説明

多孔質膜の製造方法および反射防止膜

【課題】空孔率を維持しつつ、膜強度が高く、低屈折率の多孔質膜の製造方法および低屈折率の反射防止膜を提供する。
【解決手段】シリカを主成分とする多孔質膜の製造方法であって、有機物、シリカ前駆体物質、アルコール、酸又は塩基からなる触媒、及び水を含有するゾル反応液を基材上に塗布して乾燥させる工程、前記基材を焼成して前記有機物を除去して基材上にシリカ多孔質膜を形成する工程、前記シリカ多孔質膜に対してUVオゾン処理を行う工程を有する多孔質膜の製造方法。上記の製造方法により得られた多孔質膜を有する反射防止膜。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多孔質膜の製造方法および反射防止膜に関し、特にカメラレンズなどの光学機器及びディスプレイなどの表示装置に用いられる反射防止膜に応用可能な多孔質膜の製造方法および反射防止膜に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カメラレンズや表示用ディスプレイにおいて、表面における外光の反射を低減するための技術として反射防止膜が知られている。反射防止膜においては一般的に、最表面層の屈折率が小さいほど空気との界面における屈折率差が低減するため、反射防止特性が向上する。このような最表面層としては、屈折率が1.38であるフッ化マグネシウム膜が広く利用されている。しかし、反射防止膜の更なる特性向上のためには、より屈折率の低い膜材料が望まれている。
【0003】
フッ化マグネシウム膜よりも低い屈折率を実現する手段として、膜の中に空孔を導入した多孔質膜を利用する方法がある。このような多孔質膜として例えば特許文献1では、フッ化マグネシウムの微粒子からなる反射防止膜が記載されている。また特許文献2では、シリカの多孔質膜であるメソポーラスシリカ膜からなる反射防止膜が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO 02/18982号公報
【特許文献2】特表2008−509800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多孔質膜において、空孔率の増大と共に屈折率は減少する。しかし同時に、膜強度も減少する傾向がある。特に空孔率が40%以上になると、製造時の付着異物の除去工程により、膜剥がれや線傷の発生が起こることがあった。
【0006】
例えばメソポーラスシリカ膜は、その膜質均一性及びプロセスの簡易性からゾルゲル法で形成される事が多い。そのため、単純に膜強度を上げるだけであれば、最終的な焼成温度を500℃以上の高い温度にする方法も考えられる。しかし、このような高温焼成は基材などの他部材への負荷が大きいだけでなく、高温処理による空孔率の減少により、膜全体の屈折率はむしろ上昇する。以上のことから、強度に優れ、且つ屈折率の低い多孔質膜の簡便な作製方法が必要とされていた。
【0007】
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、空孔率を維持しつつ、膜強度が高く、低屈折率の多孔質膜の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記の製造方法により得られた低屈折率の多孔質膜を有する反射防止膜を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る多孔質膜の製造方法は、シリカを主成分とする多孔質膜の製造方法であって、以下の工程を有することを特徴とする。
(1)有機物、シリカ前駆体物質、アルコール、酸又は塩基からなる触媒、及び水を含有するゾル反応液を基材上に塗布して乾燥させる工程。
(2)前記基材を焼成して前記有機物を除去して基材上にシリカ多孔質膜を形成する工程

(3)前記シリカ多孔質膜に対してUVオゾン処理を行う工程。
【0009】
また、本発明は、上記の製造方法により得られた多孔質膜を有することを特徴とする反射防止膜に係るものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、空孔率を維持しつつ、膜強度が高く、低屈折率の多孔質膜の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、上記の製造方法により得られた低屈折率の多孔質膜を有する反射防止膜を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る多孔質膜の製造方法の一実施態様を示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明に係る多孔質膜の製造方法は、シリカを主成分とする多孔質膜の製造方法であって、有機物、シリカ前駆体物質、アルコール、酸又は塩基からなる触媒、及び水を含有するゾル反応液を基材上に塗布して乾燥させる工程、前記基材を焼成して前記有機物を除去して基材上にシリカ多孔質膜を形成する工程、前記シリカ多孔質膜に対してUVオゾン処理を行う工程を有することを特徴とする。
【0013】
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、焼成後のシリカ多孔質膜に対してUVオゾン処理を行うことにより、空孔率を維持しつつ、多孔質膜の膜強度を向上させることができることを見出した。
【0014】
図1は、本発明に係る多孔質膜の製造方法の一実施態様を示す工程図である。以下、本発明を図1の各項目について説明する。
図1(a)において、シリカ多孔質膜を形成するための基材を準備する。シリカ多孔質膜を形成するための基材は、光学レンズやディスプレイパネルなど、用途に応じた材料及び構造から選択される。基材は、シリカ多孔質膜の成膜を含む各製造プロセスに対して、充分な耐熱性・耐薬品性をもった材料であれば特に制限は無い。例えば、基材には、石英ガラスやホウケイ酸ガラス等が用いられ、用途と性能・コストに応じて選ぶことができる。また、反射防止特性をより高めるために、あらかじめ基材の表面に誘電体多層膜からなる反射防止構造の一部が形成されていても良い。基材はあらかじめ、超純水などにより十分に表面が洗浄されていることが好ましい。
【0015】
図1(b)において、ゾル反応液を調製する。ゾル反応液は、最終的にシリカ多孔質膜を形成するために必要な材料を、あらかじめ混合・反応しておく。材料としては、空孔部分を形成するための鋳型となる有機物、シリカ壁を形成する原料であるシリカ前駆体物質、アルコール、酸又は塩基触媒、及び水から構成される。これらの材料のほかに、膜質調整などの目的で更に別の添加物を加えても良い。
【0016】
有機物としては、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤などの分子集合体を形成する物質が用いられ、その他の有機物として、ポリスチレンなどのポリマー材料からなる微粒子等が挙げられる。この有機物は、後の焼成によって除去することにより空孔を形成するための鋳型として加えるため、必要とする多孔質体の構造によって適宜選択する。ゾル反応液に含有される有機物の含有量は、ゾル反応液に対して1重量%以上10重量%以下、好ましくは2重量%以上5重量%以下が望ましい。
【0017】
シリカ前駆体物質としては、一般的なゾルゲル法によりシリカを形成する際に用いるものが挙げられる。中でも反応性が高く、かつゾル反応液中における分散均一性に優れることから、シリコンアルコキシドが好ましい。シリコンアルコキシドの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシランなどが挙げられる。またシリコンアルコキシドの誘導体である、一部のアルコキシル基がアルキル基、フッ化アルキル基、フッ素などに置換されたものを用いても良い。ゾル反応液に含有されるシリカ前駆体物質の含有量は、ゾル反応液に対して5重量%以上30重量%以下、好ましくは10重量%以上20重量%以下が望ましい。
【0018】
アルコールとしては、上記の有機物及びシリコンアルコキシドと相溶性を有するものであれば特に制限はなく、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノールなどが挙げられる。これらのアルコールを単独で用いても良く、また複数種が混在していても良い。ゾル反応液に含有されるアルコールの含有量は、ゾル反応液に対して30重量%以上90重量%以下、好ましくは50重量%以上80重量%以下が望ましい。
【0019】
シリコンアルコキシドを加水分解・脱水縮合してシリカを形成するための触媒としては、酸もしくは塩基が用いられる。具体的には、塩酸、酢酸、硝酸、水酸化ナトリウム、アンモニア、及びこれらの水溶液などが挙げられる。ゾル反応液に含有される触媒の含有量は、ゾル反応液に対して0.001重量%以上2重量%以下、好ましくは0.01重量%以上1重量%以下が望ましい。
【0020】
シリコンアルコキシドの加水分解に必要な水は、上述の触媒水溶液において補っても良く、もしくは別途水を添加しても良い。また、開放系の容器内でゾル反応液の攪拌を進めることにより、空気中の水分を取り込む形でも良い。ゾル反応液に含有される水の含有量は、シリカ前駆体に対して15重量%以上30重量%以下が好ましい。
【0021】
図1(c)において、図1(b)により得られたゾル反応液を、図1(a)に示した基材上へ塗布する。塗布方法に特に制限は無く、例えばスピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
【0022】
図1(d)において、図1(c)により得られた塗布膜を乾燥させる。この結果、不要な溶媒が蒸発するだけでなく、シリカ壁の縮合反応もある程度進行する。ただし、膜強度の観点からは、焼成処理を施していないこの段階ではシリカ壁はまだ脆く、また膜内部に有機物が分散しているため膜としての屈折率も高い。
【0023】
乾燥方法は特に制限は無く、ホットプレートや乾燥炉を用いた加熱、恒温槽内での所定時間の静置などが挙げられる。使用する材料や求める構造、乾燥プロセスの効率等に応じて、最適な乾燥方法を選択すればよい。
【0024】
図1(e)において、前記基材を焼成して前記有機物を除去して基材上にシリカ多孔質膜を形成する。具体的には、図1(d)により乾燥した塗布膜を、電気炉などを用いて焼成する。焼成における昇温過程において、シリカ壁の縮合反応が進むとともに、ある一定温度以上に到達することにより、塗布膜中の有機物が焼成除去され、空孔が形成される。その結果、空孔率の高いシリカ多孔質膜が得られる。
【0025】
このときの焼成温度は、500℃以下、好ましくは250℃以上400℃以下が望ましい。500℃よりも高い温度で焼成した場合、膜の過剰な収縮に伴い空孔率が著しく減少し、空孔導入による屈折率低下の効果が不十分となることがある。また500℃よりも高い温度で焼成すると、シリカ多孔質膜の材料・構造によってはクラックが発生する恐れも
ある。
【0026】
図1(f)において、図1(e)により得られたシリカ多孔質膜に対してUVオゾン処理を行う。UVオゾン処理とは、酸素の存在下において試料に紫外線を照射し、紫外線の一部を酸素が吸収してオゾンへと変化することにより、紫外線とオゾンの両方で試料を処理する工程を指す。
【0027】
UVランプは、酸素をオゾンに変化させられるものであれば、いかなるものを用いても良いが、特に低圧水銀ランプが好ましい。
オゾン源となる酸素に関しては、必ずしも特定の導入口からの供給に限らず、例えば装置の扉の隙間から内部に混入する大気中の酸素を用いても良い。また、あらかじめ別の装置でオゾンを精製し、UVオゾン処理装置へ導入口を通してオゾンを導入しても良い。
【0028】
UVオゾン処理を行う際のUVオゾン処理装置内部の温度は、20℃以上200℃以下の範囲が望ましい。UVオゾン処理層内部の温度が20℃未満の場合、被処理物であるシリカ多孔質膜の表面に結露が発生する可能性がある。また、UVオゾン処理層内部の温度が200℃をこえると場合、UVオゾン処理中にシリカ多孔質膜の表面に付着した異物がそのまま焼きついてしまう恐れがある。UVオゾン処理の時間は、使用するUVランプや基板のサイズ、オゾンの量などを鑑みて適宜決められる。
【0029】
本発明は、上記のようにして、焼成により形成されたシリカ多孔質膜にUVオゾン処理を施すことにより、高い空孔率を維持しつつ、UVオゾン未処理のものに比べて膜強度を著しく上昇させることができる。
【0030】
本発明の製造方法により得られた多孔質膜は、シリカを主成分とする多孔質膜である。多孔質膜における主成分のシリカの含有量は、90重量%以上100重量%以下である。
【0031】
また、本発明は、上記の製造方法により得られた多孔質膜を低屈折率の反射防止膜に用いることができる。
本発明の製造方法で得られるシリカ多孔質膜を、可視光域における反射防止膜として使用することにより、優れた反射防止特性と膜強度を両立した反射防止膜が提供される。
【0032】
また本発明は、シリカ多孔質膜がメソポーラスシリカ膜である場合に、特に好ましく適用できる。
【実施例1】
【0033】
(実施例1)
テトラアルコキシシラン2.6g、ブロックコポリマー(Pluronic P123、BASF社製)0.7g、1−プロパノール13g、0.01M塩酸1.35gを混合・攪拌し、ゾル反応液を得た。超純水洗浄を施した石英基板上にゾル反応液をディップコート法により塗布し、塗布膜を得た。この塗布膜を含む基板を室温(25℃)にて乾燥後、電気炉にて400℃で4時間焼成することにより、メソポーラスシリカ薄膜を得た。
【0034】
低圧水銀ランプを有するUVオゾン処理機(PL16−110、セン特殊光源製)内に、UVランプと上記メソポーラスシリカ膜の間の距離が1cmとなるようにメソポーラスシリカ膜を設置し、UVオゾン処理を30分間施した。この際、UVオゾン処理装置内における温度は約60℃であった。
以上の処理により得られたメソポーラスシリカ膜に関して、屈折率、膜厚および膜強度を測定した結果を表1に示す。
【0035】
(屈折率及び膜厚)
屈折率及び膜厚を分光エリプソメトリー(M−2000D、ジェー・エー・ウーラム社製)により評価した。
屈折率は、波長550nmの値における屈折率を示す。
【0036】
(膜強度)
膜強度は、綿不織布(クリント、ユニチカ株式会社製)を用いて、500g/cmの荷重をメソポーラスシリカ膜の表面にかけながら50往復の拭き試験を行った後、表面の形状変化を目視にて評価した。
【0037】
膜強度の評価については、「○」は、膜はがれ及び線傷の発生がまったく見られなかったことを意味する。「×」は、目視でわかる程度の膜はがれ、もしくは線傷が発生したことを意味する。
【0038】
表1に示す結果から、屈折率は1.210と十分に低く優れた値であり、膜厚は113nmであった。拭き試験の結果、線傷・膜はがれはまったく見られず、膜強度にも優れたメソポーラスシリカ膜が得られた。
【0039】
(比較例1)
焼成後にUVオゾン処理を行わない点を除いては、実施例と同様の方法によりメソポーラスシリカ膜を作製し、屈折率、膜厚、膜強度を実施例1と同様の方法により評価した。その結果を表1に示す。屈折率は1.212と十分に低く優れた値であったが、拭き試験の結果、線傷だけでなく膜剥がれも発生したため、膜強度は不十分であった。
【0040】
(比較例2)
テトラアルコキシシラン2.6g、ブロックコポリマー(Pluronic P123、BASF社製)0.7g、1−プロパノール13g、0.01M塩酸1.35gを混合・攪拌し、ゾル反応液を得た。超純水洗浄を施した石英基板上にゾル反応液をディップコート法により塗布し、塗布膜を得た。
【0041】
次に、この塗布膜を含む基板を室温にて乾燥後、低圧水銀ランプを有するUVオゾン洗浄機(PL16−110、セン特殊光源製)内に、UVランプと該塗布膜の間の距離が1cmとなるように基材を設置し、UVオゾン処理を30分間施した。この際、UVオゾン処理装置内における温度は約60℃であった。
【0042】
UVオゾン処理を施した塗布膜を含む基板を、電気炉にて400℃で4時間焼成することにより、メソポーラスシリカ膜を作製し、屈折率、膜厚、膜強度を実施例と同様の方法により評価した。その結果を表1に示す。
【0043】
拭き試験の結果、線傷・膜剥がれとも全く確認されず、膜強度は非常に優れていた。しかし、屈折率は1.335と高い値となり、実施例1に比べて、焼成後の膜収縮により膜厚が71nmと薄くなっていた。このことから、本発明のUVオゾン処理は、シリカ多孔質膜を焼成する前ではなく、焼成した後で施すことにより、膜強度向上に重要な役割を果たすことがわかった。
【0044】
(比較例3)
テトラアルコキシシラン2.6g、ブロックコポリマー(Pluronic P123、BASF社製)0.7g、1−プロパノール13g、0.01M塩酸1.35gを混合・攪拌し、ゾル反応液を得た。超純水洗浄を施した石英基板上にゾル反応液をディップコート法により塗布し、塗布膜を得た。この塗布膜を含む基板を室温にて乾燥後、電気炉に
て400℃で4時間焼成することにより、メソポーラスシリカ膜を得た。
【0045】
低圧水銀ランプを設置した真空容器内に、UVランプと上記メソポーラスシリカ膜の間の距離が1cmとなるようにメソポーラスシリカ膜を設置した。真空容器内を十分に窒素フローさせて真空容器中の酸素を追い出した後、窒素供給を止め、容器を真空ポンプで真空に引きながらメソポーラスシリカ膜に対してUV照射処理を30分間施した。その後、真空容器内を大気圧状態に戻してメソポーラスシリカ膜を取り出し、屈折率、膜厚、膜強度を実施例1と同様の方法により評価した。その結果を表1に示す。
【0046】
比較例1同様、屈折率は十分に低く優れた値であったが、膜強度は不十分であった。このことから本発明の、UV光照射に加えてオゾン雰囲気に膜をさらす工程が、膜強度向上に重要な役割を果たすことがわかった。
【0047】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の多孔質膜の製造方法は、空孔率を維持しつつ、膜強度が高く、低屈折率の多孔質膜が得られるので、得られた多孔質膜は低屈折率の反射防止膜に利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリカを主成分とする多孔質膜の製造方法であって、有機物、シリカ前駆体物質、アルコール、酸又は塩基からなる触媒、及び水を含有するゾル反応液を基材上に塗布して乾燥させる工程、前記基材を焼成して前記有機物を除去して基材上にシリカ多孔質膜を形成する工程、前記シリカ多孔質膜に対してUVオゾン処理を行う工程を有することを特徴とする多孔質膜の製造方法。
【請求項2】
前記多孔質膜がメソポーラスシリカ膜であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質膜の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の製造方法により得られた多孔質膜を有することを特徴とする反射防止膜。

【図1】
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