説明

多色回折集光装置を用いる超高効率多接合太陽電池

光起電力セルを提供する。この光起電力セルは、太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離する集光型光学構造体を含む。集光型光学構造体は、これらのスペクトル帯を複数の同心円状に緊密に集束されたリング形スポットと、複数の中央円形スポットとに集束させる。複数の円形のサブセルは、集光型光学構造体によって生成された個々のスペクトル帯に対応付けられたリング形スポットにほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される。各サブセルは、個々のスペクトル帯において生成されたエネルギーを供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2008年10月17日に出願された米国ユーティリティ出願第12/253,626号の優先権を主張するものであり、前記出願は、その開示内容全体を本願明細書の一部として援用する。
【0002】
本発明は、光起電力セルの分野に関し、特に、太陽スペクトルを分割して、集光または集束させ、異なるスペクトル帯を適切なセルに送る多色回折レンズを有する光起電力セルに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の単接合太陽電池では、半導体のバンドギャップよりもエネルギーの高い光子が吸収されたときに、電荷担体が生成される。これらの電荷担体は、異なる電極に引きつけられて、開放電圧を生成する。セルに負荷が接続されると電流が流れて、電気出力を生成する。光子がバンドギャップよりも大きいエネルギーを有する場合、余分なエネルギーは、その大部分が生成された自由キャリア自身の内部に移送される。これらのいわゆる「ホットキャリア」は、半導体の結晶構造との衝突により、余分なエネルギーのほとんどを熱として喪失する。したがって、太陽スペクトルのかなりの部分に含まれるエネルギーが無駄になっている。
【0004】
この制約を克服するために、多接合型(またはタンデム型)太陽電池がそこで用いられている。これらタンデム型のセルでは、単一の基板上に複数層の半導体太陽電池セルを成長させる。これらの複数の太陽電池セルのバンドギャップは、バンドギャップエネルギーが上から下に向かって減少するように調整される。したがって、エネルギーの高い光子は、最上部層に吸収されるが、残りのスペクトルは吸収されないままその層を通り抜ける。バンドギャップが小さい後続の層(またはセル)は、エネルギーがより低い光子を吸収する。これら複数のセルは、直列に接続されているため、構造全体の両端に累積的な開放電圧が生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第12/253,626号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ただし、これらのタンデム型の多接合セルにはいくつかの欠点がある。各多接合セルを光が通過するときにその一部が吸収されて、全体の変換効率を低下させている。タンデムセルにおいて、サブセルは直列に接続される。直列接続では最も低い電流が電流を制限する。各セルによって生成される電流が同一ではないことから、この制限は、実現可能な効率を大幅に低減する。タンデム型の多接合セルは、セルを直列に連結するトンネル接合の設計に特別な注意を必要とする。光透過性(大きいバンドギャップ)と低い電気抵抗は両立しない。また、半導体のタンデムセルには、格子不整合の問題がある。
【0007】
タンデムセルにおいて、3つより多くのサブセルを利用することは極めて困難である。緊密に集束する集光装置を用いることで、太陽電池サブセルの活性領域が大幅に減少する。このことは、材料のコスト、特にサブセルの接合材料のコストを低減する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、光起電力セルが提供される。本光起電力セルは、太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離する集光型光学構造体を含む。この集光型光学構造体は、前述のスペクトル帯を複数の同心円状の領域に集束させる。複数のサブセルは、集光型光学構造体によって生成される個々のスペクトル帯に対応付けられた同心円状の領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される。各サブセルは、前述の個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する。
【0009】
本発明の他の態様によれば、光起電力セルを形成する方法が提供される。本方法は、太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離する集光型光学構造体を形成することを含む。この集光型光学構造体は、同心円状に緊密に集束された複数のリング形スポットと、中央の複数の丸いスポットとに前述のスペクトル帯を集束させる。また、本方法は、集光型光学構造体によって生成される個々のスペクトル帯に対応付けられた同心円状の領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される、複数のサブセルを形成することも含む。各サブセルは、前述の個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する。
【0010】
本発明の他の態様によれば、光起電力セルに光エネルギーを供給する方法が提供される。本方法は、太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離する集光型光学構造体を設けることを含む。前記集光型光学構造体は、複数の同心円状の領域に前記スペクトル帯を集束させる。また、本方法は、前記集光型光学構造体によって生成された個々のスペクル帯に対応付けられたリング形スポットにほぼ一致してそれぞれ一つずつ、複数の円形のサブセルを配置することを含む。各サブセルは、前述の個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する。
【0011】
本発明の他の態様によれば、光起電力供給構造体が提供される。本光起電力供給構造体は、複数の光起電力セルを含み、その各光起電力セルは、太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離する集光型光学構造体を含み、前記集光型光学構造体は、複数の同心円状の領域に前記スペクトル帯を集束させ、複数のサブセルは、前記集光型光学構造体によって生成された個々のスペクル帯に対応付けられた同心円状の領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置され、各サブセルは、前述の個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する。また、前記光起電力供給構造体は、円形のサブセルに連結されて、前記円形のサブセルに供給されたエネルギーを取り出す複数の電極を含む。
【0012】
本発明の一態様によれば、光起電力セルが提供される。本光起電力セルは、太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離する集光型光学構造体を含む。前記集光型光学構造体は、複数の一次元領域に前記スペクトル帯を集束させる。複数のサブセルは、前記集光型光学構造体によって生成された個々のスペクトル帯に対応付けられた一次元領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される。各サブセルは、前述の個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の太陽電池セルの全体概要を示す模式図である。
【図2A】斬新な光起電力セル構造を示す模式図である。
【図2B】斬新な光起電力セル構造を示す模式図である。
【図3A】本発明の光起電力セル構造によって利用される電極を示す模式図である。
【図3B】本発明の光起電力セル構造によって利用される電極を示す模式図である。
【図4】本発明に従って利用される多色レンズを示す模式図である。
【図5】本発明に従って利用される多色レンズ構造の焦点面を示す模式図である。
【図6】本発明に従って形成される太陽電池セルの配列を示す模式図である。
【図7】一次元多色構造体および太陽電池セルの一次元配列100を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、多色回折レンズを含む、斬新な太陽電池または光起電力セルであり、前記多色回折レンズは、太陽スペクトルを分割して集光(または集束)させ、分割した異なるスペクトル帯を該当するセルに送る。この新しい設計により、太陽スペクトルの非常に多くの部分を有用な電力に変換できるようになる。また、本設計は、多接合セルを単純化すると共に、平面製造工程を実現して、製造コストを低減することができる。
【0015】
図1は、本発明の太陽電池セル70の全体概要を示す模式図である。セル70は、スペクトル分割要素72、集光要素74、およびサブセル配列76を含む。スペクトル回折格子要素74は、入射する太陽光78を2つの個別のスペクトル90,92に分割し、この各スペクトルは、一つの中心波長(λ1・・・λn)を有する一つのスペクトル帯に対応付けられる。スペクトル分割要素72は、本発明の他の実施形態では不要であることに留意されたい。スペクトル分割要素72は、正弦波回折格子、バイナリ回折格子、ブレーズド回折格子、またはホログラフィック回折格子であってよい。
【0016】
集光要素74は、前述のスペクトル帯を複数の同心円状の領域88に集束させる。集光要素74は、多色レンズ、平凸レンズ、各種の凸レンズ、ゾーンプレート、ブレーズドゾーンプレート、または光子ふるいであってよい。また、集光要素74は、それぞれ対応する下部のセルにスペクトルの異なる部分を集束させるより小さい素子の配列であってもよい。サブセル84の配列76は、各サブセル84が、自身のバンドギャップに対応するスペクトル帯の同心円状の領域88に対応付けられた集束光によって照光されるように、基板82上で横方向に並べられる。各サブセル84は、個々のスペクトル帯からエネルギーを生成する。スペクトル帯の該当部分は、各サブセル84の最高のエネルギー変換効率に応じて選択される。
【0017】
本発明の太陽電池セル2の他の実施形態を図2Aに示す。セル2は、集光型光学部品4、すなわち多色レンズと、単接合円形太陽電池サブセル6の配列とで構成され、このサブセル6は、横方向に並べられており、必ずしも直列に接続される必要はない。多色レンズは、予め指定されたスペクトル帯に太陽スペクトル3を分割するように、特別に設計された回折レンズである。一つの焦点距離を有する多色レンズ4は、また、配列6上の同心円状に緊密に集束されたリング形スポットと、中央の円形スポットとに前述のスペクトル帯を集束させる。多色レンズ4は、軸外照射を効率よく集束させるように設計することもできる。これにより、高価な太陽追尾機構を用いる必要がなくなる。サブセル6は、多色レンズ4によって生成される個別のスペクトル帯に対応付けられたリング形スポットにほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される。各サブセル6は、その個別のスペクトル帯からエネルギーを生成する。配列6は、従来のセルを含み、このセルは、バンドギャップを制御できる、半導体、有機物ベース、または各種の他の形式の光起電力セルであってよい。
【0018】
図2Bに、セル6の断面図を示す。ここで、各リング形サブセル6は、上部電極8と下部電極10から成る固有の接点ペアを、必要に応じて含むことができる。各リング6を支持する基板は、個々のサブセル6に共通の下部電極10として機能できる。各サブセル6は、絶縁体7によって互いに連結される。
【0019】
図3Aに示すように、下部電極12は、サブセル18毎に切り離されていても、または、図3Bに示すように、共通の下部電極16が利用されてもよい。上部電極は、常に個別の電極14であり、各サブセル18は、絶縁体15を用いて連結される。各サブセル18の基板は、一つの下部電極として利用することができ、また、複数の下部電極12,16を構成することもできる。サブセル18が、下部電極12および埋設導電線を介してそれぞれ独立して接続される場合、個別の電極は有用である。埋設線は、光と干渉することがないため、より望ましいものであり得る。
【0020】
多色レンズの設計は、米国特許出願第(MIT13051)号に既に開示されたものに基づいている。この米国特許出願は、その開示内容全体を本願明細書の一部として援用する。多色レンズは、同心円状のリングで構成される位相素子で、このリングは、交互に位相シフトされる。このレンズの模式図を図4に示す。
【0021】
多色レンズ構造20は、半径r1,r2・・・rMと、ゾーン高さhとを有する複数のゾーン22を含む。焦点面において定型化された強度分布は、多色レンズ20の設計要件を示したもので、この多色レンズ20は、λ1に輝点を集束させ、λ2にリング形スポットを集束させ、他の波長も同様にλ3〜λ5に集束させる。多色レンズ20の外側は不透明である。図2に示すように、位相シフトは、異なるゾーン間の各種の高さ差異によって達成される。光学的諸特性は、円対称性の透過関数によって記述できる。
【数1】

上式において、ρは半径座標、rmはm番目のゾーンの半径、Mは合計ゾーン数である。近接ゾーン間の相対位相シフトΨは、次の式によってゾーン高さhに関連付けることができる。
【数2】

上式において、Re(n(λ))は、レンズ材料の屈折率の実数部である。
【0022】
ここで利用できる設計変数は、リングの半径と、リングの二相位相変調である。このレンズの作用は回折に基づいているため、異なる波長の光は、レンズからそれぞれ異なる角度で回折する。リングの半径と位相シフトを適切に選択することによって、図5に示すように、空間的に分離された同心円状のリングに、異なる波長を集束させるレンズ(多色レンズ)を設計することができる。
【0023】
図5は、多色レンズ32の焦点面30の上面図を示したものである。異なる波長(λ1,λ2,λ3)は、同一の焦点面30内の異なる同心円状のリング34に集束される。各リング34は、そのリングのスペクトル帯を効率的に吸収するように最適化された光起電力サブセルを照光する。
【0024】
また、この技法を用いることで、入射角の広い円錐にも適合しながら、緊密に集束されたリングを生成することができる。これは、幅広い入力角度を組み込んで単純に最適化条件を変更することで達成される。このことは、高価な太陽追尾機能を回避する上で重要である。
【0025】
図6に示す構成において、バンドギャップが同一のサブセル44,46を有する複数の光起電力セル40,42は、複数の出力電極48,50を利用して全て並列に接続され、この出力電極48,50は、所定のバンドギャップを有するサブセル44,46にそれぞれ一つずつ設けられる。出力電極48,50は、導電体50に接続される。配列内のサブセル44,46とセル40,42は、出力電力を最大化する各種の構成で接続することができる。各サブセル44,46の間には、絶縁体54が追加される。接続は、何らかのシャドウイングまたは他の有害な影響が入射光に及ぶことを避けるために、下部電極および埋設導電体を用いて行うことができる。異なるシナリオにおいて、前述の導電体は、透明な導電体を含んでよい。
【0026】
図7は、一次元多色構造体98および太陽電池セルの一次元配列100を有する太陽電池セル構造96を示す模式図である。一次元多色構造体98は、太陽光または太陽放射を受け取り、太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯(λ1・・・λn)に分離する。一次元多色構造体98は、これらのスペクトル帯を複数の同心円状の領域に集束させる。一次元配列100は、複数の一次元サブセル102を含み、このサブセル102は、一次元多色構造体98によって生成される個別のスペクトル帯(λ1・・・λn)に対応する同心円状の領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される。各サブセル102は、個別のスペクトル帯(λ1・・・λn)からエネルギー(Eg1〜Egn)を生成する。
【0027】
本発明について、いくつかの好ましい実施形態を参照しながら図示および説明したが、本発明の精神および範囲から外れることなく、本発明の形式および細部に対する各種の変更、省略、および追加を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離し、分離したスペクトル帯を複数の同心円状の領域に集束させる集光型光学構造体と、
前記集光型光学構造体によって生成された個々のスペクトル帯に対応付けられた同心円状の領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される複数のサブセルと、を含む光起電力セルであって、各前記サブセルが、前記個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する、光起電力セル。
【請求項2】
前記集光型光学構造体は多色レンズを含む、請求項1に記載の光起電力セル。
【請求項3】
前記サブセルは、それぞれ上部電極および下部電極を含む、請求項1に記載の光起電力セル。
【請求項4】
前記サブセルは、それぞれに共通の下部電極を共有する、請求項3に記載の光起電力セル。
【請求項5】
前記サブセルは、それぞれ個別の下部電極を有する、請求項3に記載の光起電力セル。
【請求項6】
前記多色レンズは、軸外照射を集束させる、請求項1に記載の光起電力セル。
【請求項7】
前記サブセルは、半導体ベースの材料を含む、請求項1に記載の光起電力セル。
【請求項8】
前記サブセルは、有機物ベースの材料を含む、請求項1に記載の光起電力セル。
【請求項9】
太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離し、分離したスペクトル帯を複数の同心円状の領域に集束させる集光型光学構造体を形成し、
前記集光型光学構造体によって生成された個々のスペクトル帯に対応付けられた同心円状の領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される複数のサブセルを形成することを含み、各前記サブセルが、前記個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する、光起電力セルの形成方法。
【請求項10】
前記集光型光学構造体は多色レンズを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記円形のサブセルは、それぞれ上部電極および下部電極を含む、請求項9に記載方法。
【請求項12】
前記円形のサブセルは、それぞれに共通の下部電極を共有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記円形のサブセルは、それぞれ個別の下部電極を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記多色レンズは、軸外照射を集束させる、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記円形のサブセルは、半導体ベースの材料を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記円形のサブセルは、有機物ベースの材料を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離し、分離したスペクトル帯を複数の同心円状の領域に集束させる集光型光学構造体を設け、
前記集光型光学構造体によって生成された個々のスペクトル帯に対応付けられたリング形スポットにほぼ一致してそれぞれ一つずつ複数の円形のサブセルを配置することを含み、各前記サブセルが、前記個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する、光起電力セル内に光エネルギーを供給する方法。
【請求項18】
前記集光型光学構造体は多色レンズを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記円形のサブセルは、それぞれ上部電極および下部電極を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記円形のサブセルは、それぞれに共通の下部電極を共有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記円形のサブセルは、それぞれ個別の下部電極を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記多色レンズは、軸外照射を集束させる、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記円形のサブセルは、半導体ベースの材料を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記円形のサブセルは、有機物ベースの材料を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
光起電力供給構造体であって、
複数の光起電力セルを含み、
前記複数の光起電力セルは、それぞれ、
太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離し、分離したスペクトル帯を複数の同心状の領域に集束させる集光型光学構造体と、
前記集光型光学構造体によって生成された個々のスペクトル帯に対応付けられた同心円状の領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される複数のサブセルにおいて、各前記サブセルが、前記個々のスペクトル帯に生じたエネルギーを供給または生成する、複数のサブセルと、を含み、
更に、
前記円形のサブセルに連結されて、前記円形のサブセル内に供給されたエネルギーを取り出す複数の電極を含む光起電力供給構造体。
【請求項26】
太陽光スペクトルを複数のスペクトル帯に分離し、分離したスペクトル帯を複数の一次元領域に集束させる集光型光学構造体と、
前記集光型光学構造体によって生成された個々のスペクトル帯に対応付けられた一次元領域にほぼ一致してそれぞれ一つずつ配置される複数のサブセルと、を含む光起電力セルであって、各前記サブセルが、前記個々のスペクトル帯からエネルギーを供給または生成する、光起電力セル。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−506157(P2012−506157A)
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−532309(P2011−532309)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2009/061146
【国際公開番号】WO2010/045634
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(596060697)マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー (233)
【Fターム(参考)】