図示のように、スラスタバー70は、ステープルをカートリッジアセンブリー20から射出させるために、遠位方向に前進されている。なお、ピン80aおよび80bは、今度はスロット102aおよび102bの後端に隣接して配置される。特に図19Cを参照すると、トリガー16のカム部材180’は、カム表面190を登って移動し、凹部192の中に配置される。カム部材180’と凹部192の係合は、バネ183がトリガー16を非圧縮位置に戻すのを防止して、当該外科用装置が発射されたことの視覚的指標を外科医に提供する。また、カム部材180’の凹部192の中への移動は、当該装置の発射が生じたことの聴覚的指標をも提供する。
【0038】
図20は、当該装置が発射され、また解除ボタン26が押圧されて二リンクアセンブ リー111が非整列位置に戻った後の、外科用ステープル留め装置10を示している。二リンクアセンブリー111がオーバーセンターで逆に移動すると、バネ71がスラストバー70およびクランプ摺動部材66a,66bを近位方向に戻して,リンク112および114を非整列位置へと復帰させる。
【0039】
図20Aに示すように、インターロック42は、通常は押出し器アセンブリー54によって凹部40内の位置へと付勢される。カートリッジアセンブリー20が発 射された後、押出し器アセンブリー54は、最早インターロック42を凹部40の中に付勢する位置にはない。新たなカートリッジが外科用ステープル留め装置10の中に挿入されるまで、インターロック42は凹部40から伸びて、スラストバー70が遠位方向に前進するのを妨げるであろう。
【0040】
図21は、その中に適用されたステープル310の列を有する組織300を示している。図22は、それがメス(図示せず)で切断された後の組織300を示している。
【0041】
ここに開示された実施例は種々変更し得ることが理解されるであろう。例えば、外科用ステープル留め装置の部品は、外科的使用に適し且つ必要な強度特性を有す る如何なる材料で形成することもできる。従って、上記の説明は限定的に解釈されるべきではなく、好ましい実施例の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、特許性請求の範囲に記載した範囲および精神の範囲内において、他の変更を構想するであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【図1】
【図2】
【図3】
【図7】
【図8】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図10A】
【図11】
【図11A】
【図12】
【図13】
【図15B】
【図15C】
【図16】
【図16B】
【図16C】
【図17】
【図17B】
【図17C】
【図18】
【図18B】
【図18C】
【図19B】
【図19C】
【図20】
【図20A】
【図21】
【図22】
【図4】
【図5】
【図6】
【図14】
【図15】
【図15A】
【図16A】
【図17A】
【図18A】
【図19】
【図19A】
【図2】
【図3】
【図7】
【図8】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図10A】
【図11】
【図11A】
【図12】
【図13】
【図15B】
【図15C】
【図16】
【図16B】
【図16C】
【図17】
【図17B】
【図17C】
【図18】
【図18B】
【図18C】
【図19B】
【図19C】
【図20】
【図20A】
【図21】
【図22】
【図4】
【図5】
【図6】
【図14】
【図15】
【図15A】
【図16A】
【図17A】
【図18A】
【図19】
【図19A】
【公開番号】特開2012−120880(P2012−120880A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−54683(P2012−54683)
【出願日】平成24年3月12日(2012.3.12)
【分割の表示】特願2009−113075(P2009−113075)の分割
【原出願日】平成13年10月12日(2001.10.12)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月12日(2012.3.12)
【分割の表示】特願2009−113075(P2009−113075)の分割
【原出願日】平成13年10月12日(2001.10.12)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
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