説明

定寸カット装置

【課題】 食品原料や加工食品中間材料などを含む長尺の食品を精度良く、効率的に所定の長さ寸法にカットすることができ、また、作業性が良い定寸カット装置を提供する。
【解決手段】 長尺な被切断食品の長さ方向が搬送方向に対し略直交するように載置される載置器を複数有する搬送手段と;この搬送手段上で被切断食品を所定長さにカットする複数の切断刃と;搬送手段の後端付近に設けられるシューターとを備え;搬送手段を上方に傾斜するように設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食品の定寸カット装置に係り、特に、食品原料や加工食品中間材料などを含む長尺の食品を所定の長さ寸法にカットする定寸カット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
長尺の食品は、包装、輸送などに際して支障をきたしたり、長尺のまま包装された場合に、開封し所定長さ分を使用又は消費した後、残分が開封状態で長期間放置され、衛生上問題となることがあることから、所定の長さにカットする装置が使用されている。例えば、特許文献1のような、ごぼうや漢方薬原材料等の食品切断機がある。特許文献1の食品切断機は、水平に設けられたコンベア表面に長尺の食品を受けて搬送する複数個のバケットが、互いの間に間隔を存してコンベアの進行方向と直交する方向に連ねて全体として1本の長尺食品全長を支持するように設けられ、バケット間の間隔位置と対応して設けられる複数の回転鋸刃で所定の長さにカットされる。各バケットは、谷部分が丸みを持つ断面略V字状に形成されており、略V字状を成す両辺の一方側辺外面がコンベア表面に接するように、また、コンベアの進行方向後端側に断面略V字状の谷部分が位置するようにコンベアに取付けられている。
【0003】
【特許文献1】実開昭62−110894号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
長尺の食品としては、例えば、牛蒡、朝鮮人参、胡瓜、苦瓜、大根、長芋、アスパラガス、セロリのような長尺生鮮植物性食品や、これらの植物性食品を例えば乾燥加工、茹で加工などを施した長尺植物性加工食品がある。また、長尺食肉加工食品として、例えば、農林水産省告示第1821号にその品質表示基準が定められたクックドソーセージ、加圧加熱ソーセージ、セミドライソーセージ、ドライソーセージ、フランクフルトソーセージ、ウィンナーソーセージ、リオナソーセージ、レバーソーセージなどの各種ソーセージや各種混合ソーセージの他、例えば、長尺に成型されたビーフジャーキー、ポークジャーキー、サーモンジャーキー、鮭とば等の食肉(調味)乾燥食品がある。このような長尺の食品は、最終加工前の加工中間品を含め、例えば俎板上に載置した場合においても長さ方向に弓のように曲がっていたり、撓んだ状態のものが多い。長尺食品を、固定することなく回転鋸刃で切断しながらバケットの谷部分に向かって移動、押し当てるように長尺食品をカットする特許文献1のような食品切断機を用いた場合には、食品切断面が歪んだり、食品切断寸法の精度が低下することもあった。
【0005】
また、例えば、牛蒡のような長尺生鮮植物性食品、乾燥朝鮮人参のような長尺植物性加工食品、ソフトサラミソーセージ又はサラミソーセージのようなセミドライソーセージやドライソーセージ、鮭とばのような食肉調味乾燥食品など、やや硬質の長尺食品の切断には、回転鋸刃を用いる必要があり切断工程における歩留まりが低下する問題を有していた。そして、特許文献1のようなストッパーや食品供給アームなどを用い搬送移動するバケットに対して一本ずつ長尺食品を供給する機構に限らず、被切断食品を搬送バケットに自動供給するような機構を有していても、上述のような長尺の食品の形態的特長などによって自動供給運転を停止せざるを得ないような事態も多頻度で発生することから、非効率的な自動供給機構を使用せずに手作業により供給することが多い。また、切断済み食品には切り屑、切れ端などが含まれ、これらを規格に適合する切断済み食品と選別する作業についても人手により行うことが一般的であり、被切断食品供給作業を含め複数の作業者を要し、各作業者においても負荷のかかる作業となっていた。
【0006】
本発明は上述のような問題点に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、食品原料や加工食品中間材料などを含む長尺の食品を精度良く、効率的に所定の長さ寸法にカットすることができ、また、長尺被切断食品の装置への投入、載置作業や、切断済み食品の選別作業を手作業によって行う場合には作業者の負担を軽減することが可能な定寸カット装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明による定寸カット装置は、長尺な被切断食品の長さ方向が搬送方向に対し略直交するように載置される載置器本体パーツを含んでなる載置器を複数有する搬送手段と;この搬送手段上で被切断食品を固定する食品固定手段を要することなく被切断食品を所定長さにカットする複数の切断刃と;搬送手段の後端付近に設けられるシューターとを備え;搬送手段を搬送方向(搬送手段の)前端側から後端側に向かって上方に傾斜するように設けたことを特徴とする。
【0008】
このような定寸カット装置において、シューターは、切断済みの食品を搬送手段の後端高さより低い高さの選別台上に導く傾斜面を有することが良く、また、搬送手段はコンベアを含んでなり;載置器は、載置器本体パーツと、載置器本体パーツをコンベアに取り付ける載置器本体パーツ取付手段とを含んでなることが好ましく、さらに、載置器は、所定の厚みを有する底面部と底面部の端部から略直角に屈曲して延びる突起部を有する断面略L字形の載置器本体パーツ、又は断面略凹形状を成すように断面略L字形の一対の載置器本体パーツを互いに向かい合わせに配置した対向型の載置器本体パーツ、又は所定の厚みを有する底面部と底面部の両端部からそれぞれ略直角に屈曲して延びる突起部を有する断面略凹形状に成形された凹形の載置器本体パーツから選ばれた1種の載置器本体パーツを含んでなることが好適であり、そして、載置器は、載置器本体パーツの底面部の下面(裏面)に対して一面が当接するように取付けられる板状部と板状部から底面部と離れる方向に延びるように設けられコンベアに着脱自在に取付けられる延設取付部とを含んでなり;断面略L字形の載置器本体パーツを含んでなる載置器における板状部又は延設取付部には、搬送方向に隣接してコンベアに取付けられる載置器における載置器本体パーツの底面部或いは突起部の下面に接するように延びる遮蔽板が設けられ;対向型の載置器本体パーツを含んでなる載置器における一方の断面略L字形の載置器本体パーツに取付けられた板状部又は延設取付部には、他方の断面略L字形の載置器本体パーツ底面部の下面に接するように延びる遮蔽板が設けられていることが好ましい。
【0009】
また、このような載置器本体パーツには、載置器本体パーツの長さ方向に対して直交する方向に突起部を貫通し底面部の上面側から底面部の厚みより浅い深さで刳り抜かれるように形成され切断刃の厚みを超える幅を有する溝を、長さ方向に沿って複数設けることが好ましく、さらに、溝は、載置器本体パーツの長さ方向に一定の間隔(LS)を有するように複数設けられると共に、載置器本体パーツの長さ方向端面からの間隔が前記一定の間隔より狭い間隔を有するように1以上設けることが好適であり、さらにまた、溝は、載置器本体パーツの長さ方向に一定の間隔(LS)を有するように複数設けられると共に、載置器本体パーツの長さ方向に隣接する間隔が前記一定の間隔(LS)の1/2の間隔を有するように1以上設けても良い。そして、載置器は、載置器本体パーツの長さ方向がコンベアの搬送方向に対して直交するように配置され、且つ、少なくともコンベアの上面に位置する際には、コンベアの搬送方向に隣り合う搬送方向前端側の載置器と搬送方向後端側の載置器とにおけるそれぞれ載置器本体パーツの後端側面と載置器本体パーツの前端側面とが当接するようにコンベアに取付けられていることが好適であり、また、切断刃は、少なくとも搬送手段の搬送方向前端側に向く面には刃部が存在するように、搬送手段の上方で搬送方向に対して直交する方向に延びる切断刃取付手段に搬送手段の搬送方向に対して平行に列を成すように複数取付けることが好ましく、さらに、シューターは、載置器の長さ方向に対応するシューター幅方向端部側(左側及び/又は右側)に設けられ切断済みの食品の切れ端が導かれる底部出口と、切れ端以外の切断済み食品が導かれる中央出口とを有することが好適である。
【発明の効果】
【0010】
本発明による定寸カット装置によれば、上方に傾斜する搬送手段の載置器内上面に載置された長尺の被切断食品は、載置器内2つの面に重力により押し当てられ、別途の被切断食品固定手段を要することなく固定された状態となることから、長尺被切断食品自体の曲がり、撓みなどが矯正され直線状に近ずく。各載置器に複数本の被切断食品を載置した場合には、重なり合う被切断食品の重さが加わり、より強く載置器本体パーツの突起部及び底面部の両面に支持されることとなる。このように、曲がり、撓みなどが矯正され直線状に近付けた状態で被切断食品をカットするため、定寸カットの寸法や重量の精度、品質を向上させることができる。また、切断刃を回転させて被切断食品を載置器の底面側に押圧しつつ、載置器本体パーツの突起部に向かって移動させながらカットする必要がなくなるため、切断刃を自由回動可能又は固定的に取付けるだけの簡単な構造とすることも可能である。さらに、円形以外の形状の切断刃を用いることもでき、装置構成の自由度が高まる。そして、搬送手段を上方に傾斜させて、シューターの位置を高くしたから、カットされた食品を後続の装置である選別台に直接接続できる。そのためフード容器を使っての運搬をなくすことができる。また、定寸カット装置の高さを高くする必要もないから、長尺食品の投入部が高くなって作業しにくくなることもない。選別台の高さは、立ち作業の適正高さにすることができる。
【0011】
また、シューターの左右両側の底部に、カットされた食品の左右の切れ端を吐き出す底部出口を設けた場合には、カットされた食品が選別台に投入された後における切れ端を取り除く手間を軽減することができる。さらに、搬送手段の載置器として断面が略L字形の載置器本体パーツを互いに向かい合わせに配置して構成した場合には、載置器の幅が広くでき、長尺な食品を戴置しやすい。また、搬送手段の折り返し地点では2つのL字形載置器本体パーツが離れるから、載置器の中央部分が分離しない凹形の載置器本体パーツを採用した場合に比較して搬送手段を小型化できる。そして、搬送手段の載置器を形成する載置器本体パーツ間に遮蔽板を設けた場合には、搬送手段の上端折り返し地点で載置器本体パーツがその中央部分で互いに分離して隙間ができても、遮蔽板がその隙間をさえぎるので、カットされた食品が搬送手段の内部に入り込むことがない。搬送手段を上方に傾斜させたので、折り返し地点での隙間対策として有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明による定寸カット装置の最良の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
本実施形態における定寸カット装置は、長尺な被切断食品30の長さ方向が搬送方向に対し略直交するように載置される載置器11を複数有する搬送手段10と、この搬送手段10上で被切断食品30を所定長さにカットする複数の切断刃3aと、搬送手段10の後端付近に設けられるシューター4とを備えており、搬送手段10を上面搬送時における搬送方向(搬送手段10の)前端側から後端側に向かって上方に傾斜するように設けている(図1〜図4、図11〜図12)。長尺な被切断食品30としては、前述のような、長尺生鮮植物性食品、長尺植物性加工食品、また各種ソーセージや各種混合ソーセージの他、長尺に成形された食肉(調味)乾燥食品などを含む長尺食肉加工食品、さらにこれらの長尺加工食品における最終加工前の加工中間品など、所定の長さ寸法にカットする全ての各長尺食品を対象とすることができる。搬送手段10としては、複数の載置器11の他、コンベア15を含んで構成することができ、また、載置器11は、長尺の被切断食品30が直接載置される載置器本体パーツ12と、載置器本体パーツ12をコンベア15に取付ける載置器本体パーツ取付手段13とを含んで構成することができる。ここで、搬送手段10として、コンベア15表面に載置器11又は載置器本体パーツ12を一体に形成したものとすることも可能であるが、装置の汎用性の点では、コンベア15と載置器11を別体に構成することが好ましい。
【0014】
コンベア15としては、例えば、駆動軸にモータを配設又は別体にモータを設け駆動チェーン、駆動ベルトなどにより連続的或いは間歇的に搬送するような如何なる駆動方式のコンベアも使用でき、また、コンベア自体の搬送面の形態についても載置器11(又は載置器本体パーツ12のみ)を取り付け可能であれば如何なる平面形状、構造、材質としても良い。例えば、金属やプラスティック等により網状、梯子状、格子状などの平面形状、構造に構成したコンベアの他、一般的なベルトコンベアのようなフラットベルト状形態のコンベアも好適に使用できる。また、載置器本体パーツ取付手段13としては、載置器本体パーツ12をコンベアに取り付け可能であれば如何なる取付手段であっても使用できる。例えば、コンベア15表面に載置器本体パーツ12を直接固着する接着剤又はねじのような取付手段(図示なし)であっても良いが、装置の汎用性(多種の被切断食品に適用し易い)の他、衛生面や異種製品の混入防止の面では、載置器11をコンベア15に対して容易に着脱可能とする載置器本体パーツ取付手段13がより好ましい。このような着脱可能な取付手段として、例えば、図9、図11、図12に示すように、載置器本体パーツ12の底面部12bの下面(裏面)に対して一面が当接するように取付けられる板状部13aと、板状部13aから延びるように設けられコンベア15に着脱自在に取付けられる延設取付部13bとを含んで載置器本体パーツ取付手段13を構成することができる。
【0015】
また、個々の載置器11を構成する載置器本体パーツ12としては、図13に示すような、(12−1):所定の厚みを有する底面部12bと底面部12bの一方側端部から略直角に屈曲して延びる突起部12aを有する断面略L字形の載置器本体パーツ、又は(12−2):断面略凹形状を成すように断面略L字形の一対の載置器本体パーツ12を互いに向かい合わせに配置した対向型の載置器本体パーツ、又は(12−3):所定の厚みを有する底面部12bと底面部12bの両端部からそれぞれ略直角に屈曲して延びる突起部12a、12aを有する断面略凹形状に成形された凹形の載置器本体パーツから1種選択することができる。このように選択された載置器本体パーツ12を含んでなる個々の載置器11を搬送手段10のコンベア15に取付ける際においては、例えば、断面略L字形の載置器本体パーツ(12−1)からなる載置器(11−1)、対向型の載置器本体パーツ(12−2)からなる載置器(11−2)、凹形の載置器本体パーツ(12−3)からなる載置器(11−3)のうちのいずれか1種の載置器11を複数個搬送方向に沿って整列するようにコンベア15に取り付けても良く、また、複数種の載置器11を取り合わせて搬送方向に沿い整列するようにコンベア15に取り付けることもできる。被切断食品30の形状、形態やコンベア15のサイズに合わせ、各種載置器11の取り揃え状況などにより適宜決定し取り付けることが可能であり、定寸カット装置全体の構成自由度を上げることができる。ただし、3種の載置器(11−1〜11−3)の幅サイズが同一の場合には、対向型の載置器本体パーツ(12−2)からなる載置器(11−2)では、図10に示したように搬送手段の前端側及び後端側における折り返し部に位置する際に、対を成す載置器本体パーツ12、12の底面部同士12b、12bの対向面が開き互いに分離することから、他の2種の載置器(11−1、11−3)をコンベア15に取付けた搬送手段10に比して全長を短くすることができる点で、載置器(11−2)の使用が好ましい。
【0016】
また、断面略L字形の載置器本体パーツ(12−1)を含んでなる載置器(11−1)における板状部13a又は延設取付部13bには、図11、図12に示したように搬送方向に隣接してコンベアに取付けられる載置器11の載置器本体パーツ12における底面部12b或いは突起部12a或いは板状部13aの下面側に向かい載置器本体パーツ(12−1)自体の幅を超えるように延びる遮蔽板14を設けることができる。遮蔽板14は、載置器対向型の載置器本体パーツ(12−2)から構成した載置器(11−2)に遮蔽板14を設ける場合には、対を成す一方の断面略L字形の載置器本体パーツ(12−2)に取付けられた板状部13a又は延設取付部13bに、他方の断面略L字形の載置器本体パーツ(12−2)における底面部12b或いは板状部13aの下面側に向かい一方の載置器本体パーツ(12−2)の幅を超えて延びるように取り付ければ良い(図9、図10)。このような遮蔽板14は、搬送手段の後端側における折り返し部に位置する際に、載置器(11−1)の載置器本体パーツ(12−1)における底面部12bの端面と搬送方向に沿って隣接する載置器11の載置器本体パーツ12における突起部12a端面とが離れて開き生じる間隙、或いは、対を成す載置器本体パーツ12、12の底面部同士12b、12bの対向面が互いに分離して開き生じる間隙を閉じるように作用し、間隙から切断済み食品が落下することを防止可能である。遮蔽板14は、板状部13a又は延設取付部13bに設ける代わりに、載置器本体パーツ12自体の底面部12b又は突起部12aの下面に、直に取り付けたり、一体に形成するなど直接設けても良い。また、各載置器本体パーツ12の突起部12aには、コンベア15搬送方向前端側の上端角部を斜めにカットするように角カット部12dを形成することができる。このような角カット部12dを載置器11に形成することによって、定寸カット後、切断済み食品31を滞りなくよりスムースにシューター4に導くことを可能とする場合がある。さらに、載置器本体パーツ12の底面部12bと突起部12との境界となる角部分は、例えば凹形の載置器本体パーツ(12−3)のように角部分を面取りしたり(図13)、被切断食品30の断面形状に適した径にて丸めることもできる。これにより、被切断食品30の切り屑などが角部分に溜まってしまうような際にも、載置器11の清掃、洗浄等の作業を容易とする場合がある。
【0017】
本実施形態において載置器本体パーツ12には、例えば図7〜図9に示すように、載置器本体パーツ12の長さ方向に対して直交する方向に突起部12aを貫通し底面部12bの上面側から底面部12bの厚みより浅い深さで刳り抜かれるように形成され切断刃の厚みを超える幅(W12c)を有する溝12cを、長さ方向に沿って複数設けることができる。ここで、被切断食品30をカットする長さより短い長さを有する複数の同一断面形状を有する載置器本体パーツを、相互間に間隙を設けコンベアの搬送方向と直交する方向に列を成すようにコンベアに取付け、このように列を成す複数の載置器によって被切断食品の全長を支持するように構成(図示なし)しても良いが、載置器11の取付けや取外しの作業が煩雑となり、また、切れ端や切り屑を含む切断済み食品31が、列を成す各載置器11の間隙からこぼれ落ちたり、間隙に詰まるような場合も生じ得る点で、載置器本体パーツ12は、被切断食品の長さを超える長さとし、長さ方向に対して直交する溝12cを長さ方向に沿って複数設けたものがより好ましい。このような溝12は、被切断食品30を定寸カットする長さ寸法に合わせて、載置器本体パーツ12の長さ方向に一定の間隔(LS)を有するように複数設けることができる。また、溝12cは、載置器本体パーツ12の長さ方向端面12eからの間隔が一定の間隔(LS)より狭い間隔(LSS)を有するように載置器本体パーツ12の長さ方向の一方端部、又は両端部に設けても良く、これにより、被切断食品30端部のカットにより生ずる切れ端の長さを減じることができ、定寸カット工程における歩留まりを高めることができる。さらに、例えば、図8に示すように、載置器本体パーツ12の長さ方向に一定の間隔(LS)を有するように複数の溝12cを設けると共に、載置器本体パーツ12の長さ方向に隣接する間隔が一定の間隔の1/2の間隔(1/2LS)を有するように、所定の溝数毎に、ここでは溝数5毎に(溝の間隔LLとなるように)、別途の溝12cを設けることができる。このような1種の溝配置構成の載置器本体パーツ12からなる載置器11を使用した場合には、載置器11を交換することなく、切断刃の配設位置のみを調節することにより、多種類の長さ寸法、例えば、図8に示したような溝配置の載置器本体パーツ12の場合には、LL、LS、2LS、3LS、4LSの5種類に定寸カットすることができる。
【0018】
また、本実施形態において載置器11は、例えば、図11、図12に示したように、載置器11を構成する載置器本体パーツ12の長さ方向がコンベア15の搬送方向に対して直交するように配置される。そして、載置器11がコンベアの上面に位置する際には、コンベア15の搬送方向に隣り合う搬送方向前端側の載置器11と搬送方向後端側の載置器11とにおけるそれぞれ載置器本体パーツ12の後端側面と載置器本体パーツ12の前端側面とが当接するようにコンベア15に取付け、複数の載置器11がコンベア15の搬送方向に沿って整列するように搬送手段10を構成することができる。このように構成した搬送手段10の載置器11に被切断食品30を載置した場合には、上方に傾斜する搬送手段10の各載置器11内上面に載置された長尺の被切断食品30は、載置器本体パーツ12の突起部12a及び底面部12bの両面に重力により押し当てられ、別途の固定手段を要することなく固定された状態となるため、長尺被切断食品30の曲がり、撓みなどが矯正され直線状に近ずく。各載置器11に複数本の被切断食品30を載置した場合には、重なり合う被切断食品30の重さが加わり、更に強く載置器本体パーツ12の突起部12a及び底面部12bの両面に支持されることとなる。また、搬送手段10を上方に傾斜する角度は、被切断食品の形状、形態に応じて適宜決定すれば良く、特に限定されないが、例えば3度以上、75度以下とすることが好ましく、10度以上、55度以下がより好ましい。3度未満の場合、長尺食品の種類によっては被切断食品を載置器本体パーツの突起部及び底面部の両面に充分押し当て固定することができないこともあり、75度を超えると多数の被切断食品を載置器に載置した際に、一部の被切断食品が前端側載置器に落ち入る場合がある。なお、隣り合う搬送方向前端側の載置器11と搬送方向後端側の載置器11とにおけるそれぞれ載置器本体パーツ12の後端側面と載置器本体パーツ12の前端側面とを当接させず、被切断食品30の太さや断面形状の最大幅未満の間隙、例えば、0.1mm〜10mm程度の間隙をもって近接するようにコンベア15に取付けることもできる。断面略L字形の載置器本体パーツ(12−1)から構成した載置器(11−1)を含む載置器11群を整列する場合には切り屑が載置器11内(載置器本体パーツ12)から落下飛散することがあり、食品衛生上の観点からは、搬送方向に隣り合う載置器11同士を当接させることが好ましい。
【0019】
また、以上のような搬送手段10に対して切断刃3aは、例えば図1、図14に示したとおり、搬送手段10の搬送方向前端側に向く面には刃部3cが存在するように、搬送手段10の上方で搬送方向に対して直交する方向に延びる切断刃取付手段3bに搬送手段10の搬送方向に対して平行に列を成すように複数枚取付けることができる。切断刃3aとしては、例えば、平刃、丸刃、波形刃、鋸刃など如何なる刃部3cを有する切断刃3aであっても使用できる。また、切断刃3aの全体形状についても、例えば、円形、三角形、矩形、台形、多角形など如何なる全体平面(側平面)形状を有する薄板状に形成しても良い。ただし、切り屑の量が多くなる点では、鋸刃以外の刃部を有する切断刃がより好ましい。切断刃取付手段3bとしては、切断刃3aを回転するように取付ける場合には、例えば、モータのような回転駆動手段、回転駆動手段の回転軸に直結する切断刃取付回動軸、切断刃取付回動軸を軸支する軸支部、切断刃を切断刃取付回動軸に固定する切断刃固定手段などから構成するか、又は、回転駆動手段を別体に設け、回転駆動手段の回転軸に連結し回転駆動手段の回転駆動力を切断刃取付回動軸に伝えるチェーン、ベルト、歯車のような連結手段を介して切断刃取付回動軸が回転するように構成することができる(切断刃取付手段3bとして切断刃取付回動軸を示した以外は図示なし)。
【0020】
ただし、本実施形態においては、搬送手段10を搬送方向後端側に向かって上方に傾斜させているため、被切断食品30が載置器本体パーツ12の突起部12a及び底面部12bの両面に自重で当接するように固定、又は複数本の被切断食品30が重なり合うように載置器本体パーツ12の突起部12a及び底面部12bに支持、固定されていることから、必ずしも切断刃3aが回転するように切断刃取付手段3bの切断刃取付回動軸に取付ける必要がない。すなわち、搬送手段10を水平に配置した場合のように、切断刃3aを回転させることによって被切断食品30を載置器本体パーツ12の底面部12b側に押圧しつつ、載置器本体パーツ12の突起部12aに向かって移動させながらカットする必要がなくなる。したがって、切断刃取付手段3bとして又は別途設ける必要があった回転駆動手段、連結手段などを省くことが可能であり、切断刃取付手段3bは切断刃3aを自由回動可能に取付ける又は固定的に取付けるだけの簡単な構造とすることができる。固定切断刃とする場合には、切断刃取付回動軸の代わりに、例えば、略円柱形状、略角柱形状等の直棒、クランク棒などの切断刃取付棒を切断刃取付手段3bとして用いれば良く、更に簡単な構造にすることができる。そして、搬送手段10を水平に設けた場合に比して、長尺の被切断食品30をより精度良く定寸カットが可能であり、また、切断済み食品のカット面の歪みを低減することができる。
【0021】
また、シューター4としては、例えば、図2、図5、図6に示したように、切断済みの食品31を搬送手段10の後端高さより低い高さの選別台25上に導く傾斜面4aを有し構成することができる。搬送手段10を上方に傾斜させており、搬送手段10の搬送方向後端付近にシューター4を設けているため、切断済み食品31を受ける高さを高い位置とすることができ、切断済み食品31を次工程装置に導く自由度が向上しているものの、高い位置から次工程に続く選別台25に落下させた際に切断済み食品31が変形、損傷する場合がある。傾斜面4aを有し構成したことから搬送手段10の後端高さより低い適当な高さの選別台25の天板25aに安全に導くことができる。また、切断済み食品の選別作業を人手にて実施するような場合にも、選別台25を作業に適した高さとすることが可能となった。図6のように選別台25の天板25aに、多数のパンチ孔25bを設けた場合には、切断済み食品31のうち切り屑部分を、天板25a下面下部の受け台25cなどに自動落下させることができ、また、選別台25の洗浄作業も容易とする。そして、シューター4を、載置器11の長さ方向に対応するシューター4の幅方向端部側(左側及び/又は右側)に、切断済みの食品31の切れ端が導かれる底部出口6と、切れ端以外の切断済み食品31が導かれる中央出口5とを有し構成することもできる。これにより、切断済み食品のうち、切れ端の多くを選別台25以外の、例えばフード容器20に導くことができ、したがって、選別台20上に導かれた切断済み食品31の選別作業の負荷を軽減できる。以上のような定寸カット装置を使用することにより、被切断食品30の載置器11への供給及び切断済み食品31の選別、すなわち、長尺の被切断食品30を搬送手段10の載置器11内側面上(載置器本体パーツ12の底面部12bの上面)に投入、側壁16に被切断食品30の端部を突き当てるように載置する作業、選別台25上に導かれた切断済み食品31のうち切れ端、切り屑などを取り除く作業について、人手によって実施する場合においても、作業者要員数及び各作業者の負荷を軽減できる。
【実施例】
【0022】
以下、本発明による定寸カット装置について、実施例を示して具体的に説明するが、これによって本発明を限定するものではない。
【0023】
〔実施例1〕
本実施例における定寸カット装置は、長尺の被切断食品として長尺食肉加工品、特に、ドライソーセージの1種であるサラミソーセージを定寸にカットする装置として構成している。本実施例の定寸カット装置100は、図1に示すように、長尺の被切断食品30であるサラミ原木が戴置される被切断食品投入部1、コンベア15、載置器11などからなる搬送手段10、切断部3を有する。左右の横幅が約1200mm、上下の高さが約1700mm、前後の奥行きが約1500mmで構成される。
【0024】
定寸カット装置100を右側面から見た構造図として図2に示すように、コンベア15が上方に傾斜して設けられることに特徴がある。コンベア15の上端手前に切断部3があり、これに続いてシューター4が設けられる。シューター4は、中央出口5と2つの底部出口6を有する。選別台25に切断済み食品31であるカットされたサラミソーセージが導かれる。フード容器20はサラミソーセージの切れ端を集める容器である。図2に示すように、シューター4の位置は選別台25より高く、中央出口5は選別台25の上側に位置する。選別台25は、サラミソーセージの切り端や切り屑を取り除く台で、その高さは80〜90cm程度となっている。この高さは、身長の半分に5cmを加えた値であり、キッチンなど立って作業する場合の適正高さと呼ばれるものである。図2のような構成によれば、被切断食品投入部1も適正高さにすることができる。
【0025】
図3は、定寸カット装置100を上部正面から見た斜視図である。コンベア15は、切断部3に向かって移動される。切断部3には、薄い円板の切断刃3aが、約3cm間隔で、切断刃取付手段3bの切断刃取付棒に18枚が搬送手段10の搬送方向に対して平行に整列するように配置固定されている。切断刃3aは、自由回動又は固定された状態でサラミ原木をカットする。
【0026】
図4は、被切断食品30であるサラミ原木が、搬送手段10を構成するコンベア15で搬送される状態を示す斜視図である。3〜4本の被切断食品30としてのサラミ原木が、搬送手段10の1つの載置器11に、右端を揃えて投入される。これを切断部3の切断刃3aで、所定の長さに、一挙にカットする。
【0027】
図5は、定寸カット装置100を裏面から見た斜視図である。裏面には、切断部3に続いてシューター4が設けられる。切断部3でカットされたサラミ原木(切断済み食品31)は、シューター4の中央出口5から傾斜面4a上を滑り落ちるように導かれる。シューター4の底部からサラミ原木(被切断食品30)の両端の切れ端が取り出せるように、右側の底部出口6aと、左側の底部出口6bが設けられる。被切断食品30としてのサラミ原木の長さは、図4に示すように、必ずしも左端に達するものばかりではないが、図5において、右端側に出た切れ端は底部出口6aで、左端側に出た切れ端は底部出口6bから落ちるようにしている。
【0028】
図6は、定寸カット装置100と選別台25を接続した場合の裏面から見た斜視図である。選別台25は、2重底になっていて、天板25aはパンチ孔25bが多数あけられた平板で構成される。パンチ孔25bから落ちた切り屑などは、別途、水で洗い流される。フード容器20は、底部出口6aから出た切れ端を集める容器である。底部出口6a、6bを通過せず、選別台25上に投入されてしまった切れ端等は、選別台25の上で人手にて取り除かれる。
【0029】
図7は、搬送手段10の載置器11を構成する載置器本体パーツ12の正面図である。載置器本体パーツ10は、ポリプロピレンの樹脂製である。切断刃3aの枚数18枚に対応して、18個の溝12cが設けられる。左端と右端からは溝12cが1〜2cm程度(LSS)に設けられ、被切断食品30としてのサラミ原木の左右の耳をカットするようになっている。溝12cの間隔(LS)は約3cmで、この間隔に対応する間隔で切断刃3aが配置された場合、被切断食品30としてのサラミ原木は、3cmの長さにカットされる。溝12cは、載置器本体パーツ12の底面部12b及び突起部12aに亘って設けられ、切断刃3cは、溝12cを通過するように取り付けられる。これにより被切断食品30としてのサラミ原木の切れ残しを防いでいる。切り残し被切断食品30としてのサラミ原木を6cmの長さにカットする場合は、切断刃3aを6cm間隔に配置すればよい。図7の例では、被切断食品30としてのサラミ原木を例えば7.5cmの長さにカットできないが、7.5cm毎の間隔となる個所に溝12cを増やした載置器本体パーツ12を用意してもよい(図8)。なお、載置器本体パーツ12の底部には遮蔽板14が設けられる。
【0030】
図9は、載置器本体パーツ12の側面図である。載置器本体パーツ12は断面略L字形で、これが2個それぞれの底面部12b側の端面が互いに当接するように向かい合わせにされて断面略凹型をなす対向型載置器本体パーツ12からなる載置器13が形成される。断面略L字形としたので、向かい合わせで形成される凹形の載置器13の幅を広くでき、複数本の被切断食品30としてのサラミ原木を投入、載置しやすくする。また、コンベア15の折り返し部の半径をより小さくすることができる。遮蔽板14は、載置器本体パーツ12の底部から載置器本体パーツ12の幅を超えて突き出すように設けられる。
【0031】
図10は、コンベア15後端付近における載置器本体パーツ12及び切断済み食品31であるカットされたサラミ原木の動きを示す模式図である。図10に示すように、切断刃3aでカットされたサラミ原木(切断済み食品31)は、コンベア15後端の折り返し部で、下方に落下してシューター4に導かれる。各載置器本体パーツ12は、湾曲したコンベア15のコーナーを回る時に、互いに離れて隙間ができる。この隙間からカットされたサラミ原木(切断済み食品31)が、コンベア2の内部に入ってしまう可能性がある。入り込んでしまうと取り出しを含めた装置の清掃に余計な手間を要することとなる。遮蔽板14を設けたため、隙間が閉鎖され、カット済みサラミ原木(切断済み食品31)がコンベア2の内部に巻き込まれることがない。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明による定寸カット装置は、工場の生産ラインを構築する設備として有用である。また、ソーセージや混合ソーセージを乾燥したドライソーセージを定寸にカットする装置だけでなく、あらゆる長尺な食品の定寸カット装置として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による定寸カット装置の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の定寸カット装置を右側面から見た構造図である。
【図3】図1の定寸カット装置を上部正面から見た斜視図である。
【図4】図1の定寸カット装置において、被切断食品を搬送する状態を示す斜視図である。
【図5】図1の定寸カット装置を裏面から見た斜視図である。
【図6】図1の定寸カット装置と選別台を接続した場合の裏面から見た斜視図である。
【図7】載置器を構成する載置器本体パーツの一例を示す正面図である。
【図8】載置器本体パーツの一例を示す正面図である。
【図9】載置器本体パーツの側面図である。
【図10】コンベア後端における載置器本体パーツ及び切断済み食品の動態例を示す模式図である。
【図11】本発明の定寸カット装置における搬送手段により長尺食品を上面搬送する状態の一例を示す断面図である。
【図12】本発明の定寸カット装置における搬送手段により長尺食品を上面搬送する状態の一例を示す断面図である。
【図13】載置器本体パーツの断面形状例を示す模式図である。
【図14】本発明の定寸カット装置における切断刃及び切断刃取付形態の例を模式的に示す側平面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 被切断食品投入部
3 切断部
3a 切断刃
3b 切断刃取付手段
3c 刃部
4 シューター
4a 傾斜面
5 中央出口
6 底部出口
6a 右側の底部出口
6b 左側の底部出口
10 搬送手段
11 載置器
12 載置器本体パーツ
12a 突起部
12b 底面部
12c 溝
12d 角カット部
13 載置器本体パーツ取付手段
13a 板状部
13b 延設取付部
14 遮蔽板
15 コンベア
16 側壁
20 フード容器
25 選別台
25a 天板
25b パンチ孔
25c 受け台
30 被切断食品
31 切断済み食品
100 定寸カット装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺な被切断食品の長さ方向が搬送方向に対し略直交するように載置される載置器を複数有する搬送手段と、
この搬送手段上で被切断食品を所定長さにカットする複数の切断刃と、
前記搬送手段の後端付近に設けられるシューターとを備え、
前記搬送手段を上方に傾斜するように設けたことを特徴とする定寸カット装置。
【請求項2】
前記シューターは、切断済みの食品を搬送手段の後端高さより低い高さの選別台上に導く傾斜面を有することを特徴とする請求項1に記載の定寸カット装置。
【請求項3】
前記搬送手段はコンベアを含んでなり、前記載置器は、載置器本体パーツと、載置器本体パーツをコンベアに取り付ける載置器本体パーツ取付手段とを含んでなることを特徴とする請求項1又は2に記載の定寸カット装置。
【請求項4】
前記載置器は、所定の厚みを有する底面部と底面部の端部から略直角に屈曲して延びる突起部を有する断面略L字形の載置器本体パーツ、又は断面略凹形状を成すように断面略L字形の一対の載置器本体パーツを互いに向かい合わせに配置した対向型の載置器本体パーツ、又は所定の厚みを有する底面部と底面部の両端部からそれぞれ略直角に屈曲して延びる突起部を有する断面略凹形状に成形された凹形の載置器本体パーツから選ばれた1種の載置器本体パーツを含んでなることを特徴とする請求項3に記載の定寸カット装置。
【請求項5】
前記載置器は、載置器本体パーツの底面部の下面に対して一面が当接するように取付けられる板状部と板状部から底面部と離れる方向に延びるように設けられコンベアに着脱自在に取付けられる延設取付部とを含んでなり、
前記断面略L字形の載置器本体パーツを含んでなる載置器における板状部又は延設取付部には、搬送方向に隣接してコンベアに取付けられる載置器における載置器本体パーツの底面部或いは突起部の下面に接するように延びる遮蔽板が設けられ、
前記対向型の載置器本体パーツを含んでなる載置器における一方の断面略L字形の載置器本体パーツに取付けられた板状部又は延設取付部には、他方の断面略L字形の載置器本体パーツ底面部の下面に接するように延びる遮蔽板が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の定寸カット装置。
【請求項6】
前記載置器本体パーツには、載置器本体パーツの長さ方向に対して直交する方向に突起部を貫通し底面部の上面側から底面部の厚みより浅い深さで刳り抜かれるように形成され切断刃の厚みを超える幅を有する溝を、長さ方向に沿って複数設けたことを特徴とする請求項4又は5に記載の定寸カット装置。
【請求項7】
前記溝は、載置器本体パーツの長さ方向に一定の間隔を有するように複数設けられると共に、載置器本体パーツの長さ方向端面からの間隔が前記一定の間隔より狭い間隔を有するように1以上設けたことを特徴とする請求項6に記載の定寸カット装置。
【請求項8】
前記溝は、載置器本体パーツの長さ方向に一定の間隔を有するように複数設けられると共に、載置器本体パーツの長さ方向に隣接する間隔が前記一定の間隔の1/2の間隔を有するように1以上設けたことを特徴とする請求項6又は7に記載の定寸カット装置。
【請求項9】
前記載置器は、載置器本体パーツの長さ方向がコンベアの搬送方向に対して直交するように配置され、且つ、少なくともコンベアの上面に位置する際には、コンベアの搬送方向に隣り合う搬送方向前端側の載置器と搬送方向後端側の載置器とにおけるそれぞれ載置器本体パーツの後端側面と載置器本体パーツの前端側面とが当接するようにコンベアに取付けられたことを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載の定寸カット装置。
【請求項10】
前記切断刃は、少なくとも搬送手段の搬送方向前端側に向く面には刃部が存在するように、搬送手段の上方で搬送方向に対して直交する方向に延びる切断刃取付手段に搬送手段の搬送方向に対して平行に列を成すように複数取付けたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の定寸カット装置。
【請求項11】
前記シューターは、載置器の長さ方向に対応するシューター幅方向における端部側に設けられ切断済みの食品の切れ端が導かれる底部出口と、切れ端以外の切断済み食品が導かれる中央出口とを有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の定寸カット装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−160417(P2007−160417A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356962(P2005−356962)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000118497)伊藤ハム株式会社 (57)