説明

大地の電位を調整して環境を改善した住宅、工場、農地等

【課題】地下に設けた微粉炭の層12、31eに電子を供給して地下に高電位の陰極を構成し、地中を陰性に保ちつつ、地表から電子を放出させてマイナスイオン優位の環境として、人の居住環境や働く環境、家畜や農産物の育成環境を改善することにある。
【解決手段】宅地37、家畜の飼育用地42、工場用地43、農地45に炭施設部1を設けると共にソーラーパネル16、風力発電機9などを有する電子供給部を設け、電子供給部の陰側端子を炭施設部1の微粉炭の層12に接地し、陽側端子を地表8aに接地して給電子施設部2、10とする。広い範囲の土地については、平面視において複数の炭施設部1を互いに30mの間隔をおいて配置し、このとき隣接する任意の3基の炭施設部1が平面視において概略正三角形を構成するようにして配置し、複数の炭施設部1の内の1基に電子供給部を設けてこれを給電子炭施設部2、10とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大地の電位を陰性に調節することにより植物の生長を旺盛にして穀物や果実などの収穫率を高めること、さらには大地が電気の良導体であって地表がそのゼロ電位を保とうとする性質を利用して、地下に高電位の陰極を構成して地表から電子を大気に放出させ、地表から放出された電子と空気中の水分などが反応して、環境をマイナスイオン優位の状態に改善することに関するものである。
さらに、マイナスイオン優位の環境で得られる細胞の新陳代謝の活性化や、細胞の活性化に伴う動植物の成長の促進、及びこれらの作用に伴う快適な生活と生産性の向上などの効果を得ることができる住宅、家畜の飼育施設、工場、農場等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から耕地は陰電区、即ち、高電位の地帯であることが望ましいとされていた(例えば、非特許文献1参照。)。そして簡易的な大地電位の調整法として、木炭の粉などを使用した炭素埋設孔の発明があった(例えば、非特許文献2参照)。これは土地が良導体であって、炭素が周辺の電子を集めて陰極を形成する性質を利用したものである。
しかし、土地には陰電子の多い陰電区の地域や陽電子の多い陽電区の地域があって場所によって異なることや、炭素が自然に集める電子には限界があるため、従来の方法ではその効果が限定されていた。また地下に高電位の陰極を形成して電子が陰極から地表に向けて移動するようにし、地表がその電位をゼロ電位に保つために電子を大気に放出させる性質を利用して地表から多くの電子を放出させるためには、地下に設けた陰極に積極的に電子を供給する必要があるが、従来にはそのような発明はなかった。
【非特許文献1】楢崎皐月、「静電三法」、初版、株式会社電子物性総合研究所、平成3年10月1日、P108
【非特許文献2】楢崎皐月、「静電三法」、初版、株式会社電子物性総合研究所、平成3年10月1日、P177
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は地下に木炭、竹炭、石炭などの塊の炭やこれらの微粉炭さらにはカーボンの粉などの炭素質を層にして埋設した部分、及び地下室や地下設備などを設けるために掘った縦穴などに炭素質を層にして施設した部分(以下単に「炭施設部」という。)を設け、炭施設部の炭素質の層に対して積極的に電子を供給する構成を得ることにある。
さらにそのような構成を効率よく利用して宅地、家畜の飼育用地、工場用地、農業用地又は農地などの環境を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
宅地、家畜の飼育施設の用地、工場用地、農業用地又は農地に炭施設部を設けると共に乾電池、蓄電池、発電機、ソーラーパネル、燃料電池、人力による発電又は熱電変換素子を用いた温度差発電などを有する電子供給部を設け、電子供給部の陰側端子を炭施設部の炭素質の層に接地し、電子供給部の陽側端子を地表に接地することにより給電子炭施設部を構成する。
比較的狭い土地については、その中央部に給電子炭施設部を1基設ければ足りるが、広い範囲の土地については、平面視において複数の炭施設部を互いに25〜50mの間隔をおいて配置し、このとき隣接する任意の3基の炭施設部が平面視において概略正三角形の頂点に位置するように配置し、複数の炭施設部の内の1基に電子供給部を設けてこれを給電子炭施設部とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明により宅地、家畜の飼育用地、工場用地、農業用地又は農地などの地下に高電位の陰極を形成することができた。1基の給電子炭施設部を設置した場合には、平面視において給電子炭施設部を中心として半径30mの範囲の土地の電位を陰性に保つことができた。
このため通常の住宅、小規模な家畜の飼育施設、小規模の工場、小規模の農地では1基の給電子炭施設部を設けることによりマイナスイオン優位の環境を得ることができた。
また広い宅地、大規模な家畜の飼育施設、大規模の工場、大規模の農園や農地では複数基の炭施設部と1基の給電子炭施設部を設けることによりマイナスイオン優位の環境を得ることができた。
そして農地の電位を陰性に調節したことから、栽培する植物の生長を旺盛にして穀物や果実などの収穫率を高める効果が得られた。
またマイナスイオン優位の環境がもたらす、細胞の新陳代謝の活性化や細胞の活性化に伴う動植物の成長の促進、さらにはこれらの作用に伴う快適な生活、生産性の向上などの効果を得ることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
土地に炭施設部と電子供給部を設け、電子供給部の陰側端子を炭施設部の炭素質の層に接地し、電子供給部の陽側端子を地表に接地した給電子炭施設部とする。
炭施設部は土地に縦穴を掘って底面に炭素質の層を設けた後に埋め戻す方法がある。また地下室や地下構造物を設けるために縦穴を掘る場合は、掘った縦穴の底面に炭素質の層を設け埋め戻しを行わない方法もある。
炭施設部を設けるために縦穴を掘る場合は1m程度の深さの穴を掘ることを勧めるが、深さについて特にこだわるものではないので、地下室や地下構造物を設置する場合はその底面に炭素質の層を設ければよい。
炭施設部を設けるために縦穴を掘る場合は、平面視の面積を直径1m程度の円形又は1m×1m程度の四角形とすることを勧めるが、その形状についてはこだわるものではないので、地下室や地下構造物を設置する場合はその底面の状態に合わせて概略1平方m程度の面積になるように炭素質の層を設ければよい。
炭素質の層を構成する炭素類としては木炭、竹炭、石炭などの塊状の炭やこれらの微粉炭やカーボン粉などを使用する。炭素質の層の厚さは100〜300mm程度が好ましい。電子供給部としては乾電池、蓄電池、発電機、ソーラーパネル、燃料電池、人力による発電、熱電変換素子を用いた温度差発電及びこれらの組み合わせなど好ましい。
給電子炭施設部であって、電子供給部がソーラーパネルを有するものとし、ソーラーパネルの陰側端子を炭素質の層に接地し、ソーラーパネルの陽側端子を地表に接地した給電子炭施設部とする。
本発明はソーラーパネルを太陽に向け、ソーラーパネルが発電した電気の陰側端子を炭素質の層に接地することにより、電子を炭施設部の炭素質の層に供給する構成としたものである。自然の太陽エネルギーを利用しているので無駄なエネルギーの消費をまねくことなく、自然環境に優しい給電子炭施設部を得ることができる。
給電子炭施設部であって、電子供給部が風力発電機を有するものとし、風力発電機の陰側端子を炭素質の層に接地し、風力発電機の陽側端子を地表に接地した給電子炭施設部とする。
本発明は風力発電機が発電した電気の陰側端子を炭素質の層に接地することにより、電子を炭施設部の炭素質の層に供給する構成としたものである。自然の風力を利用しているので無駄なエネルギーの消費をまねくことなく、自然環境に優しい給電子炭施設部を得ることができる。
【0007】
上記のいずれかに記載した給電子炭施設部を、その宅地、用地又は農地に設けた宅地、住宅、家畜の飼育用地、家畜の飼育施設、工場用地、工場、農業用地及び農地とする。
宅地に給電子炭施設部を設けて住宅を建築すると、人の生活区間がマイナスイオン優位の環境となって住宅に居住する人の細胞を活性化したり、血液の循環を良くしたり、新陳代謝を促すなどの作用を及ぼす。その結果として本発明の住宅に居住する人に安眠をもたらし、自律神経のバランスを取り、精神を安定させるなどの効果を及ぼす。
家畜の飼育用地に給電子炭施設部と飼育舎を設けて馬、牛、山羊、羊、豚、鶏、鶉など家畜を飼育すると、マイナスイオン優位の環境となって家畜の細胞を活性化したり、血液の循環を良くしたり、新陳代謝を促すなどの作用を及ぼす。その結果として飼育する家畜に安眠をもたらし、自律神経のバランスを取り、精神を安定させるなどの効果を及ぼす。さらに家畜の成長が早くなったり、優秀な競争馬が飼育できたり、美味しい肉や乳や卵が得られたり、良質の羊毛が得られるなどの効果が得られる。
工場用地に給電子炭施設部を設けて工場を建設すると、マイナスイオン優位の環境となって工場で働く人の細胞を活性化したり、血液の循環を良くしたり、新陳代謝を促すなどの作用を及ぼす。その結果として工場で働く人の自律神経のバランスを取り、精神を安定させるなどの効果を及ぼす。さらにその結果として工場内を活気のある職場とし、働く人達の人間関係のトラブルの発生を防止し、作業におけるミスの発生を防止するなどの効果を及ぼし、工場の生産性を高める効果が得られる。
農業用地又は農地に給電子炭施設部を設けて営農すると、農地の電位を陰性に保つため栽培する植物の生長を旺盛にする効果が得られる。さらに農地の上の大気はマイナスイオン優位の環境となる。その結果として作物の細胞を活性化させてその育成を助長するため、従来では育てられなかった作物を育てることが可能になったり、作物の美味しさが増したり、収穫量が増加したりする効果が得られる。
【0008】
その宅地、用地又は農地において、上記した給電子炭施設部のいずれかを少なくとも1基有し、さらに複数の炭施設部を有し、給電子炭施設部とこれに隣接する2基の炭施設部とが、平面視において互いに概略正三角形の頂点に位置するよう配置し、さらに隣接する3基の炭施設部が互いに正三角形の頂点に位置するよう配置した宅地、住宅、家畜の飼育用地、家畜の飼育施設、工場用地、工場、農業用地又は農地とする。
複数の炭施設部を設け、任意の3基の炭施設部が概略正三角形の頂点に位置するようにして、互いの炭施設部の間隔が50m以下になるようにして配置し、複数の炭設置部の内の1基に電子供給部を設けてこれを給電子炭施設部とすると、すべての炭施設部に電子を供給する作用が得られる。
このため、広い範囲の土地の環境を改善するためには1基の給電子炭施設部を設け、さらに多数の炭施設部を設け、給電子炭施設部とこれに隣接する2基の炭施設部及び任意の3基の炭施設部を互いに概略正三角形の頂点に位置するよう配置することにより、経済的に広い範囲の土地の電位を陰性に保ち、広い範囲の土地の地上の大気をマイナスイオン優位の環境にすることができるからである。
上記した宅地、住宅、家畜の飼育用地、家畜の飼育施設、工場用地、工場、農業用地又は農地のいずれかにおいて、給電子炭施設部と隣接する炭施設部との距離が25〜50mであって、互いに隣接する炭施設部間の距離を25〜50mとした宅地、住宅、家畜の飼育地、家畜の飼育施設、工場用地、工場、農業用地又は農地とする。
給電子炭施設部と隣接する炭施設部との距離又は炭施設部同士の間の距離が50mを越えると電子を供給する作用が不十分になり、25m以下にすることは経済的でないからである。
【0009】
非伝導性の棒材と、棒材の片方の端部に取り付けた伝導性の先端金具と、棒材の他方の端部に取り付けたソーラーパネルとを有し、ソーラーパネルの陰側端子と先端金具とをアース線で接続した給電子杭とする。
本発明は炭施設部を容易に給電子炭施設部にすることができる給電子杭に関するものである。先端金具は非伝導性の棒材の片側に取り付け可能であって、土地に差し込みやすくするために先端側を尖らせたものとする。先端金具を通じて炭施設部の炭の層に電子を供給するため、電気的に伝導性の高いものとする。
棒材は断面がパイプ形状のものが好ましく、非伝導性のものであれば材質にはこだわるものではない。先端金具を炭施設部の炭素類の層まで差し込むため、また過大な長さは経済的でないので、先端金具から棒材の他方の端部までの長さは1〜3mが好ましい。
ソーラーパネルは水平に取り付けてもよいが、できるだけ多くの量の太陽光を受けるよう、太陽に向けて取り付けることが好ましい。ソーラーパネルの陰側端子と先端金具とをアース線で接続して、ソーラーパネルで発電した電気の電子をアース線を通じて先端金具に供給するようにする。
【実施例1】
【0010】
本発明の実施例1を図1〜3に示し説明する。実施例1の給電子炭施設部2は炭施設部1に給電子杭7を差し込みソーラーパネル16を太陽に向けて取り付けたものである。
炭施設部1は土地8に直径A=1m、深さB=1mの縦穴11を掘り、縦穴11の底に高さC=150mmの微粉炭の層12を設け、掘った土を埋め戻したものである。
給電子杭7の先端金具21は鋼鉄製とし、先端部21bを円錐形状として外径28mmの丸棒部21cを有するものとし、先端金具21の外面には銅メッキを施した。後端部21dにはネジ穴を設け、陰アース線の端子19aを挟んでビス21aをねじ込むことにより、陰アース線19の片端を先端金具21に導通させて固定した。そして後端部21dをパイプ20の中に差し込んで固定した。
パイプ20は外径28mm×長さ2mのプラスチックの管を使用した。パイプ20上部には穴を明けて陰アース線19を外に引き出し、水が中に入らないようにシールした。パイプ20の上端にはソーラーパネル16を取り付けた。
ソーラーパネル16の下面に防水コネクタ17を取り付け、ソーラーパネルの端子ボックス16aと防水コネクタ17間を端子ケーブル16bで繋ぎ、陰アース線19の他端を防水コネクター17の陰側端子に繋いだ。
さらに防水コネクタ17の陽側端子に陽アース線18の片端を繋ぎ、陽アース線18の他端には鋼鉄製であって外面に銅メッキを施してなる陽アース金具22を取り付けた。
以上の給電子杭7を炭施設部1に差し込み、先端金具21が微粉炭の層12まで届くように挿入した。また陽アース金具22を地表8aに差し込んだ。
ソーラーパネル16で発電した電子を陰アース線19を経て微粉炭の層12に供給し、地下の微粉炭の層12を高電位の陰極とし、大地が電気の良導体であることを利用して電子が微粉炭の層12を中心として外に向けて移動するようにして、広い範囲の土地の電位を陰性に保つようにしたものである。
また地表8aがその電位をゼロ電位に保つために電子を大気に放出させる性質を利用して、地表8aから多くの電子を放出させ、地表8aから放出された電子と空気中の水分などが反応してマイナスイオン優位の環境を構成するようにしたものである。
実施例1は条件が悪い土地であっても、給電子炭施設部2を中心として半径30mの範囲の土地の電位を陰性に保つことができ、同範囲の地表から多くの電子を放出させるため、同範囲の地上の生活空間をマイナスイオン優位の環境とすることができた。
【0011】
実施例1の発明を適用して環境を改善した改善住宅部3の実施例2を図4に示し説明する。改善住宅部3は宅地37に給電子炭施設部2を設け住宅38を建てた実施例である。
実施例2では宅地37全体の生活空間をマイナスイオン優位に保つことができたので、住宅38に居住する人の細胞を活性化したり、血液の循環を良くしたり、新陳代謝を促すなどの作用を及ぼし、住宅38に居住する人に安眠をもたらし、自律神経のバランスを取り、精神を安定させるなどの効果を得ることができた。
【0012】
実施例1の発明を適用して環境を改善した改善飼育部4の実施例3を図5に示し説明する。改善飼育部4は牛の飼育用地42に給電子炭施設部2を設けて、牛の飼育舎41を建てた実施例である。
実施例3では牛の飼育用地42全体における牛の行動空間をマイナスイオン優位に保つことができたので、飼育舎41で飼育する牛の細胞を活性化したり、血液の循環を良くしたり、新陳代謝を促すなどの作用を及ぼす結果、飼育する牛に安眠をもたらし、自律神経のバランスを取り、精神を安定させるため、良質の肉や牛乳が得られる効果があった。
【0013】
実施例1の給電子炭施設部2を1基と、炭施設部1を6基設けて環境を改善した改善工場部5の実施例4を図6に示し説明する。本実施例では給電子炭施設部2と給電子炭施設部2に隣接する2基の炭施設部1の間隔及び任意の炭施設部同士の間隔を約30mとし、給電子炭施設部2と給電子炭施設部2に隣接する2基の炭施設部1及び任意の3基の炭施設部1が概略正三角形の頂点に位置するようにしてそれぞれ工場用地43に配置し、工場用地43の上に工場44を建設した。
実施例4では工場用地43全体の人の行動空間をマイナスイオン優位に保つことができたので、工場44で働く人の細胞を活性化したり、血液の循環を良くしたり、新陳代謝を促すなどの作用を及ぼす。そして工場44で働く人の自律神経のバランスを取り、精神を安定させるなどの効果を及ぼす。さらに工場44を活気のある職場とし、働く人達の人間関係のトラブルの発生を防止し、通常作業におけるミスの発生を防止するなどの効果を及ぼすため、工場における生産性を高める効果が得られた。
【0014】
給電子炭施設部10を1基と、炭施設部1を6基設けて環境を改善した改善農地部6の実施例5を図7に示し説明する。本実施例の給電子炭施設部10は炭施設部に対して電子供給部として風力発電機9を取り付け、風力発電機9の陰側端子9aを炭施設部の微粉炭の層に接地し、風力発電機9の陽側端子9bを地表に接地したものである。
本実施例では給電子炭施設部10と給電子炭施設部10に隣接する2基の炭施設部1の間隔及び任意の炭施設部1同士の間隔を約30mとし、給電子炭施設部10と給電子炭施設部10に隣接する2基の炭施設部1及び任意の3基の炭施設部1が概略正三角形の頂点に位置するようにしてそれぞれ農地45に配置し、苗を植えて米を育てた。
風力発電機10で発電した電子を炭施設部1の微粉炭の層に供給し、地下の微粉炭の層を高電位の陰極とし、電子が微粉炭の層を中心として外に向けて移動するようにして、土地の電位を陰性に保つようにしたものである。
さらに地表から多くの電子を放出させ、地表から放出された電子と空気中の水分などが反応してマイナスイオン優位の環境を構成するようにしたものである。
実施例5では農地45の全体の電位を陰性に保ち、米を育成する空間全体をマイナスイオン優位に保つことができたので、稲の細胞を活性化させてその育成を助長することができ、従来では稲作をできなかった土地で稲作が可能になったり、収穫した米の美味しさが増したり、米の収穫量が増加する効果が得られた。
【0015】
地下室を有する宅地における環境を改善した実施例6を図8に示し説明する。本実施例では縦穴を掘ってコンクリート壁31bとコンクリート床31cで地下空間を作り、地下室31aを設けてその上に住宅31を建てたものである。
地下室31aに光や空気を送るためにコンクリート壁31bと地下室31aの間にドライエリア31dと呼ばれる空間を設け、ドライエリア31dの下部にあたるコンクリート床31cの上に微粉炭の層31eを設けた。
また地表31fの上に台32aを置きソーラーパネル32をとりつけた。そしてソーラーパネル32の陰側端子を陰アース線34に繋ぎ、陰アース線34の先端に取り付けた陰アース金具36を微粉炭の層31eに接地した。そしてソーラーパネル32の陽側端子を陽アース線33に繋ぎ、陽アース線33の先端に取り付けた陽アース金具35を地表31fに接地した。
ソーラーパネル32で発電した電子を陰アース線34を経てカーボン層31eに供給し、地下のカーボン層31eを高電位の陰極とし、コンクリート及び大地が電気の良導体であることを利用して電子が微粉炭の層31eを中心として外に向けて移動するようにして、土地の電位を陰性に保つようにしたものである。
さらに地表31fがその電位をゼロ電位に保つために電子を大気に放出させる性質を利用して、地表31fから多くの電子を放出させ、地表31fから放出された電子と空気中の水分などが反応してマイナスイオン優位の環境を構成するようにしたものである。
このように構成すると条件が悪い土地であっても、微粉炭の層31eを中心として半径30mの範囲の土地の電位を陰性に保つことができ、同範囲の地表から多くの電子を放出させるため、微粉炭の層31eを中心として半径30mの範囲の地上の生活空間につてマイナスイオン優位の環境を得ることができた。
本実施例では宅地全体の生活空間をマイナスイオン優位に保つことができたので、住宅31に居住する人の細胞を活性化したり、血液の循環を良くしたり、新陳代謝を促すなどの作用を及ぼし、その結果として住宅31に居住する人に安眠をもたらし、自律神経のバランスを取り、精神を安定させるなどの効果を得ることができた。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、酪農や営農など農業関連の第1次産業や、ものを製造する第2次産業で利用されるだけでなく、土地を改良する土木関連産業及び家、工場、家畜の飼育舎、農業関連施設などを建設する産業においても利用される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施例1の給電子炭施設部の正面視の断面図である。
【図2】実施例1の炭施設部の正面視の断面図である。
【図3】実施例1の給電子杭の正面視の断面図である。
【図4】実施例2の改善住宅部の平面図である。
【図5】実施例3の改善飼育部の平面図である。
【図6】実施例4の改善工場部の平面視である。
【図7】実施例5の改善農地部の平面視である。
【図8】実施例6の正面視の断面図である。
【符号の説明】
【0018】
1 :炭施設部 2 :給電子炭施設部 3 :改善住宅部
4 :改善飼育部 5 :改善工場部 6 :改善農地部
7 :給電子杭 8 :土地 8a:地表
9 :風力発電機 9a:陰側端子 9b:陽側端子
10 :給電子炭施設部 11 :縦穴 12 :微粉炭の層
16 :ソーラーパネル 16a:端子ボックス 16b:端子ケーブル
17 :防水コネクタ 18 :陽アース線 19 :陰アース線
19a:端子 20 :パイプ 21 :先端金具
21a:ビス 21b:先端部 21c:丸棒部
21d:後端部 22 :陽アース金具 31 :住宅
31a:地下室 31b:コンクリート壁 31c:コンクリート床
31d:ドライエリア 31e:微粉炭の層 31f:地表
32 :ソーラーパネル 32a:台 33 :陽アース線
34 :陰アース線 35 :陽アース金具 36 :陰アース金具
37 :宅地 38 :住宅 41 :飼育舎
42 :飼育用地 43 :工場用地 44 :工場
45 :農地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素質の層を地中に埋設した部分又は土地に設けた縦穴に炭素質の層を施設した部分(以下単に「炭施設部」という。)において電子供給部を設け、前記電子供給部の陰側端子を前記炭素質の層に接地し、前記電子供給部の陽側端子を地表に接地したことを特徴とする給電子炭施設部。
【請求項2】
請求項1に記載した給電子炭施設部であって、電子供給部がソーラーパネルを有するものとし、前記ソーラーパネルの陰側端子を炭素質の層に接地し、前記ソーラーパネルの陽側端子を地表に接地したことを特徴とする給電子炭施設部。
【請求項3】
請求項1に記載した給電子炭施設部であって、電子供給部が風力発電機を有するものとし、前記風力発電機の陰側端子を炭素質の層に接地し、前記風力発電機の陽側端子を地表に接地したことを特徴とする給電子炭施設部。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載した給電子炭施設部をその宅地、用地又は農地に設けたことを特徴とする宅地、住宅、家畜の飼育用地、家畜の飼育施設、工場用地、工場、農業用地又は農地。
【請求項5】
その宅地、用地又は農地において、請求項1〜請求項3のいずれかに記載した給電子炭施設部を少なくとも1基有し、さらに複数の炭施設部を有し、
前記給電子炭施設部とこれに隣接する2基の前記炭施設部とが、平面視において互いに概略正三角形の頂点に位置するよう配置し、さらに隣接する3基の前記炭施設部が互いに概略正三角形の頂点に位置するよう配置したことを特徴とする宅地、住宅、家畜の飼育用地、家畜の飼育施設、工場用地、工場、農業用地又は農地。
【請求項6】
請求項5に記載した宅地、住宅、家畜の飼育用地、家畜の飼育施設、工場用地、工場、農業用地又は農地のいずれかにおいて、給電子炭施設部と隣接する炭施設部との距離が25〜50mであって、互いに隣接する炭施設部間の距離を25〜50mとしたことを特徴とする宅地、住宅、家畜の飼育用地、家畜の飼育施設、工場用地、工場、農業用地又は農地。
【請求項7】
非伝導性の棒材と、前記棒材の片方の端部に取り付けた伝導性の先端金具と、前記棒材の他方の端部に取り付けたソーラーパネルとを有し、前記ソーラーパネルの陰側端子と前記先端金具とをアース線で接続したことを特徴とする給電子杭。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−253169(P2008−253169A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−97041(P2007−97041)
【出願日】平成19年4月3日(2007.4.3)
【出願人】(507108243)株式会社 自然農法研究所 (4)
【Fターム(参考)】