説明

多層臭気バリアチューブ、臭気バリアチューブと臭気バリア収集袋との組み合わせ

排便カテーテル用多層臭気バリアチューブ10である。外表面14は、内表面20と同様に、低摩擦係数を有する。カテーテルチューブの層は、共押し出し成形してもよく、円筒形状に巻かれたヒートラミネートフィルムとして形成して熱溶接してもよい。第1の層12と第3の層18との間に可撓性のスクリム42が含まれてもよい。第1の層と第2の層16との間及び第2の層と第3の層との間の少なくとも1つに、1つ以上の束縛層が含まれてもよい。多層臭気バリアチューブと臭気バリア収集袋44との組み合わせも記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、包括的に、医療チューブに関し、特に、排便システム用のカテーテルチューブとして使用されるのに適した臭気バリア特性を有する、多層臭気バリアチューブと、臭気バリアチューブと臭気バリア収集袋との組み合わせとに関する。
【背景技術】
【0002】
[関連出願の参照]
この出願は、2007年9月28日に出願された米国仮特許出願第60/976,214号の出願日の利益を主張する。
【0003】
排便システム用のカテーテルチューブは、便の流れを促進するように設計され、通常、便は、収集袋に排出される。便の移動を促進するために、カテーテルチューブは内側に、滑らかなコーティングを有することができる。カテーテルチューブの壁を形成するのに様々な材料が使用されてきた一方で、臭気バリア特性を一体的に備えた排便システム用のカテーテルチューブは知られていない。臭気バリア特性を有するカテーテルチューブがない理由の1つとして、臭気バリア材料があまりにも堅く、カテーテルチューブ用に適さないと考えられていることが挙げられる。多層カテーテルチューブに少なくとも1つの臭気バリア層を設けることによって、そのようなカテーテルチューブは、患者や介護人、患者の近くの他の人達への不快な臭気を低減し、あるいは除去することができる。
【0004】
排便システムはよく、患者の直腸内における通じをつけるために、浣腸、洗浄、または他の潅注法と組み合わせて採用される。その結果、水または他の液体は、便とともにカテーテルチューブを流通する。
【発明の概要】
【0005】
この開示の好ましい実施形態において、排便システム用のカテーテルチューブは、少なくとも2層の異なる材料からなる。それらの層は、好ましくは共押し出しされるか、あるいは、1つの層を押し出し成形すると共に1つ以上の層を最初の層の上に押し出し成形によって塗布してもよいが、代替的に、全体的に平坦なラミネートシートを管形状に巻き、次に、例えばヒートシールやRFシールのようなシール技術、接着シール、または超音波溶接を用いて継ぎ目に沿ってシールするように、それらの層を形成してもよい。耐久性を向上するために、円筒形状に巻かれた平坦なラミネートシート層のうちの少なくとも1つの層を、半剛体のメッシュまたはスクリム材料とすることができる。
【0006】
排便システム用のカテーテルチューブの他の望ましい特徴は、壁厚が最小であることである。この開示の多層臭気バリアカテーテルチューブは、約0.25mm(10ミル)から約1.5mm(60ミル)の範囲の壁厚を有するように製造することができる。
【0007】
臭気バリア層は、樹脂製、好ましくは、ポリアミド、さらに好ましくはナイロン666製であってもよい。臭気バリア層は、モジュラスを低減するための調節剤(modifier)の形態の添加剤、好ましくは、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸ターポリマー(ペンシルバニア州フィラデルフィアのアルケマ社から、Lotader(登録商標)4720として市販されている)を含んでもよい。臭気バリア層は、カテーテルチューブの最も外側の層、すなわち外側の外装であることが好ましい。
【0008】
カテーテルチューブの臭気バリア層は、好ましくは0.076mm(3ミル)以下の厚さを有し、臭気バリア層の厚さは、カテーテルチューブの壁厚の30%未満であることが好ましい。臭気バリア層は、0.5未満の動摩擦係数(kinetic coefficient of friction)を有することが好ましい。
【0009】
カテーテルチューブの第2層は、樹脂製または樹脂の混合物製であってもよく、ASTM D882に従って測定したときに6.9×102MPa(100,000psi)(2%secant)未満の弾性モジュラスを有することが好ましい。
【0010】
カテーテルチューブの最も内側の層、すなわち内装を形成する第3の層を採用してもよい。第3の層、すなわち最も内側の層は、0.5未満の低動摩擦係数を有することが好ましい。低動摩擦係数は、第3の層を形成する乾燥材料に固有の特性であってもよい。カテーテルチューブを便が流れやすくするために、滑らかさは、カテーテルチューブの最も内側の層の有益な特徴である。カテーテルチューブの最も内側の層の望ましい滑らかさを達成するために、この開示の多層臭気バリアチューブの内層は、エチレンコポリマー、好ましくはエチレンビニルアセテートコポリマー(EVA)からなり、動摩擦係数を低下させるために、ニューヨーク州タリータウンのアンパセットから得られるエルカマイドを5%の濃度で有する10090スリップPE MBのような滑り剤濃縮物を含んでもよい。この滑り剤濃縮物は、カテーテルチューブの最も内側の層の全組成の約2%にすぎないので、エルカマイドの有効濃度は約0.1%である。
【0011】
カテーテルチューブを便とともに流れる水または他の液体の存在に照らして、EVAコポリマーの代替として、水と接触して滑らかとなる親水性ポリマー、好ましくはポリエチレンオキシドまたはポリビニルアルコールを、多層臭気バリアチューブの内側の層として使用してもよい。
【0012】
カテーテルチューブの排液が入る収集袋に臭気バリア特性がなければ、不快臭が収集袋から逃げることにより、臭気バリアカテーテルチューブによって達成された臭気バリア特性を打ち消してしまう。そのため、カテーテルチューブの排液が入る収集袋が臭気バリア壁を有することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この開示の多層臭気バリアカテーテルチューブの第1の実施形態の斜視図である。
【図2】図1の線2−2に沿った軸方向の断面図である。
【図3】この開示の多層臭気バリアカテーテルチューブの第2の実施形態の、図2と同様の軸方向の断面図であり、第1の層及び第2の層の間と、第3の層及び第4の層の間とに、束縛層が設けられている。
【図4】この開示の多層臭気バリアカテーテルチューブの製造方法において採用されたヒートラミネートフィルムの斜視図である。
【図5】円筒形状に巻かれて継ぎ目に沿ってシールされた、図4のヒートラミネートフィルムの斜視図である。
【図6】可撓性のスクリム層を含む、図4と同様のヒートラミネートフィルムの斜視図である。
【図7】円筒形状に巻かれて継ぎ目に沿ってシールされた、図6のヒートラミネートフィルムの斜視図である。
【図8】臭気バリア壁を有する排水可能な収集袋を組み合わせた、この開示の多層臭気バリアカテーテルチューブの組み合わせの正面図である。
【図9】臭気バリア壁を有するシングルユースの閉じた収集袋を組み合わせた、この開示の多層臭気バリアカテーテルチューブの組み合わせの前方斜視図である。
【図10】2つの層のみを有する、この開示の多層臭気バリアカテーテルチューブの前方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照し、この開示の多層臭気バリアカテーテルチューブ10の第1の実施形態において、第1の端部で患者近位内部セクション及び/又は(図示しない)直腸カテーテルの肛門挿入セクションに接続可能であると共に、第2の端部で廃棄物収集袋又は使い捨て容器(例えば、(図示しない)便器又はトイレ)に接続可能である。多層臭気バリアカテーテルチューブ10の層の少なくとも1つは、便及び膨満ガスの耐透過性を有する材料から構成されている。
【0015】
多層臭気バリアカテーテルチューブ10の第1の層12は、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の外表面14を画定している。患者の皮膚と、病院服やベッドシート、椅子又は患者の近くにあるその他の物を含む患者の周囲にある物品とに対する多層臭気バリアカテーテルチューブ10の引きずりを抑制するように、第1の層12は、比較的低い動摩擦係数を有する1つ以上の材料からなるのが好ましく、0.5未満の動摩擦係数を有する1つ以上の材料からなるのが最も好ましい。多層臭気バリアカテーテルチューブ10の外表面14の低動摩擦係数は、便が「ミルキング(milking)」して多層臭気バリアカテーテルチューブ10を流下するのも促進する。多層臭気バリアカテーテルチューブ10の第1の層12を構成する材料は、臭気バリア樹脂を含む。本開示の範囲内の他の実施形態において、臭気バリア樹脂を、外表面14を画定する第1の層12以外の多層臭気バリアカテーテルチューブ10の層として使用してもよい。
【0016】
本開示の多層臭気バリアカテーテルチューブ10の第1の層12に適した材料は、ポリアミドであり、最も好ましくはナイロン666である。モジュラスを低減するために調節剤を添加してもよく、好ましい調節剤は、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸ターポリマーであり、アルケマ社から、Lotader(登録商標)4720として市販されている。第1の層12の外表面14は、永久マーカー又は半永久マーカーのようなインクが付着する表面であることが好ましいと共に、にじんだりぬぐい取ることなしにそのようなマーキングを保持して、指示、患者データ、収集袋の交換データ、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の内在又は意図した除去に関するデータ等を表示し易くする表面であることが好ましい。
【0017】
多層臭気バリアカテーテルチューブ10の中間層16は、ASTM D882に従って測定したときに6.9×102MPa(100,000psi)(2%secant)未満の弾性モジュラスを有する樹脂製または樹脂の混合物製であることが好ましい。中間層16を形成する材料として使用される樹脂は、熱可塑性エラストマーであることが好ましく、ポリウレタン又はポリウレタンに他の熱可塑性エラストマーを混合したものであって、好ましくは28MPa(40,000psi)(2%secant)未満の弾性モジュラスを有するものが最も好ましい。以下にさらに詳細に記載されるように、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の外表面14を画定する第1の層12と、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の内表面20を画定する第3の層18との間に、1つ以上の層を設けてもよい。第1の層12及び低モジュラス層のみを設けた場合には、中間層16として参照した層が、図10に示されるように、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の最も内側の層となる。
【0018】
多層臭気バリアカテーテルチューブ10の隣接する層の材料の融和性に依存して、図3に示されるように、デュポン社から入手可能な束縛材料であるBynel(登録商標)のような束縛層22を、隣接する層間に設けて、隣接する層の接着性を改善してもよい。
【0019】
多層臭気バリアカテーテルチューブ10の内表面20を画定する他の層18は、比較的低い動摩擦係数を有する1つ以上の材料で製造することが好ましく、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の内部の長さに沿って大便が収集袋及び/又は使い捨て容器に流れやすくなるように、0.5未満の動摩擦係数であることが好ましい。層18に適した材料は、エチレンコポリマーであり、最も好ましくは、(ニューヨーク州タリータウンのアンパセットから入手可能なエルカマイドを5%の濃度で有する10090スリップPE MBのような)滑り剤、ワックス、PTFE、又は低動摩擦係数を達成するための他の摩擦低減添加剤を添加したエチレン−ビニルアセテートコポリマー(EVA)であることが最も好ましい。そのような添加剤は、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の外表面14を画定する第1の層12の動摩擦係数を低下するためにも使用してもよい。低い動摩擦係数を固有する多層臭気バリアカテーテルチューブ10の層18を画定する材料の代替として、水との接触が平滑な親水性ポリマー、好ましくはポリエチレンオキシドまたはポリビニルアルコールを、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の最も内側の層に使用してもよい。これは、親水性材料を固定する能力を有する層18によって実現可能となり、層18の内側に共押し出し等によって、さらなる親水性の層を提供する。さらなる代替として、層18を親水性ポリマーの全体に形成すると共に中間層16に直接固定し、親水性の層18と中間層16との間に適切な接着を提供してもよい。
【0020】
この開示の第1の実施形態の多層臭気バリアカテーテルチューブ10は、共押し出しによって製造してもよい。チューブの柔軟性及び可撓性を最大にするために、多層臭気バリアカテーテルチューブ10を薄くすることが望ましく、好ましくは約2から約3ミクロン未満の範囲とすることが望ましい。しかし、従来の共押し出しプロセスでは、そのような薄い臭気バリア層を有するカテーテルチューブの十分な長さを共押し出しすることは不可能である。
【0021】
共押し出しの代替として、図4及び5に示されるように、2つの平行な縁26,28を有する平坦な又は実質的に平坦なヒートラミネートフィルム24を、縁26,28が互いに対向し、重なり合い、ヒートシール、RFシール、接着シール、超音波溶接等によってシールされるように巻き、ヒートラミネートフィルム24の第1の層12が外表面14を画定すると共に第3の層18が内表面20を画定するシリンダーを形成するように、多層臭気バリアカテーテルチューブ10の各層を形成してもよい。ヒートラミネートフィルム24の前縁30及び後縁32は開いたままで、臭気バリアカテーテルチューブ10の第1の端部34及び第2の端部36を形成する。任意に、(図4において破線で表わされた)束縛層を、第1の層と第2の層との間、及び/又は第2の層16と第3の層との間に設けて、それらの結合を高めてもよい。臭気バリアカテーテルチューブ10の第1の層12、第2の層16、第3の層18は、透明又は半透明であることが好ましい。シールされた縁、すなわちシーム38は視認可能であってもよく、有利には、医療介護人に、臭気バリアカテーテルチューブ10のもつれや捩れの視覚的な指標を提供することができる。
【0022】
臭気バリアカテーテルチューブ10の壁厚の合計は、約0.25mm(10ミル)〜約1.0mm(40ミル)の範囲であることが好ましく、約0.63mm(25ミル)〜約0.89mm(35ミル)の範囲であることがさらに好ましく、臭気バリア層(例えば、第1の層12)は、臭気バリアカテーテルチューブ10の壁厚の合計の30%よりも小さい。
【0023】
臭気バリアカテーテルチューブ10の各層を共押し出しすると共にヒートラミネートして1つ以上の層の動摩擦係数を低下させる条件を処理する調整をしてもよい。
【0024】
図6及び7に示される他の実施形態において、臭気バリアカテーテルチューブ40を補強することと、臭気バリアカテーテルチューブ40のもつれや捩れを避けるために、メッシュすなわち可撓性のスクリム層42を、臭気バリアカテーテルチューブ40の第1の層12と第3の層18との間の追加的な層として設けてもよい。スクリム層42は、臭気バリアカテーテルチューブ40に形状記憶も提供し、臭気バリアカテーテルチューブ40を永久に変形させることなく、そのシリンダー形状を壊すと共にシリンダー形状に回復させることができる。スクリム層42に代わって又はスクリム層42に追加して、スクリム層42以外の材料、すなわちポリマー材料のようなものを用い、臭気バリアカテーテルチューブ40の構造強度を高めてもよい。
【0025】
この開示の臭気バリアカテーテルチューブの内表面及び/又は外表面を形成する材料は、臭気バリアカテーテルチューブを、この開示の出願人であるイリノイ州リバティビルのホリスター社から市販されている腸管理システム(Bowel Management System)のような排便及び管理システムの周辺部材に取り付けやすくすると共に、臭気バリアカテーテルチューブを組み立てやすくすることが好ましい。そのようなシステムは、長期間、すなわち約29日のオーダーでの使用が意図されているので、接着及び/又は熱によって、臭気バリアカテーテルチューブと周辺部材との間の信頼ある結合を形成しやすい材料を採用することが有利である。ここで、周辺部材とは、内部シリコンバルーン又は外部シリコンバルーン、カテーテル結合部、収集袋又はカテーテルチューブ延長部、プラスチック部分又は金属部分、例えば、臭気バリアカテーテルチューブの全使用期間にわたって、内視鏡のアクセスを提供する部分やカテーテルチューブから直接便をサンプリングする部分のようなものである。
【0026】
上記のように、臭気バリアカテーテルチューブ10が接続された収集袋(図8参照)の1つ以上の壁を便又は膨満ガスが透過できるようだと、この開示の臭気バリアカテーテルチューブの臭気バリア特性によって達成される利点は、打ち消されるか、又は大幅に低減されてしまう。従って、臭気バリア壁を有する収集袋44と組み合わされた臭気バリアカテーテルチューブ10を使用することが望ましい。例えば、収集袋の各壁は、米国特許第7,270,860号明細書に開示されるようなバリア層フィルムを含んでもよい。
【0027】
臭気バリア収集袋は、排水可能な収集袋44であって、図8に示されるように、排水チューブストッパ48を備えた排水チューブ46と、カテーテルチューブ接続部分にふたをするキャップ50とを有するものであってもよい。代替的に、臭気バリア収集袋は、図9に図示されるように、所謂、「閉じた」収集袋54であってもよい。閉じた収集袋54は、1回限りの使用を意図しており、脱臭フィルタ58を備えた一体型ベント56を有することが好ましい。
【0028】
臭気バリアカテーテルチューブと、臭気バリアカテーテルチューブ及び臭気バリア収集袋の組み合わせと、臭気バリアカテーテルチューブの製造方法とについてのいくつかの実施形態がここに開示されているが、添付の特許請求の範囲は、それらに限定することを意図してはいない。添付の特許請求の範囲の文言上の範囲または均等の範囲内において、開示された実施形態に種々の変更をすることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの材料層を備える、排便システム用のカテーテルチューブであって、
前記カテーテルチューブの前記材料層の少なくとも1つは臭気バリア材料を含むカテーテルチューブ。
【請求項2】
前記材料層のうちの第1の層は、前記カテーテルチューブの外表面を画定し、前記材料層のうちの第2の層よりも相対的に薄く、約0.5未満の摩擦係数を有する、請求項1に記載のカテーテルチューブ。
【請求項3】
前記材料層のうちの第1の層は、前記カテーテルチューブの外表面を画定し、前記臭気バリア材料を含み、約0.051mm(2ミル)〜約0.076mm(3ミル)よりも小さい範囲の厚さを有する、請求項1に記載のカテーテルチューブ。
【請求項4】
前記第1の層に隣接する前記第2の層は、前記第1の層よりも厚く、ASTM D882に従って測定したときに6.9×102MPa(100,000psi)(2%secant)未満の弾性モジュラスを有する、請求項3に記載のカテーテルチューブ。
【請求項5】
前記カテーテルチューブの内表面を画定する第3の層をさらに備え、
該第3の層は、約0.5未満の摩擦係数を有する、請求項4に記載のカテーテルチューブ。
【請求項6】
親水性コーティング層を固定可能な第3の層をさらに備え、
前記親水性コーティング層は、前記カテーテルチューブの内表面を画定する、請求項4に記載のカテーテルチューブ。
【請求項7】
前記カテーテルチューブの壁厚は、約0.25mm(10ミル)〜約1.0mm(40ミル)の範囲である、請求項1に記載のカテーテルチューブ。
【請求項8】
前記カテーテルチューブの壁厚は、約0.63mm(25ミル)〜約0.89mm(35ミル)の範囲である、請求項1に記載のカテーテルチューブ。
【請求項9】
前記カテーテルチューブの少なくとも1つの材料層は、可撓性のスクリム層を含む、請求項1に記載のカテーテルチューブ。
【請求項10】
前記カテーテルチューブの少なくとも2つの材料層の間に、少なくとも1つの束縛層をさらに備える、請求項1に記載のカテーテルチューブ。
【請求項11】
前記臭気バリア材料を含む材料層は、前記カテーテルチューブの前記壁厚の30%よりも小さな厚さを有する、請求項1に記載のカテーテルチューブ。
【請求項12】
臭気バリア壁を有する収集袋と組み合わされた、請求項1に記載のカテーテルチューブ。
【請求項13】
排便システム用のカテーテルチューブであって、
該カテーテルチューブの外表面を画定すると共に臭気バリア特性を備えたポリアミドを含む第1の層と、
第2の層と
を備えるカテーテルチューブ。
【請求項14】
前記第2の層は、水と接触して滑らかとなる親水性材料を含む、請求項13に記載のカテーテルチューブ。
【請求項15】
前記第1の層は、モジュラスを低減するための調節剤を含む、請求項13に記載のカテーテルチューブ。
【請求項16】
臭気バリア壁を有する収集袋と組み合わされた、請求項13に記載のカテーテルチューブ。
【請求項17】
排便システム用のカテーテルチューブを製造する方法であって、
臭気バリア特性を備えたポリアミドを含む第1の層を、樹脂を含む第2の層と共に共押し出し成形することを含み、
前記第1の層は、前記カテーテルチューブの外表面を画定する方法。
【請求項18】
請求項17に記載の排便システム用のカテーテルチューブを製造する方法であって、
前記第1の層及び前記第2の層と共に第3の層を共押し出し成形することをさらに含み、
該第3の層は、親水性コーティングを固定可能である方法。
【請求項19】
前記第2の層及び前記第3の層と共に前記第1の層を共押し出し成形することには、前記第1の層と前記第2の層との間または前記第2の層と前記第3の層との間の少なくとも1つに束縛層を共押し出し成形することが含まれる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
排便システム用のカテーテルチューブを製造する方法であって、
臭気バリア特性を備えるポリアミドを含む第1の層を備えたラミネートシートを形成することを含み、第2の層は樹脂を含み、前記ラミネートシートは、前縁と、後縁と、2つの平行な側面とを有し、
前記方法はさらに、
前記ラミネートシートの前記2つの平行な側面が互いに重なるように前記ラミネートシートをチューブ形状に巻くことと、
前記ラミネートシートの前記2つの平行な側面をヒートシールすることであって、前記第1の層が外表面を画定するシリンダーを形成するようにヒートシールすることと
を備える方法。
【請求項21】
前記ラミネートシートを形成する際に、該ラミネートシートの少なくとも一対の層間に束縛層を有する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ラミネートシートを形成する際に、該ラミネートシートは、可撓性のスクリム材料の層を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記ラミネートシートを形成する際に、該ラミネートシートは、前記シリンダーの内表面を画定する第3の層を含み、該第3の層に親水性コーティングを塗布することを含む、請求項20に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2010−540110(P2010−540110A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527160(P2010−527160)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【国際出願番号】PCT/US2008/077796
【国際公開番号】WO2009/045874
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(591000414)ホリスター・インコーポレイテッド (38)
【氏名又は名称原語表記】HOLLISTER INCORPORATED
【Fターム(参考)】