説明

奥歯磨き用歯ブラシ

【課題】奥歯の裏側および奥歯の歯周ポケットを容易に磨くことができる奥歯磨き用歯ブラシを提供する。
【解決手段】奥歯磨き用歯ブラシ20は、頭部210の植毛面212が、本体200に向かう方向に傾いている。本体200の前端と頭部210の後端との境界部208の重心を、第1の重心204とし、本体200の重心線上の点のうち、第1の重心204から10cmの直線距離にある点を、第2の重心206とする。第1の重心204と第2の重心206を通る線を軸Xとすると、頭部210の植毛面212は、側面視にて軸Xと角度βをなす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、奥歯磨き用歯ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
歯を健康な状態で維持することは、人体の健康にとって重要である。そのためには、上下左右の歯の全体を、磨き残しがないように十分磨く必要がある。しかし、歯には磨きやすい歯と、磨きにくく、磨き残しが生じやすい歯とがある。特に、奥歯(上下左右の第二大臼歯や第三大臼歯など)を磨くことは一般に容易ではないため、磨き残しが生じやすく、虫歯や歯周病の原因となりやすい。
【0003】
現在、多種多様な歯ブラシが市販されているが、それらの多くは、1本ですべての歯を満遍なく磨くことができるように設計されており、特定の歯を磨くことに特化した歯ブラシは少ない。一般的な歯ブラシでは、奥歯を効率的かつ容易に磨くことは非常に困難であるが、奥歯を磨くことに特化した歯ブラシは少なく、特に奥歯の裏側および歯周ポケットを十分に磨くことができるとされる歯ブラシは存在しない。
【0004】
歯ブラシを使った歯磨き方法には、ローリング法、水平法、スクラビング法、フォーンズ法、およびバス法などの様々な方法が提案されている。その中でもバス法は、プラーク除去率および歯肉マッサージ効果が高く、歯面の摩耗が少ないという、非常に優れた方法として知られている。バス法は、毛先を歯と歯茎の溝に当て、横方向に加圧振動する方法であり、毛先を歯の軸に対して約45度になるように当てることで、歯周ポケットを効率的に磨くことができる点が特徴である。
【0005】
従来の歯ブラシでは、一般に奥の歯ほど磨きにくく、特に奥歯(上下左右の第二大臼歯や第三大臼歯など)の裏側や奥歯の裏側の歯周ポケットを、角度をつけて効率的かつ容易に磨くのは困難であった。特に、口が小さく歯磨きの技量も低い幼児や、口を大きく開けることができない老人にとっては、奥歯の裏側を磨くことは非常に困難であった。また、歯並びや第三大臼歯の有無などの点で、歯の生え方には個人差が大きいため、同じ型の歯ブラシを使用したとしても、人によって歯磨きの効率が大きく異なる点も問題であった。
【0006】
従来、植毛部の面積をできるだけ小さくし、奥歯の裏の歯周ポケットに十分到達する長さで弾性力のある毛が植毛された、奥歯の裏みがき歯ブラシが提案されている(例えば特許文献1参照)。また、歯ブラシヘッド部の前端部に、傾斜または階段状の山形に形成された密毛部を有する歯ブラシが提案されている(例えば特許文献2参照)。また、植毛台の先部面に複数のブリッスル束による略円形状の植毛パターンを有し、当該略円形状をした植毛パターン部のブリッスル束の毛丈が、他の部分の毛丈よりも短い歯ブラシが提案されている(例えば特許文献3参照)。また、ネック部を略直角に屈曲または湾曲させた歯ブラシが提案されている(たとえば特許文献4および5参照)。また、通常の歯ブラシの一方の端部に、放射状に広がる毛束を有する奥歯用ブラシ部が提案されている(例えば特許文献6参照)。また、把持部の一方の端部に、U字に湾曲した奥歯の裏を磨くためのブラシを備えた歯ブラシが提案されている(例えば特許文献7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−56474号公報
【特許文献2】特開平9−182628号公報
【特許文献3】特開2000−175742号公報
【特許文献4】特開2002−51837号公報
【特許文献5】特開2005−296600号公報
【特許文献6】特開2001−211938号公報
【特許文献7】特開平11−46862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来提案されている歯ブラシでは、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットを効率的に磨くことはできない。特許文献1の歯ブラシでは、刷毛が奥歯の裏側に対して平行に当たり、歯周ポケットに対しては垂直に当たるため、奥歯の裏側や歯周ポケットを十分に磨くことができない。また、特許文献2の歯ブラシでは、奥歯に特化した歯ブラシではないため、山形の密毛部が奥歯の裏に当たる前にそれ以外の部分が歯の上面に当たってしまい、やはり奥歯の裏側を効率的に磨くことができない。また、刷毛が奥歯の裏側に対して平行に当たり、歯周ポケットに対しては垂直に当たるため、奥歯の裏側や歯周ポケットを十分に磨くこともできない。また、特許文献3の歯ブラシでも、奥歯の裏側まで効果的に磨くことができない。また、例えば特許文献4〜7の歯ブラシでは、歯牙や歯肉の裏側を容易に磨くことができるとされているが、奥歯の裏側を磨くことは困難であり、また、歯周ポケットをバス法により十分磨くことはできない。
【0009】
したがって、従来提案されている歯ブラシでは、奥歯の裏側や歯周ポケットを十分に磨けるとは言えなかった。特に、奥歯の裏側まで頭部を入れて磨いたり、バス法のように歯に対して角度をつけて刷毛を当てることによって、奥歯の裏側の歯周ポケットを効率的かつ容易に磨くことは、従来提案されている歯ブラシでは非常に困難であった。
【0010】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットを効率的かつ容易に磨けるような、奥歯磨き用歯ブラシを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の奥歯磨き用歯ブラシは、本体と、刷毛が植毛された頭部を有する奥歯磨き用歯ブラシであって、本体と頭部は連続しており、本体の軸方向に対し、刷毛が植毛された面である頭部の植毛面が第1の傾斜角を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットを容易に磨くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】成人の歯の形状と、歯間の距離や角度を示す図である。
【図2】T字型歯ブラシの一例の平面図、側面図、および使用状態を示す図である。
【図3】第一の実施形態に係る奥歯磨き用歯ブラシの平面図、側面図、および使用状態を示す図である。
【図4】他の実施形態に係る奥歯磨き用歯ブラシの本体の、種々の形状を示す側面図である。
【図5】他の実施形態に係る奥歯磨き用歯ブラシの刷毛部の、種々の形状を示す側面図および正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態(以下、実施形態という)を、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、成人の歯の形状と、歯間の距離や角度を示す図である。図1(a)は、上あごおよび下あごの歯の並びを示す。図1(b)は、口を開いた状態の側面視である。
【0016】
図1(a)のように、成人には、上あごおよび下あごとも、最大で左右8本の歯が生えている。点Pと点Pは、それぞれ上あごと下あごの左右の中切歯(前歯)の上端の点である。点Pと点Pは、それぞれ上あごと下あごの右の第三大臼歯の裏側の上端の点である。点Pと点Pは、それぞれ上あごと下あごの右の第二大臼歯の裏側の上端の点である。直線lは点Pと点P、直線lは点Pと点P、直線lは点Pと点P、直線lは点Pと点Pを結ぶ直線をそれぞれ示す。「歯の解剖学入門」(赤井三千男編、医歯薬出版、1990年発行)によると、第三大臼歯の裏側の両端間の距離(歯列弓幅)は、日本人の成人男性の上あごでは65.8mm、下あごでは62.9mmであり、日本人の成人女性の上あごでは63.0mm、下あごでは59.5mmである。また、点Pから第三大臼歯の裏側の両端間に対して下ろした垂線の長さ(歯列弓長)は、日本人の成人男性の上あごでは55.4mm、下あごでは51.8mmであり、日本人の成人女性の上あごでは53.8mm、下あごでは50.6mmである。したがって、直線l上の点Pと点P間の距離の平均値、および直線l上の点Pと点P間の距離の平均値は、日本人の成人男性ではそれぞれ約64.4mmおよび約60.6mmであり、日本人の成人女性ではそれぞれ約62.3mmおよび約58.7mmである。歯ブラシを、点Pと点Pを結ぶ直線上の点から口の中に入れると仮定すると、歯ブラシの先端から歯ブラシの本体にかけて、最小でもこの程度の長さを口の中に入れることになる。
【0017】
図1(b)は、点Pと点Pとを結ぶ直線m上の点から、略直線状の歯ブラシを口の中に入れた場合、奥歯に対して最大でどの程度の角度をつけることができるかを示す。直線mとmは、それぞれ点Pおよび点Pと、点Pとを結ぶ直線であり、直線mとmは、それぞれ点Pおよび点Pと、点Pとを結ぶ直線である。点Pは、点Pと点Pの中点である。また、直線mが点Pにおいて直線lとなす角度はθ、直線mが点Pにおいて直線lとなす角はθ、直線mが点Pにおいて直線lとなす角はθ、直線mが点Pにおいて直線lとなす角はθである。
【0018】
ここで、成人が無理のない程度に口を開いた場合の、奥歯間の距離、つまり点Pと点P間の距離は15.0mm(点Pと点P間の距離は18.0mm程度)、前歯間の距離、つまり点Pと点P間の距離は30.0mm程度となる。また、上述のとおり、直線l上の点Pと点P間の距離の平均値、および直線l上の点Pと点P間の距離の平均値は、成人男性でそれぞれおよそ57.8mmおよび55.7mmである。この場合、角度θ〜θのうちθまたはθが最大となり、いずれの角度も約30度である。したがって、第三大臼歯を持たない人であっても、バス法などによる歯磨きを行うために、奥歯の裏側や歯周ポケットに対して約45度の角度で歯ブラシの刷毛を当てるためには、刷毛が歯ブラシ本体の軸方向に対して、約15度以上内向きに傾いていることが好ましい。
【0019】
また、通常は点Pと点Pの中点である点P周辺から歯ブラシを口の中に入れることが多いと考えられるため、奥歯の裏側の上部の点である点P、点P、点P、および点Pに対して歯ブラシの軸が当たる角度は、これらの角度よりも小さくなる。点Pと点P、および点Pと点Pを結ぶ直線がそれぞれ直線lおよびlとなす角は、いずれも約15度である。したがって、第三大臼歯を持たない人であっても、バス法などによる歯磨きを行うために、奥歯の裏側や歯周ポケットに対して約45度の角度で歯ブラシの刷毛を当てるためには、刷毛が歯ブラシ本体の軸方向に対して、約30度以上内向きに傾いていることが好ましい。
【0020】
図2は、T字型歯ブラシの一例の平面図、側面図、および使用状態を示す図である。図2(a)は、T字型歯ブラシの一例の平面図を示す。図2(b)は、T字型歯ブラシの一例の側面図を示す。図2(c)は、T字型歯ブラシの一例の使用状態を示す。
【0021】
図2(a)に示すように、T字型歯ブラシ10は、本体100、頭部110、および刷毛部120を含んで構成されている。本体100は、把持部であって、歯ブラシの持ち手である。本体100の略中央部には、持ちやすくするために親指で押さえるための段部102が形成されている。頭部110は、刷毛部120の刷毛を植毛するための植毛面112を有する植毛台である。本体100と頭部110とは、図2(b)に示すように、本体100の前端と頭部110の後端の境界である境界部108において連続し、一体的に形成されている。刷毛部120は、ブラッシングにより食べかす等の除去を行うためのブラシであり、頭部110の植毛面112に開けられた各植毛穴114に、毛束の状態で植毛された刷毛から構成されている。植毛面112には、両端に3列、その内側に4列の植毛穴114が形成されている。各植毛穴の直径は約1.2mm、植毛穴の間隔は約0.8mmであり、頭部110の前後方向の長さdは、約12mmである。
【0022】
図2(b)に示すように、T字型歯ブラシ10は、本体100と頭部110とが側面視にて一直線上に配置されており、頭部110の植毛面112は、本体100の長さ方向の重心を結ぶ軸である、軸X方向と略平行である。また、刷毛部120の刷毛は、植毛面112に垂直な方向に植毛されている。
【0023】
図2(c)に示すように、T字型歯ブラシ10を図1(b)の点P付近から口の中に入れ、奥歯(たとえば第三大臼歯)の裏側Aを磨こうとした場合、頭部110を奥歯のさらに裏側に、長さd(約12mm)程度入れなければならない。これは、過度に口の奥を広げる行為であるため、嘔吐感を伴う場合もあり、特に幼児や老人にとっては容易ではない。したがって、奥歯の裏側を効果的に磨くことができない場合がある。また、歯周ポケットBまで刷毛部120の刷毛が届いたとしても、約15度の角度でしか刷毛を当てることができないため、刷毛を歯に対して45度の角度をつけた状態で当てるバス法により、奥歯の裏側の歯周ポケットを効果的に磨くことはできない。また、刷掃面122を奥歯の裏側Aや歯周ポケットBに効率的に当てることもできない。
【0024】
(第一の実施形態)
図3は、第一の実施形態に係る奥歯磨き用歯ブラシの平面図、側面図、および使用状態を示す図である。図3(a)は、本発明の奥歯磨き用歯ブラシの平面図を示す。図3(b)は、本発明の奥歯磨き用歯ブラシの側面図を示す。図3(c)は、本発明の奥歯磨き用歯ブラシの使用状態を示す。
【0025】
図3(a)に示すように、本発明の奥歯磨き用歯ブラシ20は、本体200、頭部210、および刷毛部220を含んで構成されている。本体200には、段部202が形成されている。頭部210は、本体200の長さ方向と垂直な方向に長辺を有する、略長方形状の構造であり、本体200と頭部210は、頭部210における手前側の植毛穴214の近傍領域と、本体200の前端との境界である境界部208において連続し、T字形状となるように一体的に形成されている。以下、この近傍領域を頭部の後端と呼び、また開放端を頭部の前端と呼ぶ。境界部208は、T字のくびれた部分に設定されてもよい。頭部210は、本体200と一体的に形成されてもよいし、本体200とは別々に形成されてから結合されてもよい。奥歯磨き用歯ブラシ20をT字形状とすることにより、頭部210の前端から後端までの植毛面212方向の長さdを細くして奥歯の裏側を磨きやすくしつつ、奥歯の裏側の比較的広い範囲を、ソフトに磨くことも可能となる。刷毛部220の刷毛は、頭部210の植毛面212に開けられた各植毛穴214に、それぞれ毛束の状態で植毛されている。植毛面212には、両サイドに1列、その内側に2列×3行の植毛穴214が形成されている。各植毛穴の直径は約1.2mm、植毛穴の間隔は約0.5mmであり、長さd(図3(b)参照)は、5mm程度である。また、頭部210の前端から刷毛部120の刷毛の先端までの、後述の軸X方向の長さd(歯磨き時に歯ブラシを奥歯の奥側に入れなければいけない長さ)は、8mm程度となる。なお、刷毛部220の刷毛は、植毛穴214を示すために透明なものとして示したが、透明ではなく着色されていてもよい。
【0026】
図3(b)に示すように、本発明の奥歯磨き用歯ブラシ20は、頭部210の植毛面212が、本体200に向かう方向に傾いている。ここで、本体200の前端と頭部210の後端との境界部208の重心を、第1の重心204とし、本体200の重心線上の点のうち、第1の重心204から10cmの直線距離にある点を、第2の重心206とする。第1の重心204と第2の重心206を通る線を軸Xとすると、頭部210の植毛面212は、側面視にて軸Xと角度βをなす。また、頭部210の前端側から後端側に向かって、長さが相対的に短くなるように、刷毛が植毛面212に対して垂直に、段階的に植毛されている。これにより、刷毛の刷掃面222は、植毛面212に対し角度90°−γで示される傾斜を有する、テーパー状の形状を形成している。植毛面212と刷掃面222がそれぞれ傾斜をもつことにより、刷掃面222は本体200の軸Xに対し、角度αの傾斜をなす。
【0027】
上述のとおり、本発明では、植毛面212および刷掃面222の傾斜角を、第1の重心204と第2の重心206を通る軸Xを基準にして規定する。奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットの歯磨きを行う際には、上述の直線l上の点Pと点P間の距離の平均値、および直線l上の点Pと点P間の距離の平均値である、約57.8mmおよび約55.7mmという長さを考慮すると、第1の重心204から大体7cmの地点より後ろ側の本体上の領域を把持して歯磨きを行うため、第1の重心204から10cmの距離にある第2の重心206周辺の表面を手で把持していることが多いと考えられる。そこで、本実施形態では、第1の重心204と第2の重心206を通る軸Xを基準にすることにより、本体200の形状によらず、植毛面および刷掃面の角度を規定する。つまり、本体200は、略直線状ではなく、図4に示すように様々な形状であってもよい。なお、奥歯磨き用歯ブラシ20のように本体が略直線状である場合、第1の重心204と第2の重心206を通る軸は、重心線とほぼ一致する。
【0028】
ここで、図1(b)で述べたように、成人が無理のない程度に口を開けば、奥歯磨き用歯ブラシ20の軸Xを約30度の角度で口の中に入れることができるが、さらに大きく口を開くことのできる人であれば、約35度の角度で口の中に入れることができると考えられる。その場合、奥歯の裏側に45度の角度で刷毛を当てるためには、角度βは約10度であればよい。一方、奥歯磨き用歯ブラシ20の軸を口の中に略水平に入れる場合、奥歯磨き用歯ブラシ20の軸Xは歯の裏側などに対して角度を有さないため、角度βが約45度であることが必要である。したがって、角度βは、通常10〜45度の間の所定角度に定められる。また、奥歯磨き用歯ブラシ20は、約10度以上の角度をつけて口の中に入れた方がより使いやすいが、年齢や口の大きさにより、図1(b)ほどは口を開けられなかったり、第3大臼歯を有するため、約25度以下の角度でしか口の中に入れることができない人もいると考えられる。したがって、そのような人でも奥歯の裏側に45度の角度で刷毛を当てるために、角度βは、好ましくは20〜35度の間の所定角度に定められる。また、図1(b)で述べたように、点P付近か、それより少し上から奥歯磨き用歯ブラシ20を入れるのがより磨きやすいが、その場合、軸Xは歯の裏側などに対して約15〜20度程度の角度を有するものと考えられる。したがって、角度βは、より好ましくは25〜30度の間の所定角度に定められる。これにより、奥歯磨き用歯ブラシ20の軸Xを、略水平か、無理をしない程度の角度に傾けて口の中に入れることにより、刷毛部220の刷毛を、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットに、約45度の角度で当てることが可能となるため、バス法などによる歯磨きが効率的かつ容易に行える。
【0029】
また、刷掃面222を通常の歯ブラシと同様に形成する場合、角度90°−γは0度程度であるが、刷掃面222を奥歯の裏側に対してより広く当てるためには、角度90°−γは60度程度であってもよい。したがって、角度90°−γは、通常0〜60度の間の所定角度に定められる。また、刷掃面222を奥歯の裏側により広い面積で当て、かつ刷毛を奥歯の裏側の歯周ポケットに対して届きやすくするため、角度90°−γは20度以上が好ましく、刷掃面222を奥歯の裏側によりフィットさせるために、角度90°−γは55度以下が好ましい。したがって、角度90°−γは、好ましくは20〜55度の間の所定角度に定められる。また、刷掃面222を歯の裏側に対して略平行に当て、かつ刷毛を奥歯の裏側の歯周ポケットに対して届きやすくするため、角度90°−γは、より好ましくは40〜50度の間の所定角度に定められる。これにより、より広い面積で刷掃面222を奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットに当て、効率的に歯磨きを行うことが可能となる。
【0030】
また、角度β(10〜45度、20〜35度、および25〜30度)に、上述の角度90°−γのうち、より好ましい範囲である40〜50度を考慮すると、角度αは、通常50〜95度の間の所定角度に定められ、より好ましくは60〜85度の間の所定角度に定められ、さらに好ましくは、65〜80度の間の所定角度に定められる。これにより、奥歯磨き用歯ブラシ20の軸Xを、略水平か、無理をしない程度の角度を付けて口の中に入れることにより、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットに接する面積を最大にして刷掃面222を当てることが可能となるため、バス法などによる歯磨きがさらに効率的かつ容易に行える。なお、角度βと角度90°−γはそれぞれ独立して調節可能であるため、これ以外の範囲でも、奥歯磨き用歯ブラシ20を用いて、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットの歯磨きを行うことは可能である。
【0031】
図3(c)に示すように、本発明の奥歯磨き用歯ブラシ20で奥歯(たとえば第三大臼歯)の裏側を磨く場合、おおよそ長さdだけ歯ブラシを奥歯よりも裏側に入れなければならないが、長さd(8mm)は図1のT字型歯ブラシ10の長さd(12mm)よりも30%以上短いため、歯ブラシを奥歯のさらに奥に入れやすい。また、角度αが大きいことにより、軸Xを略水平か、無理をしない程度の角度に傾けて、奥歯磨き用歯ブラシ20を口の奥に入れることにより、刷毛部220に含まれる各刷毛を、奥歯の裏側Aおよび歯周ポケットBに対し、約45度の角度で当てることができる。
【0032】
歯ブラシを無理なく口の奥まで入れるためには、長さdを上述の長さdより短くする必要がある。そのためには、頭部210の長さdが短いことが好ましい。毛束の直径および毛束の間隔が通常の規格の歯ブラシであれば、毛束が4列以上では、頭部210の長さdが約10mm以上と長くなり、長さdはさらに長くなりすぎるため、口に入れにくい。したがって、毛束の直径および毛束の間隔が通常の規格であれば、2列〜3列程度であって、長さdが4−6mm程度であることが好ましい。一方、毛束の直径および毛束の間隔が通常の規格の歯ブラシであれば、毛束が1列では、刷毛に負荷がかかりすぎ、耐久性が劣るため、2列以上であることが好ましい。ただし、毛束がより大きいか、または刷毛の材質の丈夫な歯ブラシであれば、1列であって頭部210がより短くてもよく、また毛束の直径および毛束の間隔がより小さい歯ブラシであれば、4列以上であってもよい。また、通常の1列の配置より耐久性に優れていれば、交互またはランダムに2列と1列を並べるなどの、1列と2列の混合型の配置であってもよい。以上の刷毛部220の構造により、長さdを短くして頭部210を奥歯の奥に入れやすくしつつ、耐久性にも優れた奥歯磨き用歯ブラシ20とすることができる。
【0033】
また、奥歯磨き用歯ブラシ20を口の奥まで入れて、左右方向にブラッシングするためには、頭部210の長辺の長さdをある程度短くする必要がある。長さdは、5〜20mm程度が好ましく、手に負担をかけずに効率的に奥歯を磨くためには、10〜15mm程度がさらに好ましい。よって、図3(a)に示したとおり、植毛面212には、両サイドに1列、その内側に2列×3行の植毛穴214が形成されているが、両サイドに1列、その内側に2列×1行または2行の植毛穴214が形成されていてもよい。また、両サイドの1列構造を有さず、2列×2行、2列×3行、または2列×4行の植毛穴214が形成されていてもよい。これらの構造により、奥歯の左右方向のブラッシングが容易に行える。
【0034】
また、軸Xを略水平または少し傾けて歯磨きを行うことから、頭部210または本体200の刷毛部220とは反対側の点から、刷毛部220の先端部までの高さhは、できるだけ小さいことが好ましい。高さhは、たとえば約20mm以下が好ましく、より好ましくは約17mm以下であり、さらに好ましくは約15mm以下である。これにより、本体が他の歯に当たったりすることなく、スムーズに奥歯の歯磨きを行える。
【0035】
また、頭部210の高さ方向の幅である長さdは、構造によっては高さhおよび長さdにも影響するため、2〜10mm程度が好ましいが、高さhおよび長さdを必要以上に増大させず、かつ耐久性を維持するために、3〜7mm程度がさらに好ましい。
【0036】
また、刷毛部220の刷毛の長さは、5〜15mm程度が好ましいが、長すぎると上述の長さdが長くなり、短すぎると歯や歯肉に負担がかかったり、奥歯の裏側の歯周ポケットまで届かなかったりするため、頭部の前端側にある最も長い刷毛の長さが、8〜12mm程度であることがさらに好ましい。これにより、奥歯の裏側および奥歯の歯周ポケットに十分届く長さで、奥歯の裏側および奥歯の歯周ポケットに負担をかけることなく、歯磨きを行うことができる。
【0037】
また、刷毛部220の刷毛の太さや硬さは特に限定されないが、普段磨き慣れていない奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットに負担をかけないために、柔らかめの刷毛であることが好ましい。
【0038】
また、本体および頭部の材質は、特に限定されるものではないが、強度や耐久性、弾性等を考慮して、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、アクリル、ユリア樹脂などの合成樹脂材料が好適に使用可能である。また、刷毛の材質も、特に限定されるものではないが、ポリアミド樹脂等の合成樹脂材の他、動物系や植物系の毛などが使用可能である。
【0039】
本発明の奥歯磨き用歯ブラシ20により、頭部210を容易に奥歯の奥まで入れ、奥歯の裏側を磨くことが可能となる。また、軸Xを、略水平か、無理をしない程度の角度で傾けて口の奥に入れるだけで、従来のように必要以上に口を大きく開くことなく、奥歯の裏側の歯周ポケットに対し、刷毛を約45度の角度で当てることが可能となる。したがって、本歯ブラシを用いれば、年齢や歯の生え方の個人差を問わず、上下の4本の奥歯(特に第二大臼歯または第三大臼歯)の裏側や奥歯の裏側の歯周ポケットを、バス法などにより、効率的かつ容易に磨くことが可能となる。
【0040】
なお、頭部の角度は、固定式ではなく可変式であってもよい。つまり、頭部または本体の頭部側などの角度を、連続的または段階的に変える機構を備えることにより、頭部の角度をそれぞれの人に最適な角度に変えられる構造であってもよい。また、本発明の歯ブラシは、電動式歯ブラシであってもよい。
【0041】
また、特に電動式歯ブラシの場合、本体の途中でブラシ側の部分が交換可能となっており、ブラシ側の部分だけでは第2の重心を規定できないことがある。したがって、電動歯ブラシなどの場合、ブラシ側の部分を本体に取り付けた状態で第2の重心を定め、頭部の角度を規定してもよい。
【0042】
(他の実施形態)
図4は、本発明の他の実施形態に係る奥歯磨き用歯ブラシの本体の、種々の形状を示す側面図である。図4(a)〜(c)は、屈曲した形状の本体を示す。図4(d)および(e)は、曲線状の本体を示す。
【0043】
図4(a)の本体300aは、屈曲部308aにおいて屈曲している。頭部310aは、本体300aの屈曲部308aより頭部側と、略一直線上に形成されている。頭部310aは、本体300aと一体的に形成されてもよいし、本体300aとは別々に形成されてから結合されてもよい。頭部310aの植毛面312aは、第1の重心304aと第2の重心306aとを結ぶ軸X方向に対して、角度βで示される傾斜を形成する。植毛面312aから、植毛面312aに垂直な方向に、刷毛が植毛され、刷毛部320aが形成されている。また、本体300aが他の歯に当たって磨きにくくなることを防ぐために、本体裏面から刷毛部320aの先端部までの高さhは、できるだけ短いことが好ましい。hは、たとえば約20mm以下が好ましく、より好ましくは約17mm以下であり、さらに好ましくは約15mm以下である。また、屈曲部308aは、エッジを形成することなく、流線型であってもよい。屈曲部308aを流線型に形成することにより、より滑らかな使い心地を実現することができる。
【0044】
図4(b)の本体300bは、前端付近の屈曲部308bにおいて、約90度屈曲している。このような構造をとることにより、屈曲部308bの刷毛部320bとは反対側から、刷毛部320bの先端部までの高さh、および頭部310bの前端から刷毛部320bの先端部までの長さdを小さくすることができる。また、本体300bが奥歯の上面と当たって奥歯の裏側が磨きにくくなることを防ぐために、本体300bの屈曲部308b付近の刷毛部320b側には、凹部303bが形成されている。本体300bの前端には、頭部310bが形成されている。頭部310bは、本体300bと一体的に形成されてもよいし、本体300bとは別々に形成されてから結合されてもよい。頭部310bの植毛面312bは、第1の重心304bと第2の重心306bとを結ぶ軸X方向に対して、角度βで示される傾斜を形成する。植毛面312bから、植毛面312bに垂直な方向に、刷毛が植毛され刷毛部320bが形成されている。
【0045】
図4(c)の本体300cは、本体300cが奥歯の上面に当たって刷毛部320cが奥歯の裏側や奥歯の裏側の歯周ポケットまで届かなくなることを防ぐため、前端付近の屈曲部308cにおいて、略U字状の構造を有している。また、頭部310cの植毛面312cは、第1の重心304cと第2の重心306cとを結ぶ軸X方向に対して、角度βで示される傾斜を形成する。植毛面312cから、植毛面312cに垂直な方向に、刷毛が植毛され、刷毛部320cが形成されている。
【0046】
図4(d)の本体300dは、略U字形状であって、第1の重心304dと第2の重心306dとを結ぶ軸Xに対して、植毛面312dは、角度βで示される傾斜を有する。植毛面312dから、植毛面312dに垂直な方向に、刷毛が植毛され、刷毛部320dが形成されている。
【0047】
図4(e)の本体300eは、略S字形状であって、第1の重心304eと第2の重心306eとを結ぶ軸Xに対して、植毛面312eは、角度βで示される傾斜を有する。植毛面312eから、植毛面312eに垂直な方向に、刷毛が植毛され、刷毛部320eが形成されている。
【0048】
なお、図3および図4に示した本体部の形状の特徴を任意に組み合わせて、本発明の歯ブラシの本体部とすることができる。
【0049】
図5は、本発明の他の実施形態に係る奥歯磨き用歯ブラシの刷毛部の、種々の形状を示す側面図および正面図である。図5(a)〜(c)は、刷毛部の種々の形状の側面図を示す。図5(d)〜(g)は、刷毛部の種々の形状の正面図を示す。
【0050】
図5(a)の形態の頭部410aに植毛された刷毛部420aの上部に形成された刷掃面422aは、側面から見た場合に、直線状であるように見える。図3および図4と同様に、頭部410aの植毛面412aは、第1の重心と第2の重心を結ぶ軸に対して傾斜を有し、刷毛部420aの刷毛は、植毛面412aに対して垂直に植毛されている。
【0051】
図5(b)の頭部410bの植毛面412bは、第1の重心と第2の重心を結ぶ軸に対して傾斜を有し、刷毛部420bの刷毛は、植毛面412bに対して垂直に植毛されている。刷毛部420bの上部に形成された刷掃面422bは、側面から見た場合に、直線状の山形であるように見える。刷掃面422bは、面424bと面426bとを有する。使用時に面424bが広い表面積で当たるため、奥歯の裏側を効率的に磨くことができる。また、面424bと面426bとが形成するエッジ428bが歯周ポケットに当たることにより、バス法によって奥歯の歯周ポケットを効率的に磨くことができる。また、面426bが奥歯の裏側の歯肉にソフトに当たることにより、歯肉のマッサージ効果が期待できる。面424bと面426bの面積および形状は、エッジ428bを境にして略同一であってもよいが、異なっていてもよい。
【0052】
図5(c)の頭部410cの植毛面412cは、第1の重心と第2の重心を結ぶ軸に対して傾斜を有し、刷毛部420cの刷毛は、植毛面412cに対して垂直に植毛されている。刷毛部420cの上部に形成された刷掃面422cの形状は、側面から見た場合に、曲線状の山形であるように見える。本構造により、刷毛を、奥歯の裏側、奥歯の裏側の歯周ポケット、および奥歯の裏側の歯肉に、よりソフトに当てることが可能となる。
【0053】
図5(d)の形態の頭部410dに植毛された刷毛部420dは、正面から見た場合に、刷掃面422dが直線状であるように見える。
【0054】
図5(e)の形態の頭部410eに植毛された刷毛部420eは、正面から見た場合に、刷掃面422eが曲線の山形であるように見える。刷掃面422eを本形状とすることにより、刷毛部420eの刷毛を、奥歯の裏側、奥歯の裏側の歯周ポケット、および奥歯の裏側の歯肉に、よりソフトに当てることが可能となる。
【0055】
図5(f)の形態の頭部410fに植毛された刷毛部420fは、正面から見た場合に、刷掃面422fがジグザグ形状であるように見える。刷毛の毛先の形状を本形状とすることにより、奥歯の裏側、奥歯の裏側の歯周ポケット、および奥歯の裏側の歯肉をより効果的に磨くことが可能となる。なお、本実施形態の刷掃面422fでは、左右両端が凸となる構造を示したが、左右両端が凹であってもよいし、左右のいずれか一方のみが凸であってもよい。また、刷掃面422fのジグザグ形状は、反復回数が異なっていてもよい。また、刷掃面422fの形状は、直線状のジグザグ形状ではなく、曲線状の波面形状であってもよい。これにより、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットに、刷毛をよりソフトに当てることが可能となる。
【0056】
図5(g)の形態の頭部410gに植毛された刷毛部420gは、正面から見た場合に、刷掃面422gがV字状に見える。刷毛の毛先の形状を本形状とすることにより、奥歯の裏側と歯周ポケットとの境界と、刷掃面422gとがフィットしやすくなる。なお、刷掃面422gは、U字形状であってもよい。これにより、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットに、刷毛をよりソフトに当てることが可能となる。
【0057】
なお、図5(a)〜(c)で示した側面図と、図5(d)〜(g)で示した正面図とを任意に組み合わせて、刷毛部の刷掃面の形状とすることができる。また、図3および図4で示した本体の形状と、図3および図5で示した刷毛の毛先で形成される刷掃面とを任意に組み合わせて、本発明の歯ブラシとすることができる。
【0058】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能である。各図に示す構成は、一例を説明するためのもので、同様な機能を達成できる構成であれば、適宜変更可能であり、同様な効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0059】
10 T字型歯ブラシ、 20 奥歯磨き用歯ブラシ、 100、200、300a、300b、300c、300d、300e 本体、 102、202 段部、 108、208 境界部、 110、210、310a、310b、310c、410a、410b、410c、410d、410e、410f、410g 頭部、 112、212、312a、312b、312c、312d、312e、412a、412b、412c 植毛面、 114、214 植毛穴、 120、220、320a、320b、320c、320d、320e、420a、420b、420c、420d、420e、420f、420g 刷毛部、 204、304a、304b、304c、304d、304e 第1の重心、 206、306a、306b、306c、306d、306e 第2の重心、 122、222、422a、422b、422c、422d、422e、422f、422g 刷掃面、 303b 凹部、 308a、308b、308c 屈曲部、 424b、426b 面、 428b エッジ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、刷毛が植毛された頭部を有する奥歯磨き用歯ブラシであって、
本体と頭部は連続しており、
本体の軸方向に対し、刷毛が植毛された面である頭部の植毛面が第1の傾斜角を有することを特徴とする奥歯磨き用歯ブラシ。
【請求項2】
本体と、刷毛が植毛された頭部を有する奥歯磨き用歯ブラシであって、
本体と頭部の境界面の重心である第1の重心と、本体の重心線上の点のうち、第1の重心から10cmの直線距離にある第2の重心とを結ぶ直線に対し、刷毛が植毛された面である頭部の植毛面が第1の傾斜角を有することを特徴とする奥歯磨き用歯ブラシ。
【請求項3】
前記第1の傾斜角が10〜45度の間の所定角度であることを特徴とする請求項1または2に記載の奥歯磨き用歯ブラシ。
【請求項4】
頭部の植毛面において、頭部の前端側から後端側に向かって、長さの相対的に短い刷毛が段階的に植毛されることにより、
刷毛の先端部分は、植毛面に対して第2の傾斜角を有する刷掃面を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の奥歯磨き用歯ブラシ。
【請求項5】
前記刷掃面の第2の傾斜角が20〜55度の所定角度であることを特徴とする請求項4に記載の奥歯磨き用歯ブラシ。
【請求項6】
頭部の前端から後端までの距離が4〜6mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の奥歯磨き用歯ブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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