媒体制作支援システム、媒体制作支援方法、プログラム及び記憶媒体
【課題】変更箇所を容易に特定することができる媒体制作支援システム等を提供する。
【解決手段】媒体制作支援システム1は、変更処理では、端末3がサーバ2に対してカンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が、作業カンバンファイル25aのステータス72に関する情報も含めて流し込みを行い(S201)、端末3がレイアウトファイル25、作業カンバンファイル25aを変更し、全体レイアウト画面27を表示する(S202)。ここで、端末3の制御部11は、サーバ2からの情報に基づいて、作業カンバンファイル25aのステータス72を設定する。また、ステータス72に設定する値によって、背景色76及び表示位置77を設定する。更に、端末3の制御部11は、全体レイアウト画面27において、作業カンバンを、ステータス72を識別可能に、各商品の掲載位置ごとに配置する。
【解決手段】媒体制作支援システム1は、変更処理では、端末3がサーバ2に対してカンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が、作業カンバンファイル25aのステータス72に関する情報も含めて流し込みを行い(S201)、端末3がレイアウトファイル25、作業カンバンファイル25aを変更し、全体レイアウト画面27を表示する(S202)。ここで、端末3の制御部11は、サーバ2からの情報に基づいて、作業カンバンファイル25aのステータス72を設定する。また、ステータス72に設定する値によって、背景色76及び表示位置77を設定する。更に、端末3の制御部11は、全体レイアウト画面27において、作業カンバンを、ステータス72を識別可能に、各商品の掲載位置ごとに配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チラシなどの印刷媒体の制作を支援する媒体制作支援システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、商品の広告、宣伝のためのチラシや、商品を網羅的に掲載して詳細な説明を付したカタログなどの印刷媒体を効率良く制作するため、様々なコンピュータシステムが開発されている。例えば、印刷媒体に掲載する商品情報を一元管理し、他のソフトウエアと連携して利用できるようにした商品情報管理システム(例えば、本出願人が販売する「Pro−V」等)が知られている。また、例えば、デジタル化された素材を用いて、印刷媒体のレイアウト作業を行うDTP(DeskTop Publishing)ソフトウエア(例えば、アドビシステムズが販売する「Adobe In Design」等)が知られている。
【0003】
特許文献1には、前述の商品情報管理システムとDTPソフトウエアとを連携させて、印刷媒体のページレイアウトの作業効率を向上させるページレイアウトシステムが開示されている。
特許文献1に記載のページレイアウトシステムでは、商品情報管理システムから、DTPソフトウエアにおけるレイアウトファイルに対して、予め定義された文字組体裁に従って、文字データと画像データを流し込み配置する。特許文献1に記載のページレイアウトシステムは、カタログなど、レイアウトが定型化されているものについて有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−29875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、チラシなど、レイアウトが定型化されていないものについては、文字組体裁を予め定義することができない。従って、特許文献1に記載のシステムでは、チラシの場合、仮の文字組み体裁に従って、文字データと画像データを流し込むことになる。そうすると、流し込んだ後、DTPソフトウエアにおける訂正作業が非常に多くなり、逆に、作業が非効率化している場合があった。
【0006】
特に、チラシの制作作業においては、顧客側からの様々な要望をリアルタイムに反映していく必要がある。例えば、競合他社に対して、商品の品揃えによって差別化を図りたい顧客の場合、新商品を入荷する都度、新商品の情報をチラシに反映して欲しいという要望がある。また、目玉商品によって来客数の増大を図りたい顧客の場合、限られた掲載領域の中で、商品の売れ行きに応じて、商品ごとに掲載する情報を増減したり、各商品の掲載枠の大きさを変更したり、掲載する商品の入替えを行なったりして欲しいという要望がある。
特許文献1に記載のシステムのように、最初に設計作業(文字組体裁の定義などを含む。)をしっかりと行ってから商品情報を流し込む仕組みでは、このような要望に迅速に応えることは出来ない。
【0007】
前述の顧客の要望に迅速に応えることができない理由の一つとして、特に、変更箇所の特定に時間がかかるという問題がある。
通常、全体のバランスや掲載サイズの変更などによって、掲載するスペックの増減や位置調整などが必要になる場合が多く、変更箇所を必ず確認する必要がある。しかしながら、従来は、流し込み後の画面において、一見して変更箇所を特定することができなかった。そこで、制作担当者は、他の情報(他の画面を表示する場合や紙媒体の場合もある。)を逐一確認しながら変更箇所を特定する必要があった。
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、変更箇所を容易に特定することができる媒体制作支援システム等を提供することである。更に、レイアウト作業の作業効率を上げることができ、かつ顧客の修正要望に対して容易に対応することができる媒体制作支援システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するために第1の発明は、印刷媒体に掲載される商品情報を管理するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムであって、前記サーバは、前記商品情報を保持する商品情報データベースと、前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う流し込み手段と、を具備し、前記端末は、前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記印刷媒体の全体のレイアウトを保持するレイアウトファイルを作成する第1作成手段と、前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第2作成手段と、作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第1表示手段と、を具備し、前記サーバが具備する前記流し込み手段は、更に、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うことを特徴とする媒体制作支援システムである。
第1の発明における媒体制作支援システムを利用することによって、ユーザは、変更箇所を容易に特定することができる。
【0010】
第1の発明における前記サーバは、前記識別オブジェクトへの流し込み対象が定義されている第1テンプレートと、商品ごとに前記商品情報を保持する商品単体ファイルへの流し込み対象が定義されている第2テンプレートと、を更に具備し、前記サーバが具備する前記流し込み手段は、前記第1テンプレート又は前記第2テンプレートに従って、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行い、前記端末は、ユーザによって前記識別オブジェクトが指定されると、前記サーバに対して前記第2テンプレートに従った前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記商品単体ファイルを作成する第2作成手段、を更に具備することが望ましい。
これによって、ユーザは、レイアウト作業の作業効率が上がり、かつ顧客の修正要望に対して容易に対応することができる。
【0011】
また、第1の発明における前記端末は、作成された前記商品単体ファイルに基づいて、指定された前記識別オブジェクトに係る商品の前記全体レイアウト画面における掲載領域が識別可能に示される商品単体画面を表示する第2表示手段、を更に具備することが望ましい。
これによって、全体レイアウト画面とは異なる作業場所(=商品単体画面)を提供することができるので、より一層ユーザの作業効率が上がる。
【0012】
更に、第1の発明における前記サーバは、商品のカテゴリごとに異なる複数の前記第2テンプレートを具備し、前記端末が具備する前記第2作成手段は、ユーザによって前記識別オブジェクトが指定されると、前記第2テンプレートの選択画面を表示し、ユーザによって選択された前記第2テンプレートに従った流し込みを前記サーバに要求するものであることが望ましい。
これによって、商品のカテゴリごとに適切な商品情報の流し込みを行うことができる。
【0013】
第2の発明は、印刷媒体に掲載される商品情報を保持する商品情報データベースと、前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、を具備するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムにおける媒体制作支援方法であって、前記端末が、前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求する第1ステップと、前記サーバが、前記第1ステップにおける要求に応じて、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う第2ステップと、前記端末が、前記第2ステップにおける流し込みに基づいて、前記レイアウトファイルを作成する第3ステップと、前記端末が、前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第4ステップと、前記端末が、作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第5ステップと、を含み、前記サーバが実行する前記第2ステップは、更に、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うことを特徴とする媒体制作支援方法である。第2の発明によって、ユーザは、レイアウト作業の作業効率が上がり、かつ顧客の修正要望に対して容易に対応することができる。
【0014】
第3の発明は、印刷媒体に掲載される商品情報を管理するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムを構築するためのコンピュータ読取可能なプログラムであって、第1のコンピュータを、前記商品情報を保持する商品情報データベースと、前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う流し込み手段と、を具備するサーバとして機能させるためのプログラムであり、かつ、第2のコンピュータを、前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記印刷媒体の全体のレイアウトを保持するレイアウトファイルを作成する第1作成手段と、前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第2作成手段と、作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第1表示手段と、を具備する端末として機能させるためのプログラムであり、更に、前記第1のコンピュータを、前記流し込み手段として、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うように機能させるためのプログラムである。
第3の発明を汎用的なコンピュータにインストールすることによって、第1の発明を構築することができる。
【0015】
第4の発明は、第3の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体である。
第4の発明によって、第3の発明のプログラムを配布することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、変更箇所を容易に特定することができる媒体制作支援システム等を提供することができる。更に、レイアウト作業の作業効率を上げることができ、かつ顧客の修正要望に対して容易に対応することができる媒体制作支援システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】媒体制作支援システム1の概要図
【図2】サーバ2(端末3)を実現するコンピュータのハードウエア構成図
【図3】サーバ2の記憶部12に記憶される主なデータを示す図
【図4】端末3の記憶部12に記憶される主なデータを示す図
【図5】商品情報DB21の一例を示す図
【図6】レイアウト情報DB22の一例を示す図
【図7】カンバンテンプレート23の一例を示す図
【図8】カテゴリテンプレート24の一例を示す図
【図9】作業カンバンファイル25aの一例を示す図
【図10】媒体レイアウトの新規作成処理を示すフローチャート
【図11】S103における全体レイアウト画面27aを示す図
【図12】S104における全体レイアウト画面27aの一部を示す図
【図13】S107における商品単体画面28aを示す図
【図14】S108における商品単体画面28bを示す図
【図15】S109、S110における商品単体レイアウト65の配置を示す図
【図16】全商品配置後の全体レイアウト画面27bを示す図
【図17】媒体レイアウトの変更処理を示すフローチャート
【図18】S202における全体レイアウト画面27cを示す図
【図19】S203における全体レイアウト画面27dを示す図
【図20】商品情報の更新チェック画面81を示す図
【図21】変更前の商品単体画面28cを示す図
【図22】変更後の商品単体画面28dを示す図
【図23】変更終了後の全体レイアウト画面27eを示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
最初に、図1から図4を参照しながら、媒体制作支援システム1の構成について説明する。媒体制作支援システム1は、チラシなどの印刷媒体の制作作業を支援するシステムである。
図1は、媒体制作支援システム1の概要図である。図1に示すように、媒体制作支援システム1は、サーバ2と端末3とがネットワーク4を介して接続されて構成される。
【0019】
サーバ2は、印刷媒体に掲載される商品情報を管理する。サーバ2には、商品情報管理システム5が構築されている。商品情報管理システム5は、商品情報を一元管理し、他のソフトウエアと連携して利用できるシステムである。商品情報管理システム5は、商品情報を記憶するためのデータベース(DB)サーバ機能、端末3の要求に応答するためのアプリケーション(AP)サーバ機能、印刷媒体のレイアウトの初期設計を行う為のDTP(DeskTop Publishing)関連機能などを有する。
【0020】
端末3は、印刷媒体のレイアウト処理を行う。端末3には、DTPソフトウエア6がインストールされている。DTPソフトウエア6は、印刷媒体のレイアウト処理を行うための各種機能を有する。また、端末3は、サーバ2に対して各種の要求を送信し、応答結果を受信する為のクライアント機能を有する。
【0021】
図2は、サーバ2(端末3)を実現するコンピュータのハードウエア構成図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
コンピュータは、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等が、バス18を介して接続される。
【0022】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、コンピュータが行う後述する処理を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
【0023】
記憶部12は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0024】
メディア入出力部13(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワークを介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
【0025】
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
入力部15を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部16は、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
【0026】
周辺機器I/F(インタフェース)部17は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0027】
図3は、サーバ2の記憶部12に記憶される主なデータを示す図である。尚、サーバ2の記憶部12には、図3に示すデータの他、プログラムや、プログラムの実行に必要なデータが記憶される。
図3に示すように、サーバ2の記憶部12には、商品情報データベース(DB)21、レイアウト情報データベース(DB)22、カンバンテンプレート23、カテゴリテンプレート24等が記憶される。
【0028】
商品情報DB21は、商品情報を保持するデータベースである。
レイアウト情報DB22は、印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び掲載位置と掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するデータベースである。
【0029】
カンバンテンプレート23には、レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトへの流し込み対象が定義される。
ここで、レイアウトファイルとは、印刷媒体の全体のレイアウトを保持するファイルであり、端末3によって作成されるものである。レイアウトファイルの内容は、全体レイアウト画面(図11の「全体レイアウト画面27a」等に対応)として、端末3の表示部16に表示される。
また、識別オブジェクトとは、ユーザがレイアウト作業の対象となる商品を識別し易いように、全体レイアウト画面に表示されるオブジェクトである(図11の「作業カンバン62」等に対応)。
【0030】
カテゴリテンプレート24には、商品単体ファイルへの流し込み対象が定義される。
ここで、商品単体ファイルとは、商品ごとに商品情報を保持するファイルであり、端末3によって作成されるものである。
【0031】
図4は、端末3の記憶部12に記憶される主なデータを示す図である。尚、端末3の記憶部12には、図4に示すデータの他、プログラムや、プログラムの実行に必要なデータが記憶される。
図4に示すように、端末3の記憶部12には、レイアウトファイル25、作業カンバンファイル25a、商品単体ファイル26等が記憶される。
レイアウトファイル25は、前述の通り、印刷媒体の全体のレイアウトを保持するファイルである。また、作業カンバンファイル25a(識別オブジェクトファイル)は、レイアウトファイル25に含まれる商品ごとの作業カンバン(識別オブジェクト)について、作業カンバン(識別オブジェクト)に対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する。また、商品単体ファイル26は、前述の通り、商品ごとに商品情報を保持するファイルである。
尚、作業カンバンファイル25aは、レイアウトファイル25の一部として構成しても良い。すなわち、レイアウトファイル25と作業カンバンファイル25aは、物理的に2つのファイルとして構成される必要はない。本発明の実施の形態では、論理的なデータの纏まりとして「ファイル」という用語を用いる。
【0032】
次に、図5から図9を参照しながら、媒体制作支援システム1において利用されるデータの詳細について説明する。
図5は、商品情報DB21の一例を示す図である。図5では、1列目にデータ項目を示し、2列目に実体データの一例を示している。尚、商品情報DB21が保持するデータ項目は、図5に示すデータ項目に限定されない。
図5に示すように、商品情報DB21は、例えば、商品ID30、商品名31、型番32、商品画像33、通常価格34、特別価格35、メーカー名36、サイズ37、装飾38、スペック39等のデータ項目を有する。
【0033】
商品ID30は、商品を一意に識別する番号であり、テキストデータである。商品名31は、商品の名称であり、テキストデータである。型番32は、商品の型番であり、テキストデータである。商品画像33は、商品の代表的な画像であり、画像データである。通常価格34は、通常時の販売価格であり、テキストデータである。特別価格35は、特別販売時の販売価格であり、テキストデータである。メーカー名36は、商品を製造したメーカーの名称であり、テキストデータである。サイズ37は、商品の大きさであり、テキストデータである。装飾38は、印刷媒体を装飾する図形等であり、画像データである。スペック39は、商品の仕様等であり、テキストデータである。
【0034】
テキストデータについては、必要に応じて、文字の大きさ、フォント、色などを別途定義しても良い。
画像データについては、必要に応じて、初期表示サイズ(拡大又は縮小率)などを別途定義しても良い。また、画像データについては、実画像データを別途保管し、実画像データの保管場所を示すファイルパスのみが商品情報DB21に保持されても良い。
【0035】
装飾38やスペック39については、複数のデータが商品情報DB21に格納されている。また、装飾38については、商品ごとではなく、複数の商品に共通するものとして保持されても良い。複数の商品に共通するものとして保持する場合、前述のように、実画像データを別途保管し、実画像データの保管場所を示すファイルパスを商品情報DB21に保持すれば良い。
【0036】
図5に示す実体データの例は、商品ID30が「123」、商品名31が「洗濯乾燥機」、型番32が「DDD」、商品画像33が「・・・/ABC.jpg」、通常価格34が「119,800円」、特別価格35が「99,800円」、メーカー名36が「メーカーD」、サイズ37が「横73×高さ103×奥行60cm」、装飾38が「・・・/tenji_tokka.jpg」、スペック39が「洗濯容量7kg」である。
【0037】
尚、装飾38は画像データであると説明したが、販売促進のための説明文など、文字データであっても良い。同様に、スペック39は文字データであると説明したが、図形などを組み合わせた画像データであっても良い。
また、図5では、サイズ37とスペック39を区別して示したが、サイズ37はスペック39の一つとして格納されても良い。
その他、商品情報DB21には、商品の特性に応じて、様々なデータ定義をすることできる。
【0038】
図6は、レイアウト情報DB22の一例を示す図である。図6では、1列目にデータ項目を示し、2列目に実体データの一例を示している。尚、レイアウト情報DB22に保持されるデータ項目は、図6に示すデータ項目に限定されない。
図6に示すように、レイアウト情報DB22は、例えば、媒体名40、1コマ目のコマ番号41a、1コマ目の掲載位置42a、1コマ目の掲載商品43a、2コマ目のコマ番号41b、2コマ目の掲載位置42b、2コマ目の掲載商品43b、・・・等のデータ項目を有する。
ここで、コマとは、印刷媒体の一部の領域であり、例えば、枠取りされた矩形領域である(図11の「コマ61」等に対応)。
コマ番号、掲載位置及び掲載商品のデータ項目は、コマ数に応じて繰り返す。以下、これら3種類のデータ項目を総称するときは、コマ番号41、掲載位置42、掲載商品43と表記する。
【0039】
媒体名40は、印刷媒体の名称であり、テキストデータである。コマ番号41は、印刷媒体のコマを識別する番号である。掲載位置42とは、印刷媒体内におけるコマの位置を示す情報である。図6に示す例では、コマが矩形領域であることを前提とし、掲載位置42は、矩形領域の左上頂点座標及び右下頂点座標である。掲載商品43は、コマ番号41のコマに掲載される商品を識別する情報(例えば、図5に示す商品情報DB21の商品ID30)である。
【0040】
図6に示す実体データの例は、媒体名40が「2010年9月1日A店チラシ」、1コマ目のコマ番号41aが「01」、1コマ目の掲載位置42aが「(1、1)、(100、50)」、1コマ目の掲載商品43aが「101」、2コマ目のコマ番号41bが「02」、2コマ目の掲載位置42bが「(101、1)、(200、50)」、2コマ目の掲載商品43bが「102」である。
【0041】
尚、掲載位置42は、矩形領域の左上頂点座標及び右下頂点座標と説明したが、これに代えて、矩形領域の左上頂点座標、矩形の高さ及び矩形の幅であっても良い。
【0042】
図7は、カンバンテンプレート23の一例を示す図である。前述の通り、カンバンテンプレート23には、レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトへの流し込み対象が定義される。尚、カンバンテンプレート23に定義される流し込み対象は、図7に示すデータ項目に限定されない。
カンバンテンプレート23は、例えば、コマ番号45、型番46、商品名47等が流し込み対象として定義される。また、カンバンテンプレート23には、背景色48、相対表示位置49等の表示設定情報も定義される。
【0043】
コマ番号45は、前述したレイアウト情報DB22のコマ番号41に対応する。型番46は、前述した商品情報DB21の型番32に対応する。商品名47は、前述した商品情報DB21の商品名31に対応する。
背景色48は、識別オブジェクト(図11に示す作業カンバン62)の背景色に対応する。カンバンテンプレート23には、背景色48として、具体的な色情報が定義される。例えば、背景色48は、「黄色」を示すRGB値等である。
相対表示位置49は、識別オブジェクト(図11に示す作業カンバン62)のコマを示す領域(図11に示すコマ61)内の表示位置に対応する。カンバンテンプレート23には、相対表示位置49として、具体的な位置情報が定義される。例えば、相対表示位置49は、コマ61の左上頂点座標を原点(0、0)とした場合、作業カンバン62の左上頂点座標(1、1)及び右下頂点座標(40、20)である。
【0044】
図8は、カテゴリテンプレート24の一例を示す図である。前述の通り、カテゴリテンプレート24には、商品単体ファイルへの流し込み対象が定義される。尚、カテゴリテンプレート24に定義される流し込み対象は、図8に示すデータ項目に限定されない。
カテゴリテンプレート24は、例えば、商品名51、型番52、商品画像53、通常価格54、特別価格55、メーカー名56、サイズ57、装飾58、スペック59等が流し込み対象として定義される。
商品名51〜スペック59等は、それぞれ、前述の商品情報DB21の商品名31〜スペック39等に対応する。
【0045】
カテゴリテンプレート24は、商品のカテゴリごとに異なるものを定義しておくことが望ましい。例えば、「液晶テレビ」と「洗濯機」では、広告宣伝として効果的な装飾38やスペック39等が異なる。また、例えば、そもそも、「液晶テレビ」には実体データがあるが、「洗濯機」には実体データがないデータ項目なども存在する。
従って、サーバ2は、商品のカテゴリごとに異なる複数のカテゴリテンプレート24を保持することが望ましい。
【0046】
図9は、作業カンバンファイル25aの一例を示す図である。前述の通り、作業カンバンファイル25aには、レイアウトファイル25に含まれる商品ごとの作業カンバン(識別オブジェクト)について、作業カンバン(識別オブジェクト)に対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスが含まれる。尚、作業カンバンファイル25aに含まれるデータ項目は、図7に示すデータ項目に限定されない。
作業カンバンファイル25aには、例えば、カンバンID71、ステータス72、コマ番号73、型番74、商品名75、背景色76、表示位置77等が含まれる。
【0047】
カンバンID71は、作業カンバンを識別する番号である。ステータス72は、作業カンバンに対応する商品のレイアウト作業の要否を示す。ステータス72には、後述するように、「作業要」と「作業済」がある。
コマ番号73、型番74、商品名75は、レイアウト情報DB22のコマ番号41、前述した商品情報DB21の型番32、商品名31に対応する。
背景色76、表示位置77は、カンバンテンプレート23の背景色48、相対表示位置49に対応する。尚、表示位置77は、商品レイアウト画面27における絶対位置となる。
【0048】
レイアウトファイル25の詳細は図示していないが、レイアウトファイル25は、後述する全体レイアウト画面27(以下、「全体レイアウト画面」を総称するときは、符号「27」を付す。)に表示されるデータを保持するファイルである。
同様に、商品単体ファイル26の詳細は図示していないが、商品単体ファイル26は、後述する商品単体画面28(以下、「商品単体画面」を総称するときは、符号「28」を付す。)に表示されるデータを保持するファイルである。
【0049】
次に、図10から図16を参照しながら、媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの新規作成処理について説明する。
図10は、媒体レイアウトの新規作成処理を示すフローチャートである。
媒体レイアウトの新規作成処理は、ユーザが端末3の入力部15を介して、例えば、「新規作成」メニューを選択し、レイアウト対象の媒体名(図6のレイアウト情報DB22の媒体名40に対応)を指定することで開始される。
【0050】
ユーザが端末3の入力部15を介して新規作成処理の開始を命令すると、端末3の制御部11は、サーバ2に対して、カンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求する。これに対して、サーバ2の制御部11は、端末3の要求に応じて、カンバンテンプレート23に従って、端末3に対して商品情報及びレイアウト情報の流し込みの流し込みを行う(S101)。S101において流し込みの対象となる商品情報及びレイアウト情報は、識別オブジェクトに表示する商品情報(商品情報DB21から抽出)及び各コマの掲載位置(レイアウト情報DB22から抽出)等である。
更に、サーバ2の制御部11は、作業カンバンファイル25aのステータス72に関する情報(例えば、「0」であれば「作業要」、「1」であれば「作業済」など。)の流し込みも行う。新規作成処理の場合、サーバ2の制御部11は、全ての商品のステータス72が「作業要」となる情報を流し込む。
【0051】
ここで、流し込みとは、データベースから複数のデータを纏めて抽出し、他のソフトウエアによって利用できる状態とすることを意味する。本発明の実施の形態では、データベースが商品情報DB21及びレイアウト情報DB22であり、他のソフトウエアがDTPソフトウエア6である。サーバ2から端末3へのデータの受け渡しは、例えば、XML形式などによって定義されたファイルを受け渡すことで実現する。
【0052】
端末3の制御部11は、S101におけるサーバ2による流し込みに基づいて、レイアウトファイル25を作成する(S102)。また、端末3の制御部11は、レイアウトファイル25の一部として、作業カンバンファイル25aも作成する。端末3の制御部11は、レイアウトファイル25に含まれる商品ごとの作業カンバン62ごとに作業カンバンファイル25aを作成する。
ここで、端末3の制御部11は、サーバ2からの情報に基づいて、作業カンバンファイル25aのステータス72を設定する。また、ステータス72に設定する値によって、背景色76及び表示位置77を設定する。具体的には、ステータス72が「作業要」の場合、例えば、背景色76が「黄色」、表示位置77が「作業カンバンが所定の大きさ(コマ61とは無関係の大きさ)を有する左上頂点座標及び右下頂点座標」とする。また、ステータス72が「作業済」の場合、例えば、背景色76が「淡い灰色」、表示位置77が「作業カンバンがコマ61と略同一の大きさを有する左上頂点座標及び右下頂点座標」とする。
【0053】
次に、端末3の制御部11は、作成されたレイアウトファイル25及び作業カンバンファイル25aに基づいて、DTPソフトウエア6の画面である全体レイアウト画面27を表示部16に表示する(S103)。ここで、全体レイアウト画面27には、識別オブジェクト(図11の作業カンバン(作業要)62aに対応)が、ステータスを識別可能に、掲載位置ごとに配置される。具体的には、ステータスごとに、識別オブジェクトの大きさや色が異なる。
ユーザは、識別オブジェクトの大きさや色を確認することで、変更箇所(変更対象商品)を容易に特定することが可能となる。
【0054】
図11は、S103における全体レイアウト画面27aを示す図である。
図11に示す全体レイアウト画面27aは、新規作成処理における初期表示画面である。
全体レイアウト画面27aには、11個のコマ61、及び12個の作業カンバン(作業要)62aが表示されている。
【0055】
コマ61は、レイアウト情報DB22の掲載位置42に従って配置される。
作業カンバン(作業要)62aは、作業カンバンファイル25aの表示位置77に従って配置され、背景色76に従って背景の色が設定される。
各作業カンバン(作業要)62aには、それぞれ、カンバンテンプレート23のコマ番号45、型番46、商品名47の実体データが表示される。
【0056】
前述した通り、作業カンバン(作業要)62aは、例えば、コマ61の大きさとは無関係に、一定の大きさを有する。作業カンバン(作業要)62aの大きさは、通常、コマ61の大きさよりも小さい。一方、作業カンバン(作業済)62bは、例えば、コマ61の大きさと略同一の大きさを有する。
また、前述した通り、作業カンバン(作業要)62aの背景色は、例えば、黄色である。一方、作業カンバン(作業済)62bの背景色は、例えば、淡い灰色である。
【0057】
本発明の実施の形態では、商品情報が直接レイアウトファイル25に流し込まれないので、識別性に優れた初期表示となっている。すなわち、ユーザは、作業カンバンを確認することで、一見してレイアウト作業の対象(=掲載商品)を識別することが可能である。
【0058】
尚、図11の例では、3段目の左から2つ目のコマ61の領域に、2つの作業カンバン62(コマ番号が「09」及び「09−1」)が表示されている。これは、レイアウト情報DB22において、同一の掲載位置42に複数の掲載商品43が配置されるように定義されているためである。
端末3の制御部11は、複数の作業カンバン(作業要)62aを同一のコマ61に表示する場合、両者が重ならないように配置する。例えば、端末3の制御部11は、2つ目の作業カンバン(作業要)62aを下方向にずらして配置する。
【0059】
図10の説明に戻る。
ユーザは、全体レイアウト画面27aを確認し、端末3の入力部15を介して作業カンバン(作業要)62aを選択する(S104)。
端末3の制御部11は、選択された作業カンバン(作業要)62aの商品に対して、予め定義されたカテゴリテンプレート24に従ってS105以降の処理を実行しても良い。又は、端末3の制御部11は、図12に示すカテゴリテンプレート選択画面63を表示し、ユーザにカテゴリテンプレート24を選択させて、ユーザによって選択されたカテゴリテンプレート24に従ってS105の処理を実行しても良い。
以下では、カテゴリテンプレート選択画面63を表示する場合について説明する。
【0060】
図12は、S104における全体レイアウト画面27aの一部を示す図である。
図12に示す例では、コマ番号が「05」の作業カンバン(作業要)62aが選択されている。ユーザによって作業カンバン(作業要)62aが選択されると、端末3の制御部11は、カテゴリテンプレート選択画面63を表示部16に表示する。
【0061】
カテゴリテンプレート選択画面63は、カテゴリテンプレート24を選択するための「リストボックス」、選択結果を確定し、後述処理の実行を命令するための「OKボタン」、カテゴリテンプレート24の選択処理を終了するための「キャンセルボタン」を含む。前述した通り、カテゴリテンプレート24は、商品のカテゴリごとに異なるものを定義しておくことが望ましい。
図12に示す例では、対象の商品は「洗濯乾燥機」なので、ユーザは「リストボックス」において「洗濯機」を選択し、「OKボタン」を押下する。
【0062】
尚、図12に示す例では、1つの作業カンバン(作業要)62aを選択して、1つの商品単体ファイル26を作成したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、本発明の実施の形態における媒体制作支援システム1では、ユーザが複数の作業カンバン(作業要)62a及び1つのカテゴリテンプレート24を選択すると、端末3は同じカテゴリテンプレート24に基づいて、複数の商品単体ファイル26を作成する機能も有する。この機能は、例えば、図11の例であれば、同じ「液晶テレビ」であるコマ番号が「01」、「02」及び「03」に対して利用することが望ましい。同様に、同じ「洗濯乾燥機」であるコマ番号が「05」、「06」及び「07」に対して利用することが望ましい。
また、例えば、ユーザが同一のコマ61に配置された複数の作業カンバン(作業要)62a及び1つのカテゴリテンプレート24を選択すると、端末3は、複数の作業カンバン(作業要)62aに係る複数の商品を統合して、1つの商品単体ファイル26を作成する機能も有する。この機能は、例えば、図11の例であれば、コマ番号が「09」と「09−1」に対して利用することが望ましい。
【0063】
図10の説明に戻る。
端末3の制御部11は、サーバ2に対して、予め定義されていたか、又はユーザによって選択されたカテゴリテンプレート24に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求する。これに対して、サーバ2の制御部11は、端末3の要求に応じて、カテゴリテンプレート24に従って、端末3に対して商品情報及びレイアウト情報の流し込みを行う(S105)。S105において流し込みの対象となる商品情報及びレイアウト情報は、選択対象の商品のレイアウトに用いる商品情報(商品情報DB21から抽出)及び選択対象の商品の掲載位置(レイアウト情報DB22から抽出)等である。
【0064】
端末3の制御部11は、S105におけるサーバ2による流し込みに基づいて、商品単体ファイル26を作成する(S106)。
次に、端末3の制御部11は、作成された商品単体ファイル26に基づいて、DTPソフトウエア6の画面である商品単体画面28を表示部16に表示する(S107)。ここで、端末3の制御部11は、商品単体画面28において、選択対象の商品の全体レイアウト画面27における掲載領域(図13の掲載領域64に対応)を識別可能に表示する。識別可能に表示する例としては、掲載領域の枠を太線によって表示しても良いし、掲載領域を特定色によって表示しても良い。
【0065】
図13は、S107における商品単体画面28aを示す図である。
商品単体画面28aには、サーバ2による流し込み結果が表示される。すなわち、商品単体画面28aには、選択対象の商品のレイアウトに用いる商品情報がオブジェクトとして表示され、選択対象の商品の掲載領域64が識別可能に表示される。
【0066】
図13に示す例では、レイアウトに用いるオブジェクトとして、商品名71、型番72、通常価格74、特別価格75、メーカー名76、サイズ77、第1スペック79a、第2スペック79b等が、テキストボックスオブジェクトとして表示されている。また、商品画像73、第1装飾78a、第2装飾78b、第3装飾78cが、画像オブジェクトとして表示されている。
【0067】
掲載領域64の内部又は周辺には、レイアウトに良く用いられる商品情報のオブジェクトが配置されるようになっている。
例えば、商品名71、型版72、メーカー名76、商品画像73、通常価格74などは、チラシなどの広告媒体において良く用いられる。
一方、レイアウトにあまり用いられない商品情報のオブジェクトは、掲載領域64から離れた位置に配置される。
各オブジェクトの大きさは、仮に定義されたものであり、必ずしも掲載領域64に適した大きさではない。これは、本発明の課題として前述した通り、チラシなどのようにレイアウトが定型化されておらず、かつ顧客からの変更指示が多いものは、最初の設計作業(サーバ2のDTP関連機能を利用した設計作業)において定義してもほとんど意味がないからである。
【0068】
図10の説明に戻る。
ユーザは、商品単体画面28aにおいて、入力部15及び表示部16を介した端末3との対話処理によって、商品単体のレイアウト作業を行う(S108)。
【0069】
従来のように、商品情報が直接レイアウトファイル25に流し込まれると、全体レイアウト画面27には、全ての商品に関する商品情報のオブジェクトが含まれる。そうすると、ユーザが、全体レイアウト画面27においてレイアウト作業を行う場合、レイアウト対象の商品に関する商品情報のオブジェクトと、それ以外の商品に関する商品情報のオブジェクトとが混在することになり、非常に作業効率が悪い。
また、数多くのオブジェクトが含まれる全体レイアウト画面27において、オブジェクトの移動、サイズ変更、追加、削除、テキストボックスオブジェクト内の文字の編集などを頻繁に行うと、コンピュータに負荷がかかり、作業効率が落ちる。
このような意味においても、本発明の実施の形態のように、全体レイアウト画面27とは異なる作業場所(=商品単体画面28)を提供することによって、ユーザの作業効率を上げることができる。
【0070】
更に、商品単体画面28aには、掲載領域64(選択対象の商品の全体レイアウト画面27における掲載領域)が表示されている為、ユーザは、全体レイアウト画面27を確認することなく、商品単体画面28の上でレイアウト作業を行うことができ、より一層作業効率が上がる。
【0071】
図14は、S108における商品単体画面28bを示す図である。図14は、商品単体のレイアウト作業が終了した状態を示している。
図14では、掲載領域64内に、商品名71、型番72、通常価格74、メーカー名76のテキストボックス、及び商品画像73が、体裁良く配置されている。また、レイアウトに用いないオブジェクトについては、掲載領域64から離れた位置に移動されている。
【0072】
図10の説明に戻る。
ユーザは、商品単体のレイアウト作業が終了すると、完成した商品単体レイアウトをコピーして全体レイアウト画面27に貼り付けることで、全体レイアウト画面27に配置する(S109)。
尚、端末3の制御部11が、ユーザの指示に従って、完成した商品単体レイアウトを自動的に全体レイアウト画面27に配置するようにしても良い。
【0073】
また、ユーザは、商品単体のレイアウト作業が終了すると、作業カンバンの表示変更を指示し、端末3の制御部11は、作業カンバンの表示変更を行う(S110)。具体的には、ユーザは、入力部15を介して、作業カンバンファイル25aのステータス72を「作業要」から「作業済」に変更するように指示し、端末3の制御部11は、作業カンバンファイル25aのステータス72を「作業済」に設定するとともに、例えば、背景色76を「淡い灰色」、表示位置77を「作業カンバンがコマ61と略同一の大きさを有する左上頂点座標及び右下頂点座標」に設定する。
【0074】
図15は、S109、S110における商品単体レイアウト65の配置を示す図である。
図15(a)は、コピーした商品単体レイアウト65を仮の位置に貼り付けた状態を示している。図15(b)は、商品単体レイアウト65を正確な掲載領域に移動し、作業カンバンの表示変更を行った状態を示している。
図15(a)の状態において、商品単体レイアウト65に含まれる複数のオブジェクト(テキストボックスや画像等)は、1のオブジェクトグループとしてグループ化されるので、移動等の操作に対して1つのオブジェクトとして扱われる。従って、図15(b)における商品単体レイアウト65の移動は容易である。
【0075】
図15(a)における作業カンバン(作業要)62aは、前述した通り、コマ61の大きさとは無関係に、一定の大きさを有する。また、作業カンバン(作業要)62aの背景色は、例えば、黄色である。
一方、図16(b)における作業カンバン(作業済)62bは、前述した通り、コマ61の大きさと略同一の大きさを有する。また、作業カンバン(作業済)62bの背景色は、例えば、淡い灰色である。
図15(b)では、作業カンバン(作業済)62bの背景色が、作業カンバン(作業要)62aの背景色と異なることを「斜線」を付すことで図示している。
以降の図面においても、作業カンバン(作業要)62aの背景色と異なることを図示するために、作業カンバン(作業済)62bの背景色には、「斜線」を付すこととする。
【0076】
図10の説明に戻る。
他にレイアウト作業の対象となる商品が存在する場合(S111のNo)、S104〜S110の処理を繰り返す。
一方、レイアウト作業の対象となる商品を全て全体レイアウト画面27に配置した場合(S111のYes)、処理を終了する。
【0077】
図16は、全商品配置後の全体レイアウト画面27bを示す図である。
図16に示す全体レイアウト画面27bは、印刷媒体に含まれる全商品のレイアウト作業が終了し、全商品が配置された状態である。
全体レイアウト画面27bには、11個のコマ61の中に、それぞれ11個の商品が掲載されている。尚、コマ番号が「09」のコマ61に配置された商品は、2種類の型番が掲載され、それぞれの販売価格が掲載されている。
また、全体レイアウト画面27bには、全てのコマ61に対して、作業カンバン(作業済)62bが表示されている。すなわち、全商品のステータス72が「作業済」となっている。
【0078】
以上の通り、媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの新規作成処理では、サーバ2が、各商品のステータス72に関する情報の流し込みを行い、端末2は、全体レイアウト画面27において、作業カンバンを、ステータス72(「作業要」か「作業済」のいずれか)を識別可能に、各商品の掲載位置ごとに配置する。
また、第1段階の流し込み処理として、端末3がサーバ2に対してカンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が流し込みを行い、端末3がレイアウトファイル25、作業カンバンファイル25aを作成し、全体レイアウト画面27を表示する。次に、第2段階の流し込み処理として、端末3が、ユーザによって識別オブジェクト(作業カンバン(作業要)62a)が指定されると、サーバ2に対してカテゴリテンプレート24に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が流し込みを行い、端末3が商品単体ファイル26を作成し、商品単体画面28を表示する。
これによって、媒体制作支援システム1を利用することで、ユーザは、レイアウト作業の作業効率を上げることができる。
【0079】
次に、図17から図23を参照しながら、媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの変更処理について説明する。
図17は、媒体レイアウトの変更処理を示すフローチャートである。
媒体レイアウトの変更処理は、ユーザが端末3の入力部15を介して、例えば、「再流し込み」メニューを選択し、レイアウト対象の媒体名(図6のレイアウト情報DB22の媒体名40に対応)を指定することで開始される。
【0080】
以下では、図16に示した全体レイアウト画面27bにおいて、コマ番号が「03」の商品を削除し、コマ番号が「02」の商品の掲載枠を広げるとともに、商品画像を変更し、販売価格を「99,800円」から「94,800円」に変更する場合を例にして、媒体レイアウトの変更処理を説明する。
【0081】
ユーザが端末3の入力部15を介して変更処理の開始を命令すると、端末3の制御部11は、サーバ2に対して、カンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の再流し込みを要求する。これに対して、サーバ2の制御部11は、端末3の要求に応じて、カンバンテンプレート23に従って、端末3に対して商品情報及びレイアウト情報の流し込みを行う(S201)。S201において流し込みの対象となる商品情報及びレイアウト情報は、識別オブジェクトに表示する商品情報(商品情報DB21から抽出)及び各コマの掲載位置(レイアウト情報DB22から抽出)等である。
更に、サーバ2の制御部11は、作業カンバンファイル25aのステータス72に関する情報の流し込みも行う。変更処理の場合、サーバ2の制御部11は、変更対象の商品については、ステータス72が「作業要」となる情報、それ以外の商品については、ステータス72が「作業済」となる情報を流し込む。
【0082】
次に、端末3の制御部11は、S201におけるサーバ2による流し込みに基づいて、レイアウトファイル25、作業カンバンファイル25aを変更し、全体レイアウト画面27を表示部16に表示する(S202)。ここで、端末3の制御部11は、サーバ2からの情報に基づいて、作業カンバンファイル25aのステータス72を設定する。また、ステータス72に設定する値によって、背景色76及び表示位置77を設定する。
端末3の制御部11は、レイアウトファイル25、作業カンバンファイル25aの変更内容に従って、全体レイアウト画面27の表示内容を変更する。具体的な表示内容は、図18を参照して後述する。
【0083】
図18は、S202における全体レイアウト画面27cを示す図である。
端末3の制御部11は、変更対象の商品については、作業カンバン(作業要)62aを表示する。図18の例では、変更対象の商品は、コマ番号が「02」の商品であり、作業カンバン(作業要)62aが表示される。
図18に示す通り、作業カンバン(作業要)62aの大きさや色は、作業カンバン(作業済)62bの大きさや色と異なる。
【0084】
また、端末3の制御部11は、削除対象の商品については、作業カンバンを非表示とする。図18の例では、削除対象の商品は、コマ番号が「03」の商品であり、作業カンバンが表示されない。
更に、コマ番号が「02」の商品は、コマ(作業要)61aにて示されているように、掲載枠が広げられている。
【0085】
本発明の実施の形態では、作業カンバンの大きさや色が、ステータス(「作業要」又は「作業済」のいずれか)によって異なるので、変更箇所の視認性に優れた初期表示となっている。すなわち、ユーザは、作業カンバンを確認することで、変更箇所を容易に特定することが可能である。
【0086】
図17の説明に戻る。
ユーザは、全体レイアウト画面27cを確認し、端末3の入力部15を介して、変更対象及び削除対象の商品単体レイアウト65を削除する(S203)。尚、商品単体レイアウト65の削除は、端末3の制御部11が自動的に行っても良い。
【0087】
図19は、S203における全体レイアウト画面27dを示す図である。
図19では、コマ番号が「02」及び「03」の商品単体レイアウト65が削除されている。
変更対象の商品単体レイアウト65が削除されても、作業カンバン(作業要)62aは残る。従って、仮に作業を中断したとしても、ユーザは変更箇所を容易に識別することができる。
【0088】
図17の説明に戻る。
ユーザは、全体レイアウト画面27dを確認し、端末3の入力部15を介して作業カンバン(作業要)62aを選択し、商品単体ファイル26を呼び出す(S204)。
端末3の制御部11は、サーバ2に対して、新規作成処理時に選択済のカテゴリテンプレート24に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求する。これに対して、サーバ2の制御部11は、端末3の要求に応じて、カテゴリテンプレート24に従って、端末3に対して商品情報及びレイアウト情報の流し込みを行う。ここで、端末3の制御部11は、商品情報の更新チェックを行う(S205)。具体的には、端末3の制御部11は、記憶部12に保存されている商品単体ファイル26と、サーバ2からの流し込みによる商品情報とを比較することで、商品情報が更新されたかどうかを確認する。
【0089】
図20は、商品情報の更新チェック画面81を示す図である。
商品情報の更新チェック画面81は、S205において商品情報が更新されていた場合、端末3の制御部11が表示部16に表示する画面である。
商品情報の更新チェック画面81は、例えば、「商品情報が更新されています。反映しますか?」のメッセージ、更新の反映を命令するための「OKボタン」、更新の反映を拒否するための「キャンセルボタン」等を含む。
ユーザは、更新の反映を命令する為、入力部15を介して「OKボタン」を押下する。
【0090】
図17の説明に戻る。
ユーザが、商品情報の更新チェック画面81において「OKボタン」を押下すると、端末3の制御部11は、商品情報の更新を商品単体ファイル26に反映し、商品単体画面28を表示する(S206)。
【0091】
図21は、変更前の商品単体画面28cを示す図である。また、図22は、変更後の商品単体画面28dを示す図である。
図21に示すように、変更前の商品単体画面28cでは、掲載領域64aが、図16の全体レイアウト画面27bにおけるコマ番号が「02」のコマ61と同等の大きさとなっている。また、商品画像(変更前)73aの大きさも、掲載領域64aに適した大きさとなっている。また、通常価格(変更前)74aは、「99,800円」となっている。
一方、図22に示すように、変更後の商品単体画面28dでは、掲載領域64bが、図18の全体レイアウト画面27cにおけるコマ(変更対象)61aと同等の大きさとなっている。また、商品画像(変更後)73bは、商品画像(変更前)73aよりも大きくなっている。また、通常価格(変更後)74bは、「94,800円」となっている。
【0092】
図17の説明に戻る。
ユーザは、商品単体画面28dにおいて、入力部15及び表示部16を介した端末3との対話処理によって、商品単体のレイアウト作業を行う(S207)。
次に、ユーザは、商品単体のレイアウト作業が終了すると、完成した商品単体レイアウトをコピーして全体レイアウト画面27に貼り付けることで、全体レイアウト画面27に配置する(S208)。
また、ユーザは、商品単体のレイアウト作業が終了すると、作業カンバンの表示変更を指示し、端末3の制御部11は、作業カンバンの表示変更を行う(S110)。具体的には、ユーザは、入力部15を介して、作業カンバンファイル25aのステータス72を「作業要」から「作業済」に変更するように指示し、端末3の制御部11は、作業カンバンファイル25aのステータス72を「作業済」に設定するとともに、例えば、背景色76を「淡い灰色」、表示位置77を「作業カンバンがコマ61と略同一の大きさを有する左上頂点座標及び右下頂点座標」に設定する。
【0093】
他に変更対象となる商品が存在する場合(S210のNo)、S203〜S209の処理を繰り返す。
一方、全ての変更が終了した場合(S210のYes)、処理を終了する。
【0094】
図23は、変更終了後の全体レイアウト画面27eを示す図である。
図23に示す全体レイアウト画面27eは、変更が終了し、変更後の商品単体レイアウトが配置された状態である。
全体レイアウト画面27eには、10個のコマ61の中に、それぞれ10個の商品が掲載されている。コマ番号が「03」の商品は削除され、コマ番号が「02」の商品は、掲載枠が広げられ、商品画像が変更され、販売価格が「99,800円」から「94,800円」に変更されている。
コマ番号が「02」の商品は、掲載枠が広がり、様々な商品情報も掲載され、訴求力があり、購買意欲を向上させるレイアウトとなっている。
また、全体レイアウト画面27eには、全てのコマ61に対して、作業カンバン(作業済)62bが表示されている。すなわち、全商品のステータス72が「作業済」となっている。
【0095】
以上の通り媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの変更処理では、サーバ2が、各商品のステータス72に関する情報の流し込みを行い、端末2は、全体レイアウト画面27において、作業カンバンを、ステータス72(「作業要」か「作業済」のいずれか)を識別可能に、各商品の掲載位置ごとに配置する。
これによって、媒体制作支援システム1を利用することで、ユーザは、変更箇所を容易に特定することができる。
【0096】
また、媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの変更処理では、第1段階の流し込み処理として、端末3がサーバ2に対してカンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が流し込みを行い、端末3がレイアウトファイル25を変更し、全体レイアウト画面27を表示する。次に、第2段階の流し込み処理として、ユーザによって変更対象の識別オブジェクト(作業カンバン62)が指定されると、端末3が、サーバ2に対してカテゴリテンプレート24に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が流し込みを行い、端末3が商品単体ファイル26を変更し、商品単体画面28を表示する。
これによって、媒体制作支援システム1を利用することで、ユーザは、顧客の修正要望に対して容易に対応することができる。すなわち、ユーザは、全体レイアウト画面27において変更対象の商品を容易に識別することができ、かつ商品単体画面28において変更対象の商品のみを変更することができる。
【0097】
従来の流し込み処理では、商品情報を直接レイアウトファイル25に流し込むことしかできなかった。従って、変更処理では、再流し込みを行い、修正のある商品に対してレイアウト作業を再度行うか、又は再流し込みを行わずに手作業によって商品情報の変更を行うしかなかった。しかし、再流し込みを行わずに手作業によって商品情報の変更を行うことは、誤った情報(例えば、販売価格の誤りなど)が掲載されてしまう恐れがあり、このような運用を行うことはほとんどない。そうすると、再流し込みを行い、修正のある商品に対してレイアウト作業を再度行うしかないが、当然ながら、時間と労力がかかる作業となる。
このような意味においても、本発明の実施の形態のように、全体レイアウトと商品単体の情報とを2段階に分けて流し込みを行うことによって、顧客の修正要望に対して容易に対応することができる。
【0098】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る媒体制作支援システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0099】
1………媒体制作支援システム
2………サーバ
3………端末
4………ネットワーク
5………商品情報管理システム
6………DTPソフトウエア
21………商品情報DB
22………レイアウト情報DB
23………カンバンテンプレート
24………カテゴリテンプレート
25………レイアウトファイル
25a………作業カンバンファイル
26………商品単体ファイル
27………全体レイアウト画面
28………商品単体画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、チラシなどの印刷媒体の制作を支援する媒体制作支援システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、商品の広告、宣伝のためのチラシや、商品を網羅的に掲載して詳細な説明を付したカタログなどの印刷媒体を効率良く制作するため、様々なコンピュータシステムが開発されている。例えば、印刷媒体に掲載する商品情報を一元管理し、他のソフトウエアと連携して利用できるようにした商品情報管理システム(例えば、本出願人が販売する「Pro−V」等)が知られている。また、例えば、デジタル化された素材を用いて、印刷媒体のレイアウト作業を行うDTP(DeskTop Publishing)ソフトウエア(例えば、アドビシステムズが販売する「Adobe In Design」等)が知られている。
【0003】
特許文献1には、前述の商品情報管理システムとDTPソフトウエアとを連携させて、印刷媒体のページレイアウトの作業効率を向上させるページレイアウトシステムが開示されている。
特許文献1に記載のページレイアウトシステムでは、商品情報管理システムから、DTPソフトウエアにおけるレイアウトファイルに対して、予め定義された文字組体裁に従って、文字データと画像データを流し込み配置する。特許文献1に記載のページレイアウトシステムは、カタログなど、レイアウトが定型化されているものについて有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−29875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、チラシなど、レイアウトが定型化されていないものについては、文字組体裁を予め定義することができない。従って、特許文献1に記載のシステムでは、チラシの場合、仮の文字組み体裁に従って、文字データと画像データを流し込むことになる。そうすると、流し込んだ後、DTPソフトウエアにおける訂正作業が非常に多くなり、逆に、作業が非効率化している場合があった。
【0006】
特に、チラシの制作作業においては、顧客側からの様々な要望をリアルタイムに反映していく必要がある。例えば、競合他社に対して、商品の品揃えによって差別化を図りたい顧客の場合、新商品を入荷する都度、新商品の情報をチラシに反映して欲しいという要望がある。また、目玉商品によって来客数の増大を図りたい顧客の場合、限られた掲載領域の中で、商品の売れ行きに応じて、商品ごとに掲載する情報を増減したり、各商品の掲載枠の大きさを変更したり、掲載する商品の入替えを行なったりして欲しいという要望がある。
特許文献1に記載のシステムのように、最初に設計作業(文字組体裁の定義などを含む。)をしっかりと行ってから商品情報を流し込む仕組みでは、このような要望に迅速に応えることは出来ない。
【0007】
前述の顧客の要望に迅速に応えることができない理由の一つとして、特に、変更箇所の特定に時間がかかるという問題がある。
通常、全体のバランスや掲載サイズの変更などによって、掲載するスペックの増減や位置調整などが必要になる場合が多く、変更箇所を必ず確認する必要がある。しかしながら、従来は、流し込み後の画面において、一見して変更箇所を特定することができなかった。そこで、制作担当者は、他の情報(他の画面を表示する場合や紙媒体の場合もある。)を逐一確認しながら変更箇所を特定する必要があった。
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、変更箇所を容易に特定することができる媒体制作支援システム等を提供することである。更に、レイアウト作業の作業効率を上げることができ、かつ顧客の修正要望に対して容易に対応することができる媒体制作支援システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するために第1の発明は、印刷媒体に掲載される商品情報を管理するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムであって、前記サーバは、前記商品情報を保持する商品情報データベースと、前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う流し込み手段と、を具備し、前記端末は、前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記印刷媒体の全体のレイアウトを保持するレイアウトファイルを作成する第1作成手段と、前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第2作成手段と、作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第1表示手段と、を具備し、前記サーバが具備する前記流し込み手段は、更に、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うことを特徴とする媒体制作支援システムである。
第1の発明における媒体制作支援システムを利用することによって、ユーザは、変更箇所を容易に特定することができる。
【0010】
第1の発明における前記サーバは、前記識別オブジェクトへの流し込み対象が定義されている第1テンプレートと、商品ごとに前記商品情報を保持する商品単体ファイルへの流し込み対象が定義されている第2テンプレートと、を更に具備し、前記サーバが具備する前記流し込み手段は、前記第1テンプレート又は前記第2テンプレートに従って、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行い、前記端末は、ユーザによって前記識別オブジェクトが指定されると、前記サーバに対して前記第2テンプレートに従った前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記商品単体ファイルを作成する第2作成手段、を更に具備することが望ましい。
これによって、ユーザは、レイアウト作業の作業効率が上がり、かつ顧客の修正要望に対して容易に対応することができる。
【0011】
また、第1の発明における前記端末は、作成された前記商品単体ファイルに基づいて、指定された前記識別オブジェクトに係る商品の前記全体レイアウト画面における掲載領域が識別可能に示される商品単体画面を表示する第2表示手段、を更に具備することが望ましい。
これによって、全体レイアウト画面とは異なる作業場所(=商品単体画面)を提供することができるので、より一層ユーザの作業効率が上がる。
【0012】
更に、第1の発明における前記サーバは、商品のカテゴリごとに異なる複数の前記第2テンプレートを具備し、前記端末が具備する前記第2作成手段は、ユーザによって前記識別オブジェクトが指定されると、前記第2テンプレートの選択画面を表示し、ユーザによって選択された前記第2テンプレートに従った流し込みを前記サーバに要求するものであることが望ましい。
これによって、商品のカテゴリごとに適切な商品情報の流し込みを行うことができる。
【0013】
第2の発明は、印刷媒体に掲載される商品情報を保持する商品情報データベースと、前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、を具備するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムにおける媒体制作支援方法であって、前記端末が、前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求する第1ステップと、前記サーバが、前記第1ステップにおける要求に応じて、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う第2ステップと、前記端末が、前記第2ステップにおける流し込みに基づいて、前記レイアウトファイルを作成する第3ステップと、前記端末が、前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第4ステップと、前記端末が、作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第5ステップと、を含み、前記サーバが実行する前記第2ステップは、更に、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うことを特徴とする媒体制作支援方法である。第2の発明によって、ユーザは、レイアウト作業の作業効率が上がり、かつ顧客の修正要望に対して容易に対応することができる。
【0014】
第3の発明は、印刷媒体に掲載される商品情報を管理するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムを構築するためのコンピュータ読取可能なプログラムであって、第1のコンピュータを、前記商品情報を保持する商品情報データベースと、前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う流し込み手段と、を具備するサーバとして機能させるためのプログラムであり、かつ、第2のコンピュータを、前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記印刷媒体の全体のレイアウトを保持するレイアウトファイルを作成する第1作成手段と、前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第2作成手段と、作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第1表示手段と、を具備する端末として機能させるためのプログラムであり、更に、前記第1のコンピュータを、前記流し込み手段として、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うように機能させるためのプログラムである。
第3の発明を汎用的なコンピュータにインストールすることによって、第1の発明を構築することができる。
【0015】
第4の発明は、第3の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体である。
第4の発明によって、第3の発明のプログラムを配布することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、変更箇所を容易に特定することができる媒体制作支援システム等を提供することができる。更に、レイアウト作業の作業効率を上げることができ、かつ顧客の修正要望に対して容易に対応することができる媒体制作支援システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】媒体制作支援システム1の概要図
【図2】サーバ2(端末3)を実現するコンピュータのハードウエア構成図
【図3】サーバ2の記憶部12に記憶される主なデータを示す図
【図4】端末3の記憶部12に記憶される主なデータを示す図
【図5】商品情報DB21の一例を示す図
【図6】レイアウト情報DB22の一例を示す図
【図7】カンバンテンプレート23の一例を示す図
【図8】カテゴリテンプレート24の一例を示す図
【図9】作業カンバンファイル25aの一例を示す図
【図10】媒体レイアウトの新規作成処理を示すフローチャート
【図11】S103における全体レイアウト画面27aを示す図
【図12】S104における全体レイアウト画面27aの一部を示す図
【図13】S107における商品単体画面28aを示す図
【図14】S108における商品単体画面28bを示す図
【図15】S109、S110における商品単体レイアウト65の配置を示す図
【図16】全商品配置後の全体レイアウト画面27bを示す図
【図17】媒体レイアウトの変更処理を示すフローチャート
【図18】S202における全体レイアウト画面27cを示す図
【図19】S203における全体レイアウト画面27dを示す図
【図20】商品情報の更新チェック画面81を示す図
【図21】変更前の商品単体画面28cを示す図
【図22】変更後の商品単体画面28dを示す図
【図23】変更終了後の全体レイアウト画面27eを示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
最初に、図1から図4を参照しながら、媒体制作支援システム1の構成について説明する。媒体制作支援システム1は、チラシなどの印刷媒体の制作作業を支援するシステムである。
図1は、媒体制作支援システム1の概要図である。図1に示すように、媒体制作支援システム1は、サーバ2と端末3とがネットワーク4を介して接続されて構成される。
【0019】
サーバ2は、印刷媒体に掲載される商品情報を管理する。サーバ2には、商品情報管理システム5が構築されている。商品情報管理システム5は、商品情報を一元管理し、他のソフトウエアと連携して利用できるシステムである。商品情報管理システム5は、商品情報を記憶するためのデータベース(DB)サーバ機能、端末3の要求に応答するためのアプリケーション(AP)サーバ機能、印刷媒体のレイアウトの初期設計を行う為のDTP(DeskTop Publishing)関連機能などを有する。
【0020】
端末3は、印刷媒体のレイアウト処理を行う。端末3には、DTPソフトウエア6がインストールされている。DTPソフトウエア6は、印刷媒体のレイアウト処理を行うための各種機能を有する。また、端末3は、サーバ2に対して各種の要求を送信し、応答結果を受信する為のクライアント機能を有する。
【0021】
図2は、サーバ2(端末3)を実現するコンピュータのハードウエア構成図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
コンピュータは、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等が、バス18を介して接続される。
【0022】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、コンピュータが行う後述する処理を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
【0023】
記憶部12は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0024】
メディア入出力部13(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワークを介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
【0025】
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
入力部15を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部16は、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
【0026】
周辺機器I/F(インタフェース)部17は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0027】
図3は、サーバ2の記憶部12に記憶される主なデータを示す図である。尚、サーバ2の記憶部12には、図3に示すデータの他、プログラムや、プログラムの実行に必要なデータが記憶される。
図3に示すように、サーバ2の記憶部12には、商品情報データベース(DB)21、レイアウト情報データベース(DB)22、カンバンテンプレート23、カテゴリテンプレート24等が記憶される。
【0028】
商品情報DB21は、商品情報を保持するデータベースである。
レイアウト情報DB22は、印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び掲載位置と掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するデータベースである。
【0029】
カンバンテンプレート23には、レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトへの流し込み対象が定義される。
ここで、レイアウトファイルとは、印刷媒体の全体のレイアウトを保持するファイルであり、端末3によって作成されるものである。レイアウトファイルの内容は、全体レイアウト画面(図11の「全体レイアウト画面27a」等に対応)として、端末3の表示部16に表示される。
また、識別オブジェクトとは、ユーザがレイアウト作業の対象となる商品を識別し易いように、全体レイアウト画面に表示されるオブジェクトである(図11の「作業カンバン62」等に対応)。
【0030】
カテゴリテンプレート24には、商品単体ファイルへの流し込み対象が定義される。
ここで、商品単体ファイルとは、商品ごとに商品情報を保持するファイルであり、端末3によって作成されるものである。
【0031】
図4は、端末3の記憶部12に記憶される主なデータを示す図である。尚、端末3の記憶部12には、図4に示すデータの他、プログラムや、プログラムの実行に必要なデータが記憶される。
図4に示すように、端末3の記憶部12には、レイアウトファイル25、作業カンバンファイル25a、商品単体ファイル26等が記憶される。
レイアウトファイル25は、前述の通り、印刷媒体の全体のレイアウトを保持するファイルである。また、作業カンバンファイル25a(識別オブジェクトファイル)は、レイアウトファイル25に含まれる商品ごとの作業カンバン(識別オブジェクト)について、作業カンバン(識別オブジェクト)に対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する。また、商品単体ファイル26は、前述の通り、商品ごとに商品情報を保持するファイルである。
尚、作業カンバンファイル25aは、レイアウトファイル25の一部として構成しても良い。すなわち、レイアウトファイル25と作業カンバンファイル25aは、物理的に2つのファイルとして構成される必要はない。本発明の実施の形態では、論理的なデータの纏まりとして「ファイル」という用語を用いる。
【0032】
次に、図5から図9を参照しながら、媒体制作支援システム1において利用されるデータの詳細について説明する。
図5は、商品情報DB21の一例を示す図である。図5では、1列目にデータ項目を示し、2列目に実体データの一例を示している。尚、商品情報DB21が保持するデータ項目は、図5に示すデータ項目に限定されない。
図5に示すように、商品情報DB21は、例えば、商品ID30、商品名31、型番32、商品画像33、通常価格34、特別価格35、メーカー名36、サイズ37、装飾38、スペック39等のデータ項目を有する。
【0033】
商品ID30は、商品を一意に識別する番号であり、テキストデータである。商品名31は、商品の名称であり、テキストデータである。型番32は、商品の型番であり、テキストデータである。商品画像33は、商品の代表的な画像であり、画像データである。通常価格34は、通常時の販売価格であり、テキストデータである。特別価格35は、特別販売時の販売価格であり、テキストデータである。メーカー名36は、商品を製造したメーカーの名称であり、テキストデータである。サイズ37は、商品の大きさであり、テキストデータである。装飾38は、印刷媒体を装飾する図形等であり、画像データである。スペック39は、商品の仕様等であり、テキストデータである。
【0034】
テキストデータについては、必要に応じて、文字の大きさ、フォント、色などを別途定義しても良い。
画像データについては、必要に応じて、初期表示サイズ(拡大又は縮小率)などを別途定義しても良い。また、画像データについては、実画像データを別途保管し、実画像データの保管場所を示すファイルパスのみが商品情報DB21に保持されても良い。
【0035】
装飾38やスペック39については、複数のデータが商品情報DB21に格納されている。また、装飾38については、商品ごとではなく、複数の商品に共通するものとして保持されても良い。複数の商品に共通するものとして保持する場合、前述のように、実画像データを別途保管し、実画像データの保管場所を示すファイルパスを商品情報DB21に保持すれば良い。
【0036】
図5に示す実体データの例は、商品ID30が「123」、商品名31が「洗濯乾燥機」、型番32が「DDD」、商品画像33が「・・・/ABC.jpg」、通常価格34が「119,800円」、特別価格35が「99,800円」、メーカー名36が「メーカーD」、サイズ37が「横73×高さ103×奥行60cm」、装飾38が「・・・/tenji_tokka.jpg」、スペック39が「洗濯容量7kg」である。
【0037】
尚、装飾38は画像データであると説明したが、販売促進のための説明文など、文字データであっても良い。同様に、スペック39は文字データであると説明したが、図形などを組み合わせた画像データであっても良い。
また、図5では、サイズ37とスペック39を区別して示したが、サイズ37はスペック39の一つとして格納されても良い。
その他、商品情報DB21には、商品の特性に応じて、様々なデータ定義をすることできる。
【0038】
図6は、レイアウト情報DB22の一例を示す図である。図6では、1列目にデータ項目を示し、2列目に実体データの一例を示している。尚、レイアウト情報DB22に保持されるデータ項目は、図6に示すデータ項目に限定されない。
図6に示すように、レイアウト情報DB22は、例えば、媒体名40、1コマ目のコマ番号41a、1コマ目の掲載位置42a、1コマ目の掲載商品43a、2コマ目のコマ番号41b、2コマ目の掲載位置42b、2コマ目の掲載商品43b、・・・等のデータ項目を有する。
ここで、コマとは、印刷媒体の一部の領域であり、例えば、枠取りされた矩形領域である(図11の「コマ61」等に対応)。
コマ番号、掲載位置及び掲載商品のデータ項目は、コマ数に応じて繰り返す。以下、これら3種類のデータ項目を総称するときは、コマ番号41、掲載位置42、掲載商品43と表記する。
【0039】
媒体名40は、印刷媒体の名称であり、テキストデータである。コマ番号41は、印刷媒体のコマを識別する番号である。掲載位置42とは、印刷媒体内におけるコマの位置を示す情報である。図6に示す例では、コマが矩形領域であることを前提とし、掲載位置42は、矩形領域の左上頂点座標及び右下頂点座標である。掲載商品43は、コマ番号41のコマに掲載される商品を識別する情報(例えば、図5に示す商品情報DB21の商品ID30)である。
【0040】
図6に示す実体データの例は、媒体名40が「2010年9月1日A店チラシ」、1コマ目のコマ番号41aが「01」、1コマ目の掲載位置42aが「(1、1)、(100、50)」、1コマ目の掲載商品43aが「101」、2コマ目のコマ番号41bが「02」、2コマ目の掲載位置42bが「(101、1)、(200、50)」、2コマ目の掲載商品43bが「102」である。
【0041】
尚、掲載位置42は、矩形領域の左上頂点座標及び右下頂点座標と説明したが、これに代えて、矩形領域の左上頂点座標、矩形の高さ及び矩形の幅であっても良い。
【0042】
図7は、カンバンテンプレート23の一例を示す図である。前述の通り、カンバンテンプレート23には、レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトへの流し込み対象が定義される。尚、カンバンテンプレート23に定義される流し込み対象は、図7に示すデータ項目に限定されない。
カンバンテンプレート23は、例えば、コマ番号45、型番46、商品名47等が流し込み対象として定義される。また、カンバンテンプレート23には、背景色48、相対表示位置49等の表示設定情報も定義される。
【0043】
コマ番号45は、前述したレイアウト情報DB22のコマ番号41に対応する。型番46は、前述した商品情報DB21の型番32に対応する。商品名47は、前述した商品情報DB21の商品名31に対応する。
背景色48は、識別オブジェクト(図11に示す作業カンバン62)の背景色に対応する。カンバンテンプレート23には、背景色48として、具体的な色情報が定義される。例えば、背景色48は、「黄色」を示すRGB値等である。
相対表示位置49は、識別オブジェクト(図11に示す作業カンバン62)のコマを示す領域(図11に示すコマ61)内の表示位置に対応する。カンバンテンプレート23には、相対表示位置49として、具体的な位置情報が定義される。例えば、相対表示位置49は、コマ61の左上頂点座標を原点(0、0)とした場合、作業カンバン62の左上頂点座標(1、1)及び右下頂点座標(40、20)である。
【0044】
図8は、カテゴリテンプレート24の一例を示す図である。前述の通り、カテゴリテンプレート24には、商品単体ファイルへの流し込み対象が定義される。尚、カテゴリテンプレート24に定義される流し込み対象は、図8に示すデータ項目に限定されない。
カテゴリテンプレート24は、例えば、商品名51、型番52、商品画像53、通常価格54、特別価格55、メーカー名56、サイズ57、装飾58、スペック59等が流し込み対象として定義される。
商品名51〜スペック59等は、それぞれ、前述の商品情報DB21の商品名31〜スペック39等に対応する。
【0045】
カテゴリテンプレート24は、商品のカテゴリごとに異なるものを定義しておくことが望ましい。例えば、「液晶テレビ」と「洗濯機」では、広告宣伝として効果的な装飾38やスペック39等が異なる。また、例えば、そもそも、「液晶テレビ」には実体データがあるが、「洗濯機」には実体データがないデータ項目なども存在する。
従って、サーバ2は、商品のカテゴリごとに異なる複数のカテゴリテンプレート24を保持することが望ましい。
【0046】
図9は、作業カンバンファイル25aの一例を示す図である。前述の通り、作業カンバンファイル25aには、レイアウトファイル25に含まれる商品ごとの作業カンバン(識別オブジェクト)について、作業カンバン(識別オブジェクト)に対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスが含まれる。尚、作業カンバンファイル25aに含まれるデータ項目は、図7に示すデータ項目に限定されない。
作業カンバンファイル25aには、例えば、カンバンID71、ステータス72、コマ番号73、型番74、商品名75、背景色76、表示位置77等が含まれる。
【0047】
カンバンID71は、作業カンバンを識別する番号である。ステータス72は、作業カンバンに対応する商品のレイアウト作業の要否を示す。ステータス72には、後述するように、「作業要」と「作業済」がある。
コマ番号73、型番74、商品名75は、レイアウト情報DB22のコマ番号41、前述した商品情報DB21の型番32、商品名31に対応する。
背景色76、表示位置77は、カンバンテンプレート23の背景色48、相対表示位置49に対応する。尚、表示位置77は、商品レイアウト画面27における絶対位置となる。
【0048】
レイアウトファイル25の詳細は図示していないが、レイアウトファイル25は、後述する全体レイアウト画面27(以下、「全体レイアウト画面」を総称するときは、符号「27」を付す。)に表示されるデータを保持するファイルである。
同様に、商品単体ファイル26の詳細は図示していないが、商品単体ファイル26は、後述する商品単体画面28(以下、「商品単体画面」を総称するときは、符号「28」を付す。)に表示されるデータを保持するファイルである。
【0049】
次に、図10から図16を参照しながら、媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの新規作成処理について説明する。
図10は、媒体レイアウトの新規作成処理を示すフローチャートである。
媒体レイアウトの新規作成処理は、ユーザが端末3の入力部15を介して、例えば、「新規作成」メニューを選択し、レイアウト対象の媒体名(図6のレイアウト情報DB22の媒体名40に対応)を指定することで開始される。
【0050】
ユーザが端末3の入力部15を介して新規作成処理の開始を命令すると、端末3の制御部11は、サーバ2に対して、カンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求する。これに対して、サーバ2の制御部11は、端末3の要求に応じて、カンバンテンプレート23に従って、端末3に対して商品情報及びレイアウト情報の流し込みの流し込みを行う(S101)。S101において流し込みの対象となる商品情報及びレイアウト情報は、識別オブジェクトに表示する商品情報(商品情報DB21から抽出)及び各コマの掲載位置(レイアウト情報DB22から抽出)等である。
更に、サーバ2の制御部11は、作業カンバンファイル25aのステータス72に関する情報(例えば、「0」であれば「作業要」、「1」であれば「作業済」など。)の流し込みも行う。新規作成処理の場合、サーバ2の制御部11は、全ての商品のステータス72が「作業要」となる情報を流し込む。
【0051】
ここで、流し込みとは、データベースから複数のデータを纏めて抽出し、他のソフトウエアによって利用できる状態とすることを意味する。本発明の実施の形態では、データベースが商品情報DB21及びレイアウト情報DB22であり、他のソフトウエアがDTPソフトウエア6である。サーバ2から端末3へのデータの受け渡しは、例えば、XML形式などによって定義されたファイルを受け渡すことで実現する。
【0052】
端末3の制御部11は、S101におけるサーバ2による流し込みに基づいて、レイアウトファイル25を作成する(S102)。また、端末3の制御部11は、レイアウトファイル25の一部として、作業カンバンファイル25aも作成する。端末3の制御部11は、レイアウトファイル25に含まれる商品ごとの作業カンバン62ごとに作業カンバンファイル25aを作成する。
ここで、端末3の制御部11は、サーバ2からの情報に基づいて、作業カンバンファイル25aのステータス72を設定する。また、ステータス72に設定する値によって、背景色76及び表示位置77を設定する。具体的には、ステータス72が「作業要」の場合、例えば、背景色76が「黄色」、表示位置77が「作業カンバンが所定の大きさ(コマ61とは無関係の大きさ)を有する左上頂点座標及び右下頂点座標」とする。また、ステータス72が「作業済」の場合、例えば、背景色76が「淡い灰色」、表示位置77が「作業カンバンがコマ61と略同一の大きさを有する左上頂点座標及び右下頂点座標」とする。
【0053】
次に、端末3の制御部11は、作成されたレイアウトファイル25及び作業カンバンファイル25aに基づいて、DTPソフトウエア6の画面である全体レイアウト画面27を表示部16に表示する(S103)。ここで、全体レイアウト画面27には、識別オブジェクト(図11の作業カンバン(作業要)62aに対応)が、ステータスを識別可能に、掲載位置ごとに配置される。具体的には、ステータスごとに、識別オブジェクトの大きさや色が異なる。
ユーザは、識別オブジェクトの大きさや色を確認することで、変更箇所(変更対象商品)を容易に特定することが可能となる。
【0054】
図11は、S103における全体レイアウト画面27aを示す図である。
図11に示す全体レイアウト画面27aは、新規作成処理における初期表示画面である。
全体レイアウト画面27aには、11個のコマ61、及び12個の作業カンバン(作業要)62aが表示されている。
【0055】
コマ61は、レイアウト情報DB22の掲載位置42に従って配置される。
作業カンバン(作業要)62aは、作業カンバンファイル25aの表示位置77に従って配置され、背景色76に従って背景の色が設定される。
各作業カンバン(作業要)62aには、それぞれ、カンバンテンプレート23のコマ番号45、型番46、商品名47の実体データが表示される。
【0056】
前述した通り、作業カンバン(作業要)62aは、例えば、コマ61の大きさとは無関係に、一定の大きさを有する。作業カンバン(作業要)62aの大きさは、通常、コマ61の大きさよりも小さい。一方、作業カンバン(作業済)62bは、例えば、コマ61の大きさと略同一の大きさを有する。
また、前述した通り、作業カンバン(作業要)62aの背景色は、例えば、黄色である。一方、作業カンバン(作業済)62bの背景色は、例えば、淡い灰色である。
【0057】
本発明の実施の形態では、商品情報が直接レイアウトファイル25に流し込まれないので、識別性に優れた初期表示となっている。すなわち、ユーザは、作業カンバンを確認することで、一見してレイアウト作業の対象(=掲載商品)を識別することが可能である。
【0058】
尚、図11の例では、3段目の左から2つ目のコマ61の領域に、2つの作業カンバン62(コマ番号が「09」及び「09−1」)が表示されている。これは、レイアウト情報DB22において、同一の掲載位置42に複数の掲載商品43が配置されるように定義されているためである。
端末3の制御部11は、複数の作業カンバン(作業要)62aを同一のコマ61に表示する場合、両者が重ならないように配置する。例えば、端末3の制御部11は、2つ目の作業カンバン(作業要)62aを下方向にずらして配置する。
【0059】
図10の説明に戻る。
ユーザは、全体レイアウト画面27aを確認し、端末3の入力部15を介して作業カンバン(作業要)62aを選択する(S104)。
端末3の制御部11は、選択された作業カンバン(作業要)62aの商品に対して、予め定義されたカテゴリテンプレート24に従ってS105以降の処理を実行しても良い。又は、端末3の制御部11は、図12に示すカテゴリテンプレート選択画面63を表示し、ユーザにカテゴリテンプレート24を選択させて、ユーザによって選択されたカテゴリテンプレート24に従ってS105の処理を実行しても良い。
以下では、カテゴリテンプレート選択画面63を表示する場合について説明する。
【0060】
図12は、S104における全体レイアウト画面27aの一部を示す図である。
図12に示す例では、コマ番号が「05」の作業カンバン(作業要)62aが選択されている。ユーザによって作業カンバン(作業要)62aが選択されると、端末3の制御部11は、カテゴリテンプレート選択画面63を表示部16に表示する。
【0061】
カテゴリテンプレート選択画面63は、カテゴリテンプレート24を選択するための「リストボックス」、選択結果を確定し、後述処理の実行を命令するための「OKボタン」、カテゴリテンプレート24の選択処理を終了するための「キャンセルボタン」を含む。前述した通り、カテゴリテンプレート24は、商品のカテゴリごとに異なるものを定義しておくことが望ましい。
図12に示す例では、対象の商品は「洗濯乾燥機」なので、ユーザは「リストボックス」において「洗濯機」を選択し、「OKボタン」を押下する。
【0062】
尚、図12に示す例では、1つの作業カンバン(作業要)62aを選択して、1つの商品単体ファイル26を作成したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、本発明の実施の形態における媒体制作支援システム1では、ユーザが複数の作業カンバン(作業要)62a及び1つのカテゴリテンプレート24を選択すると、端末3は同じカテゴリテンプレート24に基づいて、複数の商品単体ファイル26を作成する機能も有する。この機能は、例えば、図11の例であれば、同じ「液晶テレビ」であるコマ番号が「01」、「02」及び「03」に対して利用することが望ましい。同様に、同じ「洗濯乾燥機」であるコマ番号が「05」、「06」及び「07」に対して利用することが望ましい。
また、例えば、ユーザが同一のコマ61に配置された複数の作業カンバン(作業要)62a及び1つのカテゴリテンプレート24を選択すると、端末3は、複数の作業カンバン(作業要)62aに係る複数の商品を統合して、1つの商品単体ファイル26を作成する機能も有する。この機能は、例えば、図11の例であれば、コマ番号が「09」と「09−1」に対して利用することが望ましい。
【0063】
図10の説明に戻る。
端末3の制御部11は、サーバ2に対して、予め定義されていたか、又はユーザによって選択されたカテゴリテンプレート24に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求する。これに対して、サーバ2の制御部11は、端末3の要求に応じて、カテゴリテンプレート24に従って、端末3に対して商品情報及びレイアウト情報の流し込みを行う(S105)。S105において流し込みの対象となる商品情報及びレイアウト情報は、選択対象の商品のレイアウトに用いる商品情報(商品情報DB21から抽出)及び選択対象の商品の掲載位置(レイアウト情報DB22から抽出)等である。
【0064】
端末3の制御部11は、S105におけるサーバ2による流し込みに基づいて、商品単体ファイル26を作成する(S106)。
次に、端末3の制御部11は、作成された商品単体ファイル26に基づいて、DTPソフトウエア6の画面である商品単体画面28を表示部16に表示する(S107)。ここで、端末3の制御部11は、商品単体画面28において、選択対象の商品の全体レイアウト画面27における掲載領域(図13の掲載領域64に対応)を識別可能に表示する。識別可能に表示する例としては、掲載領域の枠を太線によって表示しても良いし、掲載領域を特定色によって表示しても良い。
【0065】
図13は、S107における商品単体画面28aを示す図である。
商品単体画面28aには、サーバ2による流し込み結果が表示される。すなわち、商品単体画面28aには、選択対象の商品のレイアウトに用いる商品情報がオブジェクトとして表示され、選択対象の商品の掲載領域64が識別可能に表示される。
【0066】
図13に示す例では、レイアウトに用いるオブジェクトとして、商品名71、型番72、通常価格74、特別価格75、メーカー名76、サイズ77、第1スペック79a、第2スペック79b等が、テキストボックスオブジェクトとして表示されている。また、商品画像73、第1装飾78a、第2装飾78b、第3装飾78cが、画像オブジェクトとして表示されている。
【0067】
掲載領域64の内部又は周辺には、レイアウトに良く用いられる商品情報のオブジェクトが配置されるようになっている。
例えば、商品名71、型版72、メーカー名76、商品画像73、通常価格74などは、チラシなどの広告媒体において良く用いられる。
一方、レイアウトにあまり用いられない商品情報のオブジェクトは、掲載領域64から離れた位置に配置される。
各オブジェクトの大きさは、仮に定義されたものであり、必ずしも掲載領域64に適した大きさではない。これは、本発明の課題として前述した通り、チラシなどのようにレイアウトが定型化されておらず、かつ顧客からの変更指示が多いものは、最初の設計作業(サーバ2のDTP関連機能を利用した設計作業)において定義してもほとんど意味がないからである。
【0068】
図10の説明に戻る。
ユーザは、商品単体画面28aにおいて、入力部15及び表示部16を介した端末3との対話処理によって、商品単体のレイアウト作業を行う(S108)。
【0069】
従来のように、商品情報が直接レイアウトファイル25に流し込まれると、全体レイアウト画面27には、全ての商品に関する商品情報のオブジェクトが含まれる。そうすると、ユーザが、全体レイアウト画面27においてレイアウト作業を行う場合、レイアウト対象の商品に関する商品情報のオブジェクトと、それ以外の商品に関する商品情報のオブジェクトとが混在することになり、非常に作業効率が悪い。
また、数多くのオブジェクトが含まれる全体レイアウト画面27において、オブジェクトの移動、サイズ変更、追加、削除、テキストボックスオブジェクト内の文字の編集などを頻繁に行うと、コンピュータに負荷がかかり、作業効率が落ちる。
このような意味においても、本発明の実施の形態のように、全体レイアウト画面27とは異なる作業場所(=商品単体画面28)を提供することによって、ユーザの作業効率を上げることができる。
【0070】
更に、商品単体画面28aには、掲載領域64(選択対象の商品の全体レイアウト画面27における掲載領域)が表示されている為、ユーザは、全体レイアウト画面27を確認することなく、商品単体画面28の上でレイアウト作業を行うことができ、より一層作業効率が上がる。
【0071】
図14は、S108における商品単体画面28bを示す図である。図14は、商品単体のレイアウト作業が終了した状態を示している。
図14では、掲載領域64内に、商品名71、型番72、通常価格74、メーカー名76のテキストボックス、及び商品画像73が、体裁良く配置されている。また、レイアウトに用いないオブジェクトについては、掲載領域64から離れた位置に移動されている。
【0072】
図10の説明に戻る。
ユーザは、商品単体のレイアウト作業が終了すると、完成した商品単体レイアウトをコピーして全体レイアウト画面27に貼り付けることで、全体レイアウト画面27に配置する(S109)。
尚、端末3の制御部11が、ユーザの指示に従って、完成した商品単体レイアウトを自動的に全体レイアウト画面27に配置するようにしても良い。
【0073】
また、ユーザは、商品単体のレイアウト作業が終了すると、作業カンバンの表示変更を指示し、端末3の制御部11は、作業カンバンの表示変更を行う(S110)。具体的には、ユーザは、入力部15を介して、作業カンバンファイル25aのステータス72を「作業要」から「作業済」に変更するように指示し、端末3の制御部11は、作業カンバンファイル25aのステータス72を「作業済」に設定するとともに、例えば、背景色76を「淡い灰色」、表示位置77を「作業カンバンがコマ61と略同一の大きさを有する左上頂点座標及び右下頂点座標」に設定する。
【0074】
図15は、S109、S110における商品単体レイアウト65の配置を示す図である。
図15(a)は、コピーした商品単体レイアウト65を仮の位置に貼り付けた状態を示している。図15(b)は、商品単体レイアウト65を正確な掲載領域に移動し、作業カンバンの表示変更を行った状態を示している。
図15(a)の状態において、商品単体レイアウト65に含まれる複数のオブジェクト(テキストボックスや画像等)は、1のオブジェクトグループとしてグループ化されるので、移動等の操作に対して1つのオブジェクトとして扱われる。従って、図15(b)における商品単体レイアウト65の移動は容易である。
【0075】
図15(a)における作業カンバン(作業要)62aは、前述した通り、コマ61の大きさとは無関係に、一定の大きさを有する。また、作業カンバン(作業要)62aの背景色は、例えば、黄色である。
一方、図16(b)における作業カンバン(作業済)62bは、前述した通り、コマ61の大きさと略同一の大きさを有する。また、作業カンバン(作業済)62bの背景色は、例えば、淡い灰色である。
図15(b)では、作業カンバン(作業済)62bの背景色が、作業カンバン(作業要)62aの背景色と異なることを「斜線」を付すことで図示している。
以降の図面においても、作業カンバン(作業要)62aの背景色と異なることを図示するために、作業カンバン(作業済)62bの背景色には、「斜線」を付すこととする。
【0076】
図10の説明に戻る。
他にレイアウト作業の対象となる商品が存在する場合(S111のNo)、S104〜S110の処理を繰り返す。
一方、レイアウト作業の対象となる商品を全て全体レイアウト画面27に配置した場合(S111のYes)、処理を終了する。
【0077】
図16は、全商品配置後の全体レイアウト画面27bを示す図である。
図16に示す全体レイアウト画面27bは、印刷媒体に含まれる全商品のレイアウト作業が終了し、全商品が配置された状態である。
全体レイアウト画面27bには、11個のコマ61の中に、それぞれ11個の商品が掲載されている。尚、コマ番号が「09」のコマ61に配置された商品は、2種類の型番が掲載され、それぞれの販売価格が掲載されている。
また、全体レイアウト画面27bには、全てのコマ61に対して、作業カンバン(作業済)62bが表示されている。すなわち、全商品のステータス72が「作業済」となっている。
【0078】
以上の通り、媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの新規作成処理では、サーバ2が、各商品のステータス72に関する情報の流し込みを行い、端末2は、全体レイアウト画面27において、作業カンバンを、ステータス72(「作業要」か「作業済」のいずれか)を識別可能に、各商品の掲載位置ごとに配置する。
また、第1段階の流し込み処理として、端末3がサーバ2に対してカンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が流し込みを行い、端末3がレイアウトファイル25、作業カンバンファイル25aを作成し、全体レイアウト画面27を表示する。次に、第2段階の流し込み処理として、端末3が、ユーザによって識別オブジェクト(作業カンバン(作業要)62a)が指定されると、サーバ2に対してカテゴリテンプレート24に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が流し込みを行い、端末3が商品単体ファイル26を作成し、商品単体画面28を表示する。
これによって、媒体制作支援システム1を利用することで、ユーザは、レイアウト作業の作業効率を上げることができる。
【0079】
次に、図17から図23を参照しながら、媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの変更処理について説明する。
図17は、媒体レイアウトの変更処理を示すフローチャートである。
媒体レイアウトの変更処理は、ユーザが端末3の入力部15を介して、例えば、「再流し込み」メニューを選択し、レイアウト対象の媒体名(図6のレイアウト情報DB22の媒体名40に対応)を指定することで開始される。
【0080】
以下では、図16に示した全体レイアウト画面27bにおいて、コマ番号が「03」の商品を削除し、コマ番号が「02」の商品の掲載枠を広げるとともに、商品画像を変更し、販売価格を「99,800円」から「94,800円」に変更する場合を例にして、媒体レイアウトの変更処理を説明する。
【0081】
ユーザが端末3の入力部15を介して変更処理の開始を命令すると、端末3の制御部11は、サーバ2に対して、カンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の再流し込みを要求する。これに対して、サーバ2の制御部11は、端末3の要求に応じて、カンバンテンプレート23に従って、端末3に対して商品情報及びレイアウト情報の流し込みを行う(S201)。S201において流し込みの対象となる商品情報及びレイアウト情報は、識別オブジェクトに表示する商品情報(商品情報DB21から抽出)及び各コマの掲載位置(レイアウト情報DB22から抽出)等である。
更に、サーバ2の制御部11は、作業カンバンファイル25aのステータス72に関する情報の流し込みも行う。変更処理の場合、サーバ2の制御部11は、変更対象の商品については、ステータス72が「作業要」となる情報、それ以外の商品については、ステータス72が「作業済」となる情報を流し込む。
【0082】
次に、端末3の制御部11は、S201におけるサーバ2による流し込みに基づいて、レイアウトファイル25、作業カンバンファイル25aを変更し、全体レイアウト画面27を表示部16に表示する(S202)。ここで、端末3の制御部11は、サーバ2からの情報に基づいて、作業カンバンファイル25aのステータス72を設定する。また、ステータス72に設定する値によって、背景色76及び表示位置77を設定する。
端末3の制御部11は、レイアウトファイル25、作業カンバンファイル25aの変更内容に従って、全体レイアウト画面27の表示内容を変更する。具体的な表示内容は、図18を参照して後述する。
【0083】
図18は、S202における全体レイアウト画面27cを示す図である。
端末3の制御部11は、変更対象の商品については、作業カンバン(作業要)62aを表示する。図18の例では、変更対象の商品は、コマ番号が「02」の商品であり、作業カンバン(作業要)62aが表示される。
図18に示す通り、作業カンバン(作業要)62aの大きさや色は、作業カンバン(作業済)62bの大きさや色と異なる。
【0084】
また、端末3の制御部11は、削除対象の商品については、作業カンバンを非表示とする。図18の例では、削除対象の商品は、コマ番号が「03」の商品であり、作業カンバンが表示されない。
更に、コマ番号が「02」の商品は、コマ(作業要)61aにて示されているように、掲載枠が広げられている。
【0085】
本発明の実施の形態では、作業カンバンの大きさや色が、ステータス(「作業要」又は「作業済」のいずれか)によって異なるので、変更箇所の視認性に優れた初期表示となっている。すなわち、ユーザは、作業カンバンを確認することで、変更箇所を容易に特定することが可能である。
【0086】
図17の説明に戻る。
ユーザは、全体レイアウト画面27cを確認し、端末3の入力部15を介して、変更対象及び削除対象の商品単体レイアウト65を削除する(S203)。尚、商品単体レイアウト65の削除は、端末3の制御部11が自動的に行っても良い。
【0087】
図19は、S203における全体レイアウト画面27dを示す図である。
図19では、コマ番号が「02」及び「03」の商品単体レイアウト65が削除されている。
変更対象の商品単体レイアウト65が削除されても、作業カンバン(作業要)62aは残る。従って、仮に作業を中断したとしても、ユーザは変更箇所を容易に識別することができる。
【0088】
図17の説明に戻る。
ユーザは、全体レイアウト画面27dを確認し、端末3の入力部15を介して作業カンバン(作業要)62aを選択し、商品単体ファイル26を呼び出す(S204)。
端末3の制御部11は、サーバ2に対して、新規作成処理時に選択済のカテゴリテンプレート24に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求する。これに対して、サーバ2の制御部11は、端末3の要求に応じて、カテゴリテンプレート24に従って、端末3に対して商品情報及びレイアウト情報の流し込みを行う。ここで、端末3の制御部11は、商品情報の更新チェックを行う(S205)。具体的には、端末3の制御部11は、記憶部12に保存されている商品単体ファイル26と、サーバ2からの流し込みによる商品情報とを比較することで、商品情報が更新されたかどうかを確認する。
【0089】
図20は、商品情報の更新チェック画面81を示す図である。
商品情報の更新チェック画面81は、S205において商品情報が更新されていた場合、端末3の制御部11が表示部16に表示する画面である。
商品情報の更新チェック画面81は、例えば、「商品情報が更新されています。反映しますか?」のメッセージ、更新の反映を命令するための「OKボタン」、更新の反映を拒否するための「キャンセルボタン」等を含む。
ユーザは、更新の反映を命令する為、入力部15を介して「OKボタン」を押下する。
【0090】
図17の説明に戻る。
ユーザが、商品情報の更新チェック画面81において「OKボタン」を押下すると、端末3の制御部11は、商品情報の更新を商品単体ファイル26に反映し、商品単体画面28を表示する(S206)。
【0091】
図21は、変更前の商品単体画面28cを示す図である。また、図22は、変更後の商品単体画面28dを示す図である。
図21に示すように、変更前の商品単体画面28cでは、掲載領域64aが、図16の全体レイアウト画面27bにおけるコマ番号が「02」のコマ61と同等の大きさとなっている。また、商品画像(変更前)73aの大きさも、掲載領域64aに適した大きさとなっている。また、通常価格(変更前)74aは、「99,800円」となっている。
一方、図22に示すように、変更後の商品単体画面28dでは、掲載領域64bが、図18の全体レイアウト画面27cにおけるコマ(変更対象)61aと同等の大きさとなっている。また、商品画像(変更後)73bは、商品画像(変更前)73aよりも大きくなっている。また、通常価格(変更後)74bは、「94,800円」となっている。
【0092】
図17の説明に戻る。
ユーザは、商品単体画面28dにおいて、入力部15及び表示部16を介した端末3との対話処理によって、商品単体のレイアウト作業を行う(S207)。
次に、ユーザは、商品単体のレイアウト作業が終了すると、完成した商品単体レイアウトをコピーして全体レイアウト画面27に貼り付けることで、全体レイアウト画面27に配置する(S208)。
また、ユーザは、商品単体のレイアウト作業が終了すると、作業カンバンの表示変更を指示し、端末3の制御部11は、作業カンバンの表示変更を行う(S110)。具体的には、ユーザは、入力部15を介して、作業カンバンファイル25aのステータス72を「作業要」から「作業済」に変更するように指示し、端末3の制御部11は、作業カンバンファイル25aのステータス72を「作業済」に設定するとともに、例えば、背景色76を「淡い灰色」、表示位置77を「作業カンバンがコマ61と略同一の大きさを有する左上頂点座標及び右下頂点座標」に設定する。
【0093】
他に変更対象となる商品が存在する場合(S210のNo)、S203〜S209の処理を繰り返す。
一方、全ての変更が終了した場合(S210のYes)、処理を終了する。
【0094】
図23は、変更終了後の全体レイアウト画面27eを示す図である。
図23に示す全体レイアウト画面27eは、変更が終了し、変更後の商品単体レイアウトが配置された状態である。
全体レイアウト画面27eには、10個のコマ61の中に、それぞれ10個の商品が掲載されている。コマ番号が「03」の商品は削除され、コマ番号が「02」の商品は、掲載枠が広げられ、商品画像が変更され、販売価格が「99,800円」から「94,800円」に変更されている。
コマ番号が「02」の商品は、掲載枠が広がり、様々な商品情報も掲載され、訴求力があり、購買意欲を向上させるレイアウトとなっている。
また、全体レイアウト画面27eには、全てのコマ61に対して、作業カンバン(作業済)62bが表示されている。すなわち、全商品のステータス72が「作業済」となっている。
【0095】
以上の通り媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの変更処理では、サーバ2が、各商品のステータス72に関する情報の流し込みを行い、端末2は、全体レイアウト画面27において、作業カンバンを、ステータス72(「作業要」か「作業済」のいずれか)を識別可能に、各商品の掲載位置ごとに配置する。
これによって、媒体制作支援システム1を利用することで、ユーザは、変更箇所を容易に特定することができる。
【0096】
また、媒体制作支援システム1における媒体レイアウトの変更処理では、第1段階の流し込み処理として、端末3がサーバ2に対してカンバンテンプレート23に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が流し込みを行い、端末3がレイアウトファイル25を変更し、全体レイアウト画面27を表示する。次に、第2段階の流し込み処理として、ユーザによって変更対象の識別オブジェクト(作業カンバン62)が指定されると、端末3が、サーバ2に対してカテゴリテンプレート24に従った商品情報及びレイアウト情報の流し込みを要求し、サーバ2が流し込みを行い、端末3が商品単体ファイル26を変更し、商品単体画面28を表示する。
これによって、媒体制作支援システム1を利用することで、ユーザは、顧客の修正要望に対して容易に対応することができる。すなわち、ユーザは、全体レイアウト画面27において変更対象の商品を容易に識別することができ、かつ商品単体画面28において変更対象の商品のみを変更することができる。
【0097】
従来の流し込み処理では、商品情報を直接レイアウトファイル25に流し込むことしかできなかった。従って、変更処理では、再流し込みを行い、修正のある商品に対してレイアウト作業を再度行うか、又は再流し込みを行わずに手作業によって商品情報の変更を行うしかなかった。しかし、再流し込みを行わずに手作業によって商品情報の変更を行うことは、誤った情報(例えば、販売価格の誤りなど)が掲載されてしまう恐れがあり、このような運用を行うことはほとんどない。そうすると、再流し込みを行い、修正のある商品に対してレイアウト作業を再度行うしかないが、当然ながら、時間と労力がかかる作業となる。
このような意味においても、本発明の実施の形態のように、全体レイアウトと商品単体の情報とを2段階に分けて流し込みを行うことによって、顧客の修正要望に対して容易に対応することができる。
【0098】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る媒体制作支援システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0099】
1………媒体制作支援システム
2………サーバ
3………端末
4………ネットワーク
5………商品情報管理システム
6………DTPソフトウエア
21………商品情報DB
22………レイアウト情報DB
23………カンバンテンプレート
24………カテゴリテンプレート
25………レイアウトファイル
25a………作業カンバンファイル
26………商品単体ファイル
27………全体レイアウト画面
28………商品単体画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体に掲載される商品情報を管理するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムであって、
前記サーバは、
前記商品情報を保持する商品情報データベースと、
前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、
前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う流し込み手段と、
を具備し、
前記端末は、
前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記印刷媒体の全体のレイアウトを保持するレイアウトファイルを作成する第1作成手段と、
前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第2作成手段と、
作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第1表示手段と、
を具備し、
前記サーバが具備する前記流し込み手段は、更に、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うことを特徴とする媒体制作支援システム。
【請求項2】
前記サーバは、
前記識別オブジェクトへの流し込み対象が定義されている第1テンプレートと、
商品ごとに前記商品情報を保持する商品単体ファイルへの流し込み対象が定義されている第2テンプレートと、
を更に具備し、
前記サーバが具備する前記流し込み手段は、前記第1テンプレート又は前記第2テンプレートに従って、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行い、
前記端末は、
ユーザによって前記識別オブジェクトが指定されると、前記サーバに対して前記第2テンプレートに従った前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記商品単体ファイルを作成する第2作成手段、
を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の媒体制作支援システム。
【請求項3】
前記端末は、
作成された前記商品単体ファイルに基づいて、指定された前記識別オブジェクトに係る商品の前記全体レイアウト画面における掲載領域が識別可能に示される商品単体画面を表示する第2表示手段、
を更に具備することを特徴とする請求項2に記載の媒体制作支援システム。
【請求項4】
前記サーバは、商品のカテゴリごとに異なる複数の前記第2テンプレートを具備し、
前記端末が具備する前記第2作成手段は、ユーザによって前記識別オブジェクトが指定されると、前記第2テンプレートの選択画面を表示し、ユーザによって選択された前記第2テンプレートに従った流し込みを前記サーバに要求するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の媒体制作支援システム。
【請求項5】
印刷媒体に掲載される商品情報を保持する商品情報データベースと、前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、を具備するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムにおける媒体制作支援方法であって、
前記端末が、前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求する第1ステップと、
前記サーバが、前記第1ステップにおける要求に応じて、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う第2ステップと、
前記端末が、前記第2ステップにおける流し込みに基づいて、前記レイアウトファイルを作成する第3ステップと、
前記端末が、前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第4ステップと、
前記端末が、作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第5ステップと、
を含み、
前記サーバが実行する前記第2ステップは、更に、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うことを特徴とする媒体制作支援方法。
【請求項6】
印刷媒体に掲載される商品情報を管理するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムを構築するためのコンピュータ読取可能なプログラムであって、
第1のコンピュータを、
前記商品情報を保持する商品情報データベースと、
前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、
前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う流し込み手段と、
を具備するサーバとして機能させるためのプログラムであり、かつ、
第2のコンピュータを、
前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記印刷媒体の全体のレイアウトを保持するレイアウトファイルを作成する第1作成手段と、
前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第2作成手段と、
作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第1表示手段と、
を具備する端末として機能させるためのプログラムであり、更に、
前記第1のコンピュータを、
前記流し込み手段として、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うように機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項1】
印刷媒体に掲載される商品情報を管理するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムであって、
前記サーバは、
前記商品情報を保持する商品情報データベースと、
前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、
前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う流し込み手段と、
を具備し、
前記端末は、
前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記印刷媒体の全体のレイアウトを保持するレイアウトファイルを作成する第1作成手段と、
前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第2作成手段と、
作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第1表示手段と、
を具備し、
前記サーバが具備する前記流し込み手段は、更に、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うことを特徴とする媒体制作支援システム。
【請求項2】
前記サーバは、
前記識別オブジェクトへの流し込み対象が定義されている第1テンプレートと、
商品ごとに前記商品情報を保持する商品単体ファイルへの流し込み対象が定義されている第2テンプレートと、
を更に具備し、
前記サーバが具備する前記流し込み手段は、前記第1テンプレート又は前記第2テンプレートに従って、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行い、
前記端末は、
ユーザによって前記識別オブジェクトが指定されると、前記サーバに対して前記第2テンプレートに従った前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記商品単体ファイルを作成する第2作成手段、
を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の媒体制作支援システム。
【請求項3】
前記端末は、
作成された前記商品単体ファイルに基づいて、指定された前記識別オブジェクトに係る商品の前記全体レイアウト画面における掲載領域が識別可能に示される商品単体画面を表示する第2表示手段、
を更に具備することを特徴とする請求項2に記載の媒体制作支援システム。
【請求項4】
前記サーバは、商品のカテゴリごとに異なる複数の前記第2テンプレートを具備し、
前記端末が具備する前記第2作成手段は、ユーザによって前記識別オブジェクトが指定されると、前記第2テンプレートの選択画面を表示し、ユーザによって選択された前記第2テンプレートに従った流し込みを前記サーバに要求するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の媒体制作支援システム。
【請求項5】
印刷媒体に掲載される商品情報を保持する商品情報データベースと、前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、を具備するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムにおける媒体制作支援方法であって、
前記端末が、前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求する第1ステップと、
前記サーバが、前記第1ステップにおける要求に応じて、前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う第2ステップと、
前記端末が、前記第2ステップにおける流し込みに基づいて、前記レイアウトファイルを作成する第3ステップと、
前記端末が、前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第4ステップと、
前記端末が、作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第5ステップと、
を含み、
前記サーバが実行する前記第2ステップは、更に、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うことを特徴とする媒体制作支援方法。
【請求項6】
印刷媒体に掲載される商品情報を管理するサーバと、前記サーバと接続され、前記印刷媒体のレイアウト処理を行う端末と、から構成される媒体制作支援システムを構築するためのコンピュータ読取可能なプログラムであって、
第1のコンピュータを、
前記商品情報を保持する商品情報データベースと、
前記印刷媒体における掲載位置、掲載商品、及び前記掲載位置と前記掲載商品との関連を含むレイアウト情報を保持するレイアウト情報データベースと、
前記端末に対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを行う流し込み手段と、
を具備するサーバとして機能させるためのプログラムであり、かつ、
第2のコンピュータを、
前記サーバに対して前記商品情報及び前記レイアウト情報の流し込みを要求し、前記印刷媒体の全体のレイアウトを保持するレイアウトファイルを作成する第1作成手段と、
前記レイアウトファイルに含まれる商品ごとの識別オブジェクトについて、前記識別オブジェクトに対応する商品のレイアウト作業の要否を示すステータスを保持する識別オブジェクトファイルを作成する第2作成手段と、
作成された前記レイアウトファイル及び前記識別オブジェクトファイルに基づいて、前記識別オブジェクトが、前記ステータスを識別可能に、前記掲載位置ごとに配置される全体レイアウト画面を表示する第1表示手段と、
を具備する端末として機能させるためのプログラムであり、更に、
前記第1のコンピュータを、
前記流し込み手段として、前記ステータスに関する情報の流し込みを行うように機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2012−48434(P2012−48434A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189033(P2010−189033)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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