説明

大樽およびチャイム組立体

大樽が大樽の中央壁面部分に対して縮小された直径の終了表面側壁部分を有する大樽およびチャイムの組立体が開示される。大樽の縮小された直径部分は、環状溝により大樽の中央壁面部分から分けられ、それにより、突出している肩は大樽の中央の部分に隣接した溝に供される。チャイムは、大樽の各終了に装着され、溝にスナップ嵌合するように適合したフランジを有する。肩は、さもなければ溝からチャイムを変位し得る垂直の力に対する支持を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルコール飲料を収容するのに適した大樽(cask)およびチャイムの組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
板紙タイプ容器に収容されたバッグ中にワインのごときアルコールを含有させることは知られている。さらに、バッグ中にビールを蓄えるために大樽に挿入されたバッグを用いることが知られている。この種のビールキャスト(cast)の使用は、家庭用ビール分注器具に挿入した構成部分としてより一般的になっている。家庭用分注器具は、典型的には大樽が器具に差し込まれた1以上のドアを有する。分注器具は、主として家庭内キッチンにおける使用を意図し、それ自体がキッチンカウンタ・トップに容易に置かれるように適合する。キッチンカウンタ上部の空間が大部分の世帯において大いに需要があるため、器具は器具により必要とされるカウンター頂部空間上に最小限にするように構築される。
【0003】
典型的には、大樽は、それに装着されたプラスチックチャイムによりその上部および下部の端で保護される。これらのチャイムは、大樽に位置した溝(groove)に嵌合した内曲げフランジを持つリム部分を有する。チャイムのリム部分は、大樽から突出させて位置させる。この結果、チャイムは、大樽により必要とされるより大きな空間領域を占有する。さらに、パレットのスタッキングの間に、チャイムは、屈曲し、フランジが装着される溝に対する位置を移動し得る。従って、チャイムのスタッキング強度は、大樽へのチャイムの取り付けの強度により支配される。従って、大樽のそれに類似する空間的な要求を持つ改良されたスタッキング強度を提供する必要性が存在する。
【0004】
発明の概要
本発明は大樽およびチャイムの組立体に関する。特に、本発明は、チャイムの外部の周囲が必ずしも大樽の外径から突出して延在するとは限らない大樽を持つ少なくとも1つのチャイムの使用に関する。これは、大樽の中央壁面部分と比較して、縮小された直径の少なくとも1つの末端壁面部分を有する円筒状側壁を有する大樽の提供により達成される。その終了および中央壁面部分は、中央壁面部分に隣接して突出している肩を有する少なくとも1つの環状溝により分離される。チャイムは、環状溝にスナップ嵌合し、かつ突出している肩に対してそれ自体を少なくとも部分的に着座させる内曲げフランジを持つ第1の環状リム部分を有する。突出している肩に対する環状のリムの内曲げフランジの着座は、垂直に変位させたスタッキング力に対する大樽へのチャイムの取り付けの強化を提供する。
【0005】
本発明の態様により、アルコールを含有する大樽およびチャイム組立体が提供される。その組立体は、大樽および大樽に装着された少なくとも1つのチャイムを含む。大樽は、第1の直径の中央壁面部分を有する円筒状側壁を有する。大樽は、第1の直径未満の第2の直径の少なくとも1つの末端壁面部分を有する。大樽は、中央壁面部分から少なくとも1つの末端壁面部分を分離する円筒状側壁の周囲に延在する少なくとも1つの環状溝を有する。環状溝は、中央壁面部分に隣接する突出している肩を有する。少なくとも1つのチャイムは、少なくとも1つの末端壁面部分を囲む第1の環状リム部分を有する。環状リム部分は、環状溝にスナップ嵌合しおよび突出している肩に対して少なくとも部分的に着座させるのに適合した内曲げフランジを有する。
【0006】
本発明の性質および目的のより良好な理解のために、後記の添付模式図を参照し得る。
【0007】
発明の詳細な記載
図1および2を参照し、家庭用ビール分注の装置、器具またはユニット10が示される。分注装置10は、主として家庭内キッチンにおける使用を意図するが、ユーティリティルーム、ガレージ、家庭内バー、キャラバン等において用い得る。好ましい具体例は分注ビールに関するが、別法として炭酸入りの溶液または他のアルコール飲料を装置10により分注し得る。
【0008】
家庭用ビール分注装置10は、正面壁12および正面壁12の前方に突出する分注蛇口14を有する。また、受皿16は、正面壁12の前方に突出する分注蛇口14より下に開いたガラス大樽18を支持するように適合される。さらに、家庭用ビール分注装置10は、キッチンのカウンター頂部上での静止に適合したベース21を有する。正面壁12は、閉じる位置と開く位置との間を移動して、大樽または大樽22(図2、破線を参照されたし)が、家庭用ビール分注装置10のハウジングに差し込まれることを可能とし得る2つの駆動する側壁20の伸張として形成される。さらに、家庭用ビール分注装置10のハウジングは頂壁24および後部壁26を含む。後部壁26は、家庭用ビール分注装置10内の空気循環を可能にするグリル30を有する。電気コード32は、装置10の後部壁26を通って延在し、主な電気供給への接続を供して、分注装置10内に収容された電気コンポーネントに電力を供給する。あるいは、12ボルトのDC供給インプットを用いてもよい。
【0009】
分注装置10は、分注装置10に配置したビールの大樽22を冷却するように適合したる大樽22の背後、およびその大樽の下に位置した冷却システム23を有する。また、分注装置10は、加圧空気供給(示さず)の提供によりビールを分注する。
【0010】
図3〜8を参照し、家庭用ビール器具10に用いる本発明の大樽およびチャイム組立体が記載される。しかしながら、本発明の大樽およびチャイム組立体が、家庭用ビール器具のため以外の適用を有することが理解されるであろう。
【0011】
組立体は、円筒状側壁50を有する大樽22を含む。円筒状により、直径の変更の溝および壁部分を含み得る略円筒状の形を意味する。この点では、円筒状側壁50は、図6に示されるごとく、第1の直径Dを有する中央壁面部分52を有する。円筒状側壁50は、第1の直径D未満である、第2の直径Dを有する上部の末端壁面部分54を有する。円筒状側壁50は、中央壁面部分52から上部の末端壁面部分54を分離するように円筒状側壁50の周囲に延在する第1の環状溝56を有する。この第1の環状溝56は、中央壁面部分52に隣接して延在し、それに合体する下部の突出している肩58を有する。
【0012】
図5および8を参照し、大樽22の円筒状側壁50は、直径Dを有する下部の末端壁面部分60を有する。さらに、円筒状側壁50は、円筒状側壁50の周囲に延在する第2の環状溝62を有する。第2の環状溝62は、中央壁面部分52から下部の末端壁面部分60を分離する。第2の環状溝60は、中央壁面部分52に隣接して延在し、それに衝突する上部の突出している肩64を有する。
【0013】
図6および7を参照し、大樽22に装着された第1のチャイム40が示される。第1のチャイム40は、上部の末端壁面部分54を囲む第1の環状リム部分70を有する。第1の環状リム部分70は、第1の環状溝56にスナップ嵌合するのに適合された、内曲げフランジ74を有する。また、内曲げフランジ74は、環状溝56の下部の突出している肩58に対してそれ自体を収容する。示した具体例において、第1の環状リム部分70は、リム部分70が中央壁面部分52から突出して延在しないように、中央壁面部分52の第1の直径Dに実質的に相当する第1の外部のリム壁の直径Dを有する。
【0014】
図5および8を参照し、第2のチャイム42は大樽22に装着されている。第2のチャイム42は、下部の末端壁面部分60を囲む第2の環状リム部分80を有する。第2の環状リム部分80は、第2の環状溝62にスナップ嵌合するのに適合された、内曲げフランジ82を有する。また、内曲げフランジ82は、上部の突出している肩64に対して収容される。示した具体例において、第2の環状リム部分80は、リム部分80が中央壁面部分52から突出して延在しないように、中央壁面部分52の第1の直径Dに実質的に相当する外部のリム壁の直径Dを有する。
【0015】
図5に示すごとく、チャイム40および42は、大樽22の外径に実質的に相当する外径を有する。従って、全体として、チャイム40および42により必要とされる全体的な空間または周囲領域は、器具10への組立体の挿入および取り出しをなすことを容易とする大樽22のそれに相当する。さらに、それぞれの肩58および64に対する、内曲げフランジ74および82の着座は、一方を他方の上とした垂直な大樽22のスタッキングと関連した垂直力に対するチャイム40および42のさらなる支持を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明による家庭用ビール分注装置についての正面図である。
【図2】図2は、家庭用ビール分注装置についての側面図である。
【図3】図3は、本発明のチャイムの斜視図である。
【図4】図4は、本発明のチャイムの側面視プロフィールである。
【図5】図5は、本発明のチャイムを持つアルコールキャスト(cast)の正面図である。
【図6】図6は、大樽およびチャイムの組立体の部分断面図である。
【図7】図7は、大樽および上部チャイムの拡大した部分断面図である。
【図8】図8は、大樽および下部チャイムの拡大した部分断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の直径の中央壁面部分を有する円筒状側壁、第1の直径未満の第2の直径の少なくとも1つの末端壁面部分、中央壁面部分から少なくとも1つの末端壁面部分の分離する円筒状側壁の周囲に延在する少なくとも1つの環状溝、および中央壁面部分に隣接した突出している肩を有する環状溝を有する大樽(cask);および
少なくとも1つの末端壁面部分を囲む第1の環状リム部分を有する大樽に装着した少なくとも1つのチャイムを含み;
ここに、該環状リム部分は、環状溝にスナップ嵌合し、および突出している肩に対して少なくとも部分的に着座するのに適合させた内曲げフランジを有することを特徴とするアルコール含有の大樽およびチャイム組立体。
【請求項2】
環状リム部分が、その直径が実質的に中央壁面部分の第1の直径に実質的に相当する第1の外部リム壁部を有する請求項1記載の組立体。
【請求項3】
(a)(i)第1の直径の中央壁面部分、
(ii) 第1の直径未満の第2の直径の上部の末端壁面部分、
(iii) 中央壁面部分から上部の末端壁面部分を分離する円筒状側壁の周囲に延在する第1の環状溝、ここに、第1の環状溝は、中央壁面部分に隣接する下部の突出している肩を有し、
(iv) 第2の直径の下部の末端壁面部分、
(v) 中央壁面部分から下部の末端壁面部分を分離する円筒状側壁の周囲に延在する第2の環状溝、ここに、第2の環状溝は、中央壁面部分に隣接する
上部の突出している肩を有し;
を含む円筒側壁を有する大樽;
(b)上部の末端壁面部分を囲む第1の環状リム部分を有する大樽に装着された第1のチャイム(ここに、第1の環状リム部分は、第1の環状溝にスナップ嵌合しおよび下部の突出している肩に対して少なくとも部分的に着座させるのに適合させた内曲げフランジを有し;および
(c)下部の末端壁面部分を囲む第2の環状リム部分を有する大樽に装着した第2のチャイム、ここに、第2の環状リム部分は、第2の環状溝にスナップ嵌合しおよび上部の突出している肩に対して少なくとも部分的部分的に着座させるのに適合された内曲げフランジを有し;
を含むアルコール含有の大樽およびチャイム組立体。
【請求項4】
第1の環状リム部分が、直径が中央壁面部分の第1の直径に実質的に相当する第1の外部のリム壁部を有し、かつ第2の環状リム部分が、中央壁面部分の第1の直径にその直径が実質的に相当する外部のリム壁部を有する請求項3記載の組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−537949(P2007−537949A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517490(P2007−517490)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【国際出願番号】PCT/IB2005/001379
【国際公開番号】WO2005/113350
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(506385140)インベヴ・ソシエテ・アノニム (15)
【氏名又は名称原語表記】InBev S.A.
【Fターム(参考)】