説明

孔あけ加工工具及び孔あけ加工方法

【課題】バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成可能とするとともに、バルブシート圧入孔を形成するための刃の外径を拡張可能とし、バルブシート圧入孔の直径を容易に管理すること。
【解決手段】孔あけ加工工具21は、バルブシート圧入孔加工用刃具33に、先端にバルブシート圧入孔加工用刃33aと、先端側から基端側に向かって細くなるテーパ孔331と、基端側からテーパ孔331に連通する挿通孔332と、が形成され、バルブガイド圧入孔加工用刃具31は、基端側にバルブシート圧入孔加工用刃具33のテーパ孔331と係合するテーパ軸310を有し、バルブシート圧入孔加工用刃具33の挿通孔332側からバルブガイド圧入孔加工用刃具31のテーパ軸310の基端と螺合するボルト40を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、孔あけ加工工具及び孔あけ加工方法に関し、詳しくは、エンジンのシリンダヘッドの吸気バルブ又は排気バルブのバルブシート及びバルブガイドが圧入される孔を、ワークである前記シリンダヘッドに同時に形成する孔あけ加工工具及び孔あけ加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、エンジンのシリンダヘッドの吸気バルブ又は排気バルブの軸を保持するバルブガイドと、吸気バルブ又は排気バルブの弁座であるバルブシートとは、シリンダヘッドに圧入される。このため、シリンダヘッドには、専用の孔あけ加工工具により、バルブシートが圧入される孔(以下、バルブシート圧入孔と称する)と、バルブガイドが圧入される孔(以下、バルブガイド圧入孔と称する)と、が形成される。
【0003】
また、バルブシート圧入孔は、この専用の孔あけ加工工具におけるバルブシート圧入孔を形成するための刃の外径が、製品であるシリンダヘッドのバルブシート圧入孔の直径となる。ところが、専用の孔あけ加工工具により、孔あけ加工を繰り返すことによって、刃が摩耗し、専用の孔あけ加工工具における刃の外径が徐々に小さくなる。これにより、製品であるシリンダヘッドのバルブシート圧入孔の直径も徐々に小さくなり、製品の品質を維持できなくなる。よって、専用の孔あけ加工工具における刃の外径を所定の径に維持する必要がある。
【0004】
そこで、特許文献1には、心棒と、この心棒先端の周囲に形成された剛性切刃と、この心棒先端の中心部分から心棒の内部にはめこまれた円錐ねじとを備える超精密加工工具が示されている。
この超精密加工工具によれば、円錐ねじを心棒先端から操作し、円錐ねじを心棒内部にねじ込むことで、剛性切刃の直径を調整し所定の径に維持できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2001−524882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、バルブガイド圧入孔の直径はバルブシート圧入孔の直径より小さいが、専用の孔あけ加工工具では、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成する。すなわち、専用の孔あけ加工工具は、バルブシート圧入孔をシリンダヘッドに形成するバルブシート圧入孔加工用刃具と、バルブガイド圧入孔をシリンダヘッドに形成するバルブガイド圧入孔加工用刃具と、を備える。そして、専用の孔あけ加工工具は、バルブシート圧入孔加工用刃具のシリンダヘッドに対面する先端側に、バルブガイド圧入孔加工用刃具を設けることで、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成できる。
【0007】
すなわち、バルブシート圧入孔加工用刃具の先端側には、バルブガイド圧入孔加工用刃具が設けられているので、特許文献1に示された超精密加工工具の円錐ねじのような先端側から刃の外径を調整する構成を設けることができない。
【0008】
また、バルブシート圧入孔加工用刃具及びバルブガイド圧入孔加工用刃具は、一体となって回転されて、シリンダヘッドを切削し、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成する。
しかしながら、バルブシート圧入孔加工用刃具の刃は、バルブガイド圧入孔加工用刃具の刃より外径が大きいので、回転数が同じであっても周速度が大きく切削量も多く、より早く摩耗する。よって、専用の孔あけ加工工具において、バルブシート圧入孔加工用刃具の刃の外径だけ調整が必要な場合がある。
【0009】
本発明は、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成可能とするとともに、バルブシート圧入孔を形成するための刃の外径を拡張可能とし、バルブシート圧入孔の直径を容易に管理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の孔あけ加工工具は、エンジンのシリンダヘッドの吸気バルブ又は排気バルブのバルブシート及びバルブガイドが圧入される孔を、ワークである前記シリンダヘッド(例えば、後述のシリンダヘッド1)に同時に形成する孔あけ加工工具(例えば、後述の孔あけ加工工具21)であって、前記バルブシートが圧入されるバルブシート圧入孔(例えば、後述のバルブシート圧入孔11)を、前記ワークに形成するバルブシート圧入孔加工用刃具(例えば、後述のバルブシート圧入孔加工用刃具33)と、前記バルブガイドが圧入されるバルブガイド圧入孔(例えば、後述のバルブガイド圧入孔13)を、前記ワークに形成するバルブガイド圧入孔加工用刃具(例えば、後述のバルブガイド圧入孔加工用刃具31)と、を備え、前記バルブシート圧入孔加工用刃具には、先端に前記バルブシート圧入孔を形成するための刃(例えば、後述のバルブシート圧入孔加工用刃33a)と、先端側から基端側に向かって細くなるテーパ孔(例えば、後述のテーパ孔331)と、基端側から前記テーパ孔に連通する挿通孔(例えば、後述の挿通孔332)と、が形成され、前記バルブガイド圧入孔加工用刃具は、基端側に前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記テーパ孔と係合するテーパ軸(例えば、後述のテーパ軸310)を有し、前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記挿通孔側から前記バルブガイド圧入孔加工用刃具の前記テーパ軸の基端と螺合するボルト(例えば、後述のボルト40)を備える。
【0011】
この発明によれば、バルブシートが圧入されるバルブシート圧入孔を、ワークに形成するバルブシート圧入孔加工用刃具と、バルブガイドが圧入されるバルブガイド圧入孔を、ワークに形成するバルブガイド圧入孔加工用刃具と、を備えたので、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成可能となる。
【0012】
また、この発明によれば、バルブシート圧入孔加工用刃具に、先端にバルブシート圧入孔を形成するための刃と、先端側から基端側に向かって細くなるテーパ孔と、基端側からテーパ孔に連通する挿通孔と、を形成した。また、バルブガイド圧入孔加工用刃具に、基端側にバルブシート圧入孔加工用刃具のテーパ孔と係合するテーパ軸を有した。そして、バルブシート圧入孔加工用刃具の挿通孔側からバルブガイド圧入孔加工用刃具のテーパ軸の基端と螺合するボルトを備えた。
【0013】
これにより、ボルトを締め付けると、バルブガイド圧入孔加工用刃具のテーパ軸がバルブシート圧入孔加工用刃具のテーパ孔の基端側に向かって移動する。すると、バルブシート圧入孔加工用刃具の先端に形成されたバルブシート圧入孔を形成するための刃の外径が拡張する。すなわち、ボルトの締め付けトルクを管理することで、バルブシート圧入孔を形成するための刃の外径を管理することが可能となる。
よって、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成可能とするとともに、バルブシート圧入孔を形成するための刃の外径を拡張可能とし、バルブシート圧入孔の直径を容易に管理できる。
【0014】
また、バルブシート圧入孔加工用刃具の基端側から形成した挿通孔において、ボルトを締め付けることができる。これにより、例えば、挿通孔においてボルトを回転装置に連結し、この回転装置でボルトの締め付けトルクを管理し締め付けることで、自動径拡張機構とすることも可能となる。
【0015】
本発明の孔あけ加工方法は、エンジンのシリンダヘッドの吸気バルブ又は排気バルブのバルブシート及びバルブガイドが圧入される孔を、ワークである前記シリンダヘッドに同時に形成する孔あけ加工方法であって、前記バルブシートが圧入されるバルブシート圧入孔を、前記ワークに形成するバルブシート圧入孔加工用刃具と、前記バルブガイドが圧入されるバルブガイド圧入孔を、前記ワークに形成するバルブガイド圧入孔加工用刃具と、を備え、前記バルブシート圧入孔加工用刃具には、先端に前記バルブシート圧入孔を形成するための刃と、先端側から基端側に向かって細くなるテーパ孔と、基端側から前記テーパ孔に連通する挿通孔と、が形成され、前記バルブガイド圧入孔加工用刃具は、基端側に前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記テーパ孔と係合するテーパ軸を有し、前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記挿通孔側から前記バルブガイド圧入孔加工用刃具の前記テーパ軸の基端と螺合するボルトを備える孔あけ加工工具において、前記ボルトを所定のトルクで締め付けることで、前記バルブガイド圧入孔加工用刃具の前記テーパ軸を前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記テーパ孔の基端側に向かって移動させ、前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記刃の外径を所定の径公差内に維持する。
【0016】
この発明によれば、バルブシートが圧入されるバルブシート圧入孔を、ワークに形成するバルブシート圧入孔加工用刃具と、バルブガイドが圧入されるバルブガイド圧入孔を、ワークに形成するバルブガイド圧入孔加工用刃具と、を備えたので、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成可能となる。
【0017】
また、この発明によれば、バルブシート圧入孔加工用刃具に、先端にバルブシート圧入孔を形成するための刃と、先端側から基端側に向かって細くなるテーパ孔と、基端側からテーパ孔に連通する挿通孔と、を形成し、バルブガイド圧入孔加工用刃具に基端側にバルブシート圧入孔加工用刃具のテーパ孔と係合するテーパ軸を有し、挿通孔側からテーパ軸の基端と螺合するボルトを備えた孔あけ加工工具において、ボルトを所定のトルクで締め付けることで、テーパ軸をテーパ孔の基端側に向かって移動させ、バルブシート圧入孔加工用刃具の刃の外径を所定の径公差内に維持できる。
【0018】
これにより、ボルトを所定のトルクで締め付けると、バルブガイド圧入孔加工用刃具のテーパ軸がバルブシート圧入孔加工用刃具のテーパ孔の基端側に向かって移動し、バルブシート圧入孔加工用刃具の先端に形成されたバルブシート圧入孔を形成するための刃の外径が所定の径公差となるように拡張する。すなわち、ボルトを所定のトルクで締め付けることで、バルブシート圧入孔を形成するための刃の外径を所定の径公差となるように拡張することが可能となる。
よって、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成可能とするとともに、バルブシート圧入孔を形成するための刃の外径を拡張可能とし、バルブシート圧入孔の直径を容易に管理できる。
【0019】
また、例えば、挿通孔においてボルトを回転装置に連結し、この回転装置でボルトの締め付けトルクを管理し締め付ける。この場合、回転装置において、ボルトの締め付けトルクとバルブシート圧入孔を形成するための刃の径拡大量との関係を示すデータを記憶し、このデータに基づき、ボルトを締め付けることで、自動径拡張機構とすることも可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成可能とするとともに、バルブシート圧入孔を形成するための刃の外径を拡張可能とし、バルブシート圧入孔の直径を容易に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具の加工により、バルブシート圧入孔等が形成されたシリンダヘッドの概略外観構成を示し、シリンダブロックが取り付けられる面を上にした状態の上面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具の加工によりシリンダヘッド内に形成された、バルブシート圧入孔と、バルブガイド口元ザグリと、バルブガイド圧入孔と、の概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具の概略構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具の図3に示すBB’方向の概略断面構成を示す図である。
【図5】シリンダヘッドに、バルブシート圧入孔と、バルブガイド口元ザグリと、バルブガイド圧入孔と、を形成する手順を説明する図である。(a)は、バルブガイド口元ザグリ孔加工用刃具を用いて、バルブガイド口元ザグリを形成する手順を説明する図である。(b)は、本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具を用いて、バルブシート圧入孔及びバルブガイド圧入孔を形成する手順を説明する図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具のボルト近傍の部分断面図である。
【図7】バルブシート圧入孔加工用刃具の肉厚毎の径拡大量と締付トルクとの関係を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施形態の第1変形例である孔あけ加工工具の概略断面構成を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態の第2変形例である孔あけ加工工具を適用した自動径拡張機構の模式図である。
【図10】本発明の一実施形態の第2変形例である孔あけ加工工具の概略構成の説明図である。
【図11】本発明の一実施形態の第2変形例である孔あけ加工工具の図10に示すBB’方向の概略断面構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
図1は、本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具の加工により、バルブシート圧入孔11等が形成されたシリンダヘッド1の概略外観構成を示し、シリンダブロックが取り付けられる面を上にした状態の上面図である。
【0023】
シリンダヘッド1には、シリンダブロック(図示せず)が取り付けられる面において、中央部分に、吸気バルブ又は排気バルブのバルブシート(図示せず)が圧入されるバルブシート圧入孔11及び吸気バルブ又は排気バルブのステム(図示せず)を摺動可能に支持するバルブガイド(図示せず)が圧入されるバルブガイド圧入孔13が形成され、これらの周囲に、シリンダブロックを取り付けるためのボルト穴14及び冷却水を流動させる流路であるウォータジャケット15等が形成されている。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具の加工によりシリンダヘッド1内に形成された、バルブシート圧入孔11と、バルブガイド口元ザグリ12と、バルブガイド圧入孔13と、の概略構成を示す断面図である。
【0025】
シリンダヘッド1には、本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具の加工により、図2中X−X’線を軸にして、シリンダヘッド1の表面から内部に向けて(図2中上から下に向けて)、バルブシート圧入孔11と、バルブガイド口元ザグリ12と、バルブガイド圧入孔13と、がその順に同芯に形成されている。
なお、シリンダヘッド1には、バルブシート圧入孔11とバルブガイド口元ザグリ12との間に、吸気又は排気ポート10が形成されている。このため、図2に示すように、バルブガイド口元ザグリ12の深さは一様でなく、吸気又は排気ポート10の形状に応じて異なっている。
【0026】
図3は、本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具21の概略構成を示す斜視図である。
なお、以下、孔あけ加工工具21の加工対象、すなわち、バルブシート圧入孔11(図2参照)と、バルブガイド圧入孔13(図2参照)と、が形成される対象を、ワークと称する。本実施形態では、シリンダヘッド1(図2参照)がワークとなる。なお、本実施形態では、バルブガイド口元ザグリ12(図2参照)は、孔あけ加工工具21とは別のバルブガイド口元ザグリ孔加工用刃具32(図5(a)参照)によってシリンダヘッド1に形成される。
【0027】
孔あけ加工工具21は、図3のA−A'線が示す軸を中心に回転可能なように、図3中左側の端から順に、バルブガイド圧入孔加工用刃具31と、バルブシート圧入孔加工用刃具33と、を同芯に備え、バルブガイド圧入孔加工用刃具31とバルブシート圧入孔加工用刃具33とを結合するボルト40(図4参照)を有する。
【0028】
バルブガイド圧入孔加工用刃具31には、軸から半径方向に放射状に複数のバルブガイド圧入孔加工用刃31aが均等に形成されている。軸から各々のバルブガイド圧入孔加工用刃31aまでの半径方向の長さは、バルブガイド圧入孔13の半径とほぼ一致しており、バルブガイド圧入孔加工用刃31aの軸方向の長さはバルブガイド圧入孔13(図2参照)の深さとほぼ一致している。
したがって、このような複数のバルブガイド圧入孔加工用刃31aが形成されたバルブガイド圧入孔加工用刃具31が、ワーク内に挿入されつつ、軸を中心として回転することで、バルブガイド圧入孔13がワーク内に形成される。
なお、バルブガイド圧入孔加工用刃具31の断面構成については後述する。
【0029】
バルブシート圧入孔加工用刃具33には、先端(図3に示す矢印F方向の端部)に軸から半径方向に放射状に複数のバルブシート圧入孔加工用刃33aが均等に形成されている。軸から各々のバルブシート圧入孔加工用刃33aまでの半径方向の長さは、バルブシート圧入孔11(図2参照)の半径とほぼ一致しており、バルブシート圧入孔加工用刃33aの軸方向の長さはバルブシート圧入孔11の深さとほぼ一致している。
したがって、このような複数のバルブシート圧入孔加工用刃33aが形成されたバルブシート圧入孔加工用刃具33が、ワーク内に挿入されつつ、軸を中心として回転することで、バルブシート圧入孔11がワーク内に形成される。
【0030】
また、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径は、バルブシート圧入孔11の直径がバルブガイド圧入孔13の直径より大きいことから、バルブガイド圧入孔加工用刃31aの外径より大きい。
したがって、バルブシート圧入孔加工用刃33aとバルブガイド圧入孔加工用刃31aとは、同じ回転数で孔あけ加工に用いられるが、バルブシート圧入孔加工用刃33aの方が周速度が大きく切削量も多く、より早く摩耗する。
なお、バルブシート圧入孔加工用刃具33の断面構成については後述する。
【0031】
次に、孔あけ加工工具21の断面構成について説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具21の図3に示すBB’方向の概略断面構成を示す図である。
バルブガイド圧入孔加工用刃具31は、図4のA−A'線が示す軸を中心に延びる棒状体であり、基端側(図4に示す矢印T方向)に形成されたテーパ軸310と、このテーパ軸310から先端側(図4に示す矢印F方向)に形成されたバルブガイド圧入孔加工用刃31aが形成された刃部311と、を備える。
【0032】
テーパ軸310は、ドリルのシャンクの形状として規格化されたモールステーパの規格に沿うテーパ寸法で形成され、先端側(図4に示す矢印F方向)から基端側(図4に示す矢印T方向)に向けて細くなるように形成されている。また、テーパ軸310の基端には、ボルト40の首部40bと螺合するネジ穴310aが形成されている。
【0033】
バルブシート圧入孔加工用刃具33は、図4のA−A'線が示す軸を中心に延び、先端側(図4に示す矢印F方向)にバルブシート圧入孔加工用刃33aが形成された本体330において、軸を中心として、先端側(図4に示す矢印F方向)から基端側(図4に示す矢印T方向)に向かって細くなるテーパ孔331と、基端側からテーパ孔331に向かって延びる挿通孔332と、テーパ孔331と挿通孔332とを連通する連通孔333と、が形成されている。
【0034】
テーパ孔331は、ドリルのシャンクの形状として規格化されたモールステーパの規格に沿うテーパ寸法で形成され、バルブガイド圧入孔加工用刃具31のテーパ軸310と係合する。バルブガイド圧入孔加工用刃具31は、テーパ軸310がテーパ孔331と係合することで、バルブシート圧入孔加工用刃具33に固定される。
【0035】
挿通孔332は、ボルト40の頭部40aの外径より大きい径で形成されている。連通孔333は、ボルト40の頭部40aの外径より小さい径で形成されるとともに、ボルト40の首部40bの外径より大きい径で形成され、軸方向の長さが首部40bの長さより短く形成されている。
すなわち、ボルト40は、頭部40aが挿通孔332の底部332aに係止され、首部40bが連通孔333を貫通し、テーパ孔331に突出するとともに、この突出した首部40bの一部がバルブガイド圧入孔加工用刃具31のネジ穴310aと螺合する。
【0036】
次に、孔あけ加工工具21により、シリンダヘッド1に、孔あけ加工する手順について説明する。
図5は、シリンダヘッド1に、バルブシート圧入孔11と、バルブガイド口元ザグリ12と、バルブガイド圧入孔13と、を形成する手順を説明する図である。図5(a)は、バルブガイド口元ザグリ孔加工用刃具32を用いて、バルブガイド口元ザグリ12を形成する手順を説明する図である。図5(b)は、本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具21を用いて、バルブシート圧入孔11及びバルブガイド圧入孔13を形成する手順を説明する図である。
【0037】
まず、バルブガイド口元ザグリ孔加工用刃具32を、所定の工作機械(図示無し)により回転されるスピンドル軸に取り付ける。この場合、バルブガイド口元ザグリ孔加工用刃具32の軸(図5(a)中A−A’線の軸)は、スピンドル軸に一致させる。
次に、図5(a)に示すように、バルブガイド口元ザグリ孔加工用刃具32を、スピンドル軸により回転させ、バルブガイド口元ザグリ孔加工用刃具32を、シリンダヘッド1内に挿入する。すると、シリンダヘッド1内にバルブガイド口元ザグリ12が形成される。その後、バルブガイド口元ザグリ孔加工用刃具32をシリンダヘッド1内から引き抜く。
【0038】
次に、孔あけ加工工具21を、所定の加工装置(図示無し)により回転されるスピンドル軸に取り付ける。この場合、孔あけ加工工具21の軸(図5(b)中A−A’線の軸)は、スピンドル軸に一致させる。
次に、図5(b)に示すように、孔あけ加工工具21を、スピンドル軸により回転させ、孔あけ加工工具21のバルブガイド圧入孔加工用刃具31及びバルブシート圧入孔加工用刃具33を、シリンダヘッド1内に挿入する。すると、バルブシート圧入孔11及びバルブガイド圧入孔13とが形成される。その後、孔あけ加工工具21をシリンダヘッド1内から引き抜く。
【0039】
シリンダヘッド1の孔あけ加工を上記の手順で繰り返し行うと、バルブガイド圧入孔加工用刃具31のバルブガイド圧入孔加工用刃31aより外径の大きいバルブシート圧入孔加工用刃具33のバルブシート圧入孔加工用刃33aが先に摩耗するので、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径を拡張させる。
【0040】
次に、孔あけ加工工具21において、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径を拡張させる手順について説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る孔あけ加工工具21のボルト40近傍の部分断面図である。
まず、ボルト40を所定のトルクで締め付ける。すると、バルブガイド圧入孔加工用刃具31のテーパ軸310がバルブシート圧入孔加工用刃具33のテーパ孔331の基端側(図6に示す矢印T方向)に向かって移動し、バルブシート圧入孔加工用刃具33の先端に形成されたバルブシート圧入孔加工用刃33aの外径が所定の径公差に維持できるように拡張する。
【0041】
ここで、所定のトルクは、バルブシート圧入孔加工用刃具33の肉厚の値(mm)と、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径の径拡大量の値(mm)から算出される締付トルクの値(N・m)である。
図7は、バルブシート圧入孔加工用刃具の肉厚毎の径拡大量と締付トルクとの関係を示すグラフである。
【0042】
図7において、縦軸は径拡大量を示し、横軸は締付トルクを示している。また、グラフ線において、三角は肉厚t1を示し、菱形は肉厚t2を示し、四角は肉厚t3を示し、丸は肉厚t4を示しており、t1、t2、t3、t4の順に肉厚の値が大きくなる。
図7に示すように、締付トルクが大きくなるほど、径拡大量も大きくなる。すなわち、所定のトルクは、バルブシート圧入孔加工用刃33a(図6参照)の摩耗量が大きくなることで、径拡大量が大きくなるほど大きくなる。
なお、バルブシート圧入孔加工用刃33aの摩耗量は、孔あけ加工回数より算出することができる。すなわち、所定回数孔あけ加工を行ったときのバルブシート圧入孔加工用刃33aの摩耗量を予め計測しておき、この計測値と、実際の孔あけ加工回数と所定回数との比率とを乗算することで、実際の孔あけ加工回数時の摩耗量が算出できる。そして、この算出した摩耗量を径拡大量とし、図7に示すグラフに基づき、所定のトルクを算出できる。
【0043】
また、所定の径公差とは、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径の上限である上限ツール公差から安全量を減算した値を標準ツール公差とし、この標準ツール公差から、肉厚に応じた補正値を減算した値である。なお、所定の径公差は、上限値と下限値が決められた範囲で設定される。
【0044】
次に、本実施形態の孔あけ加工工具21の第1変形例である孔あけ加工工具21Aについて説明する。
図8は、本発明の一実施形態の第1変形例である孔あけ加工工具21Aの概略断面構成を示す図である。
孔あけ加工工具21Aは、バルブガイド圧入孔加工用刃具31Aのテーパ軸310Aにボルト軸310bが形成され、このボルト軸310bと螺合するナット45を備える点が、孔あけ加工工具21と異なる。
【0045】
ボルト軸310bは、テーパ軸310Aの基端(図8に示す矢印T方向)から延びて、バルブシート圧入孔加工用刃具33の連通孔333を貫通する。
【0046】
ナット45は、バルブシート圧入孔加工用刃具33の挿通孔332の底部332aに係止され、バルブガイド圧入孔加工用刃具31Aのボルト軸310bと螺合する。
ナット45は、連通孔333の内径より大きい外径で形成されたナット本体45aと、ナット本体45aの先端側(図8に示す矢印F方向)に形成されボルト軸310bと螺合するナットネジ穴45bと、ナット本体45aの基端側(図8に示す矢印T方向)において形成された締め付け用穴45cと、を備える。
締め付け用穴45cは、例えば、その内形が六角形状に形成されている。締め付け用穴45cは、例えば、六角形状に形成された回転軸(図示無し)と係合する。
【0047】
次に、孔あけ加工工具21Aにおいて、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径を拡張させる手順について説明する。
まず、挿通孔332の基端側(図8に示す矢印T方向)から回転軸(図示無し)を挿入し、ナット45の締め付け用穴45cに係合させる。そして、ナット45を所定のトルクで締め付ける。すると、バルブガイド圧入孔加工用刃具31Aのテーパ軸310Aがバルブシート圧入孔加工用刃具33のテーパ孔331の基端側(図8に示す矢印T方向)に向かって移動し、バルブシート圧入孔加工用刃具33の先端に形成されたバルブシート圧入孔加工用刃33aの外径が所定の径公差に維持できるように拡張する。
【0048】
次に、本実施形態の孔あけ加工工具21の第2変形例である孔あけ加工工具21Bを適用した自動径拡張機構100について説明する。
図9は、本発明の一実施形態の第2変形例である孔あけ加工工具21Bを適用した自動径拡張機構100の模式図である。
自動径拡張機構100は、孔あけ加工工具21Bと、孔あけ加工工具21Bが接続された加工装置50と、を備える。
【0049】
加工装置50は、孔あけ加工工具21Bを回転駆動する加工用モータ51と、孔あけ加工工具21Bのバルブシート圧入孔加工用刃33aの径を拡張するための径拡張用モータ52と、孔あけ加工工具21Bのウォーム41bと連結し、径拡張用モータ52から得た回転力をボルト40A加えるモータ軸53と、モータ軸53の回転トルクを検出する検出部54と、加工用モータ51、径拡張用モータ52及び検出部54に接続され、これらを制御する制御装置55と、を備える。
【0050】
制御装置55は、孔あけ加工工具21Bによる孔あけ加工が行われた回数に応じたバルブシート圧入孔加工用刃具33Aのバルブシート圧入孔加工用刃33aの摩耗量に関するデータを記憶している。また、制御装置55は、バルブシート圧入孔加工用刃33aの摩耗量に応じたモータ軸53の回転トルク値に関するデータを記憶している。なお、制御装置55は、バルブシート圧入孔加工用刃33aの摩耗量に応じたモータ軸53の回転数を記憶しておくこともできる。この場合、検出部54は、モータ軸53の回転数を検出する。
【0051】
図10は、本発明の一実施形態の第2変形例である孔あけ加工工具21Bの概略構成の説明図である。図11は、本発明の一実施形態の第2変形例である孔あけ加工工具21Bの図10に示すBB’方向の概略断面構成を示す図である。
【0052】
孔あけ加工工具21Bは、ボルト40Aの頭部にウォームホイール41aが形成され、このウォームホイール41aと係合するウォーム41bが収容されたウォーム穴334が形成されている点が、孔あけ加工工具21と異なる。
【0053】
ボルト40Aのウォームホイール41aとウォーム41bとは、ウォームギアを構成する。また、加工装置50のモータ軸53は、ウォーム41bの頭部と連結する。これにより、モータ軸53が回転軸(図11に示すC−C'線)を中心に回転することで、ボルト40Aが孔あけ加工工具21Bの回転軸(図11に示すA−A'線)を中心に回転する。
【0054】
ウォーム穴334は、孔あけ加工工具21Bのバルブシート圧入孔加工用刃具33Aの本体330Aにおいて、孔あけ加工工具21Bの回転軸(図11に示すA−A'線)と直交する方向に延びるモータ軸53の回転軸(図11に示すC−C'線)を中心として、形成されている。また、ウォーム穴334には、略中心にウォーム41bが配置されている。なお、孔あけ加工工具21Bは、ウォーム穴334にウォーム41bが配置された状態で回転バランスが取られている。
モータ軸53の回転軸(図11に示すC−C'線)は、孔あけ加工工具21Bの回転軸(図11に示すA−A'線)から、ウォームホイール41aの内径の半径に、ウォーム41bの外形の半径を加えた距離だけ離れている。
【0055】
これにより、自動径拡張機構100は、以下のように動作する。
制御装置55は、加工用モータ51を制御し、孔あけ加工工具21Bによる孔あけ加工が行われた回数が所定回数に達したと判断したときに、孔あけ加工工具21Bのウォーム穴334の中心を、モータ軸53の回転軸(図11に示すC−C'線)に合わせる。
次に、制御装置55は、この所定回数に応じたバルブシート圧入孔加工用刃33aの摩耗量を算出する。また、制御装置55は、この算出した摩耗量に応じたモータ軸53の回転トルク値を予め算出し記憶する。
【0056】
次に、制御装置55は、モータ軸53の先端をウォーム41bの頭部に近接させ連結させる。そして、制御装置55は、径拡張用モータ52によりモータ軸53を回転させて、ボルト40Aを締付ける。そして、制御装置55は、検出部54が検出したモータ軸53の回転トルクが、予め算出し記憶した回転トルク値となったと判断したときに、径拡張用モータ52の回転駆動を停止させる。すると、バルブガイド圧入孔加工用刃具31のテーパ軸310がバルブシート圧入孔加工用刃具33Aのテーパ孔331の基端側(図11に示す矢印T方向)に向かって移動し、バルブシート圧入孔加工用刃具33Aの先端に形成されたバルブシート圧入孔加工用刃33aの外径が所定の径公差に維持できるように拡張する。
【0057】
本実施形態によれば、以下のような作用効果がある。
バルブシートが圧入されるバルブシート圧入孔11を、ワークに形成するバルブシート圧入孔加工用刃具33と、バルブガイドが圧入されるバルブガイド圧入孔13を、ワークに形成するバルブガイド圧入孔加工用刃具31と、を備えたので、バルブシート圧入孔11とバルブガイド圧入孔13とを同時に形成可能となる。
【0058】
また、ボルト40を所定のトルクで締め付けると、バルブガイド圧入孔加工用刃具31のテーパ軸310がバルブシート圧入孔加工用刃具33のテーパ孔331の基端側に向かって移動し、バルブシート圧入孔加工用刃具33の先端に形成されたバルブシート圧入孔加工用刃33aの外径が所定の径公差となるように拡張する。すなわち、ボルト40の締め付けトルクを管理することで、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径を管理することが可能となる。より具体的には、ボルト40を所定のトルクで締め付けることで、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径を所定の径公差となるように拡張することが可能となる。
よって、バルブシート圧入孔とバルブガイド圧入孔とを同時に形成可能とするとともに、バルブシート圧入孔を形成するための刃の外径を拡張可能とし、バルブシート圧入孔の直径を容易に管理できる。
【0059】
また、本実施形態の第2変形例を適用すれば、加工装置50により、ウォーム41bを介してボルト40Aを回転させて、ボルト40Aの締め付けトルクを管理し締め付ける。この場合、加工装置50の制御装置55において、ボルト40Aの締め付けトルクとバルブシート圧入孔加工用刃33aの径拡大量との関係を示すデータを記憶し、このデータに基づき、ボルト40Aを締め付け、バルブシート圧入孔加工用刃33aの外径が所定の径公差に自動的維持できる自動径拡張機構100とすることも可能となる。
【0060】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0061】
1 シリンダヘッド
11 バルブシート圧入孔
13 バルブガイド圧入孔
21 孔あけ加工工具
31 バルブガイド圧入孔加工用刃具
310 テーパ軸
33 バルブシート圧入孔加工用刃具
33a バルブシート圧入孔加工用刃
331 テーパ孔
332 挿通孔
40 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンのシリンダヘッドの吸気バルブ又は排気バルブのバルブシート及びバルブガイドが圧入される孔を、ワークである前記シリンダヘッドに同時に形成する孔あけ加工工具であって、
前記バルブシートが圧入されるバルブシート圧入孔を、前記ワークに形成するバルブシート圧入孔加工用刃具と、
前記バルブガイドが圧入されるバルブガイド圧入孔を、前記ワークに形成するバルブガイド圧入孔加工用刃具と、を備え、
前記バルブシート圧入孔加工用刃具には、先端に前記バルブシート圧入孔を形成するための刃と、先端側から基端側に向かって細くなるテーパ孔と、基端側から前記テーパ孔に連通する挿通孔と、が形成され、
前記バルブガイド圧入孔加工用刃具は、基端側に前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記テーパ孔と係合するテーパ軸を有し、
前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記挿通孔側から前記バルブガイド圧入孔加工用刃具の前記テーパ軸の基端と螺合するボルトを備える孔あけ加工工具。
【請求項2】
エンジンのシリンダヘッドの吸気バルブ又は排気バルブのバルブシート及びバルブガイドが圧入される孔を、ワークである前記シリンダヘッドに同時に形成する孔あけ加工方法であって、
前記バルブシートが圧入されるバルブシート圧入孔を、前記ワークに形成するバルブシート圧入孔加工用刃具と、
前記バルブガイドが圧入されるバルブガイド圧入孔を、前記ワークに形成するバルブガイド圧入孔加工用刃具と、を備え、
前記バルブシート圧入孔加工用刃具には、先端に前記バルブシート圧入孔を形成するための刃と、先端側から基端側に向かって細くなるテーパ孔と、基端側から前記テーパ孔に連通する挿通孔と、が形成され、
前記バルブガイド圧入孔加工用刃具は、基端側に前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記テーパ孔と係合するテーパ軸を有し、
前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記挿通孔側から前記バルブガイド圧入孔加工用刃具の前記テーパ軸の基端と螺合するボルトを備える孔あけ加工工具において、
前記ボルトを所定のトルクで締め付けることで、前記バルブガイド圧入孔加工用刃具の前記テーパ軸を前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記テーパ孔の基端側に向かって移動させ、前記バルブシート圧入孔加工用刃具の前記刃の外径を所定の径公差内に維持する孔あけ加工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−206885(P2011−206885A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−77318(P2010−77318)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】