多極電磁発電機を有するワイヤレススイッチ
ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材、平面上に配置された磁石の第1配列、第1導体および電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を機械的振動子に伝える。第1配列は、磁石の一次元または二次元配列を含む。第1導体は、第1蛇行導体を含む。電力管理回路は、磁石の第1配列と第1導体との間の機械的振動子による相対的な運動の結果として直流電力を与える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多極電磁発電機を有するワイヤレススイッチに関するものである。
【0002】
[その他の出願の相互参照]
本出願は、2009年9月16日に出願された、発明の名称を“MULTIPOLAR ELECTROMAGNETIC GENERATOR”とする米国仮特許出願第61/242,805号(代理人整理番号:ECOHP001+)に対して優先権を主張する。この出願は、事実上、引用により本明細書に援用されるものである。
【0003】
本出願は、2010年3月18日に出願された、発明の名称を“MULTIPOLAR ELECTROMAGNETIC GENERATOR FOR A SWITCH”とする米国仮特許出願第61/315,021号(代理人整理番号:ECOHP002+)に対して優先権を主張する。この出願は、事実上、引用により本明細書に援用されるものである。
【背景技術】
【0004】
革新的な電力ソリューションに対する明確な必要性を有する数多くのセンサ応用分野が存在する。工業オートメーション、サプライチェーンマネージメント、建設、ホームオートメーション、資産管理および環境モニタリングにおけるワイヤレス・センサネットワークのための市場は、2012年までに4億個のデバイスを遥かに上回る規模にまで成長することが期待されている。そのようなシステムの平均的な有効寿命は、10年以上に想定されており、それは、従来の電池のスタンドアロン使用が、大量の電池にロバストエネルギーソリューションを課すことを意味している。
【0005】
運動からのエネルギーの採取は、精力的な研究の注目の的となっている。一般的な技術的アプローチとして、圧電、静電気および電磁気の3つアプローチがある。数多くの研究グループおよび企業は、過去20年間、振動を利用する小型薄膜圧電素子を開発することを試みている。しかしながら、1つの問題点は、薄膜圧電エネルギーが、高圧低電流出力、典型的には何十ボルトおよびナノアンペア未満のため、出力が限られており、それが、大幅な損失を生じることなく変換することを困難にしている。別の問題点は、圧電(PZT)材料の高い固有振動数、典型的にはMHzであり、それは、実際の用途で利用可能な任意の振動または循環的運動に結合させることができない。
【0006】
その他のグループは、静電発電機の開発に注目している。静電発電機は、高電圧および低電流しか生成しないという事実により、圧電発電機と同様に限られた出力を有する。また、多くの場合、静電発電機は、当該静電発電機が依存する静電空隙(electrostatic air gap)の相対的に低いエネルギー密度に起因して圧電または電磁発電機の何れよりも低い出力密度を有することが示される可能性がある。
【0007】
他方、電磁発電機は、圧電材料の振動数に制限されることなく、相対的に大きな出力を供給する潜在力がある。しかしながら、望ましい小規模において十分な出力を生成することは、未だ達成されていない。また、小規模デバイスの不一致固有振動数(unmatched natural frequency)、典型的にはkHzは、殆どの用途で一般に利用可能な振動に結合させることができない。結局、現在の設計は、最先端技術の精度機械加工およびアセンブリ(例えばレーザ切断、放電加工機(EDM)およびCNC加工機)またはマイクロマシニングおよび薄膜技術(例えば、磁性材料、永久磁石および磁性合金はともに、薄膜として使用することは難しく費用がかかる。マイクロマシニングは、一般に、デバイスのサイズが大きくなるに連れてコストがかかり、この場合、デバイスは、適当な出力を与えるために相対的に大きく(〜1cm^2)する必要がある。このサイズでは、マイクロマシニングは、非常にコストがかかる。)を必要とし、それは、その製造コストを、電池の製造コストを超えて劇的に増大させる。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、様々な方法で実行することができ、それには、プロセス、装置、システム、物質の組成、コンピュータ可読記憶媒体上に具現化されるコンピュータプログラム製品、および/またはプロセッサに接続されるメモリに格納される命令および/またはそのメモリによって与えられる命令を実行するように構成されたプロセッサのようなプロセッサとして実行することが含まれる。この明細書では、本発明が取ることができるこれら実施または任意のその他の形式は技術と呼ばれることがある。一般に、開示されるプロセスのステップの順序は、本発明の範囲内で変更することができる。他に記載がなければ、タスクを実行するように構成されているものとして記載されるプロセッサまたはメモリのような構成要素は、所与のときにタスクを実行するように一時的に構成される一般構成要素として、またはそのタスクを実行するように製造された専用構成要素として実施されるものであってもよい。本明細書に使用される用語“プロセッサ”は、コンピュータプログラム命令のようなデータを処理するように構成された、1またはそれ以上のデバイス、回路および/または処理コアを指している。
【0009】
本発明の1またはそれ以上の実施形態の詳細な説明は、本発明の原理を示す添付図面とともに以下に提供する。本発明は、そのような実施形態と関連して説明するが、本発明は、実施形態の何れかに限定されるものではない。本発明の範囲は、請求項によってのみ限定されるものであり、本発明は、数多くの代替物、変形物および均等物を包含する。本発明の完全な理解を与えるために、数多くの具体的詳細を以下の説明に述べる。それらの詳細は、例示の目的で与えられるものであり、本発明は、それら具体的な詳細の一部またはすべてがなくとも、請求項に従って実践することができる。明確にすることを目的に、本発明に係る技術分野で知られている技工物は、本発明が不必要に不明瞭にならないように、詳細には説明していない。
【0010】
ワイヤレス相互接続を有する電源内蔵式スイッチが開示される。ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材(mechanical impulse deliverer)、磁石の配列、導体および電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃(mechanical impulse)を機械的振動子に伝える。配列は、平面上に配置された磁石の一次元または二次元配列を含む。導体は、蛇行導体を含む。電力管理回路は、機械的振動子による磁石の配列と導体との間の相対的な運動の結果として直流電力を与える。
【0011】
幾つかの実施形態では、スイッチの切り換えに関連する動作によって生成される電力が、スイッチが切り換えられたという情報を送信するために使用される。生成される直流電力は、スイッチの状態変化の情報を受信器に送信する送信器に動力を与える。幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチ(例えば、ダイヤルまたは回転スイッチまたはディマースライドスイッチなど)がプロセッサを含み、このプロセッサが、(例えば、スイッチの状態を示す電気信号またはセンサを使用して)スイッチの状態を追跡して、1またはそれ以上の状態を示すために使用される。幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチが、プロセッサに接続されたメモリを含み、プロセッサについての状態情報または状態遷移ルールまたはその他の命令を記憶する。幾つかの実施形態では、プロセッサが、送信器から送信されたときに状態情報またはその他の命令を受信することができる受信器に接続されている。幾つかの実施形態では、スイッチの動作によって充電されたバッテリを使用して、ワイヤレススイッチ受信器および/またはプロセッサに電力が供給される。
【0012】
ワイヤレススイッチが開示される。ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材、多極磁石、一組のコイルおよび電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を機械的振動子に伝える。一組のコイルと多極磁石との間の機械的振動子による相対的な運動が存在する。電力管理回路は、一組のコイルと多極磁石との間の相対的な運動を有することにより生成される電流を使用して、ワイヤレススイッチが切り換えられたことを示すワイヤレス信号を送信するための電力を生成する。
【0013】
幾つかの実施形態では、予荷重(プレロード)がかけられた懸架バネが有効である。予荷重された発電機は、次のように作動する。懸架バネは、当初は、あるラチェットまたは摩擦機構により予荷重位置で保持される。ユーザが装置(例えば、ワイヤレススイッチ)を作動させるときに、ラチェット機構が、予荷重の方向にさらにプルーフマス(proof mass)およびバネを僅かに押して、当該機構を解放する。ラチェットホイールは、半時計回りに回転して、この動作を終える。しかしながら、ホイールは時計回りの方向に回転することができない。プルーフマスは、解放されると、遠い側および後ろに振れて、ラチェット機構を戻りでキャッチする。このため、システムは次の作動のために予荷重を保つ。タイミングに応じて、プルーフマスは、ラチェット機構を捕らえる前に複数回振動することができるが、長く振動することはできないため、その振幅が小さ過ぎてラチェット機構と再係合することができない。
【0014】
幾つかの実施形態では、プルーフマスがラッチによって捕らえられる。ユーザが装置を押すか、または引くときに、ラッチが解放される。ラッチは、ユーザの引きまたは押し操作の結果としてプルーフマスが変位することにより移動した後に接触したときに、解放される。
【0015】
発電機のこの種の設計には、1)最大電圧が最高速度に比例し、この設計では、バネを予荷重することにより、最高速度が増加する、2)最初の振動または初期の幾つかの振動において、エネルギー収集のすべてが非常に急速に生じ、よって全エネルギー生成は変わらないが、最大出力は高くなる、という2つの利点がある。エネルギー生成をより短い時間間隔に短縮することは、幾つかの応用において有効となる可能性がある。
【0016】
幾つかの実施形態では、機械的衝撃伝達部材が、ボタン、レバー、回転式ダイヤル、トグルスイッチなどにより作動される。衝撃伝達部材は、プルーフマスを所与の距離移動させた後、プルーフマスが干渉することなく振動する空間を残しつつプルーフマスを解放する。
【0017】
幾つかの実施形態では、導体は多層回路基板によって実装される。様々な実施形態では、導体が、蛇行導体、一組のコイル、多層の導体、多極に対応する多重構造、またはその他の任意の導体を含む。
【0018】
幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチが発電機を含む。幾つかの実施形態では、発電機が、平面上に配置された磁石の配列と、導体と、電力管理回路とを備える。配列は、磁石の一次元配列または二次元配列を含む。導体は、多層印刷回路基板の複数の層の上に設けられた蛇行導体(serpentine conductor)を含む。電力管理回路は、磁石の配列と導体間の相対的な運動の結果として直流電力を生成する。
【0019】
幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチが発電機を含む。幾つかの実施形態では、発電機が、シート状磁石(sheet magnet)と、導体と、電力管理回路とを備える。シート状磁石は、交番磁極(alternating magnetic poles)の一次元配列または二次元配列を含む。導体は、単一面よりも多い面上にある蛇行導体を含む。電力管理回路は、シート状磁石と導体間の相対的運動の結果として直流電力を生成する。
【0020】
幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチが発電機を含む。幾つかの実施形態では、発電機が、多極磁石と、一組のコイルと、電力管理回路とを備える。多極磁石およびコイルは、互いに対して振動する。電圧および/または電流は、多極磁石と一組のコイル間の相対運動により生成される。電力管理回路は、標準的な電子または電気システムによる使用のために生成される電力を調整する。
【0021】
幾つかの実施形態では、導体または一組のコイルが多層回路基板として実装される。回路基板が固定されるか、不動である場合、磁石が、導体に対して振動することを可能にする屈曲部(flexure)に取り付けられる。磁石が固定される場合、回路基板(またはその他の実施形態のコイルまたは導体)が、磁石に対して振動することを可能にする屈曲部にしっかりと取り付けられる。
【0022】
幾つかの実施形態では、多層回路基板が、当該多層回路基板の多層の表面上に導体を有し、それが、多極磁石の磁界に対する領域を提供する。多層回路基板は、多極磁石に対して移動(例えば、振動)されるか、または磁石が回路基板に対して移動される。多層回路基板の導体は、多層回路基板と多極磁石の間の相対運動により、導体に囲まれる磁束の変化を受け、導体により生成される平面コイルを横切って生成される電圧および/または電流を引き起こす。幾つかの実施形態では、電力管理回路が、整流(例えば、ダイオード回路)を使用して交流電圧(振動による)を直流電圧に変換するとともに、コンデンサおよび/またはバッテリにエネルギーを蓄えるか、電力を使用する電気負荷または回路に直接的に電力を与えることにより、出力を調整する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の様々な実施形態を、以下の詳細な説明および添付図面に開示する。
【図1】図1A乃至図1Fは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図2Aは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。図2Bは、懸架シート構造の実施形態を示すブロック図である。
【図3】図3Aは、多層回路基板の一層上の導体レイアウトの一実施形態を示すブロック図である。図3Bは、断面における導体の一実施形態を示すブロック図である。図3Cは、多層回路基板の一層上の導体の一実施形態を示すブロック図である。図3Dは、多層回路基板の2層上の導体の一実施形態を示すブロック図である。図3Eは、多層回路基板の一実施形態を示すブロック図で、5の蛇行導体が多層の各々に設けられている。
【図4】図4Aは、多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図4Bは、磁石シートの形態の多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図4Cは、棒磁石のアレイの形態の多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。
【図5】図5Aおよび図5Bは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。
【図6】図6は、コイル導体の実施形態を示すブロック図である。
【図7】図7は、電力管理回路の一実施形態を示すブロック図である。
【図8】図8は、電力管理プロセスの一実施形態を示すフロー図である。
【図9】図9は、電力管理プロセスの一実施形態を示すフロー図である。
【図10】図10は、ワイヤレススイッチの一実施形態を示すブロック図である。
【図11】図11は、プッシュボタンまたはロッカスイッチ(rocker switch)を使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。
【図12】図12は、回転式ダイヤルを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。
【図13】図13は、スライドスイッチを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。
【図14】図14Aは、一実施形態において作動させた後の振動中のプルーフマスの変位を示すグラフである。図14Bは、一実施形態において作動させた後に時間とともに生成される電圧を示すグラフである。
【図15】図15A乃至図15Dは、予荷重がかけられたスイッチの実施形態を示すブロック図である。
【図16】図16Aおよび図16Bは、予荷重がかけられた回転スイッチの実施形態を示すブロック図である。
【図17】図17は、予荷重がかけられた回転スイッチの一実施形態を示すブロック図である。
【図18】図18A乃至図18Cは、キャッチアンドリリース機構の実施形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1Aは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石100および多極磁石102の各々が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石100および/または多極磁石102がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。幾つかの実施形態では、多層回路基板に磁界を与える多極磁石(例えば、多極磁石100または多極磁石102)が1つのみ存在する。
【0025】
多極磁石100および多極磁石102の各々は、多層回路基板104に磁界を与える。多極磁石100および多極磁石102は、多層回路基板104の両側にある。多極磁石100および多極磁石102は、一方の磁石の北のストライプが他方の磁石の南のストライプと一致するように位置合わせされている。多層回路基板104は、2つの磁石(多極磁石100および多極磁石102)のため、より強い磁界を受ける。多層回路基板104は、多極磁石100および多極磁石102に対して相対的に動く。多層回路基板104は、懸架部材(suspension)106および懸架部材110を使用して振動する。懸架部材106は、固定構造108から多層回路基板104を懸架する。懸架部材110は、固定構造112から多層回路基板104を懸架する。懸架された多層回路基板104の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材106および懸架部材110が選択される。様々な実施形態では、多層回路基板104および/または懸架部材106および/または懸架部材110のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多層回路基板104に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材106および/または懸架部材110が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材106および/または懸架部材110がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多層回路基板104に結合される場合、懸架部材106および/または懸架部材110が懸架シートの一部となる。
【0026】
幾つかの実施形態では、多層回路基板104は、大体、幅5.5cm、高さ5.5cm、厚さ1mmである。多層回路基板104は、10gの重さがあり、約160Hzの共振周波数を有する型打ちした金属製の懸架部材106および懸架部材110を使用して懸架される。
【0027】
幾つかの実施形態では、多層回路基板104は、大体、幅3.5cm、高さ4cm、厚さ1mmである。多層回路基板104は、4gの重さがあり、約80Hzの共振周波数を有する金属製の懸架部材106および金属製の懸架部材110を使用して懸架される。
【0028】
図1Bは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石120および多極磁石122の各々が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石120および/または多極磁石122がシート状磁石(例えば、NdFeBゴムシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。幾つかの実施形態では、多層回路基板に磁界を与える多極磁石(例えば、多極磁石120または多極磁石122)が1つのみ存在する。
【0029】
多極磁石120および多極磁石122の各々は、多層回路基板124に磁界を与える。多極磁石120および多極磁石122は、多層回路基板124の両側にある。多極磁石120および多極磁石122は、一方の磁石の北のストライプが他方の磁石の南のストライプと一致するように位置合わせされている。多層回路基板104は、2つの磁石(多極磁石120および多極磁石122)のため、より強い磁界を受ける。多層回路基板124は、多極磁石120および多極磁石122に対して相対的に動く。多極磁石120は、懸架部材125および懸架部材129を使用して振動する。懸架部材125は、固定構造127から多極磁石120を懸架する。懸架部材129は、固定構造132から多極磁石120を懸架する。懸架部材126は、固定構造128から多極磁石122を懸架する。懸架部材130は、固定構造131から多極磁石122を懸架する。懸架された多極磁石120および多極磁石122の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および懸架部材130が選択される。様々な実施形態では、多極磁石120および/または多極磁石122および/または懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および/または懸架部材130のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多層回路基板124に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および/または懸架部材130が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および/または懸架部材130がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多極磁石120または多極磁石122に結合される場合、懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および/または懸架部材130が懸架シートの一部となる。多極磁石120または多極磁石122は、それぞれ独立に振動可能とされる。
【0030】
図1Cは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石140および多極磁石142の各々が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石140および/または多極磁石142がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。幾つかの実施形態では、多層回路基板に磁界を与える多極磁石(例えば、多極磁石140または多極磁石142)が1つのみ存在する。
【0031】
多極磁石140および多極磁石142の各々は、多層回路基板144に磁界を与える。多極磁石140および多極磁石142は、多層回路基板144の両側にある。多極磁石140および多極磁石142は、一方の磁石の北のストライプが他方の磁石の南のストライプと一致するように、懸架部材の静止位置で位置合わせされている。多層回路基板144は、2つの磁石(多極磁石140および多極磁石142)のため、より強い磁界を受ける。多層回路基板144は、多極磁石140および多極磁石142に対して相対的に動く。多極磁石140および多極磁石142は、懸架部材146および懸架部材150を使用して振動する。懸架部材146は、固定構造148から多極磁石140および多極磁石142を懸架する。懸架部材150は、固定構造152から多極磁石140および多極磁石142を懸架する。懸架された多極磁石140および多極磁石142の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材146および懸架部材150が選択される。様々な実施形態では、多極磁石140および/または多極磁石142および/または懸架部材146および/または懸架部材150のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多層回路基板144に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材146および/または懸架部材150が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材146および/または懸架部材150がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多極磁石140または多極磁石142に結合される場合、懸架部材146および/または懸架部材150が懸架シートの一部となる。多極磁石140または多極磁石142は、それらが一体に振動するように結合される。
【0032】
図1Dは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石160が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石160がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。
【0033】
多極磁石160は、多層回路基板164および多層回路基板165に磁界を与える。多層回路基板164および多層回路基板165は、多極磁石160の両側にある。多層回路基板164および多層回路基板165は、懸架部材の静止位置において、一つの磁石の北のストライプが、回路基板における導体線と一致するように位置合わせされている。多極磁石160の運動は、多層回路基板164および多層回路基板165上の導体間の領域に含まれる磁束の変化を生じさせ、その結果、電流が生じる。多極磁石160は、懸架部材166および懸架部材170を使用して振動する。懸架部材166は、固定構造168から多極磁石160を懸架する。懸架部材170は、固定構造172から多極磁石160を懸架する。懸架された多極磁石160の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材166および懸架部材170が選択される。様々な実施形態では、多極磁石160および/または懸架部材166および/または懸架部材170のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多極磁石160に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材166および/または懸架部材170が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材166および/または懸架部材170がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多極磁石160に結合される場合、懸架部材166および/または懸架部材170が懸架シートの一部となる。
【0034】
幾つかの実施形態では、多極磁石160は、大体、幅3.5cm、高さ4cm、厚さ1mm、重さ約4gである。多極磁石160は、約80Hzの共振周波数を有する型打ちした金属製の懸架部材166および懸架部材170を使用して懸架される。
【0035】
図1Eは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石174が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石174がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。
【0036】
多極磁石174は、多層回路基板184に磁界を与える。多層回路基板184は、懸架部材の静止位置において、一つの磁石の北のストライプが、多層回路基板184における導体線と一致するように位置合わせされている。多極磁石174の運動は、多層回路基板184上の導体間の領域に含まれる磁束の変化を生じさせ、その結果、電圧および/または電流が生じる。多極磁石174は、懸架部材176および懸架部材180を使用して振動する。懸架部材176は、固定構造178から多極磁石174を懸架する。懸架部材180は、固定構造182から多極磁石174を懸架する。懸架された多極磁石174の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材176および懸架部材180が選択される。様々な実施形態では、多極磁石174および/または懸架部材176および/または懸架部材180のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多極磁石174に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材176および/または懸架部材180が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材176および/または懸架部材180がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多極磁石174に結合される場合、懸架部材176および/または懸架部材180が懸架シートの一部となる。
【0037】
幾つかの実施形態では、多極磁石174は、大体、幅3.5cm、高さ4cm、厚さ1mmである。多極磁石174は、重さ4gであり、約80Hzの共振周波数を有する型打ちした金属製の懸架部材176および懸架部材180を使用して懸架される。
【0038】
図1Fは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石196が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石196がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。
【0039】
多極磁石196は、多層回路基板186に磁界を与える。多層回路基板186は、懸架部材の静止位置において、一つの磁石の北のストライプが、多層回路基板186における導体線と一致するように位置合わせされている。多層回路基板186の運動は、多極磁石196上の導体間の領域に含まれる磁束の変化を生じさせ、その結果、電圧および/または電流が生じる。多層回路基板186は、懸架部材192および懸架部材188を使用して振動する。懸架部材188は、固定構造190から多層回路基板186を懸架する。懸架部材192は、固定構造194から多層回路基板186を懸架する。懸架された多層回路基板186の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材192および懸架部材188が選択される。様々な実施形態では、多層回路基板186および/または懸架部材192および/または懸架部材188のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多層回路基板186に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材192および/または懸架部材188が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材192および/または懸架部材188がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多層回路基板186に結合される場合、懸架部材192および/または懸架部材188が懸架シートの一部となる。
【0040】
図2Aは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、懸架シート200が多極磁石202に結合されている。懸架シート200は、周囲の構造に、例えば、屈曲部208により結合されて、符号210で示す方向に運動/振動できるバネ質量構造を形成する。多極磁石202は、交互に配される磁極のストライプを有するシート状磁石を含む。符号210に沿う運動の方向は、その運動が、移動するシートの近くで固定構造が受ける磁界の変化を生じさせるように、多極磁石202のストライプに対して垂直となっている。懸架シート200および多極磁石202は、多層回路基板206に対して相対的に動く。多層回路基板206は、多極磁石(例えば、多極磁石202)からの磁束の変化が移動する場合に、電流を生成するように配置された導体204を含む。導体204は、長い直線部が磁石シートの磁極ストライプと平行で短い区間がストライプを横切るように、蛇行パターンで配置されている。幾つかの実施形態では、導体が多層回路基板206の複数の層上に設けられている。様々な実施形態では、複数の層の各々の上の導体が互いに電気的に分離され、あるいは複数の層の各々の上の導体が互いに電気的に接続され、あるいは複数の層の各々の上の導体が各層の導体パスと“並列”に配置され(例えば、各層上の同様の回路パスが各層の同じ端部で接続され)、あるいは複数の層の各々の上の導体が各層の導体パスと“直列”に配置され(例えば、各層上の同様の回路パスが各層の反対の端部で接続され)、または任意のその他の適当な導体の接続およびレイアウトであってもよい。
【0041】
幾つかの実施形態では、多極磁石202が、35mm×40mm×2mmの寸法を有する。それぞれ幅2mmのストライプが20ある。磁石の強さは、関心の範囲(すなわち、多層回路基板206が振動する場合)において約0.3テスラである。蛇行は、磁極ストライプとぴったり合うように配置され、印刷回路基板の各層の上に20×3=60存在する(図3Aを参照)。様々な実施形態では、3のループ、5のループまたはその他の適当な数のループがある。多層回路基板206は6層あり、合計で360の導体がある。振動子の全質量は6グラムであり、それには、回路基板および幾つかのコネクタおよびバネ取付部が含まれる。結果として得られる振動数は約75Hzである。生じるピーク開路電圧は約5ボルトである。コイル抵抗は約10オームであり、よってコイルが10オームの抵抗器で終わるとき、生じるピーク電力は2.5ワット(5ボルト、0.5アンペア)となる。しかしながら、光スイッチについての関連時間ウィンドウである20ミリ秒に亘って生成される平均電力は、約100mWとなる。この製品は自由振動モードで作動するので、オフ共振動作点(off-resonance operating point)は実際に存在しない。
【0042】
図2Bは、懸架シート構造の実施形態を示すブロック図である。図示の例では、各懸架シートについて、取付点(例えば、220,230,240,250,260,270,280および290)が示されるとともに、振動の方向(例えば、222,232,242,252,262,272,282および292)が示されている。幾つかの実施形態では、図2Bの懸架シートが、切断、型打ちまたは成型された材料から形成されている。幾つかの実施形態では、懸架シートがプラスチックから形成されている。様々な実施形態では、材料の種類の選択、材料の厚みの選択、懸架プラットフォームの中心体から取付点に延びるアームに沿う材料の幅の選択、またはバネ定数を調整するその他の任意の方法により、懸架部材のバネ定数が調整されている。様々な実施形態では、懸架部材の材料の選択、懸架部材の中心体の質量の選択、多極磁石の質量の選択、多層回路基板の質量の選択、または振動数を調整するその他の任意の適当な方法により、多極磁石または多層回路基板と懸架部材の振動数が調整されている。
【0043】
図3Aは、多層回路基板の層上の導体レイアウトの一実施形態を示すブロック図である。図示の例においては、導体端部300が、多極磁石上の磁石ストライプと平行に延びる導体302に接続されている。導体302は、磁石ストライプを横切って延びる導体306に接続されている。また、導体306は、多極磁石の磁石ストライプと平行に延びる導体308に接続されている。同様の導体は、多極磁石のその他の磁石ストライプを囲むように配置され、導体間(例えば、導体308,310間)の領域に含まれる磁束の変化から多極磁石が移動するときに電流を生じさせるように構成されている。導体は、折り返して導体端部304で終端となる蛇行状態で配置されている。このように、回路基板の一層上に直列に配線された複数の蛇行導体が存在する。図3Aは、直列に配置された2の蛇行導体を示している。幾つかの実施形態では、回路基板の複数層上に導体があって、ビアを使用してその他の層と接続されている。
【0044】
図3Bは、断面で見た導体の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多層回路基板320が、断面で示される複数の導体(例えば、導体322)を含む。導体は、多層回路基板の各層上で、図3Aに示す導体と同様のパターンで配置されている。
【0045】
図3Cは、多層回路基板の層上の導体の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、導体340、導体342および導体344により作成されるループが、磁石シートの磁石の一方の極性からの電流を生成する。導体346、導体348および導体350により作成されるループは、磁石シートの磁石の別の極性からの電流を生成する。ループは、ビア(例えば、ビア352)を介して直列に接続されている。導体354は、導体340、導体342、導体344、導体346、導体348および導体350とは異なる層上にある。図示の例では、導体端部340が、一連のビア(例えば、ビア348)によって導体端部344に接続されている。図示の例では、点線(例えば、符号354)で示された導体を除いて、すべての導体が同じ層上にある。導体344の端部は、導体340の下方に引き返すことができるように、異なる層に至るビアに取り付けられるが、導体340および344は同じ層の上にある。ループ390は、磁石シートの磁石の一方の極性から電流を生成する。ループ392は、磁石シートの磁石の別の極性から電流を生成する。
【0046】
図3Dは、多層回路基板の二層上の導体の一実施形態を示すブロック図である。図示の例においては、導体360が、図3Aの蛇行と同様の蛇行によって回路基板の一層上の導体362に接続されている。一層上の導体362は、ビア364によって別の層(破線で示される)上の導体366に接続され、ビアが二層を互いに接続する。このように、図3Dに示される2つの蛇行導体は、直列に互いに配線されている。ここでは二層のみを示したが、この方法は、任意の数の層に適用することが可能である。
【0047】
図3Eは、多層の各々の上に5の蛇行導体を有する多層回路基板の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、導体380が、図3Aの蛇行と同様に互いの周囲を回り込むように配置される蛇行により、導体382に接続されている。図示のように、5つの蛇行が直列に配線されている。そして、各層の蛇行導体は、ビア384のようなビアによって、他層上の同一の蛇行に接続することができる。このようにして、任意の数の層を互いに接続することができる。例えば、6層が使用されて、図3Dの層が接続されるのと同様に、各層が次の層に直列に接続される場合には、直列にすべて接続された30の蛇行導体が存在することとなる。
【0048】
幾つかの実施形態では、平面状の導体が、型打ちされて積層された(または積層された後に型打ちされた)金属から形成されている。金属層は、絶縁層により分離されて、絶縁層の金属ビアで互いに接続されている。様々な実施形態では、導体が、型枠に配置されたワイヤまたは巻かれたワイヤまたはエポキシまたはプラスチックに埋め込まれたものとなっている。様々な実施形態では、導体が、蛇行形状に設けられ、コイル形状に設けられ、単一層上に設けられ、複数の層上に設けられ、平面上に設けられ、三次元形状であり(例えば、らせん、はしご蛇行など)、またはその他の任意の適当な構成とされて、ある領域に磁束を提供し、それが、導体と多極磁石との間に相対的な運動が存在する場合に、電力の生成をもたらす。
【0049】
幾つかの実施形態では、蛇行導体が、交番極性の磁石の二次元配列に適当な領域を提供する。
【0050】
図4Aは、多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石の磁石ストライプ(例えば、北のエンドストライプ400、南のエンドストライプ402)の端面が、磁力線(例えば、力線404)に沿って示されている。磁極の一方の中心の真上には、磁界がほとんどY方向のみとなる。一の磁極から別の磁極への移行部の真上には、磁力線がほとんどX方向のみとなる。
【0051】
図4Bは、磁石シートの形態の多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、磁石シートが、交互に磁性が配されるストライプまたはラインを有するように、分極されている。磁石ストライプ420は北の部分で、磁石ストライプ422は南に分極された部分である。点線424は、磁石ストライプ間の境界を示すが、磁石シートの物理的な分離ではない。
【0052】
幾つかの実施形態では、極性が交互に配置された磁石の二次元配列を有するように、磁石シートが分極されている。
【0053】
図4Cは、棒磁石のアレイの形態の多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図示の例においては、棒磁石が交互の形式で配置されている。図面に示すように、棒磁石440は、その北極を上に向けて配置され、それに隣接する棒磁石442は、その南極を上に向けて配置されている。幾つかの実施形態では、棒磁石が接着剤で平面または平らな基板に固着されている。
【0054】
図5Aは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、磁極(例えば、磁石ストライプ500または磁石ストライプ502の磁極)の一方の中心の真上には、磁界がほとんどY方向のみとなる。導体506によって囲まれるのはY方向の磁界である。プルーフマス(例えば、この図では多極磁石シート)がX方向に前後に動くため、導体506により囲まれる磁束が変化して、導体506に亘って電圧を、および/またはその導体内に電流を生じさせる。回路基板504(例えば、静止している印刷回路基盤(PCB))は、導体506(例えば、標準のPCB製造法を使用して、適当な形状にエッチングされた金属線)を含む。回路基板504は、図示のように、一層を備えるが、様々な実施形態においては、複数の層を備える。
【0055】
なお、導体506が受けるY方向の磁束は、磁石がY方向に離れるに連れて減少する。それは、Y方向の磁界の強さも低下するからである。しかしながら、X方向の運動により生成される電圧と比較して、その影響は小さい。
【0056】
図5Bは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、Y軸に沿う運動から電力を生成することができる。一の磁極から別の磁極(例えば、磁石ストライプ520および磁石ストライプ522の磁極)への移行部の真上には、磁力線がほとんどX方向のみとなる。Y方向の運動は、コイル導体526にわたって電圧を生成することとなる。コイル導体526は断面で示されている。磁石(または幾つかの実施形態では、多層回路基板524)がY方向に移動するに連れて、コイルに関連付けられる磁束は減少する。図5Bのコイル導体526および図5Aのコイル導体506は、多層回路基板524(例えば、PCB)上に共存させることができる。このため、XとYの両方向における運動によって電力を生じさせることができる。
【0057】
なお、図5Bに示される実施形態は、X方向の運動によっても電力を生じさせることができることに留意されたい。多極磁石がX方向に動くと、導体526により囲まれるX方向の磁束が変化して、それらコイル導体にわたって電圧を生じさせる。図5Bのコイル導体526および図5Aのコイル導体506は、共存させることができ、双方が、XまたはY方向の運動から電力を生成することができる。
【0058】
図6は、コイル導体の実施形態を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、図6のコイル導体が、図5Bの526を実施するために使用される。図示の例においては、平面視の多層回路基板600が、導体602、磁束の変化に応答して電流が生成される導体を含む。導体602、導体622および導体642は、磁束の変化を捕捉するために使用されるコイル構造を示している。幾つかの実施形態では、導体602が、配線604を使用して、電力管理回路に接続されている。様々な実施形態では、導体602が、並列、直列、またはその他の任意の適当な方法で、電力管理回路に接続されている。平面図は、断面Aおよび断面Bに沿う線を示している。断面Aは、側面から見た多層回路基板620を示している。断面Bは、当該断面Bに直交する側面から見た多層回路基板640を示している。
【0059】
図7は、電力管理回路の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、電力管理回路700が、ダイオード整流器702、コンデンサ704、DC−DCコンバータ706、バッテリ708および電子負荷710を含む。磁束の変化に曝された導体は、電圧/電流を生じ、それがダイオード整流器702に供給される。ダイオード整流器702は、交流電圧/電流を単極性電圧/電流に整流する。単極性電圧/電流は、コンデンサ704を使用して平滑化される。平滑化された電圧/電流は、DC−DCコンバータ706を使用して、所望の直流値に変換される。DC−DCコンバータ706は、入力電圧/電流の一部分がコンデンサに電荷を蓄えさせるのを可能にするスイッチを備える。その一部分は、スイッチがオンの量を変えることにより、変えることができる。その一部分は、変換される電圧を制御する。変換された電圧は、バッテリ708および電子負荷710に供給される。幾つかの実施形態では、バッテリ708出力と電子負荷710との間に、出力電力を電子負荷710に入力されることを許容するかどうかを制御するスイッチがある。
【0060】
図8は、電力を生成するプロセスの一実施形態を示すフロー図である。図示の例では、ステップ800において、磁石の配列と導体との間の相対的な運動の結果として直流電力が与えられ、その配列が、磁石の一次元または二次元配列を含み、導体が、多層印刷回路基板の複数の層の上に設けられた蛇行導体を含む。
【0061】
図9は、電力を生成するプロセスの一実施形態を示すフロー図である。図示の例では、ステップ900において、シート状磁石と導体との間の相対的な運動の結果として直流電力が与えられ、その配列が、磁極が交互に配列される一次元または二次元配列を含み、導体が、1またはそれ以上の平面上に設けられた蛇行導体を含む。
【0062】
ワイヤレススイッチが開示される。ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材、磁石の配列、導体および電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を機械的振動子に伝える。配列は、平面上に配置された磁石の一次元または二次元配列を含む。導体は、蛇行導体を含む。電力管理回路は、磁石の配列と導体との間の機械的振動子による相対的な運動の結果として直流電力を与える。
【0063】
ワイヤレススイッチが開示される。ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材、多極磁石、一組のコイルおよび電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を機械的振動子に伝える。一組のコイルと多極磁石との間の機械的振動子による相対的な運動が存在する。電力管理回路は、一組のコイルと多極磁石との間の相対的な運動を有することにより生成される電流を使用して、ワイヤレススイッチが切り換えられたことを示すワイヤレス信号を送信するための電力を生成する。
【0064】
幾つかの実施形態では、予荷重がかけられた懸架バネが有効である。予荷重がかけられた発電機は、次のように作動する。懸架バネは、当初は、あるラチェットまたは摩擦機構により予荷重位置で保持される。ユーザが装置(例えば、ワイヤレススイッチ)を作動させるときに、ラチェット機構が、予荷重の方向にさらにプルーフマスおよびバネを僅かに押して、当該機構を解放する。ラチェットホイールは、半時計回りに回転して、この動作を終える。しかしながら、ホイールは時計回りの方向に回転することができない。プルーフマスは、解放されると、遠い側および後ろに振れて、ラチェット機構を戻りでキャッチする。このため、システムは次の作動のために予荷重を保つ。タイミングに応じて、プルーフマスは、ラチェット機構を捕らえる前に複数回振動することができるが、長く振動することはできないため、その振幅が小さ過ぎてラチェット機構と再係合することができない。
【0065】
幾つかの実施形態では、プルーフマスがラッチによって捕らえられる。ユーザが装置を押すか、または引くときに、ラッチが解放される。ラッチは、ユーザの引きまたは押し操作の結果としてプルーフマスが変位することにより移動した後に接触したときに、解放される。
【0066】
発電機のこの種の設計には、1)最大電圧が最高速度に比例し、この設計では、バネに予荷重をかけることにより、最高速度が増加する、2)最初の振動または初期の幾つかの振動において、エネルギー収集のすべてが非常に急速に生じ、よって全エネルギー生成は変わらないが、最大出力は高くなる、という2つの利点がある。エネルギー生成をより短い時間間隔に短縮することは、幾つかの応用において有効となる可能性がある。
【0067】
幾つかの実施形態では、機械的衝撃伝達部材が、ボタン、レバー、回転式ダイヤル、トグルスイッチなどにより作動される。衝撃伝達部材は、プルーフマスを所与の距離移動させた後、プルーフマスが干渉することなく振動する空間を残しつつプルーフマスを解放する。
【0068】
幾つかの実施形態では、導体が多層回路基板によって実装される。様々な実施形態では、導体が、蛇行導体、一組のコイル、多層の導体、多極に対応する多重構造、またはその他の任意の導体を含む。
【0069】
図10Aは、ワイヤレススイッチの一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、スライドアクチュエータ機構1000が方向1001(または反対方向1001)においてプルーフマス1002を作動させる。スライドアクチュエータ機構1000は、一方の側から他方の側にスライドする。ガイド1004は、スライドアクチュエータ機構1000の干渉部(interference features)1006がプルーフマス1002の係合部(mating features)1008と接触する動作を可能にする。スライドアクチュエータ機構1000がその運動範囲の端部に近付くと、ガイド1004が、プルーフマス1002の係合部1008との接触から干渉部1006を移動させ、懸架部材1012のバネ特性により、符号1010によって示される方向に前後にプルーフマス1002を自由に振動できるようにする。幾つかの実施形態では、懸架部材が、鋼鉄、ステンレス鋼、黄銅、ベリリウム銅、プラスチックなどで形成されている。懸架部材1012は、基板1014からプルーフマス1002を懸架する(例えば、懸架部材が、中央で基板1014に結合されて、両端でプルーフマス1002に結合される)。プルーフマス1002の変位の大きさは、ガイド1004、干渉部1006および係合部1008の配置によって決定される。幾つかの実施形態では、プルーフマス1002の変位が3mmで、スイッチの振動数が〜70Hzである。幾つかの実施形態では、スイッチが光スイッチとほぼ同じサイズである。幾つかの実施形態では、プルーフマス1002が〜6gの質量を有する。スイッチは、2つのスライドアクチュエータ機構(例えば、上端部に一方、下端部にスライドアクチュエータ機構1000)を有し、それらがともに、プルーフマス1002を作動させることができる。
【0070】
プルーフマス1002の振動は、多層回路基板と多極磁石(図10には示されない)の間の相対的運動を生成する。例えば、プルーフマス1002の下側に多層回路基板が取り付けられ、基板1014に多極磁石が取り付けられる。
【0071】
図10Bは、ワイヤレススイッチの一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、スライド機構1050が、プルーフマス1052に衝撃を与えるために使用されている。プルーフマス1052は、オフセット1065を使用して、基板1064から懸架部材1062によって懸架されている。
【0072】
図11は、プッシュボタンまたはロッカスイッチを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、ボタンまたはスイッチ1104が押下されたときに、その押下がジョイント1102を中心とする回転を生じさせる。干渉部1106は、プルーフマス1100を一方の側(例えば、左)に押す。ボタンまたはスイッチ1104がその運動範囲の端部に近付くと、プルーフマス1100が干渉部1106から解放されて、プルーフマス1100が振動する空間を残す。図示のように、作動機構(例えば、ボタンまたはスイッチ1104)が垂直(Z方向)に動いてプルーフマス1100を左(例えば、負のX方向)に水平に押す。幾つかの実施形態では、作動機構がY方向に動いて、その動作がその後にプルーフマス1100を左(例えば、負のX方向)に水平に押すように、同じ基本機構が使用される。
【0073】
図12Aは、回転式ダイヤルを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、回転式ダイヤル1200が、図示省略の手段によって基板1202に固定されている。回転式ダイヤル1200は、回転されたときに、多ローブカム(multi-lobed cam)1204を回転させる。多ローブカム1204は、フォロワ1206を押して、プルーフマス1208を移動させた後、解放する。フォロワ1206は、プルーフマス1208に結合され、それらは、プルーフマス1208が基板1202に対して振動することができるように、ともに基板1202から懸架される。プルーフマス1208は、懸架部材1210により基板1202から懸架される。懸架部材1210には、当該懸架部材1210の中央(例えば、1212)にフォロワ1206およびプルーフマス1208が結合され、端部(例えば、1214)に基板1202が結合される。図示のように、回転式ダイヤル1200は、プルーフマス1208を作動させて解放させるために、72度回転する。様々な実施形態では、多ローブカム1204が、2,3,4,5,6またはその他の任意の適当な数のローブを有する。
【0074】
図12Bは、回転式ダイヤルを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、ユーザがダイヤル1254を移動させることにより、回転式ダイヤル1250が移動される。ダイヤル1254は、カバー1252に連結されている。
【0075】
図12Cは、回転式ダイヤルを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。
【0076】
図13は、スライドスイッチを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、スライドスイッチ1300が、押されたときに、ラチェット1306およびツメ1304によって、カム1302を回転させる。ツメ1304は、ラチェット1306の歯を押してカム1302を回転させる。バネ(図示省略)によって、あるいは手動で戻されることによって、スライドスイッチ1300が元の位置に戻ると、ツメ1304は、カム1302を反対方向に回転させないように、回転して次のラチェットの歯から離れる。カム1302は、フォロワ1308を押し、それによりプルーフマス1310を移動させた後、プルーフマスを解放する。フォロワ1308は、プルーフマス1310に結合され、それらは、プルーフマス1310が基板1312に対して振動することができるように、ともに基板1312から懸架される。プルーフマス1310は、懸架部材1314により基板1312から懸架される。懸架部材1314には、当該懸架部材1314の中央(例えば、1316)にフォロワ1308およびプルーフマス1310が結合され、端部(例えば、1318)に基板1312が結合される。
【0077】
図14Aは、一実施形態において作動させた後の振動中のプルーフマスの変位を示すグラフである。図示の例では、最初の作動が約4mmである。変位は、約12ミリ秒後に、次のサイクルピークで約3mmに減衰する。第2のサイクルピークは、約24ミリ秒後の約1.6mmである。第3のサイクルピークは、約36ミリ秒後の約1mmである。
【0078】
図14Bは、一実施形態において作動させた後に時間とともに生成される電圧を示すグラフである。図示の例では、生成された電圧が、プルーフマスの作動後、時間毎にプロットされている。作動は、減衰する振動をもたらす。エネルギーは、多くの振動を通して生成される。作動直後のより大きい変位で生成される電圧は、変位よりも高い周波数で電圧サイクルを示している。より高い周波数は、多層回路基板上の導体と多極磁石との間の相対的な運動が多極磁石のピッチよりも振幅において大きいことによるものである。
【0079】
幾つかの実施形態では、エネルギー発生が1秒かかる。幾つかの実施形態では、より速くエネルギーを捕捉する必要があり、それは、予荷重されたバネを使用することにより達成できる。
【0080】
図15A乃至図15Dは、予荷重されたスイッチの実施形態を示すブロック図である。図15Aに示す例では、バネ1500が、予荷重されて、キャッチ機構1502により定位置に保持されている。スイッチ1504は、横材1512に結合され、それが、バネ荷重回転軸1514上で回動する。回転軸1514はハウジング1516に結合されている。また、ハウジング1516も、キャッチ機構1502、予荷重されたバネ1500および多極磁石1510に結合されている。スイッチ1504は、横材1512を作動させ、この横材はプッシャ1518を作動させてプルーフマス1506に衝撃を与える。ユーザがスイッチ1504を押す(またはダイヤルを回転させるか、あるいはその他の手段によってプルーフマス1506に変位を入力する)ときに、予荷重されたバネ1500が僅かにさらに圧縮されて、キャッチ機構1502およびプルーフマス1506を解放する。プルーフマス1506は、“オーバアンドバック”に1の振動を生成し、その戻るときにキャッチ機構1502によりキャッチおよびラッチされる。プルーフマス1506は多層回路基板1508を含む。多層回路基板1508は、多極磁石1510に対して相対的に移動される。その動きは電流を生じさせることを可能とし、それはエネルギー源として使用することができる(例えば、電流を整流し、その電流を使用して、回路に電力を与えるか、あるいは送信器またはプロセッサのような回路に後で電力を与えることができるバッテリまたはコンデンサに充電することにより、蓄積された電力に変換される)。
【0081】
ユーザによるエネルギー入力は、予荷重されていない場合と同じである。しかしながら、プルーフマス1506が解放されるとき、予荷重されたバネ1500に蓄えられるエネルギーは、予荷重されない場合よりも、遥かに大きくなる。このため、最初の振動中のピーク電力がより高くなるが、生成される全エネルギーは、予荷重されない場合と等しくなるであろう。
【0082】
図15Bに示す例では、予荷重されたバネ1520が、スイッチ1524により押されたプッシャ1538によりさらに圧縮され、スイッチが、バネ荷重回転軸1534を中心に横材1532を回動させる。キャッチ機構1522は、プルーフマス1526が予荷重されたバネ1520をさらに圧縮すると、その場から移動する。バネ荷重回転軸1534は、ハウジング1536に結合されている。また、ハウジング1536も、キャッチ機構1522、予荷重されたバネ1520および多極磁石1530に結合されている。プルーフマス1526は、多層回路基板1528を含む。多層回路基板1528は、多極磁石1530に対して相対的に移動される。
【0083】
図15Cに示す例では、予荷重されたバネ1540が、急速に復元して、多層回路基板1548を有するプルーフマス1546を、多極磁石1550に対して押すことが可能となっている。プッシャ1558は、その場から移動することにより、予荷重されたバネ1540またはプルーフマス1546の急速な復元と干渉することはない。プッシャ1558、横材1552、バネ荷重回転軸1554およびキャッチ機構1542は、それらの元の位置に戻る。
【0084】
図15Dに示す例では、予荷重されたバネ1560が、予荷重された位置に振り戻るとともに、元の位置に戻ったキャッチ機構1562により捕捉される。多層回路基板1568を有するプルーフマス1566は、再び、スイッチ1564相対物により与えられる衝撃によって作動され得る状態となる。スイッチ1564は、作動されたときに、バネ荷重回転軸1574を回動させることにより、横材1572およびプッシャ1578を移動させる。
【0085】
図16Aおよび図16Bは、予荷重された回転スイッチの実施形態を示すブロック図である。図16Aに示す例では、柔らかいバネ1602を使用してプルーフマス1600が懸架されている。プルーフマス1600は、予荷重された硬いバネ1604に結合されている。ホイール1606は、プルーフマス1600を作動させて再捕捉するために使用されるラチェットホイールである。ホイール1608は、プルーフマス1600によって押され、ギアリングを介して、この押す動作が、ホイール1606をインデックスするために使用されて、プルーフマス1600を戻るときに捕らえるようにホイール1606を配置する。
【0086】
図16Bに示す例では、ユーザがホイール1626を反時計方向に回転させて、それが、予荷重された硬いバネ(例えば、予荷重された硬いバネ1604)をさらに圧縮して、プルーフマス(例えば、多層回路基板と多極磁石との間に相対的な運動を起こして電流を生じさせるように構成されたプルーフマス1600)を解放する。その後、プルーフマス1600は、予荷重された硬いバネ1604により右に押される。右への運動範囲の端部近くで、プルーフマス1600がホイール1608の係合歯に接触して押す。これはホイール1608を僅かに回転させる。2つのホイールが歯車機構(例えば、歯車1630および歯車1632)により連結されているため、予荷重された硬いバネ1604により引き戻されるときにプルーフマス1600が復帰によりホイール1606または1626にぶつかるように、ホイール1628または1608の回転がホイール1606または1626を回転またはインデックスさせる。
【0087】
図17は、予荷重された回転スイッチの一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、プルーフマス1700が長いバネ1702とともに予荷重されている。回転スイッチはホイール1704を回転させる。ホイール1704は、プルーフマス1700に対して衝撃を与えるために部分1706と係合する。ホイール1704は、反時計回りにのみ回転できるように、ラチェット機構を備える。プルーフマス1700は、ホイール1704によって戻るときに捕らえられる。プルーフマス1700の動作は、回路基板と多極磁石との間の相対的な運動を可能にする。
【0088】
図18Aは、キャッチアンドリリース機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、バネ1804が伸張も圧縮もしないように、プルーフマス1802が中立位置にある。キャッチアーム1808は、プルーフマス1802と係合し、バネ荷重ピンジョイント1810により定位置に保持される。キャッチアーム1808はスライダアーム1812を介して互いに連結されている。スライダアーム1812の運動は、その部分のベースのガイド1814によって制御される。ユーザ、あるいはあるスイッチ機構は、矢印1816により示される方向にスライダアーム1812を引っ張り、それが、その方向にプルーフマスを引っ張る。
【0089】
図18Bは、キャッチアンドリリース機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、プルーフマス1832が最大変位の位置にある。それはキャッチアーム1838により左に引っ張られている。キャッチアーム1838は、その部分のベース1842に結合された干渉部1840と接触することにより、回転されている。キャッチアーム1838は、プルーフマス1832が解放されるのに十分に回転され、矢印1844によって示されるように、右に移動し始めることとなる。
【0090】
図18Cは、キャッチアンドリリース機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、プルーフマス1852が中立位置にあり、解放されて、静止位置まで下がって振動している。スライダアーム1862は、プルーフマス1852に向かって移動している。キャッチアーム1858は、それらを外側に回動させるプルーフマス1852と接触する。スライダアーム1862がプルーフマス1852の方にさらに移動すると、キャッチアーム1858が、図18Aに示すように、定位置に嵌り込んで、プルーフマス1852を係止する。
【0091】
理解の明確化のために上述した実施形態をある程度詳細に説明したが、本発明は、示した細部構成に限定されるものではない。本発明を実施する数多くの代替的な方法が存在する。開示の実施形態は、例示的なものであり、制限的なものではない。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多極電磁発電機を有するワイヤレススイッチに関するものである。
【0002】
[その他の出願の相互参照]
本出願は、2009年9月16日に出願された、発明の名称を“MULTIPOLAR ELECTROMAGNETIC GENERATOR”とする米国仮特許出願第61/242,805号(代理人整理番号:ECOHP001+)に対して優先権を主張する。この出願は、事実上、引用により本明細書に援用されるものである。
【0003】
本出願は、2010年3月18日に出願された、発明の名称を“MULTIPOLAR ELECTROMAGNETIC GENERATOR FOR A SWITCH”とする米国仮特許出願第61/315,021号(代理人整理番号:ECOHP002+)に対して優先権を主張する。この出願は、事実上、引用により本明細書に援用されるものである。
【背景技術】
【0004】
革新的な電力ソリューションに対する明確な必要性を有する数多くのセンサ応用分野が存在する。工業オートメーション、サプライチェーンマネージメント、建設、ホームオートメーション、資産管理および環境モニタリングにおけるワイヤレス・センサネットワークのための市場は、2012年までに4億個のデバイスを遥かに上回る規模にまで成長することが期待されている。そのようなシステムの平均的な有効寿命は、10年以上に想定されており、それは、従来の電池のスタンドアロン使用が、大量の電池にロバストエネルギーソリューションを課すことを意味している。
【0005】
運動からのエネルギーの採取は、精力的な研究の注目の的となっている。一般的な技術的アプローチとして、圧電、静電気および電磁気の3つアプローチがある。数多くの研究グループおよび企業は、過去20年間、振動を利用する小型薄膜圧電素子を開発することを試みている。しかしながら、1つの問題点は、薄膜圧電エネルギーが、高圧低電流出力、典型的には何十ボルトおよびナノアンペア未満のため、出力が限られており、それが、大幅な損失を生じることなく変換することを困難にしている。別の問題点は、圧電(PZT)材料の高い固有振動数、典型的にはMHzであり、それは、実際の用途で利用可能な任意の振動または循環的運動に結合させることができない。
【0006】
その他のグループは、静電発電機の開発に注目している。静電発電機は、高電圧および低電流しか生成しないという事実により、圧電発電機と同様に限られた出力を有する。また、多くの場合、静電発電機は、当該静電発電機が依存する静電空隙(electrostatic air gap)の相対的に低いエネルギー密度に起因して圧電または電磁発電機の何れよりも低い出力密度を有することが示される可能性がある。
【0007】
他方、電磁発電機は、圧電材料の振動数に制限されることなく、相対的に大きな出力を供給する潜在力がある。しかしながら、望ましい小規模において十分な出力を生成することは、未だ達成されていない。また、小規模デバイスの不一致固有振動数(unmatched natural frequency)、典型的にはkHzは、殆どの用途で一般に利用可能な振動に結合させることができない。結局、現在の設計は、最先端技術の精度機械加工およびアセンブリ(例えばレーザ切断、放電加工機(EDM)およびCNC加工機)またはマイクロマシニングおよび薄膜技術(例えば、磁性材料、永久磁石および磁性合金はともに、薄膜として使用することは難しく費用がかかる。マイクロマシニングは、一般に、デバイスのサイズが大きくなるに連れてコストがかかり、この場合、デバイスは、適当な出力を与えるために相対的に大きく(〜1cm^2)する必要がある。このサイズでは、マイクロマシニングは、非常にコストがかかる。)を必要とし、それは、その製造コストを、電池の製造コストを超えて劇的に増大させる。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、様々な方法で実行することができ、それには、プロセス、装置、システム、物質の組成、コンピュータ可読記憶媒体上に具現化されるコンピュータプログラム製品、および/またはプロセッサに接続されるメモリに格納される命令および/またはそのメモリによって与えられる命令を実行するように構成されたプロセッサのようなプロセッサとして実行することが含まれる。この明細書では、本発明が取ることができるこれら実施または任意のその他の形式は技術と呼ばれることがある。一般に、開示されるプロセスのステップの順序は、本発明の範囲内で変更することができる。他に記載がなければ、タスクを実行するように構成されているものとして記載されるプロセッサまたはメモリのような構成要素は、所与のときにタスクを実行するように一時的に構成される一般構成要素として、またはそのタスクを実行するように製造された専用構成要素として実施されるものであってもよい。本明細書に使用される用語“プロセッサ”は、コンピュータプログラム命令のようなデータを処理するように構成された、1またはそれ以上のデバイス、回路および/または処理コアを指している。
【0009】
本発明の1またはそれ以上の実施形態の詳細な説明は、本発明の原理を示す添付図面とともに以下に提供する。本発明は、そのような実施形態と関連して説明するが、本発明は、実施形態の何れかに限定されるものではない。本発明の範囲は、請求項によってのみ限定されるものであり、本発明は、数多くの代替物、変形物および均等物を包含する。本発明の完全な理解を与えるために、数多くの具体的詳細を以下の説明に述べる。それらの詳細は、例示の目的で与えられるものであり、本発明は、それら具体的な詳細の一部またはすべてがなくとも、請求項に従って実践することができる。明確にすることを目的に、本発明に係る技術分野で知られている技工物は、本発明が不必要に不明瞭にならないように、詳細には説明していない。
【0010】
ワイヤレス相互接続を有する電源内蔵式スイッチが開示される。ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材(mechanical impulse deliverer)、磁石の配列、導体および電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃(mechanical impulse)を機械的振動子に伝える。配列は、平面上に配置された磁石の一次元または二次元配列を含む。導体は、蛇行導体を含む。電力管理回路は、機械的振動子による磁石の配列と導体との間の相対的な運動の結果として直流電力を与える。
【0011】
幾つかの実施形態では、スイッチの切り換えに関連する動作によって生成される電力が、スイッチが切り換えられたという情報を送信するために使用される。生成される直流電力は、スイッチの状態変化の情報を受信器に送信する送信器に動力を与える。幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチ(例えば、ダイヤルまたは回転スイッチまたはディマースライドスイッチなど)がプロセッサを含み、このプロセッサが、(例えば、スイッチの状態を示す電気信号またはセンサを使用して)スイッチの状態を追跡して、1またはそれ以上の状態を示すために使用される。幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチが、プロセッサに接続されたメモリを含み、プロセッサについての状態情報または状態遷移ルールまたはその他の命令を記憶する。幾つかの実施形態では、プロセッサが、送信器から送信されたときに状態情報またはその他の命令を受信することができる受信器に接続されている。幾つかの実施形態では、スイッチの動作によって充電されたバッテリを使用して、ワイヤレススイッチ受信器および/またはプロセッサに電力が供給される。
【0012】
ワイヤレススイッチが開示される。ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材、多極磁石、一組のコイルおよび電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を機械的振動子に伝える。一組のコイルと多極磁石との間の機械的振動子による相対的な運動が存在する。電力管理回路は、一組のコイルと多極磁石との間の相対的な運動を有することにより生成される電流を使用して、ワイヤレススイッチが切り換えられたことを示すワイヤレス信号を送信するための電力を生成する。
【0013】
幾つかの実施形態では、予荷重(プレロード)がかけられた懸架バネが有効である。予荷重された発電機は、次のように作動する。懸架バネは、当初は、あるラチェットまたは摩擦機構により予荷重位置で保持される。ユーザが装置(例えば、ワイヤレススイッチ)を作動させるときに、ラチェット機構が、予荷重の方向にさらにプルーフマス(proof mass)およびバネを僅かに押して、当該機構を解放する。ラチェットホイールは、半時計回りに回転して、この動作を終える。しかしながら、ホイールは時計回りの方向に回転することができない。プルーフマスは、解放されると、遠い側および後ろに振れて、ラチェット機構を戻りでキャッチする。このため、システムは次の作動のために予荷重を保つ。タイミングに応じて、プルーフマスは、ラチェット機構を捕らえる前に複数回振動することができるが、長く振動することはできないため、その振幅が小さ過ぎてラチェット機構と再係合することができない。
【0014】
幾つかの実施形態では、プルーフマスがラッチによって捕らえられる。ユーザが装置を押すか、または引くときに、ラッチが解放される。ラッチは、ユーザの引きまたは押し操作の結果としてプルーフマスが変位することにより移動した後に接触したときに、解放される。
【0015】
発電機のこの種の設計には、1)最大電圧が最高速度に比例し、この設計では、バネを予荷重することにより、最高速度が増加する、2)最初の振動または初期の幾つかの振動において、エネルギー収集のすべてが非常に急速に生じ、よって全エネルギー生成は変わらないが、最大出力は高くなる、という2つの利点がある。エネルギー生成をより短い時間間隔に短縮することは、幾つかの応用において有効となる可能性がある。
【0016】
幾つかの実施形態では、機械的衝撃伝達部材が、ボタン、レバー、回転式ダイヤル、トグルスイッチなどにより作動される。衝撃伝達部材は、プルーフマスを所与の距離移動させた後、プルーフマスが干渉することなく振動する空間を残しつつプルーフマスを解放する。
【0017】
幾つかの実施形態では、導体は多層回路基板によって実装される。様々な実施形態では、導体が、蛇行導体、一組のコイル、多層の導体、多極に対応する多重構造、またはその他の任意の導体を含む。
【0018】
幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチが発電機を含む。幾つかの実施形態では、発電機が、平面上に配置された磁石の配列と、導体と、電力管理回路とを備える。配列は、磁石の一次元配列または二次元配列を含む。導体は、多層印刷回路基板の複数の層の上に設けられた蛇行導体(serpentine conductor)を含む。電力管理回路は、磁石の配列と導体間の相対的な運動の結果として直流電力を生成する。
【0019】
幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチが発電機を含む。幾つかの実施形態では、発電機が、シート状磁石(sheet magnet)と、導体と、電力管理回路とを備える。シート状磁石は、交番磁極(alternating magnetic poles)の一次元配列または二次元配列を含む。導体は、単一面よりも多い面上にある蛇行導体を含む。電力管理回路は、シート状磁石と導体間の相対的運動の結果として直流電力を生成する。
【0020】
幾つかの実施形態では、ワイヤレススイッチが発電機を含む。幾つかの実施形態では、発電機が、多極磁石と、一組のコイルと、電力管理回路とを備える。多極磁石およびコイルは、互いに対して振動する。電圧および/または電流は、多極磁石と一組のコイル間の相対運動により生成される。電力管理回路は、標準的な電子または電気システムによる使用のために生成される電力を調整する。
【0021】
幾つかの実施形態では、導体または一組のコイルが多層回路基板として実装される。回路基板が固定されるか、不動である場合、磁石が、導体に対して振動することを可能にする屈曲部(flexure)に取り付けられる。磁石が固定される場合、回路基板(またはその他の実施形態のコイルまたは導体)が、磁石に対して振動することを可能にする屈曲部にしっかりと取り付けられる。
【0022】
幾つかの実施形態では、多層回路基板が、当該多層回路基板の多層の表面上に導体を有し、それが、多極磁石の磁界に対する領域を提供する。多層回路基板は、多極磁石に対して移動(例えば、振動)されるか、または磁石が回路基板に対して移動される。多層回路基板の導体は、多層回路基板と多極磁石の間の相対運動により、導体に囲まれる磁束の変化を受け、導体により生成される平面コイルを横切って生成される電圧および/または電流を引き起こす。幾つかの実施形態では、電力管理回路が、整流(例えば、ダイオード回路)を使用して交流電圧(振動による)を直流電圧に変換するとともに、コンデンサおよび/またはバッテリにエネルギーを蓄えるか、電力を使用する電気負荷または回路に直接的に電力を与えることにより、出力を調整する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の様々な実施形態を、以下の詳細な説明および添付図面に開示する。
【図1】図1A乃至図1Fは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図2Aは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。図2Bは、懸架シート構造の実施形態を示すブロック図である。
【図3】図3Aは、多層回路基板の一層上の導体レイアウトの一実施形態を示すブロック図である。図3Bは、断面における導体の一実施形態を示すブロック図である。図3Cは、多層回路基板の一層上の導体の一実施形態を示すブロック図である。図3Dは、多層回路基板の2層上の導体の一実施形態を示すブロック図である。図3Eは、多層回路基板の一実施形態を示すブロック図で、5の蛇行導体が多層の各々に設けられている。
【図4】図4Aは、多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図4Bは、磁石シートの形態の多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図4Cは、棒磁石のアレイの形態の多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。
【図5】図5Aおよび図5Bは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。
【図6】図6は、コイル導体の実施形態を示すブロック図である。
【図7】図7は、電力管理回路の一実施形態を示すブロック図である。
【図8】図8は、電力管理プロセスの一実施形態を示すフロー図である。
【図9】図9は、電力管理プロセスの一実施形態を示すフロー図である。
【図10】図10は、ワイヤレススイッチの一実施形態を示すブロック図である。
【図11】図11は、プッシュボタンまたはロッカスイッチ(rocker switch)を使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。
【図12】図12は、回転式ダイヤルを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。
【図13】図13は、スライドスイッチを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。
【図14】図14Aは、一実施形態において作動させた後の振動中のプルーフマスの変位を示すグラフである。図14Bは、一実施形態において作動させた後に時間とともに生成される電圧を示すグラフである。
【図15】図15A乃至図15Dは、予荷重がかけられたスイッチの実施形態を示すブロック図である。
【図16】図16Aおよび図16Bは、予荷重がかけられた回転スイッチの実施形態を示すブロック図である。
【図17】図17は、予荷重がかけられた回転スイッチの一実施形態を示すブロック図である。
【図18】図18A乃至図18Cは、キャッチアンドリリース機構の実施形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1Aは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石100および多極磁石102の各々が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石100および/または多極磁石102がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。幾つかの実施形態では、多層回路基板に磁界を与える多極磁石(例えば、多極磁石100または多極磁石102)が1つのみ存在する。
【0025】
多極磁石100および多極磁石102の各々は、多層回路基板104に磁界を与える。多極磁石100および多極磁石102は、多層回路基板104の両側にある。多極磁石100および多極磁石102は、一方の磁石の北のストライプが他方の磁石の南のストライプと一致するように位置合わせされている。多層回路基板104は、2つの磁石(多極磁石100および多極磁石102)のため、より強い磁界を受ける。多層回路基板104は、多極磁石100および多極磁石102に対して相対的に動く。多層回路基板104は、懸架部材(suspension)106および懸架部材110を使用して振動する。懸架部材106は、固定構造108から多層回路基板104を懸架する。懸架部材110は、固定構造112から多層回路基板104を懸架する。懸架された多層回路基板104の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材106および懸架部材110が選択される。様々な実施形態では、多層回路基板104および/または懸架部材106および/または懸架部材110のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多層回路基板104に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材106および/または懸架部材110が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材106および/または懸架部材110がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多層回路基板104に結合される場合、懸架部材106および/または懸架部材110が懸架シートの一部となる。
【0026】
幾つかの実施形態では、多層回路基板104は、大体、幅5.5cm、高さ5.5cm、厚さ1mmである。多層回路基板104は、10gの重さがあり、約160Hzの共振周波数を有する型打ちした金属製の懸架部材106および懸架部材110を使用して懸架される。
【0027】
幾つかの実施形態では、多層回路基板104は、大体、幅3.5cm、高さ4cm、厚さ1mmである。多層回路基板104は、4gの重さがあり、約80Hzの共振周波数を有する金属製の懸架部材106および金属製の懸架部材110を使用して懸架される。
【0028】
図1Bは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石120および多極磁石122の各々が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石120および/または多極磁石122がシート状磁石(例えば、NdFeBゴムシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。幾つかの実施形態では、多層回路基板に磁界を与える多極磁石(例えば、多極磁石120または多極磁石122)が1つのみ存在する。
【0029】
多極磁石120および多極磁石122の各々は、多層回路基板124に磁界を与える。多極磁石120および多極磁石122は、多層回路基板124の両側にある。多極磁石120および多極磁石122は、一方の磁石の北のストライプが他方の磁石の南のストライプと一致するように位置合わせされている。多層回路基板104は、2つの磁石(多極磁石120および多極磁石122)のため、より強い磁界を受ける。多層回路基板124は、多極磁石120および多極磁石122に対して相対的に動く。多極磁石120は、懸架部材125および懸架部材129を使用して振動する。懸架部材125は、固定構造127から多極磁石120を懸架する。懸架部材129は、固定構造132から多極磁石120を懸架する。懸架部材126は、固定構造128から多極磁石122を懸架する。懸架部材130は、固定構造131から多極磁石122を懸架する。懸架された多極磁石120および多極磁石122の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および懸架部材130が選択される。様々な実施形態では、多極磁石120および/または多極磁石122および/または懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および/または懸架部材130のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多層回路基板124に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および/または懸架部材130が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および/または懸架部材130がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多極磁石120または多極磁石122に結合される場合、懸架部材125、懸架部材126、懸架部材129および/または懸架部材130が懸架シートの一部となる。多極磁石120または多極磁石122は、それぞれ独立に振動可能とされる。
【0030】
図1Cは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石140および多極磁石142の各々が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石140および/または多極磁石142がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。幾つかの実施形態では、多層回路基板に磁界を与える多極磁石(例えば、多極磁石140または多極磁石142)が1つのみ存在する。
【0031】
多極磁石140および多極磁石142の各々は、多層回路基板144に磁界を与える。多極磁石140および多極磁石142は、多層回路基板144の両側にある。多極磁石140および多極磁石142は、一方の磁石の北のストライプが他方の磁石の南のストライプと一致するように、懸架部材の静止位置で位置合わせされている。多層回路基板144は、2つの磁石(多極磁石140および多極磁石142)のため、より強い磁界を受ける。多層回路基板144は、多極磁石140および多極磁石142に対して相対的に動く。多極磁石140および多極磁石142は、懸架部材146および懸架部材150を使用して振動する。懸架部材146は、固定構造148から多極磁石140および多極磁石142を懸架する。懸架部材150は、固定構造152から多極磁石140および多極磁石142を懸架する。懸架された多極磁石140および多極磁石142の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材146および懸架部材150が選択される。様々な実施形態では、多極磁石140および/または多極磁石142および/または懸架部材146および/または懸架部材150のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多層回路基板144に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材146および/または懸架部材150が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材146および/または懸架部材150がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多極磁石140または多極磁石142に結合される場合、懸架部材146および/または懸架部材150が懸架シートの一部となる。多極磁石140または多極磁石142は、それらが一体に振動するように結合される。
【0032】
図1Dは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石160が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石160がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。
【0033】
多極磁石160は、多層回路基板164および多層回路基板165に磁界を与える。多層回路基板164および多層回路基板165は、多極磁石160の両側にある。多層回路基板164および多層回路基板165は、懸架部材の静止位置において、一つの磁石の北のストライプが、回路基板における導体線と一致するように位置合わせされている。多極磁石160の運動は、多層回路基板164および多層回路基板165上の導体間の領域に含まれる磁束の変化を生じさせ、その結果、電流が生じる。多極磁石160は、懸架部材166および懸架部材170を使用して振動する。懸架部材166は、固定構造168から多極磁石160を懸架する。懸架部材170は、固定構造172から多極磁石160を懸架する。懸架された多極磁石160の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材166および懸架部材170が選択される。様々な実施形態では、多極磁石160および/または懸架部材166および/または懸架部材170のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多極磁石160に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材166および/または懸架部材170が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材166および/または懸架部材170がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多極磁石160に結合される場合、懸架部材166および/または懸架部材170が懸架シートの一部となる。
【0034】
幾つかの実施形態では、多極磁石160は、大体、幅3.5cm、高さ4cm、厚さ1mm、重さ約4gである。多極磁石160は、約80Hzの共振周波数を有する型打ちした金属製の懸架部材166および懸架部材170を使用して懸架される。
【0035】
図1Eは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石174が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石174がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。
【0036】
多極磁石174は、多層回路基板184に磁界を与える。多層回路基板184は、懸架部材の静止位置において、一つの磁石の北のストライプが、多層回路基板184における導体線と一致するように位置合わせされている。多極磁石174の運動は、多層回路基板184上の導体間の領域に含まれる磁束の変化を生じさせ、その結果、電圧および/または電流が生じる。多極磁石174は、懸架部材176および懸架部材180を使用して振動する。懸架部材176は、固定構造178から多極磁石174を懸架する。懸架部材180は、固定構造182から多極磁石174を懸架する。懸架された多極磁石174の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材176および懸架部材180が選択される。様々な実施形態では、多極磁石174および/または懸架部材176および/または懸架部材180のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多極磁石174に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材176および/または懸架部材180が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材176および/または懸架部材180がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多極磁石174に結合される場合、懸架部材176および/または懸架部材180が懸架シートの一部となる。
【0037】
幾つかの実施形態では、多極磁石174は、大体、幅3.5cm、高さ4cm、厚さ1mmである。多極磁石174は、重さ4gであり、約80Hzの共振周波数を有する型打ちした金属製の懸架部材176および懸架部材180を使用して懸架される。
【0038】
図1Fは、発電機の一部分の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石196が、北−南向きの磁石の後に南−北向きの磁石が隣接する循環を有する一連の磁石を備える。幾つかの実施形態では、多極磁石196がシート状磁石(例えば、NdFeBシート状磁石)を含む。幾つかの実施形態では、シート状磁石は、〜150ミリテスラの表面磁界を有する。様々な実施形態では、磁石のピッチは、2、3ミリメートル、1ミリメートル、1ミリメートルの数分の1またはその他の任意の適当なピッチである。幾つかの実施形態では、ピッチが、エネルギーを採取される運動の範囲と一致する。
【0039】
多極磁石196は、多層回路基板186に磁界を与える。多層回路基板186は、懸架部材の静止位置において、一つの磁石の北のストライプが、多層回路基板186における導体線と一致するように位置合わせされている。多層回路基板186の運動は、多極磁石196上の導体間の領域に含まれる磁束の変化を生じさせ、その結果、電圧および/または電流が生じる。多層回路基板186は、懸架部材192および懸架部材188を使用して振動する。懸架部材188は、固定構造190から多層回路基板186を懸架する。懸架部材192は、固定構造194から多層回路基板186を懸架する。懸架された多層回路基板186の振動数が、発電機が受ける運動に調整されるように、懸架部材192および懸架部材188が選択される。様々な実施形態では、多層回路基板186および/または懸架部材192および/または懸架部材188のサイズ、材料、質量(例えば、加える質量)またはその他の任意の適当な特性を選択することにより、調整が達成される。幾つかの実施形態では、多層回路基板186に重量が加えられる。幾つかの実施形態では、懸架部材192および/または懸架部材188が低コストのスタンピングおよび切断を使用して作成される。幾つかの実施形態では、懸架部材192および/または懸架部材188がプラスチックで形成される。幾つかの実施形態では、懸架シートが多層回路基板186に結合される場合、懸架部材192および/または懸架部材188が懸架シートの一部となる。
【0040】
図2Aは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、懸架シート200が多極磁石202に結合されている。懸架シート200は、周囲の構造に、例えば、屈曲部208により結合されて、符号210で示す方向に運動/振動できるバネ質量構造を形成する。多極磁石202は、交互に配される磁極のストライプを有するシート状磁石を含む。符号210に沿う運動の方向は、その運動が、移動するシートの近くで固定構造が受ける磁界の変化を生じさせるように、多極磁石202のストライプに対して垂直となっている。懸架シート200および多極磁石202は、多層回路基板206に対して相対的に動く。多層回路基板206は、多極磁石(例えば、多極磁石202)からの磁束の変化が移動する場合に、電流を生成するように配置された導体204を含む。導体204は、長い直線部が磁石シートの磁極ストライプと平行で短い区間がストライプを横切るように、蛇行パターンで配置されている。幾つかの実施形態では、導体が多層回路基板206の複数の層上に設けられている。様々な実施形態では、複数の層の各々の上の導体が互いに電気的に分離され、あるいは複数の層の各々の上の導体が互いに電気的に接続され、あるいは複数の層の各々の上の導体が各層の導体パスと“並列”に配置され(例えば、各層上の同様の回路パスが各層の同じ端部で接続され)、あるいは複数の層の各々の上の導体が各層の導体パスと“直列”に配置され(例えば、各層上の同様の回路パスが各層の反対の端部で接続され)、または任意のその他の適当な導体の接続およびレイアウトであってもよい。
【0041】
幾つかの実施形態では、多極磁石202が、35mm×40mm×2mmの寸法を有する。それぞれ幅2mmのストライプが20ある。磁石の強さは、関心の範囲(すなわち、多層回路基板206が振動する場合)において約0.3テスラである。蛇行は、磁極ストライプとぴったり合うように配置され、印刷回路基板の各層の上に20×3=60存在する(図3Aを参照)。様々な実施形態では、3のループ、5のループまたはその他の適当な数のループがある。多層回路基板206は6層あり、合計で360の導体がある。振動子の全質量は6グラムであり、それには、回路基板および幾つかのコネクタおよびバネ取付部が含まれる。結果として得られる振動数は約75Hzである。生じるピーク開路電圧は約5ボルトである。コイル抵抗は約10オームであり、よってコイルが10オームの抵抗器で終わるとき、生じるピーク電力は2.5ワット(5ボルト、0.5アンペア)となる。しかしながら、光スイッチについての関連時間ウィンドウである20ミリ秒に亘って生成される平均電力は、約100mWとなる。この製品は自由振動モードで作動するので、オフ共振動作点(off-resonance operating point)は実際に存在しない。
【0042】
図2Bは、懸架シート構造の実施形態を示すブロック図である。図示の例では、各懸架シートについて、取付点(例えば、220,230,240,250,260,270,280および290)が示されるとともに、振動の方向(例えば、222,232,242,252,262,272,282および292)が示されている。幾つかの実施形態では、図2Bの懸架シートが、切断、型打ちまたは成型された材料から形成されている。幾つかの実施形態では、懸架シートがプラスチックから形成されている。様々な実施形態では、材料の種類の選択、材料の厚みの選択、懸架プラットフォームの中心体から取付点に延びるアームに沿う材料の幅の選択、またはバネ定数を調整するその他の任意の方法により、懸架部材のバネ定数が調整されている。様々な実施形態では、懸架部材の材料の選択、懸架部材の中心体の質量の選択、多極磁石の質量の選択、多層回路基板の質量の選択、または振動数を調整するその他の任意の適当な方法により、多極磁石または多層回路基板と懸架部材の振動数が調整されている。
【0043】
図3Aは、多層回路基板の層上の導体レイアウトの一実施形態を示すブロック図である。図示の例においては、導体端部300が、多極磁石上の磁石ストライプと平行に延びる導体302に接続されている。導体302は、磁石ストライプを横切って延びる導体306に接続されている。また、導体306は、多極磁石の磁石ストライプと平行に延びる導体308に接続されている。同様の導体は、多極磁石のその他の磁石ストライプを囲むように配置され、導体間(例えば、導体308,310間)の領域に含まれる磁束の変化から多極磁石が移動するときに電流を生じさせるように構成されている。導体は、折り返して導体端部304で終端となる蛇行状態で配置されている。このように、回路基板の一層上に直列に配線された複数の蛇行導体が存在する。図3Aは、直列に配置された2の蛇行導体を示している。幾つかの実施形態では、回路基板の複数層上に導体があって、ビアを使用してその他の層と接続されている。
【0044】
図3Bは、断面で見た導体の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多層回路基板320が、断面で示される複数の導体(例えば、導体322)を含む。導体は、多層回路基板の各層上で、図3Aに示す導体と同様のパターンで配置されている。
【0045】
図3Cは、多層回路基板の層上の導体の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、導体340、導体342および導体344により作成されるループが、磁石シートの磁石の一方の極性からの電流を生成する。導体346、導体348および導体350により作成されるループは、磁石シートの磁石の別の極性からの電流を生成する。ループは、ビア(例えば、ビア352)を介して直列に接続されている。導体354は、導体340、導体342、導体344、導体346、導体348および導体350とは異なる層上にある。図示の例では、導体端部340が、一連のビア(例えば、ビア348)によって導体端部344に接続されている。図示の例では、点線(例えば、符号354)で示された導体を除いて、すべての導体が同じ層上にある。導体344の端部は、導体340の下方に引き返すことができるように、異なる層に至るビアに取り付けられるが、導体340および344は同じ層の上にある。ループ390は、磁石シートの磁石の一方の極性から電流を生成する。ループ392は、磁石シートの磁石の別の極性から電流を生成する。
【0046】
図3Dは、多層回路基板の二層上の導体の一実施形態を示すブロック図である。図示の例においては、導体360が、図3Aの蛇行と同様の蛇行によって回路基板の一層上の導体362に接続されている。一層上の導体362は、ビア364によって別の層(破線で示される)上の導体366に接続され、ビアが二層を互いに接続する。このように、図3Dに示される2つの蛇行導体は、直列に互いに配線されている。ここでは二層のみを示したが、この方法は、任意の数の層に適用することが可能である。
【0047】
図3Eは、多層の各々の上に5の蛇行導体を有する多層回路基板の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、導体380が、図3Aの蛇行と同様に互いの周囲を回り込むように配置される蛇行により、導体382に接続されている。図示のように、5つの蛇行が直列に配線されている。そして、各層の蛇行導体は、ビア384のようなビアによって、他層上の同一の蛇行に接続することができる。このようにして、任意の数の層を互いに接続することができる。例えば、6層が使用されて、図3Dの層が接続されるのと同様に、各層が次の層に直列に接続される場合には、直列にすべて接続された30の蛇行導体が存在することとなる。
【0048】
幾つかの実施形態では、平面状の導体が、型打ちされて積層された(または積層された後に型打ちされた)金属から形成されている。金属層は、絶縁層により分離されて、絶縁層の金属ビアで互いに接続されている。様々な実施形態では、導体が、型枠に配置されたワイヤまたは巻かれたワイヤまたはエポキシまたはプラスチックに埋め込まれたものとなっている。様々な実施形態では、導体が、蛇行形状に設けられ、コイル形状に設けられ、単一層上に設けられ、複数の層上に設けられ、平面上に設けられ、三次元形状であり(例えば、らせん、はしご蛇行など)、またはその他の任意の適当な構成とされて、ある領域に磁束を提供し、それが、導体と多極磁石との間に相対的な運動が存在する場合に、電力の生成をもたらす。
【0049】
幾つかの実施形態では、蛇行導体が、交番極性の磁石の二次元配列に適当な領域を提供する。
【0050】
図4Aは、多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、多極磁石の磁石ストライプ(例えば、北のエンドストライプ400、南のエンドストライプ402)の端面が、磁力線(例えば、力線404)に沿って示されている。磁極の一方の中心の真上には、磁界がほとんどY方向のみとなる。一の磁極から別の磁極への移行部の真上には、磁力線がほとんどX方向のみとなる。
【0051】
図4Bは、磁石シートの形態の多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、磁石シートが、交互に磁性が配されるストライプまたはラインを有するように、分極されている。磁石ストライプ420は北の部分で、磁石ストライプ422は南に分極された部分である。点線424は、磁石ストライプ間の境界を示すが、磁石シートの物理的な分離ではない。
【0052】
幾つかの実施形態では、極性が交互に配置された磁石の二次元配列を有するように、磁石シートが分極されている。
【0053】
図4Cは、棒磁石のアレイの形態の多極磁石の一実施形態を示すブロック図である。図示の例においては、棒磁石が交互の形式で配置されている。図面に示すように、棒磁石440は、その北極を上に向けて配置され、それに隣接する棒磁石442は、その南極を上に向けて配置されている。幾つかの実施形態では、棒磁石が接着剤で平面または平らな基板に固着されている。
【0054】
図5Aは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、磁極(例えば、磁石ストライプ500または磁石ストライプ502の磁極)の一方の中心の真上には、磁界がほとんどY方向のみとなる。導体506によって囲まれるのはY方向の磁界である。プルーフマス(例えば、この図では多極磁石シート)がX方向に前後に動くため、導体506により囲まれる磁束が変化して、導体506に亘って電圧を、および/またはその導体内に電流を生じさせる。回路基板504(例えば、静止している印刷回路基盤(PCB))は、導体506(例えば、標準のPCB製造法を使用して、適当な形状にエッチングされた金属線)を含む。回路基板504は、図示のように、一層を備えるが、様々な実施形態においては、複数の層を備える。
【0055】
なお、導体506が受けるY方向の磁束は、磁石がY方向に離れるに連れて減少する。それは、Y方向の磁界の強さも低下するからである。しかしながら、X方向の運動により生成される電圧と比較して、その影響は小さい。
【0056】
図5Bは、発電機の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、Y軸に沿う運動から電力を生成することができる。一の磁極から別の磁極(例えば、磁石ストライプ520および磁石ストライプ522の磁極)への移行部の真上には、磁力線がほとんどX方向のみとなる。Y方向の運動は、コイル導体526にわたって電圧を生成することとなる。コイル導体526は断面で示されている。磁石(または幾つかの実施形態では、多層回路基板524)がY方向に移動するに連れて、コイルに関連付けられる磁束は減少する。図5Bのコイル導体526および図5Aのコイル導体506は、多層回路基板524(例えば、PCB)上に共存させることができる。このため、XとYの両方向における運動によって電力を生じさせることができる。
【0057】
なお、図5Bに示される実施形態は、X方向の運動によっても電力を生じさせることができることに留意されたい。多極磁石がX方向に動くと、導体526により囲まれるX方向の磁束が変化して、それらコイル導体にわたって電圧を生じさせる。図5Bのコイル導体526および図5Aのコイル導体506は、共存させることができ、双方が、XまたはY方向の運動から電力を生成することができる。
【0058】
図6は、コイル導体の実施形態を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、図6のコイル導体が、図5Bの526を実施するために使用される。図示の例においては、平面視の多層回路基板600が、導体602、磁束の変化に応答して電流が生成される導体を含む。導体602、導体622および導体642は、磁束の変化を捕捉するために使用されるコイル構造を示している。幾つかの実施形態では、導体602が、配線604を使用して、電力管理回路に接続されている。様々な実施形態では、導体602が、並列、直列、またはその他の任意の適当な方法で、電力管理回路に接続されている。平面図は、断面Aおよび断面Bに沿う線を示している。断面Aは、側面から見た多層回路基板620を示している。断面Bは、当該断面Bに直交する側面から見た多層回路基板640を示している。
【0059】
図7は、電力管理回路の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、電力管理回路700が、ダイオード整流器702、コンデンサ704、DC−DCコンバータ706、バッテリ708および電子負荷710を含む。磁束の変化に曝された導体は、電圧/電流を生じ、それがダイオード整流器702に供給される。ダイオード整流器702は、交流電圧/電流を単極性電圧/電流に整流する。単極性電圧/電流は、コンデンサ704を使用して平滑化される。平滑化された電圧/電流は、DC−DCコンバータ706を使用して、所望の直流値に変換される。DC−DCコンバータ706は、入力電圧/電流の一部分がコンデンサに電荷を蓄えさせるのを可能にするスイッチを備える。その一部分は、スイッチがオンの量を変えることにより、変えることができる。その一部分は、変換される電圧を制御する。変換された電圧は、バッテリ708および電子負荷710に供給される。幾つかの実施形態では、バッテリ708出力と電子負荷710との間に、出力電力を電子負荷710に入力されることを許容するかどうかを制御するスイッチがある。
【0060】
図8は、電力を生成するプロセスの一実施形態を示すフロー図である。図示の例では、ステップ800において、磁石の配列と導体との間の相対的な運動の結果として直流電力が与えられ、その配列が、磁石の一次元または二次元配列を含み、導体が、多層印刷回路基板の複数の層の上に設けられた蛇行導体を含む。
【0061】
図9は、電力を生成するプロセスの一実施形態を示すフロー図である。図示の例では、ステップ900において、シート状磁石と導体との間の相対的な運動の結果として直流電力が与えられ、その配列が、磁極が交互に配列される一次元または二次元配列を含み、導体が、1またはそれ以上の平面上に設けられた蛇行導体を含む。
【0062】
ワイヤレススイッチが開示される。ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材、磁石の配列、導体および電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を機械的振動子に伝える。配列は、平面上に配置された磁石の一次元または二次元配列を含む。導体は、蛇行導体を含む。電力管理回路は、磁石の配列と導体との間の機械的振動子による相対的な運動の結果として直流電力を与える。
【0063】
ワイヤレススイッチが開示される。ワイヤレススイッチは、機械的振動子、機械的衝撃伝達部材、多極磁石、一組のコイルおよび電力管理回路を備える。機械的衝撃伝達部材は、ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を機械的振動子に伝える。一組のコイルと多極磁石との間の機械的振動子による相対的な運動が存在する。電力管理回路は、一組のコイルと多極磁石との間の相対的な運動を有することにより生成される電流を使用して、ワイヤレススイッチが切り換えられたことを示すワイヤレス信号を送信するための電力を生成する。
【0064】
幾つかの実施形態では、予荷重がかけられた懸架バネが有効である。予荷重がかけられた発電機は、次のように作動する。懸架バネは、当初は、あるラチェットまたは摩擦機構により予荷重位置で保持される。ユーザが装置(例えば、ワイヤレススイッチ)を作動させるときに、ラチェット機構が、予荷重の方向にさらにプルーフマスおよびバネを僅かに押して、当該機構を解放する。ラチェットホイールは、半時計回りに回転して、この動作を終える。しかしながら、ホイールは時計回りの方向に回転することができない。プルーフマスは、解放されると、遠い側および後ろに振れて、ラチェット機構を戻りでキャッチする。このため、システムは次の作動のために予荷重を保つ。タイミングに応じて、プルーフマスは、ラチェット機構を捕らえる前に複数回振動することができるが、長く振動することはできないため、その振幅が小さ過ぎてラチェット機構と再係合することができない。
【0065】
幾つかの実施形態では、プルーフマスがラッチによって捕らえられる。ユーザが装置を押すか、または引くときに、ラッチが解放される。ラッチは、ユーザの引きまたは押し操作の結果としてプルーフマスが変位することにより移動した後に接触したときに、解放される。
【0066】
発電機のこの種の設計には、1)最大電圧が最高速度に比例し、この設計では、バネに予荷重をかけることにより、最高速度が増加する、2)最初の振動または初期の幾つかの振動において、エネルギー収集のすべてが非常に急速に生じ、よって全エネルギー生成は変わらないが、最大出力は高くなる、という2つの利点がある。エネルギー生成をより短い時間間隔に短縮することは、幾つかの応用において有効となる可能性がある。
【0067】
幾つかの実施形態では、機械的衝撃伝達部材が、ボタン、レバー、回転式ダイヤル、トグルスイッチなどにより作動される。衝撃伝達部材は、プルーフマスを所与の距離移動させた後、プルーフマスが干渉することなく振動する空間を残しつつプルーフマスを解放する。
【0068】
幾つかの実施形態では、導体が多層回路基板によって実装される。様々な実施形態では、導体が、蛇行導体、一組のコイル、多層の導体、多極に対応する多重構造、またはその他の任意の導体を含む。
【0069】
図10Aは、ワイヤレススイッチの一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、スライドアクチュエータ機構1000が方向1001(または反対方向1001)においてプルーフマス1002を作動させる。スライドアクチュエータ機構1000は、一方の側から他方の側にスライドする。ガイド1004は、スライドアクチュエータ機構1000の干渉部(interference features)1006がプルーフマス1002の係合部(mating features)1008と接触する動作を可能にする。スライドアクチュエータ機構1000がその運動範囲の端部に近付くと、ガイド1004が、プルーフマス1002の係合部1008との接触から干渉部1006を移動させ、懸架部材1012のバネ特性により、符号1010によって示される方向に前後にプルーフマス1002を自由に振動できるようにする。幾つかの実施形態では、懸架部材が、鋼鉄、ステンレス鋼、黄銅、ベリリウム銅、プラスチックなどで形成されている。懸架部材1012は、基板1014からプルーフマス1002を懸架する(例えば、懸架部材が、中央で基板1014に結合されて、両端でプルーフマス1002に結合される)。プルーフマス1002の変位の大きさは、ガイド1004、干渉部1006および係合部1008の配置によって決定される。幾つかの実施形態では、プルーフマス1002の変位が3mmで、スイッチの振動数が〜70Hzである。幾つかの実施形態では、スイッチが光スイッチとほぼ同じサイズである。幾つかの実施形態では、プルーフマス1002が〜6gの質量を有する。スイッチは、2つのスライドアクチュエータ機構(例えば、上端部に一方、下端部にスライドアクチュエータ機構1000)を有し、それらがともに、プルーフマス1002を作動させることができる。
【0070】
プルーフマス1002の振動は、多層回路基板と多極磁石(図10には示されない)の間の相対的運動を生成する。例えば、プルーフマス1002の下側に多層回路基板が取り付けられ、基板1014に多極磁石が取り付けられる。
【0071】
図10Bは、ワイヤレススイッチの一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、スライド機構1050が、プルーフマス1052に衝撃を与えるために使用されている。プルーフマス1052は、オフセット1065を使用して、基板1064から懸架部材1062によって懸架されている。
【0072】
図11は、プッシュボタンまたはロッカスイッチを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、ボタンまたはスイッチ1104が押下されたときに、その押下がジョイント1102を中心とする回転を生じさせる。干渉部1106は、プルーフマス1100を一方の側(例えば、左)に押す。ボタンまたはスイッチ1104がその運動範囲の端部に近付くと、プルーフマス1100が干渉部1106から解放されて、プルーフマス1100が振動する空間を残す。図示のように、作動機構(例えば、ボタンまたはスイッチ1104)が垂直(Z方向)に動いてプルーフマス1100を左(例えば、負のX方向)に水平に押す。幾つかの実施形態では、作動機構がY方向に動いて、その動作がその後にプルーフマス1100を左(例えば、負のX方向)に水平に押すように、同じ基本機構が使用される。
【0073】
図12Aは、回転式ダイヤルを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、回転式ダイヤル1200が、図示省略の手段によって基板1202に固定されている。回転式ダイヤル1200は、回転されたときに、多ローブカム(multi-lobed cam)1204を回転させる。多ローブカム1204は、フォロワ1206を押して、プルーフマス1208を移動させた後、解放する。フォロワ1206は、プルーフマス1208に結合され、それらは、プルーフマス1208が基板1202に対して振動することができるように、ともに基板1202から懸架される。プルーフマス1208は、懸架部材1210により基板1202から懸架される。懸架部材1210には、当該懸架部材1210の中央(例えば、1212)にフォロワ1206およびプルーフマス1208が結合され、端部(例えば、1214)に基板1202が結合される。図示のように、回転式ダイヤル1200は、プルーフマス1208を作動させて解放させるために、72度回転する。様々な実施形態では、多ローブカム1204が、2,3,4,5,6またはその他の任意の適当な数のローブを有する。
【0074】
図12Bは、回転式ダイヤルを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、ユーザがダイヤル1254を移動させることにより、回転式ダイヤル1250が移動される。ダイヤル1254は、カバー1252に連結されている。
【0075】
図12Cは、回転式ダイヤルを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。
【0076】
図13は、スライドスイッチを使用してプルーフマスを作動させる機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、スライドスイッチ1300が、押されたときに、ラチェット1306およびツメ1304によって、カム1302を回転させる。ツメ1304は、ラチェット1306の歯を押してカム1302を回転させる。バネ(図示省略)によって、あるいは手動で戻されることによって、スライドスイッチ1300が元の位置に戻ると、ツメ1304は、カム1302を反対方向に回転させないように、回転して次のラチェットの歯から離れる。カム1302は、フォロワ1308を押し、それによりプルーフマス1310を移動させた後、プルーフマスを解放する。フォロワ1308は、プルーフマス1310に結合され、それらは、プルーフマス1310が基板1312に対して振動することができるように、ともに基板1312から懸架される。プルーフマス1310は、懸架部材1314により基板1312から懸架される。懸架部材1314には、当該懸架部材1314の中央(例えば、1316)にフォロワ1308およびプルーフマス1310が結合され、端部(例えば、1318)に基板1312が結合される。
【0077】
図14Aは、一実施形態において作動させた後の振動中のプルーフマスの変位を示すグラフである。図示の例では、最初の作動が約4mmである。変位は、約12ミリ秒後に、次のサイクルピークで約3mmに減衰する。第2のサイクルピークは、約24ミリ秒後の約1.6mmである。第3のサイクルピークは、約36ミリ秒後の約1mmである。
【0078】
図14Bは、一実施形態において作動させた後に時間とともに生成される電圧を示すグラフである。図示の例では、生成された電圧が、プルーフマスの作動後、時間毎にプロットされている。作動は、減衰する振動をもたらす。エネルギーは、多くの振動を通して生成される。作動直後のより大きい変位で生成される電圧は、変位よりも高い周波数で電圧サイクルを示している。より高い周波数は、多層回路基板上の導体と多極磁石との間の相対的な運動が多極磁石のピッチよりも振幅において大きいことによるものである。
【0079】
幾つかの実施形態では、エネルギー発生が1秒かかる。幾つかの実施形態では、より速くエネルギーを捕捉する必要があり、それは、予荷重されたバネを使用することにより達成できる。
【0080】
図15A乃至図15Dは、予荷重されたスイッチの実施形態を示すブロック図である。図15Aに示す例では、バネ1500が、予荷重されて、キャッチ機構1502により定位置に保持されている。スイッチ1504は、横材1512に結合され、それが、バネ荷重回転軸1514上で回動する。回転軸1514はハウジング1516に結合されている。また、ハウジング1516も、キャッチ機構1502、予荷重されたバネ1500および多極磁石1510に結合されている。スイッチ1504は、横材1512を作動させ、この横材はプッシャ1518を作動させてプルーフマス1506に衝撃を与える。ユーザがスイッチ1504を押す(またはダイヤルを回転させるか、あるいはその他の手段によってプルーフマス1506に変位を入力する)ときに、予荷重されたバネ1500が僅かにさらに圧縮されて、キャッチ機構1502およびプルーフマス1506を解放する。プルーフマス1506は、“オーバアンドバック”に1の振動を生成し、その戻るときにキャッチ機構1502によりキャッチおよびラッチされる。プルーフマス1506は多層回路基板1508を含む。多層回路基板1508は、多極磁石1510に対して相対的に移動される。その動きは電流を生じさせることを可能とし、それはエネルギー源として使用することができる(例えば、電流を整流し、その電流を使用して、回路に電力を与えるか、あるいは送信器またはプロセッサのような回路に後で電力を与えることができるバッテリまたはコンデンサに充電することにより、蓄積された電力に変換される)。
【0081】
ユーザによるエネルギー入力は、予荷重されていない場合と同じである。しかしながら、プルーフマス1506が解放されるとき、予荷重されたバネ1500に蓄えられるエネルギーは、予荷重されない場合よりも、遥かに大きくなる。このため、最初の振動中のピーク電力がより高くなるが、生成される全エネルギーは、予荷重されない場合と等しくなるであろう。
【0082】
図15Bに示す例では、予荷重されたバネ1520が、スイッチ1524により押されたプッシャ1538によりさらに圧縮され、スイッチが、バネ荷重回転軸1534を中心に横材1532を回動させる。キャッチ機構1522は、プルーフマス1526が予荷重されたバネ1520をさらに圧縮すると、その場から移動する。バネ荷重回転軸1534は、ハウジング1536に結合されている。また、ハウジング1536も、キャッチ機構1522、予荷重されたバネ1520および多極磁石1530に結合されている。プルーフマス1526は、多層回路基板1528を含む。多層回路基板1528は、多極磁石1530に対して相対的に移動される。
【0083】
図15Cに示す例では、予荷重されたバネ1540が、急速に復元して、多層回路基板1548を有するプルーフマス1546を、多極磁石1550に対して押すことが可能となっている。プッシャ1558は、その場から移動することにより、予荷重されたバネ1540またはプルーフマス1546の急速な復元と干渉することはない。プッシャ1558、横材1552、バネ荷重回転軸1554およびキャッチ機構1542は、それらの元の位置に戻る。
【0084】
図15Dに示す例では、予荷重されたバネ1560が、予荷重された位置に振り戻るとともに、元の位置に戻ったキャッチ機構1562により捕捉される。多層回路基板1568を有するプルーフマス1566は、再び、スイッチ1564相対物により与えられる衝撃によって作動され得る状態となる。スイッチ1564は、作動されたときに、バネ荷重回転軸1574を回動させることにより、横材1572およびプッシャ1578を移動させる。
【0085】
図16Aおよび図16Bは、予荷重された回転スイッチの実施形態を示すブロック図である。図16Aに示す例では、柔らかいバネ1602を使用してプルーフマス1600が懸架されている。プルーフマス1600は、予荷重された硬いバネ1604に結合されている。ホイール1606は、プルーフマス1600を作動させて再捕捉するために使用されるラチェットホイールである。ホイール1608は、プルーフマス1600によって押され、ギアリングを介して、この押す動作が、ホイール1606をインデックスするために使用されて、プルーフマス1600を戻るときに捕らえるようにホイール1606を配置する。
【0086】
図16Bに示す例では、ユーザがホイール1626を反時計方向に回転させて、それが、予荷重された硬いバネ(例えば、予荷重された硬いバネ1604)をさらに圧縮して、プルーフマス(例えば、多層回路基板と多極磁石との間に相対的な運動を起こして電流を生じさせるように構成されたプルーフマス1600)を解放する。その後、プルーフマス1600は、予荷重された硬いバネ1604により右に押される。右への運動範囲の端部近くで、プルーフマス1600がホイール1608の係合歯に接触して押す。これはホイール1608を僅かに回転させる。2つのホイールが歯車機構(例えば、歯車1630および歯車1632)により連結されているため、予荷重された硬いバネ1604により引き戻されるときにプルーフマス1600が復帰によりホイール1606または1626にぶつかるように、ホイール1628または1608の回転がホイール1606または1626を回転またはインデックスさせる。
【0087】
図17は、予荷重された回転スイッチの一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、プルーフマス1700が長いバネ1702とともに予荷重されている。回転スイッチはホイール1704を回転させる。ホイール1704は、プルーフマス1700に対して衝撃を与えるために部分1706と係合する。ホイール1704は、反時計回りにのみ回転できるように、ラチェット機構を備える。プルーフマス1700は、ホイール1704によって戻るときに捕らえられる。プルーフマス1700の動作は、回路基板と多極磁石との間の相対的な運動を可能にする。
【0088】
図18Aは、キャッチアンドリリース機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、バネ1804が伸張も圧縮もしないように、プルーフマス1802が中立位置にある。キャッチアーム1808は、プルーフマス1802と係合し、バネ荷重ピンジョイント1810により定位置に保持される。キャッチアーム1808はスライダアーム1812を介して互いに連結されている。スライダアーム1812の運動は、その部分のベースのガイド1814によって制御される。ユーザ、あるいはあるスイッチ機構は、矢印1816により示される方向にスライダアーム1812を引っ張り、それが、その方向にプルーフマスを引っ張る。
【0089】
図18Bは、キャッチアンドリリース機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、プルーフマス1832が最大変位の位置にある。それはキャッチアーム1838により左に引っ張られている。キャッチアーム1838は、その部分のベース1842に結合された干渉部1840と接触することにより、回転されている。キャッチアーム1838は、プルーフマス1832が解放されるのに十分に回転され、矢印1844によって示されるように、右に移動し始めることとなる。
【0090】
図18Cは、キャッチアンドリリース機構の一実施形態を示すブロック図である。図示の例では、プルーフマス1852が中立位置にあり、解放されて、静止位置まで下がって振動している。スライダアーム1862は、プルーフマス1852に向かって移動している。キャッチアーム1858は、それらを外側に回動させるプルーフマス1852と接触する。スライダアーム1862がプルーフマス1852の方にさらに移動すると、キャッチアーム1858が、図18Aに示すように、定位置に嵌り込んで、プルーフマス1852を係止する。
【0091】
理解の明確化のために上述した実施形態をある程度詳細に説明したが、本発明は、示した細部構成に限定されるものではない。本発明を実施する数多くの代替的な方法が存在する。開示の実施形態は、例示的なものであり、制限的なものではない。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレススイッチであって、
機械的振動子と、
当該ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を前記機械的振動子に伝える機械的衝撃伝達部材と、
平面上に配置された磁石の第1配列であって、磁石の一次元または二次元配列を含む磁石の第1配列と、
第1蛇行導体を含む第1導体と、
前記磁石の第1配列と前記第1導体との間の前記機械的振動子による相対的な運動の結果として直流電力を与える電力管理回路とを備えることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項2】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記磁石の第1配列が、交互に磁極が配置された一次元または二次元配列を有するシート状磁石を含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項3】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記第1蛇行導体が、多層印刷回路基板の単一層上の複数の蛇行を含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項4】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
第2導体をさらに含み、前記第2導体が第2蛇行導体を含み、前記第1導体および前記第2導体が、前記磁石の第1配列の両側に配置されていることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項5】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
磁石の第2配列をさらに含み、前記磁石の第2配列が、磁石の一次元または二次元配列を含み、前記磁石の第1配列および前記磁石の第2配列が、前記第1導体の両側に配置されていることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項6】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記相対的な運動が、前記平面と平行な運動を含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項7】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記相対的な運動が、前記平面に対して垂直な運動を含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項8】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記機械的振動子に予荷重がかけられていることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項9】
請求項8に記載のワイヤレススイッチにおいて、
予荷重にバネまたは屈曲機構が使用されることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項10】
請求項9に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記機械的衝撃伝達部材がさらに、前記バネまたは屈曲機構に荷重をかけ、前記機械的振動子のプルーフマスの解放を生じさせることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項11】
請求項10に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記機械的衝撃伝達部材が、回転ダイヤル、レバー、プッシュボタンまたはトグルスイッチのうちの一つを含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項12】
請求項10に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記機械的振動子の1またはそれ以上の振動の後に前記バネまたは屈曲機構に再び予荷重がかけられるように、キャッチまたはラチェットが前記プルーフマスを捕らえることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項13】
ワイヤレススイッチングの方法であって、
磁石の第1配列と第1導体との間の機械的振動子による相対的な運動の結果として直流電力を与えるステップを備え、
前記第1配列が、磁石の一次元または二次元配列を含み、前記第1導体が、第1蛇行導体を含み、前記機械的振動子が、ワイヤレススイッチのスイッチングから伝達される機械的衝撃の結果として振動することを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
前記磁石の第1配列が、交互に磁極が配置された一次元または二次元配列を有するシート状磁石を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
前記第1蛇行導体が、多層印刷回路基板の単一層の上に設けられた複数の蛇行を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法において、
第2導体をさらに含み、前記第2導体が第2蛇行導体を含み、前記第1導体および前記第2導体が、前記磁石の第1配列の両側に配置されていることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法において、
磁石の第2配列をさらに含み、前記磁石の第2配列が、磁石の一次元または二次元配列を含み、前記磁石の第1配列および前記磁石の第2配列が、前記第1導体の両側に配置されていることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法において、
前記相対的な運動が、前記平面と平行な運動を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項13に記載の方法において、
前記相対的な運動が、前記平面に対して垂直な運動を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項13に記載の方法において、
前記機械的振動子に予荷重がかけられていることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、
予荷重にバネまたは屈曲機構が使用されることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、
前記機械的衝撃伝達部材がさらに、前記バネまたは屈曲機構に荷重をかけ、前記機械的振動子のプルーフマスの解放を生じさせることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、
前記機械的衝撃伝達部材が、回転ダイヤル、レバー、プッシュボタンまたはトグルスイッチのうちの一つを含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法において、
前記機械的振動子の1またはそれ以上の振動の後に前記バネまたは屈曲機構に再び予荷重がかけられるように、キャッチまたはラチェットが前記プルーフマスを捕らえることを特徴とする方法。
【請求項1】
ワイヤレススイッチであって、
機械的振動子と、
当該ワイヤレススイッチが切り換えられたときに機械的衝撃を前記機械的振動子に伝える機械的衝撃伝達部材と、
平面上に配置された磁石の第1配列であって、磁石の一次元または二次元配列を含む磁石の第1配列と、
第1蛇行導体を含む第1導体と、
前記磁石の第1配列と前記第1導体との間の前記機械的振動子による相対的な運動の結果として直流電力を与える電力管理回路とを備えることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項2】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記磁石の第1配列が、交互に磁極が配置された一次元または二次元配列を有するシート状磁石を含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項3】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記第1蛇行導体が、多層印刷回路基板の単一層上の複数の蛇行を含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項4】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
第2導体をさらに含み、前記第2導体が第2蛇行導体を含み、前記第1導体および前記第2導体が、前記磁石の第1配列の両側に配置されていることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項5】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
磁石の第2配列をさらに含み、前記磁石の第2配列が、磁石の一次元または二次元配列を含み、前記磁石の第1配列および前記磁石の第2配列が、前記第1導体の両側に配置されていることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項6】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記相対的な運動が、前記平面と平行な運動を含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項7】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記相対的な運動が、前記平面に対して垂直な運動を含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項8】
請求項1に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記機械的振動子に予荷重がかけられていることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項9】
請求項8に記載のワイヤレススイッチにおいて、
予荷重にバネまたは屈曲機構が使用されることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項10】
請求項9に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記機械的衝撃伝達部材がさらに、前記バネまたは屈曲機構に荷重をかけ、前記機械的振動子のプルーフマスの解放を生じさせることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項11】
請求項10に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記機械的衝撃伝達部材が、回転ダイヤル、レバー、プッシュボタンまたはトグルスイッチのうちの一つを含むことを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項12】
請求項10に記載のワイヤレススイッチにおいて、
前記機械的振動子の1またはそれ以上の振動の後に前記バネまたは屈曲機構に再び予荷重がかけられるように、キャッチまたはラチェットが前記プルーフマスを捕らえることを特徴とするワイヤレススイッチ。
【請求項13】
ワイヤレススイッチングの方法であって、
磁石の第1配列と第1導体との間の機械的振動子による相対的な運動の結果として直流電力を与えるステップを備え、
前記第1配列が、磁石の一次元または二次元配列を含み、前記第1導体が、第1蛇行導体を含み、前記機械的振動子が、ワイヤレススイッチのスイッチングから伝達される機械的衝撃の結果として振動することを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
前記磁石の第1配列が、交互に磁極が配置された一次元または二次元配列を有するシート状磁石を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
前記第1蛇行導体が、多層印刷回路基板の単一層の上に設けられた複数の蛇行を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法において、
第2導体をさらに含み、前記第2導体が第2蛇行導体を含み、前記第1導体および前記第2導体が、前記磁石の第1配列の両側に配置されていることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法において、
磁石の第2配列をさらに含み、前記磁石の第2配列が、磁石の一次元または二次元配列を含み、前記磁石の第1配列および前記磁石の第2配列が、前記第1導体の両側に配置されていることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法において、
前記相対的な運動が、前記平面と平行な運動を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項13に記載の方法において、
前記相対的な運動が、前記平面に対して垂直な運動を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項13に記載の方法において、
前記機械的振動子に予荷重がかけられていることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、
予荷重にバネまたは屈曲機構が使用されることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、
前記機械的衝撃伝達部材がさらに、前記バネまたは屈曲機構に荷重をかけ、前記機械的振動子のプルーフマスの解放を生じさせることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、
前記機械的衝撃伝達部材が、回転ダイヤル、レバー、プッシュボタンまたはトグルスイッチのうちの一つを含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法において、
前記機械的振動子の1またはそれ以上の振動の後に前記バネまたは屈曲機構に再び予荷重がかけられるように、キャッチまたはラチェットが前記プルーフマスを捕らえることを特徴とする方法。
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【公表番号】特表2013−505537(P2013−505537A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529730(P2012−529730)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2010/002396
【国際公開番号】WO2011/034560
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(512063070)エコハーベスター,インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】ECOHARVESTER,INC.
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2010/002396
【国際公開番号】WO2011/034560
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(512063070)エコハーベスター,インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】ECOHARVESTER,INC.
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