説明

孔形状が制御されたシリカ多孔体の製造法およびシリカ多孔体

【課題】細孔内を物質がスムーズに流れることができるボトルネックを実質的に有さないシリカ系メソ多孔体の製造法およびシリカ系メソ多孔体を提供すること。
【解決手段】シリカ原料を界面活性剤の存在下に水溶液中で加熱させた後、界面活性剤を除去するシリカ系メソ多孔体の製造法において、非水性細孔拡張剤の存在下に110℃以上の温度まで加熱することを特徴とする大孔径シリカ系メソ多孔体の製造法、および細孔径が200Å以上であって窒素吸着等温線において吸着、脱着時のカーブの違いが実質的に無いシリカ系メソ多孔体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、孔形状が制御されたシリカ系メソ多孔体の製造法およびシリカ系メソ多孔体に関し、さらに詳しくはスムースな大孔径を有するシリカ系大孔径メソ多孔体の製造法およびシリカ系大孔径メソ多孔体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な物質、例えば触媒、炭化水素、酵素や蛋白質などの機能物質等の吸着、貯蔵、合成場などの目的で孔径1〜50nm(10〜500Å)程度のメソサイズの細孔(メソ孔)を有するシリカ系メソ多孔体、さらにはメソ孔が規則的に配列した(孔が一方向に開いている)シリカ系メソ多孔体が提案されている(特許文献1〜3、非特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平8−67578号公報
【特許文献2】特表2003−520745号公報
【特許文献3】特開2006−158359号公報
【非特許文献1】ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ササイアティ(J.Am.Chem.Soc)1998年、Vol.120、No.24、6024−6036頁
【0004】
上記の特開平8−67578号公報には、界面活性剤を使用してシリカ原料からシリカ系メソ多孔体の製造方法が記載されており、開示されている多孔体の孔径は直径が1.5〜10nmと比較的小孔径のメソ多孔体である。このため、上記公報に記載のメソ多孔体は分子量の小さい物質はともかく、酵素のような分子量の大きい物質の貯蔵用としては孔径が小さい。また、上記公報には孔径以外の孔形状の制御については記載がない。
【0005】
上記の特表2003−520745号公報には、シリカ原料から界面活性剤および溶剤を使用した3以下の誘電率を有し、平均細孔径が約20nm以下、好適には約10nm以下のメソ多孔シリカ薄膜及びその製造方法が記載されており、溶剤としてエタノールや水などの親水性溶剤とメシチレン及びオクタンなどの共有機溶剤が記載されている。しかし、上記公報に具体的に開示されるメソ多孔シリカは、溶剤としてエタノールおよび水、加熱温度として40℃を採用した製造方法による孔径が3nm以下(文献の例1)の小孔径のメソ多孔体である。
【0006】
上記のジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ササイアティには、シリカ原料からポリ(アルキレンオキサイド)ブロック共重合体系のノニオン性界面活性剤および任意的に共溶媒として1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン)を用いて最終的に80〜100℃の加熱温度で高規則性高耐熱性メソ多孔シリカおよびその製造方法が記載されているが、具体的に開示のあるメソ多孔シリカは窒素吸着等温線(文献の図VIII)によれば吸着、脱着時のカーブの違いが大きく、物質の孔内への入−出の流れがスムーズとはいえない。
【0007】
また、上記の特開2006−158359号公報には、シリカ原料からトリブロックコポリマー型ポリアルキレンオキサイド系の界面活性剤およびメシチレンまたは1,3,5−トリメチルベンゼンを用いて比較的低温(80℃)で加熱してシリカ系メソ多孔体を得た例が記載されているが、得られたシリカ系メソ多孔体は窒素吸着等温線(文献の図16)によれば吸着、脱着時のカーブの違いが大きい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、公知の文献に記載のシリカ系メソ多孔体は細孔径が小さいか、大きくても窒素吸着等温線の吸着、脱着時のカーブの違いが大きく、物質の細孔内での入−出の流れがスムーズではない。
つまり、従来公知のシリカ系メソ多孔体では、細孔内に入れる物質の分子量の大小にかかわりなく細孔内での入−出の流れがスムーズでなく、特に分子量の大きい物質、例えば酵素や機能性物質では細孔内への入−出だけでなく入り自体が容易ではなく、これらの吸着や貯蔵用の基材として使用することが困難である。
【0009】
この発明者らは、従来公知のシリカ系メソ多孔体が細孔径が大きいにもかかわらず、窒素のような分子量の小さい物質でも細孔内の入−出の流れがスムースではない原因について検討した結果、これらの公知のシリカ系メソ多孔体は表面の孔径は大きいが、細孔内部がボトルネック細孔形状(図2に示すようなジャバラ状)であることによることを見出した。
【0010】
このように表面は大口径化しているが孔内でボトルネック細孔形状になっていると、実質的な径は小さく、このため分子量の小さい物質でも細孔内の入−出がスムースでなくなり、分子量の大きい物質は細孔内に完全に入れない。
従って、この発明の目的は、細孔内を物質がスムースに流れることができるボトルネックを実質的に有さないシリカ系メソ多孔体の製造法およびシリカ系メソ多孔体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、シリカ原料を界面活性剤の存在下に水溶液中で加熱するメソ多孔体の製造法において、非水性細孔拡張溶剤の存在下に110℃以上まで加熱することを特徴とするシリカを主成分とする大孔径メソ多孔体の製造法に関する。
また、この発明は、細孔径が200Å以上であって窒素吸着等温線において吸着、脱着時のカーブ(曲線)の違いが実質的に無いシリカを主成分とする大孔径メソ多孔体に関する。
さらに、この発明は、前記の製造法によって得られるシリカを主成分とする大孔径メソ多孔体に関する。
【0012】
この発明においてシリカを主成分とする大孔径メソ多孔体とは、ケイ素原子と酸素原子を主成分として含む化合物の多孔体であって、細孔のサイズが10Å以上500Å以下、好ましくは200Å以上500Å以下(20nm以上50nm以下)の範囲内にあるものをいう。
この発明において非水性細孔拡張溶剤とは、水に不溶で加熱下に蒸発して細孔を拡張する働きをする溶剤をいい、沸点が110℃以上、好適には110℃以上250℃以下の高沸点非水系有機溶剤が該当する。
【0013】
また、この発明において加熱温度および加熱とは、各成分を添加、混合して得られる混合液の均一攪拌混合下の初期加熱およびさらに加熱した後の静置下の塾成加熱のうち加熱が完了する加熱段階における温度、通常は熟成加熱における温度をいい、加熱とはその熟成温度における加熱をいう。
【0014】
また、この発明において窒素吸着等温線において吸着、脱着時のカーブの違いが実質的に無いとは、適した方法で、例えば後ほど実施例の欄で詳細に記載する方法で、測定して得られる窒素吸着等温線において、例えば図3に示す窒素吸着量(縦軸)とP/P(横軸)の関係を示す吸着時の曲線:ABCDEおよび脱着時の曲線:EDFBAにおいて、曲線:ABCDEおよび曲線:EDFBAによって囲まれる部分の面積(△s)を基線から点Eまでの高さ(H)で割った値である偏差幅を基線から点Aまでの高さ(H)で割った下記式で示される偏差幅率が12.5%以下の関係にあることを意味する。
偏差幅=△s/H
偏差幅率=(偏差幅/H)X100(%)
【0015】
また、この発明において細孔径とは、後ほど実施例の欄で詳細に記載するX線回折測定によって測定した平均細孔径を意味する。
また、この発明において細孔表面積とは、後述の実施例の欄で詳細に記載する窒素吸着等温線の測定から求められる平均細孔面積を意味する。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、孔内形状が制御されボトルネック細孔形状を実質的に有さないシリカ系メソ多孔体を容易に製造することができる。
また、この発明によれば、細孔内の物質の入―出の流れがスムースであるシリカ系メソ多孔体を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
この発明における好適な態様を次に示す。
1)加熱温度が110〜150℃である前記の製造法。
2)非水性細孔拡張溶剤がメシチレンである前記の製造法。
3)多孔体が、細孔径が200Å以上であって、窒素吸着等温線において吸着、脱着時のカーブの違いが実質的に無い前記の製造法。
【0018】
この発明における前記のシリカ原料としては、特に制限はなく例えば前記に挙げた公知文献に記載のアルコキシシラン、沈降性シリカ、ケイ酸塩など、好適にはアルコキシシランを挙げることができる。前記のアルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシランが好適である。
【0019】
この発明における前記の界面活性剤としては、特に制限はなく例えば前記に挙げた公知文献に記載の界面活性剤が挙げられ、好適にはノニオン界面活性剤が挙げられる。例えば、アルキルポリ(エチレンオキサイド)オリゴマー界面活性剤、ポリ(アルキレンオキサイド)ブロック共重合体界面活性剤、ポリオキシエチレンエーテル界面活性剤など、好適にはポリ(アルキレンオキサイド)ブロック共重合体界面活性剤を挙げることができる。前記のポリ(アルキレンオキサイド)ブロック共重合体界面活性剤としては、(EO)(PO)(EO)で表されるポリ(エチレンオキサイド)―ポリ(プロピレンオキサイド)―ポリ(エチレンオキサイド)ブロック共重合体が好適である。
前記のノニオン界面活性剤を使用することによって、活性剤が鋳型として作用し、メソ孔が規則的に配列した(孔が一方向に開いている)シリカ系メソ多孔体が得られると考えられる。
【0020】
この発明における前記の非水性細孔拡張溶剤としては、水に不溶で沸点が110℃以上、好適には110〜250℃、特に120℃以上250℃以下の高沸点水不溶性有機溶剤が挙げられる。前記の非水性細孔拡張溶剤として、好適にはメシチレン、トリイソプロピルベンゼン、オクタンなどの炭化水素溶剤が挙げられ、特にメシチレンが好ましい。
【0021】
前記の非水性細孔拡張溶剤の量は、界面活性剤および水の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部、特に0.2〜2重量部であることが好ましい。
また、前記の細孔拡張溶剤は、シリカ原料100重量部に対して1〜25重量部、特に2〜25重量部の量であることが好ましい。
前記の非水性細孔拡張溶剤は、他の成分と同時に加熱容器に添加してもよくあるいは他の成分を添加した後添加してもよく、また全量を一度に添加しても逐次添加でもよい。
【0022】
この発明の大孔径メソ多孔体の製造法において、前記シリカ原料を界面活性剤および非水性細孔拡張溶剤の存在下に水溶液中で、室温〜50℃で半昼夜〜3昼夜程度均一混合して予備加熱させた後110℃以上の加熱温度で熟成加熱させることが好ましい。
前記の製造法においては非水性細孔拡張溶剤の使用と加熱温度110℃以上とを組み合わせることが重要であり、非水性細孔拡張溶剤を使用しても加熱温度が低いと、例えば公知の加熱温度100℃以下では細孔内はボトルネック構造を有し、図7に示すように窒素吸着等温線において吸着、脱着時のカーブの違いが大きく、明確なヒステレシスが認められ好ましくない。
【0023】
また、加熱温度を高くしても非水性細孔拡張溶剤を使用しないと、細孔径が約100Å程度となり目的とする大孔径の多孔体を得ることができない。また、加熱温度が高いと多孔体の表面積が小さくなる傾向がある。このため、加熱温度は、110〜150℃、特に110〜130℃が好ましい。
【0024】
前記の製造法においては、出願前公知のシリカ系メソ多孔体の製造方法において一般的に使用される添加剤や処理法を適宜採用することができる。例えば、加熱の触媒として無機酸あるいは有機酸が一般的に使用される。前記の無機酸としては塩酸、硫酸など、有機酸としては酢酸、蓚酸、酪酸などが挙げられる。
【0025】
前記の加熱は、好適には加熱容器に界面活性剤と水と酸と非水性細孔拡張溶剤とを添加し、必要であれば加温して、室温〜50℃程度の温度で均一混合液とし、半昼夜〜3昼夜程度攪拌混合して加温し、次いでそのままあるいは耐圧加熱容器に移し替えて、110℃以上、好適には110〜150℃、特に110〜130℃の温度で熟成加熱させることが好ましい。加熱の時間は半日〜3昼夜程度、好適には半日〜2昼夜程度である。
【0026】
この発明におけるシリカ系メソ多孔体は、前記の熟成加熱後、加熱容器を冷却し、水分を分離し、乾燥後、焼成して界面活性剤および水分を除去して粉末状の多孔体として得ることができる。
前記の各工程において、例えば、水分の分離は吸引ろ過―水分散を1回以上、好適には1〜3回行う方法、乾燥は30〜60℃では半日〜1週間、好適には1昼夜〜3昼夜乾燥する方法、焼成は450〜600℃で1時間〜1昼夜程度加熱する方法によって行うことができる。これらの各工程における詳細はそれ自体周知の方法を採用することができる。
【0027】
前記の製造法によって得られるシリカを主成分とする大孔径メソ多孔体は、細孔径が200Å以上であって窒素吸着等温線において吸着、脱着時のカーブの違いが実質的にないシリカを主成分とする大孔径メソ多孔体であり、好適には細孔径が200〜300Åであり、表面積が300〜1000m/g、特に500〜1000m/gであり、平均粒径が0.5〜1.5μmの粉末状である。
【0028】
前記のような特徴を有する大孔径メソ多孔体は、分子量の小さい物質は勿論のこと分子量の大きい物質、例えば蛋白質や酵素であっても入−出が容易であり、その固定用、貯蔵用、合成場として好適に使用することができる。
【実施例】
【0029】
以下、この発明の実施例を示す。
以下の各例において、シリカ系メソ多孔体の評価は以下に記載の測定法によって行い、評価した。
1.窒素吸着等温線の測定による細孔形状の判断
Quantachrome社製Autosorb−1を用いて、試料約3mgを180℃で2時間真空脱気後、窒素吸着等温線の測定を行い、窒素吸着等温線において、窒素吸着量(縦軸)とP/P(横軸)の関係を示す吸着時の曲線:ABCDEおよび脱着時の曲線:EDFBAにおいて、曲線:ABCDEおよび曲線:EDFBAによって囲まれる部分の面積(△s)を基線から点Eまでの高さ(H)で割った値である偏差幅を基線から点Aまでの高さ(H)で割った下記式で示される窒素吸着等温線の吸着脱着偏差幅率を求めて判断した。
偏差幅=△s/H
偏差幅率=(偏差幅/H)X100(%)
【0030】
細孔形状の評価は次の3段階で示す。
X:細孔内がボトルネック状
△:細孔内がボトルネックースムースの混在
○:細孔内がスムース
【0031】
2.細孔径
X線回折測定によって粒子表面の平均細孔径を求めた。
3.細孔表面積
Quantachrome社製Autosorb−1を用いて、試料約3mgを180℃で2時間真空脱気後、窒素吸着等温線の測定を行い、平均細孔表面積を求めた。
【0032】
実施例1
オートクレーブに、ポリエチレンオキシドーポリプロピレンオキシドーポリエチレンオキシド共重合体2g、水15ml、2N塩酸60mlを加えて混合した後、メシチレン0.5g、続いてテトラエトキシシラン4.25gを添加し、室温(20℃)で5分間攪拌後、30℃で24時間、120℃で24時間静置し、加熱を進行させた。オートクレーブを室温まで急冷し、ろ紙を用いてアスピレーターで吸引ろ過、水分散を2回繰り返した後、45℃で3日間乾燥後、550℃で6時間焼成して、メソ多孔体を得た。
【0033】
得られたメソ多孔体について評価した結果は以下に、窒素吸着等温線の結果を図4に示す。
細孔径 252Å
表面積 590m/g
細孔形状 ○
また、図4の窒素吸着等温線から求めた吸着脱着偏差幅率は約10%であった。
【0034】
実施例2
熟成加熱温度を150℃に変えた他は実施例1と同様に実施して、メソ多孔体を得た。
得られたメソ多孔体について評価した結果は以下に、窒素吸着等温線の結果を図5に示す。
細孔径 242Å
表面積 356m/g
細孔形状 ○
また、図5の窒素吸着等温線から求めた吸着脱着偏差幅率は約6%であった。
【0035】
比較例1
熟成加熱温度を80℃に変えた他は実施例1と同様に実施して、メソ多孔体を得た。
得られたメソ多孔体について評価した結果は以下に、窒素吸着等温線の結果を図6に示す。
細孔径 226Å
表面積 788m/g
細孔形状 X
また、図6の窒素吸着等温線から求めた吸着脱着偏差幅率は約32%であった。
【0036】
比較例2
熟成加熱温度を100℃に変えた他は実施例1と同様に実施して、メソ多孔体を得た。
得られたメソ多孔体について評価した結果は以下に、窒素吸着等温線の結果を図7に示す。
細孔径 252Å
表面積 780m/g
細孔形状 △〜X
また、図7の窒素吸着等温線から求めた吸着脱着偏差幅率は約15%であった。
【0037】
実施例3
メシチレンに代えてトリイソプロピルベンゼンを1g添加した他は実施例1と同様に実施して、メソ多孔体を得た。
得られたメソ多孔体について評価した結果は以下に示す。
細孔径 142Å
表面積 606m/g
細孔形状 ○
また、窒素吸着等温線から求めた吸着脱着偏差幅率は約8%であった。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、この発明の大孔径メソ多孔体の細孔形状を示す概念図である。
【図2】図2は、公知のシリカ系メソ多孔体の典型例の細孔形状を示す概念図である。
【図3】図3は、公知の典型例のメソ多孔体の窒素吸着等温線のN吸着量とP/Pの関係を示すグラフである。
【図4】図4は、実施例1で得られたメソ多孔体の窒素吸着等温線のN吸着量とP/Pの関係を示すグラフである。
【図5】図5は、実施例2で得られたメソ多孔体の窒素吸着等温線のN吸着量とP/Pの関係を示すグラフである。
【図6】図6は、比較例1で得られたメソ多孔体の窒素吸着等温線のN吸着量とP/Pの関係を示すグラフである。
【図7】図7は、比較例2で得られたメソ多孔体の窒素吸着等温線のN吸着量とP/Pの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0039】
A、B、C、D、E 吸着時の曲線上の点
E、D、F、B、A 脱着時の曲線上の点
基線から点Aまでの距離
基線から点Eまでの距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリカ原料を界面活性剤の存在下に水溶液中で加熱するメソ多孔体の製造法において、非水性細孔拡張溶剤の存在下に110℃以上まで加熱することを特徴とするシリカを主成分とする大孔径メソ多孔体の製造法。
【請求項2】
加熱する温度が110〜150℃である請求項1に記載の製造法。
【請求項3】
非水性細孔拡張溶剤がメシチレンである請求項1に記載の製造法。
【請求項4】
多孔体が、細孔径が200Å以上であって、窒素吸着等温線において吸着、脱着時のカーブの違いが実質的にない請求項1に記載の製造法。
【請求項5】
細孔径が200Å以上であって窒素吸着等温線において吸着、脱着時の曲線の違いが実質的に無いシリカを主成分とする大孔径メソ多孔体。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造法によって得られる大孔径メソ多孔体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−254979(P2008−254979A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−100637(P2007−100637)
【出願日】平成19年4月6日(2007.4.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】