説明

太陽電池用層状コンタクト構造

半導体装置及び太陽電池コンタクトの処方及び製造方法が開示される。本発明は、シリコンウェハ上にインク組成物をインクジェット印刷する段階を含む、半導体装置もしくは太陽電池コンタクトの製造方法を提供するものであり、前記インク組成物は、通常、高固形分(20から80重量%)のガラスフリット及び好適には銀などの導電性金属を含む。その後、前記ウェハは、焼成され、ガラスフリットが溶融してガラスが形成され、それによって、シリコンへのコンタクト層が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池用コンタクトの製造方法及びそれに使用される導電性インクに関する。特に、本発明は、多層太陽電池コンタクト及びその製造方法に関するものであり、前記方法は、インクジェット印刷などの非接触印刷で第一層を印刷して層を積層させる段階を含む。
【背景技術】
【0002】
シリコンベース太陽電池の商業生産には、次のような複数の段階が含まれる。(1)さいの目に切断したシリコンウェハ又は溶融成長シリコンウェハを、適当なエッチング液で洗浄する段階。使用されるウェハは、通常、ホウ素をドープしたp型である。(2)リンを堆積し焼成することにより、深さ約0.3から0.5μmの、リン表面濃度の高い層を形成する段階。この焼成は、通常、ベルト炉を用い、800から950℃で、10から120分間行われる。(3)焼成中に形成されたリンガラスを除去する段階。(4)約50から70nmの典型的な厚みを有する薄反射防止/保護コーティング(一般的にはSiN)を堆積する段階。(5)前面コンタクトペーストを用い、スクリーン印刷又は押し出し過程により前面コンタクトを堆積する段階。前面コンタクトペーストは、通常、銀と、適切な有機ビヒクル系に分散させたガラス粉末とを含む。(6)スクリーン印刷もしくはパッド印刷のどちらかにより銀及びアルミニウムを含む裏面コンタクトペーストを堆積する段階。及び、(7)前面及び裏面コンタクトペーストを、600から1000℃で、数秒から数分間ベルト炉焼成する段階。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、多層太陽電池コンタクトの形成方法を提供するものであり、前記方法は、少なくとも一つの層が、インクジェット印刷などの非接触印刷方法によってシリコンウェハ上に堆積されることを特徴とする。前記コンタクト及びそれから作られる太陽電池は、低い直列抵抗(R)及び高いシャント抵抗(Rsh)を有しており、効率(η)及び曲線因子(FF)の計測で高い性能を示す太陽電池が得られる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
概して、本発明は、次のインクを基板上にインクジェット印刷する方法からなる:(1)ガラスを含むインク、(2)ガラスと銀とを含むインク、(3)ガラスと銀以外の遷移金属とを含むインク、又は(4)ガラスとエッチャントとを含むインク。
【0005】
特に、本発明は、コンタクト層及びバルク層からなる太陽電池コンタクトの製造方法を提供するものであり、前記方法は、(a)シリコンウェハの反射防止コーティングを有する部分の少なくとも一部の上に、約20重量%から約80重量%の固形分を有するインクをインクジェット印刷する段階であり、前記インクが、(1)平均粒径約3μm未満で、且つ、(2)ガラス遷移温度が約200℃から約700℃のガラスフリットを含むことを特徴とする印刷段階と、(b)前記ウェハを焼成し、ガラスフリットが溶融してガラスが形成され、シリコンへのコンタクト層が形成される段階とからなる。
【0006】
本発明の別の実施形態は、太陽電池コンタクトの形成方法であり、前記方法は、部分的にエッチングされた反射防止コーティングを有するシリコンウェハ上に、インクをインクジェット印刷することにより第一層を形成する段階であり、前記インクが、銀と、Si、Pb、Bi、Al、Zn、B、Zr、Ti、Ta、P、アルカリ金属、及びアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の金属の酸化物を含むガラスフリットとを含み、前記ガラスフリットの平均粒径が約3μm未満であることを特徴とする印刷段階と、前記ウェハを焼成する段階とからなる。
【0007】
本発明の第三の実施形態は、太陽電池コンタクトの形成方法であり、前記方法は、シリコンウェハ上に、リン組成物を含む第一層をインクジェット印刷する段階と、前記第一層の少なくとも一部の上に導電性インクをインクジェット印刷する段階と、約970℃未満の温度にて空気中で前記シリコンウェハを焼成する段階とからなる。
【0008】
本発明の第四の実施形態は、太陽電池コンタクトの製造方法であり、前記方法は、シリコンウェハの少なくとも一部の上に、リン化合物及び溶媒を含むめっき溶液からなる第一リン層をインクジェット印刷する段階と、前記めっき溶液から溶媒を蒸発させる段階と、前記第一リン層の少なくとも一部の上に、銀及びガラスフリットを含むインクをインクジェット印刷する段階と、前記シリコンウェハを焼成してフリットを溶融させる段階とからなる。
【0009】
本発明の第五の実施形態は、太陽電池コンタクトの製造方法であり、前記方法は、シリコンウェハの少なくとも一部の上に、リン及び溶媒を含むめっき溶液をインクジェット印刷する段階と、前記溶媒を蒸発させる段階と、前記リン層の少なくとも一部の上に、銀以外の遷移金属をインクジェット印刷する段階と、前記ウェハを焼成してシリサイドを形成させる段階と、前記シリサイドに銀含有組成物を塗布する段階と、前記銀含有組成物を焼成して導電性パスを形成する段階とからなる。
【0010】
本発明の第六の実施形態は、コンタクト層及びバルク層からなる印刷電子回路の製造方法であり、前記方法は、基板上に、約20重量%から約80重量%の固形分を有するインク層をインクジェット印刷する段階であり、前記インクは、平均粒径約3μm未満でガラス遷移温度が約200℃から約700℃のガラスフリットを含むことを特徴とする印刷段階と、前記ウェハを焼成し、ガラスフリットが溶融してガラスが形成され、前記基板へのコンタクト層が形成される段階とからなる。
【0011】
開示及びクレームされている各実施形態において、「からなる群から選択される」という語句が含まれる場合は、(元素、金属、酸化物、その他成分及び工程段階などの)当該記載の組み合わせもまた、開示及び/又はクレームされているとするものである。特別の定めのない限り、全ての数値及び割合、温度、時間、粒径等には、「約」が前に付くものとする。
【0012】
本発明の重要な特徴は、太陽電池コンタクトの製造に使用されるインクにあり、該インクは、インクジェット印刷、スピンコーティング、ディップコーティング、及び噴霧等の非接触堆積方法によって、シリコンウェハに有利に塗布される。
【0013】
ガラス部形成に使用されるガラスフリットは重要でなく、本発明のインク組成物では、様々な鉛含有及び鉛フリーのガラスが使用できる。また、本発明の銀ベースインクは、空気中で焼成することができ、特別な雰囲気を必要としないが、シリサイド形成用インクは、通常、約10−3気圧未満の酸素分圧を有する低酸素雰囲気下で焼成する。しかし、窒素若しくはその他不活性雰囲気、還元性雰囲気又は実質的に真空条件下などのその他の雰囲気が使用可能である。
【0014】
太陽電池効率の向上には、抵抗損失の低減が必要とされる。電池効率を増大させるため、次の手段がとられる:(1)焼成された前面コンタクトインクとシリコンウェハとの間に低接触抵抗を実現する。(2)高シート抵抗のウェハを用いる。(3)より多くの前面領域が光に照射されるよう、狭い配線を印刷し、シャドーロス(shadow losses)を減らす。(4)全体的なシャドーロスを過度に増大させることなく、狭い配線を用い単位長さ当たりの配線数を増やす。(5)低バルク抵抗率及び広断面積を有する導体を用い、それにより、高さの増した狭いフィンガーを築く。従来の前面コンタクト堆積方法は、スクリーン印刷であり、幅約120μm、及び焼成後の厚さ約8から約20μmの配線を印刷できる。
【0015】
本発明は、多層構造を築くことで電池効率を向上させる段階を含む。本願では、次の方法が全て開示される:前面コンタクトを製造するための、低シート抵抗トラックを用いた高シート抵抗エミッター電池の製造方法、前記低シート抵抗トラックを用いた低接触抵抗コンタクトの形成方法、及び、高いアスペクト比の配線の前記トラックへの堆積方法。
【0016】
以下、本発明の前記及びその他の特徴をより詳細に説明し、特に請求の範囲に挙げる。下記の説明では、本発明の実例となる複数の実施態様を詳細に記載するが、これらは本発明の原理が使用される様々な方法の一部を示しているにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1Aから1Fは、半導体装置の製造を概略的に図示したプロセスフロー図であり、本願で使用される符号は本明細書末尾に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の、シリコンウェハ上に導電性インクをインクジェット印刷する方法は、インクジェット印刷により可能となる緻密な配線幅制御によって、前面コンタクト上での低シャドーロスを実現するための原理を提供するものである。従来のスクリーン印刷では、大抵の場合、最小配線幅は約100から120μmとなる。対して、インクジェット印刷技術を用いれば、通常、10から60μmオーダー(すなわち、各インクジェットノズルの直径)での配線幅が得られる。このような狭い直径のインクジェットノズルの吐出口は、ノズル詰りを防ぐため、(ガラスフリット及び銀金属両方の)平均粒径が約3μm未満であることが必要である。
【0019】
本願の銀及びガラス含有インクは、光照射によって発生する電流を集電するシリコンベース太陽電池用の前面コンタクト、もしくは、電子を外部へ伝導させる裏面コンタクトの製造に用いられる。セル効率(η)及び曲線因子(FF)で計測される電池の電気的性能は、銀/シリコン界面の微細構造及び電気的特性によって大きく影響を受ける。また、太陽電池の電気的特性は、直列抵抗(R)及びシャント抵抗(RSh)によっても特徴付けられ、Rは前面コンタクト界面の組成及び微細構造によってほぼ決まる。本願のコンタクト層におけるインクはインクジェット印刷によって有利に塗布される。インクジェット印刷された前面コンタクトを有する太陽電池は、比較的低温(ウェハ温度550℃から850℃、焼成炉設定温度650℃から1000℃)で焼成され、リンをドープしたシリコンウェハのN側と、銀ベースインクとの間に低抵抗コンタクトを形成する。前面コンタクトインクは、焼成に先立って、1種以上の物理的及び化学的形態(粉末、フレーク、コロイド、酸化物、塩、合金、有機金属)の銀金属からなる金属部を含む。前記インクは、通常、ガラス成分、ビヒクル、及び/又はその他添加剤も含む。
【0020】
温度の作用として起こる反応の順序及び速度は、銀インク及びシリコンウェハ間に低抵抗コンタクトを形成する際の要因である。界面構造は、基板シリコン、Ag/Si島状構造、絶縁ガラス層内のAg沈殿物、及びバルク銀といった複数の相から構成される。ガラスは、シリコン界面と、バルク銀との間に、ほぼ連続した層を形成する。
【0021】
特に、本発明は、コンタクト層及びバルク層からなる太陽電池コンタクトの製造方法を提供するものであり、前記方法は、(a)シリコンウェハの反射防止コーティングを有する部分の少なくとも一部の上に、約20重量%から約80重量%の固形分を有するインクをインクジェット印刷する段階であり、前記インクが、(1)平均粒径約3μm未満で、且つ、(2)ガラス遷移温度が約200℃から約700℃のガラスフリットを含むことを特徴とする印刷段階と、(b)前記ウェハを焼成し、ガラスフリットが溶融してガラスが形成され、シリコンへのコンタクト層が形成される段階とからなる。
【0022】
本発明の別の実施形態は、太陽電池コンタクトの形成方法であり、前記方法は、部分的にエッチングされた反射防止コーティングを有するシリコンウェハ上に、インクをインクジェット印刷することにより第一層を形成する段階であり、前記インクが、銀と、Si、Pb、Bi、Al、Zn、B、Zr、Ti、Ta、P、アルカリ金属、及びアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の金属の酸化物を含むガラスフリットとを含み、前記ガラスフリットの平均粒径が約3μm未満であることを特徴とする印刷段階と、前記ウェハを焼成する段階とからなる。
【0023】
本発明の第三の実施形態は、太陽電池コンタクトの形成方法であり、前記方法は、シリコンウェハ上に、リン組成物を含む第一層をインクジェット印刷する段階と、前記第一層の少なくとも一部の上に導電性インクをインクジェット印刷する段階と、約970℃未満の温度にて空気中で前記シリコンウェハを焼成する段階とからなる。
【0024】
本発明の第四の実施形態は、太陽電池コンタクトの製造方法であり、前記方法は、シリコンウェハの少なくとも一部の上に、リン化合物及び溶媒を含むめっき溶液からなる第一リン層をインクジェット印刷する段階と、前記めっき溶液から溶媒を蒸発させる段階と、前記第一リン層の少なくとも一部の上に、銀及びガラスフリットを含むインクをインクジェット印刷する段階と、前記シリコンウェハを焼成してフリットを溶融させる段階とからなる。
【0025】
本発明の第五の実施形態は、太陽電池コンタクトの製造方法であり、前記方法は、シリコンウェハの少なくとも一部の上に、リン及び溶媒を含むめっき溶液をインクジェット印刷する段階と、前記溶媒を蒸発させる段階と、前記リン層の少なくとも一部の上に、銀以外の遷移金属をインクジェット印刷する段階と、前記ウェハを焼成してシリサイドを形成させる段階と、前記シリサイドに銀含有組成物を塗布する段階と、前記銀含有組成物を焼成して導電性パスを形成する段階とからなる。
【0026】
本発明の第六の実施形態は、コンタクト層及びバルク層からなる印刷電子回路の製造方法であり、前記方法は、基板上に、約20重量%から約80重量%の固形分を有するインク層をインクジェット印刷する段階であり、前記インクは、平均粒径約3μm未満でガラス遷移温度が約200℃から約700℃のガラスフリットを含むことを特徴とする印刷段階と、前記ウェハを焼成し、ガラスフリットが溶融してガラスが形成され、前記基板へのコンタクト層が形成される段階とからなる。
【0027】
インクジェット印刷。インクジェット印刷では、小さな噴射ノズル直径(約10から60μm)により、非常に緻密なインク堆積制御が可能であるが、それゆえ、そのようなノズルから大量に流出するには、小さな微粒子(ガラスフリット及び金属)であることが必要となる。本願の「インクジェット印刷」という用語は、液体及びホットメルトインクの非接触パターン堆積方法を意味し、液滴生成及び基板上への噴霧(spraying)もしくは噴射(jetting)の方法を問わない。これらの方法は、エアロゾルジェット印刷、マイクロペンライティング、微細噴霧(micro spraying)、微細エアブラッシング(micro air brushing)などと様々に称される。さらに、本願インクの固形分高配合により、導電性の連続したトレース(すなわち、コンタクト層及びバルク層)が、迅速(例えば、約1から10重量%オーダーの固形分低配合の従来インクより迅速)に積層される。また、十分な厚さのトレースを、最小のパス回数で積層することが可能であるが、それにより優良な位置精度及び配線分解能が達成される。本発明の方法で用いるインクを構成する主要成分−金属、ガラス、及び有機物−について下記に詳述する。
【0028】
銀成分。銀原料は、例えば、銀金属、銀合金、有機金属銀化合物の1種以上の微粉末、もしくは銀含有めっき溶液とすることができる。一部の銀は、酸化銀(AgO)、又は、AgCl、AgNO、AgSO、もしくはAgOOCCH(酢酸銀)などの銀塩として加えることができる。さらに、銀は、リンなどの様々な物質で被覆されていてもよい。また、酸化銀は、ガラス溶融/製造工程中に、ガラス中へ溶解させることができる。前記インクに使用される銀粒子は、球状やフレーク状であっても、コロイド懸濁液中に供給されていてもよく、また、本段落に記載した形態の銀のいくつかを組み合わせて使用してもよい。市販されている銀粒子の適当な例として、Ferro Corporation(オハイオ州クリーブランド)から市販されている、球状銀粉末のAg3000−1、S7000−24、S7000−35、銀フレークのSFCGED及びSF−23、及びコロイド状銀懸濁液のRDAGCOLB;Powder Technology Inc.(ロードアイランド州ウーンソケット)から市販されている銀粉末のAg572、Ag574が挙げられる。インクジェット印刷で使用するため、銀粒子のメジアン粒径は約3μm未満である必要がある。もっとも有利には、銀金属粒子が使用される。
【0029】
遷移金属成分−シリサイド形成。導電性金属としての銀の代わりに他の遷移金属を使用し、シリコンウェハと遷移金属シリサイドを形成させてもよい。前記遷移金属シリサイドは、銀島状構造に代わるものとして、導電性経路を形成する。導電性シリサイドの形成には、Ni、Fe、Co、Pt、Pd、W、Mo、Gd、Y、Zr、Hf、Ti、La、Ta、Nb、V、Ir、Rhなどの遷移金属、及びそれらの組み合わせが適している。これらシリサイドは、N−Siとの接合で低いショットキー障壁電位、及び/又は約100μΩ・cm未満の抵抗率を有する。前記遷移金属は、微粒子もしくはめっき溶液の形態で塗布してもよい。焼成によりシリサイドを形成する間に酸化が起こる可能性があるため、低酸素焼成雰囲気の使用が有利である。前記焼成条件には、通常、約10−3気圧未満の酸素分圧、もしくは真空、又は還元性、不活性、もしくは窒素雰囲気、及び、約500℃から約1000℃、好適には約650℃から約1000℃の焼成設定温度が含まれる。
【0030】
エッチャント。本願のインクは、主として反射防止コーティング(ARC)をエッチングする目的のため、もしくはその目的のみのために処方してもよい。ガラスフリットを焼結することで、ARCの少なくとも一部をエッチングもしくは除去する効果が得られるが、本願のインクは、実施形態によっては、ARCのエッチングもしくは除去を唯一の目的とする構成物質を有利に含む場合もある。そのような場合、前記インクには、本願記載の有機成分とともに、ガラスフリット及びエッチャントを含む。典型的なエッチャントとしては、Klein等による国際特許出願公開番号2005/050673や、Klein等による米国特許出願番号2004/0242019で開示されているものが挙げられ、それらの開示内容は、引用することにより本願に組み込まれる。エッチングには、例えば、フッ化水素酸及び硝酸を用いることができるが、コンタクトのマスキング部分が複雑であることから、これらの使用は好適ではない。NHHFもしくはNHFなどのフッ化アンモニウムを用いることができる。また、リン酸及びその塩は、商業的に受け入れられる除去率が得られるものとして周知である。例えば、(NH)HPO;NHPO;(NH)POなどのアンモニウム塩、及び熱分解によりこれらを形成する化合物を含む、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、及びそれらの塩は、250℃より高い温度で、数秒から数分で70nmの厚い窒化ケイ素層を除去することができる。300℃での前記所要時間は約60秒である。環境への懸念から、エッチャントは、フッ化水素酸もしくはフッ化物塩を含まないものが好ましい。
【0031】
市販されているエッチャントとしては、Merck KGaA(ドイツ国ダルムシュタット)からSolarEtch(登録商標)、isishape(登録商標)、及びHiperEtch(登録商標)の商標名で販売されている数種が挙げられ、その処方は独占所有されている。前記Merck社のエッチャントには、SiN、SiO、シリコン金属、及び/又はインジウムスズ酸化物(ITO)をエッチングすることを目的としているものがある。フッ化物フリーのエッチャントもまた入手可能である。
【0032】
インクガラスフリット。本願で使用されるガラスフリットは重要ではない。本願のインクに使用するガラスフリットは、初期物質として、鉛及び/又はカドミウムを意図的に含有していてもよく、もしくは、鉛及び/又はカドミウムが意図的に添加されていなくてもよい。通常、本願で有用なガラスとしては、Pb−Siガラス、Pb−Bガラス、Pb−B−Siガラス、Pb−Bi−Siガラス、Pb−Al−Siガラス、及びリン酸塩ガラスもしくは鉛フリーBi−Siガラスなどの鉛フリーガラス;鉛フリーアルカリ−Siガラス;鉛フリーZn−Siガラス;鉛フリーZn−Bガラス;鉛フリーアルカリ土類−Siガラス;及び鉛フリーZn−B−Siガラスが挙げられる。前記ガラスの組み合わせもまた可能である。下記表(1から6)は、本発明の実施において有用なガラスフリット組成物を示している。「5−55モル%LiO+NaO+KO+Rb」といった記載は、LiO、NaO、KO、Rbが単独もしくは任意の組み合わせで特定量存在していることを意味する。
【0033】
前記ガラスフリットは、通常、粉末、液状ガラス、酸化物の物理的混合物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される形態をとり得る。
【0034】
特に、前記ガラスフリットは、平均粒径が約1000nm未満、好適には約100nm未満、より好適には約50nm未満、さらにより好適には約30nm未満であるナノ粉末の形態をとり得る。
【0035】
【表1】

【0036】
【表2】

【0037】
【表3】

【0038】
【表4】

【0039】
【表5】

【0040】
ある実施形態では、上記表に記載のフリット成分を全て含有する必要はなく、様々な組合せが可能である。実際、酸化物の範囲は、「実施形態」を構成する表内の様々な欄から選択してもよい。コンタクトガラスのさらなる実施形態を表6に示す。本願表において、下限がゼロである各酸化物範囲について、代替となる実施形態は、下限が0.1モル%の範囲である。
【0041】
【表6】

【0042】
無機物/その他添加剤。前面コンタクトの抵抗を低減するため、様々な方法で、また様々なリン組成物中において、リンを前記インクに添加できる。例えば、あるガラスを、粉末状もしくはフリット状の酸化物Pで修飾したり、リンを、リン酸エステル及びその他の有機リン化合物としてインクへ添加することができる。ある実施形態では、リン組成物は、乾燥重量で少なくとも約10重量%のリン元素を含む。別の実施形態では、リン組成物は、少なくとも約25モル%のPからなるリンガラスを含む。本願で有用な無機リン化合物としては、HPO、リン酸塩、リン酸塩ガラス、ホスフィン、P、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0043】
別の実施形態では、リン組成物は、[R−O]−P;[Ar−O]−P;[R−Ar−O]−P;[R−Ar−O]−P;P−[(R−O)(Ar−O)(R−Ar−O)3−(x+y)];[(RO)−P−Ar;[(ArO)−P−Ar;及び[(RO)−P−R(式中、RからRは、それぞれ独立して、CからC10のアルキル基及び置換アルキル基からなる群から選択され、及びArからArは、それぞれ独立して、フェニル基及び置換フェニル基からなる群から選択される。)からなる群から選択される有機リン化合物を含む。
【0044】
より単純には、インク製造に先立ち、銀粒子へのコーティング用にリンを添加することができる。この場合、インク製造に先立ち、銀粒子を、液状リン及び溶媒とともに混合する。例えば、約85から約95重量%の銀粒子、約5から約15重量%の溶媒、及び約0.5から約10重量%の液状リンの配合物を混合し、溶媒を蒸発させる。リンで被覆した銀粒子により、本願インクにおけるリンと銀との緊密な混合が確実となる。
【0045】
微粒子シリコンもしくは炭素粉、又はその両方などのその他添加剤は、銀の還元及び沈殿反応を抑えるためにインクへ添加することができる。界面又はバルクガラス中での銀の沈殿は、焼成雰囲気の調整(例えば、N又はN/H/HO混合気流下での焼成)によっても抑えることができる。しかし、銀ベースコンタクトの焼成に特別な雰囲気は必要ではない。上記記載の通り、シリサイドを形成するための遷移金属を含有しているインクは、低酸素雰囲気(pO<10−3気圧)で焼成する必要がある。Pb、Bi、In、Ga、Sn、及びZn、並びに、各金属と少なくとも1種のその他金属との合金、などの優れた低融点金属添加物(すなわち、金属酸化物とは異なる元素金属添加物)を、低焼成温度でコンタクトを得るために、もしくは焼成条件を拡大するために添加することができる。
【0046】
(a)ガラスの混合物、もしくは(b)ガラス及び結晶性添加剤の混合物、もしくは(c)1種以上の結晶性添加剤の混合物を用い、所望の組成範囲でガラス成分を処方することができる。その目的は、コンタクト抵抗を低減し、太陽電池の電気的性能を向上することにある。コンタクト特性を調整するため、例えば、Bi、Sb、Sb、In、Ga、SnO、ZnO、Pb、PbO、SiO、ZrO、Al、B、及びTaのような第二位相結晶性材料を、ガラス成分に添加してもよい。上記酸化物の組み合わせ及び反応生産物も、所望の特徴を有するガラス成分を構成するのに適している。例えば、4PbO・SiO、3PbO・SiO、2PbO・SiO、3PbO・2SiO、及びPbO・SiOなどの、PbOとSiOの反応によって形成された結晶性もしくはガラス質の低融点ケイ酸鉛は、ガラス成分を処方するために、単独でもしくは混合して用いることができる。ケイ酸鉛の第二位相を任意で用いてもよい。また、ZnO・SiOやZrO・SiOなど、上記酸化物のその他の反応生成物を用いてもよい。しかしながら、上記酸化物の総量は、本願各所に開示される様々な実施形態で特定された範囲内としなければならない。
【0047】
ハフニウムの酸化物(HfO)、インジウムの酸化物(In)、及び/又はガリウムの酸化物(Ga)を含有する特定のガラスが、導電性のAg/Si島状構造の大きさ及び質をともに増大することが見出されているため、約0.1から約15モル%のHfO+In+Gaをガラス成分中に含んでもよい。
【0048】
タンタル及びモリブデンの酸化物は、焼成中のガラス粘性及びガラス表面張力を低減させ、溶融したガラスによるウエハのより良好な湿潤を促進する。したがって、約10モル%までのTa、及び約3モル%までのMoOをガラス成分中に含有することができる。好適には、Ta及びMoOが含まれる範囲の下限は0.1モル%である。
【0049】
銀溶解及びガラス組成物からの銀沈殿の反応速度は、アルカリ金属酸化物の存在によって変化する。この点から、本発明の組成物は、例えば、NaO、KO、LiO、RbO、及びそれらの組み合わせのようなアルカリ金属の酸化物をさらに含んでいてもよい。特に、本願のある実施形態のガラス成分は、約0.1から約15mol%、もしくは、約0.1から約5mol%のNaO+KO+LiO+RbOを含んでいてもよい。
【0050】
前面コンタクトインク中のガラスは、効率的な前面コンタクト銀−シリコン界面の形成において多くの役割を果たす。前面コンタクトインクガラスは、一般に窒化ケイ素(SiN)又は二酸化チタン(TiO)から作られる反射防止コーティングを腐食させ、下層のシリコンに対しファイヤースルーしたコンタクトを形成する。ガラスはまた、NiとSiとの自己制御相互作用にも関与し、Siの一部を酸化し、SiOとしてガラス中に溶解させる。SiOが局所的に集まることでガラス粘性が増大するため、最終的には、この増加により、SiのSiOとしてのさらなる溶解が制限され、結果、ガラスとSiとの自己制御相互作用が生じてPN接合が保たれることとなる。また、ガラスは、Ag金属をガラス中に溶解し、Agイオンをシリコン界面へ移動させ、ガラスからAgを析出させて有用なAg/Si島状構造を界面で形成する。最終的に、ガラスは、銀インクの緻密性を向上してバルク銀の抵抗を低減させ、且つ、シリコンウェハ及び焼成銀インク間の結合(密着)を向上させる。
【0051】
有機ビヒクル及びその他有機成分。多くの導電性組成物用の有機ビヒクルは、一般的には溶媒に溶解した樹脂の溶液であり、その多くは樹脂とチキソトロープ剤の両者を含む溶媒溶液である。溶媒の沸点は、通常、約130℃から約350℃である。この目的のために最も頻繁に使用される樹脂は、エチルセルロースである。しかし、エチルヒドロキシエチルセルロース、ウッドロジン、エチルセルロースとフェノール樹脂の混合物、炭化水素樹脂、低級アルコールのポリメタクリル酸エステル、及びエチレングリコールモノアセテートのモノブチルエーテルのような樹脂も使用可能である。
【0052】
インク用途に最も広く使用されている溶媒は、α又はβテルピネオールのようなテルペン類、もしくは、Dowanol(登録商標;ジエチレングリコールモノエチルエーテル)のような高沸点アルコール類、もしくは、それらと、butyl Carbitol(登録商標;ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、dibutyl Carbitol(登録商標;ジエチレングリコールジブチルエーテル)、butyl Carbitol acetate(登録商標;ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM)、ジエチレングリコールメチルエーテル(DM)、ヘキシレングリコール、Texanol(登録商標;2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート)のようなその他溶媒との混合物、並びにその他のアルコールエステル類、ケロシン、及びフタル酸ジブチルである。ビヒクルは、コンタクトを修飾するために、有機金属化合物(例えば、リンもしくは銀をベースとするもの)を含有することができる。各用途で必要とされる所望の粘度や揮発性を得るため、これらと他の溶媒との様々な組み合わせが処方可能である。
【0053】
その他有機成分。インク処方で通常使用されるその他の分散剤、界面活性剤、及び流動性改質剤が含まれてもよい。例えば、製品保管、輸送等の際にガラス及び金属粒子が沈降するのを防ぐため、前記インクは、室温の範囲で「弱いゲル(weak gel)」を形成する流動性改質剤を含むのが有利である。「弱いゲル」では、ゲル化剤の分子形状、溶媒の性状、及びゲルが形成される熱力学的条件が、ゾルゲル転移温度(TGS)より低温での液体様粘弾性挙動の要因となる。過渡的ネットワーク(transient network)が築かれる。「強いゲル(strong gel)」と同様、「弱いゲル」の構造は熱可逆的である。加熱することにより、超分子構造が崩れ、個別分子(もしくは、お互いが分離したリボン状の凝集分子)がバルク溶液に再度分散する。
【0054】
前記のような「弱いゲル」が得られる流動性改質剤としては、Elementis CorpのThixatrol−ST、Thixatrol−SR、Thixatrol−SR100、Thixatrol−Plus;BYK ChemieのBYK−410、BYK−411、Arizona Chemicalsのゲル化剤PE−400、PA−1200、PE−1800が挙げられる。
【0055】
有機キャリアーとして有用な製品は、以下の商標のもので、市販購入することができる:Texanol(登録商標;Eastman Chemical Company,テネシー州キングスポート);Dowanol及びCarbitol(登録商標;Dow Chemical Co.,ミシシッピ州ミッドランド);Triton(登録商標;Union Carbide Division of Dow Chemical Co.,ミシシッピ州ミッドランド)、Thixatrol(登録商標;Elementis Company,ニュージャージー州ハイツタウン)、及びDiffusol(登録商標;Transene Co.Inc.,マサチューセッツ州ダンバー)。N−DIFFUSOL(登録商標)は、リン元素と同程度の拡散係数を持つn型拡散剤を含有する安定な液体製剤である。商標Surfynolの製品は、Air Products and Chemicals,Inc.(米国ペンシルベニア州アレンタウン)より市販されている界面活性剤である。商標Solsperseの製品は、Lubrizol Corporation(米国オハイオ州クリーブランド)より市販されている分散剤である。Natralith 611は、The Fanning Corporation(イリノイ州シカゴ)より市販されているインク添加剤である。
【0056】
Tergitolという商標で販売されている界面活性剤は、Dow Chemical Company(米国ミシガン州ミッドランド)から市販されている。Piccolasticという商標で販売されているスチレンベース樹脂は、Eastman Chemical Company(米国テネシー州キングスポート)から市販されている。Aromatic 100は、ExxonMobil Chemical Company(米国テキサス州ヒューストン)より市販されている炭化水素流体である。
【0057】
一般的に使用される有機チキソトロープ剤は、水素化ヒマシ油及びそれらの誘導体である。チキソトロープ剤は、懸濁液のずり流動化能を有する溶媒/樹脂特性においてのみ好適であるため、常に必要とされるものではない。さらに、湿潤剤として脂肪酸エステル、例えば、N−タロー−1,3−ジアミノプロパンジオレート;N−タロートリメチレンジアミンジアセテート;N−ココトリメチレンジアミン、ベータジアミン;N−オレイルトリメチレンジアミン;N−タロートリメチレンジアミン;及びN−タロートリメチレンジアミンジオレート、及びそれらの組み合わせが用いられる。
【0058】
前述の組成範囲は好ましい領域のものであって、これらの範囲に限定されるものではないことに注意すべきであり、当業者は、最終製品の製造、形成のために、特定の用途、特定の成分及び条件に応じて、これらの範囲を変更し得ることを認識するであろう。
【0059】
インクの調製。本発明にかかるインクは、3本ロールミルで便宜的に調製し、適当な溶媒、もしくは溶媒と添加剤との混合物で希釈してもよい。前記インクは、ビーズミル、ボールミル、超音波混合機のような適当な分散装置で調製することもできる。使用されるキャリアーの量及びタイプは、主に、あるインクジェットプリンターにおいて最終的に所望される処方粘度によって決まる。本発明にかかる組成物を調製する際、微粒子無機固体をキャリアーと混合し、適当な装置によって分散し、懸濁液を生成する。この結果得られた組成物は、Carri−Med粘度計を用いた、25℃、せん断速度200sec−1での粘度範囲が、約5から約500cps、好適には約10から約200cpsとなる。前記インクの固形分含有量は、通常、約20重量%から約80重量%の範囲であり、好適には約40重量%から約60重量%の範囲(Dimatixインクジェットプリンターなどの装置)、より好適には約60重量%から約75重量%の範囲(Optomecインクジェットプリンターなどのエアゾル物質堆積装置)である。前記「固形分含有量」に含まれる固形分とは、本願記載のガラスフリット、金属粒子、及び無機添加剤である。前記インクの表面張力は、約20から約60ダイン・cm、好適には約30から約50ダイン・cmとなる。
【0060】
インクの印刷及び焼成。前記インク組成物は、太陽電池コンタクト、もしくはその他太陽電池部品の製造過程で使用し得る。本発明の太陽電池コンタクト製造方法は、(1)少なくとも銀及びガラス含有の第一インクをシリコン基板へインクジェット印刷し、コンタクト層を形成する段階と、(2)前記インクを焼成して、金属の焼結とガラスの溶融を行い、シリコンへ接合させる段階とからなる。インクの印刷パターンは、炉設定温度約650から約1000℃、又はウェハ温度約550から約850℃といった適当な温度で焼成される。好適には、炉設定温度は約750から約930℃であり、インクは空気中で焼成される。反射防止層(SiN、又はSiOもしくはTiO)は、焼成中にガラスによって酸化及び腐食されると考えられ、シリコン基板との反応によってAg/Siの島状構造が形成される。この島状構造が、エピタキシャルにシリコンへ結合している。焼成条件は、シリコン/銀界面におけるシリコンウェハ上のAg/Si島状構造の密度を十分なものとするよう選択される。これにより低抵抗のコンタクトが得られ、バルク層の堆積後、高効率で、高い曲線因子を有する太陽電池が製造される。
【0061】
標準的なARCは、SiもしくはSiO等の、総称してSiNと呼ばれる窒化ケイ素のようなシリコン化合物から作られる。二酸化チタン(TiO)もまたARCとして有用である。この層は絶縁体として機能し、接触抵抗を増大させる傾向にある。したがって、前面コンタクトの形成において、ガラス成分によるARCの侵食は必要な工程である。本発明者らは、エピタキシャルな銀/シリコンの導電性島状構造が界面で形成されることによって、シリコンウェハと、インクもしくはペーストとの間の抵抗の低減が促進されることを見出した。つまり、シリコン上の銀島状構造は、シリコン基板と同じ結晶構造であると考えられる。このようなエピタキシャルな銀/シリコン界面が生じなければ、その界面での抵抗は、容認し難いほど高くなる。これまで、低抵抗のエピタキシャルな銀/シリコン界面を得るための加工条件は、非常に範囲が狭く、成し遂げ難かった。本願記載のインク及び方法は、幅広い加工条件下、すなわち、最小約650℃、最大850℃(ウエハ温度)まで焼成可能な焼成温度条件下で、低抵抗のコンタクト形成につながるエピタキシャルな銀/シリコン界面の形成を可能にする。本願記載の銀ベースインクは空気中で焼成することができる。
【0062】
前面コンタクトの製造方法。本発明にかかる太陽電池コンタクトは、本願開示の導電性インクを、例えば、インクジェット印刷によって、所望のウエット厚さ(例えば、約40から約80μm)で基板に塗布し、コンタクト層を形成することによって製造することができる。
【0063】
特に、図1Aは、単結晶シリコンもしくは多結晶シリコンの基板を用意する段階を概略的に示したものであり、その基板は、典型的に、光反射を減少させるテクスチャー加工を施した表面を有している。太陽電池の場合、基板は、延伸もしくは鋳造工程で形成されたインゴットをスライスしたものがよく使用される。スライシングに使用する線鋸のような手段に起因する基板表面の損傷や、ウェハのスライシング段階における汚染は、通常、KOHもしくはNaOHのようなアルカリ性水溶液、もしくはHF及びHNOの混合物を用い、基板表面を約10から20μmエッチングすることによって除かれる。基板表面に付着している鉄などの重金属を除去するために、HCl及びHの混合物で基板を任意に洗浄してもよい。その後、例えば、水酸化カリウム水溶液もしくは水酸化ナトリウム水溶液のようなアルカリ性水溶液を用いて、反射防止テクスチャ構造を施した表面を形成させる場合がある。これにより基板10が得られる。図中では、基板10は誇張された厚さ寸法で描かれているが、典型的なシリコンウェハは、おおよそ200μmの厚さである。
【0064】
図1Bは、p型基板を用い、n型層20を形成してpn接合を築いた場合を概略的に図示したものである。リン拡散層は、例えば、オキシ塩化リン(POCl)、有機リン酸化合物、及びその他本願開示のものなど、様々な適当な形態のうちのいずれかで提供される。リン源は、選択的に、シリコンウェハの片側のみに塗布してもよい。拡散層の深さは、拡散温度及び時間の調節によって変更することができ、一般的には約0.3から0.5μmである。また、拡散層は、約40から約100Ω/スクエアのシート抵抗を有する。リン源としては、リンケイ酸ガラス(PSG)などのリン含有液状コーティング物質が挙げられ、スピンコーティングなどの手段によって基板の片面のみに塗布され、適当な条件下で焼きなましを行うことによって拡散が達成される。
【0065】
次に、図1Cでは、SiN、TiOもしくはSiOからなる反射防止コーティング(ARC)30が、上記n型拡散層20の上に形成されている。ARC30は、通常、保護膜として機能する。水素による不動態化を強調するため、窒化ケイ素をSiN:Hで表すことがある。ARC30は、入射光に対する太陽電池の表面反射率を減少させることで光吸収量を増加させ、その結果、発生する電流を増加させる。保護層30の厚さは、塗布される物質の屈折率によって決まるが、約700から900オングストロームの厚さは、約1.9から2.0の屈折率に適合する。保護層は、低圧CVD、プラズマCVD、もしくは熱CVDなどの様々な手段で形成し得る。熱CVDを用いてSiNコーティングを形成する場合、出発物質としてジクロロシラン(SiCl)及びアンモニア(NH)ガスがよく用いられ、膜形成は少なくとも700℃の温度で行われる。熱CVDを用いる場合、高温で出発原料ガスを熱分解すると、窒化ケイ素膜中には水素が実質的に存在せず、シリコン及び窒素間の実質的な化学量論的組成割合を示すSiが生じる。保護層を形成するその他方法は当該分野で周知である。
【0066】
図1Dに示すように、アルミニウムペーストもしくはインク60、及び裏面銀又はアルミニウムペーストもしくはインク70を選択的に基板の裏面上にスクリーン印刷し、続いて、乾燥させる。前記アルミニウムペーストもしくはインクは、表1から5に示す1種以上のガラスフリットを含んでもよい。次いで、前面電極用の銀インク500をARC30の上にスクリーン印刷し、乾燥させる。前記銀インク500も、同様に、表1から5に示す1種以上のガラスフリットを含んでもよい。上記に続く(「バルク」)層においては、例えば、200から325メッシュスクリーンを使用し、自動スクリーン印刷などのその他技術を用いることができる。インクジェット印刷されたインクは、通常、乾燥を必要としないが、スクリーン印刷した層は、その後、焼成に先立って、200℃以下、好適には約125から約175℃で、約5から15分間乾燥する。その後、赤外線ベルト炉にて、700℃、750℃、800℃、850℃、900℃、950℃、及びその他中間の値などの約650℃から約1000℃の範囲内に設定された温度で、約1秒から数分(例えば、3、5、7、9分、もしくはそれ以上)の間、焼成を行う。焼成中、ガラスが溶融され、(バルク層及びその他の層に存在する)金属が焼結する。「炉設定温度」という語句及び類似する用語は、本願のワークピース(ウェハ及びその他基板)を焼成するのに使用される加熱装置、オーブン、窯、もしくは炉が、表示温度に設定され、且つ、焼成のために前記ワークピースを導入する以前に、前記「設定温度」に達していることを意味している。本願で開示及びクレームされている全ての焼成温度は、「設定温度」及び「ウェハ温度」を意味しており、類似する用語は、ワークピースが加熱される温度を示している。ある焼成処理において、「ウェハ温度」は、必ずしも「設定温度」と同じとは限らない。
【0067】
必要に応じ、窒素(N)もしくは他の不活性雰囲気を用いてもよいが、銀ベースコンタクトの製造に、特別な雰囲気は必要でない。焼成は、通常、約300℃から約550℃で有機物質が完全に燃焼される温度プロファイルで行なわれ、約650℃から約1000℃の炉設定ピーク温度での焼成時間は、わずか約1秒間に過ぎない。しかしながら、低温で焼成する場合には、1、3、もしくは5分程度のより長い焼成時間が可能となる。例えば、3ゾーン焼成プロファイルでは、ベルト速度約1から約4m(40から160インチ)/分、好適には3m/分(約120インチ/分)で使用してもよい。好適な実施例において、ゾーン1の長さは約7インチ(18cm)、ゾーン2の長さは約16インチ(40cm)、及びゾーン3の長さは約7インチ(18cm)である。各連続ゾーンの温度は、必ずしもではないが、通常はその手前のゾーンより高く、例えば、ゾーン1が700から790℃、ゾーン2が800から850℃、ゾーン3が800から970℃となる。当然、4、5、6、又は7ゾーンもしくはそれ以上などの、3ゾーンより多い焼成配列も本発明により想定され、各ゾーンの長さは約5から約20インチ、焼成温度は650から1000℃である。
【0068】
続いて、図1Eに概略的に示すように、銀インク500及びアルミニウムペーストもしくはインク60のアルミニウムをそれぞれ溶融し、焼成中にシリコン基板10と反応させる。その後、裏面ペーストもしくはインク60を凝固し、高濃度のアルミニウムドーパントを含有するp層40を形成する。この層は、通常、裏面電解(BSF)層と呼ばれ、太陽電池のエネルギー変換効率向上を促進する。
【0069】
裏面アルミニウムペーストは、焼成により、乾燥状態のもの60からアルミニウム裏面コンタクト61へと変化する。同時に、裏面銀もしくはアルミニウムペースト70を焼成し、銀もしくはアルミニウム裏面コンタクト71とする。焼成中、裏面アルミニウムと裏面銀もしくはアルミニウムとの間の境界は、合金状態であると推測され、また、電気的に接続もしている。一つには、より厚いp層40を形成させる必要があることから、裏面コンタクトは、アルミニウムペーストもしくはインクによって、約30から50μmのウェット厚さまで被覆される。裏面銀ペースト領域は、モジュール製造の際に、タブ装着のために使用される。さらに、前面電極を形成する銀ペースト500を焼結し、焼成中に窒化ケイ素膜30に侵入させ(すなわち、窒化ケイ素膜30をファイヤースルーし)、それによって、図1Eの前面電極501で示すように、n型層20と電気的に接続可能となる。特に、図1Fに示すように、銀インク500及びそれに対応する前面電極501は、少なくとも1つのコンタクト層510及び少なくとも1つのバルク層530をそれぞれ含み、それらは、その後、任意のコンタクト層の上に印刷してもよい。図1Fは、焼成電極501となる銀インク500(それぞれ図1D及び1Eに図示)の概略的な拡大図である。層520は、任意の第二コンタクト層を示している。図1Fに示すように、多重堆積層510、520が、コンタクト層の一部を形成することができる。
【0070】
本発明にかかる太陽電池裏面コンタクトは、アルミニウム粉末と、表1から6のガラス組成物とを混合して調製した本願開示のAgもしくはAlペーストのいずれかを、銀リアコンタクトペーストで予め被覆されたシリコン基板のP側に、例えば、スクリーン印刷によって、所望のウエット厚さ(例えば、約30から50μm)で塗布することで製造できる。前面コンタクト製造のためには、前面コンタクト銀ペーストを前面に印刷する。
【0071】
特に、本発明は、コンタクト層及びバルク層からなる太陽電池コンタクトの製造方法を提供するものであり、前記方法は、(a)シリコンウェハの反射防止コーティングを有する部分の少なくとも一部の上に、約20重量%から約70重量%の固形分を含有するインクをインクジェット印刷する段階であり、前記インクが、(1)平均粒径約3μm未満で、且つ、(2)ガラス遷移温度が約200℃から約700℃のガラスフリットを含むことを特徴とする印刷段階と、(b)前記ウェハを焼成し、ガラスフリットが溶融してガラスが形成され、シリコンへのコンタクト層が形成される段階とからなる。さらに、ウェハを焼成する(b)段階の後、金属を含む第二インク層を前記コンタクト層に塗布することによってバルク層を形成してもよい。前記第二インクは、さらに、ガラスフリットを含んでもよい。この、焼成されたコンタクト層及び1種以上の湿潤(金属含有)バルク層を有するウェハを、二回目に(もしくはそれ以上の回数)焼成し、焼結バルク層を形成する。バルク層は、めっき法もしくは直接描画方法を用いて堆積させてもよい。バルク層及びコンタクト層は共焼成してもよい。さらに、ウェハを焼成してコンタクト層を形成した後、バルク層の形成に先立ち、ガラスの少なくとも一部を除去してもよい。
【0072】
バルク層は、金属の代わりに、硬化性ポリマー樹脂を含むインクで形成してもよい。その場合、本発明の方法は、第二(もしくはそれに続く)導電性インクを硬化する段階を含む。
【実施例1】
【0073】
実施例:15.6cm×15.6cmで、180から250μmの厚さの多結晶シリコンウェハを、窒化ケイ素反射防止コーティングで被覆した。これらウェハのシート抵抗は、約55Ω/スクウェアであった。表7のペースト組成物を用いた実施例を、Dimatix Materialプリンター(DMP−2800)(Dimatix Inc.、米国カリフォルニア州サンタクララ;表中「Di」と記す。)、もしくはMaskless Mesoscale Deposition System(M3D)(Optomec,Inc.、米国ニューメキシコ州アルバカーキ;表中「Op」と記す。)のいずれかを用いて印刷した。「〜」という記号は、「おおよそ」を意味する。適切なインク粘性は、〜25℃の室温で、Dimatixプリンターでは〜10から20cP、Optomec Systemsプリンターでは〜100から200cPである。印刷の際のインク粘性は、室温から〜80℃のインク貯留層温度を調節することでさらに調整可能である。表7に示すように、Dimatixインクジェットプリンター用には50から60重量%の固形分高配合品が、Optomec Systems用には〜70から75重量%の固形分高配合品が得られた。
【0074】
前面コンタクトを印刷した後、サンプルを約150℃で約10分間乾燥させた。適したコンタクト形成を究明するために、サンプルを実験室用の箱形炉において、約700から約750℃の設定温度で、30秒間焼成した。電気検査用の印刷ウェハを、RTCの3ゾーン赤外線(IR)ベルト炉を使用し、ベルト速度約3m(120インチ)/分、3つすべてのゾーン設定温度830℃として空気中で共焼成した。ゾーンは、それぞれ7インチ、16インチ、7インチの長さであった。ほとんどのサンプルの焼成後フィンガー幅は、約120〜約170μmであり、焼成後の厚さは、約10〜15μmであった。銀をコンタクト上にめっきすることにより、コンタクトのバルク層が形成された。
【0075】
前記太陽電池の電気的性能を、ソーラー試験器を用い、AM1.5の太陽光条件で、ASTM G−173−03に準じて測定した。表7の実施例における電気試験の結果を、表9に示す。ガラス組成物AからDを表8に示す。粘性は、せん断速度200(1/sec)で測定する。Jscは、ゼロ出力電圧で測定された短絡電流密度、Vocはゼロ出力電流で測定された開回路電圧を意味する。前記太陽電池特性については、スクリーン印刷された太陽インクCN33−462(Ferroより市販)との比較も行った。表9は、本発明のインクジェットインク処方及びその特性を示しており、電池効率(η)及び曲線因子(FF)として測定された太陽電池性能が著しく向上していることがわかる。
【0076】
【表7】

【0077】
【表8】

【0078】
【表9】

【0079】
付加的な利点及び変更は当業者にとって容易である。よって、その広範な態様において本発明は、ここに示され記載された特定の詳細や例示された実施例に限定されるものではない。従って、添付の請求項及びその均等物により定義される発明概念全般の精神あるいは範囲から逸脱せずに、多様な変更を行ってもよいものとする。
【符号の説明】
【0080】
10 p型シリコン基板
20 n型拡散層
30 保護層/反射防止コーティング(窒化ケイ素膜、酸化チタン膜、もしくは酸化ケイ素膜のいずれかであり得る。)
40 p層(裏面電界:BSF)
60 裏面に形成されたアルミニウムベースペースト
61 裏面アルミニウムベースペーストを焼成して得られたアルミニウムベース裏面電極
70 裏面に形成された、銀、もしくは銀/アルミニウムペースト
71 裏面銀ペーストの焼成によって得られた、銀、もしくは銀/アルミニウム裏面電極
500 本発明にかかる前面に形成された銀ペースト
501 前面銀ペーストの焼成によって形成された、本発明にかかる銀前面電極
510 第一コンタクト層
520 第二コンタクト層
530 バルク層
【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図1D】

【図1E】

【図1F】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクト層及びバルク層からなる太陽電池コンタクトの製造方法であり、前記方法が、
a.シリコンウェハの反射防止コーティングを有する部分の少なくとも一部の上に、約20重量%から約80重量%の固形分を有する第一インク層をインクジェット印刷する段階であり、前記インクが、平均粒径約3μm未満、且つ、ガラス遷移温度約200℃から約700℃のガラスフリットを含むことを特徴とする印刷段階と、
b.前記ウェハを焼成し、ガラスフリットが溶融してガラスが形成され、シリコンへのコンタクト層が形成される段階と
からなることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1の方法において、前記インクが導電性であり、且つ、さらに、銀を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2の方法において、前記銀が、粉末、フレーク、コロイド粒子、コロイドけん濁液、銀被覆粒子、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される形態であることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2の方法において、前記銀が、めっき溶液の形態であることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2の方法において、前記銀が、AgCl、AgNO、AgSO、AgOOCCH、有機金属銀化合物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される銀化合物の形態であることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項2の方法において、前記インクが、さらに、リン組成物を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6の方法において、前記リン組成物が、乾燥重量で少なくとも約10重量%のリン元素を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6の方法において、前記リン組成物が、少なくとも約25モル%のPOからなるリンガラスを含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項6の方法において、前記リンが、銀へのコーティング剤として存在することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項6の方法において、前記リン組成物が、[R−O]−P;[Ar−O]−P;[R−Ar−O]−P;[R−Ar−O]−P;P−[(R−O)(Ar−O)(R−Ar−O)3−(x+y)];[(RO)−P−Ar;[(ArO)−P−Ar;及び[(RO)−P−R(式中、RからRは、それぞれ独立して、CからC10のアルキル基及び置換アルキル基からなる群から選択され、及びArからArは、それぞれ独立して、フェニル基及び置換フェニル基からなる群から選択される。)からなる群から選択される有機リン化合物を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項6の方法において、前記リン組成物が、HPO、リン酸塩、リン酸塩ガラス、ホスフィン、P、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される無機リン化合物を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項2の方法において、前記インクが、さらに、Ni、Fe、Co、Pt、Pd、W、Mo、Gd、Y、Zr、Hf、Ti、La、Ta、Nb、V、Ir、Rh、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される金属を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1の方法において、前記インクが、さらに、エッチャントを含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
太陽電池コンタクトの形成方法であり、前記方法が、
a.シリコンウェハ上に、リン組成物を含む第一層をインクジェット印刷する段階と、
b.前記第一層の少なくとも一部の上に導電性インクをインクジェット印刷する段階であり、前記インクが、
i.銀と、
ii.Si、Pb、Bi、Al、Zn、B、Zr、Ti、Ta、P、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される金属の酸化物を含有するガラスフリットとを含み、前記ガラスフリットの平均粒径が約3μm未満であることを特徴とする印刷段階と、
c.約970℃未満の温度にて空気中で前記シリコンウェハを焼成する段階と
からなることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14の方法において、前記リン組成物が、乾燥重量で少なくとも約10重量%のリン元素を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項14の方法において、前記リン組成物が、少なくとも約25モル%のPからなるリンガラスを含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
太陽電池コンタクトの製造方法であり、前記方法が、
a.シリコンウェハの少なくとも一部の上に、リン化合物及び溶媒を含むめっき溶液からなる第一リン層をインクジェット印刷する段階と、
b.前記めっき溶液から溶媒を蒸発させる段階と、
c.前記第一リン層の少なくとも一部の上に、銀及びガラスフリットを含むインクをインクジェット印刷する段階と、
d.前記シリコンウェハを焼成してフリットを溶融させる段階と
からなることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17の方法において、前記めっき溶液が、さらに、Ag、Ni、Fe、Co、Pt、Pd、W、Mo、Gd、Y、Zr、Hf、Ti、La、Ta、Nb、V、Ir、Rh、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される金属を含むことを特徴とする方法。


【公表番号】特表2010−538471(P2010−538471A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523147(P2010−523147)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/074711
【国際公開番号】WO2009/029738
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(503468695)フエロ コーポレーション (26)
【Fターム(参考)】