多機能性芯地部材
【課題】マイナスイオンの放出と同時に放射する遠赤外線の利用、並びに光触媒作用で抗菌及び消臭作用を増加させた多機能性の芯地部材を提供する。
【解決手段】不織布、織布、織編物及びフェルト等の素材に対し、静電気に帯電しにくい高分子化合物と、稀有元素類を含む鉱物、及びトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックの何れか一方を含む樹脂組成物、または該樹脂組成物に光触媒機能材料を添加混合し、抗菌及び消臭作用を増加させた樹脂組成物を、塗布固着させた構成とする。
【解決手段】不織布、織布、織編物及びフェルト等の素材に対し、静電気に帯電しにくい高分子化合物と、稀有元素類を含む鉱物、及びトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックの何れか一方を含む樹脂組成物、または該樹脂組成物に光触媒機能材料を添加混合し、抗菌及び消臭作用を増加させた樹脂組成物を、塗布固着させた構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は多機能性芯地部材に関し、マイナスイオンの放出の持続的維持並びに同時に放射する遠赤外線により、健康で快適な作用並びに抗菌作用、消臭作用を図り、更に光触媒機能材料の添加混合で抗菌作用及び消臭作用を増加させた多機能性の芯地部材に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、芯地部材としての基本性能として、不織布、織布、織編物或いはフェルト等の素材を使用した軽く、柔軟性、通気性を有し、皺になりにくく、さらに耐洗濯性或いは対洗剤、耐ドライクリーニング性の他に、強度が強く、薄く、アイロン掛けで形状保持する等を挙げられる。被服分野についてみると、芯地は衣服造形において表地と一体となり、衣服の骨組みの役割を果たし、衣服の型崩れを防ぎ、表地の張りを持たせ、また着装者の体型を整えて衣服の造形美を形作り、従来、紳士服用には張りの強い芯地、子供用には型崩れのない芯地を用い、婦人用の芯地は多様である。最近の健康指向で、マイナスイオンや遠赤外線の作用を利用した健康によく、健康維持によいとされる商品が続々と市場に販売されるようになってきた。
【０００３】
マイナスイオンの健康維持作用や抗菌性及び消臭性を併せ持つ組成物や太陽光の光で消臭作用と抗菌作用が得られる光触媒機能材料の先行技術が特許や先願或いは市場に販売されている。その代表的なものとして次の３件が挙げられる。
【特許文献１】特許第３０３５２７９号 静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物。
【特許文献２】特許第３１８３８５８号（１）少なくとも表裏両面が不織布及び／又は織編物地のいずれかにより構成され、かつ中間層には、スチレンブタジエンラテックス単体、或いは天然ゴム又は合成ゴムラテックスを配合した混合物を主体とするゴムラテックス組成物に、平均粒径０．１ミクロン〜１ｍｍのトルマリン鉱石を１〜１００重量部混合し、加硫剤及び加硫促進剤を配合した混合物を熱加硫してなるゴム弾性体のいずれかより選ばれたフォ−ムラバーを積層した層着シートからなることを特徴とする多機能性芯地部材。（２）不織布若しくは織編物地に対し、スチレンブタジエンゴム、又はエチレンプロピレンジエンゴム単体、或いはシリコンゴム単体１００重量部に、０．１ミクロン〜１ｍｍのトルマリン鉱石１〜１００重量部を配合してなるゴム弾性体、若しくは該組成物に発泡剤を０．１〜１０重量部配合してなるいずれかより選ばれたシリコンゴムにより、ドット又はストライプ、或いはメッシュのいずれかのコーティング加工処理を施してなることを特徴とする多機能性芯地部材。
【非特許文献１】光触媒といわれる数〜数百ｎｍの酸化チタンが、太陽光の紫外線にあたると、光電効果が電子で励起、電子と正孔が発生し、電子は、空気中の酸素を還元しスーパーオキサイドイオンに、正孔は、表面の水分を酸化して水酸化ラジカルに変える。このスーパーオキサイドイオンと水酸化ラジカルは、強い酸化力を示し、この状態でチタニア表面に有機物が付着すると、スーパーオキサイドイオンが有機物の炭素を、水酸化ラジカルが水素を奪って分解。こうした自浄作用が、抗菌作用及び消臭作用となるメカニズムとなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明において解決しようとする問題点は、上記文献２において、トルマリン単体にゴム弾性体或いは発泡ゴム弾性体に混合した混合物を用いた芯地部材であるため、トルマリン等の効果で人体の健康促進作用で快適性が得られていた。しかしながら、その多機能性芯地から発生するとされるマイナスイオンは、極微弱なために測定器で検出できない難点があった。また，最近の研究等で、マイナスイオンを利用した抗菌作用の効果及び消臭作用の効果が知られるようになってきた。上記の多機能性芯地部材では、マイナスイオンの発生が極微弱であるため、抗菌作用及び消臭作用の効果が全くなく、大きな課題となっていた。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記問題点に鑑みて、（１）静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出し、同時に遠赤外線を放射する樹脂組成物。（２）静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物に着目して、不織布、織布、織編物地或いはフェルトに、前記樹脂組成物をを塗布固着した芯地部材が、マイナスイオンの持続的放出と、遠赤外線の放射の同時作用で、健康維持並びに、抗菌効果及び消臭効果が発揮でき、さらに光触媒作用で抗菌効果及び消臭効果を増加させて、太陽光が当たらない所や夜間でも効果が発揮できるという多機能性の機能を見出されるとの知見を得るに至った。
【０００６】
本発明では、不織布、織布、織編物、及びフェルトをいずれも使用することができる。織布、不織布、織編物地及びフェルトの繊維として、木綿、麻、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、セルロース、ビニロン、ポリオレフィン、アラミド、ポリアクリロニトリル、蛋白、アクリル、ポリエチレン、塩化ビニ−ル、羊毛、ウレタン、ガラス等の繊維及び混紡繊維をいずれも使用することができる。
【０００７】
本発明において、静電気に帯電しにくい高分子化合物として、アクリル樹脂、酢酸ビニール樹脂、アクリル・酢酸ビニール共重合樹脂、アクリル・酢酸ビニール・塩化ビニール共重合樹脂、シリコン樹脂、シリコン・アクリル共重合樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル・ウレタン共重合樹脂、尿素樹脂、アミド樹脂、ワニス等の溶剤型及びエマルジョン、天然及び合成ゴム、天然及び合成ゴムラテックス等を使用することができ、また、その２種以上の混合物を使用することができる。
【０００８】
本発明において、稀有元素類を含む鉱物として、フェルグソン石、モナズ石、ゼノタイム、コルンブ石、ベタホ石、サマルスキー石、ユークセン石、タンタル石、閃ウラン鉱、方トリウム石、ゴム石、カルノー石、ガドリン石等がある。この鉱石のうち、極微弱な放射線を放射し、人体に悪影響を及ぼさないとされているもの、及びマイナスイオン放出を励起している鉱物として、最も好ましくは、モナズ石を使用することができる。
【０００９】
上記天然鉱石の粒径として、０．１ミクロンから１ｍｍに粉砕したものを使用することができる。最も好ましくは、平均粒径が１０ミクロン以下に粉砕したもの粉末の方が、混合及び塗布仕上げが良く有益である。上記配合部数として、高分子化合物固形分１００重量部に対し、１００重量部数以下を配合することができる。最も好ましくは、５０重量部数の方が基材の密着性がよく有益である。
【００１０】
本発明において、トルマリンとして、ショールトルマリン、リチウムトルマリン、ドラバイトトルマリン、ルベライトトルマリン、ピンクトルマリン、インデコライト、バライバトルマリン、ウォーターメロン等を使用することができる。上記トルマリンの粒径として、０．１ミクロンから１ｍｍに粉砕したものを使用することができる。最も好ましくは平均粒径１０ミクロン以下が混合するうえで有益である。上記配合部数として、樹脂固形分１００重量部数に対し、１００重量部数以下を配合することができる。最も好ましくは、５０重量部数以下の方が、マイナスイオンをより放出するかえで有益である。
【００１１】
本発明において、遠赤外線セラミックとして、２〜５０ミクロンの波長をもつ遠赤外線を放射率５０％以上放射している遠赤外線セラミックを使用することができる。遠赤外線セラミックの成分として、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄等を２種以上含む混合物を使用することができる。前記市販品として、商品名セラジット、ＯＫトレーディング製があり、マイナスイオンを増幅し、遠赤外線を高放射するうえで有益である。上記の配合部数として、樹脂固形分１００重量部数に対し、１００重量部数配合することができる。最も好ましくは、５０重量部数以下が、マイナスイオンをより放出するうえで有益である。
【００１２】
本発明において、光触媒機能材料として、アナターゼ型二酸化チタン、ブルッカイト型二酸化チタン、アパタイト被覆酸化チタン、無機セラミック包含二酸化チタン等をいずれも使用することができる。アナターゼ型二酸化チタン及びブルッカイト型二酸化チタンの粒径として、５〜２００ｎｍに粉砕されたものを使用することができる。最も好ましくは、６〜３０ｎｍの方が電子を励起するうえで有益である。
【００１３】
アパタイト被覆二酸化チタンとして、上記二酸化チタンをアパタイト、すなわちリン酸カルシウムで被覆したものを使用することができる。市販品として、例えば、商品名アパタイト被覆酸化チタンＮＳＰ−１００ナノウェーブ製を使用することができる。無機セラミック包含二酸化チタンとして、無機セラミックの成分が、シリカ、アルミナ、酸化クロム、酸化ジルコニウム、ジルコニア、酸化イットリウム等の１種の合成セラミック或いは２種以上含む合成セラミックであり、また上記成分を含む天然鉱物である。上記の粒径として、平均３０ミクロン以下のものを使用することができる。市販品として、例えば商品名ライオナイト ライオン製を使用することができる。前記配合部数として、樹脂組成物１００重量部数に対し、２〜５０重量部数配合することができる。最も好ましくは、３０重量部数以下がマイナスイオンの生成を減少させないうえで有益である。
【００１４】
本発明において、上記樹脂組成物の発泡体をいずれも使用することができる。発泡体にする発泡剤として、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロペンタメチレンテトラミン、４．４オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、パラトルエンスルホニルヒドラジド、重曹、ガス充填マイクロカプセル等があり、これらのいずれでも使用することができる。発泡剤の配合部数として、樹脂組成物１００重量部に対し、発泡剤０．１〜５０重量部、最も好ましくは１〜３０重量部である。また、天然及び合成ラテックスを用いて、泡立てフォーム化したフォームラバーを使用することができる。フォームラバーの場合、連泡構造になるため、通気性がよく、芯地部材の発泡体コーティング材として最適である。
【００１５】
本発明において、前記樹脂組成物の塗布固着方法として、ロールコーティング、ディッピング、捺染プリント、スクリーン、パット、ドット、ストライプコーティング、スプレー等の塗布固着方法をいずれも使用することができる。また、塗布模様として、樹脂組成物に顔料或いは染料を加えることにより、捺染プリントで多色の絵柄模様をプリントすることもできる。
【００１６】
本発明において、芯地部材にコーティング加工したものを、通気性をさらに良くするために、パンティング穴空け加工することができる。
【発明の効果】
【００１７】
本発明は、不織布、織布、織編物地、織編物地或いはフェルトに、（１）静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物。（２）静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物に、光触媒機能材料を添加混合した樹脂組成物を塗布固着することにより得られた多機能性芯地部材が、マイナスイオンを大量に放出し、同時に遠赤外線を放射する作用効果で、健康で快適作用のある効果及び抗菌作用及び消臭効果が得られ、さらに光触媒機能材料の作用で、抗菌効果及び消臭効果の増加が得られ、長期使用でも健康で衛生的なものとなり、特に老人介護施設及び病院のユニホーム及びパジャマの芯地等に使用することにより優れた効果を奏する。
【実施例】
【００１８】
以下に、実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。
【００１９】
試料の作成（１）
表１及び表２に示す樹脂組成物の配合材として、シリコンエマルジョンは、商品名ＳＥ−１９８０ 東レダウコーニングシリコン製を使用した。遠赤外線放射セラミックとして、商品名セラジットＡＬＦ９ ＯＫトレーディング製を使用した。光触媒として、商品名ＰＣ−１０１ チタン工業製のものを使用した。アパタイト被覆二酸化チタンとして、商品名ＮＳＰ−００１ナノウェーブ製を使用した。無機セラミック包含二酸化チタンとして、商品名ライオナイト ライオン製を使用した。
【００２０】
【表１】
【００２１】
【表２】
表１及び表２に示した樹脂組成物Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈの所定量を配合した混合物を、３Ｌ真空攪拌機ダルトンにて、１時間攪拌して樹脂組成物を得た。
【００２２】
芯地部材として、ポリエステル製の不織布、商品名スパンボンドＥ−１００、旭化成製を使用して、その表面に、各々の樹脂組成物Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈを、ロールコーターで、ｗｅｔ塗布量１００ｇ／ｍ2 塗布して、乾燥炉で１２０℃、１０分間乾燥して、実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈを得た。
【００２３】
発泡体試料の作成
表３及び表４に発泡体の配合処方を示した。
【００２４】
実施例のケイフッ化ソーダを除いた所定量を配合した配合物を、真空攪拌機で１時間攪拌して得た混合物を、所定量のケイフッ化ソーダとを、連続混合発泡機オークスミキサーにて、連続的に３倍発泡したものを、スパンボンド不織布Ｅ−１００に、１００ｇ／ｍ2 塗布布して、乾燥炉にて１５０℃、１０分間加硫した１．５ｍｍ厚さのフォームラバー不織布シートを得て、実施例Ｉ，Ｊ，Ｋ，Ｌ，Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐを得た。
【００２５】
【表３】
【００２６】
【表４】
イオン測定と遠赤外線測定
上記実施例の試料のイオン測定と遠赤外線測定を行った。イオン測定方法は、小イオン測定として、イオンテスター９００神戸電波製を使用し、室温２５℃，湿度６０％，試料２０ｃｍ角で、マイナスイオンとプラスイオンを３分間の平均生成数／ｃｃを測定した。総イオン測定は、空気イオンテスターＩＴＣ−２０１Ａ アンデス電気製を使用し、同じ雰囲気で、マイナスイオンとプラスイオンを３分間の平均生成量／ｃｃを測定した。遠赤外線測定では、ＦＴＩＲ測定機，ＪＩＲ−Ｅ５００を使用し、試料温度３５℃の遠赤外線放射率を測定した。その結果を表５及び表６に示した。
【００２７】
【表５】
【００２８】
【表６】
実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ及び実施例Ｉ，Ｊ，Ｋ，Ｌ，Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐの試料の小イオン測定結果から、各々の実施例全てが、プラスイオンよりもマイナスイオンが大量に放出したものとなり、同時に遠赤外線放射が高放射するものとなった。
【００２９】
実用化試験
実施例１，２，３，４，５，６，７，８で作成した試料を使用して、消臭試験、抗菌試験をして本発明を明らかにしていく。
【００３０】
消臭試験
消臭試験として、検知管法を用いた。試験方法として、５リットルのテトラバックに実施例の試料５ｃｍ角及びガスを注入して、３０分後と１時間後のガス濃度を検知管を用いて測定し悪臭率（％）を換算した。ガスの種類としてアンモニアを使用した。環境条件として、（１）ブラックライト照射時、（２）照明無し暗黒の２方法で行った。コントロールは試料を入れていないブランクである。
【００３１】
アンモニアガス 初期濃度 ２００ｐｐｍ ガス量 ６００ｍｌ
脱臭率％
＝〔（コントロールガス濃度ー試料ガス濃度）／コントロールガス濃度〕×１００
３０分後のコントロールガス濃度 １９０ｐｐｍ
１時間後のコントロールガス濃度 １８０ｐｐｍ
その結果を表７及び表８、表９、表１０に示した。
【００３２】
（１）ブラックライト照射時
【００３３】
【表７】
【００３４】
【表８】
（２）照明無し暗黒
【００３５】
【表９】
【００３６】
【表１０】
上記実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈ及び実施例Ｉ，Ｊ，Ｋ，Ｌ，Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐの消臭試験結果から明らかなように、高濃度のアンモニアガスを高放射で脱臭し、さらに光触媒作用で光の当たる所では、脱臭力が増加することが明らかとなった。また、光のの無い環境条件でも、大差なく効率よく分解脱臭したことが明らかになった。
【００３７】
抗菌試験
抗菌試験として、財団法人日本紡績検査協会で試験を行なった。抗菌試験方法として、ＪＩＳ １９０２定量試験法を準拠し、環境条件として、（１）ブラックライト照射時、（２）照射無しの暗黒の２方法で行なった。試験菌株として、ＭＲＳＡ（耐性黄色ぶどう球菌）を使用した。その結果を、表１１、表１２、表１３及び表１４に示した。
（１）ブラックライト照射時
【００３８】
【表１１】
【００３９】
【表１２】
（２）照明無し暗黒
【００４０】
【表１３】
【００４１】
【表１４】
上記実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈ及び実施例Ｉ，Ｊ，Ｋ，Ｌ，Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐの抗菌試験結果から明らかなように、実施例は、殺菌活性値及び静菌活性値とも高い抗菌性が得られた。さらに、光触媒作用で光のあたる所では抗菌力が増加することが明らかとなった。また、光の無い環境条件でも、大差なく効率よく抗菌作用を有していたことが明らかになった。
【００４２】
実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈは、不織布に全面コーティングされているため通気性が悪く芯地部材の基本性能である通気性が非常に良いものに仕上げるため、パンティング穴空け加工を行い、通気性の非常に良い実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈを得た。
【技術分野】
【０００１】
本発明は多機能性芯地部材に関し、マイナスイオンの放出の持続的維持並びに同時に放射する遠赤外線により、健康で快適な作用並びに抗菌作用、消臭作用を図り、更に光触媒機能材料の添加混合で抗菌作用及び消臭作用を増加させた多機能性の芯地部材に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、芯地部材としての基本性能として、不織布、織布、織編物或いはフェルト等の素材を使用した軽く、柔軟性、通気性を有し、皺になりにくく、さらに耐洗濯性或いは対洗剤、耐ドライクリーニング性の他に、強度が強く、薄く、アイロン掛けで形状保持する等を挙げられる。被服分野についてみると、芯地は衣服造形において表地と一体となり、衣服の骨組みの役割を果たし、衣服の型崩れを防ぎ、表地の張りを持たせ、また着装者の体型を整えて衣服の造形美を形作り、従来、紳士服用には張りの強い芯地、子供用には型崩れのない芯地を用い、婦人用の芯地は多様である。最近の健康指向で、マイナスイオンや遠赤外線の作用を利用した健康によく、健康維持によいとされる商品が続々と市場に販売されるようになってきた。
【０００３】
マイナスイオンの健康維持作用や抗菌性及び消臭性を併せ持つ組成物や太陽光の光で消臭作用と抗菌作用が得られる光触媒機能材料の先行技術が特許や先願或いは市場に販売されている。その代表的なものとして次の３件が挙げられる。
【特許文献１】特許第３０３５２７９号 静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物。
【特許文献２】特許第３１８３８５８号（１）少なくとも表裏両面が不織布及び／又は織編物地のいずれかにより構成され、かつ中間層には、スチレンブタジエンラテックス単体、或いは天然ゴム又は合成ゴムラテックスを配合した混合物を主体とするゴムラテックス組成物に、平均粒径０．１ミクロン〜１ｍｍのトルマリン鉱石を１〜１００重量部混合し、加硫剤及び加硫促進剤を配合した混合物を熱加硫してなるゴム弾性体のいずれかより選ばれたフォ−ムラバーを積層した層着シートからなることを特徴とする多機能性芯地部材。（２）不織布若しくは織編物地に対し、スチレンブタジエンゴム、又はエチレンプロピレンジエンゴム単体、或いはシリコンゴム単体１００重量部に、０．１ミクロン〜１ｍｍのトルマリン鉱石１〜１００重量部を配合してなるゴム弾性体、若しくは該組成物に発泡剤を０．１〜１０重量部配合してなるいずれかより選ばれたシリコンゴムにより、ドット又はストライプ、或いはメッシュのいずれかのコーティング加工処理を施してなることを特徴とする多機能性芯地部材。
【非特許文献１】光触媒といわれる数〜数百ｎｍの酸化チタンが、太陽光の紫外線にあたると、光電効果が電子で励起、電子と正孔が発生し、電子は、空気中の酸素を還元しスーパーオキサイドイオンに、正孔は、表面の水分を酸化して水酸化ラジカルに変える。このスーパーオキサイドイオンと水酸化ラジカルは、強い酸化力を示し、この状態でチタニア表面に有機物が付着すると、スーパーオキサイドイオンが有機物の炭素を、水酸化ラジカルが水素を奪って分解。こうした自浄作用が、抗菌作用及び消臭作用となるメカニズムとなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明において解決しようとする問題点は、上記文献２において、トルマリン単体にゴム弾性体或いは発泡ゴム弾性体に混合した混合物を用いた芯地部材であるため、トルマリン等の効果で人体の健康促進作用で快適性が得られていた。しかしながら、その多機能性芯地から発生するとされるマイナスイオンは、極微弱なために測定器で検出できない難点があった。また，最近の研究等で、マイナスイオンを利用した抗菌作用の効果及び消臭作用の効果が知られるようになってきた。上記の多機能性芯地部材では、マイナスイオンの発生が極微弱であるため、抗菌作用及び消臭作用の効果が全くなく、大きな課題となっていた。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記問題点に鑑みて、（１）静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出し、同時に遠赤外線を放射する樹脂組成物。（２）静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物に着目して、不織布、織布、織編物地或いはフェルトに、前記樹脂組成物をを塗布固着した芯地部材が、マイナスイオンの持続的放出と、遠赤外線の放射の同時作用で、健康維持並びに、抗菌効果及び消臭効果が発揮でき、さらに光触媒作用で抗菌効果及び消臭効果を増加させて、太陽光が当たらない所や夜間でも効果が発揮できるという多機能性の機能を見出されるとの知見を得るに至った。
【０００６】
本発明では、不織布、織布、織編物、及びフェルトをいずれも使用することができる。織布、不織布、織編物地及びフェルトの繊維として、木綿、麻、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、セルロース、ビニロン、ポリオレフィン、アラミド、ポリアクリロニトリル、蛋白、アクリル、ポリエチレン、塩化ビニ−ル、羊毛、ウレタン、ガラス等の繊維及び混紡繊維をいずれも使用することができる。
【０００７】
本発明において、静電気に帯電しにくい高分子化合物として、アクリル樹脂、酢酸ビニール樹脂、アクリル・酢酸ビニール共重合樹脂、アクリル・酢酸ビニール・塩化ビニール共重合樹脂、シリコン樹脂、シリコン・アクリル共重合樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル・ウレタン共重合樹脂、尿素樹脂、アミド樹脂、ワニス等の溶剤型及びエマルジョン、天然及び合成ゴム、天然及び合成ゴムラテックス等を使用することができ、また、その２種以上の混合物を使用することができる。
【０００８】
本発明において、稀有元素類を含む鉱物として、フェルグソン石、モナズ石、ゼノタイム、コルンブ石、ベタホ石、サマルスキー石、ユークセン石、タンタル石、閃ウラン鉱、方トリウム石、ゴム石、カルノー石、ガドリン石等がある。この鉱石のうち、極微弱な放射線を放射し、人体に悪影響を及ぼさないとされているもの、及びマイナスイオン放出を励起している鉱物として、最も好ましくは、モナズ石を使用することができる。
【０００９】
上記天然鉱石の粒径として、０．１ミクロンから１ｍｍに粉砕したものを使用することができる。最も好ましくは、平均粒径が１０ミクロン以下に粉砕したもの粉末の方が、混合及び塗布仕上げが良く有益である。上記配合部数として、高分子化合物固形分１００重量部に対し、１００重量部数以下を配合することができる。最も好ましくは、５０重量部数の方が基材の密着性がよく有益である。
【００１０】
本発明において、トルマリンとして、ショールトルマリン、リチウムトルマリン、ドラバイトトルマリン、ルベライトトルマリン、ピンクトルマリン、インデコライト、バライバトルマリン、ウォーターメロン等を使用することができる。上記トルマリンの粒径として、０．１ミクロンから１ｍｍに粉砕したものを使用することができる。最も好ましくは平均粒径１０ミクロン以下が混合するうえで有益である。上記配合部数として、樹脂固形分１００重量部数に対し、１００重量部数以下を配合することができる。最も好ましくは、５０重量部数以下の方が、マイナスイオンをより放出するかえで有益である。
【００１１】
本発明において、遠赤外線セラミックとして、２〜５０ミクロンの波長をもつ遠赤外線を放射率５０％以上放射している遠赤外線セラミックを使用することができる。遠赤外線セラミックの成分として、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄等を２種以上含む混合物を使用することができる。前記市販品として、商品名セラジット、ＯＫトレーディング製があり、マイナスイオンを増幅し、遠赤外線を高放射するうえで有益である。上記の配合部数として、樹脂固形分１００重量部数に対し、１００重量部数配合することができる。最も好ましくは、５０重量部数以下が、マイナスイオンをより放出するうえで有益である。
【００１２】
本発明において、光触媒機能材料として、アナターゼ型二酸化チタン、ブルッカイト型二酸化チタン、アパタイト被覆酸化チタン、無機セラミック包含二酸化チタン等をいずれも使用することができる。アナターゼ型二酸化チタン及びブルッカイト型二酸化チタンの粒径として、５〜２００ｎｍに粉砕されたものを使用することができる。最も好ましくは、６〜３０ｎｍの方が電子を励起するうえで有益である。
【００１３】
アパタイト被覆二酸化チタンとして、上記二酸化チタンをアパタイト、すなわちリン酸カルシウムで被覆したものを使用することができる。市販品として、例えば、商品名アパタイト被覆酸化チタンＮＳＰ−１００ナノウェーブ製を使用することができる。無機セラミック包含二酸化チタンとして、無機セラミックの成分が、シリカ、アルミナ、酸化クロム、酸化ジルコニウム、ジルコニア、酸化イットリウム等の１種の合成セラミック或いは２種以上含む合成セラミックであり、また上記成分を含む天然鉱物である。上記の粒径として、平均３０ミクロン以下のものを使用することができる。市販品として、例えば商品名ライオナイト ライオン製を使用することができる。前記配合部数として、樹脂組成物１００重量部数に対し、２〜５０重量部数配合することができる。最も好ましくは、３０重量部数以下がマイナスイオンの生成を減少させないうえで有益である。
【００１４】
本発明において、上記樹脂組成物の発泡体をいずれも使用することができる。発泡体にする発泡剤として、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロペンタメチレンテトラミン、４．４オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、パラトルエンスルホニルヒドラジド、重曹、ガス充填マイクロカプセル等があり、これらのいずれでも使用することができる。発泡剤の配合部数として、樹脂組成物１００重量部に対し、発泡剤０．１〜５０重量部、最も好ましくは１〜３０重量部である。また、天然及び合成ラテックスを用いて、泡立てフォーム化したフォームラバーを使用することができる。フォームラバーの場合、連泡構造になるため、通気性がよく、芯地部材の発泡体コーティング材として最適である。
【００１５】
本発明において、前記樹脂組成物の塗布固着方法として、ロールコーティング、ディッピング、捺染プリント、スクリーン、パット、ドット、ストライプコーティング、スプレー等の塗布固着方法をいずれも使用することができる。また、塗布模様として、樹脂組成物に顔料或いは染料を加えることにより、捺染プリントで多色の絵柄模様をプリントすることもできる。
【００１６】
本発明において、芯地部材にコーティング加工したものを、通気性をさらに良くするために、パンティング穴空け加工することができる。
【発明の効果】
【００１７】
本発明は、不織布、織布、織編物地、織編物地或いはフェルトに、（１）静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物。（２）静電気に帯電しにくい高分子化合物、並びに稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックのいずれか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物に、光触媒機能材料を添加混合した樹脂組成物を塗布固着することにより得られた多機能性芯地部材が、マイナスイオンを大量に放出し、同時に遠赤外線を放射する作用効果で、健康で快適作用のある効果及び抗菌作用及び消臭効果が得られ、さらに光触媒機能材料の作用で、抗菌効果及び消臭効果の増加が得られ、長期使用でも健康で衛生的なものとなり、特に老人介護施設及び病院のユニホーム及びパジャマの芯地等に使用することにより優れた効果を奏する。
【実施例】
【００１８】
以下に、実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。
【００１９】
試料の作成（１）
表１及び表２に示す樹脂組成物の配合材として、シリコンエマルジョンは、商品名ＳＥ−１９８０ 東レダウコーニングシリコン製を使用した。遠赤外線放射セラミックとして、商品名セラジットＡＬＦ９ ＯＫトレーディング製を使用した。光触媒として、商品名ＰＣ−１０１ チタン工業製のものを使用した。アパタイト被覆二酸化チタンとして、商品名ＮＳＰ−００１ナノウェーブ製を使用した。無機セラミック包含二酸化チタンとして、商品名ライオナイト ライオン製を使用した。
【００２０】
【表１】
【００２１】
【表２】
表１及び表２に示した樹脂組成物Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈの所定量を配合した混合物を、３Ｌ真空攪拌機ダルトンにて、１時間攪拌して樹脂組成物を得た。
【００２２】
芯地部材として、ポリエステル製の不織布、商品名スパンボンドＥ−１００、旭化成製を使用して、その表面に、各々の樹脂組成物Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈを、ロールコーターで、ｗｅｔ塗布量１００ｇ／ｍ2 塗布して、乾燥炉で１２０℃、１０分間乾燥して、実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈを得た。
【００２３】
発泡体試料の作成
表３及び表４に発泡体の配合処方を示した。
【００２４】
実施例のケイフッ化ソーダを除いた所定量を配合した配合物を、真空攪拌機で１時間攪拌して得た混合物を、所定量のケイフッ化ソーダとを、連続混合発泡機オークスミキサーにて、連続的に３倍発泡したものを、スパンボンド不織布Ｅ−１００に、１００ｇ／ｍ2 塗布布して、乾燥炉にて１５０℃、１０分間加硫した１．５ｍｍ厚さのフォームラバー不織布シートを得て、実施例Ｉ，Ｊ，Ｋ，Ｌ，Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐを得た。
【００２５】
【表３】
【００２６】
【表４】
イオン測定と遠赤外線測定
上記実施例の試料のイオン測定と遠赤外線測定を行った。イオン測定方法は、小イオン測定として、イオンテスター９００神戸電波製を使用し、室温２５℃，湿度６０％，試料２０ｃｍ角で、マイナスイオンとプラスイオンを３分間の平均生成数／ｃｃを測定した。総イオン測定は、空気イオンテスターＩＴＣ−２０１Ａ アンデス電気製を使用し、同じ雰囲気で、マイナスイオンとプラスイオンを３分間の平均生成量／ｃｃを測定した。遠赤外線測定では、ＦＴＩＲ測定機，ＪＩＲ−Ｅ５００を使用し、試料温度３５℃の遠赤外線放射率を測定した。その結果を表５及び表６に示した。
【００２７】
【表５】
【００２８】
【表６】
実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ及び実施例Ｉ，Ｊ，Ｋ，Ｌ，Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐの試料の小イオン測定結果から、各々の実施例全てが、プラスイオンよりもマイナスイオンが大量に放出したものとなり、同時に遠赤外線放射が高放射するものとなった。
【００２９】
実用化試験
実施例１，２，３，４，５，６，７，８で作成した試料を使用して、消臭試験、抗菌試験をして本発明を明らかにしていく。
【００３０】
消臭試験
消臭試験として、検知管法を用いた。試験方法として、５リットルのテトラバックに実施例の試料５ｃｍ角及びガスを注入して、３０分後と１時間後のガス濃度を検知管を用いて測定し悪臭率（％）を換算した。ガスの種類としてアンモニアを使用した。環境条件として、（１）ブラックライト照射時、（２）照明無し暗黒の２方法で行った。コントロールは試料を入れていないブランクである。
【００３１】
アンモニアガス 初期濃度 ２００ｐｐｍ ガス量 ６００ｍｌ
脱臭率％
＝〔（コントロールガス濃度ー試料ガス濃度）／コントロールガス濃度〕×１００
３０分後のコントロールガス濃度 １９０ｐｐｍ
１時間後のコントロールガス濃度 １８０ｐｐｍ
その結果を表７及び表８、表９、表１０に示した。
【００３２】
（１）ブラックライト照射時
【００３３】
【表７】
【００３４】
【表８】
（２）照明無し暗黒
【００３５】
【表９】
【００３６】
【表１０】
上記実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈ及び実施例Ｉ，Ｊ，Ｋ，Ｌ，Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐの消臭試験結果から明らかなように、高濃度のアンモニアガスを高放射で脱臭し、さらに光触媒作用で光の当たる所では、脱臭力が増加することが明らかとなった。また、光のの無い環境条件でも、大差なく効率よく分解脱臭したことが明らかになった。
【００３７】
抗菌試験
抗菌試験として、財団法人日本紡績検査協会で試験を行なった。抗菌試験方法として、ＪＩＳ １９０２定量試験法を準拠し、環境条件として、（１）ブラックライト照射時、（２）照射無しの暗黒の２方法で行なった。試験菌株として、ＭＲＳＡ（耐性黄色ぶどう球菌）を使用した。その結果を、表１１、表１２、表１３及び表１４に示した。
（１）ブラックライト照射時
【００３８】
【表１１】
【００３９】
【表１２】
（２）照明無し暗黒
【００４０】
【表１３】
【００４１】
【表１４】
上記実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈ及び実施例Ｉ，Ｊ，Ｋ，Ｌ，Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐの抗菌試験結果から明らかなように、実施例は、殺菌活性値及び静菌活性値とも高い抗菌性が得られた。さらに、光触媒作用で光のあたる所では抗菌力が増加することが明らかとなった。また、光の無い環境条件でも、大差なく効率よく抗菌作用を有していたことが明らかになった。
【００４２】
実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈは、不織布に全面コーティングされているため通気性が悪く芯地部材の基本性能である通気性が非常に良いものに仕上げるため、パンティング穴空け加工を行い、通気性の非常に良い実施例Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈを得た。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
不織布、織布、織編物或いはフェルトに、静電気に帯電しにくい高分子化合物と、稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックの何れか一方を含むマイナスイオンを放出し、同時に遠赤外線を放射する樹脂組成物を塗布固着させたことを特徴とする多機能性芯地部材。
【請求項２】
不織布、織布、織編物或いはフェルトに、静電気に帯電しにくい高分子化合物と、稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックの何れか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物に、光触媒機能材料を添加混合し、抗菌作用及び消臭作用を増加させた樹脂組成物を、塗布固着させたことを特徴とする多機能性芯地部材。
【請求項１】
不織布、織布、織編物或いはフェルトに、静電気に帯電しにくい高分子化合物と、稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックの何れか一方を含むマイナスイオンを放出し、同時に遠赤外線を放射する樹脂組成物を塗布固着させたことを特徴とする多機能性芯地部材。
【請求項２】
不織布、織布、織編物或いはフェルトに、静電気に帯電しにくい高分子化合物と、稀有元素類を含む鉱物、及び少なくともトルマリン若しくは遠赤外線放射セラミックの何れか一方を含むマイナスイオンを放出すると同時に、遠赤外線を放射する樹脂組成物に、光触媒機能材料を添加混合し、抗菌作用及び消臭作用を増加させた樹脂組成物を、塗布固着させたことを特徴とする多機能性芯地部材。
【公開番号】特開２００６−２１４０２９（Ｐ２００６−２１４０２９Ａ）
【公開日】平成１８年８月１７日（２００６．８．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−２７２８７（Ｐ２００５−２７２８７）
【出願日】平成１７年２月３日（２００５．２．３）
【出願人】（０００１５３４１０）株式会社日野樹脂 (26)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年８月１７日（２００６．８．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年２月３日（２００５．２．３）
【出願人】（０００１５３４１０）株式会社日野樹脂 (26)
【Ｆターム（参考）】
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