説明

学習通信システム

【課題】生徒所有の携帯端末機またはパソコンなどのメールの送受信が可能な機器を利用して、生徒の暗記および演習などの学習の効果を高め、学習に必要不可欠な継続・反復・時間帯を可能とする学習通信システムを提供する。
【解決手段】外部所有のシステムサーバー28に構築された問題作成システムによってデーターベースに蓄積された問題を、配信システムによって通信ネットワークを通じ、生徒所有の携帯端末機またはパソコン等32の通信可能な端末にメール配信するシステムであって、受講者のより細かなニーズに対応した科目を作成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生徒所有の携帯端末機またはパソコンなどのメールの送受信が可能な機器を利用して、生徒の暗記および演習などの学習の効果を高め、学習に必要不可欠な継続・反復・時間帯を可能とする学習通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の学習通信システムは、生徒自らウェブに接続して学習するものが多かったため、生徒が学習を始めるまでの精神的、物理的負担も大きく、継続して学習する環境を創り出すことが難しいといった欠点があった。そのため、効率的に学習するための「継続」「反復」「時間帯」を可能としているとは言えず、教材の提供後は受講者の意思に一任し過ぎているという欠点があった。
【0003】
効率的に学習するための3要素の1つである「継続」は、数多くの事柄を暗記したり演習したりするには必須事項であるが、従来の学習通信システムは、提供後は生徒の自主性に一任している場合が多かった。これでは何らかの理由で生徒が教材を利用する意思がなくなったとき、あるいは活用方法を間違っていた場合に何のケアもなく、効果的な学習を継続し、積み重ねていくことは非常に困難になってしまうという欠点があった。
【0004】
効率的に学習するための3要素の1つである「反復」は、一度学習した事柄でも時間がたつにつれて忘れてしまう人間の脳のメカニズムからみて、できるだけ多くの知識をとどめておく忘却防止策としては必須事項であるが、前記「継続」を可能にしないことには「反復」はできない点において、学習したあとの定期的なアフターケアをすることは困難になってしまうという欠点があった。
【0005】
効率的に学習するための3要素の1つである「時間帯」は、脳のメカニズムからみて、暗記効率の良いベストな時間帯は寝る前とされているが、従来の暗記学習通信システムでは前記「継続」の解決にはじまり、生徒の負担を最小限にしないことには寝る前に何らかの教材で学習することは、多大な労力を要するものであることから、困難である場合が多かった。
【0006】
さらに、従来の学習のための単語帳・参考書などは一般的なニーズに対応したものであり、例えば英単語の動詞だけを学習するなど、個々の細かなニーズに応えることができるツールではなかったため、すでに学習した箇所も重複して学習する必要があり、効率的に学習できるものではなかった。
【0007】
従来の教材は、受講者が未成年者の場合は保護者が受講者(子ども)の学習の進行状況を逐一把握することができなかった。そのため、保護者は受講者(子ども)を信用し、効果があるかどうか分からないツールに多額のお金を費やしている傾向にあった。
【0008】
最後に、従来の学習通信システムはウェブに接続しないと学習できないものが多いため、ウェブに接続できる環境下でないと不可能であり、携帯電話を使用することができても電波が悪い場所などではいつでも・どこでもできるツールとは言い難く、パケットし放題等のプランに加入していない場合は利用できないものが多く、携帯電話を所有しているすべての人が利用できるツールではない場合が多かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001-305942
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
先行技術においての学習通信システムも、予め計画・構築している教育プログラムに合わせて生徒に暗記学習を要求するもので、生徒が自由に科目を選択して受講できるものではなかった。

【0011】
また、学習用テキストの代金を支払った親などは、その代償として受講者(子ども)の学習効果が上がることを期待して、受講者(子ども)に教育プログラムに合わせて回答することを強要する傾向にあり、受講者(子ども)の進行状況を確認する術がなかった。
【0012】
しかし、回答者である受講者は、他人からの強制的な要求に対して回答しなければならないので、多くの受講者は、自発的に回答しようという意識が次第に薄れ、自発的な学習意欲が継続しないという問題がある。
【0013】
発明は、前記の課題を踏まえ、受講者が自発的に回答しようとする学習意欲を維持し、効率的に必要な科目が受講できる学習通信システムを提供する。

【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するため、請求項1に係る学習通信システムは、生徒所有の携帯端末機またはパソコンなどの通信可能な端末と、外部所有のシステムサーバーに設置されたデータベースと配信システムに接続された通信ネットワークを備え、外部所有のシステムサーバーと受講者の間で種々の情報や指示を双方向で通信できるようにした学習通信システムであって、上記システムサーバーは、予め構築した配信システムのプログラム情報とデーターベース内に問題を蓄積しており、この配信システムのプログラムの情報により、データベース内の問題を予め構築されたアルゴリズムに則ってランダムに摘出し、生徒に予め構築された時間に電子メールで送信し、この電子メールを受信した生徒は、前記生徒所有の携帯端末機またはパソコンなどの通信可能な端末から外部所有のシステムサーバーにアクセスすることによってポイントを獲得することができ、継続性・反復性・時間帯において、生徒がその学習効果を高めることを特徴としている。
【0015】
請求項1では、外部所有のシステムサーバーから配信した問題メールに対して、受講者が暗記および演習を行い、学習終了後にポイントを獲得するという、受信からポイント獲得までの一連の同じ作業を毎日繰り返し、習慣化することによって、その学習効果を高めることを特徴としている。


【0016】
すなわち、配信された問題メールを受信した生徒は、電子メールを見て暗記および演習をして、ポイントを獲得しようという自発的な意識が生じる。

【0017】
この問題メールの配信とポイント獲得による外部所有のシステムサーバーと生徒間との通信を毎日繰り返すことで、生徒はポイントが加算されること、知識が増えることを楽しみながら学習効果を高めることができると共に、自発的な学習意欲を継続できる。
【0018】
また、一定期間学習をしていない受講者に対して送信される、学習を促す電子メールは、受講者のやる気を再起させ、通常の学習を継続させる効果があり、さらに先生と電子メールを通じて相談および情報交換をすることができ、一連の学習の継続を放棄することを極力避けることができる。

【0019】
また、一定期間真面目に学習している受講者に対して送信される電子メールは、受講者は自らの頑張りを評価されることで、さらにやる気を高め、継続させる効果がある。

【0020】
請求項2に係るメール配信システムは、外部所有のシステムサーバーに設置され、データベースに蓄積された問題を通信ネットワークを通じ、生徒所有の携帯端末機またはパソコンなどの通信可能な端末に予め構築されたプログラムによって問題メールを配信するシステムであって、上記システムは、受講者のニーズに合わせて予め構築でき、生徒が効率的に学習効果を高めることを特徴としている。

【0021】
請求項2では、データベースに蓄積された問題を、各問題に予め設定してある属性ごとに、ランダムに摘出した問題をメール配信することによって、受講者がカテゴリごとに整理された問題を、適度に繰り返しながら効率的に学習の効果を高めることを特徴としている。
【0022】
また、配信時間、配信回数、配信内容、配信問題などを予め自由に設定することができ、教科の特性、受講者のレベル等に応じ、細かなニーズに対応することができる。
【0023】
請求項3に係る問題作成・管理システムは、教科・科目の作成、問題・解答・解説の作成、カテゴリ作成をすることができ、各科目の配信問題数、摘出したいカテゴリ、難易度などの個々の配信設定および管理ができる問題作成・管理システムであって、受講者の学習効果を高めるために、管理者が問題の作成および管理しやいことを特徴としている。

【0024】
請求項3では、問題ごとにカテゴリ属性を設定することができ、科目ごとに摘出したいカテゴリの問題を配信設定することで、予め構築されている配信システムによって、該当するカテゴリに属する問題のみを摘出し配信することで、受講者が効率的に学習効果を高めるスタイルをとることができることを特徴としている。

【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、次のような効果がある。
【0026】
請求項1に係る学習通信システムによれば、外部所有のシステムサーバーから配信された問題メールに対して、生徒が自発的に学習しようとする意識を維持し、学習意欲を継続しながらその学習効果を高めることができる。

【0027】
また、一定期間学習をしていない受講者に対し、学習を促すメールを送信することで、受講者のやる気を再起させ、通常の学習を継続させる効果があり、一連の学習の継続を放棄することを極力避け、その学習効果を高めることができる。

【0028】
また、一定期間真面目に学習している受講者に対して送信される電子メールは、受講者は自らの頑張りを評価されることで、さらにやる気を高め、継続させる効果を高めることができる。

【0029】
請求項2に係るメール配信システムによれば、外部所有のシステムサーバー内に設置されたデーターベースに蓄積された問題を、予め構築された配信システムのプログラムにより、各問題に設定されているカテゴリ属性および難易度ごとにデーターベースから予め構築されたアルゴリズムに則ってランダムに摘出して配信することで、受講者が定期的に問題を復習しながら、カテゴリ別・難易度別に整理された問題を効率的に学習でき、その学習効果を高めることができる。
【0030】
請求項3に係る問題作成・管理システムによれば、管理者が教科・科目の作成、問題・解答・解説の作成、カテゴリ作成をウェブ上ですることができ、各科目の配信問題数、摘出したいカテゴリ、難易度などの個々の配信設定および管理ができることで、受講者にとって必要な多種多様な科目を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1申込みから退会までの実施方法を示した説明図である。
【図2】図2は問題作成・管理の実施方法を示した説明図である。
【図3】図3は受講者が受信する問題配信メールを示した説明図である。
【図4】図4は学習通信システムを示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係る学習通信システムを図面に基づき説明する。
【0033】
図1は、本発明に係る申込みから退会までの実施方法を示す説明図である。

【0034】
ホームページ(1)は、受講の説明等が記載されたものであり、ホームページから携帯電話もしくはパソコンより申込ができるようになっており(2)、希望者には無料体験(3)で実際に体験でき、必要ないと判断(4)した場合は、いつでも退会できる。

【0035】
申込み後(2)、翌日より設定時間に問題メールが配信(5)され、受講者は空き時間を利用して暗記・演習を行い(6)、配信メール内に記載されているURLをクリックし、ポイントを獲得する(7)という学習の一連の作業を毎日繰り返す。

【0036】
一定期間クリックがあった場合は特定のメールを送信(8)され、一定期間クリックがなかった場合は学習を促すメールを送信(9)し、前記5、6、7の学習の一連の作業を遂行することを促す。

【0037】
受講期間中、メールアドレスなどの個人情報を変更したとき(10)、受講科目を追加・変更するとき(11)、ポイント獲得数や受講状況を確認するとき(12)は、申込時に設定したIDとパスワードを入力し、管理画面から手続きを行う(13)。

【0038】
受講をやめるときは退会の申請(14)をすることで退会でき、退会の申請をしない限り、継続し受講することとなる(15)。
【0039】
図2は、本発明に係る問題作成・管理の実施方法を示す説明図である。
【0040】
問題作成において、まずは学年の入力(16)・教科の入力(17)・科目を入力(18)をする必要があり、作成した問題(20)は教科ごとに分けられてデーターベース内に蓄積されていく。

【0041】
科目入力(18)では、関連学年と関連教科を選択し、配信回数、難易度ごとの出題数の設定、関連カテゴリの設定、配信メールに記載される問題部のテキストおよび解答部のテキストを入力することができる。

【0042】
また、カテゴリを入力(19)し、科目ごとにカテゴリを関連付けることができる。

【0043】
最後に、問題・解答・解説を入力(20)し、個々の問題に前記記載のカテゴリ入力(19)で作成したカテゴリと難易度を選択する。

【0044】
作成した学年・教科・科目・カテゴリ・問題は、一覧で確認することができる。

【0045】
図3は、受講者が受信する問題配信メールを示す説明図である。

【0046】
配信される問題メールは、前記図2で説明したように、予め管理画面上で設定したものが、自動でメール内に反映されるようになる。

【0047】
申込時に入力した氏名が反映され(21)、現在の獲得ポイント数も表示(26)される。

【0048】
図2の科目入力(18)で設定した、問題部のテキストが(22)に、解答部のテキストが(23)に反映されるようになる。

【0049】
さらに、前記科目入力(18)で設定した、難易度ごとの出題数の設定および関連カテゴリの設定により、問題が蓄積されているデーターベースからランダムに摘出され、上部に問題(24)、下部に問題と解答および解説(25)が表示される。
【0050】
ポイント獲得URL(27)をクリックし、配信メールにつき設定したポイントを一度のみ獲得することができ、2回以上クリックしてもポイントは加算されない。

【0051】
図4は、学習通信システムを示した模式図である。

【0052】
外部所有のシステムサーバー(28)に設置されたデーターベース(29)、配信システム(30)、問題作成システム(31)を備え、通信ネットワーク(33)を通じ、問題メールを生徒所有の携帯端末機またはパソコン等の通信が可能な端末(32)に送信する。

【0053】
データーベース(29)には、問題作成システム(31)によって作成された科目や問題等を蓄積している。

【0054】
前記データーベース内(29)に蓄積されている問題を、設定の通りに配信システムにより摘出し、通信ネットワーク(33)を通じ、受講者へ送信されるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
資格試験の過去問等の出版物を、データーベースに入力し配信することで、暗記や演習のみに特化せず、あらゆる学習ツールとして応用できることにも適用することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 ホームページ
2 申込み
3 無料体験
4 必要なし
5 問題メール配信
6 暗記・演習
7 ポイント獲得
8 一定期間クリックがあった場合は特定のメールを送信
9 一定期間クリックがなかった場合は学習を促すメールを送信
10 メールアドレスなどの個人情報を変更したとき
11 受講科目を追加・変更するとき
12 ポイント獲得数や受講状況を確認するとき
13 申込時に設定したIDとパスワードを入力し、管理画面から手続き
14 退会
15 継続
16 学年入力
17 教科入力
18 科目入力
19 カテゴリ入力
20 問題・解答・解説を入力し、カテゴリ・難易度を選択
21 申込時に入力した氏名が表示
22 問題部のテキスト
23 解答部のテキスト
24 問題
25 問題と解答および解説
26 現在のポイント獲得数の表示
27 ポイント獲得URL
28 外部所有のシステムサーバー
29 データーベース
30 配信システム
31 問題作成システム
32 生徒所有の携帯端末機またはパソコン等の通信が可能な端末
33 通信ネットワーク




























【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部所有のシステムサーバーに設置されたデータベースと配信システムを備え、外部所有のシステムサーバーと生徒所有の携帯端末機またはパソコンなどの通信可能な端末間で種々の情報や指示を双方向で通信できるようにした学習通信システムであって、前記学習システムサーバーは、予め構築した配信システムのプログラム情報とデーターベース内に問題を蓄積しており、この配信システムのプログラムの情報により、データベース内の問題を予め構築されたアルゴリズムに則ってランダムに摘出し、生徒に予め構築された時間に電子メールで送信し、この電子メールを受信した生徒は、前記生徒所有の携帯端末機またはパソコンなどの通信可能な端末から外部所有のシステムサーバーにアクセスすることによってポイントを獲得することができ、継続性・反復性・時間帯において、生徒がその学習効果を高めることを特徴とする学習通信システム。
【請求項2】
外部所有のシステムサーバーに設置されたデータベースと配信システムを備え、外部所有のシステムサーバーと生徒所有の携帯端末機またはパソコンなどの通信可能な端末間で種々の情報や指示を双方向で通信できるようにした学習通信システムであって、前記システムサーバー内に設置されたデーターベースに蓄積された問題を、予め構築された配信システムのプログラムにより、各問題に設定されているカテゴリ属性および難易度ごとにデーターベースから予め構築されたアルゴリズムに則ってランダムに摘出して配信でき、配信時間、配信回数、配信内容、配信問題を自由に設定でき、生徒がその学習効果を効率的に高めることを特徴とするメール配信システム。

【請求項3】
管理者は、外部所有のシステムサーバーに設置されたデータベースにアクセスすることで、ウェブ上で教科・科目の作成、問題・解答・解説の作成、カテゴリ作成をすることができ、各科目の配信問題数、摘出したいカテゴリ、難易度などの個々の配信設定および管理ができる問題作成・管理システム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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